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持続可能性報告書
大 和 証 券 グ ル ー プ 持 続 可 能 性 報 告 書 2 0 0 7 大 和 証 券グループ 持続 可能性報告書 B u i l d i ng S u s t a ina bl e S o c i e ty www.daiwa-grp.jp 間 伐 材 を 使 用して います わたしたちにできること 私たち大和証券グループは金融業務を営んでおり、他業種と比較して環境問 題を実感しにくいのが現状です。しかしながら、私たちは本書を含む各種報告 この51名の赤ちゃんたちが成人する20年後の未来は、 どんな社会になっているのでしょうか? 書をはじめ、目論見書、帳票類など非常に多くの紙を使用しており、紙を切り 自然あふれる地球と調和した、笑顔いっぱいの幸せな社会… 口にすることで、大和証券グループが取り組むべき環境問題が見えてくると考 サステナブル(持続可能)な社会を実現するために、 えます。発展途上国における森林保護と同様に国内の森林保護にも目を向け、 わたしたちは企業としての役割、大人としての責任を果たしていきます。 日本の山林の健全な成長を願って、今回の報告書には間伐材を用いました。 夢のある未来への思いを込めて、大和証券グループ社員の子どもたちの笑顔で表紙を飾りました。 トップメッセージ すべての従業員にとって働きがいのある会社へ して株主にも自然に伝わっていくものだと思います。 私はロイヤルティの高い従 業員が大 勢いる会 社を目指して おり、その 実 現 のためには、働きがいのある会 社にしていかな ければなりません。そのために、私が従 業員にいつも話してい るポイントは3つです。まず、従 業員が会 社や上司を信 頼できる ■ きちんと働く会社は社会から支 持されます。 こと。2つめは自分は社 会に役 立つ 仕 事をしているのだという 自尊 心、プライドを持てること。3つめは働いている仲 間 同 士が 今や、企業は従業員との関係を大きく変化させなければいけ ない時 代になっていると思います。たとえば、企 業がバブル 期 連 帯 感を持てることです。この 3つが揃っていれば、本 当に素 晴らしい会社になると思います。 を超える過 去 最 高の 利 益を上げていながら、その 従 業員の 収 入が過 去 最 高になっていないのは、やはりどこかがおかしいの ■ 大和証券グループを ではないでしょうか。株 主に利 益を還 元するのは企 業の基 本で 女性が辞めない会社にします。 出すこともあります。どのようなお客 様でも、損をすれば 嬉しい わけがありませんし、販 売した従 業員に対して文 句のひとつも すが、同 時に従 業員にもきちんと還 元していかなければならな いと私は思います。 今、当 社グループでは女 性がめざましい活 躍をしています。 言いたくなるのは人 情でしょう。しかし、自分は証 券 業という公 私は、企 業の社 会のなかにおける存 在 価 値は大きく2つある 私は女 性が 会 社を辞めるときには必ずその 理 由を確 認してい 共 性の高い業 務をしているのだというプライドを持ってきちんと と思います。ひとつは正 当な事 業で利 益を上げ、税 金を払って ますが、やはり結 婚や出 産を理 由に辞める女 性が多く、その話 仕 事に取り組んでいれば、 どのような状 況においても従 業員の 社 会に貢 献することです。もうひとつは雇 用です。企 業は、人 を聞くたびに私は悲しく思います。 自信が揺らぐことはありません。会 社としても、むやみにお客 様 を雇 用することにより、社 会 生 活 の 基 盤を担うという大きな責 仕 事のなかで蓄 積してきた知 見を活かして、生き生きと人 生 に売り買いを勧めて手 数 料を稼ぐような商 売をしないという方 任を負っています。したがって、 リストラの名のもとに人員削 減 を送って欲しい。そのために、女 性が結 婚や出 産などで辞めな 針を従業員に徹底しています。 や賃 金カットを行なって業 績を改 善するということは、企 業とし くてすむようにさまざまな制 度をつくるなど、できるだけのことを 企 業は社 会の役に立っているからこそ存 続していくことがで て望ましい道では決してないと思います。 しています。しかし、現 場の従 業員の声を聞くと、周りの人への きます。そうである以上、単に法を守るという次元を越えて、法令・ C S Rとは、自社が社 会から信 頼されているかどうかを測るも 遠 慮などから、制 度が十 分に活 用されていない実 情がまだあり ルールに反していなくとも社 会 常 識からはずれたことはしない。 のさしです。経 営 者と従 業員がきちんと働く会 社は、おのずか ます。 そうした行動をとることが企業人には求められている時代です。 ら社会から支持され、信頼される。私はそう信じて大和証券グルー 人 事 制 度に限らず、どのようにすばらしい制 度をつくっても、 ロイヤルティの 高い従 業員が、自信をもって仕 事をし、本 音 プの経営を行なっています。 その仕 組みが機 能していなければ、ないのと同じと常日頃 現 場 と建 前、裏 表 の 差 のない 会 社にすることが 重 要であり、C S R の管 理 職には言っています。制 度をつくるだけでなく、できる限 はまさにこれに尽きると考えます。 ■ 大切にされている従業員は り多くの従 業員に利 用してもらうために、上司や同 僚など、周り お客様や株主を大切にします。 の意識を改革し生きた制度にしていくよう会社としてしっかりフォ ■ 経済発展と地球環境に貢献します。 ローするよう指 導しています。女 性が辞めない会 社、すべての 企業にとってお客様や株主はもちろん重要なステークホルダー 従 業員が働きがいを感じられる環 境をつくっていきたいと思っ 地 球 環 境 問 題は、企 業として真 剣に取り組んでいかなくて ですが、私は従 業員をステークホルダーとして特に重 視してい ています。 はならない課 題だと思っています。私自身も、アル・ゴア氏が地 球 環 境の危 機を訴えた「不 都 合な真 実」の映 画を見て本も読 ます。一 生 懸 命 働いて株 主に還 元していく源となるのは、実 際 大和証券グループ本社 執行役社長 に付 加 価 値を生み出す従 業員です。また、 「お客 様 第 一」とよ ■ 本音と建前の差をなくすことが み、その 緊 急 性 ・ 重 要 性を再 認 識しました。2 0 0 7 年 7月には、 く言われますが、会 社から大 事に扱われていない従 業員が、は CSRだと思います。 グループ企 業 全 体にクールビズを本 格 導 入しました。私どもの 本 業である証 券ビジネスにおいても、エコ・ファンドの運 用 ・ 販 たしてお客 様を大 事にできるでしょうか。逆に、自分が会 社から 1 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 大 切にされていると感じていれば、その従 業員は必ずお客 様を 私どもの取り扱う証券というものは価格変動がありますから、 売などに積 極 的に取り組み、経 済 発 展と地 球 環 境に貢 献した 大 切にする。つまり従 業員を大 切にする気 持ちが、お客 様、そ 購 入されたお客 様は大きく利 益を上げることもあれば、損 失を いと思います。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 2 トップメッセージ すべての従業員にとって働きがいのある会社へ して株主にも自然に伝わっていくものだと思います。 私はロイヤルティの高い従 業員が大 勢いる会 社を目指して おり、その 実 現 のためには、働きがいのある会 社にしていかな ければなりません。そのために、私が従 業員にいつも話してい るポイントは3つです。まず、従 業員が会 社や上司を信 頼できる ■ きちんと働く会社は社会から支 持されます。 こと。2つめは自分は社 会に役 立つ 仕 事をしているのだという 自尊 心、プライドを持てること。3つめは働いている仲 間 同 士が 今や、企業は従業員との関係を大きく変化させなければいけ ない時 代になっていると思います。たとえば、企 業がバブル 期 連 帯 感を持てることです。この 3つが揃っていれば、本 当に素 晴らしい会社になると思います。 を超える過 去 最 高の 利 益を上げていながら、その 従 業員の 収 入が過 去 最 高になっていないのは、やはりどこかがおかしいの ■ 大和証券グループを ではないでしょうか。株 主に利 益を還 元するのは企 業の基 本で 女性が辞めない会社にします。 出すこともあります。どのようなお客 様でも、損をすれば 嬉しい わけがありませんし、販 売した従 業員に対して文 句のひとつも すが、同 時に従 業員にもきちんと還 元していかなければならな いと私は思います。 今、当 社グループでは女 性がめざましい活 躍をしています。 言いたくなるのは人 情でしょう。しかし、自分は証 券 業という公 私は、企 業の社 会のなかにおける存 在 価 値は大きく2つある 私は女 性が 会 社を辞めるときには必ずその 理 由を確 認してい 共 性の高い業 務をしているのだというプライドを持ってきちんと と思います。ひとつは正 当な事 業で利 益を上げ、税 金を払って ますが、やはり結 婚や出 産を理 由に辞める女 性が多く、その話 仕 事に取り組んでいれば、 どのような状 況においても従 業員の 社 会に貢 献することです。もうひとつは雇 用です。企 業は、人 を聞くたびに私は悲しく思います。 自信が揺らぐことはありません。会 社としても、むやみにお客 様 を雇 用することにより、社 会 生 活 の 基 盤を担うという大きな責 仕 事のなかで蓄 積してきた知 見を活かして、生き生きと人 生 に売り買いを勧めて手 数 料を稼ぐような商 売をしないという方 任を負っています。したがって、 リストラの名のもとに人員削 減 を送って欲しい。そのために、女 性が結 婚や出 産などで辞めな 針を従業員に徹底しています。 や賃 金カットを行なって業 績を改 善するということは、企 業とし くてすむようにさまざまな制 度をつくるなど、できるだけのことを 企 業は社 会の役に立っているからこそ存 続していくことがで て望ましい道では決してないと思います。 しています。しかし、現 場の従 業員の声を聞くと、周りの人への きます。そうである以上、単に法を守るという次元を越えて、法令・ C S Rとは、自社が社 会から信 頼されているかどうかを測るも 遠 慮などから、制 度が十 分に活 用されていない実 情がまだあり ルールに反していなくとも社 会 常 識からはずれたことはしない。 のさしです。経 営 者と従 業員がきちんと働く会 社は、おのずか ます。 そうした行動をとることが企業人には求められている時代です。 ら社会から支持され、信頼される。私はそう信じて大和証券グルー 人 事 制 度に限らず、どのようにすばらしい制 度をつくっても、 ロイヤルティの 高い従 業員が、自信をもって仕 事をし、本 音 プの経営を行なっています。 その仕 組みが機 能していなければ、ないのと同じと常日頃 現 場 と建 前、裏 表 の 差 のない 会 社にすることが 重 要であり、C S R の管 理 職には言っています。制 度をつくるだけでなく、できる限 はまさにこれに尽きると考えます。 ■ 大切にされている従業員は り多くの従 業員に利 用してもらうために、上司や同 僚など、周り お客様や株主を大切にします。 の意識を改革し生きた制度にしていくよう会社としてしっかりフォ ■ 経済発展と地球環境に貢献します。 ローするよう指 導しています。女 性が辞めない会 社、すべての 企業にとってお客様や株主はもちろん重要なステークホルダー 従 業員が働きがいを感じられる環 境をつくっていきたいと思っ 地 球 環 境 問 題は、企 業として真 剣に取り組んでいかなくて ですが、私は従 業員をステークホルダーとして特に重 視してい ています。 はならない課 題だと思っています。私自身も、アル・ゴア氏が地 球 環 境の危 機を訴えた「不 都 合な真 実」の映 画を見て本も読 ます。一 生 懸 命 働いて株 主に還 元していく源となるのは、実 際 大和証券グループ本社 執行役社長 に付 加 価 値を生み出す従 業員です。また、 「お客 様 第 一」とよ ■ 本音と建前の差をなくすことが み、その 緊 急 性 ・ 重 要 性を再 認 識しました。2 0 0 7 年 7月には、 く言われますが、会 社から大 事に扱われていない従 業員が、は CSRだと思います。 グループ企 業 全 体にクールビズを本 格 導 入しました。私どもの 本 業である証 券ビジネスにおいても、エコ・ファンドの運 用 ・ 販 たしてお客 様を大 事にできるでしょうか。逆に、自分が会 社から 1 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 大 切にされていると感じていれば、その従 業員は必ずお客 様を 私どもの取り扱う証券というものは価格変動がありますから、 売などに積 極 的に取り組み、経 済 発 展と地 球 環 境に貢 献した 大 切にする。つまり従 業員を大 切にする気 持ちが、お客 様、そ 購 入されたお客 様は大きく利 益を上げることもあれば、損 失を いと思います。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 2 持続可能性報告書の全体像 目次 大和証券グループ 企業理念(1998年3月制定) 1 トップメッセージ 3 持続可能性報告書の全体像 5 大和証券グループの概要 重要課題 7 大和証券グループの重要課題 9 重要課題① 投資に社会的視点を 「信頼の構築」 お客様からの信頼こそが、大和証券グループの基盤である。お 客様を第一に考える誠実さと高い専門能力により、最も魅力あ る証券グループとなる。 「人材の重視」 大和証券グループの競争力の源泉は人材である。社員一人ひ とりの創造性を重視し、 チャレンジ精神溢れる自由闊達な社風 を育み、社員の能力、貢献を正しく評価する。 13 「社会正義の貫徹」 重要課題② 健全な証券市場の発展に向けた取組み 大和証券グループに誇りと繁栄をもたらすものは、社会正義の 貫徹と、内外のお客様、市場、社会からの信用である。高潔な 17 重要課題③ 地球環境への取組み 職業倫理と公正な行動規範により、社会の発展に貢献する。 20 重要課題④ 持続可能な社会に向けた情報発信 「健全な利益の確保」 健全なビジネス展開を通じて企業価値を高めることは、株主に マネジメント 25 CSR課題・実績と目標 27 コーポレート・ガバナンス 29 CSRマネジメント 31 コンプライアンス 33 情報開示(ディスクロージャー) 対する責務である。大和証券グループはお客様に価値あるサー ビスを提供して適正な利益を獲得し、株主に報いる。 編集方針 本報告書は、大和証券グループの持続可能性に向けた活 動と社会的責任に関する情報をできるだけわかりやすく誠実に 開示することを目的に、2002年から継続的に発行しています。 また、私たちの取組みの現状と課題を自己チェックすることも、 社会性報告 35 お客様満足への取組み 37 人の尊重と人材の活用 41 企業市民としての取組み 本報告書を制作する重要な目的のひとつであると考えています。 本報告書の作成にあたっては、持続可能性報告書の国際 的なガイドラインである、GRI*の「サステナビリティ・レポーティ ング・ガイドライン2006」を参考にしています。編集にあたって、 特に「従業員への浸透」と「ステークホルダーとの対話」を強く 意識しています。 環境報告 45 大和証券グループの環境負荷 「大和証券グループの重要課題」 (P.7-8) では、大和証券グ ループのCSRにおける重要課題を特定し、重要である理由、 お よびそれぞれの重要項目の社会にもたらす影響について説明 経済性報告 47 ステークホルダーとの経済的かかわり しています。 また、大和証券グループの経営の根幹にある「働きがいのあ る会社にする」という方針と、 これを実践する取組みについての 3 49 第三者意見 51 第三者評価/本報告書の対象範囲など/ 持続可能性に向けたあゆみ DAIWA SUSTAINABILI TY REPO RT 2007 報告に重点を置いています。 * GRI(Global Reporting Initiative) :サステナビリティレポートの国際的なガイドラインを 立案し、普及させることを目的とした団体。世界各地の企業、NGO、 コンサルタント、会 計士団体、事業者団体などのマルチ・ステークホルダーが参画し、1997年秋から活動。 ■ 持続可能性報告書2007 ウェブサイト版について 持 続 可 能 性 報 告 書 2 0 0 7には、冊 子 版とウェブサイト版があ ります。ウェブサイト版では、冊 子 版に記 載しきれないより広 範 持続可能性報告書2007 ウェブサイト版は、 下記URLからご覧いただけます。 http://www.daiwa-grp.jp/branding/report/index.html な取組みと補足情報を記載しています。 W E B 参照 マークのあるものについては、 ウェブサイト版に詳細を記載していますので、 ご参照ください。 ■ 持続可能な社会実現のための5つのアプローチ ① 社会に必要とされる事業活動の遂行 ④ 企業市民活動 証 券 会 社 の 事 業は、資 金 の 調 達を必 要とする企 業などと、 経 済・金 融のプロフェッショナルとして、次 世 代の育 成に取 資 金を運 用したいという投 資 家の橋 渡しをすることにより、 「貯 り組み、 「 中 期 経 営 計 画 」でも経 済・金 融 教 育 の 推 進を目標 蓄から投資へ」の流れを後押しする、公共性の高い事業です。 に掲げました。また、財団やNPO/NGO等を通じた地域社会・ 法令遵守はもとより、社会通念と調和した業務を日々遂行し、 国 際 社 会への助 成 活 動により、本 業である金 融の仕 組みを活 証券市場の健全な機能発展に尽くします。 かした長期的支援を今後も継続してまいります。 ② 社会・環境配慮型事業 ⑤ C S Rマネジメント 「 金 融に社 会 的 視 点を組み込む」という、金 融 機 関に求め 自らの 事 業 活 動における社 会 的 側 面および 環 境 面での 配 られるC S Rの姿を具 現 化する事 業を推 進します。具 体 的には 慮を進めます。コーポレート・ガバナンスの 強 化、コンプライア S R Iファンド、クールボンド*1など、一 般 投 資 家が 環 境・社 会 ンスの徹 底、お客 様 満 足、職 場 環 境の向 上を図るとともに、環 的問題の改善に寄与・参画できる投資機会を提供します。 境マネジメントシステムの構築と従業員の環境意識向上に努め、 ③ 社 外へ のC S R 推 進 活 動 当 社グループの 最 大 の 直 接 的 負荷である紙 の 削 減を進めて 金 融 業 界を含め、あらゆるステークホルダーに向けて、U N- まいります。 EP F I*2 、P R I*3 やC D P*4などの考え方を中 心としたC S R 推 進の働きかけや提言を行なってまいります。 *1 クールボンド : 詳しくはP. 17をご参 照ください。 *2 ,*3 ,*4 UNEP FI、PRI、CDP : 詳しくはP. 7をご参 照ください。 大和証券グループ 持続可能な社会実現のための5つのアプローチ CSR活動(手段) ⑤ C S R マ ネ ジ メ ン ト ① 社会に必要とされる事業(日々の業務) ② 社会・環境配慮型事業 ③ 社外へのCSR推進活動 ④ 企業市民活動 持続可能な 企業 持続可能な 社会 (目的) (目的) ︵ ス テ ー ク 意ホ 識ル ・ダ 行ー 動の 変 化 ︶ DA I WA S US TA I NA B I L I T Y R E PORT 2007 4 大和証券グループの概要 主な経営指標の推移(連結) 営業収益(百万円) 純営業収益(百万円) 経常利益(百万円) 当期純利益(損失) (百万円) 純資産額(百万円) 総資産額(百万円) 株主資本当期純利益率(ROE) (%) 一株当たり当期純利益(損失) (円) 一株当たり純資産額(円) 一株当たり年間配当額(円) (Daiwa Securities Group Inc. ) 連結従業員数の構成 人 15,000 株式会社 大和証券グループ本社 2006年度 917,307 526,764 195,415 92,724 1,223,225 14,411,265 10.8 67.90 665.98 28.00 2005年度 845,659 579,358 260,651 139,948 792,281 14,898,890 19.4 103.90 598.27 34.00 2004年度 519,337 390,432 120,433 52,665 648,332 12,378,961 8.4 39.03 486.70 13.00 連結従業員数* 会社概要(2007年3月31日現在) 会社名 2003年度 453,813 352,434 96,130 42,637 604,170 10,765,665 7.4 31.66 453.60 10.00 2002年度 387,658 270,809 29,200 △ 6,322 541,718 9,502,825 ― △ 4.75 407.84 6.00 従業員数:13,264人 会社別 12,483 12,459 12,243 12,561 13,264 大和証券 欧州 5% グループ本社 米州 2% 2% 海外 グループ会社 11% 12,000 地域別 アジア・ オセアニア 3% 9,000 本社所在地 〒100-8101 東京都千代田区大手町二丁目6番4号 0 設立年月日 2002 2003 2004 2005 2006 (2007年3月末) 年度末 連結営業収益、連結純営業収益 連結営業収益 連結純営業収益 十億円 執行役社長 鈴木 茂晴 1,000 800 連結営業収益の内訳 資本金 400 0 13,264人 579 519 453 387 200 連結対象子会社数 単位:百万円 欧州 19,869 米州 9,587 アジア・ オセアニア 13,431 917 600 従業員数(連結) 連結純営業収益の地域別内訳 単位:百万円 その他 売上高 46,967 受入手数料 306,736 845 1,783億円 日本 90% * 従業員数には、FA(ファイナンシャルアドバイザー)社員 の雇用人員を含めております。 1943年12月27日(1902年創業) 代表者 大和証券 46% 大和証券 SMBC 16% 3,000 電話 03-3243-2100(代表) その他国内 グループ会社 26% 6,000 金融収益 373,452 526 390 352 合計 526,762 日本 483,875 トレーディング損益 157,332 270 2002 2003 2004 2005 2006 年度 連結経常利益、連結当期純利益、ROE 営業投資有価証券関連損益 32,818 (2006年度) (2006年度) 連結総資産額、連結純資産額 一株当たり配当金 46社 連結経常利益 ROE(右軸) 持分法適用会社 4社 連結総資産額(左軸) 連結当期純利益 十億円 % 300 60 250 50 200 1,404,664千株 195 150 120 96 100 7.4 50 29 0 -50 42 8.4 139 19.4 40 15,000 1,500 14,898 14,411 12,000 1,200 1,223 92 20 10.8 10 52 -6 2002 2003 2004 2005 2006 DAIWA SUSTAINABILI TY REPO RT 2007 12,378 10,765 9,502 6,000 541 604 900 792 648 600 -10 0 2002 2003 2004 2005 2006 30 28 20 15 13 10 10 300 3,000 34 35 25 0 年度 5 9,000 30 円 40 十億円 260 発行済み株式総数 連結純資産額(右軸) 十億円 0 年度 6 5 0 2002 2003 2004 2005 2006 年度 ■ 大和証券グループの事業内容 大 和 証 券グループは、グループ各 社の株 式を保 有する大 和 達および資金運用にかかわる業務を通して、事業拡大から財務・ 証 券グループ 本 社と、大 和 証 券、大 和 証 券 S M B Cという2つ 資本戦略まで、事業全般をサポートしています。 の 証 券 会 社を中 心に、それらの 活 動をサポートするさまざまな 3 . アセット・マネジメント事業 会 社によって構 成され、総 合 的な投 資・金 融サービスを提 供し 株式投資信託、公社債投資信託、私募投資信託等の開発・ ています。 運 用、および年 金 等の資 金を顧 客に代わって運 用する運 用 受 託事業を行なっています。 1. リテール事 業 4. 投資事業 大和証券の全国117の店舗網、 コールセンター、インターネッ 大 和 証 券グループの自己 資 金を用いた、プライベート・エク トのチャネルを通じて「ダイワ・コンサルティング」 「ダイワ・ダ イティ、金 銭 債 権、不 動 産 等への投 資、ベンチャー投 資、事 業 イレクト」の 2つのコースを用 意し、主に個 人 のお客 様を対 象 再生、投資ファンドの組成や運営などを行なっています。 に幅 広い金 融 商 品・サービスを提 供し、お客 様 の 資 産 運 用を 5 . リサーチ、システム、コンサルティング事業 サポートしています。 国 内 外の 機 関 投 資 家、事 業 法 人、金 融 法 人、公 的 機 関 等 2. ホールセール事業 を対象とする経営・金融・ITなどの分野の各種コンサルティング、 国内外の機 関 投 資 家や事 業 法 人、金 融 法 人を対 象として、 およびリサーチレポートなどによる情報提供等を行なっています。 資金運用業務や投資銀行業務を行なっています。 6 . グループ・サポート 資 金 運 用 業 務は、機 関 投 資 家を中 心とするお 客 様を対 象 大 和 証 券グループ各 社を中 心に、証 券 関 連の事 務 代 行 業 に有価証券・金融商品等の販売や注文の取次ぎを行います。 務や、店 舗 管 理、不 動 産・ビル経 営に関するコンサルティング 投 資 銀 行 業 務は、事 業 法 人、金 融 法 人のお客 様の資 金 調 などを行なっています。 大和証券グループ本社 持株会社 個人 投資家 取引 取引 大和証券 企業 ・ 発行体 主に リテール事業 大和証券 SMBC 証券発行・引受など 資金運用など ホールセール 事業 機関 投資家 投資顧問 保険会社 信託銀行 他 大和証券 投資信託 委 託 大和住銀 投信投資 顧 問 アセット・ マネジメント事業 エヌ・アイ・ エフSMBC ベンチャーズ 大和総研 投資事業 リサーチ、システム コンサルティング 事業 大和証券 ビジネス センター 大 和 プロパティ グループ・ サポート DA I WA S US TA I NA B I L I T Y R E PORT 2007 6 重 要 課 題 重 要 課 題の特定プロセス 大和証券グループの重要課題 持 続 可 能な社 会と大和 証 券グループ 現 代 の 社 会は、温 暖 化に代 表される人 類 の 生 存を脅かす が可 能かどうかを左 右するキープレイヤーとなるなかで、とりわ 地 球 規 模の環 境 問 題や、南 北 間の貧 富の差の拡 大、日本 国 けお金を扱う金 融 機 関は、本 業である金 融 の 機 能を通じた社 内では少 子 高 齢 化など、持 続 可 能 性が 危 惧されるさまざまな 会 的 使 命を担っています。それは、公 正で活力のある金 融 市 問 題を抱えています。これらは、公 共 機 関や 企 業、市民などす 場を維 持 ・ 発 展させていくことに加え、金 融に社 会 的な視 点を べての 主 体が責 任を持って行 動していかなければ 解 決できな 組み込み、持続可能な社会の実現に向けた資金の流れをつくっ い課題です。 ていくことです。大 和 証 券グループが、そのために担う役 割は 社 会 全 体に影 響力を持つ企 業が、持 続 可 能な社 会の実 現 大きいと考えます。 項を加えて、大 和 証 券グループの C S R 活 動において考 慮す クホルダーの声、具 体 的には、従 業員アンケート、お客 様 満 足 べき課 題を抽出しました。これと同 時に、抽出の頻 度や社 会へ 度調査、持続可能性報告書アンケート、株主アンケート、ステー の影響度合いなどを考 慮し、社 外・社内において認 識される課 クホルダーコメントおよびダイアログ、外 部 有 識 者 の 意 見など 題の重 要 性を検 証しました。こうした過 程を経て、重 要 性が極 であげられた項目を整 理しました。これらの 項目に、C S Rに関 めて高いと認 識される4 項目を大 和 証 券グループの 重 要 課 題 する国 際 的な潮 流、G R Iガイドラインなど、社 会からの 要 請 事 としました。 大和証券グループのステークホルダー 証券市場 すべての証券市場関係者と協働し、健全で 信頼できる証券市場の発展に尽くします。 投資家 大 和 証 券グループの重 要 課 題 当 報 告 書は、大 和 証 券グループを取り巻くステークホルダー 券グループのさまざまな活 動による経 済・環 境・社 会への影 響 の意思決定に大きな影響を及ぼすと考えられる事項について、 についての検 討を行い、報 告すべき重 要 課 題の特 定を行いま 重 点 的に報 告することを目的としています。そのため、大 和 証 した。 1. 投 資に社 会 的 視 点を(P. 9- 12) 4. 持 続 可 能な社 会に向けた情 報 発 信(P.2 0 - 2 4) 持 続 可 能な社 会の実 現に向け、金 融 機 関としての社 会 的 証 券 業で培った知 識やノウハウを還 元する経 済 ・ 金 融 教 役 割を果たしていくため「 投 資に社 会 的 視 点を組 み込む」 育や、産 学 連 携、持 続 可 能 性についての最 新の情 報 提 供な という行 動を、証 券ビジネスのなかに組み入れて実 行してい ど、情報を取り扱う企業の特性を活かした活動を継続します。 くことが 重 要 です 。大 和 証 券グ ループはその 考えのもと、 UNEP F I*1 およびPR I*2 、CDP*3 に署 名しています。 重 要 課 題を特 定するため、まず、今までに寄せられたステー 発行体 個人投資家、機関投資家、 こ れから投資を考えておられる潜 在投資家の方々のニーズにあ った商品・サービスを提供し、 お客様満足度の向上に取り 組みます。 証 券 業に携わる企 業として、健 全で信 頼できる証 券 市 場 を維 持 ・ 発 展させるという責 務を果たすため、単なる法 令 遵 守にとどまらない、社 会からの 信 頼に応えるコンプライアン スの徹 底が重 要であると認 識しています。 3. 地 球 環 境へ の取 組み(P. 17- 19) 地 球 環 境 問 題はすべての 企 業 ・ 個 人が取り組まなくては ならない課 題であるとの 認 識 のもと、大 和 証 券グループは、 自らの 事 業による環 境 負荷の 低 減に加え、環 境 問 題の 解 決 に向けてできる限りの協 力・働きかけを行います。 7 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 投資家 発行体 株主 取引先 信頼を得るために 透 明 性の高い情 報開示に努めると ともに、持 続 的な 価値創造を通じて 期待に応えられる よう努めます。 すべてのビジネス パートナーと公正 な関係を保ち、持 続 可 能な社 会の 実 現 に向けて協 働してまいります。 株 主 取引先 大和証券 グル ープ また、大 和 証 券グループの 経 営 の 基 本 方 針として、従 業 員が「 働きがい」を感じて十 分な力を発 揮できるような取 組 2. 健 全な証 券 市 場の発 展に向けた取 組み(P.1 3 -1 6) 株式や債券などを発行して資 金を調達する企業や公共法 人なども大和証券グループの 大切なお客様です。 証券市場 みを重 視しています。この 点につきましてはトップメッセージ (P . 1 - 2)と「人の尊 重と人 材の活 用」 (P . 3 7 - 4 0)等をご参 照ください。 *1 UNEP FI( 国連環境計画・金融イニシアティブ) :国連機関である国連環境計画(UNEP) と世 界 各 国の金 融 機 関のパートナーシップ。 *2 PRI( 責任投資原則) :機関投資家が、投資において企業の環境・社会・ガバナンス(ESG) の側 面を考 慮することを示したガイドライン。 *3 C D P(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト) :気 候 変 動 問 題に関 心をもつ機 関 投 資 家が連 携し、投 資 家や経 営 者に環 境 問 題に対する姿 勢や取 組みに関する情 報 開 示を求 めるプロジェクト。 W E B 参照 UNEP FI、PRI、CDP 政 府 従業員 従業員 すべてのステークホル ダーへの付加価値を 生み出す従業員が働 きがいを実感でき、能 力や意欲を発揮できる 環境づくりを進めます。 従業員の家族もまた 重要なステークホルダ ーです。 従 業員 の家 族 地域社会 NPO/ NGO 政府 納税義務を果たすとと もに、 より良い社会の 実 現に向けて、政 策 提言などを行なってま いります。 地域社会 NPO/NGO 大和証券の支店や海外拠点の属する地域社会 の一員として、地域に根ざした取組みを進めます。 経済・金融教育や被災支援などで協働し、積極 的な対話を通じて社会の価値観を経営に反映し ます。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 8 重 要 課 題 重 要 課 題の特定プロセス 大和証券グループの重要課題 持 続 可 能な社 会と大和 証 券グループ 現 代 の 社 会は、温 暖 化に代 表される人 類 の 生 存を脅かす が可 能かどうかを左 右するキープレイヤーとなるなかで、とりわ 地 球 規 模の環 境 問 題や、南 北 間の貧 富の差の拡 大、日本 国 けお金を扱う金 融 機 関は、本 業である金 融 の 機 能を通じた社 内では少 子 高 齢 化など、持 続 可 能 性が 危 惧されるさまざまな 会 的 使 命を担っています。それは、公 正で活力のある金 融 市 問 題を抱えています。これらは、公 共 機 関や 企 業、市民などす 場を維 持 ・ 発 展させていくことに加え、金 融に社 会 的な視 点を べての 主 体が責 任を持って行 動していかなければ 解 決できな 組み込み、持続可能な社会の実現に向けた資金の流れをつくっ い課題です。 ていくことです。大 和 証 券グループが、そのために担う役 割は 社 会 全 体に影 響力を持つ企 業が、持 続 可 能な社 会の実 現 大きいと考えます。 項を加えて、大 和 証 券グループの C S R 活 動において考 慮す クホルダーの声、具 体 的には、従 業員アンケート、お客 様 満 足 べき課 題を抽出しました。これと同 時に、抽出の頻 度や社 会へ 度調査、持続可能性報告書アンケート、株主アンケート、ステー の影響度合いなどを考 慮し、社 外・社内において認 識される課 クホルダーコメントおよびダイアログ、外 部 有 識 者 の 意 見など 題の重 要 性を検 証しました。こうした過 程を経て、重 要 性が極 であげられた項目を整 理しました。これらの 項目に、C S Rに関 めて高いと認 識される4 項目を大 和 証 券グループの 重 要 課 題 する国 際 的な潮 流、G R Iガイドラインなど、社 会からの 要 請 事 としました。 大和証券グループのステークホルダー 証券市場 すべての証券市場関係者と協働し、健全で 信頼できる証券市場の発展に尽くします。 投資家 大 和 証 券グループの重 要 課 題 当 報 告 書は、大 和 証 券グループを取り巻くステークホルダー 券グループのさまざまな活 動による経 済・環 境・社 会への影 響 の意思決定に大きな影響を及ぼすと考えられる事項について、 についての検 討を行い、報 告すべき重 要 課 題の特 定を行いま 重 点 的に報 告することを目的としています。そのため、大 和 証 した。 1. 投 資に社 会 的 視 点を(P. 9- 12) 4. 持 続 可 能な社 会に向けた情 報 発 信(P.2 0 - 2 4) 持 続 可 能な社 会の実 現に向け、金 融 機 関としての社 会 的 証 券 業で培った知 識やノウハウを還 元する経 済 ・ 金 融 教 役 割を果たしていくため「 投 資に社 会 的 視 点を組 み込む」 育や、産 学 連 携、持 続 可 能 性についての最 新の情 報 提 供な という行 動を、証 券ビジネスのなかに組み入れて実 行してい ど、情報を取り扱う企業の特性を活かした活動を継続します。 くことが 重 要 です 。大 和 証 券グ ループはその 考えのもと、 UNEP F I*1 およびPR I*2 、CDP*3 に署 名しています。 重 要 課 題を特 定するため、まず、今までに寄せられたステー 発行体 個人投資家、機関投資家、 こ れから投資を考えておられる潜 在投資家の方々のニーズにあ った商品・サービスを提供し、 お客様満足度の向上に取り 組みます。 証 券 業に携わる企 業として、健 全で信 頼できる証 券 市 場 を維 持 ・ 発 展させるという責 務を果たすため、単なる法 令 遵 守にとどまらない、社 会からの 信 頼に応えるコンプライアン スの徹 底が重 要であると認 識しています。 3. 地 球 環 境へ の取 組み(P. 17- 19) 地 球 環 境 問 題はすべての 企 業 ・ 個 人が取り組まなくては ならない課 題であるとの 認 識 のもと、大 和 証 券グループは、 自らの 事 業による環 境 負荷の 低 減に加え、環 境 問 題の 解 決 に向けてできる限りの協 力・働きかけを行います。 7 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 投資家 発行体 株主 取引先 信頼を得るために 透 明 性の高い情 報開示に努めると ともに、持 続 的な 価値創造を通じて 期待に応えられる よう努めます。 すべてのビジネス パートナーと公正 な関係を保ち、持 続 可 能な社 会の 実 現 に向けて協 働してまいります。 株 主 取引先 大和証券 グル ープ また、大 和 証 券グループの 経 営 の 基 本 方 針として、従 業 員が「 働きがい」を感じて十 分な力を発 揮できるような取 組 2. 健 全な証 券 市 場の発 展に向けた取 組み(P.1 3 -1 6) 株式や債券などを発行して資 金を調達する企業や公共法 人なども大和証券グループの 大切なお客様です。 証券市場 みを重 視しています。この 点につきましてはトップメッセージ (P . 1 - 2)と「人の尊 重と人 材の活 用」 (P . 3 7 - 4 0)等をご参 照ください。 *1 UNEP FI( 国連環境計画・金融イニシアティブ) :国連機関である国連環境計画(UNEP) と世 界 各 国の金 融 機 関のパートナーシップ。 *2 PRI( 責任投資原則) :機関投資家が、投資において企業の環境・社会・ガバナンス(ESG) の側 面を考 慮することを示したガイドライン。 *3 C D P(カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト) :気 候 変 動 問 題に関 心をもつ機 関 投 資 家が連 携し、投 資 家や経 営 者に環 境 問 題に対する姿 勢や取 組みに関する情 報 開 示を求 めるプロジェクト。 W E B 参照 UNEP FI、PRI、CDP 政 府 従業員 従業員 すべてのステークホル ダーへの付加価値を 生み出す従業員が働 きがいを実感でき、能 力や意欲を発揮できる 環境づくりを進めます。 従業員の家族もまた 重要なステークホルダ ーです。 従 業員 の家 族 地域社会 NPO/ NGO 政府 納税義務を果たすとと もに、 より良い社会の 実 現に向けて、政 策 提言などを行なってま いります。 地域社会 NPO/NGO 大和証券の支店や海外拠点の属する地域社会 の一員として、地域に根ざした取組みを進めます。 経済・金融教育や被災支援などで協働し、積極 的な対話を通じて社会の価値観を経営に反映し ます。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 8 重 要 課 題 1 投資に社会的視点を 投資先を選ぶ際に環境や社会性の視点を取り入れることについて、投資家の意識、営業員の意識の現状はどうか。これから大和証 券グループの従業員としてできることは何なのか。第一線の現場で活躍する従業員が、率直に語り合いました。 (2007年5月31日開催) 社 会 的 な 視 点 で 投 資 することの 重 要 性を 広 めることこそ 、従 業 員 の 役 割 。 社 会 一 般 的に環境・社 会 性へ の認 識は まだまだ低いのが現状。 大和証券株式会社 エクイティ部長 大和証券株式会社 投資情報部長 大和証券SMBC株式会社 機関投資家営業第一部長 大和証券株式会社 新宿エリアマネージャー兼新宿支店長 川上 進次 花岡 幸子 柳沢 志向 青井 克巳 柳 沢 日本の 機 関 投 資 家でも、おおむね 似たような状 況だと 思います。 「S R I*の重 要 性は理 解できるれども、何をしたらい いのかわからない」という反 応です。S R Iファンドを運 用してい 青井 大和証券グループの投資信託「ダイワ・エコ・ファンド」 る人もいますが、それはごく一部で、一般のファンドマネージャー にありますので。 だという意 識が高まってきていると思いますし、それが私たちの は国 内でも最 大 規 模となり、こういった商 品に関 心をもたれる は重 要 性を感じてはいても、それをどのように投 資 行 動に反 映 柳沢 海外を含め機関投資家というのは個々に考え方が違う 社会的責任だと思います。 お 客 様は増えていると感じる一 方 、全く関 心がないお 客 様も すればよいか迷っている状況だと思います。 ので一 様にはいえませんが、環 境 技 術に関しては、 「世 界のな 柳 沢 S R Iは機 関 投 資 家に興 味を持って聞いてもらえる環 境 多いのが 現 状です。一 般 的には、まだまだ投 資 先を選ぶ際に 花 岡 私はお客 様とお話をする機 会がありますが、お客 様 の かでも光る技 術を持っている企 業が日本にはたくさんある」と になってきています。若 手 営 業 員は、環 境 問 題に関する機 関 環境・社会性の視点を含めるという認識は低いと感じます。 関 心はもっぱら株 価が上がるか下がるか、 ということですので、 説明すると、彼らも非常に興味を示します。 「これは儲かる話だ」 投資家向けセミナーを自発的に企 画・開催し、排出権取引や 川上 お客様には、環境を切り口にしてお話をするというよりも、 環 境という話 題も株 価と関 連をつけてお話ししないとなかなか と判断して投資するわけです。 政府の環境対策などについての情報提供を行なっています。 環 境の 取 組みに積 極 的で、その 結 果として業 績を上げている 聞いていただけませんね。 花 岡 環 境 対 応できている企 業は、環 境だけではなく、社 内 花 岡 環 境 関 連 の 技 術や 取 組みに関する投 資 情 報を積 極 企業、 という説明をする機会が多いですね。たとえば自動車メー *SRI(Socially Responsible Investment) :社会的責任投資。企業の財務上のパフォー マンスだけでなく、環境対応や社会的な活動、倫理性にいたるまでの総合的な評価を組 み入れて、投資する企業を決定する手法。 の 管 理 体 制もきちんとした会 社が 多いので、十 分 投 資するに 的に発 信していきます。また、当 社グループが自社のC S Rを重 値する企 業だと思います。C S Rにきちんと対 応しているという 視していることは、当 社を理 解していただくためにも重 要なこと ことから、その企 業に対する信 頼が生まれますよね 。姿 勢が好 だと思います。お 客 様にご理 解いただければ、証 券 会 社を選 ましく感じられる企 業の銘 柄を選ぶというのもひとつの判 断 基 ぶときに、大和証券を選んでいただけると思います。 準だと思います。 青井 カーがハイブリッドカーを発 売し、業 績やブランド価 値が上がっ ているといった具 体 例があって初めて、投 資 家はその企 業に目 を向け、投資の判断に結びつくと思います。 環境・社会性に対応できる企業は 業績が上がることを投資家にアピール。 大 和 証 券のC S Rを形にしていくのは支 店だと思うんで す。大 和 証 券 の 全 国 1 1 7 の 各 支 店が 地 方 公 共 団 体や 市 区 川 上 お客 様が 銘 柄を選 定される際に、テーマ性があると非 常に受け入れられやすいんです。お客 様には、主に長 期 的な 社会的視点を組み入れた投資の考えを広めることは 証券会社のビジネスチャンスでもある。 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 C S Rについて考える場を持つなど、働きかけを行うことが、従 業員一 人ひとりの 意 識を向 上させ、実 際の 行 動につながって 視点を持って運用される方と短期的に運用される方がいます。 9 町 村 、あるいは地 元 の 小 中 学 校などと協 力して環 境 問 題 や 日本の金 融 教 育がまだ十 分に浸 透していないなかで、 いくと思います。 環 境や 社 会 性といったテーマは中 長 期 的に企 業 の 成 長 性を 青井 見て投 資をされたいという方に受け入れられやすいと感じてい 社会的視点に立って投資をすることの重要性を伝えていくのも、 川上 大 和 証 券には、従 業員を表 彰する社 長 賞 制 度がありま ます。 私たちの大 切な役 割だと思います。若 年 層に向けた金 融 教 育 すが、今 期から特 別 賞としてボランティア活 動で顕 著な実 績を 花 岡 現 在、日本 株の魅力を見 直していただくことに注力して の強化に協力し、SRIの考え方を説明していくことも、当社グルー 上げた人に対しボランティア表 彰を設けました。これは従 業員 いますが、その 際にキーとなる要 素が環 境です。中 国をはじめ プができる社会への貢献のひとつだと思います。 に対して、社 会のために企 業の社 会 的 責 任として大 和 証 券は とする新 興 国が 伸びることで、環 境 破 壊やエネルギーの 問 題 川 上 社 内ではトップの 考えが従 業員一 人ひとりに浸 透して 何ができるか、 という問いかけへのひとつの答えだと思います。 が起こっています。これは環 境 対 応ができる企 業にとっては大 きているなと感じます。自分たちは何をすべきかといえば、SRIファ あとは幅 広く投 資 家の 方を啓 発していくことが、私たちの 大き きなビジネスチャンスなんだと説 明すると、すんなりと受け入れ ンドやエコ・ファンド等を広く認知していただくこと、あるいは環境・ な使命だと思います。 ていただけます。日本の環 境 技 術は世 界でもっとも高いレベル C S Rを推 進している企 業に投 資 家 の目を向けていただくこと DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 10 重 要 課 題 1 投資に社会的視点を 投資先を選ぶ際に環境や社会性の視点を取り入れることについて、投資家の意識、営業員の意識の現状はどうか。これから大和証 券グループの従業員としてできることは何なのか。第一線の現場で活躍する従業員が、率直に語り合いました。 (2007年5月31日開催) 社 会 的 な 視 点 で 投 資 することの 重 要 性を 広 めることこそ 、従 業 員 の 役 割 。 社 会 一 般 的に環境・社 会 性へ の認 識は まだまだ低いのが現状。 大和証券株式会社 エクイティ部長 大和証券株式会社 投資情報部長 大和証券SMBC株式会社 機関投資家営業第一部長 大和証券株式会社 新宿エリアマネージャー兼新宿支店長 川上 進次 花岡 幸子 柳沢 志向 青井 克巳 柳 沢 日本の 機 関 投 資 家でも、おおむね 似たような状 況だと 思います。 「S R I*の重 要 性は理 解できるれども、何をしたらい いのかわからない」という反 応です。S R Iファンドを運 用してい 青井 大和証券グループの投資信託「ダイワ・エコ・ファンド」 る人もいますが、それはごく一部で、一般のファンドマネージャー にありますので。 だという意 識が高まってきていると思いますし、それが私たちの は国 内でも最 大 規 模となり、こういった商 品に関 心をもたれる は重 要 性を感じてはいても、それをどのように投 資 行 動に反 映 柳沢 海外を含め機関投資家というのは個々に考え方が違う 社会的責任だと思います。 お 客 様は増えていると感じる一 方 、全く関 心がないお 客 様も すればよいか迷っている状況だと思います。 ので一 様にはいえませんが、環 境 技 術に関しては、 「世 界のな 柳 沢 S R Iは機 関 投 資 家に興 味を持って聞いてもらえる環 境 多いのが 現 状です。一 般 的には、まだまだ投 資 先を選ぶ際に 花 岡 私はお客 様とお話をする機 会がありますが、お客 様 の かでも光る技 術を持っている企 業が日本にはたくさんある」と になってきています。若 手 営 業 員は、環 境 問 題に関する機 関 環境・社会性の視点を含めるという認識は低いと感じます。 関 心はもっぱら株 価が上がるか下がるか、 ということですので、 説明すると、彼らも非常に興味を示します。 「これは儲かる話だ」 投資家向けセミナーを自発的に企 画・開催し、排出権取引や 川上 お客様には、環境を切り口にしてお話をするというよりも、 環 境という話 題も株 価と関 連をつけてお話ししないとなかなか と判断して投資するわけです。 政府の環境対策などについての情報提供を行なっています。 環 境の 取 組みに積 極 的で、その 結 果として業 績を上げている 聞いていただけませんね。 花 岡 環 境 対 応できている企 業は、環 境だけではなく、社 内 花 岡 環 境 関 連 の 技 術や 取 組みに関する投 資 情 報を積 極 企業、 という説明をする機会が多いですね。たとえば自動車メー *SRI(Socially Responsible Investment) :社会的責任投資。企業の財務上のパフォー マンスだけでなく、環境対応や社会的な活動、倫理性にいたるまでの総合的な評価を組 み入れて、投資する企業を決定する手法。 の 管 理 体 制もきちんとした会 社が 多いので、十 分 投 資するに 的に発 信していきます。また、当 社グループが自社のC S Rを重 値する企 業だと思います。C S Rにきちんと対 応しているという 視していることは、当 社を理 解していただくためにも重 要なこと ことから、その企 業に対する信 頼が生まれますよね 。姿 勢が好 だと思います。お 客 様にご理 解いただければ、証 券 会 社を選 ましく感じられる企 業の銘 柄を選ぶというのもひとつの判 断 基 ぶときに、大和証券を選んでいただけると思います。 準だと思います。 青井 カーがハイブリッドカーを発 売し、業 績やブランド価 値が上がっ ているといった具 体 例があって初めて、投 資 家はその企 業に目 を向け、投資の判断に結びつくと思います。 環境・社会性に対応できる企業は 業績が上がることを投資家にアピール。 大 和 証 券のC S Rを形にしていくのは支 店だと思うんで す。大 和 証 券 の 全 国 1 1 7 の 各 支 店が 地 方 公 共 団 体や 市 区 川 上 お客 様が 銘 柄を選 定される際に、テーマ性があると非 常に受け入れられやすいんです。お客 様には、主に長 期 的な 社会的視点を組み入れた投資の考えを広めることは 証券会社のビジネスチャンスでもある。 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 C S Rについて考える場を持つなど、働きかけを行うことが、従 業員一 人ひとりの 意 識を向 上させ、実 際の 行 動につながって 視点を持って運用される方と短期的に運用される方がいます。 9 町 村 、あるいは地 元 の 小 中 学 校などと協 力して環 境 問 題 や 日本の金 融 教 育がまだ十 分に浸 透していないなかで、 いくと思います。 環 境や 社 会 性といったテーマは中 長 期 的に企 業 の 成 長 性を 青井 見て投 資をされたいという方に受け入れられやすいと感じてい 社会的視点に立って投資をすることの重要性を伝えていくのも、 川上 大 和 証 券には、従 業員を表 彰する社 長 賞 制 度がありま ます。 私たちの大 切な役 割だと思います。若 年 層に向けた金 融 教 育 すが、今 期から特 別 賞としてボランティア活 動で顕 著な実 績を 花 岡 現 在、日本 株の魅力を見 直していただくことに注力して の強化に協力し、SRIの考え方を説明していくことも、当社グルー 上げた人に対しボランティア表 彰を設けました。これは従 業員 いますが、その 際にキーとなる要 素が環 境です。中 国をはじめ プができる社会への貢献のひとつだと思います。 に対して、社 会のために企 業の社 会 的 責 任として大 和 証 券は とする新 興 国が 伸びることで、環 境 破 壊やエネルギーの 問 題 川 上 社 内ではトップの 考えが従 業員一 人ひとりに浸 透して 何ができるか、 という問いかけへのひとつの答えだと思います。 が起こっています。これは環 境 対 応ができる企 業にとっては大 きているなと感じます。自分たちは何をすべきかといえば、SRIファ あとは幅 広く投 資 家の 方を啓 発していくことが、私たちの 大き きなビジネスチャンスなんだと説 明すると、すんなりと受け入れ ンドやエコ・ファンド等を広く認知していただくこと、あるいは環境・ な使命だと思います。 ていただけます。日本の環 境 技 術は世 界でもっとも高いレベル C S Rを推 進している企 業に投 資 家 の目を向けていただくこと DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 10 重 要 課 題 1 投資に社会的視点を 大和証券グループのSRIファンド SRIファンド*は、社会的視点を持った投資の金融商品です。 の 取 組みに着目する「ダイワS R Iファンド」や、環 境への 取 組 2 0 0 7 年 3月末、大 和 証 券グループの 販 売したS R Iファンドの みと株 主 資 本の活 用 状 況に注目する「ダイワ・エコ・ファンド」 資 産 残 高は、国 内のS R Iファンド( 総 額 約 3 , 7 0 0 億 円 )の約 2 があります。 ダイワ・エコ・ファンドの考え方 割を超える約 7 5 3 億 円となり、国 内 最 大 級のシェアとなってい ます。大 和 証 券グループの代 表 的なS R Iファンドには、C S Rへ * S R Iファンド:社 会 的 責 任 投 資( S o c i a l l y R e s p o n s i b l e I n v e s t m e n t )にもと づいて運用を行う投資信託 に載せる企業も少なくありません。 めています。アナリストと一 鈴木 企業の姿勢がそのように変化してきたということは、 緒に企業を訪問することも エコファンドだけでなく、環 境 問 題への対 応力という視 点が あります。訪 問 先では環 境 投資全般に織り込まれてきているということでしょうか。 技術やCSRの担当者にも 北原 環境、社会、ガバナンスのうち、企業価値を測る上で 直接インタビューをして、ア その重要性がすでに十分に認識されているガバナンスと同 ンケートや 企 業 の 発 表 資 じように、環 境 問 題への対 応力も外すことができない要 素 料からは読 み 取れない 情 大和証券投資信託委託株式会社 企業調査部長 になってきています。ただ、環 境や社 会 問 題への取 組みを 報を得ています。 北原 雅 定 量 的に評 価するのは難しく、今までの企 業 調 査とは違う 鈴木 企業訪問時に特に 期間別騰落率(2007年6月末) ダイワSRIファンド ダイワ・エコ・ファンド TOPIX 3ヵ月間 +5.07 % +5.14 % +3.58 % +11.38 % +11.65 % +11.84 % +63.32 % − +60.45 % − +7.54 % +10.54 % 菊池 CSRの意識が従業員に浸透しているか、 ということ 環境に取り組む企業を応援するファンド ですね。浸透している企業では、環境配慮型製品の開発や 販売、工場での環境負荷削減の取組みに従業員が自主的 鈴 木 環 境に対して大き かつ積極的に取り組んでいます。具体的には、環境配慮型 なインパクトを与えている 製 品の研 究 開 発プロセス、また環 境 教 育 体 制や環 境 活 動 企 業が、 「 持 続 可 能な 社 の結果を社内にフィードバックする仕組みなどについて質問 会 実 現 」のためにその 負 しています。 荷をできるだけ小さくしよう 鈴木 そうした視点から得られた情報は、 どのように投資の と取り組んでいます 。自ら 判断に活かしているのでしょうか。 の 大 切なお 金を投 資する 菊池 環境教育や環境活動への取組みなどの要素は、短 にあたって、企業の社会的 期 的な売 上や利 益に結びつきにくいかもしれませんが、危 責 任を考 慮に入れて投 資 物 質 の 計 測 装 置メーカーがあります 。このところE Uでは 機 管 理 能力や経 営 方 針の浸 透力と結びつき、投 資のリス 判 断を行うべきだという考 R o H S*1 やR E A C H*2という化 学 物 質 規 制が立て続けに クを減らすことができると思います。企 業 訪 問で感じ取りた えは日本では9割近い支持を得ているという調査結果*3もあ 鈴木 環境への取組みが将来の業績に反映される企業に 施行されています。EU域内で製品を生産・輸入する企業は いのは、取 組みの実 効 性があるか、また、組 織に環 境 問 題 ります。今 後、より多くの投 資 家の方とファンドの販 売に携 投資する、ダイワ・エコ・ファンドの組み入れ銘柄を決めるに 製 品に含まれる有 害 物 質を調べる必 要があり、このための や社 会 問 題に対 応するD N Aがあるかどうかです。そのよう わる販売員に向けて、心に響く情報発信を行なっていくこと あたっては、特にどのような点に着目していますか。 蛍 光X線 装 置を生 産している企 業は実 際に売 上が伸びて な企業は「サステナブル」であり、特に中・長期の投資に適 が大和投資信託の重要な使命のひとつだと思っています。 菊池 ひとつは、環境に配慮した製品の売上高です。また、 います。そのほか、携 帯 端 末などの電 子 機 器に含まれる貴 すると判断できます。 菊 池 ダイワ・エコ・ファンドへの投 資を通じて、個 人 投 資 * 設定来 *ダイワSRIファンドは2004年5月、 ダイワ・エコ・ファンドは2006年3月に設定されました。 ダイワ・エコ・ファンドから持続可能な社会実現へ 大和証券グループが注力するダイワ・エコ・ファンドが「持続可能な社会の実現」にどのようにつながっていくのかを考えるため、 ファンドを運用するファンドマネージャーの菊池と、企業分析や業界動向の調査などを行うアナリストの北原に対して、投資家 (2007年5月28日開催) や販売担当者とのコミュニケーションを担当する鈴木がインタビューを行いました。 環境技術がいかに業績に結びつくかを評価 企業活動におけるエネルギー 金属のリサイクルや、省エネの事務機器の販売などが伸び や原材料投入量の削減といっ ています。 の 減 少 、ひいては利 益 率 の 鈴木 佑佳 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 菊池 勝也 企業価値を測る上で環境対応は必須の要素に する」という活動の輪を広めていきたいと思います。また、環 境への取組みが企業価値の向上につながるということをもっ ファンドマネージャーが自分の足で情報収集 鈴木 アナリストという立場から企業の行動を見てきて、企 と訴えていきたいですね。 業の環境への取組みは変わってきたと感じますか。 向上につながります。 大和証券投資信託委託株式会社 運用企画管理部・SRI担当 大和証券投資信託委託株式会社 エクイティ運用第一部 シニア・ファンドマネージャー 家の方にも「環 境への取 組みで頑 張っている企 業を応 援 た環 境負荷の削 減は、コスト 11 切り口で企業を見ることが必要だと思います。 注意して見るのはどんな点ですか。 期 間 1年間 づいて組み入れ銘 柄を決 鈴 木 環 境 へ の 取 組 みが 鈴 木 では、実 際に企 業の環 境への取 組みを評 価するに 北原 大きく変わってきていると思います。かなりの数の企 業 績に結びついている例と あたってはどのような情報を活用していますか。 業がすでに経営戦略に環境への取組みを組み込んでおり、 して、 どんな企業がありますか。 菊池 外部の専門機関による企業評価のデータをベースに、 8割以上の企業が環境負荷の削減に関して具体的な目標 菊 池 たとえば 、環 境 負 荷 社内のアナリストからの情報と、自分で調査した結果にもと や行 動 計 画を定めています。環 境 情 報を有 価 証 券 報 告 書 *1 RoHS:EUが2006年7月に施行した、電気・電子機器における特定有害物質の 使用制限に関する指令。 *2 REACH:EUが2007年6月に施行した化学物質管理制度 。化学物質の登録・ 評価・認可を一元的に行う制度で、取扱事業者に対し安全性評価の実施などが 求められている。 *3 環境省「社会的責任投資に関する日米英3か国比較調査報告書」 http://www.env.go.jp/policy/kinyu/rep_h1506/index.html DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 12 重 要 課 題 1 投資に社会的視点を 大和証券グループのSRIファンド SRIファンド*は、社会的視点を持った投資の金融商品です。 の 取 組みに着目する「ダイワS R Iファンド」や、環 境への 取 組 2 0 0 7 年 3月末、大 和 証 券グループの 販 売したS R Iファンドの みと株 主 資 本の活 用 状 況に注目する「ダイワ・エコ・ファンド」 資 産 残 高は、国 内のS R Iファンド( 総 額 約 3 , 7 0 0 億 円 )の約 2 があります。 ダイワ・エコ・ファンドの考え方 割を超える約 7 5 3 億 円となり、国 内 最 大 級のシェアとなってい ます。大 和 証 券グループの代 表 的なS R Iファンドには、C S Rへ * S R Iファンド:社 会 的 責 任 投 資( S o c i a l l y R e s p o n s i b l e I n v e s t m e n t )にもと づいて運用を行う投資信託 に載せる企業も少なくありません。 めています。アナリストと一 鈴木 企業の姿勢がそのように変化してきたということは、 緒に企業を訪問することも エコファンドだけでなく、環 境 問 題への対 応力という視 点が あります。訪 問 先では環 境 投資全般に織り込まれてきているということでしょうか。 技術やCSRの担当者にも 北原 環境、社会、ガバナンスのうち、企業価値を測る上で 直接インタビューをして、ア その重要性がすでに十分に認識されているガバナンスと同 ンケートや 企 業 の 発 表 資 じように、環 境 問 題への対 応力も外すことができない要 素 料からは読 み 取れない 情 大和証券投資信託委託株式会社 企業調査部長 になってきています。ただ、環 境や社 会 問 題への取 組みを 報を得ています。 北原 雅 定 量 的に評 価するのは難しく、今までの企 業 調 査とは違う 鈴木 企業訪問時に特に 期間別騰落率(2007年6月末) ダイワSRIファンド ダイワ・エコ・ファンド TOPIX 3ヵ月間 +5.07 % +5.14 % +3.58 % +11.38 % +11.65 % +11.84 % +63.32 % − +60.45 % − +7.54 % +10.54 % 菊池 CSRの意識が従業員に浸透しているか、 ということ 環境に取り組む企業を応援するファンド ですね。浸透している企業では、環境配慮型製品の開発や 販売、工場での環境負荷削減の取組みに従業員が自主的 鈴 木 環 境に対して大き かつ積極的に取り組んでいます。具体的には、環境配慮型 なインパクトを与えている 製 品の研 究 開 発プロセス、また環 境 教 育 体 制や環 境 活 動 企 業が、 「 持 続 可 能な 社 の結果を社内にフィードバックする仕組みなどについて質問 会 実 現 」のためにその 負 しています。 荷をできるだけ小さくしよう 鈴木 そうした視点から得られた情報は、 どのように投資の と取り組んでいます 。自ら 判断に活かしているのでしょうか。 の 大 切なお 金を投 資する 菊池 環境教育や環境活動への取組みなどの要素は、短 にあたって、企業の社会的 期 的な売 上や利 益に結びつきにくいかもしれませんが、危 責 任を考 慮に入れて投 資 物 質 の 計 測 装 置メーカーがあります 。このところE Uでは 機 管 理 能力や経 営 方 針の浸 透力と結びつき、投 資のリス 判 断を行うべきだという考 R o H S*1 やR E A C H*2という化 学 物 質 規 制が立て続けに クを減らすことができると思います。企 業 訪 問で感じ取りた えは日本では9割近い支持を得ているという調査結果*3もあ 鈴木 環境への取組みが将来の業績に反映される企業に 施行されています。EU域内で製品を生産・輸入する企業は いのは、取 組みの実 効 性があるか、また、組 織に環 境 問 題 ります。今 後、より多くの投 資 家の方とファンドの販 売に携 投資する、ダイワ・エコ・ファンドの組み入れ銘柄を決めるに 製 品に含まれる有 害 物 質を調べる必 要があり、このための や社 会 問 題に対 応するD N Aがあるかどうかです。そのよう わる販売員に向けて、心に響く情報発信を行なっていくこと あたっては、特にどのような点に着目していますか。 蛍 光X線 装 置を生 産している企 業は実 際に売 上が伸びて な企業は「サステナブル」であり、特に中・長期の投資に適 が大和投資信託の重要な使命のひとつだと思っています。 菊池 ひとつは、環境に配慮した製品の売上高です。また、 います。そのほか、携 帯 端 末などの電 子 機 器に含まれる貴 すると判断できます。 菊 池 ダイワ・エコ・ファンドへの投 資を通じて、個 人 投 資 * 設定来 *ダイワSRIファンドは2004年5月、 ダイワ・エコ・ファンドは2006年3月に設定されました。 ダイワ・エコ・ファンドから持続可能な社会実現へ 大和証券グループが注力するダイワ・エコ・ファンドが「持続可能な社会の実現」にどのようにつながっていくのかを考えるため、 ファンドを運用するファンドマネージャーの菊池と、企業分析や業界動向の調査などを行うアナリストの北原に対して、投資家 (2007年5月28日開催) や販売担当者とのコミュニケーションを担当する鈴木がインタビューを行いました。 環境技術がいかに業績に結びつくかを評価 企業活動におけるエネルギー 金属のリサイクルや、省エネの事務機器の販売などが伸び や原材料投入量の削減といっ ています。 の 減 少 、ひいては利 益 率 の 鈴木 佑佳 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 菊池 勝也 企業価値を測る上で環境対応は必須の要素に する」という活動の輪を広めていきたいと思います。また、環 境への取組みが企業価値の向上につながるということをもっ ファンドマネージャーが自分の足で情報収集 鈴木 アナリストという立場から企業の行動を見てきて、企 と訴えていきたいですね。 業の環境への取組みは変わってきたと感じますか。 向上につながります。 大和証券投資信託委託株式会社 運用企画管理部・SRI担当 大和証券投資信託委託株式会社 エクイティ運用第一部 シニア・ファンドマネージャー 家の方にも「環 境への取 組みで頑 張っている企 業を応 援 た環 境負荷の削 減は、コスト 11 切り口で企業を見ることが必要だと思います。 注意して見るのはどんな点ですか。 期 間 1年間 づいて組み入れ銘 柄を決 鈴 木 環 境 へ の 取 組 みが 鈴 木 では、実 際に企 業の環 境への取 組みを評 価するに 北原 大きく変わってきていると思います。かなりの数の企 業 績に結びついている例と あたってはどのような情報を活用していますか。 業がすでに経営戦略に環境への取組みを組み込んでおり、 して、 どんな企業がありますか。 菊池 外部の専門機関による企業評価のデータをベースに、 8割以上の企業が環境負荷の削減に関して具体的な目標 菊 池 たとえば 、環 境 負 荷 社内のアナリストからの情報と、自分で調査した結果にもと や行 動 計 画を定めています。環 境 情 報を有 価 証 券 報 告 書 *1 RoHS:EUが2006年7月に施行した、電気・電子機器における特定有害物質の 使用制限に関する指令。 *2 REACH:EUが2007年6月に施行した化学物質管理制度 。化学物質の登録・ 評価・認可を一元的に行う制度で、取扱事業者に対し安全性評価の実施などが 求められている。 *3 環境省「社会的責任投資に関する日米英3か国比較調査報告書」 http://www.env.go.jp/policy/kinyu/rep_h1506/index.html DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 12 重 要 課 題 2 健全な証券市場の発展に向けた取組み コンプライアンス実 践の一 環です。ルールは新しい商 品や、市 これにより不 適 切な乗り換 場 環 境 の 変 化によって変える必 要が 出てきます。また、実 効 え勧 誘 行 為を防ぐとともに、 性を高めるためにはルールをできるだけシンプルにしてわかり 投 信の保 有 期 間が長くなり やすくすることも重視しています。 資 産 の 拡 大にもつながって います。 健全な証券市場を維持・発展させていくことは大和証券グループの重要な責務です。そのために、単なる法令等の遵守にとどまらな ― 組織的には、どのようなシステムになっているのですか? またそれ 以 外 にも、お 客 い、お客様や社会の信頼に応える質の高いコンプライアンスを実践します。 香 川 適 正な業 務 運 営ができているかどうかを常にチェックで 様 のニーズ にマッチした 取 きる体制が必要です。当社は本部コンプライアンス部に、エリア・ 引を行なっているかどうかの グループの各営業店を担当する「コンプライアンス・オフィサー」 サンプリングチェックや 、上 を置き、各営業店には、営業責任者である支店長とは別に内部 席 者と顧 客の面 談 制 度など 管理責任者を配置しています。内部管理責任者は、コンプライ も実施しています。 従 業 員 一 人 ひとりがコンプライアンス の 意 識を 持ち 行 動 することが お 客 様 、社 会 からの 信 頼 に つながる。 大和証券株式会社 コンプライアンス部 付部長 兼 法務企画課長 前田 淳 「リスク」や「リターン」の感 覚が身についていないお客 様に、 アンス本部に毎月報告を行なっています。 「リスク」を知らせずに商 品を売ったり、不 必 要に売買を繰り返 また、営 業 店からの法 令に関する相 談はコンプライアンス部 ― 取組みの成果についてはどのように判断されていますか? すようなことをしたら、投 資という行 動自体への不 信を引き起こ 法 務 企 画 課、コンプライアンス業 務に関する相 談は考 査 課が 香 川 ひとつの 指 標として、お客 様から直 接お問い合わせや ― 大 和 証 券 のコンプライアンスとは、どのようなものなの すとともに、当 社に対する信 頼を失います。当 社では一 過 性の 受け、株 式 等 の 売 買に関する問い合わせは売 買 監 査 室が 対 クレーム等を受ける「お客 様 相 談センター」への 入 電 件 数お でしょうか? 収益だけを上げる従業員は評価しません。お客様の適性にあっ 応するようになっています。 よび 内 容に注目しています( P . 1 5 参 照 )。入 電 件 数 の 7 割 強 島 津 コンプライアンス た提 案を行い、真の信 頼 関 係を構 築することが従 業員の評 価 前田 顧客重視の営業 はお問い 合わせで、残りの 3 割 弱は苦 情です。苦 情 の 比 率は は、単に法 令 等を遵 守す につながるシステムを着実に浸透させつつあります。 姿 勢を実 践するため「乗り 減少傾向にあり、取組みの成果が表われていると考えています。 換え事 前 認 可 申 請 制 度 」 また苦情の内容を分 析し、問題点の把握に役立てています。 拡大している業界だからこそ 公正な市場をつくる使命がある。 ることだけではなく、お客 大和証券株式会社 代表取締役 専務取締役 コンプライアンス本部長 内部管理統括責任者 島津 正樹 様 や 社 会 の 信 頼 に 応え ― コンプライアンスと「 法 令 遵 守 」はどのような関 係にあ という制 度 があります 。こ るための活動のすべてで ると考えていらっしゃいますか? れは投資信託等において、 す 。これには、お 客 様 の 島津 コンプライアンスの基本は社会の信頼に応えることです。 お客 様に既 存の 商 品を売 ニーズに配慮した適正な 単に「法 令に違 反しなければよい」というのではありません。従 却して 新たな 商 品を購 入 営 業 姿 勢 、証 券 事 故 等 業員一 人ひとりが法 律やルールの背 景をきちんと考えて仕 事 することを提案する場合に、 の 未 然 防 止 のための をするということです。それがお 客 様との 信 頼 関 係を築き、営 事 前に支 店 長の認 可を必 大和証券株式会社 コンプライアンス部長 チェックシステム 、反 社 業力の向上につながると考えています。 要とするというものです 。 香川 隆宣 会的勢力の排除など、健 全 で 信 頼 できる証 券 市 場を確 立するためのすべ 常に仕組みを見直すことで コンプライアンスは浸透する。 コンプライアンス体制図 ての行動が含まれます。 金 融 商 品を扱う私たちは、より高い倫 理 観を持つべきです。 ― 現 場にコンプライアンスの 考え方を根 づかせるために、 長 期 の 低 金 利 時 代を背 景に貯 蓄から投 資へという流れが 加 どんなことをしていますか? 速し、直 接 金 融の 比 重が高まっています。大きなビジネスチャ 島 津 若 手から管 理 職までを対 象とするコンプライアンス研 ンスがあるからこそ、私たちがそこで果たすべき責 任も大きいと 修を継 続 的 に実 施します 。特 に上 席 者 には、部 下を「 教え」 考えています。 13 精 神であることを強 調します。また、業 務 姿 勢およびコンプライ 売買監査室 ですか? 指 示 系 統においても営 業 本 部とコンプライアンス本 部の一 元 島 津 「金 融 商 品を売りさえすればいい」という営 業 活 動をし 化を進め、方向性を明示します。 たらどうなるでしょうか?目先の業 績は上がるかもしれませんが、 香 川 社 内ルールの 制 定、運 用、見 直しを重ねていくことも、 内部監査部 営業店 教育・サポート コンプライアンス部(コンプライアンス・オフィサー) 情報セキュリティ室 アンスの 評 価を重 視した人 事 評 価を実 践しています。さらに、 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 内部管理統括責任者 コンプライアンス本部長 「チェックし」 「守る」ことが内部 監 理 体 制を機 能させる重 要な ―しかし、営 業の 現 場では収 益 重 視になりがちではないの お客様 本店 コンプライアンス本部 営業責任者 内部管理責任者 報 告 チェック 監 査 営業店職員 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 14 重 要 課 題 2 健全な証券市場の発展に向けた取組み コンプライアンス実 践の一 環です。ルールは新しい商 品や、市 これにより不 適 切な乗り換 場 環 境 の 変 化によって変える必 要が 出てきます。また、実 効 え勧 誘 行 為を防ぐとともに、 性を高めるためにはルールをできるだけシンプルにしてわかり 投 信の保 有 期 間が長くなり やすくすることも重視しています。 資 産 の 拡 大にもつながって います。 健全な証券市場を維持・発展させていくことは大和証券グループの重要な責務です。そのために、単なる法令等の遵守にとどまらな ― 組織的には、どのようなシステムになっているのですか? またそれ 以 外 にも、お 客 い、お客様や社会の信頼に応える質の高いコンプライアンスを実践します。 香 川 適 正な業 務 運 営ができているかどうかを常にチェックで 様 のニーズ にマッチした 取 きる体制が必要です。当社は本部コンプライアンス部に、エリア・ 引を行なっているかどうかの グループの各営業店を担当する「コンプライアンス・オフィサー」 サンプリングチェックや 、上 を置き、各営業店には、営業責任者である支店長とは別に内部 席 者と顧 客の面 談 制 度など 管理責任者を配置しています。内部管理責任者は、コンプライ も実施しています。 従 業 員 一 人 ひとりがコンプライアンス の 意 識を 持ち 行 動 することが お 客 様 、社 会 からの 信 頼 に つながる。 大和証券株式会社 コンプライアンス部 付部長 兼 法務企画課長 前田 淳 「リスク」や「リターン」の感 覚が身についていないお客 様に、 アンス本部に毎月報告を行なっています。 「リスク」を知らせずに商 品を売ったり、不 必 要に売買を繰り返 また、営 業 店からの法 令に関する相 談はコンプライアンス部 ― 取組みの成果についてはどのように判断されていますか? すようなことをしたら、投 資という行 動自体への不 信を引き起こ 法 務 企 画 課、コンプライアンス業 務に関する相 談は考 査 課が 香 川 ひとつの 指 標として、お客 様から直 接お問い合わせや ― 大 和 証 券 のコンプライアンスとは、どのようなものなの すとともに、当 社に対する信 頼を失います。当 社では一 過 性の 受け、株 式 等 の 売 買に関する問い合わせは売 買 監 査 室が 対 クレーム等を受ける「お客 様 相 談センター」への 入 電 件 数お でしょうか? 収益だけを上げる従業員は評価しません。お客様の適性にあっ 応するようになっています。 よび 内 容に注目しています( P . 1 5 参 照 )。入 電 件 数 の 7 割 強 島 津 コンプライアンス た提 案を行い、真の信 頼 関 係を構 築することが従 業員の評 価 前田 顧客重視の営業 はお問い 合わせで、残りの 3 割 弱は苦 情です。苦 情 の 比 率は は、単に法 令 等を遵 守す につながるシステムを着実に浸透させつつあります。 姿 勢を実 践するため「乗り 減少傾向にあり、取組みの成果が表われていると考えています。 換え事 前 認 可 申 請 制 度 」 また苦情の内容を分 析し、問題点の把握に役立てています。 拡大している業界だからこそ 公正な市場をつくる使命がある。 ることだけではなく、お客 大和証券株式会社 代表取締役 専務取締役 コンプライアンス本部長 内部管理統括責任者 島津 正樹 様 や 社 会 の 信 頼 に 応え ― コンプライアンスと「 法 令 遵 守 」はどのような関 係にあ という制 度 があります 。こ るための活動のすべてで ると考えていらっしゃいますか? れは投資信託等において、 す 。これには、お 客 様 の 島津 コンプライアンスの基本は社会の信頼に応えることです。 お客 様に既 存の 商 品を売 ニーズに配慮した適正な 単に「法 令に違 反しなければよい」というのではありません。従 却して 新たな 商 品を購 入 営 業 姿 勢 、証 券 事 故 等 業員一 人ひとりが法 律やルールの背 景をきちんと考えて仕 事 することを提案する場合に、 の 未 然 防 止 のための をするということです。それがお 客 様との 信 頼 関 係を築き、営 事 前に支 店 長の認 可を必 大和証券株式会社 コンプライアンス部長 チェックシステム 、反 社 業力の向上につながると考えています。 要とするというものです 。 香川 隆宣 会的勢力の排除など、健 全 で 信 頼 できる証 券 市 場を確 立するためのすべ 常に仕組みを見直すことで コンプライアンスは浸透する。 コンプライアンス体制図 ての行動が含まれます。 金 融 商 品を扱う私たちは、より高い倫 理 観を持つべきです。 ― 現 場にコンプライアンスの 考え方を根 づかせるために、 長 期 の 低 金 利 時 代を背 景に貯 蓄から投 資へという流れが 加 どんなことをしていますか? 速し、直 接 金 融の 比 重が高まっています。大きなビジネスチャ 島 津 若 手から管 理 職までを対 象とするコンプライアンス研 ンスがあるからこそ、私たちがそこで果たすべき責 任も大きいと 修を継 続 的 に実 施します 。特 に上 席 者 には、部 下を「 教え」 考えています。 13 精 神であることを強 調します。また、業 務 姿 勢およびコンプライ 売買監査室 ですか? 指 示 系 統においても営 業 本 部とコンプライアンス本 部の一 元 島 津 「金 融 商 品を売りさえすればいい」という営 業 活 動をし 化を進め、方向性を明示します。 たらどうなるでしょうか?目先の業 績は上がるかもしれませんが、 香 川 社 内ルールの 制 定、運 用、見 直しを重ねていくことも、 内部監査部 営業店 教育・サポート コンプライアンス部(コンプライアンス・オフィサー) 情報セキュリティ室 アンスの 評 価を重 視した人 事 評 価を実 践しています。さらに、 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 内部管理統括責任者 コンプライアンス本部長 「チェックし」 「守る」ことが内部 監 理 体 制を機 能させる重 要な ―しかし、営 業の 現 場では収 益 重 視になりがちではないの お客様 本店 コンプライアンス本部 営業責任者 内部管理責任者 報 告 チェック 監 査 営業店職員 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 14 重 要 課 題 2 行政処分とその後の改善策と実施状況 健全な証券市場の発展に向けた取組み 大和証券株式会社に対 する金融庁による行政処分について 行政処分を厳粛に受け止め、 より良い仕組みづくりに活かします。 員から運 転 手にいたるまで全 役 職員が対 象で、研 修 中の電 話 応対のために近隣の支店から人員を派遣しました。 研 修 後 のアンケートを見ると、コンプライアンスを意 識して ― 2006年度の姫路支店における行政処分(P.16参照)は、 行 動することがいかに重 要かを再 認 識したとの 意 見が 多くの どのようなことから起きたのでしょうか? 従業員から寄せられています。 島 津 「信 頼できる証 券 市 場を維 持する」という証 券 会 社の 島津 今回の事例を踏まえ、本人確認や不公正取引防止な 重 要な社 会 的 使 命を、社 内に十 分 認 識させられなかったこと どを含む内 部 管 理 体 制 の 強 化について、支 店 長 の 職 責や 営 が原因です。防げたはずの顧客のインサイダー取引を防がなかっ 業員の業 務 遂 行の適 切 性 確 保といった観 点から検 討を行い、 たことが行 政 処 分の対 象となりました。その後の研 修では、当 業務改善策を策定しました。 社の社会的使命に対する認識の重要性を強調しています。 このたびの処 分を厳 粛に受け止め、違 反 行 為の起こらない 2 0 0 5 年 1 0月に姫 路 支 店の課 長 代 理が化 学メーカーの役 正な取 引の 防 止 上 十 分でないと認められる状 況 」であると 員から同 社 の 取 引 先 名 義で口 座 開 設を依 頼され 、同 社 株 の判 断を受け、 さらに同 課 長 代 理が「 本 人 確 認 法 上の本 人 1 , 5 0 0 株の買い付け注 文を受 託しました。同課 長 代 理は、当 確 認を行わないまま、顧 客の有 価 証 券の売 買の注 文を受 託 該 口 座 開 設の 経 緯 等から同 口 座 が 同 化 学メーカー役 員の する行為」に該当するとして処 分対 象となりました。 借 名口座ではないかとの疑いを持っていました。これらの行 大 和 証 券 株 式 会 社は、 この行 政 処 分を厳 粛に受け止め、 為 が「 内 部 者 取 引の 恐れのあることを知りながら顧 客の 有 株 主の皆 様ならびに関 係の皆 様にご迷 惑をおかけいたしま 価 証 券の 売 買を受 託 する行 為 」に該 当 するとして、処 分 対 したことにつきまして深くお詫びをするとともに、業 務 停 止 命 象となりました。 令にしたがい、2 0 0 6 年 1 2月1 9 、2 0日の2日間 、姫 路 支 店での また、 姫 路 支 店の支 店 長が「 法 人 関 係 情 報に係わる不 公 業務を停止しました。 体 制を強 化していくとともに、コンプライアンス意 識 の 浸 透と ― 従業員の反応はどうだったのでしょうか? 内部管理を徹底し、信頼の回復に努めてまいります。 前 田 事 件の背 景や、従 業員自らが気をつけるべきことをしっ かりと伝えるため、事 件 後 2ヵ月の 間に、各 役 員が自ら全 営 業 部 店を訪 問し研 修を実 施しました。この 研 修は管 理 職、営 業 優れたコンプライアンスは ビジネス上の大きな武器となる。 業務改善命令および是正命令に対 する対応 当社は今後の再発防止に向けて業務改善計画を策定し、 社 内の管 理・チェック体 制を改 善し、違 反 行 為が 起こらな 2 0 0 7 年 1月4日に金 融 庁に「 業 務 改 善 報 告 書 」を提出しまし い体 制を強 化していくとともに、従 業 員 一 人ひとりが 法 律や た 。行 政 処 分に伴う業 務 改 善 命 令および 是 正 命 令 、および ルールの背景をきちんと考え、常識を踏まえて行動し、 お客様・ 当該命令に対する主な対応は、以下のとおりです 。 社 会との 信 頼 関 係を築くため、 コンプライアンス意 識の 浸 透 に努めてまいります 。 ― 将来に向けて目指されることはどんなことですか? 島 津 優れたコンプライアンスはビジネス上の大きな武 器であ り、コンサルタントとしてのバリューアップにつながります。 業務改善命令および是正命令 一 人ひとりが自分のミッションを理 解し、それにもとづく業 務 内 容 の 再 確 認 ・ 実 行を行うことにより、コンプライアンスで差 姫路支店における内部管理体制の 抜本的な見直しを図ること。 別 化を図ることも可 能だと考えています。大 和 証 券は金 融 界 今回の行政処分の原因となった事 実に係わる責任の所在の明確化を 図ること。 お客様相談センターへの入電状況 の 比 率が 低 下しており、これはお客 様 対 応 の 成 果によるとこ 標 のひとつとして、 「お 客 様 相 談センター」への 入 電 状 況 の ろが大きいと考えています。 分 析に注目しています。 お客様相談センター 入電件数 2 0 0 6 年 度のお客 様 相 談センター入 電 件 数は5 , 1 3 1 件、 う 0 ちお問い合わせは3 , 8 1 8 件、苦 情は1 , 3 1 3 件でした。お問い 2004 合わせ件 数の減 少は、証 券 市 場の不 振を受けて取引 件 数が 2005 2,000 4,000 4,068 1,716 4,944 3,818 2006 年度 ■お問い合わせ 6,000 8,000 件 当社の支店における内部管理体制 のあり方について検証するとともに、 再発防止策を策定し、 実施すること。 7 1,778 297 ●情報の遮断 投資銀行部員の業務環境を、ブローカレッジ部門と物理的に分離し、情報の遮断を図りました。 ●売買監査部門の独立 コンプライアンス部内に所属していた売買監査部門を独立させ、インサイダー取引をチェックする中核部門 と位置付け、人員も8名から14名に増やして取引管理業務を強化しました。 ●電話録音システムの導入 お客様との電話による会話をすべて録音できるシステムを2007年9月までに全支店に導入します。 これにより、録音をもとにした具体的なモニタリングが可能になります。 1,284 29 ■苦情・ご意見(システム障害を除く) ■システム障害の苦情 取引 件 数の 増 減、市 場 動 向や金 融 商 品の 運 用 成 果、システ ム障 害 の 有 無など、多くの 変 動 要 因があるため、件 数 のみを ●責任の所在の明確化 役職員の責任を明確化するために、役員7名の役員報酬5∼10%の減給3ヵ月、 関係職員5名の譴責・戒告を実施しました。 ●社内規程およびシステムの改訂 インサイダー情報に関与する立場の投資銀行部員が一切の売買注文発注を受託できないようにしました。 大 和 証 券では、コンプライアンス面での取 組みの成 果の指 「お客 様 相 談センター」への 入 電 件 数や「 苦 情 」件 数は、 ●姫路支店における内部管理改善委員会の設置 姫路支店に内部管理改善委員会を設置し、毎週月曜日に責任者である支店長をはじめとする関係者が集まり、 毎週課題を抽出するとともに、前週の課題の実施状況を確認しています。 ●姫路支店における研修の実施 姫路支店での業務を停止している間、支店全従業員対象のコンプライアンス研修を行いました。 N o . 1のコンプライアンスを目指します。 減 少したことを反 映するものと考えられます。 当該命令に対する主な対応 年度 苦情・ご意見の比率* 2004 29.6% 単純に比較して評価することは適切ではありません。しかし、 「苦 2005 25.3% 情」の減少率が大きいことから、入電件数全体に占める「苦情」 2006 研修等により全役職員に対して法 令遵守意識の徹底を図ること。 ●全営業部店におけるコンプライアンス研修の実施 今回の不祥事から多くを学び、コンプライアンスの浸透を図るために、2ヵ月にわたり役員が全国全117ヵ店 を分担して回り、すべての従業員を対象としたコンプライアンス研修を実施しました。 25.0% *システム障害に関するものを除く 15 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 16 重 要 課 題 2 行政処分とその後の改善策と実施状況 健全な証券市場の発展に向けた取組み 大和証券株式会社に対 する金融庁による行政処分について 行政処分を厳粛に受け止め、 より良い仕組みづくりに活かします。 員から運 転 手にいたるまで全 役 職員が対 象で、研 修 中の電 話 応対のために近隣の支店から人員を派遣しました。 研 修 後 のアンケートを見ると、コンプライアンスを意 識して ― 2006年度の姫路支店における行政処分(P.16参照)は、 行 動することがいかに重 要かを再 認 識したとの 意 見が 多くの どのようなことから起きたのでしょうか? 従業員から寄せられています。 島 津 「信 頼できる証 券 市 場を維 持する」という証 券 会 社の 島津 今回の事例を踏まえ、本人確認や不公正取引防止な 重 要な社 会 的 使 命を、社 内に十 分 認 識させられなかったこと どを含む内 部 管 理 体 制 の 強 化について、支 店 長 の 職 責や 営 が原因です。防げたはずの顧客のインサイダー取引を防がなかっ 業員の業 務 遂 行の適 切 性 確 保といった観 点から検 討を行い、 たことが行 政 処 分の対 象となりました。その後の研 修では、当 業務改善策を策定しました。 社の社会的使命に対する認識の重要性を強調しています。 このたびの処 分を厳 粛に受け止め、違 反 行 為の起こらない 2 0 0 5 年 1 0月に姫 路 支 店の課 長 代 理が化 学メーカーの役 正な取 引の 防 止 上 十 分でないと認められる状 況 」であると 員から同 社 の 取 引 先 名 義で口 座 開 設を依 頼され 、同 社 株 の判 断を受け、 さらに同 課 長 代 理が「 本 人 確 認 法 上の本 人 1 , 5 0 0 株の買い付け注 文を受 託しました。同課 長 代 理は、当 確 認を行わないまま、顧 客の有 価 証 券の売 買の注 文を受 託 該 口 座 開 設の 経 緯 等から同 口 座 が 同 化 学メーカー役 員の する行為」に該当するとして処 分対 象となりました。 借 名口座ではないかとの疑いを持っていました。これらの行 大 和 証 券 株 式 会 社は、 この行 政 処 分を厳 粛に受け止め、 為 が「 内 部 者 取 引の 恐れのあることを知りながら顧 客の 有 株 主の皆 様ならびに関 係の皆 様にご迷 惑をおかけいたしま 価 証 券の 売 買を受 託 する行 為 」に該 当 するとして、処 分 対 したことにつきまして深くお詫びをするとともに、業 務 停 止 命 象となりました。 令にしたがい、2 0 0 6 年 1 2月1 9 、2 0日の2日間 、姫 路 支 店での また、 姫 路 支 店の支 店 長が「 法 人 関 係 情 報に係わる不 公 業務を停止しました。 体 制を強 化していくとともに、コンプライアンス意 識 の 浸 透と ― 従業員の反応はどうだったのでしょうか? 内部管理を徹底し、信頼の回復に努めてまいります。 前 田 事 件の背 景や、従 業員自らが気をつけるべきことをしっ かりと伝えるため、事 件 後 2ヵ月の 間に、各 役 員が自ら全 営 業 部 店を訪 問し研 修を実 施しました。この 研 修は管 理 職、営 業 優れたコンプライアンスは ビジネス上の大きな武器となる。 業務改善命令および是正命令に対 する対応 当社は今後の再発防止に向けて業務改善計画を策定し、 社 内の管 理・チェック体 制を改 善し、違 反 行 為が 起こらな 2 0 0 7 年 1月4日に金 融 庁に「 業 務 改 善 報 告 書 」を提出しまし い体 制を強 化していくとともに、従 業 員 一 人ひとりが 法 律や た 。行 政 処 分に伴う業 務 改 善 命 令および 是 正 命 令 、および ルールの背景をきちんと考え、常識を踏まえて行動し、 お客様・ 当該命令に対する主な対応は、以下のとおりです 。 社 会との 信 頼 関 係を築くため、 コンプライアンス意 識の 浸 透 に努めてまいります 。 ― 将来に向けて目指されることはどんなことですか? 島 津 優れたコンプライアンスはビジネス上の大きな武 器であ り、コンサルタントとしてのバリューアップにつながります。 業務改善命令および是正命令 一 人ひとりが自分のミッションを理 解し、それにもとづく業 務 内 容 の 再 確 認 ・ 実 行を行うことにより、コンプライアンスで差 姫路支店における内部管理体制の 抜本的な見直しを図ること。 別 化を図ることも可 能だと考えています。大 和 証 券は金 融 界 今回の行政処分の原因となった事 実に係わる責任の所在の明確化を 図ること。 お客様相談センターへの入電状況 の 比 率が 低 下しており、これはお客 様 対 応 の 成 果によるとこ 標 のひとつとして、 「お 客 様 相 談センター」への 入 電 状 況 の ろが大きいと考えています。 分 析に注目しています。 お客様相談センター 入電件数 2 0 0 6 年 度のお客 様 相 談センター入 電 件 数は5 , 1 3 1 件、 う 0 ちお問い合わせは3 , 8 1 8 件、苦 情は1 , 3 1 3 件でした。お問い 2004 合わせ件 数の減 少は、証 券 市 場の不 振を受けて取引 件 数が 2005 2,000 4,000 4,068 1,716 4,944 3,818 2006 年度 ■お問い合わせ 6,000 8,000 件 当社の支店における内部管理体制 のあり方について検証するとともに、 再発防止策を策定し、 実施すること。 7 1,778 297 ●情報の遮断 投資銀行部員の業務環境を、ブローカレッジ部門と物理的に分離し、情報の遮断を図りました。 ●売買監査部門の独立 コンプライアンス部内に所属していた売買監査部門を独立させ、インサイダー取引をチェックする中核部門 と位置付け、人員も8名から14名に増やして取引管理業務を強化しました。 ●電話録音システムの導入 お客様との電話による会話をすべて録音できるシステムを2007年9月までに全支店に導入します。 これにより、録音をもとにした具体的なモニタリングが可能になります。 1,284 29 ■苦情・ご意見(システム障害を除く) ■システム障害の苦情 取引 件 数の 増 減、市 場 動 向や金 融 商 品の 運 用 成 果、システ ム障 害 の 有 無など、多くの 変 動 要 因があるため、件 数 のみを ●責任の所在の明確化 役職員の責任を明確化するために、役員7名の役員報酬5∼10%の減給3ヵ月、 関係職員5名の譴責・戒告を実施しました。 ●社内規程およびシステムの改訂 インサイダー情報に関与する立場の投資銀行部員が一切の売買注文発注を受託できないようにしました。 大 和 証 券では、コンプライアンス面での取 組みの成 果の指 「お客 様 相 談センター」への 入 電 件 数や「 苦 情 」件 数は、 ●姫路支店における内部管理改善委員会の設置 姫路支店に内部管理改善委員会を設置し、毎週月曜日に責任者である支店長をはじめとする関係者が集まり、 毎週課題を抽出するとともに、前週の課題の実施状況を確認しています。 ●姫路支店における研修の実施 姫路支店での業務を停止している間、支店全従業員対象のコンプライアンス研修を行いました。 N o . 1のコンプライアンスを目指します。 減 少したことを反 映するものと考えられます。 当該命令に対する主な対応 年度 苦情・ご意見の比率* 2004 29.6% 単純に比較して評価することは適切ではありません。しかし、 「苦 2005 25.3% 情」の減少率が大きいことから、入電件数全体に占める「苦情」 2006 研修等により全役職員に対して法 令遵守意識の徹底を図ること。 ●全営業部店におけるコンプライアンス研修の実施 今回の不祥事から多くを学び、コンプライアンスの浸透を図るために、2ヵ月にわたり役員が全国全117ヵ店 を分担して回り、すべての従業員を対象としたコンプライアンス研修を実施しました。 25.0% *システム障害に関するものを除く 15 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 16 重 要 課 題 3 地球環境への取組み 内帳 票を、全 営 業 部 店での電 子 帳 票の閲 覧に切り替え、紙出 電 子 帳 票によって事 務を合 理 化 力の数量を大幅に削減しました。2005年度に約4,080万ペー するツール の 作 成 等 に 加え、現 ジあった大和証券の社内向け帳票が、2006年度に1,117万ペー 場における関 係 各 者 間の話し合 ジ、前 年 度 比 7 3 %の 大 幅な減 少となりました。2 0 0 6 年 度 の いを通して、削 減 の 必 要 性 に 対 社内用帳票類出力枚数 (大和証券) 万 ページ 5,000 4,000 帳 票 用 紙 発 注 数 量は2 4 5トン、前 年 度 比 4 8 % 減 少となり、こ する意 識を共 有できたことが 実 れは大 和 証 券 の 従 業員1 人あたり6 8 . 1 k g 使 用していた帳 票 現 の 鍵となりました。今 後、関 係 用 紙を3 5 . 4 k gに削 減したことになります。大 規 模な帳 票 出力 会 社などへ 配 布している帳 票 の の削 減を実 現するためには、これまで紙 伝 票で行なっていた営 電 子 化を検 討し、さらなる環 境 負 業 部 店の管 理 部 門における事 務フローの変 革が必 要でした。 荷の削減を進めてまいります。 4,080 3,000 大和証券グループでは、地球温暖化など環境問題の解決に向けて貢献すべく、 さまざまな取組みを続けています。 2,000 ダイワ・エコ・ファンド 大 和 証 券グループでは企 業の環 境 技 術や環 境への取 組み と株 式の 経 済 的 価 値を評 価して投 資 先 銘 柄を選 定する株 式 ダイワ・エコ・ファンド純資産残高(億円) 億円 600 1,117 1,000 0 2005 2006 年度 654.6 564.7 533.1 572.9 575.8 お客様向け環境セミナー 583.3 投 資 信 託ダイワ・エコ・ファンドを、グループの主力商 品のひと つとして運 用・販 売しています。ダイワ・エコ・ファンドの推 進を 300 通して、環 境 問 題に取り組む企 業を応 援し、また個 人 投 資 家 0 の環境問題への意識高揚を目指したいと考えています。 2006年3月 6月 9月 12月 2007年3月 6月 2 0 0 7 年 5月、大 和 証 券の東 京 ・ 関 東 地 域のお客 様 向けに、 革を起こすチャンス。どのような日本、地 球にしたいかのビジョ 環境問題に対するご理解と意識を高めるべく、環境セミナー「ダ ンを持ち、行 動することが大 切」との枝 廣 氏のメッセージなどに イワの環 境フォーラム2 0 0 7∼いま地 球に何が起こっているの 熱心に聞き入っていらっしゃいました。 か∼」を開 催しました。第 一 部では、ジャパン・フォー・サステナ 排出権ビジネスへの取組み ビリティの枝 廣 共 同 代 表による「地 球も元 気に、私たちも幸せ に」と題した講 演、第 二 部では、大 和 総 研の河 口 主 任 研 究員 大 和 証 券 S M B Cプリンシパル・インベストメンツが出 資する クールボンド仕組み図 事 業 のうち、9つのプロジェクトが日本 政 府および 国 連から承 温暖化ガス 削減事業会社 CER 排 出 権 価 格に連 動するユーロドル債「C O 2 L B o n d(クール 拡 大に貢 献していくとともに、地 球 温 暖 化に問 題 意 識を持つ 投 資 家が、金 融を通してC O 2 排 出 削 減を促す仕 組みに参 加 行い、セミナーの模 様は一 般 視 聴 者 向けに衛 星 放 送でも放 映 利払い原資により、 固定価格でCER*を購入 認を受けています。2 0 0 6 年 2月には世 界で初めて、クーポンが ボンド)」*を開 発 ・ 販 売しました。今 後も、排 出 権 取引 市 場の が「温 暖 化 防 止∼あなたのお金で出来ること」と題した講 演を *CER:認証排出削減量 世 界 銀 行の「地 域 開 発 炭 素 基 金」による温 室 効 果ガス削 減 CO2L Bond 利金 利金 (CER 売却代金) 元本 償還金 排出権市場 利払い前に CERを売却した 代金 (AAA格付け 取得予定) されました。 当日は3 0 4 名がフォーラムに参 加 。会 場では、 「温 暖 化は変 投資家 できるような金融商品等の開発を検討してまいります。 *「クールボンド」については下記URLをご参照ください。 http://www.daiwasmbcpi.co.jp/news/060216/060216.html 京都議定書で定められた排出権の売却代金を投資家に 利金で還元する仕組みを取り入れた債券 お客様向け環境セミナー 映画『不都合な真実』の社内試写会 グループ 従 業員の 気 候 変 動に対する問 題 意 識を啓 発する 参 加し、 「数 字や映 像により危 機 的 状 況をわかりやすく理 解で ために、米 国のアル・ゴア元 副 大 統 領による地 球 温 暖 化 問 題 き、大 変 有 意 義だった」 「排出権 取引など、証 券 会 社の特 徴を を取り上げた映 画『 不 都 合な真 実 』の 社 内 試 写 会を、2 0 0 6 活かしてもっと環 境ビジネスに取り組むべき」等の感 想が多 数 年 1 2月に開 催しました。試 写 会にはグループの役 職員が多 数 寄せられました。 帳票類電子化の取組み 「世界環境ビジネス・サミット」で講演 2005年2月に始まった「帳票類電子化プロジェクト」により、 数は2 0 0 6 年 度 中に2 7 万 人から4 3 万 人に増 加しました。電 子 紙の使用量の大幅な削減が実現しています。 交 付する書 類の種 類も増 加し、2 0 0 6 年 度には大 和 証 券の全 2 0 0 7 年 4月にシンガポールで開 催された国 連 環 境 計 画と 帳 票 類 の 約 1 5 %に相 当する1 , 5 4 2 万 枚 のお 客 様 向け帳 票 国連グローバル・コンパクトの共催イベント「世界環境ビジネス・ が削 減されました。2 0 0 7 年 度には、 「eメンバー」会員数の増 サミット」に、当 社グループが 招 待を受け大 和 証 券 投 資 信 託 大和証券において、これまで郵送していた取引残高報告書、 加および 投 資 信 託 の 運 用 報 告 書 の 電 子 交 付 等を進め、さら 委託株式会社 専務執行役員の荒井勝が出席、SRIの動向や 取引 報 告 書 、そのほかの 各 種ご案 内 書などの 電 子 交 付を推 なる紙出力の削減を目指します。 環 境ビジネスへの 取 組み等についてのパネル・ディスカッショ ◎お客 様 向 け帳票 の 電 子 化 ンを行いました。本 会 議は、各 国のさまざまな産 業からの出 席 進しています。 お客 様 のなかで、報 告 書 等 電 子 交 付 の 一 括 申 込およびオ ンライントレードの利 用 申 込をいただいた「eメンバー」の会員 17 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 ◎ 社 内 向 け帳票 の 電 子 化 大 和 証 券では、金 融 商 品 の 多 様 化に伴い増 加していた社 者が環境に配慮したビジネスについての意見交換を行うもので、 日本の企業では唯一の参加となりました。 大和証券投資信託委託株式会社 取締役兼専務執行役員 荒井勝(左から2人目) DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 18 重 要 課 題 3 地球環境への取組み 内帳 票を、全 営 業 部 店での電 子 帳 票の閲 覧に切り替え、紙出 電 子 帳 票によって事 務を合 理 化 力の数量を大幅に削減しました。2005年度に約4,080万ペー するツール の 作 成 等 に 加え、現 ジあった大和証券の社内向け帳票が、2006年度に1,117万ペー 場における関 係 各 者 間の話し合 ジ、前 年 度 比 7 3 %の 大 幅な減 少となりました。2 0 0 6 年 度 の いを通して、削 減 の 必 要 性 に 対 社内用帳票類出力枚数 (大和証券) 万 ページ 5,000 4,000 帳 票 用 紙 発 注 数 量は2 4 5トン、前 年 度 比 4 8 % 減 少となり、こ する意 識を共 有できたことが 実 れは大 和 証 券 の 従 業員1 人あたり6 8 . 1 k g 使 用していた帳 票 現 の 鍵となりました。今 後、関 係 用 紙を3 5 . 4 k gに削 減したことになります。大 規 模な帳 票 出力 会 社などへ 配 布している帳 票 の の削 減を実 現するためには、これまで紙 伝 票で行なっていた営 電 子 化を検 討し、さらなる環 境 負 業 部 店の管 理 部 門における事 務フローの変 革が必 要でした。 荷の削減を進めてまいります。 4,080 3,000 大和証券グループでは、地球温暖化など環境問題の解決に向けて貢献すべく、 さまざまな取組みを続けています。 2,000 ダイワ・エコ・ファンド 大 和 証 券グループでは企 業の環 境 技 術や環 境への取 組み と株 式の 経 済 的 価 値を評 価して投 資 先 銘 柄を選 定する株 式 ダイワ・エコ・ファンド純資産残高(億円) 億円 600 1,117 1,000 0 2005 2006 年度 654.6 564.7 533.1 572.9 575.8 お客様向け環境セミナー 583.3 投 資 信 託ダイワ・エコ・ファンドを、グループの主力商 品のひと つとして運 用・販 売しています。ダイワ・エコ・ファンドの推 進を 300 通して、環 境 問 題に取り組む企 業を応 援し、また個 人 投 資 家 0 の環境問題への意識高揚を目指したいと考えています。 2006年3月 6月 9月 12月 2007年3月 6月 2 0 0 7 年 5月、大 和 証 券の東 京 ・ 関 東 地 域のお客 様 向けに、 革を起こすチャンス。どのような日本、地 球にしたいかのビジョ 環境問題に対するご理解と意識を高めるべく、環境セミナー「ダ ンを持ち、行 動することが大 切」との枝 廣 氏のメッセージなどに イワの環 境フォーラム2 0 0 7∼いま地 球に何が起こっているの 熱心に聞き入っていらっしゃいました。 か∼」を開 催しました。第 一 部では、ジャパン・フォー・サステナ 排出権ビジネスへの取組み ビリティの枝 廣 共 同 代 表による「地 球も元 気に、私たちも幸せ に」と題した講 演、第 二 部では、大 和 総 研の河 口 主 任 研 究員 大 和 証 券 S M B Cプリンシパル・インベストメンツが出 資する クールボンド仕組み図 事 業 のうち、9つのプロジェクトが日本 政 府および 国 連から承 温暖化ガス 削減事業会社 CER 排 出 権 価 格に連 動するユーロドル債「C O 2 L B o n d(クール 拡 大に貢 献していくとともに、地 球 温 暖 化に問 題 意 識を持つ 投 資 家が、金 融を通してC O 2 排 出 削 減を促す仕 組みに参 加 行い、セミナーの模 様は一 般 視 聴 者 向けに衛 星 放 送でも放 映 利払い原資により、 固定価格でCER*を購入 認を受けています。2 0 0 6 年 2月には世 界で初めて、クーポンが ボンド)」*を開 発 ・ 販 売しました。今 後も、排 出 権 取引 市 場の が「温 暖 化 防 止∼あなたのお金で出来ること」と題した講 演を *CER:認証排出削減量 世 界 銀 行の「地 域 開 発 炭 素 基 金」による温 室 効 果ガス削 減 CO2L Bond 利金 利金 (CER 売却代金) 元本 償還金 排出権市場 利払い前に CERを売却した 代金 (AAA格付け 取得予定) されました。 当日は3 0 4 名がフォーラムに参 加 。会 場では、 「温 暖 化は変 投資家 できるような金融商品等の開発を検討してまいります。 *「クールボンド」については下記URLをご参照ください。 http://www.daiwasmbcpi.co.jp/news/060216/060216.html 京都議定書で定められた排出権の売却代金を投資家に 利金で還元する仕組みを取り入れた債券 お客様向け環境セミナー 映画『不都合な真実』の社内試写会 グループ 従 業員の 気 候 変 動に対する問 題 意 識を啓 発する 参 加し、 「数 字や映 像により危 機 的 状 況をわかりやすく理 解で ために、米 国のアル・ゴア元 副 大 統 領による地 球 温 暖 化 問 題 き、大 変 有 意 義だった」 「排出権 取引など、証 券 会 社の特 徴を を取り上げた映 画『 不 都 合な真 実 』の 社 内 試 写 会を、2 0 0 6 活かしてもっと環 境ビジネスに取り組むべき」等の感 想が多 数 年 1 2月に開 催しました。試 写 会にはグループの役 職員が多 数 寄せられました。 帳票類電子化の取組み 「世界環境ビジネス・サミット」で講演 2005年2月に始まった「帳票類電子化プロジェクト」により、 数は2 0 0 6 年 度 中に2 7 万 人から4 3 万 人に増 加しました。電 子 紙の使用量の大幅な削減が実現しています。 交 付する書 類の種 類も増 加し、2 0 0 6 年 度には大 和 証 券の全 2 0 0 7 年 4月にシンガポールで開 催された国 連 環 境 計 画と 帳 票 類 の 約 1 5 %に相 当する1 , 5 4 2 万 枚 のお 客 様 向け帳 票 国連グローバル・コンパクトの共催イベント「世界環境ビジネス・ が削 減されました。2 0 0 7 年 度には、 「eメンバー」会員数の増 サミット」に、当 社グループが 招 待を受け大 和 証 券 投 資 信 託 大和証券において、これまで郵送していた取引残高報告書、 加および 投 資 信 託 の 運 用 報 告 書 の 電 子 交 付 等を進め、さら 委託株式会社 専務執行役員の荒井勝が出席、SRIの動向や 取引 報 告 書 、そのほかの 各 種ご案 内 書などの 電 子 交 付を推 なる紙出力の削減を目指します。 環 境ビジネスへの 取 組み等についてのパネル・ディスカッショ ◎お客 様 向 け帳票 の 電 子 化 ンを行いました。本 会 議は、各 国のさまざまな産 業からの出 席 進しています。 お客 様 のなかで、報 告 書 等 電 子 交 付 の 一 括 申 込およびオ ンライントレードの利 用 申 込をいただいた「eメンバー」の会員 17 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 ◎ 社 内 向 け帳票 の 電 子 化 大 和 証 券では、金 融 商 品 の 多 様 化に伴い増 加していた社 者が環境に配慮したビジネスについての意見交換を行うもので、 日本の企業では唯一の参加となりました。 大和証券投資信託委託株式会社 取締役兼専務執行役員 荒井勝(左から2人目) DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 18 重 要 課 題 3 重 要 課 題 4 地球環境への取組み 持続可能な社会に向けた情報発信 ステークホルダーとの対話「CSRと環境」 環境のために金融にかかわる者が知っておくべきことは何か。環境コミュニケーションNPO、 ジャパン・フォー・サステナビリティ 大和証券グループは、持続可能な社会の実現に向けた情報発信を行なっています。サステナビリティ教育、経済・金融教育、国際的 共同代表で書籍『不都合な真実』の翻訳者でもある枝廣淳子氏に大和総研の河口真理子が聞きました。 イニシアティブへの賛同、政策提言活動など、社会との協調の輪を広げ、変革を支援していくことが重要な使命だと考えています。 地球がひとつのマーケットなら、 間違いなく破綻する状況にある。 枝廣氏 温暖化はいろいろな要素がお互いに影響を与え合っ て、システムのダイナミクスの結 果として生まれる現 象なん です。システムの特 徴のひとつがストック&フローです。銀 行 口 座は入 金と出 金があって、残っているのがストック、残 ジャパン・フォー・サステナビリティ共同代表:枝廣 淳子氏(右)と 株式会社大和総研:河口 真理子(左) 環境問題に無関心な金融関係者に、 体験を通して感じてほしい。 高ですよね。大気中の二酸化炭素濃度がストックだとすると、 私たちが毎年排出しているのがインフローで、森林などが吸 収しているのがアウトフローです。現 在、インフローはアウト 国際的なイニシアティブへの賛同 大 和 証 券グループは、持 続 可 能な社 会 の 実 現に向けた国 券グループ本社は、2004年3月にカーボン・ディスクロージャー・ 際 的な活 動を積 極 的に支 援しています。2 0 0 6 年 5月に大 和 プロジェクト(CDP)*4に署名、2004年11月に国連環境計画・ 証 券 投 資 信 託 委 託が「責 任 投 資 原 則( P R I )」*1 に署 名し、 金融イニシアティブ( U N E P F I )に加 盟しています。 この原 則を実 践する方 針を表 明しました。また2 0 0 7 年 5月には グループ本 社がU N E P F I*2 の「金 融サービスセクターによる 気 候 変 動についての 宣 言 」*3 に署 名しました。なお、大 和 証 W E B 参照 PRI(*1)、UNEP FI(*2)、金融サービスセクターによる気候変動についての宣言(*3)、CDP(*4) フローの倍で、半分以上がストックとして溜まってしまうから、 温暖化が起こっているわけです。 サステナビリティ教育 河口 金融機関で働いている人たちには、環境問題とは無 河口 金融関係者にはPL(損益計算書) とBS(貸借対照 関 係だという認 識の人が多く、お金の動きでしか世の中を 表 )といえばわかりやすいですね 。森 林や 漁 業 資 源、鉱 物 見ないような傾向があります。最近は責任投資原則の動き 資源など、よいストックはどんどん減って、CO 2という悪いストッ 大和証券グループでは、グループ本社ウェブサイトにおいて、 もありますが、まだまだ、環境は事業会社の問題で自分たち クばかりが増えていく。地球全体をひとつのマーケットだとす 自社の C S R 活 動を報 告するとともに、サステナブルな社 会 実 には関係ない、 という認識が強いように思います。 ると、間違いなく破綻する経済だ、 ということですね? 現のための情 報を発 信しています。一 般 的なC S R・S R I 情 報 枝廣氏 金融関係者が集まる会議がスイスで行われて、持 枝廣氏 そのとおりです。 について、初 心 者 向けの 基 礎 的な解 説から大 和 総 研 の 専 門 続 可 能 性をもっと尺 度に入れて企 業を動かしていこうと真 剣に議論していました。でも、そこに参加している人たちはと 実体があってこそのお金。 大きな力を持つ金融に期待。 ても熱 心なんですが、会 社 全 体がそういう基 本 姿 勢を持っ ◎ CSRウェブサイト/サステナビリティと資産運用 研 究員による最 新レポートまで、サステナビリティに関 心のある 大和投資信託 サステナビリティ ウェブサイト 方に有 益な情 報を揃えています。また、大 和 証 券 投 資 信 託 委 http://www.daiwa-am.co.jp/ sustainability/index.html 託では、サステナビリティと資 産 運 用についての専 用コーナー ているわけではない。河口さんのような人が少しずつ現れて 枝廣氏 金融業界の人はお金を扱っていますが、実体があっ きた、 という段階なんでしょうね。 てこそのお金ですよね。目に見えないものは“ないもの”と認 河 口 実は『 不 都 合な真 実 』の試 写 会を大 和 証 券グルー 識するのでは、子どもと同じです。株価は数字で見えるけれど を設け、投資家向けに幅広く情報発信を行なっています。 ◎ 慶應義塾大学「ソーシャルファイナンス」講座の実施 プの従 業員を集めて行なったんですよ。あの映 画はかなり も、数字が1目盛り上がるたびに、資源や森林や二酸化炭素 大 和 証 券グループは、大 学からの依 頼に応じ、C S RやS R I 衝撃的で、説得力がありますよね。あれを見て、金融機関だ がどうなっているのか見える仕組みがないので、実体と離れて に関する講 座を実 施しています。2 0 0 7 年 4月からは、大 和 証 券 からといって無 関 係ではいられない、私たち自身のことで逃 お金だけ、数字だけ動かせるような気がするんでしょうね。 グループ本社 CSR室スタッフが、慶應義塾大学大学院政策・ げるところはない、 と感じてもらえたのではないかと思います。 河口 環境のストック&フローは数字では見えにくいですからね。 メディア研 究 科に新 設された「ソーシャルファイナンス」講 座を 枝廣氏 それはよい機会になったでしょうね。体験を通して、 自 枝 廣 氏 株価と同じように刻々と移り変わって環境の状況 担当しています。UNEP FIの動向、SR Iファンド、マイクロファ 分のこととして感じてもらうことがいちばん大事ですから。従 が数値化して見えるとわかりやすいですね。金融業の人は数 イナンス、社会起業家支援などの「社会や環境に配慮した金融」 業員だけではなく、機関投資家などお客様にも見てもらえるよう 字にはすごく反応すると思いますので。いずれにしても、金融 の枠 組みについて、現 場の情 報を交えて半 年 間にわたり講 義 な機会を広げていけると、素晴らしいCSR活動になりますね。 は世の中を変える大きな力を持っていますから、期待しています。 を行い、次 世 代のサステナビリティを担う若 手の育 成に努めて います。 グループ本社 CSRウェブサイト h ttp ://w w w .d a i w a - g r p . j p / b r a n d i n g / ソーシャルファイナンス(SF)講座シラバス ①ガイダンス ・SFの全体像 ②企業とSF ・CSR概論 ・事業会社と金融機関 ③SFフレームワーク(1) ・推進イニシアティブとプレーヤー (UNEP FI、CDP等) ④SFフレームワーク(2) ・SF取り決め・原則(赤道原則、PRI等) ・SRIインデックス(DJSI、FTSE等) ⑤SFフレームワーク(3) ・SFと人間の安全保障・人間開発 ・BOP(貧困層)ビジネス ⑥NPOとSF ・NPOバンク ・地域金融 ⑦政府/国際機関とSF ・ODA ・IMF・世界銀行 ⑧投資としてのSF ・SRI型投資信託/債券 ・地域応援/再生ファンド ⑨融資としてのSF ・社会環境配慮型融資 ・マイクロファイナンス ⑩寄付としてのSF ・NPOとの協働 ・社会起業家支援 ⑪オルタナティブ通貨とSF ・地域通貨(エコマネー) ・企業通貨(ポイント、マイレージ) ⑫調達(製品・サービス購入)とSF ・グリーン調達/CSR調達 ・フェアトレード ⑬総括講義 ・SFの将来 大和証券グル ープ内での環境負荷低減への取組みについては、P.45-46をご参照ください。 19 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 20 重 要 課 題 3 重 要 課 題 4 地球環境への取組み 持続可能な社会に向けた情報発信 ステークホルダーとの対話「CSRと環境」 環境のために金融にかかわる者が知っておくべきことは何か。環境コミュニケーションNPO、 ジャパン・フォー・サステナビリティ 大和証券グループは、持続可能な社会の実現に向けた情報発信を行なっています。サステナビリティ教育、経済・金融教育、国際的 共同代表で書籍『不都合な真実』の翻訳者でもある枝廣淳子氏に大和総研の河口真理子が聞きました。 イニシアティブへの賛同、政策提言活動など、社会との協調の輪を広げ、変革を支援していくことが重要な使命だと考えています。 地球がひとつのマーケットなら、 間違いなく破綻する状況にある。 枝廣氏 温暖化はいろいろな要素がお互いに影響を与え合っ て、システムのダイナミクスの結 果として生まれる現 象なん です。システムの特 徴のひとつがストック&フローです。銀 行 口 座は入 金と出 金があって、残っているのがストック、残 ジャパン・フォー・サステナビリティ共同代表:枝廣 淳子氏(右)と 株式会社大和総研:河口 真理子(左) 環境問題に無関心な金融関係者に、 体験を通して感じてほしい。 高ですよね。大気中の二酸化炭素濃度がストックだとすると、 私たちが毎年排出しているのがインフローで、森林などが吸 収しているのがアウトフローです。現 在、インフローはアウト 国際的なイニシアティブへの賛同 大 和 証 券グループは、持 続 可 能な社 会 の 実 現に向けた国 券グループ本社は、2004年3月にカーボン・ディスクロージャー・ 際 的な活 動を積 極 的に支 援しています。2 0 0 6 年 5月に大 和 プロジェクト(CDP)*4に署名、2004年11月に国連環境計画・ 証 券 投 資 信 託 委 託が「責 任 投 資 原 則( P R I )」*1 に署 名し、 金融イニシアティブ( U N E P F I )に加 盟しています。 この原 則を実 践する方 針を表 明しました。また2 0 0 7 年 5月には グループ本 社がU N E P F I*2 の「金 融サービスセクターによる 気 候 変 動についての 宣 言 」*3 に署 名しました。なお、大 和 証 W E B 参照 PRI(*1)、UNEP FI(*2)、金融サービスセクターによる気候変動についての宣言(*3)、CDP(*4) フローの倍で、半分以上がストックとして溜まってしまうから、 温暖化が起こっているわけです。 サステナビリティ教育 河口 金融機関で働いている人たちには、環境問題とは無 河口 金融関係者にはPL(損益計算書) とBS(貸借対照 関 係だという認 識の人が多く、お金の動きでしか世の中を 表 )といえばわかりやすいですね 。森 林や 漁 業 資 源、鉱 物 見ないような傾向があります。最近は責任投資原則の動き 資源など、よいストックはどんどん減って、CO 2という悪いストッ 大和証券グループでは、グループ本社ウェブサイトにおいて、 もありますが、まだまだ、環境は事業会社の問題で自分たち クばかりが増えていく。地球全体をひとつのマーケットだとす 自社の C S R 活 動を報 告するとともに、サステナブルな社 会 実 には関係ない、 という認識が強いように思います。 ると、間違いなく破綻する経済だ、 ということですね? 現のための情 報を発 信しています。一 般 的なC S R・S R I 情 報 枝廣氏 金融関係者が集まる会議がスイスで行われて、持 枝廣氏 そのとおりです。 について、初 心 者 向けの 基 礎 的な解 説から大 和 総 研 の 専 門 続 可 能 性をもっと尺 度に入れて企 業を動かしていこうと真 剣に議論していました。でも、そこに参加している人たちはと 実体があってこそのお金。 大きな力を持つ金融に期待。 ても熱 心なんですが、会 社 全 体がそういう基 本 姿 勢を持っ ◎ CSRウェブサイト/サステナビリティと資産運用 研 究員による最 新レポートまで、サステナビリティに関 心のある 大和投資信託 サステナビリティ ウェブサイト 方に有 益な情 報を揃えています。また、大 和 証 券 投 資 信 託 委 http://www.daiwa-am.co.jp/ sustainability/index.html 託では、サステナビリティと資 産 運 用についての専 用コーナー ているわけではない。河口さんのような人が少しずつ現れて 枝廣氏 金融業界の人はお金を扱っていますが、実体があっ きた、 という段階なんでしょうね。 てこそのお金ですよね。目に見えないものは“ないもの”と認 河 口 実は『 不 都 合な真 実 』の試 写 会を大 和 証 券グルー 識するのでは、子どもと同じです。株価は数字で見えるけれど を設け、投資家向けに幅広く情報発信を行なっています。 ◎ 慶應義塾大学「ソーシャルファイナンス」講座の実施 プの従 業員を集めて行なったんですよ。あの映 画はかなり も、数字が1目盛り上がるたびに、資源や森林や二酸化炭素 大 和 証 券グループは、大 学からの依 頼に応じ、C S RやS R I 衝撃的で、説得力がありますよね。あれを見て、金融機関だ がどうなっているのか見える仕組みがないので、実体と離れて に関する講 座を実 施しています。2 0 0 7 年 4月からは、大 和 証 券 からといって無 関 係ではいられない、私たち自身のことで逃 お金だけ、数字だけ動かせるような気がするんでしょうね。 グループ本社 CSR室スタッフが、慶應義塾大学大学院政策・ げるところはない、 と感じてもらえたのではないかと思います。 河口 環境のストック&フローは数字では見えにくいですからね。 メディア研 究 科に新 設された「ソーシャルファイナンス」講 座を 枝廣氏 それはよい機会になったでしょうね。体験を通して、 自 枝 廣 氏 株価と同じように刻々と移り変わって環境の状況 担当しています。UNEP FIの動向、SR Iファンド、マイクロファ 分のこととして感じてもらうことがいちばん大事ですから。従 が数値化して見えるとわかりやすいですね。金融業の人は数 イナンス、社会起業家支援などの「社会や環境に配慮した金融」 業員だけではなく、機関投資家などお客様にも見てもらえるよう 字にはすごく反応すると思いますので。いずれにしても、金融 の枠 組みについて、現 場の情 報を交えて半 年 間にわたり講 義 な機会を広げていけると、素晴らしいCSR活動になりますね。 は世の中を変える大きな力を持っていますから、期待しています。 を行い、次 世 代のサステナビリティを担う若 手の育 成に努めて います。 グループ本社 CSRウェブサイト h ttp ://w w w .d a i w a - g r p . j p / b r a n d i n g / ソーシャルファイナンス(SF)講座シラバス ①ガイダンス ・SFの全体像 ②企業とSF ・CSR概論 ・事業会社と金融機関 ③SFフレームワーク(1) ・推進イニシアティブとプレーヤー (UNEP FI、CDP等) ④SFフレームワーク(2) ・SF取り決め・原則(赤道原則、PRI等) ・SRIインデックス(DJSI、FTSE等) ⑤SFフレームワーク(3) ・SFと人間の安全保障・人間開発 ・BOP(貧困層)ビジネス ⑥NPOとSF ・NPOバンク ・地域金融 ⑦政府/国際機関とSF ・ODA ・IMF・世界銀行 ⑧投資としてのSF ・SRI型投資信託/債券 ・地域応援/再生ファンド ⑨融資としてのSF ・社会環境配慮型融資 ・マイクロファイナンス ⑩寄付としてのSF ・NPOとの協働 ・社会起業家支援 ⑪オルタナティブ通貨とSF ・地域通貨(エコマネー) ・企業通貨(ポイント、マイレージ) ⑫調達(製品・サービス購入)とSF ・グリーン調達/CSR調達 ・フェアトレード ⑬総括講義 ・SFの将来 大和証券グル ープ内での環境負荷低減への取組みについては、P.45-46をご参照ください。 19 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 20 重 要 課 題 4 持続可能な社会に向けた情報発信 経済・金融教育への取組み 大 和 証 券グループは、経 済・金 融 教 育を通じて、青 少 年が んでおくことが重 要です。単に経 済 問 題についての表 面 的な 自らの判 断にもとづいて行 動し、主 体 的に生きる力を身につけ 知 識をつけるだけでなく、社 会 生 活の原 理 原 則というものを十 2 0 0 7 年 1月にスイスで開 催された世 界 経 済フォーラム年 次 ることを目指しています。そのためには、大学のみならず、中学・ 分に理 解することにより、青 少 年 の 健 全な育 成につながると 総 会(ダボス会 議 )で、グループ本 社 取 締 役 副 会 長の清 田 瞭 高 校から生きた経 済・社 会についての 教 育を受け、他 人や 社 考えます。 がパネリストとして出 席し、当グループのC S Rの取 組みについ 会とのかかわりや 仕 事をすることの 意 味について、 しっかり学 ダボス会議での情報発信 て発 表するとともに、多くの 企 業リーダーと意 見 交 換を行いま 経済・金融教育の分野図 した。大 和 証 券グループは、ダボス会 議で発 表された「世 界で 最も持続可能な企業トップ100」に選ばれています。 21世紀の日本経済の持続的な発展 ダボス会議に出席する清田副会長(右) 教育機関 政策提言活動 グル ープ 本 社 取 締 役 会 長 の 原 良 也 は、2 0 0 4 年 度 から うした分 野ではなく、事 業 活 動そのものにフォーカスを当ててい 2 0 0 6 年 度にわたり、経 済 同 友 会・社 会 的 責 任 経 営 推 進 委員 ます。特に「 顧 客 」 「 従 業 員」 「地域社会」 「 環 境 」の 4 つの 会の委員長として、経 済 界におけるC S Rの普 及・浸 透に努め 分野で、 「提供する商品・サービスが社会環境配慮型であるか」 ました。その 3 年 間 の 活 動 の 総 括レポートともいえる「 C S Rイ または「 商 品・サービスの 提 供にあたって4 分 野 等 のステーク ノベーション ∼事 業 活 動を通じたC S Rによる新たな価 値 創 造 ホルダーへの配 慮は十 分であるか」という視 点から、日本 企 業 ∼ 」と題した報告書が5月3 0日に公表されました。 9 2 社のC S R 事 例 =グッド・プラクティスを紹介しています。 C S Rの構 成 要 素には、寄 附などの企 業 市民活 動や不 祥 事 本報告書は、下 記 U R Lからご覧いただけます。 防 止のためのコンプライアンスがありますが、本 報 告 書ではそ 研究機関 社会・経済の 原理原則の理解 経済・金融知識の 底上げ 金融専門家の 育成 研究成果の発表 実務への活用 研究成果の実用化・ ビジネス化 小・中・高校生 大学生 大学院生 研究者 知的財産・特許 先生への支援 授業への参加 提供講座・寄附講座・ 講師派遣 提供講座・寄附講座・ 講師派遣 共同研究 研究支援 大学発ベンチャーや 知的財産本部の支援 グループ従業員の協力 http://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2007/ 070530a.html W E B 参照 2006年度の主な産学連携 ◎ 大 学 へ の 寄 附 講 座 ベンチャー起 業 家 養 成 基 礎 講 座 経済同友会報告書より る考え方も変革するものであり、自社が今 では、新 規 公 開の指 導やベンチャー投 資の経 験を持つ大 和 証 券グループ従 業 ション」と謳っている。これには、3年間の 重要課題として取り組むCSRは何なのか 員が非 常 勤 講 師として、起 業に必 要な基 礎 知 識についての講 義を行なっていま 活動を通じた二つの想いを込めている。 を企業は常に意識して行動しなければな 一つは「CSRによる(企業の)イノベーショ らないということで ン」、すなわちCSRに取り組むことによっ ある。 「CSRイノベー て企業の事業活動も変革し、その変革が ション」の実現のた 2 0 0 7 年 度からは明 治 大 学、中央大学、日本 大 学でも開 講しました。大 和 証 券グ 企業の競争力を高め、社会を発展・成長さ めには、企業経営者 ループの専 門 性を活かしたユニークな経 済 教 育の試みが社 会・大 学から評 価さ せていくということ。もう一つは、 「CSR(そ の 意 識 改 革と不 断 本報告書は、 タイトルとして「CSRイノベー 21 大 和 証 券グループの寄 附 講 座のひとつ「ベンチャー起 業 家 養 成 基 礎 講 座」 す。学 生が作 成したビジネスプランに対して、プロの目で実 践に即した指 導を行 うことなどが 好 評を博し、2 0 0 6 年 度まで 早 稲 田 大 学で 行なっていた 講 座を のもの)のイノベーション」、すなわち時代 の研鑚が必要なこと 大和証券グループ本社 取締役会長 の流れや価値観の変化によりCSRに対す はいうまでもない。 原 良也 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 れ、大きく広がりつつあります。 早稲田大学「ベンチャー起業家養成基礎講座」 軽井沢合宿所のビジネスプラン発表会 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 22 重 要 課 題 4 持続可能な社会に向けた情報発信 経済・金融教育への取組み 大 和 証 券グループは、経 済・金 融 教 育を通じて、青 少 年が んでおくことが重 要です。単に経 済 問 題についての表 面 的な 自らの判 断にもとづいて行 動し、主 体 的に生きる力を身につけ 知 識をつけるだけでなく、社 会 生 活の原 理 原 則というものを十 2 0 0 7 年 1月にスイスで開 催された世 界 経 済フォーラム年 次 ることを目指しています。そのためには、大学のみならず、中学・ 分に理 解することにより、青 少 年 の 健 全な育 成につながると 総 会(ダボス会 議 )で、グループ本 社 取 締 役 副 会 長の清 田 瞭 高 校から生きた経 済・社 会についての 教 育を受け、他 人や 社 考えます。 がパネリストとして出 席し、当グループのC S Rの取 組みについ 会とのかかわりや 仕 事をすることの 意 味について、 しっかり学 ダボス会議での情報発信 て発 表するとともに、多くの 企 業リーダーと意 見 交 換を行いま 経済・金融教育の分野図 した。大 和 証 券グループは、ダボス会 議で発 表された「世 界で 最も持続可能な企業トップ100」に選ばれています。 21世紀の日本経済の持続的な発展 ダボス会議に出席する清田副会長(右) 教育機関 政策提言活動 グル ープ 本 社 取 締 役 会 長 の 原 良 也 は、2 0 0 4 年 度 から うした分 野ではなく、事 業 活 動そのものにフォーカスを当ててい 2 0 0 6 年 度にわたり、経 済 同 友 会・社 会 的 責 任 経 営 推 進 委員 ます。特に「 顧 客 」 「 従 業 員」 「地域社会」 「 環 境 」の 4 つの 会の委員長として、経 済 界におけるC S Rの普 及・浸 透に努め 分野で、 「提供する商品・サービスが社会環境配慮型であるか」 ました。その 3 年 間 の 活 動 の 総 括レポートともいえる「 C S Rイ または「 商 品・サービスの 提 供にあたって4 分 野 等 のステーク ノベーション ∼事 業 活 動を通じたC S Rによる新たな価 値 創 造 ホルダーへの配 慮は十 分であるか」という視 点から、日本 企 業 ∼ 」と題した報告書が5月3 0日に公表されました。 9 2 社のC S R 事 例 =グッド・プラクティスを紹介しています。 C S Rの構 成 要 素には、寄 附などの企 業 市民活 動や不 祥 事 本報告書は、下 記 U R Lからご覧いただけます。 防 止のためのコンプライアンスがありますが、本 報 告 書ではそ 研究機関 社会・経済の 原理原則の理解 経済・金融知識の 底上げ 金融専門家の 育成 研究成果の発表 実務への活用 研究成果の実用化・ ビジネス化 小・中・高校生 大学生 大学院生 研究者 知的財産・特許 先生への支援 授業への参加 提供講座・寄附講座・ 講師派遣 提供講座・寄附講座・ 講師派遣 共同研究 研究支援 大学発ベンチャーや 知的財産本部の支援 グループ従業員の協力 http://www.doyukai.or.jp/policyproposals/articles/2007/ 070530a.html W E B 参照 2006年度の主な産学連携 ◎ 大 学 へ の 寄 附 講 座 ベンチャー起 業 家 養 成 基 礎 講 座 経済同友会報告書より る考え方も変革するものであり、自社が今 では、新 規 公 開の指 導やベンチャー投 資の経 験を持つ大 和 証 券グループ従 業 ション」と謳っている。これには、3年間の 重要課題として取り組むCSRは何なのか 員が非 常 勤 講 師として、起 業に必 要な基 礎 知 識についての講 義を行なっていま 活動を通じた二つの想いを込めている。 を企業は常に意識して行動しなければな 一つは「CSRによる(企業の)イノベーショ らないということで ン」、すなわちCSRに取り組むことによっ ある。 「CSRイノベー て企業の事業活動も変革し、その変革が ション」の実現のた 2 0 0 7 年 度からは明 治 大 学、中央大学、日本 大 学でも開 講しました。大 和 証 券グ 企業の競争力を高め、社会を発展・成長さ めには、企業経営者 ループの専 門 性を活かしたユニークな経 済 教 育の試みが社 会・大 学から評 価さ せていくということ。もう一つは、 「CSR(そ の 意 識 改 革と不 断 本報告書は、 タイトルとして「CSRイノベー 21 大 和 証 券グループの寄 附 講 座のひとつ「ベンチャー起 業 家 養 成 基 礎 講 座」 す。学 生が作 成したビジネスプランに対して、プロの目で実 践に即した指 導を行 うことなどが 好 評を博し、2 0 0 6 年 度まで 早 稲 田 大 学で 行なっていた 講 座を のもの)のイノベーション」、すなわち時代 の研鑚が必要なこと 大和証券グループ本社 取締役会長 の流れや価値観の変化によりCSRに対す はいうまでもない。 原 良也 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 れ、大きく広がりつつあります。 早稲田大学「ベンチャー起業家養成基礎講座」 軽井沢合宿所のビジネスプラン発表会 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 22 重 要 課 題 4 持続可能な社会に向けた情報発信 ダイワJFS・青少年サステナビリティ・カレッジ 大 和 証 券グループは、ダイワ・エコ・ファンドの販 売 ・ 運 用に ◎ 高 校 生 へ の 経 済・金 融 教 育 スチューデント・カンパニ ー・プログラム( S C P ) よる収益をもとに、NPOのジャパン・フォー・サステナビリティ (JFS) とのパートナーシップによる寄 附 講 座「ダイワJ F S・青 少 年サ スチューデント・カンパニー・プログラム(SCP)は、青少年経済教育NPO「ジュ ステナビリティ・カレッジ」を2006年10月からグループ本社内ホー ニア・アチーブメント日本」が提 供する体 験 型 経 済 教 育プログラムで、高 校 生が ルで開 講しています。本 講 座は、 「サステナビリティ (持続可能 実 際に株 式 会 社を経 営することにより、経 済や企 業の仕 組みを学ぶものです。 性 )」という概 念をわかりやすく解 説することにより、次 代を担う 大 和 証 券グループは京 都 立 命 館 高 校のS C Pに2 0 0 3 年 度から協力し、従 業員2 名が毎週授業に参加、社外取締役として生徒にアドバイスしています。 日本の若い世 代の意 識 啓 発や具 体 的アクションを促し、社 会 商品販売の様子 S C Pに参 加した生 徒は、現 実 社 会の 厳しさや 組 織 運 営の 難しさに直 面して 悩み、知 恵を絞り、解 決に向けて懸 命に努力します。そうしたなかで、彼らが人 間 的に大きく成 長していく姿がメディアでも紹 介され、S C Pを取り入れる学 校 数も ダイワJFS・青少年サステナビリティ・カレッジ 全 体のサステナビリティを高めることを目的としています。毎月 学生による株式会社 「ランナーズ」の製品 編みカゴ 1回、年12回のコースを、年間テーマを決めて4年間開催します。 2 0 0 7 年 6月末 現 在、4 8の異なる大 学・高 校から約 1 4 0 名の学 生がエントリーし、毎回3 0∼8 0 名が熱心に学んでいます。 増加、高校教育の現場に新鮮な刺激を与えています。 WE B 参照 ジュニア・アチーブメント日本 年間テーマ(予定) ◎ 中 学 生 へ の 経 済・金 融 教 育 ファイナンス・パ ーク 開催実績(2006年10月∼2007年6月) ・2006年間テーマ 容量・資源とサステナビリティ 「ジュニア・アチーブメント日本」が提 供する「ファイナンス・パーク」は、 「生 活 ・2007年間テーマ 公平性(世代間・地域間) とサステナビリティ するにはどれだけお金がかかるか」というテーマで生 活 設 計を体 験し、社 会の仕 組みや経 済の働きを学ぶプログラムです。生 徒たちは、あらかじめ年 収や家 族 構 ・2008年間テーマ 多様性とサステナビリティ 成などの条 件が与えられ、会 場につくられた企 業ブースのある「街」のなかで、車 ・2009年間テーマ 意志・つながりとサステナビリティ や日用品などを買い、実生活を疑似体験します。 大 和 証 券グループは、2 0 0 5 年 6月に日本で初めて導 入された東 京 都 品 川 区 の「ファイナンス・パーク」に特 別 協 賛しています。2 0 0 7 年 1月には京 都 市でも ファイナンス・パーク 大和証券のブース 第1回: 「持続可能性についてのさまざまな考え方」 第2回: 「限られた容量・資源で生きる ーー食・農・環境から地球の未来を考える」 第3回: 「持続可能なエネルギーを目指してーー世界の最新動向と日本での可能性」 第4回: 「再生可能エネルギーの飛躍的拡大を狙った都の挑戦」 第5回: 「資源の循環と持続可能な生産・消費」 第6回: 「廃棄物最前線ーー不法投棄から資源ごみ輸出へ」 第7回: 「地球資源としての水問題」 第8回: 「都市への人口集中と都市問題」 第9回: 「最も大切な環境とはーー江戸の暮らしに学ぶ」 スタートし、京都市内の全中学校でプログラムが実施されています。 ◎ 一 般 へ の 経 済・金 融 教 育 ステークホルダーからの コメント 「ダイワ・証 券 情 報 T V 」は、スカイパーフェクT V!等で視 聴できる日本で唯 一 ダイワJFS・青少年サステナビリティ・カレッジに参加して の証 券 情 報 専 門チャンネルです。2 0 0 7 年 3月に開 始した「楽しく学ぼう!証 券タ イム@T V」は「中 学 ・ 高 校 生が両 親とともに見てよくわかる」をコンセプトとした この講座の魅力は、私にとっては、何よりも 大切にしようと考えています。そこで、最近で 誰が見てもわかりやすい証券基礎講座です。 熱意のある仲間との出会いだと思っています。 は自主ゼミを立ち上げ、 テーマについて仲間と 「ダイワインターネットTV( h t t p : / / w w w . d a i w a t v . j p / )」 は、金 融・証 券 分 野 受講当初、私は「社会を動かしたい」という漠 議論し、理解を深めてから講義に望むようにし では最 大 規 模の映 像 配 信サイトで、金 融 商 品や投 資の基 礎 知 識を解 説する「 5 分でわかる証券基礎講座」の動画を配信しています。 ダイワ・証券情報TV ht t p: / / d a i w a 7 6 6 .j p / ◎ 小・中学生教科書『Financial Fitness for Life』日本語版の改訂 然とした想いとは裏腹に、何から取り組んでよ ています。 いのかわからずにいました。 しかし、 この講座で この講座そのものは、 あくまでも講義を中心 の活動的な仲間との出会いを通じて、社会を としたプログラムですが、 そこで学んだ内容を活 動かすという目標の第一歩を踏み出すことが かしながら、今後も活動的に取り組んでいきた できたのです。具体的には、 サステナビリティを いと思います。 テーマとしたユース・サミットの企画を行いました。 2 0 0 5 年 度よりアメリカの中 学 校で経 済・金 融 教 育の授 業にもっとも広く使わ このような経験を通じて、私はこの講座を現 れている『 F i n a n c i a l F i t n e s s f o r L i f e 』の日本 語 版の制 作に協力していま 明治大学法学部法律学科3年 畑生 理沙氏 在や将来の自分へのヒントを得る機会として、 す。翻 訳には大 和 証 券グループの従 業員がボランティアで参 加しました。2 0 0 6 年 度は教 育 現 場の先 生 方からの意 見を取り入れ、より日本での学 習に使いやす いように内容を改訂しました。 23 DAIWA SU STAINAB ILITY REPO RT 2007 「Financial Fitness for Life」 日本語改訂版 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 24 重 要 課 題 4 持続可能な社会に向けた情報発信 ダイワJFS・青少年サステナビリティ・カレッジ 大 和 証 券グループは、ダイワ・エコ・ファンドの販 売 ・ 運 用に ◎ 高 校 生 へ の 経 済・金 融 教 育 スチューデント・カンパニ ー・プログラム( S C P ) よる収益をもとに、NPOのジャパン・フォー・サステナビリティ (JFS) とのパートナーシップによる寄 附 講 座「ダイワJ F S・青 少 年サ スチューデント・カンパニー・プログラム(SCP)は、青少年経済教育NPO「ジュ ステナビリティ・カレッジ」を2006年10月からグループ本社内ホー ニア・アチーブメント日本」が提 供する体 験 型 経 済 教 育プログラムで、高 校 生が ルで開 講しています。本 講 座は、 「サステナビリティ (持続可能 実 際に株 式 会 社を経 営することにより、経 済や企 業の仕 組みを学ぶものです。 性 )」という概 念をわかりやすく解 説することにより、次 代を担う 大 和 証 券グループは京 都 立 命 館 高 校のS C Pに2 0 0 3 年 度から協力し、従 業員2 名が毎週授業に参加、社外取締役として生徒にアドバイスしています。 日本の若い世 代の意 識 啓 発や具 体 的アクションを促し、社 会 商品販売の様子 S C Pに参 加した生 徒は、現 実 社 会の 厳しさや 組 織 運 営の 難しさに直 面して 悩み、知 恵を絞り、解 決に向けて懸 命に努力します。そうしたなかで、彼らが人 間 的に大きく成 長していく姿がメディアでも紹 介され、S C Pを取り入れる学 校 数も ダイワJFS・青少年サステナビリティ・カレッジ 全 体のサステナビリティを高めることを目的としています。毎月 学生による株式会社 「ランナーズ」の製品 編みカゴ 1回、年12回のコースを、年間テーマを決めて4年間開催します。 2 0 0 7 年 6月末 現 在、4 8の異なる大 学・高 校から約 1 4 0 名の学 生がエントリーし、毎回3 0∼8 0 名が熱心に学んでいます。 増加、高校教育の現場に新鮮な刺激を与えています。 WE B 参照 ジュニア・アチーブメント日本 年間テーマ(予定) ◎ 中 学 生 へ の 経 済・金 融 教 育 ファイナンス・パ ーク 開催実績(2006年10月∼2007年6月) ・2006年間テーマ 容量・資源とサステナビリティ 「ジュニア・アチーブメント日本」が提 供する「ファイナンス・パーク」は、 「生 活 ・2007年間テーマ 公平性(世代間・地域間) とサステナビリティ するにはどれだけお金がかかるか」というテーマで生 活 設 計を体 験し、社 会の仕 組みや経 済の働きを学ぶプログラムです。生 徒たちは、あらかじめ年 収や家 族 構 ・2008年間テーマ 多様性とサステナビリティ 成などの条 件が与えられ、会 場につくられた企 業ブースのある「街」のなかで、車 ・2009年間テーマ 意志・つながりとサステナビリティ や日用品などを買い、実生活を疑似体験します。 大 和 証 券グループは、2 0 0 5 年 6月に日本で初めて導 入された東 京 都 品 川 区 の「ファイナンス・パーク」に特 別 協 賛しています。2 0 0 7 年 1月には京 都 市でも ファイナンス・パーク 大和証券のブース 第1回: 「持続可能性についてのさまざまな考え方」 第2回: 「限られた容量・資源で生きる ーー食・農・環境から地球の未来を考える」 第3回: 「持続可能なエネルギーを目指してーー世界の最新動向と日本での可能性」 第4回: 「再生可能エネルギーの飛躍的拡大を狙った都の挑戦」 第5回: 「資源の循環と持続可能な生産・消費」 第6回: 「廃棄物最前線ーー不法投棄から資源ごみ輸出へ」 第7回: 「地球資源としての水問題」 第8回: 「都市への人口集中と都市問題」 第9回: 「最も大切な環境とはーー江戸の暮らしに学ぶ」 スタートし、京都市内の全中学校でプログラムが実施されています。 ◎ 一 般 へ の 経 済・金 融 教 育 ステークホルダーからの コメント 「ダイワ・証 券 情 報 T V 」は、スカイパーフェクT V!等で視 聴できる日本で唯 一 ダイワJFS・青少年サステナビリティ・カレッジに参加して の証 券 情 報 専 門チャンネルです。2 0 0 7 年 3月に開 始した「楽しく学ぼう!証 券タ イム@T V」は「中 学 ・ 高 校 生が両 親とともに見てよくわかる」をコンセプトとした この講座の魅力は、私にとっては、何よりも 大切にしようと考えています。そこで、最近で 誰が見てもわかりやすい証券基礎講座です。 熱意のある仲間との出会いだと思っています。 は自主ゼミを立ち上げ、 テーマについて仲間と 「ダイワインターネットTV( h t t p : / / w w w . d a i w a t v . j p / )」 は、金 融・証 券 分 野 受講当初、私は「社会を動かしたい」という漠 議論し、理解を深めてから講義に望むようにし では最 大 規 模の映 像 配 信サイトで、金 融 商 品や投 資の基 礎 知 識を解 説する「 5 分でわかる証券基礎講座」の動画を配信しています。 ダイワ・証券情報TV ht t p: / / d a i w a 7 6 6 .j p / ◎ 小・中学生教科書『Financial Fitness for Life』日本語版の改訂 然とした想いとは裏腹に、何から取り組んでよ ています。 いのかわからずにいました。 しかし、 この講座で この講座そのものは、 あくまでも講義を中心 の活動的な仲間との出会いを通じて、社会を としたプログラムですが、 そこで学んだ内容を活 動かすという目標の第一歩を踏み出すことが かしながら、今後も活動的に取り組んでいきた できたのです。具体的には、 サステナビリティを いと思います。 テーマとしたユース・サミットの企画を行いました。 2 0 0 5 年 度よりアメリカの中 学 校で経 済・金 融 教 育の授 業にもっとも広く使わ このような経験を通じて、私はこの講座を現 れている『 F i n a n c i a l F i t n e s s f o r L i f e 』の日本 語 版の制 作に協力していま 明治大学法学部法律学科3年 畑生 理沙氏 在や将来の自分へのヒントを得る機会として、 す。翻 訳には大 和 証 券グループの従 業員がボランティアで参 加しました。2 0 0 6 年 度は教 育 現 場の先 生 方からの意 見を取り入れ、より日本での学 習に使いやす いように内容を改訂しました。 23 DAIWA SU STAINAB ILITY REPO RT 2007 「Financial Fitness for Life」 日本語改訂版 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 24 ト マネジメン CSR課題・実績と目標 大和証券グループが行う、持続可能な社会の構築に向けたさまざまな取組みについて、2006年度の実績とともに、2007年度の目 標を開示します。 2006年度の課題・目標 参照ページ 投資に社会的視点を 9-12 健全な証券市場の 発展に向けた取組み 13-16 地球環境への取組み 17-19 持続可能な社会に向けた 情報発信 20-24 コーポレート・ガバナンス CSRマネジメント グループ 全体 コ ン プ ラ イ ア ン ス 大和証券 大和証券 SMBC 情報開示 (ディスクロージャー) お客様満足への取組み 人の尊重と人材の活用 企業市民としての取組み 大和証券グループの 環境負荷 25 取組みの評価 財務報告にかかわる内部統制の文書化、評価方法の確立を行いグループ全体へ展開 ○ 新会社法施行に伴うグループ各社の体制整備 ◎ 業績評価方法の検討、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)推進など、 グループ経営体制の整備・充実 ○ 経済・金融教育への注力 ○ SRIの普及促進 ○ グループ各社への「企業倫理ホットライン」啓発活動の実施 ◎ 反社会的勢力への対応強化 ○ 真にお客様が望む資産形成をサポートするための提案営業の実践 ◎ 上席者とお客様との面談制度の再強化 ○ 苦情・クレーム撲滅のための業務品質の向上 ○ 不公正取引・反社会的勢力排除の徹底 ○ 適時必要な内容を盛り込んだ研修の実施と、 eラーニングコンテンツの充実 ◎ 個人データの漏洩未然防止体制の定着化 ◎ 利益相反事例の点検体制の構築 ◎ 金融庁の「証券会社向けの総合的な監督指針」を充足する体制の整備 ◎ 日本証券業協会の新ルールに沿った売買管理体制の整備 ◎ 投資家主体別IR体制の拡充 ◎ 個人投資家向けIR活動の拡充 ○ ディスクロージャー関連規程のグループ内への周知徹底 ○ アフターフォローへの積極的な取組み ○ お客様に満足いただける店舗空間づくり ○ 若手営業員を中心に知識の習得・マナーの向上を目的とした教育プログラムの実施 ○ 雇用機会の創出に向けた取組み強化 ◎ アナリスト資格・CFP資格取得者の拡大を目指した教育・研修体制の強化 ○ 女性が働きやすい環境整備の継続 ○ 社会的課題の解決に向けた取組みの強化 ○ より多くの従業員が参加できるボランティアプログラムの充実 △ 環境マネジメントシステムの国内連結会社への拡充 △ 帳票類電子化、 オフィス用紙削減等による環境負荷の低減 ◎ 調達にかかわるガイドラインの策定 × DAIWA SUSTAINABILI TY REPO RT 2007 27-28 29-30 31-32 33-34 35-36 37-40 41-44 45-46 2007年度の課題・目標 SRIの普及促進 社会的視点に立った投資に関する情報提供を拡充 2006年度の振り返りと 2007年度の抱負 コンプライアンス参照 ◎2006年度の実績・評価 投資家が環境問題の解決に参加できるような金融商品の開発を検討 各 部 門の「課 題 ・目標」として、2 0 0 6 年 度の取 組み実 績お 環境マネジメントシステムの主要海外拠点への拡大 適切な温度調整、帳票類電子化等による環境負荷の低減 よび2 0 0 7 年 度の計 画を一 覧にしています。取 組みの評 価は、 本社ビル移転における「廃棄ゼロ」の達成 おのおのの 取 組みの「 理 想 像と中 期目標 」*1 の 達 成に向け サステナビリティに関する啓発活動を強化 た成果を基準に判断しています。 中学・高等学校の生徒を対象とする経済・金融教育の取組みを推進 内部統制制度の適用初年度である2008年度に向け、文書化および 検証作業を行う ◎ 2 0 0 7 年 度目標 新規ビジネスにおける体制整備 2 0 0 7 年 度目標では、今 回の持 続 可 能 性 報 告 書で特 定した BCPのさらなる推進 大 和 証 券グループの「 重 要 課 題 」に関 係するものを、 「重要 課題」の目標として分類しています。 「投資に社会的視点を」 「持続可能な社会に向けた情報発信」参照 グループ各社への「企業倫理、 コンプライアンス意識」の醸成 反社会的勢力への対応強化 金融商品取引法、金融商品販売法等の改正に伴う諸体制の構築 また、各 部 門の2 0 0 7 年 度 C S R目標はグループ中 期 経 営 計 画*2 に沿ったものとなっており、C S R目標 の 実 践が 各ステー クホルダーに対する価値の最大化に結びつくものとしています。 簡素化・合理化を含めた社内ルールの見直し 顧客管理体制・営業員管理体制の強化 金融商品取引法、金融商品販売法等の改正に伴う諸体制の構築 情報管理を厳格化し、特に個人情報、個人データの漏洩未然防止体制の定着 *1 次ページ以 降では、各 部 門の取 組みを通じて目指す姿を「理 想 像と中期目標」として 示しています。 *2 グループ中 期 経 営 計 画:2 0 0 6 年 度から2 0 0 8 年 度までの3ヵ年 計 画 。詳 細は大 和 証 券グループ本 社 平 成 19年 3月期 有 価 証 券 報 告 書 P. 14をご参 照ください。 ht t p: / / www. dai wa- gr p. j p/ i r / f i nanci al / r epor t . cf m 外国為替法令に係るコンプライアンス体制の強化 リスク管理体制の高度化への対応 非財務情報の開示強化 個人投資家向けIR活動のさらなる強化 アフターフォローへの積極的な取組み(継続) 若手営業員のスキルアップ 店頭従業員のお客様応対スキルアップ 社内活性化策のさらなる推進 アナリスト資格・CFP資格取得者の拡大を目指した 教育・研修体制の強化(継続) 女性が働きやすい環境整備の継続 各種助成プログラム等の活用による社会福祉への貢献 より多くの従業員が参加できるボランティアプログラムの充実(継続) 取組みの評価 ◎:理想像と中期目標の実現に向けて大きな成果の得られたもの ○:理想像と中期目標の実現に向けて成果の得られたもの △:実施してさらに成果をあげる必要のあるもの 「地球環境への取組み」参照 ×:実施できなかったもの DA I WA S US TA I NA B I L I T Y R E PORT 2007 26 マネジメン ト 成する「執 行 役 会」を設 置 。グループ経 営の一 体 性を確 保す コーポレート・ガバナンス体制 コーポレート・ガバナンス るため、グループ本 社 執 行 役の一 部はグループ各 社の主 要 役 員を兼務しています。 あらゆるステークホルダーからの信頼を獲得し、持続的に企業価値を向上させていくため、透明性・客観性の高いコーポレート・ガ 大 和 証 券グループ 本 社は、意 思 決 定 の 機 動 性 の 向 上、取 締 役 会の監 督 機 能の強 化、および経 営の透 明 性 向 上を目的 バナンス体制を、 グループ一体となって構築しています。 2006年度の取組み として、委員会 設 置 会 社 形 態を採 用しています。当 社のコーポ レート・ガバナンス体 制は、監 督 機 関としての取 締 役 会および ークホルダーから信 頼を獲 得することが持 続 的な企 業 価 値の 指 名・監 査・報 酬の三 委員会、業 務 執 行 機 関としての執 行 役 ◎内部統制のグループ展開 向 上につながると考え、社 外からの 視 点を積 極 的に取り入れ 会ならびにその分科会である経営監理委員会、ディスクロージャー 2 0 0 8 年 4月から適 用される金 融 商 品 取引 法の内 部 統 制 報 ながら、国 際 的な水 準に適う透 明 性と機 動 性、効 率 性を備え 委員会およびグループIT戦略会議で構成されています。 告 制 度に向け、取 組みを強 化しています。全 社 統 制・I T 全 般 近 年、市 場 のグローバル 化および 機 関 化などを背 景に、投 たコーポレート・ガバナンス体 制を構 築します。同 時に、グルー 当 社では、取 締 役 会の 議 長を務める取 締 役 会 長が執 行 役 統制・業務プロセス・検証業務の4つのワーキンググループ(WG) 資 判 断においてもコーポレート・ガバナンスのあり方が重 要 視 プ 各 社がシナジーを発 揮する、一 体 感 のあるグループ 経 営 体 を兼 務しておりますが、執 行 役としては特 定の職 務を担 当して を立ち上げ、2 0 0 6 年 度にはパイロットプロジェクトとしていくつ されるようになっています。大 和 証 券グループは、あらゆるステ 制を整備してまいります。 おりません。 かの 業 務プロセスについて、業 務フロー、 リスクおよびその 統 コーポレート・ガバナンスにおける 理想像と中期目標 W E B 参照 グループ会社間の利益相反の防止について 制の内容を文 書 化しました。それぞれのW Gはグループ本 社の 各 部 門が主 軸となり、主 要なグループ 会 社にそれぞれの 担 当 2006年度の課題・目標 2006年度の実施・進捗状況 財務報告にかかわる内部統制の文書化、評価方法の確立を行い グループ全体へ展開 ・プロジェクトチームを立ち上げ、重要な事業拠点や評価対象とす る業務プロセスを選定し、全社で文書化作業を開始 新会社法施行に伴うグループ各社の体制整備 ・グループ各社の事業内容に応じた機関設計の見直しとともに、 内部統制システムの整備に向け、 グループ各社における諸規程 の見直しを実施 ・資本コストを加味したグループ各社の業績評価方法についての 検討を実施 業績評価方法の検討 BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)推進など、 グ ループ経営体制の整備・充実 ・グループ本社および主要子会社で危機管理規程・マニュアル等 を整備 コーポレート・ガバナンス体制 ◎監督機関 部 署、責 任 者を定め、全 社 的に取り組んでいます。2 0 0 7 年 度 取 締 役 会は、1 3 名(うち社 外 取 締 役 4 名 )で構 成され、経 営 には、全 社 的に全 社 統 制・I T 全 般 統 制・業 務プロセスの文 書 の 基 本 方 針などの 決 定および 業 務 執 行 の 監 督を行います。 化を推 進するとともに、内 部 統 制の評 価・検 証を試 行しており 社 会 の 要 請に応じた多角 的な視 点に立った監 督を実 現する ます。 ため、取 締 役 候 補 者は、高い 倫 理 観を持ち、率 先 垂 範して行 動できることを選 定 方 針としています。また、社 外 取 締 役には ◎新会社法施行に伴うグループ各社の体制整備 法律・経営等の分野の専門家を起用しています。 2 0 0 6 年 5月の 会 社 法 施 行に伴い、グループ 全 社にわたる 当 社における業 務 執 行 の 監 督 機 能は、社 外 取 締 役*が 過 経営体制の見直しを行いました。 半 数を占める監 査 委員会が中 心となること、および 業 務 執 行 新 法においては、会 社 の 機 関 設 計に係る選 択 肢が 大 幅に から独 立した部 署である監 査 委 員 会 室が 監 査 委 員 会を補 佐 広がったことが特 徴といえます。これを受けて、グループ各 社で することにより強化されています。 定 款の見 直しなどを行い、取 締 役および監 査 役についての最 * 会社法第2 条第1 5 号に定める社外取締役です。 適な人 材 配 置を実 現したほか、株 主 総 会を書 面で行えるよう にするなどの 施 策を実 施 。より迅 速かつ 適 正に業 務を推 進す 株主総会 取締役会 13名 (うち社外取締役 4名*1) 経営の基本方針 指名委員会 5名*2 (うち社外取締役3名) 監査委員会 3名*3 (うち社外取締役2名) 報酬委員会 5名*4 (うち社外取締役3名) 取締役の選任および 解任議案の決定 取締役および執行役の 職務執行の監査 取締役および執行役の報酬の方針、 個人別報酬内容の決定 執行役会 15名 グループ全体に係る事業戦略・経営課題、 財務に係る重要事項 経営監理委員会 ディスクロージャー委員会 グループIT戦略会議 内部統制、 リスク管理、 内部監査体制の整備 重要な情報の把握、 開示の決定 IT投資予算原案の策定、 IT投資の評価・モニタリング 代表執行役 ◎業務執行機関 グループ 全 体に係る事 業 戦 略 、グループ 横 断 的な経 営 課 W E B 参照 業績評価方法の検討 題など、業 務 執 行に係る重 要 事 項 等を審 議・決 定する意 思 決 W E B 参照 BCPの取組み 定 機 関として、大 和 証 券グループ本 社に、1 5 名の執 行 役で構 2007年度の目標と主な行動計画 財務報告に係る内部統制報告制度の適用初年度となる2008年度 *1 社外取締役 川上 哲郎 住友電気工業株式会社 相談役 安田 隆二 一橋大学大学院 教授 北島 敬介 弁護士 宇野 紘一 公認会計士 *2 指名委員会 社内 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 社内 鈴木 茂晴 大和証券グループ本社 取締役 兼 執行役社長(CEO) 川上 哲郎 安田 隆二 北島 敬介 *4 報酬委員会 林部 健治(委員長) 大和証券グループ本社 取締役会長 兼 執行役 社外 27 *3 監査委員会 原 良也(委員長) 大和証券グループ本社 社内 取締役 社外 北島 敬介 宇野 紘一 社外 原 良也(委員長) 鈴木 茂晴 川上 哲郎 安田 隆二 宇野 紘一 るための体制整備を進めました。 また、今後、 グループ内で新規事業の展開による事業の多様化が に向け、 グループ全社における文書化および検証の作業を2007年度 進むなか、各社の規模や事業内容にあわせた柔軟な機関設計を行う 中に行い、制度への対応が十分に可能となる体制を構築します。 ことで、 グループとして高い一体感の確保を図ります。 2006年度に整備を進めてきたBCPについても、 さらにグループ会 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に準拠した運用を 社間の連絡体制を整えるとともに、業務継続マニュアルを2007年7 推進することにより、 グループとして情報セキュリティレベルの高度化 月に完成。さらに、2007年12月の本社ビル移転に伴い、大幅な見直 を図ります。 しを行う予定です。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 28 マネジメン ト 成する「執 行 役 会」を設 置 。グループ経 営の一 体 性を確 保す コーポレート・ガバナンス体制 コーポレート・ガバナンス るため、グループ本 社 執 行 役の一 部はグループ各 社の主 要 役 員を兼務しています。 あらゆるステークホルダーからの信頼を獲得し、持続的に企業価値を向上させていくため、透明性・客観性の高いコーポレート・ガ 大 和 証 券グループ 本 社は、意 思 決 定 の 機 動 性 の 向 上、取 締 役 会の監 督 機 能の強 化、および経 営の透 明 性 向 上を目的 バナンス体制を、 グループ一体となって構築しています。 2006年度の取組み として、委員会 設 置 会 社 形 態を採 用しています。当 社のコーポ レート・ガバナンス体 制は、監 督 機 関としての取 締 役 会および ークホルダーから信 頼を獲 得することが持 続 的な企 業 価 値の 指 名・監 査・報 酬の三 委員会、業 務 執 行 機 関としての執 行 役 ◎内部統制のグループ展開 向 上につながると考え、社 外からの 視 点を積 極 的に取り入れ 会ならびにその分科会である経営監理委員会、ディスクロージャー 2 0 0 8 年 4月から適 用される金 融 商 品 取引 法の内 部 統 制 報 ながら、国 際 的な水 準に適う透 明 性と機 動 性、効 率 性を備え 委員会およびグループIT戦略会議で構成されています。 告 制 度に向け、取 組みを強 化しています。全 社 統 制・I T 全 般 近 年、市 場 のグローバル 化および 機 関 化などを背 景に、投 たコーポレート・ガバナンス体 制を構 築します。同 時に、グルー 当 社では、取 締 役 会の 議 長を務める取 締 役 会 長が執 行 役 統制・業務プロセス・検証業務の4つのワーキンググループ(WG) 資 判 断においてもコーポレート・ガバナンスのあり方が重 要 視 プ 各 社がシナジーを発 揮する、一 体 感 のあるグループ 経 営 体 を兼 務しておりますが、執 行 役としては特 定の職 務を担 当して を立ち上げ、2 0 0 6 年 度にはパイロットプロジェクトとしていくつ されるようになっています。大 和 証 券グループは、あらゆるステ 制を整備してまいります。 おりません。 かの 業 務プロセスについて、業 務フロー、 リスクおよびその 統 コーポレート・ガバナンスにおける 理想像と中期目標 W E B 参照 グループ会社間の利益相反の防止について 制の内容を文 書 化しました。それぞれのW Gはグループ本 社の 各 部 門が主 軸となり、主 要なグループ 会 社にそれぞれの 担 当 2006年度の課題・目標 2006年度の実施・進捗状況 財務報告にかかわる内部統制の文書化、評価方法の確立を行い グループ全体へ展開 ・プロジェクトチームを立ち上げ、重要な事業拠点や評価対象とす る業務プロセスを選定し、全社で文書化作業を開始 新会社法施行に伴うグループ各社の体制整備 ・グループ各社の事業内容に応じた機関設計の見直しとともに、 内部統制システムの整備に向け、 グループ各社における諸規程 の見直しを実施 ・資本コストを加味したグループ各社の業績評価方法についての 検討を実施 業績評価方法の検討 BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)推進など、 グ ループ経営体制の整備・充実 ・グループ本社および主要子会社で危機管理規程・マニュアル等 を整備 コーポレート・ガバナンス体制 ◎監督機関 部 署、責 任 者を定め、全 社 的に取り組んでいます。2 0 0 7 年 度 取 締 役 会は、1 3 名(うち社 外 取 締 役 4 名 )で構 成され、経 営 には、全 社 的に全 社 統 制・I T 全 般 統 制・業 務プロセスの文 書 の 基 本 方 針などの 決 定および 業 務 執 行 の 監 督を行います。 化を推 進するとともに、内 部 統 制の評 価・検 証を試 行しており 社 会 の 要 請に応じた多角 的な視 点に立った監 督を実 現する ます。 ため、取 締 役 候 補 者は、高い 倫 理 観を持ち、率 先 垂 範して行 動できることを選 定 方 針としています。また、社 外 取 締 役には ◎新会社法施行に伴うグループ各社の体制整備 法律・経営等の分野の専門家を起用しています。 2 0 0 6 年 5月の 会 社 法 施 行に伴い、グループ 全 社にわたる 当 社における業 務 執 行 の 監 督 機 能は、社 外 取 締 役*が 過 経営体制の見直しを行いました。 半 数を占める監 査 委員会が中 心となること、および 業 務 執 行 新 法においては、会 社 の 機 関 設 計に係る選 択 肢が 大 幅に から独 立した部 署である監 査 委 員 会 室が 監 査 委 員 会を補 佐 広がったことが特 徴といえます。これを受けて、グループ各 社で することにより強化されています。 定 款の見 直しなどを行い、取 締 役および監 査 役についての最 * 会社法第2 条第1 5 号に定める社外取締役です。 適な人 材 配 置を実 現したほか、株 主 総 会を書 面で行えるよう にするなどの 施 策を実 施 。より迅 速かつ 適 正に業 務を推 進す 株主総会 取締役会 13名 (うち社外取締役 4名*1) 経営の基本方針 指名委員会 5名*2 (うち社外取締役3名) 監査委員会 3名*3 (うち社外取締役2名) 報酬委員会 5名*4 (うち社外取締役3名) 取締役の選任および 解任議案の決定 取締役および執行役の 職務執行の監査 取締役および執行役の報酬の方針、 個人別報酬内容の決定 執行役会 15名 グループ全体に係る事業戦略・経営課題、 財務に係る重要事項 経営監理委員会 ディスクロージャー委員会 グループIT戦略会議 内部統制、 リスク管理、 内部監査体制の整備 重要な情報の把握、 開示の決定 IT投資予算原案の策定、 IT投資の評価・モニタリング 代表執行役 ◎業務執行機関 グループ 全 体に係る事 業 戦 略 、グループ 横 断 的な経 営 課 W E B 参照 業績評価方法の検討 題など、業 務 執 行に係る重 要 事 項 等を審 議・決 定する意 思 決 W E B 参照 BCPの取組み 定 機 関として、大 和 証 券グループ本 社に、1 5 名の執 行 役で構 2007年度の目標と主な行動計画 財務報告に係る内部統制報告制度の適用初年度となる2008年度 *1 社外取締役 川上 哲郎 住友電気工業株式会社 相談役 安田 隆二 一橋大学大学院 教授 北島 敬介 弁護士 宇野 紘一 公認会計士 *2 指名委員会 社内 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 社内 鈴木 茂晴 大和証券グループ本社 取締役 兼 執行役社長(CEO) 川上 哲郎 安田 隆二 北島 敬介 *4 報酬委員会 林部 健治(委員長) 大和証券グループ本社 取締役会長 兼 執行役 社外 27 *3 監査委員会 原 良也(委員長) 大和証券グループ本社 社内 取締役 社外 北島 敬介 宇野 紘一 社外 原 良也(委員長) 鈴木 茂晴 川上 哲郎 安田 隆二 宇野 紘一 るための体制整備を進めました。 また、今後、 グループ内で新規事業の展開による事業の多様化が に向け、 グループ全社における文書化および検証の作業を2007年度 進むなか、各社の規模や事業内容にあわせた柔軟な機関設計を行う 中に行い、制度への対応が十分に可能となる体制を構築します。 ことで、 グループとして高い一体感の確保を図ります。 2006年度に整備を進めてきたBCPについても、 さらにグループ会 情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)に準拠した運用を 社間の連絡体制を整えるとともに、業務継続マニュアルを2007年7 推進することにより、 グループとして情報セキュリティレベルの高度化 月に完成。さらに、2007年12月の本社ビル移転に伴い、大幅な見直 を図ります。 しを行う予定です。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 28 マネジメン ト CSRに関するグループ基本戦略 C S R マネジメント 大和証券グループ新中期経営計画「“Passion for the Best”2008」より抜粋 ステークホルダーとのコミュニケーションをこれまで以上に積極 的に行い、社 会 的 評 価の向 上を図るとともに、経 済 社 会の健 全 CSRに関する情報を積極的に内外に発信。ステークホルダーとのコミュニケーションを通じてCSR活動を推進しています。 な発展に貢献する。 ● 経済・金融教育 またC S R 活 動の実 践を通して、大 和 証 券グループがすべて CSRマネジメントにおける 理想像と中期目標 ● 社会的責任投資 SRIの普及を促進させる。 ● 環境関連 環 境 方 針 の 策 定 等 の 環 境マネジメント体 制 の 構 築を、 「国内 教 育 機 関・N P O 等との 協力を通じ、産 学 連 携による教 育・研 主 要 会 社 ⇒ 国 内 連 結 子 会 社 ⇒ 海 外 子 会 社 」の 順に段 階 的 究分野への支援、経済教育の普及活動を推進する。 に実施する。 のステークホルダーにとって望ましい企業となり、従業員の「会 社への信 頼 感」 「仕 事への誇り」 「連 帯 感」を高めることを目 大 和 証 券グループは、社 会とともに持 続 的に発 展することを 指しています。 目的として、 さまざまなC S R 活 動に取り組んでいます。 2007年度の目標と主な行動計画 持続可能性報告書などCSR情報開示体制を一段と充実・強化し 経済・金融教育においては、特に中・高校生を対象に、NPO等と ます。グループのSRI戦略のコーディネートおよびSRIファンド等の開 協力した活動を継続して推進します。 発・推進をサポートします。 2006年度の課題・目標 2006年度の実施・進捗状況 経済・金融教育への注力 ・青少年が「社会のなかで生きる力」を身につけるための実践的な 活動を継続し、着実な広がりを見せている SRIの普及促進 ・ 「ダイワ・エコ・ファンド」の販売促進に努めるとともに、各種シン ポジウムなどでの情報発信を通して、SRIに関する普及・啓発を 幅広く行なった 定 期 的に参 加し、グループのC S R 活 動 報 告やC S Rに関する CSR推進体制 大和証券グループでは従業員のCSRにかかわる意識浸透度の把握を目的として、全従業員を対象にCSRアンケートを定期的に実 施しています。2007年度は5月に全従業員15,206人(派遣社員を含む) を対象にアンケートを実施し、12,277名(80.74%) から回答が ありました。以下に、アンケートの結果の一部を報告します。大和証券グループでは、 これらの結果を真摯に受け止め、従業員一人ひ とりが自発的にCSR活動を進めていけるように努めてまいります。 大和証券グループのCSRのなかで、日々の業務への取組 みに加えて、特に重要だと思う事項は何ですか? 課題提起などを行なっています。 海 外 の 主 要 拠 点( 現 地 法 人、支 店、駐 在員事 務 所など4 3 大 和 証 券グループ本 社にC S R 室を設 置 。グループ本 社 内 拠 点 )に対しては、持 続 可 能 性に向けた活 動および情 報 共 有 およびグループ横 断で開 催される部 室 長 会 議や連 絡 会などに についての推進体制構築を進めています。 CSR推進体制 「法令・規制等の遵守」77%に続き、 「ワークバランスを尊重 した社内制度づくりなど、従業員への取組み」44%、 「社会的責 任投資(SRI)、社会的視点を持った投資の普及」35%の比率 が高くなりました。 大和証券グループがCSRを推進する理由は何であると思 いますか? 財団 大和証券グループ 大和証券ヘルス財団 大和証券福祉財団 大和日英基金 対話 ステークホルダー 地域社会 NPO/NGO 株 主 お客様 取引先 証券市場 政 府 29 CSR従業員アンケート結果 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 「働きがいや会社への誇り・信頼感・連帯感につながるから」 代表執行役 対話 報告 CSR室 対話 グループ横断的な 各種連絡会への参加 大和証券グループ本社 総務部 大和証券 コンプライアンス本部 コンプライアンス合同研修 対話 CSR従業員アンケート 大和証券 各支店 従業員 事業活動における さまざまなリスクを 回避できるから 11% た、 「社会から求められているから」と「ブランドバリュー向上、知名 グループ本社内 部室長会議への参加 グループ本社の 各部室 グループ会社の 各部室 度アップに役立つから」が同程度の25%となりました。 大和証券グループの環境問題への対応として、何をする ことが効果的であると思いますか? 77% 顧客へのアピール ポイントとなるから 7% が31%と一番多く、経営方針の浸透度の高さが伺われました。ま 執行役 『持続可能性報告書』 CSRサイト 法令・規制等の遵守 44% ワークバランスを尊重した従業員への取組み 35% 社会的責任投資(SRI)、社会的視点を持った投資の普及 26% コーポレート・ガバナンス 22% 環境問題への取組み 21% 経済・金融教育への取組み 19% 株主への利益還元 6% 従業員によるボランティア活動 6% 寄附行為や財団を通じて行う企業市民活動 その他 1% 社会から 求められて いるから 25% 働きがいや会社への誇り・ 信頼感・連帯感につながるから 31% ブランドバリュー向上、 知名度アップに役立つから 25% いことがわかりました。一方、 「自己資金による環境ビジネスへの 投資」28%、 「環境配慮型投資信託等の金融商品の開発・販売」 25%、 「排出権取引関連ビジネスの拡大」と「顧客への環境関 「紙の節約や空調管理等によるオフィスでの環境負荷の削減」 連の投資情報の提供」がともに24%と、本業を通じた働きかけ 52%、 「帳票類の電子化、省エネ投資等による業務上の環境負 については、 自社の環境負荷の削減に比べてまだ低めになって 荷の低減」47%と、 自社の環境負荷の削減に対する意識が高 います。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 30 マネジメン ト CSRに関するグループ基本戦略 C S R マネジメント 大和証券グループ新中期経営計画「“Passion for the Best”2008」より抜粋 ステークホルダーとのコミュニケーションをこれまで以上に積極 的に行い、社 会 的 評 価の向 上を図るとともに、経 済 社 会の健 全 CSRに関する情報を積極的に内外に発信。ステークホルダーとのコミュニケーションを通じてCSR活動を推進しています。 な発展に貢献する。 ● 経済・金融教育 またC S R 活 動の実 践を通して、大 和 証 券グループがすべて CSRマネジメントにおける 理想像と中期目標 ● 社会的責任投資 SRIの普及を促進させる。 ● 環境関連 環 境 方 針 の 策 定 等 の 環 境マネジメント体 制 の 構 築を、 「国内 教 育 機 関・N P O 等との 協力を通じ、産 学 連 携による教 育・研 主 要 会 社 ⇒ 国 内 連 結 子 会 社 ⇒ 海 外 子 会 社 」の 順に段 階 的 究分野への支援、経済教育の普及活動を推進する。 に実施する。 のステークホルダーにとって望ましい企業となり、従業員の「会 社への信 頼 感」 「仕 事への誇り」 「連 帯 感」を高めることを目 大 和 証 券グループは、社 会とともに持 続 的に発 展することを 指しています。 目的として、 さまざまなC S R 活 動に取り組んでいます。 2007年度の目標と主な行動計画 持続可能性報告書などCSR情報開示体制を一段と充実・強化し 経済・金融教育においては、特に中・高校生を対象に、NPO等と ます。グループのSRI戦略のコーディネートおよびSRIファンド等の開 協力した活動を継続して推進します。 発・推進をサポートします。 2006年度の課題・目標 2006年度の実施・進捗状況 経済・金融教育への注力 ・青少年が「社会のなかで生きる力」を身につけるための実践的な 活動を継続し、着実な広がりを見せている SRIの普及促進 ・ 「ダイワ・エコ・ファンド」の販売促進に努めるとともに、各種シン ポジウムなどでの情報発信を通して、SRIに関する普及・啓発を 幅広く行なった 定 期 的に参 加し、グループのC S R 活 動 報 告やC S Rに関する CSR推進体制 大和証券グループでは従業員のCSRにかかわる意識浸透度の把握を目的として、全従業員を対象にCSRアンケートを定期的に実 施しています。2007年度は5月に全従業員15,206人(派遣社員を含む) を対象にアンケートを実施し、12,277名(80.74%) から回答が ありました。以下に、アンケートの結果の一部を報告します。大和証券グループでは、 これらの結果を真摯に受け止め、従業員一人ひ とりが自発的にCSR活動を進めていけるように努めてまいります。 大和証券グループのCSRのなかで、日々の業務への取組 みに加えて、特に重要だと思う事項は何ですか? 課題提起などを行なっています。 海 外 の 主 要 拠 点( 現 地 法 人、支 店、駐 在員事 務 所など4 3 大 和 証 券グループ本 社にC S R 室を設 置 。グループ本 社 内 拠 点 )に対しては、持 続 可 能 性に向けた活 動および情 報 共 有 およびグループ横 断で開 催される部 室 長 会 議や連 絡 会などに についての推進体制構築を進めています。 CSR推進体制 「法令・規制等の遵守」77%に続き、 「ワークバランスを尊重 した社内制度づくりなど、従業員への取組み」44%、 「社会的責 任投資(SRI)、社会的視点を持った投資の普及」35%の比率 が高くなりました。 大和証券グループがCSRを推進する理由は何であると思 いますか? 財団 大和証券グループ 大和証券ヘルス財団 大和証券福祉財団 大和日英基金 対話 ステークホルダー 地域社会 NPO/NGO 株 主 お客様 取引先 証券市場 政 府 29 CSR従業員アンケート結果 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 「働きがいや会社への誇り・信頼感・連帯感につながるから」 代表執行役 対話 報告 CSR室 対話 グループ横断的な 各種連絡会への参加 大和証券グループ本社 総務部 大和証券 コンプライアンス本部 コンプライアンス合同研修 対話 CSR従業員アンケート 大和証券 各支店 従業員 事業活動における さまざまなリスクを 回避できるから 11% た、 「社会から求められているから」と「ブランドバリュー向上、知名 グループ本社内 部室長会議への参加 グループ本社の 各部室 グループ会社の 各部室 度アップに役立つから」が同程度の25%となりました。 大和証券グループの環境問題への対応として、何をする ことが効果的であると思いますか? 77% 顧客へのアピール ポイントとなるから 7% が31%と一番多く、経営方針の浸透度の高さが伺われました。ま 執行役 『持続可能性報告書』 CSRサイト 法令・規制等の遵守 44% ワークバランスを尊重した従業員への取組み 35% 社会的責任投資(SRI)、社会的視点を持った投資の普及 26% コーポレート・ガバナンス 22% 環境問題への取組み 21% 経済・金融教育への取組み 19% 株主への利益還元 6% 従業員によるボランティア活動 6% 寄附行為や財団を通じて行う企業市民活動 その他 1% 社会から 求められて いるから 25% 働きがいや会社への誇り・ 信頼感・連帯感につながるから 31% ブランドバリュー向上、 知名度アップに役立つから 25% いことがわかりました。一方、 「自己資金による環境ビジネスへの 投資」28%、 「環境配慮型投資信託等の金融商品の開発・販売」 25%、 「排出権取引関連ビジネスの拡大」と「顧客への環境関 「紙の節約や空調管理等によるオフィスでの環境負荷の削減」 連の投資情報の提供」がともに24%と、本業を通じた働きかけ 52%、 「帳票類の電子化、省エネ投資等による業務上の環境負 については、 自社の環境負荷の削減に比べてまだ低めになって 荷の低減」47%と、 自社の環境負荷の削減に対する意識が高 います。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 30 マネジメン ト てきたことの 現れだと判 断しています。通 報 内 容は職 場 環 境 コンプライアンス推進体制 コンプライアンス にかかわるものが多く、職 場 環 境の 改 善についてはホットライ ンの効 果が現れていると考えています。今 後も、問 題を未 然に コンプライアンスは法令等の遵守にとどまらず、顧客および社会の信頼を獲得するためのすべての行動ととらえています。グルー プ横断的な施策と、 グループ各社それぞれの施策の双方から、取組みの強化を図っています。 グループ全 体のコンプライアンスに関する理 念や方 向 性の 防ぐ抑 止力として十 分に機 能するよう、制 度 の 信 頼 度と認 知 策定、 グループ各社におけるコンプライアンス関連の情報集約、 度を高め、適 切な利 用が推 進されるよう、制 度の充 実を図って コンプライアンスの 徹 底が 可 能となる職 場 環 境 づくりや 倫 理 まいります。 観 の 醸 成など、グループ 横 断 的な施 策についてはグループ 本 コンプライアンスにおける 理想像と中期目標 大和証券グループの全役職員が、証券業の公共性を踏まえ、 ことが必要です。 社が中 心となり取り組んでいます。一 方で、グループ各 社の業 従 業員一 人ひとりが、高いコンプライアンス意 識を持ち、業 態 の 違いにより遵 守すべき法 令などが 異なることから、コンプ 務 のなかのリスクや 問 題 点を自ら発 見して改 善できる自浄 作 ライアンスに対する細かな規 程や対 応は、グループ各 社のコン 用を持ったシステムを維持してまいります。 プライアンス部門が主導となり取組みを行なっています。 常に高い倫 理 観を持って証 券 市 場の健 全な発 展に寄 与する グループ本 社、各 社がそうしたそれぞれの 役 割を果たすとと 通報制度とその対応 通報内容 対 応 パワーハラスメント、 人格否定的な発言等 事実調査後、上席者に対する注意喚起および 指導を徹底 セクシャル ハラスメント的な行為 事実調査後、 スタッフに対する注意喚起および 指導を徹底 営業姿勢や ルール違反 事実調査後、特定者対象の特別研修を含む 指導を実施 マナー違反 業務態度、身だしなみ等について 集合会議での注意喚起 もに、双 方の取 組みの連 携を強 化することで、グループ全 体と してのコンプライアンス体制を維持・推進しています。 2006年度の課題・目標 グ ル ー プ 全 体 グループ各社への「企業倫理ホットライン」啓発活動の実施 大 和 証 券 S M B C ・グループ主要3社において、 「企業倫理研修」を実施 ・ 「企業倫理ホットライン」の社内ウェブサイトをリニューアルし、 グルー プ各社からのアクセス機能を充実 ・グループ各社の総務担当管理職を対象に通報事例の傾向など についての情報を共有化するとともに、注意喚起を促し自浄機能 を強化 2006年度の取組み ◎内部通報制度(企業倫理ホットライン)の仕組みと実績 職場で問題のあった場合に、 グループ本社の企業倫理担当、 反社会的勢力への対応強化 大 和 証 券 2006年度の実施・進捗状況 ・情報収集機能の強化、データの蓄積を行い、 グループ各社の新 規取引先・投資先に関する助言を強化 真にお客様が望む資産形成をサポートするための提案営業 の実践 ・投資経験などのお客様属性を把握することの重要性について全 役職員への「コンプライアンス研修」およびサテライト放送で周知 上席者とお客様との面談制度の再強化 ・高齢のお客様など、特定のお客様に対する支店長、ライン課長によ る上席者面談の実施状況をコンプライアンス部において月次で管理 苦情・クレーム撲滅のための業務品質の向上 ・営業員への意識啓発、および営業店とコンプライアンス本部の 連絡を密にとる体制を継続し、お客様相談センターへの苦情件 数が減少 不公正取引・反社会的勢力排除の徹底 ・グループ本社と共同で営業店を訪問し、企業倫理・業務品質の 向上と反社会勢力排除の徹底を目的とした研修を73ヵ店で実施。 反社会勢力の口座開設を未然に防止した事例が増加 適時必要な内容を盛り込んだ研修の実施と、eラーニングコ ンテンツの充実 ・証券事故や他社勧告事例を踏まえ、未然防止のための研修をタ イムリーに実施する体制を構築するとともに、最新事例について eラーニングコンテンツを作成 ・派遣社員への研修制度を拡充 個人データの漏洩未然防止体制の定着化 利益相反事例の点検体制の構築 ・全社ベースで個人データの実在性点検を実施。各部で漏洩未然防 止の研修を行うとともに、外部委託先の選定管理体制を厳格化 ・全社ベースですべての案件ごとに利益相反の有無を判定するチェッ ク体制を構築 ◎適時必要な内容を盛り込んだ研修の実施と、 eラーニングコンテンツの充実 もしくは社 外の弁 護 士に直 接 通 報できる「企 業 倫 理ホットライ 定 期 的に実 施しているコンプライアンス研 修に加え、重 要 ン」を、2 0 0 3 年1月から導入しています。 事 例が 起こった際に、それに関 連すると思われる部 署で同 様 通 報を受けた場 合には、グループ 各 社 の 内 部 管 理 統 括 責 事 例の未 然 防 止のための研 修を随 時 実 施することに努めまし 任 者やコンプライアンス担 当 者と協力し、通 報 者 保 護に留 意 た。また、 eラーニングについても、2 0 0 6 年 度に行われた広 告 しながら実態調査を行います。2006年度の通報件数は74件と、 審 査のルール 変 更に関するもの、最 新の 証 券 事 故や 行 政 処 2005年度の49件と比較して50%の増加となりました。これは、 分 の 事 例をまとめたものなど、現 状に即したテーマのコンテン ホットラインに関する研 修 の 効 果や、通 報に対してできるだけ ツを作成し、それを活用した研修を実 施しました。 早く対 応するよう努めていることなどにより、ホットラインに対す W E B 参照 利益相反事例の点検体制の構築 る社 内 の 認 知 度や 信 頼 度が 高まり、利 用 者 の 裾 野が 広がっ 2007年度の目標と主な行動計画 グループ各社における企業倫理研修の実施、企業倫理ホットライ とを受けて、顧客管理体制や投資勧誘体制など、新法が求める諸体 ンに関する従業員アンケートの実施などを通じて、 グループ各社での 制の構築を進めることが2007年度の最重要課題です。そのほか、個 企業倫理とコンプライアンス意識の醸成に取り組みます。また、反社 人情報の管理を徹底するため、個人データの実在性および外部委 会的勢力との断絶についても、 グループ各社に対し随時モニタリン 託先選定管理体制を引き続き確認します。また、経済制裁対象口座 グを行い、反社会的勢力の排除に関するデータベースの一層の充 やマネーロンダリングに対するチェック体制の強化など、外国為替法 実を図るなどの施策を通じて、対応を強化してまいります。 令に関するコンプライアンス体制の強化・拡充を進めます。 また、金融商品取引法や改正金融商品販売法などが施行されるこ 31 金融庁の「証券会社向けの総合的な監督指針」を充足する 体制の整備 ・監督指針が要請する水準を満たさない項目を洗い出し、改善策 を策定 日本証券業協会の新ルールに沿った売買管理体制の整備 ・ルールに準拠した取引審査機能を有するシステムを構築 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 32 マネジメン ト てきたことの 現れだと判 断しています。通 報 内 容は職 場 環 境 コンプライアンス推進体制 コンプライアンス にかかわるものが多く、職 場 環 境の 改 善についてはホットライ ンの効 果が現れていると考えています。今 後も、問 題を未 然に コンプライアンスは法令等の遵守にとどまらず、顧客および社会の信頼を獲得するためのすべての行動ととらえています。グルー プ横断的な施策と、 グループ各社それぞれの施策の双方から、取組みの強化を図っています。 グループ全 体のコンプライアンスに関する理 念や方 向 性の 防ぐ抑 止力として十 分に機 能するよう、制 度 の 信 頼 度と認 知 策定、 グループ各社におけるコンプライアンス関連の情報集約、 度を高め、適 切な利 用が推 進されるよう、制 度の充 実を図って コンプライアンスの 徹 底が 可 能となる職 場 環 境 づくりや 倫 理 まいります。 観 の 醸 成など、グループ 横 断 的な施 策についてはグループ 本 コンプライアンスにおける 理想像と中期目標 大和証券グループの全役職員が、証券業の公共性を踏まえ、 ことが必要です。 社が中 心となり取り組んでいます。一 方で、グループ各 社の業 従 業員一 人ひとりが、高いコンプライアンス意 識を持ち、業 態 の 違いにより遵 守すべき法 令などが 異なることから、コンプ 務 のなかのリスクや 問 題 点を自ら発 見して改 善できる自浄 作 ライアンスに対する細かな規 程や対 応は、グループ各 社のコン 用を持ったシステムを維持してまいります。 プライアンス部門が主導となり取組みを行なっています。 常に高い倫 理 観を持って証 券 市 場の健 全な発 展に寄 与する グループ本 社、各 社がそうしたそれぞれの 役 割を果たすとと 通報制度とその対応 通報内容 対 応 パワーハラスメント、 人格否定的な発言等 事実調査後、上席者に対する注意喚起および 指導を徹底 セクシャル ハラスメント的な行為 事実調査後、 スタッフに対する注意喚起および 指導を徹底 営業姿勢や ルール違反 事実調査後、特定者対象の特別研修を含む 指導を実施 マナー違反 業務態度、身だしなみ等について 集合会議での注意喚起 もに、双 方の取 組みの連 携を強 化することで、グループ全 体と してのコンプライアンス体制を維持・推進しています。 2006年度の課題・目標 グ ル ー プ 全 体 グループ各社への「企業倫理ホットライン」啓発活動の実施 大 和 証 券 S M B C ・グループ主要3社において、 「企業倫理研修」を実施 ・ 「企業倫理ホットライン」の社内ウェブサイトをリニューアルし、 グルー プ各社からのアクセス機能を充実 ・グループ各社の総務担当管理職を対象に通報事例の傾向など についての情報を共有化するとともに、注意喚起を促し自浄機能 を強化 2006年度の取組み ◎内部通報制度(企業倫理ホットライン)の仕組みと実績 職場で問題のあった場合に、 グループ本社の企業倫理担当、 反社会的勢力への対応強化 大 和 証 券 2006年度の実施・進捗状況 ・情報収集機能の強化、データの蓄積を行い、 グループ各社の新 規取引先・投資先に関する助言を強化 真にお客様が望む資産形成をサポートするための提案営業 の実践 ・投資経験などのお客様属性を把握することの重要性について全 役職員への「コンプライアンス研修」およびサテライト放送で周知 上席者とお客様との面談制度の再強化 ・高齢のお客様など、特定のお客様に対する支店長、ライン課長によ る上席者面談の実施状況をコンプライアンス部において月次で管理 苦情・クレーム撲滅のための業務品質の向上 ・営業員への意識啓発、および営業店とコンプライアンス本部の 連絡を密にとる体制を継続し、お客様相談センターへの苦情件 数が減少 不公正取引・反社会的勢力排除の徹底 ・グループ本社と共同で営業店を訪問し、企業倫理・業務品質の 向上と反社会勢力排除の徹底を目的とした研修を73ヵ店で実施。 反社会勢力の口座開設を未然に防止した事例が増加 適時必要な内容を盛り込んだ研修の実施と、eラーニングコ ンテンツの充実 ・証券事故や他社勧告事例を踏まえ、未然防止のための研修をタ イムリーに実施する体制を構築するとともに、最新事例について eラーニングコンテンツを作成 ・派遣社員への研修制度を拡充 個人データの漏洩未然防止体制の定着化 利益相反事例の点検体制の構築 ・全社ベースで個人データの実在性点検を実施。各部で漏洩未然防 止の研修を行うとともに、外部委託先の選定管理体制を厳格化 ・全社ベースですべての案件ごとに利益相反の有無を判定するチェッ ク体制を構築 ◎適時必要な内容を盛り込んだ研修の実施と、 eラーニングコンテンツの充実 もしくは社 外の弁 護 士に直 接 通 報できる「企 業 倫 理ホットライ 定 期 的に実 施しているコンプライアンス研 修に加え、重 要 ン」を、2 0 0 3 年1月から導入しています。 事 例が 起こった際に、それに関 連すると思われる部 署で同 様 通 報を受けた場 合には、グループ 各 社 の 内 部 管 理 統 括 責 事 例の未 然 防 止のための研 修を随 時 実 施することに努めまし 任 者やコンプライアンス担 当 者と協力し、通 報 者 保 護に留 意 た。また、 eラーニングについても、2 0 0 6 年 度に行われた広 告 しながら実態調査を行います。2006年度の通報件数は74件と、 審 査のルール 変 更に関するもの、最 新の 証 券 事 故や 行 政 処 2005年度の49件と比較して50%の増加となりました。これは、 分 の 事 例をまとめたものなど、現 状に即したテーマのコンテン ホットラインに関する研 修 の 効 果や、通 報に対してできるだけ ツを作成し、それを活用した研修を実 施しました。 早く対 応するよう努めていることなどにより、ホットラインに対す W E B 参照 利益相反事例の点検体制の構築 る社 内 の 認 知 度や 信 頼 度が 高まり、利 用 者 の 裾 野が 広がっ 2007年度の目標と主な行動計画 グループ各社における企業倫理研修の実施、企業倫理ホットライ とを受けて、顧客管理体制や投資勧誘体制など、新法が求める諸体 ンに関する従業員アンケートの実施などを通じて、 グループ各社での 制の構築を進めることが2007年度の最重要課題です。そのほか、個 企業倫理とコンプライアンス意識の醸成に取り組みます。また、反社 人情報の管理を徹底するため、個人データの実在性および外部委 会的勢力との断絶についても、 グループ各社に対し随時モニタリン 託先選定管理体制を引き続き確認します。また、経済制裁対象口座 グを行い、反社会的勢力の排除に関するデータベースの一層の充 やマネーロンダリングに対するチェック体制の強化など、外国為替法 実を図るなどの施策を通じて、対応を強化してまいります。 令に関するコンプライアンス体制の強化・拡充を進めます。 また、金融商品取引法や改正金融商品販売法などが施行されるこ 31 金融庁の「証券会社向けの総合的な監督指針」を充足する 体制の整備 ・監督指針が要請する水準を満たさない項目を洗い出し、改善策 を策定 日本証券業協会の新ルールに沿った売買管理体制の整備 ・ルールに準拠した取引審査機能を有するシステムを構築 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 32 マネジメン ト ディスクロージャー・ポリシー 情報開示(ディスクロージャー) ●当社は、株主・投資家、地域社会を始めとするあらゆるステークホ ルダーの当社に対する理解を促進し、 その適正な評価のために、 当グループに関する重要な情報(財務的・社会的・環境的側面 大和証券グループは、 あらゆるステークホルダーに対して、財務的・社会的・環境的側面の情報の公正かつ適時適正な開示を行い、 の情報を含む。)の公正かつ適時・適切な開示を行います。 ●当社は、証券取引法、 その他の法令及び当社の有価証券を上場 積極的なコミュニケーション活動を行なっています。 している証券取引所の規則を遵守します。 ●当社は、 内容的にも時間的にも公平な開示に努めます。 ● 当社は、説明会、電話会議、 インターネット、各種印刷物を始めと 情報開示(ディスクロージャー)における 理想像と中期目標 するさまざまな情報伝達手段を活用し、 より多くの投資家の皆様 うな適時・適正な情報開示に取り組んでいます。 にわかりやすい開示を行うよう努めます。 また株 主・投 資 家を含むあらゆるステークホルダーに対して 財 務 的・社 会 的・環 境 的 側 面 の 情 報を含めた幅 広い情 報 提 大和証券グループは、 「ディスクロージャー・ポリシー」に則り、 供を行い、コミュニケーションの拡充を図っています。 投資家主体別IR体制の拡充 個人投資家向けIR活動の拡充 ディスクロージャー関連規程のグループ内への周知徹底 とを意識し、他の株式上場企業の模範となるよう努めます。 ●これらの精神を実現するために、当社はディスクロージャー規程を セミナーでは、大和総研の河口主任研究員の基調講演「注 目を集める企 業の社 会 的 責 任」に続き、大 和 投 信のファンド・ マネージャーが「 S R I 運 用 の 実 際 」、大 和 証 券グループ 本 社 C S R 室スタッフが「大 和 証 券グループのC S R 活 動」について 講 演しました。質 疑 応 答では多 数の 質 問が寄せられ、大 変 熱 心にご聴 講いただきました。なお、この 説 明 会 の 模 様は下 記 URLにてご覧いただけます。 http://www.daiwair.co.jp/individual/csr_report/20070416/ index.html 制定し、ディスクロージャー委員会の設置や当グループの情報開 示の方法等を定めています。 証 券 業に携わる企 業として、ほかの 上 場 企 業 の 模 範となるよ 2006年度の課題・目標 ● 当社は、情報開示にあたって、常に証券市場を担う立場にあるこ 高さがうかがわれました。 さまざまなツールによる情報開示 2006年度の実施・進捗状況 ・東京、NY、 ロンドン、香港で機関投資家向けIR説明会を実施 ・IR体制の拡充により、海外を含む機関投資家との個別ミーティン グの件数が増加 ・豪州および中東の機関投資家へのIR訪問を実施 ・東京と大阪にて個人投資家向け説明会を開催 ・個人株主数は減少したが、株主優待制度の充実により、優待へ の申込件数が前年比で増加 ・個人投資家向けIRサイトを新設し、 わかりやすいIR情報を充実 ・経営関連情報連絡表を社内情報ネットワークに掲載 ・経営関連情報の円滑な伝達に向けた体制整備のためのワーキ ングを開始 個人投資家向けCSR説明会 財 務 的・社 会 的・環 境 的 側 面の情 報を開 示するという方 針 W E B 参照 機関投資家への取組み のもと、さまざまなツールによる情 報 開 示を行なっています。こ うした情 報 開 示への取 組みが評 価され、『 持 続 可 能 性 報 告 書 ◎株主総会での取 組み 2006』が財団法人 地球・人間環境フォーラムの「第10回環境コ 株 主との 直 接 のコミュニケーションの 場である株 主 総 会に ミュニケーション大賞」持続可能性報告書部門で「優秀賞」を、 より多くの方に参 加していただくため、2 0 0 6 年より土 曜日の開 東 洋 経 済 新 報 社の「第 1 0 回 環 境 報 告 書 賞」のサステナビリ 催としています。第70回定時株主総会(2007年6月23日実施) ティ報告書部門で「優良賞」を受賞しました。 の出 席 株 主 数は1 , 5 5 0 名でした。総 会では、株 主の 方から従 業員教 育やリスクマネジメントに関する質 問が出され、活 発な 質 疑 応 答が 行われました。株 主 総 会 後には、軽 食をはさんで 情報開示の体制 株主、投資家とのコミュニケーション 大和証券グループ情報開示のフロー 大和証券グループ本社 *1 を実現するため、 「ディスクロージャー規程」を制定しています。 ディスクロージャー委員会 同 規 程のもと、情 報 開 示に関する最 終 的な意 思 決 定は、 「デ 情報開示の内容、方法等を決定 ディスクロージャー委員会事務局 また、 各グループ 会 社では、それぞれ「 経 営 関 連 情 報 管 理 規 程 」を制 定 。社 内ネットワーク上に経 営 関 連 情 報 連 絡 表を ◎ 個 人 投 資 家へ の取 組み 財務情報の流れ 大和証券グループ本社では、 「ディスクロージャー・ポリシー」 ィスクロージャー委員会」が担っています。 経営企画部 財務部 報告 執 行 役 会 重要と判 断した決 定事項を 報告 個 人 投 資 家への情 報 開 示をより充 実させるため、2 0 0 6 年 6月 ◎株主アンケートの活用 より個 人 投 資 家 向けI Rサイトを開 設し、事 業 内 容や 戦 略など 株 主の生の声を聞き、経 営やI R 活 動の参 考とするため「株 についてわかりやすく情報を発信するよう努めています。 主アンケート」を継 続 的に実 施しています。2 0 0 6 年には、同ア また、2007年2月には個人投資家向け説明会を東京と大阪 ンケートでの株 主の要 望をもとに、個 人 投 資 家 向けI Rサイトを で行い、合計で約1,020人の個人投資家に、 グループ本社執行 開設したほか、株主優待制度の充実を図りました。 W E B 参照 株主アンケート結果(2006年度) 子会社 *2 情報集約部署 (経営企画部等) *2 情報の所管部署 または担当役員 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 個人投資家とのコミュニケーションを重視する方針のもとに、 役社長の鈴木茂晴が経営方針などを説明しました。 の 報 告が確 実に行われ、グループ全 体としての 統 一した情 報 33 いただきました。 *1 委員長が 掲 載するなど、グループ 各 社での 情 報 収 集とグループ 本 社へ 開示を実施するための体制を整えています。 大 阪、名 古 屋、札 幌、福 岡の会 場にて合 計 8 5 0 名の方にご覧 経営関連情報(財務情報を除く)の流れ 情報開示 講 演 会を実 施しました。また、総 会の模 様を同 時 衛 星 中 継し、 ◎個人投資家向けCSR説明会を開催 *2 当該子会社 の子会社を 含む 2007年度の目標と主な行動計画 2 0 0 7 年 4月、個 人 投 資 家を対 象としたC S Rセミナー「投 資 大和証券グループ内において情報開示に対する意識の の 新 潮 流 ― 持 続 的 成 長 企 業を探る」を開 催しました。当日は といった非財務的な情報の開示を強化し、 さらなる企業価 4 1 0 名 のご出 席があり、個 人 投 資 家 の C S Rに対する関 心 の 値向上に努めます。 浸透・向上を図るほか、今後はCSR、ガバナンス、企業文化 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 34 マネジメン ト ディスクロージャー・ポリシー 情報開示(ディスクロージャー) ●当社は、株主・投資家、地域社会を始めとするあらゆるステークホ ルダーの当社に対する理解を促進し、 その適正な評価のために、 当グループに関する重要な情報(財務的・社会的・環境的側面 大和証券グループは、 あらゆるステークホルダーに対して、財務的・社会的・環境的側面の情報の公正かつ適時適正な開示を行い、 の情報を含む。)の公正かつ適時・適切な開示を行います。 ●当社は、証券取引法、 その他の法令及び当社の有価証券を上場 積極的なコミュニケーション活動を行なっています。 している証券取引所の規則を遵守します。 ●当社は、 内容的にも時間的にも公平な開示に努めます。 ● 当社は、説明会、電話会議、 インターネット、各種印刷物を始めと 情報開示(ディスクロージャー)における 理想像と中期目標 するさまざまな情報伝達手段を活用し、 より多くの投資家の皆様 うな適時・適正な情報開示に取り組んでいます。 にわかりやすい開示を行うよう努めます。 また株 主・投 資 家を含むあらゆるステークホルダーに対して 財 務 的・社 会 的・環 境 的 側 面 の 情 報を含めた幅 広い情 報 提 大和証券グループは、 「ディスクロージャー・ポリシー」に則り、 供を行い、コミュニケーションの拡充を図っています。 投資家主体別IR体制の拡充 個人投資家向けIR活動の拡充 ディスクロージャー関連規程のグループ内への周知徹底 とを意識し、他の株式上場企業の模範となるよう努めます。 ●これらの精神を実現するために、当社はディスクロージャー規程を セミナーでは、大和総研の河口主任研究員の基調講演「注 目を集める企 業の社 会 的 責 任」に続き、大 和 投 信のファンド・ マネージャーが「 S R I 運 用 の 実 際 」、大 和 証 券グループ 本 社 C S R 室スタッフが「大 和 証 券グループのC S R 活 動」について 講 演しました。質 疑 応 答では多 数の 質 問が寄せられ、大 変 熱 心にご聴 講いただきました。なお、この 説 明 会 の 模 様は下 記 URLにてご覧いただけます。 http://www.daiwair.co.jp/individual/csr_report/20070416/ index.html 制定し、ディスクロージャー委員会の設置や当グループの情報開 示の方法等を定めています。 証 券 業に携わる企 業として、ほかの 上 場 企 業 の 模 範となるよ 2006年度の課題・目標 ● 当社は、情報開示にあたって、常に証券市場を担う立場にあるこ 高さがうかがわれました。 さまざまなツールによる情報開示 2006年度の実施・進捗状況 ・東京、NY、 ロンドン、香港で機関投資家向けIR説明会を実施 ・IR体制の拡充により、海外を含む機関投資家との個別ミーティン グの件数が増加 ・豪州および中東の機関投資家へのIR訪問を実施 ・東京と大阪にて個人投資家向け説明会を開催 ・個人株主数は減少したが、株主優待制度の充実により、優待へ の申込件数が前年比で増加 ・個人投資家向けIRサイトを新設し、 わかりやすいIR情報を充実 ・経営関連情報連絡表を社内情報ネットワークに掲載 ・経営関連情報の円滑な伝達に向けた体制整備のためのワーキ ングを開始 個人投資家向けCSR説明会 財 務 的・社 会 的・環 境 的 側 面の情 報を開 示するという方 針 W E B 参照 機関投資家への取組み のもと、さまざまなツールによる情 報 開 示を行なっています。こ うした情 報 開 示への取 組みが評 価され、『 持 続 可 能 性 報 告 書 ◎株主総会での取 組み 2006』が財団法人 地球・人間環境フォーラムの「第10回環境コ 株 主との 直 接 のコミュニケーションの 場である株 主 総 会に ミュニケーション大賞」持続可能性報告書部門で「優秀賞」を、 より多くの方に参 加していただくため、2 0 0 6 年より土 曜日の開 東 洋 経 済 新 報 社の「第 1 0 回 環 境 報 告 書 賞」のサステナビリ 催としています。第70回定時株主総会(2007年6月23日実施) ティ報告書部門で「優良賞」を受賞しました。 の出 席 株 主 数は1 , 5 5 0 名でした。総 会では、株 主の 方から従 業員教 育やリスクマネジメントに関する質 問が出され、活 発な 質 疑 応 答が 行われました。株 主 総 会 後には、軽 食をはさんで 情報開示の体制 株主、投資家とのコミュニケーション 大和証券グループ情報開示のフロー 大和証券グループ本社 *1 を実現するため、 「ディスクロージャー規程」を制定しています。 ディスクロージャー委員会 同 規 程のもと、情 報 開 示に関する最 終 的な意 思 決 定は、 「デ 情報開示の内容、方法等を決定 ディスクロージャー委員会事務局 また、 各グループ 会 社では、それぞれ「 経 営 関 連 情 報 管 理 規 程 」を制 定 。社 内ネットワーク上に経 営 関 連 情 報 連 絡 表を ◎ 個 人 投 資 家へ の取 組み 財務情報の流れ 大和証券グループ本社では、 「ディスクロージャー・ポリシー」 ィスクロージャー委員会」が担っています。 経営企画部 財務部 報告 執 行 役 会 重要と判 断した決 定事項を 報告 個 人 投 資 家への情 報 開 示をより充 実させるため、2 0 0 6 年 6月 ◎株主アンケートの活用 より個 人 投 資 家 向けI Rサイトを開 設し、事 業 内 容や 戦 略など 株 主の生の声を聞き、経 営やI R 活 動の参 考とするため「株 についてわかりやすく情報を発信するよう努めています。 主アンケート」を継 続 的に実 施しています。2 0 0 6 年には、同ア また、2007年2月には個人投資家向け説明会を東京と大阪 ンケートでの株 主の要 望をもとに、個 人 投 資 家 向けI Rサイトを で行い、合計で約1,020人の個人投資家に、 グループ本社執行 開設したほか、株主優待制度の充実を図りました。 W E B 参照 株主アンケート結果(2006年度) 子会社 *2 情報集約部署 (経営企画部等) *2 情報の所管部署 または担当役員 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 個人投資家とのコミュニケーションを重視する方針のもとに、 役社長の鈴木茂晴が経営方針などを説明しました。 の 報 告が確 実に行われ、グループ全 体としての 統 一した情 報 33 いただきました。 *1 委員長が 掲 載するなど、グループ 各 社での 情 報 収 集とグループ 本 社へ 開示を実施するための体制を整えています。 大 阪、名 古 屋、札 幌、福 岡の会 場にて合 計 8 5 0 名の方にご覧 経営関連情報(財務情報を除く)の流れ 情報開示 講 演 会を実 施しました。また、総 会の模 様を同 時 衛 星 中 継し、 ◎個人投資家向けCSR説明会を開催 *2 当該子会社 の子会社を 含む 2007年度の目標と主な行動計画 2 0 0 7 年 4月、個 人 投 資 家を対 象としたC S Rセミナー「投 資 大和証券グループ内において情報開示に対する意識の の 新 潮 流 ― 持 続 的 成 長 企 業を探る」を開 催しました。当日は といった非財務的な情報の開示を強化し、 さらなる企業価 4 1 0 名 のご出 席があり、個 人 投 資 家 の C S Rに対する関 心 の 値向上に努めます。 浸透・向上を図るほか、今後はCSR、ガバナンス、企業文化 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 34 社会性報告 上を目的に、店 頭でお客 様の応 対をする投 資サービス課員全 お客様の声を活かす体制と取組み 員を対 象に「ホスピタリティ研 修 」を実 施しました。おもてなし お客様満足への取組み の心を大 切にし、高 齢 者や障がいのある方を含めた、あらゆる 大和証券グループでは、 お客様満足度の向上を経営の最重要課題のひとつであるととらえています。お客様からいただいたご意見、 各 支 店の店 頭におけるお客 様からのご意 見・ご要 望は本 部 お客様に安心してご来店いただけるよう心がけています。 でとりまとめ、週に一 度 社 内 全 体にフィードバックし、お客 様 応 ご要望を反映させ、お客様の期待を超えるサービスの提供・お客様応対品質の向上に努めています。 お客様満足における 理想像と中期目標 ◎若手営業員教育 対スキルの習得やナレッジの共 有に活用しています。 大 和 証 券では、お客 様 満 足に対する正しい知 識 ・ 理 解を早 お客 様の声を反 映して改 善した取 組みの事 例は、 「お客 様 提供していくプロフェッショナル集団を目指しています。 い段 階から習 得させるため、若 手 営 業員の 教 育に力を入れて の声を把握する取組みの実施に関するご報告」にまとめており、 また、各 支 店では落ち着いた雰 囲 気のなかで、ていねいでわ います。適 時 行う集 合 研 修とともに社内イントラネットに「若 手 下記U R Lからご覧いただけます。 かりやすい説 明をすることに加え、心のこもったおもてなしを提 営業員サイト」を開設し、社内TV等とあわせて役立てています。 貯 蓄から投 資への流れが加 速するなか、お客 様が求めるサ 供し、ひとりでも多くのお客 様に「大 和 証 券に来てよかった」と ービスは多 様 化し、たえず変 化しています。大 和 証 券グループ 感じていただけることを目指しています。 http://www.daiwa.jp/ja/company/documents/pdf/0706.pdf お客様からの声を活かす体制 2006年度のお客様満足度調査 ではこうしたお客 様のご要 望を的 確に捉え、新たなサービスを お客様 ご意見・ご指摘・ご要望など 大和証券では、お客様の当社に対する評価を把握するため、 2006年度の課題・目標 アフターフォローへの積極的な取組み お客様に満足いただける店舗空間づくり 若手営業員を中心に知識の習得・マナーの向上を目的とした 教育プログラムの実施 2006年度の実施・進捗状況 ・マーケットの急変時に、現状分析と今後の見通しをご説明する緊 急セミナーを開催 ・営業員研修を通じてアフターフォローの重要性を周知徹底 ・お客様のご来店の目的にあわせた利用しやすい店頭づくりとご 案内のフローを確立 ・店頭スタッフを対象としたホスピタリティ研修の実施 ・TV電話システムを活用し、本部専門スタッフがお客様へ情報提供・ 商品説明を行う「エグゼクティブルーム」の設置 改善! 「お 客 様 アンケート」を毎 年 実 施しています 。2 0 0 6 年 度は 大和証券各支店(店頭) 1 , 8 9 7 名のお客 様から回 答をいただきました。アンケート結 果 意見・要望・報告・ 問い合わせなど からは、 「商 品ご購 入 後の情 報 提 供・アドバイス」=アフターフ 支店からの声をまとめ、 全支店にフィードバック (週1回) 回答・改善策の 提案など ォローが引き続き注力すべき課 題であることがわかります。こ 大和証券営業企画部(CS推進課) のため今 後もアフターフォローの取 組みを重 点 課 題として、セ 連絡 ミナーの開催や従業員の意識向上を図ります。 本部各担当部署 報告 改善! 改善! 経営 ・社内イントラネットに若手営業員向けサイトを開設。各種研修用 資料の作成。教育担当向けの参考資料を発行 お客様満足度調査結果(2006年度) ◎お客様に満足いただける店舗空間づくり お客様満足向上の取組み 満 足 度 4.5 従業員の身だしなみ 従業員の あいさつ 現 在、各 支 店のリニューアルを進めています。お客 様がじっ くり安 心してご相 談できるようカウンターをブース化しプライバ ◎アフターフォローへ の積極的な取組み シーに配 慮しています。また、 TV電 話システムを備えた「エグ アフターフォロー( 商 品を販 売した後のフォローアップ )は、 ゼグティブルーム」を設 置し、本 部 の 専 門スタッフがお客 様に お客 様が常に重 視されている事 項です。営 業員・店 頭スタッフ 情 報 提 供や商 品 説 明、資 産 運 用のアドバイスを直 接 提 供でき を対 象とする研 修や 資 料においてアフターフォローの 重 要 性 るようにしています。 を強調し、意識を高めています。 また、お客 様への気 配り・心 配りを重 視した応 対スキルの向 やや 満足 4 従業員の迅速な応対 投信の専門知識 店舗立地の利便性 店舗の待ち時間 従業員の言葉遣い 従業員の応対態度 プライバシーの配慮 知名度・安心感 財務の健全性 株式の専門知識 外債の専門知識 商品の豊富さ 従業員の的確な応対 広告の印象 顧客重視姿勢 3.5 パンフレットのわかりやすさ セミナーの役立ち度 投資情報の質 運用成果 購入後のアドバイス内容 普通 3 また、2 0 0 6 年 6月の 為 替 急 変 時および 2 0 0 7 年 3月の 株 式 コストパフォーマンス 重要度 市 場 急 変 時に「 緊 急 投 資セミナー」を全 国 の 支 店で開 催し、 *満足度は各項目に対する評価(例 満足:5点、 やや満足:4点、 どちらでもない:3点、 やや不満:2点、不満:1)の平均点を算出。重要度は各項目と総合満足度の相関係数を使用し、偏差値をプロット。 お持ちの 商 品についての 現 状 分 析や 今 後の 見 通しに関する 情 報 提 供を迅 速かつ 広 範 囲に行いました。また、遠 方にお住 2007年度の目標と主な行動計画 まいのお客様や昼間働いているお客様に視聴いただけるように、 2007年度以降も引き続きアフターフォローに積極的に取り組みます。また、各種研修やOJTを通じ、若手営業員のさらなるスキルアップを インターネットライブセミナーを実施しています。 目指します。そして、お客様が「大和証券に相談してよかった」と思えるような、おもてなしの心の感じられる店舗をつくってまいります。 ホスピタリティ研修 35 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 36 社会性報告 上を目的に、店 頭でお客 様の応 対をする投 資サービス課員全 お客様の声を活かす体制と取組み 員を対 象に「ホスピタリティ研 修 」を実 施しました。おもてなし お客様満足への取組み の心を大 切にし、高 齢 者や障がいのある方を含めた、あらゆる 大和証券グループでは、 お客様満足度の向上を経営の最重要課題のひとつであるととらえています。お客様からいただいたご意見、 各 支 店の店 頭におけるお客 様からのご意 見・ご要 望は本 部 お客様に安心してご来店いただけるよう心がけています。 でとりまとめ、週に一 度 社 内 全 体にフィードバックし、お客 様 応 ご要望を反映させ、お客様の期待を超えるサービスの提供・お客様応対品質の向上に努めています。 お客様満足における 理想像と中期目標 ◎若手営業員教育 対スキルの習得やナレッジの共 有に活用しています。 大 和 証 券では、お客 様 満 足に対する正しい知 識 ・ 理 解を早 お客 様の声を反 映して改 善した取 組みの事 例は、 「お客 様 提供していくプロフェッショナル集団を目指しています。 い段 階から習 得させるため、若 手 営 業員の 教 育に力を入れて の声を把握する取組みの実施に関するご報告」にまとめており、 また、各 支 店では落ち着いた雰 囲 気のなかで、ていねいでわ います。適 時 行う集 合 研 修とともに社内イントラネットに「若 手 下記U R Lからご覧いただけます。 かりやすい説 明をすることに加え、心のこもったおもてなしを提 営業員サイト」を開設し、社内TV等とあわせて役立てています。 貯 蓄から投 資への流れが加 速するなか、お客 様が求めるサ 供し、ひとりでも多くのお客 様に「大 和 証 券に来てよかった」と ービスは多 様 化し、たえず変 化しています。大 和 証 券グループ 感じていただけることを目指しています。 http://www.daiwa.jp/ja/company/documents/pdf/0706.pdf お客様からの声を活かす体制 2006年度のお客様満足度調査 ではこうしたお客 様のご要 望を的 確に捉え、新たなサービスを お客様 ご意見・ご指摘・ご要望など 大和証券では、お客様の当社に対する評価を把握するため、 2006年度の課題・目標 アフターフォローへの積極的な取組み お客様に満足いただける店舗空間づくり 若手営業員を中心に知識の習得・マナーの向上を目的とした 教育プログラムの実施 2006年度の実施・進捗状況 ・マーケットの急変時に、現状分析と今後の見通しをご説明する緊 急セミナーを開催 ・営業員研修を通じてアフターフォローの重要性を周知徹底 ・お客様のご来店の目的にあわせた利用しやすい店頭づくりとご 案内のフローを確立 ・店頭スタッフを対象としたホスピタリティ研修の実施 ・TV電話システムを活用し、本部専門スタッフがお客様へ情報提供・ 商品説明を行う「エグゼクティブルーム」の設置 改善! 「お 客 様 アンケート」を毎 年 実 施しています 。2 0 0 6 年 度は 大和証券各支店(店頭) 1 , 8 9 7 名のお客 様から回 答をいただきました。アンケート結 果 意見・要望・報告・ 問い合わせなど からは、 「商 品ご購 入 後の情 報 提 供・アドバイス」=アフターフ 支店からの声をまとめ、 全支店にフィードバック (週1回) 回答・改善策の 提案など ォローが引き続き注力すべき課 題であることがわかります。こ 大和証券営業企画部(CS推進課) のため今 後もアフターフォローの取 組みを重 点 課 題として、セ 連絡 ミナーの開催や従業員の意識向上を図ります。 本部各担当部署 報告 改善! 改善! 経営 ・社内イントラネットに若手営業員向けサイトを開設。各種研修用 資料の作成。教育担当向けの参考資料を発行 お客様満足度調査結果(2006年度) ◎お客様に満足いただける店舗空間づくり お客様満足向上の取組み 満 足 度 4.5 従業員の身だしなみ 従業員の あいさつ 現 在、各 支 店のリニューアルを進めています。お客 様がじっ くり安 心してご相 談できるようカウンターをブース化しプライバ ◎アフターフォローへ の積極的な取組み シーに配 慮しています。また、 TV電 話システムを備えた「エグ アフターフォロー( 商 品を販 売した後のフォローアップ )は、 ゼグティブルーム」を設 置し、本 部 の 専 門スタッフがお客 様に お客 様が常に重 視されている事 項です。営 業員・店 頭スタッフ 情 報 提 供や商 品 説 明、資 産 運 用のアドバイスを直 接 提 供でき を対 象とする研 修や 資 料においてアフターフォローの 重 要 性 るようにしています。 を強調し、意識を高めています。 また、お客 様への気 配り・心 配りを重 視した応 対スキルの向 やや 満足 4 従業員の迅速な応対 投信の専門知識 店舗立地の利便性 店舗の待ち時間 従業員の言葉遣い 従業員の応対態度 プライバシーの配慮 知名度・安心感 財務の健全性 株式の専門知識 外債の専門知識 商品の豊富さ 従業員の的確な応対 広告の印象 顧客重視姿勢 3.5 パンフレットのわかりやすさ セミナーの役立ち度 投資情報の質 運用成果 購入後のアドバイス内容 普通 3 また、2 0 0 6 年 6月の 為 替 急 変 時および 2 0 0 7 年 3月の 株 式 コストパフォーマンス 重要度 市 場 急 変 時に「 緊 急 投 資セミナー」を全 国 の 支 店で開 催し、 *満足度は各項目に対する評価(例 満足:5点、 やや満足:4点、 どちらでもない:3点、 やや不満:2点、不満:1)の平均点を算出。重要度は各項目と総合満足度の相関係数を使用し、偏差値をプロット。 お持ちの 商 品についての 現 状 分 析や 今 後の 見 通しに関する 情 報 提 供を迅 速かつ 広 範 囲に行いました。また、遠 方にお住 2007年度の目標と主な行動計画 まいのお客様や昼間働いているお客様に視聴いただけるように、 2007年度以降も引き続きアフターフォローに積極的に取り組みます。また、各種研修やOJTを通じ、若手営業員のさらなるスキルアップを インターネットライブセミナーを実施しています。 目指します。そして、お客様が「大和証券に相談してよかった」と思えるような、おもてなしの心の感じられる店舗をつくってまいります。 ホスピタリティ研修 35 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 36 社会性報告 適 用 開 始となります。施 策の効 果もあり、証 券アナリスト検 定 人材の育成とスキルアップ 会員やファイナンシャル・プランナー等の資格保有者数が増加、 人の尊重と人材の活用 自主 的 ・ 継 続 的に勉 強する意 欲を高めるという制 度 本 来の目 従業員が「働きがい」を実感し、高いモチベーションを持って仕事にチャレンジできる職場環境整備を進めています。 N o . 1のプロフェッショナル集団となることを目指して、スキル アップのための 研 修など、さまざまな制 度を設けています。新 的に向けても確かな効果が得られています。 W E B 参照 グループ内公募と職制転向試験 入 社員研 修などの 階 層・職 務 別 研 修、経 営 管 理 者・マネジメ ています。グループで働く従 業員一 人ひとりが、 ( 1 )会 社に対 ント研 修、選 抜 型 研 修など、内 容および 対 象を区 分けして、実 して「信 頼 感」を持っている、 ( 2 )会 社の役 割・意 義を理 解し、 効 性の高い研 修を実 施しています。特に、入 社 後 3 年 間はさま 「誇り」を持って働いている、 ( 3 )会 社およびそこで働く仲 間と ざまな知 識とスキル習 得の時 期と位 置 付け、研 修プログラムを 大 和 証 券グループは、2 0 0 6 年 7月と2 0 0 7 年 3月に、 「 働き 「連 帯 感」を共 有している、 といった意 識を持てるよう、女 性 活 充実しています。 がいと情 熱に満ちた日本 最 高 の 証 券グループへ」との目標を 躍 支 援の推 進、メンタルヘルスケアの充 実、派 遣 社員の正 社 掲げ、 「社 内 活 性 化 策」を策 定、従 業員が高いモチベーション 員登用など、 さまざまな施策を実行しています。 「働きがい」を感じる職場への 理想像と中期目標 を維 持できるよう、より働きがいのある会 社にすることを目指し 評価制度 より公 正で納 得 性の高い人 事 評 価を行うため、上 司と部 下 また、職員の昇級・昇格に一定の資格要件を導入しました。 がお互いに評 価を行う「 1 8 0 度 評 価 」や、連 携 のある他 部 署 これは、証 券アナリストやファイナンシャル・プランナーなど、証 から評 価を受ける「3 6 0 度 評 価」を行い、人 事 異 動や昇 級・昇 券 会 社の従 業員にふさわしい資 格を選んで「資 格ポイント」を 格 の 判 断に活 用しています。評 価ではコンプライアンス面 の 設 定し、部 長 職 等に昇 格するためには一 定 のポイント数を必 実績なども加味し、多 面 的な評 価を行なっています。 要とするというもので、2 0 0 5 年に導 入を発 表、2 0 0 8 年 6月から 2006年度の課題・目標 雇用機会の創出に向けた取組み強化 アナリスト資格・CFP資格取得者の拡大を目指した 教育・研修体制の強化 女性が働きやすい環境整備の継続 2006年度の実績・進捗状況 ・ 大和証券グループ平成19年度新卒入社人数が1,423名と大きく 拡大 ・派遣社員の正社員登用を実施 ・障がいのある方を積極的に雇用し、障がい者雇用率が上昇 ・直前対策レポート等の情報発信や試験対策講座を実施した結果、 証券アナリスト、CFPともに資格保有者数が増加 ・女性活躍支援が評価され、 「均等推進企業表彰東京労働局長 優良賞」を受賞 ・ 「育児支援ガイドブック」を作成、 また仕事と家庭のグッドバラン スを応援する「ダイワファミリーネット」を開設するなど、女性が働 きやすい職場環境の整備を推進 大和証券グループ連結新卒採用数 男性 総合職・ エリア総合職*1 (単位:人) 2005年 4月 2006年 4月 251 401 資格保有者数(グループ9社) 2007年 4月 (単位:人) 集計時期 2007年3月末 資 格 保有者数 570 証券アナリスト検定会員 235 326 610 男性 0 0 0 ファイナンシャル・プランナー(AFP) 2,445 女性 81 101 243 ファイナンシャル・プランナー(CFP) 234 米国証券アナリスト (CFA) 業務職等 34 男性 ファイナンシャル アドバイザー*2 1,444 女性 税理士 0 33 46 17 変額保険販売資格 40 17 0 641 878 1,423 女性 合計 5,579 システムアナリスト 28 海外大学院MBA(経営学修士)など 153 *1 エリア総合職とは、移転を伴う転勤のない地域限定型の総合職で、2002年4月より本格的な新卒 採用を始めました。 *2 ファイナンシャルアドバイザーとは、1年ごとの雇用契約により大和証券で営業を行う従業員です。 従業員の状況(大和証券グループ本社) ミュニケーションを拡 充し、就 職 人 気ランキングの 上 昇にもつ 採用における取組み ながりました。 大和証券グループ連結従業員数 また、派遣社員を正社員に登用する制度を新たに取り入れ、 従 業員が 会 社に対して信 頼 感や 誇り、連 帯 感を持ち、 「働 この制 度を利 用して2 0 0 6 年 度には1 0 0 名 以 上が正 社員とな きがい」を感じるためには、長く働いてもらうことが 必 要である りました。今後も定期的に正社員登用を進めてまいります。 と考えています。そのため採 用や 雇 用 契 約においても、長 期 障がい者の 雇 用については、大 和 証 券の 営 業 部 店を中 心 雇 用を前 提に会 社の 考えを共 有できる人員を増やしていく体 制づくりに努めています。 職員 男性 6,879 2006年3月末 ファイナンシャル 臨時 ファイナンシャル 臨時 ファイナンシャル 臨時 職員 職員 アドバイザー 従業員*1 アドバイザー 従業員*1 アドバイザー 従業員*1 258 ― 6,971 357 ― 7,341 6,280 3,465 に全 国で広く採 用 活 動を行い、雇 用 率は2 0 0 7 年 3月末 現 在 国 (うち管理職) 3,278 3,220 女性 内 グループ9 社 平 均 1 . 9 5 %と、2 0 0 6 年 度に比べ 0 . 1ポイント上 (うち総合職*2) 1,258 1,411 1,515 75 97 110 昇しました。2 0 0 7 年 度からは障がいのある方の新 卒 正 社員採 1 , 4 2 3 名 採 用しました。採 用にあたっては、学 生と当 社が互い 用にも積極的に取り組みます。 (うち管理職) 国内計 10,099 海 外 1,196 総 計 11,295 平均年間給与* 2007年3月末 (うち総合職*2) 6,127 2 0 0 7 年 4月には、新 卒 の 従 業 員を、証 券 業 界では最 多 の によく理 解しあうため、セミナーやスモールミーティングなどのコ 2005年3月末 690 ― 3,300 48 1,235 324 ― 593 ― DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 2005 2006 868万円 1,022万円 1,187万円 平均年齢 37.1歳 37.8歳 37.9歳 平均勤続年数 10.7年 11.0年 11.4年 * 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。 3,641 698 ― 3,666 ― 46 1,340 948 1,675 11,506 1,055 1,798 12,347 障がい者雇用率(グループ9社平均、各年度末) % 2.0 1.8 917 1,914 ― 37 1.95 1.0 1.89 1.85 2004 2005 917 1,951 *1 臨時従業員とは、 アルバイト、パートタイマーで、 その数は年間の平均人員数です。臨時従業員は主 として女性ですが、一部男性が含まれます。 *2 エリア総合職、特別専門職などが含まれます。 37 2004 6,613 948 1,627 10,271 1,055 1,752 11,007 ― 年度 (単位:人) 0.0 2006 年度 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 38 社会性報告 適 用 開 始となります。施 策の効 果もあり、証 券アナリスト検 定 人材の育成とスキルアップ 会員やファイナンシャル・プランナー等の資格保有者数が増加、 人の尊重と人材の活用 自主 的 ・ 継 続 的に勉 強する意 欲を高めるという制 度 本 来の目 従業員が「働きがい」を実感し、高いモチベーションを持って仕事にチャレンジできる職場環境整備を進めています。 N o . 1のプロフェッショナル集団となることを目指して、スキル アップのための 研 修など、さまざまな制 度を設けています。新 的に向けても確かな効果が得られています。 W E B 参照 グループ内公募と職制転向試験 入 社員研 修などの 階 層・職 務 別 研 修、経 営 管 理 者・マネジメ ています。グループで働く従 業員一 人ひとりが、 ( 1 )会 社に対 ント研 修、選 抜 型 研 修など、内 容および 対 象を区 分けして、実 して「信 頼 感」を持っている、 ( 2 )会 社の役 割・意 義を理 解し、 効 性の高い研 修を実 施しています。特に、入 社 後 3 年 間はさま 「誇り」を持って働いている、 ( 3 )会 社およびそこで働く仲 間と ざまな知 識とスキル習 得の時 期と位 置 付け、研 修プログラムを 大 和 証 券グループは、2 0 0 6 年 7月と2 0 0 7 年 3月に、 「 働き 「連 帯 感」を共 有している、 といった意 識を持てるよう、女 性 活 充実しています。 がいと情 熱に満ちた日本 最 高 の 証 券グループへ」との目標を 躍 支 援の推 進、メンタルヘルスケアの充 実、派 遣 社員の正 社 掲げ、 「社 内 活 性 化 策」を策 定、従 業員が高いモチベーション 員登用など、 さまざまな施策を実行しています。 「働きがい」を感じる職場への 理想像と中期目標 を維 持できるよう、より働きがいのある会 社にすることを目指し 評価制度 より公 正で納 得 性の高い人 事 評 価を行うため、上 司と部 下 また、職員の昇級・昇格に一定の資格要件を導入しました。 がお互いに評 価を行う「 1 8 0 度 評 価 」や、連 携 のある他 部 署 これは、証 券アナリストやファイナンシャル・プランナーなど、証 から評 価を受ける「3 6 0 度 評 価」を行い、人 事 異 動や昇 級・昇 券 会 社の従 業員にふさわしい資 格を選んで「資 格ポイント」を 格 の 判 断に活 用しています。評 価ではコンプライアンス面 の 設 定し、部 長 職 等に昇 格するためには一 定 のポイント数を必 実績なども加味し、多 面 的な評 価を行なっています。 要とするというもので、2 0 0 5 年に導 入を発 表、2 0 0 8 年 6月から 2006年度の課題・目標 雇用機会の創出に向けた取組み強化 アナリスト資格・CFP資格取得者の拡大を目指した 教育・研修体制の強化 女性が働きやすい環境整備の継続 2006年度の実績・進捗状況 ・ 大和証券グループ平成19年度新卒入社人数が1,423名と大きく 拡大 ・派遣社員の正社員登用を実施 ・障がいのある方を積極的に雇用し、障がい者雇用率が上昇 ・直前対策レポート等の情報発信や試験対策講座を実施した結果、 証券アナリスト、CFPともに資格保有者数が増加 ・女性活躍支援が評価され、 「均等推進企業表彰東京労働局長 優良賞」を受賞 ・ 「育児支援ガイドブック」を作成、 また仕事と家庭のグッドバラン スを応援する「ダイワファミリーネット」を開設するなど、女性が働 きやすい職場環境の整備を推進 大和証券グループ連結新卒採用数 男性 総合職・ エリア総合職*1 (単位:人) 2005年 4月 2006年 4月 251 401 資格保有者数(グループ9社) 2007年 4月 (単位:人) 集計時期 2007年3月末 資 格 保有者数 570 証券アナリスト検定会員 235 326 610 男性 0 0 0 ファイナンシャル・プランナー(AFP) 2,445 女性 81 101 243 ファイナンシャル・プランナー(CFP) 234 米国証券アナリスト (CFA) 業務職等 34 男性 ファイナンシャル アドバイザー*2 1,444 女性 税理士 0 33 46 17 変額保険販売資格 40 17 0 641 878 1,423 女性 合計 5,579 システムアナリスト 28 海外大学院MBA(経営学修士)など 153 *1 エリア総合職とは、移転を伴う転勤のない地域限定型の総合職で、2002年4月より本格的な新卒 採用を始めました。 *2 ファイナンシャルアドバイザーとは、1年ごとの雇用契約により大和証券で営業を行う従業員です。 従業員の状況(大和証券グループ本社) ミュニケーションを拡 充し、就 職 人 気ランキングの 上 昇にもつ 採用における取組み ながりました。 大和証券グループ連結従業員数 また、派遣社員を正社員に登用する制度を新たに取り入れ、 従 業員が 会 社に対して信 頼 感や 誇り、連 帯 感を持ち、 「働 この制 度を利 用して2 0 0 6 年 度には1 0 0 名 以 上が正 社員とな きがい」を感じるためには、長く働いてもらうことが 必 要である りました。今後も定期的に正社員登用を進めてまいります。 と考えています。そのため採 用や 雇 用 契 約においても、長 期 障がい者の 雇 用については、大 和 証 券の 営 業 部 店を中 心 雇 用を前 提に会 社の 考えを共 有できる人員を増やしていく体 制づくりに努めています。 職員 男性 6,879 2006年3月末 ファイナンシャル 臨時 ファイナンシャル 臨時 ファイナンシャル 臨時 職員 職員 アドバイザー 従業員*1 アドバイザー 従業員*1 アドバイザー 従業員*1 258 ― 6,971 357 ― 7,341 6,280 3,465 に全 国で広く採 用 活 動を行い、雇 用 率は2 0 0 7 年 3月末 現 在 国 (うち管理職) 3,278 3,220 女性 内 グループ9 社 平 均 1 . 9 5 %と、2 0 0 6 年 度に比べ 0 . 1ポイント上 (うち総合職*2) 1,258 1,411 1,515 75 97 110 昇しました。2 0 0 7 年 度からは障がいのある方の新 卒 正 社員採 1 , 4 2 3 名 採 用しました。採 用にあたっては、学 生と当 社が互い 用にも積極的に取り組みます。 (うち管理職) 国内計 10,099 海 外 1,196 総 計 11,295 平均年間給与* 2007年3月末 (うち総合職*2) 6,127 2 0 0 7 年 4月には、新 卒 の 従 業 員を、証 券 業 界では最 多 の によく理 解しあうため、セミナーやスモールミーティングなどのコ 2005年3月末 690 ― 3,300 48 1,235 324 ― 593 ― DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 2005 2006 868万円 1,022万円 1,187万円 平均年齢 37.1歳 37.8歳 37.9歳 平均勤続年数 10.7年 11.0年 11.4年 * 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。 3,641 698 ― 3,666 ― 46 1,340 948 1,675 11,506 1,055 1,798 12,347 障がい者雇用率(グループ9社平均、各年度末) % 2.0 1.8 917 1,914 ― 37 1.95 1.0 1.89 1.85 2004 2005 917 1,951 *1 臨時従業員とは、 アルバイト、パートタイマーで、 その数は年間の平均人員数です。臨時従業員は主 として女性ですが、一部男性が含まれます。 *2 エリア総合職、特別専門職などが含まれます。 37 2004 6,613 948 1,627 10,271 1,055 1,752 11,007 ― 年度 (単位:人) 0.0 2006 年度 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 38 社会性報告 への 対 応も含め、年 齢にかかわらず意 欲と能力の 高い人 材を 人の尊重と人材の活用 積 極 的に活 用するため、2 0 0 6 年 4月より、一 定 基 準に達する 定 年 退 職 者を希 望に応じて6 5 歳まで継 続 雇 用する「 大 和マ スター制 度」を導 入しました。今 後もベテラン層の積 極 的な活 女性が活躍できる職場環境づくり 健全な職場環境への取組み 用を進めてまいります。 当 社グループは従 来より、積 極 的に女 性の活 躍を支 援して グループ 本 社 の 人 事 担 当 役員が 委員長を務める「 人 権 啓 メンタルヘルスサポート室 臨床心理士 きており、大 和 証 券グループ 本 社 人 事 部 内に設 置された「 女 発 推 進 委員会 」を設 置し、役 職員向けの 研 修を実 施するとと 菊竹 真理子氏 性 活 躍 推 進チーム」が中 心となって「 女 性 活 躍 支 援プラン」 もに、2007年4月の改正男女雇用機会均等法の施行に伴い、 を導 入するなど、仕 事と家 庭の両 立(ワークライフバランス)が 当 社グループにおけるセクシャルハラスメント対 策をさらに充 できるようさまざまな施 策を導 入しています。また、女 性の活 躍 実させました。またグループ全 体で労 働 時 間 管 理を推 進してお て、気分が入れ変わらなかったり、不安や抑うつ、疲れやすさなどを感 に期 待して積 極 的な採 用を行なっており、その 採 用 人 数は毎 り、大 和 証 券グループ 本 社および 大 和 証 券では1 9 時 退 社を じたりするときは、早めに周りの人や専門家にご相談されることをお勧 年 増 加しているほか、女 性 従 業員を積 極 的に管 理 職へ登 用し 励 行しています。 「ファミリー・デイ休 暇」「 結 婚 準 備 休 暇 」など ています。2 0 0 6 年 6月には、これらの施 策 等が評 価され、厚 生 有 給 休 暇をとりやすい 制 度を設けた結 果、2 0 0 6 年 度には有 労 働 省が実 施している2 0 0 6 年 度「均 等 推 進 企 業 表 彰」にお 給休暇消化率は35.6%と、2 0 0 5 年 度よりも上昇しました。 大和エルダー制度、大和マスター制度の利用実績 (グループ本社、大和証券、大和証券SMBCの3社) 年度 メンタルヘルスは身体の病気と同じように、予防と早めのケアが大 切です。日々の生活のなかで自分のストレスをきちんと把握して、上手 めします。悩みやストレスを抱え込んでしまうと、悪循環が生じ、 ストレス 年度 女性従業員比率 管理職に占める女性の比率 2006年3月末 2007年3月末 31.9% 32.1% 33.3% 2.2% 2.7% 2.9% 84 80 83 「大和マスター制度」による雇用者数 − − 6 従業員の家族への取組み メンタルヘルスサポート室をお気軽に利用していただきたいと思います。 従 業員が能力を十 分に発 揮して働くためには、家 族のサポ 年間所定 労働時間(時間) 月平均所定外 労働時間* (時間) 有給休暇消化率 2004 2005 ュニケーションを大 切にする取組みを行なっています。 年に2 回 行われる大 和 証 券 の 社 長 賞 表 彰 式に、受 賞 者 の 2006 コミュニケーション 1837.5 1845.0 1845.0 29.3 27.0 26.2 33.2% 34.3% 35.6% 親 族も招 待しています。また、クリスマスには、派 遣 社員も含め た全 従 業員に社 長から花を贈るなど、家 族にも会 社を身 近に 大 和 証 券グループでは従 業員の声を直 接 聞くことが重 要と 感じてもらえるよう取り組んでいます。 考え、人 事 部による面 談や、年 2 回の自己申告 制 度を実 施、従 また、メンタルヘルスのサポートについては、全国の従業員お 業員とのコミュニケーションに努めています。また、春 季 交 渉や よびその家 族もケアを受けられる体 制となりました。家 族の生 * 3社の従業員組合加入者の数値です。 * 次長職以上 (単位:人) 従 業員組 合が年 2 回 実 施する組 合員アンケートの結 果を受け 活にも配 慮し、従 業員がより働きやすく、能力を発 揮できるよう 年度 2004 2005 2006 て、 さまざまな方 針、取 組みに活かすなど、従 業員組 合員とのコ な環境整備に努めています。 育児休職 取得者*2 女性 115 138 150 男性 0 0 2 介護休職 取得者 女性 0 2 3 男性 0 0 0 福利厚生制度の利用実績(グループ9社*1) ステークホルダーからの コメント 仕事と育児の両立について *1 2004年度、2005年度はグループ本社、大和証券、大和証券SMBCの3社が対象範囲です。 *2 育児休職制度の対象者は非正社員(契約・パート従業員等) を含みます。 ◎メンタルヘルスの取組み 従業員が心身ともに健康で安心して働けるよう、2006年8月、 大和証券 上野支店 資産コンサルタント第一課 片岡 梨絵 2歳の息子の育児をしながら営業の仕事をしています。私は両親が近くに住 んでおらず、子どもが病気のときにはお休みをとることになりますが、 そのような時 ミュニケーションを頻 繁に行い、良好な労 使 関 係を維 持してい ます。 従業員組合加入者数(グループ7社*、各年度末) (単位:人) 年度 2004 2005 2006 従業員組合加入者数 5,786 5,747 6,078 * 個別の従業員組合が存在する大和証券投資信託委託、および従業員組合が存在しない大和 プロパティを除きます。 社長賞懇親会に従業員の家族を招待 グループ本社にメンタルヘルスサポート室を新設。電話、面接、 ウェブによる相 談のほか、臨 床 心 理 士が駐 在してカウンセリン グを行なっています。2006年度は従業員への認知活動に注力。 ベテラン層の活躍に対する支援 2007年度の目標と主な行動計画 従業員が高いモチベーションを維持できるよう、より働きがいの は、同僚にお客様への連絡を手伝ってもらいます。また、早く帰るように声をかけ 上 司 の 気づかいが 予 防、早 期 発 見につながるため、管 理・監 てくれるなど、周囲の協力や理解があるので、仕事と育児を両立できています。 督 者 の 理 解を得るべく研 修を繰り返し実 施しました。また、心 大 和 証 券グループでは、2 0 0 0 年から定 年 退 職 者を対 象とし 点から、男女ともにワークライフバランスのとれた働き方のできる と身 体は密 接に関 係しており、医 務 室との 連 携や、外 部 の 専 た再 雇 用 制 度 「 大 和エルダー制 度 」を導 入、ベテラン層 の 積 ショナル集団育成のための教育・研修体制を強化してまいります。 門機関とも提携し、従業員への迅速な対応を行なっています。 極的な雇用を進めています。また、 「改正高年齢者雇用安定法」 もうじき2度目の産休に入ります。産休の後、仕事に戻ることにはやはり不安 を感じますが、 できるだけ長く仕事を続けていきたいと考えています。 39 「大和エルダー制度」による雇用者数 ートが 不 可 欠であるという認 識 のもと、従 業員の 家 族とのコミ W E B 参照 女性活躍支援プラン 2005年3月末 2006 関連疾患につながりやすくなります。なにか気になることがありましたら、 労働時間と有給休暇消化率 (グループ本社、大和証券、大和証券SMBCの3社) 従業員に占める女性比率、管理職*に占める女性の比率(国内) 2005 に気分転換することが一番の予防となります。また、 ストレスが重なっ いて、大 和 証 券グループ本 社・大 和 証 券・大 和 証 券 S M B Cの 3 社が、東京労働局長優良賞を受賞しました。 (単位:人) 2004 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 ある会社にするため、引き続き「信頼感」 「誇り」 「連帯感」の観 職場環境の整備などのさまざまな施策を導入します。また、 プロフェッ DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 40 社会性報告 への 対 応も含め、年 齢にかかわらず意 欲と能力の 高い人 材を 人の尊重と人材の活用 積 極 的に活 用するため、2 0 0 6 年 4月より、一 定 基 準に達する 定 年 退 職 者を希 望に応じて6 5 歳まで継 続 雇 用する「 大 和マ スター制 度」を導 入しました。今 後もベテラン層の積 極 的な活 女性が活躍できる職場環境づくり 健全な職場環境への取組み 用を進めてまいります。 当 社グループは従 来より、積 極 的に女 性の活 躍を支 援して グループ 本 社 の 人 事 担 当 役員が 委員長を務める「 人 権 啓 メンタルヘルスサポート室 臨床心理士 きており、大 和 証 券グループ 本 社 人 事 部 内に設 置された「 女 発 推 進 委員会 」を設 置し、役 職員向けの 研 修を実 施するとと 菊竹 真理子氏 性 活 躍 推 進チーム」が中 心となって「 女 性 活 躍 支 援プラン」 もに、2007年4月の改正男女雇用機会均等法の施行に伴い、 を導 入するなど、仕 事と家 庭の両 立(ワークライフバランス)が 当 社グループにおけるセクシャルハラスメント対 策をさらに充 できるようさまざまな施 策を導 入しています。また、女 性の活 躍 実させました。またグループ全 体で労 働 時 間 管 理を推 進してお て、気分が入れ変わらなかったり、不安や抑うつ、疲れやすさなどを感 に期 待して積 極 的な採 用を行なっており、その 採 用 人 数は毎 り、大 和 証 券グループ 本 社および 大 和 証 券では1 9 時 退 社を じたりするときは、早めに周りの人や専門家にご相談されることをお勧 年 増 加しているほか、女 性 従 業員を積 極 的に管 理 職へ登 用し 励 行しています。 「ファミリー・デイ休 暇」「 結 婚 準 備 休 暇 」など ています。2 0 0 6 年 6月には、これらの施 策 等が評 価され、厚 生 有 給 休 暇をとりやすい 制 度を設けた結 果、2 0 0 6 年 度には有 労 働 省が実 施している2 0 0 6 年 度「均 等 推 進 企 業 表 彰」にお 給休暇消化率は35.6%と、2 0 0 5 年 度よりも上昇しました。 大和エルダー制度、大和マスター制度の利用実績 (グループ本社、大和証券、大和証券SMBCの3社) 年度 メンタルヘルスは身体の病気と同じように、予防と早めのケアが大 切です。日々の生活のなかで自分のストレスをきちんと把握して、上手 めします。悩みやストレスを抱え込んでしまうと、悪循環が生じ、 ストレス 年度 女性従業員比率 管理職に占める女性の比率 2006年3月末 2007年3月末 31.9% 32.1% 33.3% 2.2% 2.7% 2.9% 84 80 83 「大和マスター制度」による雇用者数 − − 6 従業員の家族への取組み メンタルヘルスサポート室をお気軽に利用していただきたいと思います。 従 業員が能力を十 分に発 揮して働くためには、家 族のサポ 年間所定 労働時間(時間) 月平均所定外 労働時間* (時間) 有給休暇消化率 2004 2005 ュニケーションを大 切にする取組みを行なっています。 年に2 回 行われる大 和 証 券 の 社 長 賞 表 彰 式に、受 賞 者 の 2006 コミュニケーション 1837.5 1845.0 1845.0 29.3 27.0 26.2 33.2% 34.3% 35.6% 親 族も招 待しています。また、クリスマスには、派 遣 社員も含め た全 従 業員に社 長から花を贈るなど、家 族にも会 社を身 近に 大 和 証 券グループでは従 業員の声を直 接 聞くことが重 要と 感じてもらえるよう取り組んでいます。 考え、人 事 部による面 談や、年 2 回の自己申告 制 度を実 施、従 また、メンタルヘルスのサポートについては、全国の従業員お 業員とのコミュニケーションに努めています。また、春 季 交 渉や よびその家 族もケアを受けられる体 制となりました。家 族の生 * 3社の従業員組合加入者の数値です。 * 次長職以上 (単位:人) 従 業員組 合が年 2 回 実 施する組 合員アンケートの結 果を受け 活にも配 慮し、従 業員がより働きやすく、能力を発 揮できるよう 年度 2004 2005 2006 て、 さまざまな方 針、取 組みに活かすなど、従 業員組 合員とのコ な環境整備に努めています。 育児休職 取得者*2 女性 115 138 150 男性 0 0 2 介護休職 取得者 女性 0 2 3 男性 0 0 0 福利厚生制度の利用実績(グループ9社*1) ステークホルダーからの コメント 仕事と育児の両立について *1 2004年度、2005年度はグループ本社、大和証券、大和証券SMBCの3社が対象範囲です。 *2 育児休職制度の対象者は非正社員(契約・パート従業員等) を含みます。 ◎メンタルヘルスの取組み 従業員が心身ともに健康で安心して働けるよう、2006年8月、 大和証券 上野支店 資産コンサルタント第一課 片岡 梨絵 2歳の息子の育児をしながら営業の仕事をしています。私は両親が近くに住 んでおらず、子どもが病気のときにはお休みをとることになりますが、 そのような時 ミュニケーションを頻 繁に行い、良好な労 使 関 係を維 持してい ます。 従業員組合加入者数(グループ7社*、各年度末) (単位:人) 年度 2004 2005 2006 従業員組合加入者数 5,786 5,747 6,078 * 個別の従業員組合が存在する大和証券投資信託委託、および従業員組合が存在しない大和 プロパティを除きます。 社長賞懇親会に従業員の家族を招待 グループ本社にメンタルヘルスサポート室を新設。電話、面接、 ウェブによる相 談のほか、臨 床 心 理 士が駐 在してカウンセリン グを行なっています。2006年度は従業員への認知活動に注力。 ベテラン層の活躍に対する支援 2007年度の目標と主な行動計画 従業員が高いモチベーションを維持できるよう、より働きがいの は、同僚にお客様への連絡を手伝ってもらいます。また、早く帰るように声をかけ 上 司 の 気づかいが 予 防、早 期 発 見につながるため、管 理・監 てくれるなど、周囲の協力や理解があるので、仕事と育児を両立できています。 督 者 の 理 解を得るべく研 修を繰り返し実 施しました。また、心 大 和 証 券グループでは、2 0 0 0 年から定 年 退 職 者を対 象とし 点から、男女ともにワークライフバランスのとれた働き方のできる と身 体は密 接に関 係しており、医 務 室との 連 携や、外 部 の 専 た再 雇 用 制 度 「 大 和エルダー制 度 」を導 入、ベテラン層 の 積 ショナル集団育成のための教育・研修体制を強化してまいります。 門機関とも提携し、従業員への迅速な対応を行なっています。 極的な雇用を進めています。また、 「改正高年齢者雇用安定法」 もうじき2度目の産休に入ります。産休の後、仕事に戻ることにはやはり不安 を感じますが、 できるだけ長く仕事を続けていきたいと考えています。 39 「大和エルダー制度」による雇用者数 ートが 不 可 欠であるという認 識 のもと、従 業員の 家 族とのコミ W E B 参照 女性活躍支援プラン 2005年3月末 2006 関連疾患につながりやすくなります。なにか気になることがありましたら、 労働時間と有給休暇消化率 (グループ本社、大和証券、大和証券SMBCの3社) 従業員に占める女性比率、管理職*に占める女性の比率(国内) 2005 に気分転換することが一番の予防となります。また、 ストレスが重なっ いて、大 和 証 券グループ本 社・大 和 証 券・大 和 証 券 S M B Cの 3 社が、東京労働局長優良賞を受賞しました。 (単位:人) 2004 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 ある会社にするため、引き続き「信頼感」 「誇り」 「連帯感」の観 職場環境の整備などのさまざまな施策を導入します。また、 プロフェッ DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 40 社会性報告 2 0 0 6 年 度は募 金・リサイクル活 動、一 般の方にも開 放して いる手 話 教 室、間 伐 体 験 等、1 0 5 件の活 動に、延べ2 , 7 7 1 名 企業市民としての取組み が参加したほか、毎年8月に開催される「麻布十番納涼まつり」 大和証券グループでは、社会の一員である企業市民として、ボランティア活動や文化・芸術事業、国際交流や社会福祉事業など には、昨 年に引き続き延べ 1 0 0 名 以 上 の 従 業員が 参 加し、ご みの回収や会場整備などを行いました。 への支援活動に積極的に取り組んでいます。 募 金・リサイクル活 動では、全 社から未 使 用・使 用 済の切 手 やカード、書き損じ葉 書などを収 集し、福 祉 団 体に寄 附してい 野とし、 さまざまな活動を積極的に進めています。 ます。2 0 0 6 年 度は、途 上 国の地 域 開 発など、募 金・リサイクル ①経済・金融分野での教育・研究活動 によって得られた資 金の 使い道を事 前に周 知して呼びかけた ②ボランティア活動を従業員に広めるための活動 結果、協力者が増加し、合計で414,463円(前年比3.8%増 ) 持 続 可 能な社 会の 発 展、また社 会 的 課 題の 解 決のために ③文化・芸術事業への協賛活動 の寄附が集まりました。 貢 献することは、 「社 会への投 資」であると同 時に、企 業 市民 ④財団・NPO等を通じた地域・国際社会への助成活動 企業市民としての取組みにおける 理想像と中期目標 渡辺竜王と世界No.1コンピュータ将棋ソフト「ボナンザ」の対局 ニャ歌 劇 場」日本 公 演に特 別 協 賛 。同 公 演には「新 世 紀 3 大 W E B 参照 従業員による募金/リサイクル活動と実績(2006年度) テノール」が結 集し、多くのオペラファンを魅 了しました。また、 2007年4月から7月にかけて国立新美術館の開館を記念した「大 としての使 命であると考えています。以 下の4つを主な活 動 分 回 顧 展モネ」にも特 別 協 賛しました。同 展の入 場 者 数は合 計 で7 1 万人と、大盛況となりました。 2006年度の課題・目標 社会的課題の解決に向けた取組みの強化 2006年度の実績・進捗状況 一 方、将 棋や囲 碁など伝 統 文 化への支 援にも力を入れてい ・ 「いのち」にかかわる活動など、社会的課題の解決に向け、NPO /NGOとの協力体制を強化 ます。将 棋の「 名 人 戦 」、囲 碁の「 本 因 坊 戦 」という将 棋 界、囲 碁 界の最 高 峰のタイトル戦に協 賛、 さらには将 棋・囲 碁のイン より多くの従業員が参加できるボランティアプログラムの充実 ターネット公 式 対 局にも特 別 協 賛しています。なお将 棋のネッ ・プログラム数、参加者人数はともに前年度から増加。多くの従業 員が参加できる自主企画プログラムの拡充が課題 ト公 式 対 局「大 和 証 券 杯」を記 念して行われた特 別 対 局『 渡 辺竜王vs世界No.1コンピュータ将棋ソフト「ボナンザ」』戦は、 従業員がボランティア参加した麻布十番納涼まつりの様子 N H Kで特 別 番 組が放 映されるなど、将 棋ファンだけではなく多 ①経済・金融分野での教育・研究活動 本 業の経 済 ・ 金 融 分 野で蓄 積した知 識、ノウハウを活かし、 ②ボランティア活動を従業員に広めるための活動 大和証券グループの企業市民活動 活動の分野 大 和 証 券グループでは、従 業員が幅 広い視 野を持ち、 さまざ 大 学との 共 同 研 究や 中 学 ・ 高 校での 経 済 教 育 の 支 援などを まな分 野で活 躍する魅力ある存 在となることを促すべく、従 業 積極的に行なっています。詳しくはP.23-24をご参照ください。 員のボランティア活 動を推 奨しています。2 0 0 7 年 6月から、大 ・女性起業家支援プロジェクト 和 証 券の従 業員を表 彰する社 長 賞 制 度において「ボランティ 「女 性 起 業 家ビジネスプランコンテスト」は、高い目的 意 識 ア表 彰」を新 設し、ボランティア活 動で実 績をあげた人を表 彰 を持った女 性 起 業 家を支 援することを目的に、2 0 0 5 年よりフ しています。また、 さまざまなボランティア活 動について、グルー ジサンケイグループとともに開催しています。 プ本 社 C S R 室から情 報 発 信を行い、従 業員に積 極 的な参 加 2 0 0 6 年は全 国から1 , 1 6 1 名の起 業プランの応 募があり、そ を呼びかけています。 のなかから全 審 査員の高い支 持を受けて、埼 玉 県の山 口 絵 理 子さんの「途 上 国で企 画・生 産した商 品の販 売 ― 途 上 国のブ ランドを創る」という、フェアトレードのプランが最 優 秀 賞( 大 和 ①経済・金融教育 小・中・高校生向けの取組み 分野での教育・ 産学連携、大学・大学院、 研究活動 一般向けの取組み ②ボランティア活 自主企画 動を従業員に広 めるための活動 一般企画 184,040 164,921 249,518 ④財団・NPO等を通じた地域社会・国際社会へ の助成活動 ・大和日英基金 4,305 6,208 6,765 708,345 604,569 909,380 W E B 参照 2006年度の主な活動内容 きました。今 後もこのプ くの注目を集めました。 2004年度 2005年度 2006年度 「ボロー ③文化・芸術事業 「ルーヴル美術館展」、 360,000 358,000 517,000 への助成活動 ニャ歌劇場 日本公演」など 大和証券福祉財団 財 大和証券ヘルス財団 団 大和日英基金 ④財団・NPO等を 津波復興基金 通じた地域社会 プ 助 ダイワSRIファンド 160,000 75,440 136,097 ・国際社会への ロ 成 グ 助成プログラム 助成活動 ラ ダイワ・エコ・ファンド ム 助成プログラム 被災支援、諸会費、他 合計 証 券グループ 賞 )に輝 支出金額(千円) 「 大 和日英 基 金 」は、大 和 証 券 のロンドン進 出 2 5 周 年を記 念して 、日 本と英 国 の 相 互 理 解を促 進 することを目 的 に 、 1 9 8 8 年に設立されました。 大 和スコラーシップは、日英の架け橋になる人 材の育 成を目 的として、英 国の学 卒 者を対 象に、日本で1 9ヵ月間にわたる研 修を行う奨 学 制 度です。大 和スコラーは、日本 語と本 人 の 専 門 分 野の研 修を通して日本を学 習し、ホームステイでの人々と の触れ合いを通じて、日本 社 会に接します。プログラムの開 始 以 来 1 0 0 名を超える人 材を輩出しており、卒 業 生はあらゆる分 野で活 躍しています。2 0 0 7 年 5月には、大 和スコラーが累 計で 1 0 0 名となったことを記 念したレセプションが英 国 大 使 館で開 ロジェクトを継 続して女 性起業家育成の支援 大和証券「ボランティア表彰」 を行なってまいります。 ③ 文 化・芸 術 事 業へ の協 賛 活 動 催されました。 大 和 証 券グループでは、さまざまな文 化・芸 術 活 動をサポー また芸 術・文 化・科 学など、日英 両 国 の 広 範な分 野での 助 トしています。芸 術 分 野では、2 0 0 6 年 6月にイタリアの「ボロー 成活動を行なっています。 女性起業家表彰式 41 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 42 社会性報告 2 0 0 6 年 度は募 金・リサイクル活 動、一 般の方にも開 放して いる手 話 教 室、間 伐 体 験 等、1 0 5 件の活 動に、延べ2 , 7 7 1 名 企業市民としての取組み が参加したほか、毎年8月に開催される「麻布十番納涼まつり」 大和証券グループでは、社会の一員である企業市民として、ボランティア活動や文化・芸術事業、国際交流や社会福祉事業など には、昨 年に引き続き延べ 1 0 0 名 以 上 の 従 業員が 参 加し、ご みの回収や会場整備などを行いました。 への支援活動に積極的に取り組んでいます。 募 金・リサイクル活 動では、全 社から未 使 用・使 用 済の切 手 やカード、書き損じ葉 書などを収 集し、福 祉 団 体に寄 附してい 野とし、 さまざまな活動を積極的に進めています。 ます。2 0 0 6 年 度は、途 上 国の地 域 開 発など、募 金・リサイクル ①経済・金融分野での教育・研究活動 によって得られた資 金の 使い道を事 前に周 知して呼びかけた ②ボランティア活動を従業員に広めるための活動 結果、協力者が増加し、合計で414,463円(前年比3.8%増 ) 持 続 可 能な社 会の 発 展、また社 会 的 課 題の 解 決のために ③文化・芸術事業への協賛活動 の寄附が集まりました。 貢 献することは、 「社 会への投 資」であると同 時に、企 業 市民 ④財団・NPO等を通じた地域・国際社会への助成活動 企業市民としての取組みにおける 理想像と中期目標 渡辺竜王と世界No.1コンピュータ将棋ソフト「ボナンザ」の対局 ニャ歌 劇 場」日本 公 演に特 別 協 賛 。同 公 演には「新 世 紀 3 大 W E B 参照 従業員による募金/リサイクル活動と実績(2006年度) テノール」が結 集し、多くのオペラファンを魅 了しました。また、 2007年4月から7月にかけて国立新美術館の開館を記念した「大 としての使 命であると考えています。以 下の4つを主な活 動 分 回 顧 展モネ」にも特 別 協 賛しました。同 展の入 場 者 数は合 計 で7 1 万人と、大盛況となりました。 2006年度の課題・目標 社会的課題の解決に向けた取組みの強化 2006年度の実績・進捗状況 一 方、将 棋や囲 碁など伝 統 文 化への支 援にも力を入れてい ・ 「いのち」にかかわる活動など、社会的課題の解決に向け、NPO /NGOとの協力体制を強化 ます。将 棋の「 名 人 戦 」、囲 碁の「 本 因 坊 戦 」という将 棋 界、囲 碁 界の最 高 峰のタイトル戦に協 賛、 さらには将 棋・囲 碁のイン より多くの従業員が参加できるボランティアプログラムの充実 ターネット公 式 対 局にも特 別 協 賛しています。なお将 棋のネッ ・プログラム数、参加者人数はともに前年度から増加。多くの従業 員が参加できる自主企画プログラムの拡充が課題 ト公 式 対 局「大 和 証 券 杯」を記 念して行われた特 別 対 局『 渡 辺竜王vs世界No.1コンピュータ将棋ソフト「ボナンザ」』戦は、 従業員がボランティア参加した麻布十番納涼まつりの様子 N H Kで特 別 番 組が放 映されるなど、将 棋ファンだけではなく多 ①経済・金融分野での教育・研究活動 本 業の経 済 ・ 金 融 分 野で蓄 積した知 識、ノウハウを活かし、 ②ボランティア活動を従業員に広めるための活動 大和証券グループの企業市民活動 活動の分野 大 和 証 券グループでは、従 業員が幅 広い視 野を持ち、 さまざ 大 学との 共 同 研 究や 中 学 ・ 高 校での 経 済 教 育 の 支 援などを まな分 野で活 躍する魅力ある存 在となることを促すべく、従 業 積極的に行なっています。詳しくはP.23-24をご参照ください。 員のボランティア活 動を推 奨しています。2 0 0 7 年 6月から、大 ・女性起業家支援プロジェクト 和 証 券の従 業員を表 彰する社 長 賞 制 度において「ボランティ 「女 性 起 業 家ビジネスプランコンテスト」は、高い目的 意 識 ア表 彰」を新 設し、ボランティア活 動で実 績をあげた人を表 彰 を持った女 性 起 業 家を支 援することを目的に、2 0 0 5 年よりフ しています。また、 さまざまなボランティア活 動について、グルー ジサンケイグループとともに開催しています。 プ本 社 C S R 室から情 報 発 信を行い、従 業員に積 極 的な参 加 2 0 0 6 年は全 国から1 , 1 6 1 名の起 業プランの応 募があり、そ を呼びかけています。 のなかから全 審 査員の高い支 持を受けて、埼 玉 県の山 口 絵 理 子さんの「途 上 国で企 画・生 産した商 品の販 売 ― 途 上 国のブ ランドを創る」という、フェアトレードのプランが最 優 秀 賞( 大 和 ①経済・金融教育 小・中・高校生向けの取組み 分野での教育・ 産学連携、大学・大学院、 研究活動 一般向けの取組み ②ボランティア活 自主企画 動を従業員に広 めるための活動 一般企画 184,040 164,921 249,518 ④財団・NPO等を通じた地域社会・国際社会へ の助成活動 ・大和日英基金 4,305 6,208 6,765 708,345 604,569 909,380 W E B 参照 2006年度の主な活動内容 きました。今 後もこのプ くの注目を集めました。 2004年度 2005年度 2006年度 「ボロー ③文化・芸術事業 「ルーヴル美術館展」、 360,000 358,000 517,000 への助成活動 ニャ歌劇場 日本公演」など 大和証券福祉財団 財 大和証券ヘルス財団 団 大和日英基金 ④財団・NPO等を 津波復興基金 通じた地域社会 プ 助 ダイワSRIファンド 160,000 75,440 136,097 ・国際社会への ロ 成 グ 助成プログラム 助成活動 ラ ダイワ・エコ・ファンド ム 助成プログラム 被災支援、諸会費、他 合計 証 券グループ 賞 )に輝 支出金額(千円) 「 大 和日英 基 金 」は、大 和 証 券 のロンドン進 出 2 5 周 年を記 念して 、日 本と英 国 の 相 互 理 解を促 進 することを目 的 に 、 1 9 8 8 年に設立されました。 大 和スコラーシップは、日英の架け橋になる人 材の育 成を目 的として、英 国の学 卒 者を対 象に、日本で1 9ヵ月間にわたる研 修を行う奨 学 制 度です。大 和スコラーは、日本 語と本 人 の 専 門 分 野の研 修を通して日本を学 習し、ホームステイでの人々と の触れ合いを通じて、日本 社 会に接します。プログラムの開 始 以 来 1 0 0 名を超える人 材を輩出しており、卒 業 生はあらゆる分 野で活 躍しています。2 0 0 7 年 5月には、大 和スコラーが累 計で 1 0 0 名となったことを記 念したレセプションが英 国 大 使 館で開 ロジェクトを継 続して女 性起業家育成の支援 大和証券「ボランティア表彰」 を行なってまいります。 ③ 文 化・芸 術 事 業へ の協 賛 活 動 催されました。 大 和 証 券グループでは、さまざまな文 化・芸 術 活 動をサポー また芸 術・文 化・科 学など、日英 両 国 の 広 範な分 野での 助 トしています。芸 術 分 野では、2 0 0 6 年 6月にイタリアの「ボロー 成活動を行なっています。 女性起業家表彰式 41 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 42 社会性報告 企業市民としての取組み ・大和証券 ヘ ルス財団 大 和 証 券 ヘルス財 団は、優れた医 療 関 係 の 研 究 活 動、特 大和証券グループ津波復興基金 2004年12月26日に発生したスマトラ沖地震・インド洋津波に対 して、被災者の復興策として、 「大和証券グループ津波復興基金」 を設けました。これは、2005年度から10年間にわたり、毎年1,000 ステークホルダーからの コメント マイクロファイナンス支援を受けて に中・高 年 者の保 健・医 療・福 祉の向 上に貢 献する調 査 研 究 万円、総額1億円を拠出する長期的な支援です。 に対し支 援を展 開しています。基 礎 研 究から臨 床 調 査まで幅 支援先のひとつであるスリランカのNGO「ウィルポタ女性貯蓄運 「大和証券グループ津波復興基金」からの支 蓄の仕組み、預金の記帳、簿記、 (2)貯蓄プロ 広い研 究を選 考の対 象とし、2 0 0 6 年 度は3 0 件の調 査 研 究に 動」は、まず、被災者に対して、貯蓄の重要性や簿記の概念を教え 援で実施している「女性の自立と開発プログラム」 グラムの経験、 (3) グループの組織化、 (4) マー ることから始めています。単なる融資活動ではなく、マイクロファイナ は2年目に入りました。今年は、初年度の受益者 ケティング、 (5)法人格をもつ女性組織の設立に ンスを通じて、被災者の自立を促すプログラムを支援することにより、 である女性225人を対象にした「継続事業」 (ビ ついて、初年度の実績や経験談を紹介しました。 社会に対するインパクトが着実に現れ始めています。 贈した研 究 者( 延べ8 9 2 名 )を講 師として、大 和 証 券の支 店で ジネス改善、家庭菜園活動、女性の権利・ジェン 地域で使われている慣用句や言葉を使い、 わか プログラムの選定や活動状況のモニタリングはアジア・コミュニテ ダー、子ども図書館の整備)に加え、新たに女性 りやすく教えるため、初心者である女性たちはよ 一般向けの「健康セミナー」を開催しています。2006年度は「生 ィ・センター21が、資金管理は住友信託銀行が担当しています。 200人を対象に、貯蓄・融資活動、 ビジネス開発、 り理解を深め、手工芸品や食品関係ビジネスを 活習慣病の予防と治療」 「メタボリックシンドロームとは何か?」 助成先団体 対して総 額 3 , 0 0 0 万円の助 成を行いました。 また2 0 0 6 年 9月より、過 去 3 3 年 間に「調 査 研 究 助 成」を受 などをテーマに39支店で開催しました。 国名 スリランカ 技術トレーニングなどを行なっています。このなか 事業名 現地NGO 女性の自立と開 発プログラム ウィルポタ女性 貯蓄運動 受益者数 女性425人 (新規として200人追加) 助成額* 350万円 インド 身体障がい孤児 の職業訓練と自 立支援事業 農村地域向上・ エンパワーメント ・ トラスト 被災した身体障がい 者である10代の子ど も、若者など75人 310万円 インドネシア 子どもの精神的 ケアと教育支援 事業 ワルサマNAD 子ども65人 300万円 始める自信をつけました。 で、初年度の女性グループが積極的にかかわり、 彼女たちは、 どのように自立発展していくかを 大きく貢献しています。 念頭に置き、 自らのグループを法人化し、復興に 女性リーダーたちは、初年度で培った経験を 向け積極的に取り組んでいます。 スリランカのNGO 「ウィルポタ女性貯蓄運動」会長 カルナワチー・メニケ氏 活かしてプログラム改善のさまざまなアイデアを 提供し、2年目から参加した女性たちに、 (1)貯 * 助成額は2年および3年計画の2年目の金額 「ダイワSRIファンド」助成プログラム* 「メタボリックシンドロームとは何か?」をテーマとした健康セミナー 「ダイワSRIファンド」助成プログラムは、人々の「いのち」にかか わる分野(「人間の安全保障」分野)で支援活動を行なっている国 ・大和証券福祉財団 大 和 証 券 福 祉 財 団は、ボランティア 精 神 の 高 揚と普 及 啓 発を図り、社 会 生 活を豊かにすることを目的として、ボランティ ア活 動、および福 祉 等に関する調 査 研 究への助 成を行なって います。2 0 0 6 年 度は、1 9 5 件、総 額 4 , 4 8 6 万 円の助 成 活 動を 内NPOの人件費や教育費を助成するプログラムで、特定非営利活 の福祉の向上に資するよう活動を展開してまいります。 2007年度の目標と主な行動計画 役職員がいつでもボランティア活動に参加できるよう、参 加者などの声を反映させ、興味の持てるボランティアプログ ラムの開発と環境整備を進めるとともに、各種助成プログラ ムを積極的に活用して、社会福祉に貢献できる活動を継続し 人材支援助成を受けて 動法人 市民社会創造ファンドとの協働で企画・運営しています。 社 会からのニーズに応え、2 0 0 6 年 度には、助 成 総 額を前 年 度 今回、 「SRIファンド」という社会的な意味を持 の“いのち”を大切にする社会の実現というコン 700万円から1,000万円に拡大し、応募資格を持つNPOの対象を、 つ商品の“人件費”助成受諾で、新たな成果が セプトを持つヒューマン・セキュリティ (人間の安 首都圏限定から、日本全国のNPOに拡大しました。 * 本プログラムは、 「ダイワSRIファンド」の販売・運用によって得られた大和証券グループの収益金の一 部を原資として、運営しています。 行いました。 今 後もボランティア活 動への 継 続 的な助 成を通して、国民 ステークホルダーからの コメント 助成先団体 計画名 団体名 助成額 「命の授業」による子どもの自殺防止プ ロジェクトに向けたスタッフ体制形成 特定非営利活動法人 生きるちから VIVACE 175万円 性暴力被害者の支援者養成を企画・実 施するゼネラリストの育成 特定非営利活動法人 女性の安全 と健康のための支援教育センター 145万円 医療通訳システムの拡充と普及のため のコーディネイター育成 特定非営利活動法人 多文化共生センターきょうと 外国人女性・子どもへの暴力被害者支 援通訳者養成のためのスタッフ育成 難民支援活動のための組織基盤強化 (広報・財務部門の強化) 刑事被拘禁者のための相談及び政策提 言活動にかかわるスタッフの能力向上 190万円 くろーばー 180万円 特定非営利活動法人 難民支援協会 170万円 特定非営利活動法人 監獄人権センター 140万円 ありました。 「SRIファンド」助成では、人材育成 全保障)が事業対象となり、難民支援活動が認 を通じた組織強化を目的として担当スタッフに焦 められたことで、社会人やNPOに関心ある学生 点が当てられていることで、人件費を受ける対象 から等、新たな問い合わせも増えています。 担当スタッフは専門性向上や組織のなかでの役 現代の日本社会のセイフティネットからもれ落ち 割を積極的に意識するようになり、 オーナーシッ てしまう人たちのなかに難民も存在しています。い プ(主体性)が高まったことです。また、 マーケテ まだセイフティネットに掛かっていないからこそ、取 ィングや財務担当者が対象であったことで、多く り組む価値があることを、 「SRIファンド」は社会に の中・小規模のNPOでは取り組む余裕のない 示してくださっています。私たちも社会に向け今後 組織を支える基盤整備にも着手することができ さらに発信する機会を増やしたいと考えています。 ました。 これからの企業とNPOの連携のひとつとして 難民支援協会 事務局長 筒井 志保氏 てまいります。 43 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 44 社会性報告 企業市民としての取組み ・大和証券 ヘ ルス財団 大 和 証 券 ヘルス財 団は、優れた医 療 関 係 の 研 究 活 動、特 大和証券グループ津波復興基金 2004年12月26日に発生したスマトラ沖地震・インド洋津波に対 して、被災者の復興策として、 「大和証券グループ津波復興基金」 を設けました。これは、2005年度から10年間にわたり、毎年1,000 ステークホルダーからの コメント マイクロファイナンス支援を受けて に中・高 年 者の保 健・医 療・福 祉の向 上に貢 献する調 査 研 究 万円、総額1億円を拠出する長期的な支援です。 に対し支 援を展 開しています。基 礎 研 究から臨 床 調 査まで幅 支援先のひとつであるスリランカのNGO「ウィルポタ女性貯蓄運 「大和証券グループ津波復興基金」からの支 蓄の仕組み、預金の記帳、簿記、 (2)貯蓄プロ 広い研 究を選 考の対 象とし、2 0 0 6 年 度は3 0 件の調 査 研 究に 動」は、まず、被災者に対して、貯蓄の重要性や簿記の概念を教え 援で実施している「女性の自立と開発プログラム」 グラムの経験、 (3) グループの組織化、 (4) マー ることから始めています。単なる融資活動ではなく、マイクロファイナ は2年目に入りました。今年は、初年度の受益者 ケティング、 (5)法人格をもつ女性組織の設立に ンスを通じて、被災者の自立を促すプログラムを支援することにより、 である女性225人を対象にした「継続事業」 (ビ ついて、初年度の実績や経験談を紹介しました。 社会に対するインパクトが着実に現れ始めています。 贈した研 究 者( 延べ8 9 2 名 )を講 師として、大 和 証 券の支 店で ジネス改善、家庭菜園活動、女性の権利・ジェン 地域で使われている慣用句や言葉を使い、 わか プログラムの選定や活動状況のモニタリングはアジア・コミュニテ ダー、子ども図書館の整備)に加え、新たに女性 りやすく教えるため、初心者である女性たちはよ 一般向けの「健康セミナー」を開催しています。2006年度は「生 ィ・センター21が、資金管理は住友信託銀行が担当しています。 200人を対象に、貯蓄・融資活動、 ビジネス開発、 り理解を深め、手工芸品や食品関係ビジネスを 活習慣病の予防と治療」 「メタボリックシンドロームとは何か?」 助成先団体 対して総 額 3 , 0 0 0 万円の助 成を行いました。 また2 0 0 6 年 9月より、過 去 3 3 年 間に「調 査 研 究 助 成」を受 などをテーマに39支店で開催しました。 国名 スリランカ 技術トレーニングなどを行なっています。このなか 事業名 現地NGO 女性の自立と開 発プログラム ウィルポタ女性 貯蓄運動 受益者数 女性425人 (新規として200人追加) 助成額* 350万円 インド 身体障がい孤児 の職業訓練と自 立支援事業 農村地域向上・ エンパワーメント ・ トラスト 被災した身体障がい 者である10代の子ど も、若者など75人 310万円 インドネシア 子どもの精神的 ケアと教育支援 事業 ワルサマNAD 子ども65人 300万円 始める自信をつけました。 で、初年度の女性グループが積極的にかかわり、 彼女たちは、 どのように自立発展していくかを 大きく貢献しています。 念頭に置き、 自らのグループを法人化し、復興に 女性リーダーたちは、初年度で培った経験を 向け積極的に取り組んでいます。 スリランカのNGO 「ウィルポタ女性貯蓄運動」会長 カルナワチー・メニケ氏 活かしてプログラム改善のさまざまなアイデアを 提供し、2年目から参加した女性たちに、 (1)貯 * 助成額は2年および3年計画の2年目の金額 「ダイワSRIファンド」助成プログラム* 「メタボリックシンドロームとは何か?」をテーマとした健康セミナー 「ダイワSRIファンド」助成プログラムは、人々の「いのち」にかか わる分野(「人間の安全保障」分野)で支援活動を行なっている国 ・大和証券福祉財団 大 和 証 券 福 祉 財 団は、ボランティア 精 神 の 高 揚と普 及 啓 発を図り、社 会 生 活を豊かにすることを目的として、ボランティ ア活 動、および福 祉 等に関する調 査 研 究への助 成を行なって います。2 0 0 6 年 度は、1 9 5 件、総 額 4 , 4 8 6 万 円の助 成 活 動を 内NPOの人件費や教育費を助成するプログラムで、特定非営利活 の福祉の向上に資するよう活動を展開してまいります。 2007年度の目標と主な行動計画 役職員がいつでもボランティア活動に参加できるよう、参 加者などの声を反映させ、興味の持てるボランティアプログ ラムの開発と環境整備を進めるとともに、各種助成プログラ ムを積極的に活用して、社会福祉に貢献できる活動を継続し 人材支援助成を受けて 動法人 市民社会創造ファンドとの協働で企画・運営しています。 社 会からのニーズに応え、2 0 0 6 年 度には、助 成 総 額を前 年 度 今回、 「SRIファンド」という社会的な意味を持 の“いのち”を大切にする社会の実現というコン 700万円から1,000万円に拡大し、応募資格を持つNPOの対象を、 つ商品の“人件費”助成受諾で、新たな成果が セプトを持つヒューマン・セキュリティ (人間の安 首都圏限定から、日本全国のNPOに拡大しました。 * 本プログラムは、 「ダイワSRIファンド」の販売・運用によって得られた大和証券グループの収益金の一 部を原資として、運営しています。 行いました。 今 後もボランティア活 動への 継 続 的な助 成を通して、国民 ステークホルダーからの コメント 助成先団体 計画名 団体名 助成額 「命の授業」による子どもの自殺防止プ ロジェクトに向けたスタッフ体制形成 特定非営利活動法人 生きるちから VIVACE 175万円 性暴力被害者の支援者養成を企画・実 施するゼネラリストの育成 特定非営利活動法人 女性の安全 と健康のための支援教育センター 145万円 医療通訳システムの拡充と普及のため のコーディネイター育成 特定非営利活動法人 多文化共生センターきょうと 外国人女性・子どもへの暴力被害者支 援通訳者養成のためのスタッフ育成 難民支援活動のための組織基盤強化 (広報・財務部門の強化) 刑事被拘禁者のための相談及び政策提 言活動にかかわるスタッフの能力向上 190万円 くろーばー 180万円 特定非営利活動法人 難民支援協会 170万円 特定非営利活動法人 監獄人権センター 140万円 ありました。 「SRIファンド」助成では、人材育成 全保障)が事業対象となり、難民支援活動が認 を通じた組織強化を目的として担当スタッフに焦 められたことで、社会人やNPOに関心ある学生 点が当てられていることで、人件費を受ける対象 から等、新たな問い合わせも増えています。 担当スタッフは専門性向上や組織のなかでの役 現代の日本社会のセイフティネットからもれ落ち 割を積極的に意識するようになり、 オーナーシッ てしまう人たちのなかに難民も存在しています。い プ(主体性)が高まったことです。また、 マーケテ まだセイフティネットに掛かっていないからこそ、取 ィングや財務担当者が対象であったことで、多く り組む価値があることを、 「SRIファンド」は社会に の中・小規模のNPOでは取り組む余裕のない 示してくださっています。私たちも社会に向け今後 組織を支える基盤整備にも着手することができ さらに発信する機会を増やしたいと考えています。 ました。 これからの企業とNPOの連携のひとつとして 難民支援協会 事務局長 筒井 志保氏 てまいります。 43 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 44 環境報告 ました。全役職員がクールビズをアピールするワッペンを着用し、 また、各 部 室 店へのポスター貼 付や 社 内 放 送 の 活 用により、 大和証券グループの環境負荷 大和証券グループの事業活動による環境負荷は小さくないとの認識のもと、継続して環境負荷の改善に努めているほか、従業員 への意識啓発を行なってまいります。社内外へ向けた地球環境問題への取組みにつきましては、P.17-19をご参照ください。 大和証券グループのエネルギー使用量(表1) 地 球 環 境 問 題 の 解 決 に 向けてグ 都市ガス(m3) ループ全 社をあげて取り組んでいく ガソリン(リットル) 方針を徹底しました。 2003 2004 2005 2006 95,239,027 89,546,672 86,320,394 88,732,751 年度 電力(kWh) 885,700 904,255 727,485 691,395 1,213,171 1,151,487 1,036,609 1,035,700 重油(リットル) 45,179 61,739 30,146 34,087 軽油(リットル) 12,732 11,048 1,267 73 * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 大和証券グループのエネルギー使用量のCO2排出量(表2) (単位:kg-CO 2 ) 改革に自主的・積極的に取り組む。 大和証券グループの環境負荷低減の 取組みにおける理想像と中期目標 クールビズ・ワッペン ● 社 会 的 責 任 投 資 の 考え方 の 普 及 ・ 啓 発に努め、環 境 問 題 に取り組む企業を、証券市場を通して支援する。 大 和 証 券グループは、地 球 環 境 問 題について、従 業員一 人 ひとりが以下のように考え、行動すべきと考えます。 そうしたことにより、経 済 発 展と地 球 環 境に貢 献したいと考 W E B 参照 環境負荷データの対象範囲 W E B 参照 大和証券グループのコピー用紙・帳票用紙購入量 えます。 ● 環 境 問 題を自分自身の 問 題と考え、省エネや 事 務フローの 本社移転に伴う環境負荷の低減 2006年度の課題・目標 2006年度の実施・進捗状況 ・国内連結会社を対象に、環境負荷データ集計、要求事項遵守状 況の確認、適切な室温調整およびクールビズを実施 環境マネジメントシステムの国内連結会社への拡充 帳票類電子化、 オフィス用紙削減等による環境負荷の低減 ・大和証券の顧客および社内向け帳票を大幅に削減 (P.17-18参照) 調達にかかわるガイドラインの策定 ・2007年11月の本社ビル移転に伴い、原則として文房具などのオ フィス用品をグリーン調達にすることを検討 大 和 証 券グループ 本 社、大 和 証 券 本 店、および 大 和 証 券 年度 2003 2004 2005 2006 52,857,660 49,698,403 47,907,819 49,246,677 都市ガス 1,841,955 1,880,543 1,512,921 1,437,867 ガソリン 2,816,571 2,673,362 2,406,654 2,404,543 重油 134,703 184,078 89,882 101,632 軽油 33,349 28,937 3,319 191 合計 57,684,238 54,465,324 51,920,594 53,190,910 電力 * CO2排出量換算に用いた排出係数は、 すべての年度において「特定排出者の事業活動に伴う温室 効果ガスの排出量の算定に関する省令(平成18年3月経済産業省、環境省令第3号)」にもとづく 二酸化炭素の排出係数を使用しています。 * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 大和証券グループの電力使用量の推移(グラフ1) SMBCは、2 0 0 7 年1 2月にグラントウキョウ ノースタワー( 東 京 120,000 都 千 代 田 区 丸の内 1 - 9 - 1 )に移 転いたします。グラントウキョ 100,000 ウ ノースタワーは、自動 調 光 制 御システムや断 熱 効 果の高い 80,000 エアフローウィンドウ*など最 先 端 の 省エネルギー技 術を導 入 しており、環境負荷が大幅に低減される見込みです。 89,546 86,320 88,732 2005 2006 60,000 40,000 20,000 また、大 和 証 券グループ 独自の 環 境 対 策として、1 4フロア 約 1 万 5 千 坪にリサイクル可 能なフロアカーペットを使 用するほ 95,239 (単位:千kWh) 0 2003 2004 年度 * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 か、廃 棄 書 類をすべて溶 解 処 理できる紙リサイクルシステム、 大和証券本店ビルの環境負荷 大和証券グループの環境負荷 ハロンガスを使わない消火設備などを導入します。 移 転 時には、回 収できるコンテナボックスを使 用し、不 要 物 1 9 9 0 年 度から継 続してデータの集 計が可 能な大 和 証 券 本 大 和 証 券グループの 環 境 負 荷は、2 0 0 2 年 度 以 降 順 調に も可 能な限りリユース・リサイクルを行い、 「廃 棄ゼロ」の移 転 店ビルにおける電力 使 用 量は、2 0 0 6 年 度に1 9 9 0 年 度 比で 減 少を続けていましたが、2 0 0 6 年 度は電力 使 用 量 の 増 加を を目指します。 2 0 . 8%減 少しています。空 調 設 備の入れ替え等による省エネ 受けて上 昇しました。これは、大 和 総 研においてデータ処 理 等 * エアフローウィンドウ:サッシの二 重ガラスの間に室内の空 気を通 過させて、窓からの外 部熱負荷を軽減させる機能を持つ窓 。 効 果、および 業 務 効 率 化による労 働 時 間の 減 少が主 要な電 にかかわるビジネスの受 託が増 加したため、サーバおよび電 算 力使用量減少要因と考えられます。 室の空 調 管 理のための電力使 用 量が増 加したことによるもの 大和証券グループの上水使用量の推移(グラフ2) (単位:キロリットル) 500,000 438,428 411,100 400,000 324,527 273,704 300,000 200,000 100,000 0 (単位:千kWh) 少しましたが、その減少率は鈍化しました。 8,138 8,006 おける従 業員食 堂の廃 止などに伴い減 少しました。またガソリ 8,159 8,000 ン使 用 量は、これまで営 業 用 車 両の軽自動 車への転 換により 7,410 7,000 6,603 減少してきましたが、2 0 0 6 年 度は微 減にとどまりました。 6,862 6,521 6,000 6,427 6,339 大 和 証 券グループでは、2 0 0 7 年 7月よりグループ 全 社をあ 年度 2007年度の目標と主な行動計画 紙ごみ クールビズ、適切な室温調整の実施を通して、従業員の地球環 げてのクールビズを実 施し、適 切な温 度 設 定 の 管 理を開 始し 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 年度 2006 年度 2003 2004 2005 2006 発生量 1,495.5 1,552.8 1,470.3 1,451.6 リサイクル量 1,297.4 1,328.8 1,212.3 1,230.4 198.1 224.0 258.0 221.2 87% 86% 82% 83% 316.5 417.5 391.8 415.8 処分量 境問題への意識を高め、 さらなる環境負荷の低減に努めます。ま リサイクル率 た帳票類電子化の拡大などにより、紙の節約を行います。本社ビ 発生量 ルの移転においてはリユース・リサイクルを行い、 「廃棄ゼロ」の 5,000 2005 大和証券グループの廃棄物の発生量とリサイクル量の推移(表3) (単位: トン) 都 市ガス、上 水、軽 油 の 使 用 量は、本 社ビルおよび 支 店に 9,000 2004 * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 です。本 店ビルや 大 和 証 券 の 支 店における電力使 用 量は減 大和証券本店ビルの電力使用量 2003 移転を目指します。 紙ごみ リサイクル量 以外 処分量 79.0 112.9 104.4 88.5 237.5 304.6 287.4 327.1 リサイクル率 25% 27% 27% 21% * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 45 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 46 環境報告 ました。全役職員がクールビズをアピールするワッペンを着用し、 また、各 部 室 店へのポスター貼 付や 社 内 放 送 の 活 用により、 大和証券グループの環境負荷 大和証券グループの事業活動による環境負荷は小さくないとの認識のもと、継続して環境負荷の改善に努めているほか、従業員 への意識啓発を行なってまいります。社内外へ向けた地球環境問題への取組みにつきましては、P.17-19をご参照ください。 大和証券グループのエネルギー使用量(表1) 地 球 環 境 問 題 の 解 決 に 向けてグ 都市ガス(m3) ループ全 社をあげて取り組んでいく ガソリン(リットル) 方針を徹底しました。 2003 2004 2005 2006 95,239,027 89,546,672 86,320,394 88,732,751 年度 電力(kWh) 885,700 904,255 727,485 691,395 1,213,171 1,151,487 1,036,609 1,035,700 重油(リットル) 45,179 61,739 30,146 34,087 軽油(リットル) 12,732 11,048 1,267 73 * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 大和証券グループのエネルギー使用量のCO2排出量(表2) (単位:kg-CO 2 ) 改革に自主的・積極的に取り組む。 大和証券グループの環境負荷低減の 取組みにおける理想像と中期目標 クールビズ・ワッペン ● 社 会 的 責 任 投 資 の 考え方 の 普 及 ・ 啓 発に努め、環 境 問 題 に取り組む企業を、証券市場を通して支援する。 大 和 証 券グループは、地 球 環 境 問 題について、従 業員一 人 ひとりが以下のように考え、行動すべきと考えます。 そうしたことにより、経 済 発 展と地 球 環 境に貢 献したいと考 W E B 参照 環境負荷データの対象範囲 W E B 参照 大和証券グループのコピー用紙・帳票用紙購入量 えます。 ● 環 境 問 題を自分自身の 問 題と考え、省エネや 事 務フローの 本社移転に伴う環境負荷の低減 2006年度の課題・目標 2006年度の実施・進捗状況 ・国内連結会社を対象に、環境負荷データ集計、要求事項遵守状 況の確認、適切な室温調整およびクールビズを実施 環境マネジメントシステムの国内連結会社への拡充 帳票類電子化、 オフィス用紙削減等による環境負荷の低減 ・大和証券の顧客および社内向け帳票を大幅に削減 (P.17-18参照) 調達にかかわるガイドラインの策定 ・2007年11月の本社ビル移転に伴い、原則として文房具などのオ フィス用品をグリーン調達にすることを検討 大 和 証 券グループ 本 社、大 和 証 券 本 店、および 大 和 証 券 年度 2003 2004 2005 2006 52,857,660 49,698,403 47,907,819 49,246,677 都市ガス 1,841,955 1,880,543 1,512,921 1,437,867 ガソリン 2,816,571 2,673,362 2,406,654 2,404,543 重油 134,703 184,078 89,882 101,632 軽油 33,349 28,937 3,319 191 合計 57,684,238 54,465,324 51,920,594 53,190,910 電力 * CO2排出量換算に用いた排出係数は、 すべての年度において「特定排出者の事業活動に伴う温室 効果ガスの排出量の算定に関する省令(平成18年3月経済産業省、環境省令第3号)」にもとづく 二酸化炭素の排出係数を使用しています。 * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 大和証券グループの電力使用量の推移(グラフ1) SMBCは、2 0 0 7 年1 2月にグラントウキョウ ノースタワー( 東 京 120,000 都 千 代 田 区 丸の内 1 - 9 - 1 )に移 転いたします。グラントウキョ 100,000 ウ ノースタワーは、自動 調 光 制 御システムや断 熱 効 果の高い 80,000 エアフローウィンドウ*など最 先 端 の 省エネルギー技 術を導 入 しており、環境負荷が大幅に低減される見込みです。 89,546 86,320 88,732 2005 2006 60,000 40,000 20,000 また、大 和 証 券グループ 独自の 環 境 対 策として、1 4フロア 約 1 万 5 千 坪にリサイクル可 能なフロアカーペットを使 用するほ 95,239 (単位:千kWh) 0 2003 2004 年度 * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 か、廃 棄 書 類をすべて溶 解 処 理できる紙リサイクルシステム、 大和証券本店ビルの環境負荷 大和証券グループの環境負荷 ハロンガスを使わない消火設備などを導入します。 移 転 時には、回 収できるコンテナボックスを使 用し、不 要 物 1 9 9 0 年 度から継 続してデータの集 計が可 能な大 和 証 券 本 大 和 証 券グループの 環 境 負 荷は、2 0 0 2 年 度 以 降 順 調に も可 能な限りリユース・リサイクルを行い、 「廃 棄ゼロ」の移 転 店ビルにおける電力 使 用 量は、2 0 0 6 年 度に1 9 9 0 年 度 比で 減 少を続けていましたが、2 0 0 6 年 度は電力 使 用 量 の 増 加を を目指します。 2 0 . 8%減 少しています。空 調 設 備の入れ替え等による省エネ 受けて上 昇しました。これは、大 和 総 研においてデータ処 理 等 * エアフローウィンドウ:サッシの二 重ガラスの間に室内の空 気を通 過させて、窓からの外 部熱負荷を軽減させる機能を持つ窓 。 効 果、および 業 務 効 率 化による労 働 時 間の 減 少が主 要な電 にかかわるビジネスの受 託が増 加したため、サーバおよび電 算 力使用量減少要因と考えられます。 室の空 調 管 理のための電力使 用 量が増 加したことによるもの 大和証券グループの上水使用量の推移(グラフ2) (単位:キロリットル) 500,000 438,428 411,100 400,000 324,527 273,704 300,000 200,000 100,000 0 (単位:千kWh) 少しましたが、その減少率は鈍化しました。 8,138 8,006 おける従 業員食 堂の廃 止などに伴い減 少しました。またガソリ 8,159 8,000 ン使 用 量は、これまで営 業 用 車 両の軽自動 車への転 換により 7,410 7,000 6,603 減少してきましたが、2 0 0 6 年 度は微 減にとどまりました。 6,862 6,521 6,000 6,427 6,339 大 和 証 券グループでは、2 0 0 7 年 7月よりグループ 全 社をあ 年度 2007年度の目標と主な行動計画 紙ごみ クールビズ、適切な室温調整の実施を通して、従業員の地球環 げてのクールビズを実 施し、適 切な温 度 設 定 の 管 理を開 始し 1990 1992 1994 1996 1998 2000 2002 2004 2006 年度 2006 年度 2003 2004 2005 2006 発生量 1,495.5 1,552.8 1,470.3 1,451.6 リサイクル量 1,297.4 1,328.8 1,212.3 1,230.4 198.1 224.0 258.0 221.2 87% 86% 82% 83% 316.5 417.5 391.8 415.8 処分量 境問題への意識を高め、 さらなる環境負荷の低減に努めます。ま リサイクル率 た帳票類電子化の拡大などにより、紙の節約を行います。本社ビ 発生量 ルの移転においてはリユース・リサイクルを行い、 「廃棄ゼロ」の 5,000 2005 大和証券グループの廃棄物の発生量とリサイクル量の推移(表3) (単位: トン) 都 市ガス、上 水、軽 油 の 使 用 量は、本 社ビルおよび 支 店に 9,000 2004 * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 です。本 店ビルや 大 和 証 券 の 支 店における電力使 用 量は減 大和証券本店ビルの電力使用量 2003 移転を目指します。 紙ごみ リサイクル量 以外 処分量 79.0 112.9 104.4 88.5 237.5 304.6 287.4 327.1 リサイクル率 25% 27% 27% 21% * 対象範囲は WE B 参照 「環境負荷データの対象範囲」をご覧ください。 45 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 46 経済性報告 ステークホルダーとの経済的かかわり 収入の構造、経済的価値の各ステークホルダーへの配分状況、および大和証券グループの無形資産について説明します。 を最 大 化することを目指し、公 正で納 得 性 の 高い報 酬 体 系を 経済性報告における収益 構 築しています。2 0 0 6 年 度の役 職員への分 配は1 , 6 3 4 億 円 で経済的価値の40%を占めています。 当 社グループが 1 年 間に受 領したすべての 収 入、すなわち 営 業 収 益、営 業 外 収 益、特 別 利 益 の 合 計を「 経 済 性 報 告に ◎社会 おける収 益」としています。2 0 0 6 年 度の金 額は9 3 1 , 8 4 5 百 万 社 会への 分 配である企 業 市 民 活 動への 支 出については、 円、このうちの9 8 . 4%を営業収益が占めています。 業 績の 変 動にかかわらず安 定 的に継 続していきたいと考えて います。当 支出の内訳につきましてはP . 4 2をご参 照ください。 経済性報告における収益の構成(2006年度) その他 6.6% エクイティ 10.6% ◎株主 債券 0.3% インベストメント・ バンキング 8.0% 受入手数料 32.9% 金融収益 40.1% トレーディング 損益 16.9% アセット・マネジメント 11.5% その他 2.5% 株 主に対する配 当 金 の 支 払いについては、連 結 業 績 の 動 向を踏まえ、安 定 性にも配 慮して半 期ごとに配 当 性 向 3 0%程 度の配当を行うことを基本方針としています。 2 0 0 6 年 度は、一 株あたり1 2 円 の 中 間 配 当と1 6 円 の 期 末 配 当 の 合 計で、1 株あたり2 8 円 の 年 間 配 当を実 施し、総 額 390億円の配当金を支払いました。 営業投資有価証券関連損益 3.5% ◎債権者 W E B 参照 「経済性報告における収益」の概要 債権者に対しては、支払利息として470億円を支払いました。 ◎政府 ステークホルダーへの経済的価値分配 当 社グループの 財 務 会 計 上 の 税 額は、法 人 税 等、法 人 税 等 調 整 額および 租 税 公 課( 消 費 税 等 )の合 計で、2 0 0 6 年 度 経済性報告における収益から、金融費用(支払金利を除く)、 には7 7 9 億円でした。 売 上 原 価、販 売 費・一 般 管 理 費( 人 件 費、租 税 公 課、企 業 市 民 活 動への支 出を除く)、営 業 外 費 用( 支 払 利 息を除く)、特 ◎子会社の少数株主 別 損 失の額を差し引いた金 額を、経 済 性 報 告における経 済 的 当 社 のグループ 会 社 の 株 式を保 有する少 数 株 主 に 帰 属 価値としています。2006年度の金額は405,677百万円でした。 する利 益です。主 要な少 数 株 主は、大 和 証 券 S M B C の 株 式 4 0 %を保 有 する三 井 住 友フィナンシャルグループ 、および ◎役職員 J A S D A Q 証 券 取引 所に上 場しているエヌ・アイ・エフS M B C 役 職 員への 分 配は、人 件 費( 給 料・賞 与引 当 金 繰 入 額 の ベンチャーズ( 株 ) ( 当 社 保 有 比 率 4 6 . 2 % )の当 社 以 外の株 ほか福 利 厚 生 費、社 会 保 険 料などを含む)です。従 業 員のモ 主です。2 0 0 6 年 度の少 数 株 主 利 益は2 3 7 億円です。 チベーションを高め、すべてのステークホルダーへの付 加 価 値 47 DAIWA SUSTAINABILI TY REPO RT 2007 ステークホルダーへの経済的価値分配の推移 ステークホルダー (単位:百万円) 2006年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 123,904 137,511 143,469 172,923 163,379 社会 320 332 708 604 909 株主 7,969 13,307 17,297 45,031 39,072 債権者 15,783 15,292 22,428 18,478 47,024 政府 20,025 26,423 46,921 86,137 77,895 2,810 13,480 19,770 40,339 23,746 ▲14,291 28,782 34,650 93,055 53,652 156,520 235,127 285,243 456,567 405,677 役職員 子会社の少数株主 内部留保 経済的価値計 かります。当 社グループが進めている「女 性 活 躍 支 援プラン」 や、制 度を利 用しやすい環 境づくりに向けた取 組みの成 果は、 大きな無形資産であると考えています。 参照 トップメッセージ(P.1-2)/人の尊重と人材の活用(P.37-40) ( 3 )コンプライアンスの徹底 コンプライアンスは、顧 客・社 会などあらゆるステークホルダ ーからの信 頼を獲 得するための行 動と位 置 付けています。コン W E B 参照 ステークホルダーへの経済的価値の集計方法 プライアンス意 識の徹 底は、 リーガルリスクやレピュテーション リスクを減 少させるのみならず、同 業 他 社との差 別 化を図る重 大和証券グループの無形資産 要な要素と位置付けています。 参照 ここでは、大 和 証 券グループの 無 形 資 産 のなかで、特に価 トップメッセージ(P.1-2)/健全な証券市場の発展に向けた取組み (P.13-16)/コンプライアンス(P.31−32) 値が高いと考えられるものについて解 説いたします。これらの 無 形 資 産の価 値を金 額 的に計 測することは困 難ですが、その ( 4 )将来の利益を見据えた経営方針 価 値を高めるための 経 営 戦 略・施 策について、関 連 ページを 足 元の収 益のみにとらわれることなく、将 来の利 益を見 据え ご参照ください。 た経営戦略を進めています。この経営方針にもとづく具体策は、 採 用 方 針や 人 事 評 価 制 度をはじめ、商 品 販 売 戦 略、顧 客 満 足への取組みなど、幅広い分野で実践されています。 ( 1 )従業員の活力、働きがい、ロイヤルティ 大 和 証 券グループの 経 営 の 根 幹に、従 業 員が 働きがいを 感じ、ロイヤルティを持つことのできる会 社にするという方 針が トップメッセージ(P.1-2)/健全な証券市場の発展に向けた取組み 参照 (P.13-16)/お客様満足への取組み(P.35-36)/人の尊重と人材 の活用(P.37-40) あります。従 業 員が 生き生きとして仕 事にチャレンジできる会 社は生 産 性が高く、ロイヤルティの 高い従 業員が多い会 社は ( 5 )社会問題への対応力 経 営 戦 略が、社 会 の 持 続 可 能 性を高める行 動と合 致して 強い競争力を持つと考えています。 参照 トップメッセージ(P.1-2)/人の尊重と人材の活用(P.37-40) いることは、今 後の企 業 経 営において大きな強みとなると考え られます。また、社 会のニーズにタイムリーに対 応する能力、経 営 方 針が 従 業 員 一 人ひとりに行きわたる浸 透力は大 和 証 券 ( 2 )女性従業員の活力 女性が十分に活躍できる職場環境の提供に努めています。 優 秀な女 性が 結 婚や 出 産で辞めてしまうことは会 社にとって 損 失であり、新 規 採 用 者で補 充するためにはコストと時 間がか グループの大きな資産です。 トップメッセージ(P.1-2)/投資に社会的視点を(P.9-12)/健全 参照 な証券市場の発展に向けた取組み(P.13-16)/地球環境への取 組み(P.17-19)/人の尊重と人材の活用(P.37-40) ステークホルダーへの経済的価値分配(2006年度) (単位:百万円) 経済的価値 405,677 経済性報告に おける収益 931,845 内部留保 13.2% 役職員 40.3% 売上原価 36,298 販売費・ 一般管理費に 係わる費用 167,820 収入 少数株主 5.9% 政府 19.2% 金融費用に 係わる費用 307,614 その他の費用 14,613 支出 債権者 11.6% 株主 配当 9.6% 社会 0.2% *単位未満の数値の処理により、合計数値は必ずしも一致しません。 DA I WA S US TA I NA B I L I T Y R E PORT 2007 48 第三者意見 要とするものもあると思われる。今後、重要課題の推進に関しては、部 門の枠を越えて組織的に推進する体制を確立していくことが課題であ ると考える。 (2)従業員に対する姿勢について 高崎経済大学 経済学部 准教授 日本公認会計士協会環境会計専門部会 部会長 水口 剛 氏 トップメッセージに明確に表われているように、従業員を大切にする 姿勢が強い。これは、単なるお題目としてではなく、派遣社員の正社員化、 女性活用支援の諸制度、メンタルヘルスサポート室の設置など具体的 後藤 敏彦 氏 1. はじめに な制度として具体化されている点で評価できる。従業員関係はそれ自 NTT系のポータルサイト環境gooによる報告書の読者調査では クション21などの既成の環境マネジメントシステム(EMS)は使わず この第三者意見は、大和証券グループからの依頼にもとづき、本 体がCSR項目のひとつであるだけでなく、すべてのCSRの基盤でもあ ワーク・ライフ・バランスは永年にわたり関心事の第一位ですが、多 独自の仕組みで取り組んでおられますが、外部には必ずしもその仕組 報告書の作成プロセスに立ち会った上で作成した。この第三者意見 る。なぜならコンプライアンスにしろ、顧客満足にしろ、ほとんどのCSR くの企業では開示必要性の認識度は高くありません。そうした一般 みがよく見えません。大和のEMSを見えるようにし、環境方針、目的、 の目的は、作成プロセスに立ち会うことで、①その記載内容の信頼 項目は、従業員一人ひとりの認識と実践に支えられているからである。 的な状況のなかで、前年に続き、社長の緒言で従業員、特に女性に 目標、実施計画など明確にわかるようにするとよいと思います。その際 性について意見を述べることと、②大和証券グループのCSR活動 その意味でも従業員重視の姿勢は的を射た取組みである。 ついて多く語られているのは素晴らしいと感じました。各種制度の は2006年もアドバイスしましたように生物多様性についても触れて について意見を述べることである。そのために2007年4月10日 業界外部の人間から見ると、数字で表われる業績でかなりの差がつく 利用実績の増加や、有給休暇消費率も着実に上昇しているのは方 いただきたいと思います。世界的に、著名なアメリカのNGOが全世界 から8月3日までの間に延べ11日間、約44時間にわたって報告書 報酬制度にはやや違和感が残ったが、これは業界内では常識の範囲な 針や制度が定着してきていることを示すものと理解しました。 で生物多様性にとって重要な地域をホット・スポットとして34ヵ所を指 作成にかかわるヒアリング・座談会等に同席し、また必要に応じて質 のであろうか。この点が行き過ぎれば、同社が大切にする信頼感、誇り、 問し説明を受けた。 連帯感という3つの価値を阻害しかねないと思われるので、バランスの 重要課題の特定プロセスを解説されているのは先進的ですが、 2010年には生物多様性条約のCOP10が名古屋で開催される可能性 とれた運用が重要と思う。 もう少し詳しいとより好感が持てます。その重要課題①の「投資に が高いのですが、民間の取組みが注目される国際会議になりそうです。 社会的視点を」というところで、 「日本の環境技術は世界で最も高 第六の大量絶滅期といわれる現代、世界から熱く注目されている日本 いレベルにある」という認識が示されています。政治家、官僚、さら 列島はもちろん全世界での取組みを情報提供することは、企業にとって レピュテーションという面でも絶好の機会と考えます。 2. 情報の信頼性に関する意見 公認会計士または監査法人による第三者意見で「情報の信頼性」 (3)投資に社会的視点を 定していますが、日本は列島全体がそのひとつとして指定されています。 という場合、数値データの正確性に関する保証を意味することが多 今回、4つの重要課題を特定したことは大きな進展であった。いずれ には産業界までがこういう認識を示していますのでやむを得ません いが、この意見書はその意味での保証ではない。むしろCSR活動 も極めて重要な課題であるが、なかでも、 「投資に社会的視点を組み込 が、実態は必ずしもそうとは言いきれません。 のなかでも数値化しにくいものが多い大和証券グループの場合、文 み、持続可能な社会の実現に向けた資金の流れをつくっていくこと」を ハイリゲンダムのG8で2050年に世界全体で温室効果ガスの 報告書作成に関しては、マイナス情報の記載や、提言させていただい 章で記述された内容が実態を反映しているかどうかがより重要であ 「本業である金融の機能を通じた社会的使命」と明記した意義は大きい。 50%削減についての一定の合意がされたことの意味は重大です。 たウェブの活用なども進み、また2006年に指摘しましたPDCAサイク ると思われる。この報告書の文章部分は、作成部署であるCSR室が その現状に関して、シナリオのない座談会・インタビューのなかでこれ 温暖化についての人為起源説の科学的論争に政治が決着をつけた ルにおけるチェック、アクト情報も増えてきており、継続的に改善が進め 直接管轄している事項以外は、主に関連各部署への聞き取りと座談 だけ前向きな発言が出てきたことも印象深い。今後は各部門がより連 ということと、このままの延長線BAU(Business as usual)では られていますのはたいへん結構なことと思います。 会を基礎として作成されている。この点について、筆者が同席した 携を深め、個人レベルにとどまらず、組織としていかに戦略的に取り組 人類滅亡の危機の可能性があるということを政治が認識せざるを しかしながら、依然として定性的記述が多いのは改善の余地があると 部分に関しては、その内容が適切に報告書の記載に反映されており、 んでいけるかが課題であろう。もちろん個人投資家や機関投資家とい 得ない状況になったということです。回避策はここ10∼15年の取 考えます。課題目標の数値化の努力も信頼性向上のため必要と考えま その意味で、記載内容には信頼性があると考える*。 う相手のあることでもあり、社会全体が取り組むべき課題でもあるが、 組みがキーといわれます。全世界で50%ということは、日本は80 す。詳細な数値情報を記載することで読みづらくなる場合はウェブを活 大和証券グループのさらなるリーダーシップに期待したい。また、車に ∼90%削減しないと世界の納得は得られないだろうと思われます。 用すればよいと思います。 たとえれば、燃料電池車や電気自動車の開発とともに、普通の車の燃費 農業革命、産業革命に次ぐサステナビリティ革命という文明史的大 ところで、コーポレート・ガバナンス憲章、自主行動規範の策定の進 向上が環境保全上重要であるように、投資でも、SRIファンドの推進と 変革期なのです。抜本的なイノベーションや新しいビジネスモデル 捗状況はどうなっているのでしょうか。策定を公表したからには状況に 同時に、すべての投資に少しでも社会的視点を組み込んでいくことが にチャレンジしているか、本当にレベルが高いかなど個別企業ごと ついて説明する必要があると考えます。 関連部署への聞き取りを基礎にするという本報告書の作成プロ 重要ではないか。どうすればそれが可能になるのか。これからが本番で に調査し正確な情報を獲得し、活かすことが重要と思います。今こ 表紙や裏面上の従業員の赤ちゃんの写真や、金融教育での多彩な取 セスに、CSR推進体制の特徴が象徴的に表われていると感じた。環 あると考える。 うしたことに取り組んでいない企業は10年後には消滅しかねない 組みは次世代への熱い思いを表わすものと推察しますが、言葉でも次 と思います。 「本業についての働きかけはまだ低め」と率直に書か 世代をもう少し強調してもよいと思いました。それでこそ「持続可能性 報告書」です。 * WE B 参照 本報告書のうち、筆者が同席した座談会・聞き取り等にかかわる箇所 3. CSR活動に関する意見 (1)CSR推進体制について 境問題、従業員、コンプライアンス、コーポレート・ガバナンスなど多 49 環境監査研究会 代表幹事 NPO法人 社会的責任投資フォーラム 日本代表理事 様なCSR活動のすべてを特定の部署が統一的にコントロールする 4. 最後に れていることは好感が持てますが、これこそが金融業でのCSRの のではなく、関連する各部署がそれぞれ責任を持って取り組み、そ 第三者意見のために作成過程から外部の人間を受け入れたことは、 重要なポイントということを浸透させていただきたい。 の全体が同社のCSRを構成している。このこと自体は、CSRの内 透明性を高めるひとつの試みであり、第三者意見のあり方を考える上で 容が多岐に及ぶ以上、当然のことである。年に1回、報告書作成の も重要な意味を持つ。報告書の作成がCSR活動のレビューのプロセス 帳票類電子化により紙使用量を大幅に削減できたことなど、環境 ための聞き取りが、進捗を把握する機会となっている。ただし今回、 にもなっていたことを考えあわせると、この方式にはさらに大きな発展 の取組みの実績も上がり、自社の環境負荷の削減に対する意識が 重要課題としてあげられた項目のなかには部門横断的な協力を必 の可能性があると考えられる。 高くなったことが示されています。とはいえ、ISO14001やエコア DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 50 第三者意見 要とするものもあると思われる。今後、重要課題の推進に関しては、部 門の枠を越えて組織的に推進する体制を確立していくことが課題であ ると考える。 (2)従業員に対する姿勢について 高崎経済大学 経済学部 准教授 日本公認会計士協会環境会計専門部会 部会長 水口 剛 氏 トップメッセージに明確に表われているように、従業員を大切にする 姿勢が強い。これは、単なるお題目としてではなく、派遣社員の正社員化、 女性活用支援の諸制度、メンタルヘルスサポート室の設置など具体的 後藤 敏彦 氏 1. はじめに な制度として具体化されている点で評価できる。従業員関係はそれ自 NTT系のポータルサイト環境gooによる報告書の読者調査では クション21などの既成の環境マネジメントシステム(EMS)は使わず この第三者意見は、大和証券グループからの依頼にもとづき、本 体がCSR項目のひとつであるだけでなく、すべてのCSRの基盤でもあ ワーク・ライフ・バランスは永年にわたり関心事の第一位ですが、多 独自の仕組みで取り組んでおられますが、外部には必ずしもその仕組 報告書の作成プロセスに立ち会った上で作成した。この第三者意見 る。なぜならコンプライアンスにしろ、顧客満足にしろ、ほとんどのCSR くの企業では開示必要性の認識度は高くありません。そうした一般 みがよく見えません。大和のEMSを見えるようにし、環境方針、目的、 の目的は、作成プロセスに立ち会うことで、①その記載内容の信頼 項目は、従業員一人ひとりの認識と実践に支えられているからである。 的な状況のなかで、前年に続き、社長の緒言で従業員、特に女性に 目標、実施計画など明確にわかるようにするとよいと思います。その際 性について意見を述べることと、②大和証券グループのCSR活動 その意味でも従業員重視の姿勢は的を射た取組みである。 ついて多く語られているのは素晴らしいと感じました。各種制度の は2006年もアドバイスしましたように生物多様性についても触れて について意見を述べることである。そのために2007年4月10日 業界外部の人間から見ると、数字で表われる業績でかなりの差がつく 利用実績の増加や、有給休暇消費率も着実に上昇しているのは方 いただきたいと思います。世界的に、著名なアメリカのNGOが全世界 から8月3日までの間に延べ11日間、約44時間にわたって報告書 報酬制度にはやや違和感が残ったが、これは業界内では常識の範囲な 針や制度が定着してきていることを示すものと理解しました。 で生物多様性にとって重要な地域をホット・スポットとして34ヵ所を指 作成にかかわるヒアリング・座談会等に同席し、また必要に応じて質 のであろうか。この点が行き過ぎれば、同社が大切にする信頼感、誇り、 問し説明を受けた。 連帯感という3つの価値を阻害しかねないと思われるので、バランスの 重要課題の特定プロセスを解説されているのは先進的ですが、 2010年には生物多様性条約のCOP10が名古屋で開催される可能性 とれた運用が重要と思う。 もう少し詳しいとより好感が持てます。その重要課題①の「投資に が高いのですが、民間の取組みが注目される国際会議になりそうです。 社会的視点を」というところで、 「日本の環境技術は世界で最も高 第六の大量絶滅期といわれる現代、世界から熱く注目されている日本 いレベルにある」という認識が示されています。政治家、官僚、さら 列島はもちろん全世界での取組みを情報提供することは、企業にとって レピュテーションという面でも絶好の機会と考えます。 2. 情報の信頼性に関する意見 公認会計士または監査法人による第三者意見で「情報の信頼性」 (3)投資に社会的視点を 定していますが、日本は列島全体がそのひとつとして指定されています。 という場合、数値データの正確性に関する保証を意味することが多 今回、4つの重要課題を特定したことは大きな進展であった。いずれ には産業界までがこういう認識を示していますのでやむを得ません いが、この意見書はその意味での保証ではない。むしろCSR活動 も極めて重要な課題であるが、なかでも、 「投資に社会的視点を組み込 が、実態は必ずしもそうとは言いきれません。 のなかでも数値化しにくいものが多い大和証券グループの場合、文 み、持続可能な社会の実現に向けた資金の流れをつくっていくこと」を ハイリゲンダムのG8で2050年に世界全体で温室効果ガスの 報告書作成に関しては、マイナス情報の記載や、提言させていただい 章で記述された内容が実態を反映しているかどうかがより重要であ 「本業である金融の機能を通じた社会的使命」と明記した意義は大きい。 50%削減についての一定の合意がされたことの意味は重大です。 たウェブの活用なども進み、また2006年に指摘しましたPDCAサイク ると思われる。この報告書の文章部分は、作成部署であるCSR室が その現状に関して、シナリオのない座談会・インタビューのなかでこれ 温暖化についての人為起源説の科学的論争に政治が決着をつけた ルにおけるチェック、アクト情報も増えてきており、継続的に改善が進め 直接管轄している事項以外は、主に関連各部署への聞き取りと座談 だけ前向きな発言が出てきたことも印象深い。今後は各部門がより連 ということと、このままの延長線BAU(Business as usual)では られていますのはたいへん結構なことと思います。 会を基礎として作成されている。この点について、筆者が同席した 携を深め、個人レベルにとどまらず、組織としていかに戦略的に取り組 人類滅亡の危機の可能性があるということを政治が認識せざるを しかしながら、依然として定性的記述が多いのは改善の余地があると 部分に関しては、その内容が適切に報告書の記載に反映されており、 んでいけるかが課題であろう。もちろん個人投資家や機関投資家とい 得ない状況になったということです。回避策はここ10∼15年の取 考えます。課題目標の数値化の努力も信頼性向上のため必要と考えま その意味で、記載内容には信頼性があると考える*。 う相手のあることでもあり、社会全体が取り組むべき課題でもあるが、 組みがキーといわれます。全世界で50%ということは、日本は80 す。詳細な数値情報を記載することで読みづらくなる場合はウェブを活 大和証券グループのさらなるリーダーシップに期待したい。また、車に ∼90%削減しないと世界の納得は得られないだろうと思われます。 用すればよいと思います。 たとえれば、燃料電池車や電気自動車の開発とともに、普通の車の燃費 農業革命、産業革命に次ぐサステナビリティ革命という文明史的大 ところで、コーポレート・ガバナンス憲章、自主行動規範の策定の進 向上が環境保全上重要であるように、投資でも、SRIファンドの推進と 変革期なのです。抜本的なイノベーションや新しいビジネスモデル 捗状況はどうなっているのでしょうか。策定を公表したからには状況に 同時に、すべての投資に少しでも社会的視点を組み込んでいくことが にチャレンジしているか、本当にレベルが高いかなど個別企業ごと ついて説明する必要があると考えます。 関連部署への聞き取りを基礎にするという本報告書の作成プロ 重要ではないか。どうすればそれが可能になるのか。これからが本番で に調査し正確な情報を獲得し、活かすことが重要と思います。今こ 表紙や裏面上の従業員の赤ちゃんの写真や、金融教育での多彩な取 セスに、CSR推進体制の特徴が象徴的に表われていると感じた。環 あると考える。 うしたことに取り組んでいない企業は10年後には消滅しかねない 組みは次世代への熱い思いを表わすものと推察しますが、言葉でも次 と思います。 「本業についての働きかけはまだ低め」と率直に書か 世代をもう少し強調してもよいと思いました。それでこそ「持続可能性 報告書」です。 * WE B 参照 本報告書のうち、筆者が同席した座談会・聞き取り等にかかわる箇所 3. CSR活動に関する意見 (1)CSR推進体制について 境問題、従業員、コンプライアンス、コーポレート・ガバナンスなど多 49 環境監査研究会 代表幹事 NPO法人 社会的責任投資フォーラム 日本代表理事 様なCSR活動のすべてを特定の部署が統一的にコントロールする 4. 最後に れていることは好感が持てますが、これこそが金融業でのCSRの のではなく、関連する各部署がそれぞれ責任を持って取り組み、そ 第三者意見のために作成過程から外部の人間を受け入れたことは、 重要なポイントということを浸透させていただきたい。 の全体が同社のCSRを構成している。このこと自体は、CSRの内 透明性を高めるひとつの試みであり、第三者意見のあり方を考える上で 容が多岐に及ぶ以上、当然のことである。年に1回、報告書作成の も重要な意味を持つ。報告書の作成がCSR活動のレビューのプロセス 帳票類電子化により紙使用量を大幅に削減できたことなど、環境 ための聞き取りが、進捗を把握する機会となっている。ただし今回、 にもなっていたことを考えあわせると、この方式にはさらに大きな発展 の取組みの実績も上がり、自社の環境負荷の削減に対する意識が 重要課題としてあげられた項目のなかには部門横断的な協力を必 の可能性があると考えられる。 高くなったことが示されています。とはいえ、ISO14001やエコア DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 50 第三者評価 持続可能性に向けたあゆみ 「持続可能性報告書2007」読者アンケート 大和証券グループの「持続可能性報告書2007」をお読みい 2003年 FTSE4グッド・インデックス 1月 2月 3月 4月 FTSEは英国フィナンシャル・タイムズ紙とロンドン証券取引 6月 所の子会社で、世界的な投資インデックスの開発およびデータの 7月 提供を行なっています。 10月 大和証券グループ本社は、2006年9月より、FTSEの提供す る責任投資指数FTSE4グッド・インデックスの構成銘柄として採 11月 グループ横断的な「企業倫理ホットライン」 (内部通報制度)導入 グループ本社に「経営監査部」設置 新しいグループ中期経営計画(2003∼2005年度) を策定 新しい株主優待制度を開始 グループ本社の取締役・監査役報酬の総額を開示 大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツが世界銀行カーボン・ファンド「地 域開発炭素基金」に出資 ジュニア・アチーブメントが提供する体験型経済教育プログラム「スチューデントカ ンパニー・プログラム」への支援を開始 グローバル企業に投資するSRI投資信託「UBSグローバル株式40」の販売を 開始 社会的責任投資フォーラム(SIF-Japan)に加入 2004年 用されています。 1月 3月 4月 5月 6月 7月 ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス 10月 11月 CSR/ブランド経営ウェブサイト開設 「ディスクロージャー・ポリシー」を制定 早稲田大学大学院 ファイナンス研究科と提携 国内企業に投資するSRI投資信託「ダイワSRIファンド」の販売を開始 鈴木茂晴を中心とする新経営体制スタート、委員会等設置会社へ移行 グループ本社に「CSR室」を設置 大和証券グループ従業員向け確定拠出型年金にSRIファンドを採用 「国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)」に加盟 2005年 2月 ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス(DJSI World)は米国ダウ・ジョーンズ社とスイスのSAM(Sustainable 4月 Asset Management)が選んだサステナビリティ株式指標です。 5月 大和証券グループ本社は、8年連続でDJSI Worldの構成銘 柄に採用されています。 6月 7月 10月 11月 スマトラ沖地震・インド洋津波の被災地への長期支援を決定(「大和証券グルー プ津波復興基金」) 大和証券が「帳票類電子化プロジェクト」を開始 早稲田大学インキュベーション推進室と連携し、早稲田大学でベンチャー起業家 養成基礎講座を開設 従業員向けCSRアンケートの実施 グループ本社で環境マネジメント連絡会発足 ジュニア・アチーブメントが提供する体験型経済教育プログラム「ファイナンス・パー ク」へ特別協賛 「女性起業家支援プロジェクト」を開始 金融および投資家の視点からサステナビリティレポートの有用性を考えるため、 GRI改訂(G3)の作業グループに大和証券投資信託委託が参加 大和証券が、報告書電子交付一括申込を行うダイワの「eメンバー」サービスを 開始 NPOスタッフの育成のための「ダイワSRIファンド」助成プログラムを開始 2006年 1月 2月 本報告書の対象範囲など 4月 対 象 読 者: 報 告 対 象 期 間: 主にお客 様 、株 主・投 資 家 、従 業 員をはじめ、取 引 先 、N P O / 2 0 0 6 年 度( 2 0 0 6 年 4 月∼ 2 0 0 7 年 3 月 )。一 部 には 、発 N G O( 非 営 利 組 織 )、全 国 の 大 和 証 券 本 支 店 の 属 する地 域 行 日 直 近( 2 0 0 7 年 度 )の 活 動 や 2 0 0 5 年 度 以 前 の 情 報 も 社 会 、教 育 機 関 など、大 和 証 券グル ープの 幅 広 い ステ ークホ 含まれています。 ルダー の 方 々です。 10月 11月 発 行 時 期: 報 告 対 象 範 囲: 5月 2007年9月( 前回2006年9月 次回2008年9月予定 ) 2007年 1月 原 則として 当 社グル ープ 主 要 9 社*( 主 要 9 社 で 全 従 業 員 の 約 9 0 %を カバ ーします )。ただし、全 項目につ い て 9 社 す べ * グループ主要9社については「 大和証券グループの事業内容 」P.6をご参照ください。 2月 て の 情 報を 網 羅しているわけではなく、各 社 の 規 模や 事 業 内 容 などに応じて 記 載して います 。数 値デ ータには 、そ れ ぞ れ 4月 の 対 象 範 囲を 明 記しています。 5月 7月 51 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 『持続可能性報告書2005』が(財)地球・人間環境フォーラム主催の「持続可 能性報告大賞(環境大臣賞)」を受賞 「排出権価格参照クーポン付ユーロドル債」を開発 「ダイワ・エコ・ファンド」の販売を開始 CSRのグループ基本戦略を含む新中期経営計画「"Passion for the Best"2008」 を発表 『持続可能性報告書2005』が東洋経済新報社主催の「サステナビリティ報告 書賞/優良賞」を受賞 大和証券投資信託委託がUNEP FIと国際グローバル・コンパクトによる「責任 投資原則(PRI)」に署名 「キッザニア東京」の協賛スポンサーとして「ビジネス・スクール」パビリオンを出展 ダイワ・エコ・ファンドの助成プログラムとして、環境NPOジャパン・フォー・サステナ ビリティと「ダイワJFS・青少年サステナビリティ・カレッジ」を開設 『持続可能性報告書2005』が国際比較調査(グローバルレポーターズ2006)に おいて、34位(日本企業1位)にランキング 大和証券グループ が「Global 100( 世界で最も持続可能な企業トップ100 )」に 選出 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席 『持続可能性報告書2006』が(財)地球・人間環境フォーラム主催の「持続可 能性報告優秀賞(理事長賞)」を受賞 『持続可能性報告書2006』が東洋経済新報社主催の「サステナビリティ報告 書賞/優良賞」を受賞 個人投資家向けCSRセミナー「投資の新潮流-持続的成長企業を探る」を開催 大和証券が、 お客様向け環境セミナー「ダイワの環境フォラーラム2007∼いま地 球に何が起こっているのか∼」を開催 地球温暖化対策への取組みとしてグループ全社でクールビズを実施 ただきましてありがとうございました。 下記のウェブサイトで本報告書に対するアンケートを実施して います。ご意見・ご感想をお聞かせください。 http://www.daiwa-grp.jp/branding/report/index.html GR I アプリケーションレベルについて 本報告書の作成にあたって参考にしているGRI*1の「サステナビリティ・レポー ティング・ガイドライン2006」は、報告書がGRIに準拠している度合いを示すため に、同ガイドラインの規定にもとづく準拠レベル(GRIアプリケーションレベル*2) を宣言することを推奨しています。 大和証券グループ「持続可能性報告書2007」は、GRIアプリケーションレベル にもとづく「B」クラスの基準を満たしていると考えています。 *1 GRI( G l o b a l R e p o r t i n g I n i t i a t i v e ) :サステナビリティレポートの国際的なガイドラ インを立 案し、普 及させることを目的とした団 体 。世 界 各 地の企 業、N G O、コンサルタ ント、会 計 士 団 体、事 業 者 団 体などのマルチ・ステークホルダーが参 画し、1 9 9 7 年 秋 から活動 。 ht t p: / / w w w . g lo b a lre p o rtin g .o rg /Ho me *2 GRIアプリケーションレベルにつきましては、下記URL(英文のみ) をご参照ください。 ht t p: / / w w w . glo b a lre p o rtin g .o rg /GRIRe p o rts/Ap p lica tio n L e ve ls/ W E B 参照 GRIガイドライン内容索引 お問い合わせ先 株式会社 大和証券グル ープ本社 CSR室 (2007年12月2日まで) 所在地 東京都千代田区大手町二丁目6番4号 電話番号 (03)3243-5992 eメールアドレス [email protected] URL http://www.daiwa-grp.jp/index.cfm 大和証券グループ本社は2007年12月3日に移転する予定です。 移転後のお問い合わせ先は下記にお願いいたします。 (2007年12月3日以降) 所在地 東京都千代田区丸の内一丁目9番1号 電話番号 (03)5555-1111(代表) eメールアドレス [email protected] URL http://www.daiwa-grp.jp/index.cfm 企画制作協力 株式会社クレアン この報告書は、有機溶剤等を使用しない「水なし印刷」で印刷し、 揮発性有機化合物(VOC)成分が1%以下の「大豆油インキ」を使用しています。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 52 第三者評価 持続可能性に向けたあゆみ 「持続可能性報告書2007」読者アンケート 大和証券グループの「持続可能性報告書2007」をお読みい 2003年 FTSE4グッド・インデックス 1月 2月 3月 4月 FTSEは英国フィナンシャル・タイムズ紙とロンドン証券取引 6月 所の子会社で、世界的な投資インデックスの開発およびデータの 7月 提供を行なっています。 10月 大和証券グループ本社は、2006年9月より、FTSEの提供す る責任投資指数FTSE4グッド・インデックスの構成銘柄として採 11月 グループ横断的な「企業倫理ホットライン」 (内部通報制度)導入 グループ本社に「経営監査部」設置 新しいグループ中期経営計画(2003∼2005年度) を策定 新しい株主優待制度を開始 グループ本社の取締役・監査役報酬の総額を開示 大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツが世界銀行カーボン・ファンド「地 域開発炭素基金」に出資 ジュニア・アチーブメントが提供する体験型経済教育プログラム「スチューデントカ ンパニー・プログラム」への支援を開始 グローバル企業に投資するSRI投資信託「UBSグローバル株式40」の販売を 開始 社会的責任投資フォーラム(SIF-Japan)に加入 2004年 用されています。 1月 3月 4月 5月 6月 7月 ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス 10月 11月 CSR/ブランド経営ウェブサイト開設 「ディスクロージャー・ポリシー」を制定 早稲田大学大学院 ファイナンス研究科と提携 国内企業に投資するSRI投資信託「ダイワSRIファンド」の販売を開始 鈴木茂晴を中心とする新経営体制スタート、委員会等設置会社へ移行 グループ本社に「CSR室」を設置 大和証券グループ従業員向け確定拠出型年金にSRIファンドを採用 「国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)」に加盟 2005年 2月 ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・ワールド・インデックス(DJSI World)は米国ダウ・ジョーンズ社とスイスのSAM(Sustainable 4月 Asset Management)が選んだサステナビリティ株式指標です。 5月 大和証券グループ本社は、8年連続でDJSI Worldの構成銘 柄に採用されています。 6月 7月 10月 11月 スマトラ沖地震・インド洋津波の被災地への長期支援を決定(「大和証券グルー プ津波復興基金」) 大和証券が「帳票類電子化プロジェクト」を開始 早稲田大学インキュベーション推進室と連携し、早稲田大学でベンチャー起業家 養成基礎講座を開設 従業員向けCSRアンケートの実施 グループ本社で環境マネジメント連絡会発足 ジュニア・アチーブメントが提供する体験型経済教育プログラム「ファイナンス・パー ク」へ特別協賛 「女性起業家支援プロジェクト」を開始 金融および投資家の視点からサステナビリティレポートの有用性を考えるため、 GRI改訂(G3)の作業グループに大和証券投資信託委託が参加 大和証券が、報告書電子交付一括申込を行うダイワの「eメンバー」サービスを 開始 NPOスタッフの育成のための「ダイワSRIファンド」助成プログラムを開始 2006年 1月 2月 本報告書の対象範囲など 4月 対 象 読 者: 報 告 対 象 期 間: 主にお客 様 、株 主・投 資 家 、従 業 員をはじめ、取 引 先 、N P O / 2 0 0 6 年 度( 2 0 0 6 年 4 月∼ 2 0 0 7 年 3 月 )。一 部 には 、発 N G O( 非 営 利 組 織 )、全 国 の 大 和 証 券 本 支 店 の 属 する地 域 行 日 直 近( 2 0 0 7 年 度 )の 活 動 や 2 0 0 5 年 度 以 前 の 情 報 も 社 会 、教 育 機 関 など、大 和 証 券グル ープの 幅 広 い ステ ークホ 含まれています。 ルダー の 方 々です。 10月 11月 発 行 時 期: 報 告 対 象 範 囲: 5月 2007年9月( 前回2006年9月 次回2008年9月予定 ) 2007年 1月 原 則として 当 社グル ープ 主 要 9 社*( 主 要 9 社 で 全 従 業 員 の 約 9 0 %を カバ ーします )。ただし、全 項目につ い て 9 社 す べ * グループ主要9社については「 大和証券グループの事業内容 」P.6をご参照ください。 2月 て の 情 報を 網 羅しているわけではなく、各 社 の 規 模や 事 業 内 容 などに応じて 記 載して います 。数 値デ ータには 、そ れ ぞ れ 4月 の 対 象 範 囲を 明 記しています。 5月 7月 51 DAIWA SUSTAINAB ILITY REPO RT 2007 『持続可能性報告書2005』が(財)地球・人間環境フォーラム主催の「持続可 能性報告大賞(環境大臣賞)」を受賞 「排出権価格参照クーポン付ユーロドル債」を開発 「ダイワ・エコ・ファンド」の販売を開始 CSRのグループ基本戦略を含む新中期経営計画「"Passion for the Best"2008」 を発表 『持続可能性報告書2005』が東洋経済新報社主催の「サステナビリティ報告 書賞/優良賞」を受賞 大和証券投資信託委託がUNEP FIと国際グローバル・コンパクトによる「責任 投資原則(PRI)」に署名 「キッザニア東京」の協賛スポンサーとして「ビジネス・スクール」パビリオンを出展 ダイワ・エコ・ファンドの助成プログラムとして、環境NPOジャパン・フォー・サステナ ビリティと「ダイワJFS・青少年サステナビリティ・カレッジ」を開設 『持続可能性報告書2005』が国際比較調査(グローバルレポーターズ2006)に おいて、34位(日本企業1位)にランキング 大和証券グループ が「Global 100( 世界で最も持続可能な企業トップ100 )」に 選出 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席 『持続可能性報告書2006』が(財)地球・人間環境フォーラム主催の「持続可 能性報告優秀賞(理事長賞)」を受賞 『持続可能性報告書2006』が東洋経済新報社主催の「サステナビリティ報告 書賞/優良賞」を受賞 個人投資家向けCSRセミナー「投資の新潮流-持続的成長企業を探る」を開催 大和証券が、 お客様向け環境セミナー「ダイワの環境フォラーラム2007∼いま地 球に何が起こっているのか∼」を開催 地球温暖化対策への取組みとしてグループ全社でクールビズを実施 ただきましてありがとうございました。 下記のウェブサイトで本報告書に対するアンケートを実施して います。ご意見・ご感想をお聞かせください。 http://www.daiwa-grp.jp/branding/report/index.html GR I アプリケーションレベルについて 本報告書の作成にあたって参考にしているGRI*1の「サステナビリティ・レポー ティング・ガイドライン2006」は、報告書がGRIに準拠している度合いを示すため に、同ガイドラインの規定にもとづく準拠レベル(GRIアプリケーションレベル*2) を宣言することを推奨しています。 大和証券グループ「持続可能性報告書2007」は、GRIアプリケーションレベル にもとづく「B」クラスの基準を満たしていると考えています。 *1 GRI( G l o b a l R e p o r t i n g I n i t i a t i v e ) :サステナビリティレポートの国際的なガイドラ インを立 案し、普 及させることを目的とした団 体 。世 界 各 地の企 業、N G O、コンサルタ ント、会 計 士 団 体、事 業 者 団 体などのマルチ・ステークホルダーが参 画し、1 9 9 7 年 秋 から活動 。 ht t p: / / w w w . g lo b a lre p o rtin g .o rg /Ho me *2 GRIアプリケーションレベルにつきましては、下記URL(英文のみ) をご参照ください。 ht t p: / / w w w . glo b a lre p o rtin g .o rg /GRIRe p o rts/Ap p lica tio n L e ve ls/ W E B 参照 GRIガイドライン内容索引 お問い合わせ先 株式会社 大和証券グル ープ本社 CSR室 (2007年12月2日まで) 所在地 東京都千代田区大手町二丁目6番4号 電話番号 (03)3243-5992 eメールアドレス [email protected] URL http://www.daiwa-grp.jp/index.cfm 大和証券グループ本社は2007年12月3日に移転する予定です。 移転後のお問い合わせ先は下記にお願いいたします。 (2007年12月3日以降) 所在地 東京都千代田区丸の内一丁目9番1号 電話番号 (03)5555-1111(代表) eメールアドレス [email protected] URL http://www.daiwa-grp.jp/index.cfm 企画制作協力 株式会社クレアン この報告書は、有機溶剤等を使用しない「水なし印刷」で印刷し、 揮発性有機化合物(VOC)成分が1%以下の「大豆油インキ」を使用しています。 DAIWA SUSTAINABILIT Y REP ORT 2 0 0 7 52 大 和 証 券 グ ル ー プ 持 続 可 能 性 報 告 書 2 0 0 7 大 和 証 券グループ 持続 可能性報告書 B u i l d i ng S u s t a ina bl e S o c i e ty www.daiwa-grp.jp 間 伐 材 を 使 用して います わたしたちにできること 私たち大和証券グループは金融業務を営んでおり、他業種と比較して環境問 題を実感しにくいのが現状です。しかしながら、私たちは本書を含む各種報告 この51名の赤ちゃんたちが成人する20年後の未来は、 どんな社会になっているのでしょうか? 書をはじめ、目論見書、帳票類など非常に多くの紙を使用しており、紙を切り 自然あふれる地球と調和した、笑顔いっぱいの幸せな社会… 口にすることで、大和証券グループが取り組むべき環境問題が見えてくると考 サステナブル(持続可能)な社会を実現するために、 えます。発展途上国における森林保護と同様に国内の森林保護にも目を向け、 わたしたちは企業としての役割、大人としての責任を果たしていきます。 日本の山林の健全な成長を願って、今回の報告書には間伐材を用いました。 夢のある未来への思いを込めて、大和証券グループ社員の子どもたちの笑顔で表紙を飾りました。