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第26 連結送水管

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第26 連結送水管
第 26 連結送水管
第 26 連結送水管
1 設置を要する防火対象物(令第 29 条、条例第 48 条)
第 26−1表
設置区分
令
第
2 9
条
条 例 第 48 条
防火対象物の区分
地階を除く階数が7以上のもの
(1)項∼(17)項
(16 の 2) 項
(18)
項
(1)項∼(18)項
○ (2)項、(4)項、(10)項及び(13)
項の防火対象物の無窓階(1階
地階を除く階数が5以上で延面積
及び2階を除く。)で床面積が
6000 ㎡以上のもの
1000 ㎡以上のもの
延面積が 1000 ㎡以上のもの
○ 建築物の屋上で自動車駐車場
又は回転翼航空機の発着の用に
道路の用に供される部分を有するも
供するもの
の
全 部
2 設置基準
(1)放水口
ア 放水口の設置場所及び1の放水口から各部分までの水平距離は、第 26−2表に
よること。
第 26−2表
防火対象物
地階を除く階数が7以上のもの
設置場所
水平距離 注
3階以上の階
50m以下
地階を除く階数が5以上で延面積
3階以上の階
6000 ㎡以上のもの
50m以下
(16の2)項で延面積が1000㎡以上のも
地階
の
50m以下
(18)項
25m以下
アーケード部分
道路の用に供される部分を有するもの 道路の用に供される部分
25m以下
(2)項、(4)項、(10)項及び(13)項の防
火対象物の無窓階(1階及び2階を除 3階以上の無窓階
く。
)で床面積が 1000 ㎡以上のもの
50m以下
自動車駐車場又は回転翼
建築物の屋上で自動車駐車場又は回転
航空機の発着の用に供さ
翼航空機の発着の用に供するもの
れる部分
50m以下
注 消火活動上有効な開口部を有しない壁等で区画されている場合又は同一階が相互に繋
がりがない場合は、区画された部分又は繋がりがない部分ごとに規定の水平距離となる
ように放水口を設けること。
イ 設置位置は、次によること。
(ア)階段室、非常用エレベーターの乗降ロビーその他これらに類する場所で消防
隊が有効に消火活動を行うことができる位置に設けること。
507
川崎市運用基準
第4章 消防用設備等の技術基準
ただし、直接外気に開放された廊下等に設ける場合で、消防隊の使用に支障
ないと認められた場合は、階段等から5m以内の位置とすることができる。
(イ)放水口のホース接続口は、床面からの高さが 0.5m以上1m以下の位置に設
けること。
(ウ)階段室型の共同住宅にあっては、1の放水口から各部分までの歩行距離が 50
川崎市運用基準
m以下となるときは、3層に1個以上の放水口を設ければ足りるものとする。
(エ)スキップ型式又はメゾネット型式等の共同住宅に設置する放水口は双口形と
川崎市運用基準
し、共用廊下又は出入口のある階に、1の放水口から各部分までの歩行距離が
50m以下となるように設けること。
ウ 機器は、次によること。
(ア)結合金具は、差込式のものとし、その構造は、消防用ホースに使用する差込
式の結合金具の技術上の規格を定める省令に規定する呼称 65 の差し口に適合
H4.1.29
自治省令第2号
するものであること。
(イ)11 階以上の部分に設ける放水口は、双口形とすること。
(ウ)放水口は、認定品を使用すること。
川崎市運用基準
エ テスト弁
最上階又は最上部には、テスト弁を設けること。ただし、建物の構造上設置す
ることが困難な場合は、最上部又は最遠部の放水口と兼用することができる。
なお、条例第 48 条第4項の規定中の「放水口」を当分の間、
「テスト弁」に読
み替え、本基準を運用すること。
オ 放水用器具
(ア)11 階以上の部分に設ける放水口には、次により放水用器具を附置すること。
ただし、非常用エレベーターが設置されており、消火活動上必要な放水用器
具を容易に搬送することができる建築物にあっては、この限りでない。
a 放水用器具は、呼称 65、長さ 20mのホース4本以上及び噴霧切替ノズル2
本以上とすること。
b 前aの放水用器具を格納した箱は、1の直通階段について階数3以内ごと
に、1の放水口から5m以内で消防隊が有効に消火活動を行うことができる
位置に設けること。ただし、放水用器具を格納した箱を、各階ごとに設置す
川崎市運用基準
る場合は(設置する格納箱の数が 1 の場合を除く)
、前aの放水器具をホース
2本以上及び噴霧切替ノズル1本以上とすることができる。
(イ)アーケードに設ける放水口には、呼称 65、長さ 20mのホース2本以上及び
噴霧切替ノズル1本以上を消防隊が有効に消火活動を行うことができる位置に
設けること。
(2)配管
ア 主管の内径は、100 ㎜以上とすること。ただし、次のいずれかに該当する防火
508
川崎市運用基準
第 26 連結送水管
対象物にあっては、主管の内径を水力計算により算出した管径以上(呼び径 65A
H13.2.23
以上に限る。
)とすることができる。
(連結送水管の主管内
(ア)令別表第1(5)項ロの用途に供されるもの
消防局告示第1号
径の特例に係る防火対
象物の指定について)
(イ)放水口を設けるすべての階が、200 ㎡以下ごとに耐火構造の壁若しくは床又
は自動的に閉鎖する機能を備えた防火戸で区画されているもの
(ウ)令第 12 条第2項及び第3項に定める技術上の基準に従い、又は当該技術上の
基準の例により、スプリンクラー設備が設置されているもの
イ 配管は専用とすること。ただし、第2 屋内消火栓設備6(1)アからエの基
準に適合する場合は、 屋内消火栓設備の配管と兼用することができる。
ウ 配管材は、次によること。
(ア)管は、第 26−3表に適合するものを用いること。
第 26−3表
設計送水圧力
日本工業規格
1MPa 以下
G 3442、G 3448、G 3452、G 3454 若しくは G 3459 に適合する管又は
これらと同等以上の強度、耐食性及び耐熱性を有する管
G 3448 若しくは G 3454 に適合する管のうち、呼び厚さでスケジュー
ル 40 以上のもの若しくは G 3459 で、呼び厚さでスケジュール 10 以
1MPa を超える
上のものに適合するもの又はこれらと同等以上の強度、耐食性及び耐
熱性を有する管
備考 G 3442(水配管用亜鉛めっき鋼管)
、G 3448(一般配管用ステンレス鋼管)
、G 3452(配管用炭素
鋼鋼管)
、G 3454(圧力配管用炭素鋼鋼管)
、G 3459(配管用ステンレス鋼管)
(イ)管継手は、第 26−4表に適合するもの、又は消防庁長官が定める基準に適合
消防庁告示第 31 号
するものを用いること。
第 26−4表
設計送水圧力
1MPa 以下
1MPa を
超える
H20.12.26
種
類
日本工業規格
ねじ込み式
B 2220 又は B 2239
フランジ継手 継手
溶接式継手 B 2220
B 2301、B 2302 又は B 2308 のうち材料に
)
ねじ込み式 G 3214(SUS F 304 又は SUS F 316 に限る。
又は G 5121(SCS 13 又は SCS 14 に限る。
)
フランジ継手 継手
を用いるもの
以外の継手
溶接式鋼管 B 2309、B 2311、B 2312 又は B 2313(G 3468
用継手
を材料とするものを除く。
)
B 2239 若しくは B 2220 に適合する管継手
のうち呼び圧力 16K 以上のものに適合す
フランジ継手
るもの又はこれらと同等以上の強度、耐食
性及び耐熱性を有する管継手
B 2312 若しくは B 2313(G 3468 を材料と
するものを除く。
)に適合する管継手のう
ち呼び厚さでスケジュール 40 以上(材料
に G 3459 を用いるものは、呼び厚さでス
フランジ継手以外の継手
ケジュール 10 以上)のものに適合するも
の又はこれらと同等以上の強度、耐食性及
び耐熱性を有する管継手
備考 B 2220(鋼製管フランジ)
、B 2239(鋳鉄製管フランジ)
、B2301(ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手)
、
B 2302(ねじ込み式鋼管製管継手)
、B 2308(ステンレス鋼製ねじ込み継手)
、B2309(一般配管用
ステンレス鋼製突合せ溶接式管継手)G 3214(圧力容器用ステンレス鋼鍛鋼品)
、G 5121(ステンレ
ス鋼鋳鋼品)
、B 2311(一般配管用鋼製突合せ溶接式管継手)
、B 2312(配管用突合せ溶接式管継手)
、
B 2313(配管用鋼板製突合せ溶接式継手)
、G 3468(配管用溶接大径ステンレス鋼管)
509
第4章 消防用設備等の技術基準
(ウ)バルブ類
バルブ類の最高使用圧力は、設計送水圧力で送水した場合に、当該場所の圧
力値以上のものとするほか、次によること。
a 材質は、日本工業規格 G 5101(炭素鋼鋳鋼品)
、G 5501(ねずみ鋳鉄品)
、
G 5502(球状黒鉛鋳鉄品)
、G 5705(可鍛鋳鉄品(黒心可鍛鋳鉄品に限る。
)
)
、
H 5120(銅及び銅合金鋳物)
、若しくは H 5121(銅合金連続鋳造鋳物)に適
合するもの又は消防庁長官が定める基準に適合するものであること。
H20.12.26
消防庁告示第 31 号
b 開閉弁、止水弁及び逆止弁にあっては、日本工業規格 B 2011(青銅弁)
、
B 2031(ねずみ鋳鉄弁)若しくは B 2051(可鍛鋳鉄 10K ねじ込み形弁)に適
合するもの又は消防庁長官が定める基準に適合するものであること。
H20.12.26
消防庁告示第 31 号
c 開閉弁又は止水弁にあってはその開閉方向を、逆止弁にあってはその流れ
方向を表示したものであること。
エ 地階を除く階数が11 以上で、高さが70mを超える建築物にあっては、湿式とし、
その他の建築物(アーケード及び条例第 48 条1項各号に該当するもの並びに地
川崎市運用基準
階を除く階数5以下又は5層以下の建築物を除く。
)にあっては、努めて湿式とす
ること。
オ 配管内に充水する補助用高架水槽は、第2 屋内消火栓設備6(13)ア(イ)
、
(エ)から(カ)を準用するほか、次によること。
(ア)補助用高架水槽から主管までの配管は、呼び径 50A以上とすること。
(イ)有効水量は、0.5
以上とすること。ただし、呼び径 20A以上の配管により
自動給水方式とした場合は、有効水量を 0.2
以上とすることができる。
カ 排水弁、止水弁及び逆止弁は、次によること。
(ア)配管の最低部には、排水弁を設けること。
(イ)配管内を常時充水する場合の送水口付近には、止水弁及び逆止弁を設けるこ
と。
キ 地中配管部分は、腐食防止の措置を講じること。
ク 配管の管径は、水力計算により算出された配管の呼び径とすること。
ケ 配管の耐圧力は、当該配管の設計送水圧力の 1.5 倍以上の水圧を加えた場合に
おいて当該水圧に耐えるものであること。ただし、加圧送水装置を設けた場合に
おける当該加圧送水装置の吐出側の配管の耐圧力は、加圧送水装置の締切圧力の
1.5 倍以上の水圧を加えた場合において当該水圧に耐えるものであること。
(3)放水圧力等の指定
ア 規則第 31 条第1項第5号ロの規定によるノズルの先端における放水圧力は、1 H2.12.1
MPa 以上とする。ただし、令第 12 条第2項及び第3項に規定する技術上の基準
に従い、又は当該技術上の基準の例により、すべての階にスプリンクラー設備を
設置した防火対象物は、0.6 MPa以上とする。
510
消防局告示第1号
(連結送水管の放水圧力
等に指定について)
第 26 連結送水管
イ 規則第 31 条第6号イ(ロ)の規定によるポンプの全揚程を求めるノズルの先端
における放水時の水頭は、100mとする。ただし、令第 12 条第2項及び第3項に
規定する技術上の基準に従い、又は当該技術上の基準の例により、規則第 31 条第
6号イに規定する高さを超えるすべての階にスプリンクラー設備を設置した防火
対象物は、60mとする。
(4)設計送水圧力
川崎市運用基準
設計送水圧力は、次によること。ただし、設計送水圧力の上限は、1.6MPa とする
こと。
(別記「連結送水管の水力計算」参照)
ア ノズルの先端における放水圧力(以下「ノズル先端圧力」という。)及び放水量
による設定条件は、次の①及び②とすること。
① フォグガンを使用するものとし、ノズルの先端圧力 1.0MPa で、放水量
800 /min 以上とする。
② 噴霧切替ノズルを使用するものとし、ノズル先端圧力 0.6MPで、放水量
2400 /min 以上とする。
イ 設計送水圧力の値は、次によること。
(ア)前(2)アただし書きの防火対象物で、主管内径のすべてを 100 ㎜未満にす
る防火対象物は、設定条件①により設計送水圧力を算定し、求めた値とするこ
と。
(イ)前(3)アの防火対象物(ただし書きの防火対象物を除く。
)は、設定条件
①及び②により設計送水圧力を算定し、求めた数値のいずれか大きい方の値と
すること。
(ウ)前(3)アただし書きの防火対象物は、設定条件②により設計送水圧力を算
定し、求めた値とすること。
(5)加圧送水装置
地階を除く階数が 11 以上で、高さが 70mを超える建築物の連結送水管には、加
圧送水装置(以下「ブースターポンプ」という。
)を設けること。また、高さが 70m 川崎市運用基準
以下の建築物であっても、前(4)により求めた設計送水圧力が 1.6MPa を超える
ものにあっては、ブースターポンプを設けることが望ましいこと。
なお、ブースターポンプは第2 屋内消火栓設備5(1)を準用するほか、次によ
ること。
ア ブースターポンプの設置位置は、送水口における設計送水圧力を 1.6MPa 以下 川崎市運用基準
に設定し、前(3)アの放水圧力が得られるように設けること。
イ ブースターポンプの起動装置は、直接操作できるものであり、かつ、次のいず
れかの場所に設けられた操作部から遠隔操作できるものであること。
(ア)送水口の直近
(イ)防災センター等
511
第4章 消防用設備等の技術基準
ウ ブースターポンプの起動を防災センター等で確認できること。
川崎市運用基準
エ ブースターポンプを設置した機械室又はその直近の場所並びに送水口及び防災
川崎市運用基準
センター等には、相互に連絡できる装置(インターホン等)を設けること。
オ 送水口の直近には、ブースターポンプが起動している旨がわかる表示灯(点滅
川崎市運用基準
ランプ等)を設けること。
カ ブースターポンプの性能等
(ア)吐出量
川崎市運用基準
吐出量は、規則第 31 条第6号イ(イ)の規定にかかわらず 2400 /min 以上
とすること。
(イ)全揚程
全揚程は、次の式により求めた値以上の値とすること。
H=h1 +h2 +h3+h4
H は、ポンプの全揚程(単位:m)
h1は、消防用ホースの摩擦損失水頭(単位:m)
h2は、配管の摩擦損失水頭(単位:m)
h3は、落差(単位:m)
H2.12.1
h4は、ノズルの先端における放水時の水頭 100(前(3)イただし書き
の防火対象物は、60)
(単位:m)
キ ブースターポンプ周りの配管等
消防局告示第1号
(連結送水管の放水圧力
等の指定について)
川崎市運用基準
(ア)ブースターポンプの吐出側直近部分の配管には、逆止弁及び止水弁を設ける
こと。
(イ)ブースターポンプの吸水側直近部分の配管には、止水弁を設けること。
(ウ)ブースターポンプの吸込側配管と吐出側配管の間には、バイパス配管を設け、
かつ、当該バイパス配管には、逆止弁を設けること。
(エ)ブースターポンプの一次側配管には、圧力調整装置及び止水弁を設置し、バ
イパス配管とすること。ただし、設計送水圧力を 1.6MPa として送水した時
に、ブースターポンプの押込み圧力が当該ポンプの許容押込み圧力範囲となる
場合は、この限りでない。
(オ)ブースターポンプ周りの配管に当該ポンプによる送水が不能となった場合の
措置として可搬ポンプ等によって送水するために、一次側に放水口を、二次側
に送水口を設置すること。
ク ブースターポンプ運転時の放水時に 1.6MPa を超える放水口には、放水時に
1.6MPa を超えない措置を講じること。
ケ ブースターポンプ締切揚程に押込揚程を加えた値が 170m以上となる場合にあ
っては、複数のブースターポンプを設け直列運転とすること。
コ ブースターポンプには2時間以上作動できる非常電源を設けること。
512
第 26 連結送水管
サ ブースターポンプには呼水槽(有効容量 100L以上)
、試験用の中間水槽(有効
水量5 以上)を設けること。ただし、中間水槽により、ブースターポンプ内が
有効に充水される場所にあっては、呼水槽を設けないことができる。
(6)送水口
ア 送水口は双口形とすること。
イ 結合金具は、差込式のものとし、その構造は、消防用ホースに使用する差込式
の結合金具の技術上の規格を定める省令に規定する呼称 65 の差し口に適合するも
のであること。
ウ 同一棟に複数の立管がある場合は、バイパス配管により立管を相互に接続する
こと。
エ 送水口のホース接続口は、立管の数以上の数を地盤面からの高さが 0.5m以上
1.0m以下の位置に設けること。
オ 送水口は落下物のおそれのない位置に設けること。
カ 送水口は消防自動車が容易に接近できる位置に設けること。
キ アーケードに設ける送水口は、原則として両端又は曲がり角に設けること。
(7)表示及び標識等
ア 送水口には、見やすい箇所に連結送水管の送水口である旨の標識を設けること。
(第 26−1図参照)
(圧力配管以外を使用するもの)
(乾式・湿式の別を明記すること。)
送
水
口
(連結送水管)
材 質:木板、金属又は難燃合
成樹脂板
地
色:赤色
10cm 以上
文字色:白色
30cm 以上
(圧力配管を使用するもの)
材 質:木板、金属又は難燃合
成樹脂板
地 色:赤色
文字色:白色
(乾式・湿式の別を明記すること。)
送
水
口
(連結送水管)
25cm 以上
設計送水圧力
①MPa ∼ ②MPa
(圧力配管)
30cm 以上
①は、送水圧力が最も低くなると予想される放水口から放水した場合、ノズ
ル圧力が1MPa となる時の送水圧力又は設計送水圧力を記載する。
②は、送水圧力が最も高くなると予想される放水口から放水した場合、ノズ
ル圧力が1MPa となる時の送水圧力又は設計送水圧力を記載する。
第 26−1図
513
川崎市運用基準
第4章 消防用設備等の技術基準
イ 圧力配管を使用する送水口の直近に、縦横 10cm 平方又は縦3㎝ 横 20 ㎝ 以上
川崎市運用基準
の黄色の反射板を設けること。
ウ 放水口には、見やすい箇所に連結送水管の放水口である旨の標識及び上部には
赤色の灯火(電圧は 100V以下)を設置し、配線は耐熱配線とすること。ただし、
ブースターポンプを設けていないもので、大きさ 100
以上の消防章を設けた場
合は、標識を省略することができる。
また、圧力配管でブースターポンプを設けている放水口には、放水口の圧力及
びフォグガン又は定圧金具使用を記載した標識を設けること。
(第 26−2図参照)
(ブースターポンプを設けていないもの)
放
水
口
(連結送水管)
材 質:木板、金属又は難燃合
成樹脂板
10cm 以上 地 色:赤色
文字色:白色
30cm 以上
(ブースターポンプを設けているもの)
放
水
材 質:木板、金属又は難燃合
成樹脂板
地 色:赤色
文字色:白色
口
(連結送水管)
25cm 以上
①は放水口の設計放水圧力を記
載し、各階放水口ごとに表示
する。
放水口の圧力 ①MPa
(フォグガン又は定圧金具使用)
30cm 以上
第 26−2図
エ 逆止弁、止水弁、排水弁には「逆止弁」
、
「止水弁」
、
「排水弁」である旨の表示
をし、かつ、止水弁にあっては「常時開」
、排水弁にあっては「常時閉」の表示を
すること。
オ 放水用器具格納箱には「放水用器具格納箱」である旨の標識を設けること。
(第 26−3図参照)
放水用器具格納箱
(連結送水管)
材 質:木板、金属又は難燃合
成樹脂板
地
色:赤色
10cm 以上
文字色:白色
30cm 以上
第 26−3図
514
川崎市運用基準
第 26 連結送水管
カ ブースターポンプの設置室には「ブースターポンプ室」である旨の標識を設け
ること。
(第 26−4 図参照)
ブースターポンプ室
(連結送水管)
10cm 以上
材 質:木板、金属又は難燃合
成樹脂板
地 色:赤色
文字色:白色
30cm 以上
第 26−4図
キ テスト弁には「連結送水管のテスト弁」である旨の標識を設けること。
3 高層建築物に設ける連結送水管
第2章第 12 高層建築物の指導指針に該当する建築物に設ける連結送水管について
は、前基準によるほか当該指針2(4)ウ(ア)によること。
4 総合操作盤
第 29 総合操作盤を準用すること。
5 連結送水管構成・系統例図
ホース・ノズル
格納放水箱(双口)
テスト弁
補助用
高架水槽
11階以上
テスト弁
放水口(単口)
送水口
GL
排水弁
(乾式の配管例)
排水弁
(湿式の配管例)
515
第4章 消防用設備等の技術基準
テスト弁
補助用高架水槽
ホース・ノズル
格納放水箱(双口)
11階以上
中間水槽
P
放水口(単口)
送水口
(高層建築物における配管例)
(ブースターポンプを設ける場合の例)
※
A
給水管
主管
送水口
流量計
中間水槽
(5 以上)
主管
P
放水口
放水口
B
(ブースターポンプ廻りの配管例)
516
第 26 連結送水管
6 特例基準
平屋建ての屋上を自動車駐車場の用に供するものについては、条例第 48 条第1項
第2号の規定にかかわらず条例 49 条を適用して、連結送水管を設置しないことがで
きる。
517
特例申請は省略
第4章 消防用設備等の技術基準
別 記
[連結送水管の水力計算]
1 連結送水管の設計送水圧力の水力計算は、次の計算式の例によること。
(計算式)
1.6MPa≧設計送水圧力=配管等の摩擦損失水頭換算圧+背圧+ノズル先端圧力
(ha)
(h1+h2+h3+h4+h5+h6 )
(n)
(1)配管等の摩擦損失水頭換算圧(MPa):h1+h2+h3+h4+h5+h6
h1:送水口の摩擦損失水頭換算圧
h2:4線分の流量時の主管及び管継手等の摩擦損失水頭換算圧
h3:2線分の流量時の主管及び管継手等の摩擦損失水頭換算圧
h4:放水口の摩擦損失水頭換算圧
h5:分岐金具の摩擦損失水頭換算圧
h6:ホースの摩擦損失水頭換算圧
(2)背圧(MPa)
:ha(送水口から最上階の放水口までの高さによる損失)
(3)ノズル先端圧力(MPa)
:n(ノズルの先端における放水圧力)
n
h6
h5
h4
最上階
h3
最上階の直下
背圧ha
h2
地盤面
h1
h2
518
第 26 連結送水管
2 水力計算の条件
(1)フォグガンを使用するものとし、ノズルの先端圧力 1.0MPa で、放水量 800 /
min 以上とする場合
h1:送水口の流量(800 /min)
h2:送水口から最上階の直下階の分岐までの流量(800 /min)
h3:最上階から直下階の分岐までの流量(400 /min)
h4:放水口の流量(400 /min)
h5:分岐金具の流量(400 /min)
h6:ホース1線(50A20mホース2本)の流量(200 /min)
※ホースの摩擦損失水頭換算圧は 0.02MPa(摩擦損失水頭長は 2m)とする。
n:ノズル先端圧力(1.0MPa)
・放水量(200 /min)
1.0MPa、200 /min×2線
(最上階)
h3: 400 /min
1.0MPa、200 /min×2線
(最上階の直下階)
h2: 800 /min
(地盤面)
(2)噴霧切替ノズルを使用するものとし、ノズルの先端圧力 0.6MPa で、放水量
2400 /min 以上とする場合
h1:送水口の流量(2400 /min)
h2:送水口から最上階の直下階の分岐までの流量(2400 /min)
h3:最上階から直下階の分岐までの流量(1200 /min)
h4:放水口の流量(1200 /min)
h5:分岐金具の流量(1200 /min)
h6:ホース1線(65A20mホース2本)の流量(600 /min)
※ホースの摩擦損失水頭換算圧は 0.07MPa(摩擦損失水頭長は 7m)とする。
n:ノズル先端圧力(0.6MPa)
・放水量(600 /min)
519
第4章 消防用設備等の技術基準
0.6MPa、600 /min×2線
(最上階)
h3: 1200 /min
0.6MPa、600 /min×2線
(最上階の直下階)
h2: 2400 /min
(地盤面)
配管の摩擦損失水頭表(100m当たり)
配管用炭素鋼管[JIS G 3452(SGP)]の場合
単位:m
管径
65A
80A
100A
125A
150A
200A
200
1.92
0.83
0.22
0.07
0.03
―
400
6.94
2.99
0.81
0.28
0.12
0.03
800
25.04
10.80
2.96
1.03
0.45
0.12
1200
53.02
22.87
6.26
2.18
0.95
0.25
1600
90.28
38.93
10.66
3.71
1.61
0.42
2400
191.15
82.43
22.56
7.85
3.41
0.89
流量
/min
圧力配管用炭素鋼鋼管[JIS G 3454(STPG)Sch40]の場合
単位:m
管径
65A
80A
100A
125A
150A
200A
200
2.23
0.97
0.26
0.09
―
―
400
8.04
3.51
0.94
0.33
0.14
―
800
28.97
12.67
3.40
1.21
0.51
0.13
1200
61.33
26.82
7.20
2.55
1.08
0.28
1600
104.43
45.67
12.27
4.34
1.84
0.47
2400
221.11
96.69
25.97
9.20
3.90
0.99
流量
/min
520
第 26 連結送水管
3 主管内径の特例を適用する場合の水力計算の例
階数が5階(階高を3mとし、送水口から最上階の放水口までの高さを12mとする。)
の建築物で主管内径を 65Aと仮定した場合
最上階
h6:ホース
h5:分岐金具
h4:放水口
h3
最上階の直下
3m
2口
12m
9m
h2
h1:送水口
1m
5m
h1: 送水口(流量 800 /min 、呼び径 100A)の当価管長(38.3m)
摩擦損失水頭(38.3×3.40÷100≒1.3m)、 換算圧(0.013MPa)
h2: ① 直管長(流量 800 /min 、呼び径 65A)
横引き配管(5m)+縦引き配管(11m)=(16m)
② エルボ(ねじ込み式、大きさ呼び 65A)
当価管長(2m×3 個=6m)
③ 逆止弁(大きさ呼び 65A)
当価管長(5.5m)
④ 止切弁(大きさ呼び 65A)
当価管長(0.4m)
摩擦損失水頭((16+6+5.5+0.4)×28.97÷100≒8.08m)、
換算圧(0.0808MPa)
h3: ① 直管長(流量 400 /min 、呼び径 65A)
縦引き配管(3m)
② チーズ(ねじ込み式、大きさ呼び 65A)
当価管長(4m×1 個=4m)
摩擦損失水頭((3+4)×8.04÷100≒0.56m)、 換算圧(0.0056MPa)
h4: 放水口(玉形弁、大きさ呼び 65A)の当価管長(22m)
摩擦損失水頭(22×8.04÷100≒1.77m)、 換算圧(0.0177MPa)
521
第4章 消防用設備等の技術基準
h5: 分岐金具(玉形弁、大きさ呼び 65A)の当価管長(22m)
摩擦損失水頭(22×8.04÷100≒1.77m)、 換算圧(0.0177MPa)
h6: ホース(50A20mホース2本、流量 200 /min)
摩擦損失水頭(2m)、 換算圧(0.02MPa)
ha:
背圧
落差(12m)
、換算圧(0.12MPa)
n: 放水圧力
1MPa
(計算式)
1.6MPa≧設計送水圧力
=h1(0.013MPa)+h2(0.0808MPa)+h3(0.0056MPa)+h4(0.0177MPa)
+h5(0.0177MPa)+h6(0.02MPa)+ha(0.12MPa)+n(1MPa)
=1.2748MPa
∴ 設計送水圧力が 1.2748MPa(1.6MPa 以下)であるため主管内径を 65A
とすることができる。
522
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