...

Untitled

by user

on
Category: Documents
20

views

Report

Comments

Description

Transcript

Untitled
。
ペロブスカイト型酸化物触媒を用いた
ガス拡散型酸素電極に関する研究
平成4年9月
清水陽一
目
第l章
緒
と穴
論
緒言
第2節
アルカリ型ガス拡散酸素電極の構造と特徴
第3節
ぺロブスカイト型酸化物触媒の特徴
第4節
本研究の目的と概要
参考文献
ーi qu 唱i nhuq,j
4Bi-- 1i
第l節
ぺロブ スカイト型酸化物触媒による電気化学的酸素還元の機構
第2章
第1節
緒言
23
第2節
実験方法
24
第3節
調製試料のキャラクタリゼーション
29
第4節
酸素還元反応機構
32
第5節
本章のまとめ
50
参考文献
第3章
51
酸素還元電極における触媒の添加効果
第1節
緒言
53
第2節
実験方法
54
第3節
電極性能に及ぼす触媒の添加効果
56
第4節
本章のまとめ
67
68
参考文献
唱ム
-
第4章
ガス拡散型酸素電極の至適構造の検討
第1節
緒言
69
第2節
実験方法
70
第3節
ガス拡散型電極の最適構造の検討
72
第4節
ガス拡散型電極の設計指針
86
第5節
本章のまとめ
88
89
参考文献
第5章
高表面積ペロブスカイト型酸化物触媒を用いたガス拡散型
酸素還元電極
第1節
緒言
第2節
実験方法
第3節
• . ,
91
•
92
酸化物触媒のキャラクタリゼーション
• • •
94
第4節
高表面積ぺロブ スカイト型酸化物触媒の酸素還元特性
• • •
97
第5節
電極性能に及ぼす触媒の役割
• • •
103
第6節
本章のまとめ
• • •
107
• . •
108
参考文献
第6章
ガス拡散型酸素電極の2元機能特性と金属一空気電池への応用
第1節
緒言
110
第2節
実験方法
112
第3節
ペロブスカイト型酸化物触媒の2元機能特性
114
第4節
亜鉛一空気電池への応用
129
第5節
本章のまとめ
132
133
参考文献
第7章
本研究の総括
135
第l章
緒
岡
ラ白ム
唱よ
唱ム
・
第l章
緒
論
第1節
純
白
ガス拡散型電慢は、 気体反応物質を電解j夜中で電気化学的に酸化還元
反応を起こさせる機能をもっている屯慢である。 多くの気体反応物質は
電解液中への溶解度が極めて小さいので反応は拡散支配となる。 したが
って、
うま く反応を進める(大電流を得る)ためには反応サイ トへのガ
スの供給、 溶解をスムースに進める機能を持つガス拡散型電極が必要と
なる。 表1 -1にガス拡散型電極 を用いたシステムやデバイスの研究応
用例を示した。 燃料電池をはじめとするエネルギ一変換、 空気2次電池
などのエネルギー貯蔵、 省エネルギー型電解プロセス、 あるいは極々の
製造プロセスなど幅広い分野での応用が可能である。 気体反応物質が電
気化学反応によって消費される場合だけでな く、 逆に気体を発生させる
場合にも利用でき、 その効率を飛限的に向上できるので、 その応用分野
は今後ますます 拡大するものと考えられる。 しかし、 現花実用化されて
いるものは宇宙船用のアルカリ型水素-酸素燃料電池、 通信用や情聴認
用の亜鉛一空気電池のみで、 まだ特殊用途あるいは低エネルギー密度の
ものに限られている。 したがって、 表1-1に示したほとんどのものは
高性能でしかも低コストのガス拡散型電極の開発によってはじめて実現
可能と考えられる。
ガス鉱散型電極には、 電解質溶液用とイオン交換膜用があるが、 一般
に前者の、溶液用として用いる場合が多い。 また、 溶液タイプのものは用
いる電解液の程類によって①酸性型、 ②アルカリ型、 ③巾性型に分煩す
ることができる。
リン酸型燃料電池、 ハロゲン化水素やハロゲンガスを
用いた各種製造プロセスは、 酸性型に属するが、 耐食性の問題から電極
触媒はPt系の貴金属を用いるため経済性はあまりよくない。 ただし、 炭
酸ガスに対して の問題がない ので予備処理なしの空気が利用できる。 ア
ルカリ型としては、 各麗金属一空気電池や、 省エネルギ-ll2食盗電解プ
ロセス用酸素陰極などが、 また、 中性型としては窒素や二酸化炭素の電
Table 1-1
Function
η
e
ty y
Ref.
H3P04, KOH
KOH, KCI-NaCl
H3P04, H2S04
[lJ
[2J
[3J
KOH
ZnC12-HCl
HCl
NaOH
[7-9J
H3P04, H2S04
SPE※
Na2S04
『|」 『1
14
1ム ワム
4,ム41ム
「l
l」「'!」
C2H4-02 fuel cell
(CH3CHO production)
CH30H-02 fuel cell
(HCOOCH3 production)
N2-H2 fuel cell
(NHa production)
CO2 electrolysis
(HCOOH,alcoholproduction)
HBr electrolysis
(H2 production)
H2-C12 fuel cell
(HCl production)
Electrolyte
「1
14
ハHU
4ESム
「lL
※ SPE
※※DMF
S
・
14
CMρv
yd
司14
ハυ
o'n
T4L
+Lnd
pupu
Manufacturing
process
e
1i2
eo
e σb
nn
・
噌よ・
噌よ
rs
B u
Energy saving
H2-02 fuel cell
Metal-air battery
Methanol-air fuel cell
+Lγ‘f4
aee
'hU
4Eν
・+L
ふしふL
raa
--btD
nd
-22
ETE
噌Eム
噌Bム
aC C
+L一 一
en 2
MmワLHn
Energy storage
System orDevice
触媒に匹敵する性能をもっと考えられるべロブスカイト型酸化物を取り
『il」
d斗A
,
寸」寸lJ
po
りLFhd
l」
「l
l」F4l」
「l
Energy conversion
Application of gas-diffusion electrode
H2S04, KHCOa,
KCl. DMF※※
[13-15J
H3P04, H2S04
[16J
HCl
上げ、
たガス拡散型電極の高電流密度化の検討を通じて、 実際に応用可能な高
性能酸素電極の開発を行なうことを最終目的として研究を進めた。 本章
では、 ガス拡散型電極の構造とその特徴、 およびペロブスカイト型酸化
物触煤の特徴を述べる。 また、 関連する分野での既往の研究状況、 問題
点に言及したのち、 本論文の意義、 目的、 及び概要を示す。
第2節
2.
Solid polymer electrolyte
N,N-dimethylformamide
1
アルカリ型ガス拡散酸素電極の構造と特徴
酸素電極の構造
高濃度アルカリ中への酸素の溶解度は硫酸やリン酸と比較しでも非常
1 0 - 4 , 3 0 w t % H 2 S 0 4 ;,...., 7 x 1 0 - 4 , 3 0 wt
4
10- (g. mo l/dm 3 )) [18, 19J。 従って、 酸素の電気化学
に小さい( 3 0 w t % K 0 H
%
[17J
これら酸化物触媒上での駿素還元機憾の解折、 酸化物触媒を用い
H 3P0 4 , 8
X
1
x
的な還元反応をスムーズに進めるためには、 図1 - 1に示すような反応
サイトの気一液一回の三相界而を電極内にいかにうまく形成するかが重
o
o
これらの場
0
0
o
o
解、 還元、 Alなどの卑金属系の空気電池などがあげられる。
; ,....,
0
0
0
GAS
0 0 0 0
0 0 0 0 0 0
ハ 0 .0
0
0
0
合では、電何触媒としては貴金属以外のものも利用できるし、 セル構成材
料の選択幅も広いといった特徴があるので、 かなり経済性に優れたもの
が得られる可能性がある。 さらに、 貴金属系触媒で問題となる触奴担体
からの脱離による特性 や安定性の低下の問題も解決できる可能性がある。
本論文では、 上記のうちエネルギ一変換プロセスの中でも実用化の可
Fig. 1-1
Schematic diagram of three-phase interface.
能性が高く、 種々の他のプロセスへの波及効果も高いと思われるアルカ
リ型の ガス鉱散型�極に若日して検討を行った。 fll極触��には、 賃金属
-3-
Table 1-2
に 訂
1
1
V
J
N
U
A
r
J
、
Ha
e e
w
同・ω
4
v
v
d
FL
hw
H
f
L訂Wore
ophobic
Fine D O 陀 Hy drlayer
\
e�
ay
l
r
\
Requirement for the function of high-performance
gas-diffusion electrode
Electrode materials
(catalyst)
Electrode structure
• high activity
• high corrosion resistance
• low electric resistance
• low cost
• good gas-diffusibility
• mechanical toughness
• no leak of electrolyte to gas-side
• no gas bubbling to electrolyte-side
/
AIR
ELECTROLYTE
A
Fig.
1-2
ELECTROLYTE
AIR
B
Structures of oxygen electrode
A. Hydrophilic type,
要となる。 表1 - 2に高性能なガス拡散型電極に要求される種々の機能
Gas network
[7J
.
B. Semihydrophobic type (not scaled)
を示す。 電極材料(特に電極触媒)の化学的安定性、 活性、 電気化学的
性質およびコストと いった材料そのものに要求される性質に加えて、 ガ
ス拡散性や機械的強度、 液漏れやガス漏れがないことなどの屯極の構造
極では接触角を900 より大きくして内部に安定な三相界而を形成させる
的特性もかなり重要である。 従って、 高活性な触媒の探索、 開発だけで
必要がある。 電極基材には導電性が良く、 しかも比較的安価な炭素が多
なく、 触媒のもつ性能をうまく引き出すための電極構造の設計も重要で
用され、 これに疎水性物質としてテフロン粉末などポリマ一系のパイン
ある。 すなわち、 ガス拡散型電極で実用的な高電流密度を得るためには、
ダーで結着した疎水性の層が空気透過性多孔質層として使用される。 こ
電極内部において電極触媒と電解液の界面に酸素を効率的に供給できる
の層は電解質に濡れない特性を有す。 電解液側には、 炭素に触媒を加え
多孔質型ガス拡散型電極を用いる必要がある。 このような多孔227E極に
たものをノくインダーで結着させた層を用いるが、 炭素とパインダーの混
は大きくわけると図1 - 2に示すような2つの形式が考えられている[7,
合比を最適化して比較的濡れのよい層としている。 前者の却水性電極で
19J。 すなわち、 Aのような濡れのよい完全な親水性多孔f-afll極と、
は、 細孔径分布を厳密に制御しなければならず、 また非常に薄いものを
B
のような濡れの起こらない内而を有する多孔質構造を部分的に備えた半
支持体もなくかっ割れも起こらないように作製するのは困難なため、 製
疎水性多孔質電極である。 前者の却水性多孔質電極は、 図のように電解
作コストが非常に高くなるといった難点がある。 したがって、 現在まで
液佃IJの微細な多孔質層およびガス側の粗い多孔質層で形成され、 その材
のところ酸素還元用のガス拡散型電極としては、 後者の半疎水性の電極
料としては、 焼付金属粒子や酸化物焼結休からなる。 一方、 半疎水性ílt
が主に用いられている。 本研究でも同様な理由から炭素を主体とする半
-5-
疎水性電極について検討した。
2. 2
Table 1-3
電極触媒
アルカリ中での酸素の電気化学的還元反応(詳しくは第2章で示す)
は、 大きく分けて2つの経路で進行する。 一つは直接 OHーを生ずる(直
接4電子還元)経路、 もう一つは中間体としてH02ーを生じ、 それが電気
化学的あるいは接触的にOHーまで分解される(2電子還元、 過酸化水素)
Pyrolyti c graphite, Active carbon. Carbon black
[20-22J
Metal
Noble metal
Pt, Ag, Au. Pd. Os. Ir
Transition metal
Ni. Co. Cu, Raney Ni
Alloys
Pt-Pd. Pt-Ru. Pt-Au. Pt-Ag
[23-27J
[28-30J
[31J
Oxide
NiO(十Li). RU02. AU203. Ag20, Mn02
Spinel-type oxide
C0 301• C02Ni04, CoA1204
Perovskite-type oxide
Lal-XSrxCo03, Lat-xSrxMn03
Tungsten bronze
MxW03
Pyrochlore-type oxide
Pb2[Ru2-xPbxJ07-Y,
[32-35J
[36-38J
[39-44J
[45.46J
[47J
Oxide
のそれ以上の分解はほとんど起こらない。 またH02ーは、 電極基体である
炭素を酸化して、 電極の消耗、 特性劣化を引き起こす。 従って、 炭素電
Ju
pi
&Iiw
HU
p
pu
川u nu
pし MM
,ム
.
N
o n o σb
FしM川円しAA
[50-5.1J
Sulphide
C02S, Cu2S. PbS. WS2, MoS2
Spinel-type sulphide
C0 3S 4.Ni 3S 4・ MnTi 204,
Others
Carbide
Nitride
WC, M02C
陥14N. N i 3N. Co 3N
[55J
『l」
寸iJ
円ー
nhu
にJFD
「1L
「IL
優先的に起こり、 旬、 M n02、 スピネル型酸化物、 遷移金属酸化物上では
ρ〉nuρ〉nu
Fa7Uゎrヴ乙
一
一
一
一
司1ムーーム
円d nd
ふlivふーし
e
e
Mm Mm
物、 窒化物、 硫化物および金属マクロ環状錯体で直接4電子還元反応が
[48,49J
Sulphide
金属酸化物、 窒化物、 硫化物あるいは金属フタロシアニンなどの有機金
属マクロ環状主!?体など多くのものが報告されている。 Pt、 遷移金属酸化
r
vd
のを表1 - 3に示す。 Pt, Au , A gなどの貴金属、 合金をはじめ、 穏々の
nu
司4
これまでにアルカリ型酸素還元電極用触媒として研究、 開発されたも
・hU
PA S
Tム ρv
o
n
DA 1
-A n
vd a
VJ
n
c
e
'huo
ny -­
a
a
e T 1n
とが必要条件となる。
+LtTし ふ『し
ndρ) 仏H
1i↑l
PA
e
'n
pし
守lよ
門d
ふーし
e
Mm
性に佼れたもの、 あるいは炭素上で生成するH02ーの接触分解能の高いこ
Ref.
Carbon
素上ではH02ーを生じる2電子還元反応だけしか起こらず、 生成したH02ー
極用の触媒としては、 H02ーを生成せずにO 2を直接4電子還元する反応、活
Example
Type
経路である。 抵抗が小さく安価なため、 電怪基材として用いられる炭素
自身も酸素還元能を有することが知られている[ 2 0-2 2J。 ただし、 炭
Catalysts for electrochemical oxygen reduction
過酸化水素分解反応を進めるといわれている[7Jが、 反応経路につい
て詳しい分類はあまりなされていない。 これらの電極触媒の中で最も高
活性なものと考えられるのは炭素担休に高分散させたPtあるいはPt系貴
アニンが酸素電極触媒に使われたのが最初で ある。 有機金属S!?体は、 濃
金属合金である。 本尾ら[27 Jは、 Pt担持カーボンを 用い、 ホットプレ
アルカリ中での安定性に問題があったが、 特に不活性ガス中で熱処理す
ス法によって高性能な半疎水型ガス拡散型電極を作製している。 しかし、
ることにより安定性とともに活性もi増加するという報告[ 53Jがなされ
コスト面あるいは貴金属触媒の炭素担体からの脱落による活性の経時変
てから注目されるようになった。 ただし、 電極上で錯休は残留していな
化などの問題がある[7 ]ため、 Pt与の貴金属と同等あるいはそれ以上
いので、 金属銘{本自体が高活性なのではなく、 むしろ活性金属の高分散
の活性をもち、 しかも経時安定性に優れた触媒の探索、 開発が切望され
化に起因していると考えられる。 また、 窒化物が酸素還元用電極触媒と
ている。 有機金属錯体は19 64年にJa s i n ski[5 0JによってCoーフタロシ
して高活性である[57Jことを考慮すると、 有機金属i:J体も熱処理によ
つでも窒化物知似化合物が形成している可能性もある。 単独酸化物とし
て は 、 NiO[32J, Mn02 [34J 、 RU02[35J な ど が研究されている。
Tse ung [32J、Wi nter [33JらはNiOのネール点、前後の温度での電極性能
υ・
NlE
を研究 し常磁性体の方が活性が高いことを示した。 これは常磁性の酸素
分子が常磁性あるいは強磁性の触媒上に side-o n吸着し、 直接47E子還
〈ε
元されやすいためであると報告している。 また、 複合酸化物としては、
NiC0204 [36,37J、CoFe204 [38 Jなどのスピネル型酸化物が研究されて
いる。 Te sun gら はフリーズドライ法で調製した高表面積のNiC0204 (66
m2/g )が特に高活性であることを示した[36J。 ただし、 部分的な�気化
学的還元を受けるため、 電極活性は数時間後には低下 している。 また
1970年にMe adowcroft[39J によって、 ペロブスカイト型酸化物 (Lao.
-0.3
8
-0.2
(E
vs .
-0.1
II g / H gO )
0.0
/
+0.ユ
V
SrO.2Co03)がPtに匹敵する酸素還元活性を示すと報告されて以来、 この
Fig. 1-3
ペロブスカイト型酸化物について数多くの研究がなされてきた。 Tse ung
[42J は平衡電位の酸素分圧依存性及び1 - v曲線の傾きからLal-XSrX
Co03(X
=
0.2, 0.5)上では酸素の直接4電子還元反応が近行しているこ
I-E curves of var ious carbon electrodes with
6.5 wt% Ag catalyst (9 M NaOH, 800C).
(a): Ion exchange, (b): Impregnation,
(c): Mixing, (d): Without silver
とを示した。 また、 Tam ur aら[43Jは、 程々のぺロブスカイト型酸化物に
ついてそのバンド構造と酸素還元活性の相関を調べ、 電子の入ったu※
面積の大きなもの)の使用が有効であり、 上述したフリーズドライ法や
バンドを有する酸化物の活性が高いことを示した。 このよう にぺロブス
共沈法、 スプレードライ法などの高表面積酸化物の作製法が いくつか報
カイト型酸化物はその高い触媒活性に加えてアルカリ水溶液中で安定な
告されている[60-61J。 また、 触媒を高分散させるには電極担体自体
こと、 酸素の格子欠陥を多量に有すること、 構成元素の割合を騒々変化
に高表面積なものを用いることも有効なことが示されている[62,63J。
させ得ること、 電気伝導性が比較的高いことなど電極構成材料と して適
以上のような研究状況を踏まえて、 本研究では前述したような優れた
したいくつかの特徴も有しているため注目される。
電極触嫁の担持法や触媒調製法についてもこれまで多くの報告がなさ
れている。 炭素担体を用いて過酸化水素経路で反応を進めるためには、
特性を有するぺロブスカイト型酸化物を電極触媒として選択し 、 カーボ
ンを主体としたテフロン結着型ガス拡散型電極の実用化を目指して検討
を行なった。
電極担体中での過酸化水素分解触媒の高分散化も重要となる。 その高分
散化法について、 貴金属触媒についてはイオン交換法[26J、 コロイド
法[58,59 Jなどの回定化法が報告されている。 図1 - 3に、 Agを符々
2.
3
酸素電極の応用
アルカリ型酸素電極の応用には①H2-02燃料電池 、 ②金属-空気電池、
の方法で担持した電極の性能を示す。 混合法、 共沈法、 イオン交険法の
③酸素陰極を用いた省エネルギー型食盗電解プロセスの3つがあげられ
11国にAg の分散度が高くなるが 、 そ れに伴い、 電極性能も飛躍的に向上す
る。 まず、 アルカリ型H2-02燃料電池は、 作動温度が100 0C以下と低く、
ることがわかる[ 26J。 酸化物などについては粒子径の小さなもの(表
また低コストでの作製が可能という特徴を有しているが、 純駿素を必要
-8 -
-9-
Tab1e 1-4
Meta1
Li
A1
Mg
Ca
Zn
Fe
E1ectrochemical
equiva1ent
(mA . h /g)
3860
2980
2200
1340
820
960
Tab1e 1-5
Comparison of metal /air cell systems [64J
Theoretical
specific energy
(mW. h/g)
13000
8100
6 800
4600
1300
1200
Theoretica1
cel1 voltage※
(V)
Operating
vo1tage
(V)
3.4
2.7
3.1
3.4
1.6
1.3
2.4
1.6
1.4
2.0
1.2
1.0
Comparison of two types of brine e1ectro1ysis
1) Conventiona1 method
Cathode
Anode
Tota1
E t
2H20十2e2C12H20
(2NaC1
一
+
+
2C12H20
2.19 V
H2 + 20HC12 + 2e-
ー・4・
ー-
E
H2 + C12 + 20H2NaOH + H2 + C12)
回一ー
--,J・
c
3.2 V
一
ll) New method using oxygen cathode
※ cell voltage using pure oxygen
Cathode :
Anode
とするので現在のところスペースシャトルなどの特殊用途に限られてい
Tota1
る。 金属-空気電池は酸素(空気)を正極活物質、 金属を負極活物質に
E t
した電池で、電解液には30 wt%程度のKO Hが用いられる。 表1 - 4 [64Jに
(1/2)02
2C1-
+
H20十2e→C12
(1/2)02 + H20十2C1(2NaC1 + (1/2)02 + 2H20
0.96 V
E
c
=
→ 20H+ 2e-
→C12 + 20H→2NaOH + C12)
2.2 V
示すように、 エネルギー密度が高く(1000---13000 mWh /g ) 、 しかも常温
作動が可能といった特徴をもつので、 電気自動車用等の移動月]電源とし
て注目される。 また、 特にZ n, F eを用いた空気電池は充電が可能な二次
E t
E c
Theoretica1 decomposition vo1tage
Ce11 vo1tage
電池化の可能性もある。 三番目の応用例である酸素陰極を用いる省エネ
ルギー型の食塩電解法を従来法と比較して表1 - 5に示す。 従来の水素
電 力を 削 減 できることになる。 通 常 の 電 解で 発 生 する 水 素 は大 部 分 が火
発生陰極を用いた場合の理論分解電圧2. 19V (槽電圧: 3. 2 V )に対して、
力発電所の熱源として用いられているが、 このような水素の利用を考慮
酸素還元陰極を組込んだ場合 は理論分解電圧O. 96 V (州電圧※
しでも、 約17%のエネルギ一節減となる。 このように日本のように特に
: 2. 2 V)で
あり理論的には1.2 3Vもの低減化、 すなわち省エネルギー化を図ること
電力コ ストが高いところでは、 電解コストの低減率がかなり大きいとい
が可能である[ 8,9J。 実際の楠電圧の低下は、 それより小さく、 約1Vで
える。
あると期待されるが、 それを1. 0 Vとした場合にも単純計算で実に31%の
第3節
※
ぺロブスカイト型酸化物触媒の特徴
この電圧を得るには次の条件を満足することが必要である。
o 800C、 30 wt% N a OH中空気流通下において 、 電流裕度
2
( 0. 8 V v s. RHE
-125 mV v s. Hg / HgO)
>300 m A /cm
=
理想的なぺロブスカイト(CaTi03)型酸化物は、 一般化された化学式
A B 0 3で表記することができ、 この3種類の元素を1 : 1 : 3の割合で含む
立方体が基木構造となっている。 Aカチオン( 2 Ht煩の金属のうちイオ
- 10 -
- 11-
Functions and applications of perovskite-type oxides
Table 1-6
Bカチオ
ンは8つの頂点(6配位)すべてに、 また酸素原子は立方体の12辺の中央
に位置する(図1 - 4)
0
Aサ イ トにはランタノ イ ド系元素、 アルカリ
BaTi03
Pb(Zr.Ti)03
Pb(Zr,Ti)03
(Pb,La)(Zr,Ti)03
(La,Ca)Mn03
(La,Ca)Cr03
BaTi03
(La,Sr)Co03
HxW03
Electrochromism
Oxide-ion conductivitv La(A 1. Mg) 03
(La,Sr) (Co,Fe)03
Mixed conductivity
Ba(Pb,Bi)03
Superconductivity
(La,Ba)2Cu04
YBa2Cu30x
(La,Sr)Co03
Cata1ytic property
(La,Sr)Mn03
y
y
y
t
tyt
- mi
it-
ン半径が大きい方)が 、 各立方休の巾心に位置し(12配位)、
l C S V
VJC ・
司よ
噌ム・
噌4・
1ム円し・
41し・
huDlPAFAFAQU
l rt +L
1r・
・
PU+L TA+L ρUPU
‘ょ C +Le n u
r e c e gd
+L1i e14a n
puρU司lムρvm川ハυ
c
eoeco1
--z o r r・
ρ〉ρUFよT4γムm出
1VJ e e e
1・
・
Structure of perovskite-type oxide.
Fig. 1-4
E xamp1es of application
Materials
Functions
Capacitor
Transmitter, Lighter
Infrared sensor
Picture recorder
Magnetic material
Heating element
Thermistor
Gas sensor
ECD device
Fuel cells
E lectrode, Gas separator
E lectric power transmission
Electric power strage
Transportation (Train.Ship)
Electrode cata1yst
Car exaust catalvst
土類金属など28桓類の元素を用いるこ とができ、 またBサ イ トには周期
率表の安定元素の半分以上である50 fTI類も の元素が使えることが分かつ
ており、
これまでに数百種穎の硯想的あるいは変形したペロブスカ イ ト
すな わ ち 、
ぺロブス カ イト型 際 化物 の 触媒関連分野への応用 は 、 表 1
示 すよ う に 、 気相 反応 触 媒(非 7E 気化学的触媒作用 ) と電極触媒 (電
型酸化物が報告されている[6 5J。 さらに、 Lal-XS rXC01-yF ey0 3 などのカ
- 7 に
チオ ンを混合した化合物も存在するので、 その組合せにより非常に多く
気化学的触媒作用 ) に 大別 さ れる 。 ま ず 、 気 相 反応触媒 とし ては 、 自動車
の化合物を合成することが可能である。 ペロブスカ イ ト型酸化物はこの
排ガス中のNOxやCOの除去[60,68,69J 、炭化水素の酸化[70,71 J 、ある
ようにA、
Bサ イ トの一部を他の金属で容易に置換することができるが、
いは水素化や水素化分解[72.73J 用などとしての報告がある。 ペロブ
この ことにより酸化物中での金属 イ オ ンの異常原子価や混合原子怖の安
スカイト型際化物上での触娘反応機情は、表面反応で進むSuprafacial機
定化が可能 となったり、 また酸素空孔などの欠陥構造を有する場合が 多
構と、 バルク酸素が関与するIntrafa c ial機構に分知されており[74J、
い。
比較的低温でのCO酸化反応がSuprafa c i al機鴻で、 またNOx除去反応は、
また、 表1 - 6に示すように半導体的性質、 誘電性、 超伝導性、 イ
オ ン 伝導 性 、 混合導電性 などの 種
々
の 電気的性質 あるいは酸 化 触政能 を
Intrafa c i al機構で進むことが知られている。 気相反応の触媒活性はぺ
もつことも可能であるため、 各穏の機能性材料として応用研究が進めら
ロ ブス カ イ ト 型酸化物の B サ イト イオ ンの 単独酸 化物の活 性 と相関 があ
れている。 特にエレクトロセラミックス としては既に実用化されている
ることが知られている[75J。 例えば、 L aB03 ( B =V, Cr, Mn. Fe.
もの も 多 い。
N i )上でのCO酸化反応の活性は、 B = Co が�大であり、 B= Co > Ni >恥
ここでは 特 に木研究 と関連 する触奴材料 とし ての応用 例 を
以下 に示す [ 6 6 .6 7J
>> Fe > Cr > Vである。
。
12
C o,
この序列は結品場安定化エネルギ一、 遷移金
13
属d軌道のエネルギ一対称性、 収若酸素、 M-O結合エネルギーとの関係な
どで説明されている[71 , 76 J。
また、 Aサイトイオンは、 イオン半径
や電気陰性度などの違いによりBイオンの電子状態などを変化させ、 間
接的に活性に影響する。 例えば、 AFe03上でのメタノール酸化活性は、 A
= Gd>Eu>Nd>Pr>Laとなり、これはFe-O結合の共有結合性が、減少する序列
Table 1-7
Applications of perovskite-type oxides as catalysts [6 6J.
と一致している[77J。 さらに、 Aサイトの一部を、 契原子価イオンで
Applications(Reactions)
Category
ρν
原子価である C04+や酸素空孔を生じ、 飛躍的に触媒活性が向上すること
s n+L
ao s
1vd
Tn・
pt l
nd
- FU
【bnd+L
ndρund
FUr e
y-A
置換することによって触媒活性が大きく変化することが多い。 例えば、
3
La C o03においてL a +の一部を Sr2+で置換すれば、 電石zy補償のために異常
が知られている。 同様な効果は、 Bサイトに部分程換を行った場合でも
(例えば、 LaMnl-y CUy03)得られている。 また、 べロブスカイト型自変化
ーよ
物のもつ電子および酸化物イオンの混合導電性および耐般化性を利用し
• •
げられる。 これらは上記の気相触媒活性に加えてペロブスカイト型酸化
•
アルカリ型燃料電池用の酸素陰極、 あるいは酸素センサ用電慢などがあ
14
ρv
C1j141J S\/
-inu
1i nu nU
1io e o
So
1
1 vd・
-ムC・
e14t
t
ut
手よC1ic r o u
ue uo r 1i
+L ハV
Au cu
パu nu
ρU
40e £ie n e v
- TA r e e e
s可よ
x e
o nnn e n
e --e n e
σb
AUσb1iσむρu T4
・
1vd aVJσbe vd
14X LAX Vd
+LX
OハUτinu x anu
s fkA ( O W (
第二の電極触媒の応用としては、 高温固体電解質燃料電池( SOFC)や、
e
AUふし
o s
r y
1i
』TL
戸Und
+L
ρU
1ind
hドUFU
容易になるばかりでなく、 耐熱性がかなり向上するという利点、がある。
E
物にすることにより、 単独酸化物に比べて、 活性の向上、 制御が比較的
.CO (hydrocarbons) oxidation
.NO reduction. NOx removal
'Car exhaust catalyst
'Partial oxidation of
hydrocarbons
. Hydrogeneration
• Hydrogenolysis
Materials
LaM03(MニCo 仙1)
(La,K)(陥1,RU)03
(La, Sr)(CO,RU)03
AB03(A=Ca,Sr,Ba
BニTi.Zr,Ce)
LaM03
(M=Co,Rh)
(La,Sr)Co03
(La,Sr)陥103
(La,Sr)Co03
(La .Sr)Mn03
(La,Sr)(Co.Ni)03
(La, Sr)(Co,Fe)03
La肋103
たものである。 例えば、 SOFcmの酸素屯極としては、 Lao. 5 S rO. 5B03 (B
= C O , Mn, Fe)は、 いずれもPt電極よりも高い活性を示すことが報告さ
れている[ 78]。 特に、 B = Coが最も高活性であるが、 La-Co-O系のペ
ロブスカイト型酸化物は、 安定化ジルコニアとの反応を起こして劣化し
やすいので、 Mn系( Lal-xA'xMn03(A'= Ca, S r)等)の酸化物が注目され
つの効果が影響していると考えられているが、 Aサイト金属としてはLa
ている。 また、 LaMn03系は熱、膨張係数が安定化ジルコニア に近いといっ
が、 置換量( x) は、 0.2--0.5付近が最も高い活性を示す。 酸素センサ用
た特徴も有している。 さらに、 固体電解質としてプロトン導電性を示す
の電極としては、 Lal-x SrXC01-yMy03(M = N i,Fe)系酸素電極を用いた安
ベロブスカイト型酸化物(Ba Ceo. 9Ndo. 103)を用いたSOFC の報告[79 J
定化ジルコニア酸素センサがPt電極を用いたセンサよりも、 応答速度が
もある。 アルカリ型の酸素電極としては、 前に示したLal-XSrXCo 03系
速くなり、 しかも低温でも作動可能となること[ 82Jが報告されている。
[3 9-42J、 A o. 8SrO. 2C003 (A = La,Nd,Pr, S m )系[80J
またLaB03 (B =Cr,Mn,Co )電極を用いた常温作動型La F3際素センサでも
,
Lal-xA'x Mn03
(A・ = Sr, K, Pb)系[43,44J, SrB03 (B = Fe,Co )[81 Jなどの報告がある。
応答速度および感度が向上することなどが報告されている[83J。
置換元素あるいは置換量の違いによっておこる電極性能の変化は、 ペロ
ブスカイト型酸化物自身の電気伝導度と酸化物イオンの拡散係数の二
- 14 -
- 15 -
箔4節
第3章ではガス拡散型カーボン�恨の性能に及ぼすべロブスカイト型
木研究の目的と概要
酸化物触伐の添加効果について検討し、 m慢の高�流宿度化のための基
アルカリ溶液用のガス拡散型破素電極は、 前節までに示したように多
本的な指針として、 まず第一に酸素の直接4電子還元活性に優れた電極
くのエネルギ一変換システムへの応用が可能である。 しかし、 これらの
触媒の添加呈:を電極J底抗を増加させることなく多くすること、 第二に過
システムの実用化のためには貴金属に代る安価で高性能な電極触煤の開
酸化水素分解能の優れた電極触媒を炭素担体中に高分散させることのこ
発、 及び、 その触媒を用いた酸素電恨の高電流密度化がi設も重要な課題
つが重要であることを明らかにした。
であると考えられる。 ところで、 木研究で取り上げた ぺロブスカイト型
第4章では、 電極性能に及ぼす電極防造の影響について検討し、 第3
酸化物は、 前述したように府成金属イオンの組合せや部分置換により物
章で明らかになった電極の高電流?密度化法の一つである右傾触煤を電極
性を比佼的簡単に制御でき、 しかも触媒活性が白金に匹敵するか、 ある
抵抗を大きくすることなく多く添加するための最適電陸出造として二層
いはそれ以上のものが得られる可能性のある電極触媒の一つである。 し
構造が有効であること、 およ びその作型法としてホットプレス法が有効
かし、 1970年にMedowcroftによって酸素電極触媒としての可能性が示さ
であることを明らかにした。
れてから20年以上過ぎたにもかかわらず未だ実用的な電極が完成してい
第5章では、 アモルファスクエン酸前駆体法で作製した高表面積のぺ
ないのは、 ベロプスカイト型際化物白身の触媒能を中心にして研究が行
ロブスカイト型酸化物が触媒の高分散添加に特に有効であることを見出
なわれてきたため、 電極の実用化のための設計指針がまだ確立していな
し、 第4章の方法により作製したガスi広散型電極により特に高性能な酸
いことに起因していると思われる。 したがって、 実用化が可能な粍度の
素電極を得ることができることを示した。 さらに、 ガス比散型電極の性
高性能な政素m慢を得るには、 酸化物触媒ーカーボンーテフロン系の複
能に及ぼす電極触探の役割lを明らかにした。
合材料としてガス!広散型電慢をとらえ、 実用的な見地からの電極触媒の
第6章では、 高表面積ペロブスカイト型酸化物を用いたガス鉱散型電
役''!;lj、 電極内部での酸素還元機構の解析、 それらに基づいた電極の高性
極の限素発生特性を検討し、 La-Co系酸化物が酸素還元活性のみな らず、
能化(高電流密度化)に関する研究が不可欠であると考えられる。
酸素発生活性の両者とも優れた2元機能特性を示し、 金属一空気2次�
そこで、 本研究では、 ペロブスカイト型酸化物触媒を用いたガス拡散
型酸素電極について、 酸化物触媒ーカーボン系の酸素還元機構、 ガス拡
散型電極の性能に及ぼす諸因子を調べ、 それと電極性能との関連を明ら
j也用酸素電極として非常に有望であることを見出した。 さらに、 同電極
を用いた亜鉛一空気電池を試作し、 その特性を評価した。
以上の結果を第7章でまとめ、 本研究の総括を行なった。
かにするとともに、 これらの知見に基づいて実用的でしかも高性能な酸
素電極を開発するための設計指針を得ることを目的とした。
第2章では、 ランタンー遷移金属系ベロブスカイト型駿化物触媒上で
参考文献
のアルカリ溶液中での酸素還元機慌を回転リング ・ ディスク電極(R R
D E)法、
および過酸化水素分解能の測定等により系統的に調べ、
Bサ
1)
スフォーラム(1987),
イト金属の種煩による反応機構の違い、 欠陥構造との関連について明ら
かにするとともに高活性な酸化物触媒の探索を行なった。 また、 反応機
構の違いによる極々の酸化物の分績を行なった。
-
16 -
例えば、 笛木和雄、 高橋正雄監修、 燃料電池設計技術、 サイエン
2幻)
例えば、 F.G. Wi
口11上,
D.
p.
82,
p.
134.
"Power Sources for E1ectric Vehic1es
McNicho1 et a1., Editors, E1sevier (1984),
- 17 -
p.
573.
Khrushcheva, Electrochimica Acta, 17, 1625 (1972).
Yamanaka, K. Otsuka, Chem. Lett., 1988, 753.
1.
12)
古屋長一、 吉羽
13)
古屋長一、 小 野 恵美、 電気化学協会第57回大会話抗要旨集(1990),
30)
a
pv
;i
m
・
14
・H
戸し
o
fム
+L
FU
ρu
Ti
pu
,
+L
nd nし
十L AA
PU
AA
刃凶
4E
E4
1i nHU
門,I つ'M
41ム
-E'A '
げ一
'
口一
'
円d
c
・
t4
m
・
1ム
'n
pu
ハ)
TA
+し
C
e
--よ
円ドu '
σb
'
Shimizu, N. Miura, N. Yamazoe, Int. J. Hydrogen Energy,
,
n
pU HU
:ょ e
【\以 【ku
u
小i
nD
Fし
vv Fし
・A
17, 1223 (1987).
C
・
噌14
wv
(1974).
M.N. Mahmood, D. Masheder, C.J. Harty, J. Appl. Electrochem.
Y.
o
n
nu nd
a
v
-J ・ ρv
m ) B
ndウI
hU円hu
nヨ1U
、・1ノ
nr'M
q叫U
M.N. Mahmood, D. Masheder, C.J. Harty, J. Appl. Electrochem.,
414・
AA fL Hn
31)
17, 1159 (1987).
16)
T. Tomida, I. Nakabayashi, J. Electrochem. Soc., 136, 3296
(1989).
洋、 記化、 57, 261 (1989).
p. 47.
15)
の〆】
守iA
Fhd
eE'A
V.S. Bagotzky, N.A. Shumilova, G.P. Samoilov, E.I.
,
29)
1i
t
m
‘,iム +L ρM
2
e
'n
IL Fし
W.M. Vogel, Electrochimica Acta, 1], 1821 (1968).
2076 (1990).
11)
14)
28)
げ一
137,
­
ワJM
K. Otsuka, Y. Shimizu,I. Yamanaka, J. Electrochem. Soc.
m
l
円U '
oU 9u
0
・
'n n
QU m
Ftu nd
e
o
'n
'
TA
m川 pu 9u +'し
ρU ハU m川 FU
'hu fA 9u ou
PU +L vd 1i
o
c
Tム
円HU
r
e
e
ふILV 寸14 QU ­
c
nE
viJ
e
噌14 ・
中i '
PU 1よ
9u
p
,
vd
p
e
u
r
nu
F"A
10)
・
M川
(1981).
160, 351 (1984).
TJ AA o
ヴb
nd
ゐIL ytJ m
qM
円d
・
14
'
VA
H.B. Johonson, R.D. Chamberlin, U.S. Pat. No. 4,244,793
u
σhu
什可 nu
Ju o
M川 ρu
n
w
LU
u
-
9)
26)
'L
TJU
R.L. LaBarre, U.S. Pat. No. 4,221,644 (1980).
古屋長一、 鈴木祐治、 電化、 57, 93 (1989).
ww
8)
哲、 電化、 56, 361 (1988).
,
nd
o
n
vd a
m
t
o
a
E. Yeager, ソーダと塩素,1980,147 (1980).
哲、 本尾
25)
pu
7)
Power Sources, 7, 331 (1982).
、、taノ
円Fl
nJLM
、、,J、、』/、、,j
--u nhU
d斗A Ph-
古屋長一、 鳥越
S. Takahashi, J.
σb
p. 42-14.
TL
24)
中l
TJ
and Fuel Ce11s", D. Linden, Editor, McGrow-Hi11 (1984),
Ti mw fL AA flk M川 14一 cu
例えば、 E.L. Littauer, J.F Cooper, "Hand Book of Batteries
n
\ノ ,
U
vn - HM
Qd1i
e
n『d
po ρv
s
' 円I' '
qu σむ
中1
ndワIHO
1i o
T -i o
fk vv \/ ・ \/ U
ふし
ハu fu nJbl
' O
qL ・ ワi
・
円i
M川
Ti
一
M川
QdM 9 C qu
。汽U
一
no - -i ・ 1i
nHu
-
3)
33)
E.R.S. Winter, J.
34)
松田好晴、 山下勝己、if51R芳雄、 電化、
35)
M.H. Miles, Y.H. Huang, J. E1ectrochem. Soc., 125, 1931
Catal., 6, 35 (1966).
51、
925 (1983)
(1978) .
13, 345 (1988).
17)
古屋長一、 鈴木祐治、 川原隆志、 電化、 56, 900 (1988).
18)
K.E. Gubbins, R.D. Walker, Jr., J. Electrochem. Soc., 112,
469 (1965).
19)
化学便覧基礎編、 白木化学会編(1996), p. 624.
20)
I. Morcos, E. Yeager, E1ectrochem Acta, 15, 953 (1970).
21)
M. Appe1, A.J. Appleby, Electrochem Acta.
22)
A.J. Appleby, J. Marie, Electrochem Acta, 24, 195 (1979).
23)
J. Giner, J.M. Parry, M. Turchan, J. Electrochem. Soc., 116,
- 18 -
23, 1243 (1978).
36)
W.J.
King, A.C.C. Tseung, Electrochimica Acta, 19, 485
(1974).
37)
M. Savy, Electrochimica Acta, 13, 1359 (1968).
38)
J.R. Goldstein, A.C.C. Tseung, J. Phys. Chem., 76, 3646
(1972).
39)
D.B. Meadowcroft, Nature, 226, 847 (1970).
40)
R. Manoharan, A.K. Shukla, Electrochimica Acta, 30, 205
(1985).
- 19 -
41)
T. Kudo, H. Obayashi, T. Gejo, J. E1ectrochern. Soc., ヰ2,
159 (1975).
42)
T.J. Gray, Materials Science Reserch, 11, 479 (1978).
62)
M. Watanabe, S. Saegusa, P. Stonehart, Chern. Lett., 1988,
1487.
A.C.C. Tseung, H.L. Bevan, J. Electroana1. Chern., 竺, 429
(1973).
43)
61)
Y. Matsurnoto, H. Yoneyama, H. Tamura, J. E1ectroanal. Chem.,
63)
渡辺政演、 表面、
64)
E.L. Littauer, J.F. Cooper, "Handbook of Batteries and Fuel
44)
松本泰道、 佐藤栄一、
45)
J.P. Randin, J. Electrochern. Soc., 121, 1029 (1974).
46)
J.O・M. Bockris, J. McHardy, J. Electrochem. Soc., 120, 61
48)
899 (1988).
Ce11s", D. Linden, Editor, McGrow-Hi11 (1984), p. 30-1.
83, 319 (1977).
47)
担、
日化、 1981、
1709.
65)
R.M. ハーセン、 サイエンス、
66)
a)山添
盟、
48 (1988).
昇、 寺岡靖剛、 触媒、 辺、
b)寺岡靖同11、 山添
昇、 表而科学、
196 (1983).,
立、
83 (1990)
(1973).
67)
似鳥泰平、 中村悌二、 御回生誠、 込、 206 (1983).
H.S. Horowitz, J.M. Longo, H.H. Horowitz, J. E1ectrochem.
68)
E.M. Vogel, D.M. Johnson, Therrnochirnica Acta, 11, 49 (1975).
Soc., 130, 1851 (1983).
69)
D.W. Johnson, Jr., P.K. Ga11agh1er, F. Schrey, W.W. Rhodes.
Ceramic Bu11etin, 55, 520 (1976).
A. Bettelheirn, R. Parash, D. Ozer, J. E1ectrochem. Soc.,
129, 2247 (1982).
70)
中村悌二、 御園生誠、 内烏俊雄、 米田幸夫、
49)
A. Fuhrrnann, K. Wiesenur, J. Power Sources, 6, 69 (1981).
71)
J.M.D. Tascon, L.G. Tejuca, React. Kinet. Cata1. Lett., 15
50)
R. Jasinski. Nature, 201, 1212 (1964).
51)
R. Jasinski, J. Electorochem. Soc., 112, 526 (1965).
72)
L.A. Pedarson, W.F. Libby, Science,立.2"
52)
J. Zagal, P. Bindra, E. Yeager, J. E1ectrochem. Soc., 127,
73)
K. Ichirnura, 1. Inoue, 1. Kojirna, E. Miyazaki, 1. Yasurnori
53)
1980、 1679.
185 (1980).
1355 (1972)
1506 (1980).
Proc. 7th Intern. Congr. Catal., ed. by T. Seiyarna, K.
V.S. Bagotzky, M.R. Tarasevich, K.A. Radyushkina, O.A.
Tanabe, Kodansha and E1sevier, Tokyo and Arnsterdarn (1981),
Levina, S.I. Andrusyova, J. Power Sources, 2, 233 (1977/78).
Part B, p. 1281.
54)
O. Ikeda, K. Okabayashi, H. Tarnura, Chem. Lett., 1983, 1821.
55)
H. Behret, H. Binder, G. Sandstede, E1ectrochirnica Acta, 20,
74)
57)
三浦則雄、 訪日内
58)
V.M. Jalan, C.L. Bushnell, U.S. Pat., No. 4,136,059 (1979).
59)
渡辺政底、 本尾
60)
E.M. Vogel, D.W. Johonson, Therrnochimica Acta, 11, 49 (1975).
市、 清水防一、 山添
哲、
日化、 1988、
- 20 -
昇、
日化、
1987、
617.
1308.
寺岡堵剛、 田上義貴、 山添
研究科報告、 6、
T. Kudo, A. Ishikawa, G. Kawarnura, H. Okarnoto, J. Electrochern. Soc., 132, 1814 (1985).
R.J.H. Voorhoeve, "Advanced Materials in Cata1ys1s",
Acadernic press, New York (1988), p. 129.
75)
111 (1975).
56)
日化、
昇、 清山哲郎、 九州大学総合理工学
9 (1984).
76)
1.
77)
T. Arakawa, A. Yoshida, J. Shiokawa, Mat. Res. Bul1., 15,
Kojirna, H. Adachi, 1. Yasurnori, Surf. Sci., 130 (1982).
347 (1980).
78)
山本
79)
H. Iwahara, H. Uchida, K. Morirnoto, J. Electrochern. Soc.
治、 武田保雄、 菅野了次、 富同善之、
- 21-
日化, 1988, 1324.
137.
462 (1990).
80)
H.
Obayashi.
81)
Y.
Takeda,
83)
T.
Inoue,
12.
(1982).
N.
Seki,
2523 (1990).
J.P.
Lukaszewic s,
L711
Res. Bull..
T. Kondo,
137.
28,
Mat.
R. Kanno,
Elec trochem..
82)
T. Kudo.
275
K. Eguchi.
O.
H.
1.1.
1409
Yamamoto,
Arai.
J.
J.
(1978).
Appl.
Elec trochem. Soc.,
第2章
N.
Miura,
N.
(1989).
- 22 -
Yamazoe,
Jpn.
J.
Appl.
Phys.,
ペロブスカイト型酸化物触媒による
電気化学的酸素還元の機構
第2章
ベロブスカイト型酸化物触媒による電気化学的酸素還元の機構
第l節
緒言
第l章で述べたようにアルカリ水溶液中での酸素の電気化学的還元反
応は、 水素-酸素燃料電池、 金属-空気電池、 省エネルギー型食塩電解
法 な どの エネルギ 一 変 換 プ ロ セ スの 実 用 化の 鍵 となる 重 要 な反応である。
酸素の還元反応は高いカソード分極を含むので電極の高性能化のために
は、 侵れた;電極触媒が必要である。 従って、 優れた酸素還元用ガ ス拡散
型電極を開発するために、 第一に、 酸素の電気化学的還元反応に対して
高活性で化学的に安定な、 電極触媒の探索、 開発が重要であると考えら
れる。 前述したよう にこれ ま でに電極触媒として数多くのものが検討さ
れており、 貴金属系触奴の活性がかなり高い。 ただし、 この六金属系触
媒も寿命の点で ま だ問題がある[ 1 J。 一方、 木研究で取り上げたぺロ
ブスカイト型酸化物は、 次のよう な優れた特徴を有している。 すなわち、
( 1 )アルカリ‘溶液巾でも安定で、 遷移金属を高原子価状態や、 混合原子
価状態で安定させることができる。
成の制御が可能である。
(2)種々の元素を用いた広範囲な組
(3)導電率が高くかっ表而積を大きくする合成
条件を選ぶことによって、 貴金属材料に匹敵する高性能な電極材料を見
出すことができる可能性がある。
そこで、 本章では、 高性能なガス拡散型酸素電極を開発するために、
ま ず 、 高 活 性な 電 極 触 媒 を 探 索 することを 目 的として、 ラ ン タ ン ー 遷 移
金属系の一連のぺロブスカイト型酸化物触媒上での酸素還元反応機構に
ついて検討した。 酸素電極反応機備については、 これまでに多くの研究
がなされており、 回転リング ・ ディスク電極(Rotating ring disk ele­
ctrode; RRDE)法による酸素還元挙動の解析により、 例えばNiC0204のス
ピネル上では中間生成物である過酸化水素イオン(H02-)を分解する触媒
として働くこと[2 J
、
LaN i03 [3J、Lao. 5SrO. 5C003 [ 4 J 上 では、 酸 素
の直接4電子還元反応と過酸化水素イオンの分解を経由する2つの経路
で進むことなどが示唆されている。 ただし、 その電極触媒の対象が活性
- 23 -
これらの
の高いといわれている一部の酸化物に限られているし、 また、
酸化物上でも酸素還元過程で生成の認められた過酸化水素イオンの挙動
Table 2-1
についてはまだ明らかになっていない点も多い[5 J。 後述するように、
Preparation of perovskite-type oxides1)
カーボン単独の電極上では酸素の2電子還元により過酸化水素イオンだ
けが生ずることが知られている[ 1 , 2 J。 したがって、 カーボンと混在
する酸化物の触版活性や作用機摘を把握するには、 従来のように酸化物
つい
焼結休日,7 Jやテフロン結着型電極[7 ,9Jを用いた酸化物単独に
ての 種々の方法による検討よりも、 実際のガス 拡 散 型電極と 同 様 にカー
ボンと酸化物の混合系を用いた検討の方が適していると思われる。 した
がって、 本章では、 酸化物を添加したカーボンベーストを用いるRR DE法
による酸素還元挙動の解析や過酸化水素分解能の測定などを系統的に行
Starting materials
Sarnples
A site cations
LaCr03
La陥103
LaFe03
LaCo03
LaNi03
La(CH3COO) 3
Lal-XSrxCo03
(x
O. 2, O.4, 1.0 )
=
とを目的とした。
Lal-xSrxMn03
(x 二0.2, 0.4)
2.
1
La(CH3COO) 3・1.5H20
+
Co(CH3COO)2・4H20
La(CH3COO)3・1.5H20
+
陥1(CH3COO) 2・4H20
Sr(CH3COO) 3・1.5H20
Lal-xSrxFeo. 6COO. 403
(x
0, 0.2, 0.4
0.6, 0.8, 1.0 )
La(CH3COO)3・1.5H20
Sr(CH3COO) 3・1.5H20
Co(CH3COO)2・4H20
Lal-XSrxFelーyMny03
(X,y)
(0.2 0.8)
(0.4, 0.4)
La(CH3COO) 3・1.5H20
Fe(N03)3・9H20
Sr(CH3COO) 3・1.5H20
陥1(CH3COO)2・4H20
Lao. sSro. 2COO . 6MnO. 403
La(CH3COO) 3・1.5H20
Co(CH3COO)2・4H20
=
第2節
1.5H20
Cr(N03)3・9H20
陥1(CH3COO) 2・4H20
Fe(N03)3・9H20
Co(CH3COO)2・.tH20
Ni(CH3COO)2・4H20
Sr(CH3COO) 3・1.5H20
なうことにより、 これらの酸化物をその触媒作用の違いにより分類する
とともに、 カーボン電極に添加する酸化物触媒に対する要件を見山すこ
•
B site cations
実験方法
=
試料調製
本章で用いた1 9種類の ペロブスカイト型酸化物触媒は、 触媒研究の分
野で多用されている一般的な酢酸塩分解(Acetate De c ompo s i t i on ; A D )
法[1 0,11 Jにより調製した。 表2 - 1に本章で用いたペロブスカイト
型酸化物とそれらの調製に用いた出発原料を示す。 これらの般化物を調
製するには、 まずそれら金属嵐を日的の化学量論組成になるように秤量
し、 イオン交換水を加えてホットプレート上で(約8 OOC)完全に溶解さ
せて混合水溶液とした。 これを撹枠しながら濃縮、 蒸発乾固させたのち、
約3500Cで約3 0分間加熱して金属塩を完全に分解させた。 これを粉砕 ・
混合したのち 、 空気中において8500Cで10時間焼成した。 L aNi 0 3につい
ては、 3500C分解物と同長のNa2C 0 3をフラックスとして用い、 9000Cで10
時間焼成した[ 12 J。 焼成後、 N a2C03は大量の温水で洗い流した。
- 24 -
,
Fe(N03)3・9H20
十
十
十
+
+
Sr(CH3COO) 3・1.5H20
+
陥1(CH3COO) 2・4H20
1 ) Acetate decomposition (AD) method .
Calcination condition; 850oC. 10h in air
(LaNi03; 900oC, 10h in air with Na2C03 flux).
なお、 調 製した酸化物の金 属組成は仕込組成そのままとした。
Disk electrode
2.
Ring electrode
回転リング ・ ディスク電極( Ro tating r i ng disk electr ode;
2
RRDE)法
ディスク(円盤)状の電極を回転させると図 2 - 1のように溶液の対
02
流が起り、 反応物質を含む電解液がディスク電極表而に弛1mIJ的に輸送さ
れる。
H20
この時回転ディスク電極を用いて対流を数学的に解ける状態(層
11E
A41
O
流状態)で行なえば、 反応物質の電極表面への輸送が一定の状態で起こ
↑
02 H20
るた め 、 流 れる 電 流 値も 数 学的 モ デ ルを 用 いて 理 論 的 に解くこと が 出 来
る[13J。 回転リング ・ ディスク電極はこの回転ディスク電極の周囲に
0
H
さらにリング電極を備えており、 回転によりディスクからリング方向に
輸送される溶液中の生成物をリング電極上で検出することができるよう
に工夫したものである。 本研究では、 このRRDE法を用いて、 包-伍反
Fig. 2-1
Working mechanism of the ring-disk electrode.
応中間体である過酸化水素イオンの挙動を調べることにより騒々の反応
媒上での酸素還元反応機構の解明に適用した。
(a)
2.
2.
1
RRDE測定装置
RRDE測定にはガラス製セルを用い、
これに1
:;:;ntiomHRecO「d叶
\,ノ
'D
、
〆'a-z、
速度定数などのパラメーターを解析し、 ペロブス カイト型酸化物屯極触
�
MのNaOH水溶液を入
l e了ro円
れ、 純酸素ガ スを150 cm3/mi n でバブリングしながら、 リング ・ ディス
庁一寸汁
の範囲で回転させて定常状態での分極特性をデュアルポテンシ ョスタッ
ト(北斗電工製、 HR-I03B)により測定した。 参照極には同液組成のHg/
HgOm極を、 対極には白金らせん75恢を用い、 測定は250Cで行なった。
本研究で用いたリング ・ ディスク電極は、 図 2 - 2に示すように、 リン
グ電極には金を使用し、 銀製のディスク上の深さ0.5 mmの空間(キャビ
ティディスク)にペーストを注意深く充填してペーストディスク電極と
した[ 5 J。 ペーストは、 カーボン(キシダ化学製、 元素分析用カーボ
ン)単独、 あるいはこのカーボンと酸化物を所定の制合に混合したもの
に少量のPL動ノぐラフィン(M erc k製、 吸光度分析用)を加えてよく絞り
26
\�oterー+
Fig. 2-2
ミg
レ氏
。」
O
S
口J
門υ
・14
門H
rt
4,パu
・1
申し
一
FL
」
門MJF
門U
'
て
n
e
14
41
1
ハ)
4
nH川Fl
ρ」
日02
ク電極をむ極回転装置(北斗電工製、 HR-103A)により400から2500 rpm
Gloss cell
(poste)
DI
sk
l
Ring(Au)
Apparatus for the rotating ring-disk electrode measurement.
(a) Structure of the electrolytic cel1.
(b) Structure of the ring-disk electrode.
27
まぜて調製した。 ディスク電極の外径は5 mm, リング電極の内径は6 mm、
外径は9 mm、 ディスク電極とリング電極の電極間隔は0.5 mmとした。 電
LI
極寸法から計算した捕捉率※(N)は0.44である。 なお、 リング電極はアル
ミ ナ粉で研磨し、 イオン 交換水で 洗浄後、 測定溶液 中 で参照極に対して
-0.3
V
vs. Hg/HgOの電位で1分間前処理し、 その後+0.3
V
Hg/HgO
VS.
2 wヒ宅
H�O
2�2
に設定して分極特性を測定した。 なお、 RRDEでの柿j足率は、 次式に
よ り 理 論 的 に計 算 した。
2.
3
3
日
0
己
7
4司
、
.
「J
m
、G
1ム
c
m
』
」Gd
s
+
V14
ただし、 r1 :ディスク電極の半径、
ba七�
Magne七lC
S七l.rreど
一(Ha七er)一
にí'la七er
Fig. 2-3
(2-4)
β = (了3/r1)3 - (r 2/r 1)3
r
(2-2)
(2-3)
α = (r2/r1)3 - 1
a
』」
a
4
c
.-_
γ
­
+
そ一一Ther;nosta七
4ti
­
L arc ? an
2π
一
一
っ“
-
4π
( 1 + θ)3
1 + θ
3一/
/一i
つ1/2
ln
でふ-
L-qu
ハσ一
ηL一
F (θ) =
(2 -1 )
GJe
n -G
ln
ど・
l
U 1ム
sv ­
F(宅)
2
+β /3[ 1 - F(α) ]
'
α
2
(1+α+ß) /3{ 1 - F[( 否 )(1+α+ß) ]
-
ac
e
M
N = 1
bo七山
(3000cc)
Measuring apparatus fo r the rate of H202 decom po si ti o n.
r 2 :リング電極の内径の1/2、
. リング電極の外径の1/2
2.
4
酸素の昇混脱離曲線
常法[16J通り、 整粒した酸化物試料(0.5-1.0 g)を用い、 8000Cで1
過酸化水素分解能
過酸化水素分解能の測定には図2 - 3 に示すような装置[11.14Jを
用い、 ガス置換法により行なった。 すなわち、 反応容認に9 Mの N aOH を
40 cm 3 と約10 mgのぺロブスカイト型酸化物触媒を入れて800Cに保ち、 2
時間真空排気して酸素中で室混まで冷却した後、 ヘリウムキャリヤーガ
ス中、 100C /m i n で昇混し、 その時の脱離酸素を熱伝導度型検
出器( TCD)
で検
出 する こ とによ り 昇 温 脱 離 r l ! l 線 を 得 た。
wt%の過酸化水素水(三徳化学工業製、 原子吸光分析用試薬、 安定斉11無
添加)をすばやく滴下し、 その時の発生酸素量を測定することにより過
第3節
酸化水素分解能を求めた[15J。 なお、 過酸化水素( H 202)は pH 14以
上のアルカリ溶液中ではほぼ100%解離して過酸化水素イオン(H02-)とな
るので、 正確には過酸化水素イオンの分解能と記すべきであるが、
では便宜上過酸化水素分解能と円ぶことにする。
-
28
-
'--
'-­
3.
1
調製試料のキャラクタリゼーシ ョ ン
調製試料の結晶構造
図2 - 4にLa1-xSrxCo 0 (x = O. 0.2. 0.4. 1 .0)のX線回折ノぐターン
3
を示す。 ペロブスカイト型酸化物は、 理想的には立方品(cubic)である
- 29 -
(∞ONr 。ON)1i
(∞O{)li (=
N)lil守N戸)
11L
11 OON}11
1
O)11
記
」
0)
8
{)ti
(ニ
4
1
|」
い同ロγ|
(gOON)
O戸{
l- 00こ
l
。)Il
組合せに対して(2 - 5 )式で定義されるTolerance fact or (t)が、
r
t
尼( r
c、J
… )1
1!
o .75
t
三三
ー
+
r
。
B
+
r
0
)
1.0 である必要がある
径 で ある。 なお、
(2-5)
。 ここでr 0 は 酸素 イオン 半
1 . 0で立 方 品 と な る。 一例として Goldschmitイオ
ン半径を用いて計算した Lal-XSrXCo03系のTolerance factor(t)を図2
-4中に示しているが、 Sr置換した全範囲で、 0.75
L
三二
t
三二
1 . 0が成立
し、 すべてぺロブスカイト構造が可能であり、 xのt営加とともにtは 1に
LaO.6Sr0.4Co03
(t = 0.93)
近づくので結品構造も立方昂に近づくものと予想される。 木研究の結果
もほぼ対応している。 ただし、 SrCo02 5の場合のt因子はペロブスカイ
ト型構造の生成範囲にも入っているにもかかわらずペロブスカイト型椛
1J
「1
AHU
ηι
l」
FIl
SrCo02.5
(t = 0.96)
三三
A
l」
「l
門川υ
41Eゐ
lL
「l
LaCo03
(t = 0.90)
造が得られていないが、 これはt因子計算の時に仮定したようにAサイト
c、J
へのSrの置換量xに見合う形でC04+を生成することができずに酸素空孔
Eコ
。 なお、 Aサイト、
が生成するためであると考えられる
Bサイト
が 2障以上のイオンを含む場合には、 t因子は、 つぎの尖効イオン半径
20
30
を用いてを計算した。 例えば、 Lal-xSrxCo03では 、 Sr2+の置換によって
2 e (CuKα) / deg.
X
0.2では立方品よりわずかに歪んだ六方品 (hexa go nal) [菱而
体品 (rhombohedr al)]系の構造'をとり、
X
0.4で は 立方 品 と な っ た 。
これらはいずれもペロブスカイト型構造をとるが、
X
一
1 . 0では、 フラ
をとることがク〉か
スカイ ト型酸化物構造のAサイトが酸素1 2配位、
Bサイトが酸素8配
Bは、r
位の安定な多面休を作るにはそのイオン半径r Aおよびr
Aおよびr 8>0.51 Aでなければならない
30
。
.A.
> 0.90
さらにr Aおよびr 8の
(2-7)、
このときのAサイト、
(2- 6)
Bサイトそれぞれの実効半径r A 、 r 8 は、
(2 - 8)式で 算出し た。
r
A
r
B
La l -x Sr x M n 0 3 (x
が知られている
一
(1-x) r (La3+)
+
x r (Sr2+)
(2-7)
3
(1 - x ) r (C0 +)
+
x r (C04+)
(2-8)
ー
0.2
土品
ld
「l
nkU
4EB-企
t'」
「t
には、
ところで、 よく知られているように、 イオン結品構造を決定する
AB03のペロブ
イオン半径と電気的中性条件が重要な役割をする。 まず、
な る。
O
寸15」
EA
4E
q〆U
「il」
AB02 5)類似構造
.
この場合、 以下ではSrCo02. 5と表記する。
ウンミラライト (Ca2AIF e05
っ fこ 。
3
(La3+) l-x (Sr2+)x(C0 +) l-x (C04+)x03
寸ie」
門I0
・E'A
「lL
が、
ハHU
Fig. 2-4
Co-1+のみを生成すると仮定すると電気的中性条件より(2 - 6)式のように
X-ray diffraction patterns of La l - X Sr x Co0 3
Tolerance factor)
(x = 0, 0.2, 0.4, 1.0, t
0.4)系は、 カチオン欠陥構造をとること
本研究で使用したLal-XSrxMn03はx
一
0--0.4で
斜方 品 ( or thorho mbic) 系に帰属できる単相のぺロブスカイト型 構造、
た、 LaFe03は、 ほ ぼ立 方 品 、 LaCr03、 La N i 03はいずれも 立方 品 か ら わず
かに歪んだ六方 l同系構造をとった。 まfこ、 La l - xSr xF e o .
31
6
Co O 403はx =
0 . 2 カ 〈 、 正方品( t etra gonal)系、 x
=
0.4--1.0では、 斜方品系の構造
のいずれも単相のぺロブスカイト型酸化物が得られた。 なお、 ここで得
られた多成分系のぺロブスカイト型酸化物のほとんどは、 酸素欠陥を有
-500
している ので厳密にはLat-xA'xBl-yB ・y 0 3:!:Óとすべきであるが、 以下で
はすべてLal-xA・xBl-yB 'y0 3 と記す。
(Disk)
-400
三-300
、\
第4節
4.
1
凸
酸素還元反応機構
�
-100
リング ・ ディスク電極の分極曲線
図2 - 5に、 回転数900 rpmに おけるディスク屯極上で の敵素還元反
。
-
〈ュ\肖同
応に対する分極巾線[(a)---( c)J、およびそのときのリング電極上で のH02
のアノード酸化電流の変化[(a) '.-_,( c)'Jを示した。 ディスク電極にはカ
ーボン単独、 およびカーボンに酸化物 の一例としてLaMn0 3を5 0, 80wt%
30
60
90
添加したものを用いた。 カーボン単独の場合 一o . 1 V付近からディスク
120
電流( 1 D)が流れ始め、 -0.4 V付近で約200μAの限界電流に達する。 リン
(Ring)
。
グ電流( 1 R)についても1 0とほぼ同様な電位挙動をし、 その110:は1 D {i直に相}
捉率(N
-200
-0 ,ユ
(E
一 0.44)を乗じたものにほぼ等しい。 このことはカーボンディス
ク上ではO2の2電子還元によりH02ーが生成し、 それが分解されることな
Fig. 2-5
くリング電極まで到達していることを示す。 これに対して酸化物を 50,
80 wt%と添加した場合には、 カーボン単独の場合より限界ディスク電uîl.
-0.2 -0,3
-0,4
-0,5
HglHgO) / V
vs.
Rotating ring-disk currents at 900 rpm for 02 reduction
on a carbon paste with or without oxide.
(a)(a)': Carbon , (b), (b)': With 50 wt% LaMn03,
(c)(c)': With 80 wt% LaMn03
値( 1 D )は増大し、 酸素還元開始電位(VDS)もより貴な方向に移行してい
L
る。 また、 1 R値も酸化物を添加することにより小さくなっているし、 10
がかなり流れている場合で も1 Rがまったく流れない電位領域(-0. 1 V付
近)があり、 H02ーの生成歪がカーボンìti-独の場合よりかなり減少するこ
とがわかった。 以下では種々の酸化物 を80 wt%混合したカーボンベース
4
2
反応電子数の検討
酸素の還元が電解質溶液中の溶存酸素濃度に対して一次反応であると
( rpm) との問にはつぎのような関係が成
33
nG
/
一
-A
=u
+
ω
1一
32
。
K
41A
T』A
立する
lJ
可l
n/u
nJU
「|』
すると、 1 0と電極の回転数ω
ト電極について検討した。
(2-9)
なお、
7
0. 87
FhJ
X
10-3(mol/ cm3)、 D
1. 53 x 10-S(cm2/s)、
一
Co
O.0087(cm2/ s)
レ
2におけるBの値は、0.89
10- 2 mA(rpm)- 1/2であり、 上記の値とほぼ一致した。 図2 - 6に代表
/
/
となる。 これらの傾きからnを求めると、 カーボン単独ではn
/
り、 前に述べた結果と対応している。 一方、 LaFe03では、n
r
/
/
/
/ /
も/
〆
/
/
〆
〆
dF
J
/
'
/
/
, ,F
/
/
/J
/
,h7
/
f
/
//
' /
/
/
ワ
J
/
/
J
/ // 〆
【
〈E\QH\
t
-
何
3
l
O
/
/
/
4
30
3
酸素還元反応経路の検討
うに、 一つは( A)のような4電子還元により直接OHーを生ずる経路と、 も
50
あ るいは接触的にOHーまで分解される経路が考えられている
同じ記号を用いる。) とす ると、 それらの値と1Dおよび1 Rとの問にはつ
ぎの関係が成り立つ。
(2-1 0 )
敵 素 の 拡 散定数 (cm2/s)、 レ
Fa ra day定数、 A
Co
溶液の動粘
ディスク面積(cm 2 )を表す。 これよ
14
「1
d斗.
nJ'­
FIle」
2
り、 C 。、 D、 レがわかれば 1/1Dと 1/ω1/ をプロッ トすることにより、
Mo rc os
そ の 傾 きから 反 応 電 子数 n を求めることができる。 ここでtは、
が報告した250C、
のときのBの値、
B (n=2)
M KOHrl'でのカーボン記帳に対するn
2 .0
0.86 x10-2 mA(rpm)-1/2を用いて11371.した。
34
2
{(2k1/k2) (k3
+
+
+
A
内d
・vn
りJM
、
〆'E、
度(crn2/s)、 F
o
nu
酸素濃度(mol/cm3)、
α
+
、、E,J
-nr匂
'L
E
凋句
--vA
一
'rA'ν比
、
た
lレ
だ
1
A
般素1 molに対する反応市子数、
。
(i)--(iv)の各経路の反応速度定数をk1'"'-'k1 (以下、 全ての立にお いて
定数Bは次式で与えられる。
0.621 nFCoD02/3レ -1/6A( 2π/60)1/2
11l」
「hd
n/臼
「l'EL
う一つは(B)のように2電子還元によりH02 を生じ、 それが電気化学的
vs. l/Æõ plot for O2 reduction on a c arbon paste
or witho ut oxide.
Carbon, ( b): LaFe03, (c): La陥10 3
-O.5V (vs. H g/HgO), (2): -0.6V, (3):-O.3V,
-0.4V, (5): -0.4V, (6): -0.5V
反応電流、 n
La陥1
2.9
4.0となり、 これら酸化物上ではいずれも酸素の4電子還元
N
\
2.0とな
アルカリ溶液中での酸素の還元反応は、 大別すると図2 - 7に示 すよ
1 / Ý否x 103 / rpm-1/2
1/1D
with
(a):
(1):
(4):
=
=
が起っていることがわかった。
20
10
一
03では n
nu
h斗
G
B
についてはいくつかの値が報告されているが、
を示し た。 いずれの場合も電位によらず傾きがそれぞれほぼ等しい直線
2
り
レ
例 として カ ー ボン、 LaFe03およびLaMn03について1/I Dと1/ω1/2の関係
/
ここ で
X
、 D 、
[4,23Jの値を用いて(2- 10 )式より計算したn
6
Fig. 2-6
C。
+
+
k1)}
AK
W
1/2
(2-11)
(2- 12)
ここで、 α、K:定数、 N:捕捉率を表す。 (2-7)式からN (ID/1R)と
1/ω1/2を プ ロッ トし、 その切片をJ、 傾きをSとすると
+
2kl/k2
AK
S
+
A
(2-13)
J
(2-14)
となり、 両式からAを消去すると(2-15)式が得られる。
J
(1
+
2k1/k2
+
S/K
35
(2-15)
H02
(
::
H
)
cotolytic decom,
12
� 40H-
_t_ら
HO ; + OH
30H
。
円JL
ハU
+
HHU
ハυ
「/」
k4
-一ー一�
50
(ID/I R)N vs. 1/必plots for O2 reduction on LaFe03・
(1 ): -0 . 20V (vs. H g/H g O ) t (2): -0.30V, (3):-0.35V
「lJ
「吋u
n/U
aH1
n,b
11』
「1
Pathways for oxygen reduction in alkaline solution
I
1 i
OH-
(13 (n=4)
m
さらに、 I Dと1 Rの間には、 k2に関する次の式が成立する
1}d
『1
nhU
OL
「eil」
こ の J とSをプロ ッ トし、 その切片からk1/k2の値を求めることができ
る。
(3 )
1/ Ý百x 103 /巾m-1/2
C 1 V)
Fig. 2-8
Fig. 2-7
30
20
10
。
Cotolytic decomposition
2H02
三二二三二?で守主二ゑ (2 )
nu
hU「
2,
と与
(1)
2
、,/
:It­
1
]、
・
'白‘、
''
Electrochemicol reduction
HO ; + H20 + 2e-
8
件
C HO ; decomposition)
1,
10
5
、lf
司I14
EEム
'E
t、
rt
Peroxide pothwoy
O2 + H2 0 + 2e-
)
凸][
Z(出同\
Direct件-electron pothwoy
O2 + 2H20 + 4e-
B,
↑
、'l,
,
、、
、』't
rfi1
A,
14
4 Fレ
。
0
2CO
X
ω1/2 )
ω) 1/2
(ilL
60
(2-18)
したがって、 (2-16 )式より
I
1
im
H-
E
Eは定数、
ここで\
i
1
lノ o 2
2
k2
π
(_1
60
1/2
(2-16)
N
(2-17)式とする。
- 6
2
O.621Do /3レ 1/
レo2
なお、
レo2は、
+
ω
N
O
(2-17)
1
0 Hー
I
i m
さらに、
ID
とω1/2を ブ ロ ッ トする と そ の 傾 き
(2-15)式より求めた、 kl/k2の値よりk1を求めることができる。
以下では酸化物としてとくにLaB03系を取り上げ、B ー Cr
1m
O
H-
は酸素の4ft子還元による拡散限界電流であり(2-18)式
で 与 え ら れ る。
Mn,
Fe,
Co
Niの場合について考察した。 N(ID/ IR) v s. 1/ ω1/2プロ ッ トの代表例と
して、 図2 - 8,
36
よ りk2が 求ま る。
9,
1 0 にLaFe0 3・ LaM n03 t LaCo03の場合をそれぞれ
37
20
(
12
( l)
。
15
(2)
一一ー一ーー一 .
Z
•
C出
� 10
10
)
Z(出円\凸]{
〆
,,
AF
/
dF
〆
aF
aF
aF
4F
,F
〆
,F
aF
,
,
,
〆
,
aF
,
,F
,
,, aF
一 -0-ー-cJ
ユ何
Q
そ?
�
8
ーー一一一一ーも
6
一ーーーーーー企
ー
----
(3 )
2 ..,.,.....ー--L.斗
*
企
(件)
5
企
件
。
2
。
10
30
40
50
1/ yro x 103 /中m-1/2
。
。
ユC
30
20
40
50
Fig. 2-10
1/ Ý面x 103 I中m-1/2
Fig. 2-9
20
(ID/IR)N vs. 1/必plots for O2 reduction on LaCo03・
(1): -O.25V (VS. Hg/HgO), (2): -O.35V, (3):-O.45V,
(4): -O.55V
(ID/IR)N VS. 1/ÆV plots for O2 reduction on LaMn03・
(1): .-0.25V ( VS. Hg/HgO). (2): -0.30V. (3) :-0.40V,
(4): -0.50V
10
示した。 LaFe03およびLaMn03では傾きS =0であるため、 k3+k-1=0となり、
口同
ω】
】
ωυ』
門】
』J
、
ーし
だ
の 分解は そ れ 以上巡 まないこと が わ かる。
た
これらの酸化物上ではおもにカーボン上での2屯子還元で生成したH02J > 1であるからは一
5)式からk 1学Oとなり、 これ らのす べて の 酸化 物上 で、 酸素の厄接4�
子還元 が 進行 して いる こ と が わ かった。 この場合、
Jからkl/k2を求め
5
ること が できる が 、 そ の 値 は 電位に よ っ て 変わ る。 図2 - 8に示したLa
Fe03 (LaCr03も同様)の場合は、 kl/k2の値があまり大きくないため4電
子 還 元 に対 する 活性 は 低 いこと が わ かる (これらをグループIとす る)。
これに対して図2 - 9のLaMn03の場合は、 kl/k2が1よりかなり大きい
。
ためおもに4電子還元 が 優先的に起こっていると考えられる (これをグ
ループEとする) 。 図2 - 1 0のLaCo03 (LaNi03も同政) の場合は、
38
50
100
150
200
Slope S I中m1/2
宥=
r12
位により切片、 傾きとも異なる 直 線 が {号 られ 、 それぞれの直線のJとS
。
Fig. 2-11
Relat ions hip between the intercept J and the
slop e s
obtained from (ID/IR)N VS. 1/必plots for LaCo0
3・
39
を求めてブロ ッ トすると図2 - 1 1のような直線となる。 この直線の切
片(1+2k1/k2) からk1/k2を求めるとしaCo03の場合は1.1 、 LaN i03の場合
1 2
は1.8が得られた。 N(ID/IR) と1/ω / との間にこのような関係が成立す
{
l∞E Q寸。
【\平
生じたH02ーの分解反応も起こることを示している
さらに2íU子還元で
「iElJ
n〈U
14
FE'』
』
るのは、 4電子還元と2電子還元が同時に進行し、
30
。 このような特
性を示すものをグループ国とした。
さらに、 k1の絶対値について調べた。 一例としてLaMn03についての、
1 2
H
Io)/IR vs. ω / のプロツ トを図2 - 12に示す。 良好
N (IllmO 一
20
10
な直線関係が得られており(2-1 2)式が成り立つ ことが分かる。 この傾き
からしを求め、 k1/k2の値よりnlHしたしの値は、 -400 mV vs. H g /HgO
4 cm/s であった。 La B03(B
Cr Mn Fe Co , N i )系につ
で26.3 X 1 0-
。
いての k 1の値を図2 - 1 3に示すが、 k 1の絶対値についてもBサイトが
Mn のものが最も大きく、 B
=
Cr
九1n
Mn>>Ni '. Co>Fe>Crの11mであった。 fこだし、
Fe
Co
Ni
B in LaB03
いずれの酸化物上でもその活性に遣いはあるが、 阪素の直接4電子還元
Fig. 2-13 Comparison of k1 for LaB03 (B二Cr, 陥1, Fe, Co, Ni).
が進行していることを示している。
ハU
nU
4E
EEA
。(1)
出回\
(
白岡11町山岡)
Z
4
80
4
過酸化水素分解能の倹討
R R D E;去では、
4
3節で示したように、 k 3としの分離はできな�)o
そこでここでは、 各酸化物のし値を比較するために過械化水素分解能の
60
測定を行なった。 (2-19)式の反応がH02ーの濃度について1次反応である
とすると以下のような取扱いが できる。
(2)
40
(3)
10
20
30
40
50
60
(û5 / rpm 1/2
円/臼
噌iム
円/UH
σb
1ム
・
円ド&
(IlirnOト ーIo)N / IR vs. 1/ÆV plots for O2 reduction
on LaMn03・
(1): -0.20V (vs. Hg/HgO), (2): -0.30V, (3):-0.40V
40
1/202 + OH-
dx/dt ー k4 (a
4E
E4 4E
EA
ft‘、 rf、
、
n
n
噌Eよ 吋lA
20
k4
H02一
x/a)
=
- Vx/V∞)
x)
(2-19)
(2-20)
k4t
(2-21 )
k4t
(2-22)
ここで\ k 4:反応速度定数 [s -1 ] 、 a:H202の初期漉度、 x : n守口百tま
でに分解したH202量、 V :時間tまでの酸素の発生量、 V∞:時間∞まで
t
41
1 .0
20
1.5
び・
l
! ←
←
FhJ ハU
σ1
1,0
←
0.6
ω
8ミ 5 ーニ 五l
{
0.8
ω
--0 .4
0.5
、-句
三=
之耳こ
5
0.2
。
100
50
。
t
/
。
s
X
Fig. 2-14 - ln[1 - V t/V∞] VS. t plots for H202 decomposition
on LaCo03・
(a) LaCo03: 31.4 mg, (b) 21.4 mg. (c) 19.9 rng.
(d) 16. 3 mg, (e) 12. 0 mg
Fig. 2-15
03 (B
の酸素の発生量とする。
図2-14にLaCo03の場合の一 ln (l - Vt/V∞)vs. t フ. ロ
ッ
トを示す
0 .2 0 .4
Fe ,
Mn
5主
二当こ
' '0
.
1 0
Cat alytic activity for H202 decomposition (kw) of
Lal-xSrxB 03 as a function of x (B = Fe, 胎1, Co).
Co )では、 Aサイ トにSrを添加することにより、Bがい
ずれの金属でも過酸化水素分解活性は単調に増加することがわか った。
ロ ブ
カ イ ト型 般 化 物 の A サ イ トのLaに2価のSrを添加すると�荷
を
が、 極々の触奴量に対して直線が得られ ( 2- 22 )式が成り立つことがわか
ペ
る。 これらの直線の傾きからkを計算し、 重量に対してプロツ トすると
補償するために椴素欠陥を生じやすいことが知られているが[20,2 1J、
比例関係が得られるので単位重量あ たりの反応速度定数が定まる。 これ
しもその欠陥構造に大きく依存していることが示唆される。
ちk3
十
au唱
しKA
を過酸化水素分解能 (k w [S-l・g- 1 J
)と定義する。 LaB 03系際化物のう
0のグループI、Eに属する酸化物のし(S-l
•
g-l)の値は、
+
au­
-YA
それぞれLaCr03で0、LaFe03で0.2 、 LaMn03では0.4であり、 比較的小さ
な値しか示さない。 これ に対してk3
ス
>
0であるグループEに属す
4
5
酸素の昇温脱離特性との相関
LaB 03系酸化物 (B
一
Cr
Mn, Fe
Co, N i)についての駿素の昇組脱離
(T P D)曲線を図2 - 1 6に示す。 LaCr03, LaFe03では
敵素の脱離は全
る酸化物では、しはしaCo 03で1 .。、 LaNi03で5 . 0というように比較的大き
くみられないが、LaMn03、LaCo03、LaNi03では高氾において脱離がみ
な値が得られた。 このことはH02 の分解反応はほぼしの按蝕分解反応経
る。 このときの脱離開始視度はBサイト金属の単独両変化物
の分解机度と
路で進行していることを示している。 また、 図2-1 5よりLa l-XSrx B
ほぼ対応、していることから、 こ の 脱離 椴 素 はB サイ ト 金 属 の 還 元 によっ
42
43
られ
20
2,0
1.0
。
900
700
500
300
1100
Temperature / K
Fig.
200
2-16 TPD chromatograms of o xygen from LaB03
(B = Cr, 地1, Fe, Co, Ni)
O xygen preadsorption: 8000C→250C, 13 kPa
•
1・」
ワi
ηL
nHU
りん
「1
11』
て脱離する情子酸素(β酸素) であると考えられる
。 裕子酸
素がJ1見常任しやすいということは、 後者 の 酸 化 物 では 前者 よ り も 酸 素欠 陥
を生成しやすく、 その欠陥に酸素分子を解離して情子酸素として取込み
やすいことを示している。 したが っ て、 このような酸素脱離 が 起 こ る 隊
Fig.
られる。
2V。 + 4e
+
2 H 20
20 L
一争
40H-
+
2 H 20
+
4e
一一暑
40H-
4-+
O2
+
(2-23)
2V 。
(2-24)
(2-25)
+
示 す。 寺岡ら
O2
一一ー
H20 + e
H20
また、Lal-xSrx C o03( x
に
O2 +
+ e
+
ー-l・・
2e
nHU
-」
ハHv
nL
「l
l」
+
一一暑
(t otal)
O2
n,‘
ハU
ヮ“
L
内,“nU
円/“
ハU
RRDEの結果と も ほぼ対応している。
-
2-17 TPD chromatograms of o xygen from La1-XSrxCo03
(x = 0, 0.2, 0.4, 1.0)
Oxygen preadsorption: 8000C→250C, 13 kPa
のでは-26, 2-27)式に示すような2電子還元が起こりやすい
ものと考え
な4電子還元反応、が起こりやすいことを示している。 また、 このことは
2
800
ここで、 O L2-:杓子酸素イオン、 Vo 酸素空孔を示す。
一方、 グループIのL a C r 0 3 , L aF e 0 3 上
では 、 酸素欠陥を生成しにくい
化物では、 酸素欠陥を介して酸素が解離吸着する(2-23, 2-24)式のよう
-
500
Temperature / oc
(a): LaMn03・(b): LaNi03, (c): LaCo03,
(d): LaFe03, (e): LaCr03
(total)
戸刊行ハ
い川町
・川
川川川山川
川
ハ
ー
ハ
ゲ
ll
・
-J
一
\t
。
\一
「
ー
=
1\
一一
ご
:
‘
、
一
一
、
、
V
〈1
k
h
.
-F
V
〈
一
α \
K
一
一
一
2二
H\
一
戸
・
・
、
1
1
n
u
.
n
u
­
ヘ
・
一
・
'
J
,
nu
lil -- x一/
ドニ-ハU
fl
・
fr 二h叫.
/
・二
./
/
一
/
』
ハU
nu
nu
--由
出
υω
』。
℃
』』ω
∞ω
仏
。
∞口
〉g\ω
∞・
l
同
l
∞・
〉戸
口
\ω
∞
口
。
己
∞
ω
』
』
ω
℃
』
。
υ
ω
出
3,0
-
0.2
ー-ー
0.4
(2-26)
OH
OH
-
+
H02-
(2-27)
+
H02 -
(2-28)
1 . 0)のT P D rttl線を図2
が報告したように低氾側での脱離ピーク
はxのlúf負担とともに別加しており、
45
-
1 7
(α椴素)
これはBサイ ト金属の宍?;?原子価
υ3
30
・ー・4
b心
、_,
.1
20
10
20
•
Aυ
Aυ
100
Fig. 2-19
k1 and kw for various perovskite-type oxides as a
function of the amount of α-oxygen desorped.
あるいはホールを生成する際に生じる酸素である。 こ の よ う に し て 定義
3 脱離 酸 素 に つ いて研
しとの関係を図2 - 1 8、
々 の ぺ ロブスカイト 型
1 9に示す。
は し と ほ ぼ 相関 がある こ とが わ か る。 従って、
応 に 関連す る 酸素空 孔は、
OL2
-
k1 an d kw for vari ous perovskite-type oxides as a
function of the amount of β-oxygen desorped.
十
ー.....;砂
V。
2e
+
-
(1/2) 02
OH
一+
2e
+
政化物の k 1 お よ び
こ れより α 酸素 は しと、
β酸素
Ctotal)
H02-
一+
OH
+
(1/ 2 ) 02
-
+
+
V。
OL2
(2-29)
(2-30)
(2-31)
(2-19)式の4電子還元反
Bサイト金属が(電気化学的に)還元される際
に3酸素が脱離することにより生じた酸素空孔であると考えられる。
方、 過酸化水素分解能はα脱離限素呈が多いものほど高い傾向がみられ
ることより、 H02ーの分解は、 α 隊素 の 脱 離によっ て生じ た酸 素空孔 ( V 0 )
以 上 の こ とよ り 、 ペロブスカイト引際化物触奴の駿素の電気化学的還
元活性(酸素の直接4電子還元活性) および過酸化水素分解活性は、
ずれもペロブスカイト型酸化物の椴素欠陥構造と深く関与していること
が明らかとなった。
を介 し て 進 む 次 の 反 応、 が 起 こ っ ている も の と 考 えられる。
46
2 00
Amount of desorbed ß-oxygen (J.l-mol 0ジg)
3 00
200
1 00
日O2-
したα、
•
。
Amount of desorbedαーoxygen (μ-molO!lg)
Fig. 2-18
30
ち (ー∞・
5 υ寸C【)J
C({
l∞・
5 υち {)J
({
一ー∞ )〉JJA 』
I∞-
戸ーヘ
,・『
4 7
4_
6
反応経路による種々の般化物の分頬
-x x ・
'
o _ 4)の活性が特に高いことが注目される。
口、
.
.
Cコ
O
.
〈工
E
-
コ
仁
FC コ
-i
山91三E
L
(í)
Cコ
N
W1
U
211
-
ζコ
.--4
+
Cコ
+1
亡コ
N1
十
U1
了
cごv
コ
C寸
F
こT
C D
LD
こT
I
o
U
C、J
可
k
V「-11
「
→
Cコ
Ln
+
I→
L
F
C コ→
F
ご才
I
V卜\1
Lf才1
こ
C コ1
N
mσ 可
N
r「→→
Cm
c
wC
m
ω
m
Jt
O1
U
才
二こ丁
L卜f\ 1
V卜、
1
m
こコ
C ナ
C+コl
c+コl
仁F〉→
fNv1
卜 \D
C
ト、
r、J
N1
Cつ
C コ
こ 才
ご才
1
Vr 、
了
こ
C コ
Lρ
二了
二才
.
C ♂コ
F→ごT
N
.
Lfì
N
^
内竺
N
+
I
+
+
こ才 ご了ぱ1
I
Cfコ〉
V1
C 1 CC
L
N1
I
+
+
cこコ了
V1
C、J
Lfì
.
σ可
'
σ1
LfìCコαコぞ、J
.
C♂::J
UO
^
C♂ コ
�
^
げ"'
♂
C〉
.
rl
.
('、JこT
CコCコo
〈
〈
〈
00
N
....→
CUコ1
.
.
fこW
了
+
('こ了
、J
tドD1ζ了
I
I
ζコ
Cコ
4
C
コ
小
C
、
コ
J
tFD4
.
CC
F卜\4
卜r")
CU1
コ
ト
二
Z
E
ト、、
lD卜\
.
.
→ F→cコ炉、J
ト F\
0 CコcつcコCコCコCコo CコCコ
〈
〈
〈
八
〈
〈
〈
/、
〈
〈
Cコ
Cコ
4
しJ
。
1
Cコ
U
C心
TQ
コ
J
工Lコ
-
LCIコ1
CU'1
コ
F
寸F刊CコCコCコc
^
rl
Cコ
OO
tD
F→
Cコ
(、..J
コ
二 CT
Cコ
r-寸
Cコ
ur\、 CコLfì
ー
C
.
Lfì 寸r-
コ
D
LCV
、ア
ご
亡 J
こFア4
t.C
H
H
仁コ
| 竺竺竺? !
ミア
こア
CW
4
F
N 1
t
D
t→
「
Fー寸4
卜p\、
J
O
OF{
{
σ下
F
Cコ
U1
H H
間
C 〉
コ
二C才
??竺竺?竺竺竺竺竺竺円。
lrvìrvì .::J凶
ミT ド'I
CC
rvì rvìミ了こTこj
rvì ド1こj rvìこT
Cコ
。
(/J
Q)
a
亡こ
Q)
01、
〉〉〈
c
o
Q)
LL
0
Q)
LL
寸
0
Q)
I..D
C、J
F可
。
↓」
Cこ
ごコ
。
。
E
工
〈
場$
ヨ俳
ご〉
Cコ
Cコ
Cコ
C
己
亡
:2こ芝二三三
I..D
・
0
Cコ
r、J
I..D
0
Q)
0
Q)
・し..)LLLL
(í)
>
I C
I 0
. I _(コ
I L
ロロロロ 」 亡コ ロ ロロ 」 ロロロ|ロ
コ
ー.J _j_j_juコ ー_J_j_j
ー」 ー_j _j_ju
l しJ
口
一}
u Lロ 」
.c
CO
0
N
N 司・
. 0
・
o
0
lf可
o
0
0
0 し_)
0
0
0
L
L
. L. L. L.
L
I..DL.
L
L
N心っしっしつUコ
門
門Uコ(/)
・uコむつ(/)
cコcコ
∞
I..D Cコ
∞
I..D
ザ
内
。
∞
∞
I..D
・F→
Cコ
. cコ
・
・
. Q)
.
三三 U
0
oU
0
0
0
oLL
0
0
0
N
Cコ
rv可
f可
戸、
CコCコCコ
マ
co
ザ
DCコ
Q)
てr
lム LL
Cコ
山 .0 1
ou u
司. 0
門 (〕c z o J
門 (〕む L D 」
ロ」
u eO
D」
門O C E 守 ・ 。 」 ω
F可
M
CコCコ
cコ
仁コ
しJ し..)
れJ
寸
Cコ
Cコ
Cコ
Cコ
o
0
0
0
し_)UUU
、。
、。
、.D
I..D
・
・
・
・
'+ー
00 工 \ ロ エ
戸、
M
M
M
CコCコCコCコ
ぜ
ぜ
マ
マ
〔O 」 υ
。
る。
〉
L lCD
N1
+
1
Cつ
C-コ
「4
己
+
亡+コ1
CつcコCつcつ
C♂コ
.--1
受3・
Cコ
W 1
+
-
C、J
o Cコ
�II I :; :;; I
J15
1
コ
cLj「
, 、
C::>
♂
(f)
つ
C
守、 J
+
白R白R
H
01
コ
亡
r-4
門O C E N ・ 。 」 ∞ ∞ . 。 ロ 」
台、司
合、ョ
OO
.
=ユ
ω U 刀 } 〉〈O
ロコO」ω
- �8一
lk
(
一氏
一亡
品。∞)
性能な電極の開発が可能となると考えられ
.--1
にコ
.
。)(
〔}
戸]、
型酸化物を用いた高性能
したがって、 以上の結果からぺロブスカイト
には、 まずグル ープE、 国に属
酸素還元用カ ーボン電極を作製する場合
が、 グル ープEに属する特
する酸化物を用いることが第一の要件である
に高分散させるか、 ある
に過酸化水素分解能の高い械化物をカ ーボン中
高い酸化物のカ ーボンに
いはグル ープII(m)の直接4電子還元活性の
く)多くできれば、 より高
対する添加豆を(電気j底抗を高くすること無
*
ヨ宇
ω。一)吋
一同
O{}己
勾巴 O(七勾ハ)
HO一門
的'H
O】。巨同同
市民凶的コO吋
-H
MrJ
LH
()戸
5ω一一
いおQEou
てきたが、 その他の測
これまでは、 LaB03系械化物を伊!として考察し
202分解能測定から
定したすべての酸化物についてRRDE測定およびH
械化物は大きく
得られた結果を表2 - 2にまとめた。 前述したよ うに各
ープHの械化物ではグル
三つのグル ープに分類することができる。 グル
に対応してしも0に泣くH02ー
ープIと同段、 k3 + k4 '. 0であり、 それ
Eの酸化物では4電子還元がお
の分解はほとんど起こらない。 グル ープ
および還元開始電位(V D S)
もに起こるため、 限界ディスク屯流値(I D L)、
、 nについてもグル ープHではい
で表した電極活性はかなり高い。 また
くのぺロブスカイト型酸化
ずれも4.0に近い。 一方、 グループ旧には多
後であるため2�子還元、 4 �電子
物が属し、 いずれの場合も kt/ k2は1前
。 ただし、 k3 + k4 > 0で、
還元が並行して起こっていると考えられる
、 2�子還元により生成し
しかもしが比絞的大きな値をとることにより
る。 そのため、 どの般化物
たH02ーはすみやかに接触分解されると思われ
。 このよう に電極活性が高い
も屯極活性は比較的高いし、 nも4 .0に近い
物であり、 その中でも前
のはグル ープEおよびグル ープ市に属する械化
0.2, 0.4)、 また後者で
者においてま k 1の値の大きい Lal-XSrxMn03(X =
B = CO, Feo 6COO・4, x = 0.2,
は k 1およびいの値が大きい La t S r B 03(
*
ヒ司
目
- 49 -
OH
(4 )昇温脱離の結果より、 ペロブスカイト型酸化物の酸素の直接4電子
還元活性はβ脱離酸素量と、 一方、 過酸化水素分解能はα脱南11:酸素
触媒作用を、 主
いて系統的に
に回転リング ・ ディスク電極(RRDE)法を用
h叶J
アルカリ液液中での酸素の電気化学的還元反応に対する
一
μ→
触
付接
合際化物について、
OH一、
q'u
ハU
nn
型複
1 9 Biのランタン-遷移金属系ぺロブスカイト
(i)
4e
・
4i
hF
ρv
.
,ょ
nfuH
O2
木立のまとめ
の4
ハU
第5節
量 と ほぼ相 関 が あ る ことが わ かっ た
調べた結
。
従
っ
て 、これらの反 応 はい ず
れも 酸素 空孔 を 介 し て 進 んでいることが示 唆 され た
果、 つぎの知見を得た。
。
した がっ て 、
(1)測定したすべて の酸化物で、カーボンに対する
械化物の混合豆を増
これら ぺ ロ ブスカイ ト型 駿 化物 がす ぐ れた 電 位 触 媒活性 を 有 し てい
す と7E向性能は向上し、 rr間生成物である過酸
化水素イオンの生成
るのは、 その酸素欠陥構造に因るところが大きいと考えられる。
測定から、13f.TI類の
Tliは減少した。 また、過酸化水素の分解速度の
ことを見出した。
酸化物に比較的高い過酸化水素分解能がある
場合2.0、 酸化物
(2)酸素還元に対する反応電子数は、カーボン単独の
したがって 、カーボ
を80wt%混合した場合には2.3--4 .0であった。
した過械化水素イオ
ン上では酸素の2電子還元だけが逆行し、 生成
む電同では、酸
ンのそれ以上の分解は逆行しないこと、酸化物を合
がわかった。
素の4�子還元反応が進行していること
は酸素の直接四電
従って 、 La-遷移金属系ペロブスカイト型酸化物
に対して触媒活性を有
子還元と、過酸化水素イオンの分解の両反応
していることがわかった。
(3)各反応に対する速度論的ノぐラメーターをR
RDE 法からのデータ解
記のi,._, iii)によって各
析によっ て求め、 酸素還元の 反応経路(下
な わち、LaCr03とLaFe03の
酸化物を三つ のグループに分煩した。 す
とも低いグループI、
ような 反応(i)および(iii)に対する 活性が両方
ープH、 さらに
LaMn03などの反応(ii)に対する活性だけが高いグル
なり日し、LaCo03, LaNi03
反応(i)および( ii i )に対する両活性ともか
。 電極触媒として優
などの多くの酸化物が属するグループ頂である
が、 それらの
れているの はグループHとグループEの酸化物である
l-xSrxB03(B ニ
中でもLal-XSrxMn03(x = 0.2. 0.4:グループrr )、La
樋触媒
Co,Feo. 6COO. 4, X 二 o . 2, 0.4:グループill)が とくに高い電
活性を示した。
参考文献
1)
E. Yeager.
2)
H. Takahashi,
W.
,li, 147 (1980).
Aldred, and E. Yeager, "Oxygen Electrodes
for Energy Conversi on and Storage", DOE Contract, No. EC-77C-02-4146, Appendix E, p.1 (1980).
3)
Y. Matsurnoto, H. Yoneyarna, H. Tarnura, Bull. Chern. Soc. Jpn.,
包. 1927 (1978).
4)
B.C. Wang, J. Molla, and E. Yeager, "Oxygen Electrodes for
Energy Conversion and Storage". DOE Contract. No. EC-77 -C02-4146, p.79 (1980).
5)
松木健三、 森
6)
D. B. Medowcroft, Nature, 226, 847 (1970)
7)
T. Kudo, H. Obayashi, M. Yoshida,
重哉、 鎌田
仁、 電化、 .D_, 691 (1983).
J. Electrochem. Soc.,
321 (1977).
8)
K.L.K. Yeung, A.C.C. Tesung, ibid., 125. 878 (1978).
9)
松本泰道、 佐藤栄一、
10)
日化、 1981. 1709.
Y. Teraoka, M. Yoshirnatsu, N. Yamazoe, T. Seiyama, Chem
Lett.,立H, 893.
11)
- 50 -
ソーダと塩素,
三浦則雄、 清水陽一、 tlJ添
界、 清山哲郎、 日化、 1985, 644
- 51 -
124,
12)
H. Obayashi, T. Kudo,
T.
Gejo. Jpn. J. Appl. Phys., 11, 330
(1975).
13)
A. Damjanovic, M.A.
Genshaw, J.O・M. Bockris, J. Chem. Phys.,
45, 4057 (1966).
14)
松沼厚士、 菊地泰三郎、 吉田和正、 渡部道雄、 第22日電池討論会
第3章
予稿集 、 p. 55 (1981)
15)
H.M. Cota, J. Katan, M. Chin,
F.J. Schoenweis.
Nature, 203,
1281 (1964).
16)
M.
Iwarnoto,
Y. Yoda,
N. Yamazoe, T. Seiyama, J. Phys. Chem.,
80, 1989 (1976).
17)
H. Watanabe,
T. Takeda,
"Proc. Inter口. Conf. Ferrite, Kyoto,
July, 1970", de. by Y. Hoshino et.al.. Univ. Press,
Boltimore (1971), p. 588.
18)
J.B. Goodenough, J. M. Longo,
"Landolt-Bornstein New Series",
Vol. 4, Part a, pp. 126-314, Ber1in and New York (1970).
19)
V.M. Goldshumidt, Sk. Nor. Vidensk. Acad. Oslo, 2 (1926).
20)
N. Yarnazoe, S.
Furukawa,
Y. Teraoka, and T. Seiyama, Chem .
Lett., 1982, 2019
11、 9 (1990)
21)
寺岡靖剛、 山添
22)
J. Newman, J. Phys. Chem., 70, 1327 (1966).
23)
M. Davies, M. C1ark,
Soc.,
昇、 表 面 科 学
、
E. Yeager,
F. Hovorka, J. E1ectrochem.
106, 56 (1959).
24)
1.
Morcos, E. Yeager,
25)
H.S. Wroblowa,
Electrochim. Acta. , _U, 953 (1970).
Yen-Chi-Pan,
J.
Electroanal. Chem.,
69,
195
(1976).
26)
松木健三、 鎌田
仁、 文部省科学研究費補助金、 エネルギー特別
研 究、 昭和57年度研 究 成果報告書 、 No. 322, p. 99 (1983).
- 52 -
酸素還元電極における触媒の添加効果
Fly UP