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エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する

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エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する
平成 26 年度 総合調査研究
「エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に
関する法律の見直しに向けた調査研究」
報 告 書
平成 27 年 2 月
株式会社三菱総合研究所
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
平成 26 年度 総合調査研究
「エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に
関する法律の見直しに向けた調査研究」
報告書 目次
1.
調査の概要 .............................................................................................................................................. 1
1.1
調査の目的..................................................................................................................................... 2
1.2
調査の内容..................................................................................................................................... 2
1.3
調査の実施方針 ............................................................................................................................ 3
2. 我が国産業金融の実態把握手法 ...................................................................................................... 5
概要 .................................................................................................................................................. 6
2.1
2.2
平成 26 年経済産業省企業金融調査の概要 ........................................................................ 7
2.3
平成 26 年経済産業省企業金融調査の結果 ........................................................................ 9
2.4
平成 26 年経済産業省企業金融調査の考察 ..................................................................... 10
2.5
経済産業省企業金融調査を用いた分析例 ......................................................................... 26
2.6
既存統計の整理と産業金融の実態把握に向けた課題の整理 ....................................... 35
2.7
産業金融の実態把握に向けた課題と対応 .......................................................................... 40
3. 低炭素投資促進法における二段階融資制度 .............................................................................. 43
3.1
概要 ............................................................................................................................................... 44
3.2
二段階融資制度の概要............................................................................................................ 45
3.3
制度の活用実態 ......................................................................................................................... 59
3.4
制度の効果と課題及び改善点の提案................................................................................... 64
4. 低炭素投資促進法におけるリース信用保険制度 ........................................................................ 71
4.1
概要 ............................................................................................................................................... 72
4.2
リース信用保険制度の概要 ..................................................................................................... 73
4.3
低炭素製品の市場動向............................................................................................................ 98
4.4
制度の効果と課題及び改善点の提案.................................................................................100
4.5
対象製品範囲の妥当性に関する検討.................................................................................103
5. 海外におけるエネルギー・環境分野の金融支援措置................................................................105
5.1
概要 .............................................................................................................................................106
5.2
米国における金融支援措置 ..................................................................................................107
5.3
英国における金融支援措置 ..................................................................................................126
5.4
ドイツにおける金融支援措置.................................................................................................132
5.5
フランスにおける金融支援措置 ............................................................................................142
5.6
我が国における支援措置の在り方に関する考察 .............................................................148
6. 次世代産業育成に向けた金融支援措置.....................................................................................155
6.1
政府による金融支援措置の課題 .........................................................................................156
6.2
政府内外における検討からの示唆 ......................................................................................158
i
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
参考資料 1
参考資料 2
参考資料 3
平成 26 年経済産業省企業金融調査の調査結果
平成 26 年経済産業省企業金融調査の調査票
リース信用保険制度対象製品の市場動向
ii
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
1. 調査の概要
1
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
1.1
調査の目的
今後、成長の期待できる分野の1つであるエネルギー・環境分野において、新たな市場の開
拓や新産業の育成を目的として、こうした分野での製品開発・製造を行う事業者への金融支援措
置等を盛り込んだ「エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律」
(以下、「低炭素投資促進法」)が平成 22 年に成立、施行された。
低炭素投資促進法は、その附則第 2 条において「法施行後 5 年を経過した場合において、内
外の経済情勢の変化を勘案しつつ、この法律の施行の状況について検討を加え、必要があると
認めるときは、(中略)見直しを行うものとする」ことを定めており、平成 27 年 8 月にその見直し時
期を迎えることとなっている。
このため、低炭素投資促進法の見直しに先立ち、同法に盛り込まれている各支援措置につい
ての評価及び今後の可能性についての調査や、エネルギー・環境分野における政策支援の在
り方についての調査研究を実施した。
また、政府がこのような支援措置を実施する前提として、エネルギー・環境分野に限らず、我が
国の産業金融の実態を把握した上で検討を行うことが有用であることから、経済産業省が実施す
る「経済産業省企業金融調査」(以下、「企業金融調査」)をはじめとする各種統計データ等も活
用した産業金融の実態把握、及びその継続的な実施を可能とするための手法の整理や検討を
行った。
1.2
1.2.1
調査の内容
【調査項目①】我が国産業金融の実態把握手法
企業金融調査をはじめとする既存の公的統計等を用いて我が国産業金融の実態把握を行
う手法を検討するため、以下を実施した。
 平成 26 年経済産業省企業金融調査の集計、分析
 同調査結果と企業活動基本調査等の他統計の結果を接続した分析手法の提案、その
他の産業金融の実態把握に資するデータ収集と分析
加えて、既存の統計等ではデータが不十分であると考えられる点について、経済産業省と
の意見交換や有識者へのヒアリング等により把握し、その点を補う手法についての提案を行っ
た。
1.2.2
【調査項目②】低炭素投資促進法における二段階融資制度
低炭素投資促進法に基づく二段階融資制度について、以下を実施することにより、現行制
度の効果、課題と改善点の抽出を行った。
a) 低炭素製品市場の動向や資金調達環境の変化等の分析
b) 本制度の指定金融機関へのヒアリング
また、二段階融資制度の他分野(低炭素投資促進法の範囲外)への応用可能性を検討す
るため、長期資金が不足していると考えられる分野をデータ等により抽出し、潜在的な利用者
となり得る事業者に対するヒアリングを実施した。
2
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
1.2.3
【調査項目③】低炭素投資促進法におけるリース信用保険制度
低炭素投資促進法に基づくリース信用保険制度について、実施機関である一般社団法人
低炭素投資促進機構(以下、「GIO」)と連携し、以下を実施することにより、現行制度の効果、
課題や改善点の抽出、対象製品の範囲の妥当性についての検討を行った。
a) 対象製品の市場動向調査
b) リース事業者へのヒアリング
1.2.4
【調査項目④】海外におけるエネルギー・環境分野の金融支援措置
エネルギー・環境分野等における金融支援措置について、文献調査等により欧米等の海外
における現状を調査した上で、我が国にとって参考となる国・地域を選定し、具体的な政策の
全体像やその実績、評価、論点等を更なる文献調査や国内在住の有識者へのヒアリング等に
より明らかにした。その上で、我が国における支援措置の在り方について、検討を行った。
1.3
調査の実施方針
調査項目①では、経済産業省が実施した企業金融調査の調査票受領後、集計・分析を行っ
た。その結果は、調査項目②の制度の活用実態の把握(特に、資金調達環境の変化の分析)に
活用した。他統計との接続はこれと並行して実施した。その後、調査の改善提案に関して経済産
業省との意見交換・有識者ヒアリングを行い、提案をまとめた。
調査項目②では、二段階融資制度の活用実態の把握のため、市場の動向調査と資金調達環
境の変化の分析を同時に進め、この結果を踏まえて評価・課題のヒアリングを実施した。その後、
他分野への応用可能性検討では、事業者・金融機関ともに当社のネットワークを有効活用してヒ
アリングを実施し、調査をまとめた。
調査項目③では、GIOとの定期的な意見交換をするとともに、リース信用保険制度の活用実
態の把握のため、市場の動向調査を踏まえて、評価・課題のヒアリングを実施した。調査項目②
と併せて進め、対象製品範囲の妥当性の検討とともに、調査をまとめた。
調査項目④では、海外事例に関して、調査項目②、③の結果(国内の状況)を踏まえつつ、対
象国、調査項目の選定を開始し、各施策の実績の収集とともに当社の有識者ネットワークを活用
してヒアリングを行い、調査をまとめた。
調査の実施フローを、図 1-1 に示す。
3
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
出所)三菱総研作成
図 1-1 調査の実施フロー
4
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2. 我が国産業金融の実態把握手法
5
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.1
概要
本章では、平成 26 年経済産業省企業金融調査の集計・分析を行い、公表資料の作成を行
った。加えて、我が国産業金融の実態把握に資する既存の統計等の整理を行った上で、既存
の統計では不十分であると考えられる点について課題の整理と対応策の検討を行った。
企業金融調査に関しては、企業の設備投資の意向(金額、目的、地域)や資金調達の意向
等について主要業種別や企業規模別に集計を行った。その結果をみると、平成 26 年度の国
内設備投資計画(企業単体ベース)では、全産業ベースで対前年度比 10.8%増(製造業:
15.4%増、非製造業 3.5%増)と、前年度(1.5%増)と比べて拡大する見込みとなっている。これ
らの結果を公表資料(統計表含む)としてまとめたほか、企業の設備投資と資金調達環境に関
して追加的な考察を行った。続けて、企業金融調査と類似の既存統計の特徴をまとめた上で、
結果の比較等を行った。
我が国産業金融の実態把握に資する既存の統計等の整理においては、各省庁や業界団
体等が公表している統計やデータを主な対象に、各資金調達手法について規模や期間、資
金需要者・供給者の概要等に関する情報の整理を行った。さらに、有識者へのヒアリングを基
に、産業金融の実態把握において既存の統計等では不十分と考えられる点について、課題
を整理した。全般的な状況としては、金融手法の多様化・複雑化により、資金の供給側である
金融機関への調査を中心とした既存の統計のみでは全貌の把握が困難になっていること、具
体的には、PE ファンドからの資金調達や日本企業の海外子会社等における資金調達の実態
把握に課題があること等を指摘した。最後に、これらの課題の対応策の検討を行い、複数の既
存統計を組み合わせた分析、既存統計の拡張等の提案を行った。
6
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.2
平成 26 年経済産業省企業金融調査の概要
今回実施した調査の概要を以下にまとめる。配布した調査票を参考資料 1 にまとめる。










名称:平成 26 年経済産業省企業金融調査
根拠法令:統計法(一般統計調査)
調査の目的:我が国主要企業の最近の設備投資、事業投資、資金運用及び資金調達
等の企業金融活動の実態の把握
調査対象:「経済産業省企業活動基本調査」の調査対象のうち、資本金額又は出資金
額が 10 億円以上の会社
調査時点:平成 26 年 3 月 31 日
調査方法:調査対象企業への郵送調査(自計記入)
調査項目:平成 24 年度、25 年度、26 年度における設備投資実績額、実績見込額、計
画額等及びこれらに関するアンケート
対象企業数:3,153 社
[製造業:1,751 社(55.5%)、非製造業:1,402 社(44.5%)]
回答企業数:1,416 社(回答率 44.9%)
[製造業:806 社(56.9%)、非製造業:610 社(43.1%)]
調査期日:平成 26 年 3 月 31 日現在(平成 25 年度もしくは最寄りの決算期の数値)
※なお、本調査は、他の統計調査との調査項目の重複があることや、利用ニーズが低迷し
ていること、調査事項が多く記入者負担が大きいこと等の事情を勘案し、平成 27 年以降
の調査は中止されることとなった。
2.2.1
調査の観点
(1) 調査項目
調査項目は以下の通りである。
 企業の概要
 資金運用・調達状況(支出/収入の構成、投資先・目的別構成比)
 売上高
 設備投資(設備投資額と地域別・目的別構成比)
 その他(投資・資金調達・海外事業に関する意向のアンケート)
(2) 調査の特徴
2.5 で述べる通り、類似の項目を調査している統計は他にも存在しているが、それらと比
較して本統計は以下の特徴があると言える。
 資本金 10 億円以上の企業のみを対象としている1
1
ただし、抽出元の母集団である「企業活動基本調査」の対象企業と比較して、業種別の企業数や売り上げ規模
に大きな偏りは無いものと考えられる。(経済産業省「平成 24 産業界の資金ニーズを把握するための統計の検
討及び個人金融資産の世代間移転に係る実態調査」より)
7
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究



企業における資金調達・運用のフロー(金額)を使途や調達手法別に集計している
ガバナンス形態や関係会社有無別の資金調達・運用の状況(使途や調達手法別の構
成比)を集計している
投資・資金調達に係る意向のアンケート調査を同時に実施している
(参考)調査対象・調査事項の見直しについて
本調査は、本年実施分より、統計の精度向上や記入者負担の軽減等を目的として、調査対
象企業の選定方法や調査項目等の見直しを実施した。したがって、本年の調査結果は、昨年
以前の調査結果との単純比較はできない。
※昨年までの調査の概要
 調査対象企業
経済産業省所管業種及び医薬品製造業、建設業、不動産業のうち資本金1億円以上の
企業から、業種別売上高基準により有意抽出
 調査時点
調査年の 3 月 31 日現在〔今年調査で変更なし〕
 調査方法
調査対象企業への郵送調査(自計記入)〔今年調査で変更なし〕
 調査項目
具体的な調査事項については調査票参照(※)
(※)過去の調査結果とともに経済産業省ウェブサイトに掲載
http://www.meti.go.jp/statistics/san/setubi/result-2.html
 対象企業数(平成 25 年調査)
2,056 社
[製造業:1,242 社(60.4%)
、非製造業:814 社(39.6%)
]
 回答企業数(平成25年調査)
1,050 社(回答率 51.1%)
[製造業:643 社(61.2%)
、非製造業:407 社(38.8%)
]
 表象方法
本調査独自の産業分類により表象(平成 26 年調査は日本標準産業分類に準拠)
8
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.3
平成 26 年経済産業省企業金融調査の結果
調査結果を参考資料 2 にまとめる。また、統計表は経済産業省のウェブサイト上の当該統計
結果よりダウンロード可能である。
9
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.4
平成 26 年経済産業省企業金融調査の考察
2.4.1
調査の各観点に関する考察
(1) 国内設備投資の動向
(a) 全産業
平成 26 年度の国内設備投資計画(企業単体ベース)は、全産業ベースで対前年度比
10.8%増と、前年度(1.5%増)と比べて拡大した。特に製造業は、平成 25 年度のほぼ横ばい
(0.1%増)から一転して、15.4%増となっている。非製造業も 3.5%増と二年連続で増加してい
る。
表 2-1 設備投資実績見込・計画 対前年比伸び率
単位:%
海外(連結ベース)
国内(企業単体ベース)
製造業
非製造業
全産業
25 年度
(25/24 年度比)
26 年度
(26/25 年度比)
25 年度
(25/24 年度比)
26 年度
(26/25 年度比)
0.1
2.8
1.5
15.4
3.5
10.8
16.9
2.5
14.6
▲8.1
▲3.2
▲7.4
※当該年度と前年度の二ヵ年共通回答企業における前年度比伸び率。
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
企業規模別では、資本金額 10 億円以上 50 億円未満の非製造業において前年度比
15.9%減となった以外は、概ね 10%以上増加している。
表 2-2 企業規模(資本金額)別の国内設備投資動向(平成 26 年度)
単位:%
10 億円以上
50 億円以上
100 億円以上
50 億円未満
100 億円未満
21.8
(14.5)
30.3
(8.0)
18.2
(77.6)
製造業
(17.5)
14.4
(18.9)
9.9
(63.5)
非製造業
▲15.9
9.6
(15.1)
23.6
(10.3)
16.6
(74.6)
全産業
※26/25 年度比伸び率。( )内は、各業種における企業規模別構成比。
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
(b) 製造業
製造業では、対前年度比 15.4%増で、「輸送用機械器具」(22.7%増)、「非鉄金属」
(26.1%増)、「化学工業等」(15.1%増)が全体を牽引している。その他、伸び率では「情報通
信機械器具」(130.6%増)、「石油製品・石炭製品」(60.4%増)、「繊維工業」(57.3%増)といっ
た業種で大きい一方、「食料品」(7.0%減)、「鉄鋼業」(10.3%減)、「電子部品・デバイス・電
子回路」(9.7%減)等の業種で前年よりも減少している。売上高に対する国内設備投資額の割
合は、「電子部品・デバイス・電子回路」、「パルプ・紙・紙加工品」、「繊維工業」が 6%以上と
高い水準であり、製造業平均では 3.8%であった。
10
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(平成26年度)
なめし革・同製品・毛皮
家具・装備品
木材・木製品
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
140
パルプ・紙・紙加工品
31.7
(2.7)
120
100
プラスチック製品
3.1
(1.4)
金属製品
26.1
(1.3)
繊維工業
57.3
(2.9)
印刷・同関連産業
35.9
(0.5)
80
60
情報通信機械器具
130.6
(1.0)
横軸:構成比、下段( )内数値
飲料・たばこ・飼料
35.9
(2.8)
石油製品・石炭製品
60.4
(2.3)
40
化学工業
15.1
(14.3)
20
ゴム製品
37.2
(0.4)
窯業・土石製品
20.6
(1.5)
電気機械器具
21.4
(4.0)
はん用機械器具
22.6
(1.7)
業務用機械器具
18.1
(2.5)
生産用機械器具
7.9
(6.0)
非鉄金属
26.1
(6.9)
輸送用機械器具
22.7
(29.1)
100
0
-20
食料品
▲7.0
(4.9)
電子部品・デバイス・
電子回路
▲9.7
(9.7)
鉄鋼業
▲10.3
(2.9)
-40
その他(木材・木製品、家具・装
備品、その他製造業)
▲13.3
(1.0)
※横軸は製造業全体の投資額を 100%とした時の構成比。平成 25-26 年度共通回答企業を集計。
注)その他は、対象企業が2社以下の業種、およびその他製造業
「その他」は、対象企業が 2 社以下の業種、及び「その他製造業」。
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-1 設備投資伸び率と構成比の図(平成 26 年度):国内・製造業
(c) 非製造業
非製造業では、「情報通信業」(41.9%増)の伸びが大きい他、「不動産業、物品賃貸業」
(7.0%増)、「電気・ガス業」(4.3%増)、「小売業等」(4.0%増)が全体を牽引する一方、「学術
研究、専門・技術サービス業」(68.2%減)が大幅な減少であったことを受けて、全体では対前
年度比 3.5%増となっている。
11
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
横軸:構成比、下段( )内数値
その他
16.6
(2.4)
60
情報通信業
41.9
(3.0)
金融業、保険業
1.7
(2.2)
40
20
電気・ガス業
4.3
(26.9)
卸売業
3.0
(11.5)
小売業
4.0
(24.5)
宿泊業、飲食サービス業
7.3
(1.5)
不動産業、物品賃貸業
7.0
(27.1)
0
100
-20
学術研究、専門・技術
サービス業
▲68.2
(1.0)
-40
-60
-80
※横軸は非製造業全体の投資額を 100%とした時の構成比。平成 25-26 年度共通回答企業を集計。
「その他」には、「鉱業、採石業、砂利採取業」、「生活関連サービス業・娯楽業」、「サービス業(他に分類され
ないもの)」が含まれる。
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-2 設備投資伸び率と構成比(平成 26 年度):国内・非製造業
(2) 海外設備投資の動向
(a) 概況
海外設備投資(企業連結ベース)については、平成 25 年度の大幅な伸びから一転し、平成
26 年度は製造業で 8.1%減、全産業でも 7.4%減となっている(表 2-1)。
設備投資額の国内・海外比を見ると、製造業では平成 25 年度に国内投資比率が減少した
が、平成 26 年度には増加に転じている。非製造業では一貫して国内投資比率が減少してい
る。
12
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
0%
20%
24年度
製
造
業
40%
100%
40.8
55.3
26年度
44.7
62.2
37.8
24年度
87.2
25年度
12.8
82.1
26年度
17.9
76.2
24年度
全
産
業
80%
59.2
25年度
非
製
造
業
60%
23.8
68.1
31.9
25年度
63.8
36.2
26年度
65.1
34.9
国内設備投資額(連結)
海外設備投資額(連結)
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-3 設備投資額(連結)の国内・海外構成比
(b) 地域別構成比
製造業における設備投資計画の地域別構成比については、平成 25 年度にはアジア(中国、
ASEAN、その他アジア)の比率が減少する一方、北米・欧州の比率が増加している。平成 26
年度も欧州の比率が増加し、北米・欧州の比率が全体の 40%を超えている。また、アジアの
中では ASEAN の比率が減少する一方で、中国と「その他アジア」の比率が増加している。
非製造業でも北米・欧州の比率が増加する傾向は共通している。
0%
24年度
10%
20%
19.5%
30%
9.4%
40%
15.3%
25年度
28.8%
10.4%
26年度
28.3%
12.1%
北米
欧州
50%
中国
60%
70%
31.5%
12.4%
ASEAN
11.3%
28.0%
17.5%
その他アジア
21.0%
その他
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-4 地域別海外設備投資構成比・製造業
13
80%
90%
13.0%
7.9%
12.5%
10.0%
11.2%
100%
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
0%
24年度
10%
20%
30%
29.9%
40%
6.9%
7.4%
25年度
35.3%
4.4% 8.0%
26年度
34.4%
7.0% 5.2%
北米
欧州
中国
ASEAN
50%
60%
23.1%
70%
その他アジア
90%
100%
29.9%
2.9%
26.3%
26.0%
80%
1.7%
1.7%
24.3%
25.7%
その他
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-5 地域別海外設備投資構成比・非製造業
(3) 企業の資金調達動向
企業の資金調達内訳では、借入金(長期借入金及び短期借入金)が大きなウェイトを占め
ているが、平成 25、26 年度にかけて当期利益や減価償却費の増加に伴い、投融資回収、長
期借入金、株式が減少している。
14
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
【凡例】
当期利益
減価償却費
0%
24年度
投資回収
10%
4.5
融資回収
20%
11.0
30%
6.2
3.7
長期借入金
40%
短期借入金
50%
社債
60%
70%
株式
80%
資産売却・流動化
90%
100%
57.0
13.2
2.8 1.4
0.2
製
造
業
25年度
11.4
4.0 4.4
9.3
52.4
12.4
2.9 1.4
1.7
26年度
14.0
12.5
2.5
11.8
51.3
0.2
2.5
24年度
非
製
造
業
25年度
4.5
5.9
0.9
2.0
3.6
5.2
67.7
11.7
3.1
4.6
4.2
5.7
67.2
10.0
9.5
3.3
6.9
2.2
全
産
業
25年度
6.7
70.9
8.1
0.1
6.0
63.8
12.3
3.0
1.9
1.2
2.6
6.8
7.3
2.9
3.1
5.2
61.4
11.0
3.2 2.0
1.1
2.7
26年度
3.3 2.4
0.7
1.5
24年度
2.3
1.8
1.8
26年度
1.3
4.0
3.0
10.3
63.6
3.4
0.1
1.9
※資金調達額の合計を 100%とした時の構成比
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-6 業種別・企業の資金調達の内訳構成比
15
2.3
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(4) 企業の資金調達の意向
(a) 優先する資金調達手法
業種によらず約 30%の企業が優先する資金調達手法として「①シニアローン」を挙げている。
企業規模別にみると、資本金額 100 億円以上の企業では、「①シニアローン」を挙げた企業が
40.3%に達しているほか、「②公募社債の発行」、「④CPの発行」を有用な資金調達手法と認
識している。一方、資本金額 100 億円未満では、②と④の手法を優先する企業は少数であり、
代わって「⑦売掛債権の活用(売掛債権の証券化、ファクタリングなど)など」を挙げる企業が
20%以上である。
(企業規模別)
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
①シニアローン
1.7
②公募社債の発行
30.0
35.0
40.0
27.7
5.6
45.0
40.3
31.0
3.9
3.8
2.7
③私募社債の発行
2.5
2.8
④CPの発行
⑤メザニンファイナンス
25.0
22.9
15.7
0.2
1.4
0.0
10~50億円
50~100億円
8.1
⑥増資
13.6
5.0
100億円以上
⑦売掛債権の活用(売掛債権の証券化、ファクタリングなど)など
22.5
14.7
25.2
14.6
14.6
12.7
⑧資産(有価証券、不動産など)の売却
⑨その他
39.0
34.7
24.0
有効回答企業数:1156社(うち10-50億円:643、50-100億円:213、100億円以上:300)
(業種別)
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
40.0
45.0
28.4
29.3
27.1
①シニアローン
10.1
11.3
②公募社債の発行
8.3
3.5
3.8
3.1
③私募社債の発行
5.9
5.4
6.6
④CPの発行
⑤メザニンファイナンス
0.3
0.3
0.4
⑥増資
全産業
5.7
製造業
8.2
11.8
非製造業
22.1
⑦売掛債権の活用(売掛債権の証券化、ファクタリングなど)など
17.1
25.6
14.1
14.7
13.2
⑧資産(有価証券、不動産など)の売却
⑨その他
31.3
34.3
38.4
有効回答企業数:1164社(うち製造業:680、非製造業:484)
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-7 調達手法のうち優先しているもの(2つまで回答可)
16
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(b) 借入手法及び直接調達の実施意向
取り入れている借入手法(図 2-8)について、いずれの企業規模・業種においても約 60~
70%の企業が「①無担保」を挙げている。また、直接調達(図 2-9)についてみると、既に市場
からの直接調達を行っている企業(②)と、現在行っておらず今後も行う意向のない企業(⑦)
を合わせた、現状を維持する方針の企業が 80%以上に上る。資本金額 50~100 億円では、
約 10%の企業が「③現在利用はしていないが、今後利用する」と回答している。
(企業規模別)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
62.1
60.7
①無担保
73.7
②有担保
23.4
20.9
11.0
4.3
③財務制限条項付借入
10~50億円
50~100億円
100億円以上
7.7
13.8
13.7
22.6
④コミットメントライン
33.5
0.7
0.0
1.6
⑤ノンリコースローン
5.3
4.3
6.0
⑥その他
19.6
19.7
⑦該当無し
10.3
有効回答企業数:1292社(うち10-50億円:739、50-100億円:234、100億円以上:319)
(業種別)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
64.6
64.6
64.5
①無担保
19.9
20.1
19.6
②有担保
7.3
8.4
5.8
③財務制限条項付借入
20.3
22.6
④コミットメントライン
17.1
⑤ノンリコースローン
全産業
0.8
0.7
1.1
製造業
非製造業
5.5
5.7
5.1
⑥その他
17.3
15.4
19.8
⑦該当無し
有効回答企業数:1302社(うち製造業:752、非製造業:550)
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-8 取り入れている借入手法(2つまで回答可)
17
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(企業規模別)
0.0
10.0
1.5
1.7
①既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後はより積
極的に活用する。
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
6.9
13.1
②既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後も現状
程度の利用を行う。
19.7
37.0
5.4
③現在利用はしていないが、今後利用する。
10.9
8.5
3.0
1.3
3.8
④現在利用しているが、今後は消極化する。
10~50億円
⑤利用したいが、割高な手数料や市場の未整備等により、現在は利用して
いない。
2.5
4.6
2.8
⑥利用したいが、会社規模、信用力の点から現在は利用できない。
4.5
5.0
2.8
50~100億円
100億円以上
⑦現在も今後も利用する意向はない。
71.7
60.7
39.2
有効回答企業数:1292社(うち10-50億円:734、50-100億円:239、100億円以上:319)
(業種別)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
2.8
2.0
4.0
①既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後はより積
極的に活用する。
20.2
20.7
19.5
②既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後も現状
程度の利用を行う。
7.1
7.8
6.2
③現在利用はしていないが、今後利用する。
④現在利用しているが、今後は消極化する。
2.9
3.4
2.2
⑤利用したいが、割高な手数料や市場の未整備等により、現在は利用して
いない。
2.9
2.8
3.1
全産業
製造業
非製造業
4.1
5.2
2.7
⑥利用したいが、会社規模、信用力の点から現在は利用できない。
61.7
60.2
63.7
⑦現在も今後も利用する意向はない。
有効回答企業数:1302社(うち製造業:754、非製造業:548)
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-9 直接調達の実施意向(2つまで回答可)
(5) 企業の海外事業・海外進出について
(a) 海外進出の意向と活用する資金調達手法
海外進出の意向(図 2-10)については、企業規模が大きいほど、また、業種別では製造業
ほど海外進出を実施・検討する企業の比率が高い。
資金調達手法としては、自己資金を充当する企業の比率が最も高い。海外進出を検討して
いる企業を母数とした比率(図 2-11)を見ると、概ね企業規模が大きいほど外部資金の調達を
行う意向を有する企業の比率が高い。外部資金の調達手法としては「①シニアローン」と「⑥
CMS(グループファイナンス)」の比率が相対的に高い。
18
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(企業規模(資本金額)別)
0.0
10.0
20.0
9.0
①シニアローン
40.0
16.3
1.4
2.9
②社債
30.0
50.0
33.1
13.0
0.2
0.5
0.0
③メザニンファイナンス
10~50億円
50~100億円
4.2
④増資
60.0
9.6
9.0
100億円以上
0.8
0.0
1.0
⑤資産売却
10.7
⑥CMS(グループファイナンス)
5.0
6.3
⑦その他
16.8
23.1
9.0
29.4
⑧外部からは調達せず、自己資金を充当
34.6
32.4
⑨海外進出は検討していない
50.3
33.7
14.7
有効回答企業数:1149社(うち10-50億円:642、50-100億円:208、100億円以上:299)
(業種別)
0.0
10.0
20.0
①シニアローン
11.8
②社債
③メザニンファイナンス
50.0
60.0
0.2
0.3
0.0
6.5
6.3
6.7
全産業
製造業
0.7
0.6
0.9
非製造業
⑥CMS(グループファイナンス)
11.4
⑦その他
40.0
4.7
6.1
2.6
④増資
⑤資産売却
30.0
16.7
19.9
14.9
17.3
6.3
6.8
5.6
31.1
⑧外部からは調達せず、自己資金を充当
25.8
29.9
⑨海外進出は検討していない
34.6
38.1
50.4
有効回答企業数:1159社(うち製造業:693、非製造業:466)
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-10 海外事業展開の際に活用した(する予定の)資金調達手法
19
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
0.0
10.0
20.0
30.0
18.2
①シニアローン
②社債
③メザニンファイナンス
2.8
4.3
24.6
40.0
50.0
60.0
38.8
15.3
10~50億円
0.3
0.7
0.0
50~100億円
100億円以上
8.5
14.5
10.6
④増資
⑤資産売却
1.6
0.0
1.2
21.6
25.4
27.1
⑥CMS(グループファイナンス)
⑦その他
70.0
10.0
9.4
10.6
⑧外部からは調達せず、自己資金を充当
38.0
52.2
59.2
有効回答企業数:712社(うち10-50億円:319、50-100億円:138、100億円以上:255)
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査を基に三菱総研作成
図 2-11 海外事業展開の際に活用した(する予定の)資金調達手法
(海外進出を検討している企業を母数とした比率。企業規模(資本金額)別)
(b) 海外進出にあたっての課題
海外進出にあたっての課題については、約 60%の企業が「③人材」を挙げており、その割
合は資本金額でみると 100 億円未満の企業で高いほか、業種別にみると非製造業の企業で
特に高くなっている。「⑥現地の法制度・規制」も企業規模を問わず 40%以上の企業にとって
課題と認識されている。それらに次ぐ「④立地条件」は、特に製造業において課題として挙げ
る企業の割合が高い。
20
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(企業規模(資本金額)別)
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
16.1
18.9
21.8
①為替
10.3
14.0
13.8
②資金調達
66.7
67.8
③人材
55.6
18.5
22.4
23.4
④立地条件
6.1
4.2
5.0
⑤治安
49.1
43.4
45.6
⑥現地の法制度・規制
10~50億円
11.2
8.4
10.9
⑦その他
50~100億円
100億円以上
有効回答企業数:712社(うち10-50億円:330、50-100億円:143、100億円以上:239)
(業種別)
0.0
10.0
①為替
20.0
10.5
30.0
40.0
50.0
63.1
59.7
③人材
21.3
④立地条件
12.1
80.0
69.9
25.9
5.3
5.4
5.0
46.5
44.3
51.0
⑥現地の法制度・規制
⑦その他
70.0
12.3
11.9
13.0
②資金調達
⑤治安
60.0
18.5
22.5
10.6
9.2
13.4
全産業
製造業
非製造業
有効回答企業数:718社(うち製造業:479、非製造業:239)
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-12 海外進出に当たっての課題
21
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.4.2
企業の設備投資と資金調達環境に関する考察
(1) 企業の設備投資の概要
国内では設備投資は平成 25~26 年度で増加したが、海外では平成 25 年度に増加した一
方で、平成 26 年度は減少している(表 2-1)。設備投資先(企業連結ベース)を国内・海外に
分けると、製造業では国内向けが約 60%、非製造業では約 80%となっている(図 2-3)。海外
の投資先を地域別にみると、ASEAN と北米が中心となっている(図 2-4、図 2-5)。
また、今後の投資先としては国内では既存立地先が主であり(図 2-13)、その背景には既
存設備の更新時期の到来があるとみられる(図 2-14)。一方、海外ではアジア地域への投資
を優先する企業が多い(図 2-13)。今後の設備投資立地先として「アジア」を挙げた企業につ
いては、海外設備投資の目的として「生産能力の増強」を最も優先する企業が 75%であった
(図 2-15)。
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
18.5
②国内(新規)
13.8
④欧州
3.0
5.5
10.4
10~50億円
20.9
35.3
50~100億円
49.8
100億円以上
1.4
3.2
4.0
⑦アフリカ
0.0
0.0
0.0
⑧その他
0.4
0.9
1.7
⑨予定無し
80.0
23.9
1.1
2.8
2.7
⑤アジア
⑥中南米
70.0
75.2
71.6
69.7
①国内(既存立地地点)
③北米
60.0
5.4
13.7
11.5
有効回答企業数:1217社(うち10-50億円:702、50-100億円:218、100億円以上:297)
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-13 今後の設備投資立地先(企業規模別;2つまで回答可)
22
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
33.4
34.6
35.8
①新商品・サービスへの先行投資
24.7
26.0
②需要・販売が増加
33.3
③輸出の増加
1.1
0.0
0.8
④為替の変動
0.0
0.0
0.0
0.8
0.0
0.0
⑤公共事業が増加
10~50億円
50~100億円
2.7
1.9
2.4
⑥収益・キャッシュフローが増加
⑦法規制の強化、変更(環境規制強化、出店規制の変更等)
0.8
1.0
1.6
⑧優遇税制
1.9
1.0
0.0
100億円以上
64.4
⑨既存設備の更新時期の到来
45.5
69.2
21.7
17.3
⑩その他
30.9
有効回答企業数:595社(うち10-50億円:368、50-100億円:104、100億円以上:123)
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査
図 2-14 設備投資(企業単体ベース)が増加する理由(企業規模別;2つまで回答可)
0%
10%
20%
30%
40%
75%
①生産能力増強
12%
②更新、維持・補修
③合理化・省力化投資
9%
④研究開発投資
1% 7%
⑤環境関連投資
0% 1%
⑥その他
2% 3%
50%
60%
70%
80%
90%
10%
36%
32%
第1位
第2位
有効回答企業数:366社
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査を基に三菱総研作成
図 2-15 今後の設備投資立地先として「アジア」を挙げた企業の海外設備投資の目的
(優先順位の高いものを順に二つ選択)
23
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(2) 資金調達・運用の実績について
回答企業の資金調達・運用状況から、各費目の構成比について以下の傾向が見られる:
 資金調達:平成 24-26 年度を通じて当期純利益が拡大(絶対額でも増加)し、短期借入
金が減少。減価償却費はほぼ横ばい。
 資金運用:平成 24-26 年度を通じて短期借入金返済の比率が減少。平成 25-26 年度に
は設備投資が増加。長期借入金返済は横ばい。
資金調達
25,26 年度
共通回答
企業
総額:42,919,125 百万円
総額:53,442,626 百万円
24,25 年度
共通回答
企業
総額:90,821,418 百万円
総額:85,391,542 百万円
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査を基に三菱総研作成
図 2-16 資金調達の費目構成比
24
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
資金運用
総額:42,919,125 百万円
25,26 年度
共通回答
企業
総額:53,442,626 百万円
総額:90,821,418 百万円
24,25 年度
共通回答
企業
総額:85,391,542 百万円
出所)平成 26 年経済産業省企業金融調査を基に三菱総研作成
図 2-17 資金運用の費目構成比
(3) 考察
国内における設備投資額は増加傾向にあるが、その多くが既存立地先に対する設備更新
であるとみられ、新規投資は限定的と推察された。また、今後の設備投資立地先として、国内
に加えてアジアを重視する企業が多い。アジアを重視する企業では、設備投資の目的として
生産能力増強が多く挙げられた。従って今後は、主にアジアにおいて一定の新規設備投資が
行われることが見込まれ、それに伴い新たな資金需要が生じることも予想される。
資金調達の現状としては、平成 24 年から 26 年にかけて当期利益の比率が増加した一方、
長期借入金や社債、株式等の比率は減少かほぼ横ばいである。絶対額としても、新たな設備
投資資金としての外部からの資金調達需要は今のところは限定的であると推測される。
25
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.5
2.5.1
経済産業省企業金融調査を用いた分析例
他の統計との比較
以下、企業金融調査と他の統計との比較を行う。その際の比較対象として、企業金融調
査と類似の業種分類で設備投資動向等を取りまとめている、法人企業景気予測調査(内閣
府・財務省)、短観(日本銀行)、設備投資計画調査(日本政策投資銀行)、及び企業活動
の実態全般を調査している企業活動基本調査(経済産業省)を取り上げる。
企業金融調査に上記の 4 つを加えた 5 統計について、調査対象企業、及び調査項目を
「①企業の現状や景況判断」、「②設備状況や投資判断」、「③資金調達、財務戦略」の三
つの側面から分類した上で比較を行った(表 2-3)。
26
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
企業金融調査
(経済産業省)
法人企業景気
予測調査
(内閣府・
財務省)
短観
(日本銀行)
設備投資計画
調査
(株式会社
日本政策投資
銀行)
企業活動基本
調査
(経済産業省)
表 2-3 類似統計の主要調査項目の比較
①企業の現状や
②設備状況や
調査対象企業
景況判断
投資判断
「経済産業省企
業活動基本調
新規設備投資額
査」の調査対象の
(計数)、設備投
うち、資本金額又
投 資 の 増 加 / 減 資伸び率・構成
は出資金額が 10
少理由
比(国内外比、
億円以上の会社
目的別、地域
を 全 数 調 査
別)
(3,153 社)。回答
率 44.9%
資本金 1 千万円
以上2の法人から
取得設備投資額
標本集団を層別 景況判断、国内/ (計数)、設備投
無作為抽出(約 海外需要
資見通し、設備
16,000 社)。回収
の不足/過剰感
率 81.8%
資本金 2 千万円
以上の民間企業 業 況 、 収 益 、 国 生産・営業用設
か ら 標 本 集 団 を 内 / 海 外 で の 製 備、設備投資計
層別無作為抽出 商品需給、在庫 画(計数)、設備
(約 1 万社)回答 水準
の不足/過剰感
率 99.3%
国内外設備投資
資本金 1 億円以
動向・計画(計
上の民間法人企 売上高・収益・キ
数)、国内地域
業 3 を 全 数 調 査 ャッシュフロー等
別設備投資計画
( 11,827 社 ) 。 回 DI、投資動機
(計数)、研究開
答率 69.7%
発費(計数)
対象業種の事務
所を持つ企業の
うち従業者 50 人
以上かつ資本金
額又は出資金額 売上高、利益
研究開発費
3 千万円以上の
会社を全数調査
(37,025 社)。回
収率 85.4%
③資金調達、
財務戦略
資金調達・運用状
況、調達意向(手
法、調達先等)
資金繰り、企業収
益、金融機関の融
資態度、設備投資
/利益配分のスタン
ス
資金繰り、金融機
関の貸出態度、
CP の発行環境
設備投資/キャッシ
ュフロー比率
総資本、純資産、
資金の運用・調達
状況、当座比率
※それぞれの統計に関する情報(調査対象企業数等)は以下のものを参考にしている:
4
法人企業景気予測調査:財務省ウェブサイト上の「調査の概要」 。回収率は平成26年7-9月期調査時
2
3
4
電気・ガス・水道業及び金融業、保険業は資本金1億円以上。
農業、林業、金融保険業などを除く
財務省「法人企業景気予測調査 調査の概要」
27
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
短観:2014 年 9 月調査
法人企業統計:平成 25 年度調査結果
設備投資計画調査:2014 年 6 月調査
企業活動基本調査:平成 26 年調査速報
出所)三菱総研作成
2.5.1
比較分析の手法提案
これらの統計の特徴をまとめ、比較分析手法の検討を行った。
(1) 企業金融調査の特徴
調査対象については、企業金融調査は「資本金額又は出資金額が 10 億円以上の会社」で
あり、大規模な企業に限定していることが特徴である。また、調査項目については、投資の増
加/減少理由や設備投資伸び率・構成比に加えて、資金調達・運用状況を同時に把握してい
ることが特徴である。他方、調査事項の多さ等もあり、回収率・回答率の面では他の類似の統
計調査に劣る。
(2) 他の類似統計との比較
設備投資に関しては、類似の業種分類で取りまとめている統計と結果の比較を行うことがで
きる。設備投資額の伸び率(平成 26 年度/25 年度比及び平成 25 年度/24 年度比)を比較した
結果を表 2-5、表 2-6 及び図 2-18、図 2-19 に示す。本調査と他の調査の結果は概ね一致
したが、一部大きな差異が生じた業種(繊維工業、木材・木製品製造業、パルプ・紙・紙加工
品製造業等)が存在している。その要因として、企業金融調査は他の調査と比較して大規模
な企業を対象としていることから、企業規模による設備投資傾向の差異も想定される。一方で、
これらの業種では回答企業数が少なく、一部の企業の動向に影響を大きく受けている可能性
もある。
また、企業金融調査と比較した際の他の類似統計の特徴を以下にまとめる。企業金融調査
と類似統計の結果を比較することで、設備投資の要因等を異なる観点から分析することができ
ると考えられる(表 2-4)。


法人企業景気予測調査
今回比較対象とした調査の中で最大の母集団を対象としている。また、その他の調査
項目としては、景況判断、(借り手企業側から見た)金融機関の融資態度や資金繰り、
資金配分のスタンス等、設備投資の要因や意向を直接的に把握している。加えて、調
査が四半期毎であり速報性も高い。
短観
法人企業景気予測調査と同様、幅広い企業を対象としており、業況、収益等が把握可
能である。調査が四半期毎であり速報性も高い。なお、法人企業景気予測調査におけ
https://www.mof.go.jp/pri/reference/bos/outline.htm#object
28
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究


る景況判断 BSI は前期との比較における「上昇」・「下降」を示す相対的な指数である
一方、短観における業況判断 DI は、現状の水準を見ているという違いがある5。
設備投資計画調査
国内外の設備投資額や地域・目的別構成比等企業金融調査と類似の調査項目が多
く、三ヶ年における実績・計画値を取りまとめている点も同様である。設備投資/キャッシ
ュフロー比率が把握されており、企業の投資姿勢を客観的に裏付けることができると考
えられる。
企業活動基本調査
資産や負債といった財務のストックに相当する計数が把握されており、ストックベースで
有形固定資産額の把握が可能。企業金融調査における設備投資に関するフローデー
タと組み合わせた分析が可能である。
表 2-4 他統計の特徴及び企業金融調査の結果と比較による分析例
統計
法人企業景気
予測調査
(内閣府・財務省)
短観
(日本銀行)
特徴
比較分析(例)
最大の母集団を対象としている。設
備投資の要因や意向を直接的に把
握している。調査が四半期毎であり
速報性も高い。
幅広い企業を対象としている。業況、
収益等を把握している。調査が四半
期毎であり速報性も高い。
設備投資計画調査 設備投資/キャッシュフロー比率が把
(日本政策投資銀行) 握されている。
企業活動基本調査
(経済産業省)
資産や負債といった財務のストックに
相当する計数が把握されている。
出所)三菱総研作成
5
「法人企業景気予測調査(BSI)と日銀短観(DI)の比較について」
http://kinki.mof.go.jp/content/000063889.pdf
29
設備投資の計数比較。企業
による設備投資の要因や意
向の分析
設備投資の計数比較と企業
の意向分析
キャッシュフローの面からの
要因分析
財務のストックに関する計数
(資産や負債)とフローに関す
る計数(設備投資や資金調
達等)を組み合わせた分析
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
表 2-5 主要な設備投資調査との比較結果(設備投資額の平成 26 年度/25 年度伸び率)
企業金融調査
法人企業景気予測調査
短観
設備投資計画調査
(平成 26 年 3 月 31 日
業種
(平成 26 年 7-9 月期調査)
(2014 年 9 月調査)
(2014 年 6 月調査)
時点調査)
(内閣府・財務省)
(日本銀行)
(日本政策投資銀行)
(経済産業省)
10.8
1.3
8.6
15.1
全産業 (903)
15.4
11.3
13.4
18.5
製造業 (539)
1.3
食料品製造業 (40)
▲ 7.0
▲ 12.3
▲ 0.9
57.3
33.9
13.0
繊維工業 (11)
▲ 10.4
65.5
49.7
木材・木製品製造業 (2)
▲ 57.2
―
31.7
パルプ・紙・紙加工品製造業 (15)
▲ 14.6
▲ 1.9
▲ 9.0
15.1
2.9
16.4
28.5
化学工業 (90)
60.4
43.9
10.8
49.4
石油製品・石炭製品製造業 (12)
20.6
31.5
25.7
窯業・土石製品製造業 (22)
▲ 6.3
4.0
15.1
27.7
鉄鋼業 (19)
▲ 10.3
26.1
2.5
11.1
8.1
非鉄金属製造業 (30)
26.1
47.3
23.3
金属製品製造業 (20)
―
22.6
47.1
36.4
15.8
はん用機械器具製造業 (26)
7.9
47.9
16.2
生産用機械器具製造業 (37)
―
18.1
21.4
4.8
業務用機械器具製造業 (22)
―
21.4
21.6
8.1
13.2
電気機械器具製造業 (28)
22.7
20.2
18.1
20.6
輸送用機械器具製造業 (65)
9.5
6.0
16.3
その他の製造業 (8)
▲ 12.2
3.5
6.3
13.2
非製造業合計 (364)
▲ 3.0
※カッコ内は企業金融調査における集計対象企業数を示す。
企業金融調査より主要業種を抜粋。各調査で業種分類が一致しない場合は最も近いと考えられる業種の数値を抽出した。
出所)各統計を基に三菱総研作成
30
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
出所)各統計を基に三菱総研作成
図 2-18 主要な設備投資調査との比較結果(設備投資額の平成 26 年度/25 年度伸び率)
31
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
表 2-6 主要な設備投資調査との比較結果(設備投資額の平成 25 年度/24 年度伸び率)
企業金融調査
法人企業景気予測調査
短観
設備投資計画調査
(平成 26 年 3 月 31 日時
業種
(平成 26 年 1-3 月期調査) (2014 年 9 月調査)
(2014 年 6 月調査)
点調査)
(内閣府・財務省)
(日本銀行)
(日本政策投資銀行)
(経済産業省)
1.5
7.8
2.5
3.0
全産業 (903)
0.1
製造業 (539)
▲0.3
▲1.4
▲1.7
5.5
1.0
食料品製造業 (40)
▲16.0
▲7.0
29.8
4.5
繊維工業 (11)
▲14.7
▲0.1
95.9
70.7
木材・木製品製造業 (2)
▲8.3
―
3.5
12.1
39.7
パルプ・紙・紙加工品製造業 (15)
▲11.4
0.4
化学工業 (90)
▲6.8
▲12.7
▲12.6
0.2
21.7
19.2
石油製品・石炭製品製造業 (12)
▲3.2
6.1
4.1
窯業・土石製品製造業 (22)
▲10.1
▲7.0
15.2
鉄鋼業 (19)
▲7.0
▲23.6
▲13.5
1.3
8.6
非鉄金属製造業 (30)
▲8.8
▲10.9
8.0
5.2
金属製品製造業 (20)
▲0.5
―
はん用機械器具製造業 (26)
▲3.4
▲10.0
▲1.3
▲14.2
生産用機械器具製造業 (37)
▲2.7
▲1.7
▲6.6
―
21.8
19.4
業務用機械器具製造業 (22)
▲8.6
―
5.9
電気機械器具製造業 (28)
▲27.7
▲10.9
▲3.6
3.3
6.5
4.8
3.7
輸送用機械器具製造業 (65)
5.9
2.7
45.1
その他の製造業 (8)
▲2.8
2.8
12.4
4.4
5.4
非製造業合計 (364)
※カッコ内は企業金融調査における集計対象企業数を示す。
企業金融調査より主要業種を抜粋。各調査で業種分類が一致しない場合は最も近いと考えられる業種の数値を抽出した。
なお、「法人企業景気予測調査」については、データの入手可能性から、表 2-5 とは異なる期の調査結果を用いた。
出所)各統計を基に三菱総研作成
32
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
出所)各統計を基に三菱総研作成
図 2-19 主要な設備投資調査との比較結果(設備投資額の平成 25 年度/24 年度伸び率)
33
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(3) 既存統計の結果を接続した分析手法の提案
既存統計のうち、企業金融調査と調査対象企業が重複している6「企業活動基本調査」につい
ては、調査票レベルでの接続分析が可能と考えられる。表 2-7 に同調査の設問構成と特徴的な
項目をまとめた。企業金融調査との接続の観点について表 2-8 に例示した。
表 2-7 企業活動基本調査の設問構成と特徴的な項目
構成
特徴的な項目
資本金のうち外国資本の比率、企業の設立形態(新設、合
1.企業の概要
併、分割等)
2.事業組織及び従業者数
本社機能と現業(6 分類)別の従業員数と事業所数
3.親会社、子会社・関連会社の
状況
4.資産・負債及び純資産並び
に投資
5.事業内容
6.取引状況
7.事業の外部委託の状況
8.研究開発、能力開発
9.技術の所有及び取引状況
10.企業経営の方向
子会社について業種や地域別の数、当該年度における増
減
回答企業の資産・負債・純資産・投資、固定資産の増減
売上高(主要品目)と費用(科目ごと)の内訳
売上高と仕入高(地域別)
製造委託の取引総額とその他の外部委託の業務内容
自社研究開発費(投資)の総額と委託・受託費
特許等の所有・利用件数、取引金額
取締役(社内、社外)の人数、ストックオプションの実施有無
出所)三菱総研作成
企業活動基本調査
の項目
子会社所有状況
関係会社における製
造委託金額
表 2-8 接続分析の観点(例)
企業金融調査の
接続分析の観点(例)
項目
子会社の展開地域や事業内容に応じた投
投資先地域・額・目的等
資状況の分析が可能となる。
投資先地域・額・目的、
製造委託の実施状況に応じた投資・資金調
資金調達に対する意向 達状況や意向の差異の分析が可能となる。
出所)三菱総研作成
6
企業活動基本調査の対象企業の中から、「資本金額又は出資金額が 10 億円以上の会社」を
抽出したものが、企業金融調査の対象企業である(
表 2-3)。
34
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.6
既存統計の整理と産業金融の実態把握に向けた課題の整理
以下では、産業金融の実態把握に向けて、既存の統計等を整理した上で、データが不十分で
あると考えられる点を調査した。
2.6.1
既存統計の整理
産業金融に関して、国や金融分野の業界団体等が取りまとめている統計を公開情報や金
融統計の有識者等へのヒアリングにより調査し、資金等の供給者(金融機関等)及び需要者
(企業)の観点と手法の観点から整理を行った(表 2-9、表 2-10)。
35
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
表 2-9 産業金融に関する既存統計の整理結果(資金調達の概況に関する統計)
概況
全体(マクロ)
銀行等貸出
社債
CP
財務省「法人企業統
計調査」(資金調達の
推移)
規模(総額、一件
当たり規模)
期間
財務省「法人企業統
財務省「法人企業
計調査」(資金調達の
統計調査」(業種
推移)
経済産業省「企業活
別・資金調達の推
動基本調査」(業種
移)
別・流動負債/固定負
経済産業省「企業活 債)
経済産業省「企業
動基本調査」(業種
活動基本調査」
別・流動負債/固定負 日本証券業協会「公
(業種別・流動負
債)
社債発行額・償還額
債/固定負債)
等」
日本銀行「民間金融
日本銀行「資金循
機関の資産・負債」、 東京証券取引所「上
環統計」
「預金・貸出」
場会社資金調達額」
(月次の調達額[株
式、社債])
日本銀行「資金循環
統計」(貸出金・債券・
経済産業省「企業
預金の期間別残高)
活動基本調査」
(業種別・流動負
財務省「法人企業統
債/固定負債)
計調査」設備投資推
移(短期/長期)
株式
リース
[ABL]
証券流動化協会「ABCP/ABL統計調査」(ABCP/
ABL残高)
財務省「法人企業統計調査」
(資金調達の推移)
日本証券業協会「短 経済産業省「企業活動基本
期社債等及び私募社 調査」(業種別・流動負債/固
債の取引状況等」(発 定負債)
行金額、流通金額等)
東京証券取引所「株式市場
証券保管振替機構
規模」(時価総額)、「上場会
「短期社債振替制度 社資金調達額」(月次の調達
発行者区分別残高状 額[株式、社債])
況(週次)」(残高)
日本証券業協会「全国上場
会社のエクイティファイナンス
の状況」
その他
[ベンチャーキャピタル]
リース事業協会「リース統
一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター
計」(金額、件数)
「ベンチャー白書」(年間投融資額)
経済産業省「特定サービ
[REIT]
ス産業実態調査」(契約
一般社団法人不動産証券化協会「ARES J-REIT
高)
Databook」(銘柄数、時価総額、調達件数、調達額)
経済産業省「特定サービ
[その他・全般]
ス産業動態統計調査」
中小企業庁「倒産の状況」(負債額)
(契約高合計)
帝国データバンク「倒産集計」(月次の件数、負債額)
日本銀行「資金循環統計」(株式以外の証券の純取引
総額)
日本銀行「資金循環
統計」(貸出金・債券・
日本証券業協会「短
預金の期間別残高)
期社債等及び私募社
債の取引状況等」
日本証券業協会「公
社債便覧」(企業別)
日本銀行「利率別貸
出金」
資金調達コスト
地域(国内外/都道
府県)
日本証券業協会「公
財務省「法人企業統
社債便覧」(企業別)
計調査」(付加価値配
分に占める支払い利
財務省「法人企業統
息の比率)
計調査」(付加価値配
分に占める支払利息
日本政策金融公庫
の比率)
「全国中小企業動向
調査」(短期・長期)
[中小企業]
日本銀行「都道府県
別預金・現金・貸出
金」
証券保管振替機構
経済産業省「企業活動
「短期社債振替制度 財務省「法人企業統計調査」
基本調査」(支払リース
短期社債(電子CP)平 (配当金)
料)
均発行レート」
日本証券業協会「短
期社債等及び私募社 東京証券取引所「海外投資
債の取引状況等」(発 家地域別売買動向」
行金額、流通金額等)
[ベンチャーキャピタル]
経済産業省「特定サービ
一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター
ス産業実態調査」
「ベンチャー白書」(地域別投融資残高の分布)
※関係省庁や業界団体等による統計を中心に整理したが、民間企業による統計も代表的なものを抜粋して掲載した。
出所)三菱総研作成
36
[REIT]
一般社団法人不動産証券化協会「ARES J-REIT
Databook」(分配額)
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
表 2-10 産業金融に関する既存統計の整理結果(資金等の供給側・調達側に関する統計)
資金等の供給側
資金等の供給者
(業種、供給主体
等)
資金等の調達側
全体(マクロ)
銀行等貸出
日本銀行「資金循 全銀協「全国銀行預
環統計」
金・貸出金等速報」
全体(マクロ)
銀行等貸出
社債
日本証券業協会「公
社債投資家別売買
高」、「債券貸借取引
残高等状況」
社債
財務省「法人企業統
計調査」(資産・負債
及び純資産の状況)
経済産業省「企業
経済産業省「企業活
資金等の需要者 活動基本調査」
日本証券業協会「公
動基本調査」(業種
(業種、向け先等) (業種別・流動負
社債便覧」
別・流動負債/固定負
債/固定負債)
債)
日本銀行「民間金融
機関の資産・負債」、
「預金・貸出」
日本銀行「貸出先別
貸出金」
企業規模等
使途
その他
帝国データバンク「中
小企業向け貸出残
高、業種別貸出残高
調査」
CP
株式
証券保管振替機構
東京証券取引所「上場株式
「短期社債振替制度
投資部門別売買代金」(個
発行者区分別残高状
人、海外投資家、法人)
況(週次)」(残高)
CP
リース
その他
[REIT]
東京証券取引所等「上場不動産投資信託証券
(REIT)投資主情報調査」(投資主数、口数、所有比
経済産業省「特定サービ 率、保有金額)
ス産業実態調査」
[ベンチャーキャピタル]
一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター
「ベンチャー白書」(出資者の業態別構成比率)
株式
リース
その他
証券保管振替機構
「短期社債振替制度
発行者区分別残高状
況(週次)」(残高)
東京証券取引所「株式売買
高・売買代金」(内国株式業
証券保管振替機構
種別売買高・売買代金)
「短期社債振替制度
短期社債(電子CP)平
均発行レート」
リース事業協会「リース統
計(年次統計)」(業種別
取扱高)
[ベンチャーキャピタル]
一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター
経済産業省「特定サービ 「ベンチャー白書」(投資先企業のステージ、業種分
ス産業実態調査」(物件 類)
別契約高)
[その他・全般]
経済産業省「特定サービ 中小企業庁「倒産の状況」(業種別倒産件数)
ス産業動態統計調査」
(物件別購入額)
証券保管振替機構
「短期社債振替制度
短期社債(電子CP)平
均発行レート」
[その他・全般]
リース事業協会「リース統
中小企業庁「倒産の状況」(資本金別件数、負債金
計(年次統計)」
額)
日本銀行「貸出先別
貸出金」(設備資金残
高/設備資金新規貸
出額)
-
日本証券業協会「公
社債便覧」(企業別発
行状況)
※関係省庁や業界団体等による統計を中心に整理したが、民間企業による統計も代表的なものを抜粋して掲載した。
出所)三菱総研作成
37
[その他・全般]
財務省「法人企業統計調査」設備投資推移
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.6.2
既存統計の現状と課題
前項の整理結果や有識者等へのヒアリングを基に、産業金融の実態把握に向けた既存統
計の現状と課題の整理を行った。


産業金融全般の状況
 金融手法が多様化・複雑化しており、従来の資金供給者である金融機関への調
査のみでは全貌把握が困難になっている。
 特に社債と株式(エクイティ)に関しては、手法の進化が進んでいる。
個別の資金調達手法に関する統計について
 現状の統計では、銀行貸出(ローン)に関する統計が最も充実しており、続いて株
式(エクイティ)、社債の順である。
 銀行貸出については、日本銀行関連の統計7で供給元と需要先等の全体像
を把握することができる。なお、銀行に対する資金供給については、国際決
済銀行(BIS)が世界の銀行への貸付額等をまとめている8。
 社債に関しては、新規発行は日本証券業協会が統計を取りまとめている。流
通市場の情報が現在は不足しているが、今後は充実が期待される9。
 株式に関しては、東京証券取引所が統計を取りまとめている10が、資金調達
について業種等の分類が行われていない等の課題がある。
 ノンバンクに関して、リースはリース事業協会の統計が存在し、ベンチャーキ
ャピタルは各社の基礎情報や全体の動向が取りまとめられている11一方、PE
ファンドに関しては情報が限定的である12。
 資金需要者である企業については、金融面、財務面を調査するマクロ的な統計は
限られている13。各業界について企業ごとの財務諸表を分析することで実態把握
7
日本銀行関連統計 http://www.boj.or.jp/statistics/index.htm/
日本銀行が国内所在銀行の計数を集計し「BIS 国際資金取引統計および国際与信統計の日本分集計結果」として
発表している。https://www.boj.or.jp/statistics/bis/ibs/qibs.htm/
9
日本証券業協会では、一定規模以上の社債の取引情報の報告・発表制度を平成 27 年 11 月から予定している。
http://www.jsda.or.jp/katsudou/kaigi/chousa/shasai_kon/shasaikon_public.html
10
例えば、年次で上場企業の当期純利益や純資産額の合計が業種別に集計されているが、「上場会社資金調達額」
は月次の全業種合計額のみが発表されている。http://www.tse.or.jp/market/data/index.html
11
一般財団法人ベンチャーエンタープライズセンター(VEC)では、日本のベンチャー投資・ファンド組成動向をカバ
ーする「ベンチャー白書」とその関連資料を邦文・英文の双方で取り纏めている
(http://www.vec.or.jp/report_statistics/vec_whitepaper_dt3)。
また、株式会社ジャパンベンチャーリサーチは、ダウ・ジョーンズ・ジャパンとベンチャー情報サービス事業で業務提
携し、日本のベンチャー企業の個別情報について、ダウ・ジョーンズのデータベース「Venture Source」に取り込む
形で世界中の投資家、ベンチャーキャピタル等に開示している(上記の詳細は、VEC「2013 年度ベンチャービジネ
スに関する年次報告」の I-68P 等参照)。このほか、独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が「ベンチャ
ー投資ナビ」等が存在している。
12
国際連合貿易開発会議(UNCTAD)の「World Investment Report 2014」では、国別の対外直接投資額や、PE
ファンドの対外直接投資に占める比率などがまとめられているなど、一部のデータは存在している。
http://unctad.org/en/PublicationsLibrary/wir2014_overview_en.pdf
トムソン・ロイター等による PE ファンド関連の情報を提供している民間サービスが存在している。
https://customers.reuters.com/training/trainingcrm/ViewCourse.aspx?countrycode=JP&type=el&langid
=JPN&courseid=1-2842EEH
13
日本銀行の「資金循環統計」において、「民間非金融法人企業」に関する各資金調達手法に応じた資産・負債の総
8
38
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
は可能である。
 企業側の状況変化
 企業側の負担を考えると、資金需要者(=企業)側にさらに詳細な調査を実施す
ることは難しいと想定される。
 グローバル化により、現在の統計では海外子会社等の資金調達の実態把握が困
難になっていると考えられる。
 海外子会社における現地での資金調達は、親会社の財務諸表からは個別に
は把握できず、定量的な全体の動向把握も困難である。
 なお、海外子会社における投資については、経済産業省の「海外事業活動
基本調査」において全体の動向は把握できる14。
 近年は企業の内部資金志向が強くなっており、外部資金調達だけでは企業行動
を説明・分析できない可能性がある。
 その他
 不動産投資に関しては、不動産投資信託(REIT)のシェアや種類も増えている15。
14
15
額(ストック、フローの双方)が、四半期ごとに把握されている。(https://www.boj.or.jp/statistics/sj/index.htm/)
海外に現地法人を有する我が国企業の海外子会社(日本側出資比率が 10%以上)と海外孫会社(日本側出資比
率が 50%超の海外子会社が 50%超を出資)を対象に統計調査を実施しており、業種や地域ごとの研究開発費や
設備投資額が取りまとめられている。(http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/kaigaizi/index.html)
日本国内の REIT(J-REIT)に関して、資金調達側では、一般社団法人不動産証券化協会(ARES)が時価総額、
増資等による資金調達額、物件取得・売却額、分配金額等に関する統計「ARES J-REIT Databook」を取りまとめ
ている(http://j-reit.jp/statistics/)。資金供給側では、東証等の全国の証券取引所は「上場不動産投資信託証券
(REIT)投資主情報調査」により、投資主数、口数、所有比率、保有金額等を取りまとめている
(http://www.tse.or.jp/market/data/reit/index.html)。全体の売買状況は、東証の「投資部門別売買状況
(ETF/REIT)」において取りまとめられている。(http://www.tse.or.jp/market/data/sector/others.html)
39
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.7
産業金融の実態把握に向けた課題と対応
前項の結果を受けて課題をまとめ、対応策を以下の通り検討した。
2.7.1
産業金融の実態把握に関する課題
(1) 従来的な資金調達手法における統計の不足
既存の統計により、企業金融調査で考察されたような、企業(業種別)の資金調達の意向や
資金循環を大まかには把握することができる。資金調達手法別に見ても、銀行貸出(ローン)、
社債、株式、リースそれぞれで、総額・件数といった概況は把握することができる。
また、その他の既存統計により、銀行貸出と社債については資金調達の期間や利率等調達
コスト、資金調達者の業種といった詳細について把握することができる。一方、リースやその他
の資金調達方法(ABL 等)については部分的にしか存在しない。
この要因に加え、近年の以下のような変化への対応も課題と考えられる。
(2) 資金調達手法の多様化への対応
動産・債権担保融資(ABL)、メザニン・ファイナンスやベンチャー投資等、企業の資金調達
手法が多様化しており、これらの実態を把握することなしには産業金融の全体像を把握するこ
とが困難になっているが、現状の統計では捉えきれていない部分がある。
(3) 資金調達需要者・供給者の多様化への対応
不動産投資信託(REIT)投資法人等、新たな資金需要者が資金調達市場における存在感
を増しており、ベンチャーキャピタル等、資金供給者側においても多様化が進んでいる。これ
らに対応して、REIT 等に関しては資金需要側・供給側及び取引に関する状況が一定程度取
りまとめられているが、例えば PE ファンドに関しては既存の統計では十分に把握されていな
い。
(4) 日本企業の海外子会社における資金調達と運用の把握
日本企業の海外子会社における現地での資金調達や運用実態が、現状の統計には含ま
れておらず、海外子会社への投融資も含めた権限移譲が進んでいる企業等の投資実態が把
握できない。
40
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
2.7.2
課題への対応策(手法等)の検討
これらの課題への対応策(手法等)を検討した。
(1) 新たな統計の実施
現状で統計が存在しない分野に対する新たな統計等の実施が対応策として考えられる。例
えば ABL に関しては実態が部分的にしか把握されていないが、経済産業省の委託事業16に
より断続的に行われているアンケートの継続実施や、PE ファンドに対する調査の実施が挙げら
れる。一方で新たな統計の実施は、回答企業の負担が増大することに加え、産業金融の手法
は今後とも多様化し続けることが予想されることから、慎重な検討が必要であると考えられる。
(2) 複数の既存統計を組み合わせた分析
前項までで検討したような複数統計を組み合わせた分析により、企業の景況判断や設備投
資の状況を複数の側面から検討でき、資金調達の背景分析は詳細に行うことができる。また、
マクロな資金の動きや銀行貸出については、資金の供給側と調達側両面の統計が存在してい
ることから、多面的な分析が可能である。また、ABL 等の比較的新しい資金調達手法につい
ても、部分的に統計が存在している場合は、銀行貸出の統計と比較することで、貸し出し残高
全体に対する比率等の分析等もある程度可能であると考えられる。
また、類似の統計において、調査対象や回答条件の違いから結果の単純な比較が困難に
なっている場合があり、「2.5 経済産業省企業金融調査を用いた分析例」で検討したような各
統計の比較や解釈を容易にする補足情報の提供等も有用と考えられる。
(3) 既存統計の拡張
既存の統計調査に現在不足していると考えられる設問を追加することも考えられる。例えば、
海外事業活動基本調査で現地法人の資金調達状況に関する設問を追加することで、現地法
人における利益処分や投資状況と資金調達を一体的に把握できるようになる。一方で、回答
企業にとっては新たな負担となる可能性が高いことに留意が必要である。
(4) 既存データの集計と分析
株式や社債の発行等、一次データが把握されている分野に関しては、分析や加工を行うこ
とで、統計として整備することができると考えられる。例えば、新株式発行に際して発表される
発行価額や使途を集計・分析すること等が考えられる。また、一定の分野や条件を定めて上場
企業の財務諸表等をとりまとめることで、業種や企業規模に応じた財務状況の分析等も可能に
なると想定される。一方で、分析・加工に係る追加的なコストには留意が必要である。
16
平成 24 年度産業金融システムの構築及び整備調査委託事業 「動産・債権担保融資(Asset-based Lending:AB
L)普及のためのモデル契約等の作成と制度的課題等の調査」等
41
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
42
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3. 低炭素投資促進法における二段階融資制度
43
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3.1
概要
本章では、最初に低炭素投資促進法の設立趣旨とともに二段階融資制度のスキームの概要
をまとめた。制度の活用実態を評価するため、低炭素製品市場の動向及び資金調達環境の変
化について分析を行った。次いで、本制度の指定金融機関、利用企業へのヒアリング等を通じて、
制度の効果と課題の抽出を行った。また、制度の課題については、改善点の提案を行った。
低炭素製品市場の動向としては、再生可能エネルギー設備では、太陽光発電システムの市場
規模が最も大きく、1.5 兆円超と試算されている。省エネルギー建築関連製品では、断熱材の市
場規模が最大で 1,000 億円、次いで複層ガラスが 700 億円強と推定される。省エネルギー電化
製品では、冷蔵庫、エアコン等の家庭用機器の市場規模が最大で 2,000 億円以上、照明では
LED 照明の市場が急激に成熟し、3,000 億円超とみられている。その他の製品では、蓄電池や
低燃費型建設機械の伸びが顕著である。
資金調達環境の動向では、長期金利については、2006 年以降一貫して低下傾向にある。長
期借入及び社債による調達は 2008 年~2009 年をピークにして減少傾向となり、2012 年にかけて
企業の資金需要の低迷があったため、さらに減少したが、足元では景気回復に伴って企業の資
金需要が増加し、増加に転じている。
こうした環境の下、本制度は、リスクの高い事業に対して長期かつ低利での資金供給が実現
できていること、企業がエネルギー環境適合製品を開発する意欲を向上させること等の効果が挙
げられる。
制度の課題としては、利用要件(対象範囲等)が限定的であること、事業計画の提出や実施状
況に関する報告等の事務処理が煩雑であったり、心理面の負担があったりする等の声が聞かれ
た。また、昨今の低金利の資金調達環境においては、本制度の効果の一つであった低利の効
果が薄れてしまっている、という指摘もある。こうした経済環境に起因する課題はともかく、利用要
件等の本制度固有の課題については、本調査から抽出された課題を踏まえ、要件を柔軟に見直
す等の改善策が望まれる。
44
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3.2
3.2.1
二段階融資制度の概要
低炭素投資促進法の設立趣旨17
2009 年、政府は「新成長戦略(基本方針)」(平成 21 年 12 月 30 日閣議決定)において、
需要と雇用の拡大を見込む成長分野の一つとしてグリーンイノベーションを掲げ、2020 年ま
での目標として、「50 兆円超の環境関連新規市場」、「140 万人の環境分野の新規雇用」等を
設定した。エネルギー環境適合製品の製造、開発を行う低炭素産業は、国内外で需要の拡
大が見込まれる等、我が国にとっても、今後の経済成長に大きく寄与するものであり、なおか
つ雇用創出が期待できるものである。これを踏まえ、経済産業省は“早期実行プロジェクト 25”
を公表し、その一環として、2010 年に低炭素投資促進法を提出、同年の通常国会で成立し
た。
低炭素投資促進法の金融支援措置は、①二段階融資制度、②リース信用保険制度の 2つ
である。①二段階融資制度(以下、本章において「本制度」)は、エネルギー環境適合製品の
開発、製造を行うために必要となる大規模で長期18の資金供給を支援するものである。②リー
ス信用保険制度は、事業者がエネルギー環境適合製品を国内でリースにて導入する際に、
当該リース契約に対して信用保険を付保するものである。これらによって、こうした製品の開
発、製造、導入を行う事業者に対して、これまで以上に設備投資等の企業活動を行いやすい
環境を提供することができ、エネルギーや環境分野において、我が国への企業立地を促す
効果が生み出され、新成長戦略で掲げた目標達成に貢献することが期待された。
具体的には、①二段階融資制度では、エネルギー環境適合製品を開発・製造する事業者
に対する株式会社日本政策金融公庫を介した指定金融機関からの低利・長期融資(平成 22
年度財政融資計画 1,000 億円)と、民間金融機関からの協調融資を合わせて、初年度に最大
2,500 億円程度の設備投資を喚起することを見込んでいた。②リース信用保険制度では、中
小企業を中心に年間 1,000~1,500 億円程度の設備投資を喚起することを見込んでいた。
また、仮に、初年度で合計 4,000 億円程度の設備投資が喚起されれば、これを入り口に、
関連産業の生産が誘発され、相当規模の雇用創出が期待できるとされた。設備投資の波及
効果を、一定の前提条件を置いた上で、産業連関表を用いて計算すると、約 1 兆円程度の
生産誘発効果と約 10 万人の雇用効果があると試算された。
17
18
第 174 回国会経済産業委員会議事録、財政制度等審議会 財政投融資分科会(平成 22 年 11 月 10 日)議事録
「長期」とは、一般的には「1 年以上」をいうが、本調査研究では「民間金融機関ではリスクを取ることが困難な期間
(概ね 5 年以上)」をいう。
45
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3.2.2
二段階融資制度のスキーム
(1) スキーム概要
本制度は、まず政府が株式会社日本政策金融公庫(以下、「公庫」)に対して長期かつ低
利の財政融資資金を提供し、公庫が同じ条件で指定金融機関(低炭素投資促進法に基づき
主務大臣の指定を受けた民間金融機関等)に対して融資を行い、指定金融機関が特定事業
(低炭素投資促進法に基づくエネルギー環境適合製品の開発又は製造を行う事業)を行う認
定事業者(低炭素投資促進法に基づき、事業を所管する大臣の認定を受けた事業者)に対
して長期融資を行うスキームとなっている(図 3-1 参照)。
公庫は大企業向けの融資を行うことができないが、我が国における低炭素産業の重要性
に鑑み、公庫の業務の特例(特定事業促進円滑化業務)として、本制度は措置されている。
その際、民間金融機関等が有する大企業向け融資のノウハウや情報を活用することで、より
効率的な支援を実施するため、公庫が原資を準備し、融資自体は指定金融機関が行うスキ
ームが適切であると判断された。なお、指定金融機関は金融機関からの申請により政府が指
定するものであるが、制度施行から現在まで、低炭素投資促進法における指定金融機関は
株式会社日本政策投資銀行(以下、「DBJ」)だけである。
本制度では、国と公庫は借用証書を交わし、さらに指定金融機関は公庫と交わす融資契
約書、認定事業者は指定金融機関と交わす融資契約書に基づき、それぞれ返済の義務を
負うこととなっている。つまり、認定事業者が倒産した場合、指定金融機関は認定事業者の信
用リスクを負うことになるものの、国はその信用リスクを負わない仕組みとなっている。また、本
制度における認定事業者向け貸出金利は、一般の金融情勢等に応じ、財政融資資金の融
通を受けていることを勘案し、指定金融機関が決めることになっている。
なお、低炭素型社会を作るための新商品・製品の研究開発拠点、本社機能、マザー工場
を国内に確保しながら、国内の雇用を維持することを目指したため、本制度は国内での開
発・製造のみを対象としている。
(株)日本政策金融公庫による
低利・長期資金供給(ツーステップローン)
財投
貸付
国
日
本
政
策
金
融
公
庫
資金
供給
(低利・
長期)
指
定
金
融
機
関
低炭素型製品を開
発・製造する事業
融資
事
業
者
このうち、高度技術
を利用し、技術水
準の向上や、新事
業の創出をもたらす
事業を支援
出所)財政制度等審議会 財政投融資分科会(平成 22 年 11 月 10 日開催)資料 2-2
図 3-1 二段階融資制度のスキーム図
46
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(2) 実務の流れ
本制度の融資実行の実務の流れは以下の通り(図 3-2 参照)。
①主務大臣(事業所管大臣)が基本方針(告示)を策定。
②公庫が実施方針を策定、主務大臣(経済産業大臣・財務大臣)認可の後、公表。
③指定を希望する金融機関は業務規程等の指定申請書類を主務大臣(経済産業大臣・財務
大臣)に提出。
④主務大臣(経済産業大臣・財務大臣)が指定金融機関を指定。
⑤公庫が指定金融機関と、主務大臣(経済産業大臣・財務大臣)の認可を受けて協定書を締
結。
⑥事業者が事業計画を作成して、主務大臣(事業所管大臣)に提出し、事業計画が適当であ
ることの認定を受け、指定金融機関に融資を申し込む。
⑦指定金融機関が融資可能と判断すれば、公庫に対して融資を申請し、公庫から、当該事
業者が認定を受けた事業計画を実施するために必要な資金を調達。
⑧指定金融機関と認定事業者で金銭消費貸借契約を締結。
政府(「基本方針」を策定)
財政融資
事業所管大臣が
計画認定
主務大臣が指定
(株)日本政策金融公庫
指定金融機関
 「実施方針」の策定・好評
民間金融機関
 指定金融機関と「協定書」を
民間金融機関
締結の上、業務を実施
民間金融機関
ツーステップ・
ローン
 「業務規程」に基づき、業務を実施
貸付
(5 年以上)
事業者
 「事業計画」を作成し、事業所管大臣が計画認
定(原則として事業規模 50 億円以上)
出所)財政制度等審議会 財政投融資分科会(平成 22 年 11 月 10 日開催)資料 2-2
図 3-2 二段階融資制度の実務の流れ
47
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(3) 指定金融機関の要件
本制度の指定金融機関の要件は以下の通り。



銀行その他の低炭素投資促進法施行令(政令)で定める金融機関であること。
業務規程が法令並びに主務大臣の定める基本方針(告示)及び公庫の定める特定事業促
進円滑化業務実施方針に適合し、かつ、特定事業促進業務を適正かつ確実に遂行するた
めに十分なものであること。
人的構成に照らして、特定事業促進業務を適正かつ確実に遂行することができる知識及び
経験を有していること。
【エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律(平成 22 年法律第
38 号)】
(指定金融機関の指定)
第八条 主務大臣は、主務省令で定めるところにより、認定事業者が認定特定事業計画に従っ
て特定事業を実施するために必要な資金を貸し付ける業務のうち、当該貸付けに必要な資金
について公庫から貸付けを受けて行おうとするもの(以下「特定事業促進業務」という。)に関し、
次に掲げる基準に適合すると認められるものを、その申請により、指定金融機関として指定す
ることができる。
一 銀行その他の政令で定める金融機関であること。
二 次項に規定する業務規程が法令並びに基本方針(第三条第二項第二号ロに掲げる事項
に限る。次項において同じ。)及び特定事業促進円滑化業務実施方針に適合し、かつ、
特定事業促進業務を適正かつ確実に遂行するために十分なものであること。
三 人的構成に照らして、特定事業促進業務を適正かつ確実に遂行することができる知識及
び経験を有していること。
【エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律施行令(平成 22 年
政令第 183 号)】
(指定金融機関の範囲)
第二条 法第八条第一項第一号の政令で定める金融機関は、次のとおりとする。
一 銀行
二 長期信用銀行
三 信用金庫及び信用金庫連合会
四 信用協同組合及び中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)第九条の
九第一項第一号及び第二号の事業を併せ行う協同組合連合会
五 労働金庫及び労働金庫連合会
六 農業協同組合(農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)第十条第一項第二
号及び第三号の事業を併せ行うものに限る。)及び農業協同組合連合会(同項第二号及
び第三号の事業を併せ行うものに限る。)
七 漁業協同組合(水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)第十一条第一
項第三号及び第四号の事業を併せ行うものに限る。)、漁業協同組合連合会(同法第八十
48
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
七条第一項第三号及び第四号の事業を併せ行うものに限る。)、水産加工業協同組合(同
法第九十三条第一項第一号及び第二号の事業を併せ行うものに限る。)及び水産加工業
協同組合連合会(同法第九十七条第一項第一号及び第二号の事業を併せ行うものに限
る。)
八 農林中央金庫
九 株式会社商工組合中央金庫
十 株式会社日本政策投資銀行
【株式会社日本政策金融公庫の特定事業促進円滑化業務の実施に関し必要な事項を定める省
令(平成 22 年財務省・経済産業省令第 2 号)】
(指定申請書及び業務規程の提出)
第二条 法第八条第二項の規定による指定申請書及び業務規程の提出は、次に掲げる書面を
添えてしなければならない。
一 定款及び登記事項証明書
二 指定の申請に関する意思の決定を証する書面
三 役員の氏名及び略歴を記載した書面
四 法第八条第一項第一号の金融機関としての行政庁の免許、認可、承認その他これらに類
するもの(以下この号において「免許等」という。)を受けていることを証する書面、その免許
等の申請の状況を明らかにした書面又はこれらに代わる書面
五 法第八条第四項各号に該当しないことを誓約する書面
六 役員が法第八条第四項第三号イ及びロのいずれにも該当しない者であることを当該役員
が誓約する書面
2 主務大臣は、指定するに当たり、前項各号に掲げる書面のほか必要と認める書面を提出させ
ることができる。
3 第一項の指定申請書は、次に掲げる事項を記載したものでなければならない。
一 商号又は名称及び住所
二 役員の役職名及び氏名
三 特定事業促進業務を行おうとする営業所又は事業所の名称及び所在地
四 特定事業促進業務を開始しようとする年月日
(業務規程の記載事項)
第三条 法第八条第三項の主務省令で定める事項は、次に掲げるものとする。
一 特定事業促進業務の実施体制に関する事項
イ 特定事業促進業務を統括する部署に関すること。
ロ 特定事業促進業務に係る人的構成に関すること。
ハ 特定事業促進業務に係る監査の実施に関すること。
ニ 特定事業促進業務を行う地域に関すること。
ホ 特定事業促進業務に係る相談窓口の設置に関すること。
二 特定事業促進業務の実施方法に関する事項
イ 貸付けの相手方
49
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
ロ 貸付けの対象となる資金
ハ 貸付けの限度額
ニ 貸付けの手続及び審査に関する事項
三 貸付けのために必要な特定事業促進円滑化業務による信用の供与の内容に関する事項
四 特定事業促進業務に係る債権の管理に関する事項
五 特定事業促進業務に係る帳簿の管理に関する事項
六 特定事業促進業務の委託に関する事項
七 前各号に掲げるもののほか、特定事業促進業務の実施に関する事項
【エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する基本方針】
二 特定事業の促進に関する事項
ロ 特定事業の実施に必要な資金の調達の円滑化に関して株式会社日本政策金融公庫及
び指定金融機関が果たすべき役割に関する事項
2 株式会社日本政策金融公庫及び指定金融機関が業務を進める上で配慮すべき事項
特定事業を実施しようとする事業者が指定金融機関に対して、当該特定事業の実施に必
要な資金について借入れの申請を行った場合、当該指定金融機関は、業務を統括する部署
を置くとともに、事業者の財務状況、資金の使途、返済財源等を的確に把握することを可能と
する等の適正かつ確実な体制と方法で、当該特定事業の内容を確認の上、与信審査を行い、
最終的には当該特定事業計画が主務大臣の認定を受けていることを確認した上で、貸付け
の決定を行うこととする。ここで、指定金融機関による貸付けは、他の金融機関等と協調して
実施するものとする。ただし、対象とすべき特定事業の性質にかんがみ、他の金融機関等が
貸付け等を行うことに支障がある場合はこの限りでない。
また、指定金融機関による貸付けの利率は、一般の金融情勢等に応じ、その原資が財政
投融資資金であることを踏まえて定めるものとする。
指定金融機関の確認・審査の結果、貸付けの決定を行う場合には、当該指定金融機関は、
株式会社日本政策金融公庫に対して、必要な資金を当該指定金融機関に貸し付けるよう、
申請することとする。
株式会社日本政策金融公庫は、指定金融機関から貸付けの申請を受けた場合には、当該
指定金融機関に対して、速やかに、必要な資金の貸付けを行うことができるよう、貸付けの条
件その他基本的な事項をあらかじめ定める等の必要な措置を講じることとする。ここで、株式
会社日本政策金融公庫による指定金融機関に対する貸付けの利率は、国が株式会社日本
政策金融公庫に財政投融資資金を貸し付ける利率と同じとする。また、株式会社日本政策金
融公庫及び指定金融機関は、主務大臣が認定した特定事業計画に従って実施される特定事
業が適正かつ確実に実施されるよう、密接に連携して資金の貸付けを行うものとする。
【エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律に基づく指定金融
機関の指定及び監督に関する指針】
第三 指定金融機関の指定申請に関する事務
1.指定申請書の受理
(1)指定申請書及び業務規程(以下「指定申請書等」という。)の提出を受けたときは、指定申請
50
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
が省令第2条及び第3条に適合するものであることを確認するほか、第三2.から4.までに基
づき、指定申請書等の記載事項及び添付書類の確認を行うものとする。
2.指定申請書の記載事項
指定申請書(参考・報告様式集参考様式第1)の記載事項の確認に際しては、以下の点に
留意するものとする。
(1)「役員の役職名及び氏名」(省令第2条第3項第2号)
金融機関の区分に応じ、それぞれ以下に掲げる役員の役職名及び氏名が記載されている
ことを確認する。
①銀行、長期信用銀行、株式会社商工組合中央金庫及び株式会社日本政策投資銀行取締
役(委員会設置会社にあっては、執行役)及び監査役
②信用金庫及び信用金庫連合会並びに信用協同組合及び信用協同組合連合会理事及び
監事
③労働金庫及び労働金庫連合会理事及び監事
④農業協同組合及び農業協同組合連合会理事、監事及び経営管理委員(農業協同組合に
あっては、定款の定めるところにより、経営管理委員を置いている場合に限る。)
⑤漁業共同組合及び漁業共同組合連合会理事、監事及び経営管理委員(定款の定めるとこ
ろにより、経営管理委員を置いている場合に限る。)
⑥水産加工業共同組合及び水産加工業共同組合連合会理事及び監事
⑦農林中央金庫理事、経営管理委員及び監事
(2)「特定事業促進業務を行おうとする営業所又は事務所の名称及び所在地」(省令第2条第3
項第3号)
指定申請書に記載する「営業所又は事務所」とは、特定事業促進業務を行おうとする施設
を指し、当該業務を行わない施設は除くものとする。
(3)「特定事業促進業務を開始しようとする年月日」(省令第2条第3項第4号)
特定事業促進業務を開始しようとする年月日には、指定申請書の審査に要する標準処理
期間及び公庫との協定の締結に要する期間等を考慮した日付が記載されていることを確認
する。
(4)個人から提出された指定申請書等については、当該申請書等に当該申請により指定を受け
ようとする者(設立予定のものを含む。)に係る省令第2条第3項各号に掲げる事項が記載さ
れていることを確認する。
(5)申請者(法第8条第1項の規定により申請を行った者をいう。以下同じ。)が個人である場合
には、申請者本人に対するヒアリングなどを行い、指定を受けようとする者が直接申請できな
い理由及び当該者と申請者との関係を十分に確認する必要があることに留意する。
5.指定申請の審査事項
申請者から指定の申請があった場合には、次の事項について審査するものとする。
(1)法第8条第1項第1号関係
法第8条第1項第1号に係る審査にあたっては、省令第2条第1項第4号の規定により提
出された書面を確認する。
51
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(2)法第8条第1項第2号関係
法第8条第1項第2号に係る審査にあたっては、申請者から提出された業務規程が同号に
示されている基準に適合することを確認するものとし、具体的には、以下の点に留意する。
①特定事業促進業務の実施体制に関する記載として、以下の事項を確認する。
ⅰ)特定事業促進業務の統括部署について、指定を受けようとする者の業務を統括する営
業所又は事務所その他の施設に置くこととしていること。
ⅱ)特定事業促進業務に係る人的構成及び体制を整備することとしていること。
ⅲ)金融機関の監査担当部門(監査部等)において、当該金融機関が行う特定事業促進業
務を監査することとしていること。
ⅳ)その他特定事業促進業務の実施体制が当該業務を適正かつ確実に遂行できるもので
あり、かつ利用者に配慮したものとなっていること。
②特定事業促進業務の実施方法に関する記載について、以下の事項を確認する。
ⅰ)特定事業促進業務として行う資金の貸付けの相手方、対象となる資金及び限度額につ
いては、特定事業促進円滑化業務実施方針(以下「実施方針」という。)で定める範囲内
において定めることとしていること。
ⅱ)特定事業促進業務として行う資金の貸付けの条件(利率、償還期限、償還の方法、担
保又は保証人の徴求の有無など)を定めていること。
ⅲ)その他特定事業促進業務の実施方法が当該業務を適正かつ確実に遂行できるもので
あり、かつ利用者に配慮したものとなっていること。
③特定事業促進業務の債権の管理に関する記載について、以下の事項を確認する。
ⅰ)特定事業促進業務に係る債権に関する管理体制を整備することとしていること。
ⅱ)特定事業促進業務に係る債権について善良なる管理者としての注意義務をもって管理
することとしていること。
④特定事業促進業務に係る帳簿の管理に関する記載について、法第12条及び省令第7条の
規定に反したものとなっていないことを確認する。
⑤特定事業促進業務の委託に関する記載について、以下の事項を確認する。
ⅰ)特定事業促進業務の全部を委託することとしていないこと。
ⅱ)資金の貸付け等を内容とする契約の締結の代理又は媒介、資金の貸付け等に係る審
査業務その他の特定事業促進業務に係る中核的業務を委託することとしていないこと。
ⅲ)特定事業促進業務を適正かつ確実に実施する観点から必要な体制整備(委託契約等
において外部委託先に対して体制整備を求めることを含む。)が図られていること。
(3)法第8条第1項第3号関係
法第8条第1項第3号に係る審査にあたっては、必要に応じてヒアリングや追加資料の提出
など申請者の協力を得て実施するものとし、具体的には以下の事項に留意する。
①特定事業促進業務を行おうとする営業所又は事務所ごとに当該業務の責任者を、特定事
業促進業務の統括部署に当該責任者を統括管理する統括責任者をそれぞれ配置すること
としていること。
②上記の責任者については、営業所等の業務を統括する立場にあるものを、統括責任者に
ついては、当該責任者を統括管理する立場にあるものを選任することとしていること。
③責任者及び統括責任者については、特定事業促進業務を適正かつ確実に遂行することが
52
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
できる知識及び経験を有していること。
ⅰ)「特定事業促進業務を適正かつ確実に遂行することができる知識」とは、例えば、環境
関連事業に対する長期の投融資又は財投資金の取扱いに関する知識を指す。
ⅱ)「特定事業促進業務を適正かつ確実に遂行することができる経験」とは、例えば、環境
関連事業に対する長期の投融資又は財投資金の取扱いに関する十分な業務経験を指
す。
④人的構成又は組織等により、特定事業促進業務を適正かつ確実に遂行することについて
支障が生じるおそれがあると認められないこと。
【特定事業促進円滑化業務実施方針】
(認定事業者に対する貸付けに関する事項)
第4条 特定事業促進円滑化業務による信用の供与の対象とする貸付け(以下この条において
単に「貸付け」という。)は、次の各号に定めるところにより行うものとする。
一 貸付けの取扱期間
認定特定事業計画の期間とする。
二 貸付けの相手方
認定事業者とする。
三 貸付けの限度額
認定特定事業計画に従って実施する特定事業に必要な事業費の範囲内とする。
四 貸付けの償還期限
5年以上
五 貸付けの据置期間
必要に応じて据置期間を設ける。
六 貸付けの償還方法
割賦償還又は一括償還とする。
七 担保
必要に応じ担保を徴する。
八 保証人
必要に応じ保証人を徴する。
九 認定取消時の繰上償還
低炭素投資促進法第5条第2項又は第3項の規定に基づき認定特定事業計画の認定
が取り消された場合には、指定金融機関は、当該認定特定事業計画に基づき貸付けた資
金について繰上償還を求めるものとする。
(指定金融機関に対する資金の貸付けの条件に関する事項)
第5条 公庫が特定事業促進円滑化業務として行う指定金融機関に対する貸付け(以下「ツース
テップ・ローン」という。)は、次の各号に定めるところにより行う。
一 ツーステップ・ローンの対象
認定事業者が認定特定事業計画に従って特定事業を実施するために必要な資金を、
指定金融機関が貸付けする際に必要となる資金とする。
53
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
二 ツーステップ・ローンの方法
証書貸付とする。
三 ツーステップ・ローンの利率
公庫がツーステップ・ローンのために国から借り入れる財政融資資金の利率と同じ利率
とする。
四 ツーステップ・ローンの償還期限
10 年、15 年又は 20 年とする。
五 ツーステップ・ローンの据置期間
償還期限が 10 年のものについては2年、償還期限が 15 年又は 20 年のものについて
は3年とする。
六 ツーステップ・ローンの償還方法
半年賦元金均等償還とする。
七 不用資金の返済
指定金融機関は、公庫から借り入れた資金の全部又は一部について、認定事業者に
対する貸付けに必要な資金として使用しないこととなった場合(主務大臣が特に必要と認
める場合を除く。)は、当該使用しないこととなった額を公庫に返済するものとする。
八 繰上償還に係る補償金
指定金融機関が公庫に対し繰上償還(前号の規定による公庫への返済を含む。この号
において同じ。)を行う場合に公庫に対し支払うこととなる繰上償還に係る補償金その他の
取扱いについては、低炭素投資促進法第 11 条第1項の規定に基づき公庫と指定金融機
関の間で締結する協定で定めるところによる。
(禁止事項)
第6条 指定金融機関は、次の各号に掲げる行為を行ってはならない。ただし、第1号に掲げる
行為については低炭素投資促進法に基づく命令(告示を含む。)に、第2号に掲げる行為に
ついては業務規程(低炭素投資促進法第8条第2項に規定する業務規程をいう。)に、特段の
定めがある場合は、この限りでない。
一 既存の債権の弁済を行うために認定事業者に対する貸付けを行うこと。
二 特定事業促進業務の全部又は一部を第三者に委託すること。
54
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(4) 事業者の特定事業計画の認定要件
本制度において、事業者が特定事業計画の認定を受けるための要件は以下の通り。
・特定事業の内容・実施時期、特定事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法が主務
大臣の定める基本方針(※)の内容に照らして適切なものであること。
・特定事業計画に係る特定事業が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
(※)基本方針の主な内容は以下の通り。
1 技術革新の進展に即応した高度な産業技術を利用すること。
①時代のニーズに十分に応えるものであり、かつ資金手当てさえすれば普及するような確
立した技術ではないこと(新規性)
②その開発のために、資金的、人的に相当程度の投入が必要であること(高度性)
③その利用により産業の付加価値が著しく向上するものであること(付加価値性)
④産業活動において活用されるものであること(産業技術性)
2 技術の水準の著しい向上又は新たな事業の創出をもたらすことが見込まれるものその他
の我が国産業活動の発達及び改善に特に資するもの。
①技術の水準の著しい向上をもたらすことが見込まれるもの
②新たな事業の創出をもたらすことが見込まれるもの
3 民間金融機関だけでは十分な資金供給を行うことが困難である大規模かつ中長期の安
定的資金を要する事業(原則として事業規模が 50 億円以上、貸付け期間が5年以上の事業)
であること。
【エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律(平成 22 年法律第
38 号)】
(定義)
第二条
4 この法律において「特定事業」とは、エネルギー環境適合製品を開発し、又は製造する事業
のうち、技術革新の進展に即応した高度な産業技術を利用することにより、技術の水準の著
しい向上又は新たな事業の創出をもたらすことが見込まれるものその他の我が国産業活動の
発達及び改善に特に資するものをいう。
(特定事業計画の認定)
第四条 事業者は、その実施しようとする特定事業に関する計画(以下「特定事業計画」という。)
を作成し、主務省令で定めるところにより、これを主務大臣に提出して、その特定事業計画が
適当である旨の認定を受けることができる。
2 二以上の事業者が特定事業を共同して行おうとする場合にあっては、当該二以上の事業者
は共同して特定事業計画を作成し、前項の認定を受けることができる。
3 特定事業計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一 特定事業の内容及び実施時期
二 特定事業の実施に必要な資金の額及びその調達方法
55
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
4 主務大臣は、第一項の認定の申請があった場合において、その特定事業計画が次の各号の
いずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。
一 前項第一号に掲げる事項が基本方針のうち前条第二項第二号イに掲げる事項の内容に
照らして適切なものであること。
二 当該特定事業計画に係る特定事業が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものである
こと。
(特定事業計画の変更等)
第五条 前条第一項の認定を受けた者(以下「認定事業者」という。)は、当該認定に係る特定事
業計画を変更しようとするときは、主務省令で定めるところにより、主務大臣の認定を受けなけ
ればならない。
2 主務大臣は、認定事業者が当該認定に係る特定事業計画(前項の規定による変更の認定が
あったときは、その変更後のもの。以下「認定特定事業計画」という。)に従って特定事業を実
施していないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
3 主務大臣は、認定特定事業計画が前条第四項各号のいずれかに適合しないものとなったと
認めるときは、認定事業者に対して、当該認定特定事業計画の変更を指示し、又はその認定
を取り消すことができる。
【エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律に基づく特定事業
計画の認定等に関する省令(平成 22 年農林水産省・経済産業省・国土交通省令第 1 号)】
(特定事業計画の認定の申請)
第一条 エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律(以下「法」と
いう。)第四条第一項の規定に基づき特定事業計画の認定を受けようとする事業者は、様式第
一による申請書一通及びその写し一通を、主務大臣に提出するものとする。
2 前項の申請書及びその写しには、次に掲げる書類を添付するものとする。
一 当該事業者の定款の写し又はこれに準ずるもの及び当該事業者が登記している場合にあ
っては、当該登記に係る登記事項証明書
二 当該事業者の直近の事業報告の写し、貸借対照表及び損益計算書(これらの書類を作成
していない場合にあっては、これらに準ずるもの)
三 開発又は製造しようとするエネルギー環境適合製品が法第二条第三項各号の規定に基
づき主務大臣が定めるものであることを示す書類
(特定事業計画の認定)
第二条 主務大臣は、特定事業計画の提出を受けた場合において、速やかに法第四条第四項
に照らしてその内容を審査し、当該特定事業計画の認定をするときは、当該認定に係る申請
書の正本に次のように記載し、かつ、記名押印し、これを認定書として申請者たる事業者に交
付するものとする。
「エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律第4条第1項
の規定に基づき認定する。」
2 主務大臣は、前項の認定をしないときは、様式第二による不認定通知書によりその旨を当該
56
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
事業者に通知するものとする。
(認定特定事業計画の変更に係る認定の申請及び認定)
第三条 認定特定事業計画の趣旨の変更を伴わない軽微な変更は、法第五条第一項の変更の
認定を要しないものとする。
2 法第五条第一項の規定に基づき認定特定事業計画の変更の認定を受けようとする事業者は、
様式第三による申請書一通及びその写し一通を、主務大臣に提出するものとする。
3 前項の申請書及びその写しには、当該認定特定事業計画の写しを添付するものとする。
4 主務大臣は、第二項の変更の申請を受けた場合において、速やかに法第四条第四項に照ら
してその内容を審査し、当該認定特定事業計画の変更の認定をするときは、当該変更の認
定に係る申請書の正本に次のように記載し、かつ、記名押印し、これを認定書として当該事業
者に交付するものとする。
「エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律第5条第1項
の規定に基づき認定する。」
5 主務大臣は、前項の認定をしないときは、様式第四による不認定通知書によりその旨を当該
事業者に通知するものとする。
【エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する基本方針】
二 特定事業の促進に関する事項
イ 特定事業の内容に関する事項
低利・長期資金供給制度の支援対象となる特定事業は、エネルギー環境適合製品の
開発・製造を行う事業のうち、その発展性、持続性、波及性等を踏まえ、技術革新の進展
に即応した高度な産業技術を利用することにより、技術の水準の著しい向上又は新たな
事業の創出をもたらすことが見込まれるものその他の我が国産業活動の発達及び改善
に特に資するものをいう。これらの要件は、具体的には以下のとおりである。
1 技術革新の進展に即応した高度な産業技術を利用すること
技術革新の進展に即応した高度な産業技術は、具体的には、世の中の技術革新の進
展に照らして、以下のいずれの要件にも該当しているものである。
① 時代のニーズに十分に応えるものであり、かつ資金手当てさえすれば普及するよ
うな確立した技術ではないこと(新規性)
② その開発のために、資金的、人的に相当程度の投入が必要であること(高度性)
③ その利用により産業の付加価値が著しく向上するものであること(付加価値性)
④ 産業活動において活用されるものであること(産業技術性)
2 技術の水準の著しい向上又は新たな事業の創出をもたらすことが見込まれるものその
他の我が国産業活動の発達及び改善に特に資するもの
以下に具体的に示す技術の水準の著しい向上や新たな事業の創出をもたらすことが
見込まれるものを例示として、これらに比べて遜色がないほどの我が国産業活動の発達
及び改善に特に資するものである。
① 技術の水準の著しい向上をもたらすことが見込まれるもの
エネルギー環境適合製品の開発・製造を行う事業において開発・利用する技術の
57
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
水準の著しい向上に加え、当該技術は他の事業においても利用・応用することがで
きるものであり、当該事業における技術の水準の向上をもたらし、結果的に、我が国
全体の技術の水準の著しい向上をもたらすことが見込まれるものをいう。いわゆる「技
術のブレークスルー」につながるものであり、単なる技術の改良にすぎないものでは
ない。
② 新たな事業の創出をもたらすことが見込まれるもの
エネルギー環境適合製品の開発・製造を行う事業において新たに開発・製造される
製品が、昨日、用途、性能等の面において、従来にない特徴を有し、所属する業界
や市場等における新たな活動を誘引する等の先導的な役割を果たすと見込まれるも
のをいう。
ロ 特定事業の実施に必要な資金の調達の円滑化に関して株式会社日本政策金融公庫及
び指定金融機関が果たすべき役割に関する事項
1 低利・長期資金供給制度の趣旨・目的
特定事業は、民間金融機関だけでは十分な資金供給を行うことが困難である大規模か
つ中長期の安定的資金を要する事業(原則として事業規模が 50 億円以上、貸付け期間
が5年以上の事業)である。このような資金供給の制約は、結果として、当該事業の実施
が円滑に進まない要因となっている。このため、民間金融機関の機能を補完する範囲内
で、特定事業に関する計画(以下「特定事業計画」という。)について主務大臣からの認
定を受けた事業者に対し、株式会社日本政策金融公庫から指定金融機関を通じて低
利・長期の資金を供給する。
(5) 対象製品
本制度の対象製品は告示によって定められている(「4.2.1 リース信用保険制度の概要」参
照)。
58
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3.3
制度の活用実態
3.3.1
低炭素製品市場の動向
以下、低炭素投資促進法の支援対象である低炭素製品の市場の動向について分析する。環
境省『環境産業の市場規模等調査』によれば、2012 年の市場規模は約 86 兆円(前年比約 4.8%
増)、雇用規模は約 243 万人(前年比約 3%増)と推計されている。環境産業のうち、製品に関す
るものを抽出すると、それぞれの市場規模は下図のようになっている。
(億円)
350,000
その他環境汚染防止製品・装置・施設
300,000
エコカー
省エネルギー建築
250,000
下水・排水旅利用装置・施設
再生可能エネルギー発電システム
200,000
省エネルギー電化製品
150,000
その他地球温暖化対策製品
大気汚染防止用装置・施設
100,000
高効率燃焼機器
騒音、振動防止用装置・施設
50,000
環境測定、分析、監視用装置
土壌水質浄化用装置・施設
0
2011年
2012年
出所)環境省『環境産業の市場規模等調査』を基に三菱総研作成
図 3-3 環境産業(製品関連)の市場規模の推計値
低炭素製品に関連する製品を抽出したものを図 3-4~図 3-8 に示す。再生可能エネルギー
設備については、太陽光発電システムの市場規模が最も大きく、2012 年には 1.5 兆円にも上ると
試算されている。
省エネルギー建築に関する製品では、断熱材が 1,000 億円を超えており、複層ガラスが 700
億円強と推定されている。
更に、省エネルギー電化製品では、冷蔵庫やエアコン、液晶テレビといった家庭用の機器が
2,000 億円~3,000 億円とみられている。また、照明については、今後、LED 照明の市場が急激
に成熟し、3,000 億円を超えるとみられている。
また、その他製品として、蓄電池や低燃費型建設機械の伸びが顕著である点が着目される。
59
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(億円)
20,000
18,000
太陽光発電システム
16,000
14,000
バイオマスエネルギー利用施設
12,000
地熱発電
10,000
8,000
中小水力発電
6,000
4,000
風力発電装置
2,000
家庭用ソーラーシステム
0
2011年
2012年
出所)環境省『環境産業の市場規模等調査』を基に三菱総研作成
図 3-4 再生可能エネルギー設備の市場規模の推計値
(億円)
80,000
70,000
次世代省エネルギー住宅
60,000
省エネルギービル
50,000
40,000
断熱材
30,000
複層ガラス
20,000
断熱塗料
10,000
断熱型サッシ
0
2011年
2012年
出所)環境省『環境産業の市場規模等調査』を基に三菱総研作成
図 3-5 省エネルギー建築の市場規模の推計値
(億円)
16,000
14,000
省エネラベル(緑)付き液晶テレビ
12,000
省エネラベル(緑)付きエアコン
10,000
省エネラベル(緑)付き冷蔵庫
省エネ型照明器具(旧照明器具)
8,000
LED照明
6,000
スマートメーター
4,000
BEMS
2,000
HEMS
0
2011年
2012年
出所)環境省『環境産業の市場規模等調査』を基に三菱総研作成
図 3-6 省エネルギー電化製品の市場規模の推計値
60
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(億円)
1,800
1,600
高効率給湯器
1,400
1,200
吸収式ガス冷房
1,000
高性能ボイラー
800
高性能工業炉
600
400
地域冷暖房工事
200
ガスコージェネ
0
2011年
2012年
出所)環境省『環境産業の市場規模等調査』を基に三菱総研作成
図 3-7 高効率燃焼機器の推計値
(億円)
16,000
14,000
蓄電池
12,000
10,000
低燃費型建設機械
8,000
6,000
環境配慮型鉄道車両
4,000
燃料電池
2,000
0
2011年
2012年
出所)環境省『環境産業の市場規模等調査』を基に三菱総研作成
図 3-8 その他地球温暖化対策製品の市場規模の推計値
61
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3.3.2
資金調達環境の動向
(1) 金利
以下、資金調達環境の動向について分析する。2005 年~2013 年の長短金利を概観すると
(図 3-9 参照)、無担保コール翌日物金利(短期金利)については、2007 年までは経済成長に
伴って 0.5%まで高まっていた。しかし、2008 年の世界的な景気低迷以降、0.1%前後まで下落
した。
国債 10 年物利回り(長期金利)については、2006 年以降一貫して低下傾向にある。また、
期間別の国債流通利回りを見ると、日銀の金融緩和の影響で、全期間(特に長期)にわたって
下落している(図 3-10 参照)。
2.0%
長期金利
1.5%
短期金利
1.0%
0.5%
0.0%
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
(年度)
出所)日本銀行、財務省を基に三菱総研作成
図 3-9 長期金利・短期金利の推移
2.5%
2005年1月
2.0%
2010年1月
1.5%
2015年1月
1.0%
0.5%
0.0%
-0.5%
2
5
10
20
出所)Bloomberg を基に三菱総研作成
図 3-10 期間別の国債流通利回り(イールドカーブ)
62
30
(年)
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
国内銀行の長期貸出約定金利(新規)についても、国債 10 年物利回りの影響を受けて、
2007 年以降は低下傾向にあり、2007 年に 1.7%だったものが、2014 年には 0.9%にまで下落し
た(図 3-11 参照)。
2.5%
2.0%
1.5%
1.0%
新規
0.5%
ストック
0.0%
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
(年度)
出所)日本銀行「貸出約定平均金利の推移」を基に三菱総研作成
図 3-11 国内銀行の長期貸出約定金利の推移
(2) 資金調達額
2005 年~2013 年の事業会社の資金調達額のうち銀行借入金(長期)及び社債の推移を概
観する(図 3-12)。
銀行借入金(長期)及び社債による調達は 2008 年~2009 年をピークにして減少傾向となっ
た。2012 年にかけて企業の資金需要の低迷があったため、さらに減少した。ただ、足元では
景気回復に伴って企業の資金需要が増加し、増加に転じている。
(2005=100)
銀行借入金(長期)
120
社債
115
110
105
100
95
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
(年度)
出所)財務省「法人企業統計」を基に三菱総研作成
図 3-12 事業会社の銀行借入金及び社債の推移
63
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3.4
制度の効果と課題及び改善点の提案
指定金融機関や利用企業へのヒアリング結果等を基に、本制度の効果、課題及び改善点
について整理する。
3.4.1
制度の実績
本制度は 2015 年 2 月 27 日時点で 3 件の実績がある。
(1) 第 1 号案件
対象企業:昭和シェル石油株式会社
公表年月日:2011 年 3 月 31 日
資金使途:宮崎県国富町におけるCIS薄膜太陽電池の第 3 工場の建設
昭和シェル石油株式会社に対し、「エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の
促進に関する法律」に基づく融資を実施~特定事業計画第 1 号認定取得案件~19
DBJ は、昭和シェル石油株式会社(以下「当社」)に対し、低炭素投資促進法に基づく特定
事業計画の第1号認定を受けた宮崎県国富町におけるCIS薄膜太陽電池生産工場向けの
融資を実施しました。
当社は、国内大手元売り石油会社として石油事業における強固な基盤を築きつつ、来たる
低炭素社会に対応したエネルギービジネスとして次世代型CIS太陽電池事業を積極的に展
開しています。現在、宮崎県に太陽電池の第3工場を建設しており、既に稼働している第1お
よび第2工場と合わせて、世界最大規模となる約1ギガワットの年産能力に拡大し、グローバ
ルシェア 10%の獲得を目指しています。
当社が宮崎県に建設している第3工場は、平成 23 年 3 月 22 日付で低炭素投資促進法第2
条第4項に規定する特定事業として、同法で定める認定要件を満たしたことから、経済産業
省より特定事業計画の第1号認定を受けております。DBJ は今回の認定により、低炭素促進
法第8条に規定する指定金融機関として当社に対して融資を実施したものです。
19
株式会社日本政策投資銀行プレスリリース(2011 年 3 月 31 日)
http://www.dbj.jp/ja/topics/dbj_news/2010/html/0000006528.html
64
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(2) 第 2 号案件
対象企業:川崎重工業株式会社
公表年月日:2012 年 3 月 15 日
資金使途:民間航空機用ジェットエンジン部品の増産投資
川崎重工業(株)に対し、「低炭素投資促進法」及び「DBJ 環境格付」に基づく融資を実施-全
国初の「低炭素投資促進法」・「DBJ 環境格付」(最高ランク)同時適用-20
DBJは、川崎重工業株式会社(以下「当社」)に対し、低炭素投資促進法に基づく融資、及
び「DBJ 環境格付」にて最高ランクの格付を付与しての融資を実施しました。
なお、「低炭素投資促進法」及び「DBJ 環境格付」同時適用による融資実施、及び総合重機
メーカーにおける「DBJ 環境格付」最高ランクの適用は、全国初の事例になります。
当社は、船舶・鉄道車両・航空機・モーターサイクル・ガスタービン・ガスエンジン・産業機
器・油圧機器・ロボットなどの多彩な事業を展開するわが国有数の総合エンジニアリングメー
カーです。また「世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献する“Global Kawasaki”」
をグループのミッションステートメントとし、高度な総合技術力による豊かで美しい未来社会の
形成に向けて、新たな価値を創造する企業活動を行っています。
本件は、当社が兵庫県において実施する民間航空機用ジェットエンジン部品の増産投資
について、平成 24 年 3 月 1 日付にて低炭素投資促進法に規定する特定事業として経済産
業省より認定を受けたことから、DBJ が指定金融機関として当該事業に対して融資を実施す
るとともに、当社グループ事業展開の中で取り組んでいる環境活動に対して、「DBJ 環境格
付」に基づく評価を行い、当社の環境活動に対する必要資金について融資を実施したもので
す。
20
株式会社日本政策投資銀行プレスリリース(2012 年 3 月 15 日)
http://www.dbj.jp/ja/topics/dbj_news/2011/html/0000009618.html
65
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(3) 第 3 号案件
対象企業:一般財団法人日本航空機エンジン協会
公表年月日:2013 年 3 月 25 日
資金使途:GE(General Electric)と共同で実施する民間航空機用エンジンの開発資金
(一財)日本航空機エンジン協会に対し、「低炭素投資促進法」に基づく融資を実施-低燃
費の民間航空機用エンジン開発を支援-21
DBJ は、一般財団法人日本航空機エンジン協会(以下「当協会」)に対し、低炭素投資促進
法に基づく融資を実施しました。
当協会は、民間航空機用エンジン開発の国際共同開発を日本側代表として取りまとめ、調
整推進するための中核体として、旧 通商産業省(現 経済産業省)の指導の下に国内重工メ
ーカーの協力を得て昭和 56 年に設立され、以降、多数の国際共同開発を推進してきまし
た。
本件は、当協会が米エンジン製造大手の GE 社(General Electric)と共同で実施する民間
航空機用エンジンの開発事業における日本側開発資金について、平成 25 年 2 月 22 日付に
て低炭素投資促進法に規定する特定事業として経済産業省より認定を受けたことを踏まえ、
DBJ が指定金融機関として当該事業に対して融資を実施するものです。当該エンジンは、先
進解析技術による高効率設計や軽量化等により、従来比 1~2 割の燃費向上が期待されて
おり、日本側担当部品は、開発に参加する重工メーカーの各国内工場において製造される
ことが予定されています。
21
株式会社日本政策投資銀行プレスリリース(2013 年 3 月 25 日)
http://www.dbj.jp/ja/topics/dbj_news/2012/html/0000012354.html
66
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3.4.2
制度の効果
本制度は、(1)大企業の資金調達の支援(設備投資の喚起)、(2)エネルギー環境適合製
品の需要増加(低炭素化の実現)、の両方に寄与するために創設されたものである。本制度
が効果的に機能している点は以下の通り。
(1) 長期かつ低利での資金供給
特定事業は、生産設備等に対して大規模かつ長期の資金が必要である上に、新規分野で
あって不確実性が高いことから、事業リスクが極めて高い。たとえ特定事業を行うのが大企業
であっても、民間金融機関が単独で融資を行うことは必ずしも容易ではない。そのため、本制
度によって、指定金融機関がリスクを取って、当該大企業に融資を行うことには大きな意義が
ある。
また、本制度の融資は 5 年以上の長期間を前提としており、融資期間が他の民間金融機
関よりも 2~3 年程度長くなっている22。開発期間が長く、事業リスクが高い製品(例:太陽電池、
航空機)メーカーにとって、長期的かつ低利で資金を供給できる本制度は魅力的である。
(2) エネルギー環境適合製品の開発意欲の向上
財務状態が良い(かつ格付けが高い)会社であれば、資金調達自体に困ることは少ない。
しかし、エネルギー環境適合製品のような最先端設備の研究開発には多額の開発費がかか
るため、そのような会社であっても開発費抑制圧力がかかることがある。そこで、本制度の利
用により資金調達コストが下がることを通じて、エネルギー環境適合製品の開発費が優遇さ
れることになれば、企業としてエネルギー環境適合製品を開発する意欲が向上することにな
る。
(3) 協調融資(特にシンジケートローン)の増加
協調融資のうちシンジケートローンの場合、アレンジャーが必要となるが、本制度の要件と
なっている融資規模 50 億円以上かつ融資期間 5 年以上となると、その資金自体の提供が可
能な金融機関が少ないため、アレンジャーになりうる金融機関が少なくなる。そこで、本制度
の指定金融機関がアレンジャーとなれば、他の民間金融機関がシンジケートローンに参加す
ることができるようになる。
(4) プロモーション効果
本制度によって政府から認定を受けることで、認定を受けた事業(特定事業)の認知度等
が向上し、一定程度のプロモーション効果を得ることができる。
22
指定金融機関に対するヒアリング結果
67
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3.4.3
制度の課題及び改善点の提案
上述の通り、本制度は社会に対して有益な効果を与えているものの、いくつかの課題(障
害)が残されている。例えば、利用要件が厳しいといった手続面での障害や、政府による関
与があるといった心理面での障害である。本制度の課題及び想定される改善点の提案は以
下の通り。
(1) 利用要件(対象範囲)
一般的に、資金ニーズが最も大きいのは「設備の導入時」である。しかし、本制度は「設備
の開発・製造時」にしか利用することができない。例えば、高効率の火力発電機を開発・製造
する事業者に対しては本制度による融資ができるものの、その発電機を導入して利用する発
電会社に対しては本制度による融資ができない。そこで、本制度の利用範囲を「設備導入時」
まで拡大させることができれば、本制度の利用実績の更なる増加が期待できる。
また、CO2 排出量が多いのは、設備の開発・製造時よりも設備導入後(設備使用時)である。
本制度によって低炭素化効果のあるエネルギー環境適合製品を導入するインセンティブを
企業に与えれば、エネルギー環境適合製品の需要が増加し、我が国の低炭素化の実現に
近づくことになる。
(2) 利用要件(融資規模・融資期間)
一般的に、民間金融機関が単独で供給することが困難なのは多額の長期投資であるが、
民間金融機関との競合を避ける観点からも、融資規模下限(50 億円)や融資期間下限(5 年)
の引き下げの必要性は低いと考えられる。ただ、開発規模が小さい場合(もしくは現在は対象
となっていない設備導入時)でも、民間金融機関が対応困難な長期資金ニーズがあるケース
もある。そこで、融資規模下限(50 億円)を維持しながらも、柔軟に対応できるようにすれば、
幅広い分野での長期資金ニーズに応えられるようになると考えられる23。
(3) 政府による関与
本制度を利用するためには、事業者は事業計画を主務大臣に提出し、主務大臣の認定を
受ける必要がある。実務的には、事業計画作成に際して指定金融機関から支援を受けること
もできるものの、心理的な負担が重くなっている。
また、本制度では、主務大臣が認定事業者に対し、認定特定事業計画の実施状況につい
て報告を求めることができるようになっている。事業者にとっては、主務大臣から求められる報
告の調査項目・タイミングが予想できないため、心理面での障害となり、本制度の利用が憚ら
れていると考えられる。一方、他の制度金融(例えば産業競争力強化法)では、そのように主
務大臣が事業者に直接報告を求めることになっておらず、指定金融機関を介して行っている
ことが多い。そこで、当該報告の項目を明確にした上で、本制度も他の制度金融と同様に、
事業者に直接報告を求めるのではなく、指定金融機関を介して行うようにすれば、事業者の
心理面での障害が緩和されると考えられる。
23
現状の「エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する基本方針」でも「原則として事業規模
が 50 億円以上」と定められている。
68
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
【エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する法律】
(報告徴収及び立入検査)
第三十四条 主務大臣は、認定事業者に対し、認定特定事業計画の実施状況について報告を
求めることができる。
【エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に関する基本方針】
四 エネルギー環境適合製品の開発及び製造を行う事業の促進に当たって配慮すべき事項
主務大臣は、認定した特定事業計画の実施状況を報告徴収その他の方法を通じて適
切に確認するとともに、認定した特定事業計画に従って特定事業が実施されていないこと
が認められる場合には、認定の取消し等の措置を講じることとする。
(4) 財政融資資金の融通による貸付金利金利の引き下げ効果について
近時の金融環境においては、本制度の活用の有無によらず比較的低利での資金調達が
可能であるため、本制度の金利面での活用メリットが薄れていると考えられる。金利メリットを
誘因とする利用実績の増加には、別途、何らかの措置を検討する必要があるのではないか。
(5) メリット・デメリットのバランス
本制度以外にも魅力的な制度(例:日銀による成長基盤強化支援資金供給)があることや、
日銀の金融緩和等の影響で市中金利が低くなっていることから、本制度は手続面及び心理
面での障害と比べて、効果(貸出金利優遇)が少ないと感じている企業が多いため、利用実
績が伸び悩んでいると考えられる。そのため、本制度の効果(貸出金利優遇)をより充実させ
る方向で検討した方が望ましいのではないか。
69
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
70
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
4. 低炭素投資促進法におけるリース信用保険制度
71
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
4.1
概要
本章では、低炭素投資促進法に基づくリース信用保険制度のスキームの概要及び本制度の
地区別、対象製品の種類別、業種別の利用状況について取りまとめ、傾向を分析した。
また、本制度の対象となっている低炭素製品の市場動向について調査し、制度の利用実態と
の比較分析を行った。加えて、本制度を利用しているリース事業者へのヒアリング結果等を基に、
制度の効果と課題の抽出及び改善点の提案を行った。
地区別では、付保件数、引受保険金額ともに関東、東海、近畿、東北地方での利用実績が高
く、対象製品の種類別では、工作機械、建設機械の占める割合が高くなっている。業種別では、
製造業、建設業、卸売・小売業、飲食店、サービス業の順で比率が高く、これらで全体の 4 分の 3
以上を占めている。
本制度の対象となる低炭素製品の中では、工作機械(高効率切削加工機、高効率研削盤、高
効率特殊加工機)と建設機械は付保件数が多く、制度が比較的利用されていると考えられる一
方、製品の市場や低炭素製品の比率が小さい等、本制度の成立要件を満たすことが困難な製
品については、付保件数が少ない実態が明らかになった。
本制度は、中小企業への信用補完、エネルギー環境適合製品の需要増加に寄与することを
目的に創設され、その目的においては一定の効果があるものと考えられるが、一方で、成立要件
(対象製品範囲、対象期間・リース残高、導入場所、対象企業の規模等)が限定的であるとの声
や、契約等の事務負担が大きい等の声も聞かれた。成立要件等の本制度固有の課題について
は、大幅な変更の必要性は認められないが、対象製品の範囲については、登録製品数に比べ
て付保件数が少ない製品を対象から外し、本制度の利用ニーズが高く、かつ成立要件を満たし
やすいと考えられる製品を対象とする等の改善策が考えられる。
72
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
4.2
リース信用保険制度の概要
4.2.1
リース信用保険制度の概要
(1) 概要
リース信用保険制度(以下、本章において「本制度」)では、GIOとリース事業者が保険契約を
締結し、リース事業者とリース使用者が締結する低炭素設備のリース契約において、リース使用
者の倒産等により、リース事業者がリース料の支払いを受けることができなくなった場合に被る損
害に対して、保険約款等に従って保険金を支払う(図 4-1)。
低炭素設備リース
信用保険契約
保険料支払い
リース事業者
保険金支払い
低炭素設備の
リース契約
低炭素投資促進機構
(GIO)
リース料の支払い
リース使用者
出所)三菱総研作成
図 4-1 リース信用保険制度の概要
(2) 対象製品
本制度の対象製品は低炭素投資促進法第 2 条第 3 項の規定に基づく告示(平成 22 年農林
水産省・経済産業省・国土交通省告示第 1 号)に定められた製品のうち、一部を除いたものであ
る(表 4-1 のうち灰色の行を除いたもの)。
実際に保険の対象となるのはこれらの製品のうち、GIOが指定したものである24。
表 4-1 リース信用保険制度の対象製品(灰色の欄を除く)
告示
1項
1項
1項
1項
1項
1項
1項
1項
一号
二号
三号
四号
五号
六号
七号
八号
製品
太陽光発電設備
風力発電装置
原子力発電設備
水力発電設備
地熱発電設備
太陽熱利用装置
雪氷熱利用装置
地中熱利用設備
24
以下のGIOウェブサイト上で検索が可能。
http://www.teitanso.or.jp/lease_target_instrument
73
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
告示
1項
1項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
九号
十号
一号
二号
三号
四号
五号
六号
七号
八号
九号
十号
十一号
十二号
十三号
十四号
十五号
十六号
十七号
十八号
十九号
二十号
二十一号
二十二号
二十三号
二十四号
二十五号
二十六号
二十七号
二十八号
二十九号
三十号
三十一号
三十二号
三十三号
三十四号
三十五号
三十六号
三十七号
三十八号
三十九号
四十号
製品
バイオマス利用装置
水熱利用設備
高効率蒸気ボイラ
高効率温水ボイラ
熱電併給型動力発生装置
高効率電動機
高効率変圧器
高効率切削加工機
高効率研削盤
高効率特殊加工機
高効率液圧プレス
サーボ駆動式機械プレス
高効率鍛造機
低燃費型建設機械
高効率業務用厨房機器
高効率燃焼式工業炉
高効率電気式工業炉
断熱強化型工業炉
原材料予熱型工業炉
高性能工業炉廃熱回収式燃焼装置
高効率生型造型機
高効率砂処理機械
高効率中子除去装置
省エネルギー型ダイカストマシン
高効率溶解設備
低燃費乗用自動車
低燃費貨物自動車
充電機能付電力併用自動車
高効率天然ガス自動車
高効率 LP ガス自動車
高効率保冷装置搭載貨物自動車
低燃費航空機
高効率吸収式冷凍機
高効率吸収式冷温水機
廃熱投入型吸収式冷凍機
廃熱投入型吸収式冷温水器
高効率ターボ冷凍機
高効率ヒートポンプ熱源機
高効率ガスエンジンヒートポンプ
高効率業務用エアコンディショナー
高効率家庭用エアコンディショナー
蓄熱式空気調和装置
74
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
告示
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
2項
3項
3項
3項
3項
4項
4項
4項
4項
4項
5項
5項
5項
5項
四十一号
四十二号
四十三号
四十四号
四十五号
四十六号
四十七号
四十八号
四十九号
五十号
五十一号
五十二号
五十三号
五十四号
五十五号
五十六号
五十七号
五十八号
一号
二号
三号
四号
一号
二号
三号
四号
五号
一号
二号
三号
四号
製品
氷蓄熱式空気調和機
冷媒用コンデンシングユニット
高効率業務用冷凍冷蔵庫
高効率ショーケース
高効率ヒートポンプ式給湯機
高効率業務用ガス給湯器
省エネルギー型自動販売機
省エネルギー型複写機
省エネルギー型複合機
高効率テレビジョン受信機
高効率照明器具
高効率家庭用ガス調理機器
高効率家庭用ガス温水機器
高効率家庭用石油温水機器
高効率家庭用ヒートポンプ式給湯機
コンバインドサイクル発電設備
高効率配線設備
高効率圧縮機
燃料電池設備
電気自動車
燃料電池自動車
発光ダイオード照明装置
原子力発電設備に使用される専用部分品
充電機能付電力併用自動車用電池
電気自動車用電池
低燃費航空機に使用される専用部分品
発光ダイオード照明装置に使用される照明専用白色発光ダイオード
高効率変圧器専用のリアクトル
高効率照明器具専用の安定器
発光ダイオード照明装置専用の直流電源装置
電気自動車専用の急速充電設備
出所)三菱総研作成
(3) 保険契約形式
本制度は包括保険期間中に締結した成立要件を満たす全てのリース契約が保険対象である。
また、包括保険の期間は 3 年間である(図 4-2)。なお、保険期間は使用開始日の翌日から最終
支払日までとなる。
75
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
契約締結日が包括保険
期間内のため対象
契約
締結日
使用
開始日
契約
締結日
最終
リース
支払日 期間満了日
使用
開始日
最終
支払日
契約
締結日
使用
開始日
契約締結日が包括保険
期間内のため対象
リース
期間満了日
最終
支払日
契約締結日が包括保険
期間外のため対象外
リース
期間満了日
包括保険期間
(2014年4月1日~3年間)
出所)三菱総研作成
図 4-2 リース信用保険制度の保険契約方式(2014 年 4 月 1 日以降の契約の例)
(4) 保険成立要件
リース信用保険制度の保険成立要件は表 4-2 の通り。
項目
(ⅰ)
対象設備
(ⅱ)
対象事業者
表 4-2 リース信用保険制度の保険成立要件
要件
 GIOが指定する低炭素設備を使用させる契約であること。
 日本国外において低炭素設備を設置する契約でないこと。
 中古品の低炭素設備をリースする契約でないこと。ただし、低炭
素設備の使用者が製造業者等から購入等により当該設備の引
渡しを受けた日以後 3 ヶ月以内に締結されたリース契約は対象
(リースバックの特例)。
 省エネルギー補助金(エネルギー使用合理化事業者支援事業
の補助金)による補助を受けていない低炭素設備を使用させる
契約であること。
 指定法人が保険契約を成立させることが適当でないとあらかじ
め指定した者を使用者とする契約でないこと(指定法人は事業
者の集積管理を行った上で、「これ以上保険引受ができない先
(限度額超過先)」を、各リース事業者に対して事前に通知す
る)。
 信用条件が確認できること(信用状況を確認していない場合は
保険責任対象外とする)。なお、信用調査書、稟議書等を保険
金支払時に確認する。
 資本金の額又は出資の総額が 3 億円以下の会社法上の会社又
は個人事業主を対象とする契約であること。
 次の者を使用者とする契約でないこと。
・ 政府機関、地方公共団体又はこれらに準ずる機関
・ 保険契約者、被保険者又は保険金を受け取るべき者の親会
社、子会社、関連会社又はこれらに準ずるもの
・ 会社法上の外国会社
76
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
項目
(ⅲ)
(ⅳ)
(ⅴ)
(ⅵ)
(ⅶ)
要件
リース期間
最終支払期日
までの期間
1リース契約の
下限
対象事業者当
たりの与信額
上限
リース料支払
い







(ⅷ)
リース契約


・ 反社会的勢力
リース期間が 3 年以上の契約であること。
使用開始日の翌日から最終の支払期日までの期間が 10 年以
下の契約であること。
低炭素設備に関する対価の合計額が 300 万円以上の契約であ
ること。
被保険者における残高(保険対象となる低炭素リース契約の残
高)が 5,000 万円以下の使用者に対する契約であること。
対価を均等に 1 年間に 4 回以上に分割して受領する契約である
こと。
使用開始日以後又は使用開始日から一定期間を経過した後当
事者の一方又は双方がいつでも解約の申入れをできる旨の定
めがない契約であること。
リース期間満了後、当該低炭素設備の所有権が相手方に移転
する旨の定めがない契約であること(譲渡条件付リース、購入選
択権付リースは対象外)。
リース契約に基づく対価が取得価額(残存価額が設定されてい
る場合は、残存価額を控除)と利子・固定資産税・保険料・手数
料の合計額であるリース契約であること。
日本円建ての契約であること。
出所)三菱総研作成
(5) 保険金額
支払われる保険金額は以下の式により算出される。各要素の内容は表 4-3 の通り。
保険金額 = (回収未済額 - 事故発生後入金 – 損防回収金 + 回収費用 – その他控除金
額) × 50%
表 4-3 リース信用保険の保険金額の内訳
項目
回収未済額
事故発生後入金
損防回収金
回収費用
その他控除金額
50%
内容
被保険者が当該低炭素リース契約において事故発生時に支払を受けてい
ない対価の合計額
事故発生後に回収未済額につき被保険者が支払を受けた額
損害防止義務を履行することにより取得した金額
損害防止義務の履行のために要した費用
その他、約款の規定により控除すべき金額
てん補率(付保率)
出所)三菱総研作成
(6) 保険金支払事由
本制度における保険金の支払事由は以下の通り。
77
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究

・
・
・
・

・
・
・
事業者に、以下のいずれかの事由が生じたこと
会社更生法の規定による更生手続き開始の決定
民事再生法の規定による再生手続き開始の決定
破産法の規定による破産手続き開始の決定
会社法の規定による特別清算開始の命令
被保険者が、低炭素リース契約の約定に基づいて、以下のいずれかの措置をとったこと。
低炭素リース契約の解除
対価全額の期限の利益喪失
保険金請求の対象となっている低炭素設備の引揚げ
(7) 免責事由
本制度では、以下のいずれかに該当する場合は保険金が支払われない。







保険契約者、被保険者若しくは保険金を受け取るべき者又はこれらの者の代理人若しく
は使用人の事故についての故意若しくは重大な過失又は法令違反により生じた損害
戦争、外国の武力行使、革命、政権奪取、内乱、武装反乱その他これらに類似の事変又
は暴動に基づく社会的若しくは経済的混乱によって生じた損害
地震、噴火、津波、高潮等に基づく社会的若しくは経済的混乱によって生じた混乱
核燃料物質又は核燃料物質によって汚染された物の放射性、爆発性その他の有害な特
性の作用又はこれらの特性に起因する事由に基づく社会的若しくは経済的混乱によって
生じた損害
当該低炭素リース契約に係る低炭素設備に瑕疵があったことによって生じた損害
被保険者が、使用者に債務不履行(保険関係が成立している低炭素リース契約に限らな
い)又は倒産等が発生していることを知りながら、その使用者と締結した低炭素リース契約
について生じた損害
使用開始日以後 3 ヶ月以内に対価の不払、倒産又は事故が発生した低炭素リース契約
に係る損害
(8) 保険料率
本制度における保険料は以下の式により算出される。なお、保険料の支払い方法は一括前払
いである。
保険料(円) = 保険金額 × 適用料率
保険金額(円) =
リース契約に基づく対価の額のうち使用開始日後の受領すべき金額 × 50%
適用料率(%) =
契約者別料率(0.190% ± 割増・割引料率) × 保険期間(月数) ÷ 12 ヶ月
78
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
このとき、割増、割引料率は表 4-4 のように設定される。
既発生損害率
40%未満
40%以上 50%未満
50%以上 60%未満
60%以上 100%未満
100%以上 110%未満
110%以上 120%未満
120%以上 130%未満
130%以上
表 4-4 割増・割引料率テーブル
割増・割引料率
0.110%割引
0.080%割引
0.040%割引
割増・割引なし
0.040%割増
0.080%割増
0.110%割増
以降、既発生損害率が 10%上昇するに当たり 0.030%加算
出所)三菱総研作成
また、保険成績期間を通算した既発生損害率は以下のように算出される。
既発生損害率(%) = (支払い保険金 – 回収金 + 未払保険金 – 追加保険料)
÷ (年率ベース保険料率 0.190%で計算した既経過保険料)
なお、既経過保険料は以下のように算出される。
既経過保険料 = P × (1 – 未経過割合)
未経過割合 = (N – M + 0.5)^2 / (N × (N+1))
P:年率ベース保険料率 0.190%で計算した保険料
N:保険期間(月数)
M:保険開始日を月央と見なし当該月央から保険成績期間末までの月数
さらに、追加保険料については、年毎に算出する単年度損害率が 2.5 以上となった場合に追
加で徴収される。なお、2 年連続で追加保険料が発生した場合は、制度利用を停止することがで
きる。単年度損害率と追加保険料の算出方法は以下の通り。
単年度損害率 = ((支払保険金 – 回収金) / 既経過保険料)
追加保険料 = ((支払保険金 – 回収金) – 既経過保険料 × 2.5)
79
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(参考)リース信用保険制度と機械類信用保険制度の比較
リース信用保険制度と機械類信用保険制度の比較は表 4-5 の通り。
目的



根拠法
期間



対象製品
利用者
対象販売
形態
成立要件
(リース)












契約形態
保険金


表 4-5 リース信用保険制度と機械類信用保険制度の比較
機械類信用保険
リース信用保険
中小企業の設備の近代化
 中小企業の信用補完
機械工業の振興
 エネルギー環境適合製品の普及促
進
機械類信用保険法
 エネルギー環境適合製品の開発及
び製造を行う事業の促進に関する
法律
1961 年~2003 年
 2010 年~現在
機械類(37 機種)
 エネルギー環境適合製品(59 機種)
工作機械、建設機械、産業機械、商  発電設備、工作機械、建設機械、産
業及びサービス業用機器、プログラ
業機械、保冷車、商業及びサービ
ム等
ス業用機器、その他(テレビ、燃料
電池装備)
製造業者
 リース事業者
販売業者(ディーラー)
リース事業者
割賦販売
 リース
購入資金借入保証
リース
所有権移転外リース
 所有権移転外リース
新品の設備
 日本国内に低炭素設備を設置
対価を年 12 回以上に分割
 新品の低炭素設備
リース期間 3 年以上
 エネルギー使用合理化事業者支援
金額要件は製品によって異なる
事業による補助を受けていない低
(対価が 500 万円以上、残高が 3 億
炭素設備
円以内)
 対価を年 4 回以上に均等分割
 リース期間 3 年以上 10 年以内
 対価が 300 万円以上、残高が 5,000
万円以下
 リース先は中小企業・個人事業主
機械類区分単位で包括契約(機械  会社全体で包括契約(全製品が対
類の選択が可能)
象)
1 年単位
 3 年単位
未回収対価の 1/2 を一旦支払い、そ  未回収対価の 1/2 を一旦支払い、そ
の後回収額の 1/2 を返還する
の後回収額の 1/2 を返還する
出所)三菱総研作成
80
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
機械類信用保険制度の保険料等の推移は図 4-3、図 4-4 の通り。割賦については制度開始
の 1961 年以降、1990 年頃まで保険料収入を増加させているが、1990 年代半ば以降は保険金が
保険料を上回る状況が続いている。一方、リースについては本制度の対象に加わった 1973 年以
降、割賦と同様に 1990 年頃まで保険料収入を増加させているが、1990 年代半ば以降は割賦と
同様に保険金が保険料を上回る状況が続いている。
また、図 4-5、図 4-6 は機械類信用保険の収支差と保険引受件数の推移である。機械類信用
保険制度の収支は 1995 年以降、割賦、リースともにマイナスが続いている。2003 年には機械類
信用保険法が廃止され、新規の保険引受が停止したため、保険料収入、保険引受件数(残高ベ
ース)が以降激減している。
2,000,000
金額(円)
1,800,000
1,600,000
保険料(割賦)
1,400,000
回収金(割賦)
1,200,000
保険金(割賦)
1,000,000
800,000
600,000
400,000
200,000
出所)中小企業金融公庫「機械類信用保険関係資料」を基に三菱総研作成
図 4-3 機械類信用保険の保険料等の推移(割賦)
81
2006
2003
2000
1997
1994
1991
1988
1985
1982
1979
1976
1973
1970
1967
1964
1961
0
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
16,000,000
14,000,000
保険料(リース)
金額(円)
12,000,000
回収金(リース)
10,000,000
保険金(リース)
8,000,000
6,000,000
4,000,000
2,000,000
2006
2003
2000
1997
1994
1991
1988
1985
1982
1979
1976
1973
1970
1967
1964
1961
0
出所)中小企業金融公庫「機械類信用保険関係資料」を基に三菱総研作成
図 4-4 機械類信用保険の保険料等の推移(リース)
8,000,000
4,000,000
割賦
2,000,000
リース
▲ 4,000,000
▲ 6,000,000
▲ 8,000,000
▲ 10,000,000
▲ 12,000,000
出所)中小企業金融公庫「機械類信用保険関係資料」を基に三菱総研作成
図 4-5 機械類信用保険の収支差の推移
82
2006
2003
2000
1997
1994
1991
1988
1985
1982
1979
1976
1973
1970
1967
▲ 2,000,000
1964
0
1961
収支差金額(円)
6,000,000
保険引受件数(残高ベース)
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
1,600,000
割賦・ローン
1,400,000
リース
1,200,000
1,000,000
800,000
600,000
400,000
200,000
0
1984 1986 1988 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006
出所)中小企業金融公庫「機械類信用保険関係資料」を基に三菱総研作成
図 4-6 機械類信用保険の保険引受件数の推移
83
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
4.2.2
リース信用保険制度の動向
リース信用保険制度の運用状況について、地区別、対象製品の種類別、業種別等の観点から
以下に整理する。
(1) 各年度別新規実績
リース信用保険制度導入後の各年度における新規実績については以下の特徴がある。
 リース信用保険制度への加入リース事業者は制度開始当初の 114 社より漸増。2012 年度
に 122 社、2013 年度には 132 社が加入しており、毎年度 10 社程度ずつ増加している(図
4-7)。なお、公益社団法人リース事業協会正会員(91 社)に限れば、約 75%が本制度に
加入している。
 年度別の新規付保件数、新規引受保険金額については、初年度は 556 件/3,691 百万円と
少ない水準であったが、2012 年度、2013 年度ではそれぞれ 2,346 件/15,929 百万円、3,025
件/21,768 百万円と増加傾向にある。また、保険引受 1 件当たりの金額は全国平均で 700
万円程度で推移している(図 4-8)。
 年度別の対象製品登録件数は制度開始当初の 41,128 件から毎年度 1 万件程度ずつ増
加している(図 4-9)。
140
加入リース事業者数(社)
135
132
130
125
122
120
115
114
110
105
100
2011年度
2012年度
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-7 加入リース事業者数の推移
84
2013年度
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
3,500
年度別新規付保件数(件):左軸
3,000
25,000
21,768
年度別新規引受保険金額(百万円):右軸
2,500
20,000
15,929
15,000
2,000
3,025
1,500
10,000
2,346
1,000
3,691
5,000
500
556
0
0
2011年度
2012年度
2013年度
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-8 年度別新規付保件数・年度別新規引受保険金額の推移
年度別対象製品登録件数の推移(件)
70,000
64,949
65,000
60,000
54,409
55,000
50,000
45,000
41,128
40,000
35,000
30,000
2011年度
2012年度
2013年度
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-9 年度別対象製品登録件数の推移
(2) 地区別(使用者本店所在地別)の実績
(a) 地域別
リース信用保険制度の地域別の利用傾向には以下の特徴がある。
 2013 年度までの累計実績において、付保件数、引受保険金額ともに関東、東海、近畿、
東北地方で規模が大きい(表 4-6、図 4-10、図 4-11)。
 関東、東海、近畿についてはそれぞれ大手リース事業者が拠点を置いているために本制
85
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究

度の利用数が多くなっているものと考えられる。東北については東日本大震災を受けた
復興需要に応えるためにリース及び本制度の利用が進んでいるものと推測される。
保険引受 1 件当たりの金額は全国平均で 700 万円程度だが、甲信越、北陸、東海、近畿
ではそれを上回っている(図 4-12)。特に東海における金額は全国平均を大きく上回る。
表 4-6 地域別の保険実績
新規付保件数
新規付保件数
(件)
の比率
429
7.2%
561
9.5%
1707
28.8%
372
6.3%
135
2.3%
999
16.9%
972
16.4%
325
5.5%
427
7.2%
5927
100%
地域
北海道
東北
関東
甲信越
北陸
東海
近畿
中国・四国
九州・沖縄
合計
新規引受保険金額
の比率
5.7%
9.4%
28.2%
6.7%
2.5%
19.8%
17.4%
4.5%
5.7%
100%
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
九州・沖縄,
7.2%
中国・四国,
5.5%
北海道, 7.2%
東北, 9.5%
近畿, 16.4%
関東, 28.8%
東海, 16.9%
甲信越, 6.3%
北陸, 2.3%
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-10 地域別の新規付保件数の比率(2013 年度末累計 5,927 件の内訳)
86
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
中国・四国,
4.5%
九州・沖縄,
5.7%
北海道, 5.7%
東北, 9.4%
近畿, 17.4%
関東, 28.2%
東海, 19.8%
甲信越, 6.7%
北陸, 2.5%
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-11 地域別の新規引受保険金額の比率(2013 年度末累計約 377 億円の内訳)
保険契約1件当たりの保険金額
(全国を100としたときの指数)
140
120
100
80
60
40
20
0
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-12 保険契約 1 件当たりの保険金額(地域別)
(b) 都道府県別
リース信用保険制度の都道府県別の利用傾向には以下の特徴がある。
 2013 年度までの累計の実績において、付保件数、引受保険金額ともに北海道、東京、愛
知、大阪で規模が大きく、4 都道府県合計で新規付保件数の比率は 36.3%、新規引受保
険金額の比率は 36.7%である。大都市圏で利用実績が多い傾向にある(表 4-7)。
 その他の都道府県の中で特に利用実績が多いのは、埼玉、神奈川、長野、岐阜、兵庫、
87
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
福岡である。これら 6 つの都道府県の新規付保件数の比率は 22.4%、新規引受保険金額
の比率は 23.6%である。
地域
北海道
東北
関東
甲信越
北陸
東海
近畿
中国・四国
都道府県
北海道
青森
岩手
宮城
秋田
山形
福島
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
山梨
長野
富山
石川
福井
岐阜
静岡
愛知
三重
滋賀
京都
大阪
兵庫
奈良
和歌山
鳥取
島根
岡山
広島
山口
徳島
香川
愛媛
表 4-7 都道府県別の保険実績
新規付保件数
新規付保件数(件)
の比率
429
7.2%
73
1.2%
95
1.6%
108
1.8%
36
0.6%
120
2.0%
129
2.2%
109
1.8%
71
1.2%
113
1.9%
291
4.9%
163
2.8%
691
11.7%
269
4.5%
136
2.3%
48
0.8%
188
3.2%
49
0.8%
52
0.9%
34
0.6%
227
3.8%
155
2.6%
499
8.4%
118
2.0%
76
1.3%
95
1.6%
536
9.0%
170
2.9%
55
0.9%
40
0.7%
32
0.5%
38
0.6%
36
0.6%
101
1.7%
26
0.4%
21
0.4%
31
0.5%
19
0.3%
88
新規引受保険金額
の比率
5.7%
1.2%
1.6%
1.9%
0.6%
1.8%
2.3%
1.9%
1.5%
2.2%
5.2%
2.4%
10.4%
4.6%
2.3%
0.7%
3.7%
0.8%
1.0%
0.7%
4.6%
2.7%
10.4%
2.1%
1.1%
1.7%
10.2%
2.9%
0.9%
0.7%
0.3%
0.5%
0.5%
1.5%
0.3%
0.3%
0.4%
0.3%
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
地域
都道府県
新規付保件数(件)
高知
福岡
佐賀
長崎
熊本
九州・沖縄
大分
宮崎
鹿児島
沖縄
全国
21
181
21
31
46
54
26
60
8
5927
新規付保件数
の比率
0.4%
3.1%
0.4%
0.5%
0.8%
0.9%
0.4%
1.0%
0.1%
100%
新規引受保険金額
の比率
0.3%
2.6%
0.3%
0.5%
0.5%
0.8%
0.4%
0.5%
0.1%
100%
※赤いセルほど数値が大きく、青いセルほど数値が小さい。
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
(3) 対象製品の種類別の実績
(a) 機種別
リース信用保険制度の機種別の利用傾向には以下の特徴がある。
 2013 年度末時点の製品登録件数に関しては、「商業及びサービス業用機器」が大きな比
率を占める。これは、「エアコン」、「発光ダイオード」の製品登録件数が多いことに起因す
る(表 4-8)。
 経年では「太陽光発電設備」の登録件数の増加により「発電・熱利用」の増加が目立って
いる(2011 年度から 2013 年度にかけて 2.4 倍)。製品登録件数に占める割合の大半を占
める「商業及びサービス業用機器」についても堅調に製品登録件数を伸ばしている(図
4-13)。
 2013 年度末の新規付保件数に関しては、「工作機械」(37.8%)、「建設機械」(38.3%)の
占める割合が多く、「商業及びサービス業用機器」(18.1%)がそれに次ぐ(表 4-8)。経年
でもこれらの機種の成長傾向が顕著である(図 4-14)。
 リース業界全体の動向としては、この 3 年間では「土木建設機械」の 2011 年度から 2013
年度にかけての取扱高の伸びが 141%と顕著であり、本制度の利用実績の増加と状況が
整合している。一方、本制度の利用実績が伸びている「工作機械」ではリース業界全体で
の取扱高は減少傾向にあり、リース業界全体の動向とは異なる傾向が表れている。また、
「商業及びサービス業用機器」についても本制度の利用実績は伸びているが、リース業
界全体での取扱高は横ばいであり、傾向が異なる(表 4-9、図 4-15)。本制度が中小企
業を対象とする点、本制度の利用有無が保険の成立要件等の影響を大きく受ける点を踏
まえれば、本制度の利用傾向は必ずしもリース業界全体の動向とは整合しないと考えら
れる。成立要件に関して影響を及ぼしうる事項として、具体的には以下の要因が考えられ
る(「4.3 低炭素製品の市場動向)で詳述)。
・ 本制度の対象製品の市場規模そのものが小さい場合。
・ 本制度の対象製品の市場における低炭素製品の比率が小さい場合。
・ 本制度の対象製品のリース市場が小さい場合。
89
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
・ 本制度の被保険者における対象製品のリース残高が 5,000 万円を超える場合。
・ 本制度の対象製品の対価合計額が 300 万円を下回る場合。
 なお、リース業界全体の取扱高の中では、「情報通信機器」が 2013 年度時点で 33.7%と
大きな割合を占めるが、これらの製品は本制度の対象となっていない(図 4-16)。
表 4-8 機種別の保険実績(2013 年度末時点)
対象製品登録件数
新規付保件数
機種
比率
(件)
(件)
4,512
6.9%
110
発電・熱利用
2,120
3.3%
2,238
工作機械
1,345
2.1%
2,271
建設機械
1,420
2.2%
166
産業機械
229
0.4%
48
保冷車
54,119 83.3%
1,073
商業及びサービス業用機器
1,204
1.9%
21
その他
64,949
100%
5,927
合計
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
70,000
製品登録件数(件)
60,000
50,000
40,000
その他
商業及びサービス業用機器
保冷車
産業機械
建設機械
工作機械
発電・熱利用
30,000
20,000
10,000
0
2011年度
2012年度
2013年度
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-13 機種別の製品登録件数の推移
(製品の取消や変更等あった場合は、最新状態で集計)
90
比率
1.9%
37.8%
38.3%
2.8%
0.8%
18.1%
0.4%
100%
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
7,000
累積付保件数(件)
6,000
5,000
4,000
3,000
その他
商業及びサービス業用機器
保冷車
産業機械
建設機械
工作機械
発電・熱利用
2,000
1,000
0
2011年度
2012年度
2013年度
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-14 機種別の新規付保件数の推移
表 4-9 リース業界における製品別リース取扱高の推移
2011
2012
2013
単位:億円
年度
年度
年度
情報通信機器
8,079
8,147
9,407
(電子計算機及び関連装置)
4,135
4,296
4,492
情報通信機器(ソフトウェア)
情報通信機器
4,149
3,874
3,764
(通信機器及び関連装置)
4,225
4,473
4,568
事務用機器
4,815
5,007
5,623
産業機械
1,150
1,089
1,042
工作機械
1,272
1,594
1,800
土木建設機械
4,373
5,150
5,466
輸送機器(自動車)
31
101
35
輸送機器(船舶)
784
966
1,109
輸送機器(その他)
2,604
2,728
3,022
医療機器
商業及びサービス業用機器
3,857
4,055
4,293
(商業機器)
商業及びサービス業用機器(その
2,324
2,450
2,330
他)
その他
572
596
575
(理化学機械)
3,625
4,228
4,865
その他(理化学機械以外)
出所)リース事業協会統計を基に三菱総研作成
91
3 年間の
成長率
116%
109%
91%
108%
117%
91%
141%
125%
112%
141%
116%
111%
100%
101%
134%
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
60,000
その他(その他)
その他(理化学機械)
商業及びサービス業用機器(その他)
50,000
リース取扱高(億円)
商業及びサービス業用機器(商業機器)
医療機器
40,000
輸送機器(その他)
輸送機器(船舶)
30,000
輸送機器(自動車)
土木建設機械
20,000
工作機械
産業機械
10,000
事務用機器
情報通信機器(通信機器及び関連装置)
0
情報通信機器(ソフトウエア)
2011年度 2012年度 2013年度
情報通信機器(電子計算機及び関連装置)
出所)リース事業協会統計を基に三菱総研作成
図 4-15 リース業界における製品別リース取扱高の推移
その他(理化学機械)
1%
その他(その他)
9%
情報通信機器(電子計
算機及び関連装置)
18%
商業及びサービス業用
機器(その他)
5%
商業及びサービス業用
機器(商業機器)
8%
情報通信機器(ソフトウ
エア)
9%
医療機器
6%
輸送機器(その他)
2%
輸送機器(船舶)
0.1%
情報通信機器(通信機
器及び関連装置)
7%
輸送機器(自動車)
10%
土木建設機械
3%
事務用機器
9%
工作機械
2%
産業機械
11%
出所)リース事業協会統計を基に三菱総研作成
図 4-16 リース業界における製品別リース取扱高の割合(2013 年度)
(b) 告示品名別
リース信用保険制度の告示品名別の利用傾向には以下の特徴がある。
 2013 年度時点の製品登録件数については、「太陽光発電設備」、「高効率業務用厨房機
器」、「高効率業務用エアコンディショナー」、「高効率家庭用エアコンディショナ
ー」、「高効率照明器具」、「発光ダイオード照明装置」の件数が多い(表 4-10)。
92
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究

しかしながら、これらの製品の付保件数は「高効率業務用エアコンディショナー」
を除いて少ない傾向にある。本制度で規定される引受保険金額や保険期間の制約等
により保険の新規引受にいたっていないものと考えられる。
2013 年度の付保件数については、「高効率切削加工機」、「低燃費型建設機械」、「高効
率業務用エアコンディショナー」で全体の 8 割程度を占める。機種別の傾向では「工作機
械」、「建設機械」、「商業及びサービス業用機器」の付保件数の占める割合が多いが、
その中でも付保されている製品は一部に集中している。
機種
発電・熱利用
工作機械
建設機械
産業機械
保冷車
商業及びサー
表 4-10 告示品名別の新規付保件数(2013 年度)
製品登録件数
告示品名別
(件)
4,368
太陽光発電設備
44
風力発電装置
0
水力発電設備
0
地熱発電設備
96
太陽熱利用装置
0
雪氷熱利用装置
4
地中熱利用設備
0
バイオマス利用装置
1,240
高効率切削加工機
290
高効率研削盤
248
高効率特殊加工機
133
高効率液圧プレス
206
サーボ駆動式機械プレス
3
高効率鍛造機
1,345
低燃費型建設機械
406
高効率蒸気ボイラ
80
高効率温水ボイラ
369
熱電併給型動力発生装置(コジェネ)
75
高効率電動機
0
高効率変圧器
80
高効率燃焼式工業炉
80
高効率電気式工業炉
124
断熱強化型工業炉
17
原材料予熱型工業炉
20
高性能工業炉廃熱回収式燃焼装置
81
高効率生型造型機
47
高効率砂処理機械
5
高効率中子除去装置
22
省エネルギー型ダイカストマシン
14
高効率溶解設備
229
高効率保冷装置搭載貨物自動車
3,113
高効率業務用厨房機器
93
付保件数
(件)
107
2
0
0
0
0
1
0
1,765
78
301
48
46
0
2,271
150
10
1
1
0
1
0
0
1
0
1
1
0
0
0
48
34
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
製品登録件数
(件)
機種
告示品名別
ビス業用機器
高効率吸収式冷凍機
高効率吸収式冷温水機
廃熱投入型吸収式冷凍機
廃熱投入型吸収式冷温水機
高効率ターボ冷凍機
高効率ヒートポンプ熱源機
高効率ガスエンジンヒートポンプ
高効率業務用エアコンディショナー
高効率家庭用エアコンディショナー
蓄熱式空気調和装置
氷蓄熱式空気調和機
冷媒用コンデンシングユニット
高効率業務用冷凍冷蔵庫
高効率ショーケース
高効率ヒートポンプ式給湯機
高効率業務用ガス給湯器
省エネルギー型自動販売機
高効率照明器具
高効率家庭用ガス調理機器
高効率家庭用ガス温水機器
高効率家庭用石油温水機器
高効率家庭用ヒートポンプ式給湯機
発光ダイオード照明装置
発光ダイオード照明装置に使用される照
明専用白色発行ダイオード
高効率テレビジョン受信機
燃料電池設備
電気自動車専用の急速充電設備
合計
その他
付保件数
(件)
29
203
0
46
0
1,929
955
16,298
3,508
120
56
0
889
699
135
31
96
6,709
1,779
2,699
317
431
14,077
0
0
0
0
0
8
45
733
23
0
3
0
36
92
3
1
28
2
1
32
0
1
31
0
0
1,081
37
86
64,949
20
0
1
5,927
※赤いセルほど数値が大きく、青いセルほど数値が小さい。
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
(4) 業種別の実績
(a) 業種別(大分類)
リース信用保険制度の業種別の利用傾向には以下の特徴がある。
 2013 年度の付保件数については、「製造業」、「建設業」、「卸売・小売業、飲食店」、「サ
ービス業」の順で比率が高く、これらの業種で全体の 4 分の 3 以上を占める(図 4-17)。
告示品名別に見た場合、「高効率切削加工機」、「低燃費型建設機械」、「高効率業務用
エアコンディショナー」が占める割合が 8 割程度を占めていたが、「製造業」では
「高効率切削加工機」、「建設業」では「低燃費型建設機械」、「卸売・小売業、
飲食店」では「高効率エアコンディショナー」への付保が多いと考えられる。
94
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究

2013 年度の引受保険金額については、
製造業が付保件数と比べて大きな比率を占め、
全体の約半数である。製造業においては保険 1 件当たりの引受保険金額が大きいこ
とが伺える(図 4-18)。
金融・保険業,
0.02%
漁業, 0.02%
その他, 17.40%
農業, 0.50%
林業、狩猟業,
0.50%
製造業, 35.40%
鉱業, 0.60%
不動産業,
0.90%
運輸・通信業,
2.20%
サービス業,
11.40%
卸売・小売業、
飲食店, 12.80%
建設業, 18.30%
※業種分類は株式会社帝国データバンクの作成する定義による。
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-17 2013 年度の付保件数の業種別内訳比率
金融・保険業,
0.01%
漁業, 0.01%
その他, 15.70%
農業, 0.40%
林業、狩猟
業, 0.50%
鉱業, 0.80%
不動産業,
0.60%
運輸・通信業,
2.20%
サービス業,
8.40%
卸売・小売業、
飲食店, 9.70%
製造業, 49.10%
建設業, 12.70%
※業種分類は株式会社帝国データバンクの作成する定義による。
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-18 2013 年度の引受保険金額の業種別内訳比率
95
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
(b) 製造業の詳細(中分類)
リース信用保険制度の製造業における利用傾向には以下の特徴がある。
 製造業の中では、付保件数、引受保険金額ともに一般機械器具製造業、輸送用機械器
具製造業、金属製品製造業の占める割合が大きい(表 4-11、図 4-19、図 4-20)。告示
品名別で見た場合に大きな比率を占めた高効率切削加工機のリースに保険が利用さ
れているものと考えられる。
 付保件数と引受保険金額の間で比率に大きな差異はない。
表 4-11 2013 年度の付保件数と引受保険金額の製造業内業種別内訳比率
製造業の中分類
付保件数の比率 引受保険金額の比率
41.10%
44.30%
一般機械器具製造業
14.80%
15.50%
輸送用機械器具製造業
14.50%
15.50%
金属製品製造業
6.30%
6.40%
電気機械器具製造業
4.40%
4.80%
鉄鋼業、非鉄金属製造業
4.20%
4.20%
食料品・飼料・飲料製造業
2.60%
2.10%
精密機械・医療機械器具製造業
2.10%
1.40%
窯業・土石製品製造業
1.30%
0.80%
木材・木製品製造業
1.00%
0.50%
化学工業
0.90%
0.40%
出版・印刷・同関連産業
0.70%
0.28%
衣服・その他の繊維製品製造業
0.60%
0.27%
繊維工業
0.40%
0.32%
パルプ・紙・紙加工品製造業
0.34%
0.22%
ゴム製品製造業
0.34%
0.20%
家具・装備品製造業
0.34%
0.20%
石油製品・石炭製品製造業
0.05%
0.04%
皮革・同製品・毛皮製造業
4.20%
2.60%
その他の製造業
※業種分類は株式会社帝国データバンクの作成する定義による。
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
96
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
家具・装備品製造業, 0.34%
ゴム製品製造業, 0.34%
パルプ・紙・紙加工品製造業,
0.40%
繊維工業, 0.60%
石油製品・石炭製品製造業, 皮革・同製品・毛皮製造業,
0.34%
0.05%
その他の製造業, 4.20%
衣服・その他の繊維製品製造
業, 0.70%
化学工業, 1.00%
出版・印刷・同関連産業, 0.90%
木材・木製品製造業, 1.30%
窯業・土石製品製造業, 2.10%
精密機械・医療機械器具製造
業, 2.60%
食料品・飼料・飲料製造業,
4.20%
鉄鋼業、非鉄金属製造業,
4.40%
一般機械器具製造業, 41.10%
電気機械器具製造業, 6.30%
金属製品製造業, 14.50%
輸送用機械器具製造業,
14.80%
※業種分類は株式会社帝国データバンクの作成する定義による。
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-19 2013 年度の付保件数の製造業内業種別内訳比率
ゴム製品製造業, 0.22%
家具・装備品製造業, 0.20%
パルプ・紙・紙加工品製造業,
0.32%
繊維工業, 0.27%
衣服・その他の繊維製品製造業,
0.28%
出版・印刷・同関連産業, 0.40%
化学工業, 0.50%
木材・木製品製造業, 0.80%
窯業・土石製品製造業, 1.40%
石油製品・石炭製品製造業, 0.20%
皮革・同製品・毛皮製造業, 0.04%
その他の製造業, 2.60%
精密機械・医療機械器具製造業,
2.10%
食料品・飼料・飲料製造業, 4.20%
鉄鋼業、非鉄金属製造業, 4.80%
一般機械器具製造業, 44.30%
電気機械器具製造業, 6.40%
金属製品製造業, 15.50%
輸送用機械器具製造業, 15.50%
※業種分類は株式会社帝国データバンクの作成する定義による。
出所)GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-20 2013 年度の引受保険金額の製造業内業種別内訳比率
97
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
4.3
低炭素製品の市場動向
本制度の対象となっている製品の市場動向を調査し、制度の利用実態との比較分析を行っ
た。
4.3.1
製品の市場動向の把握
制度の対象となっている製品(告示対象条項別;表 4-1)の中で、一定の市場が想定されるも
のを対象に市場動向の把握を行った。具体的には、各種統計や業界団体のヒアリングを通じて、
以下の項目について推計・整理を行った:
 国内導入台数及び金額(本制度における「低炭素設備」以外も含む場合がある)
 近年の市場概況
 低炭素製品の導入状況
 単価
 導入傾向(導入企業の特徴やリースの利用状況)
個々の製品のまとめを参考資料 3 に示す。
4.3.2
制度利用状況の把握方法
各製品について本制度の利用状況(付保件数)を、本制度を運営するGIOからの情報を基に
把握した。
4.3.3
比較分析結果と影響要因の分析
市場動向と制度利用状況の比較分析を行った。その際、本制度の利用状況に影響する要因
として以下を考慮した:
 製品市場全体(低炭素製品以外も含む)の大きさ
 低炭素製品市場の大きさ
 リース市場の大きさ
 低炭素設備リース信用保険制度の成立要件25(主に以下のもの)
 所有権移転リース契約でないこと
 リース期間が 3 年以上かつ最終支払期日までの期間が 10 年以下であること
 低炭素設備に関する対価の合計額が 300 万円以上であること
 被保険者における残高が 5,000 万円以下の使用者に対する契約であること
 中小企業又は個人事業主を使用者とする契約であること
(1) 制度の利用が進んでいる製品
工作機械(高効率切削加工機、高効率研削盤、高効率特殊加工機)と建設機械については、
付保件数が多く、本制度が有効に利用されていると考えられる。
例えば、工作機械 3 製品の年間導入台数は約 6 万台、年間のリース件数は 7,000 件程度であ
るのに対して、本制度による 2013 年度の付保件数は約 2,000 件である。これは、低炭素製品の
比率が 80%程度、かつ工作機械の導入先のうち中小企業の比率が 60%弱であり、かつ製品の
25
GIO「低炭素設備リース信用保険の概要」http://www.teitanso.or.jp/lease
98
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
単価が本制度の上限である 5,000 万円を超える製品が一部存在することを考慮すると、概ね妥
当な水準であると考えられる。
(2) 制度の利用が進んでいない製品
以下では付保件数が少ない製品について、想定される要因ごとに主要な事例を取り上げて整
理を行う。
(a) 製品の市場(低炭素製品以外も含む)が小さい
蓄熱式空気調和装置に対する 2013 年度の付保件数は 0 件である。この装置は、夜間電力に
より蓄えた冷熱を昼間の冷暖房に使用する機器であるが、節電等の影響により夜間電力が使い
にくいため普及が進んでおらず、年間 2 桁以下の導入台数にとどまっており、製品の市場そのも
のが小さいために制度の利用が進まない例と考えられる。
(b) 低炭素製品の比率が小さい
氷蓄熱式空気調和機に対する 2013 年度の付保件数は 3 件である。同製品の年間導入台数
は約 600 台であるが、業界団体へのヒアリングから本制度の低炭素製品の基準を満たすものは
ほとんどないとされており、一定の市場はあっても対象となる低炭素製品の比率が小さいために
制度の利用が進まない例と考えられる。
(c) 法人リース市場が小さい
高効率家庭用エアコンディショナーに対する 2013 年度の付保件数は 23 件である。業界団体
へのヒアリングから、製品のほとんどが本制度の低炭素製品の基準を満たすと考えられている一
方、事業者による導入は少数であり、法人向けのリース市場が小さいことから、制度の利用が進
まない例と考えられる。
(d) 本制度の成立要件を満たすことが困難
例えば、工業炉 4 製品(高効率燃焼式工業炉、高効率電気式工業炉、断熱強化型工業炉、原
材料予熱型工業炉)の 2013 年度の付保件数は合計で 1 件である。これらの低炭素工業炉の単
価は 5,000 万円を上回ることが多いと想定され、本制度の成立要件を満たさない場合が多いと考
えられる。
また、高効率業務用エアコンディショナーについては、2013 年度の付保件数は 733 件である。
業務用エアコンディショナーの国内年間導入台数は約 80 万台、低炭素製品の比率は 25%程度
であり、リースによる導入市場もある程度存在すると想定される。一方、国内年間導入金額 4,164
億円から平均単価を計算すると 50 万円/台となり、1~5 台程度の導入では、本制度の成立要件
である「対価の合計額が 300 万円以上」を満たすことができないと考えられる。
99
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
4.4
制度の効果と課題及び改善点の提案
「4.3 低炭素製品の市場動向」や、公益社団法人リース事業協会によるアンケート調査結
果及び本制度を利用しているリース事業者及び事業実施機関である GIO へのヒアリング結果
等を基に、本制度の効果、課題及び改善点について整理する。
4.4.1
制度の効果
本制度は、(1)中小企業への信用補完、(2)エネルギー環境適合製品の需要増加に寄与
するために創設されたものである。本制度が効果的に機能している点は以下の通り。
(1) 中小企業への信用補完
本制度への取り組みが最も積極的なリース事業者では、本制度の利用の有無を与信審査
項目に取り込んでおり、特に製造業案件においては、中小企業への信用補完(与信枠の拡
大)に一定程度寄与していると言える。また、社内研修において、本制度の概要・手続等につ
いて継続的に周知を行う等の取組みを行っているリース事業者もある。一方で、本制度の利
用を与信審査の定性的な判断要素の 1 つとして見ているリース事業者や、特段考慮していな
いリース事業者もある。
なお、本制度創設時と比べて足元の経済環境は回復しており、中小企業の倒産件数も減
少傾向となっていることから、保険事故(倒産等)によって保険金が支払われた事例は 2014
年 12 月末時点で 7 件と限定的である。経済環境の回復により、足元では本制度の効果が見
えにくくなっているものの、本制度は開始からまだ 4 年目であり、その効果の検証は、今後の
中長期的な経済環境の変化も見ながら行う必要があると考えられる。
(件)
(兆円)
25,000
倒産件数
負債総額(右軸)
20,000
25
20
15,000
15
10,000
10
5,000
5
0
0
1990
1995
2000
2005
2010
(暦年)
出所)東京商工リサーチ「全国企業倒産状況」を基に三菱総研作成
図 4-21 倒産件数・負債総額の推移
(2) エネルギー環境適合製品の需要増加
昨今、環境への配慮は以前に増して重視されるようになっており、各業界で環境に配慮し
た製品が増加している。そうした中、本制度の活用度合は上昇しており、本制度を新規案件
の獲得に上手く活用しているケースが見受けられる。
100
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
特に、「4.3. 低炭素製品の市場動向」で示した通り、工作機械(高効率切削加工機、高効
率研削盤、高効率特殊加工機)と建設機械に対しては、本制度が効果的に機能しているとい
える。一方で、本制度の効果の 1 つである「信用補完」は、リース事業者に対するメリットであり、
リース利用者に直接訴求しにくいことから、エネルギー環境適合製品の利用促進目的として
本制度を使うことは困難と認識しているリース事業者もある。
また、一般的に新製品は旧製品よりも性能(エネルギー効率含む)が向上しており、設備の
更新により低炭素化が促進される。本制度の効果により、中小企業に対するリース案件が増
加することは、中小企業の生産設備の更新を促し、社会全体の低炭素化に寄与するものと考
えられる。他方、本制度の有無にかかわらず、昨今の潮流として社会全体で低炭素化が進行
していることもあり、本制度のみの効果がどの程度であるのか判断することは困難である。
4.4.2
制度の課題及び改善点の提案について
上述の通り、本制度は社会に対して有益な効果を与えているものの、いくつかの課題が残
されている。例えば、対象製品範囲や成立要件の制約といった制度上の課題や、本制度の
運用にかかる事務管理コストといった実務上の課題である。本制度の課題及び想定される改
善点の提案は以下の通り。
(1) 成立要件
以下、本制度の成立要件について整理する。
(a) 対象期間、リース残高
エネルギー環境適合製品の特性によっては、長期的な投資となり、リース残高が多額なも
のとなるものもある。例えば、昨今、導入が盛んになっている「発電・熱利用設備」に対してリ
ースを利用しようとする場合、リース期間が長期間(10 年超)、かつリース残高が多額(5,000
万円超)となり、本制度の対象とならないケースがみられる。
一方、制度の安定維持の観点からは、現行制度の範囲内(残高上限 5,000 万円以内)であ
れば、リースの利用件数が多く、トラックレコードが一定数あることから、大数の法則を用いたリ
スク管理が可能であるが、これを引き上げた場合には、リスク管理が困難となり、安定的な制
度運営を損ねる可能性がある。このため、残高の引き上げについては慎重な検討を要する。
また、リース対価合計額の下限の引き下げについても、案件数の増加により、事務管理コ
ストが増加してしまう懸念があることから、慎重な検討を要する。
リース期間上限については、リース事業協会によるアンケート調査結果では、半数以上が
現状維持を希望していることを踏まえ、現行維持が適当であると考えられる。なお、同調査に
よると、リース残高上限については、引き上げ要望が現状維持よりやや多く見られる。
(b) 導入場所
本制度は、我が国におけるエネルギー環境適合製品の国内導入の促進や、国内雇用創
出を目的としているため、本制度による設備の導入先は国内に限られている。
リース事業協会のアンケート調査結果では、海外での低炭素設備のリース取引実績がある
事業者も存在するが、その比率は全体の 4 分の 1 程度に留まっていることから、本制度による
101
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
設備の導入場所について、現時点で変更する必要性は必ずしも高くないものと考えられる。
(2) 契約形態
本制度は包括契約となっているため、信用力にかかわらず対象製品には全て保険を付保
する必要があることから、利用者の事務管理コストが大きいとの声もある。一方で、大数の法
則による安定的な保険制度の運営の観点からは、包括保険とする必要性が高い。このため、
契約形態については、現行の包括契約を前提としつつ、対象製品検索の簡易化等の運用面
での改善により、利用者の事務管理コスト低減を図ることを検討してはどうか。
(3) 他の低炭素化支援制度の成立要件との関係
本制度の成立要件と、他の低炭素化を支援する制度の成立要件との相違点について、一
部のリース事業者から見直しの必要性を指摘する声があった(例:家庭・事業者向けエコリー
ス促進事業補助金制度(環境省)で対象とされている「購入選択権付リース」の対象化)。各
制度の目的、制度運営の安定性等を勘案した上での判断が必要となるが、今後の検討課題
の 1 つとして挙げられるのではないか。
(4) その他
(a) 本制度の認知度
本制度創設以来、各業界団体を通じて各メーカーに本制度の周知活動を行ってきたこと
から、各メーカーにおける本制度の認知度は高まっているが、本制度を認知していないメー
カーも引き続き存在するとの指摘もある。
本制度では、対象製品の新型機種等が発売された場合には、各メーカーから本制度の対
象製品として登録申請をする必要がある。このため、業界団体等とも協力しながら、各メーカ
ーにおける認知度を高め、着実な機種登録を促すことが本制度の利用向上には重要である。
引き続き、GIOにおいて一層の周知活動を行うことにより、本制度の認知度向上を図り、新機
種の登録を促すことを通じて、低炭素製品の普及促進を図ることが期待される。
(b) 割賦販売について
本制度は、資金面及び信用力不足により、低炭素設備の導入が困難な中小事業者等に
おいて導入促進を図るために、リース契約により低炭素製品を使用させるものを対象としてい
るが、リース会社へのヒアリングの中で、一部の事業者から、割賦販売への支援を求めるの声
もあった。一般的にリースに馴染まない設備・機器(建物に埋め込まれるエアコン等)には割
賦購入が適用されることが多く、また、中小企業の業績が好調になると、潤沢な資金を基に現
金購入・割賦購入の需要が増える傾向にある。また、足元ではリース事業者のリース割合は
減少しつつあり、設備・機器の調達方法が現金購入・割賦購入に移行している。加えて、長
期間使用する機器(太陽光発電設備、工業炉、ボイラ等)の場合には、購入よりもリースの方
が支払総額が多くなることがある。
このため、機器の特性に応じて、リース信用保険以外の支援策(例:長期の低利融資、補
助金、減税措置)についても検討課題の 1 つとなりうるのではないか。
102
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
4.5
対象製品範囲の妥当性に関する検討
「4.3 低炭素製品の市場動向」でも述べたように、本制度の利用は、対象製品が本制度の成立
要件を満たしやすいかどうかに左右される。特にリース対価合計額下限(300 万円)とリース残高
上限(5,000 万円)について、現状では、本制度の対象製品範囲と成立要件が必ずしも合致する
とは限らないと考えられる。例えば、工作機械(高効率切削加工機、高効率研削盤、高効率特殊
加工機)と建設機械については、成立要件(リース期間、リース対価合計額、リース残高等)を満
たしやすいため、本制度の付保件数が多くなっている。一方、産業機械(ボイラ以外)、厨房設備
等については、成立要件を満たしにくいため、本制度の付保件数が少ないものと考えられる。そ
のほか、照明器具(発光ダイオード)、エアコン等は単価が小さいため、対価合計額下限(300 万
円)を満たしにくい。逆に大型設備(発電装置等)は単価が高いため、リース残高上限(5,000 万
円)を超えてしまう。
導入単価
(万円)
風力・水力・地熱発電
(800)
5000
燃料電池設備
(350)
工業炉
(33)
保冷車
(227)
300
太陽光発電
(21639)
リース信用保険適用範囲
工作機械
(5072)
ボイラ
(1657)
自販機
ショーケース(939) ガス調理機器・
(920)
ガス温水機器・
石油温水機器
(2043)
照明器具
変圧器
(1502)
(2109)
建設機械
(10094)
エアコン
(11796)
テレビ
(2129)
LED 厨房機器
(3047) (5188)
家庭用ヒートポンプ式給湯機
(3740)
電動機
(7774)
市場規模
(億円)
※1 括弧内の数値は市場規模。
※2 「市場規模」とは、高効率、低燃費に限らず、製品全体の国内導入額、出荷額、製造額のいずれかの値。
※3 「導入単価」とは、リース 1 回当たりの単価。複数機器をまとめてリース契約を締結するケースでは合計値。
公的統計(機械統計等)、GIOからの情報等から平均単価を試算。
出所)公的統計(機械統計等)、GIOからの情報を基に三菱総研作成
図 4-22 対象製品の市場規模及び導入単価
以上を考慮すると、対象製品の範囲について、大幅な変更の必要性は認められないが、リー
ス事業者の事務管理コストを軽減する観点から、登録製品数に比べて付保件数が少ない製品を
対象から外すこと等を検討してはどうか。また、利用ニーズが高く、成立要件を満たしやすい製
品が他にあるのであれば、それを対象とすることも検討すべきではないか。なお、製品の追加に
あたっては、リース事業者の事務管理コスト負担等にも留意する必要がある。
103
エネルギー環境適合製品の開発を行う事業の促進に関する法律の見直しに向けた調査研究
104
5. 海外におけるエネルギー・環境分野の金融支援措置
105
5.1
概要
本章では、海外におけるエネルギー・環境分野等の金融支援措置の現状について、文献
調査等により整理した。具体的には、米国、英国、ドイツ、フランスの 4 ヶ国について、それぞ
れエネルギー・環境分野における政策動向全般に触れ、税制優遇に関する主な支援策、助
成に関する主な支援策、融資に関する主な支援策、その他の支援策について整理した。最後
に、各国の支援策から、我が国における支援措置の在り方に関する考察を行った。
米国における政策の特徴は、エネルギー効率向上や再生可能エネルギー導入に向け、連
邦政府レベルでの施策の他、州政府や民間の電力供給企業を中心に施策が実施されている
点にある。オバマ政権発足以降、米国再生・再投資法によって、従来の制度に対し、再生可
能エネルギー発電を行う企業等に対する財務省によるグラント制度が新設される等の改善が
加えられている。また、税制優遇に関する支援策として、修正加速度原価早期回収制度、省
エネルギー商業建物減税、事業エネルギー投資税控除、再生可能エネルギー発電税額控除、
エネルギー効率電化製品製造税控除、適格先進エネルギー効率電化製品投資税控除、米
国のための地方エネルギー・プログラム等があり、助成や融資と比較すると、税制優遇策に重
点が置かれている点も注目される。
英国における政策は、「2003 年エネルギー政策」、「2007 年エネルギー政策」、「2008 年原
子力政策」、「2008 年気候変動法」そして 2009 年に EU が発令した「再エネ利用促進指令」等
を基本としている。金融に関するものとしては、グリーンディール制度と呼ばれる、省エネルギ
ーを目的とした住宅・非住宅施設の改築・改装の際に利用できる融資制度、世界初の温暖化
対策投融資を主業務とした公的金融機関であるグリーン投資銀行による投融資等が特徴的で
ある。
ドイツでは、2022 年までに原子力発電所を段階的に廃止、2050 年までに電力総消費量に
占める再生可能エネルギーの割合を 80%にするという目標に向け、脱原子力政策、再生可能
エネルギーの普及、再生可能エネルギー熱の普及に向けた各種政策が打たれている。KfW
が、「再生可能エネルギー・プログラム」として低金利・長期での融資支援を実施しているほか、
地熱エネルギーへの開発への低利・長期融資、洋上風力発電の開発事業への融資等、再生
可能エネルギー発電設備の導入・拡張に対する低利子融資制度を多数実施している。
フランスでは、2005 年に、エネルギー需要の抑制をはじめ国のエネルギー戦略の諸目標を
定める POPE 法(通称)が成立し、2007 年以降、EU のエネルギー政策を踏まえて、再生可能
エネルギー普及促進のための政策の実施が盛んになっている。「ゼロ金利エコ融資」制度で
は、省エネルギーに貢献する改築工事に対して無利子融資を行い、国が銀行に利息を補填
する制度で、古い住居に備え付けられている最も効率の悪い暖房設備の交換促進を主な目
的としている。
106
5.2
5.2.1
米国における金融支援措置
エネルギー・環境分野における政策動向等
現政権であるオバマ政権のエネルギー政策は、クリーンエネルギー26への投資を拡大し、利
用促進を図ることでエネルギー供給の安定化、エネルギーセキュリティーの改善、雇用の創出
を実現していくことを基本路線としている。
米国は、以前までは世界最大のエネルギー生産国かつ消費国であり、エネルギーの輸入
を多く行っていた。しかし、非在来型の天然ガスであるシェールガスやシェールオイルの登場
によって、米国のエネルギー事情は変化しつつある。
このため、今後、国内の利用可能なあらゆるエネルギー資源を活用して自給力を高め、最
終的に外国石油への依存を軽減していくとするエネルギー戦略( all-of-the-above energy
strategy)を提唱している。
表 5-1 オバマ政権のエネルギー政策の課題と展望
分野
石油
項目
石油・ガス企
業に対する優
遇税制措置
沖合油田の開
発
キーストン XL
パイプラインの
建設
フラクチャリン
グ(水圧破砕)
の規制
ガス
LNG 輸出
小型炉
原子
(SMR)
力
開発
26
今後の課題と展望
廃止する方針。しかし石油業界からの反発が強く連邦議会での廃止
法案の成立の見込みは低い。
メキシコ湾西部とアラスカ州沖を限定的に開発許可する計画。石油
業界は更なる開放を要求。
通過ルートとなるネブラスカ州の大規模砂漠地帯と帯水層地域への
環境影響および温室効果ガスの排出量増大を懸念してオバマ政権
は 2 度にわたり建設案を却下。これに対し建設を担当するトランスカ
ナダ社は迂回ルートを提案。2013 年末あるいは 2014 年初めに建設
に関する最終決定が下される見込み。
連邦土地管理局(BLM)は国有地でのフラクチャリング安全基準に
関する改正案を 2013 年 5 月に発表。
DOE は 2013 年 7 月、フラクチャリングと飲料水汚染との因果関係は
ないとの調査結果を発表。
EPA はフラクチャリングの飲料水への環境影響調査を実施し、調査
結果を 2014 年に発表する予定。
DOE は LNG 輸出に関する経済影響評価を実施し、国内需要家へ
の量・価格面での影響はなく、米国の経済的利益を損ねることはない
と結論。DOE は FTA 非締結国向け LNG 輸出案件として 2011 年に
サビン・パス、2013 年 5 月にフリーポート LNG、同年 8 月レイク・チャ
ールズ LNG プロジェクト、同年 9 月ドミニオン社コーブ・ポイントを承
認し、日本への LNG 輸出が解禁。今後も輸出案件の申請順に個別
審査を実施の予定。
DOE は小型炉開発を世界的に優位に進めたい意向。2014 会計年
度予算要求で 2012 年度比 300 万ドル増額。2022 年までの実用化を
目標。
クリーンエネルギーとは、再生可能エネルギーに原子力、天然ガス、クリーンコールを加えたものとして、定義さ
れている。
107
分野
項目
使用済燃料処
分政策
債務保証制度
発電税額控除
(PTC)
再 エ クリーンエネル
ネ
ギー利用基準
(CES)
国有地におけ
る開発促進
州間大気汚染
防止規則
(CSAPR)
環境
水銀・有害汚
染物質基準
(MATS)
気候
変動
CO2 排出規制
今後の課題と展望
オバマ政権によるユッカマウンテン計画の白紙撤回を受け、放射性
廃棄物政策の再構築が進行中。ブルーリボン委員会の最終報告、
DOE 政策戦略の発表、議会による立法審議と続いている。2013 年 8
月、DC 巡回控訴裁判所により NRC に対しユッカマウンテン最終処
分場の許認可審査の再開を命じる判決が下され、同計画に新たな
展開。
ボーグル発電所建設計画に対する適用が内定しているが保証料交
渉が難航。債務保証を得た太陽光パネルメーカー、ソリンドラ社の破
綻以降、債務保証制度の運用に対する監視厳格化。
2012 年 12 月 31 日期限切れの風力発電を対象とした PTC について、
第 112 議会は 1 年間の延長を決定。対象は 2013 年末までに建設を
開始した設備。
オバマ政権は 2030 年までに 80%の電力をクリーンエネルギーで賄う
ことを目標とし CES の法制化を連邦議会に要求。しかし議会の関心
度は低い。
オバマ政権は国有地において 7GW の再エネ建設計画を承認する
目標を達成。今後についてはこれらの計画の評価次第。
EPA が 2011 年 7 月に発表した NOx/SO2 排出規制強化のための最
終規則に対し、2012 年 8 月に連邦巡回裁判所は無効との判決。EPA
は再審理を要請。
EPA は 2011 年 12 月に最終規則を発表したが、訴訟問題に発展。
EPA は 2013 年 3 月に新規発電所に対する規則を部分修正。
EPA は CAA を根拠法として新規発電整備に対する CO2 排出基準案
を 2012 年 3 月に発表。しかし訴訟問題に発展して膠着。オバマ大統
領は 2013 年 6 月に発表した新行動計画で新規および既存発電設備
の排出規制基準策定を EPA に要求。
出所)海外電力調査会『海外諸国の電気事業』2014 を基に三菱総研作成
2015 年度大統領予算教書におけるクリーンエネルギーや気候変動に関する予算案は表
5-2 の通りとなっている。
表 5-2 2015 年度の予算案
エネルギー省に 279 億ドルを予算配分し、クリーンエネルギー分野や先端製造分野にお
ける米国の世界的リーダーとしての地位獲得、米国のエネルギーセキュリティーの強化、
CO2 大気汚染の削減、気候変動の脅威への対応、核兵器の備蓄やインフラの最新化を
進める。この予算には次が含まれる:
 オバマ政権のエネルギー政策「all-of-the-above」を推し進めるため、同省の裁量で
実施するエネルギー分野における技術革新促進プログラムに対して 42 億ドルを予
算配分する
 米国の競争力強化と CO2 大気汚染の削減のため、エネルギー生産性、製造技
術、高度輸送手段に対し、予算配分を行う
 大統領のコミットメントのとおりキーとなる基礎研究機関の予算を増加するため、クリ
108


ーンエネルギーに関する基礎科学や基礎物理学の分野における基礎研究や研究
インフラを所掌する科学局(Office of Science)に対し、50 億ドル超を予算配分する
エ ネ ル ギ ー 効 率 ・ 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー 局 (Office of Energy Efficiency and
Renewable Energy)へ 23 億ドルを予算配分し、オバマ政権が目標とする化石燃料
依存度の低下、エネルギー効率化の促進、再生可能エネルギー発電倍増を構築
する
備蓄している核兵器を安全、安心、効果的に維持することで、敵を抑止し、国家を
守ると同時に、不必要な核および放射性物質を世界的に探知、保全、廃絶するた
めのパートナーシップを通じた国家安全保障の強化を行う。
出所)NEDO 海外レポート NO.1106, 2014.4.21 を基に三菱総研作成
米国では、エネルギー効率向上や再生可能エネルギー導入に向け、連邦政府レベルでの
施策の他、州政府や民間の電力供給企業を中心に施策が実施されている。
多くはブッシュ政権時代、またはそれ以前に制定された制度であるが、オバマ政権発足以
降も、米国再生・再投資法によって、再生可能エネルギー発電を行う企業等に対する財務省
によるグラント制度が新設されたり、再生可能エネルギー発電を行う場合の発電量に応じた法
人税控除制度の適用期限が延長される等の改善が加えられている27。
米国内の施策については、米国エネルギー省の支援を受けノース・カロライナ州立大学ソ
ーラー・センターが運用するデータベースサイト『Database of State Incentives for Renewable &
Efficiency:DSIRE28』(以下、「DSIRE」)で施策を検索することができる。
(1) 地球温暖化防止政策
米国は京都議定書に調印し 2008 年~2012 年の期間に 1990 年比で 7%の温室効果ガス
を削減することになっていたが、ブッシュ政権(共和党)時の 2001 年に京都議定書から離脱し、
技術開発と企業の自主的取り組みをベースに温室効果ガスを削減する政策に変更した。
2009 年に誕生したオバマ政権(民主党)は、気候変動問題に対し積極的に取り組む方針を
示し、政権 1 年目の 2009 年に気候変動法案を議会に提出したが、野党共和党の反対によっ
て審議が進まず、2010 年末に廃案になった。
2013 年 6 月には、国内の CO2 排出削減、気候変動に伴う災害への対策、国際的な気候変
動対策への協力、の 3 項目をテーマとする気候変動行動計画(Climate Change Action Plan)
を発表した。
現在、オバマ政権は、2020 年までに温室効果ガスを 2005 年比 17%削減させるという目標を
掲げている。
27
28
日本貿易振興機構海外調査部『エネルギー効率の向上および再生可能エネルギー利用の促進に向けた米国
連邦政府・主要州のプログラム活用可能性調査』2010 年 9 月
http://www.dsireusa.org/
109
(2) 再生可能エネルギーの普及
再生可能エネルギーの開発・普及に関し、様々な支援策が講じられている。
連邦レベルでは、投資税額控除(ITC)、発電税額控除(PTC:風力対象、2013 年末期限)、
2009 年景気回復・再投資法(ARRA)の債務保証制度等が挙げられる29。州レベルでは、供給
電力の一定割合を再生可能エネルギー電力で賄うことを義務付ける再生可能エネルギー利
用基準制度(Renewable Portfolio Standard :RPS)が 29 州及びワシントン DC で導入されてい
る30。中でも、カリフォルニア州は「2020 年までに電力の 33%を再生可能エネルギーとする」等、
野心的な RPS 目標を設定している。
29
30
いずれも後節参照
2013 年 3 月現在
110
表 5-3 各州の RPS 要件(2013 年 3 月現在)
RPS の概要
2025 年までに 15%
2020 年までに 33%
2020 年までに 27%
2020 年までに 30%(私営電気事業者)
2026 年までに 25%
2020 年までに 20%
2030 年までに 40%
2025 年までに 25%
105MW
2000 年までに 30%
メイン
2017 年までに新規再生可能エネルギー電源 10%増
メリーランド
2022 年までに 20%
2020 年までに 22.1%かつ新規再生可能エネルギー電源
マサチューセッツ
15%増
2020 年以降は年 1%ずつ追加
2025 年までに 25%(エクセル社に対し 2020 年までに
ミネソタ
30%)
モンタナ
2015 年までに 15%
ネバダ
2025 年までに 25%
ニューハンプシャー 2025 年までに 24.8%
2021 年までに 20.38%かつ 2028 年までに太陽エネルギー
ニュージャージー
4.1%
ニューメキシコ
2020 年までに 20%(私営電気事業者)
ニューヨーク
2015 年までに 29%
ノース・カロライナ
2021 年までに 12.5%(私営電気事業者)
オレゴン
2025 年までに 25%(大手電気事業者)
ペンシルベニア
2021 年までに 18%
ロードアイランド
2020 年までに 16%
テキサス
2015 年までに 5,880MW
ワシントン
2020 年までに 15%
2015 年までに 10%
ウィスコンシン
(達成条件は電力会社によって相違)
カンザス
2020 年までに 20%
ミズーリ
2021 年までに 15%
ミシガン
2015 年までに 10%かつ 1,100MW
オハイオ
2024 年までに 12.5%
州名
アリゾナ
カリフォルニア
コネチカット
コロラド
デラウェア
ワシントン DC
ハワイ
イリノイ
アイオワ
出所)海外電力調査会『海外諸国の電気事業』2014 を基に三菱総研作成
(3) 省エネルギーの促進
(a) エネルギー効率の最低基準
米国で販売されている機器には、National Appliance Energy Conservation Act (NAECA)
111
に基づきエネルギー効率の最低基準値が定められており、米国で販売するためにはその数
値を満たさなければならない。
また、米国の各州は、それぞれ省エネルギー基準を設定しており、連邦規制より緩い設定を
することは許されない。多くの州は、上述した連邦規制をそのまま採用しているが、カリフォル
ニア州やニューヨーク州を含む 12 州は、独自の州規制を設けている。それらの州規制の中に
は、連邦規制より厳しい基準値、もしくは定義されていない製品に対して基準値を設定してい
る場合もある。
エネルギー省の Office of Energy Efficiency & Renewable Energy のウェブサイトには、家電
製品と設備基準に関する記載がある。エネルギー省は特定の家電製品や機器のエネルギー
効率基準を確立し、現在は 50 以上の異なる製品を対象としている31。
(b) Energy Star 制度
米国連邦エネルギー省及び環境保護庁は、連邦省エネルギー支援制度である Energy Star
制度を共同運営している。
Energy Star 制度とは、法的義務は無いものの、同制度による省エネルギー基準値を満たし
た製品に Energy Star ラベルを貼ることにより、消費者がどの製品が省エネルギー性に優れて
いるかを容易に判別できるようにし、省エネルギー製品の購入を促すために設立された制度
である。
31
http://energy.gov/eere/buildings/standards-and-test-procedures
112
5.2.2
税制優遇に関する主な支援策
(1) 修正加速度原価早期回収制度
修正加速度原価早期回収制度(Modified Accelerated Cost-Recovery System:MACRS)は、
企業が特定の資産について減価償却費控除により投資を回収することができる制度である。
1987 年 1 月 1 日以降の事業用固定資産に適用され、さまざまなタイプの資産について、原
価償却期間(3~50 年の間)を規定している。
なお、MACRS は、1981 年 1 月 1 日以降に始まった ACRS を以前の加速度償却レインジシ
ステム(Accelerated Depreciation Range System:ADR)の制度を参考にして修正したものであ
る。MACRS は、ACRS に比較して、償却期間が長く設定されており、初期における償却率が
高くなっていることが特徴となっている。
本制度は事業用固定資産が対象であり、環境・エネルギー関連の機器としては、下記のよう
なものが対象として挙げられる。
ソーラー温水熱、太陽熱暖房(Solar Space Heat)、太陽熱電気、
太陽熱プロセス加熱、太陽光発電、埋立地ガス、風力、バイオマス、地熱電気、
燃料電池、地熱ヒートポンプ、都市固形廃棄物、CHP/コージェネレーション、
太陽光ハイブリッド照明、流体動力学パワー(すなわち流水)、嫌気性消化、
潮汐エネルギー、波エネルギー、海洋温度差、再生可能燃料を利用した燃料電池、
マイクロタービン、地熱直接利用
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US06F&re=1&ee=1(2013 年 1 月 3 日
更新)を基に三菱総研作成
更に、ボーナス減価償却を得るには、以下の基準を満たしている必要がある。
 設備は、20 年以上の回収期間、または連邦政府税の減価償却規則の下ではそれ以
下でなければならない。
 設備の最初の使用は、控除を申請する納税者が開始しなければならない。
 設備は一般的には 2008 年~2013 年までの期間に取得されていなければならない。
 設備は 2008 年~2013 年までの期間に設置されなければならない。
なお、加速償却期間は、バイオマス、海洋及び流体の設備については 7 年間、その他設備
は 5 年間である。
(2) 省エネルギー商業建物減税
省エネルギー商業建物減税(Energy-Efficient Commercial Buildings Tax Deduction)は、屋
内 照 明 や 建 物 の 外 装 ( building envelope ) 、 建 物 の 電 力 費 用 を 所 定 の 基 準 ( ASHRAE
Standard 90.1-2001)比で 50%以上削減する冷暖房空調設備や温水器を、新築または既存の
建物に設置する建物の所有者に対し、減税措置を行う制度である。
対象者は、商業、建設、州政府、連邦政府(政府の建物に関連する控除は設計者に与えら
れる)であり、控除は、テナントが建設の支出をした場合、彼らが対象となるが、主に建物の所
有者が利用できる。政府の建物にエネルギー効率システムを設置した場合、税控除はシステ
113
ムの設計に対して主に責任のある人に与えられる。
控除額は、技術やエネルギー削減量に応じて、1 平方フィート当たり 0.30~1.80 ドルであり、
工事が完了した当該年の控除を受けることができる。
控除額
1.80 ドル/1
平方フィー
ト
0.60 ドル/1
平方フィー
ト
表 5-4 控除額とその要件
要件
以下を設置した建物(新築または既存)の所有者に提供
(1)室内照明
(2)建物外壁・外壁(building envelope)
(3)暖房、冷房、換気、または給湯システム(建物の総エネルギーと電力コ
ストを 50%もしくは ASHRAE 規格の 90.1-2001 によって設定された最小
要件を満足する建物と比較してそれ以上削減するもの)
なお、エネルギー削減は、国税庁(Internal Revenue Service:IRS)によって
承認されたコンピュータソフトウェアを用いて計算する必要がある。
追加システムが設置された場合、個別の照明、建物の外装、または暖房と
冷房システムが 50%の建物全体的な節約に合理的に寄与する目標レベル
を満たすもの
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US40F&re=1&ee=1(2012 年 10 月 1
日更新)を基に三菱総研作成
なお、DSIRE によれば、本プログラムで対象となっている具体的な設備等は次の通りであ
る。
断熱材、炊飯器、照明、照明制御/センサ、冷凍機、炉、ボイラ、ヒートポンプ、セントラル·
エアコン、コーキング/隙間充填材、ダクト/気密、建築断熱材、窓、サイディング(羽目
板)、屋根、総合的な対策/建物全体、貯水タンクがない給湯、ヒートポンプ給湯
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US40F&re=1&ee=1(2012 年 10 月 1
日更新)を基に三菱総研作成
(3) 事業エネルギー投資税控除
事業エネルギー投資税控除(Business Energy Investment Tax Credit:ITC)は、企業を対象
とし、再生可能エネルギー利用装置等の導入費用の一部を法人税から控除する制度である。
2009 年 2 月の「米国再生・再投資法」により、既述の再生可能電力生産税控除(PTC)の対
象となる納税者は、PTC を受ける代わりに ITC による税控除か、既述の財務省による助成金
(再生可能エネルギー助成)のいずれかを選択することが認められた。
2013 年時点での予算は 1.5 億ドルと言われている。
本制度では、再生可能エネルギー利用装置(太陽光、風力、地熱、バイオマス等を熱源とし
て利用する装置、並びに、太陽熱温水器、太陽熱暖房、地熱ヒートポンプ、燃料電池、小型風
力タービン、マイクロタービン、熱電併給発電装置(CHP)等)が対象となっている。
114
DSIRE によれば、本プログラムで対象となっている設備等は次の通りである。
ソーラー温水熱、太陽熱暖房(Solar Space Heat)、太陽熱電気、太陽熱プロセス加熱、太
陽光発電、風力、地熱電気、燃料電池、地熱ヒートポンプ、都市固形廃棄物、CHP/コー
ジェネレーション、ソーラーハイブリッド照明、潮汐エネルギー、再生可能燃料を利用した
燃料電池、マイクロタービン、地熱直接利用
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US02F&re=1&ee=1(2014 年 3 月 13
日更新)を基に三菱総研作成
燃料電池、マイクロタービン及び CHP システムは、特定のエネルギー消費効率基準を満た
している必要がある。また、一般的には、以下の控除率は 2016 年 12 月 31 日以前に設置した
対象システムに適用される。詳細は表 5-5 の通りである。
なお、一般的には、納税者がシステムを設置し、機器を使用しなければならない。機器を取
得した時点で有効性能や品質基準を満たしている必要があり、控除取得した年に、設備が稼
働している必要がある。
表 5-5 対象設備要件と税額控除率
対象技術
ソーラー
機器要件
発電する、構造を温めるか冷やす(ま
たは利用するお湯の提供)、またはソ
ーラープロセス加熱を供給するための
ソーラーエネルギーを使用する機器。
ハイブリッドソーラー照明システムは、
光ファイバー分散型太陽光を用いて
構造の内部を明るくするためにソーラ
ーエネ ルギ ーを使う ものは 対象とな
る。
パッシブソーラーシステムと太陽光プ
ール暖房システム(solar pool-heating
systems)は対象外。
燃料電池
最小容量が 0.5kW
電力のみの発電効率が 30%以上
小型風力
タービン
容量 100kW 以下
地熱シス
テム
対象施設には、地熱ヒートポンプと生
成、分配、地熱のある場所から算出さ
れるエネルギーの使用に利用される
115
税額控除率
支出の 30%で、限度額はない。
支出の 30%で、控除の総上限額はない。
容量 0.5kW 当たり最大 1,500 ドル(2008 年
10 月 4 日以前に設置された設備は、0.5kW
当たり 500 ドル)が上限
支出の 30%で、2008 年 12 月 31 日以降に
設置された小型風力タービンに対しては控
除の制限はない。
最大 4,000 ドル(2008 年 10 月 4 日~12 月
31 日に設置)
制限なし(2009 年 12 月 31 日以降に設置)
支出の 10%で、最大限度額は規定されてい
ない。
地熱ヒートポンプの場合、2008 年 10 月 3 日
対象技術
機器要件
機器を含む。
地熱発電によって作られる電力の場
合、電気の送電台までは機器の対
象となるが、送電台そのものは 含ま
れない。
マイクロタ
ービン
電力のみによる発電効率が 26%
容量が 2MW まで
支出の 10%で、(明白な)最大限度額は規
定されていない。容量 1kW 当たり最大 200 ド
ルが控除上限
一般的にエネルギー効率 60%を超え
る容量 50MW までのシステム。
効率要件は、システムのエネルギー源
の少なくとも 90%がバイオマスを使用
している CHP システムには適用されな
い。
支出の 10%で、最大限度額は規定されてい
ない。
2008 年 10 月 3 日以降に設置された対象設
備に適用
CHP
税額控除率
以降に設置された施設についてのみ適用
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US02F&re=1&ee=1(2014 年 3 月 13
日更新)を基に三菱総研作成
(4) 再生可能エネルギー発電税額控除
再生可能エネルギー発電税額控除(Renewable Electricity Production Tax Credit:PTC)は
連邦のインセンティブ施策として風力発電や太陽光発電の促進に寄与してきた。この制度は、
特定の再生可能エネルギー電源について、発電開始から一定期間、発電した電力 1kWh に
つき所定額の税額(現在、2.3 セント/kWh、インフレ調整)が控除されるもので、開発事業者に
とってはより多く発電すれば、その分より多くの所得税控除を受けられるメリットがある。PTC は
過去に何度も制度延長がなされており、現在は「2013 年末までに着工した設備」について発
電税額控除が適用されることとなっている32。
本プログラムで対象となっている技術等は次の通りである。
埋立地ガス、風力発電、バイオマス、水力発電、地熱発電、ごみ発電、流体動力学パワ
ー(例:流水)、嫌気性消化、小水力発電、潮汐エネルギー、波力発電、海洋温度差発電
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US13F&re=1&ee=1(2014 年 3 月 13
日更新)を基に三菱総研作成
32
http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US13F&re=1&ee=1(2014 年 3 月
13 日更新)
116
(5) エネルギー効率電化製品製造税控除
エネルギー効率電化製品製造税控除( Energy-Efficient Appliance Manufacturing Tax
Credit)は、エネルギー効率が良い家庭用食洗機、洗濯機及び冷蔵庫の製造者に対する法人
税の控除制度である。控除額は、エネルギー(及び水)の効率によって異なる(表 5-6)。
各メーカーは 2011 年、2012 年及び 2013 年の控除を合わせて総額 25 百万ドルに制限され
る。
表 5-6 対象製品と控除額
対象
控除額



食器洗い機
1 台当たり
25~75 ドル






洗濯機:
1 台当たり
75~225 ドル 


冷蔵庫:
1 台当たり
50 ドル
~200 ドル



控除額 45 ドル:暦年 2008 年か 2009 年に製造されたモデルで、
324kWh/年及び 5.8 ガロン/サイクルを超えない。
控除額 75 ドル:暦年 2008 年、2009 年か 2010 年に製造されたモデル
で、307kWh/年及び 5.5 ガロン/サイクルを超えない。
控除額 25 ドル:暦年 2011 年に製造されたモデルで、307kWh/年及び
5.0 ガロン/サイクルを超えない(12 カ所以上に設置するために設計され
たものは 5.5 ガロン/サイクル)。
控除額 50 ドル:暦年 2011 年、2012 年か 2013 年に製造されたモデル
で、295kWh/年及び 4.25 ガロン/サイクルを超えない(12 カ所以上に設
置するために設計されたものは 4.75 ガロン/サイクル)・
控除額 75 ドル:暦年 2011 年、2012 年か 2013 年に製造されたモデル
で、280kWh/年及び 4 ガロン/サイクルを超えない(12 カ所以上に設置
するために設計されたものは 4.5 ガロン/サイクル)
控除額 75 ドル:2008 年に製造された住宅用トップローディングモデル
(top-loading model:上から入れる方式)で、1.72MEF かそれ以上及び
8.0WCF を超えない。
控除額 125 ドル:2008 年か 2009 年に製造された住宅用トップローディ
ングモデルで、1.8MEF かそれ以上及び 7.5WCF を超えない。
控除額 150 ドル:2008 年、2009 か 2010 年に製造された住宅用か工業
用モデルで、2.0MEF かそれ以上及び 6.0WCF を超えない。
控除額 250 ドル:2008 年、2009 か 2010 年に製造された住宅用か工業
用モデルで、2.2MEF かそれ以上及び 4.5WCF を超えない。
控除額 175 ドル:暦年 2011 年に製造されたトップローディングモデル
で、2.2MEF かそれ以上及び 4.5WCF を超えない。
控除額 225 ドル:暦年 2011 年、2012 年か 2013 年に製造されたトップ
ローディングモデルで、2.4MEF かそれ以上及び 4.2WCF を超えない。
*
控除額 225 ドル:暦年 2011 年、2012 年か 2013 年に製造されたフロン
トローディングモデル(front-loading model:前から入れる方式)で、
2.8MEF かそれ以上及び 3.5WCF を超えない。*
控除額 50 ドル:2008 年に製造されたモデルで、2001 年の省エネルギ
ー基準より効率が 20~22.9%のもの。
控除額 70 ドル:暦年 2008 年か 2009 年に製造されたモデルで、2001
年の省エネルギー基準より効率が 23~24.9%のもの。
控除額 100 ドル:暦年 2008 年、2009 年か 2010 年に製造されたモデル
117
対象
控除額



で、2001 年の省エネルギー基準より効率が 25~29.9%のもの。
控除額 200 ドル:暦年 2008 年、2009 年か 2010 年に製造されたモデル
で、2001 年の省エネルギー基準より効率が少なくとも 30%のもの。
控除額 150 ドル:暦年 2011 年、2012 年か 2013 年に製造されたモデル
で、2001 年の省エネルギー基準より効率が少なくとも 30%のもの。*
控除額 200 ドル:暦年 2011 年、2012 年か 2013 年に製造された冷モデ
ルで、2001 年の省エネルギー基準より効率が少なくとも 35%のもの。*
*これらの製品は総控除額に追加せず、個別控除の制限はない。
※MEF(modified energy factor):エネルギー係数、WCF(water consumption factor):水の消費率
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US42F&re=1&ee=1(2013 年 1 月 4 更
新)を基に三菱総研作成
118
(6) 適格先進エネルギー効率電化製品投資税控除
適 格 先 進 エ ネ ル ギ ー 効 率 電 化 製 品 投 資 税 控 除 ( Qualifying Advanced Energy
Manufacturing Investment Tax Credit)は、再生可能エネルギー等、製造プラントの開設、設備
変更、拡張のためのエネルギープロジェクトを行う生産者の投資税額控除制度である。2009
年アメリカの回復と再投資法(American Recovery and Reinvestment Act of 2009)によって、米
国を拠点とする再生可能エネルギーの製造業の発展を奨励する投資税額控除が設立され
た。
以下のいずれかを生産する製造施設の開設、設備変更、拡張のための高度なエネルギー
プロジェクトが対象であり、要件を満たした投資の 30%(最大 3,000 万ドル)が控除対象となる。
なお、この控除を受けた納税者は連邦政府の ITC(Business Energy Investment Tax Credit)を
受けることができない。

太陽、風力、地熱、または「その他」の再生可能な資源から生産されるエネルギーを利
用する装置及び/または技術
 燃料電池、マイクロタービン、または電気自動車やハイブリッド電気自動車で使用する
エネルギー貯蔵システム
 再生可能な燃料を精製またはブレンドするために使用する機器
 装置及び/または省エネルギー技術を生産する技術(省エネルギー照明技術やスマ
ートグリッド技術を含む)*
*本制度は、温室効果ガス排出削減に資する他のエネルギー技術が含まれる等、将来的
に拡大する可能性がある。
なお、DSIRE では、表 5-7 のように具体的な対象機器が記載されている。
表 5-7 対象機器等
高効率機器
再生可能エネルギー
関連技術
洗濯機、食器洗い機、冷蔵庫、温水器、照明、照明制御/センサ、
冷凍庫、ヒートポンプ、セントラル·エアコン、熱回収、
プログラム可能なサーモスタット、
エネルギーマネジメントシステム(Energy Mgmt. Systems)/ビル制御、ダ
クト/気密、
窓、屋根、カスタム(Custom)/その他保留中の承認、
指定されていない技術、業務用冷凍機器、データセンター設備、
省エネルギー技術、
スマートグリッド
ソーラー温水熱、太陽熱電気、太陽熱プロセス熱、太陽光発電、
風力、地熱電気、燃料電池、地熱ヒートポンプ、電池及びエネルギー貯
蔵
再生可能エネルギー発電、再生可能燃料、再生可能燃料を使用した
燃料電池、
マイクロタービンを補助する高度な伝送技術
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US52F&re=1&ee=1(2013 年 2 月 13
日更新)を基に三菱総研作成
119
(7) 米国のための地方エネルギー・プログラム
米国のための地方エネルギー・プログラム(Rural Energy for America Program(REAP)Renewable Energy System and Energy Efficiency Improvement Guaranteed Loan and Grant
Program)は、農業生産者及び非都市部(農村部)の中小企業による、再生可能エネルギー利
用装置の購入、省エネルギー化、関連する事前調査(feasibility study)の実施に対し、農務省
(USDA)が助成金を支給若しくは融資保証を行うプログラムである。
REAP は、農業生産者や小規模事業者に対し、
(1)
エネルギー効率改善及び再生可能エネルギー導入に資する助成金及び融資保証
(2)
エネルギー管理や再生可能エネルギー開発支援に関する助成金
を通して、エネルギー効率改善や、再生可能エネルギーの導入を促進するものである。
本プロフラムの対象設備は、大きく「再生可能エネルギー」と「エネルギー効率改善」の 2 つ
のカテゴリに分類される。それぞれについての対象要件は表 5-8 の通りである。
表 5-8 対象技術の要件
対象技術
再生可能なバイオマス
(バイオエネルギー)
再
生
可
能
エ
ネ
ル
ギ
ー
シ
ス
テ
ム
再生可能なバイオマス
(嫌気性消化装置)
地熱(発電)
地熱(直接利用)
水素
ソーラー(小型)
ソーラー(大型)
風力(小型)
風力(大型)
水力発電
海
エネルギー効率改善
要件等
燃料(例えば、バイオディーゼル、エタノール)、熱エネルギー、
またはバイオマス源(作物、樹木、木、植物、それらの残渣・油
脂・油及びグリース、及び他の生分解性廃棄物)からの電力の生
成
動物の排泄物と他の有機基質を使った嫌気性消化による熱エネ
ルギーや電力の生成
地熱源の潜在熱からの電力
地熱源から熱エネルギーを直接生成
エネルギー輸送媒体として水素を用いた再生可能エネルギーシ
ステム
定格出力 10kW 以下の電気プロジェクト、定格容量 240 ガロン以
下の熱プロジェクト
定格出力 10kW より大きい電気プロジェクト、定格容量 240 ガロ
ンより大きい熱プロジェクト
定格 100kW 以下の風力タービンとハブの高さが 120 フィート以
下の発電機を備えたシステム
定格 100kW より大きい風力タービンを備えたシステム
30MW 以下の小規模な水力発電プロジェクトによる電力
潮、波、流、熱源からのエネルギー生成(研究開発技術以外)
企業や農業活動に対する任意のエネルギー節約対策を含む。
非効率な機器の交換、改修、断熱やエネルギー評価やエネル
ギー監査に規定されるお勧めの改善を含むが、これに限定され
るものではない。
出所)http://www.rurdev.usda.gov/BCP_ReapResEei_Technology.html(2014 年 5 月 14 日更新)を基に三菱総
研作成
なお、DSIRE によれば、本プログラムで対象となっている設備等は次の通りである。
120
ソーラー温水熱、太陽熱暖房(Solar Space Heat)、太陽熱電気、太陽光発電、風力、
バイオマス、水力、地熱電気、地熱ヒートポンプ、CHP/コージェネレーション、水素、
嫌気性消化、小水力、潮汐エネルギー、波エネルギー、海洋温度差、再生可能燃
料、再生可能燃料を利用した燃料電池、マイクロタービン、地熱直接利用
出所)“USDA - Rural Energy for America Program (REAP) Grants”
http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US05F&re=1&ee=1(2013 年 4 月 25 日更新)
“USDA - Rural Energy for America Program (REAP) Loan Guarantees
”http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US46F&re=1&ee=1(2013 年 4 月 25 日更新)
を基に三菱総研作成
なお、融資保証及び助成金の対象となる事業は、次の条件を満たす必要がある33。







再生可能エネルギーシステム若しくはエネルギー効率改善に資する購入であること
試験販売若しくは商業化(市販)されている技術であり、複製可能なものであること
“Rural Development Regulation 4280 subpart B”に定められているテクニカルメリットを
有しているプロジェクトであること
農業生産者は、農村地域・非農村地域のいずれにあっても良いが、小規模事業者は
農村地域(地方)に位置していること
申請者は、プロジェクトのオーナーであり、収益・支出・運転・メンテナンスを管理するこ
と
用地(敷地)は、関連する連邦政府の融資若しくは融資保証の条件に応じて、用地を
調整し、農業生産者若しくは小規模事業者によって管理すること
プロジェクトの期間に亘った運営・管理(O&M)や債務返済等、収益に関する十分な情
報を有していること
また、補助金額及び融資保証の上限等は、次に示す通りである34。
① 補助金
補助金の上限額は事業費の最大 25%であり、対象となるカテゴリによって、次の補助金額
が支給される。
表 5-9 助成金の限度額(2013 年)
再生可能エネルギーシス
テム
エネルギー効率改善
33
34
2,500 ドル~50 万ドル
(対象事業費の最高 25%か 50 万ドルのいずれか少ない方)
1,500 ドル~25 万ドル
(対象事業費の最高 25%か 25 万ドルのいずれか少ない方)
http://www.rurdev.usda.gov/BCP_ReapResEei_Eligibility.html(2013 年 1 月 14 日更新)
http://www.rurdev.usda.gov/BCP_ReapResEei_Financing.html(2013 年 1 月 14 日更新)
121
② 融資保証
REAP プログラムにおける保証融資の限度額は、融資の申し込み案件毎に 2,500 万ドルで
ある。
最低融資額は 5,000 ドルであり、認定された事業の総額の最大 75%まで本制度によって、
融資保証を受けることができる。
更に、融資保証の上限は、融資額に応じて以下のように適用される。
 60 万ドル以下の融資に対して 85%
 60 万ドルから最高 500 万ドルまでの融資に対して 80%
 500 万ドルから最高千万ドルまでの融資に対して 70%
 1 千万ドルから最高 2,500 万ドルまでの融資に対して 60%
なお、本融資保証制度を活用する場合、レンダーは、プログラムに対する資格を有している
必要がある。連邦政府と州が認定した銀行(Federal and State-chartered banks)、農業信用制
度銀行(Farm Credit System banks)、貯蓄貸付組合(savings and loan associations)等、多くの
金融機関が資格を有している。米国農務省によって承認された場合も対象となる。
③ 融資保証制度と補助金の組み合わせ
下記に示す条件を満たす場合、融資保証制度と補助金を組み合わせて申請することがで
きる。
 両制度を合わせて、認定された事業の総額の 75%を超えることはできない。
 先述した融資保証制度の上限額も適用
 融資保証制度の上限は、融資の申し込み案件毎に 2,500 万ドルである。また、融資額
に応じた融資保証の上限も適用される。
 助成金の限度額は、再生可能エネルギーシステムについては対象事業費の最高
25%か 50 万ドルのいずれか少ない方。また、エネルギー効率改善は、対象事業費の
最高 25%か 25 万ドルのいずれか少ない方が適用となる。
 両制度の最低支援額は 5,000 ドルであり、そのうち助成金は少なくとも 1,500 ドルとす
る。
122
5.2.3
融資保証に関する主な支援策
(1) バイオリファイナリー支援プログラム
バイオリファイナリー支援プログラム(Biorefinery Assistance Program)は、米国農務省の農
村開発が実施する商業規模のバイオリファイナリーの開発、建設、改修のための融資保証で
ある。
借り手は個人、エンティティ、インディアン部族、国又は地方公共団体、企業、農業協同組
合や農業協同組合の組織、農業生産者の団体、国立研究所、高等教育機関、農村の電気協
同組合、公共電力事業体とのいずれかのコンソーシアムを含むエンティティのこれらのタイプ
である。資金調達事業体は、適格なプロジェクト費用のための資金の少なくとも 20%を提供し
なければならず、資金調達のためのアプリケーションは、独立した実行可能性調査や技術評
価を含める必要がある。事業費には機器の購入や設置、建設または改修費、許可及びライセ
ンス料、運転資金、土地取得、資金調達のコストが含まれている。
本プログラムで対象となっている技術等は次の通りである。
埋立地ガス、バイオマス、ごみ発電、エタノール、バイオディーゼル
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US57F&re=1&ee=1(2013 年 1 月 3 日
更新)を基に三菱総研作成
(2) 債務保証プログラム
債務保証プログラム(Loan Guarantee Program)は、エネルギー省による、融資保証を付与す
る制度である35。
民間資金を調達できる可能性が低い、革新的なクリーン・テクノロジーを支援することが目的
となっており、当該制度の下、100 億ドル以上の省エネ、再生可能エネルギー、先進的な送配
電事業に対する融資保証権限が付与された。
本制度は、以下のような事業に対して適用され、一般的に研究開発活動に対しては適用さ
れない。
 大気汚染物質または温室効果ガスの人為的排出を回避、削減、または隔離する事業
 融資保証が付与された時点における米国内で利用可能な商業化された技術と比較し
て、より新しい、あるいは画期的に向上した技術を活用する事業
35
本制度のウェブサイトは、http://energy.gov/lpo/loan-programs-office
123
5.2.4
その他の支援策
(1) クリーン再生可能エネルギー債券発行
クリーン再生可能エネルギー債券発行(Clean Renewable Energy Bonds:CREB)は、再生
可能エネルギー事業の資金調達の手段として、州政府や地方自治体等政府機関、電力協同
組合、一部民間金融機関により発行される利息ゼロの債券である。債券の発行量は米国議会
によって決定され、内国歳入庁(IRS)が債券発行を希望する機関(州政府や地方自治体等政
府機関、電力協同組合、一部民間金融機関)に割り当て、割り当てられた債券を各機関が販
売する。
このようにして販売された CREB を購入した債権者(bondholder)は、利息が得られない代わ
りに、財務省により毎日定められる税控除率(tax credit rate)の 70%について税控除を受けるこ
とができる。一方で、CREB の発行により調達された資金を基に組まれた融資の利用者
(borrower)は、CREB の元本に相当する金額だけを返済するだけで良い。
「2008 年エネルギー向上・拡大法(Energy Improvement and Extension Act of 2008)」により
8 億ドル分の CREB 債券の発行が認められていたところ、2009 年 2 月に成立した「米国再生・
再投資法」により 16 億ドル分が追加されたため、発行額は合計で 24 億ドルまで許可されること
となった36。
本プログラムで対象となっている再生可能エネルギーは次の通りである。
太陽熱発電、太陽光発電、埋立地ガス、風力発電、バイオマス、水力発電、地熱発
電、ごみ発電、流体動力学パワー(流水)、嫌気性消化、潮汐エネルギー、波力エネル
ギー、海洋温度差発電
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US45F&re=1&ee=1(2012 年 10 月 12
日更新)を基に三菱総研作成
(2) 適格エネルギー保全債券
適格エネルギー保全債券(Qualified Energy Conservation Bonds:QECBs)は、CREB と同
様に、州政府、自治体、先住民族政府が、「適格エネルギー保全事業( qualified energy
conservation projects)」の資金調達のために、利息ゼロの債券である QECB を発行するもので
ある。
QECB の発行量は 2008 年 7 月 1 日付けの州の人口が米国総人口に占める割合に基づき
決定され、割り当てられる。割り当てられた債券は、それぞれの州により、一部を「大型地方政
府(large local governments)」(人口 10 万人以上の自治体または郡)に配分する。
債権者は、利息が得られない代わりに、財務省により毎日定められる税控除率(tax credit
rate)の 70%について税控除を受けることが出来る。一方で、QECB の発行により調達された資
金を基に組まれた融資の利用者(borrower)は、QECB の元本に相当する金額だけを返済す
るだけで良い。
36
日本貿易振興機構『エネルギー効率の向上および再生可能エネルギー利用の促進に向けた米国連邦政府・主
要州のプログラム活用可能性調査』2010 年 9 月
124
2008 年エネルギー向上・拡大法によって 8 億ドルとされていた許容債券発行量(allowable
bond volume)が、米国再生・再投資法により 32 億ドルと 4 倍に引き上げられた37。
本プログラムで対象となっている再生可能エネルギーは次の通りである。
太陽熱発電、太陽光発電、埋立地ガス、風力発電、バイオマス、水力発電、地熱発
電、ごみ発電、流体動力学パワー(流水)、嫌気性消化、潮汐エネルギー、波力エネル
ギー、海洋温度差発電
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US51F&re=1&ee=1(2012 年 7 月 9 日
更新)を基に三菱総研作成
(3) 先住民族エネルギー・プログラム助成
先住民族エネルギー・プログラム助成(Tribal Energy Program(TEP)Grant)は、先住民族政
府による再生可能エネルギー利用や省エネルギー化に向けた取り組みに対し、エネルギー省
が財政支援、技術支援、教育訓練等を提供するプログラムである。
米国エネルギー省は、”Tribal Energy Program”として、再生可能エネルギーやエネルギー
の効率化技術の開発を通じて、先住民族のエネルギー自給、経済成長と先住民族の土地で
の雇用を促進することを目的に行っている。本プログラムは、再生可能なエネルギー資源とエ
ネルギー効率化対策の評価と開発のため、財政支援や技術支援、教育訓練等を提供するも
のである。
本プログラムで対象となっている設備等は次の通りである。
洗濯機、冷蔵庫、温水器、照明、照明制御/センサ、
冷凍機、炉、ボイラ、セントラル·エアコン、プログラム可能なサーモスタット、
エネルギーマネジメントシステム/ビル制御、
コーキング/隙間充填材、ダクト/気密、
建築断熱材、窓、サイディング(羽目板)、屋根、総合的な対策/建物全体(他のエネル
ギー効率の改善は対象外となる場合がある)
パッシブソーラー暖房、ソーラー温水熱、太陽熱暖房(Solar Space Heat)、
太陽光発電、風力発電、バイオマス、水力、地熱電気、地熱ヒートポンプ
出所)http://www.dsireusa.org/incentives/incentive.cfm?Incentive_Code=US07F&re=1&ee=1(2013 年 2 月 1 日
更新)を基に三菱総研作成
37
日本貿易振興機構『エネルギー効率の向上および再生可能エネルギー利用の促進に向けた米国連邦政府・主
要州のプログラム活用可能性調査』2010 年 9 月
125
5.3
5.3.1
英国における金融支援措置
エネルギー・環境分野における政策動向等
英国のエネルギー・環境政策は、「2003 年エネルギー政策」、「2007 年エネルギー政策」、
「2008 年原子力政策」、「2008 年気候変動法」そして 2009 年に EU が発令した「再エネ利用促
進指令」等を基本としている。
(1) 地球温暖化防止政策
英国政府では 2050 年までに温室効果ガスの排出量を、1990 年比で少なくとも 80%削減す
るという目標を掲げ、また EU レベルでの達成義務として 2020 年までにエネルギー消費におけ
る再生可能エネルギーの割合を 15%にまで高めることを掲げている。
また、熱分野における再生可能エネルギーの導入目標は 2050 年までに 12%である。
(2) 再生可能エネルギーの普及
英国は、「再生可能エネルギーに関する 2009 年 EU 指令」によってエネルギーの全消費量
に占める再生可能エネルギー資源の割合を 2020 年までに 15%(石油換算 2,051 万トン(toe)
に匹敵)に高めることが義務付けられている。水力資源が少ない英国は、EU 諸国内でも再生
可能エネルギー比率が最も小さく、その割合は 2010 年時点において約 3.3%となっている。
熱部門は最終エネルギー消費量の約半分をしめており、再生可能エネルギー投入の余地
は非常に大きい。
これらを実現するための施策として、再生可能エネルギーの支援制度(RO、FIT)や熱利用
も含めた再生可能エネルギーの導入促進政策、低炭素電源導入のための卸電力市場改革
(EMR)、系統接続の迅速化、許認可プロセスの簡素化等を実施、若しくは計画している。
(3) 省エネルギーの促進
2008 年気候変動法の目標値を達成するための具体策として、2009 年には「英国低炭素以
降計画(UK Law Carbon Transition Plan:UKLCTP)が発表された。UKLCTP は、2020 年の温
室効果ガス削減目標の達成に向けて、各セクターに削減量を割振るとともに、その施策を示し
たものである。
UKLCTP では、産業・商業部門及び家庭部門における施策の柱を省エネルギーと位置付
けている。
産業部門では、欧州排出量取引制度(EU-ETS)が義務付けられない企業を対象とした国
内排出量取引制度(CRC)を開始している。
家庭部門では、暖房需要がエネルギー需要の 3 分の 2 を占め、断熱工事や高効率ボイラ
への取替え等によって削減できる余地が非常に大きいと考えらており、従来からの省エネルギ
ー推進策に加えて、新たな試みとしてグリーンディール制度の導入を計画している。
126
5.3.2
税制優遇に関する主な支援策
(1) 法人税に対する初年度控除
法人税に対する初年度控除(First year allowances)は、対象設備の導入コストに対して
100%の初年度控除を法人税課税所得に適用するものである。2009 年(排気ガスゼロ自動車
については 2010 年)から実施されている。
本制度の主な対象設備等は次の通りである。
 省エネ機器(照明器具、太陽熱利用設備、空調機器、換気機器等)
 低炭素燃料充填設備(天然ガス、バイオガス、水素)
 低公害乗用車(電気自動車、110g-CO2/km 以下の低炭素車両)
 ゼロエミッション貨物車
(2) 炭素税減税
エネルギーを多用する産業(化学や鉄鋼等)に対し、省エネルギー目標を達成すれば炭素
税(Climate Change Levy)が最大 65%免除となる制度を 2001 年より実施している(Climate
Change Agreements)。
127
5.3.3
助成に関する主な支援策
(1) 固定価格買取制度
英国では、2010 年 4 月より、再生可能エネルギーに対する電力の固定価格買取制度
(Feed-In Tariffs:FIT)を 5MW 以下の電源を対象に実施している。本制度は、太陽光発電装
置・風力発電装置・バイオマス発電装置・水力発電設備・コジェネ等が対象となっている。
なお、英国では、再生可能エネルギーの支援制度として、再生可能エネルギー義務制度
(Renewable Obligation:RO)が導入されていた。RO は、全ての小売事業者に対し、小売電力
量の一定割合(RO 義務量)について、再生可能エネルギー発電事業者から再生可能エネル
ギー証書(Renewable Obligation Certificate:ROC)の購入を義務付けた制度である。RO の対
象となる設備は、50kW を超える再生可能エネルギープロジェクト(20MW を超える大水力を除
く)である。
本制度も移行措置として 2027 年(案)まで実施されるため、現在、50kW~5MW の設備は、
FIT と RO の選択制となっている。
(2) 再生可能熱エネルギー利用イシニアチブ
再生可能熱エネルギーイニシアチブ支払制度(Renewable Heat Initiative-pay:RHI 制度)
は、商業用・産業用・公的機関用・非営利組織用・地方自治体用の再生可能熱エネルギー利
用設備に対して 20 年間にわたり支払いを行う制度である。
RHI 制度は、再生可能エネルギーに由来する熱エネルギーの利用量を増加させることを目
的としており、英国の温室効果ガス削減に貢献し、気候変動を緩和することができる。
非商用分野(住宅)における RHI 制度は 2014 年 4 月 1 日から施行されている。その後 2012
年の評価報告書の提案を受けて住宅用に拡張されることとなり、RHI 制度は 2 段階に分けて
導入されることとなった。
 第 1 フェーズ:産業用、事業所・公共用建物の暖房・給湯等、非住宅用の熱生成設備の
設置に対して RHI を開始。
 第 2 フェーズ:2012 年 9 月に第 1 フェーズの評価報告書が公表された。その結果と「英
国政府の熱供給戦略」と照らしあわせ、英国政府は住宅用設備に対しても 2014 年 4 月
1 日から RHI 制度を施行することを公表。
RHI 制度の助成対象は原則として、次に掲げる熱供給システムと電熱併給システム(CHP)
である。なお、対象設備の多くに、個別の技術要件等が定められている。
 バイオマスボイラー(CHP 含む)
 バイオガス焼却施設(200kWth38以下のものに限る)
 地熱利用(CHP 含む)
 地中熱利用ヒートポンプ(給湯用)
 水利用ヒートポンプ(給湯用)
 家庭ごみ中の生物分解可能な成分からのエネルギー利用
38
kWthermal のこと。熱量を kW で示したものである。
128

太陽熱利用(200kWth 以下のものに限る)
2014 年 4 月 1 日以降は、支払価格に以下の単価が適用されている。なお、各支払価格(単
価)は 20 年にわたって固定されている。
表 5-10 非住宅用 RHI 制度の支払価格(2014 年 4 月 1 日以降)
単価種類名
対象技術
単価
(ペンス/kWh)
消費者物価指数
調整後の価格
(2.7%)
TierⅠ: 8.6
8.8
バイオマス燃料
(固形)、家庭ごみ
利 用 ( CHP を 含 200kWth 以上、
1,000kWth 未満
む)
TierⅡ:
2.2
2.3
TierⅠ:
5.0
5.1
TierⅡ:
2.1
2.2
1,000kWth 以上
1.0
1
4.8
4.9
3.5
3.6
小規模バイオマス
中規模バイオマス
対象規模
200kWth 未満
大規模バイオマス
地熱大規模利用
地中熱利用ヒート
100kWth 未満
ポ ン プ、 水 利 用ヒ
ートポンプ、地熱
100kWth 以上
を利用
太陽熱
太陽熱
200kWth 未満
9.2
9.4
バイオメタン
バイオメタンの利
用、 バイ オガ スの
燃焼(最終処分場
から発生するガス
を除く)
バイ オメタンについ
ては規模を問わな
い、バイオガスにつ
いては 200kWth 未
満
7.3
7.5
地熱小規模利用
出所)ofgem ウェブサイト、Tariffs applicable for Non-Domestic RHI for Great Britain from 1 April 2014、
https://www.ofgem.gov.uk/environmental-programmes/non-domestic-renewable-heat-incentive-rhi/tariffs
-and-payments を基に三菱総研作成、2014 年 5 月 27 日取得
129
5.3.4
融資に関する主な支援策
(1) グリーンディール
グリーンディール制度(Green Deal)は、省エネルギーを目的とした住宅・非住宅施設の改
築・改装の際に利用できる融資制度で、節約されたエネルギーに相当する額を省エネルギー
改築への投資に対する助成という名目で支払う制度である。
具体的には、工事費用等の支払いを月々の電気・ガス料金とともに徴収する仕組みであり、
省エネルギー改築や機器の導入によって削減されたエネルギー費用に相当する金額が、返
済に充てられるものである。
出所)環境省、『住宅・建築物 WG とりまとめ』、「2013 年以降の対策・施策に関する検討小委員会」平成 24 年
3 月 23 日資料
図 5-1 グリーンディール制度の流れ
本制度では、政府が予め認定した設備や省エネルギー改築・機器が対象となる。主な省エネ
ルギー改築例は、下記のようなものであり、この改築に必要な機器等が対象となる。
 断熱工事―例えば外壁、中空壁、屋根裏の断熱工事
 暖房の効率化
 気密性の検査
 二重ガラス化
 再生可能エネルギーの発生設備取り付け(例:太陽光パネル、ヒートポンプ)
130
5.3.5
その他の支援策
(1) グリーン投資銀行による投融資
2012 年 10 月、英国において世界初の温暖化対策投融資を主業務とした公的金融機関で
あるグリーン投資銀行(Green Investment Bank:GIB)が設立された。英国政府が財源の一部と
して 30 億ポンド(約 4,200 億円)を出資しているが、政府から独立した形で運営されている。
GIB は、環境関連事業に対する民間からの投資を促進することを目的にしており、GIB 自身
の投資を呼び水として、民間資金を 150 億ポンド(約 2.1 兆円)動員する計画を掲げている39。
投資の主な目的はリスク評価と新規技術開発であり、これにより多くの新規開発案件に対し
て民間投資機関が正確な見通しを行えるような土台を作ることで、環境関連部門に民間投資
を呼びこむことを目的としている40。具体的には、主に次の 3 分野に融資を行っており、これら
は、市場がうまく機能しておらず、GIB の介入の正当性を欧州委員会に示すことが可能な分野
であり、欧州委員会の許可を得て、投資を実施している。



エネルギー効率化(建築用部品、オンサイト発電設備等)
廃棄物及びバイオエネルギー(廃棄物処理プラント、バイオマスのコジェネ設備、嫌気性
消化プラント等)
洋上風力発電
なお、大規模なプロジェクトを対象とした融資がメインだが、小規模なプロジェクトへの融資
も行っている。小規模分野ではコミュニティパワーに力を入れている。
エネルギー効率化については、SDCL EE Co (UK) LLP41が運営する「エネルギー効率化に
向けた投資ファンド(UK Energy Efficiency Investments Fund)」によっても取組がなされており、
GIB はこのファンドに 50 百万ポンドを出資している。
当該ファンドは、英国全域のエネルギー効率化プロジェクトを推進するために 2012 年 9 月
に設立され、エネルギー効率化を目的とした建物の改築や再生可能エネルギー熱の利用、都
市基盤の整備等に活用されている。
(2) 排出量取引制度
英国では、欧州排出量取引制度(EU-ETS)や気候変動合意(CCA)へ参加しないエネルギ
ー非集約産業や商業・公共部門を対象として、2011 年 4 月から独自の排出量取引制度である
CRC(Carbon Reduction commitment Energy Efficiency Scheme)を運用している。
本制度の対象は、年間消費電力量が 600 万 kWh(全事業所合計)以上の法人で、民生部
門の比較的大規模な企業や、省庁、中規模以上の自治体等が含まれ、CO2 総排出量の 10%
をカバーしている。
2011年~2013年までの3年間の導入フェーズの実績を踏まえ、2014年度以降は排出枠総
量が規制され、オークション方式により毎年の入札で排出枠が購入される42。
39
40
41
42
http://www.env.go.jp/policy/kinyu/report_h2603.pdf
http://www.huffingtonpost.co.uk/vince-cable/vince-cable-green-investment-bank_b_6076420.html
http://www.sdcl-ib.com/
海外電力調査会『海外諸国の電気事業』2014
131
5.4
5.4.1
ドイツにおける金融支援措置
エネルギー・環境分野における政策動向等
ドイツは、2022 年までに原子力発電所を段階的に廃止、2050 年までに電力総消費量に占
める再生可能エネルギーの割合を 80%(最終エネルギー消費に占める再生可能エネルギー
の割合を 60%)にするという目標を掲げている。一次エネルギー消費量は 2008 年から半減す
ると予想されるため、温室効果ガスの排出量は 2050 年時点で 1990 年の 80%以内を維持でき
ると見込んでいる。
また、現在、送電網の整備、電力料金の高騰等の課題を抱えているが、第三次メルケル政
権は現在の路線を踏襲、強化すると見られる。
再生可能エネルギーの導入割合の増加に伴い、今後のドイツの電力供給は現状よりも不安
定とならざるを得ず、建物の断熱改修、熱電併給システムの導入、生産プロセスの改善等によ
り省エネルギーを推進することが必要である。さらに、電力の不安定な供給と需要変動を吸収
するための系統技術の開発等によるイノベーションが期待される。
(1) 脱原子力政策
1998 年から 2005 年の間に政権を握った SPD(社会民主党)と緑の党による連立政権は、脱
原子力、再生可能エネルギーの普及、環境税制改革等、それ以前とは異なる政策を実行し、
ドイツのエネルギー政策転換の糸口を作った。
2000 年 6 月に原子力発電所を段階的に廃止する「脱原子力協定」に、連邦政府と電力業
界が合意。翌年の 2001 年 6 月には、協定に正式調印した。そして、この協定の内容に基づき、
2002 年 4 月に「原子力法」が改定され、脱原子力政策が法制化されるに至った。
メルケル政権下において、2010 年 12 月には既存原子力発電所の運転期間が延長43される
等、一旦の直しがあったが、2011 年 3 月に発生した福島第一原子力発電所の事故を契機とし
て、原子力政策が再検討され、2011 年 6 月には、運転期間の延長を破棄する決定が下された。
現在、稼働している原子炉は 2022 年末までに段階的に停止される予定となっている。
(2) 再生可能エネルギーの普及
再生可能エネルギーの普及は、電力部門では主として固定価格買取制度(FIT)によって進
められている。同制度は、平均的な卸電力価格より高い水準の価格で再生可能エネルギーに
よ る 電 力 を 配 電 系 統 運 用 者 ( Distribution System Operator : DSO ) と 送 電 系 統 運 用 者
(Transmission System Operator:TSO)に買い取ることを義務付けている制度である。ドイツで
は、この制度を 1991 年~2000 年 3 月の間は「電力買取法」に規定し、運用していた。しかし、
同法の施行時には、太陽光発電の買取価格が低いため普及が進まない等の問題があり、
2000 年 4 月から「再生可能エネルギー法(EEG)」を施行(同時に「電力買取法」は廃止)し、太
陽光による電力の買取価格を大幅に引き上げる等の制度変更を行った。
ドイツでは、EU の再生可能エネルギー利用促進指令により、2020 年までに最終エネルギ
43
原子力発電所の廃止時期を 2036 年まで後ろ倒しにした。
132
ー消費量の 18%を再生可能エネルギーで賄うことが義務付けられている。運輸部門について
は他の EU 加盟国と同様に同部門の最終エネルギー消費量の 10%を再生可能エネルギーで
賄うことが義務付けられている。
再生可能エネルギーの導入は、電力、熱、運輸の各部門で進められるが、その中心は電力
部門が担うとみられており、2020 年には総消費電力量の 38.6%が再生可能エネルギー発電
により賄われると想定される。
2012 年現在の再生可能エネルギーの設備容量は 77,121MW であり、2000 年の 6 倍に増
加している。特に風力開発の進展は目覚しく 1990 年~2012 年の間に約 570 倍に増大した。
2012 年末現在では 31,320MW に達している。また、太陽光発電は、住宅に加え、メガソーラー
の建設も進められており、2012 年末現在 32,640MW と世界一の規模を誇る。
太陽光
風力
バイオマス
水力
出所)BMU ”Renewable Energy sources in figures”2013
図 5-2 再生可能エネルギーの発電量の推移
しかし、再生可能エネルギー賦課金の急激な増額等を背景に、再生可能エネルギー法は
改正されており、市場プレミアム制度オプションの導入や買取価格の引き下げ等が盛り込まれ
ている。
133
(3) 再生可能エネルギー熱の普及
ドイツは寒冷地であり、最終エネルギー消費の 40%が熱による利用となっている。
ドイツにおける建物内のエネルギー消費量のうち、特に暖房や給湯等の熱エネルギー消費
がその 90%を占める。建物の壁や窓からの損失も大きいため、建物のエネルギー効率を上げ
ることによってエネルギー消費量を大きく削減することができる。気候変動対策の一つとして、
建物の熱エネルギー政策はドイツで重要な位置を占めている。
そのため、ドイツ連邦政府は熱エネルギー消費においても再生可能エネルギーや環境に
やさしく温室効果ガス排出の少ない熱生成技術に対する関心が非常に高くなっている。
2009 年 に施 行 され た 再生 可能エ ネ ルギ ー熱法( Gesetz zur Förderung Erneuerbarer
Energien im Wärmebereich:Erneuerbare-Energien-Wärmegesetz - EEWärmeG)では、再生可
能エネルギーの熱及び冷熱利用にかかる技術のさらなる発展を可能にし、持続可能な発展と
エネルギー供給を実現し、化石燃料への依存から脱却することを目的として掲げており、その
ために 2020 年における熱の最終エネルギー消費における再生可能エネルギーの割合を
14%まで高めることを目標としている。
134
5.4.2
税制優遇に関する主な支援策
(1) 税控除
建物の改築に伴い暖房器具を取り替える場合、その作業にかかる工事費用のうち、人件費
分について税控除の対象とする制度であり、連邦金融省が管轄している。
なお、これはあくまで人間が行う作業についてのみを税控除の対象としており、例えば暖房
設備の生産コストは控除の対象とはならない。対象は、暖房を購入し住宅に設置するものであ
り、対象となる暖房機器は、特に種類を問わない。
新規の暖房を設置する際には、新規暖房設置費用のうち、28,550 ユーロまでが税控除の対
象となる。確定申告の際、暖房設置費用の 20%、最大で 5,712 ユーロが税控除額となる。設置
費用とは主に人件費を指し、それ以外の費用(資材購入費)等は控除の対象とはならない。
135
5.4.3
助成に関する主な支援策
(1) 固定価格買取制度
ドイツでは、1991 年に買取制度を導入し、2000 年に固定価格買取制度(Feed-In Tariffs)に
移行している。2004 年には、太陽光発電等の買取価格の引き上げを行っており、それ以降、
再生可能エネルギーの導入拡大が本格化している。現在では、買取価格は段階的に引き下
げられており大規模発電所に関しては廃止される予定となっている。
太陽光発電装置、風力発電装置、バイオマス発電装置、水力発電設備、地熱発電装置が
対象となっており、EEG 法以降の買取価格(2011 年まで)は表 5-11 の通りである。
EEG 法では、電力買取法での問題点を踏まえ、再生可能エネルギー発電事業者が一定の
期間内に投資費用を回収できる価格が設定されている。再生可能エネルギー電源の設置者
が、設備の運転期間内に建設等の投資費や運転費に加えて適正な利潤を回収できるように、
同電源からの発電電力を長期間にわたって固定価格で買取ることを保証するものであり、い
わば、総括原価方式に基づく制度である。買取価格は電源種別ごとに標準的な設備の資本
費、運転費、金利を基にして算出され、全国一律に設定されている。また、同法は、再エネ電
源設備の建設等に係る投資費や運転費の変化及び設備導入量の実績・予測に基づき、一定
期間を経過するごとに買取価格を引き下げることを規定している。
水力
2000 年※
2001 年
2002 年
2003 年
2004 年
2005 年
2006 年
2007 年
2008 年
2009 年
2010 年
2011 年
7.21
7.25
7.25
7.24
7.32
7.35
7.44
7.53
7.60
7.84
7.43
4.77
表 5-11 再生可能エネルギー電力の買取価格
(単位:ユーロセント/kWh)
廃棄物
バイオ
陸上
洋上
地熱
太陽光
ガス
マス
風力
風力
9.62
9.10
51.05
9.51
9.10
50.79
9.49
9.09
50.43
9.38
9.08
49.11
7.04
9.70
15.00
9.02
50.83
6.99
10.80
15.00
8.96
52.96
7.01
12.27
12.50
8.90
53.00
7.01
13.58
15.00
8.83
51.96
7.06
14.24
15.00
8.78
50.20
7.06
16.10
19.84
8.79
47.98
4.24
16.86
20.58
8.81
15.00
43.57
1.98
16.45
20.69
8.62
15.00
40.16
※1 2000 年 4 月~12 月
※2 上表に示したのは各電源別の平均買取価格(=電源別買取費用/電源別買取電力量)。系統運用者が
各発電設備から買取る価格は、設備の規模やその他の条件によって異なっている。
出所)海外電力調査会『海外諸国の電気事業』2014 を基に三菱総研作成
更に、2012 年及び 2014 年に再生可能エネルギー法改正がなされており、買取価格の改定
や市場プレミアム制度オプションの導入等が行われている。
136
(2) クリーントラック購入補助金
クリーントラック購入補助金(Clean Truck Procurement Subsidies)とは、対象トラックの購入者
に対し、1 台につき 4,250 ユーロの補助金支給又は低金利融資を実施する制度である。
2007 年から開始され、Euro V または EEV Class 1 排ガス基準を満たすトラックが対象とな
っている。予算規模は、185 百万ユーロである。
(3) 市場活性化プログラム(MAP)における BAFA による補助制度
ドイツでは、「再生可能エネルギー熱法」に基づいて新築建物への再生可能熱設備もしくは
熱供給を義務付けるとともに、既存建物向けには「市場促進プログラム」で設置費補助を実施
している。
市場活性化プログラム(Marktanreizprogramm:MAP)は、2020 年までに熱の最終エネルギ
ー消費における再生可能エネルギーの割合を 14%まで高めるという政府目標を達成するため、
高効率なヒートポンプや再生可能熱エネルギー設備を対象とした支援プログラムである。
小型の設備に対する支援は連邦経済・技術省の外局である連邦経済・輸出管理局
(Bundesamt für Wirtschaft und Ausfuhrkontrolle:BAFA)が設備費補助を提供している。なお、
大規模設備については、主に中小企業導入分についてドイツ復興金融公庫(Kreditanstalt für
Wiederaufbau:KfW)が、償還補助や低利融資や部分的債務免除等を提供している44。
現行制度では、以下の技術が支援対象となっている。BAFA の支援を受けることができる設
備 の 種 類 と 支 援 額 は 、 連 邦 環 境 省 ” Förderung im Marktanreizprogramm 2014 des
Bundesministeriums”45に取りまとめられている。





総集熱面積が 40m2 以下の太陽熱収集システム
大規模な蓄熱機能を備えている総集熱面積 40m2 超の太陽熱収集システムで一世
帯/二世帯住宅に設置されているもの
定格熱出力が 100kW 以下で熱利用目的の固形バイオマスボイラーのための自動
燃料供給設備
高効率ヒートポンプ(ガイドラインに基づき一定の要件を満たしているもの)
熱分野における再生可能エネルギー利用技術の中で特に革新的な技術のうち、ガ
イドラインに基づくもの
 総集熱面積が 20~40m2 の大規模太陽熱収集システム
 定格熱出力が 100kW 以下の固形バイオマスボイラーにおける温室効
果ガス排出削減または効率向上の二次的対策
出所)熱分野における再生可能エネルギー利用支援策に関するガイドライン(Richtlinien zur Förderung von
Maßnahmen zur Nutzung erneuerbarer Energien im Wärmemarkt) 2012 年 7 月 20 日
また、「KfW エネルギー効率改築(追加融資)」制度は、BAFA による MAP の補助金に対し
て追加的な融資が必要な場合に利用することができる低利融資プログラム(プログラム番号:
44
KfW-再生可能エネルギー・プログラム(プレミアム)(KfW-Programm Erneuerbare Energien “Premium”)
http://www.erneuerbare-energien.de/fileadmin/Daten_EE/Dokumente__PDFs_/map_2014_foerderun
g_bafa.pdf
45
137
167)がある。
138
5.4.4
融資に関する主な支援策
(1) KfW による再生可能エネルギー・プログラム(標準)
KfW では、「再生可能エネルギー・プログラム(標準)」として低金利・長期での融資支援を
実施している(プログラム番号:270)。
直近 3 年間では、再生可能エネルギーの全案件の約 50%が、KfW の融資を受けている。
表 5-12 KfW 再生可能エネルギー・プログラム(標準)の概要
•
対象者
対象分野
融資条件
及び特長
•
•
•
•
電力系統あるいは熱供給配管に発生した電気あるいは熱を供給する
個人・非営利団体
自営業の農家
個人が議決権の過半数を所有するドイツ及び非ドイツ企業
地方自治体、教会や慈善団体が株式を所有する企業
投資ファンド
•
•
太陽光発電、バイオマス発電、風力発電、水力発電、地熱発電
再生可能エネルギーを燃料として、コージェネレーションシステムから
供給される電気及び熱
•
•
•
•
投資費用の 100%まで融資可能(ただし 25 百万€未満)
長期の低利融資
10 年間固定金利、あるいはさらに長い返済期間全体の固定金利
プロジェクト開始時の返済猶予期間
出所)KfW へのヒアリングを基に三菱総研作成
その他、地熱エネルギーへの開発への低利・長期融資(プログラム番号:272)や、洋上風力
発電の開発事業への融資(プログラム番号:273)等、再生可能エネルギー発電設備の導入・
拡張に対する低利子融資制度を多数実施している。
(2) 市場活性化プログラム(MAP)における KfW による再生可能エネルギー・プログラム(プ
レミアム)
ドイツ復興金融公庫(Kreditbank für Wiederaufbau:KfW)では、MAP の一環として、BAFA
が管轄する設備よりも大規模設備の設置を支援するため、低利融資や部分的債務免除等を
行っている。MAP の一部であるが、本プログラムは特に「KfW-再生可能エネルギー・プログ
ラム(プレミアム)(KfW-Programm Erneuerbare Energien “Premium”)」と名付けられている。
対象者は、先述の BAFA とほぼ同じであるが、条件付き46で大企業でも支援を受けることが
できる点が異なっている。
対象設備は、下表に示す通り、出力 100kW 以上のヒートポンプ、再生可能熱エネルギーに
よる近距離・遠隔地域熱供給、10m3 以上の蓄熱設備等である。
46
対象技術は太陽熱設備、深部地熱、蓄熱設備、近郊熱供給網に限られる。
139
表 5-13KfW による支援の対象技術と支援額
太陽熱設備
バイオマス
ヒートポンプ
バイオガス
深穴地熱
地域熱供給網
蓄熱設備
対象技術
集合住宅/非住居用建物に設置する 40m2 以上の大型の太陽熱設備:
給湯または/及び暖房用
プロセス熱利用
太陽光冷熱生成設備
地域熱供給網利用
固形バイオマスの燃焼/ガス化設備
定格出力 100kW 以上の熱利用設備
100kW~2,000kW のコージェネレーションシステム
大型の高効率ヒートポンプ(大気熱/水ヒートポンプを除く、定格出力 100kW 以上、
カスケード利用も可)
建物の暖房・給湯併用
非住居用建物の暖房(給湯に利用しても良い)
プロセス熱利用
地域熱供給網利用
バイオガス供給パイプライン(最短でも 300m のガスパイプライン長、バイオガス生成
用バイオメタンは除く、再生可能エネルギー法 2012 で認められたコージェネレーシ
ョンシステム、または発電用燃料利用のみ)
深度のある地中熱利用設備の導入と利用、深さ 400m 以上、熱源水の温度が最低
20℃以上
熱利用のみ(供給された熱を用いるコージェネレーションシステムでは電力:熱の割
合が最大でも 0.15kWel/kWth であるもの)
その他の KfW 支援プログラムと部分的に組み合わせることも可能
コージェネレーションシステム利用(発電用の場合は再生可能エネルギー法または
コージェネレーションシステム法に基づく支援策が優先される)
地域熱供給網、熱源の割合に制限あり(太陽熱最低 20%で残りの半分以上が高効
率コージェネレーションシステム、ヒートポンプ、排熱利用等、または最低 50%以上
が再生可能エネルギー、ヒートポンプ、排熱利用による設備、または 50%以上がこ
れらの組み合わせであること)。
多くの部分が新規設置の場合は支援の対象外とする(ただしプロセス熱利用は例
外)。
コージェネレーションシステムを用い、コージェネレーションシステム法の下で支援
を受けることが出来る設備は対象外とする。
家庭の結節点を含む(新規設置は除く)
10m3 以上で再生可能熱エネルギーのための大型の蓄熱設備
コージェネレーションシステム法の下で支援が可能なものは対象外とする。
出所)連邦環境省、Förderung im Marktanreizprogramm 2014 Teil KfW, Programm Erneuerbare Energien
(Premium)を基に三菱総研作成
https://www.kfw.de/Download-Center/F%C3%B6rderprogramme-(Inlandsf%C3%B6rderung)/PDF-Dokumente/
6000002410-Merkblatt-271-281-272-282.pdf
対象の設備はドイツ国内に設置され、申請の際に示された用途に少なくとも 7 年間使用する
必要がある。
低利融資を受ける場合であれば、その額設備ごとに最大 1,000 万ユーロまで、また純投資
140
額47の 100%までを受け取ることができる。純投資には、専門家による適正な設置及びシステム
の運用に必要なコストであり、以下のものが含まれる。




エネルギーコンサルタントによるコンサルティング、計画策定、工事の観察
法規則にしたがった設置と建物の機能の保持に必要な二次的な作業
適格設備による給湯、暖房・冷房システムの設置に必要な設備一式と設置作業
モニタリング機器等、規則で必要とされている設備
なお、利子率は取引銀行(実際に融資を受けるハウスバンク)によって異なる。
(3) KfW エネルギー効率改築(融資)
「KfW 高効率建物(スタンダード)(KfW-Effizienzhaus(Standard))」と呼ばれる建物のエネ
ルギー性能に係る基準に従ったエネルギー改築を行う際に利用できる、低利融資プログラム
(プログラム番号:151、152)である。
本制度は、各設備に対する制度ではなく、改築手法に対する支援制度である。1m2 当たり
の暖房のエネルギー需要に関するエネルギー効率基準48が定められており、その効率を達成
する場合に、低利融資や部分的債務免除を受けることができる。
低利融資の場合は利子率が 1.00%/年であり、住宅 1 棟当たり最大で 7 万 5,000 ユーロの
融資を受けられる。また、ヒートポンプを導入する等建物全体の改築ではなく、部分的な工事
の場合には、工事 1 件、ヒートポンプであれば導入 1 件当たり最大で 5 万ユーロの融資を受け
ることができる。部分的債務免除の金額は、建物のエネルギー性能の達成度によって異なっ
ている。
なお、対象となる建物は 1995 年 1 月 1 日より以前に建てられた建物に限られている。
47
48
純投資とは粗投資から控除・減価償却分を差し引いた分を指す。また、税抜き額で計算される。
新築建物のエネルギー性能義務と比較して、改築後の建物エネルギー性能が何%かによって示される。
141
5.5
5.5.1
フランスにおける金融支援措置
エネルギー・環境分野における政策動向等
2005 年 7 月 13 日、エネルギー需要の抑制をはじめとする、国のエネルギー戦略の諸目標
を定める、「エネルギー政策の方針を定める計画法第 2005-781 号(通称 POPE 法)」が成立し
た。更に、2007 年以降、EU のエネルギー政策を踏まえて、再生可能エネルギー普及促進の
ための政策の実施がフランス国内で特に盛んになった。同年 7 月から 11 月にかけて開催され
た「環境グルネル会議」では、関連業界の様々なアクター(政府・地方自治体、労働組合、経
営者団体、環境保全団体等)が一堂に会し、環境保全に関する各種目標の優先順位等につ
いて議論した。その結果、エネルギー分野では、今後、「再生可能エネルギーの普及」と「建物
の熱効率改善」に特に注力するとの方針が示された。
2009 年 8 月には、「環境グルネル会議」を受けて具体的な目標を法制化した「環境グルネル
実施計画法(グルネルⅠ法)」が、また 2010 年 7 月には、グルネルⅠ法で示された目標を具体
的な施策として盛り込んだ「環境に対する国内取組法(グルネルⅡ法)」が制定された。グルネ
ルⅡ法に規定された諸策については、エコロジー・持続可能開発・エネルギー省(以下、環境
省)が策定した「再生可能エネルギーを推進するための国家行動計画(以下「PNA」)49」に詳
細な説明が示されている。この行動計画は 2009 年~2020 年の期間を対象としたもので、2010
年 8 月に欧州委員会に提出されている。
(1) 地球温暖化防止政策
フランスは、2005 年 7 月に制定された「エネルギー政策指針法」で 2050 年までに温室効果
ガスを 1990 年比 75%削減する長期目標を設定している。中期的な目標としては、2009 年 8
月に制定された「環境グルネル実施計画法」において 2020 年までに温室効果ガスを 1990 年
比で 20%削減することが規定された。
(2) 再生可能エネルギーの普及
フランスは、「再生可能エネルギーに関する 2009 年 EU 指令」によってエネルギーの全消費
量に占める再生可能エネルギー資源の割合を 2020 年までに 23%に高めることが義務付けら
れている(2012 年時点での再生可能エネルギー比率は 9.7%)。そのため、フランス政府はエ
ネルギー分野ごとに詳細な目標数値を設定し、熱利用も含めた再生可能エネルギーの導入
促進政策を実施している。
フランスでは、電力部門では原子力の比率が約 80%に達しており、電力部門における再生
可能エネルギーの導入余地は限定的とも見られている。
再生可能エネルギー電力の導入促進のために、固定価格買取制度及び電源入札制度が
採用されている。電源入札制度は、政府が策定する「多年度発電設備投資計画」で計画され
ている電源別の発電容量が目標値に達していない場合には、政府が主体となって入札を実
施することが可能な制度である。政府が実施する入札で落札された発電事業者は、フランス電
力会社(EDF)に落札条件に基づき発電電力を売電することになる。
49
Ministère de l’Écologie, de l’Énergie, du Développement durable et de la Mer. ”Plan d’action
national en faveur des énergies renouvelables Période 2009-2020”, 2010
142
(3) 省エネルギーの促進
フランスでは住宅・建物セクターが国内エネルギー消費量の 42.5%(2012 年)50以上を占め
ており、最大の省エネルギー効果を期待できるセクターとして位置付けられている。グルネル
Ⅰ法には、2050 年までに国内の温室効果ガス排出量を 1990 年比で 4 分の 1 の水準に削減
するという目標(年当たり平均 3%減)と並んで、住宅・建物セクターのエネルギー消費量を
2008 年比 38%削減するという目標(通称「グルネル-38 の目標」)が掲げられているのもそのた
めである。
グルネルⅠ法の目標を達成するために、補助金・再生可能熱エネルギー促進政策・財政上
の特別措置等様々な制度が導入され、再生可能熱エネルギーの促進が図られている。
50
監査統計サービス委員会(SOeS)が毎年公開している”bilan énergétique de la France”の 2013 年版による
と、2012 年のフランスの住宅・建物部門のエネルギー消費量は 46Mtoe で、その内の 9Mtoe (19,8%)は再生可
能エネルギーだった。また、その 12%はヒートポンプ設備によるものだった。
143
5.5.2
助成に関する主な支援策
(1) 固定価格買取制度
フランスでは再生可能エネルギー電力の導入促進のために、固定価格買取制度(FIT)及
び電源入札制度が採用されている。FIT は、太陽光、風力、小水力、バイオマス等の再生可能
エネルギー電源に幅広く適用されている。
表 5-14 フランスにおける固定買取料金の水準
電源
買取期間
水力
20 年
海洋エネルギー(潮力等)
20 年
地熱
15 年
風力(地上風力)
15 年
風力(海上風力)
20 年
太陽光(建物埋込型:住
居)
太陽光(建物埋込型:教
育施設、医療施設)
太陽光(建物埋込簡素
型)
太陽光(建物埋込簡素
型)
買取料金
6.07 にセント/kWh+小規模発電プレミアム(0.5~2.5
発セント/kWh)+冬季定期運転プレミアム(0~1.68
運セント/kWh)
15 エセント/kWh
20W セント/kWh+エネルギー効率化プレミアム(0~
8 ネセント/kWh)
8.2 地セント/kWh(前期 10 年間)、2.8~8.2、セント
/kWh(後期 5 年間)
13(セント/kWh(前期 10 年間)、3~13)セント/kWh
(後期 10 年)
20 年
31.59 物セント/kWh
20 年
21.43 物セント/kWh
20 年
18.58 物セント/kWh
20 年
18.17 物セント/kWh
太陽光(その他)
20 年
8.18 そセント/kWh
コージェネレーション
12 年
6.1~9.15 ネセント/kWh
家庭ゴミ
15 年
バイオマス
20 年
バイオガス
15 年
メタンガス
15 年
4.5~5.セント/kWh+エネルギー効率化プレミアム(0
~0.3 ギセント/kWh)
4.34 スセント/kWh+エネルギー効率化・指定燃料プ
レミアム(7.71~12.53 効セント/kWh)
8.121~9.745 効セント/kWh+エネルギー効率化プレ
ミアム(0~4 ネセント/kWh)
11.19~13.37 効セント/kWh+エネルギー効率化プレ
ミアム(0~4 ネセント/kWh)+飼育排水処理プレミア
ム(0~2.6 水セント/kWh)
小規模電源(<36kVA)
15 年
7.87~9.67 セント/kWh(家庭用電気料金に相当)
※太陽光は 2013 年 1 月時点、その他は 2011 年 3 時点
出所)海外電力調査会『海外諸国の電気事業』2014 を基に三菱総研作成
144
5.5.3
融資に関する主な支援策
(1) ゼロ金利のエコ融資
「ゼロ金利エコ融資」制度は、省エネルギーに貢献する改築工事に対して無利子融資を行
い、国が銀行に利息を補填する制度である。特に古い住居に備え付けられている最も効率の
悪い暖房設備の交換促進を目的とした支援策である。
本制度は、2009 年予算法において導入され、環境省、環境・エネルギー管理庁(ADEME)、
複数の提携銀行の間で締結された協定に基づいて運営される。
「ゼロ金利のエコ融資」の上限額は 30,000 ユーロであり、返済期限は 10 年であるが、場合に
よってはこれを 15 年に延長することもできる51。
自ら居住している建物(1990 年 1 月 1 日以前に完工したもの)の所有者、賃貸住宅の所有
者、又は、法人税の課税対象とならない民事組合(société civile)52のうち、その出資者の少な
くとも 1 人が自然人である会社が対象となっている。なお、2014 年 2 月 1 日より、建物の共同
所有者も対象に含まれるようになった。
省エネルギーのための工事と、この工事に係り発生する可能性がある費用が対象であり、
以下の費用が融資の対象となる。
 対象となる工事の実行のために必要な、設備、製品並びに工作物の供給及び設置の
ための費用
 既存の工作物、製品並びに設備の取り外し及び廃棄のための費用
 施工管理及び工事に関する調査の費用
 債務者が加入した施主責任保険がある場合、その保険に係る費用
 対象となる工事に関係して不可分に必要となるところの工事の費用
例えば、下記のような省エネルギー技術・工事が実施対象となっており、技術要件等が設定
されている。
 窓の断熱
 屋根の断熱
 壁の断熱
 ヒートポンプ
 コンデンシングボイラー
 薪ストーブ及び暖炉
 家庭用太陽熱温水器
 薪ボイラ
 低温式ボイラ
51
52
2009 年予算法第 99 条により、要件を充たせば返済期限を 15 年に延長することが可能になった。
フランスの民事組合(société)と日本の「会社」とは、必ずしも概念が一致しない。 "société"は、日本法にいう組
合を含む概念であり、"société"の中には法人格を有しないものもある。本稿で言及している"société civile"は法
人格を有さないので、「組合」と訳す。民事組合は資本金の最低額がなく、運営上融通が効き、法人税の対象と
ならないため(ただし、法人格を取得して法人税を支払うという選択もできる)極めて設立しやすいという特徴を有
している。農業、自営業、不動産業、知的活動の分野に多い。
145
5.5.4
その他の支援策
(1) 再生可能エネルギー熱基金
再生可能エネルギー熱基金は、フランスにおける重要な再生可能エネルギー普及政策の
一つであり、2008 年 12 月に設立された。
再生可能エネルギー熱基金は、2009 年から 2020 年までに 5,500ktoe の再生可能熱生産を
拡大する目標について、その 1/4 の熱生産拡大に資することが掲げられている。
再生可能エネルギー熱基金は大規模バイオマスとそれ以外のプロジェクトの 2 つのプログラ
ムに分かれている。
大規模バイオマスを対象とした「産業・農業・公共サービス業向けバイオマス熱(BCIAT)」プ
ログラムでは、環境・エネルギー管理庁が年に 1 回公募入札を実施し、そこで選定されたバイ
オマス設備に対し、フィード・イン・プレミアムを供与する。プレミアムの額は、対象となる設備の
規模により異なる。
これ以外のセクター及び上記基準に該当しないバイオマス小規模設備プロジェクトに関して
は、地域ごとに当該地域を担当する環境・エネルギー管理庁が、公募によりプロジェクトを選
定する。
以下に該当する者が再生可能エネルギー熱基金の対象となる。
 バイオマス、地中熱(ヒートポンプを含む)、太陽光、天然ガス等利用する熱生成設備
の設置を希望する地方自治体、集団住宅や暖房網の管理者
 年間発生量 100toe 以上 1,000toe 以下のバイオマス発熱システムの導入を希望する第
一セクター(国及び地方公共団体が経営する公企業)、第二セクター(民間企業)及び
第三セクターの企業
 地中熱(ヒートポンプを含む)、太陽光、天然ガス等利用する熱生成設備の設置を希望
する第一、第二及び第三セクターの企業
本制度の支援対象エネルギー源は主に
 太陽熱
 地中熱(ヒートポンプを含む)
 天然ガス
 バイオマス
であり、これらを用いて熱生成を行う設備等が対象となる。
詳細は、環境・エネルギー管理庁(ADEME)が毎年公開している再生可能エネルギー熱基
金による援助額の計算方法の方針書(“Fonds Chaleur Renouvelable, Méthode de calcul du
niveau d’aide 2014”)53に記載されている。
53
http://ile-de-france.ademe.fr/IMG/pdf/Methode_calcul_Fonds_Chaleur_2014_07-03-14.pdf
146
(2) 断熱改修向け国家保証ファンド
フランス政府は、2013 年 3 月に住宅エネルギーレボリューション計画を公表し、その中で
2017 年までに毎年 50 万棟(内訳:公営住宅 12 万棟、個人所有住宅 38 万棟)の改修を行うこ
とを掲げている。この計画の大きな課題の一つとしてファイナンスの問題が挙げられており、そ
の解決策として創設されたのが断熱改修向け国家保証ファンド(National Guarantee Fund for
Thermal Renovation)である。
当該ファンドは、債務不履行のリスクに対して保証することを予定している。これが実現すれ
ば、貸し手が低利率でより多くの融資を実施することができるようになる。
2013 年 9 月にフランス政府はこのファンド創設の提案を承認し、2014 年末までに制度の運用
を開始する予定となっている54。
(3) 省エネルギー証書制度
2005 年 7 月 13 日の『エネルギー政策の方針を定める計画法第 2005-781 号(通称 POPE
法)』によって制定された省エネルギー証書制度は、3 年毎に設定される一定の省エネルギー
基準の達成をエネルギー供給者に対して政府が義務付けるという趣旨の制度である。
対象者が行う省エネルギーの取り組み(例えば、個人顧客又は企業顧客におけるエネルギ
ー効率性向上の取り組みを促す)に対して、環境省から省エネルギー証書が発行される55。対
象者は、第三者から省エネルギー証書を購入することで、義務の履行に代えることもできる。3
年間の期間終了後に、対象者らは、自らに課せられた義務を履行できた旨を、その義務に対
応した量(kWh CUMAC で表す)の省エネルギー証書を提出することによって証明しなければ
ならない。義務の達成に失敗した場合には、未達の 1kWh(CUMAC)につき 2 ユーロセントの
罰金を支払わなくてはならない。
本制度は、電力、ガス、家庭用灯油、液化石油ガス(LPG)の販売及びネットワークを通じた
熱及び冷気の販売を行う団体及び事業者が対象となる56。
環境省のウェブサイトでは、対象設備の他、各標準オペレーションの採用条件、標準耐用
年数、オペレーションの実行によって達成できる省エネルギー量、すなわち取得できる省エネ
ルギー証書の量が閲覧できる57。
54
55
56
57
http://www.cdcclimat.com/Financing-energy-efficiency-in.html?lang=en
各々の事業に付与される省エネルギー証書の量は、その設備が自ら消費するエネルギー量を控除した後の熱
の純生産量に等しい量とされる。
第 1 期の対象者リストは以下で閲覧できる。
http://www.developpement-durable.gouv.fr/IMG/pdf/Deuxieme_periode_-_liste_indicative_des_oblig
es_historiques.pdf
第 2 期の対象者リストは 2014 年 6 月 30 日に公開予定(自動車燃料販売者を除く)。
http://www.developpement-durable.gouv.fr/1-le-secteur-du-batiment.html
147
5.6
我が国における支援措置の在り方に関する考察
5.6.1
調査対象施策の傾向
5.2~5.5 において、米国・英国・ドイツ・フランスの主な金融支援措置について取りまとめた
が、今回抽出した施策と、対象製品の関係について、技術成熟度を踏まえると下図のように整
理できる。
どの金融支援措置を採用するかは、各国の背景や思想、支援策の実行主体によっても異
なるが、技術成熟度が低い(研究開発、製品化)段階では、税制優遇や公的金融機関による
出資や低利融資が中心となっており、技術成熟度が高い(事業化、産業化・普及)段階では、
補助金や融資保証等が中心となっている。
技術成熟度
研究開発
製品化
事業化
海洋エネルギー発電
エネルギー貯蔵システム
産業化・普及
建物の省エネルギー
税制優遇
(波力、潮力、海洋温度差等)
電気自動車等
低炭素自動車
補助金等
助成
太陽光・風力・地熱等発電
廃棄物・バイオエネルギー
融資保証
洋上風力発電
低利融資
エネルギー効率化
廃棄物・バイオマスエネルギー
洋上風力発電
(GIB)
出資
出所)各国資料を基に三菱総研作成
図 5-3 調査対象施策の主な傾向のイメージ
148
5.6.2
金融支援の施策の種類からの考察
米国・英国・ドイツ・フランスの主な金融支援措置について、その施策の種類から考察を行
う。
近年では、再生可能エネルギーによる電力及び熱利用に関する支援策が増加しており、固
定価格買取制度(フィードインタリフ)や、再生可能熱エネルギーイニシアチブ支払制度(RHI
制度)等新しい助成制度がその中心となっている。
英国、ドイツ、フランスでは、民生業務部門や家庭部門に対する支援策は多くみられたが、
産業部門への支援策はあまりみられていない。産業支援策は EU 統一市場の公平性を損なう
おそれがあるため、欧州連合競争法58で、企業に対する直接・間接の助成制度が原則的に禁
止されていること等が要因の一つであると考えられる。
金融全体の取組みを見ると、世界の金融セクターでは、「社会が必要とするところに効率的
にお金を流すこと」を念頭に、2006 年には国連責任投資原則(PRI)が制定される等、活発な
取組が行われている。各国においても、例えば、英国のグリーン・インベストメント・バンク、豪
州のクリーン・エネルギー・ファイナンス機構の設立等、グリーンな金融を促進するための取組
が進んでいる。
以下に、特徴的であり、我が国における支援措置に参考となりうる制度を示す。
(1) エクイティ資金の供給
エクイティ資金は、事業の成功率や企業価値向上の実現に要する時間が見通し難い等の
不確実性が高い事業の支援に適している。しかしながら、銀行がエクイティ資金を供給するこ
とには限界があり、日本でのプライベート・エクイティ・ファンドは中堅企業等を対象としたミドル
キャップに対応する規模のものが多いため、現状では大企業の収益性向上を目指した事業再
編等の大規模案件を支援する資金供給主体が不在であるといえる59。
先述した GIB は、英国政府が 38 億ポンドを出資、民間資金との協調融資等の手法で、英
国経済社会がグリーン経済に転換するための投融資を実践するために設立された組織である。
政府出資だが、投融資判断は基本的に政府判断とは独立して、民間ビジネスの視点で実践
している。
これまでの実績では、GIB の投資額 1 ポンド当たり、2.2 ポンドの民間投資を呼び込むことに
成功しているという60。
同組織が扱う案件は、大型のものが多いが、小規模案件の場合、複数の小規模案件をまと
めて大型案件に仕立てる等の取組みを行っている。
58
59
60
EU 競争法は、一定の場合を除き、国家補助を禁止している。EU 機能条約 107 条(旧条約 87 条)1項は、「本
条約に別段の定めがある場合を除き、国家により、または国家の財源によって与えられる補助金であって、特定
の企業もしくは特定の産品の生産を優遇することによって競争を歪め、または歪めるおそれがあるものは、形式
のいかんを問わず、加盟国間の取引に影響を及ぼす限りにおいて、域内市場とは両立しえない」と規定してい
る。
内閣府「第6回成長資金の供給促進に関する検討会(平成 26 年 11 月 14 日)」資料 1
ヒアリング調査
149
また、米国では、税額控除等の税制優遇に関する施策が多い傾向にある 61が、更に、この
税額控除を有効利用できる「タックス・エクイティ」という仕組みもある。
太陽光や風力発電を開発している事業者はベンチャー企業も多く、またその事業キャッシュ
フローの特徴から、運転開始直後から利益を上げる再生可能エネルギー事業者は少ないた
めに、再生可能エネルギーに適用される投資税額控除のメリットを享受することができない。そ
のため、税金を支払う立場にあるタックス・エクイティ投資家が、節税を目的として、再生可能エ
ネルギー事業者に投資し、当該事業者の税額控除を買い取るという仕組みである。
再生可能エネルギーについては、このタックス・エクイティも一般的な投資形態となっており、
再生可能エネルギーの導入促進に寄与している62。
(2) 代理貸し付けによる融資
KfW は、1949 年 1 月にドイツ復興金融公庫法(1948 年 1 月発効)に基づき設立された、ド
イツ連邦政府 80%及び州政府 20%出資の政府系金融機関である。主に、ドイツ国内向け投資
金融、輸出金融・プロジェクトファイナンス、途上国・体制移行国支援、(民営化企業等の)株
式保有等を手掛けている。
KfW は、政府系金融機関としての高い信用力を背景に、資金の大半を資本市場での債券
発行により調達し、個人、法人、地方自治体等の顧客に有利な条件で融資している。更に、同
行は環境、気候変動、教育、雇用創出等の分野への融資業務において、持続可能性の観点
を重視しており、さらに、KfW 自らの投資業務においても、国連の責任投資原則(Principles
for Responsible Investment: PRI)に署名し、環境、社会、ガバナンスの基準を満たした債券発
行体のみに投資を行っている。2012 年の再生可能エネルギー分野への融資額は 79 億ユーロ
で、KfW グループ全体の融資額(734 億ユーロ)の 10%強を占めている。
KfW の融資システムとして「代理貸付」制度である点が特徴的であり、これは、KfW が企業
に直接資金を融資するのではなく、各企業のハウスバンク(ユニバーサルバンク)を通じて融
資するものである。
この方式では、KfW は低コストで調達した資金をハウスバンクに供給するが、借入れ企業の
信用リスクはハウスバンクが 100%負担することとなっている。
このシステムにおいては、ハウスバンクは KfW から受け入れた資金に一定のマージンを加
えて企業に融資することとされている。また、企業へ融資するか否かの判断はハウスバンクに
委ねられているが、融資の審査・モニタリングのコスト、デフォルトした場合のリスク等について
はすべてハウスバンクが負うこととなっている。
61
再生可能エネルギー導入に関する補助金等の施策も実施していたが、補助金プログラムは 2011 年末で終了し
ている。
62
なお、リーマンショック以降は、タックス・エクイティ投資は停滞傾向にもある。
150
WEBサイト等
での情報収集
銀行(顧客のメインバンク等)で、
KfWの資金プログラムを活用して
融資を受けたい旨を相談
顧客
案件の内容が助成に値するかどうかの審査
(例:太陽光発電の融資条件として自然保護のクライテリアを満たしているか)
銀行:ハウスバンク
(個人、企業、
自治体、NPO等)
KfW
(顧客のメインバンク)
融資
低金利、長期(20年間)
金利の決定
銀行に対するリファイナンス
ハウスバンクが融資審査を実施
KfWへの返済義務を負う
※ハウスバンクは登録制
ドイツ国内のほぼ全ての銀行は登録済み
ハウスバンクはKfWへの返済義務
を負うものの、ハウスバンクから返
済が得られないリスクはある
出所)環境省「平成 25 年度 2050 年再生可能エネルギー等分散型エネルギー普及可能性検証業務報告書」
図 5-4 KfW による再生可能エネルギー・プログラム(標準)の仕組み

メリット



デメリット

表 5-15 代理貸し付け制度の利点
KfW は、融資の審査・モニタリングを行わず、ハウスバンクの信用リ
スク状態のみをモニタリングしていればよいので、支店網の整備等
が不要となる。
KfW のプログラムを使うかどうかはハウスバンクの同意が必要なの
で、KfW と仲介金融機関との間の競争がない。
信用リスクや融資先のモニタリング業務をハウスバンクが 100%負わ
せられる上、マージンが原則 1%のため、ハウスバンクにとってはあ
まり有益なビジネスではない。
KfW のプログラムの貸付金利が固定され、マージンも原則一定であ
ることから、仲介金融機関としてもなるべくリスクの低い企業、例え
ば、金融機関と取引の長い優良企業に融資しようというインセンティ
ブが働く。
企業側からみても、たとえ KfW のプログラムの要件を満たしていて
も、ハウスバンクが融資に慎重な場合、入り口部分で断られるケース
があり、また融資を受けることができても必要以上に時間がかかるこ
ともある。
出所)参議院調査室「政策金融における民業補完の確保~中小企業支援策を中心に~」『経済のプリズム』第
13 号(平成 17 年 9 月)を基に三菱総研作成
151
5.6.3
施策の対象製品・対象範囲からの考察
米国・英国・ドイツ・フランスの主な金融支援措置について、その施策の対象製品・対象範
囲から考察を行う。
特に欧州においては大気汚染や水質汚染等は国境に関係なく被害をもたらすため、環境
問題は EU 全体で取り組むことが重要とされている。特に、温室効果ガス削減については、各
国高い目標を掲げており、省エネルギーや再生可能エネルギーによる電気や熱の導入普及
に関する支援策が中心となっている。
先述した通り、業務部門や民生家庭部門における CO2 削減ポテンシャルが高い国が多く、
業務部門・家庭部門への再生可能エネルギー及び省エネルギーの導入支援策が中心となっ
ている。
以下に、対象設備等して特徴的であり、我が国における支援措置に参考となりうる設備等を
示す。
(1) 開発段階における再生可能エネルギー技術
米国における支援策を見ると、再生可能エネルギーに対する支援対象に、潮汐エネルギー
や波エネルギー、海洋温度差発電等、開発段階の技術が含まれているものが複数ある。
特に、「適格先進エネルギー効率電化製品投資税控除( Qualifying Advanced Energy
Manufacturing Investment Tax Credit)」は、再生可能エネルギー等、製造プラントの開設、設
備変更、拡張のための高度なエネルギープロジェクトを行う生産者に向けた制度である。要件
を満たした投資の 30%(最大 3,000 万ドル)が控除対象となる。

太陽、風力、地熱、または「その他」の再生可能な資源から生産されるエネルギーを利
用する装置及び/または技術
 燃料電池、マイクロタービン、または電気自動車やハイブリッド電気自動車で使用する
エネルギー貯蔵システム
 再生可能な燃料を精製またはブレンドするために使用する機器
 装置及び/または省エネルギー技術を生産する技術(省エネルギー照明技術やスマ
ートグリッド技術を含む)*
*本制度は、温室効果ガス排出削減に資する他のエネルギー技術が含まれる等、将来的
に拡大する可能性がある。
また、先述した GIB は、主要投資先としている 3 分野のうち 1 つに洋上風力発電があり、総
投資の約 48%が当該分野への投融資となっている。英国では、2020 年までに 7,000 基以上の
洋上風力(風車)を設置する計画である。英国の全消費電力の3分の1を賄い、世界中の風力
発電企業の研究施設や製造拠点を集積させ、一大産業に発展させることを狙っている。
なお、GIB は、主要 3 分野の他、CCS、地熱、バイオ燃料、潮流発電等に投資しており、将
来的には、これらの分野への投資比率を 20%に高めたいと考えている63。
63
ヒアリングより
152
(2) 蓄電池
再生可能エネルギー導入が進む中、太陽光発電や風力発電等は天候により出力が不安定
となるため、出力変動を調整し、系統の安定化を図るためのエネルギー貯蔵システム(大型蓄
電池)にも需要が集まりつつある。電力供給の自由化が進む米国では、発電と送電会社が独
立して電力供給を行うが、そのために周波数や電圧を維持するための電力系統運用サービス
(アンシラリーサービス)が不可欠であり、そこに大型のエネルギー貯蔵システムを導入する動
きも出始めている 64 。先述した「適格先進エネルギー効率電化製品投資税控除(Qualifying
Advanced Energy Manufacturing Investment Tax Credit)」でも、エネルギー貯蔵システムが支
援対象となっている。
一方、欧州では、電力系統が各国間で連系されており電力融通が可能なこと等から、蓄電
池を用いた出力抑制対策等は検討されていない。長期的に見てエネルギー貯蓄技術をもっ
て出力対策を行うよりも、系統を強化した方が安く済むとも考えられている。そのため、蓄電池
やエネルギー貯蔵システムに関する支援は見られていない。
(3) 建物の断熱改修
欧州は、寒冷地であることから、業務や住宅における熱の利用割合が高い。例えば、ドイツ
は最終エネルギー消費の 40%が熱による利用となっている。
そのため、欧州では、建物の断熱改修に関する施策が多くなっており、建築物や屋根、窓
等の改修や、ヒートポンプの導入等様々な設備・施設に対する支援がなされている。
(4) 廃棄物及びバイオエネルギー
GIB の主要投資先の一つとして、廃棄物及びバイオエネルギーがある。具体的には、廃棄
物処理プラント、バイオマスのコジェネ設備、嫌気性消化プラント等である。2012 年に設立され
た GIB が最初に融資したのは、イングランド北東部ミドルズブラのティーズサイド(Teesside)で
計画された廃棄物発電プロジェクトで、嫌気性消化プラントの建設に 800 万ポンドを注入して
いる。同プロジェクトは向こう 5 年間にプラント 6 基を建設する予定で、民間金融機関からも 800
万ポンドの資金を確保している。
欧州、特にドイツでは、下水処理場や埋立処分場で発生したバイオマスをコージェネレーシ
ョン設備の燃料として活用することが一般的となっている。
64
ジェトロセンサ「米国 大型蓄電池への需要拡大」2014 年 11 月号
153
154
6. 次世代産業育成に向けた金融支援措置
155
6.1
政府による金融支援措置の課題
低炭素投資促進法の見直しの機会を捉え、低炭素社会の促進という範囲に捕らわれず、次
世代を見据えた産業金融政策を検討するために、事業会社、金融機関及び有識者に対して
ヒアリングを実施した。その中で指摘された政府による金融支援措置の主な課題は、市場創出
に資する金融支援措置、製品の導入や運用等に対する金融支援措置、民間企業では負えな
いリスクの負担、金融支援措置の多様化である。
6.1.1
市場創出に資する金融支援措置
政府による支援措置は、製造側(技術、製品)に対する短期的なものが多いといった声が多
かった。支援措置の結果として技術水準が向上し、又は製品の供給が増加したとしても、それ
に見合うだけの需要が増えなければ(つまり市場が創出されなければ)、価格(つまり企業の収
益)が下落してしまい、ひいては製品の供給を停止させることになる恐れがある。例えば、スマ
ートシティ事業65について、政府は補助金を支給しているが、その需要(市場)が創出されるま
でにはまだ数年以上の時間が必要とされている。しかし、補助金支給は時限であり、補助金支
給が止まれば、スマートシティ事業が継続できなくなるおそれがある。
財政制約等も考慮すれば、補助金を長期間継続することについては慎重な検討が必要だ
が、こうした指摘を踏まえれば、政府による金融支援措置の検討にあたっては、独立した市場
が創出されるまでの継続性を考慮すべきではないか。
6.1.2
製品の導入や運用等に対する金融支援措置
政府による金融支援措置は、製品の導入や運用、維持管理等に対するものが少ないといっ
た声が多かった。分野によっては製品の導入や運用、維持管理等に対する金融支援措置も
必要である。例えば、低炭素投資促進法における二段階融資制度は低炭素製品の開発や製
造における投資資金や運転資金を対象としているが、その製品を導入する事業者や、導入後
の運用については十分な支援を行っていない66。その他、IoT67の精度はソフトウェア開発にか
かっており、IoT の技術向上に資するソフトウェア開発に対する支援(例:タスクフォースの設置)
が必要であるが、ソフトウェア導入後の維持に対する支援も必要であるとの指摘もあった。
こうした指摘を踏まえれば、政府による金融支援措置は、製品の製造や開発のみならず、そ
の導入や運用等に対しても積極的に行うことを検討すべきではないか。例えば、スマートシテ
ィ事業、省エネ建物の管理、発送電事業等に対する支援が考えられる。
65
66
67
「スマートシティ」とは、先端技術(IT・環境技術等)を活用して電力の有効利用を図ることで、省エネを徹底した
次世代環境都市。
低炭素投資促進法では、認定事業者が特定事業計画にエネルギー環境適合製品の開発・製造に加えて、製
品導入後のアフターサービスの体制整備等の必要資金を含めることができるものの、エネルギー環境適合製品
の開発・製造が必須となっており、ハードルが高い。
「IoT」とは、Internet of Things の略称で、情報通信機器以外の〝モノ”をインターネットに接続させ、自動認識、
自動制御、遠隔計測等を行わせる技術。
156
6.1.3
民間企業では負えないリスクの負担
市場が未発達な分野や長期的な投資が必要な分野については、民間企業だけでリスクを
負担して参入することが困難である。民間企業では負担できないリスクを政府が負担すれば、
民間企業の参入が促され、新たな市場が創出されるとの指摘があった。
こうした指摘を踏まえれば、市場が未発達な分野や長期的な投資が必要な分野に対しては、
政府による金融支援措置を積極的に行うことを検討すべきではないか。例えば、スマートシテ
ィ、電気自動車、燃料自動車、地熱・水力・洋上風力・原子力発電、植物工場等に対する支援
が考えられる。
6.1.4
金融支援措置の多様化
政府による支援措置には、税制優遇(税額控除、即時償却)、補助金、融資保証、信用保
証(保証料補給)、低利融資(利子補給)、出資等といった種類があるが、現状では手続が最も
簡便な「補助金」の比率が多いといった声が多かった。しかし、支援先の財務状況や開発状況
によっては、補助金以外の金融支援措置も必要であるとの指摘もある。
そのため、補助金以外の金融支援措置も積極的に検討すべきではないか。
157
6.2
政府内外における検討からの示唆
政府が行う金融支援措置(財政投融資等)の方向性については、財政制度等審議会 財政
投融資分科会、成長資金の供給促進に関する検討会等で議論されている。また、我が国が次
世代で育成すべき産業は三菱総合研究所プラチナ社会研究会等で議論されている。
6.2.1
政府が行う金融支援措置(財政投融資等)の方向性
政府が行う金融支援措置は、政策目的の実現に必要な範囲内で、金融・資本市場に関与
することである。民間金融を補完するという公的金融の域を越えない範囲で、民間金融だけで
は十分にリスクテイクできない分野において、財政投融資を含む政府が行う投融資活動(公的
金融機能)に期待が生じてきている。その手法としては、ファンド、出資、メザニン等が想定さ
れている。
6.2.2
我が国が次世代で育成すべき産業
日本の産業競争力強化に向け、新規事業を創出し、イノベーションを促すための中長期の
リスクマネーや成長資金の供給増大が課題とされている。官民の適切な役割分担の下、次の
6 分野に対して中長期のリスクマネーや成長資金の供給拡大が必要となってきている。
①産業競争力強化のための新事業や新たな技術開発
②ベンチャー企業や中堅・中小企業による事業の発展を目指した長期投資
③新興国を中心とした世界の膨大なインフラ需要の取込み
④アジアを中心とした海外の成長の取込みに向けた企業の海外進出
⑤高度成長期以降の公共インフラの更新期に向けた資金ニーズの拡大
⑥地域産業の成長・雇用の維持創出や新たな活力ある地域づくり
上記の①産業競争力強化のための新事業や新たな技術開発に関連して、際限のない技術
革新により生まれる代表的な商品群は、「ハイテク感性商品」、「オーダーメイド型商品」、「機
能回復型商品」等である。これらは日本が世界で強い競争力を持っている商品群である。愛
玩ロボット、コンピュータゲーム、化粧品、高級スポーツ用具、プロの使う道具等、繊細な感性
と先端技術の融合するハイテク感性商品では、日本の製品が世界中で人気を集めている。こ
のマーケットを狙うオンリーワン企業が次から次へと現れ、世界に存在感を示す企業が多数誕
生し、新たな雇用を創出していくであろう。
158
(参考 1)財政投融資を巡る課題と今後の在り方について(平成 26 年 6 月 17 日)
財政制度等審議会 財政投融資分科会は 2014 年 6 月 17 日に「財政投融資を巡る課題と
今後の在り方について」を公表し、財政投融資の役割、財政投融資の対象として今後期待さ
れる分野、産業投資の在り方等について議論した。その議論の主な内容(一部抜粋)は以下
の通り。
Ⅰ.財政投融資の役割
1.官民の役割分担・リスク分担
(1)基本的な考え方
財政投融資を含む政府が行う投融資活動(公的金融機能)は、政策目的の実現に必要な
範囲内で、金融・資本市場に関与することである。公的金融機能は、「民間にできることは民間
に委ねる」という民業補完性を確保しつつ、民間金融市場が機能しづらい状況において最低
限必要とされる範囲内に基本的にとどめるべきである。
ⅰ.平時における公的金融機能
政策的必要性が認められる場合であっても、そもそも税制、補助金、規制ではなく公的金融
機能が求められるのかということも含め、政策目的達成のためにどのような手法が最も適してい
るのかについての十分な検討を前提に、平時に公的金融機能が担うべき役割として、①情報
の非対称性や不完全競争、外部経済効果(特に非排除性)など市場メカニズムでは効率的な
資源配分が実現されない状況に対応する「民間金融市場の補完」、②大規模・超長期プロジ
ェクトやインフラの海外展開における「民間では担えないリスクの負担」、③民間の投資マーケ
ットが十分に形成されていない状況で公的資金を呼び水とした「民間資金の誘発効果」などが
想定される。
「民間金融市場の補完」
・信用力・担保力が弱い中小零細企業、農林漁業者、学生などについて、情報の非対称性に
より民間金融で十分に対応できない場合であって政策的に必要性がある場合、公的金融によ
り自助努力を引き出す
・外部経済効果のため最適配分がなされない環境分野、一定の政策的誘導が必要な福祉分
野において、民間金融で対応困難な政策目的を実現
「民間では担えないリスクの負担」
・空港、都市再開発など、国民経済全体や地域経済に便益を及ぼす大規模・超長期プロジェ
クトについて、公的金融が民間では担えないリスクを負担することで、持続的、安定的な資金
調達を実現
「民間資金の誘発効果」
・従来の業種や企業の枠を越えて新たな付加価値を創出する事業にチャレンジするベンチャ
ー企業等に対し、公的金融が創業時の資金調達を支援することにより、民間金融からの資金
を誘発
159
民間金融機関のリスク許容力が回復した平時には市場機能をベースとする民間金融が主体と
なり、投融資先の経営状況やプロジェクトの収支が安定したり、民間の投資マーケットが形成さ
れたりした段階において、公的金融機能は撤退する。
(2)課題と視点
過度の支援は、モラルハザードの問題がある。一部企業による技術開発やグローバルな事
業展開には大きなリスクを伴うため、公的部門がある程度のリスクを引き受けることについて十
分検討する必要がある。官民が適切にリスク分担し、民間企業のモラルハザードを防止しつ
つ、公的部門は適度な支援を行うことが求められる。その際、官民の信頼関係の構築が重要
となる。
①民間企業が負担すべきリスク:ビジネスリスク
②公的部門がリスク分担し、民間のリスクテイクを補完:基礎的な技術の不確実性、進出先国
のリスクなど
4.対象分野の変遷と今後期待される分野
(2)課題と視点
生産年齢人口の減少が進む中、生産性を向上させ、一人当たりGDPを高める必要がある。
アジアを中心とした海外の成長の果実の取込みに向けて、従来以上に踏み込んだ取組みが
求められる。同時に、海外への進出(対外直接投資)・日本市場への呼込み(対内直接投資)
を促進し、成長力のある海外と一体的に日本経済が成長することが課題とされている。例え
ば、企業の設備投資はバブル崩壊後の長い停滞の中、デフレ不況の影響等により低迷してき
ており、再びリスクをとって設備投資を行うためのビジネス環境を整備することが求められてい
る。また、日本の産業競争力強化に向け、新規事業を創出し、イノベーションを促すための中
長期のリスクマネーや成長資金の供給増大が課題とされている。
もとより、中長期的な視点に立った投資を促進するためには、資金の取り手となる企業部門
が自らの経営改革を通じて競争力を強化し、生産性を向上させ、投資対象として魅力を高め
ることが必要である。資金の供給側の視点からは、金融・資本市場を活性化させ、豊富な家計
資金がリスクマネーや成長資金に向かう循環を確かなものにしていくことが必要である。
こうして金融部門と実体経済が「車の両輪」としてともに成長していくためには、生産性向上
とイノベーション創出に向けて、政府が規制の緩和や制度の整備を進めつつ、企業が人材育
成やコーポレート・ガバナンスの強化等の変革に取り組み、官民の適切な役割分担の下、次
の6分野に対して中長期のリスクマネーや成長資金の供給拡大が必要となってきている。実
際に、最近の財政投融資はこれらに重点化を図っており、取組内容は以下の通りである。
①産業競争力強化のための新事業や新たな技術開発
・産業の新陳代謝、先端的設備の導入等により、「産業競争力強化」を図る(DBJ、JBIC、日
本公庫、石油天然ガス・金属鉱物資源機構〔JOGMEC〕など)
②ベンチャー企業や中堅・中小企業による事業の発展を目指した長期投資
160
・「イノベーション創出」により、産業の活性化を図る(産業革新機構〔産革機構〕、農林漁業成
長産業化支援機構〔農水機構〕、DBJ〔競争力強化ファンド〕、日本公庫など)
③新興国を中心とした世界の膨大なインフラ需要の取込み
・官民一体で「インフラ輸出」を促進し、世界の膨大なインフラ需要を取り込む(JBIC、国際協
力機構〔JICA〕、海外交通・都市開発事業支援機構〔インフラ輸出機構<新設予定>〕など)
④アジアを中心とした海外の成長の取込みに向けた企業の海外進出
・国内市場が伸び悩む中、「中堅・中小企業の海外展開」を促進する(日本公庫、JBIC、商工
中金〔グローバルニッチトップ支援貸付〕、海外需要開拓支援機構〔クールジャパン機構〕な
ど)
⑤高度成長期以降の公共インフラの更新期に向けた資金ニーズの拡大
・民間資金やノウハウを活かしつつ「インフラ投資」を推進する(都市再生機構〔UR〕、民間都
市開発推進機構〔民都機構〕、民間資金等活用事業推進機構〔PFI推進機構〕、DBJなど)
⑥地域産業の成長・雇用の維持創出や新たな活力ある地域づくり
・資金調達能力の低い地方公共団体への資金の安定供給等を通じ、国の政策に基づき「地
域活性化」を支援する(日本公庫、農水機構、UR、地方公共団体など)
こうした大きな枠組みの下、民間金融を補完するという公的金融の域を越えない範囲で、民
間金融だけでは十分にリスクテイクできない分野において、財政投融資を含む政府が行う投
融資活動(公的金融機能)に期待が生じてきている。これに対して、財政投融資は、政府の成
長戦略に沿って、中長期のリスクマネーや成長資金が必要とされる分野において、自助努力
の促進による事業の効率的な実施や受益者負担の実現を通じて租税負担の抑制を図るとい
う特徴を発揮しつつ、中長期的な視点から、かつ、民間金融を補完しながら、資金面からの成
長制約を解消する役割を果たすこととなる。その際、財政投融資は、渡し切りの一般会計とは
異なり、将来におけるリターンを前提にした有償資金であることに鑑み、財政融資については
償還確実性を確保するとともに、リスクマネーを供給する産業投資については適切なポートフ
ォリオマネージメントにより全体として毀損を回避することが前提である。また、政府が特定の事
業に財政上の関与を行う以上、政策的必要性が高い事業を対象に、民間金融市場が機能し
づらい状況において最低限必要とされる範囲内に基本的にとどめ、民業圧迫とならないように
すべきである。
161
(参考 2)成長資金の供給促進に関する検討会 中間とりまとめ(平成 26 年 11 月 20 日)
政府は 2014 年 10 月 8 日に「成長資金の供給促進に関する検討会」を発足させ、成長資金
(いわゆるリスクマネー)の供給を増加させるための方策について議論している。成長資金の
供給促進に関する検討会での中間とりまとめ(一部抜粋)は以下の通り。
3.成長資金供給促進の方向性
(2)具体的な対応の方向性
①適切な役割分担による協働のあり方の確立
企業が必要な成長資金は、産業分野、財務状況、企業のライフサイクルの段階によって
様々であり、その需要にあったプレイヤーが、案件の発掘・組成、資金供給、企業価値向上の
実現といった全てのプロセスにおいて、それぞれの強みを活かした役割分担を見つけ、貢献
するパターンを多数確立していくことが、企業の価値向上を実現する成長資金の成功事例を
積み上げる重要な要素である。
案件発掘は、資金需要を顕在化する最も重要なプロセスであり、資金の出し手間だけでな
く、資金の出し手と受け手の間で協働や連携が必要である。資金の出し手における協働の例
としては、メガバンクの有する幅広い情報網や企業とのネットワークをベースとしつつ、PE ファ
ンドの有する柔軟な提案力が加わることによって、大胆な事業再編などの企業の潜在的なニ
ーズを掘り出すこと、そして、政府系金融機関が関係者の利害調整や企業側の決断を後押し
して案件組成を行うことなど、それぞれの強みを活かした協働のパターンを作り上げていくこと
が重要である。また、資金の出し手と受け手の間においても、案件組成の段階で良く議論し、
資金の出し手が考えている出口のタイミングやリターンの得方、ハンズオン支援やコベナンツ
付与の必要性の有無や内容、モニタリングの方法などについて、両者が十分に認識を共有す
ることが重要である。
資金供給においては、エクイティ、メザニン及びシニアデットが、適切に組み合わされて供
給されるよう、各金融機関の問で、リスクやリターンを適切に分解し、資金供給を分担できるパ
ターンを多数確立することが重要である。例えば、海外企業の大型 M&A 案件などにおいて
活用されるレバレッジドバイアウト(LBO)では、メガバンクがシニアローンを、PE ファンドや事業
者がエクイティを、政府系金融機関がメザニン・ファイナンスをそれぞれ供給する場合がある。
このスキームは、PE ファンドや政府系金融機関が、(シニアローンに比して)高いリスクを取るこ
とで、メガバンクにとっては、許容可能なレベルまでシニアローンのリスクを低下させるメリットが
ある。一方、資金規模が限られている PE ファンドにとっては、メガバンクや政府系金融機関の
資金を買収規模の拡大(レバレッジ)に活用することを可能としている。つまり、各資金供給者
が協働により、リスクやリターンを適切に分解しながら、資金供給を分担するものと言え、このよ
うな資金供給者間の協働による成功事例を積み上げていくことが重要である。
さらに、資金供給後においても、適切に企業価値の向上が実現されるよう、案件組成時の
取決めに基づくハンズオン支援やコベナンツに係るモニタリングの他、資金供給者と企業が密
接に情報や意見を交換し、状況に応じた柔軟な取り組みを行っていく必要がある。
こういった一連の有機的な関係、様々な協働のパターンが試行錯誤され、確立される必要
がある。
162
(3)各成長資金の取り組みのあり方
②メザニン
現状では、金融機関、事業者双方においてメザニン・ファイナンスの使い方や設計方法が
十分に普及しておらず、民間におけるメザニン・ファイナンスの担い手は限られている。そのた
め、政府系金融機関が、市場育成のための当面の措置として、ファンド等を活用して、大胆な
事業の選択と集中を進める事業再編やノンコア事業の切り出しによる休眠技術の活用などの
成長に資する企業の取組みに対する支援を強化することが重要である。他方、中長期的に
は、民間が自立的にメザニン資金供給を担っていくべきであり、それまでの間、国は、銀行等
の民間金融機関が、政府系金融機関や官民ファンド、PE ファンドと協調して投融資を行うこと
によるメザニン市場の形成を支援していくほか、メザニン資産の証券化等の制度を整備して流
動性を高め、金融商品としての活用を促したり、事業再生の過程で活用しやすいよう環境整
備を図ることが必要である。
6.官と民のあり方
未成熟な資金の流れや、デフレ下で民間部門のリスクテイクマインドが低下してしまった状
況では、官が民間を補完し、触媒・リードオフ機能を担っていくことが期待される。ただし、大幅
な金融緩和の下では、官による資金供給は民との問に競合を引き起こしかねず、かつ将来に
わたり官が同じ機能を担い続けることは、市場を歪め、健全な市場の形成を妨げかねないこと
に留意すべきである。
民間金融機関が企業への融資判断を行い、資源が適切に配分されることにより、経済・産
業が競争力あるものに誘導されていくことが原則である。ただし、ファンド、株式、メザニンとい
った分野について、市場が十分に機能するまでの間、官が一定の役割を果たすことが期待さ
れる。
163
(参考 3)三菱総合研究所プラチナ社会研究会「2050 年への政策ビジョン」
株式会社三菱総合研究所は 2010 年にプラチナ社会研究会を発足させ、工業化社会よりワ
ンステージ上の社会への進化、社会イノベーションの実現に向けて議論している。プラチナ社
会研究会での検討結果(日本が育成すべき産業)は以下の通り。
際限のない技術革新により大量生産型の製品の価格は下がり、世界各地のハイテク工場か
ら安価な大量生産型商品が輸入されて生活必需品が安くなれば、余った可処分所得はプレミ
アム商品やサービスに向かう。知を総動員してニッチな市場を開拓するのが知識産業社会の
製造の姿である。その代表的な商品群は、「不可能を可能とするような革新的先端技術製
品」、「高級ブランド」、「機能ではなく情緒面の欲求に応える感性商品」、「自分にとって特別
の商品」、「機能回復型商品」である。このうち、「革新的先端技術」は軍事技術とも関連が強
く、米国や中国が巨額の国費をかけて世界標準を争っている分野である。「高級ブランド」は
歴史と伝統がものを言う分野で、欧州が強みを持つ。一方、「ハイテク感性商品」、「オーダー
メイド型商品」、「機能回復型商品」は日本が世界で強い競争力を持っている商品群である。
愛玩ロボット、コンピュータゲーム、化粧品、高級スポーツ用具、プロの使う道具等、繊細な感
性と先端技術の融合するハイテク感性商品では、日本の製品が世界中で人気を集めている。
大量生産型商品の価格下落は所得の余裕を生み、世界的な経済発展は新たに数億人の
富裕層を生み出す。その結果、富裕層向けのプレミアム商品市場は急成長するはずである。
そうしたマーケットを狙うオンリーワン企業が次から次へと現れ、プレミアム商品で世界に存在
感を示す企業が多数誕生し、新たな雇用を創出していく。
出所)三菱総合研究所プラチナ社会研究会「2050 年への政策ビジョン」
図 6-1 知識産業社会の製造の姿
164
参考資料 1
平成 26 年経済産業省企業金融調査の調査結果
㊙
経 済 産 業 省
一般統計調査
平成26年経済産業省企業金融調査
企
業
金
融
調
査
票
(平成26年3月31日現在)
☆この調査は、統計法(平成 19 年法律第 53 号)に基づく一般統計調査です。
☆調査の期日は平成 26 年 3 月 31 日現在です。記入内容は平成 25 年度の決算期数値で記入してく
ださい。それが困難な場合は、最寄りの決算期の数値によって記入してください。
☆この調査票は、統計を作成するために使われるもので、報告者に利害関係を生じるような目的に使
用されることはありません。ありのままの姿を記入してください。
☆調査票の記入に当たっては、別冊「調査票記入要領」に従って、黒または青のボールペンではっき
りと記入してください。なお、数値は必ず調査票に定めた単位で記入してください。
☆調査票は、平成 26 年 6 月 27 日までに提出してください。
1.企業の概要
※1.「[業種コード]主業種名」は、貴社が営まれている業種のうち、最も売上高の大きいと思われる業種を記入しています。業種の変更等があ
りましたら、調査票記入要領巻末別表1の業種分類表(P.9~20)を参照して修正してください。
※2.会社名、所在地等に変更がある場合は、お手数ですが修正をお願いいたします。
※1,2
[ 業 種 コ ー ド ]
主
業
種
名
[ 会 社 コ ー ド ]
会
社
名
企業属性を印刷したシールを貼付
本社又は本店の所在地
記
入
所
在
地
〒
者
所 属 部 署 等
氏 名 ・ 連 絡 先
(1)資本金額
(2)常時従業者数
※5
1.10 億円以上 50 億円未満
3.100 億円以上
2.50 億円以上 100 億円未満
4.10 億円未満(※3)
1.300 人未満
2.300 人以上 1,000 人未満
3.1,000 人以上 5,000 人未満
4.5,000 人以上
※4
※4
(3)上場の有無
1.上場
2.非上場
※4
(4)社外取締役の有無
1.社外取締役がいる
2.社外取締役はいない
※4
(5)委員会設置の有無
1.委員会設置会社である
2.委員会設置会社ではない
※4
(6)関係会社の有無 ※6
(7)金融子会社の有無
※7
1.子会社・関連会社がある
2.親会社がある
1.金融子会社を有する
3.関係会社はない
2.金融子会社を有しない
※4
※4
※(6)で「1.」と回答した企業のみ回答
※3.本調査は資本金 10 億円以上の企業を対象としております。過去の調査の結果等から資本金 10 億円以上の企業に調査票を送付して
おりますが、減資等により 10 億円未満となった場合は、「4.」を○で囲んでください。以降の項目への回答は不要です。
※4.(1)~(7)については、該当する番号を○で囲んでください。
※5.「常時従業者数」とは、有給役員、常用雇用者(正社員、正職員、パート、アルバイト、嘱託、契約社員等の呼称にかかわらず1ヶ月を
超える雇用契約者及び当該年度末の前2か月においてそれぞれ18日以上雇用した者)の数をいいます。
※6.「関係会社」とは、子会社、関連会社及び親会社をいいます。
※7.「金融子会社」とは、子会社のうち、貴社または貴社を含む企業グループ等の資金の調達、決済等を行うことを目的として設立された
会社をいいます。
-1-
2.資金運用・調達状況
貴社(単体ベース)の平成24年度、平成25年度及び平成26年度の資金運用・調達状況の実績・見込み・計画について、
キャッシュフローベースで記入してください。「設備投資」については、当該期間中の有形固定資産(建設仮勘定を含む)の
償却前の取得額を記入してください。建設仮勘定から本勘定への振替額について、二重計算とならないよう注意してください。
(1)支出
平成24年度(実績)
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
円
百万
千万
億
十億
百億
千億
兆
十兆
円
百万
千万
億
十億
百億
千億
兆
十兆
円
百万
千万
億
十億
百億
千億
兆
十兆
ⅰ.設備投資
ⅱ.投資
ⅲ.融資
うち、関係会社
※1
ⅳ.長期借入金返済
うち、関係会社
※1
ⅴ.短期借入金返済
うち、関係会社
※1
ⅵ.社債償還
普通社債
転換社債
ⅶ.自己株式取得
普通株式
優先株式
ⅷ.配当金支払
ⅸ.その他
合計
※2
※2
※1 関係会社とは、子会社、関連会社及び親会社をいいます。
※2 (1)支出の「合計」と(2)収入の「合計」の差額を(1)支出の「その他」に記入することによって、年度ごとに合
計額を一致させてください。「その他」がマイナスとなる場合もあります。
(3)投資額について
貴社(単体ベース)の平成24年度、平成25年度及び平成26年度における投資額の構成比を記入してください。
①投資先別構成比
平成24年度(実績)
国内投資
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
%
%
%
北米
%
%
%
欧州
%
%
%
アジア
%
%
%
うち、中国
%
%
%
うち、ASEAN
%
%
%
%
%
%
海外投資
その他
合計
1
0
0
%
-2-
1
0
0
%
1
0
0
%
(2)収入
平成24年度(実績)
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
円
百万
千万
億
十億
百億
兆
千億
十兆
円
百万
千万
億
十億
百億
千億
兆
十兆
円
百万
千万
億
十億
百億
兆
千億
十兆
Ⅰ.自己資金
当期利益
減価償却費
Ⅱ.投資回収
Ⅲ.融資回収
うち、関係会社
※1
Ⅳ.長期借入金
うち、関係会社
※1
Ⅴ.短期借入金
うち、関係会社
※1
Ⅵ.社債
普通社債
転換社債
Ⅶ.株式
普通株式
優先株式
Ⅷ.資産売却・流動化
合計
※2
※1 関係会社とは、子会社、関連会社及び親会社をいいます。
※2 (1)支出の「合計」と(2)収入の「合計」の差額を(1)支出の「その他」に記入することによって、年度ごとに合計額
を一致させてください。「その他」がマイナスとなる場合もあります。
②国内投資の目的別構成比
平成24年度(実績)
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
コア事業の強化
%
%
%
事業多角化
%
%
%
純投資
%
%
%
その他
%
%
%
合計
1
0
0
%
1
0
0
%
1
0
0
%
③海外投資の目的別構成比
平成24年度(実績)
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
コア事業の強化
%
%
%
事業多角化
%
%
%
純投資
%
%
%
その他
%
%
%
合計
1
0
0
%
-3-
1
0
0
%
1
0
0
%
3.売上高
貴社(単体ベース)の平成24年度、平成25年度及び平成26年度における売上高の実績、実績見込み及び計
画を記入してください。
平成24年度(実績)
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
円
百万
千万
億
十億
百億
兆
千億
十兆
円
百万
千万
億
十億
百億
千億
兆
十兆
円
百万
千万
億
十億
百億
兆
千億
十兆
売上高
4.設備投資
(1)設備投資額
貴社の国内及び海外での各年度における設備投資実績額、実績見込額及び計画額(当該期間中の有形固定資産(建
設仮勘定も含む)の償却前の取得額)について記入してください。円換算の際の各為替レートについては貴社の判断と
します。建設仮勘定から本勘定への振替額は、二重計算にならないよう注意してください。
また、「海外設備投資額(連結)」については、地域別構成比を記入してください。構成比はおおよその数字で
結構ですので整数で記入してください。構成比の算出に当たっては、「海外設備投資額(連結)」を100%とし
てください。
平成24年度(実績)
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
円
百万
千万
億
十億
百億
兆
千億
十兆
円
百万
千万
億
十億
百億
千億
兆
十兆
円
百万
千万
億
十億
百億
兆
千億
十兆
国内設備投資額(連結)
うち、国内設備投資額(単体)
海外設備投資額(連結)
海外設備投資額(連結)の地域別構成比
平成24年度(実績)
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
北米
%
%
%
欧州
%
%
%
アジア
%
%
%
うち、中国
%
%
%
うち、ASEAN
%
%
%
%
%
%
その他
海外投資合計
1
0
0
%
1
0
0
%
1
0
0
%
(2)国内設備投資額(単体)の投資目的別構成比
(1)でご記入頂いた「国内設備投資額」について、投資目的別構成比を記入してください。構成比はおおよそ
の数字で結構ですので、整数で記入してください。なお、構成比の算出に当たっては、「国内設備投資額(単体)」
を100%としてください。
平成24年度(実績)
生産能力増強
うち、店舗の新設
※
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
%
%
%
%
%
%
更新、維持・補修
%
%
%
合理化・省力化
%
%
%
研究開発
%
%
%
環境関連投資
%
%
%
その他
%
%
%
合計
1
0
0
%
※小売業における店舗の新設に限る。
-4-
1
0
0
%
1
0
0
%
(3)海外設備投資額(連結)の投資目的別構成比
(1)でご記入頂いた「海外設備投資額」について、投資目的別構成比を記入してください。構成比はおおよそ
の数字で結構ですので、整数で記入してください。なお、構成比の算出に当たっては、「海外設備投資額(連結)」
を100%としてください。
平成24年度(実績)
生産能力増強
平成25年度(実績見込)
平成26年度(計画)
%
%
%
%
%
%
更新、維持・補修
%
%
%
合理化・省力化
%
%
%
研究開発
%
%
%
環境関連投資
%
%
%
その他
%
%
%
うち、店舗の新設
※
合計
1
0
0
%
1
0
0
%
1
0
0
%
※小売業における店舗の新設に限る。
5.その他
次の項目について、貴社のお考えに最も近いものの番号を記入してください。
(1)設備投資に関して
1.貴社(単体ベース)の設備投資額が増加する要因
[※平成25年度実績見込みにおいて24年度実績に比べ設備投資額が増加する企業のみご回答ください。]
平成25年度の設備投資が増加する要因は何ですか。主なものを選択してください。(2つまで回答可)
① 新商品・新サービスへの先行投資
② 需要・販売が増加
③ 輸出の増加
④ 為替の変動
⑤ 公共事業が増加
⑥ 収益・キャッシュフローが増加
⑦ 法規制の強化、変更(環境規制強化、出店規制の変更等)
⑧ 優遇税制
⑨ 既存設備の更新時期の到来
⑩ その他
2.貴社(単体ベース)の設備投資額が減少する要因
[※平成25年度実績見込みにおいて24年度実績に比べ設備投資額が減少する企業のみご回答ください。]
平成25年度の設備投資額が減少する要因は何ですか。主なものを選択してください。(3つまで回答可)
① 需要・販売の減少
② 輸出の減少
③ 為替の変動
④ 公共事業が減少
⑤ 収益・キャッシュフローが減少
⑥ 設備投資の工事単価、資材価格の減少
⑦ リースへの振替
⑧ 100%子会社によるプロジェクト方式へ振替
⑨ 他社とのジョイントベンチャーによるプロジェクト方式へ振替
⑩ OEM、EMS等の活用
⑪ 前年度投資増の反動
⑫ その他
3.今後の国内設備投資の目的について
今後(概ね3年)、国内設備投資を行う場合、どのような目的の設備投資に重点を置きますか。
(優先順位の高いものから2つを記入してください。)
① 生産能力増強
② 更新、維持・補修
第1位
③ 合理化・省力化投資
④ 研究開発投資
⑤ 環境関連投資
⑥ その他
-5-
第2位
4.今後の海外設備投資の目的について
今後(概ね3年)、海外設備投資を行う場合、どのような目的の設備投資に重点を置きますか。
(優先順位の高いものから2つを記入してください。)
① 生産能力増強
② 更新、維持・補修
第1位
③ 合理化・省力化投資
④ 研究開発投資
⑤ 環境関連投資
⑥ その他
第2位
5.今後の設備投資立地先
今後(概ね3年)、設備投資を行うにあたって想定される立地先はどこですか。(2つまで回答可)
① 国内(既存立地地点)
② 国内(新規)
③ 北米
④ 欧州
⑤ アジア
⑥ 中南米
⑦ アフリカ
⑧ その他
⑨ 予定無し
(2)投資に関して
1.貴社(単体ベース)の投資額が増加する要因
[※平成25年度実績見込みにおいて24年度実績に比べ投資額が増加する企業のみご回答ください。]
平成25年度の投資額が増加する要因は何ですか。主なものを選択してください。(2つまで回答可)
① 新商品・新サービスへの先行投資
② 需要・販売が増加
③ 事業多角化
④ 収益・キャッシュフローが増加
⑤ 自社株式への収益還元
⑥ その他
2.貴社(単体ベース)の投資額が減少する要因
[※平成25年度実績見込みにおいて24年度実績に比べ投資額が減少する企業のみご回答ください。]
平成25年度の投融資額が減少する要因は何ですか。主なものを選択してください。(2つまで回答可)
① 低収益部門の整理合理化
② 収益・キャッシュフローが減少
③ 設備投資等への資金充当優先
④ 前年度投融資増の反動
⑤ その他
3.今後(概ね3年)の投資先
今後、投資を行うにあたって、主に想定される投資先を選択してください。(2つまで回答可)
① 国内子会社(自社グループ内)
② 海外子会社(自社グループ内)
③ 同業他社(国内)
④ 同業他社(海外)
⑤ 他業種他社(国内)
⑥ 他業種他社(海外)
⑦ 純投資
⑧ その他
4.ベンチャー企業への投資について
ベンチャー企業(概ね創業から10年以内の企業)への投資について、貴社の現状・考えに最も近いものを選択
してください。
① 自社の事業との連携・相乗効果等を目的として、投資を行っている
② 純投資(投資収益目的)として、投資を行っている
③ 自社の事業との連携・相乗効果等を目的として、今後投資を行いたいと考えている
④ 純投資(投資収益目的)として、今後投資を行いたいと考えている
⑤ ベンチャー企業への投資は行っておらず、当面行う予定もない
5.ベンチャー企業への投資方法について[※上記4.で①~④を選択した企業のみご回答ください。]
ベンチャー企業への投資方法について、貴社の現状・考えに最も近いものを選択してください。
① 自社から直接投資を行っている(行うことを検討している)
② ベンチャー企業投資を専門に行う関係会社(ベンチャー・キャピタル子会社等)
を通じて投資を行っている(行うことを検討している)
③ ベンチャー企業への投資を行う投資事業有限責任組合等(ベンチャー・ファンド)
を通じて投資を行っている(行うことを検討している)
④ その他
-6-
(3)資金調達に関して
1.調達手法のうち優先しているもの
以下の資金調達手法のうち、今後貴社が積極的に取り組もうとしているのは何ですか。主なものを選択してくだ
さい。(⑨を選択された場合はその内容について記載してください。) (2つまで回答可)
① シニアローン
② 公募社債の発行
③ 私募社債の発行
④ CPの発行
⑤ メザニンファイナンス
⑥ 増資
⑦ 売掛債権の活用(売掛債権の証券化、ファクタリングなど)など
⑧ 資産(有価証券、不動産など)の売却
⑨ その他(
)
2.借入手法について
貴社が取り入れている借入手法を選択してください。(2つまで回答可)
① 無担保
② 有担保
③ 財務制限条項付借入
④ コミットメントライン
⑤ ノンリコースローン
⑥ その他
⑦ 該当無し
3.増資引き受け先について
貴社が増資を行う場合、主に想定される引き受け先を選択してください。(2つまで回答可)
① グループ企業
② 新規提携先
③ 国内金融機関
④ 外資系金融機関
⑤ 市場にて調達
⑥ その他
4.借入金調達先について
貴社が借入を行う場合、主に想定される借入先を選択してください。(2つまで回答可)
① グループ企業
② 都市銀行
③ 地方銀行
④ 生損保
⑤ 政府系金融機関
⑥ 外資系金融機関
⑦ その他
5.直接調達について
社債や株式等による市場からの直接調達に関する貴社の方針について以下のうち近いものを選択してくだ
さい。 (2つまで回答可)
① 既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後はより積極的に活用する。
② 既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後も現状程度の利用を行う。
③ 現在利用はしていないが、今後利用する。
④ 現在利用しているが、今後は消極化する。
⑤ 利用したいが、割高な手数料や市場の未整備等により、現在は利用していない。
⑥ 利用したいが、会社規模、信用力の点から現在は利用できない。
⑦ 現在も今後も利用する意向はない。
6.資産売却要因について
[※資産売却を実施、検討している企業のみご回答ください。]
資産売却にいたる要因はなんですか。主なものを選択してください。(2つまで回答可)
① 低収益部門の整理合理化
② 資産の老朽化
③ 新設備稼働
④ 遊休資産の売却
⑤ 子会社株式の売却
⑥ 純投資の見直し
⑦ その他
-7-
(4)海外事業・海外進出に関して
1.海外事業展開の際に活用した(する予定の)資金調達手法を以下から選択してください。(2つまで回答可)
① シニアローン
② 社債
③ メザニンファイナンス
④ 増資
⑤ 資産売却
⑥ CMS(グループファイナンス)
⑦ その他
⑧ 外部からは調達せず、自己資金を充当
⑨ 海外進出は検討していない
2.貴社が海外進出するにあたっての課題を以下から選択してください。(前問で⑨を回答した場合は空欄で結
構です。)(2つまで回答可)
① 為替
② 資金調達
③ 人材
④ 立地条件
⑤ 治安
⑥ 現地の法制度・規制
⑦ その他
<今後の本調査への回答方法についてのアンケート>
次年度以降、本調査の回答をインターネット経由で行う形式(オンライン回答)の導入を検討しております。オ
ンライン回答の希望の有無について、該当する番号を○で囲んでください。また、本年度同様に紙での回答を希望
される場合は、その理由をあわせてご記入ください。
※なお、次年度以降の回答方法は現段階では未定ですので、ご回答いただいたご希望の回答方法と、次年度以降に
実際にお願いする回答方法は異なる可能性があります。
1.オンライン回答を希望する
2.紙での回答を希望する(理由:
<備考欄>
本年度の「経済産業省企業金融調査」は以上です。ご協力ありがとうございました。
同封の返信用封筒をご利用いただき、経済産業省までご返送ください。
-8-
)
参考資料 2
平成 26 年経済産業省企業金融調査の調査票
平成26年3月31日現在における
経済産業省企業金融調査
Survey on Corporate finance as of March 31.2014
平成26年11月
経
済
産
業
省
Ministry of Economy, Trade and Industry
目次
Ⅰ.調査の概要 ........................................................................................................................ 3
Ⅱ.調査結果概要 .................................................................................................................... 5
1.設備投資の動向 .......................................................................................................... 5
2.業種別設備投資の動向 ............................................................................................... 5
3.規模別設備投資の動向 ............................................................................................... 8
4.設備投資額(連結)の国内・海外比率(構成比) .................................................... 8
5.地域別海外設備投資の動向 ........................................................................................ 9
6.目的別設備投資の動向 ............................................................................................. 10
7. 企業の資金調達の動向 ............................................................................................. 11
Ⅲ.調査結果詳細 .................................................................................................................. 12
1.設備投資実績及び計画 ............................................................................................. 12
2.企業規模別設備投資動向.......................................................................................... 20
3.業種別設備投資の伸び率、構成比 ........................................................................... 24
4.目的別設備投資の構成比.......................................................................................... 27
5.目的別設備投資の構成比および前年比伸び率 ......................................................... 36
6.設備投資に関して(アンケート) ........................................................................... 40
7.投資に関して(アンケート) .................................................................................. 44
8.資金調達に関して(アンケート) ........................................................................... 49
9.資金調達環境に関して ............................................................................................. 55
10.海外事業・海外進出に関して(アンケート) ...................................................... 72
Ⅰ.調査の概要
① 調査の目的
我が国主要企業の最近の設備投資、事業投資、資金運用及び資金調達等の企業金融活動の
実態の把握
② 調査対象
「経済産業省企業活動基本調査」の調査対象のうち、資本金額又は出資金額が10億円以
上の会社(注)
③ 調査時点
平成26年3月31日
④ 調査方法
調査対象企業へのアンケート調査(調査票郵送、自計記入)
⑤ 調査項目
平成24年度、25年度、26年度における設備投資実績額、実績見込額、計画額等及び
これらに関するアンケート
⑥ 対象企業数
3,153社
[製造業:1,751社(55.5%)
、 非製造業:1,402社(44.5%)
]
⑦ 回答企業数
1,416社(回答率44.9%)
[製造業:806社(56.9%)、 非製造業:610社(43.1%)
]
(注)日本標準産業分類に掲げる大分類C-鉱業,採石業,砂利採取業、大分類E-製造業、大分類F-電気・ガス・熱供
給・水道業(中分類 35-熱供給業及び中分類 36-水道業を除く。)
、大分類G-情報通信業(次表に掲げるもの)
、大分類
I-卸売業,小売業、大分類J-金融業,保険業(次表に掲げるもの)、大分類K-不動産業,物品賃貸業のうち中分類
70-物品賃貸業(次表に掲げるもの)、大分類L-学術研究,専門・技術サービス業(次表に掲げもの)、大分類M-宿泊
業,飲食サービス業(次表に掲げるもの)、大分類N-生活関連サービス業,娯楽業(次表に掲げるもの)、大分類O教育,学習支援業(次表に掲げるもの)及び大分類R-サービス業(他に分類されないもの)(次表に掲げるもの)に
属する企業のうち、従業者 50 人以上かつ資本金額又は出資金額 10 億円以上の会社。
G-情報通信業
日本標準産業分類に掲げる小分類 391-ソフトウェア業及び小分類 392-情報処理・提
供サービス業、中分類 40-インターネット附随サービス業、細分類 4111-映画・ビデオ
制作業(テレビジョン番組制作業、アニメーション制作業を除く)
、細分類 4112-テレ
ビジョン番組制作業(アニメーション制作業を除く)、細分類 4113-アニメーション制
作業、小分類 413-新聞業及び小分類 414-出版業
J-金融業,保険業
日本標準産業分類に掲げる小分類 643-クレジットカード業,割賦金融業
K-不動産業,物品賃貸業 日本標準産業分類に掲げる中分類 70-物品賃貸業(小分類 704-自動車賃貸業、細分類
7092-音楽・映像記録物賃貸業(別掲を除く)、細分類 7099-他に分類されない物品賃
貸業を除く)
L-学術研究,専門・技術 日本標準産業分類に掲げる中分類 71-学術・開発研究機関、小分類 726-デザイン業、
サービス業
中分類 73-広告業、中分類 74-技術サービス業(他に分類されないもの)のうち小分
類 743-機械設計業、小分類 744-商品・非破壊検査業、小分類 745-計量証明業、小分
類 746-写真業及び小分類 749-その他の技術サービス業
M-宿泊業,飲食サービス 日本標準産業分類に掲げる中分類 76-飲食店(細分類 7622-料亭、小分類 765-酒場、
業
ビアホール及び小分類 766-バー,キャバレー,ナイトクラブを除く)、中分類 77-持
ち帰り・配達飲食サービス業
N-生活関連サービス業, 日本標準産業分類に掲げる中分類 78-洗濯・理容・美容・浴場業(小分類 785-その他
娯楽業
の公衆浴場業は除く。)
、中分類 79-その他の生活関連サービス業(小分類 791-旅行業
及び細分類 7999-他に分類されないその他の生活関連サービス業は除く。)、小分類
801-映画館、小分類 804-スポーツ施設提供業(細分類 8041-スポーツ施設提供業(別
掲を除く)を除く。
)及び小分類 805-公園,遊園地
O-教育,学習支援業
日本標準産業分類に掲げる細分類 8245-外国語会話教授業及び細分類 8249-その他の
教養・技能教授業のうちカルチャー教室(総合的なもの)
R-サービス業
日本標準産業分類に掲げる中分類 88-廃棄物処理業、中分類 90-機械等修理業(別掲
(他に分類されないもの) を除く)
、中分類 91-職業紹介・労働者派遣業、中分類 92-その他の事業サービス業(小
分類 922-建物サービス業及び小分類 923-警備業を除く。
)
3
(参考)経済産業省企業金融調査の見直しについて
本調査は、本年実施分より、統計の精度向上や記入者負担の軽減等を目的として、調査対象企
業の選定方法や調査項目等の見直しを実施した。したがって、本年の調査結果は、昨年以前の調
査結果との単純比較はできない。
昨年までの調査の概要は下記の通り。
・調査対象企業
経済産業省所管業種及び医薬品製造業、建設業、不動産業のうち資本金1億円以上の企業から、
業種別売上高基準により有意抽出
・調査時点
調査年の3月31日現在〔変更なし〕
・調査方法
調査対象企業へのアンケート調査(調査票郵送、自計記入)
〔変更なし〕
・調査項目
「業種別調査票」及び「リース業調査票」を廃止。具体的な調査事項については調査票参照(※)
(※)過去の調査結果とともに経済産業省ホームページに掲載
http://www.meti.go.jp/statistics/san/setubi/result-2.html
・対象企業数(平成25年調査)
2,056社
[製造業:1,242社(60.4%)
、 非製造業:814社(39.6%)]
・回答企業数(平成25年調査)
1,050社(回答率51.1%)
[製造業:643社(61.2%)、 非製造業:407社(38.8%)
]
・表象方法
本調査独自の産業分類により表象(平成26年調査は日本標準産業分類に準拠)
4
Ⅱ.調査結果概要1
1.設備投資の動向
平成 26 年度の国内設備投資計画は、全産業ベースで対前年度比 10.8%増と、前年度
(1.5%増)と比べて拡大している。特に製造業は、平成 25 年度のほぼ横ばい(0.1%増)か
ら一転して、15.4%増となっている。非製造業も 3.5%増と二年連続で増加している。
一方、海外設備投資については、平成 25 年度の大幅な伸びから一転し、平成 26 年度は
製造業で 8.1%減、全産業でも 7.4%減となっている。
【設備投資実績見込・計画
対前年比伸び率】
単位:%
国内(企業単体ベース)
25 年度
26 年度
海外(連結ベース)
25 年度
26 年度
(25/24 年度比) (26/25 年度比) (25/24 年度比) (26/25 年度比)
製造業
0.1
15.4
16.9
▲ 8.1
非製造業
2.8
3.5
2.5
▲ 3.2
▲ 7.4
1.5
10.8
14.6
全産業
注)当該年度と前年度の二ヵ年共通回答企業における前年度比伸び率。
2.業種別設備投資の動向
① 製造業
平成 26 年度の製造業の国内設備投資計画額は、対前年度比 15.4%増となっている。業種
別にみると、
「食料品」、
「鉄鋼業」、
「電子部品・デバイス・電子回路」等では前年比減とな
っているが、
「情報通信機械器具」、
「石油製品・石炭製品」
、「繊維工業」といった業種で伸
び率が大きい。また、全体に占める金額の比率(構成比)の大きさも考慮すると、「輸送用
機械器具」、
「非鉄金属」
、「化学工業等」が全体の伸びを牽引している。
平成 26 年度の国内設備投資額の売上高に対する割合は、
「電子部品・デバイス・電子回路」、
「パルプ・紙・紙加工品」、
「繊維工業」が 6%以上と高い水準であり、製造業平均では 3.8%
となっている。
1
本調査では、アンケート項目等の一部を除いた各調査項目について、「平成 24 年度実績」「平成 25 年度
実績見込」「平成 26 年度計画」を調査している。それぞれについて、以降では単に「平成 24 年度」「平成
25 年度」「平成 26 年度」と表記する。
5
【設備投資伸び率と構成比の図(平成 26 年度):国内・製造業】
縦軸:前年比伸び率、上段数値
単位:%
横軸:構成比、下段( )内数値
情報通信機械器具
130.6
(1.0)
140
パルプ・紙・紙加工品
31.7
(2.7)
120
100
金属製品
26.1
(1.3)
繊維工業
57.3
(2.9)
印刷・同関連産業
35.9
(0.5)
80
60
プラスチック製品
3.1
(1.4)
飲料・たばこ・飼料
35.9
(2.8)
石油製品・石炭製品
60.4
(2.3)
はん用機械器具
22.6
(1.7)
窯業・土石製品
20.6
(1.5)
40
化学工業
15.1
(14.3)
20
電気機械器具
21.4
(4.0)
ゴム製品
37.2
(0.4)
業務用機械器具
18.1
(2.5)
生産用機械器具
7.9
(6.0)
非鉄金属
26.1
(6.9)
輸送用機械器具
22.7
(29.1)
100
0
‐20
食料品
▲7.0
(4.9)
電子部品・デバイス・
電子回路
▲9.7
(9.7)
鉄鋼業
▲10.3
(2.9)
その他(木材・木製品、家具・装
備品、その他製造業)
▲13.3
(1.0)
‐40
注)横軸は製造業全体の投資額を 100%とした時の構成比。平成 25-26 年度共通回答企業を集計。
「その他」は、対象企業が 2 社以下の業種、および「その他製造業」。
【売上高に対する設備投資額の割合(平成 26 年度):国内・製造業】
単位:%
0.0
製造業合計
食料品
飲料・たばこ・飼料
繊維工業
木材・木製品
家具・装備品
パルプ・紙・紙加工品
印刷・同関連産業
化学工業
石油製品・石炭製品
プラスチック製品
ゴム製品
なめし革・同製品・毛皮
窯業・土石製品
鉄鋼業
非鉄金属
金属製品
はん用機械器具
生産用機械器具
業務用機械器具
電子部品・デバイス・電子回路
電気機械器具
情報通信機械器具
輸送用機械器具
その他の製造業
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
7.0
8.0
9.0
3.8 3.7 2.9 6.4 2.0 2.0 6.5 5.4 4.6 1.4 3.0 4.8 0.0 (回答なし)
5.1 4.0 3.8 4.2 3.8 4.4 2.6 8.9 5.6 4.4 3.2 3.9 6
10.0
② 非製造業
平成 26 年度の非製造業の国内設備投資計画額は、全体で前年度比 3.5%増となっている。
業種別にみると、
「情報通信業」の伸びが大きい他、
「不動産業、物品賃貸業」、
「電気・ガス
業」、
「小売業」等が全体の増加に寄与している。一方、
「学術研究、専門・技術サービス業」
の減少が大きく、全体の伸び率を下げる要因となっている。
また、平成 26 年度の国内設備投資額の売上高に対する割合は、「不動産業、物品賃貸業」
が 30.1%と特筆して高く、「電気・ガス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」、「金融業、保
険業」で 7%以上と高い水準であり、非製造業全体の平均は 2.6%となっている。
【設備投資伸び率と構成比(平成 26 年度):国内・非製造業】
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
横軸:構成比、下段( )内数値
その他
16.6
(2.4)
60
情報通信業
41.9
(3.0)
20
電気・ガス業
4.3
(26.9)
宿泊業、飲食サービス業
7.3
(1.5)
金融業、保険業
1.7
(2.2)
40
小売業
4.0
(24.5)
卸売業
3.0
(11.5)
不動産業、物品賃貸業
7.0
(27.1)
0
100
‐20
学術研究、専門・技術
サービス業
▲68.2
(1.0)
‐40
‐60
‐80
注)横軸は非製造業全体の投資額を 100%とした時の構成比。平成 25-26 年度共通回答企業を集
計。
「その他」には、
「鉱業、採石業、砂利採取業」
、
「生活関連サービス業・娯楽業」
、
「サービス
業(他に分類されないもの)」が含まれる。
【売上高に対する設備投資額の割合(平成 26 年度):国内・非製造業】
単位:%
0.0
非製造業合計
電気・ガス業
鉱業、採石業、砂利採取業
情報通信業
卸売業
小売業
金融業、保険業
不動産業、物品賃貸業
学術研究、専門・技術サービス業
宿泊業、飲食サービス業
生活関連サービス業、娯楽業
その他サービス業
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
2.6 8.4 0.2 2.3 0.5 2.8 7.0 30.1 1.5 6.0 7.1 4.4 7
35.0
3.規模別設備投資の動向
平成 26 年度の国内設備投資計画を企業規模(資本金額)別に見ると、資本金 100 億円以
上の企業が前年度比 16.6%増となっており、全体の伸びを牽引している。資本金 50 億円以
上 100 億円未満の企業は、製造業・非製造業共に前年度比伸び率が最も大きい。資本金 10
億円以上 50 億円未満の企業では、製造業で前年度比 21.8%増となる一方、非製造業では
15.9%減となった。
【企業規模(資本金額)別の国内設備投資動向(平成 26 年度)】
(単位:%)
50 億円以上
50 億円未満
100 億円未満
100 億円以上
21.8
(14.5)
30.3
(8.0)
18.2
(77.6)
▲15.9
(17.5)
14.4
(18.9)
9.9
(63.5)
9.6
(15.1)
23.6
(10.3)
16.6
(74.6)
製造業
非製造業
10 億円以上
全産業
注)26/25 年度比伸び率。
( )内は、各業種における企業規模別構成比。
4.設備投資額(連結)の国内・海外比率(構成比)
設備投資額(連結)の国内・海外比を見ると、製造業では平成 25 年度に国内投資比率が
減少したが、平成 26 年度には増加に転じている。非製造業では一貫して国内投資比率が減
少している。
【設備投資額(連結)の国内・海外構成比】
0%
製造業
24年度
25年度
26年度
20%
40%
59.2
80%
100%
40.8
55.3
44.7
62.2
37.8
非製造業
24年度
87.2
25年度
12.8
82.1
26年度
全産業
24年度
60%
17.9
76.2
23.8
68.1
31.9
25年度
63.8
36.2
26年度
65.1
34.9
国内設備投資額(連結)
8
海外設備投資額(連結)
5.地域別海外設備投資の動向
製造業における設備投資計画の地域別構成比については、
平成 25 年度にはアジア(中国、
ASEAN、その他アジア)の比率が減少する一方、北米・欧州の比率が増加している。平成
26 年度も欧州の比率が増加し、北米・欧州の比率が全体の 40%を超えている。また、アジ
アの中では ASEAN の比率が減少する一方で、中国と「その他アジア」の比率が増加してい
る。非製造業でも北米・欧州の比率が増加する傾向は共通している。
【地域別海外設備投資構成比・製造業】
0%
24年度
10%
20%
19.5%
30%
9.4%
40%
15.3%
25年度
28.8%
10.4%
26年度
28.3%
12.1%
北米
欧州
50%
中国
60%
70%
80%
31.5%
12.4%
ASEAN
21.0%
その他アジア
100%
13.0%
11.3%
28.0%
17.5%
90%
7.9%
12.5%
10.0%
11.2%
その他
【地域別海外設備投資構成比・非製造業】
0%
24年度
10%
20%
29.9%
30%
40%
6.9%
7.4%
25年度
35.3%
4.4% 8.0%
26年度
34.4%
7.0% 5.2%
北米
欧州
中国
ASEAN
9
50%
60%
23.1%
26.3%
26.0%
その他アジア
70%
80%
90%
29.9%
2.9%
1.7%
1.7%
その他
24.3%
25.7%
100%
6.目的別設備投資の動向
目的別設備投資について、平成 25-26 年度の変化を見ると、製造業では国内外で「生産
能力増強」から「更新、維持・補修」への構成比のシフト、「研究開発」は海外から国内へ
のシフトがうかがえる。非製造業では海外での「生産能力増強」、
「更新、維持・補修」双方
の増加がうかがえる。
なお、「合理化・省力化」および「環境関連投資」では製造業/非製造業、国内/海外を問
わず設備投資額の伸び率が 10%以上となっている。
【目的別投資動向(平成 25-26 年度共通回答企業)】
(単位:%)
国内
製
造
業
25 年度
26 年度
生産能力
増強
36.9
31.7
更新、維
持・補修
25.0
27.7
合理化・
省力化
12.1
12.0
海外
9.2
9.6
環境関連
投資
2.8
3.8
伸び率
▲ 1.1
28.0
非
製
造
業
14.6
19.4
57.8
26.1
25 年度
26 年度
44.8
42.3
23.6
23.5
18.4
19.6
1.0
1.2
0.8
1.0
11.4
12.5
伸び率
▲ 2.4
3.1
10.1
24.0
25.5
13.1
全
産
業
25 年度
26 年度
40.0
35.5
24.4
26.2
14.5
14.7
6.0
6.5
2.0
2.8
13.0
14.3
伸び率
▲ 1.7
18.7
12.4
19.7
52.9
21.7
製
造
業
25 年度
26 年度
68.8
64.8
9.9
14.5
4.7
6.1
3.3
2.5
1.7
2.2
11.5
9.9
伸び率
▲ 13.6
34.7
17.7
▲ 31.3
19.9
▲ 20.6
非
製
造
業
全
産
業
25 年度
26 年度
34.3
39.1
28.0
36.8
4.7
6.3
0.3
0.9
3.4
4.0
29.2
12.9
伸び率
10.4
27.0
30.3
168.9
11.9
▲ 57.2
25 年度
26 年度
63.7
60.8
12.6
17.9
4.7
6.1
2.9
2.2
2.0
2.5
14.1
10.4
伸び率
▲ 11.7
32.2
19.5
▲ 28.0
17.9
▲ 31.8
注)平成 25-26 年度共通回答企業を集計。
対前年比伸び率は金額ベース。
10
研究開発
その他
14.0
15.3
7.企業の資金調達の動向
企業の資金調達内訳では、借入金(長期借入金及び短期借入金)が大きなウェイトを占め
ているが、平成 25、26 年度にかけて当期利益や減価償却費の増加に伴い、投融資回収、長
期借入金、株式が減少している。
【凡例】
当期利益
減価償却費
投資回収
融資回収
長期借入金
短期借入金
社債
株式
資産売却・流動化
【業種別・企業の資金調達の内訳構成比】
0%
24年度
10%
4.5
20%
11.0
30%
6.2
3.7
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
2.8 1.4
57.0
13.2
製造業
0.2
25年度
11.4
4.0 4.4
9.3
52.4
12.4
2.9 1.4
1.7
26年度
14.0
12.5
2.5
11.8
51.3
0.2
2.5
24年度
非製造業
25年度
4.5
5.9
0.9
2.0
3.6
5.2
67.7
11.7
3.1
4.6
4.2
5.7
67.2
10.0
9.5
3.3
6.9
全産業
2.2
25年度
6.7
70.9
8.1
0.1
6.0
63.8
12.3
3.0
1.9
1.2
2.6
6.8
7.3
2.9
3.1
5.2
61.4
11.0
3.2 2.0
1.1
2.7
26年度
3.3 2.4
0.7
1.5
24年度
2.3
1.8
1.8
26年度
1.3
4.0
3.0
10.3
63.6
3.4
2.3
0.1
1.9
注)資金調達額の合計を 100%とした時の構成比
11
Ⅲ.調査結果詳細
1.設備投資実績及び計画
(1)取得設備投資額
【業種別
取得設備投資額・国内】
(単位:百万円、%)
企業数
製造業
601
24-25 共通回答企業
25-26 共通回答企業
24 年度
25 年度 企業数
25 年度
26 年度
(実績)
(実績見込)
(実績見込)
(計画)
A
B
C
D
2,247,014
2,248,859 539
1,850,017
2,134,996
対前年伸び率
(B-A)/A
0.1
(D-C)/C
15.4
▲ 7.0
43
107,026
120,392
40
112,000
104,157
12.5
飲料・たばこ・飼料
15
66,175
55,591
13
43,923
59,708
▲ 16.0
35.9
繊維工業
10
44,917
38,319
11
39,318
61,858
▲ 14.7
57.3
木材・木製品
2
X
X
2
X
X
95.9
▲ 57.2
家具・装備品
パルプ・紙・紙加
工品
印刷・同関連産業
2
X
X
1
X
X
▲ 35.1
17.7
16
52,776
46,770
15
43,700
57,537
▲ 11.4
31.7
9
59,055
35,631
7
7,859
10,677
▲ 39.7
35.9
化学工業
石油製品・石炭製
品
プラスチック製品
98
371,672
346,521
90
266,118
306,315
▲ 6.8
15.1
12
67,630
67,733
12
30,804
49,413
0.2
60.4
23
30,670
30,937
21
29,362
30,268
0.9
3.1
ゴム製品
なめし革・同製品・
毛皮
窯業・土石製品
6
4,085
5,789
6
5,789
7,943
41.7
37.2
0
-
-
0
-
-
-
-
26
56,435
50,724
22
26,735
32,243
▲ 10.1
20.6
鉄鋼業
22
64,328
74,102
19
70,182
62,925
15.2
▲ 10.3
非鉄金属
33
121,929
123,470
30
116,633
147,131
1.3
26.1
金属製品
24
25,025
24,903
20
21,565
27,202
▲ 0.5
26.1
はん用機械器具
28
32,094
31,014
26
30,444
37,320
▲ 3.4
22.6
生産用機械器具
44
126,350
122,976
37
119,417
128,859
▲ 2.7
7.9
業務用機械器具
電子部品・デバイ
ス・電子回路
電気機械器具
25
45,002
54,805
22
46,060
54,419
21.8
18.1
38
88,038
192,355
36
228,148
206,126
118.5
▲ 9.7
30
189,270
136,903
28
70,993
86,209
▲ 27.7
21.4
情報通信機械器具
15
73,361
48,730
8
9,284
21,405
▲ 33.6
130.6
輸送用機械器具
72
595,859
615,297
65
506,763
621,681
3.3
22.7
その他の製造業
8
X
X
8
X
X
5.9
▲ 12.2
食料品
注)回答企業数が 2 社以下の業種については、割合のみを記載。これに伴い必要な修正も加えている。
12
(単位:百万円、%)
460
24-25 共通回答企業
25-26 共通回答企業
24 年度
25 年度 企業数
25 年度
26 年度
(実績)
(実績見込)
(実績見込)
(計画)
A
B
C
D
2,627,115
2,699,509 364
1,170,068
1,210,629
電気・ガス業
鉱業、採石業、砂利
採取業
情報通信業
35
1,686,569
1,655,020
27
311,984
3
X
X
3
52
58,503
47,387
卸売業
175
261,555
小売業
112
274,599
金融業、保険業
不動産業、物品賃貸
業
学術研究、専門・技
術サービス業
宿泊業、飲食サービ
ス業
生活関連サービス
業、娯楽業
サービス業(他に分
類されないもの)
15
企業数
非製造業
全産業
対前年伸び率
(B-A)/A
2.8
(D-C)/C
3.5
325,369
▲ 1.9
4.3
X
X
66.4
▲ 25.4
40
25,385
36,026
▲ 19.0
41.9
235,503
127
134,673
138,654
▲ 10.0
3.0
319,999
98
284,864
296,391
16.5
4.0
33,031
45,037
10
26,303
26,757
36.3
1.7
16
257,133
307,083
15
306,782
328,164
19.4
7.0
13
17,153
44,830
10
38,295
12,164
161.4
▲ 68.2
16
12,861
18,879
12
17,273
18,535
46.8
7.3
5
X
X
4
X
X
10.0
▲ 5.0
18
X
X
18
X
X
▲ 20.8
66.3
4,874,129
4,948,368
903
3,020,085
3,345,625
1.5
10.8
1,061
注)回答企業数が 2 社以下の業種については、割合のみを記載。これに伴い必要な修正も加えている。
13
【業種別
取得設備投資額・海外】
(単位:百万円、%)
企業数
製造業
256
24-25 共通回答企業
25-26 共通回答企業
24 年度
25 年度
25 年度
26 年度
企業数
(実績)
(実績見込)
(実績見込)
(計画)
A
B
C
D
1,898,918
2,219,403
224
1,884,947
1,731,504
5,112
7,334
7
7,334
対前年伸び率
(B-A)/A
16.9
(D-C)/C
▲ 8.1
4,574
43.5
▲ 37.6
食料品
7
飲料・たばこ・飼料
1
X
X
0
-
-
200.5
-
繊維工業
3
61,469
80,169
4
81,252
81,948
30.4
0.9
木材・木製品
0
-
-
0
-
-
-
-
家具・装備品
パルプ・紙・紙加工
品
印刷・同関連産業
1
X
X
1
X
X
914.4
23.2
7
2,351
11,991
6
11,785
2,811
410.0
▲ 76.1
3
5,108
10,274
1
X
X
101.1
73.9
化学工業
41
242,636
247,548
35
176,427
139,118
2.0
▲ 21.1
石油製品・石炭製品
1
X
X
0
-
-
117.4
-
プラスチック製品
15
23,787
23,893
14
23,605
24,093
0.4
2.1
ゴム製品
なめし革・同製品・
毛皮
窯業・土石製品
4
5,890
5,917
4
5,917
4,076
0.5
▲ 31.1
0
-
-
0
-
-
-
-
6
9,442
11,433
5
3,962
1,859
21.1
▲ 53.1
鉄鋼業
6
19,731
12,904
6
12,732
7,953
▲ 34.6
▲ 37.5
非鉄金属
15
217,751
228,454
14
226,732
116,366
4.9
▲ 48.7
金属製品
5
3,813
2,951
5
2,951
3,288
▲ 22.6
11.4
はん用機械器具
15
17,583
18,566
13
19,277
28,825
5.6
49.5
生産用機械器具
25
123,490
161,572
21
151,666
162,265
30.8
7.0
業務用機械器具
電子部品・デバイ
ス・電子回路
電気機械器具
11
22,211
25,765
9
15,314
14,962
16.0
▲ 2.3
24
154,218
108,403
21
117,410
130,034
▲ 29.7
10.8
15
47,065
46,225
13
46,091
48,371
▲ 1.8
4.9
情報通信機械器具
5
3,601
5,418
2
X
X
50.5
▲ 22.5
輸送用機械器具
41
895,092
1,133,747
38
967,211
946,217
26.7
▲ 2.2
5
7,696
8,050
5
8,050
8,223
4.6
その他の製造業
注)回答企業数が 2 社以下の業種については、割合のみを記載。これに伴い必要な修正も加えている。
14
2.1
(単位:百万円、%) 企業数
非製造業
87
24-25 共通回答企業
25-26 共通回答企業
24 年度
25 年度
25
年度
26 年度
企業数
(実績)
(実績見込)
(実績見込)
(計画)
A
B
C
D
354,855
363,737
55
326,247
315,716
対前年伸び率
(B-A)/A
2.5
(D-C)/C
▲ 3.2
電気・ガス業
鉱業、採石業、砂利
採取業
情報通信業
4
35,019
90,597
2
X
X
158.7
▲ 58.2
4
87,280
75,069
4
75,069
82,466
▲ 14.0
9.9
4
112
67
3
66
65
▲ 40.2
▲ 1.5
卸売業
60
223,502
192,799
36
172,719
195,196
▲ 13.7
13.0
小売業
10
2,951
3,067
8
753
2,399
3.9
218.6
金融業、保険業
不動産業、物品賃貸
業
学術研究、専門・技
術サービス業
宿泊業、飲食サービ
ス業
生活関連サービス
業、娯楽業
サービス業(他に分
類されないもの)
1
X
X
0
-
-
▲ 12.5
-
1
X
X
1
X
X
43.0
3.2
1
X
X
0
-
-
▲ 36.5
-
2
X
X
1
X
X
▲ 69.5
114.1
0
-
-
0
-
-
-
-
0
-
-
0
-
-
-
-
2,253,773
2,583,140
2,211,194
2,047,220
14.6
▲ 7.4
全産業
343
279
注)回答企業数が 2 社以下の業種については、割合のみを記載。これに伴い必要な修正も加えている。
15
(3)売上高に対する設備投資額
【売上高に対する設備投資額・国内】
製造業
食料品製造業
飲料・たばこ・飼料製
造業
繊維工業
601
43
売上高
に対す
る設備
投資額
(%)
C/D
3.0
4.3
25-26 共通回答企業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
売上高
設備投資額
に対す 設備投資額
売上高
売上高
(単体)
る設備
(単体)
投資額
(百万円)
(百万円)
(%) (百万円)
(百万円)
E
F
E/F
G
H
1,850,017
54,339,470
3.4
2,134,996
54,469,711
112,000
2,746,586
4.1
104,157
2,819,865
企業数
企業数
24-25 共通回答企業
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
売上高
設備投資額
に対す 設備投資額
売上高
売上高
(単体)
る設備
(単体)
投資額
(百万円)
(百万円) (%) (百万円)
(百万円)
A
B
A/B
C
D
2,247,014
67,970,402
3.3
2,248,859
73,751,476
107,026
2,689,590
4.0
120,392
2,794,515
539
40
売上高
に対す
る設備
投資額
(%)
G/H
3.9
3.7
16
15
66,175
2,808,389
2.4
55,591
2,847,582
2.0
13
43,923
1,991,049
2.2
59,708
2,085,783
2.9
10
44,917
757,621
5.9
38,319
901,851
4.2
11
39,318
934,305
4.2
61,858
962,824
6.4
木材・木製品製造業
2
X
X
2.5
X
X
4.3
2
X
X
4.3
X
X
2.0
家具・装備品製造業
パルプ・紙・紙加工品
製造業
印刷・同関連産業
化学工業
石油製品・石炭製品製
造業
プラスチック製品製
造業
ゴム製品製造業
なめし革・同製品・毛
皮製造業
窯業・土石製品製造業
鉄鋼業
非鉄金属製造業
金属製品製造業
はん用機械器具製造
業
生産用機械器具製造
業
2
X
X
2.5
X
X
1.6
1
X
X
1.8
X
X
2.0
16
52,776
875,269
6.0
46,770
910,078
5.1
15
43,700
891,640
4.9
57,537
887,061
6.5
9
98
59,055
371,672
1,202,352
7,205,003
4.9
5.2
35,631
346,521
1,215,628
7,798,989
2.9
4.4
7
90
7,859
266,118
194,523
6,035,683
4.0
4.4
10,677
306,315
198,100
6,313,724
5.4
4.9
12
67,630
6,457,615
1.0
67,733
7,251,848
0.9
12
30,804
3,091,056
1.0
49,413
2,999,108
1.6
23
30,670
973,635
3.2
30,937
1,055,763
2.9
21
29,362
985,582
3.0
30,268
1,011,628
3.0
6
4,085
158,475
2.6
5,789
166,920
3.5
6
5,789
166,920
3.5
7,943
163,970
4.8
業務用機械器具製造業
0
-
-
-
-
-
-
0
-
-
-
-
-
-
26
22
33
24
56,435
64,328
121,929
25,025
1,047,496
1,433,149
3,408,539
691,522
5.4
4.5
3.6
3.6
50,724
74,102
123,470
24,903
1,131,399
1,516,816
3,619,717
738,041
4.5
4.9
3.4
3.4
22
19
30
20
26,735
70,182
116,633
21,565
634,942
1,419,750
3,611,451
615,456
4.2
4.9
3.2
3.5
32,243
62,925
147,131
27,202
630,667
1,586,791
3,827,951
640,285
5.1
4.0
3.8
4.2
28
32,094
926,699
3.5
31,014
969,473
3.2
26
30,444
918,614
3.3
37,320
982,341
3.8
44
126,350
2,725,789
4.6
122,976
2,996,000
4.1
37
119,417
2,851,016
4.2
128,859
2,876,103
4.5
25
45,002
2,043,675
2.2
54,805
2,215,571
2.5
22
46,060
1,995,636
2.3
54,419
2,082,292
2.6
その他の製造業
17
非製造業
電気・ガス業
鉱業、採石業、砂利採
取業
情報通信業
卸売業
小売業
金融業、保険業
不動産業、物品賃貸業
学術研究、専門・技術
サービス業
宿泊業、飲食サービス
業
生活関連サービス業、
娯楽業
サービス業(他に分類
されないもの)
全産業
売上高
に対す
る設備
投資額
(%)
C/D
企業数
企業数
電子部品・デバイス・
電子回路製造業
電気機械器具製造業
情報通信機械器具製
造業
輸送用機械器具製造
業
24-25 共通回答企業
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
売上高
設備投資額
に対す 設備投資額
売上高
売上高
(単体)
る設備
(単体)
投資額
(百万円)
(百万円) (%) (百万円)
(百万円)
A
B
A/B
C
D
25-26 共通回答企業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
売上高
設備投資額
に対す 設備投資額
売上高
売上高
(単体)
る設備
(単体)
投資額
(百万円)
(百万円)
(%) (百万円)
(百万円)
E
F
E/F
G
H
売上高
に対す
る設備
投資額
(%)
G/H
38
88,038
1,480,995
5.9
192,355
1,999,177
9.6
36
228,148
2,122,464
10.7
206,126
2,312,587
8.9
30
189,270
5,289,579
3.6
136,903
5,573,694
2.5
28
70,993
1,455,076
4.9
86,209
1,495,148
5.8
15
73,361
2,588,118
2.8
48,730
2,805,407
1.7
8
9,284
493,538
1.9
21,405
490,951
4.4
72
595,859
22,517,983
2.6
615,297
24,551,703
2.5
65
506,763
20,572,445
2.5
621,681
19,475,569
3.2
X
X
4.2
X
X
4.5
8
X
X
4.5
X
X
3.9
460
35
2,627,115
1,686,569
70,926,548
13,728,006
3.7
12.3
2,699,509
1,655,020
76,861,693
15,143,877
3.5
10.9
364
27
1,170,068
311,984
46,294,638
3,624,918
2.5
8.6
1,210,629
325,369
46,669,865
3,873,124
2.6
8.4
3
X
X
0.2
X
X
0.4
3
X
X
0.4
X
X
0.3
52
175
112
15
16
58,503
261,555
274,599
33,031
257,133
2,355,245
39,830,330
11,097,877
750,168
1,056,822
2.5
0.7
2.5
4.4
24.3
47,387
235,503
319,999
45,037
307,083
2,392,723
43,571,265
11,730,799
763,051
1,104,710
2.0
0.5
2.7
5.9
27.8
40
127
98
10
15
25,385
134,673
284,864
26,303
306,782
1,537,035
27,512,288
10,406,721
369,007
1,101,525
1.7
0.5
2.7
7.1
27.9
36,026
138,654
296,391
26,757
328,164
1,567,741
27,325,924
10,609,057
382,301
1,089,951
2.3
0.5
2.8
7.0
30.1
13
17,153
993,723
1.7
44,830
1,003,146
4.5
10
38,295
794,149
4.8
12,164
838,862
1.5
16
12,861
447,849
2.9
18,879
470,424
4.0
12
17,273
298,998
5.8
18,535
311,102
6.0
5
X
X
7.3
X
X
7.5
4
X
X
8.1
X
X
7.1
18
X
X
3.1
X
X
2.6
18
X
X
2.7
X
X
4.4
1061
4,874,129
138,896,950
3.5
4,948,368
150,613,169
3.3
903
3,020,085
100,634,108
3.0
3,345,625
101,139,576
3.3
8
注)回答企業数が 2 社以下の業種については、割合のみを記載。これに伴い必要な修正も加えている。
【売上高に対する設備投資額・海外】
家具・装備品製造業
パルプ・紙・紙加工
品製造業
印刷・同関連産業
18
化学工業
石油製品・石炭製品
製造業
プラスチック製品
製造業
ゴム製品製造業
なめし革・同製品・
毛皮製造業
窯業・土石製品製造
業
鉄鋼業
非鉄金属製造業
金属製品製造業
はん用機械器具製
造業
生産用機械器具製
造業
業務用機械器具製
造業
256
7
売上高
に対す
る設備
投資額
(%)
C/D
4.5
0.5
企業数
企業数
製造業
食料品製造業
飲料・たばこ・飼料
製造業
繊維工業
木材・木製品製造業
24-25 共通回答企業
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
売上高
設備投資額
に対す 設備投資額
売上高
売上高
(単体)
る設備
(単体)
投資額
(百万円)
(百万円)
(%) (百万円)
(百万円)
A
B
A/B
C
D
1,898,918
45,165,271
4.2
2,219,403
49,444,088
5,112
1,284,294
0.4
7,334
1,338,790
224
7
25-26 共通回答企業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
売上高
設備投資額
に対す 設備投資額
売上高
売上高
(単体)
る設備
(単体)
投資額
(百万円)
(百万円)
(%) (百万円)
(百万円)
E
F
E/F
G
H
1,884,947
37,920,384
5.0
1,731,504
37,591,208
7,334
1,338,790
0.5
4,574
1,399,876
売上高
に対す
る設備
投資額
(%)
G/H
4.6
0.3
1
X
X
0.0
X
X
0.1
0
-
-
-
-
-
-
3
0
61,469
-
643,799
-
9.5
-
80,169
-
783,900
-
10.2
-
4
0
81,252
-
816,354
-
10.0
-
81,948
-
836,160
-
9.8
-
1
X
X
0.2
X
X
1.9
1
X
X
1.9
X
X
2.2
7
2,351
450,279
0.5
11,991
459,397
2.6
6
11,785
447,153
2.6
2,811
463,846
0.6
3
5,108
1,017,318
0.5
10,274
1,028,559
1.0
1
X
X
0.6
X
X
1.0
41
242,636
5,227,358
4.6
247,548
5,556,798
4.5
35
176,427
4,415,509
4.0
139,118
4,587,768
3.0
1
X
X
0.8
X
X
1.6
0
-
-
-
-
-
-
15
23,787
796,346
3.0
23,893
864,671
2.8
14
23,605
834,848
2.8
24,093
847,915
2.8
4
5,890
135,117
4.4
5,917
139,900
4.2
4
5,917
139,900
4.2
4,076
138,021
3.0
0
-
-
-
-
-
-
0
-
-
-
-
-
-
6
9,442
576,899
1.6
11,433
629,336
1.8
5
3,962
283,291
1.4
1,859
281,240
0.7
6
15
5
19,731
217,751
3,813
504,560
2,457,585
116,255
3.9
8.9
3.3
12,904
228,454
2,951
534,070
2,651,055
118,830
2.4
8.6
2.5
6
14
5
12,732
226,732
2,951
564,748
2,702,453
118,830
2.3
8.4
2.5
7,953
116,366
3,288
615,300
2,872,896
116,602
1.3
4.1
2.8
15
17,583
574,476
3.1
18,566
604,246
3.1
13
19,277
602,885
3.2
28,825
645,830
4.5
25
123,490
2,366,320
5.2
161,572
2,583,562
6.3
21
151,666
2,462,431
6.2
162,265
2,492,955
6.5
11
22,211
1,446,256
1.5
25,765
1,530,608
1.7
9
15,314
1,352,504
1.1
14,962
1,397,377
1.1
売上高
に対す
る設備
投資額
(%)
C/D
企業数
企業数
電子部品・デバイ
ス・電子回路製造業
電気機械器具製造
業
情報通信機械器具
製造業
輸送用機械器具製
造業
その他の製造業
非製造業
24-25 共通回答企業
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
売上高
設備投資額
に対す 設備投資額
売上高
売上高
(単体)
る設備
(単体)
投資額
(百万円)
(百万円)
(%) (百万円)
(百万円)
A
B
A/B
C
D
25-26 共通回答企業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
売上高
設備投資額
に対す 設備投資額
売上高
売上高
(単体)
る設備
(単体)
投資額
(百万円)
(百万円)
(%) (百万円)
(百万円)
E
F
E/F
G
H
売上高
に対す
る設備
投資額
(%)
G/H
24
154,218
1,137,512
13.6
108,403
1,632,031
6.6
21
117,410
1,710,351
6.9
130,034
1,876,917
6.9
15
47,065
957,732
4.9
46,225
1,057,293
4.4
13
46,091
1,004,324
4.6
48,371
1,001,722
4.8
5
3,601
330,700
1.1
5,418
376,013
1.4
2
X
X
2.6
X
X
2.2
41
895,092
20,227,426
4.4
1,133,747
22,225,944
5.1
38
967,211
18,513,108
5.2
946,217
17,408,761
5.4
5
87
7,696
354,855
313,694
29,698,520
2.5
1.2
8,050
363,737
298,376
32,829,563
2.7
1.1
5
55
8,050
326,247
298,376
19,351,761
2.7
1.7
8,223
315,716
304,908
19,136,926
2.7
1.6
4
35,019
6,134,846
0.6
90,597
7,039,833
1.3
2
X
X
3.2
X
X
1.2
19
電気・ガス業
鉱業、採石業、砂利採
取業
情報通信業
卸売業
小売業
4
87,280
251,530
34.7
75,069
261,523
28.7
4
75,069
261,523
28.7
82,466
247,594
33.3
4
60
10
112
223,502
2,951
199,713
21,042,554
1,628,179
0.1
1.1
0.2
67
192,799
3,067
195,456
23,221,373
1,658,638
0.0
0.8
0.2
3
36
8
66
172,719
753
185,790
15,275,369
1,092,735
0.0
1.1
0.1
65
195,196
2,399
189,085
14,832,384
1,096,113
0.0
1.3
0.2
金融業、保険業
1
X
X
0.0
X
X
0.0
0
-
-
-
-
-
-
不動産業、物品賃貸業
学術研究、専門・技術
サービス業
宿泊業、飲食サービス
業
生活関連サービス業、
娯楽業
サービス業(他に分類
されないもの)
1
X
X
0.2
X
X
0.3
1
X
X
0.3
X
X
0.3
1
X
X
0.1
X
X
0.0
0
-
-
-
-
-
-
2
X
X
15.3
X
X
4.8
1
X
X
6.6
X
X
14.3
0
-
-
-
-
-
-
0
-
-
-
-
-
-
0
-
-
-
-
-
-
0
-
-
-
-
-
-
2,253,773
74,863,791
3.0
2,583,140
82,273,651
3.1
2,211,194
57,272,145
3.9
2,047,220
56,728,134
3.6
全産業
343
279
注)回答企業数が 2 社以下の業種については、割合のみを記載。これに伴い必要な修正も加えている。
2.企業規模別設備投資動向
【企業規模別
設備投資動向(伸び率)・国内(単体)】
単位:%
製造業
食料品
飲料・たばこ・
飼料
繊維工業
10~50
億円
(14.2)
25/24 年度比
50~100 100 億円
億円
以上
(7.3)
(78.5)
(100.0)
10~50
億円
(14.5)
合計
26/25 年度比
50~100 100 億円
億円
以上
(8.0)
(77.6)
合計
(100.0)
9.9
▲ 16.4
1.2
0.8
21.8
30.3
18.2
19.6
23.7
84.4
4.8
11.2
24.4
24.6
▲15.5
▲6.5
▲45.7
5.6
▲27.4
▲23.3
39.0
75.8
56.1
59.7
▲28.8
53.7
▲14.0
▲13.5
42.8
141.6
56.4
58.2
木材・木製品
58.8
-
-
58.8
13.7
-
-
13.7
家具・装備品
-
▲3.9
-
▲3.9
-
17.7
-
17.7
▲15.8
9.8
▲1.6
▲2.8
74.1
42.0
12.1
17.5
1.1
-
-
1.1
38.8
-
-
38.8
▲15.1
▲10.2
▲18.8
▲17.6
26.4
15.4
10.0
13.5
35.9
▲15.0
23.1
17.7
▲33.5
215.6
44.7
57.1
22.8
▲13.5
5.4
4.6
9.0
9.9
33.2
28.5
88.5
76.4
12.9
21.6
▲7.0
40.3
55.2
46.2
-
-
-
-
-
-
-
-
2.0
▲44.0
▲6.3
▲20.6
33.6
30.9
5.8
16.9
20.6
▲36.2
13.8
7.6
13.6
▲24.4
▲4.2
▲4.4
2.5
▲22.5
▲1.7
▲3.0
37.9
9.1
44.5
42.1
金属製品
11.2
34.1
▲54.0
7.1
25.3
10.5
14.0
18.4
はん用機械器具
16.8
66.3
▲39.1
▲16.5
20.5
60.9
58.2
41.6
生産用機械器具
▲23.4
▲4.4
1.1
▲2.1
30.4
2.6
6.0
8.0
業務用機械器具
45.4
33.2
20.1
27.5
28.1
41.0
15.1
22.4
31.2
▲27.6
23.4
22.3
14.7
30.6
14.3
14.8
27.6
22.2
▲15.8
▲9.2
▲4.5
62.5
4.0
6.7
▲44.9
▲5.1
▲1.3
▲15.1
139.2
▲18.6
27.0
31.4
輸送用機械器具
26.5
▲38.6
7.2
4.0
19.2
27.6
23.6
23.4
その他の製造業
▲33.2
▲32.4
▲40.2
▲37.5
20.7
45.4
37.4
35.2
パルプ・紙・紙
加工品
印刷・同関連産
業
化学工業
石油製品・石炭
製品
プラスチック製
品
ゴム製品
なめし革・同製
品・毛皮
窯業・土石製品
鉄鋼業
非鉄金属
電子部品・デバ
イス・電子回路
電気機械器具
情報通信機械器
具
20
単位:%
非製造業
電気・ガス業
鉱業、採石業、
砂利採取業
情報通信業
卸売業
小売業
金融業、保険
業
不動産業、物
品賃貸業
学術研究、専
門・技術サー
ビス業
宿泊業、飲食
サービス業
生活関連サー
ビス業、娯楽
業
サービス業
(他に分類さ
れないもの)
全産業
10~50
億円
(21.9)
25/24 年度比
50~100 100 億円
億円
以上
(17.4)
(60.7)
(100.0)
10~50
億円
(17.5)
合計
26/25 年度比
50~100 100 億円
億円
以上
(18.9)
(63.5)
合計
(100.0)
24.4
▲ 10.9
17.7
12.8
▲ 15.9
14.4
9.9
5.1
69.1
▲ 38.8
9.3
1.7
▲ 6.6
3.0
11.7
8.5
-
0.0
55.2
38.5
-
0.0
246.2
192.5
▲ 47.3
21.1
▲ 36.3
▲ 41.0
45.5
52.5
369.8
64.3
9.0
1.0
▲ 8.5
▲ 0.6
▲ 43.4
34.9
▲ 1.5
▲ 0.6
47.3
56.5
41.7
45.6
▲ 15.2
▲ 24.0
19.0
0.6
129.6
200.0
38.0
39.5
61.0
11.1
1.6
3.2
▲ 20.7
▲ 1.3
57.6
47.3
192.0
▲ 1.9
1.9
3.5
▲ 1.5
-
▲ 44.7
▲ 38.4
15.3
-
15.3
15.3
82.5
▲ 16.1
-
45.2
▲ 52.4
16.1
-
▲ 37.4
8.9
▲ 45.1
-
▲ 19.8
28.4
104.9
-
56.2
63.9
▲ 59.1
-
▲ 0.2
10.2
338.2
-
80.2
(16.0)
14.2
(9.7)
▲ 14.1
(74.3)
4.1
(100.0)
3.4
(15.1)
9.6
(10.3)
23.6
(74.6)
16.6
(100.0)
16.1
注)( )内は業種ごとの企業規模別構成比。他は前年比伸び率。
24-25、25-26 年度それぞれ二ヶ年の共通回答企業を集計。
21
【企業規模別
設備投資動向(伸び率)・海外(連結)】
単位:%
製造業
食料品
飲料・たばこ・
飼料
繊維工業
25/24 年度比
50~100 100 億円
億円
以上
(5.3)
(86.9)
26/25 年度比
50~100 100 億円
億円
以上
(5.6)
(86.8)
(100.0)
10~50
億円
(7.6)
13.9
6.2
15.5
14.8
▲ 8.2
0.6
▲ 5.4
▲ 5.3
53.6
10.0
94.7
77.5
▲35.3
▲37.9
26.8
14.8
-
-
200.5
200.5
-
-
50.3
50.3
69.6
▲40.4
30.6
28.8
▲50.4
16.3
1.0
1.0
10~50
億円
(7.8)
合計
合計
(100.0)
木材・木製品
▲9.5
-
-
▲9.5
▲2.5
-
-
▲2.5
家具・装備品
-
914.4
-
914.4
-
23.2
-
23.2
▲80.6
20.6
184.7
166.4
6.7
▲5.2
▲40.1
▲39.6
360.0
-
-
360.0
2,247.8
-
-
2,247.8
▲22.8
178.2
20.0
15.4
▲23.7
85.2
▲40.0
▲35.6
132.1
-
▲85.1
▲82.4
▲100.0
-
295.0
230.7
▲5.9
45.8
13.9
11.1
▲19.4
69.5
▲4.3
▲3.9
▲22.0
90.1
12.2
15.1
19.9
▲74.0
101.1
74.8
-
-
-
-
-
-
-
-
▲53.0
31.1
▲94.7
▲34.1
239.0
▲51.4
▲89.7
▲40.5
15.6
▲46.5
6.3
▲8.0
59.9
▲7.6
116.9
96.6
▲51.0
▲65.4
▲0.0
▲1.9
39.7
36.8
▲50.0
▲48.7
パルプ・紙・紙
加工品
印刷・同関連産
業
化学工業
石油製品・石炭
製品
プラスチック製
品
ゴム製品
なめし革・同製
品・毛皮
窯業・土石製品
鉄鋼業
非鉄金属
42.5
-
▲41.1
▲22.6
▲26.1
-
37.1
11.4
▲11.8
▲13.4
17.3
10.1
110.7
12.2
44.3
48.0
生産用機械器具
8.1
100.4
30.7
32.9
119.0
▲40.8
8.1
6.9
業務用機械器具
28.1
46.4
1.7
3.9
3.0
71.7
4.8
8.5
74.0
▲35.6
▲9.7
▲5.3
▲8.3
▲16.0
18.2
9.6
42.5
10.9
▲6.9
▲4.8
38.4
36.6
13.0
14.8
447.3
115.4
▲10.9
▲6.8
▲95.0
▲100.0
4.7
▲0.6
輸送用機械器具
20.8
16.4
26.0
25.0
▲10.0
4.6
▲1.7
▲2.0
その他の製造業
▲12.9
2.0
10.9
4.8
22.5
▲20.5
▲2.6
2.0
金属製品
はん用機械器具
電子部品・デバ
イス・電子回路
電気機械器具
情報通信機械器
具
22
単位:%
非製造業
電気・ガス業
鉱業、採石業、
砂利採取業
情報通信業
10~50
億円
(1.9)
25/24 年度比
50~100 100 億円
億円
以上
(10.8)
(87.3)
(100.0)
10~50
億円
(2.3)
合計
26/25 年度比
50~100 100 億円
億円
以上
(10.8)
(86.9)
合計
(100.0)
▲ 20.3
4.6
46.2
38.1
17.6
▲ 0.5
▲ 0.7
▲ 0.3
-
-
156.2
156.2
-
-
▲ 58.2
▲ 58.2
-
▲ 16.0
45.2
25.3
-
▲ 16.6
10.8
4.8
104.8
454.5
▲ 68.7
13.0
▲ 4.7
▲ 100.0
▲ 7.7
▲ 50.0
卸売業
40.9
13.8
▲ 17.9
▲ 12.4
▲ 25.9
5.3
17.8
14.2
小売業
▲ 4.8
300.0
25.2
8.9
309.7
▲ 75.0
144.8
224.2
-
-
-
-
-
-
-
-
-
43.0
931.0
910.4
-
3.2
8.6
8.6
-
-
▲ 1.3
▲ 1.3
-
-
18.2
18.2
▲ 69.5
-
-
▲ 69.5
114.1
-
-
114.1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
(6.9)
11.9
(6.1)
5.7
(86.9)
19.2
(100.0)
17.7
(6.7)
▲ 7.1
(6.4)
0.3
(86.8)
▲ 4.7
(100.0)
▲ 4.6
金融業、保険業
不動産業、物品
賃貸業
学術研究、専
門・技術サービ
ス業
宿泊業、飲食サ
ービス業
生活関連サー
ビス業、娯楽業
サービス業(他
に分類されな
いもの)
全産業
注)( )内は業種ごとの企業規模別構成比。他は前年比伸び率。
24-25、25-26 年度それぞれ二ヶ年の共通回答企業を集計。
23
3.業種別設備投資の伸び率、構成比
(1)国内における業種別設備投資伸び率と構成比
【設備投資伸び率と構成比の図:国内・製造業】
(平成 25 年度)
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
横軸:構成比、下段( )内数値
140
電子部品・デバイス・電子回路
118.5
(8.6)
120
100
80
60
非鉄金属
1.3
(5.5)
ゴム製品
41.7
(0.3)
繊維工業
▲14.7
(1.7)
40
20
業務用機械器具
21.8
(2.4)
プラスチック製品
0.9
(1.4)
石油製品・石炭製品
0.2
(3.0)
食料品
12.5
(5.4)
その他(木材・木製品、家具・
装備品、その他製造業)
2.3
(1.2)
鉄鋼業
15.2
(3.3)
輸送用機械器具
3.3
(27.4)
100
0
‐20
‐40
‐60
化学工業
▲6.8
(15.4)
飲料・たばこ・飼料
▲16.0
(2.5)
パルプ・紙・紙加工品
▲11.4
(2.1)
窯業・土石製品
▲10.1
(2.3)
生産用機械器具
▲2.7
(5.5)
金属製品
▲0.5
(1.1)
電気機械器具
▲27.7
(6.1)
はん用機械器具
▲3.4
(1.4)
印刷・同関連産業
▲39.7
(1.6)
情報通信機械器具
▲33.6
(2.2)
(平成 26 年度・再掲)
情報通信機械器具
130.6
(1.0)
140
パルプ・紙・紙加工品
31.7
(2.7)
120
100
金属製品
26.1
(1.3)
繊維工業
57.3
(2.9)
印刷・同関連産業
35.9
(0.5)
80
60
プラスチック製品
3.1
(1.4)
飲料・たばこ・飼料
35.9
(2.8)
石油製品・石炭製品
60.4
(2.3)
40
化学工業
15.1
(14.3)
20
ゴム製品
37.2
(0.4)
窯業・土石製品
20.6
(1.5)
電気機械器具
21.4
(4.0)
はん用機械器具
22.6
(1.7)
業務用機械器具
18.1
(2.5)
生産用機械器具
7.9
(6.0)
非鉄金属
26.1
(6.9)
輸送用機械器具
22.7
(29.1)
100
0
‐20
食料品
▲7.0
(4.9)
電子部品・デバイス・
電子回路
▲9.7
(9.7)
鉄鋼業
▲10.3
(2.9)
‐40
注)横軸は製造業全体の投資額を 100%とした時の構成比。
「その他」は、対象企業が 2 社以下の業種、および「その他製造業」。
四捨五入の関係上、構成比の合計が 100%にならない場合がある。
それぞれの図において、24-25、25-26 年度二ヶ年の共通回答企業を集計。
24
その他(木材・木製品、家具・装
備品、その他製造業)
▲13.3
(1.0)
【設備投資伸び率と構成比の図:国内・非製造業】
(平成 25 年度)
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
横軸:構成比、下段( )内数値
宿泊業、飲食サービス業
46.8
(0.7)
180
学術研究、専門・技術
サービス業
161.4
(1.7)
160
140
120
不動産業、物品賃貸業
19.4
(11.4)
金融業、保険業
36.3
(1.7)
100
80
60
その他
0.2
(1.0)
小売業
16.5
(11.9)
40
20
100
0
電気・ガス業
▲1.9
(61.3)
‐20
卸売業
▲10.0
情報通信業 (8.7)
▲19.0
(1.8)
‐40
(平成 26 年度)
その他
16.6
(2.4)
60
情報通信業
41.9
(3.0)
20
電気・ガス業
4.3
(26.9)
宿泊業、飲食サービス業
7.3
(1.5)
金融業、保険業
1.7
(2.2)
40
小売業
4.0
(24.5)
卸売業
3.0
(11.5)
不動産業、物品賃貸業
7.0
(27.1)
0
100
‐20
学術研究、専門・技術
サービス業
▲68.2
(1.0)
‐40
‐60
‐80
注)横軸は非製造業全体の投資額を 100%とした時の構成比。
「その他」には、「鉱業、採石業、砂利採取業」、「生活関連サービス業・娯楽業」、「サー
ビス業(他に分類されないもの)
」が含まれる。
四捨五入の関係上、構成比の合計が 100%にならない場合がある。
それぞれの図において、24-25、25-26 年度二ヶ年の共通回答企業を集計。
25
(2)海外における業種別設備投資伸び率と構成比の図
【設備投資伸び率と構成比の図:海外・製造業】
(平成 25 年度)
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
横軸:構成比、下段( )内数値
450
400
パルプ・紙・紙加工品
410.0
(0.5)
350
300
250
プラスチック製品
0.4
(1.1)
200
150
100
食料品
43.5
(0.3)
印刷・同関連産業
101.1
(0.5)
0
‐50
‐100
繊維工業
30.4
(3.6)
金属製品
▲22.6
(0.1)
鉄鋼業
▲34.6
(0.6)
その他(飲料・たばこ・飼料、
家具・装備品、石油製品・石
炭製品、その他の製造業)
99.2
(3.5)
業務用機械器具
16.0
(1.2)
窯業・土石製品
生産用機械器具
21.1
30.8
(0.5)
(7.3)
非鉄金属
4.9
(10.3)
化学工業
2.0
(11.2)
50
はん用機械器具
5.6
(0.8)
ゴム製品
0.5
(0.3)
情報通信機械器具
50.5
(0.2)
輸送用機械器具
26.7
(51.1)
100
電子部品・デバイス・電子回路
▲29.7
(4.9)
電気機械器具
▲1.8
(2.1)
(平成 26 年度)
はん用機械器具
49.5
(1.7)
60
40
金属製品
11.4
(0.2)
20
0
繊維工業
0.9
(4.7)
食料品
▲37.6
(0.3)
生産用機械器具
7.0
(9.4)
電気機械器具
4.9
(2.8)
100
化学工業
▲21.1
(8.0)
‐20
‐40
プラスチック製品
2.1
(1.4)
電子部品・デバイス・電子回路
10.8
(7.5)
非鉄金属
▲48.7
(6.7)
輸送用機械器具
▲2.2
(54.6)
業務用機械器具
▲2.3
(0.9)
その他(家具・装備品、印刷・同関連産業、
情報通信機械器具、その他の製造業)
▲3.5
(0.9)
ゴム製品
▲31.1
(0.2)
‐60
‐80
‐100
窯業・土石製品
▲53.1
(0.1)
パルプ・紙・紙加工品
▲76.1
(0.2)
鉄鋼業
▲37.5
(0.5)
注)横軸は製造業全体の投資額を 100%とした時の構成比。
「その他」は、対象企業が 2 社以下の業種、および「その他製造業」。
四捨五入の関係上、構成比の合計が 100%にならない場合がある。
それぞれの図において、24-25、25-26 年度二ヶ年の共通回答企業を集計。
26
4.目的別設備投資の構成比
【凡例】
生産能力増強
更新、維持・補修
合理化・省力化
研究開発
環境関連投資
その他
(1)国内における目的別設備投資の構成比
製造業・非製造業ともに「生産能力増強」と「更新、維持・補修」が主たる設備投資目的
となっている。非製造業では両者の割合が特に大きいが、平成 26 年度には「合理化・省力
化」の割合も増加している。
【目的別設備投資の構成比:国内】
0%
24年度
10%
20%
30%
40%
34.9
50%
60%
27.3
70%
10.4
80%
90%
9.1
100%
15.3
製造業
3.0
25年度
39.2
23.5
8.6
11.3
14.6
2.8
26年度
31.2
28.7
11.7
9.6
15.0
3.7
24年度
42.7
34.2
8.8 0.7
11.8
非製造業
1.8
25年度
34.5
8.8 0.6
40.2
14.6
1.2
26年度
42.4
23.5
1.2
19.5
12.5
1.0
24年度
35.7
34.5
9.6
13.4
4.5
全産業
2.3
25年度
36.7
32.4
10.0
4.4
14.6
1.9
26年度
35.2
26.9
14.4
6.6
14.2
2.7
注)国内設備投資の合計を 100%とした時の構成比
27
【凡例】
生産能力増強
更新、維持・補修
合理化・省力化
研究開発
環境関連投資
その他
(2)海外における目的別設備投資の構成比
国内設備投資同様、製造業・非製造業ともに、
「生産能力増強」と「更新、維持・補修」
が継続的に主たる設備投資目的となっている。特に製造業では、「生産能力増強」の割合が
大きい。
【目的別設備投資の構成比:海外】
0%
10%
20%
30%
24年度
40%
50%
60%
70%
80%
69.6
11.5
90%
100%
1.1 10.3
4.7
製造業
2.7
25年度
69.4
8.4
3.8
14.4
1.2
2.7
26年度
65.0
14.7
6.0
2.2
9.7
2.4
24年度
37.4
29.0
4.0
5.2
23.3
非製造業
1.1
25年度
38.6
4.1 2.9
24.9
29.2
0.3
26年度
39.3
36.7
6.3
4.0
12.9
0.9
24年度
64.6
14.2
4.8
1.6
12.3
全産業
2.5
25年度
65.8
10.4
3.9
1.4
16.2
2.4
26年度
61.1
18.0
6.0
2.5 10.2
2.2
注)海外設備投資の合計を 100%とした時の構成比
28
(3)目的別設備投資の構成比(国内・業種別)
【目的別設備投資の構成比:国内・業種別】
投資目的別構成比(%)
業種
年度
25 年度
製造業
食料品製造業
飲料・たばこ・飼
料製造業
繊維工業
木材・木製品製造
業
家具・装備品製造
業
パルプ・紙・紙加
工品製造業
印刷・同関連産業
化学工業
石油製品・石炭製品
プラスチック製品
製造業
ゴム製品製造業
なめし革・同製品・
毛皮製造業
窯業・土石製品製造
業
鉄鋼業
生産能力
増強
更新、維
持・補修
36.9
25.0
合理化・
省力化
研究開発
12.1
9.2
環境関連投
資
2.8
その他
14.0
26 年度
31.7
27.7
12.0
9.6
3.8
15.3
(伸び率)
▲ 1.1
28.0
14.6
19.4
57.8
26.1
25 年度
56.5
20.9
17.2
0.9
2.4
2.1
26 年度
48.4
31.3
13.3
1.4
1.6
4.0
(伸び率)
▲ 20.3
39.4
▲ 28.3
50.9
▲ 36.8
73.0
25 年度
29.8
14.7
16.0
1.5
0.0
38.0
26 年度
26.5
15.0
12.2
0.7
0.2
45.3
(伸び率)
21.1
38.7
3.7
▲ 34.8
786.7
62.2
25 年度
26.3
35.4
9.6
13.4
3.4
11.9
26 年度
44.7
27.6
6.0
12.0
3.6
6.1
(伸び率)
167.5
22.9
▲ 0.9
40.3
64.7
▲ 19.6
25 年度
60.2
32.7
6.3
0.0
0.0
0.8
26 年度
5.0
83.6
10.4
0.5
0.0
0.5
(伸び率)
▲ 96.5
9.5
▲ 28.9
-
-
▲ 74.1
25 年度
31.0
43.0
3.0
13.0
7.0
3.0
26 年度
10.0
52.0
3.0
16.0
15.0
4.0
(伸び率)
▲ 62.0
42.4
17.7
44.9
152.3
57.0
25 年度
41.9
40.9
9.4
0.5
2.3
5.0
26 年度
43.0
38.4
10.7
0.7
4.3
3.0
(伸び率)
34.9
23.8
49.9
65.9
147.4
▲ 21.1
25 年度
27.7
46.5
6.6
4.9
2.6
11.6
26 年度
27.2
41.8
7.2
4.4
3.3
16.1
(伸び率)
33.1
22.1
47.1
22.1
73.9
88.3
25 年度
28.9
35.1
7.6
11.9
3.3
13.3
26 年度
24.0
35.1
9.7
12.8
3.4
15.1
(伸び率)
▲ 4.5
15.0
47.3
24.2
19.0
30.5
25 年度
20.9
68.4
4.8
0.4
0.5
5.0
26 年度
28.4
61.6
2.7
0.1
1.6
5.6
(伸び率)
117.7
44.5
▲ 9.4
▲ 46.5
385.2
80.4
25 年度
20.1
38.2
19.3
14.4
1.2
6.7
26 年度
17.5
32.8
18.6
14.4
1.0
15.7
(伸び率)
▲ 10.5
▲ 11.3
▲ 0.5
2.6
▲ 19.6
140.7
25 年度
22.6
21.9
20.4
14.0
2.1
19.0
26 年度
15.8
22.3
22.4
17.6
0.8
21.1
(伸び率)
▲ 4.3
39.9
50.5
72.4
▲ 46.2
52.6
25 年度
-
-
-
-
-
-
26 年度
-
-
-
-
-
-
(伸び率)
-
-
-
-
-
-
25 年度
13.8
56.1
14.8
4.4
5.7
5.2
26 年度
22.1
52.7
11.8
4.6
1.7
7.1
(伸び率)
94.0
13.2
▲ 4.2
24.7
▲ 63.4
66.3
25 年度
30.8
33.8
18.2
0.8
13.7
2.7
26 年度
8.5
53.7
21.1
0.5
11.5
4.6
(伸び率)
▲ 75.2
42.8
3.7
▲ 47.9
▲ 24.6
54.6
29
投資目的別構成比(%)
業種
非鉄金属製造業
金属製品製造業
はん用機械器具製
造業
生産用機械器具製
造業
業務用機械器具製
造業
電子部品・デバイ
ス・電子回路製造
業
電気機械器具製造
業
情報通信機械器具
製造業
輸送用機械器具製
造業
その他の製造業
年度
生産能力
増強
更新、維
持・補修
合理化・
省力化
研究開発
環境関連投
資
その他
25 年度
29.2
39.4
12.9
5.0
2.9
10.6
26 年度
23.6
36.6
17.3
5.6
3.5
13.4
(伸び率)
2.2
17.2
68.4
41.7
52.7
59.2
25 年度
31.0
44.4
5.2
4.7
1.9
12.9
26 年度
35.5
44.6
5.5
7.4
0.8
6.2
(伸び率)
44.5
26.9
33.7
98.3
▲ 46.3
▲ 39.3
25 年度
25.8
25.4
26.4
6.9
4.3
11.2
26 年度
25.8
28.6
18.6
7.8
7.0
12.2
(伸び率)
22.4
37.7
▲ 13.5
38.4
101.0
34.1
25 年度
16.8
29.4
30.5
9.7
6.1
7.5
26 年度
14.2
29.8
25.6
12.7
9.9
7.8
(伸び率)
▲ 8.5
9.3
▲ 9.6
41.4
76.9
11.6
25 年度
17.0
37.8
9.6
17.3
1.1
17.1
26 年度
13.6
44.6
11.7
14.0
0.5
15.6
(伸び率)
▲ 5.4
39.5
42.9
▲ 4.7
▲ 42.8
7.5
25 年度
70.1
3.9
12.3
7.1
2.3
4.3
26 年度
48.5
5.4
21.5
14.6
2.8
7.1
(伸び率)
▲ 37.4
26.6
57.2
85.5
10.7
49.6
25 年度
48.5
8.1
13.3
12.0
2.9
15.1
26 年度
56.3
7.8
12.7
10.4
1.7
11.1
(伸び率)
41.0
16.3
15.2
5.1
▲ 27.8
▲ 10.7
25 年度
44.6
27.3
11.5
5.9
0.0
10.8
26 年度
18.2
15.1
6.2
3.1
0.1
57.3
(伸び率)
▲ 6.0
28.0
23.5
22.1
-
1129.3
25 年度
35.9
18.7
7.7
13.8
1.0
22.9
26 年度
34.4
22.7
6.3
11.0
4.2
21.5
(伸び率)
17.5
49.1
▲ 0.9
▲ 2.3
400.4
15.2
25 年度
9.6
9.9
1.2
3.4
1.0
74.9
26 年度
8.3
12.7
1.2
6.9
1.1
69.8
(伸び率)
▲ 24.0
12.0
▲ 18.0
79.9
▲ 0.2
▲ 18.1
注)平成 25-26 年度共通回答企業を集計。
対前年比伸び率は金額ベース。
30
投資目的別構成比(%)
業種
年度
生産能力
増強
25 年度
非製造業
電気・ガス業
鉱業、採石業、砂利採
取業
情報通信業
卸売業
小売業
金融業、保険業
不動産業、物品賃貸業
学術研究、専門・技術
サービス業
宿泊業、飲食サービス
業
生活関連サービス業、
娯楽業
サービス業(他に分類
されないもの)
全産業
更新、維
持・補修
44.8
23.6
合理化・
省力化
研究開発
18.4
1.0
環境関連投
資
0.8
その他
11.4
26 年度
42.3
23.5
19.6
1.2
1.0
12.5
(伸び率)
▲ 2.4
3.1
10.1
24.0
25.5
13.1
25 年度
55.1
28.2
3.7
1.1
0.8
11.0
26 年度
55.3
27.4
4.0
0.8
0.7
11.9
(伸び率)
4.6
1.2
11.0
▲ 28.1
▲ 4.7
12.4
25 年度
64.4
18.4
12.8
0.0
0.0
4.5
26 年度
0.8
14.5
77.9
0.0
0.8
6.0
(伸び率)
▲ 99.1
▲ 41.0
355.5
-
-
0.0
25 年度
37.9
31.3
5.5
4.1
0.2
20.9
26 年度
30.7
36.4
8.9
6.3
0.3
17.4
(伸び率)
14.8
64.9
131.6
118.5
82.1
17.9
25 年度
36.9
33.3
6.1
3.8
2.6
17.3
26 年度
28.2
34.6
7.0
5.3
1.1
23.8
(伸び率)
▲ 21.3
6.9
17.5
45.5
▲ 57.3
41.7
25 年度
69.8
24.1
1.4
0.0
1.1
3.5
26 年度
69.3
22.3
3.9
0.0
2.5
2.1
(伸び率)
3.3
▲ 4.0
177.8
-
139.0
▲ 39.5
25 年度
90.0
6.8
0.3
0.1
0.2
2.6
26 年度
88.9
6.7
1.6
0.1
0.0
2.6
(伸び率)
0.5
0.4
431.8
116.3
▲ 100.0
0.0
25 年度
8.3
15.7
61.0
0.0
0.0
15.0
26 年度
8.2
15.5
59.8
0.0
0.0
16.5
(伸び率)
6.5
5.3
4.9
-
-
17.6
25 年度
82.2
10.2
1.0
4.9
0.0
1.6
26 年度
60.2
7.9
2.7
16.8
0.0
12.4
(伸び率)
▲ 76.8
▲ 75.6
▲ 15.4
9.0
-
142.6
25 年度
60.4
34.6
3.6
0.0
0.0
1.4
26 年度
52.8
42.7
4.5
0.0
0.0
0.0
(伸び率)
▲ 6.1
32.4
32.2
-
-
▲ 100.0
25 年度
1.8
13.7
6.7
0.0
0.5
77.3
26 年度
17.3
11.7
6.3
0.0
0.0
64.7
(伸び率)
791.7
▲ 18.8
▲ 11.4
-
▲ 100.0
▲ 20.5
25 年度
37.1
55.8
2.4
0.0
1.4
3.3
26 年度
48.7
41.9
2.6
0.0
2.4
4.4
(伸び率)
118.3
24.8
81.9
-
186.6
121.3
25 年度
40.0
24.4
14.5
6.0
2.0
13.0
26 年度
35.5
26.2
14.7
6.5
2.8
14.3
(伸び率)
▲ 1.7
18.7
12.4
19.7
52.9
21.7
注)平成 25-26 年度共通回答企業を集計。
対前年比伸び率は金額ベース。
31
(4)目的別設備投資の構成比(海外投資;業種別)
【目的別設備投資の構成比:海外・業種別】
投資目的別構成比(%)
業種
年度
25 年度
製造業
食料品製造業
飲料・たばこ・飼
料製造業
繊維工業
木材・木製品製造
業
家具・装備品製造
業
パルプ・紙・紙加
工品製造業
印刷・同関連産業
化学工業
石油製品・石炭製
プラスチック製品
製造業
ゴム製品製造業
なめし革・同製品・
毛皮製造業
窯業・土石製品製造
業
鉄鋼業
生産能力
増強
更新、維
持・補修
68.8
9.9
合理化・
省力化
研究開発
4.7
3.3
環境関連投
資
1.7
その他
11.5
26 年度
64.8
14.5
6.1
2.5
2.2
9.9
(伸び率)
▲ 13.6
34.7
17.7
▲ 31.3
19.9
▲ 20.6
25 年度
77.7
15.3
7.0
0.0
0.0
0.0
26 年度
70.9
22.5
6.5
0.0
0.0
0.0
(伸び率)
▲ 43.1
▲ 8.1
▲ 41.7
▲ 23.5
-
-
25 年度
-
-
-
-
-
-
26 年度
-
-
-
-
-
-
(伸び率)
-
-
-
-
-
-
25 年度
67.0
17.3
5.6
1.2
1.1
7.9
26 年度
61.7
22.4
3.6
2.0
0.7
9.5
(伸び率)
▲ 7.1
30.7
▲ 34.2
76.0
▲ 35.5
21.7
25 年度
-
-
-
-
-
-
26 年度
-
-
-
-
-
-
(伸び率)
-
-
-
-
-
-
25 年度
55.0
32.0
7.0
2.0
3.0
1.0
26 年度
75.0
17.0
1.0
2.0
3.0
2.0
(伸び率)
68.0
▲ 34.5
▲ 82.4
23.2
23.2
146.5
25 年度
88.4
6.4
4.1
0.0
0.7
0.3
26 年度
52.6
44.5
1.7
0.0
0.7
0.5
(伸び率)
▲ 85.8
64.7
▲ 90.2
-
▲ 77.4
▲ 67.5
25 年度
100.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
26 年度
100.0
0.0
0.0
0.0
0.0
(伸び率)
73.9
-
-
-
-
-
25 年度
77.1
12.1
2.8
3.8
0.6
3.5
26 年度
63.0
20.3
3.2
4.9
1.7
6.9
(伸び率)
▲ 35.6
31.9
▲ 10.1
1.2
128.4
53.7
25 年度
-
-
-
-
-
-
26 年度
-
-
-
-
-
-
(伸び率)
-
-
-
-
-
-
25 年度
70.2
16.1
5.8
3.1
1.5
3.3
26 年度
44.6
15.1
10.1
8.8
1.0
20.4
(伸び率)
▲ 35.1
▲ 4.2
78.2
187.4
▲ 33.9
536.2
25 年度
68.6
10.6
7.2
3.2
1.6
8.8
26 年度
47.5
29.3
7.7
1.2
2.3
11.9
(伸び率)
▲ 52.3
90.5
▲ 26.2
▲ 73.2
▲ 2.2
▲ 6.9
25 年度
-
-
-
-
-
-
26 年度
-
-
-
-
-
-
(伸び率)
-
-
-
-
-
-
25 年度
98.3
1.0
0.7
0.0
0.0
0.0
26 年度
97.3
1.8
0.8
0.0
0.0
0.0
(伸び率)
▲ 53.5
▲ 11.4
▲ 45.5
-
-
-
25 年度
76.6
4.7
6.4
0.0
0.0
12.3
26 年度
49.0
22.4
10.1
0.0
0.0
18.5
(伸び率)
▲ 60.1
194.8
▲ 0.3
-
-
▲ 6.0
32
投資目的別構成比(%)
業種
年度
生産能力
増強
88.8
25 年度
非鉄金属製造業
金属製品製造業
はん用機械器具製
造業
生産用機械器具製
造業
業務用機械器具製
造業
電子部品・デバイ
ス・電子回路製造
業
電気機械器具製造
業
情報通信機械器具
製造業
輸送用機械器具製
造業
その他の製造業
更新、維
持・補修
7.7
合理化・
省力化
研究開発
0.4
0.1
環境関連投
資
2.0
その他
1.1
26 年度
69.0
22.8
1.1
0.1
6.0
1.1
(伸び率)
▲ 60.1
51.3
50.7
▲ 46.7
56.2
▲ 49.3
25 年度
81.1
9.8
6.1
0.0
0.0
3.1
26 年度
80.0
10.4
7.4
0.0
0.0
2.1
(伸び率)
9.9
19.2
36.1
-
-
▲ 22.9
25 年度
78.4
7.8
4.4
0.5
2.3
6.7
26 年度
77.6
6.4
7.5
0.6
1.4
6.5
(伸び率)
48.0
22.6
156.8
79.2
▲ 7.5
45.9
25 年度
41.6
21.0
11.8
8.8
8.6
8.1
26 年度
24.2
27.7
21.4
7.2
9.7
9.8
(伸び率)
▲ 37.8
40.8
93.7
▲ 13.4
21.3
29.5
25 年度
31.7
8.3
57.9
1.2
0.0
0.9
26 年度
29.1
5.4
63.7
1.4
0.0
0.4
(伸び率)
▲ 10.3
▲ 36.4
7.5
13.5
9.1
▲ 56.3
25 年度
68.8
3.9
15.0
6.4
1.6
4.3
26 年度
64.6
5.4
14.8
5.4
1.8
8.0
(伸び率)
4.0
52.1
9.2
▲ 6.6
29.6
106.0
25 年度
38.7
9.8
10.9
1.9
3.5
35.2
26 年度
44.5
7.4
10.0
1.4
4.8
32.0
(伸び率)
20.4
▲ 20.4
▲ 3.3
▲ 26.0
45.2
▲ 4.8
25 年度
71.1
20.0
0.0
8.9
0.0
0.0
0.0
26 年度
69.5
20.6
0.0
9.9
0.0
(伸び率)
▲ 24.3
▲ 20.2
-
▲ 13.2
-
-
25 年度
68.6
8.0
2.5
3.2
0.9
16.8
26 年度
73.7
11.3
2.2
1.3
0.8
10.8
(伸び率)
5.1
37.7
▲ 13.7
▲ 61.3
▲ 10.5
▲ 37.3
25 年度
39.5
38.8
9.9
1.0
0.8
9.9
26 年度
46.1
30.6
12.4
1.5
1.5
8.0
(伸び率)
19.0
▲ 19.5
27.4
49.4
94.9
▲ 17.6
注)平成 25-26 年度共通回答企業を集計。
対前年比伸び率は金額ベース。
33
投資目的別構成比(%)
業種
年度
生産能力
増強
34.3
25 年度
非製造業
電気・ガス業
鉱業、採石業、砂利採
取業
情報通信業
卸売業
小売業
金融業、保険業
不動産業、物品賃貸業
学術研究、専門・技術
サービス業
宿泊業、飲食サービス
業
生活関連サービス業、
娯楽業
サービス業(他に分類
されないもの)
全産業
更新、維
持・補修
28.0
合理化・
省力化
研究開発
4.7
0.3
環境関連投
資
3.4
その他
29.2
26 年度
39.1
36.8
6.3
0.9
4.0
12.9
(伸び率)
10.4
27.0
30.3
168.9
11.9
▲ 57.2
25 年度
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
100.0
26 年度
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
100.0
(伸び率)
-
-
-
-
-
▲ 58.2
25 年度
60.9
26.1
0.0
0.0
0.0
13.1
26 年度
54.4
45.6
0.0
0.0
0.0
0.0
(伸び率)
▲ 1.8
92.1
-
-
-
▲ 100.0
25 年度
0.0
48.5
51.5
0.0
0.0
0.0
26 年度
0.0
47.7
52.3
0.0
0.0
0.0
(伸び率)
-
▲ 3.1
0.0
-
-
-
25 年度
37.6
40.9
8.8
0.6
6.5
5.6
26 年度
38.8
39.1
10.1
1.4
6.4
4.3
(伸び率)
16.5
8.0
29.9
170.7
11.6
▲ 14.8
25 年度
55.5
44.5
0.0
0.0
0.0
0.0
30.1
26 年度
41.3
28.6
0.0
0.0
0.0
(伸び率)
137.0
105.2
-
-
-
-
25 年度
-
-
-
-
-
-
26 年度
-
-
-
-
-
-
(伸び率)
-
-
-
-
-
-
25 年度
0.0
35.0
0.0
0.0
0.0
65.0
26 年度
0.0
40.0
0.0
0.0
0.0
60.0
(伸び率)
-
18.0
-
-
-
▲ 4.7
25 年度
-
-
-
-
-
-
26 年度
-
-
-
-
-
-
(伸び率)
-
-
-
-
-
-
25 年度
50.0
40.0
5.0
2.0
2.0
1.0
26 年度
55.0
35.0
5.0
2.0
2.0
1.0
(伸び率)
135.5
87.4
114.1
114.1
114.1
114.1
25 年度
-
-
-
-
-
-
26 年度
-
-
-
-
-
-
(伸び率)
-
-
-
-
-
-
25 年度
-
-
-
-
-
-
26 年度
-
-
-
-
-
-
(伸び率)
-
-
-
-
-
-
25 年度
63.7
12.6
4.7
2.9
2.0
14.1
26 年度
60.8
17.9
6.1
2.2
2.5
10.4
(伸び率)
▲ 11.7
32.2
19.5
▲ 28.0
17.9
▲ 31.8
注)平成 25-26 年度共通回答企業を集計。
対前年比伸び率は金額ベース。
34
35
5.目的別設備投資の構成比および前年比伸び率
(1)国内設備投資
【目的別国内設備投資の構成比および前年比伸び率:製造業】
(平成 25 年)
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
横軸:構成比、下段(
)内数値
(平成25年度)
30
20
10
合理化・省力化
11.2
(11.7)
生産能力増強
7.2
(37.6)
0
‐10
研究開発
▲0.4
(9.1)
更新、維持・補修
▲7.5
(24.8)
その他
▲10.1
(13.9)
100
環境関連投資
▲0.5
(2.9)
‐20
‐30
(平成 26 年)
環境関連投資
57.8
(3.8)
70
60
50
40
30
更新、維持・
補修
28.0
(27.7)
20
10
合理化・省力化
14.6
(12.0)
研究開発
19.4
(9.6)
0
‐10
その他
26.1
(15.3)
100
生産能力増強
▲1.1
(31.7)
‐20
‐30
注)横軸は製造業全体の投資額を 100%とした時の構成比。
四捨五入の関係上、構成比の合計が 100%にならない場合がある。
それぞれの図において、24-25、25-26 年度二ヶ年の共通回答企業を集計。
36
【目的別国内設備投資の構成比および前年比伸び率:非製造業】
(平成 25 年)
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
横軸:構成比、下段( )内数値
(平成25年度)
30
20
10
生産能力増強
6.3
(35.4)
合理化・省力化
5.9
(9.1)
その他
9.8
(12.7)
100
0
更新、維持・補修
▲1.1
(41.1)
‐10
研究開発
▲23.0
(0.6)
‐20
環境関連投資
▲26.4
(1.2)
‐30
(平成 26 年)
30
研究開発
24.0
(1.2)
環境関連投資
25.5
(1.0)
20
更新、維持・
補修
3.1
(23.5)
10
合理化・省力化
10.1
(19.6)
100
0
‐10
その他
13.1
(12.5)
生産能力増強
▲2.4
(42.3)
‐20
‐30
注)横軸は非製造業全体の投資額を 100%とした時の構成比。
四捨五入の関係上、構成比の合計が 100%にならない場合がある。
それぞれの図において、24-25、25-26 年度二ヶ年の共通回答企業を集計。
37
(2)海外設備投資
【目的別海外設備投資の構成比および前年比伸び率:製造業】
(平成 25 年)
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
横軸:構成比、下段( )内数値
(平成25年度)
60
研究開発
34.0
(3.2)
50
環境関連投資
52.5
(1.5)
40
30
更新、維持・
補修
9.0
(10.3)
20
10
生産能力増強
17.4
(69.7)
その他
18.4
(10.8)
0
100
‐10
合理化・省力化
5.8
(4.4)
‐20
‐30
(平成 26 年)
40
30
更新、維持・
補修
34.7
(14.5)
20
合理化・省力化
17.7
(6.1)
環境関連投資
19.9
(2.2)
10
0
‐10
100
生産能力増強
▲13.6
(64.8)
その他
▲20.6
(9.9)
‐20
‐30
研究開発
▲31.3
(2.5)
‐40
注)横軸は全体の投資額を 100%とした時の構成比。
四捨五入の関係上、構成比の合計が 100%にならない場合がある。
それぞれの図において、24-25、25-26 年度二ヶ年の共通回答企業を集計。
38
【目的別海外設備投資の構成比および前年比伸び率:非製造業】
(平成 25 年)
単位:%
縦軸:前年比伸び率、上段数値
横軸:構成比、下段( )内数値
(平成25年度)
40
20
生産能力増強
9.7
(39.8)
その他
25.1
(28.6)
0
100
‐20
更新、維持・補修
▲14.8
(24.1)
‐40
環境関連投資
▲20.5
(3.1)
合理化・省力化
▲17.4
(4.2)
‐60
‐80
研究開発
▲84.0
(0.2)
‐100
(平成 26 年)
研究開発
168.9
(0.9)
200
150
合理化・省力化
30.3
(6.3)
100
50
更新、維持・補修
27.0
(36.8)
生産能力増強
10.4
(39.1)
環境関連投資
11.9
(4.0)
100
0
その他
▲57.2
(12.9)
‐50
‐100
注)横軸は全体の投資額を 100%とした時の構成比。
四捨五入の関係上、構成比の合計が 100%にならない場合がある。
それぞれの図において、24-25、25-26 年度二ヶ年の共通回答企業を集計。
39
6.設備投資に関して(アンケート)
(1)貴社(単体ベース)の設備投資が増加する理由(2つまで回答可)
「⑨既存設備の更新時期の到来」を挙げる企業が最も多く、特に資本金額 100 億円未満の
企業で 60%以上と顕著である。その他、
「①新商品・サービスへの先行投資」、
「②需要・販
売が増加」も 30%前後の企業が挙げている。
【企業規模(資本金額)別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
①新商品・サービスへの先行投資
24.7
26.0
②需要・販売が増加
③輸出の増加
1.1
0.0
0.8
④為替の変動
0.0
0.0
0.0
⑤公共事業が増加
50.0
60.0
70.0
80.0
33.4
34.6
35.8
33.3
0.8
0.0
0.0
10~50億円
50~100億円
2.7
1.9
2.4
⑥収益・キャッシュフローが増加
⑦法規制の強化、変更(環境規制強化、出店規制の変更等)
0.8
1.0
1.6
⑧優遇税制
1.9
1.0
0.0
100億円以上
64.4
⑨既存設備の更新時期の到来
69.2
45.5
21.7
17.3
⑩その他
30.9
有効回答企業数:595社(うち10-50億円:368、50-100億円:104、100億円以上:123)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
30.0
①新商品・サービスへの先行投資
0.8
1.4
0.0
④為替の変動
0.0
0.0
0.0
⑦法規制の強化、変更(環境規制強化、出店規制の変更等)
⑧優遇税制
60.0
70.0
23.1
③輸出の増加
⑥収益・キャッシュフローが増加
50.0
26.5
29.0
②需要・販売が増加
⑤公共事業が増加
40.0
34.2
36.2
31.4
0.5
0.3
0.8
全産業
製造業
2.5
2.9
2.0
非製造業
1.0
1.4
0.4
1.3
2.3
0.0
61.3
63.2
⑨既存設備の更新時期の到来
58.8
23.0
20.3
26.7
⑩その他
有効回答企業数:600社(うち製造業:345、非製造業:255)
40
(2)貴社(単体ベース)の設備投資が減少する理由(3つまで回答可)
「⑪前年度投資増の反動」を挙げる企業が最も多く、「①需要・販売が減少」、「⑤収益・
キャッシュフローが減少」が続いている。
【企業規模別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
21.5
①需要・販売が減少
17.5
19.0
2.9
2.1
3.2
②輸出の減少
1.5
0.0
0.0
③為替の変動
0.4
0.0
0.0
④公共事業が減少
⑤収益・キャッシュフローが減少
9.5
12.4
12.4
0.4
0.0
3.2
⑥設備投資の工事単価、資材価格の減少
⑦リースへの振替
0.0
4.4
3.1
⑧100%子会社によるプロジェクト方式へ振替
1.1
1.0
0.8
⑨他社とのジョイントベンチャーによるプロジェクト方式へ振替
0.7
0.0
0.0
10~50億円
50~100億円
100億円以上
0.4
0.0
1.6
⑩OEM、EMS等の活用
54.7
⑪前年度投資増の反動
45.2
33.2
34.0
⑫その他
59.8
44.4
有効回答企業数:497社(うち10-50億円:274、50-100億円:97、100億円以上:126)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
20.0
①需要・販売が減少
12.5
②輸出の減少
0.0
③為替の変動
④公共事業が減少
⑧100%子会社によるプロジェクト方式へ振替
50.0
60.0
25.3
0.8
1.0
0.5
0.2
0.0
0.5
8.2
⑦リースへの振替
40.0
2.8
4.8
⑤収益・キャッシュフローが減少
⑥設備投資の工事単価、資材価格の減少
30.0
11.6
14.0
1.0
0.3
1.9
全産業
製造業
3.0
2.1
4.3
非製造業
1.0
1.7
0.0
⑨他社とのジョイントベンチャーによるプロジェクト方式へ振替
0.6
1.0
0.0
⑩OEM、EMS等の活用
0.6
1.0
0.0
53.2
55.1
⑪前年度投資増の反動
50.5
36.2
32.9
⑫その他
40.9
有効回答企業数:500社(うち製造業:292、非製造業:208)
41
(3)今後の国内設備投資の目的について(優先順位の高いものから2つ選択)
「②更新、維持・補修」を挙げる企業が最も多く、次いで「①生産能力増強」、
「③合理化・
省力化投資」である。
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
33.6
①生産能力増強
50.0
60.0
13.5
③合理化・省力化投資
80.0
90.0
15.6
42.5
②更新、維持・補修
70.0
35.8
33.7
第1位
④研究開発投資
6.7
⑤環境関連投資
0.5 2.8
⑥その他
3.3 3.2
第2位
8.9
有効回答企業数:1352社
(4)今後の海外設備投資の目的について(優先順位の高いものから2つ選択)
「①生産能力増強」を挙げる企業が最も多く、次いで「②更新、維持・補修」、
「③合理化・
省力化投資」である。前問の国内投資と比較すると「①生産能力増強」の割合が高い。
0.0
10.0
20.0
30.0
64.7
①生産能力増強
②更新、維持・補修
③合理化・省力化投資
40.0
14.9
50.0
60.0
70.0
80.0
11.2
40.0
8.6
36.2
第1位
④研究開発投資
第2位
2.4 7.1
⑤環境関連投資
0.6 0.9
⑥その他
8.8
4.5
有効回答企業数:671社
42
(5)今後の設備投資立地先(2つまで回答可)
「①国内(既存立地地点)」を挙げる企業が企業規模、製造/非製造業を問わず、ほぼ 7 割
以上である。また、「②国内(新規)
」は非製造業、「⑤アジア」は資本金額 100 億円以上の
企業及び製造業の割合が高い。
【企業規模別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
75.2
71.6
69.7
①国内(既存立地地点)
18.5
②国内(新規)
13.8
3.0
5.5
③北米
23.9
10.4
1.1
2.8
2.7
④欧州
10~50億円
20.9
⑤アジア
50~100億円
35.3
49.8
100億円以上
1.4
3.2
4.0
⑥中南米
⑦アフリカ
0.0
0.0
0.0
⑧その他
0.4
0.9
1.7
13.7
11.5
⑨予定無し
5.4
有効回答企業数:1217社(うち10-50億円:702、50-100億円:218、100億円以上:297)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
②国内(新規)
④欧州
70.0
80.0
18.3
8.3
32.8
5.3
7.2
2.6
1.9
1.9
1.8
30.7
⑤アジア
17.2
⑥中南米
2.4
3.6
0.6
⑦アフリカ
0.0
0.0
0.0
⑧その他
0.8
1.0
0.6
⑨予定無し
60.0
73.1
71.2
75.8
①国内(既存立地地点)
③北米
50.0
40.0
全産業
製造業
非製造業
11.3
10.6
12.2
有効回答企業数:1225社(うち製造業:725、非製造業:500)
43
7.投資に関して(アンケート)
(1)貴社(単体ベース)の投資額が増加する要因(2つまで回答可)
資本金額 100 億円以上の企業では、「①新商品・新サービスへの先行投資」、「②需要・販
売が増加」、
「③事業多角化」を挙げる企業がほぼ同数であるが、10~50 億円の企業では「②
需要・販売が増加」の比率が特に高く、「③事業多角化」の比率が低い。
業種別では、製造業で「②需要・販売が増加」
、非製造業で「①新商品・新サービスへの
先行投資」や「③事業多角化」の比率が相対的に高い。
【企業規模別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
21.5
24.3
22.4
①新商品・新サービスへの先行投資
②需要・販売が増加
31.0
22.9
23.5
14.6
17.1
③事業多角化
④収益・キャッシュフローが増加
6.1
23.5
13.3
11.4
10~50億円
0.6
2.9
1.0
⑤自社株式への収益還元
50~100億円
100億円以上
41.8
⑥その他
44.9
48.6
有効回答企業数:326社(うち10-50億円:158、50-100億円:70、100億円以上:98)
【業種別】
0.0
5.0
10.0
15.0
①新商品・新サービスへの先行投資
20.0
18.4
25.0
35.0
40.0
45.0
50.0
28.1
②需要・販売が増加
24.2
27.1
28.9
17.6
15.9
20.3
③事業多角化
全産業
10.6
10.0
11.7
④収益・キャッシュフローが増加
⑤自社株式への収益還元
30.0
22.2
製造業
非製造業
1.2
2.0
0.0
⑥その他
41.4
44.4
46.3
有効回答企業数:329社(うち製造業:201、非製造業:128)
44
(2)貴社(単体ベース)の投資額が減少する要因(2つまで回答可)
「④前年度投融資増の反動」の割合が最も高く、製造業において顕著である。
【企業規模別】
0.0
10.0
2.8
①低収益部門の整理合理化
7.0
6.4
③設備投資等への資金充当優先
30.0
40.0
50.0
60.0
8.0
2.1
②収益・キャッシュフローが減少
20.0
10.0
4.0
6.4
10.6
④前年度投融資増の反動
47.2
38.0
47.9
43.0
⑤その他
10~50億円
50~100億円
100億円以上
48.0
48.9
有効回答企業数:286社(うち10-50億円:142、50-100億円:50、100億円以上:94)
【業種別】
0.0
①低収益部門の整理合理化
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
3.5
1.9
5.5
7.3
8.1
6.3
②収益・キャッシュフローが減少
全産業
製造業
非製造業
8.0
6.3
10.2
③設備投資等への資金充当優先
45.6
④前年度投融資増の反動
37.0
⑤その他
42.5
52.5
46.0
50.4
有効回答企業数:287社(うち製造業:160、非製造業:127)
45
(3)今後(概ね3年)の投資先(2つまで回答可)
「②海外子会社(自社グループ内)
」と「①国内子会社(自社グループ内)」の割合が最も
高く、前者は資本金額 100 億円以上の企業や製造業において顕著である。
【企業規模別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
35.1
35.8
33.2
①国内子会社(自社グループ内)
32.5
②海外子会社(自社グループ内)
10.5
④同業他社(海外)
11.2
16.0
10~50億円
8.8
⑤他業種他社(国内)
58.2
16.7
16.0
③同業他社(国内)
4.8
43.9
13.4
6.3
50~100億円
0.6
1.1
3.5
⑥他業種他社(海外)
⑦純投資
100億円以上
18.3
9.1
9.4
⑧その他
16.7
12.3
12.1
有効回答企業数:941社(うち10-50億円:498、50-100億円:187、100億円以上:256)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
34.8
33.0
37.1
①国内子会社(自社グループ内)
41.7
②海外子会社(自社グループ内)
24.6
10.5
③同業他社(国内)
54.6
14.8
20.4
9.3
9.4
9.1
④同業他社(海外)
全産業
9.1
7.7
10.8
⑤他業種他社(国内)
製造業
非製造業
1.6
1.3
2.0
⑥他業種他社(海外)
13.9
12.4
16.0
⑦純投資
⑧その他
9.4
14.4
21.1
有効回答企業数:949社(うち製造業:542、非製造業:407)
46
2
(4)ベンチャー企業 への投資について(1つ回答)
資本金額 100 億円以上の企業の 20.1%が「①自社の事業との連携・相乗効果等を目的と
して、投資を行っている」、8.6%が「③自社の事業との連携・相乗効果等を目的として、今
後投資を行いたいと考えている」と回答しているが、それ以外の多くの企業(全体の 82.6%)
が「⑤ベンチャー企業への投資は行っておらず、当面行う予定もない」と回答している。
【企業規模別】
0.0
10.0
20.0
5.5
9.0
①自社の事業との連携・相乗効果等を目的として、
投資を行っている
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
90.0
100.0
20.1
0.9
1.4
2.5
②純投資(投資収益目的)として、投資を行っている
4.6
5.7
8.6
③自社の事業との連携・相乗効果等を目的として、
今後投資を行いたいと考えている
10~50億円
50~100億円
100億円以上
0.5
1.4
0.0
④純投資(投資収益目的)として、
今後投資を行いたいと考えている
⑤ベンチャー企業への投資は行っておらず、
当面行う予定もない
68.7
82.5
88.5
有効回答企業数:1140社(うち10-50億円:650、50-100億円:212、100億円以上:278)
【業種別】
0.0
10.0
①自社の事業との連携・相乗効果等を目的として、
投資を行っている
②純投資(投資収益目的)として、投資を行っている
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
90.0
1.4
0.6
2.5
5.8
6.0
5.6
③自社の事業との連携・相乗効果等を目的として、
今後投資を行いたいと考えている
④純投資(投資収益目的)として、
今後投資を行いたいと考えている
20.0
9.7
9.3
10.1
全産業
製造業
非製造業
0.5
0.6
0.4
82.6
83.4
81.4
⑤ベンチャー企業への投資は行っておらず、
当面行う予定もない
有効回答企業数:1149社(うち製造業:664、非製造業:485)
2
本調査では、概ね創業から 10 年以内の企業を「ベンチャー企業」としている。
47
(5)ベンチャー企業への投資方法について
(前問で①~④を選択した企業のみ回答。1つ回答)
ベンチャー企業への投資を行っているもしくは行うことを検討している企業のうち、
72.1%が「①自社から直接投資」、15.7%が「③ベンチャー企業への投資を行う投資事業有限
責任組合等(ベンチャー・ファンド)を通じて」投資の実施もしくはその検討を行っている。
【企業規模別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
73.0
73.0
70.6
①自社から直接投資を行っている(行うことを検討している)
5.4
5.4
8.2
②ベンチャー企業投資を専門に行う関係会社(ベンチャー・キャピタル
子会社等)を通じて投資を行っている(行うことを検討している)
10~50億円
50~100億円
100億円以上
14.9
10.8
18.8
③ベンチャー企業への投資を行う投資事業有限責任組合等(ベン
チャー・ファンド)を通じて投資を行っている(行うことを検討している)
6.8
④その他
10.8
2.4
有効回答企業数:196社(うち10-50億円:74、50-100億円:37、100億円以上:85)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
90.0
72.1
76.6
①自社から直接投資を行っている(行うことを検討している)
66.7
6.6
6.5
6.7
②ベンチャー企業投資を専門に行う関係会社(ベンチャー・キャピタル
子会社等)を通じて投資を行っている(行うことを検討している)
15.7
11.2
③ベンチャー企業への投資を行う投資事業有限責任組合等(ベン
チャー・ファンド)を通じて投資を行っている(行うことを検討している)
④その他
21.1
全産業
製造業
非製造業
5.6
5.6
5.6
有効回答企業数:197社(うち製造業:107、非製造業:90)
48
8.資金調達に関して(アンケート)
(1)調達手法のうち優先しているもの(2つまで回答可)
業種によらず約 30%の企業が「①シニアローン」を挙げている。企業規模別では、資本
金額 100 億円以上の企業はその割合は 40.3%に達している他、「②公募社債の発行」、「④C
Pの発行」を有用な資金調達手法と認識している。一方、資本金額 100 億円未満では、これ
ら2つの手法を優先する企業は少数であり、代わって「⑦売掛債権の活用(売掛債権の証券
化、ファクタリングなど)など」を挙げる企業が 20%以上である。なお、
「⑦売掛債権の活
用」については、製造業における比率が高い。
【企業規模別】
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
①シニアローン
1.7
②公募社債の発行
30.0
35.0
40.0
27.7
5.6
45.0
40.3
31.0
3.9
3.8
2.7
③私募社債の発行
2.5
2.8
④CPの発行
⑤メザニンファイナンス
25.0
22.9
15.7
0.2
1.4
0.0
10~50億円
50~100億円
8.1
⑥増資
13.6
5.0
100億円以上
⑦売掛債権の活用(売掛債権の証券化、ファクタリングなど)など
22.5
14.7
25.2
14.6
14.6
12.7
⑧資産(有価証券、不動産など)の売却
⑨その他
34.7
24.0
39.0
有効回答企業数:1156社(うち10-50億円:643、50-100億円:213、100億円以上:300)
【業種別】
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
40.0
45.0
28.4
29.3
27.1
①シニアローン
10.1
11.3
②公募社債の発行
8.3
3.5
3.8
3.1
③私募社債の発行
5.9
5.4
6.6
④CPの発行
⑤メザニンファイナンス
0.3
0.3
0.4
⑥増資
全産業
5.7
製造業
8.2
11.8
非製造業
22.1
⑦売掛債権の活用(売掛債権の証券化、ファクタリングなど)など
17.1
25.6
14.1
14.7
13.2
⑧資産(有価証券、不動産など)の売却
⑨その他
31.3
34.3
38.4
有効回答企業数:1164社(うち製造業:680、非製造業:484)
49
(2)借入手法について(2つまで回答可)
業種によらず、約 65%の企業が「①無担保」を挙げている。
「②有担保」は企業規模が大
きくなるに伴い割合が減少し、
「③財務制限条項付借入」および「④コミットメントライン」
では逆に、企業規模が大きくなるに伴い割合が増加している。
【企業規模別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
62.1
60.7
①無担保
②有担保
23.4
20.9
11.0
4.3
③財務制限条項付借入
7.7
80.0
73.7
10~50億円
50~100億円
100億円以上
13.8
13.7
④コミットメントライン
22.6
33.5
0.7
0.0
1.6
⑤ノンリコースローン
5.3
4.3
6.0
⑥その他
⑦該当無し
10.3
19.6
19.7
有効回答企業数:1292社(うち10-50億円:739、50-100億円:234、100億円以上:319)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
64.6
64.6
64.5
①無担保
19.9
20.1
19.6
②有担保
7.3
8.4
5.8
③財務制限条項付借入
20.3
22.6
④コミットメントライン
17.1
⑤ノンリコースローン
全産業
0.8
0.7
1.1
製造業
非製造業
5.5
5.7
5.1
⑥その他
17.3
15.4
19.8
⑦該当無し
有効回答企業数:1302社(うち製造業:752、非製造業:550)
50
(3)増資引き受け先について(2つまで回答可)
企業規模が小さいほど「①グループ企業」、大きいほど「⑤市場にて調達」の比率が増加
している。
【企業規模別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
①グループ企業
60.0
49.3
31.3
70.0
57.5
6.3
7.7
5.4
②新規提携先
18.0
20.6
19.3
③国内金融機関
0.0
1.4
1.5
④外資系金融機関
10~50億円
50~100億円
26.0
⑤市場にて調達
100億円以上
35.9
52.9
10.1
11.5
13.9
⑥その他
有効回答企業数:1103社(うち10-50億円:635、50-100億円:209、100億円以上:259)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
60.0
49.6
48.6
51.1
①グループ企業
6.4
6.8
5.7
②新規提携先
18.7
18.8
18.5
③国内金融機関
④外資系金融機関
50.0
0.6
0.5
0.9
全産業
製造業
⑤市場にて調達
30.6
34.2
36.7
非製造業
11.6
10.3
13.4
⑥その他
有効回答企業数:1113社(うち製造業:659、非製造業:454)
51
(4)借入金調達先について(2つまで回答可)
企業規模が小さいほど「①グループ企業」、大きいほど「②都市銀行」
、「④生損保」、「⑤
政府系金融機関」の比率が増加している。「③地方銀行」については、資本金額 100 億円以
上の企業でも 10~50 億円の企業とほぼ同等の水準である。
【企業規模別】
0.0
10.0
20.0
30.0
①グループ企業
22.2
40.0
28.5
50.0
60.0
70.0
80.0
90.0
37.6
64.4
②都市銀行
74.0
82.2
46.0
③地方銀行
38.7
43.8
2.9
④生損保
8.5
11.9
6.3
8.1
⑤政府系金融機関
12.8
10~50億円
0.0
0.0
0.6
⑥外資系金融機関
50~100億円
100億円以上
3.5
3.0
3.4
⑦その他
有効回答企業数:1318社(うち10-50億円:763、50-100億円:235、100億円以上:320)
【業種別】
z
0.0
10.0
①グループ企業
20.0
30.0
40.0
50.0
②都市銀行
70.0
80.0
70.4
69.6
71.6
③地方銀行
44.2
43.1
45.7
④生損保
6.0
7.4
4.1
⑤政府系金融機関
⑥外資系金融機関
60.0
32.2
34.2
29.5
8.3
7.9
8.8
0.2
0.1
0.2
⑦その他
3.4
2.6
4.5
全産業
製造業
非製造業
有効回答企業数:1328社(うち製造業:772、非製造業:556)
52
(5)直接調達について(2つまで回答可)
企業規模によりその比率に差異はあるが、「②既に社債や株式等による市場からの直接調
達を行っており、今後も現状程度の利用を行う」および「⑦現在も今後も利用する意向はな
い」を合わせると、最大で 80%以上の企業が現状を維持すると回答している。
一方、資本金額 50~100 億円では、約 10%の企業が「③現在利用はしていないが、今後
利用する」と回答している。
【企業規模(資本金額)別】
0.0
10.0
1.5
1.7
①既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後はより積
極的に活用する。
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
6.9
13.1
②既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後も現状
程度の利用を行う。
19.7
37.0
5.4
③現在利用はしていないが、今後利用する。
10.9
8.5
3.0
1.3
3.8
④現在利用しているが、今後は消極化する。
10~50億円
⑤利用したいが、割高な手数料や市場の未整備等により、現在は利用して
いない。
2.5
4.6
2.8
⑥利用したいが、会社規模、信用力の点から現在は利用できない。
4.5
5.0
2.8
50~100億円
100億円以上
⑦現在も今後も利用する意向はない。
71.7
60.7
39.2
有効回答企業数:1292社(うち10-50億円:734、50-100億円:239、100億円以上:319)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
2.8
2.0
4.0
①既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後はより積
極的に活用する。
20.2
20.7
19.5
②既に社債や株式等による市場からの直接調達を行っており、今後も現状
程度の利用を行う。
7.1
7.8
6.2
③現在利用はしていないが、今後利用する。
④現在利用しているが、今後は消極化する。
2.9
3.4
2.2
⑤利用したいが、割高な手数料や市場の未整備等により、現在は利用して
いない。
2.9
2.8
3.1
全産業
製造業
非製造業
4.1
5.2
2.7
⑥利用したいが、会社規模、信用力の点から現在は利用できない。
61.7
60.2
63.7
⑦現在も今後も利用する意向はない。
有効回答企業数:1302社(うち製造業:754、非製造業:548)
53
(6)資産売却要因について(資産売却を検討している企業のみ回答。2つまで回答可)
「④遊休資産の売却」を挙げた企業が 66.1%と多く、企業規模が大きいほど増加傾向に
ある。一方でそれに次ぐ「②資産の老朽化」は、企業規模が小さいほど増加傾向にある。
【企業規模(資本金額)別】
0.0
10.0
20.0
12.1
①低収益部門の整理合理化
15.4
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
21.2
②資産の老朽化
14.8
29.3
36.7
12.5
③新設備稼働
8.1
9.4
61.3
④遊休資産の売却
⑤子会社株式の売却
2.0
1.0
4.7
⑥純投資の見直し
4.7
3.0
4.7
75.2
10~50億円
50~100億円
10.1
9.1
⑦その他
66.7
100億円以上
15.4
有効回答企業数:545社(うち10-50億円:297、50-100億円:99、100億円以上:149)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
①低収益部門の整理合理化
10.9
11.6
9.9
③新設備稼働
④遊休資産の売却
60.1
⑥純投資の見直し
80.0
29.4
29.6
29.1
②資産の老朽化
⑤子会社株式の売却
70.0
15.0
13.1
17.8
2.6
2.4
2.8
全産業
4.4
3.0
6.6
製造業
11.3
9.9
13.6
⑦その他
66.1
69.9
非製造業
有効回答企業数:548社(うち製造業:335、非製造業:213)
54
9.資金調達環境に関して
(1)資金調達・運用状況について(概要)
【資金運用】
(単位:百万円、%)
設備投資
24-25 年度共通回答企業ベース
24 年度実績見込
25 年度実績見込
A
B
構成比
構成比
6,592,395
7.7
6,549,452
7.2
25-26 年度共通回答企業ベース
25 年度実績見込
26 年度実績見込
C
D
構成比
構成比
3,550,660
6.6
4,117,199
9.6
投資
4,087,421
4.8
4,472,110
4.9
2,474,070
4.6
1,630,280
3.8
9.4
融資
4,532,133
5.3
5,059,642
5.6
2,299,195
4.3
1,487,381
3.5
11.6
▲ 35.3
うち関係会社
4,095,020
4.8
4,326,302
4.8
2,218,304
4.2
1,364,599
3.2
5.6
▲ 38.5
長期借入金返済
8,851,094
10.4
8,634,415
9.5
4,920,219
9.2
4,575,177
10.7
▲ 2.4
▲ 7.0
うち関係会社
638,380
0.7
821,888
0.9
241,146
0.5
201,377
0.5
28.7
▲ 16.5
短期借入金返済
56,025,654
65.6
56,570,443
62.3
36,513,823
68.3
27,020,371
63.0
1.0
▲ 26.0
うち関係会社
社債償還
普通社債
7,654,003
2,669,937
2,325,705
9.0
3.1
2.7
8,189,861
2,895,957
2,472,317
9.0
3.2
2.7
6,273,427
917,422
722,715
11.7
1.7
1.4
6,843,752
1,173,651
955,385
15.9
2.7
2.2
7.0
8.5
6.3
9.1
27.9
32.2
伸び率
25/24
26/25
(B-A)/A
(D-C)/C
16.0
▲ 0.7
▲ 34.1
239,428
0.3
287,484
0.3
87,130
0.2
84,465
0.2
20.1
▲ 3.1
554,090
0.6
463,928
0.5
180,151
0.3
468,481
1.1
▲ 16.3
160.0
普通株式
539,862
0.6
255,671
0.3
156,415
0.3
466,278
1.1
▲ 52.6
198.1
優先株式
11,593
0.0
199,075
0.2
14,585
0.0
2,196
0.0
1,617.2
▲ 84.9
転換社債
自己株式取得
配当金支払
その他
合計
2,847,831
3.3
2,651,471
2.9
1,314,007
2.5
1,237,440
2.9
▲ 6.9
▲ 5.8
▲ 769,013
▲ 0.9
3,524,000
3.9
1,273,079
2.4
1,209,145
2.8
プラス転化
▲ 5.0
85,391,542
100.0
90,821,418
100.0
53,442,626
100.0
100.0
6.4
▲ 19.7
42,919,125
【資金調達】
(単位:百万円、%)
自己資金
当期利益
減価償却費
投資回収
融資回収
うち関係会社
長期借入金
うち関係会社
短期借入金
うち関係会社
社債
普通社債
24-25 年度共通回答企業ベース
24 年度実績見込
25 年度実績見込
A
B
構成比
構成比
7,897,965
9.2 12,237,788
13.5
1,655,669
1.9
6,207,248
6.8
25-26 年度共通回答企業ベース
25 年度実績見込
26 年度実績見込
C
D
構成比
構成比
6,398,795
12.0
6,678,165
15.6
3,291,915
6.2
3,457,590
8.1
6,034,730
7.1
5,905,845
6.5
2,988,775
5.6
3,089,177
7.2
▲ 2.1
3.4
2,214,857
2.6
2,497,230
2.7
1,202,390
2.2
796,573
1.9
12.7
▲ 33.8
伸び率
25/24
26/25
(B-A)/A
(D-C)/C
54.9
4.4
274.9
5.0
4,839,985
5.7
4,798,490
5.3
2,100,950
3.9
1,268,489
3.0
▲ 0.9
▲ 39.6
4,136,668
4.8
4,540,732
5.0
1,963,746
3.7
1,185,484
2.8
9.8
▲ 39.6
10,913,895
12.8
9,693,996
10.7
4,728,727
8.8
4,431,005
10.3
▲ 11.2
▲ 6.3
954,849
1.1
949,932
1.0
314,779
0.6
366,818
0.9
▲ 0.5
16.5
54,047,841
63.3
55,933,637
61.6
36,278,355
67.9
27,270,610
63.5
3.5
▲ 24.8
▲ 0.4
8,116,837
9.5
9,551,215
10.5
7,617,778
14.3
7,587,894
17.7
17.7
2,608,325
3.1
2,813,691
3.1
1,228,607
2.3
1,464,198
3.4
7.9
19.2
2,188,966
2.6
2,492,884
2.7
1,032,873
1.9
948,908
2.2
13.9
▲ 8.1
33,000
0.0
141,422
0.2
96,122
0.2
400,090
0.9
328.6
316.2
1,133,360
1.3
997,916
1.1
427,307
0.8
51,149
0.1
▲ 12.0
▲ 88.0
普通株式
125,326
0.1
981,937
1.1
412,198
0.8
40,446
0.1
683.5
▲ 90.2
優先株式
資産売却・流動
化
997,450
1.2
620
0.0
620
0.0
305
0.0
▲ 99.9
▲ 50.8
1,735,314
2.0
1,848,670
2.0
1,077,495
2.0
958,936
2.2
6.5
▲ 11.0
85,391,542
100.0
90,821,418
100.0
53,442,626
100.0
42,919,125
100.0
6.4
▲ 19.7
転換社債
株式
合計
55
業種別の資金運用
実績/実績見込/計画
(単位:百万円)
業種
年度
24 年度(実績)
製造業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
食料品製造業 25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
飲料・たば
こ・飼料製造 25 年度(実績見込)
業
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
繊維工業
26 年度(計画)
24 年度(実績)
木材・木製品
25 年度(実績見込)
製造業
26 年度(計画)
企業数
設備投資
投資
743
737
613
55
53
45
16
14
14
14
14
13
4
3,721,292
3,430,018
2,613,959
164,435
158,828
99,716
117,079
105,693
74,029
57,302
36,831
53,236
2,790,732
2,627,033
880,274
43,502
36,437
30,841
83,854
40,568
41,630
64,700
109,254
34,395
融資
うち関係会社
1,641,684
1,303,283
1,740,322
1,619,420
606,606
581,431
144,327
144,082
93,568
93,496
117,857
117,857
17,946
15,254
4,648
100
1,825
127
2,700
2,700
1,976
1,976
11,605
11,605
長期借入金返済
うち関係会社
3,457,413
343,116
3,784,840
579,831
2,154,140
90,015
86,963
8,482
129,694
1,553
41,548
1,836
5,798
150
5,101
150
4,175
50
80,988
0
52,561
0
74,003
0
短期借入金返済
うち関係会社
20,089,029
2,461,458
19,989,762
2,507,905
8,120,437
1,568,468
644,025
184,547
1,522,323
89,524
3,882,373
62,492
741,497
684,392
769,261
689,006
734,482
678,132
38,064
0
23,726
96
2,270
0
1,186,758
1,352,034
656,678
25,063
6,448
1,448
60,000
0
30,000
10,060
75,060
0
社債償還
普通社債
956,037
995,434
571,943
25,048
6,448
1,448
60,000
0
30,000
10,060
25,060
0
転換社債
169,443
285,619
24,365
15
0
0
0
0
0
0
50,000
0
543,031
361,859
353,333
35,405
39,456
14
250,003
1,005
0
338
60
20,023
自己株式取得
普通株式 優先株式
534,620
7,593
163,718
194,972
351,133
2,196
35,143
0
38,047
0
14
0
250,003
0
5
0
0
0
338
0
60
0
20,023
0
配当金支払
その他
合計
2,334,082
2,012,417
811,786
35,461
31,405
28,061
654,322
201,854
89,760
23,750
23,182
24,356
▲2,507,098
1,186,936
▲68,229
▲39,706
25,312
14,895
▲1,125,552
106,544
▲16,767
▲29,503
▲21,271
29,502
33,256,923
36,485,221
16,128,984
1,139,475
2,043,471
4,216,753
804,947
1,234,674
959,134
248,399
301,379
249,390
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
4
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
4
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
2
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
家具・装備品
25 年度(実績見込)
製造業
26 年度(計画)
2
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
1
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
パルプ・紙・ 24 年度(実績)
紙加工品製造 25 年度(実績見込)
業
26 年度(計画)
19
19
18
102,520
96,798
114,387
29,546
28,821
34,812
12,889
22,998
17,499
12,789
22,938
17,399
152,765
143,966
173,944
2,735
1,820
1,875
111,446
95,809
50,667
1,621
749
200
5,350
7,350
17,350
5,350
7,350
17,350
0
0
0
4,038
7,641
4
4,015
7,608
4
0
0
0
11,042
17,169
14,006
18,057
▲28,159
▲27,473
447,653
392,393
395,196
24 年度(実績)
印刷・同関連
25 年度(実績見込)
産業
26 年度(計画)
9
9
7
38,799
49,422
7,149
5,762
8,247
3,685
▲3
218
201
▲13
211
200
5,149
5,597
4,720
0
0
0
9,469
4,643
6,560
0
0
0
75
1,245
2,075
75
1,245
2,075
0
0
0
867
103
142
867
103
142
0
0
0
15,597
15,833
1,910
19,203
10,064
580
94,918
95,372
27,022
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
123
124
106
611,599
542,115
443,173
374,801
352,808
182,169
217,145
278,256
63,836
208,095
269,596
59,750
511,653
467,975
415,772
59,582
16,550
11,095
1,532,934
1,586,322
880,763
330,026
384,775
291,106
92,574
128,909
91,458
91,834
128,134
67,118
0
65
24,000
38,273
7,834
2,533
38,273
7,368
2,533
0
0
0
526,953
551,720
216,660
61,626
759,866
76,724
3,967,558
4,675,805
2,373,088
24 年度(実績)
石油製品・石
25 年度(実績見込)
炭製品製造業
26 年度(計画)
17
18
13
79,241
83,984
90,038
482,750
176,857
5,110
3,769
29,410
11,390
3,762
26,336
11,390
300,144
323,132
115,382
664
0
0
443,118
493,494
11,906
27,367
0
1,712
840
1,680
11,680
840
1,680
11,680
0
0
0
7,362
3,672
6
71
672
6
7,291
3,000
0
42,730
31,292
8,830
93,643
159,738
▲25,950
1,453,597
1,303,259
228,392
24 年度(実績)
プラスチック
25 年度(実績見込)
製品製造業
26 年度(計画)
26
25
25
70,967
75,072
83,926
17,305
26,249
24,721
19,318
29,375
34,999
17,510
28,383
33,999
95,386
119,467
132,738
3,500
2,190
1,140
157,111
159,880
136,661
0
3,750
8,440
70,062
85,000
80,000
10,062
10,000
20,000
0
15,000
0
180
10,290
0
154
10,289
0
0
0
0
24,008
25,038
27,314
30,138
▲160
60,921
484,475
530,211
581,280
24 年度(実績)
ゴム製品製造
25 年度(実績見込)
業
26 年度(計画)
なめし革・同 24 年度(実績)
製品・毛皮製 25 年度(実績見込)
造業
26 年度(計画)
24 年度(実績)
窯業・土石製
25 年度(実績見込)
品製造業
26 年度(計画)
7
7
6
15,520
19,309
26,627
9,841
9,836
27,030
4,807
3,020
860
4,807
3,020
860
9,987
11,555
15,843
0
0
0
516,197
771,521
95,001
25
362
0
0
10,000
10,000
0
10,000
10,000
0
0
0
7,037
74
12
7,037
74
12
0
0
0
6,121
9,343
8,573
1,410
18,911
▲33,394
570,920
853,569
150,552
0
0
0
30
30
24
81,593
65,821
35,274
37,269
172,069
1,195
42,545
24,874
1,505
41,121
24,845
1,504
160,161
133,781
24,108
6,151
1,600
1,820
114,299
115,747
89,322
2,777
8,661
1,946
40,220
33,640
5,000
40,220
33,640
5,000
0
0
0
101
360
22
98
351
19
0
0
0
21,339
21,568
5,825
3,499
17,346
▲2,693
501,026
585,206
159,558
24 年度(実績)
化学工業
56
(単位:百万円)
業種
年度
企業数
設備投資
投資
融資
うち関係会社
325,469
28,600
長期借入金返済
うち関係会社
220,438
416
短期借入金返済
うち関係会社
1,872,606
51,890
101,400
社債償還
普通社債
101,400
転換社債
0
自己株式取得
普通株式 優先株式
3,053
3,053
0
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
29
439,019
122,436
29
373,169
66,537
136,524
37,712
468,175
51,920
452,426
312,875
165,305
165,305
0
802
782
0
26 年度(計画)
22
154,293
22,521
16,613
15,183
71,120
230
15,894
945
26,280
26,280
0
0
0
0
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
39
40
37
27
28
23
205,684
194,727
254,352
17,096
18,446
21,735
174,717
230,908
97,215
13,684
11,753
10,042
263,313
417,675
97,499
5,660
6,024
4,538
265,194
436,941
97,495
3,550
4,988
4,446
402,840
376,998
259,854
27,032
27,590
18,882
27,353
42,899
22,230
14,397
12,520
14,472
916,376
1,400,369
539,671
215,806
205,005
174,309
173,142
224,748
34,310
141,026
132,444
130,324
60,700
10,000
65,000
800
800
0
60,700
10,000
65,000
800
800
0
0
0
0
0
0
0
4,943
6,251
1,360
6
14
1
4,943
6,045
1,360
6
14
1
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
34
47,204
38,569
35,393
35,142
65,439
0
100,823
28,072
1,340
1,100
0
914
33
50,337
48,494
33,149
33,065
111,039
0
104,964
44,888
33,140
13,100
20,000
4,360
26 年度(計画)
26
42,825
25,702
12,326
12,326
79,143
0
90,133
39,246
200
200
0
11
24 年度(実績)
44
130,899
40,725
109,361
109,318
124,593
290
869,938
107,222
52,026
51,986
0
25 年度(実績見込)
43
110,490
32,550
109,731
109,564
58,490
666
759,002
120,658
30,485
30,445
26 年度(計画)
24 年度(実績)
35
48,658
17,916
8,190
8,032
38,061
0
29,813
18,330
35,347
35,347
32
143,538
130,651
86,609
75,647
114,694
87,491
764,879
119,075
32,650
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
33
130,872
88,051
68,191
68,154
88,864
56,727
945,033
64,511
22
41,614
45,390
2,350
2,350
15,858
72
222,101
59,163
24 年度(実績)
55
374,962
470,827
95,825
95,812
390,846
90,652
7,334,536
55
422,949
462,255
73,617
53,948
643,890
360,390
45
359,383
83,202
38,410
25,487
319,381
17,888
24 年度(実績)
42
205,030
124,279
15,251
15,026
113,033
電気機械器
具製造業
25 年度(実績見込)
42
146,825
37,684
10,809
10,791
26 年度(計画)
35
95,351
7,051
2,767
2,586
情報通信機
械器具製造
業
24 年度(実績)
17
74,303
130,314
51,259
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
17
12
50,944
26,191
273,668
470
88
713,502
輸送用機械器
25 年度(実績見込)
具製造業
26 年度(計画)
84
667,545
71
24 年度(実績)
鉄鋼業
非鉄金属製
造業
金属製品製
造業
はん用機械
器具製造業
生産用機械
器具製造業
業務用機械
器具製造業
合計
2,726,869
43,866
▲1,341
1,705,463
27,757
▲33,630
300,848
0
0
0
0
0
0
36,642
39,021
44,002
5,164
5,570
4,223
24,710
7,826
31
23,457
27,581
44,055
2,089,925
2,683,775
1,358,984
308,705
302,783
277,785
914
0
21,979
56,876
368,537
4,342
0
27,909
▲193
413,199
11
0
31,379
10,183
291,902
1,072
769
302
102,768
▲26,402
1,404,980
0
3,813
3,110
700
83,919
▲15,207
1,173,273
0
6
6
0
45,814
5,113
228,918
32,600
0
151,882
151,881
0
196,812
▲6,433
1,615,282
15,617
15,607
0
55,388
55,386
0
300,169
142,919
1,835,104
30
0
0
2,000
2,000
0
▲6,361
92,254
415,236
85,128
132,378
113,013
19,365
686
686
0
136,678
▲200,706
8,736,032
6,297,826
29,721
401,353
200,999
200,354
2,827
2,827
0
145,847
▲72,783
8,377,781
488,030
7,750
238,420
238,055
365
22
22
0
76,076
▲243,305
1,359,619
10,600
2,076,781
175,936
168,276
168,018
50
1,035
1,035
0
46,820
▲883,550
1,866,955
49,170
12,700
1,484,637
68,010
231,747
231,566
0
7,832
6,770
1,062
51,004
▲125,010
1,894,698
52,485
600
43,933
16,255
760
760
0
2,210
14
2,196
24,196
▲750
228,003
46,894
95,828
0
640,693
6,126
178
140
38
138
137
0
51,836
▲61,400
983,149
37,261
400
36,856
400
18,017
13,703
0
0
1,428,788
18,967
1,984
2,584
80,240
240
80,240
240
0
0
5,837
701
5,835
700
0
0
53,108
3,465
200,441
8,498
2,148,304
72,635
348,572
177,603
172,894
474,331
30,649
899,218
332,739
327,402
177,427
149,975
33,875
33,875
0
321,083
▲54,011
3,241,575
364,060
355,235
353,398
470,527
18,142
1,292,966
330,819
22,030
21,830
200
198,189
13,999
184,190
311,936
▲11,705
3,670,783
517,062
183,645
158,615
155,115
277,776
16,704
598,431
214,783
41,220
41,220
0
324,260
324,260
0
119,857
▲40,137
2,180,729
14
25,021
31,451
10,497
5,099
10,592
4
75,754
10,347
1,998
1,998
0
1,821
1,320
0
29,469
▲34,100
152,503
25 年度(実績見込)
14
24,675
47,149
3,662
3,102
55,751
4
64,265
324
11,817
1,817
0
6,046
26
6,020
18,214
▲23,617
207,962
26 年度(計画)
9
19,922
11
3,320
3,320
1,585
3
950
750
120
120
0
1
1
0
12,985
7,141
46,035
57
20,609
その他
▲378,161
電子部品・デ
バイス・電子 25 年度(実績見込)
回路製造業
26 年度(計画)
その他の製
造業
配当金支払
(単位:百万円)
業種
非製造業
電気・ガス業
融資
うち関係会社
3,518,328
3,402,016
3,324,952
2,712,360
920,927
823,053
長期借入金返済
うち関係会社
5,713,658
295,464
5,108,809
252,402
2,437,296
111,362
短期借入金返済
うち関係会社
40,012,566
5,296,129
37,481,216
5,992,656
18,906,618
5,275,504
年度
企業数
設備投資
投資
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
542
536
422
3,123,047
3,511,352
1,565,852
1,540,856
1,884,546
753,238
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
39
41
1,562,000
1,817,466
230,543
315,952
21,962
33,832
21,930
33,790
480,881
1,056,821
10,348
30,417
2,819,294
2,323,210
1,619,288
1,789,923
517,063
社債償還
普通社債
1,505,672
1,722,883
383,442
自己株式取得
普通株式 優先株式
54,309
48,879
4,000
102,277
92,161
4,103
115,248
115,245
0
転換社債
70,000
1,865
60,100
139,539
473,442
1,103,738
1,364,701
1,083,738
1,334,701
0
0
5,123
36,602
5,059
36,191
0
0
配当金支払
その他
合計
664,726
695,937
441,532
1,690,812
2,372,766
1,278,506
57,937,590
56,271,778
26,936,280
73,003
105,480
433,623
561,201
6,730,167
7,615,265
26 年度(計画)
36
475,031
126,191
2,770
2,770
140,438
1,668
388,274
9,939
58,000
38,000
0
40,003
40,000
0
53,725
▲7,377
1,277,055
鉱業、採石業
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
5
5
5
80,049
71,099
78,878
24,537
40,040
6,713
948
3,600
0
946
3,600
0
2,626
2,167
4,369
0
0
0
18,865
0
0
8,679
0
0
200
200
700
200
200
700
0
0
0
0
1
0
0
1
0
0
0
0
28,824
27,575
19,096
8,592
15,633
18,276
164,641
160,315
128,032
情報通信業
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
卸売業
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
67
64
50
207
206
151
166,203
71,053
66,200
288,937
271,424
179,268
130,733
69,508
9,789
453,681
829,878
385,359
118,294
17,005
4,870
898,768
1,097,486
212,944
96,064
14,453
3,215
886,811
581,521
168,761
149,749
49,054
28,726
1,055,478
1,085,282
804,452
28,486
1,803
5,000
64,192
55,193
3,539
370,205
76,940
60,507
4,527,663
4,554,369
1,274,183
19,431
28,591
33,636
1,200,937
1,220,764
222,079
11,302
60,924
30
163,457
107,082
163,150
11,302
60,924
30
162,957
107,082
112,450
0
0
0
0
0
0
5,076
5,320
1,414
27,810
22,505
7,324
5,463
3,038
1,414
23,810
19,725
7,324
0
0
0
4,000
2,779
0
95,526
108,259
27,286
280,644
301,704
243,192
62,425
169,414
144,412
154,359
313,589
181,140
1,109,513
627,477
343,234
7,850,797
8,583,319
3,451,012
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
122
120
329,340
353,663
267,023
23,479
40,275
37,092
36,881
33,630
319,188
318,422
12,569
9,005
4,131,261
4,457,562
676,812
1,118,911
78,964
22,790
8,627
4,234
70,000
1,765
8,640
28,257
7,981
27,176
0
1,080
77,047
60,581
53,503
73,293
5,305,241
5,375,139
26 年度(計画)
102
323,723
20,112
57,887
56,068
299,999
10,250
3,977,417
2,483,288
70,382
8,671
59,000
64,207
64,207
0
52,524
▲121,268
4,744,983
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
18
17
11
23
22
17
37,331
30,881
24,939
586,930
804,192
358,200
16,761
4,125
6,221
275,665
220,349
194,320
610,763
30,492
66,934
1,778,773
1,999,220
542,614
610,738
30,464
66,917
1,705,981
1,913,723
492,414
1,159,060
845,474
442,890
2,444,979
1,609,386
682,442
94,002
60,876
26,500
50,909
61,659
59,245
12,664,829
10,051,548
4,548,504
15,147,283
15,355,290
8,553,844
2,385,366
2,669,201
2,373,500
567,538
69,037
81,976
34,500
35,000
0
226,668
198,020
223,323
34,500
35,000
0
204,068
179,702
223,323
0
0
0
0
0
0
834
1,411
0
591
1,444
0
834
1,166
0
590
1,444
0
0
244
0
0
0
0
28,951
15,459
6,019
40,968
41,668
13,973
434,283
642,435
330,853
540,328
544,626
696,779
14,987,312
11,656,825
5,426,360
21,042,185
20,774,195
11,265,495
小売業
金融業、保険
業
24 年度(実績)
不動産業、物品
25 年度(実績見込)
賃貸業
26 年度(計画)
学術研究、専
門・技術サー
ビス業
宿泊業、飲食
サービス業
生活関連サー
ビス業、娯楽
業
サービス業
(他に分類さ
れないもの)
全産業
24 年度(実績)
16
15,223
121,444
42,490
37,518
42,615
16,000
226,325
225,595
90
0
0
28
28
0
10,897
▲21,149
437,963
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
17
13
39,310
3,347
365,986
2,200
89,944
22,554
85,413
22,554
55,806
286
30,000
0
546,019
1,093
346,019
0
0
90
0
0
0
0
7
0
7
0
0
0
10,304
3,021
21,121
13,893
1,128,497
46,484
24 年度(実績)
18
26,486
2,108
2,719
2,493
24,379
0
6,133
258
229
140
0
4,092
2,999
0
8,755
▲542
74,359
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
17
13
7
21,755
24,696
19,476
5,146
610
18,099
1,485
1,160
742
1,158
1,160
60
16,473
16,024
13,671
0
0
3,700
7,300
5,910
20,354
0
0
7,300
206
60
100
140
40
100
0
0
0
3,867
2,300
2,017
550
2,300
2,017
0
0
0
5,878
5,764
5,270
9,630
4,112
4,042
71,740
60,636
83,771
25 年度(実績見込)
7
21,758
9,656
1,118
930
63,101
2,500
25,107
4,600
200
200
0
2,839
2,839
0
5,303
▲5,071
124,011
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
5
17,324
15
480
480
9,109
1,500
15,000
5,200
100
100
0
0
0
0
1,312
15,756
59,096
20
20
19
11,072
8,751
14,246
262
427
1,708
2,594
13,678
8,714
2,594
13,678
8,714
21,032
6,823
8,561
15,258
949
3,660
80,354
83,871
81,886
64,674
62,091
65,886
40
800
1,228
40
700
128
0
100
1,100
98
24
0
98
24
0
0
0
0
14,841
13,726
15,620
21,348
26,895
1,930
151,641
154,995
133,893
24 年度(実績)
1,285
6,844,339
4,331,588
5,160,012
4,705,299
9,171,071
638,580
60,101,595
7,757,587
2,806,046
2,461,709
239,443
597,340
583,499
11,593
2,998,808
▲816,286
91,194,513
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
1,273
1,035
6,941,370
4,179,811
4,511,579
1,633,512
5,065,274
1,527,533
4,331,780
1,404,484
8,893,649
4,591,436
832,233
201,377
57,470,978
27,027,055
8,500,561
6,843,972
3,141,957
1,173,741
2,718,317
955,385
287,484
84,465
464,136
468,581
255,879
466,378
199,075
2,196
2,708,354
1,253,318
3,559,702
1,210,277
92,756,999
43,065,264
注)回答企業数が 2 社以下の業種については、値を記載していない。これに伴い必要な修正も加えている。
58
業種別の資金調達
実績/実績見込/計画
(単位:百万円)
自己資金
業種
製造業
食料品製造業
飲料・たばこ・
飼料製造業
繊維工業
木材・木製品製
造業
家具・装備品製
造業
パルプ・紙・紙
加工品製造業
印刷・同関連産
業
化学工業
石油製品・石炭
製品製造業
プラスチック製
品製造業
ゴム製品製造業
なめし革・同製
品・毛皮製造業
窯業・土石製品
製造業
鉄鋼業
非鉄金属製造業
金属製品製造業
年度
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
企業数
743
737
613
55
53
45
16
14
14
14
14
13
4
4
4
2
2
1
19
19
18
9
9
7
123
124
106
17
18
13
26
25
25
7
7
6
0
0
0
30
30
24
29
29
22
39
40
37
27
28
23
当期利益
5,304,372
7,629,234
4,362,086
210,723
204,788
148,808
388,926
391,658
204,568
58,652
100,948
98,844
X
X
X
X
X
X
157,323
151,222
170,427
77,646
84,605
16,511
1,374,658
1,521,097
894,395
157,371
267,783
79,459
123,491
122,448
135,672
53,273
54,263
47,376
145,802
160,181
62,021
▲90,429
689,348
204,912
391,323
355,583
352,050
41,253
48,966
43,677
1,495,249
4,153,728
2,240,785
94,325
91,737
64,805
256,123
265,132
125,877
14,808
52,651
56,723
X
X
X
X
X
X
38,938
29,005
52,150
21,775
34,796
6,763
815,869
969,928
491,519
988
117,248
20,038
52,935
59,735
71,434
33,332
40,135
31,573
50,031
78,395
30,091
▲473,712
321,463
90,867
132,353
157,035
131,329
20,423
26,599
23,415
減価償却費
3,645,162
3,369,608
1,999,777
116,146
112,867
73,885
132,803
126,526
78,691
43,844
48,297
42,121
X
X
X
X
X
X
118,385
122,217
118,277
55,869
49,808
9,748
549,242
543,136
400,233
156,383
150,535
59,421
70,556
62,713
64,238
19,941
14,128
15,803
95,706
81,720
31,930
383,281
367,883
114,045
135,220
127,819
115,699
20,830
22,366
20,262
投資回収
1,221,637
1,473,340
398,780
10,892
16,006
6,403
35,281
35,601
45,060
4,315
20,697
2,190
X
X
X
X
X
X
3,627
7,408
1,400
7,132
5,033
110
230,455
220,067
48,517
4,535
28,635
2,425
18,233
9,336
2,453
378
585
150
12,514
3,289
0
109,665
147,628
1,588
3,776
46,842
10,582
8,342
9,861
8,989
融資回収
うち関係
会社
2,064,238
1,427,528
1,587,509
1,447,307
396,159
377,277
102,137
101,375
96,795
96,412
93,677
93,499
291,212
10,598
24,189
17,212
5,341
2,646
29,395
29,395
933
933
2,257
2,257
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
20,554
20,404
11,556
11,476
11,514
11,434
61
28
660
619
6,846
6,816
199,718
166,526
199,206
156,029
29,199
24,341
257,982
257,965
7,292
7,267
417
218
26,148
24,616
13,249
10,535
19,999
18,960
3,172
3,160
1,247
1,237
695
685
8,873
8,198
119,160
118,190
1,091
976
288,345
9,788
71,103
7,222
6,938
6,734
219,303
218,806
355,847
355,650
81,534
81,525
2,741
2,682
4,326
4,225
2,629
2,629
長期借入金
うち関係
会社
4,365,374
584,176
4,523,429
631,942
1,886,233
238,749
115,671
10,500
155,143
6,550
76,095
23,900
6,733
0
5,285
0
2,115
0
116,510
0
154,810
0
30,600
0
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
141,130
0
97,984
1,970
46,600
4,900
3,789
220
0
▲675
2,540
0
419,150
20,780
775,085
14,010
440,651
1,800
784,770
0
775,103
1,113
121,417
334
66,394
0
108,510
21,500
158,630
54,500
10,374
0
3,912
0
3,794
0
143,550
5,400
160,029
0
2,100
0
701,054
260,050
253,951
31,400
19,143
750
366,948
7,735
374,485
90,020
294,310
55,757
27,380
12,330
39,441
18,845
50,678
31,182
59
短期借入金
うち関係
会社
18,853,650
1,895,777
19,077,950
2,593,062
8,213,047
1,569,213
650,515
207,931
1,543,738
89,822
3,890,745
64,161
60,422
1,183
670,770
613,550
682,130
627,800
3,264
0
2,190
0
15,490
0
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
X
113,035
0
82,541
1,990
107,485
9,868
4,471
0
1,632
0
580
0
1,374,647
407,205
1,582,544
404,710
877,765
248,786
190,146
23,520
180,586
53,296
18,571
9,819
148,503
15,330
193,888
55,700
169,250
50,000
493,796
481
783,151
100
96,637
100
138,361
4,416
93,944
4,033
88,527
827
1,618,186
14,704
384,766
298,275
55,552
5,252
993,020
221,398
1,376,939
219,005
516,940
29,722
222,611
141,359
198,262
129,032
170,501
136,401
社債
普通社債
918,398
1,072,678
633,080
45,345
10,000
180
0
50,840
0
35,000
20,000
100,000
X
X
X
X
X
X
0
12,000
37,000
0
3,500
0
323,730
276,955
60,900
69,632
62,278
0
75,000
60,000
60,000
0
10,000
0
41,400
16,100
5,000
55,300
0
10,000
55,000
45,000
40,000
500
1,100
0
558,268
878,069
257,990
45,345
10,000
90
0
50,840
0
35,000
20,000
0
X
X
X
X
X
X
0
12,000
22,000
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0
0
84,900
276,955
60,900
39,632
52,278
0
15,000
0
0
0
10,000
0
41,400
16,100
5,000
55,300
0
10,000
55,000
45,000
40,000
500
1,100
0
株式
転換社債
28,000
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0
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90
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0
0
0
0
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X
X
X
X
X
X
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0
0
0
0
普通株式
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0
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286
0
0
0
0
X
X
X
X
X
X
0
0
0
0
0
▲41
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41,059
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0
0
0
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1,008
0
1,536
0
0
263
97
0
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92,643
37
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28,182
0
0
0
71,454
624,156
33,027
282
103
0
732
286
0
0
0
0
X
X
X
X
X
X
0
0
0
0
0
▲41
4,671
36,990
3,009
0
0
0
3,731
1,008
0
1,536
0
0
263
97
0
1,664
92,643
37
31,464
74,881
28,182
0
0
0
優先
株式
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
X
X
X
X
X
X
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0
0
0
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0
0
0
0
0
0
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0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
資産売却
・流動化
457,799
492,856
206,572
3,910
16,898
845
21,641
56,045
19,920
1,263
1,801
9
X
X
X
X
X
X
11,984
29,682
20,770
1,819
617
476
40,529
59,792
18,652
▲10,839
▲18,418
6,103
22,975
21,772
35,276
8,391
411
1,900
10,263
32,406
819
43,084
66,024
2,678
29,091
54,198
35,386
5,878
827
1,311
合計
33,256,923
36,485,221
16,128,984
1,139,475
2,043,471
4,216,753
804,947
1,234,674
959,134
248,399
301,379
249,390
X
X
X
X
X
X
447,653
392,393
395,196
94,918
95,372
27,022
3,967,558
4,675,805
2,373,088
1,453,597
1,303,259
228,392
484,475
530,211
581,280
570,920
853,569
150,552
501,026
585,206
159,558
2,726,869
1,705,463
300,848
2,089,925
2,683,775
1,358,984
308,705
302,783
277,785
(単位:百万円)
自己資金
業種
はん用機械器具
製造業
生産用機械器具
製造業
業務用機械器具
製造業
電子部品・デバイ
ス・電子回路製造業
電気機械器具製
造業
情報通信機械器
具製造業
輸送用機械器具
製造業
その他の製造業
年度
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
企業数
34
33
26
44
43
35
32
33
22
55
55
45
42
42
35
17
17
12
88
84
71
14
14
9
当期利益
91,622
127,013
114,085
285,375
262,814
140,338
535,882
574,920
129,087
74,432
668,875
544,289
▲442,606
199,580
136,628
158,964
191,143
33,241
1,446,401
1,386,351
751,210
44,186
45,160
40,314
37,892
77,165
76,750
176,210
188,045
101,035
315,474
364,877
90,508
▲342,761
281,566
254,512
▲608,092
23,456
72,404
56,978
78,029
5,682
764,980
857,700
408,058
21,926
24,073
24,612
減価償却費
52,811
49,846
37,333
98,712
72,518
39,303
219,593
209,690
38,229
414,474
387,309
289,777
162,394
175,155
62,835
101,984
113,114
27,559
669,078
505,344
341,152
22,260
21,087
15,702
投資回収
11,340
14,919
4,029
5,698
15,635
1,082
47,474
55,730
42,208
415,233
248,508
35,855
164,158
215,202
498
13,061
200,456
36
85,199
129,036
184,187
28,160
40,945
218
融資回収
うち関係
会社
34,972
34,244
28,111
27,629
10,329
10,207
68,782
68,564
67,562
67,311
832
672
141,829
131,520
44,940
44,898
841
841
129,216
127,501
102,702
92,146
38,485
38,341
23,307
23,200
22,526
22,416
2,961
2,926
32,694
19,241
124,541
117,155
7,289
430
178,177
164,743
285,114
283,122
72,479
70,338
5,177
4,683
6,067
5,293
805
802
長期借入金
うち関
係会社
102,838
3,700
117,587
0
69,110
0
71,804
600
78,256
278
16,360
0
159,736
108,211
98,453
81,681
4,210
0
534,693
115,400
804,970
357,000
266,520
36,620
78,794
0
36,152
0
37,230
18,900
15,080
0
145,100
0
1,000
0
479,826
39,250
279,248
7,575
239,830
10,106
10,500
0
40,150
0
800
0
60
短期借入金
うち関係
会社
87,809
35,527
107,491
47,405
90,430
41,690
888,886
127,089
734,712
124,820
38,079
20,079
712,400
64,778
1,015,271
124,896
222,460
71,604
7,484,640
90,875
6,193,674
76,793
464,210
9,917
1,895,496
171,047
1,304,541
41,212
50,647
19,125
740,499
2,999
1,389,964
16,556
20,519
5,099
963,199
362,089
1,157,922
287,728
624,431
217,765
58,435
3,846
69,494
4,139
3,898
1,198
社債
普通社債
20,000
10,000
0
70,500
0
25,000
7,650
30,069
15,000
30,000
198,140
0
42,981
65,450
0
0
61,000
0
40,560
135,846
280,000
2,500
3,000
0
0
10,000
0
70,500
0
25,000
7,650
14,919
15,000
30,000
170,000
0
34,981
5,000
0
0
61,000
0
40,560
119,877
80,000
2,500
3,000
0
株式
転換社債
20,000
0
0
0
0
0
0
15,150
0
0
28,140
0
8,000
60,450
0
0
0
0
0
15,969
200,000
0
0
0
普通株式
14,727
129
0
134
336
200
2,146
1,063
1,400
1,592
134,388
100
3,823
1,520
0
0
8,949
0
4,537
271,634
0
0
0
0
14,727
129
0
134
336
200
2,146
1,063
1,400
1,592
134,388
100
3,822
1,520
0
0
8,949
0
4,537
271,634
0
0
0
0
優先
株式
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
資産売却
・流動化
5,229
7,949
3,919
13,801
13,958
7,027
8,165
14,658
30
66,226
26,524
10,160
101,002
49,727
39
22,851
27,151
10,550
43,676
25,632
28,592
3,545
3,146
0
合計
368,537
413,199
291,902
1,404,980
1,173,273
228,918
1,615,282
1,835,104
415,236
8,736,032
8,377,781
1,359,619
1,866,955
1,894,698
228,003
983,149
2,148,304
72,635
3,241,575
3,670,783
2,180,729
152,503
207,962
46,035
(単位:百万円)
自己資金
業種
非製造業
電気・ガス業
鉱業、採石業、
砂利採取業
情報通信業
卸売業
小売業
金融業、保険業
不動産業、物品
賃貸業
学術研究、専
門・技術サービ
ス業
宿泊業、飲食サ
ービス業
生活関連サービ
ス業、娯楽業
サービス業(他
に分類されない
もの)
全産業
年度
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
企業数
542
536
422
39
41
36
5
5
5
67
64
50
207
206
151
122
120
102
18
17
11
23
22
17
16
17
13
18
17
13
7
7
5
20
20
19
1,285
1,273
1,035
当期利益
3,211,989
5,050,109
2,401,627
494,174
2,324,259
542,001
115,802
130,691
104,435
498,503
330,167
216,235
785,249
915,837
662,323
412,027
414,529
348,837
225,147
206,279
97,301
475,184
503,459
312,500
98,272
118,805
535,354
2,020,461
1,244,555
▲933,881
434,138
182,472
83,049
65,750
59,145
255,810
180,221
125,257
505,197
664,643
495,809
182,555
216,130
183,337
150,322
136,757
72,783
151,104
162,752
58,241
82,886
101,718
16,780
12,915
41,470
41,877
38,523
45,523
40,306
38,901
20,638
23,900
24,309
24,260
23,731
22,654
18,378
15,460
11,349
15,714
融資回収
投資回収
長期借入金
1,158,720
1,030,826
398,693
238,856
190,333
5,574
6,514
9,339
15,549
120,879
100,133
59,073
367,778
434,878
73,655
166,138
25,753
8,349
3,102
1,837
7
202,400
236,859
234,937
31,790
26,383
3,403,453
3,217,911
886,469
38,138
24,252
3,900
755
1,447
548
14,143
9,055
2,774
636,240
984,473
167,365
41,545
36,200
20,117
732,714
27,769
75,330
1,890,003
2,075,166
578,691
43,951
47,692
うち関係
会社
3,316,147
3,099,879
821,490
37,448
23,435
2,749
755
1,446
548
13,139
7,607
1,360
624,348
934,196
160,486
26,513
28,398
15,280
732,527
27,475
75,037
1,837,427
2,024,303
528,437
39,501
42,068
3,538
0
28,151
17,092
15,046
14,312
22,869
21,928
23,441
9,289
8,123
3,938
691
1,399
16,647
4,124
150
678
496
1,962
2,434
309
838
346
95
3,164
9,077
減価償却費
2,631,200
2,932,509
1,136,369
1,428,048
1,812,962
359,529
32,753
64,941
45,290
236,790
149,944
90,978
264,567
238,810
150,432
207,241
194,569
161,686
74,825
69,522
24,518
322,341
340,706
254,259
15,385
15,958
短期借入金
うち関係
会社
39,193,526
6,370,995
37,731,491
7,289,802
19,076,478
6,022,781
2,448,531
142,714
2,266,955
481,879
378,509
9,521
20,057
11,393
0
0
0
0
355,736
18,359
66,089
27,117
61,391
34,151
4,153,825
1,255,617
4,822,157
1,522,622
1,420,539
294,602
4,285,130
769,927
4,448,609
1,081,318
4,009,183
2,466,546
12,417,469
2,307,570
10,236,450
2,662,425
4,387,384
2,170,694
15,194,814
1,603,736
15,137,631
1,011,315
8,717,084
975,104
208,560
196,200
581,285
377,576
社債
1,062,256
370,491
18,122
1,007,731
10,244
10,191
0
0
0
678
38,818
17
9,433
177,493
1,719
44,083
6,213
4,657
13
159
0
0
0
0
24
131,826
株式
普通株
式
54,223
358,581
7,419
3
3
0
0
0
0
678
38,818
17
9,433
176,873
1,414
43,778
5,164
4,450
13
159
0
0
0
0
24
131,826
優先株
式
997,449
620
305
997,449
0
0
0
0
0
0
0
0
0
620
305
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
6,799,428
5,629,079
2,554,924
1,286,487
1,568,269
173,530
21,513
18,826
7,500
118,525
34,762
3,744
1,501,534
804,143
821,746
310,740
412,526
240,551
1,147,342
777,953
452,138
2,322,309
1,762,636
823,770
46,085
216,664
うち関係
会社
370,673
334,933
135,271
4,170
32,963
2,320
0
0
0
44,379
2,349
1,600
99,170
114,125
22,938
19,800
25,000
13,318
116,500
40,200
11,500
63,928
80,832
72,795
5,000
30,000
28,151
0
0
15
0
0
0
0
1,538
1,538
1,333
1,797
158
24
82
95
3,132
9,072
19,872
17,936
15,195
3,870
3,470
4,200
21,151
11,894
0
0
0
500
500
1,600
17,226
8,964
5,793
8,390
5,210
16,807
75,018
15,500
86,804
88,907
150
0
0
4,600
55,200
5,700
60,729
70,350
670
0
0
0
100
0
490
400
670
0
0
0
100
0
490
400
0
0
0
0
0
0
0
0
98
53
0
0
0
0
196
5,685
98
53
0
0
0
0
196
5,685
1,803,327
1,881,084
831,118
1,090,620
1,083,392
145,000
0
0
0
0
45,134
0
215,103
229,236
223,575
6,835
1,570
100,450
65,000
55,000
0
424,609
466,252
362,093
0
0
普通社債
転換社債
1,744,098
1,754,886
690,918
1,075,620
1,048,392
105,000
0
0
0
0
29,909
0
207,603
223,248
223,575
4,034
1,358
250
65,000
55,000
0
390,681
396,479
362,093
0
0
5,000
18,213
100,000
5,000
0
0
0
0
0
0
15,225
0
0
2,988
0
0
0
100,000
0
0
0
0
0
0
0
0
資産売却
・流動化
合計
1,304,891
1,360,787
768,849
125,630
147,561
18,350
0
12
0
1,049
3,319
0
181,635
215,102
80,090
38,743
29,739
12,839
396,525
351,378
414,200
532,866
592,192
236,420
9,281
5,842
57,937,590
56,271,778
26,936,280
6,730,167
7,615,265
1,277,055
164,641
160,315
128,032
1,109,513
627,477
343,234
7,850,797
8,583,319
3,451,012
5,305,241
5,375,139
4,744,983
14,987,312
11,656,825
5,426,360
21,042,185
20,774,195
11,265,495
437,963
1,128,497
0
0
46,484
0
0
0
0
0
0
0
0
556
359
0
86
647
250
18,520
14,636
74,359
71,740
60,636
83,771
124,011
59,096
151,641
154,995
23,791
15,405
8,386
0
9,189
9,189
12,550
9,200
81,663
66,463
0
0
0
0
0
0
6,700
133,893
8,516,361
12,679,343
6,763,713
2,030,603
6,174,189
3,485,340
6,276,362
6,302,117
3,136,146
2,380,357
2,504,166
797,473
5,467,691
4,805,420
1,282,628
4,743,675
4,547,186
1,198,767
11,164,802
10,152,508
4,441,157
954,849
966,875
374,020
58,047,176
56,809,441
27,289,525
8,266,772
9,882,864
7,591,994
2,721,725
2,953,762
1,464,198
2,302,366
2,632,955
948,908
33,000
141,422
400,090
1,133,711
998,716
51,149
125,677
982,737
40,446
997,450
620
305
1,762,690
1,853,643
975,421
91,194,513
92,756,999
43,065,264
注)回答企業数が 2 社以下の業種については、値を記載していない。これに伴い必要な修正も加えている。
61
(2)資金調達・運用状況について(上場有無別構成比)
①
資金運用状況(上場有無別構成比)
(単位:企業数、%)
設備
投資
投資
全企業
業種
年度
24 年度(実績)
743
11.2
8.4
製造業
25 年度(実績見込)
737
9.4
7.2
26 年度(計画)
613
16.2
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
542
536
422
非製造業
企業数
融資
長期借入金返済
4.9
うち関
係会社
3.9
10.4
うち関
係会社
1.0
4.8
4.4
10.4
1.6
5.5
3.8
3.6
13.4
5.4
6.2
5.8
2.7
3.3
2.8
6.1
5.9
3.4
5.9
4.8
3.1
短期借入金返済
60.4
うち関
係会社
7.4
54.8
6.9
0.6
50.3
9.9
9.1
9.0
0.5
0.4
0.4
社債償還
自己株式取得
3.6
普通社
債
2.9
転換
社債
0.5
3.7
2.7
0.8
9.7
4.1
3.5
69.1
66.6
70.2
9.1
10.6
19.6
2.8
3.2
1.9
配当
金支
払
その
他
合計
1.6
普通株
式
1.6
優先株
式
0.0
7.0
▲7.5
100.0
1.0
0.4
0.5
5.5
3.3
0.2
2.2
2.2
0.0
5.0
▲0.4
100.0
100.0
2.6
3.1
1.4
0.1
0.0
0.2
0.1
0.2
0.4
0.1
0.2
0.4
0.0
0.0
0.0
1.1
1.2
1.6
2.9
4.2
4.7
上場
24 年度(実績)
1,285
7.5
4.7
5.7
5.2
10.1
0.7
65.9
8.5
3.1
2.7
0.3
0.7
0.6
0.0
3.3
▲0.9
全産業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
1,273
1,035
7.5
9.7
4.9
3.8
5.5
3.5
4.7
3.3
9.6
10.7
0.9
0.5
62.0
62.8
9.2
15.9
3.4
2.7
2.9
2.2
0.3
0.2
0.5
1.1
0.3
1.1
0.2
0.0
2.9
2.9
3.8
2.8
24 年度(実績)
419
10.9
9.6
5.2
4.0
10.7
0.5
56.8
3.3
4.3
3.5
0.6
1.9
1.9
0.0
5.9
▲5.3
製造業
25 年度(実績見込)
418
9.2
7.7
4.9
4.5
10.4
1.2
53.6
2.2
4.4
3.3
0.9
1.2
0.5
0.6
5.4
3.3
26 年度(計画)
317
15.0
6.0
4.4
4.2
13.8
0.0
50.2
3.1
5.2
4.5
0.2
2.8
2.8
0.0
4.9
▲2.4
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
263
260
186
6.0
6.9
6.3
3.4
4.2
3.6
7.7
7.9
4.1
7.6
6.5
3.9
8.2
9.1
10.0
0.2
0.2
0.0
66.1
61.8
64.3
4.5
6.6
15.2
3.9
4.5
3.1
3.7
4.4
2.3
0.2
0.0
0.4
0.1
0.3
0.7
0.1
0.2
0.7
0.0
0.0
0.0
1.1
1.1
1.8
3.5
4.3
6.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
非上場
24 年度(実績)
682
8.0
5.9
6.7
6.1
9.2
0.3
62.4
4.0
4.1
3.6
0.4
0.9
0.9
0.0
3.0
▲0.1
100.0
100.0
100.0
100.0
全産業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
678
503
7.9
10.1
5.7
4.6
6.6
4.2
5.7
4.0
9.7
11.7
0.7
0.0
58.2
58.2
4.7
9.9
4.5
4.0
3.9
3.3
0.4
0.3
0.7
1.6
0.4
1.6
0.3
0.0
3.0
3.1
3.8
2.4
100.0
100.0
24 年度(実績)
319
12.4
3.6
3.8
3.7
9.2
3.1
75.1
24.0
0.6
0.5
0.0
0.4
0.3
0.1
11.7
▲16.8
100.0
製造業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
313
291
279
276
236
10.2
19.7
4.2
4.8
5.1
4.6
3.4
1.2
1.5
1.6
4.3
1.9
2.7
1.6
2.3
4.1
1.7
2.3
1.1
1.8
10.0
11.8
13.3
9.1
7.6
3.5
2.3
1.2
1.0
1.0
61.1
51.2
75.1
77.1
78.9
29.3
31.3
18.7
19.4
26.2
0.2
0.5
0.4
0.2
0.1
0.2
0.5
0.3
0.1
0.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.2
0.2
0.0
0.0
0.0
0.1
0.2
0.0
0.0
0.0
0.1
0.0
0.0
0.0
0.0
6.1
5.5
1.3
1.4
1.4
3.3
5.8
1.7
4.1
2.9
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
24 年度(実績)
598
6.3
1.8
3.0
2.6
12.2
1.7
75.1
20.1
0.5
0.4
0.0
0.1
0.1
0.0
4.0
▲3.0
100.0
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
589
527
6.2
8.9
2.3
2.1
2.3
2.2
1.9
1.8
9.4
8.7
1.6
1.4
73.0
71.7
22.0
27.5
0.2
0.2
0.1
0.2
0.0
0.0
0.1
0.1
0.0
0.1
0.0
0.0
2.6
2.4
3.9
3.7
100.0
100.0
非製造業
非製造業
全産業
62
②
資金調達状況(上場有無別構成比)
業種
製造業
全企業
非製造業
全産業
製造業
上場
非製造業
全産業
製造業
非上場
非製造業
全産業
年度
企業数
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
743
737
613
542
536
422
1,285
1,273
1,035
419
418
317
15.9
20.9
27.0
5.5
9.0
8.9
9.3
13.7
15.7
14.8
20.8
25.6
自己資金
当期
減価償
利益
却費
4.5
11.0
11.4
9.2
13.9
12.4
0.9
4.5
3.6
5.2
4.6
4.2
2.2
6.9
6.7
6.8
8.1
7.3
3.8
10.9
11.7
9.0
13.8
11.7
投資
回収
3.7
4.0
2.5
2.0
1.8
1.5
2.6
2.7
1.9
4.4
4.7
3.1
融資回収
うち関
係会社
6.2
4.3
4.4
4.0
2.5
2.3
5.9
5.7
5.7
5.5
3.3
3.0
6.0
5.2
5.2
4.9
3.0
2.8
7.1
4.8
4.5
4.1
2.6
2.6
長期借入金
うち関
係会社
13.1
1.8
12.4
1.7
11.7
1.5
11.7
0.6
10.0
0.6
9.5
0.5
12.2
1.0
10.9
1.0
10.3
0.9
12.0
0.4
11.3
1.2
11.1
0.0
短期借入金
うち関
係会社
56.7
5.7
52.3
7.1
50.9
9.7
67.6
11.0
67.1
13.0
70.8
22.4
63.7
9.1
61.2
10.7
63.4
17.6
56.8
3.5
52.1
2.6
51.2
3.3
2.8
2.9
3.9
3.1
3.3
3.1
3.0
3.2
3.4
3.3
3.5
5.2
社債
普通
社債
1.7
2.4
1.6
3.0
3.1
2.6
2.5
2.8
2.2
2.0
2.9
2.1
転換
社債
0.1
0.3
1.9
0.0
0.0
0.4
0.0
0.2
0.9
0.1
0.4
2.4
0.2
1.7
0.2
1.8
0.7
0.1
1.2
1.1
0.1
0.1
1.8
0.0
株式
普通
株式
0.2
1.7
0.2
0.1
0.6
0.0
0.1
1.1
0.1
0.1
1.7
0.0
(単位:企業数、%)
資産売
却・流動
合計
優先
化
株式
0.0
1.4
100.0
0.0
1.4
100.0
0.0
1.3
100.0
1.7
2.3
100.0
0.0
2.4
100.0
0.0
2.9
100.0
1.1
1.9
100.0
0.0
2.0
100.0
0.0
2.3
100.0
0.0
1.4
100.0
0.0
1.3
100.0
0.0
1.1
100.0
24 年度(実績)
263
5.0
▲0.4
5.4
2.3
7.8
7.7
11.2
0.3
64.6
4.8
4.4
4.4
0.0
2.7
0.1
2.6
2.0
100.0
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
260
186
682
678
503
319
313
291
279
276
236
598
589
527
9.9
9.7
9.0
14.7
16.6
20.4
21.5
31.2
6.6
6.9
7.7
10.1
10.6
13.8
3.5
5.1
1.3
7.1
8.9
7.3
9.9
14.2
3.6
3.7
3.9
4.5
5.3
6.5
6.2
4.6
7.6
7.4
7.7
11.0
10.3
14.3
2.8
3.1
3.7
4.9
4.9
6.4
2.0
1.4
3.2
3.2
2.1
0.8
0.7
0.5
1.3
1.4
1.6
1.2
1.2
1.3
7.6
3.8
7.5
6.3
3.3
2.5
3.7
1.9
2.0
1.5
2.5
2.1
2.1
2.3
7.5
3.8
6.5
6.0
3.3
2.1
3.5
1.7
1.6
1.1
1.9
1.7
1.8
1.8
10.6
10.5
11.5
10.9
10.8
17.9
17.3
13.2
12.8
8.6
8.0
14.1
10.9
9.4
0.3
0.0
0.3
0.7
0.0
7.2
4.5
6.3
1.4
1.2
1.2
2.9
2.1
2.5
62.1
66.3
61.4
57.7
59.8
56.2
53.4
50.7
74.0
77.7
77.6
69.4
71.5
70.6
7.1
15.0
4.3
5.2
9.9
14.4
28.7
30.7
23.7
25.6
33.3
21.4
26.4
32.6
4.6
5.1
4.0
4.1
5.1
0.2
0.2
0.0
0.4
0.6
0.1
0.4
0.5
0.1
4.5
4.2
3.4
3.8
3.3
0.2
0.2
0.0
0.2
0.1
0.1
0.2
0.2
0.1
0.0
0.6
0.1
0.2
1.4
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.9
0.1
1.7
1.3
0.1
0.5
1.6
0.7
0.0
0.2
0.0
0.2
0.5
0.2
0.8
0.0
0.1
1.2
0.0
0.5
1.6
0.7
0.0
0.2
0.0
0.2
0.5
0.2
0.0
0.0
1.5
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
2.1
3.1
1.7
1.8
2.2
1.5
1.5
1.8
2.8
3.1
2.5
2.5
2.7
2.3
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
63
(3)資金調達・運用状況について(関係会社有無別構成比)
①
資金運用状況
(単位:企業数、%)
子会社・関連会社がある
企業数
設備投
資
24 年度(実績)
588
11.3
9.0
25 年度(実績見込)
582
9.2
7.4
26 年度(計画)
470
15.4
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
419
416
315
5.8
6.8
6.5
業種
年度
製造業
非製造業
融資
投資
長期借入金返済
5.2
うち関
係会社
4.1
11.0
うち関
係会社
1.0
5.0
4.6
10.4
1.5
5.5
3.9
3.7
13.5
2.8
3.6
2.9
6.6
6.7
3.9
6.4
5.4
3.4
短期借入金返済
57.9
うち関
係会社
7.6
54.4
6.0
0.5
51.1
10.3
9.6
10.0
0.3
0.4
0.3
社債償還
自己株式取得
3.9
普通社
債
3.1
転換社
債
0.6
3.9
2.9
0.8
9.6
4.2
3.7
66.9
63.2
65.9
5.5
6.5
12.7
3.1
3.6
2.4
配当
金支
払
その
他
合計
7.5
▲ 7.4
100.0
5.5
3.2
100.0
1.7
普通
株式
1.7
優先株
式
0.0
1.0
0.5
0.6
0.2
2.3
2.3
0.0
5.0
▲ 0.8
100.0
2.9
3.5
1.8
0.1
0.0
0.3
0.1
0.2
0.5
0.1
0.2
0.5
0.0
0.0
0.0
1.2
1.3
1.9
3.2
5.0
6.0
100.0
100.0
100.0
金融子会社を有する
1,007
7.9
5.1
6.1
5.5
10.5
0.6
63.5
6.3
3.4
3.0
0.3
0.7
0.7
0.0
3.6
▲ 0.8
100.0
全産業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
998
785
7.8
10.2
5.2
4.0
6.0
3.9
5.1
3.5
9.9
11.5
0.8
0.4
59.6
59.8
6.3
11.4
3.7
3.1
3.2
2.6
0.3
0.2
0.5
1.3
0.3
1.2
0.2
0.0
3.1
3.2
4.3
3.2
100.0
100.0
24 年度(実績)
32
8.8
5.3
3.8
1.5
7.1
0.0
72.7
1.4
4.4
3.3
1.1
0.3
0.3
0.0
3.3
▲ 5.7
100.0
製造業
25 年度(実績見込)
30
6.9
5.5
2.3
1.6
7.3
0.0
69.5
1.6
5.5
3.6
1.8
0.3
0.3
0.0
3.0
▲ 0.3
100.0
26 年度(計画)
18
16.8
9.8
3.9
3.8
18.4
0.1
31.7
0.4
11.7
11.7
0.0
12.1
12.1
0.0
5.3
▲ 9.9
100.0
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
17
17
12
11.9
14.5
10.2
5.0
8.4
10.1
5.0
5.8
7.0
4.6
5.8
7.0
15.8
16.2
25.7
0.7
0.8
1.9
47.8
43.3
36.3
6.8
5.7
1.9
5.7
9.6
6.1
5.7
9.5
4.3
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
2.2
2.1
4.2
6.5
0.2
0.5
100.0
100.0
100.0
24 年度(実績)
49
9.8
5.2
4.2
2.5
9.9
0.2
64.7
3.1
4.8
4.0
0.7
0.2
0.2
0.0
2.9
▲ 1.7
100.0
25 年度(実績見込)
47
9.4
6.4
3.5
3.0
10.2
0.3
60.9
2.9
6.8
5.5
1.2
0.2
0.2
0.0
2.7
▲ 0.1
100.0
26 年度(計画)
30
13.4
10.0
5.5
5.5
22.2
1.0
34.1
1.2
8.8
7.8
0.0
5.8
5.8
0.0
4.7
▲ 4.5
100.0
24 年度(実績)
552
13.3
11.9
6.5
6.3
14.2
1.9
46.2
12.6
3.2
2.8
0.1
3.0
2.9
0.0
10.7
▲ 8.9
100.0
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
548
450
398
395
302
10.8
15.1
4.7
5.3
5.1
8.6
4.5
2.4
2.7
1.6
6.9
3.8
6.9
6.9
3.4
6.8
3.6
6.7
5.5
2.9
12.4
12.5
9.5
8.6
7.5
2.5
0.6
0.3
0.3
0.1
44.0
55.3
70.0
66.7
71.8
9.2
11.6
5.4
6.8
14.7
2.7
2.6
2.7
2.6
1.7
2.3
2.0
2.5
2.5
1.3
0.1
0.2
0.2
0.0
0.3
1.5
0.2
0.1
0.1
0.4
0.6
0.1
0.1
0.1
0.4
1.0
0.0
0.0
0.0
0.0
7.3
4.9
1.0
1.2
1.4
5.8
1.2
2.6
5.8
7.1
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
24 年度(実績)
非製造業
全産業
金融子会社を有しない
製造業
非製造業
全産業
24 年度(実績)
950
7.1
5.1
6.8
6.6
10.8
0.7
63.4
7.4
2.9
2.5
0.1
0.9
0.9
0.0
3.7
▲ 0.5
100.0
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
943
752
7.1
9.2
4.6
2.8
6.9
3.6
5.9
3.2
9.8
9.5
1.0
0.3
59.3
65.1
7.6
13.4
2.7
2.1
2.4
1.5
0.0
0.3
0.6
0.3
0.3
0.3
0.3
0.0
3.2
2.8
5.8
4.7
100.0
100.0
64
(単位:企業数、%)
業種
年度
設備
投資
投資
長期借入金返済
短期借入金返済
親会社がある
優先株
式
0.0
0.2
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.1
0.0
5.4
9.2
7.0
1.1
1.0
1.2
2.2
2.9
2.7
0.1
3.0
5.7
0.2
2.5
0.4
0.2
2.6
1.7
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
31
▲35.1
▲24.6
0.0
0.0
▲28.9
0.0
▲25.5
0.0
▲0.7
▲0.7
0.0
▲0.4
▲0.4
0.0
▲7.9
223.1
100.0
30
29
28
28
25
24.6
35.7
21.1
22.6
30.4
11.8
14.7
7.1
1.4
2.3
0.0
0.0
11.5
7.6
4.8
0.0
0.0
11.5
7.4
4.6
14.3
9.3
18.0
29.5
15.4
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
12.3
7.3
10.4
6.4
6.9
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.9
0.7
1.5
0.0
0.0
0.6
0.5
0.5
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
2.0
0.0
1.4
0.3
0.4
2.0
0.0
0.6
0.3
0.4
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
3.3
6.0
6.0
5.9
8.8
31.6
26.9
23.5
25.6
29.5
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
24 年度(実績)
59
149.8
79.6
37.9
37.7
125.2
0.0
92.2
0.0
4.6
3.3
0.0
5.5
2.9
0.0
37.6
▲432.4
100.0
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
58
54
23.6
33.1
6.9
8.6
3.6
2.4
3.5
2.3
21.5
12.3
0.0
0.0
9.5
7.1
0.0
0.0
0.3
0.7
0.2
0.2
0.0
0.0
1.2
0.2
1.2
0.2
0.0
0.0
4.6
7.4
28.7
28.2
100.0
100.0
関係会社はない
65
0.6
0.2
0.4
0.0
0.0
0.0
0.2
0.1
0.1
普通株
式
0.6
0.0
0.4
0.0
0.0
0.0
0.2
0.0
0.1
合計
4.8
6.1
2.5
2.7
1.4
2.5
3.2
2.5
2.5
24 年度(実績)
1.1
0.3
1.4
0.4
0.3
0.6
0.6
0.3
0.8
転換社
債
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
その他
1.8
5.0
2.5
1.1
1.4
2.2
1.3
2.2
2.2
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
非製造業 25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
69.3
55.4
48.6
74.7
77.0
78.4
73.4
72.0
70.7
普通社
債
1.1
0.3
1.4
0.2
0.2
0.6
0.4
0.2
0.8
配当
金支
払
11.6
12.3
22.5
5.1
7.0
7.9
6.7
8.2
11.7
製造業
5.4
8.5
9.5
14.6
9.3
6.8
12.3
9.1
7.5
うち関
係会社
12.1
23.6
19.6
23.2
27.5
42.2
20.4
26.6
36.4
自己株式取得
241
237
217
185
181
154
426
418
371
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
非製造業 25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
全産業 25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
うち関
係会社
1.3
2.8
1.4
1.6
1.3
1.6
1.5
1.7
1.6
社債償還
うち関
係会社
4.6
6.0
2.5
2.6
1.0
2.5
3.1
2.2
2.5
製造業
全産業
企業数
融資
②
資金調達状況
業種
子会社・関連会社がある
製造業
非製造業
全産業
年度
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
企業数
588
582
470
419
416
315
1,007
998
785
17.1
21.0
26.2
5.8
9.7
10.0
10.1
14.4
16.7
自己資金
当期利
益
5.5
11.7
13.7
0.8
3.8
5.3
2.6
7.1
8.8
減価償
却費
11.2
9.1
11.8
4.9
5.7
4.7
7.3
7.1
7.6
3.9
4.2
2.5
2.1
1.9
1.4
2.8
2.8
1.8
融資回収
うち関
係会社
6.7
4.6
4.5
4.1
2.5
2.4
6.4
6.2
6.4
6.2
3.6
3.3
6.5
5.6
5.6
5.3
3.2
3.0
投資
回収
長期借入金
うち関
係会社
11.8
1.0
11.2
1.7
11.7
1.3
12.3
0.4
10.8
0.6
10.4
0.5
12.1
0.6
11.0
1.0
10.9
0.8
短期借入金
うち関
係会社
55.7
5.7
52.9
6.1
51.5
9.6
65.5
5.6
64.0
7.2
67.7
13.0
61.8
5.6
59.4
6.7
61.0
11.6
3.0
3.1
4.1
3.5
3.8
3.8
3.3
3.5
3.9
社債
普通
社債
1.8
2.5
1.7
3.4
3.6
3.2
2.8
3.1
2.5
転換
社債
0.1
0.4
1.9
0.0
0.0
0.5
0.0
0.2
1.1
0.2
1.8
0.2
2.1
0.8
0.1
1.4
1.2
0.1
株式
普通
株式
0.2
1.8
0.2
0.1
0.7
0.0
0.2
1.2
0.1
(単位:企業数、%)
資産売
却・流動
合計
優先
化
株式
0.0
1.5
100.0
0.0
1.3
100.0
0.0
1.3
100.0
2.0
2.3
100.0
0.0
2.6
100.0
0.0
3.1
100.0
1.2
2.0
100.0
0.0
2.1
100.0
0.0
2.3
100.0
金融子会社を有する
金融子会社を有しない
24 年度(実績)
32
7.7
▲0.1
7.7
1.7
3.6
1.5
9.2
0.0
74.7
1.9
2.1
2.0
0.0
0.2
0.2
0.0
0.7
100.0
製造業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
30
18
13.2
29.5
7.2
16.8
6.0
12.3
3.2
5.3
2.8
1.8
2.3
1.8
8.7
14.3
0.0
0.0
67.8
33.7
1.8
2.0
2.4
13.5
2.4
2.6
0.0
10.9
1.1
0.9
1.1
0.9
0.0
0.0
0.8
1.0
100.0
100.0
24 年度(実績)
17
10.1
▲1.2
11.3
4.1
3.4
3.3
29.1
0.5
43.6
6.3
8.1
8.0
0.0
0.0
0.0
0.0
1.7
100.0
非製造業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
17
12
16.1
15.3
1.6
7.7
13.6
7.6
4.3
1.5
3.5
5.6
3.5
5.6
19.7
26.8
1.1
2.6
45.9
40.0
9.9
3.2
8.6
7.5
8.5
7.5
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
1.9
3.3
100.0
100.0
24 年度(実績)
49
8.5
▲0.4
8.9
2.5
3.6
2.1
15.6
0.2
64.7
3.3
4.0
4.0
0.0
0.2
0.2
0.0
1.0
100.0
全産業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
47
30
552
548
450
398
395
302
950
943
752
14.1
22.0
24.6
26.4
25.5
4.8
8.4
8.3
10.3
14.3
15.3
5.4
12.0
9.8
14.7
13.0
0.9
4.0
4.5
3.4
7.6
8.0
8.5
9.8
13.9
11.2
11.6
3.8
4.2
3.7
6.6
6.5
6.9
3.6
3.3
5.8
4.9
1.9
1.8
1.5
1.3
2.9
2.6
1.5
3.0
3.8
9.2
5.7
2.7
6.9
7.0
3.4
7.5
6.6
3.1
2.7
3.8
7.2
5.4
2.6
6.7
6.8
3.0
6.8
6.3
2.8
12.3
20.8
13.7
12.8
11.1
9.9
9.3
7.8
11.0
10.5
9.1
0.4
1.4
1.8
2.9
1.6
0.4
0.5
0.1
0.8
1.3
0.7
60.6
37.0
40.7
42.6
55.4
69.0
67.1
73.2
61.2
59.1
66.0
4.5
2.7
8.8
9.2
11.2
5.5
6.8
14.7
6.4
7.6
13.3
4.4
10.3
3.7
3.6
2.1
2.9
3.0
2.8
3.1
3.2
2.5
4.4
5.1
1.6
2.6
1.5
2.7
2.7
2.1
2.4
2.7
1.8
0.0
5.2
0.2
0.6
0.0
0.0
0.0
0.5
0.1
0.2
0.3
0.7
0.4
0.2
2.3
0.1
2.4
0.9
0.1
1.8
1.4
0.1
0.7
0.4
0.2
2.3
0.1
0.1
0.9
0.0
0.2
1.3
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
2.3
0.0
0.0
1.6
0.0
0.0
1.2
2.2
2.0
1.7
1.3
2.4
2.8
3.1
2.3
2.4
2.4
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
製造業
非製造業
全産業
66
業種
親会社がある
製造業
非製造業
全産業
関係会社はない
製造業
非製造業
全産業
年度
企業数
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
241
237
217
185
181
154
426
418
371
18.4
24.9
35.0
6.6
7.0
9.1
9.5
11.2
15.8
自己資金
当期利
益
7.4
12.7
17.3
3.2
3.4
3.5
4.2
5.5
7.0
減価償
却費
10.9
12.2
17.7
3.3
3.6
5.6
5.2
5.6
8.7
投資回
収
1.1
1.6
1.1
1.1
1.3
1.7
1.1
1.3
1.5
融資回収
うち関
係会社
3.1
2.6
6.1
6.0
2.7
2.6
1.9
1.8
1.2
1.1
2.7
2.6
2.2
2.0
2.3
2.2
2.7
2.6
長期借入金
うち関
係会社
19.1
6.5
19.6
2.7
11.2
5.5
14.3
1.9
9.3
1.4
7.6
1.7
15.5
3.0
11.7
1.7
8.5
2.7
短期借入金
うち関
係会社
55.7
11.6
44.4
24.8
47.9
19.8
73.5
30.1
77.4
36.1
76.6
53.6
69.1
25.5
69.8
33.5
69.1
44.8
0.7
0.5
0.4
0.4
0.9
0.6
0.5
0.8
0.6
社債
普通
社債
0.7
0.5
0.4
0.1
0.3
0.6
0.3
0.4
0.6
転換
社債
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.6
0.0
0.0
0.0
0.1
0.0
0.2
0.0
株式
普通
株式
0.0
0.6
0.0
0.0
0.0
0.1
0.0
0.2
0.0
(単位:企業数、%)
資産売
却・流
合計
優先
動化
株式
0.0
2.0
100.0
0.0
2.3
100.0
0.0
1.7
100.0
0.0
2.2
100.0
0.0
2.8
100.0
0.0
1.8
100.0
0.0
2.1
100.0
0.0
2.7
100.0
0.0
1.8
100.0
24 年度(実績)
31
170.0
223.6
▲50.7
▲19.6
▲0.0
0.0
▲20.6
0.0
▲19.6
0.0
0.0
0.0
0.0
▲0.2
▲0.2
0.0
▲10.1
100.0
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
30
29
28
28
25
36.5
61.1
65.7
58.9
76.7
17.7
31.8
37.7
32.5
41.8
17.3
27.0
25.9
24.3
32.0
11.7
15.3
2.2
5.3
1.1
0.0
0.0
8.6
9.5
6.7
0.0
0.0
7.8
9.2
6.4
30.6
7.7
12.0
19.2
8.5
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
12.4
6.5
9.3
5.5
6.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.9
1.3
0.8
0.0
0.0
0.6
1.1
0.5
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
3.8
0.0
1.1
0.1
0.0
0.0
0.0
1.1
0.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
5.1
9.4
0.3
0.3
0.1
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
24 年度(実績)
59
▲172.7
▲387.0
200.8
51.8
28.2
25.7
86.2
0.0
75.4
0.0
3.0
1.9
0.0
4.2
4.2
0.0
23.9
100.0
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
58
54
47.1
68.8
24.7
36.7
20.6
29.5
8.6
8.3
4.5
3.3
4.3
3.2
25.2
8.1
0.0
0.0
9.1
6.3
0.0
0.0
0.6
0.4
0.5
0.2
0.0
0.0
2.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
2.8
4.8
100.0
100.0
67
(4)資金調達・運用状況について(企業統治形態別構成比)
①
資金運用状況
(単位:企業数、%)
業種
社外取締役がいる
製造業
非製造業
全産業
年度
企業数
設備
投資
融資
投資
長期借入金返済
短期借入金返済
社債償還
自己株式取得
転換社
債
0.6
配当金
支払
その
他
合計
100.0
24 年度(実績)
462
9.6
8.0
3.9
うち関
係会社
3.8
9.7
うち関
係会社
1.0
62.1
うち関係
会社
3.4
3.6
普通社
債
2.7
1.9
1.8
優先株
式
0.0
5.5
▲4.3
25 年度(実績見込)
455
8.4
6.7
4.6
4.6
9.5
1.7
57.3
3.4
3.8
2.8
0.8
1.1
0.4
0.7
5.4
3.3
100.0
26 年度(計画)
370
14.8
4.6
4.2
4.0
13.4
0.4
53.8
4.1
4.5
3.8
0.2
2.6
2.6
0.0
4.4
▲2.3
100.0
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
331
329
264
793
784
634
5.0
6.1
4.7
6.7
7.0
8.5
2.4
3.4
2.7
4.4
4.7
3.4
6.4
6.7
3.8
5.5
5.9
4.0
6.2
5.4
3.4
5.3
5.1
3.6
10.2
9.6
9.4
10.0
9.5
10.9
0.4
0.4
0.4
0.6
0.9
0.4
68.4
64.6
68.5
66.1
61.8
63.0
7.0
7.9
16.1
5.7
6.2
11.5
3.1
3.7
1.9
3.3
3.7
2.9
3.0
3.5
1.6
2.9
3.2
2.5
0.0
0.0
0.0
0.2
0.3
0.1
0.1
0.2
0.3
0.7
0.5
1.1
0.1
0.2
0.3
0.7
0.3
1.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.3
0.0
1.0
1.1
1.7
2.6
2.8
2.8
3.5
4.7
6.8
0.7
4.1
3.4
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
普通株式
社外取締役がいない
24 年度(実績)
274
20.5
11.2
11.1
4.9
14.8
1.2
48.9
28.2
3.3
3.2
0.0
0.5
0.5
0.0
16.1
▲26.3
100.0
製造業
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
274
236
14.7
21.0
10.1
8.4
6.1
2.3
4.4
2.2
14.3
12.3
1.0
1.3
40.3
40.4
22.1
32.0
3.7
1.4
2.9
1.4
0.8
0.0
0.6
0.9
0.5
0.9
0.0
0.0
6.8
7.3
3.3
6.0
100.0
100.0
24 年度(実績)
208
7.5
4.3
4.4
4.2
8.0
1.3
73.2
21.9
0.9
0.1
0.8
0.1
0.0
0.0
1.9
▲0.3
100.0
非製造業
25 年度(実績見込)
204
7.0
3.0
1.6
1.4
6.5
0.7
77.9
25.9
0.6
0.4
0.0
0.3
0.2
0.0
1.7
1.6
100.0
26 年度(計画)
156
9.5
3.0
2.1
2.0
7.8
0.5
75.8
31.5
1.8
0.8
1.0
0.9
0.9
0.0
1.3
▲2.3
100.0
24 年度(実績)
482
12.3
6.9
6.9
4.5
10.5
1.2
64.2
24.2
1.8
1.2
0.5
0.3
0.2
0.0
7.2
▲9.9
100.0
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
478
392
10.2
13.5
5.9
4.9
3.5
2.2
2.7
2.1
9.7
9.4
0.9
0.8
62.3
63.5
24.3
31.7
1.9
1.7
1.4
1.0
0.4
0.6
0.4
0.9
0.3
0.9
0.0
0.0
3.9
3.4
2.3
0.6
100.0
100.0
全産業
68
(単位:企業数、%)
設備
投資
短期借入金返済
社債償還
自己株式取得
委員会設置会社である
委員会設置会社ではない
年度
24 年度(実績)
29
3.0
3.8
製造業
25 年度(実績見込)
28
2.2
5.8
26 年度(計画)
22
9.3
6.9
非製造業
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
22
20
16
18.5
19.2
26.5
4.6
4.4
3.2
24 年度(実績)
51
7.3
4.0
3.9
3.8
5.3
0.4
73.0
2.3
6.5
6.5
0.0
0.2
0.2
全産業
25 年度(実績見込)
48
6.2
5.4
4.5
0.6
6.4
0.1
64.7
2.4
8.0
8.0
0.0
0.1
0.1
26 年度(計画)
38
10.1
6.8
2.5
2.5
20.1
0.0
59.3
13.5
10.2
10.2
0.0
0.0
0.0
24 年度(実績)
695
14.5
10.2
6.5
5.0
12.6
1.3
50.6
9.3
3.9
3.5
0.1
2.3
2.3
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
688
574
508
505
398
11.9
17.2
4.4
5.5
5.7
7.6
5.0
2.5
3.3
2.8
6.4
3.8
5.8
5.2
3.4
5.9
3.6
5.6
5.0
3.1
13.0
12.5
10.2
8.6
9.0
2.2
0.7
0.5
0.4
0.4
44.8
50.9
71.1
70.0
70.5
8.3
9.6
9.8
11.2
19.6
3.8
3.2
1.6
2.1
1.9
2.4
2.6
1.4
2.0
1.4
1.1
0.2
0.1
0.0
0.2
1.4
0.3
0.1
0.2
0.4
24 年度(実績)
1203
7.5
4.8
6.0
5.4
10.9
0.8
65.0
9.6
2.3
2.0
0.1
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
1193
972
7.6
9.5
4.7
3.5
5.6
3.5
5.3
3.2
10.1
10.2
1.0
0.5
61.7
63.9
10.3
16.3
2.6
2.4
2.1
1.8
0.4
0.2
非製造業
全産業
投資
長期借入金返済
業種
製造業
企業数
融資
1.5
うち関係
会社
1.5
5.4
うち関係
会社
0.4
0.5
0.5
3.4
0.0
2.6
2.6
20.7
10.0
17.4
0.7
10.0
1.1
0.7
5.0
16.4
6.9
転換
社債
0.0
3.7
3.7
0.0
0.2
優先株
式
0.0
0.0
0.0
0.0
85.2
81.7
2.9
0.0
60.8
13.2
10.7
10.7
0.0
0.0
0.0
0.3
0.6
0.0
41.1
8.4
29.1
0.5
0.7
20.2
19.8
22.4
0.0
19.8
22.4
0.0
0.0
0.0
0.0
0.1
0.3
1.0
0.1
0.3
1.0
69
1.4
普通社
債
1.4
普通株
式
0.2
うち関係
会社
2.9
配当
金支
払
その
他
合計
1.9
▲2.4
100.0
1.8
0.8
100.0
0.0
5.6
▲16.6
100.0
0.0
0.0
0.0
0.7
0.9
9.8
0.2
10.7
22.7
100.0
100.0
100.0
0.0
1.6
▲1.7
100.0
0.0
1.6
3.1
100.0
0.0
5.8
▲14.8
100.0
0.0
9.2
▲9.9
100.0
0.6
0.3
0.1
0.2
0.4
0.7
0.0
0.0
0.0
0.0
6.9
5.0
1.2
1.3
1.6
4.3
2.1
3.1
3.8
4.7
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
0.7
0.7
0.0
3.6
▲0.7
100.0
0.6
0.4
0.3
0.4
0.3
0.0
3.1
2.7
4.0
3.8
100.0
100.0
②
資金調達状況
業種
社外取締役がいる
製造業
非製造業
全産業
社外取締役がいない
製造業
非製造業
全産業
年度
企業数
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
462
455
370
331
329
264
793
784
634
274
274
236
208
204
156
482
478
392
13.8
18.8
24.2
4.6
8.8
8.3
7.9
12.6
14.3
28.1
32.5
37.2
11.3
10.1
10.9
17.5
19.4
20.0
自己資金
当期利
益
4.0
10.4
12.4
0.1
3.3
4.7
1.5
6.0
7.6
7.0
16.8
19.4
5.5
5.0
4.2
6.0
9.9
9.5
減価償
却費
9.3
8.0
11.0
4.4
5.2
3.5
6.1
6.3
6.3
20.9
15.7
17.5
5.5
5.1
6.6
11.2
9.5
10.4
投資回
収
3.5
3.8
2.3
1.7
1.7
1.2
2.4
2.5
1.6
4.9
5.1
3.5
3.8
2.3
2.5
4.2
3.5
2.9
融資回収
うち関
係会社
5.9
4.6
4.4
4.1
2.7
2.6
6.4
6.3
6.4
6.2
3.7
3.5
6.2
5.7
5.6
5.4
3.3
3.1
8.8
2.9
4.8
3.6
1.7
1.6
2.7
2.5
1.8
1.6
1.8
1.7
4.9
2.6
3.0
2.5
1.8
1.7
70
長期借入金
うち関
係会社
11.2
2.0
10.5
1.6
11.3
0.7
12.2
0.5
10.4
0.5
10.3
0.4
11.9
1.0
10.4
0.9
10.7
0.5
24.9
0.7
22.2
2.4
11.1
4.8
8.9
1.7
8.0
1.0
6.8
0.7
14.8
1.4
13.9
1.6
8.3
2.1
短期借入金
うち関
係会社
61.5
3.5
56.4
3.8
54.3
4.3
67.1
9.3
65.5
10.5
69.8
20.6
65.1
7.2
62.0
7.9
63.9
14.5
27.6
15.9
29.9
21.2
41.0
31.2
71.1
21.0
75.4
26.5
74.4
28.2
55.1
19.1
56.5
24.3
62.8
29.2
2.6
3.2
3.9
3.6
3.8
3.3
3.2
3.6
3.5
2.8
1.9
3.4
0.4
0.8
2.3
1.3
1.2
2.7
社債
普通
社債
1.4
2.6
1.7
3.5
3.6
3.1
2.7
3.2
2.6
2.6
1.8
0.4
0.3
0.7
0.7
1.1
1.2
0.6
転換
社債
0.1
0.4
1.6
0.0
0.0
0.0
0.0
0.2
0.6
0.2
0.1
3.0
0.0
0.0
1.6
0.1
0.0
2.1
0.1
1.8
0.1
2.1
0.7
0.1
1.4
1.1
0.1
0.7
1.4
0.8
0.2
0.6
0.1
0.4
0.9
0.3
(単位:企業数、%)
株式
資産売
却・流
普通
優先
動化
株式
株式
0.1
0.0
1.2
1.8
0.0
1.2
0.1
0.0
1.2
0.1
2.0
2.4
0.7
0.0
2.7
0.0
0.0
3.3
0.1
1.3
2.0
1.1
0.0
2.1
0.0
0.0
2.5
0.7
0.0
2.2
1.4
0.0
2.3
0.8
0.0
1.3
0.2
0.0
1.7
0.5
0.0
1.0
0.1
0.0
1.2
0.4
0.0
1.9
0.9
0.0
1.5
0.3
0.0
1.2
合計
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
業種
委員会設置会社である
4.1
5.5
18.8
自己資金
当期利
益
1.0
2.7
9.5
減価償
却費
3.0
2.8
9.3
投資回
収
融資回収
うち関
係会社
0.9
0.8
2.5
2.4
1.9
1.6
長期借入金
うち関
係会社
5.2
0.0
5.3
0.0
17.2
0.0
短期借入金
うち関
係会社
87.7
3.4
80.2
3.5
58.9
10.9
0.8
2.9
1.4
社債
普通
社債
0.8
2.8
1.4
転換
社債
0.0
0.1
0.0
0.0
0.1
0.0
(単位:企業数、%)
株式
資産売
却・流
普通
優先
動化
株式
株式
0.0
0.0
0.3
0.1
0.0
0.5
0.0
0.0
0.2
年度
企業数
製造業
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
29
28
22
24 年度(実績)
22
1.4
▲16.3
17.6
5.3
8.8
8.8
7.0
0.1
29.5
0.5
19.2
19.2
0.0
26.4
0.0
26.4
2.3
非製造業
25 年度(実績見込)
20
36.9
14.6
22.4
4.9
17.2
17.2
12.5
0.4
8.3
0.7
16.7
16.7
0.0
0.0
0.0
0.0
3.5
100.0
26 年度(計画)
16
60.4
43.4
17.0
▲1.2
0.0
0.0
9.8
1.8
31.0
20.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.1
100.0
24 年度(実績)
51
3.3
▲3.8
7.1
2.2
3.1
3.0
5.7
0.0
71.6
2.6
5.9
5.9
0.0
7.3
0.0
7.3
0.8
100.0
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
24 年度(実績)
25 年度(実績見込)
26 年度(計画)
48
38
695
688
574
508
505
398
1,203
1,193
972
12.8
20.7
20.6
26.4
27.8
5.8
7.3
8.6
10.2
13.6
15.0
5.4
11.1
5.7
14.5
14.0
2.1
2.9
4.4
3.2
6.8
7.6
7.4
9.6
14.2
11.5
12.9
3.6
4.2
4.1
6.8
6.6
7.0
3.5
1.6
4.9
4.4
1.9
1.8
1.6
1.5
2.7
2.6
1.6
5.9
1.8
8.6
5.1
2.5
5.7
5.0
3.3
6.5
5.1
3.0
5.8
1.5
5.9
4.6
2.4
5.5
4.8
3.1
5.6
4.8
2.8
7.0
16.8
15.9
15.1
11.2
12.1
9.8
9.5
13.2
11.6
10.0
0.1
0.1
2.5
2.4
1.8
0.7
0.6
0.5
1.2
1.2
0.9
63.5
57.6
44.3
41.9
51.9
70.4
70.5
71.1
62.6
61.1
64.7
2.8
11.3
6.7
8.5
10.0
11.7
13.7
22.4
10.2
12.0
18.3
6.1
1.4
3.6
3.0
3.0
2.0
2.6
3.1
2.5
2.7
3.1
6.0
1.4
2.0
2.3
1.7
1.9
2.3
2.6
1.9
2.3
2.3
0.1
0.0
0.1
0.4
0.7
0.0
0.0
0.4
0.0
0.2
0.5
0.1
0.0
0.3
2.4
0.2
0.1
0.7
0.1
0.2
1.2
0.1
0.1
0.0
0.3
2.3
0.2
0.1
0.7
0.0
0.2
1.2
0.1
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
1.2
0.1
1.9
1.7
1.5
2.2
2.3
2.9
2.1
2.1
2.4
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
全産業
委員会設置会社ではない
製造業
非製造業
全産業
1.0
3.0
1.7
71
合計
100.0
100.0
100.0
100.0
10.海外事業・海外進出に関して(アンケート)
(1)海外事業展開の際に活用した(する予定の)資金調達手法
企業規模が大きいほど、また、業種別では製造業ほど海外進出を実施・検討する企業の比
率が高い。資金調達手法としては、
「⑧外部からは調達せず、自己資金を充当」の比率が最
も高いが、資本金額 100 億円以上の企業では、
「①シニアローン」や「②社債」、
「⑥CMS(グ
ループファイナンス)」の比率も相対的に高い。
【企業規模(資本金額)別】
0.0
10.0
20.0
9.0
①シニアローン
1.4
2.9
②社債
30.0
40.0
16.3
13.0
10~50億円
50~100億円
4.2
④増資
60.0
33.1
0.2
0.5
0.0
③メザニンファイナンス
50.0
9.6
9.0
100億円以上
0.8
0.0
1.0
⑤資産売却
10.7
⑥CMS(グループファイナンス)
5.0
6.3
⑦その他
16.8
23.1
9.0
29.4
⑧外部からは調達せず、自己資金を充当
34.6
32.4
⑨海外進出は検討していない
50.3
33.7
14.7
有効回答企業数:1149社(うち10-50億円:642、50-100億円:208、100億円以上:299)
【業種別】
0.0
10.0
20.0
①シニアローン
11.8
②社債
③メザニンファイナンス
40.0
50.0
60.0
4.7
6.1
2.6
0.2
0.3
0.0
6.5
6.3
6.7
④増資
⑤資産売却
30.0
16.7
19.9
全産業
製造業
0.7
0.6
0.9
非製造業
⑥CMS(グループファイナンス)
11.4
14.9
17.3
6.3
6.8
5.6
⑦その他
31.1
⑧外部からは調達せず、自己資金を充当
25.8
29.9
⑨海外進出は検討していない
34.6
38.1
50.4
有効回答企業数:1159社(うち製造業:693、非製造業:466)
72
(2)海外進出に当たっての課題
約 60%の企業が「③人材」を挙げており、資本金額 100 億円未満もしくは非製造業で特
に多い。
「⑥現地の法制度・規制」も全ての企業規模で 40%以上の企業が挙げている。それ
らに次ぐ「④立地条件」は、特に製造業において比率が高い。
【企業規模(資本金額)別】
0.0
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
70.0
80.0
16.1
18.9
21.8
①為替
10.3
14.0
13.8
②資金調達
66.7
67.8
③人材
55.6
18.5
22.4
23.4
④立地条件
6.1
4.2
5.0
⑤治安
49.1
43.4
45.6
⑥現地の法制度・規制
10~50億円
11.2
8.4
10.9
⑦その他
50~100億円
100億円以上
有効回答企業数:712社(うち10-50億円:330、50-100億円:143、100億円以上:239)
【業種別】
0.0
10.0
①為替
20.0
10.5
30.0
40.0
50.0
63.1
59.7
③人材
21.3
④立地条件
12.1
80.0
69.9
25.9
5.3
5.4
5.0
46.5
44.3
51.0
⑥現地の法制度・規制
⑦その他
70.0
12.3
11.9
13.0
②資金調達
⑤治安
60.0
18.5
22.5
10.6
9.2
13.4
全産業
製造業
非製造業
有効回答企業数:718社(うち製造業:479、非製造業:239)
73
<本調査に関するお問い合わせ先>
経済産業省経済産業政策局産業資金課
TEL:03-3501-1511
FAX:03-3501-6079
74
(内線)2641~2645
参考資料 3
リース信用保険制度対象製品の市場動向
目次
太陽光発電設備(1 項一号) ......................................................................................................... 1
風力発電設備(1 項二号) ............................................................................................................. 2
水力発電設備(1 項四号) ............................................................................................................. 3
地熱発電設備(1 項五号) ............................................................................................................. 4
太陽熱利用装置(1 項六号) ......................................................................................................... 5
雪氷熱利用装置(1 項七号) ......................................................................................................... 7
地中熱利用設備(1 項八号) ......................................................................................................... 8
バイオマス利用装置(1 項九号) ................................................................................................... 9
高効率蒸気ボイラ(2 項一号) ..................................................................................................... 10
高効率温水ボイラ(2 項二号) ..................................................................................................... 11
熱電併給型動力発生装置(2 項三号) ....................................................................................... 12
高効率電動機(2 項四号) ........................................................................................................... 13
高効率変圧器(2 項五号) ........................................................................................................... 14
高効率切削加工機(2 項六号) ................................................................................................... 15
高効率研削盤(2 項七号) ........................................................................................................... 17
高効率特殊加工機(2 項八号) ................................................................................................... 19
高効率液圧プレス(2 項九号)..................................................................................................... 21
サーボ駆動式機械プレス(2 項十号) ......................................................................................... 22
高効率鍛造機(2 項十一号) ....................................................................................................... 23
低燃費型建設機械(2 項十二号) ............................................................................................... 24
高効率業務用厨房機器(2 項十三号) ....................................................................................... 27
高効率工業炉(2 項十四号~十八号) ....................................................................................... 28
高効率生型造型機(2 項十九号) ............................................................................................... 30
高効率砂処理機械(2 項二十号) ............................................................................................... 31
高効率中子除去装置(2 項二十一号) ....................................................................................... 32
省エネルギー型ダイカストマシン(2 項二十二号) ..................................................................... 33
高効率溶解設備(2 項二十三号) ............................................................................................... 34
高効率保冷装置搭載貨物自動車(2 項二十九号) ................................................................... 35
高効率吸収式冷凍機(2 項三十一号) ....................................................................................... 37
高効率吸収式冷温水機(2 項三十二号) ................................................................................... 39
廃熱投入型吸収式冷凍機(2 項三十三号) ............................................................................... 40
廃熱投入型吸収式冷温水機(2 項三十四号) ........................................................................... 41
高効率ターボ冷凍機(2 項三十五号) ........................................................................................ 42
高効率ヒートポンプ熱源機(2 項三十六号) ............................................................................... 44
高効率ガスエンジンヒートポンプ(2 項三十七号) ...................................................................... 45
高効率業務用エアコンディショナー(2 項三十八号)................................................................. 45
高効率家庭用エアコンディショナー(2 項三十九号)................................................................. 47
蓄熱式空気調和装置(2 項四十号) ........................................................................................... 48
氷蓄熱式空気調和機(2 項四十一号) ....................................................................................... 49
冷媒用コンデンシングユニット(2 項四十二号).......................................................................... 50
高効率業務用冷凍冷蔵庫(2 項四十三号) ............................................................................... 51
高効率ショーケース(2 項四十四号) .......................................................................................... 52
高効率ヒートポンプ式給湯機(2 項四十五号) ........................................................................... 53
高効率業務用ガス給湯器(2 項四十六号) ................................................................................ 55
省エネルギー型自動販売機(2 項四十七号) ............................................................................ 56
高効率テレビジョン受信機(2 項五十号) ................................................................................... 57
高効率照明器具(2 項五十一号) ............................................................................................... 58
高効率家庭用ガス調理機器(2 項五十二号) ............................................................................ 59
高効率家庭用ガス温水機器(2 項五十三号) ............................................................................ 60
高効率家庭用石油温水機器(2 項五十四号) ........................................................................... 61
高効率家庭用ヒートポンプ式給湯機(2 項五十五号) ............................................................... 62
燃料電池設備(3 項一号) ........................................................................................................... 63
発光ダイオード照明装置(3 項四号).......................................................................................... 64
発光ダイオード照明装置に使用される照明専用白色発光ダイオード(4 項五号)................... 64
電気自動車専用の急速充電設備(5 項四号) ........................................................................... 65
太陽光発電設備(1 項一号)
1 項一号 太陽光発電設備
・「資源エネルギー庁 調達価格等算定委員会」等によれば、太陽光発電設備の導
入は年々進んでおり、特に再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始した
2012 年 7 月の固定価格買取制度の導入以降、急激に導入量が増加している。
2013 年度の導入量については、特に非住宅用(10kW 以上)の設備が 8 割程度
を示す。
導入量(万kW)
導入額(億円)
25,000
800
導入額(億円);左軸
導入量(万kW);右軸
20,000
市場
概況
700
600
500
15,000
400
10,000
300
200
5,000
100
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※導入額については導入量に調達価格等算定委員会で得られているシステム単価を乗じて推計した 2012 年度と 2013 年度の値の
みを記載(太陽光発電のシステム価格は大きく減少傾向にあるが、調達価格等算定委員会におけるデータが得られているのがこ
の 2 年間のため)
出所)資源エネルギー庁、調達価格等算定委員会、JPEA、IEA-PVPS 資料を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 1 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、対象とする太陽光発電設備の基準変換効率の条件とし
て、太陽電池の種類毎に以下の基準を規定している。
区分
基準変換効率
シリコン結晶系太陽電池
13.5%
シリコン薄膜系太陽電池
7.0%
化合物系太陽電池
8.0%
・2013 年度時点で太陽光発電モジュールの総出荷量のうち半分弱が輸入である。
(JPEA 統計より)
・固定価格買取制度における設備認定を受けながら、運転開始していないプロジェ
クトがまだ多数存在することから、今後数年は導入量の増加が続くものと考えられ
る。
・固定価格買取制度については、2014 年 9 月以降の電力会社各社により再生可能
エネルギー発電設備の認定の一時保留等の状況を踏まえ、制度運用の見直し
が行われている。
・太陽光発電市場全体の伸びとともに、関連各社によるリース形式による太陽光発
電事業の取組みが複数公表されている。
・リース信用保険制度における付保実績は 107 件である。
1
風力発電設備(1 項二号)
1 項二号 風力発電装置
・NEDO の統計等によれば、2011 年度以降導入量は減少傾向にある。一方、2012
年 7 月の再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入に伴い、導入への意向
は高まるものと考えられる。
導入量(万kW)
導入額(億円)
1,400
45
1,200
導入額(億円);左軸
40
導入量(万kW);右軸
35
1,000
市場
概況
30
800
25
600
20
15
400
10
200
5
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※導入額については調達価格当算定委員会で提示された平成 25 年度の資本費を乗じて推計(経年でのコスト低下は考慮してい
ない)
出所)NEDO、調達価格等算定委員会資料を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 2 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、風力発電設備全般を対象とし、仕様に関する規定はな
い。
・2014 年 3 月の調達価格等算定委員会において洋上風力発電向けの買取価格が
設定されたことから、今後陸上風力発電のみでなく、洋上風力発電の市場も拡大
することが見込まれる。
・固定価格買取制度については、2014 年 9 月以降の電力会社各社により再生可能
エネルギー発電設備の認定の一時保留等の状況を踏まえ、制度運用の見直し
が行われている。
・太陽光発電設備のように大規模に導入拡大が進んでいない点、大手の風力発電
事業者による導入が中心であることから、リースによる導入は太陽光発電設備と
比べて少ないものと考えられる。
・なお、リース信用保険制度における付保実績は 2 件である。
2
水力発電設備(1 項四号)
1 項四号 水力発電設備
・2012 年 7 月の再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入以前における中小
水力発電の累積導入量は約 960 万 kW である。累積導入量に比べて導入量の成
長率 0.05%程度であり、小さい。
・資源エネルギー庁によれば再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入以後
の導入量は 2012 年度に約 0.17 万 kW、2013 年度に 0.39 万 kW と増加傾向にあ
る。
導入量(万kW)
導入額(億円)
35
30
25
市場
概況
0.45
導入額(億円);左軸
0.40
導入量(万KW);右軸
0.35
0.30
20
0.25
15
0.20
0.15
10
0.10
5
0.05
0
0.00
2012
2013
※1 数値は中小水力発電のもの
※2 2012 年度の数値は 7 月以降(固定価格買取制度導入以降)の導入量
※3 導入額については調達価格当算定委員会で提示された平成 25 年度の資本費を乗じて推計(経年でのコスト低下は考慮して
いない)
出所)資源エネルギー庁、調達価格等算定委員会資料を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 3 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、水力発電設備のうち、1,000kW 以下の設備が対象として
規定されている。
・2013 年度末時点で固定価格買取制度の下ですでに設備認定されている容量が
30 万 kW 程度(既運転開始分含む)あることから、今後の導入拡大が見込まれる
ものの、すでに導入量が拡大している太陽光発電と比べてメンテナンスのコストが
高いことや、水利権に係る調整等、障壁となる事項が多いことからその伸びは緩
やかなものと考えられる。
・中小水力発電のリースによる導入に取組む企業は限定的である点、太陽光発電
設備のように大規模に導入拡大が進んでいない点から、リースによる導入は太陽
光発電設備と比べて少ないものと考えられる。
・なお、リース信用保険制度における製品登録件数は 0 件である。
3
地熱発電設備(1 項五号)
1 項五号 地熱発電設備
・2012 年 7 月の再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入以前における地熱
発電の累積導入量は約 50 万 kW である。累積導入量に比べて導入量の成長率
0.02%程度であり、小さい。
・資源エネルギー庁によれば再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入以後
の導入量は 2012 年度に約 0.005 万 kW、2013 年度に 0.009 万 kW と、他の再生
可能エネルギーと比べて小さな規模ながら、増加傾向にある。
導入量(万kW)
導入額(億円)
1.2
1.0
0.010
0.009
導入額(億円);左軸
0.008
導入量(万kW);右軸
0.007
0.8
市場
概況
0.006
0.6
0.005
0.004
0.4
0.003
0.002
0.2
0.001
0.0
0.000
2012
2013
※1 2012 年度の数値は 7 月以降(再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入以降)の導入量
※2 導入額については調達価格当算定委員会で提示された平成 25 年度の資本費を乗じて推計(経年でのコスト低下は考慮して
いない)
出所)資源エネルギー庁、調達価格等算定委員会資料を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 4 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、地熱発電設備全般を対象とし、仕様に関する規定はな
い。
・2013 年度末時点で固定価格買取制度の下ですでに設備認定されている容量が
1.4 万 kW 程度(既運転開始分含む)あり、その件数は 15 件である。今後の導入
拡大が見込まれるものの、すでに導入量が拡大している太陽光発電と比べて、発
電サイトの周辺住民との協議等、障壁となる事項が多いことからその伸びは緩や
かなものと考えられる。
・九州等において温泉発電設備のリースを行う企業は存在するが、太陽光発電設
備のように大規模に導入拡大が進んでいない点から、リースによる導入は太陽光
発電設備と比べて少ないものと考えられる。
・なお、リース信用保険制度における製品登録件数は 0 件である。
4
太陽熱利用装置(1 項六号)
1 項六号 太陽熱利用装置
・「経済産業省 鉄鋼・非鉄金属・金属製品統計」によれば、太陽熱温水器は、近年
は 4 万台前後の出荷量が続いている。
・ソーラーシステム振興協会の自主統計によれば、ソーラーシステムの販売量は近
年 5 千台程度で概ね横ばいである。
出荷量(台)
出荷額(億円)
45
70,000
40
出荷額(億円);左軸
35
出荷量(台);右軸
60,000
50,000
30
25
40,000
20
30,000
15
20,000
10
10,000
5
0
0
2008
市場
概況
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省「鉄鋼・非鉄金属・金属製品統計」太陽熱温水器を基に三菱総研作成
図 5 太陽熱温水器の出荷額と出荷量
販売量(万台)
0.80
0.70
0.60
0.50
0.40
0.30
0.20
0.10
0.00
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)ソーラーシステム振興協会自主統計を基に三菱総研作成
製品
傾向
図 6 ソーラーシステムの販売量
・低炭素投資促進法では、熱交換により太陽熱を利用する太陽熱利用装置全般を
対象とし、仕様に関する規定はない。
・太陽熱利用に対しては再生可能エネルギー電力のような経済的支援が乏しいこと
等から、現状は導入が伸び悩んでいる。
5
需要
動向
・太陽熱利用装置については国の普及加速化事業によるリースが推進された時期
もあり、一定程度のリースによる導入が存在するものと考えられる。
・一方、リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
6
雪氷熱利用装置(1 項七号)
1 項七号 雪氷熱利用装置
・低炭素投資促進法では、雪又は氷(冷凍機器を用いて生産したものを除く。)を熱
製品
源として利用するための装置のうち、当該雪又は氷の貯蔵設備を有するものを対
傾向
象とする。
需要
・リース信用保険制度における製品登録件数は 0 件である。
動向
7
地中熱利用設備(1 項八号)
1 項八号 地中熱利用装置
・地中熱利用促進協会によれば、地中熱ヒートポンプシステムを導入した施設件数
は累計で 990 件(2011 年時点)であり、特に 2008 年以降導入量は増加している。
導入量(件)
250
200
市場
概況
150
100
50
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
出所)地中熱利用促進協会ウェブサイト(地中熱ヒートポンプシステムの普及状況)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 7 導入量
・低炭素投資促進法では、地中熱を熱交換器により利用するための設備全般を対
象とし、仕様に関する規定はない。
・地域別では、上記の 990 件のうち、北海道に 322 件が設置されている。また、その
他の都道府県では東京都(87 件)、岩手県(72 件)、青森県(50 件)、秋田県(49
件)等で導入が進んでいる。
・地中熱利用装置のリースについては、一部実績があるものの、現状の導入件数自
体が限られることから、リース需要は小さいと考えられる。
・なお、リース信用保険制度における付保実績は 1 件である。
8
バイオマス利用装置(1 項九号)
1 項九号 バイオマス利用装置
・2012 年 7 月の再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入以前におけるバイオ
マス発電の累積導入量は約 230 万 kW である。累積導入量に比べて導入量の成
長率 4%程度である。
・資源エネルギー庁によれば再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入以後
の導入量は 2012 年度に約 3 万 kW、2013 年度に 9 万 kW と、増加傾向にある。
導入量(万kW)
導入額(億円)
450
10
400
導入額(億円);左軸
350
導入量(万kW);右軸
9
8
7
300
市場
概況
6
250
5
200
4
150
3
100
2
50
1
0
0
2012
2013
※1 固定価格買取制度の対象となるバイオマス発電設備の数値
※2 2012 年度の数値は 7 月以降(再生可能エネルギーの固定価格買取制度導入以降)の導入量
※3 導入額については調達価格当算定委員会で提示された平成 25 年度の資本費を乗じて推計(経年でのコスト低下は考慮して
いない)
出所)資源エネルギー庁、調達価格等算定委員会資料を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 8 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、バイオマス利用装置として以下のいずれかに該当するも
のを対象としている。
 バイオマス又はバイオマスを原材料とする燃料を発電に利用するためのもの
 バイオマス又はバイオマスを原材料とする燃料から得られる熱を給湯、暖房、
冷房その他の用途に利用するためのもの
 バイオマスを原材料とする燃料を製造するためのもの
・2013 年度末時点で固定価格買取制度の下ですでに設備認定されている容量が
156 万 kW 程度(既運転開始分含む)あり、今後数年は堅調に導入量が拡大する
ことが見込まれる。
・なお、バイオマスに関しては上記の電力利用設備だけでなく、熱利用設備の拡大
も今後期待されている。
・バイオマス利用設備のリースによる導入に取組む企業は限定的である点、太陽光
発電設備のように導入拡大が進んでいない点から、リースによる導入は太陽光発
電設備と比べて少ないものと考えられる。
・なお、リース信用保険制度における製品登録件数は 0 件である。
9
高効率蒸気ボイラ(2 項一号)
2 項一号 高効率蒸気ボイラ
・日本産業機械工業会の「ボイラ受注統計」のデータとヒアリングに基づいて、高効
率蒸気ボイラの導入額と導入量を推計した。
・2009 年度から 2013 年度にかけて導入量は 4,000 台前後、導入額は 400 億円前
後で概ね横ばいである。
導入量(台)
導入額(億円)
500
導入額(億円);左軸
450
導入量(台);右軸
400
市場
概況
5,000
4,500
4,000
350
3,500
300
3,000
250
2,500
200
2,000
150
1,500
100
1,000
50
500
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
※1 導入量は日本産業機械工業会の「ボイラ受注統計」のデータに対し、統計のカバー率(ヒアリングより 80%と設定)と、高効率製
品の割合(ヒアリングより 33%と設定)を乗じて推計
※2 ヒアリングより単価を 1,000 万円/台として、導入額を推計
出所)日本産業機械工業会統計データ及び同工業会ヒアリングを基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 9 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、蒸気ボイラのうち以下に該当するものを対象としている。
 発生する燃焼廃熱により燃焼用空気又は供給される水を予熱するための熱交
換を行う機構を有するもの
 供給する蒸気の圧力の変動に対応して燃焼用空気及び燃料の流量比率を自
動的に調整する機構を有するもののうち、低位発熱量基準で測定したボイラ
効率が 92 パーセント以上のもの
・以下はヒアリング調査による。
 購入者の割合は中小・中堅企業向け(資本金 10 億円未満)が約 80%、大企
業が約 20%である。
 リプレースと新規の導入比率は約 50%ずつである。なお、標準的なリプレース
までの期間は 10 年程度(短い場合は 7~8 年、長い場合は 15 年程度)である。
 発注から設置までの期間は約 4 ヶ月程度である。
 新規導入量が減少するのではないかとの想定があったが、ガス導管の普及拡
大により、ガスボイラの新規需要が生まれていると見込まれる。
・リース信用保険制度における付保実績は 150 件である。
・リースによる販売割合は約 10%程度である。(ヒアリング調査より)
10
高効率温水ボイラ(2 項二号)
2 項二号 高効率温水ボイラ
・日本産業機械工業会の「ボイラ受注統計」のデータとヒアリングに基づいて、高効
率温水ボイラの導入額と導入量を推計した。
・2009 年度から 2013 年度にかけて導入量は 1,000 台前後、導入額は 100 億円前
後で概ね横ばいである。
導入量(台)
導入額(億円)
120
導入額(億円);左軸
導入量(台);右軸
100
市場
概況
1,200
1,000
80
800
60
600
40
400
20
200
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
※1 導入量は高効率蒸気ボイラの導入量にヒアリングに基づき「高効率蒸気ボイラ:高効率温水ボイラ」の導入比率を 4:1 と設定して
推計
※2 ヒアリングより単価を 1,000 万円/台として、導入額を推計
出所)日本産業機械工業会統計データ及び同工業会ヒアリングを基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 10 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、供給する温水の温度の変動に対応して燃焼用空気及び
燃料の流量比率を自動的に調整する機構を有するボイラのうち、低位発熱量基
準で測定したボイラ効率が 90 パーセント以上のものを対象としている。
・以下はヒアリング調査による。
 購入者の割合は中小・中堅企業向け(資本金 10 億円未満)が約 80%、大企
業が約 20%である。
 リプレースと新規の導入比率は約 50%ずつである。なお、標準的なリプレース
までの期間は 10 年程度(短い場合は 7~8 年、長い場合は 15 年程度)である。
 発注から設置までの期間は約 4 ヶ月程度である。
 新規導入量が減少するのではないかとの想定があったが、ガス導管の普及拡
大により、ガスボイラの新規需要が生まれていると見込まれる。
・リース信用保険制度における付保実績は 10 件である。
・リースによる販売割合は約 10%程度である。(ヒアリング調査より)
11
熱電併給型動力発生装置(2 項三号)
2 項三号 熱電併給型動力発生装置
・コージェネレーション・エネルギー高度利用センターによれば、熱電併給型動力発
生装置(コージェネレーション、ただし、低炭素投資促進法に定められる製品に限
らない)の導入量は 2010 年まで減少傾向にあったが、東日本大震災以降導入量
が増加している。
導入量(件)
800
700
600
市場
概況
500
400
300
200
100
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
出所)コージェネレーション・エネルギー高度利用センターウェブサイト(コージェネレーション導入状況)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 11 導入量
・低炭素投資促進法では、熱電併給型動力発生装置又はタービンにより発電すると
ともに、熱交換を行う機構を有する装置のうち以下に該当するものを対象としてい
る。
 出力が 10 キロワット以上のものにあっては、低位発熱量基準で測定した総合
効率が 65 パーセント以上のもの
 出力が 10 キロワット未満のものにあっては、熱の供給を主目的とするもののう
ち、低位発熱量基準で測定した総合効率が 80 パーセント以上のもの
・累積導入量比では民生用が産業用の倍以上導入されている。(コージェネレーシ
ョン・エネルギー高度利用センターウェブサイトより)
・民生用としては、特に病院・介護施設での導入量が多い。また、産業用としては、
食品加工・飲料産業での導入量が多い。(コージェネレーション・エネルギー高度
利用センターウェブサイトより)
・大手ガス会社等によるリースが行われている。一方、リース信用保険制度における
付保実績は 1 件である。
12
高効率電動機(2 項四号)
2 項四号 高効率電動機
・経済産業省機械統計における(高効率製品に限らない)電動機全体の生産額を
整理した。電動機の生産額は 2009 年を除いて近年概ね 7,000 億円程度で横ば
いである。
生産額(億円)
9,000
8,000
7,000
6,000
市場
概況
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省機械統計(電動機)を基に三菱総研作成
導入
傾向
需要
動向
図 12 生産額
・低炭素投資促進法では、「低圧三相かご形誘導電動機」のうち、効率値が一定の
基準を満たすものを対象としている。
・リース信用保険制度における付保実績は 1 件である。
13
高効率変圧器(2 項五号)
2 項五号 高効率変圧器
・経済産業省生産動態統計における(高効率製品に限らない)変圧器全体(電子機
器に組込まれるものを除く)の生産額を整理した。変圧器(電子機器に組込まれる
ものを除く)の生産額は 2,000 億円程度で近年概ね横ばいである。
生産額(億円)
2,500
2,000
市場
概況
1,500
1,000
500
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省機械統計(変圧器(電子機器に組込まれるものを除く))を基に三菱総研作成
導入
傾向
需要
動向
図 13 生産額
・低炭素投資促進法では、省エネ法施行令第 21 条第 18 号に掲げる変圧器のうち
「油入変圧器」(単相/三相)、「モールド変圧器」(単相/三相)のそれぞれについ
て、エネルギー消費効率が一定の基準を満たす製品を対象としている。
・リース信用保険制度における製品登録件数は 0 件である。
14
高効率切削加工機(2 項六号)
2 項六号 高効率切削加工機
・工作機械全般の市場概況について、以下はヒアリング調査による。
 2009 年にリーマンショックで設備投資が止まった後は徐々に回復傾向にあ
る。
 2012 年から横ばい/漸減傾向となっているが、工作機械全体としては 2013 年
後半から再び導入が増加し、2014 年も増加傾向が続いている。企業収益の
改善を背景に設備更新が進んだことに加え、法人減税(生産性向上設備投
資促進税制、ものづくり補助金)等の短期的な施策の影響も大きいと考えら
れる。
・導入額と導入量の推計は以下の前提で行った。
 「平成 25 年 経済産業省生産動態統計年報 機械統計編」における「金属
加工機」のうち、「研削盤」と「特殊加工機」を除いたものを集計対象とした。
 集計結果は、2013 年度の販売(国内外の合計;高効率製品以外も含む)は、
54,298 台、販売額は 720,563 百万円であった。
 工作機械の内需比率は製品に拠らず、日本工作機械工業会「2012 年数値
制御(NC)工作機械生産実績等調査」の値を用い、31~36%とした(金額ベ
ースの値だが、台数ベースも同様とした)。
 工作機械全体に対する高効率品の比率は製品に拠らず一律 80%とした。
市場
(ヒアリング調査より)
概況
導入量(台)
導入額(億円)
3,000
25,000
導入額(億円);左軸
2,500
導入量(台);右軸
20,000
2,000
15,000
1,500
10,000
1,000
5,000
500
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
出所)「経済産業省 平成 25 年度生産動態統計年報」及び日本工作機械工業会へのヒアリングを基に三菱総研作成
製品
傾向
図 14 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、高効率切削加工機として「被加工材を回転させて加工を
行う機構又は被加工材を固定させて加工を行う機構を有する切削加工機のうち、
油圧ユニットを有しないもの又は油圧ユニットを有するもののうちインバータ方式
のもの若しくは可変容量形ポンプを用いた油圧制御装置を有するもの」としてい
る。
・以下はヒアリング調査による。
 工作機械全体(全出荷)のうち、低炭素投資促進法の対象となっているのは、
8 割強と考えられる。
 工作機械の単価は数百万円から数億円程度のものまで様々である。
15
需要
動向
1
・数値制御(NC)工作機械生産実績等調査によると、工作機械の購入者は、出荷額
ベースで大企業 4 割強(2012 年実績で 44%)、中小企業 6 割弱(同 54%)程度。
業種別では一般機械と自動車製造業が、それぞれ内需の約 1/3 を占める(2012
実績でそれぞれ 38%と 32%)。
・工作機械の耐用年数は概ね 10 年前後であるが、経済産業省が 2013 年に実施し
た「生産設備保有期間等に関するアンケート調査」1によると、NC 旋盤のうち保有
年数 20 年以上の台数が 30%以上を占める。
・なお、リース信用保険制度における付保実績は 1,765 件である。
・また、「工作機械」全体については、リース統計でのリース設備投資(正・賛助会員
合計)は、2013 年度に 7,016 件、97,677.8 百万円であり、経済産業省生産動態統
計年報「金属加工機」の販売額に対する比率は 10.7%であった。同様の比率は
2011 年度(9.1%)、2012 年度(8.7%)から大きく変わっていない。
全国の製造業者 1033 社の回答に基づく。
16
高効率研削盤(2 項七号)
2 項七号 高効率研削盤
・工作機械全般の市場概況について、以下はヒアリング調査による。
 2009 年にリーマンショックで設備投資が止まった後は徐々に回復傾向にあ
る。
 2012 年から横ばい/漸減傾向となっているが、工作機械全体としては 2013 年
後半から再び導入が増加し、2014 年も増加傾向が続いている。企業収益の
改善を背景に設備更新が進んだことに加え、法人減税(生産性向上設備投
資促進税制、ものづくり補助金)等の短期的な施策の影響も大きいと考えら
れる。
・導入額と導入量の推計は以下の前提で行った。
 「平成 25 年 経済産業省生産動態統計年報 機械統計編」によると、研削盤
の 2013 年度の販売(国内外の合計;高効率製品以外も含む)は、4,783 台、
販売額は 104,208 百万円であった。
 工作機械の内需比率は製品に拠らず、日本工作機械工業会「2012 年数値
制御(NC)工作機械生産実績等調査」の値を用い、31~36%とした(金額ベ
ースの値だが、台数ベースも同様と仮定した)。
 工作機械全体に対する高効率品の比率は製品に拠らず一律 80%とした。
(ヒアリング調査より)
市場
導入量(台)
概況
導入額(億円)
400
350
300
1,800
導入額(億円);左軸
1,600
導入量(台);右軸
1,400
1,200
250
1,000
200
800
150
600
100
400
50
200
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
出所)「経済産業省 平成 25 年度生産動態統計年報」及び日本工作機械工業会へのヒアリングを基に三菱総研作成
製品
傾向
図 15 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、高効率研削盤として「外面研削、内面研削、端面研削又
は平面研削を行う機構を有する研削盤のうち、油圧ユニットを有しないもの又は
油圧ユニットを有するもののうちインバータ方式のもの若しくは可変容量形ポンプ
を用いた油圧制御装置を有するもの」としている。
・以下はヒアリング調査による。
 工作機械全体(全出荷)のうち、低炭素投資促進法の対象となっているのは、
8 割強と考えられる。
 工作機械の単価は数百万円から数億円程度のものまで様々である。
17
需要
動向
2
・数値制御(NC)工作機械生産実績等調査によると、工作機械の購入者は、出荷額
ベースで大企業 4 割強(2012 年実績で 44%)、中小企業 6 割弱(同 54%)程度。
業種別では一般機械と自動車製造業が、それぞれ内需の約 1/3 を占める(2012
実績でそれぞれ 38%と 32%)。
・工作機械の耐用年数は概ね 10 年前後であるが、経済産業省が 2013 年に実施し
た「生産設備保有期間等に関するアンケート調査」2によると、NC 研削盤のうち保
有年数 20 年以上の台数が 40%以上を占める。
・なお、リース信用保険制度における付保実績は 78 件である。
・また、「工作機械」全体については、リース統計でのリース設備投資(正・賛助会員
合計)は、2013 年度に 7,016 件、97,677.8 百万円であり、経済産業省生産動態統
計年報「金属加工機」の販売額に対する比率は 10.7%であった。同様の比率は
2011 年度(9.1%)、2012 年度(8.7%)から大きく変わっていない。
全国の製造業者 1033 社の回答に基づく。
18
高効率特殊加工機(2 項八号)
2 項八号 高効率特殊加工機
・工作機械全般の市場概況について、以下はヒアリング調査による。
 2009 年にリーマンショックで設備投資が止まった後は徐々に回復傾向にある。
 2012 年から横ばい/漸減傾向となっているが、工作機械全体としては 2013 年後
半から再び導入が増加し、2014 年も増加傾向が続いている。企業収益の改善
を背景に設備更新が進んだことに加え、法人減税(生産性向上設備投資促進
税制、ものづくり補助金)等の短期的な施策の影響も大きいと考えられる。
・導入額と導入量の推計は以下の前提で行った。
 「レーザー加工機」と「数値制御放電加工機」を集計対象とし、「平成 25 年 経
済産業省生産動態統計年報 機械統計編」における「その他の数値制御工作
機械」のうち一定比率を「レーザー加工機」とし、これと同統計の「数値制御放電
加工機」を合算した。
 集計結果は、2013 年度の販売(国内外の合計;高効率製品以外も含む)は、約
3,500 台、販売額は約 86,500 百万円であった。
 工作機械の内需比率は製品に拠らず、日本工作機械工業会「2012 年数値制
御(NC)工作機械生産実績等調査」の値を用い、31~36%とした(金額ベース
の値だが、台数ベースも同様とした)。
 工作機械全体に対する高効率品の比率は製品に拠らず一律 80%とした。(ヒア
リング調査より)
市場
導入量(台)
概況
導入額(億円)
300
1,200
導入額(億円);左軸
250
1,000
導入量(台);右軸
200
800
150
600
100
400
50
200
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
出所)「経済産業省 平成 25 年度生産動態統計年報」、「日本工作機械工業会 2012 年度 数値制御(NC)工作機械生産実績等調
査」、及び日本工作機械工業会へのヒアリングを基に三菱総研作成
製品
傾向
図 16 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、高効率特殊加工機として、「レーザ又は被加工物及び電極
の放電現象を用いて加工を行う機構を有する特殊加工機のうち、油圧ユニットを有し
ないもの又は油圧ユニットを有するもののうちインバータ方式のもの若しくは可変容
量形ポンプを用いた油圧制御装置を有するもの」としている。
・以下はヒアリング調査による。
 工作機械全体(全出荷)のうち、低炭素投資促進法の対象となっているのは、8 割
強と考えられる。
 工作機械の単価は数百万円から数億円程度のものまで様々である。
19
需要
動向
3
・高効率特殊加工機の一種であるレーザー加工機の販売価格帯は 2,000 万円~2 億
円程度(平均 5,000 万円程度)である3。
・数値制御(NC)工作機械生産実績等調査によると、工作機械の購入者は、出荷額ベ
ースで大企業 4 割強(2012 年実績で 44%)、中小企業 6 割弱(同 54%)程度。業種
別では一般機械と自動車製造業が、それぞれ内需の約 1/3 を占める(2012 実績でそ
れぞれ 38%と 32%)。
・レーザー加工機の耐用年数は 7~10 年とされているが、実際の使用期間は 10~20
年程度である 3。
・なお、リース信用保険制度における付保実績は 301 件である。
・また、「工作機械」全体については、リース統計でのリース設備投資(正・賛助会員合
計)は、2013 年度に 7,016 件、97,677.8 百万円であり、経済産業省生産動態統計年
報「金属加工機」の販売額に対する比率は 10.7%であった。同様の比率は 2011 年
度(9.1%)、2012 年度(8.7%)から大きく変わっていない。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1346309063000/docsLeaseSeihn01HPResource/seihn_2_8.pdf
20
高効率液圧プレス(2 項九号)
2 項九号 高効率液圧プレス
・経済産業省生産動態統計における液圧プレス(リベッティングマシンを含み、プラ
スチック加工用のものを除く)全体の出荷額と出荷量を整理した。液圧プレス(リ
ベッティングマシンを含み、プラスチック加工用のものを除く)の出荷額は 200 億
円前後で近年概ね横ばいであるが出荷量は減少傾向にある。
出荷量(台)
出荷額(億円)
250
出荷額(億円);左軸
出荷量(台);右軸
200
市場
概況
1,800
1,600
1,400
1,200
150
1,000
800
100
600
400
50
200
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省生産動態統計(液圧プレス(リベッティングマシンを含み、プラスチック加工用のものを除く))を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
4
図 17 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、ラムを駆動させる油圧ポンプ用モータを有する液圧プレ
スのうち、サーボモータ又はインバータ方式により油圧制御を行うものを対象とす
る。
・リース信用保険制度における付保実績は 48 件である。
・耐用年数は 7~10 年、実際の使用期間は 10~20 年程度である4。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1346309063000/docsLeaseSeihn01HPResource/seihn_2_9.pdf
21
サーボ駆動式機械プレス(2 項十号)
2 項十号 サーボ駆動式機械プレス
・経済産業省生産動態統計における機械プレス全体の出荷額と出荷量を整理し
た。機械プレスの出荷額は漸増傾向にあり、2013 年には 1,150 億円程度に到達
している。一方、出荷量は減少傾向にある。
出荷額(億円)
1,400
出荷額(億円);左軸
出荷量(台);右軸
出荷量(台)
1,200
2,500
1,000
市場
概況
3,000
2,000
800
1,500
600
1,000
400
500
200
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省生産動態統計(機械プレス)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
5
図 18 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、サーボモータと直結する駆動軸によりラムを駆動させる
機械プレスを対象とする。なお、サーボプレスとは、サーボシステムによってスライ
ドの作動を制御する機械又は液圧プレスを指す。
・リース信用保険制度における付保実績は 46 件である。
・耐用年数は 7~10 年、実際の使用期間は 10~20 年程度である5。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1346309063000/docsLeaseSeihn01HPResource/seihn_2_10.pdf
22
高効率鍛造機(2 項十一号)
2 項十一号 高効率鍛造機
・経済産業省生産動態統計における鍛造機全体の出荷額と出荷量を整理した。鍛
造機の出荷額は 80 億円程度で概ね横ばいであり、2010 年と 2013 年では 100 億
円を超える水準である。出荷量は 230 台程度で 2010 年と 2013 年を除けばほぼ
横ばいである。
出荷量(台)
出荷額(億円)
160
出荷額(億円);左軸
出荷量(台);右軸
140
300
250
120
市場
概況
200
100
80
150
60
100
40
50
20
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省生産動態統計(機械プレス)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
6
図 19 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、鍛造機のうち以下のいずれかに該当するものを対象とす
る。
 サーボモータと直結する駆動軸によりラムを駆動させるもの
 サーボモータ又はインバータ方式による油圧制御によりラムを駆動させるもの
・リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
・耐用年数は 7~10 年、実際の使用期間は 10~20 年程度である6。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1346309063000/docsLeaseSeihn01HPResource/seihn_2_11.pdf
23
低燃費型建設機械(2 項十二号)
2 項十二号 低燃費型建設機械
・以下は日本建設機械工業会統計による。
 建設機械の国内出荷額(補給部品を除く本体)は 8,952 億円。機種別では油
圧ショベルが 3,582 億円で 40%を占め、次いで建設用クレーン(18%)、トラク
タ(13%)が大きい(2013 年度実績)。
 油圧ショベルの国内出荷額は 2009 年に 1,000 億円を下回ったが、その後増
加傾向にある。出荷量も同様の傾向にある。
 油圧ショベルと並びリース信用保険制度の適用実績が多い7ホイールローダと
ブルドーザは「トラクタ」に含まれるが、トラクタの国内出荷額も同様の傾向にあ
り、2013 年度は 1,146 億円に達する。
 ホイールローダについては国内出荷量の統計も存在し、こちらも同様の傾向
にある。2013 年の国内出荷は約 1.5 万台である。
・以下はヒアリング調査による。
 建設機械は、2008~2009 年はリーマンショックを受け導入量も減少したが、そ
れ以降は増加傾向にある。
 将来的にも、国の施策や震災復興、オリンピック等による建設需要の高まりか
ら、市場全体は拡大傾向。また、低燃費型建機の市場の認知度も上がってき
ており、増加傾向にある。
市場
出荷量(台)
概況
出荷額(億円)
4,000
45,000
3,500
3,000
出荷額(億円);左軸
40,000
出荷量(台);右軸
35,000
30,000
2,500
25,000
2,000
20,000
1,500
15,000
1,000
10,000
500
5,000
0
0
2008
2009
2010
2011
2012
出所)日本建設機械工業会統計
図 20 油圧ショベルの国内出荷額と出荷量
7
GIO からの情報提供より
24
2013
出荷額(億円)
1,400
1,200
1,000
800
600
400
200
0
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)日本建設機械工業会統計
図 21 トラクタの国内出荷額
出荷額(億円)
15,000
12,000
9,000
6,000
3,000
0
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)日本建設機械工業会統計
製品
傾向
図 22 ホイールローダの国内出荷量
・低炭素投資促進法では、低燃費型建設機械として、以下のいずれかの条件に該
当する製品をリース信用保険制度の対象としている:
 作業強度に応じて、エンジンの回転数を制御し、又は作動部に供給される油
圧を切り換える機構を有するもの
 作動部の操作レバーの位置が中立であるときのエンジン回転をアイドル回転
とする機構を有するもの
 作動部の負荷を検知して、油圧を調整するポンプを有するもの
 作動部の作業状態に対応して変化する油圧ポンプの負荷を検知して当該油
圧ポンプの合計馬力をエンジン馬力以内に制御する機構を有するもの
 油圧ポンプから供給される油圧を複数の作動部の作業状態に対応して調整
する機構を有するもの
25
需要
動向
8
・ブルドーザ、パワーショベル等の自走式作業用機械設備の耐用年数は用途によ
って異なり、例えば「林業用設備」は 5 年、「総合工事業用設備」や鉱業、採石業
又は砂利採取業用設備(石油又は天然ガス鉱業用を除く)は 6 年である8。
・輸入はほとんどなく、国内出荷≒国内導入である。(ヒアリング調査より)
・日本建設機械工業会統計によると、建設機械の国内出荷額(補給部品を除く本
体)のうちリース・レ ンタル向けの金額及び比率は、 2011 年度: 2,090 億円
(37.0%)、2012 年度:2,696 億円(40.0%)、2013 年度:3,633 億円(40.6%)と増加
傾向にある。
・なお、リース信用保険制度における付保実績は 2,271 件である。
https://www.keisan.nta.go.jp/survey/publish/34255/faq/34311/faq_34360.php
26
高効率業務用厨房機器(2 項十三号)
2 項十三号 高効率業務用厨房機器
・日本厨房工業会へのヒアリングに基づき、2013 年度の高効率業務用厨房機器の
導入額と導入量を推計した。2013 年度の高効率業務用厨房機器の導入量は約
47,000 台程度、導入額は約 240 億円程度と推計される。
導入量(台)
導入額(億円)
300
導入額(億円);左軸
250
50,000
45,000
導入量(台);右軸
40,000
35,000
200
30,000
市場
概況
150
25,000
20,000
100
15,000
10,000
50
5,000
0
0
2013
※1 導入量については、ヒアリング調査に基づく値として設定
※2 導入額については、高効率業務用厨房機器の金額の下限の目安 50 万円(ヒアリング調査より)を乗じて推計
出所)日本厨房工業会ヒアリングを基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 23 導入額と導入量
・低炭素投資促進法で対象とする業務用厨房機器は以下の 3 つに分類される。
①内炎式バーナ又は火炎角度を内向きにした低輻射バーナを搭載したもの
②低輻射型ガス厨房機器(燃焼式の厨房機器のうち、空気断熱構想を有するも
のに限る。)
③電磁誘導加熱方式によるもの
・以下はヒアリング調査による。
 ①についてはほとんど導入がされていない。また、②については、一般的に
「涼厨」として、③については「IH」として販売される製品を指す。
 業務用厨房機器の生産量全体に対する高効率機器の割合は 7~8%程度であ
る。
 大企業と中小企業では中小企業の方が業務用厨房機器の導入件数は多い
(給食センターや個別の店舗等)。
 涼厨に関しては、都市ガス会社が高効率の業務用厨房機器をメーカーと共同
開発する等、業務用厨房機器の拡大を後押しする動きがある。今後数年涼厨
の市場は拡大していくだろう。
・リース販売の割合は少ないが(ヒアリング調査より)、リース信用保険制度における
付保実績は 34 件である。
27
高効率工業炉(2 項十四号~十八号)
(高効率燃焼式工業炉、高効率電気式工業炉、断熱強化型工業炉、原材料予熱型工業炉、
高性能工業炉廃熱回収式燃焼装置)
2 項十四号~十八号 高効率燃焼式工業炉、高効率電気式工業炉、断熱強化型工業炉、原
材料予熱型工業炉、高性能工業炉廃熱回収式燃焼装置
・経済産業省資料によれば、高性能工業炉の導入量は 2009 年以降減少傾向にあ
り、2011 年には 20 台である。
国内導入量(台)
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
出所)経済産業省産業構造審議会環境部会地球環境小委員会(平成 25 年 3 月 29 日)を基に三菱総研作成
市場
概況
(http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004000/pdf/034_04_01_02.pdf)
図 24 導入量
・一般社団法人日本工業炉協会の統計によれば、工業炉全体の(国内外)売上実
績は近年横ばいである。
出所)一般財団法人日本工業炉協会(http://www.jifma.or.jp/toukei/index.html)
図 25 日本工業炉協会会員の工業炉売上実績
28
導入
傾向
需要
動向
・低炭素投資促進法では、以下のものを対象としている。
 高効率燃焼式工業炉:燃焼式工業炉のうち、次のイからハまでのいずれか一
つに該当するものに限る。
イ.廃熱回収装置(リジェネバーナ、熱交換器又は廃熱ボイラをいう。)を有す
るもの
ロ.プロセスガス低減装置を有するもの
ハ.空燃比精密制御装置を有するもの
 高効率電気式工業炉:電気式工業炉のうち、ソリッドステート型変換装置を有
するもの
 断熱強化型工業炉:工業炉のうち、炉内部壁が高性能断熱材によって構成さ
れているもの
 原材料予熱型工業炉:工業炉のうち、炉の加熱帯から排出される炉内ガスによ
って被加熱物を予熱するもの
 高性能工業炉廃熱回収式燃焼装置:燃焼装置のうち、発生する廃ガスを回収
し、蓄熱式交換装置により燃焼用空気を予熱するもの
・リース信用保険制度における付保実績は、高効率燃焼式工業炉で 1 件、高効率電
気式工業炉で 0 件、断熱強化工業炉で 0 件、原材料予熱型工業炉で 1 件、高性
能工業炉廃熱回収式燃焼装置で 0 件である。同制度対象金額内の工業炉のリー
ス需要は小さいと考えられる。
29
高効率生型造型機(2 項十九号)
2 項十九号 高効率生型造型機
・低炭素投資促進法では、高効率生型造型機として「生砂を用いて鋳型を造型する
製品
機械のうち、生砂の投入量を自動的に調整する機能を有するもの」としている。
傾向
・なお、リース信用保険制度における付保実績は 1 件である。
需要
動向
30
高効率砂処理機械(2 項二十号)
2 項二十号 高効率砂処理機械
・「平成 25 年 経済産業省生産動態統計年報 機械統計編」における「砂処理・製
品処理機械及び装置」を集計対象とした。
・集計結果は、2013 年度の製造(国内外の合計;高効率製品以外も含む)は、770
台、製造額は 36 億円となった。
・2009 年から 2012 年は漸減傾向にある。2013 年から激減しているが、新東工業株
式会社有価証券報告書によると、北米市場でのシェールガス掘削向け設備の低
迷等が影響している。
製造量(台)
製造額(億円)
70
市場
概況
1,400
60
1,200
50
1,000
40
800
製造額(億円);左軸
30
600
製造量(台);右軸
20
400
10
200
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
出所)「経済産業省 平成 25 年度生産動態統計年報」を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 26 製造額と製造量
・低炭素投資促進法では、高効率砂処理機械として「砂処理機械のうち、熱再生機
構を有しないもの」としている。
・リース信用保険制度における付保実績は 1 件である。
31
高効率中子除去装置(2 項二十一号)
2 項二十一号 高効率中子除去装置
・低炭素投資促進法では、高効率中子除去装置として「中子除去装置のうち、高速
製品
振動機及びノッカー機構を有するもの」としている。
傾向
・リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
需要
動向
32
省エネルギー型ダイカストマシン(2 項二十二号)
2 項二十二号 省エネルギー型ダイカストマシン
・「平成 25 年 経済産業省生産動態統計年報 機械統計編」における「ダイカストマ
シン」を集計対象とした。
・集計結果は、2013 年度の製造(国内外の合計;高効率製品以外も含む)は、739
台、製造額は 250 億円となった。
・世界トップシェアを保有する東芝機械株式会社の有価証券報告書によると、2009
年はリーマンショックの影響を受けて、製造が大幅に減少したが、その後は二輪・
自動車関連業界の需要により支えられて、増加傾向となっている。
製造量(台)
製造額(億円)
300
800
700
250
市場
概況
600
200
500
150
400
100
製造額(億円);左軸
製造量(台);右軸
50
300
200
100
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
出所)「経済産業省 平成 25 年度生産動態統計年報」を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 27 製造額と製造量
・低炭素投資促進法では、省エネルギー型ダイカストマシンとして、「ダイカストマシ
ンのうち、サーボモータ又はインバータ方式により油圧ポンプ用電動機の制御を
行うもの、又は電動化機構により型締、押出又は射出を行うもののいずれかに該
当するもの」としている。
・リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
33
高効率溶解設備(2 項二十三号)
2 項二十三号 高効率溶解設備
・低炭素投資促進法では、高効率溶解設備として「高効率熱交換器を有するキュポ
製品
ラ又は予熱機構を有する電気溶解設備のいずれかに該当するもの」としている。
傾向
・リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
需要
動向
34
高効率保冷装置搭載貨物自動車(2 項二十九号)
2 項二十九号 高効率保冷装置搭載貨物自動車
・輸送用冷凍冷蔵ユニットの国内出荷量は 2013 年度で約 2.5 万台であり、2006 年か
ら 2011 年にかけて逓減傾向にあるものの、近年は微増となっている。出荷額は 200
億円前後となっている。
・後述のとおり、低炭素投資促進法で規定される高効率に該当する製品は少なく、出
荷されている製品のほとんどは、高効率以外の製品と予想される。
出荷量(台)
出荷額(億円)
250
35000
30000
200
25000
市場
概況
150
20000
出荷額(億円)※1;左軸
100
15000
出荷台数※1;右軸
出荷台数※2;右軸
10000
50
5000
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※1 図は高効率以外を含む数値
※2 出荷量のデータであるが、導入量にほぼ等しい(ヒアリング調査より)
出所)※1 経済産業省機械統計(輸送用冷凍冷蔵ユニット)、※2 日本冷凍空調工業会統統計(冷凍・冷蔵ユニット 輸送機械用)を基
に作成
製品
傾向
需要
動向
9
図 28 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、高効率保冷装置搭載貨物自動車として、「ベルト駆動コン
プレッサ式エジェクタサイクル冷凍機、スクロールコンプレッサ式冷凍機又は発電
式冷凍機を有し、かつ、荷室内の空気との熱交換を行う機構を有するもの」として
いる。
・以下はヒアリング調査による。
 現在、保冷装置搭載貨物自動車の多くはベルト駆動であり、低炭素投資促進法
で規定される高効率に該当するものは多くない。低炭素投資促進法における高
効率の条件であるエジェクタサイクルを搭載する製品を製造しているのは、1 社
(デンソー)のみである。
 デンソーは、平成 15 年 6 月から世界初の実用化製品として、エジェクタサイクル
の販売を開始しており、当時、平成 17 年には 2,000 台/年の販売計画との記載が
ある9。
 また、スクロールコンプレッサを搭載する製品は 2 社のみが製造しているが、ほと
んど普及していない。
・保冷装置搭載貨物自動車の用途はヤマト運輸や佐川急便のような運送業者のトラ
ックが該当する。(ヒアリング調査より)
・例えば、佐川急便では 24,470 台(2103 年度)、ヤマト運輸では 43,300 台(2013 年 3
月時点)、株式会社全国赤帽では約 15,000 台の車輛を保有している。各社とも、低
http://www.jmf.or.jp/japanese/commendations/energy/pdf/h15/15_03.pdf
35
公害車両(ハイブリット車や LPG 車等)へのシフトを進めており、取組状況を環境報
告書等に記載しているが、保冷装置についての省エネルギー化の取組み度合は
明記されていない。
・輸送用機器全体のリース比率は、約 10%程度(リース事業協会「リース・ハンドブッ
ク」平成 26 年 8 月より)であり、保冷装置搭載貨物自動車も同様の傾向が想像され
る。
・リース信用保険制度における付保実績は 48 件である。
36
高効率吸収式冷凍機(2 項三十一号)
2 項三十一号 高効率吸収式冷凍機
・日本冷凍空調工業会によれば、吸収式冷凍機の国内出荷量は 2013 年度で 1,669
台であり、2006 年から 2011 年にかけて逓減傾向にあるものの、近年は微増となっ
ている。
・経済産業省機械統計によれば、2013 年の吸収式冷凍機の出荷額は、150 億円と
なっている。なお、これらのデータには、冷温水機も含まれている。
出荷量(台)
出荷額(億円)
180
2500
160
2000
140
120
市場
概況
1500
100
80
出荷額(億円)※1;左軸
60
出荷台数※1;右軸
40
出荷台数※2;右軸
1000
500
20
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※1 図は高効率以外も含むが、市場で導入される製品の多くが高効率製品に該当(ヒアリング調査より)
※2 出荷量のデータであるが、導入量にほぼ等しい(ヒアリング調査より)
出所)※1 経済産業省機械統計(吸収式冷凍機(冷温水機を含む))、※2 日本冷凍空調工業会統統計(吸収式冷凍機)を基に三菱
総研作成
製品
傾向
図 29 出荷額と出荷量(吸収式冷凍機及び吸収式冷温水機の合計)
・低炭素投資促進法において、高効率吸収式冷凍機とは、「空気調和用の冷水を
供給する冷凍機であって、臭化リチウム液その他の吸収液を循環過程において 2
回以上再生するもののうち、定格消費熱電効率(COP)が 1.2 以上のもの」と規定
されている。
・COP1.2 は、蒸気消費量換算した場合 1 冷凍トン(RT)あたり 4.3kg 以下にあたると
考えられる。現在は 3.8kg 程度が一般的であるため、多くの吸収式冷凍機が、高
効率であると考えられる。(ヒアリング調査より)
・国内向けの吸収式冷凍機は、100%国内メーカーである。
・吸収式冷凍機は、大きくガス吸収式冷凍機、油吸収式冷凍機、その他の吸収式冷
凍機に分けることができ、その内訳としては、ガス吸収式冷凍機が 7 割強を占め
ている。
37
出荷量(台)
2,500
その他の吸収式冷凍機
油吸収式冷凍機
2,000
ガス吸収式冷凍機
1,500
1,000
500
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)日本冷凍空調工業会統統計を基に三菱総研作成
図 30 吸収式冷凍機の出荷量の内訳
・1 台あたりの空調規模は、170USRT 程度である。
USRT/台
USRT
500,000
USRT
450,000
250
USRT/台
400,000
200
350,000
300,000
150
250,000
200,000
100
150,000
100,000
50
50,000
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
出所)日本冷凍空調工業会統統計を基に三菱総研作成
図 31 出荷の規模
需要
動向
・リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
38
2012
2013
高効率吸収式冷温水機(2 項三十二号)
2 項三十二号 高効率吸収式冷温水機
・吸収式冷温水機単独のデータはなく、吸収式冷凍機に含まれていることが多い。
・日本冷凍空調工業会によれば、吸収式冷凍機の国内出荷量は 2013 年度で 1,669
台であり、2006 年から 2011 年にかけて逓減傾向にあるものの、近年は微増となっ
ている。
・経済産業省機械統計によれば、2013 年の吸収式冷凍機の出荷額は、150 億円と
なっている。
出荷量(台)
出荷額(億円)
180
2500
160
2000
140
市場
概況
120
1500
100
80
出荷額(億円)※1;左軸
60
出荷台数※1;右軸
40
出荷台数※2;右軸
1000
500
20
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※1 図は高効率以外を含む数値であるが、市場で導入される製品の 100%が高効率製品に該当(ヒアリング調査より)
※2 出荷量のデータであるが、導入量にほぼ等しい(ヒアリング調査より)
出所)※1 経済産業省機械統計(吸収式冷凍機(冷温水機を含む))、※2 日本冷凍空調工業会統統計(吸収式冷凍機)を基に三菱
総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 32 出荷額と出荷量(吸収式冷凍機及び吸収式冷温水機の合計)
・低炭素投資促進法において、高効率吸収式冷温水機とは、「空気調和用の冷温
水を供給する冷温水機であって、臭化リチウム液その他の吸収液を循環過程に
おいて 2 回以上再生するもののうち、定格冷房能力を定格ガス消費量又は定格
石油消費量で除して得た数値が 1.1 以上のもの」と規定されている。
・現在では、100%の製品が低炭素投資促進法における高効率の基準に合致して
いると考えられる。(ヒアリング調査より)
・リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
39
廃熱投入型吸収式冷凍機(2 項三十三号)
2 項三十三号 廃熱投入型吸収式冷凍機
・廃熱投入型吸収式冷凍機は市場ではほとんど導入されていない。導入されている
市場
場合も年間数台程度の規模感である(ヒアリング調査より)。
概況
・低炭素投資促進法では、廃熱投入型吸収式冷凍機として「冷凍機であって、廃熱
製品
により吸収液の予熱又は冷媒の再生を行う機構を有するもののうち、定格消費熱
傾向
電効率が 1.2 以上のもの」としている。
・リース信用保険制度における製品登録件数は 0 件である。
需要
動向
40
廃熱投入型吸収式冷温水機(2 項三十四号)
2 項三十四号 廃熱投入型吸収式冷温水機
・低炭素投資促進法では、廃熱投入型吸収式冷温水機として「冷温水機であって、
他から供給される熱又は温水を利用する機構を有するもののうち、定格冷房能力
を定格ガス消費量又は定格石油消費量で除して得た数値が 1.1 以上のもの」とし
ている。
製品
・メーカーのラインナップのほとんどが低炭素投資促進法における高効率の基準を
傾向
クリアしていると考えられる(ヒアリング調査より)。
・廃熱投入型吸収式冷温水機は、ガスコージェネレーションから発生する 100℃以
下の廃熱温水を有効に利用し、冷房を行うガス吸収冷温水機であるが、廃熱投
入により、事務所ビルや商業施設のような冷房が主体となっている建物におい
て、ガスコージェネレーションシステムの導入が可能となる特徴を持つ。
・リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
需要
動向
41
高効率ターボ冷凍機(2 項三十五号)
2 項三十五号 高効率ターボ冷凍機
・日本冷凍空調工業会によれば、ターボ冷凍機の国内出荷量は 2013 年度で 295 台
であり、逓減傾向にある。
出荷量(台)
700
600
500
400
市場
概況
300
200
100
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※図は高効率以外を含む数値であるが、市場で導入される製品のほとんどが高効率製品に該当(ヒアリング調査より)
出所)日本冷凍空調工業会統統計を基に三菱総研作成
図 33 出荷量
・低炭素投資促進法において、高効率ターボ冷凍機とは、「空気調和用の冷水を供
給する冷凍機のうち、遠心式圧縮機を用いるものであって、定格冷房能力を定格
冷房消費電力で除して得た数値が 5.0 以上のもの」と規定されている。
・現在では、一般的な製品のうちほとんどが低炭素投資促進法における高効率の基
準に合致していると考えられる。なお、あるメーカーの製品では、年間平均の COP
が 10 を超えるものもあり、高効率化が進んでいる。
・2006 年頃に比べ、2013 年の 1 台あたりの空調規模(USRT)が小さくなっていること
から、以前に比べると製品規模が小さくなっている傾向があることが予想される。
USRT/台
USRT
500,000
USRT
450,000
製品
傾向
900
USRT/台
800
400,000
700
350,000
600
300,000
500
250,000
400
200,000
300
150,000
100,000
200
50,000
100
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
出所)日本冷凍空調工業会統統計を基に三菱総研作成
図 34 出荷の規模
42
2011
2012
2013
需要
動向
・従来、大規模ビルや地域冷暖房等の大型空調分野では吸収式冷凍機が多かった
が、ターボ冷凍機のシェアが上昇傾向にある。
・ターボ冷凍機の用途は、業務用・産業用空調(冷暖房)や、冷蔵倉庫・冷凍倉庫・業
務用冷蔵庫や産業用プロセス冷却等の冷却用途がある。
・リース信用保険制度における製品登録件数は 0 件である。
43
高効率ヒートポンプ熱源機(2 項三十六号)
2 項三十六号 高効率ヒートポンプ熱源機
・低炭素投資促進法では、高効率ヒートポンプ熱源機として、「冷温水を供給する空
冷式のチリングユニット(電動圧縮機を用いるヒートポンプ方式のものに限る。)の
製品
うち、定格冷房能力及び定格暖房能力をそれぞれの定格消費電力で除して得た
傾向
数値の平均値が 3.0 以上のもの」若しくは、「冷水を供給する水冷式のチリングユ
ニット(電動圧縮機を用いるヒートポンプ方式のものに限る。)のうち、定格冷房能
力を定格冷房消費電力で除して得た数値が 3.3 以上のもの」とされている。
・リース信用保険制度における付保実績は 8 件である。
需要
動向
44
高効率ガスエンジンヒートポンプ(2 項三十七号)
2 項三十七号 高効率ガスエンジンヒートポンプ
・日本冷凍空調工業会によれば、高効率ガスエンジンヒートポンプの国内出荷量は
2013 年度で 29,288 台であり、2011 年以降は増加傾向にある。
出荷量(台)
35,000
30,000
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※図は高効率以外を含む数値であるが、市場で導入される製品のほとんどが高効率製品に該当(ヒアリング調査より)
出所)日本冷凍空調工業会統統計を基に三菱総研作成
図 35 出荷量
市場
概況
・ガスエンジンヒートポンプの出荷予測量は下図のように試算されており、2012~
2015 年の年平均成長率は、▲10.37%となっている。
出荷量(台)
30,000
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
2010
(実績)
2011
(実績)
2012
(見込み)
2013
(予測)
2014
(予測)
2015
(予測)
出所)日本冷凍空調工業会統計「冷凍空調機器の中期需要予測報告書」平成 24 年 8 月を基に三菱総研作成
図 36 ガスエンジンヒートポンプの出荷予測量
・低炭素投資促進法において、高効率ガスエンジンヒートポンプとは、「室外機がガ
スエンジン圧縮機を用いるヒートポンプのうち、冷房能力ごとに基準エネルギー消
製品
費効率以上のもの」と規定されている。例えば、冷房能力が 7.1~2.8kW 未満の
傾向
日本工業規格 B8627 適合機種の場合、APF1.42 以上とされている。
・現在、国内メーカーのほとんどの製品が低炭素投資促進法における高効率の基
準に合致していると考えられる。(ヒアリング調査より)
・矢野経済研究所では、業務用空調システム市場において、ガス式空調システムの
需要
構成比が拡大すると予測しており、2011 年度に約 7%のシェアとなっているガスエ
動向
ンジンヒートポンプは、2017 年度には 9.7%に拡大するとみている10。
・リース信用保険制度における付保実績は 45 件である。
高効率業務用エアコンディショナー(2 項三十八号)
10
矢野経済研究所「高効率業務用空調システムの市場動向と将来展望 2012」2012 年 11 月
45
2 項三十八号 高効率業務用エアコンディショナー
・日本冷凍空調工業会によれば、パッケージエアコンの国内出荷量は 2013 年度で
834,787 台であり、2010 年以降は増加傾向にある。
・業務用エアコンディショナーの出荷量の 8 割程度が店舗用である。ビル用マルチ
は近年出荷量が伸びているが、設備用では出荷量の伸びは見られない。
・矢野経済研究所によれば、現在の業務用空調システム市場は 4,164 億円(2011 年
度)であり、2017 年度には 4,532 億円(2011 年度比 8.8%)に増加すると予測して
いる。また、業務用空調システム市場全体に占めるパッケージエアコンのシェア
は 7 割程度と試算している11。
出荷量(台)
900,000
市場
概況
設備用
ビル用マルチ
店舗用
800,000
700,000
600,000
500,000
400,000
300,000
200,000
100,000
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※図は高効率以外を含む数値
出所)日本冷凍空調工業会統計を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 37 用途別出荷量
・業務用エアコンディショナーは店舗用(飲食店等)、ビル用マルチ(テナントビル
等)、設備用(工場)の 3 種に区分でき、パッケージエアコンと呼ばれている。
・店舗用は、室外機 1 台に対し、室内機も 1 台であることが多い。ビル用マルチは、
室外機 1 台に対し、室内機が複数台あることが多い。
・省エネ法の要件をクリアできる製品は国内出荷量の約 25%12程度である。低炭素
投資促進法の基準は省エネ法よりも緩和されているため、低炭素投資促進法に
おける高効率の基準に合致している製品は、25%よりは多いと考えられる。(ヒア
リング調査より)
・新設用、更新用ともに需要があるが、更新用の需要の方が多いと考える。(ヒアリン
グ調査より)
・パッケージエアコンの耐用年数は、13 年若しくは 15 年13である。店舗用について
は、高機能製品を利用していることをアピールし集客につなげるため、償却年数
以内の期間でリニューアルされることもある。
・販売構成に占めるリースの割合等は不明瞭であるが、飲食店等の場合には、厨房
機器とパッケージ化したリースの提供等が想定される。リース信用保険制度にお
ける付保実績は 733 件である。
11
矢野経済研究所「高効率業務用空調システムの市場動向と将来展望 2012」2012 年 11 月
エネルギーの使用の合理化に関する法律(通称:省エネ法)の基準値設定は、出荷台数の加重調和平均による
ものであるが、基準値を下限値と想定した場合に、要件クリアしている製品は約 25%程度と考えられる。
13
冷凍機の出力が 22kW 以下のものは 13 年、それ以外は 15 年。なお、税務署によっては、器具・備品で扱う場合
もあり、その場合には 6 年となる。
12
46
高効率家庭用エアコンディショナー(2 項三十九号)
2 項三十九号 高効率家庭用エアコンディショナー
・日本冷凍空調工業会によれば、ルームエアコンの国内出荷量は、2013 年度で
942 万台であり、増加傾向にある。
・今後の動向は、極端な右肩上がりは考えられず、700 万~800 万台に導入量が堅
調に推移するものと考えられる。また、更新需要が中心になると考えられる。(ヒア
リング調査より)
出荷額(億円)
9,000
8,000
出荷量(台)
10,000,000
出荷額(億円);左軸
9,000,000
出荷量(台);右軸
8,000,000
7,000
7,000,000
6,000
市場
概況
6,000,000
5,000
5,000,000
4,000
4,000,000
3,000
3,000,000
2,000
2,000,000
1,000
1,000,000
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※1 図は高効率以外を含む数値であるが、市場で導入される製品の 98%程度は高効率製品に該当(ヒアリング調査より)
※2 図は出荷量のデータであるが、導入量にほぼ等しい(ヒアリング調査より)
出所)日本冷凍空調工業会統計(家庭用エアコンの月ごとの出荷台数と出荷金額)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 38 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、高効率家庭用エアコンディショナーとして、形態と冷房能
力、室内機の寸法タイプ毎に基準エネルギー消費効率を満たすものを対象とし
ている。
・家庭用エアコンの場合、省エネ基準クリア製品が高効率製品に該当し、市場に出
回る製品のうち省エネ法適用除外品以外は全て基準をクリアするため 98%程度
の製品が高効率に該当すると考えられる。(ヒアリング調査より)
・リース信用保険制度における付保実績は 23 件である。
・以下はヒアリング調査による。
 一般の消費者による購入が大半を占め、事業者等による購入はごく少数であ
る。
 リースによる販売量はかなり少ないと考えられる。
47
蓄熱式空気調和装置(2 項四十号)
2 項四十号 蓄熱式空気調和装置
・日本冷凍空調工業会によれば、蓄熱式空気調和装置の国内出荷量は、2013 年
度で 69 台である。
出荷量(台)
90
80
70
60
市場
概況
50
40
30
20
出荷量(台)
10
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※図は出荷量のデータであるが、導入量にほぼ等しい(ヒアリング調査より)
出所)日本冷凍空調工業会統計(氷蓄熱ユニットの出荷台数)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 39 出荷量
・低炭素投資促進法では、空気調和用の冷温水を供給する空気調和装置であっ
て、ヒートポンプ方式熱源装置又は冷凍機及び蓄熱槽を有するもののうち、定格
日量冷却効率又は定格日量加熱効率が 2.2 以上のものを対象としている。
・以下はヒアリング調査による。
 チリングユニットがベースとなった製品であり、負荷平準化のために夜間に氷
を作るが、現在は節電等の影響により夜間電力が使いにくいため年間 2 桁以
下の導入量にとどまっていると考えられる。
 氷蓄熱システムは、90 年台後半の補助金等の支援により 2000 年(221 台)をピ
ークに好調であったが、支援の完了等で減少傾向が長続きしており、現在は
更新需要がほとんどと想定している。
・導入量が年間 2 桁以下であることから、リースによる導入量及びリースの市場規模
は小さいと考えられる。
・なお、リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
48
氷蓄熱式空気調和機(2 項四十一号)
2 項四十一号 氷蓄熱式空気調和機
・ヒートポンプ・蓄熱センターによれば、氷蓄熱式空気調和機(エコ・アイス)の導入
量は、2011 年度で 613 台である。
・一時期に比べて出荷量及び導入量は減少傾向にある。
導入量(台)
1,800
1,600
1,400
1,200
市場
概況
1,000
800
600
400
200
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
出所)ヒートポンプ・蓄熱センター(エコ・アイスの設置件数)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 40 導入量
・低炭素投資促進法では、電動圧縮機を用いるヒートポンプ方式の空気調和機であ
って、1 の室外機につき、2 以上の室内機(室内の温度を個別に設定できる機能
を有するものに限る。)及び氷蓄熱槽を有するもののうち、定格日量冷却効率又
は定格日量加熱効率が 3.0 以上のものを対象とする。
・以下はヒアリング調査による。
 氷蓄熱式空気調和機は一般的にエコ・アイスと呼ばれる製品が該当するが、
高効率の基準を満たす製品はほとんどないと考えられる。
 グリーン投資減税の対象製品であったが、普及が進まなかったことから、2014
年 3 月に対象から外れた。
・エコ・アイスのリース事例は一部存在する。一方、リース信用保険制度における付
保実績は 3 件である。
49
冷媒用コンデンシングユニット(2 項四十二号)
2 項四十二号 冷媒用コンデンシングユニット
・出荷額は日本冷凍空調工業会の統計における出荷量に、経済産業省機械統計
における出荷金額から算出される単価を乗じることにより推計。
・冷媒用コンデンシングユニットの出荷額と出荷量は経年で増加を続けている。
出荷額(億円)
300
出荷量(台)
80,000
出荷額(億円);左軸
70,000
出荷量(台);右軸
250
60,000
200
市場
概況
50,000
150
40,000
30,000
100
20,000
50
10,000
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※図は出荷量のデータであるが、導入量にほぼ等しい(ヒアリング調査より)
出所)日本冷凍空調工業会統計(冷凍冷蔵ユニット、コンデンシングユニットの出荷台数)、経済産業省機械統計(コンデンシングユ
ニットの出荷台数、出荷金額)とヒアリング調査に基づく推計を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 41 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、冷媒用コンデンシングユニットのうち、インバータ方式に
より電動圧縮機の制御を行うものを対象としている。
・以下はヒアリング調査による。
 高効率の冷媒用コンデンシングユニットはインバータ付の製品にあたり、イン
バータの取付により消費電力を 30%程度低減している。
 インバータの価格は高額でないため、高効率製品と通常製品で大きく価格は
変わらない。
・主な導入先はコンビニ、スーパーマーケットであり、ショーケースの外機として導入
されている。(ヒアリング調査より)
・リースの実績のあるショーケースの外機としての利用もあることから、一定程度リー
スによる導入が存在すると考えられる。一方、リース信用保険制度における製品
登録件数は 0 件である。
50
高効率業務用冷凍冷蔵庫(2 項四十三号)
2 項四十三号 高効率業務用冷凍冷蔵庫
・日本冷凍空調工業会によれば、業務用冷凍冷蔵庫の国内出荷量は、2013 年度
で 194,312 台となっており、ほぼ横ばいである。
出荷量(台)
200,000
180,000
160,000
140,000
120,000
市場
概況
100,000
出荷量(台)
80,000
60,000
40,000
20,000
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※1 図は高効率以外の製品を含むデータ
※2 図は出荷量のデータであるが、導入量にほぼ等しい(ヒアリング調査より)
出所)日本冷凍空調工業会統計(業容冷蔵庫の出荷台数)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
14
図 42 出荷量
・低炭素投資促進法では、業務の用に供する冷蔵庫、冷凍庫又は冷凍冷蔵庫のう
ち、インバータ方式により電動圧縮機の制御を行うものを対象としている。
・設備 1 台当たりの単価は 1,000 万円未満の範囲で幅広く存在する14。
・以下はヒアリング調査による。
 インバータの導入により製品の高効率化が進んでいるが、リース信用保険対
象製品に該当する高効率製品が全導入量に対する比率については把握され
ていない。
 業務用冷凍冷蔵庫の輸出入は行われていないものと考えられる。
・リース信用保険制度における付保実績は 36 件である。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1346723600000/docsLeaseSeihn02HPResource/seihn_2_43.pdf
51
高効率ショーケース(2 項四十四号)
2 項四十四号 高効率ショーケース
・日本冷凍空調工業会によれば、冷凍・冷蔵ショーケースの国内出荷量は、2013 年度
で、301,131 台であり、2010 年以降微増傾向にある。
出荷量(台)
出荷額(億円)
1,000
350,000
出荷額(億円);左軸
900
300,000
出荷量(台);右軸
800
700
250,000
600
200,000
500
市場
概況
400
150,000
300
100,000
200
50,000
100
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※1 図は高効率以外の製品を含むデータ
※2 図は出荷量のデータであるが、導入量にほぼ等しい(ヒアリング調査より)
※3 出荷額は日本冷凍空調工業会の統計における出荷量に、経済産業省機械統計における出荷金額から算出される単価を乗じること
により推計
出所)日本冷凍空調工業会統計(冷凍・冷蔵ショーケースの出荷台数)、経済産業省機械統計(冷凍・冷蔵ショーケースの出荷台数、出
荷金額)に基づく推計を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
15
図 43 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、ショーケースのうち、インバータ方式により電動圧縮機の制
御を行うもの又は直管形 40 形高周波点灯専用形蛍光ランプ、発光ダイオード照明
装置若しくは光束を調整する機能を有する照明器具を有するものを対象としている。
・設備 1 台当たりの単価は 1,000 万円未満の範囲で幅広く存在する15。
・以下はヒアリング調査による。
 冷凍・冷蔵ショーケースにおける高効率製品の比率は把握されていない。
 冷凍・冷蔵ショーケースの輸出入は行われていないものと考えられる。
・リース信用保険制度における付保実績は 92 件である。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1346723600000/docsLeaseSeihn02HPResource/seihn_2_44_01.pdf
52
高効率ヒートポンプ式給湯機(2 項四十五号)
2 項四十五号 高効率ヒートポンプ式給湯機
・業務用のヒートポンプ式給湯機の出荷量は、一般財団法人ヒートポンプ蓄熱セン
ターによれば、2000 年度から増加傾向が続き、2009 年度で約 3,000 台となってい
る(2010 年度以降のデータは掲載されていない)。
出荷量(台)
4,000
3,500
3,000
市場
概況
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009
出所)一般財団法人ヒートポンプ蓄熱センター「ヒートポンプ・蓄熱システムデータブック 2014」を基に三菱総研作成
図 44 製造額と製造量
・低炭素投資促進法では、高効率ヒートポンプ式給湯機として「業務の用に供する
電動圧縮機を用いるヒートポンプ方式の給湯機のうち、定格加熱能力を定格消
費電力で除して得た数値が 3.0 以上のもの」とされている。
・給湯用途では、化石燃料を用いる燃焼式の機械が使用され、装置が複雑で高価
なヒートポンプ給湯機はあまり利用されていなかった。しかし近年は高効率化によ
るランニングコストの低減や高温化・大容量化を実現する等さまざまな製品があ
る。
製品
傾向
出所)一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターウェブサイト
53
・製品の導入量全体に占める高効率製品の割合は 7 割程度と考えられる。(ヒアリン
グ調査より、家庭用ヒートポンプ式給湯機の高効率製品の割合は 7 割程度であ
り、業務用の高効率ヒートポンプ式給湯機の割合も同程度と考える。)
・業務部門における床面積あたり用途別エネルギー消費量を見ると、給湯需要は約
13.2%である。給湯について、エネルギー燃料別にみると、化石燃料(ガス・石
油・石炭)によるものが約 90%を占めており、電力が 5.6%、太陽熱・地熱が 4.5%
となっている。
需要
動向
出所)一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターウェブサイト
・リース信用保険制度における付保実績は 3 件である。
54
高効率業務用ガス給湯器(2 項四十六号)
2 項四十六号 高効率業務用ガス給湯器
・経済産業省生産動態統計におけるガス湯沸かし器全体の出荷額と出荷量を整理
した。ガス湯沸し器の出荷額は 700 億円前後で近年概ね横ばいである。一方、出
荷量は 230 万台前後で変動している。
・一時期は電化の拡大の影響があり、出荷額、出荷量は減少傾向にあったが、近年
影響が弱まっているものと考えられる。
出荷量(台)
出荷額(億円)
900
出荷額(億円);左軸
出荷量(台);右軸
800
2,700,000
2,600,000
700
市場
概況
2,500,000
600
2,400,000
500
2,300,000
400
2,200,000
300
200
2,100,000
100
2,000,000
0
1,900,000
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省生産動態統計(ガス湯沸し器)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
16
図 45 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、業務の用に供するガス給湯器のうち、潜熱回収型のもの
を対象としている。
・なお、潜熱回収型業務用ガス給湯器とは、業務需要向けのガス給湯器で、従来の
熱交換器に二次熱交換器を加え燃焼排ガス中の潜熱を回収して熱効率をアップ
させた機器を指す16。
・リース信用保険制度における付保実績は 1 件である。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1346723600000/docsLeaseSeihn02HPResource/seihn_2_46.pdf
55
省エネルギー型自動販売機(2 項四十七号)
2 項四十七号 省エネルギー型自動販売機
・経済産業省生産動態統計における飲料用自動販売機全体の出荷額と出荷量を
整理した。飲料用自動販売機の出荷額は 900 億円前後で近年概ね横ばいである。
また、出荷量は 30 万台前後で変動している。
出荷量(台)
出荷額(億円)
1,400
出荷額(億円);左軸
出荷量(台);右軸
350,000
340,000
1,200
330,000
1,000
市場
概況
320,000
800
310,000
600
300,000
290,000
400
280,000
200
270,000
0
260,000
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省生産動態統計(飲料用自動販売機)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
17
図 46 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、省エネ法施行令第 21 条第 17 号に掲げる自動販売機の
うち「缶・ボトル飲料」、「紙容器飲料」、「カップ式飲料」それぞれについて、エネ
ルギー消費効率が一定の基準を満たす製品を対象とする。
・単価は 300 万円未満である17。
・リース信用保険制度における付保実績は 28 件である。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1346723600000/docsLeaseSeihn02HPResource/seihn_2_47.pdf
56
高効率テレビジョン受信機(2 項五十号)
2 項五十号 高効率テレビジョン受信機
・「平成 25 年 経済産業省生産動態統計年報 機械統計編」における「液晶テレビ」
を集計対象とした。
・集計結果は、2013 年度の出荷(国内外の合計;高効率製品以外も含む)は、
4,010,624 台、出荷額は 2,129 億円となった。
・2011 年の地上デジタル放送への完全移行や家電エコポイント制度に合わせた買
い替えにより、2010~2011 年は出荷額が大幅に増加している。
・しかし、テレビジョン受信機の在庫が増加した影響もあり、2012 年以降は出荷額が
激減している。
出荷量(台)
出荷額(億円)
16,000
25,000,000
出荷額(億円);左軸
14,000
市場
概況
出荷量(台);右軸
12,000
10,000
20,000,000
15,000,000
8,000
10,000,000
6,000
4,000
5,000,000
2,000
0
0
2009
2010
2011
2012
2013
出所)「経済産業省 平成 25 年度生産動態統計年報」を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 47 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、高効率テレビジョン受信機として「省エネ法施行令第 21
条第4号に掲げるテレビジョン受信機(液晶パネル又はプラズマディスプレイパネ
ルを有するもの)のうち、テレビジョン受信機の性能の向上に関する製造事業者
等の判断の基準等(平成 22 年経済産業省告示第 24 号)の2-2に定める測定方
法により測定したエネルギー消費効率が、一定の基準エネルギー消費効率以下
のもの」としている。
・単価は数万円から数十万円程度である。
・リース信用保険制度における付保実績は 20 件と出荷量に比して少ない。
57
高効率照明器具(2 項五十一号)
2 項五十一号 高効率照明器具
・(一社)日本照明工業会「照明器具自主統計」によると、蛍光灯器具の 2013 年度の
出荷(高効率製品以外も含む)は、16,505 千台、出荷額が 134,976 百万円となっ
た。
・CO2 排出量の削減を目的として、世界各国で白熱電球を廃止する動きが広がって
おり、日本でも、2008 年に経済産業省が 2012 年までに白熱電球の製造・販売を
中止し、原則として電球形蛍光ランプ等への切りかえの実現を目指す方針を打ち
出した。この政府の方針を受けて、それまで白熱電球を製造していた企業から
は、一般白熱電球の生産終了または終了予定が発表され、2012 年までに多くの
企業において生産が終了となった。
・そのため、白熱電球から電球形蛍光ランプや電球形 LED ランプ等の省エネルギ
ー型商品への切り替えが加速しているが、特に 2011 年以降は省エネルギー志向
の高まりと共に、電球形 LED ランプが急速に普及しているため、蛍光灯器具の出
荷量も逓減傾向にある。
市場
出荷量(台)
出荷額(億円)
出荷額(億円);左軸
3,500
40,000,000
概況
出荷量(台);右軸
35,000,000
3,000
30,000,000
2,500
25,000,000
2,000
20,000,000
1,500
15,000,000
1,000
10,000,000
500
5,000,000
0
0
2010
2011
2012
2013
出所)(一社)日本照明工業会 照明器具自主統計を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
18
図 48 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、高効率照明器具「蛍光ランプのみを主光源とする照明器
具の性能の向上に関する製造事業者等の判断の基準等(平成 22 年経済産業省
告示第 54 号)の3に定める測定方法により測定したエネルギー消費効率が次の
表の左欄に掲げる区分ごとに同表の右欄に掲げる基準エネルギー消費効率を下
回らないもの」としている。
・インバーター照明器具はほぼ高効率照明に該当すると想定されるが、インバータ
化率は、2013 年度で 73.2%となっている。((一社)日本照明工業会「照明器具自
主統計」より)
・定格出力型の初期照度補正機能付きインバーター照明器具は、従来品の FLR40
形 2 灯用器具と比較して約 33%の省エネルギーが図れる18と言われており、建
物・工場等の省エネルギー化に大きく貢献するため、幅広い需要がある。
・しかし、LED 照明の普及に伴い、出荷量等は減少傾向となっている。
・リース信用保険制度における付保実績は 2 件である。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1350288646000/docsLeaseSeihn03HPResource/seihn_2_51.pdf
58
高効率家庭用ガス調理機器(2 項五十二号)
2 項五十二号 高効率家庭用ガス調理機器
・経済産業省生産動態統計におけるガスこんろ全体の出荷額と出荷量を整理した。
ガスこんろの出荷額は 1,000 億円前後で近年概ね横ばいであるが出荷量は減少
傾向にある。
出荷量(台)
出荷額(億円)
1,400
市場
概況
出荷額(億円);左軸
出荷量(台);右軸
4,600,000
1,200
4,500,000
1,000
4,400,000
800
4,300,000
600
4,200,000
400
4,100,000
200
4,000,000
0
3,900,000
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省生産動態統計(ガスこんろ)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
19
図 49 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、省エネ法施行令第 21 条第 13 号に掲げるガス調理機器
のうち、「ガスこんろ(卓上形、組込形)」、「ガスグリル付こんろ(卓上形、組込形、
キャビネット形又は据置形)」、「ガスレンジ」それぞれについて、エネルギー消費
効率が一定の基準を満たす製品を対象とする。
・単価は 30 万円以下である19。
・ガス会社各社よりリース商品が提供されている。一方、リース信用保険制度におけ
る付保実績は 1 件である。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1350288646000/docsLeaseSeihn03HPResource/seihn_2_52.pdf
59
高効率家庭用ガス温水機器(2 項五十三号)
2 項五十三号 高効率家庭用ガス温水機器
・経済産業省生産動態統計におけるガス温水給湯暖房機全体の出荷額と出荷量を
整理した。ガス温水給湯暖房機の出荷額、出荷量は近年増加傾向にあり、2013
年には出荷量で 600 億円程度、出荷量で 40 万台程度に到達している。
出荷量(台)
出荷額(億円)
700
450,000
出荷額(億円);左軸
出荷量(台);右軸
600
400,000
350,000
500
市場
概況
300,000
400
250,000
300
200,000
150,000
200
100,000
100
50,000
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省生産動態統計(ガス温水給湯暖房機)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
20
図 50 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、省エネ法施行令第 21 条第 14 号に掲げるガス温水機器
のうち「ガス瞬間湯沸器(自然通気式、強制通気式)、ガスふろがま(給湯付のも
の以外、自然通気式、強制通気式)」、「ガスふろがま(給湯付のもの、自然通気
式、強制通気式)」、「ガス暖房機器(給湯付のもの以外)」、「ガス暖房機器(給湯
付のもの)」それぞれについて、エネルギー消費効率が一定の基準を満たす製品
を対象とする。
・単価は 50 万円以下である20。
・ガス会社各社よりリース商品が提供されている。
・なお、リース信用保険制度における付保実績は 32 件である。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1350288646000/docsLeaseSeihn03HPResource/seihn_2_53.pdf
60
高効率家庭用石油温水機器(2 項五十四号)
2 項五十四号 高効率家庭用石油温水機器
・経済産業省生産動態統計における石油温水給湯暖房機全体の出荷額と出荷量
を整理した。石油温水給湯暖房機の出荷額、出荷量はそれぞれ 350 億円程度、
40 万台程度を維持し、近年微減傾向にある。
出荷量(台)
出荷額(億円)
450
500,000
出荷額(億円);左軸
出荷量(台);右軸
400
450,000
400,000
350
350,000
300
市場
概況
300,000
250
250,000
200
200,000
150
150,000
100
100,000
50
50,000
0
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
出所)経済産業省生産動態統計(石油温水給湯暖房機)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
21
図 51 出荷額と出荷量
・低炭素投資促進法では、省エネ法施行令第 21 条第 15 号に掲げる石油温水機器
のうち「給湯用のもの(瞬間形、貯湯式であって急速加熱形のもの、貯湯式であっ
て急速加熱形以外のもの)」、「暖房用のもの(瞬間形、貯湯式であって急速加熱
形のもの、貯湯式であって急速加熱形以外のもの)」、「浴用のもの(伝熱筒のあ
るもの、伝熱筒のないもの)」それぞれについて、エネルギー消費効率が一定の
基準を満たす製品を対象とする。
・単価は 70 万円以下である21。
・リース信用保険制度における付保実績は 0 件である。
http://www.teitanso.or.jp/resource/1350288646000/docsLeaseSeihn03HPResource/seihn_2_54.pdf
61
高効率家庭用ヒートポンプ式給湯機(2 項五十五号)
2 項五十五号 高効率家庭用ヒートポンプ式給湯機
・日本冷凍空調工業会によれば、ヒートポンプ式給湯機全体の出荷量は、2013 年
で 459,458 台である。
・今後の導入は横ばいから微増となることが推測される。(ヒアリング調査より)
出荷量(台)
600,000
500,000
400,000
市場
概況
300,000
200,000
100,000
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
※1 図は高効率以外を含む数値であるが、市場で導入される製品の 70%程度は高効率製品に該当(ヒアリング調査より)
※2 図は出荷量のデータであるが、導入量にほぼ等しい(ヒアリング調査より)
出所)日本冷凍空調工業会統計(家庭用ヒートポンプ給湯機の出荷台数)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 52 出荷量
・低炭素投資促進法では、業務の用に供する電動圧縮機を用いるヒートポンプ方式
の給湯機のうち、定格加熱能力を定格消費電力で除して得た数値が 3.0 以上の
ものを対象としている。
・以下はヒアリング調査による。
 製品の導入量全体に占める高効率製品の割合は 7 割程度である。
 一般の消費者による購入がほとんどであり、事業者による購入は一部にとどま
る。
・リースによる販売は殆どないものと考えられる。(ヒアリング調査より)
・リース信用保険制度における付保実績は 1 件である。
62
燃料電池設備(3 項一号)
3 項一号 燃料電池設備
・「民生用燃料電池導入支援補助金 都道府県別交付決定台数」によれば、民生
用の燃料電池の導入量は 2011 年度以降倍増している(下図は民生用に限った
数値)。販売価格の低減とともに導入が進んだと考えられる。
導入量(台)
導入額(億円)
450
20,000
400
導入額(億円);左軸
350
導入量(台);右軸
18,000
16,000
14,000
300
市場
概況
12,000
250
10,000
200
8,000
150
6,000
100
4,000
50
2,000
0
0
2009
2010
2011
2012
※導入額は導入量に補助金支給要件の上限値を乗じて推計
出所)民生用燃料電池導入支援補助金 都道府県別交付決定台数を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 53 導入額と導入量
・低炭素投資促進法では、燃料電池設備のうち、定置用のものを対象としている。
・平成 26 年 4 月に閣議決定されたエネルギー基本計画において、“水素社会”の実
現に向けた取組の加速が掲げられていることから、今後も導入が進むことが期待
される。
・燃料電池設備については大手ガス会社等によるリースが行われている。一方、リー
ス信用保険制度では付保実績は 0 件である。
63
発光ダイオード照明装置(3 項四号)
発光ダイオード照明装置に使用される照明専用白色発光ダイオード(4 項五号)
3 項四号 発光ダイオード照明装置
4 項五号 発光ダイオード照明装置に使用される照明専用白色発光ダイオード
・(一社)日本照明工業会「照明器具自主統計」によると、LED 器具の 2013 年度の出
荷数量は 39,476 千台、出荷額は 409,591 百万円となった。
・ここ数年で出荷量が急増しており、今後も伸びが期待される。
出荷額(億円)
4,500
4,000
市場
概況
出荷量(台)
出荷額(億円);左軸
出荷量(台);右軸
45,000,000
40,000,000
3,500
35,000,000
3,000
30,000,000
2,500
25,000,000
2,000
20,000,000
1,500
15,000,000
1,000
10,000,000
500
5,000,000
0
0
2010
2011
2012
2013
出所)「経済産業省 平成 25 年度生産動態統計年報」を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
22
図 54 製造額と製造量
・白色 LED は 1996 年に開発され、以来、一般照明用としての利用が広がってきた。
・LED 照明の寿命は約 40,000 時間と、蛍光灯等と比較して長い点が特徴である(例
えば、蛍光ランプは約 6,000~12,000 時間、白熱ランプは約 1,000~2,000 時間)
22
。
・2011 年の震災が追い風となり、LED 照明への切り替えが増加している。
・現在では、事業者等が LED の導入に活用できる補助金も用意されている。
・リース信用保険制度における付保実績は 31 件であり、一定のリース需要が存在す
ると考えられる。なお、発光ダイオード照明装置に使用される照明専用白色発光
ダイオードの製品登録件数は 0 件である。
特定非営利活動法人 LED 照明推進協議会ウェブサイト
64
電気自動車専用の急速充電設備(5 項四号)
5 項四号 電気自動車専用の急速充電設備
・次世代自動車振興センターによれば、電気自動車専用の急速充電設備の補助金
交付基数は近年微増傾向にある。全体の導入量も同様に微増傾向にあると考え
られる。
導入量(台)
700
600
500
市場
概況
400
300
200
100
0
2009
2010
2011
2012
出所)次世代自動車振興センター「都道府県別補助金交付 充電設備(基数)」(急速のみ)を基に三菱総研作成
製品
傾向
需要
動向
図 55 導入量
・低炭素投資促進法では、電気自動車に充電するための設備であって、交流電流
を直流電流に整流する機構及び電気自動車に搭載した蓄電池の充電を制御す
る機構を有するものを対象としている。
・今後の電気自動車の普及拡大とともに需要が増加することが見込まれる。現状は
導入量自体が少なく、リース信用保険制度における付保実績が 1 件である。
・リース市場も今後の拡大が見込まれると考えられる。
65
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