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平成17年度地域安心安全ステーション整備モデル 事業実施団体

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平成17年度地域安心安全ステーション整備モデル 事業実施団体
平成17年度地域安心安全ステーション整備モデル
事業実施団体における活動事例集の概要について
防災課
消防庁では、地域コミュニティの住民パワーを活かし、地域
の安心・安全を構築するため、自主防災組織等を核に地域の
様々な団体が広域に連携し、防災・防犯活動を行う「地域安
心安全ステーション整備モデル事業」を平成16年度より実施
しています。
平成16年度に15団体、平成17年度に100団体をモデル事業実
施団体に選定し、防災・防犯活動を行っていただいており、
実施団体からの活動報告をもとに活動内容などについて分析
するとともに参考となる活動を行っている10団体について「活
動事例集」として取りまとめました(平成18年度は103団体を
選定)
。活動事例集の概要は以下のとおりです。
<モデルケース>
以上のことを踏まえ、地域安心安全ステーション整備モデ
ル事業では、以下のように複数の自主防災組織を中心に組織
された団体を核に地域の関係団体と幅広い連携(ネットワーク
化)を構築するモデルケースを示している。
《活動事例集の概要》
1.事業の概要
(1)目 的
地域安心安全ステーション整備モデル事業は、身近な生活
空間における安心・安全の確立が喫緊の課題となっている現状
を踏まえ、地域コミュニティの住民パワーを活かし、地域の安
心・安全を構築するために、自主防災組織を核に防災・防犯
等に幅広く対応する地域の拠点を設置し、ネットワークの構
築に取り組むことにより地域防災力の向上を図るもの。
(2)地域防災力(自主防災組織)の課題とは
地域防災力を担う自主防災組織の活動において以下のよう
な課題が挙げられている。
○会議や訓練の準備活動に使う活動拠点の不足
○高齢化や昼間の活動要員の不足
○活動に対する住民の意識不足
○リーダーの不足
○活動のマンネリ化 など
(3)課題の克服に向けて
自主防災組織の多くが課題を抱えており、その要因の一つ
として小規模であることが挙げられることから、近隣の自主防
災組織相互の連絡を密にし、小学校区などの広域的な単位で
連携(ネットワーク化)することが必要となっている。
また、大規模災害時においては、地域コミュニティが持つあ
らゆる力が必要になることから、自主防災組織だけが連携す
るのではなく、消防団をはじめとする地域の様々な関係団体
と連携を図る必要がある。
地域安心安全ステーションでは、近隣の自主防災組織が連
携し、また防災活動と防犯活動の連携を基本としたネットワー
クを構築することにより、「地域を守る」という目的に向かっ
て一体となり、地域防災力を向上することとしている。
2.事業実施による成果など
事業の成果として、地域内での連携が密になることによる
「コミュニティの強化」といった内容の報告が多く、防災や防
犯などの地域の安心・安全の確保という目的に地域ぐるみで
取り組む環境が出来てきたということがいえる。
前述した自主防災組織の課題に対して成果があるとして事
例集で紹介した例としては
・高齢化や昼間の活動要員の不足の面
小中学校やPTAと連携し登下校時のパトロールなどに取
り組むことにより、これまでは防犯活動のみに参加していた
小中学校に通う子供をもつ世代が、地域の安心安全活動の
一環として防災訓練にも参加するようになった事例
・活動のマンネリ化の面
地域の学校で行われている運動会の競技種目に防災の要
素を盛り込んだ事例や地域のイベントで簡単な防災訓練を
実施したり、防災講話を盛り込むなどといった事例などの工
夫がみられる
などがある。
消防の動き 7
活動事例集では、こうした具体的な活動事例や活動団体の
連携状況などについて10団体を選定し紹介しているので他の団
体における活動の参考とすることができる。
《活動事例集で紹介している10団体の概要》
(1)澄川地区連合会(北海道札幌市南区)
ステーション:すみかわ地区センター
∼循環型自主防災組織の確立を目指す地区連合会∼
澄川地区は人口の流動化が進んでいる一方、高齢化・核家
族化が進み地域の連帯感が希薄化している傾向にある。この
ため、澄川地区連合会では常にフレキシブルな組織体制を維
持できるように、中学生などの防災訓練への参加などを通じ
「循環型の自主防災組織」をテーマに人材の育成に取り組んで
いる。
(2)東白石地区まちづくり実践会(北海道札幌市白石区)
ステーション:東白石会館
∼先駆的な防災・防犯活動を目指すまちづくり実践会∼
東白石地区まちづくり実践会は、話し合いと相互協力の精
神で活動を進めることを目指している。特に、建設関連会社
やスーパー、清掃業者などと幅広い連携を行っており、連携
先との工夫を凝らした活動の実施を目指している。
活動拠点は、まちづくりセンターの機能を有していることか
ら地域の様々な情報の拠点でもあり、ステーションにおける活
動の啓発に役立っている。
(3)三川地区安心ネットワーク(静岡県袋井市)
ステーション:三川公民館
∼多種多様な防災・防犯活動を実施する自治会連合会∼
三川地区安心ネットワークは、構成する各自治会との連携
を密にし、年130回の防災・防犯活動を通じ地域住民の防災・
防犯に関する意識を高めることにより工夫を凝らした多種多様
な防災・防犯活動を実施している。
(4)柏野安心安全まちづくり推進協議会(京都府京都市)
ステーション:柏野福祉会館
∼ワークショップによって構築された地域の防災力∼
柏野安心安全まちづくり推進協議会は、ステーションを核
として毎月1回の会議や2か月に1回実施するワークショップ
を行い、防災面・防犯面での問題点や課題について意見交換
し、活動方法や各構成団体の役割分担を決めている。
(5)若葉台南六丁目防災会(鳥取県鳥取市)
ステーション:若葉台地区公民館
∼レクリエーションを活用した防災・防犯の取組み∼
若葉台南六丁目防災会は、防災・防犯活動とともに「きも
だめし」など多彩なレクリエーションを企画するほか、実施し
ている活動内容をホームページでの紹介などを通じ、防災活動
への理解と協力を求めるなど、多くの地域住民が参加できる
環境づくりを行っている。
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消防の動き
(6)警固屋地区自治連合会(広島県呉市)
ステーション:警固屋公民館
∼中学校との連携を進めている自主防災連合会∼ 警固屋地区自治連合会は、地域住民とも連携するとともに、
中学校との連携を進め、学校行事と連携するなど若い力を活
用して事業に取り組んでいる。また、地元企業とも協定を締
結し、相互に応援協力の体制を図りながら活動を進めている。
地元企業と隣接した施設を活動拠点としており、協力体制
の確立が容易となっている。
(7)栄B地区自主防災会(広島県大竹市)
ステーション:栄B地区自治会クラブ(集会所)
∼避難所運営や避難活動を積極的に行う自主防災会∼
栄B地区自主防災会は、防災コーディネーターが中心とな
り地域住民を巻き込んだ活動を実施し、また、広域で連携す
ることにより、避難所運営や避難活動などについても積極的
に活動を実施している。
(8)彦島自治連合会(山口県下関市)
ステーション:彦島公民館
∼広域的な活動により多くの団体と連携を行っている自治連
合会∼ 彦島自治連合会は、広域で地元企業を始め様々な団体と
連携しており、毎年数回の会議を開催し、構築したネットワー
クを活かした防災訓練を行うなど 効果的な活動を実施して
いる。
(9)拝東自主防災会(徳島県美馬市)
ステーション:拝東公会堂
∼社会福祉協議会と連携した自主防災会∼ 拝東自主防災会は、社会福祉協議会の働きかけが設立の
きっかけとなったこともあり、災害時要援護者対策に積極的
に取り組んでおり、その後も、様々な関係団体と連携を進め、
広域的に防災・防犯活動に取り組んでいる。
いきいきサロンの会合場所として定着していた施設を活動拠
点とすることにより、常にステーションに多くの住民がおり、
活動への参加促進につながっている。
(10)里浦町自主防災会連合会(徳島県鳴門市)
ステーション:里浦公民館
∼大学と連携して活動を行っている自主防災会連合会∼
里浦町自主防災会連合会は、多くの関係団体との連携を進
めているが、特に地元の大学と連携することにより地域の防災
危険箇所などの防災調査活動などを実施している。また、防
災訓練の模様をDVD等に録画し参加していない住民にみても
らうなど工夫した活動を実施している。
なお、本活動事例集は消防庁ホームページ(http://www.
fdma.go.jp)に掲載しています。
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