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われる。 - J
(19)
「不
織 布
Vo1.49,
」 特
No.2(1993)
P-61
集
サー マル ボ ン ド不 織布
藤
1.は
村
勲
焦 点 を当 てて概 観 して見 た。
じめ に
21サ
昨今,我 国 の不織 布 産業 は,バ ブ ル経済 崩 壊後 の景 況
ーマ ル ボ ン ドの不 織 布 の 沿 革
の 中にあ る に も拘 わ らず,マ ク ロ的 に見 れ ばそ の影 響 は
2.1不
比較 的僅 少で あ り堅調 な成長 を持 続 しつ つ あ る もの と思
図1に 短繊 維(ス テ ープ ル フ ァイバ ー)を 原 料 とす る
わ れる。
織布 製造 方 法 の分類 とサ ー マルボ ン ド法
不 織布 製 造技 術 と原料 繊 維素 材 との関連 を示 した。
紡 績 ・編織 等 の複 雑で 長 い工 程 を経 る こ とな く,簡 易
サ ー マ ルボ ン ド不 織布 は,一 般 的 に短繊 維 を原 料 とす る
に且 つ 高効 率 に布帛 様物 ・シー ト状 物 ・マ ッ ト状 物 を得
乾 式 不織 布 の範 疇 に位置 付 け られ るが,技 法的 に は古 く
る手段 と して,世 の様 々 な末端 ニ ー ズ との合 致 に よ り繊
か ら存在 す る ケ ミカル ボ ン ド法(又 は レジ ンポ ン ド法 と
維 業界 に おけ る不織 布 の位 置付 けは 日増 しに高 ま って来
も称 される)に 対応 して用 い られ る呼称 で あ り,後 者 が
てい る。
エマ ル ジ ョ ン状樹 指 バ イ ンダ ー(粉 末状 樹 脂バ イ ンダ-
本稿 で は数 あ る不織 布 製造技 術 の 中 にあ って,近 年頓
の場 合 もあ り)の 力 を借 りて繊 維 ウ ェブ を接着 して不 織
み に重要 な位 置 を しめつ つ あ るサ ーマ ルボ ン ド不織 布 に
状物 を得 るの に対 し,前 者 は熱 可塑 性繊 維 に よ つて主 体
[繊 維 素 材]
オ レ フ ィ ン 系 複 合,
PET系
複 合,
PP,
オ レ フ ィ ン 系 複 合,
PET系
複 合,
PE
オ レ フ ィ ン 系 複 合,
PET系
複 合,
PP
複 合,
PP, PET
PP,
PET,
Ny,
レー ヨン
オ レ フ ィ ン系 複 合,
レ ー ヨ ン,コ
PP,
PP,
PET,
PE
PET系
ッ トン
PET,
Ny
Ny
図1 短繊維不織布製造技術 と原料繊維素材
Thermally
Bonded
筆 者 紹 介ISAO
Polypropylene
Nonwoven
Fabrics
FUIIMURA
Fiber
Division, Chisso
Corporation
チ ッ ソ株 式 会 社 ポ リ プ ロ繊 維 事 業 部 技 術 部 長
筆 者 は 繊 維 製 造 技 術 を専 門 と さ れ て い る 。 趣 味 は ゴ ル フ,囲
本 稿 で は,熱
碁 。
可 塑 性 繊 維 を 用 い た サ ー マ ル ボ ン ド不 織 布 に つ い て,歴
して い た だ い た 。
史,製
造 技 術,特
性 と 幅 広 く解 説
P-62
SEN-I
GAKKAISHI(繊
糸建と工 業)
(20)
的 に構 成 され た繊 維 ウ ェブ を加 熱 し,軟 化 溶融 させ て ウ
方式 であ る と思 われ る。 前 者 は カ レ ンダ ーボ ンデ ィ ング,
ェ ブ を接着 す る方 法 で あ る。
後 者 はス ル ーエ ア ーボ ンデ ィ ング と慣 用 的 に 呼 ばれ てい
ウ ェ ブ内の 溶融 低 融点 成分 と して は,粉 末,ネ ッ ト,
フ ィル ム繊 維 状物 な どがあ る。
る。
2.3サ
ーマル ボ ンh不 織布 の 経 緯
広 義 の サ ーマ ルボ ン ド不織布 と して は,こ れ らバ イ ン
サ ーマ ル ボ ン ド不 織布 が 今日 の 隆盛 を見 るに至 った理
ダ ーが使 用 される もの が包 含 され るが,今 日業界 でサ ー
由 につ い て は,歴 史 的 に見 て2つ の ポ イ ン トがあ る様 に
マ ルボ ン ド法 と称 され るの は,繊 維 状 バ イ ン ダー を用 い
患 わ れ る。一 つ は使 い捨 て お むつ 先 進国 で あ る米 国 にお
た狭 義 の不 織布 製造 方 法 を指 す0即 ち比 較的 低融 点 の熱
い て1980年 代 初頭 に突如 と して起 こ ったそ の トップ シー
可塑 性 合 成 繊維 をバ イ ンダ ー繊 維 と して,こ の100%ウ
トに用 い られる不 織 布素 材 の 大転 換 が上 げ られ る。
ェ ブ も し くは他 の繊 維 素材 との混 合 ウ ェブ をケ ミカルバ
従 來の レー ヨ ン ・ポ リエ ステ ル繊 維 を主 体 と したケ ミ
イ ンダー等 を一切用 い るこ とな く,熱 エ ネ ルギ ーに よ り
カル ボ ン ド不 織 布 に替 わ っ てポ リプ ロ ピ レン製サ ーマル
溶融 接 着 して 不織状 物 を得 る方法 と定 義 す る こ とが 出来
ボ ン ド不 織布 が登 場 した ので あ る。 低融 点 の 溶融 特性 を
る。
有 す る ためサ ーマ ル ボ ン ド加 工 に好 適 で あ るこ とに加 え
2.2サ
て,化 学 バ イ ン ダー レス の ため衛 生 的 で あ るこ と,更 に
ー マル ボ ン ド法の 分類 並 び に持徴
サ ーマ ル ボ ン ド不織 布 の製 造 方法 と して は,多 種 の方
法 が ある が,大 き くは次 の5種 類 に分類 され る。
(1)熱
ロ ール カ レ ンダー方 式(Calender
bonding)
・フ ラ ッ ト ロ ー ル 法
(3)熱
年 代 初期 よ り先 行 して ポ リプロ ピ レン繊 維 と熱 フ ラ ッ ト
ル ト カ レ ン ダ ー 方 式(Belt
calender
風 貫 通 方 式(Through-air
bonding)
bonding)
ロ ール を用 いて の取 り組 みが 開始 され て い たが,米 国に
おい て一 気 に開 花 した と言 え よ う。
・サ ク シ ョ ン バ ン ド法
第 二 に は,我 国 に おい て ほぼ 時期 を同 じ くして開発 さ
・サ ク シ ョ ン ドラ ム 法
れ た熱接 着性 複 合繊 維 の存 在 が挙 げ られ る。 融点 の それ
(4)超
音 波 方 式(Super-sonic
(5)赤
外 線 方 式(lnfrared
wave
ぞ れ異 な る熱可 塑性 異 種 ポ リマ ー を豊 列或 いは鞘 芯構 造
bonding)
に繊 維 断面 を配 列 した もので あ り,低 融点 成 分 の 自己熱
ray bonding)
今 日 工 業 的 規 模 に お い て 主 流 を な し て い る もの は,
(1)の
ドライ感 の 向上 な どの 理 由 に よ り使 い捨 てお むつ を中心
と した衛 生材 料 用 品 ・そ の他 の分 野 に急 速 に広 が つて行
った 。時 期 的 には,西 欧 の不 織布 メ ーカ ー にお いて1970
・エ ン ボ ス ロ ー ル 法
(2)ベ
はポ リプ ロ ピレ ン素 材 自身の 有 す る風合 いの 柔 らか さ,
熱 ロ ー ル カ レ ン ダ ー 方 式 及 び(3)の
熱風 貫 通
表1 サ ーマ ルボ ン ド不織 布用 繊 維素 材 と不 織布 用 途
接 着 機 能 を利用 して不 織 布が 得 られ る と言 う もので あ る。
先 のポ リプ ロ ピレ ン繊 維 が カ レ ンダ ーボ ンデ ィ ングのみ
(21)
Vo1.49,No.2 (1993)
(1)カ
(2)ス
P-63
レン ダーボ ンデ ィ ング
ル ーエ アーボ ンデ ィ ング
① サ ク シ ョ ン バ ン ド法
① サ ク シ ョ ン ドラ ム 法
図2 サ ーマ ルポ ンデ ィング不 織布 製造 工 程図
に よ り不織布 に加工 され るの に対 して,こ の繊 維素 材 は
又,融 点 の変 化 のほ か立 体的 捲縮 や 潜在 的捲 縮 能 を有 し
スル ーエ アー法 に よ つて も不織 布化 が 可能 な持 徴 が ある。
た繊維 な ど機 能 的不織 布 を作 るため の繊 維 の 開発 も活 発
ス ル ーエア ー法 は,こ の熱接 着性 複 合繊 維 の専 用加 工
技術 と して,我 国 に おい て開 発 され た こ とは特筆 され る
べ き ことであ る。
3.サ
ー マル ボ ン ド不 織 布 用繊 維 の 種 類 と特 性
表1に 今 日商 業的 に得 られ るサ ーマ ル ボ ン ド絹繊 維 素
材 を記 載 した。
先 に も述 べ た様 に大 別す る と,単 一 ポ リマ ー よ り成 る
に行 わ れて い る。
4.サ
ー マ ル ボ ン ド不 織 布 加 工 技術
前 述 の これ らの 繊 維 素 材 は2-2で 述 べ た加 工 法 に よ っ
て不織布 化 され るが,現 在主 流 とな つてい るカ レ ンダ ー
ボ ンデ ィ ング並 び にス ルー エ アー ボ ンデ ィング につ いて
述 べ て見 た い。
カ レ ンダー ボ ンデ ィング技術 は,ケ ミカ ルボ ンデ ィ ン
全融 型 と異 種 ポ リマ ー よ り成 る複 合型 が あ る。複 合 型 に
グに おい て使 用 され て きた技 術で もあ り,図2(1)に
は更 に,並 列 型 と鞘 芯型 が あ る。
示 す 様 に熱 接 着短 繊 維 を開 繊 して100%も
し くは他 繊 維
いつ れの素 材 も熱 可塑 性 ポ リマ ーか ら成 って お り,用
素 材 と混綿 して椀 綿 機 にか け,得 られ た繊 維 ウェブ を一
途 に応 じて様 々の融 点 ・溶融 挙 動 を示 す繊 維 が存 在す る。
対 の 加熱 された ロ ー ル間で 熱圧 着 して不織 布 を得 る方法
P-64
SEN-I
GAKKAISHI(繊
維 と 工 業)
(22)
で あ る。 フ ラ ッ トロ ール を用 い る場合 とエ ンボ ス ロ ール
繊 維 の専 用 不織 布化 技 術 と して 我 国 にお い て初 め て開発,
を用 い る場 合が あ るが,当 然 の こ となが らエ ンボ スロ ー
実 用 化 され た技 術 で あ る。 図2,(2)に
ル を用 い る方 が強 度 は落 ち る もの の 柔 らか くて 嵩高 な不
綿 工 程 まで は,カ レ ンダー ボ ン ィ ング と同様 に処理 され
示 した様 に梳
織 布 が 得 られ る こ とは言 うまで もない。 エ ンボ ス ロ ール
るが,カ レ ンダー ロ ー ルに替 るボ ンデ ィ ング装 置 と して
で得 られ る もの は別 名ポ イ ン トボ ン ド不 織布 と呼 ばれ,
熱 風 貫通 型 の熱 処理 機 を用 いた もので あ る。 熱処 理機 の
目的 に応 じてエ ンボ ス部 の形 や 面積 をコ ン トールす る こ
構 造 に よ り,ウ ェブ移 送媒 体 と して通 気性 網 状 コ ンベ ァ
ーベ ル トを用 いたサ ク シ ョンバ ン ド型 と通 気 性 回転 ドラ
とが行 わ れ てい る。
サ ーマ ル ボ ン ド法 におけ る カ レ ンダー ボ ンデ ィ ング は,
ム を用 いた サ ク シ ョ ン ドラ ム型 があ る。複 合 繊維 の有 す
目付 けが 十 数 グ ラム/㎡ か ら数十 グ ラム/㎡ の比 較 的薄
る2つ の異 な る融 点成 分 の 間に ボ ンデ ィ ング温度 を設 定
い不 織布 の 製造 に好 適 に用 い られ て い る。
し,高 融 点成 分 の繊 維 骨格 を残 した ま ま低 融 点成 分 を溶
バ イ ンダー繊 維 と して は,表1の
単 一型,複 合 型 いず
れ の もの も用 い る ことが可 能 で あ るが,加 工 の容 易 さか
らポ リプ ロ ピ レ ン繊維,オ
レフ ィン系複 合繊 維 が多 用 さ
れ てい る。
融 接着 して不 織 布構 造 を形 成 しよ う とい う もの であ る。
本 ボ ンデ ィン グ法 で 得 られ る不 織 布 の特 徴 と して は,
極 め て嵩 高 であ り,ソ フ トな風合 い を有す る ことで ある。
目付 け は十 数 グ ラム/㎡ か ら1キ ロ グ ラム/㎡ を越 える
他方 スル ーエ ア ーボ ンデ ィン グは,複 合 型バ イ ンダー
(1)ポ
マ ッ ト状 物 まで 広 い範 囲 にお い て対 応 が可 能 で あ り,カ
イ ン トボ ン ド不 織 布
繊 維:PP 2デ ニ ー ル
(2)ス
ル ーエ ア ー不 織 布
繊 維:PE/PP複
合 繊維2デ ニ ール
図3 サ ーマ ル ボ ン ド不 織布 の接 着 状態
(23)
Vo1.49,No.2(1993)
P-65
表2 薄物 サ ー マ ルボ ン ド不織 布 の物理 的 特性
レ ンダーボ ンデ ィ ングに ない利 点 を有 してい る。複 合繊
サ ーマ ルボ ン ド不織 布 は,原 料 と して 用 い られ る繊 維
維100%の ほか,他 繊維 を混綿 す る こ と も可能 で あ るが,
素材 の種 類(例 え ば,ポ リマ ーの種 類,デ ニ ール,繊 維
先 の単 一型 バ イ ンダー繊 維 は,こ の 方 法 を用 いて の不織
長,捲 縮 形 状,仕 上 油 剤 等),そ れ らの混 綿率,目 付 等
布 へ の加工 は不 可能 で あ る。
に よ り様 々な もの があ り物 理的 特性 につ いて は一 概 に論
じる こ とは出来 な い。 表2に 衛 生材 料 用 に多 用 され てい
5.サ
ー マ ル ボ ン ド不 織 布 の特 性
サ ーマ ルボ ン ド不 織布 は,以 上述 べ た様 な繊維 素 材 と
製造方 法 を用 いてつ く られ るが,そ の特 徴 を整理 す る と
以下 の通 りで あ る。
(1)化
学バ イ ンダー を用 いな いで 不織 布 の製造 が 可能
であ り,柔 らか く衛 生的 で ある。
るオ レフ ィン系 薄 物不 織布 の物 理 的性 質 を代 表例 と して
示 した。
サ ーマ ル ボ ン ド不織 布 の 用途 分野 は極 め て広 いが,消
費量:として圧 倒 的 に多 い衛生 材 料 につ いて は,前 述 の強
度が 高 くて肌触 りが柔 らか く且 つ,衛 生的 で あ る等 の諸
特 徴が 生 か された もの で あ る。
(排水処 理設 備 が不 要で あ り,環 境 上 の問 題が発
6.サ
ー マ ル ボ ン ド不 織 布 の 用途
生 しな い)
(2)ケ
ミカル ボ ンデ ィ ングの様 に,ラ テ ックスの キ ュ
ア リ ング,蒸 発乾 固 に要 す る多大 な熱エ ネ ルギ ー
表1に サ ーマ ルボ ン ド不織 布 の製 造 に用 い られ る代 表
的 な繊維 素 材 と得 られ る不織 布 の 用途 を示 した。
その 用途 は,水 切 りゴ ミ袋,お 茶パ ック,換 気 扇 フ ィ
が不 要で あ り,省 エ ネ ルギ ー効果 が 極め て高 い。
一般 的 に消 費エ ネル ギ ー は,ケ ミカル法 の1/4-
ル ター等 の家 庭雑 貸 か ら医療 用途 まで多 岐 に渡 るが,繊
1/10で 足 りる と言 われ い る。
維 の断 面形 態 とその構 成 ポ リマ ーに よ り使用 用 途 に特 徴
(3)工
程 の高速 化が 容 易で あ り,生 産性 が 高 くコス ト
競 争力 に優 れ る。
(4)十
数 グ ラム/㎡ の 薄 物か ら数 キ ロ グ ラム/㎡ の 超
厚物 まで,広 範 な日付 へ の対 応 が可 能 であ る。
(5)不 織 布 の強 力が 高 く,且 つ 風合 い が ソフ トで嵩 高
で あ る。
(6)ホ
ルムア ルデ ヒ ドの よ うな有 毒物 が残 留 す る こと
な く,衛 生的 な不 織布 が得 られ る。
図3は 単 一型 熱接 着性 繊 維か ら得 られ たポ イ ン トボ ン
ド薄物 不織 布豊 びに複合型 熱接 着性 繊維 か ら得 られ たエ
が あ る。
何 と言 って もサ ーマ ルボ ン ド不織 布 の現状 にお け る最
大 の消 費先は,幼 児及 び大 人 用紙 お むつ,生 理馬 ナ プ キ
ンの表 面材,ワ イパ ー等 の衛 生材 料 分野 であ り,オ レフ
ィン系繊維 よ りな る不 織 布が 主 体 とな って い る。単 一型,
複 合型 繊維 の いず れ も,そ れぞ れの 特徴 を生 か しなが ら
この 分野 に お いて多 用 され て い る。
一 方,ポ リエ ス テ ル系繊 維 よ りな る不織 布 は,硬 綿,
芯 地等 の衣 料 分野,医 療分 野 で オ レフ ィ ン系 不織 布 に な
い特 徴 を生 か して 使用 されて い る。
ア ース ルー不織布 の熱接 着 状態 を示す 拡 大写 真で あ る。
単 一型 繊 維,複 合 型繊 維 と も100%の 単体 と して 不織
エ ア ース ルー不 織布 は全て の繊 維 の交 点 にお いて 各繊
布 に加 工 され るほか,他 素材 と混 綿 して不織 布 と され る
維 の低融 点成 分 の溶 融接 着 に よ り不 織布 が構 成 されて い
場 合 が あ るので,不 織布 の 種類 と して は数 え切 れ な い ほ
るこ とが解 る。
どの ものが 流通 して いる。
一方 ポ イ ン トボ ン ド不 織布 は単 一型 繊維 が,エ ンボス
紙 お むつ 、 ナ プキ ン と言 った衛 生 材料 を初 め と して,
ロー ルに よ り点 面 のみ が 溶融圧 着 されて 不織 布 を構成 し
油 吸着 マ ッ ト,医 療用 ガ ウ ン ・シ ー ツ,各 種エ ア ー フ ィ
てい る。
ル ター,液 体 濾過 フ ィル ター,パ ップ材,バ
ッテ リーセ
P-66
SEN-1
パ レ ー タ ー ,各
ー
,お
種 ワ イパ ー,フ
手 拭 き,レ
木 資 材 の ほ か,床
GAKKAISHI
ロ ッピーデ ィス ク ライナ
ン ジ ク リ ー ナ ー,硬
綿,衣
料 芯 地,土
面 防 音 材 と 言 つ た建 築 材 料 等 に も使 用
(繊 維 と工 業)
(24)
なニ ー ズに対 し単 一型 短繊 維 に比較 して遙 か に奥深 いポ
テ ン シャ リテ ィー を持 つ もので あ り,今 後 と も更 な る高
機 能繊 維 の 開発 が精 力 的 に行 わ れ て行 く もの と思 われ る。
さ れ て い る 。 今 後 更 に 多 くの 分 野 で サ ー マ ル ボ ン ド不 織
世 界 的 なサ ーマ ル ボ ンデ ィン グ技 術 の ボ ー ダー レス化 が
布 は 各 々 の特 徴 を 生 か しな が ら応 用 され て い く と思 わ れ
今 後 進行 す る もの と思 わ れ,原 料 繊 維 は もと よ り,ボ ン
る。
デ ィ ング技 衛 との維 合 せ に よ りそれ ぞ れの 不織 布 の持 つ
特 徴 を使 い分 けな が ら,棲 み 分 け発 展 して い くこ とが期
7.お
わりに
サ ー マ ル ボ ン ド不 織 布 は,た
待 され る。
ゆ まない ボ ンデ ィング技
術 並 び に 製 造 装 置 の 開 発 とそ れ に 適 し,且
参考 文献
つ 末端 商 品ニ
ー ズ に 合 致 し た 機 能 的 繊 維 原 料 の 出 現 と 両 々 相俟 っ て
,
1)
不 織 布 産 業 に お け る 今 日 の 地 位 を 築 くに 至 っ た 。
世 界 的 にサ ー マ ル ボ ン ド不 織 布 を見 る と,不
国 と言 わ れ る 北 米,西
の 過 程1現
織 布先 進
欧 の 両 地 域 と我 国 に お い て は 導 入
状 に お い て か な り特 徴 的 差 違 が あ る 。 即 ち,
単 一 型 繊 維 素 材(Monocomponent
す る 欧 米 に 対 し,我
(Bicomponent
fiber)が
複 合 型 短 繊 維 は,我
fiber)を
ノ ン ウ ー ヴ ン ズ ・ レ ヴ ュ ー 創 刊 準 備 号(玉990年5
月)
2)
IDEA'92コ
3)
不 織布 情 報
4)
第21回 機 能 紙 研 究 会 誌"不
出 発 原料 と
ン フ ァ レ ン ス ブ ック
平 成4年7月
号
織布 にお け る熱 接着 繊維
と そ の 応 用"
国 の場 合 には複 合型 繊 維 素 材
5)
1NDA TEC'92
中心 とな って い る ことで あ る。
6)
Principle of Nonwovens:INDA,1992年
7)
ノ ン ウ ー ヴ ンズ ・ レ ビ ュ ー1992
国 の 優 れ た 繊 維 製 造 技 術 か ら生 ま
れ た 世 界 に 誇 り得 る不 織 布 原 料 で あ り,多
様化 す る様 々
コ ンフ ァ レンス ブ ック
Vo1.3
(平 成5年1月12日
No.3
受 理)
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