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私たちの国の美しい自然は、雨や風などの恵みがもたらしたともいわれて
私たちの国の美しい自然は、雨や風などの恵みがもたらしたともいわれて います。しかし近年、大きな台風がやってきたり、狭い地域に短時間で雨が 降る集中豪雨が各地で増加し、今までに風水害の被害がなかった場所にも新 たに被害が発生しています。また、風水害は地震よりも身近な自然災害です。 みなさんは、風水害が起きたとき、どんな対策をしていますか? 大雨の防災対策 河川や下水道の整備が進み、洪水や浸水の被害は以前よりも減ったとはい え、ここ数年は集中豪雨の発生が多く、浸水の被害はいつ起きてもおかしく ありません。 < 大雨が降っているときは・・・ > ● 道路が冠水してしまうと側溝やマンホールの境目が見えにくくなり、転 落事敀が起きやすくなります。外を歩くときは棒などを持ち、足元を確 認しながら移動するようにしましょう。また、崩れやすくなった路肩に も注意しましょう。 ● 1 時間に40㎜以上、降り始めてから150㎜以上になったときは災害 の恐れがあるので、すぐに避難行動がとれるようにしておきましょう。 ● 大雨の止み間や後は増水の恐れがあるため、子供たちには河川の近くで 遊ばせないようにしましょう。 ● ビルの地下・地下街・地下駐車場などの施設は、雨が 流れこむことがあるので注意しましょう。 防災豆知識 大雨警報 洪水警報 暴風警報 波浪警報 警報は、どんな被害が予想されるときに出される? … … … … 台風等や大雨による がけ崩れ・浸水や冠水など 大雨・長雨による 河川の増水・浸水や冠水など 強風や猛烈な風による 家屋損壊・停電など 沿岸での波のうねり、船舶や海岸施設の被害など 警報のほかの種類として、高潮・大雪・津波警報があります。 16 台風のときの防災対策 日本では毎年いくつもの台風がやってきて、全国各地で多くの方が被害に あっています。 < 台風の最中は・・・ > ● 外出はできるだけ避けましょう。やむを得ず外出しな ければならないときは、ヘルメットや安全帽をかぶり ましょう。外にいるときに風雨が強まってきたら、看 板や屋根の一部など飛んでくるものに注意しましょう。 ● 雨戸のない家では、飛んできたものによりガラスが割れ、風雨が室内に 入ってきます。そんなときは慌てずにベニヤ板を窓枠に仮止めするか、 畳やテーブルで窓を覆うとよいでしょう。 ● もし強風で窓が吹き飛ばされてしまうと、天井が吹き 上がって大惨事を招くことがあります。そんなときは 思い切って反対側の窓も開け、風の通り道をつくって あげましょう。 ● 台風による強い風は2段階でやってくることがあります。今まで吹いて いた風が急に弱まっても、その1~2時間後に再び吹き返しの強風がや ってくる恐れがあるので、風が弱まったからといって屋根に上がったり、 家の周りを歩いたりしないようにしましょう。 台風による被害者は、屋根の修理中に転落したり、家の周りの様子を見に 行ったりした人たちが多くを占めています。台風が接近してきたら、事前に 家の周りを補強しておくようにし、台風の最中はできるだけ外に出ないよう にしてください。 < 高潮 > 台風の時には海面が上昇する「高潮」という現象が起 こります。この時に強風が吹くと高波が発生するのです が、これが満潮と重なると海面が通常では考えられない ほどの高さになることがあるので、海に近づかないよう にしてください。 17 風水害時の避難 横須賀市では市内の小中学校・公共施設・町内 会館等を、風水害時の避難場所として定めていま す。浸水や土砂災害の危険を感じた場合や市から 避難情報があった場合は、すみやかに安全な場所 に避難しましょう。あらかじめ非常持ち出し品を 準備しておくと、いざという時すぐに避難行動がとれます。 < 避難するときは・・・ > ● 大雨や台風の中での避難は危険なため、手がふさがれないようにレイン コートを着て避難しましょう。 ● ゴム長靴での避難は中に水が入り動きにくいので、スニーカーをはくよ うにしましょう。 ● 浸水の中を避難するときは1人では避難しないよう にし、一緒に避難する人とは互いの体をロープなど で結んでおきます。もし1人で避難する場合は棒な どをつえ代わりに持ち、足元を確認しながら避難し ましょう。 ● 車での避難は、車が川や側溝に転落したり、ブレーキが利きにくくなっ たりして危険です。 ● 子どもや赤ちゃんを避難させる場合には、子どもは 浮き袋やエアマットにつかまらせ、赤ちゃんは防水 布にくるみ、浮き袋などをつけて、ベビーバスに乗 せて避難しましょう。 ● 浸水の深さがひざ上まできている場合(男性 約70㎝・女性 約50㎝) や、水の流れが速い場合は避難が困難となるため、自宅や近くの建物の 2階等へ緊急的に避難しましょう。 ● 土砂災害の恐れがあるときは、その近くを通ることは避けて避難します。 避難が困難な場合は、建物の斜面の反対側となる2階以上の部屋に緊急 的に避難しましょう。 18 土砂災害に注意 梅雨時や台風時期など、雨が多く降る時期や地震が起きた時などには、山 やがけが崩れたり、土砂が増水した水とともに流れ出す「土石流」が発生し たり、地面全体がそのまますべりだす「地すべり」が起こる場合があります。 大雨が降っているときに身の安全を図ることも大切ですが、大雨の後でも 土砂災害が起こる恐れがあるので、その前触れに注意してください。 < 土砂災害の前触れ > ● がけ崩れ・・・ ・がけや斜面に割れ目が見える。 ・濁った水が湧き出てくる。 ・小石がパラパラと落ちてくる。 ● 地すべり・・・ ・地面にひび割れができたり、斜面から水が吹き出てくる。 ・樹木・電柱が傾く。 ・沢や池・井戸の水が濁る。 ● 土石流・・・ ・山鳴りや木々の裂ける音・石のぶつかり合う音が聞こえる。 ・雨が降り続いているのに川の水位が下がる。 ・川の水が急に濁ったり、流木が混ざりはじめる。 土砂災害から身を守るためには、的確に避難をすること が大切です。前触れに気付いたら、周りの人に知らせるな どして一緒に避難しましょう。 避難をする時は、流れる土砂のスピードが速いため、 土砂を背にして逃げるのは危険です。土砂の流れる方向に 注意し、その流れに対して直角に避難してください。 どうしても避難できないときは、建物の最上階へ移動しましょう。 19 風水害のあとに気をつけること ● 台風が去った後も、強風や豪雨に注意しましょう。 ● 切れた電線を見つけたら、家屋に触れていないかを確認し近づかないよ うにして、すみやかに電力会社や電話会社に連絡をしてください。 ● 浸水・洪水の後は衛生に注意し、家屋などの消毒は念入りにしましょう。 ● 屋根瓦やアンテナが壊れている場合など、落下の危険があるものは除去 や補修をしましょう。 防災行政無線 大雨のときなどに発表される注意報や警報は、注意を 呼びかけることにより、災害による被害を最小限に食 い止めることを目的にしています。横須賀市では、大 雨洪水警報などの防災気象情報を、市内約 400 ヶ所に あるスピーカーで市民の皆さんにお知らせしています。 < 放送を聞き逃してしまった場合や聞こえづらい場合は・・・ > ◆ 消防局テレホンガイド 046-825-0119 発表中の防災気象情報の他、火災など災害の情報もお聞きいただけます。 ◆ 防災情報メール 防災行政無線の内容が携帯電話やパソコンに E-メールで届きます。 登録方法は 横須賀市防災ポータルページ「よこすか防災ナビ」 で ご覧いただけます。 (お問い合わせは 市民安全部危機管理課 046-822-8226) 台風や豪雨の被害は、正確な気象情報を集めることで被害を最小限にする ことができます。テレビやラジオから、常に最新の情報を手に入れるように しましょう。 災害時、なによりも危険なことの一つは「大雨で今までがけ崩れが起きた ことがないから平気だ」、 「このぐらいの台風なら外出しても大丈夫だろう」 などと、自分の過去の災害の体験をもとに判断をしてしまうことです。災害 は、必ずしも過去に経験した規模で収まるとは限りません。より危険な状況 となることを想定しながら、常に注意をはらうようにすることが大切です。 20