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社長メッセージ/トヨタ自動車の概要/企業理念

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社長メッセージ/トヨタ自動車の概要/企業理念
Sustainability Report 2015
Sustainability
Report 2015
01-01
編集方針
『Sustainability Report 2015』は、
トヨタのCSRマネジメントや各取り組みについて、2014年度の活動を中心にPDFに
まとめ、お伝えするレポートです。CSRの各取り組みは、
「 社会への取り組み」
「 環境への取り組み」
「 社会貢献活動」
「ガバ
ナンス」などの章に分けて紹介しています。
『Sustainability Report 2015』から
「環境への取り組み」
を抜き出した『地球環境に寄り添って―トヨタの環境取り組み―
2015』
( PDF)、
「 社会貢献活動」を抜き出した『トヨタの社会貢献活動 2015』
( PDF)
としてもご覧いただけます。また、
トヨタ自動車 公式企業サイトのCSRの取り組みページ「CSR・環境・社会貢献」
では、環境に関する詳細データや、社会貢献
活動のイベントカレンダーなども紹介しています。
CSRの取り組みWebページ「CSR・環境・社会貢献」http://www.toyota.co.jp/jpn/sustainability/
http://www.toyota.co.jp/
jpn/sustainability/
environment/
投資家情報Webページ
http://www.toyota.co.jp/
jpn/investors/
環境への取り組みWebページ
環境
『地球環境に寄り添って
̶トヨタの環境取り組み̶
・詳細環境データ 他
2015』
(PDF)
http://www.toyota.co.jp/
jpn/sustainability
/report/er/
CSRマネジメント
社会・環境・社会貢献
『Sustainability Report 2015』
(PDF)
社会貢献
・イベントカレンダー
・取り組み詳細情報 他
社会貢献活動Webページ
『トヨタの社会貢献活動
2015』
(PDF)
・決算報告
・TOYOTAレポート
・有価証券報告書
・米国SEC年次報告書 など
http://www.toyota.co.jp/
jpn/sustainability
/report/sr/
http://www.toyota.co.jp/
jpn/sustainability
/report/citizenship/
http://www.toyota.co.jp/
jpn/sustainability/
social_contribution/
海外の地域・国別報告書
http://www.toyota.co.jp/jpn/
sustainability/report/overseas/
対象期間
2014年4月∼2015年3月。大きな進捗のあった事項は、2015年の直近まで記載。
報告範囲
トヨタ自動車株式会社(TMC)および国内外の連結子会社などでの取り組みと活動事例。
海外の地域・国別報告書
海外連結子会社などの地域・国別報告書は、日本を合わせ16カ国/地域で発行しています。
これにより全世界の販売台数の約88%をカバー、グローバルでの情報開示を行っています。
アルゼンチン
オーストラリア
ブラジル
中国
欧州
インド
インドネシア
マレーシア
※UMWホールディング
レポートに包含して発行
ニュージーランド
北米
南アフリカ
フィリピン
台湾
(KUOZUI)
台湾
(HOTAI)
タイ
ベトナム
CONTENTS
Sustainability
Report 2015
01-02
01
02
03
社長メッセージ
04
トヨタ自動車の概要
07
企業理念
01
CSR方針・推進体制
03
トヨタグローバルビジョン
04
ビジョン経営指標によるCSRマネジメント
特集 03
03
01
特集01 もっといいクルマ 「MIRAI」誕生 開発の軌跡/トヨタの安全技術
06
特集02 いい町・いい社会 トヨタの社会貢献活動
12
特集03 安定した経営基盤 モノづくりは人づくり
18
特集04 トヨタ環境チャレンジ2050 策定
社会への取り組み 04∼10
04
05
06
07
08
09
10
01
安全への取り組み
01
お客様第一・品質第一への取り組み
01
次世代社会づくり
01
人権の尊重
01
ビジネスパートナーとともに
01
従業員とともに
01
ステークホルダー・エンゲージメント
環境への取り組み 11
11
01
環境マネジメント
10
低炭素社会の構築に向けた取り組み
22
循環型社会の構築に向けた取り組み
29
環境保全と自然共生社会の構築に向けた取り組み
37
詳細資料
社会貢献活動 12
12
04
環境
10
交通安全
16
人材育成
20
社会・文化
24
ボランティア活動支援
26
文化・展示施設
28
その他
コーポレートガバナンス/コンプライアンス/リスクマネジメント 13∼15
13
14
15
01
コーポレートガバナンス
01
コンプライアンス
01
リスクマネジメント
16
01
CSRの実績データ集
03
ISO 26000対照表
05 「環境への取り組み」報告の第三者保証
社長メッセージ
Sustainability
Report 2015
01-03
平素より当社への格別のご理解とご支援を賜り、誠にありがとうございます。
トヨタは
「クルマづくりを通して社会に貢献する」
という理念を創業の原点としています。
また、
「クルマを取り巻く社会課題の解決」
にも真摯に取り組み、
トヨタグローバルビジョンの実現を目指しています。当社がこれらの取り組みを実践するにあたっては、
木が年輪を重ねるように着実に成長するための「真の競争力強化」
と、大胆に新たな価値づくりにチャレンジする
「未来への挑戦」
を精力的に推進していきます。
[ トヨタグローバルビジョンの実現に向けた昨年度の取り組み ]
■ もっといいクルマ
当社は2014年、燃料電池自動車「MIRAI」の発売を開始しました。地球温暖化を始めとする環境課題の解決のための「究極の
エコカー」実現に向け、開発をスタートしたのが1992年。私たちの先輩たちが様々な技術の中からこれぞと決めて燃料電池
技術への挑戦が始まりました。その後20年以上の歳月をかけて、数々の技術的な難題を乗り越え、
また厳しい社会情勢の折り
にも途切れることなく開発を続行し、昨年ついに「新たな水素社会の幕開け」を迎えることができました。今後も「もっといい
クルマづくり」に向け、さらなる「未来への挑戦」を行っていきます。また、予防安全技術普及への取り組み、自動運転技術の
研究開発推進など、社会課題の解決に取り組みながら、お客様に選ばれる魅力的な商品を提供していきます。
■ いい町・いい社会
トヨタ車は現在29カ国で生産、170カ国以上で販売しており、お世話になる各地域での「いい町・いい社会」づくりへの貢献は、
当社にとって大切な責務です。
自動車会社として
「環境」
「交通安全」などの社会課題を重点分野とし、地域の方々、非営利団体や
専門家と協働し、信頼関係を築きながら社会貢献活動を継続して参りました。2014年には「トヨタ・モビリティ基金」を設立。
トヨタの技術や専門知識を活用するとともに大学や政府、非営利団体や調査機関等と連携し、世界のモビリティ分野における
課題に取り組んでいきます。
■ 安定した経営基盤
そして「安定した経営基盤」の根幹は「人づくり」です。当社は、グローバルトヨタの事業展開を担う人材が、確実かつ継続的に
輩出されるような仕組みを構築しています。50年の歴史を持ち、従業員と職場の活力向上を支える
「QCサークル活動」や、
2014年に実施した、
クルマと従業員を現地現物で鍛える
「豪州走破プロジェクト」などもそうした取り組みで、グローバルの
従業員が価値観を共有しながら
「持続的成長」
に寄与しています。
豊田喜一郎が「日本に自動車産業を起こす」
という壮大な夢を抱いた時、
「やりましょうよ!」
トヨタは創業後、取引先や関係者の方々に育てられ、今日までの
と応えた仲間がいました。
道のりを歩んでまいりました。
これから当社が未来のモビリティ社会の実現にチャレンジ
していく際にも、
さまざまな分野のステークホルダーの皆様のご支援が不可欠です。
私たちのチャレンジに一人でも多くのステークホルダーの皆様が「やりましょうよ!」
と
言っていただける、信頼されかつ愛される会社であるべく、今後も努力してまいります。
今後とも一層のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
2015年8月
トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長
Sustainability
Report 2015
トヨタ自動車の概要
01-04
会社概要
会社名
トヨタ自動車株式会社(TOYOTA MOTOR CORPORATION)
代表者名
豊田 章男
所在地
本社
愛知県豊田市トヨタ町1番地
東京本社
東京都文京区後楽1丁目4番18号
名古屋オフィス
愛知県名古屋市中村区名駅4丁目7番1号
創立
1937年(昭和12年)8月28日
資本金
3,970億5千万円(2015年5月時点)
主な事業内容
自動車の生産・販売
従業員数(連結)
344,109人(2015年3月末時点)
連結子会社数
541社(2015年3月末時点)
持分法適用会社数
54社(2015年3月末時点)
グローバル展開
各国/各地域の文化・慣習を尊重し、地域に根ざした企業活動を通じて経済・社会の発展に貢献しています。
4 トヨタモーター
5 トヨタ自動車
(中国)
ヨーロッパ株式会社
投資有限会社
Toyota Motor
Europe NV/SA(TME)
Toyota Motor(China)
Investment Co.,Ltd.
豊田汽車
(中国)
投資有限公司(TMCI)
3 トヨタモーターエンジニアリング
ヨーロッパ
アジア(日本除く)
アンドマニュファクチャリング
ノースアメリカ株式会社
北 米
10
24
11
29
3
16
4
5
2
19,118
59,679
43,809
Toyota Motor Engineering &
Manufacturing North America, Inc.
(TEMA)
4
3
5
日 本
本社
Head Office
その他
16
7
TOYOTA MOTOR CORPORATION
(TMC)
7 トヨタモーターアジアパシフィック
Toyota Motor Asia Pacific Engineering
& Manufacturing Co., Ltd.(TMAP-EM)
1 トヨタモーターノース
アメリカ株式会社
Toyota Motor North
America, Inc.(TMA)
6
トヨタ自動車株式会社 本社
エンジニアリングアンド
マニュファクチャリング株式会社
1
5
197,203
9
117
1
24,300
2
2 米国トヨタ自動車販売株式会社
Toyota Motor Sales, U.S.A. Inc.
(TMS)
生産拠点・製造事業体数(2014年12月時点)
6 トヨタモーターアジア
パシフィック株式会社
Toyota Motor Asia
Pacific Pte Ltd.(TMAP-MS)
ディストリビューター数(2015年11月時点)
研究開発拠点数(2014年12月時点)
従業員数(2015年3月時点)
※従業員数は連結の従業員数をカウントしています。
Sustainability
Report 2015
自動車以外の事業
01-05
住宅事業
金融事業
トヨタグループの力を結集して、お客
日本を含めた世界30以上の国と地域
様により幅広い住宅関連サービスを
で自動車ローンやリースを中心とした
提供しています。
金融サービスを展開しています。
e-TOYOTA事業
マリン事業
クルマとITを融合させた新しい価値を
トヨタのクルマづくりで養ってきた技
提供し、ユーザーの皆様のカーライフ
術やノウハウを結集し、安全で快適、
をサポートしています。
環境にやさしいお客様にとって魅力
あるボートづくりを行っています。
バイオ・緑化事業
新規事業開発
バイオテクノロジーや環境緑化など
トヨタの技術とチャレンジ精神を持っ
の技術開発により
「環境保全と経済成
て、社会と環境にいち早く対応した新
長の融合」の実現を目指しています。
規事業の開発・推進に取り組み、これ
からも社会に貢献していきます。
財務情報
トヨタの財務戦略の基本方針は、
「 成長性」
「 効率性」
「 安全性」の3つの柱から成り立っています。
これら3つを中長期的に
バランスをとりながら実施していくことが、安定的かつ持続的な成長を可能にし、ひいては企業価値の増大につながると
考えています。
トヨタは、グローバルビジョンのもと、
「もっといいクルマ」をお届けすることを通じて社会に貢献し、その結果として販売
台数や収益を伸ばす、そして「もっといいクルマ」づくりへの再投資につなげるサイクルの構築に努めてきました。その
サイクルを支えるため、今後も強い収益基盤の維持・改善を進め、持続的な成長を実現できる企業を目指して、グローバル
34万人の従業員が心をひとつにして前進していきます。
財務戦略の3つの柱
持続的成長のための継続的な先行投資
自動車市場は、各国の環境車普及政策への対応や安全技術開発への取り組み強化に加え、情報通信技術の進展
成長性
などの変化が続く中で、
グローバルで激しい競争が展開されています。
トヨタは、商品力の源泉となる研究開発、生産性の向上に資する設備投資、仕事の進め方を変革させるIT投資、
ま
た、それらを支える人づくりのための人材育成など、年輪的成長に向けた真の競争力強化に必要な投資を着実に
進めていきます。
また、次世代環境技術の開発や、最先端のIT技術・社会インフラと協調した高度運転支援技術の
実用化など、
未来のモビリティ社会の実現に向けた新たな成長分野への投資も積極的に実施していきます。
収益性・資産効率の向上
効率性
「Toyota New Global Architecture(TNGA)」の取り組みにおいては、
クルマの基本性能や商品力を飛躍的
に向上させた上で、全体最適を考え、共用化を図ることにより開発の効率化を推進します。
また、生産面では、
シン
プル・スリム、
フレキシブルをキーワードに、既存工場・生産設備の最大活用を進めるとともに、革新的な生産技術
導入により投資の低減、生産性の向上を図っていきます。
こうした活動に加え、全社VA(価値分析)活動などの
原価改善や効率的な販売施策の実行により、一層の収益体質の強化を目指します。
強固な財務基盤の維持
トヨタは、豊富な流動性と安定した株主資本を持つことにより、強固な財務基盤を維持しています。
これにより、原
安全性
材料価格の高騰や急激な為替変動など厳しい事業環境においても、必要な運転資金を確保しながら、設備投資
や研究開発など、将来の成長に向けた投資を継続することができます。
また、大規模災害時の事業継続性を向上
するための活動についても、推進・定着を図っていきます。
中長期的には世界的な自動車市場の成長を見込む中、危機への備えに加え、商品力の向上や、次世代技術開発
などの先行投資、国内外の生産・販売体制の整備には、今後も、十分な手元資金を持つことが必要不可欠であり、
引き続きより一層の資金の効率化やキャッシュフローの改善に取り組んでいきます。
2015年3月期
連結ベース
売上高
2014年3月期
27兆2,345億円
25兆6,919億円
6.0%
2兆7,505億円
2兆2,921億円
20.0%
営業利益
2兆1,733億円
(13.9%)
当期純利益とROE
Sustainability
Report 2015
前連結会計年度比
※
1兆8,231億円(13.7%)
19.2%
1兆1,774億円
1兆7億円
17.6%
研究開発費
1兆45億円
9,105億円
10.3%
車両生産台数
8,930千台
9,032千台
▲1.1%
車両販売台数
8,972千台
9,116千台
▲1.5%
総資産
47兆7,298億円
41兆4,374億円
15.1%
株主資本
16兆7,881億円
14兆4,691億円
16.0%
200円
165円
21.6%
設備投資
1株当たり配当金
※賃貸資産を除く
連結売上高と営業利益
設備投資と研究開発費
連結売上高(兆円)
営業利益(兆円)
30
25.6
25
20
2.2
18.5
北米
研究開発費(億円)
設備投資(億円)
12,000
25,000
10,045
欧州
2.7
22.0
18.9
27.2
3
日本
アジア
2
その他
地域
9,105
20,000
7,798
7,303
10,000
8,074
8,000
15,000
11,774
15
10,000
1.3
10
0.4
5
1
0.3
13年
3月期
14年
3月期
15年
3月期
10,000
8,698
7,169
12年
3月期
13年
3月期
14年
3月期
15年
3月期
9,032
8,930
日本
(千台)
北米
10,000
日本
8,871
欧州
7,435
6,000
アジア
8,000
その他
地域
6,000
4,000
4,000
2,000
2,000
0
7,308
9,116
8,972
12年
3月期
13年
3月期
14年
3月期
15年
3月期
北米
欧州
7,352
アジア
その他
地域
0
11年
3月期
0
連結車両販売台数
(千台)
8,000
2,000
11年
3月期
連結車両生産台数
6,000
4,000
0
0
12年
3月期
10,007
5,000
0
11年
3月期
7,067
6,423
8,527
11年
3月期
12年
3月期
13年
3月期
14年
3月期
15年
3月期
01-06
企業理念
トヨタ基本理念
トヨタは、1992年1月「企業を取り巻く環境が大きく変化している時こそ、確固とした理念を持って進むべき道を見極め
ていくことが重要」
との認識に立ち、
「トヨタ基本理念」を策定しました。
(1997年4月改定)
1. 内外の法およびその精神を遵守し、オープンでフェアな企業活動を通じて、
国際社会から信頼される企業市民をめざす
2. 各国、各地域の文化、慣習を尊重し、地域に根ざした企業活動を通じて、経済・社会の発展に貢献する
3. クリーンで安全な商品の提供を使命とし、あらゆる企業活動を通じて、
住みよい地球と豊かな社会づくりに取り組む
4. 様々な分野での最先端技術の研究と開発に努め、世界中のお客様のご要望にお応えする魅力あふれる
商品・サービスを提供する
5. 労使相互信頼・責任を基本に、個人の創造力とチームワークの強みを最大限に高める企業風土をつくる
6. グローバルで革新的な経営により、社会との調和ある成長をめざす
7. 開かれた取引関係を基本に、互いに研究と創造に努め、長期安定的な成長と共存共栄を実現する
「トヨタ基本理念」の礎となる、創業以来受け継がれてきた「豊田綱領」の精神
創業以来今日まで、
トヨタの経営の「核」
として貫かれてきたのが「豊田綱領」です。
トヨタグループの創始者、豊田佐吉
の考え方をまとめたもので、
「トヨタ基本理念」の基礎となっています。当初は確固たる形があったわけではありませ
ん。
しかし関係会社の規模が拡大するにつれ、従業員に周知徹底すべく明文化する必要性が出てきました。そこで草創
期の豊田利三郎、豊田喜一郎らが佐吉の遺訓としてまとめ、世に出たのが「豊田綱領」です。佐吉の6回忌に当たる
1935年10月30日のことでした。
一 、 上 下 一 致 、至 誠 業 務に服し、産 業 報 国 の 実を拳ぐべし
一 、 研 究と創 造に心を致し、常に時 流に先んずべし
一 、 華 美を戒め、質 実 剛 健たるべし
一 、 温 情 友 愛 の 精 神を発 揮し、家 庭 的 美 風を作 興すべし
一 、 神 仏を尊 崇し、報 恩 感 謝 の 生 活を為すべし
Sustainability
Report 2015
01-07
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