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はじめに - 山形県ホームページ

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はじめに - 山形県ホームページ
土砂災害警戒避難基準雨量の
活用と留意点
財団法人 砂防・地すべり技術センター
菊井 稔宏
はじめに
・ソフト対策の経緯
・土砂災害発生予測手法の概要
・山形県河川・砂防情報システム概要
・警戒避難の課題
・基準雨量活用のため留意事項
・警戒避難の取り組み事例
1
ソフト対策の経緯
昭和52年 河川審議会中間答申
昭和57年 建設事務次官通達
昭和59年 砂防課長通達
昭和63年 土砂災害対策推進要綱
昭和63年 河川審議会提言
平成5年 総合的な土砂災害対策につい
て(提言)
• 平成13年 土砂災害防止法施行
•
•
•
•
•
•
昭和52年,河川審議会中間答申
土石流危険区域における警戒避難体
制の整備を図ること
昭和53∼55年度,土石流技術検討会
①土石流危険渓流調査要領の作成
②土石流警戒避難基準雨量の検討
③土石流危険渓流周知方法の検討
昭和56∼58年度,総合土石流対策技
術検討会
①土石流警戒避難体制整備要領
②警報の発令と避難の指示のための
降雨量設定指針の作成
昭和57年8月,建設事務次官通達
総合的な土石流対策の推進につい
て,同9月,砂防部長通達
①土石流に対処するための砂防工事の推進
②土石流危険渓流の周知等
③警戒避難体制の確立
④住宅移転の促進
⑤情報の収集・伝達・防災意識の普及
国土,自治事務次官へ通達
昭和59∼61年度,総合土石流対策強
化手法検討会
①警戒避難システムの検討
②土地利用規制,住宅移転等検討
③土石流対策広報マニュアル作成
昭和59年6月,砂防課長通達
土石流危険渓流周辺における警戒避
難体制の整備等について,同,土石
流危険渓流周辺における警戒避難基
準の設定について
昭和62年3月,総合土石流対策の強
化施策について(提言),総合土石
流強化手法検討会
昭和63年3月,河川審議会提言
従来の土石流に対する施策を地すべ
り,がけ崩れを包括し強化拡充
昭和62∼平成元年度,総合土砂災害
対策基本問題検討会
①土石流危険区域の設定及び公表手
法
②総合的な土砂災害対策の検討
③土砂災害対策をより推進するため
の誘導策の検討
①警戒避難体制の確立を推進すること
②土石流想定氾濫区域等の設定手法の精度
向上を図り,公表に努めること
③土地利用規制・住宅移転方策を検討した
ので参考とすること
④既存市街地等の再開発と併せた砂防対策
を検討したので参考とすること
⑤土石流対策広報マニュアルを作成したの
で適切に運用すること
①昭和63年3月,土砂災害対策推
進要綱,中央防災会議
②昭和63年3月,土砂災害対策の
総合的な推進について,土砂災害
対策推進連絡会議
①昭和63年11月,砂防課長通達,総合
土石流対策基本計画の策定について
②平成元年3月,土石流対策官通達,
総合土石流対策基本計画の策定につ
いて
平成2∼4年度,総合土砂災害対策検
討会
①土石流危険区域等設定・公表
②地すべり,がけ崩れの警戒避難基
準等
③総合土砂災害対策としての警戒避
難のあり方
平成5年3月,総合的な土砂災害対策
について(提言),総合土砂災害対策検
討会
①総合土石流対策基本計画策定に関する基
本的な方針
②計画を策定する地域の自然及び社会環境
に関する事項
③砂防指定地の視点に関する事項
④土石流に対処するための砂防工事の実施
に関する事項
⑤土石流危険渓流の周知に関する事項
⑥警戒避難体制の確立に関する事項
⑦住宅移転の促進に関する事項
⑧情報の収集・伝達、防災意識の普及及び
防災活動の実施に関する事項
⑨土石流対策を総合的かつ効率的に実施す
るための方策に関する事項
⑩その他
ソフト対策の経緯
2
区 分
主な施策
実施項目
土砂災害 危険箇所・区域の公表
危険箇所
の住民へ 看板の設置
の周知
ダイレクトメール
内 容
土砂災害危険箇所マップ(1/50,000)、土砂災害危険区域図
(1/1,000∼1/10,000程度)の公表(平成13年6月時点約1,300市
町村,約65,000箇所)
土砂災害危険箇所に看板設置(約50,000箇所)
土砂災害危険区域内に居住する各世帯へダイレクトメールで直接
周知(平成13年6月時点約250市町村、約43,000世帯送付)
土砂災害警戒避難システム整 土砂災害警戒・避難基準雨量の設定
備(情報基盤緊急整備事業
雨量計及び土砂災害情報処理装置からなる土砂災警戒避難システ
等)
ムを整備、警戒避難に係わる情報を市町村へ提供
電光掲示板やCATV等を整備し、雨量情報、土砂災害に係る警戒
避難情報を直接住民に伝達するシステムを構築
住民の早期避難と災害時における市町村等の迅速な防災体制の強
土砂災害相互通報システム整
化のため、行政と住民の情報交換を推進する「土砂災害情報相互
情報の収
通報システム整備事業」を平成12年度に創設
集・伝達 備
土砂災害発生状況や斜面の亀裂などの異常現象を住民から行政機
関(市町村役場等)へ連絡する「土砂災害110番」という情報窓口
土砂災害110番
を設置(全国約1,200の地方自治体に設置)
電光掲示板等
郵便局と連携した災害情報の 郵便局に「土砂災害危険区域図」、「土砂災害110番」を掲示、周
辺住民へ情報提供を行う。前兆現象に関する情報を郵便局員から
収集体制強化
通報してもらう連絡体制を整備
電話帳への防災情報の掲載
(レッドページ)
啓発・防
災教育
土砂災害防止月間
危険箇所の点検
土砂災害危険区域図や前兆現象等地域にあわせた防災・危険情報
等を電話帳に掲載(平成12月1月以降に電話帳を更新する地域から
順次レッドページを創設)
毎年6月1日∼6月30日を土砂災害防止月間を実施、月間中がけ
崩れ防災週間(6月1日∼6月7日)、土砂災害防止月間推進の
集い(全国大会)を開催
住民と行政、砂防ボランティア等が共同して危険箇所を点検(平
成13年に全国約15,000箇所の点検を実施)。
新潟県では昭和50年より「地すべり巡視員」制度を設置
住宅移転
その他
防災教育等
土砂災害防止月間時に広報活動を実施するなど、地域の状況を踏
まえた防災教育活動を実施
災害弱者対策
災害弱者関連施設に重点的ハード対策の整備、災害弱者関連施設
を含む土砂災害危険区域図の作成・公表
土地利用の規制・誘導
住宅移転の促進
建築基準法,都市計画法,宅地造成規制法,砂防法、地すべり等
防止法及び急傾斜地法に基づき、土砂災害を助長するおそれのあ
る行為の規制等
「がけ地近接等危険住宅移転事業(がけ近事業)」や「防災のた
めの集団移転促進事業」を用いた住宅移転。(昭和47年から平成11
年までの28年間にがけ近事業により除却または建物助成を受けた
戸数は33,613戸)
危険箇所の定義
名 称
抽出基準
土石流危
険渓流
一次谷を形成している
地形を起点として、渓床
勾配が3゜(1/20)(火山
地域では2°(1/30))ま
でを終点とする渓流
地すべり
危険箇所
地すべりが発生するお
それのある箇所。地すべ
り等防止法第51条に基づ
く建設大臣所管のもの
急傾斜地
崩壊危険
箇所
傾斜度30゜以上、高さ5m
以上の急傾斜地(人工斜面を
含む)で想定被害区域内に人
家5戸以上(5戸未満であっ
ても官公署、学校、病院、駅、
旅館等のある場合を含む)あ
るもの
概念図(写真)
3
基準雨量で対象とする現象
1)土石流
→対象
2)がけ崩れ →集中的に発生するがけ崩
れを対象
3)地すべり →降雨を警戒・避難基準と
して適用することは困難
土砂災害の発生原因(1)
(1)土石流
①渓床土砂が流水の増加により流動化
②地すべり土塊(深層崩壊)が流動化
③山腹崩壊土塊(表層崩壊)が流動化
④天然ダムの決壊
⑤火山活動による場合
→降雨が直接的に関与しない発生原因がある
4
土砂災害の発生原因(2)
(2)がけ崩れ(斜面崩壊)
①表層崩壊
②堆積物、強風化物の崩壊
③基盤岩の崩壊
④落石
→崩壊形態に応じ、発生原因(風、雨、地震、
凍結融解、風化など)の関与の程度が異なる
↓
降雨量のみで全ての発生原因に対する土砂
災害の発生予測は困難
土砂災害の発生予測手法
①土質力学・水文学を併用した手法
・浸透流解析と斜面安定解析
②水文学的手法
・タンクモデル(流出解析手法)
③経験的手法(過去の発生・非発生降雨
を用いた手法)
・累加雨量、実効雨量
5
降雨による様々な指標
①単純な指標 • 10分間雨量、n時間雨量、累加雨量
など
②雨量を演算処理する指標
• 有効雨量強度、降雨強度、実効雨量
など
③複数降雨指標
• 上記①②等の組み合わせ
降雨指標による分離性の違い
簡単な指標(連続雨量など)がよいという意見
がある。
①単一指標 → 分離性(低)40∼80%程度
②複数指標 → 分離性(高)90∼100%程度
・簡単→わかりやすい
◎
◎◎
・複雑→わかりにくい→
×
×
◎
×
kn個
×
わかりやすい工夫
××
××
×
◎
×
×
×
×
knc
(わかる努力)
×
Sc =
kn
実効雨量
◎:発生降雨
危険な領域
有
効
雨
量
強
度
knc個
×:非発生降雨
◎
安全な領域
6
警戒・避難基準雨量設定手法の概要
「長期降雨指標」と「短期降雨指標」の組み合わせ
主な基準雨量設定手法
設定手法(略称) 長期降雨指標
A(案)
実効雨量
B(案)
実効雨量
改良(案)
実効雨量
短期降雨指標
備 考
1時間雨量強度 土石流
有効雨量強度 昭和59年建設省指針(案)
1時間雨量強度 土石流
(12∼72時間半減)
提言(案)
実効雨量
実効雨量 集中して発生するがけ崩れ
(72時間半減) (1.5時間半減)
7
基準雨量の検討手順
①ブロック区分
②災害発生雨量の収集
③災害非発生雨量の収集
④XY関係図作成
⑤土砂災害発生基準線(CL)の設定
⑥警戒・避難基準線(WL、EL)の設定
(妥当性検討:①分離性、②発令頻度、空振り頻度)
ブロック区分とは
指針(案)
・基準雨量は、原則として土石流危険渓
流毎に定める。
・ただし、地形、地質、植生、気象状況
等が類似している近傍の土石流危険渓
流については同一の基準を用いてもよ
い。
→土砂災害が発生する条件(素因、誘因)が同様な
地域を区分
→区分した地域は発生危険度が同じとして取り扱う
8
最終的には市町村界を考慮(市町村を分割する場合もある)
(1市町村∼数市町村)/ブロック
凡 例
ブロック区分
7 ブロック番号
市町村界
総合支庁界
山形県下を33
ブロックに区分
降雨指標の改良
昭和59年の指針(案)の対象は「土石流」
→がけ崩れを対象とした設定手法の検討
→がけ崩れは様々な発生要因が関係し、
現実的な基準雨量設定が困難(基準 が低くなる)
「集中的に発生するがけ崩れ」を対象
平成5年「総合土砂災害対策検討会」で示される(提言案)
9
集中して発生するがけ崩れ
• 面的に限られた範囲において、実効雨
量が一定値以上となる一連続降雨が発
生した場合に、その降雨のピーク付近
で多発するがけ崩れ
• これ以外のタイミングで発生するがけ
崩れは、散発的に発生するがけ崩れと
定義
提言(案)の降雨指標
実効雨量:Σαtrt
αt:(0.5)t/T (半減係数)
←時間雨量を時間経 過により減少させる
t:時間
T:半減期
(短期降雨指標1.5時間、長期降雨指標72時間)
rt:t時間前の時間雨量
10
提言(案)の指標
縦軸→1.5時間半減の実効雨量
横軸→72時間半減の実効雨量
実効雨量:Σαtrt
αt:(0.5)t/T (半減係数)
提言(案)実効雨量→タンクモデルの符号と対応
①半減期1.5時間実効雨量:地表付近の水の量
②半減期72時間実効雨量:さらに下層の水の量
タンクモデルとの比較
−タンクモデルの概要−
11
実効雨量とタンクモデル(1)
60
300.0
時間雨量
タンク1段目貯留高
タンク2+3段目貯留高
実効雨量(半減期1.5時間)
実効雨量(半減期72時間)
参考:実効雨量(半減期24時間)
40
200.0
30
150.0
20
100.0
10
50.0
0
0.0
タンク貯留高・実効雨量 mm
250.0
1
3
5
7
9
11
13
15
17
19
21
23
25
27
29
31
33
35
37
39
41
43
45
47
49
時間雨量 mm
50
時 刻
実効雨量(提言案)とタンクモデル(2)
100
400.0
時間雨量
土壌雨量指数
実効雨量(Rw1.5h + Rw72h)
90
ピーク
350.0
80
50
200.0
40
150.0
30
100.0
20
50.0
10
49
47
45
43
41
39
37
35
33
31
29
27
25
23
21
19
17
15
13
9
11
7
5
0.0
3
0
1
時間雨量 mm
250.0
60
土壌雨量指数・実効雨量 mm
300.0
70
時 刻
12
実効雨量の半減係数(1)
(1.5時間半減の場合)
• 現在の雨に係る係数 (0.5)0/1.5=1.0000
• 1時間前の雨に係る係数 (0.5)1/1.5=0.6300
• 2時間前の雨に係る係数 (0.5)2/1.5=0.3969
• 3時間前の雨に係る係数 (0.5)3/1.5=0.2500
• 4時間前の雨に係る係数 (0.5)4/1.5=0.1575
• 5時間前の雨に係る係数 (0.5)5/1.5=0.0992
• 6時間前の雨に係る係数 (0.5)6/1.5=0.0625
• ∼
実効雨量の半減係数(2)
(72時間半減の場合)
現在の雨に係る係数 (0.5)0/72=1.0000
1時間前の雨に係る係数 (0.5)1/72=0.9904
2時間前の雨に係る係数 (0.5)2/72=0.9809
・
24時間前の雨に係る係数 (0.5)24/72=0.7937
48時間前の雨に係る係数 (0.5)48/72=0.6300
72時間前の雨に係る係数 (0.5)72/72=0.5000
・
144時間前の雨に係る係数 (0.5)144/72=0.2500
・
13
実効雨量の計算例(1)
1.5時間半減実効雨量の場合
時間雨量
50
50
45
40
40
30
35
30
25
20
20
20
10
15
1:00
2:00
3:00
2時
20.00
実効雨量合計
10
5
0
1時
6時の雨量
5時の雨量
4時の雨量
3時の雨量
2時の雨量
1時の雨量 20.00
4:00
5:00
3時
4時
5時
30.00
12.60
10.00
18.90
7.94
40.00
6.30
11.91
5.00
50.00
25.20
3.97
7.50
3.15
6時
20.00
31.50
15.87
2.50
4.72
1.98
42.60
36.84
63.21
89.82
76.58
100
6:00
時刻
80
60
40
雨の効果は時間の経過
とともに徐々に減少
20
0
1
2
3
4
5
6
実効雨量の計算例(2)
72時間半減実効雨量の場合
時間雨量
50
1時
50
45
40
40
30
35
30
25
20
20
20
10
15
6時の雨量
5時の雨量
4時の雨量
3時の雨量
2時の雨量
1時の雨量
20.00
実効雨量合計
20.00
2時
3時
4時
5時
6時
20.00
49.52
39.24
9.72
28.87
19.06
30.00
19.81
10.00
29.71
19.62
40.00
9.90
29.43
19.43
50.00
39.62
9.81
29.15
19.24
49.81
59.33
98.76 147.82 166.40
10
5
0
1:00
2:00
3:00
4:00
5:00
6:00
160
時刻
120
6時の雨量
5時の雨量
4時の雨量
2時の雨量
1時の雨量
80
雨の効果は時間の経過
とともに徐々に減少
40
0
1
2
3
4
5
6
14
実効雨量の減衰特性
実効雨量(提言案)
CASEⅠ:半減期1.5+72h
200.0
CASEⅠ:半減期1.5h
CASEⅠ:半減期72h
実効雨量(mm)
150.0
CASEⅡ:半減期1.5+72h
CASEⅡ:半減期1.5h
CASEⅡ:半減期72h
100.0
50.0
0.0
1日 0:00
1日 12:00
2日 0:00
2日 12:00
3日 0:00
3日 12:00
4日 0:00
4日 12:00
5日 0:00
時間
CASEⅠ 最初に100mm/hの降雨を与えた場合
CASEⅡ 最初の1時間までに5mm/hの降雨を20時間与えた場合
CLの設定(非発生降雨の領域確認)
200
200.0
100
非発生上限包絡線
150.0
50
0
0
50
100
実効雨量(半減期1.5時間) mm
実効雨量(半減期1.5時間) mm
150
Unreal Area
100.0
150
200
250
300
350
400
実効雨量(半減期72時間) mm
200.0
50.0
0.0
0.0
50.0
100.0
実 効 雨 量 半 減 期 1 .5 時 間 m m
ピーク値のみをプロットした場合
150.0
150.0
200.0
250.0
実効雨量(半減期72時間) mm
300.0
350.0
Unreal Area
400.0
スネークラインを全て表示した場合
100.0
1
1
50.0
1
2
1
2
8
9
3
8
1
3
3
4
2
2
2
6
1
6
2
9
8
14
7
6
1
1
1
1
2
2
2
9
3
1
4
1
2
1
2
2
2
2
2
2
1
3
15
16
28
36
26
26
27
23
25
18
14
12
11
11
10
6
3
6
2
1
83
91
86
69
67
70
52
39
41
46
36
21
20
21
18
14
10
9
5
3
3
49 203 293 313 308 270 230 179 163 155 117 108
93
83
56
36
40
13
23
21
13
9
10
8
6
3
5
1
1
1179 2007 2053 1934 2058 1663 1525 1262 818 734 805 668 550 439 345 228 234 101 104
80
52
32
28
28
24
15
4
7
4
3
0.0
プロットの回数で表示した場合
1
41
9
0.0
5
1
50.0
100 .0
150.0
200.0
250.0
1
1
5
4
1
3
1
2
300.0
1
350.0
400.0
実効雨量 半減期72 時間 mm
15
実効雨量の時系列表示(1)
XY軸のグラフは、わかりにくい?
CLの式:Y=−aX+b
ここに、X:72時間半減実効雨量
Y:1.5時間半減実効雨量
∴
Y+aXの値がbを超えたとき
→ CLを超過
aの値で、XとYの重みづけ
XYグラフから時系列グラフへの展開
従来の座標
1.5時間半減実効雨量
時間半減実効雨量
1.5
(mm)
b
時系列表示
合成雨量(
合成雨量(y+ax)mm
y+ax)mm
危険な領域
y>y>-ax+b
危険な領域(
危険な領域(y+ax>b)
C.L.
y=y=-ax+b
b
y+ax>b
y+ax>b
合成雨量指標
72時間半減実効雨量
72時間半減実効雨量((mm)
時刻(
時刻(時)
16
六甲山系のがけ崩れのCL
時間雨量
(mm)
CLの傾きにより、1.5時間半減実効雨量が支配的
0
10
20
30
時間雨量
200
150
③
(六甲砂防、H11.06.23 19:00-07.01 07:00)
土壌雨量指数
①・②
実効雨量
23:00頃C.L.突破
150
100
歴代2位
CL
歴代3位
100
←85.66
歴代5位
50
歴代10位
50
実効雨量(㎜)
貯留量(㎜)
歴代1位
①東芦屋でがけ崩れ
②芦屋市奥山で土砂流出
③朝日ヶ丘で地すべり
0
0
19:00 7:00 19:00 7:00 19:00 7:00 19:00 7:00 19:00 7:00 19:00 7:00
23日 24日
25日
26日
27日
28日
29日
19:00 7:00
30日
19:00 7:00
7月1日
時間
17
EL(避難基準線)、WL(警戒基準線)
CLは発生基準
↓
これを超えそうな場合に警戒避難
↓
いつ警戒や避難を開始するか定める
避難勧告等の判断のタイミング
①避難勧告等の伝達時間
②避難行動に必要な時間
を差し引いた時間的余裕を見込む
(基準雨量)
①準備を行う時間をCL超過の2時間前→WL
②避難を行う時間をCL超過の1時間前→EL
一般に
CL −(過去最大∼1/2確率の1∼2時間雨量)
WL → CL到達まであと○○mm/2hr
EL → CL到達まであと△△mm/1hr
18
EL,WL,スネーク曲線の概念(提言案の場合)
CLを超える前に警
戒・避難するタイ
ミング
1.5
時
間
スネーク曲線
実況降雨を逐次
プロットして判
断
EL
半
減
過去に災害が発
生した雨量レベ
ル
WL
期
実
CL
効
雨
量
72 時 間 半 減 期 実 効 雨 量
基準雨量とは
①CLは、設定時の資料に基づき検討した、
過去に災害が発生した雨量
(超えると災害発生の可能性が高い)
②EL,WLは警戒避難のタイミングを示す
もの
③EL,WL超過後、雨が止めばCLに達しな
い(当然)
④EL,WLは余裕を見込むと空振りが多く、
逆の場合はCL到達までの時間的余裕が少
なくなる
19
短時間降雨予測の活用
課題:実況でEL,WLを超えてもCLを超えるか不明
実効雨量(半減期1.5時間)
300
発生危険基準線:CL
250
200
避難基準線:EL
150
100
50
(差し引く時間雨量)
0
0
100
200
300
実効雨量(半減期72時間)
400
大→警報の空振り多
500
小→CL超過までの時間少
EL超過、CL非超過で、「警報」の空振りがほとんど
→ 短時間降雨予測の導入により判断
短時間降雨予測の適用
・1時間予測がCLを超える(ELに相当)→避難の判断
・2時間予測がCLを超える(WLに相当)→警戒(避難の準備)
実
効
雨
量
半
減
期
1.5
時
間
実 判定:警戒
効
(従来のWLに相当)
避難場所に
2時間後雨
移動する時間=1時間
量
CLを越える
CL
避難場所に
移動する時間=1時間
避難開始までの
準備時間=1時間
◎
地上雨量計の
実効雨量の推移
○
●
現在
2時間後
実効雨量 半減期72時間
半
現在から避難所要時間後の予測
地上雨量計の
減
スネーク曲線がCLを越えるかどう
実効雨量の推移
かにより警戒判定を行う
期
判定:避難
(従来のELに相当)
CL
1時間後
CLを越える
現在
●
1.5
時
間
○
現在から避難場所に移動する時間
後の予測スネーク曲線がCLを越え
るかどうかにより避難判定を行う
実効雨量 半減期72時間
実況降雨に1時間先、2時間先の予測雨量を取り入れて警戒
避難の判断を行う。
20
最近の研究動向(1)
これまでは、ブロック毎に基準雨量(土石流、がけ
崩れ)を設定
→地形特性を考慮した基準雨量の設定
地形要因(勾配、渓流長、面積等)、降雨要因を判
別解析
最近の研究動向(2)
RBFNを用いた非線形がけ崩れ発生限界雨量
21
山形県河川・砂防情報システム
110の雨量局
データを演算・
処理
凡 例
<河川情報システムの「雨量局」>
※既往運用局:○記号(着色)
(県所管)
(国交省所管)
(気象庁所管)
※将来計画局:○記号(白抜き)
<砂防情報システム用「雨量局」>
※既往運用局:□記号(着色)
(県所管)
(国交省所管)
(気象庁所管)
※将来計画局:□記号(白抜き)
<基準雨量ブロック>
:基準雨量ブロック
16 :基準雨量ブロック番号
山形県のシステム2
河川・砂防情報システム(砂防系)提供情報
■土砂災害発生の危険性をわかり易く
伝えるため、時間的変化を示した情報
を提供します。
■1時間後、2時間後の予測情報を提
供します。
■情報を、任意の時点で情報を得られ
る手段を用いて提供します。
■気象庁発表の情報とあわせ、総合的
な判断が可能な情報を提供します。
■避難が必要な土砂災害危険箇所の
情報を提供します。
③雨量局別の警戒情報
1時間後、2時間後の降雨予測を用い、各雨量
局での降雨状況・土砂災害発生の危険性判定結
果を示します。また、降雨量の推移を示します
①全県の警戒情報一覧
②総合支庁別の警戒情報一覧
土砂災害発生の危険性のある市町村を表示し
ます。 土砂災害発生の危険性のある観測値を示した
雨量局を表示します。
④雨量局周辺の土砂災害危険箇所
雨量局周辺の土砂災害危険箇所位置図を表示します。
▲トップページへ
50
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全域
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地図幅5km
地図幅1km
(空中写真)
検索
地図
住所
郵便番号
駅
1時間雨量(mm/hr)
250
緯度経度指定
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警戒避難基準判定値
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18:00
累加雨量(mm)
土砂災害危険箇所図
・土砂災害危険箇所図について
・操作のしかた
・よくある質問
・山形県土砂災害警戒情報
22
警戒避難基準判定値
19:00
20:00
21:00
22:00
23:00
0:00
1:00
2:00
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250
100.0
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300.0
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350.0
300
250
200
150
100
実効雨量(半減期1.5時間) (mm)
0.0
300
0
350
50
0
警戒避難基準判定値
0
1時間雨量(mm/hr)
10
300
50
250
20
19:00
20:00
21:00
22:00
23:00
0:00
1:00
2:00
3:00
4:00
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9:00
10:00
11:00
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13:00
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15:00
16:00
17:00
18:00
累加雨量(mm)
1 時 間 雨 量 (m m / h r)
100
200
累加雨量(mm)
30
150
19:00
20:00
21:00
22:00
23:00
0:00
1:00
2:00
3:00
4:00
5:00
6:00
7:00
8:00
9:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
累 加 雨 量 (m m )
40
150
100
実効雨量(半減期1.5時間) (mm)
1 9 :0 0
2 0 :0 0
2 1 :0 0
2 2 :0 0
2 3 :0 0
0 :0 0
1 :0 0
2 :0 0
3 :0 0
4 :0 0
5 :0 0
6 :0 0
7 :0 0
8 :0 0
9 :0 0
1 0 :0 0
1 1 :0 0
1 2 :0 0
1 3 :0 0
1 4 :0 0
1 5 :0 0
1 6 :0 0
1 7 :0 0
1 8 :0 0
50
200
50
0
警戒避難基準判定値
250
19:00
20:00
21:00
22:00
23:00
0:00
1:00
2:00
3:00
4:00
5:00
6:00
7:00
8:00
9:00
10:00
11:00
12:00
13:00
14:00
15:00
16:00
17:00
18:00
1 9 :0 0
2 0 :0 0
2 1 :0 0
2 2 :0 0
2 3 :0 0
0 :0 0
1 :0 0
2 :0 0
3 :0 0
4 :0 0
5 :0 0
6 :0 0
7 :0 0
8 :0 0
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1 0 :0 0
1 1 :0 0
1 2 :0 0
1 3 :0 0
1 4 :0 0
1 5 :0 0
1 6 :0 0
1 7 :0 0
1 8 :0 0
250
50
200
40
150
30
100
50
10
0
20
0
1時間雨量(mm/hr)
警戒情報(警戒避難基準雨量)公表画面イメージ
山形県のシステム3
住民公開用画面イメージ
行政用画面イメージ
土砂災害発生の危険性をわかり易く伝えるため、
・降雨量の情報
・警戒避難基準雨量
を時系列表示した図を示す。
住民公表用画面で示す、
・降雨量の情報
・警戒避難基準雨量を時系列表示した図
に加え、
・警戒避難基準雨量をスネークラインで表現した図
の3つを示す。
100
60
80
40
350
20
300
50.0
250
0
100.0
200
実効雨量(半減期72時間) (mm)
150
200.0
100
0.0
250.0
50
300.0
0
150.0
350.0
山形県の情報提供画面(イメージ)
100
80
60
40
20
0
実効雨量(半減期72時間) (mm)
23
土砂災害に対する警戒避難の課題
(行政側)避難勧告をうまく出せない
①情報システムが整備されていないため土
砂災害の危険性を認識できない
②情報の一元化が災害時にリアルタイムで
機能していない
③災害が輻輳して発生し、様々な混乱が生
じ、十分な対応ができない
(住民側の課題)
①得られる情報が限定され、自分の危
険性を認識できない
②災害発生雨量や危険箇所を知らない
③避難勧告があっても避難しない場合
がある
④河川の溢水等が輻輳して発生し、避
難行動等に混乱が生じる
24
課題の解決に向けて(総合的な判断)
土砂災害の発生件数
H11県別
全国
都道府県
市町村
地域→小、発生頻度→小、危機意識→小
25
土石流危険渓流の認識
土石流危険
渓流を知らな 80
い者の割合
(%)
60
71
54
49
47
40
20
0
都市
・住
宅
平野
地域
海と
山間
山に
部に
地域
囲ま
面し
れた
た農
農漁
業地
村地
域
域
避難を有効に機能させるためには
住民一人一人の意識を高める
①地域における専門家の育成
②防災知識の普及・啓発
継続的な周知・啓発活動が必要
26
気象庁との連携
適切な情報提供を
するためルール作成
気象注意報・警報
地方気象台
都道府県
(消防防災部局)
法に基づき伝達
B地区住民
連携・協力による新たな
土砂災害警戒情報(仮称)の提供
早 期 避 難 の 実 現 ︵拡 大 ︶
市町村
行政サービスとして提供
避
難
都道府県砂防部局
(土木部)
A地区住民
土砂災害に関する
基準情報
テレビ・ラジオ
C地区住民
砂防部と気象庁との連携・協力で新たに提供される情報の流れ
※ 今回の連携・協力により新たに行うことを赤で示している。
土砂災害警戒情報
土砂災害警戒情報の例
一目で情報内容が理解できる ⇒ 文章と
文章と図の組み合わせ
□□県土砂災害警戒情報第×号
平成△△年□月□日□時□分
△△県 △△地方気象台 共同発表
警戒対象市町村:○○市、××町
今後2時間以内に、大雨による土砂災害の危険度が非常に高くなる見込みです。
土砂災害危険箇所及びその周辺では厳重に警戒して下さい。警戒対象市町村
での今後3時間以内の最大1時間雨量は多いところで60mmです。
凡例
発表対象市町村
△△地震の際に震度4
以上となった地域
実況強雨域
(1時間30mm以上)
30km/h
長さは1時間の
移動距離に対応
20km/h
問い合わせ先
○○○-○○○-○○○○(□□県砂防課)
×××-×××-××××(□□地方気象台)
「国土技術政策総合研究所砂防研究室/’031105市町村砂防講習会資料」
27
活用のための留意事項
・基準雨量は過去の災害から得られた貴重な情報
・情報をうまく利用するための仕組みが必要
(1)雨による基準の限界
(2)CL等基準の適宜見直し・情報共有
(3)総合的な判断
(4)体制と対象範囲の明確化
見直しのポイント
(ポイント)①発生時刻、②発生現象、③発生雨量
200
災害報告による発生時刻
180
聞き込み調査による発生時刻
非発生データ
160
Rw (T=1.5h) mm
140
Critical Line
120
Critical Line
100
80
60
40
20
0
0
100
200
300
400
500
Rw (T=72h) mm
28
正確な雨量
250mm
約5km離れると
130mm
データの蓄積による見直し
300
Unreal Area
200
300
補助線
● 発生降雨
× 非発生降雨
発生下限線
(最近の正確な事例)
平行移動
←見直し後のCL
Y max
←見直し前のCL Unreal Area
100
非発生スネークライン
(XおよびYが最大となる一連の降雨を除く)
0
0
100
200
実効雨量(半減期1.5時間) mm
実効雨量(半減期1.5時間) mm
観測所A
観測所B
観測所C
発生の集中域
200
↓見直し前のCL
引き 上げ
平行移動
がけ崩れ
Xmax
がけ崩れ
がけ崩れ
がけ崩れ・ 地すべり
がけ崩れ 深層崩壊
深層崩壊
地すべり
ス ネーク ラ イ
深層崩壊後の土石流
300
100
400
非発生スネークの集中域
500
600
実効雨量(半減期72時間) mm
非発生降雨による見直し例
←見直し後のCL
(発生・非発生集中域の中央)
引き 上げ
0
0
100
200
300
400
500
600
700
800
900
1, 000
実効雨量(半減期72時間) mm
発生降雨,非発生降雨による見直し例
29
基準雨量見直しの効果例
Year
CL1
5年分のデータ
Y = -0.134 X+ 72
CL2
10年分のデータ
Y = -0.15 X+ 79
CL3
20年分のデータ
Y = -0.162 X+ 88
継続運用
継続運用
継続運用
1989
1990
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
2000
土砂災害
発生降雨数
0
0
0
4
6
0
1
2
1
0
0
0
CL4
毎年の見直し
Y = -0.162 X+ 88
Y = -0.177 X+ 93
前年に同じ
Y = -0.197 X+ 100
Y = -0.211 X+ 104
前年に同じ
前年に同じ
前年に同じ
Y = -0.199 X+ 101
前年に同じ
Y = -0.193 X+ 99
Y = -0.208 X+ 104
45
40
空振り時刻数(累積時間)
35
CL1
データの蓄積により空振り時間が減少
データの蓄積により空振り時間が減少
30
CL2
25
20
CL3
15
CL4
10
設定後,基準雨量を固定するのは要注意!
(時間経過に伴い随時見直しが必要)
5
0
「国土技術政策総合研究所砂防研究室/’031105市町村砂防講習会資料」
89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00
具体的な取り組み事例
題 目
市町村名
団体名
契 機
概 要
災害時の対応の基準を
明確化した事例
広島県
広島市
平成11年6月
集中豪雨
地域防災計画等を見直し、災害対策
本部の設置基準、避難勧告の発令等
の基準を明確化している。
災害時における各部署
の役割を明確化した事
例
広島県
呉市
〃
地域防災計画を見直し、災害時におけ
る各部署が担当する情報を明確化し、
役割を具体化している。
風水害を対象とした短
期の防災計画を策定し
た事例
高知県
高知市
平成10年9月
集中豪雨
事業の実施期間が3∼5年スパンの防
災計画を策定し、風水害の対策を優先
的に強化している。
住民参加型の防災マッ
プを作成した事例
新潟県
両津市
東立島地区
平成10年8月
集中豪雨
住民の被災経験や、前兆現象等の情
報を取り入れた防災学習マップを作成
している。
住民・専門家・行政が一
体となった防災体制の
事例
群馬県
榛名町
社家地区
災害に備えた互助活動
の事例
伴地区自主
防災連合会
(広島市)
昭和57年
土砂災害を想定した避難訓練、土砂災
台風10号
害防止のための座談会、防災授業など
土石流予警報装置の設置 を行っている。
平成11年6月
集中豪雨
組織として、災害に備えた活動を積極
的に行っている。
30
具体的な取り組み事例(広島市)
基準の主な内容
災害前
(平成11年度版地域防災計画より)
・市域に災害が発生、又は災害が発生するおそれがある場
合
災害後
(平成14年度版地域防災計画より)
・市域に大雨注意報の発表基準に相当する降雨があり、被
害の発生が予想されるとき
・気象台から大雨又は洪水に関して警報が発表され、かつ、
市域に大雨警報の発表基準に相当する降雨があると予測さ
れるとき
具体的な取り組み事例(広島市)
対応の種類
災害前
(平成11年度版地域
防災計画より)
基準の主な内容
避難勧告
水害が発生、又は発生するおそれがある場合
避難指示
水害が発生、又は発生するおそれがあり、急を要する
場合
注意喚起の 気象台から大雨注意報や大雨警報が発表された場
広報
合
自主避難の
災害後
呼びかけ
(平成14年度版地域
防災計画より)
避難勧告の
発令
避難指示
想定災害
備考
主に水害
〃
土砂災害
警戒基準雨量を超えた場合
前兆現象やいつもと違う身の危険を感じた場合
〃
対象区域
を設定
避難基準雨量を超えた場合
巡視等により危険が見込まれる場合
〃
対象区域
を設定
上記より状況がさらに悪化し、避難すべき時期が切迫
災害全般
したとき又は災害が発生し、現場に残留者がいるとき
31
Proposal of standard rainfall for warning and evacuation informative to the public
具体的な取り組み事例
(新潟県両津市東立島地区)
平成10年8月災害後
1)事前調査(聞き込み調査など)
2)住民との座談会で災害時の現象
確認
3)地域防災学習マップ(案)作成
4)区長とのやりとり
5)地域防災学習マップ説明会開催
地域防災学習マップ(1)
32
地域防災学習マップ(2)
地域防災学習マップの効果
①防災は、行政ならびに住民が災害に対する正しい知
識と十分な心構えを持つことに始まる。
②このため,教育,啓発活動が継続的に行われる仕組
みを確立することが重要。
③この仕組みを確立するための一つの資料として東立
島地区をモデルとして地域防災学習マップを作成。
・一般住民が実際に地元で生じた事実をもとに,自
らが参画して整理した情報である
・住民と行政機関が一体となった取組みを行うこと
で継続的なコミュニケーションに期待
・地域防災学習マップは災害を教訓として後世に残
すための効果的な手段の一つ
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