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安全性向上へのスキーム(PDF:282KB)
ドライバーのスキルアップや安全への意識の向上を目指し、安全管理体制の確立やドライバーコンテス トの実施など、全社を挙げてさまざまな取り組みをしています。 安全管理体制 佐川急便では、経営の最重要課題として「輸送の安全確保」を掲げています。2006年10月、貨物自動 車運送事業法により「輸送の安全性を向上させる」ことを目的に運輸安全マネジメント制度が導入され ましたが、それに先駆けて2003年より、安全対策委員会を設置しました。 委員長には管理担当取締役が、副委員長、委員には取締役、執行役員、支社長、実運送を行うグループ 会社の代表取締役など経営幹部が、委員会を構成しています。委員会では安全会議を毎月開催し、安全 活動の進捗状況や、安全確保についてハード、ソフト両面からさまざまな対策を討議しています。ま た、支社、営業店の安全推進担当者による検討会も定例で開催し、現場の声を中心に安全対策の改善を 図っています。 現場においては、安全運転を徹底させるために、ドライバーの拠点となる営業店に専任の安全推進職を 配置し、ドライバーとのコミュニケーションを図り、安心して乗務できる環境整備を中心に、積極的な 安全活動を行っています。 研修施設の充実 佐川急便では、優良なドライバーを育成するた め、宮城・神奈川・愛知・香川の国内4カ所に、 運転実習ができる教習コースを備えた研修施設を 保有しています。見通しの悪い交差点など、住宅 地を模したコースを用いて、公道での安全運転に 役立つ指導を行っています。 ■全国に展開する教習施設 所在地 教習コー ス面積 教習車 宮城県(蔵王) 4,336坪 12両 神奈川県(綾瀬) 9,400坪 46両 愛知県(豊橋) 7,616坪 18両 香川県(瀬戸内) 636坪 6両 ※教習車は軽自動車を含む、AT車も導入 ライセンス制度により安全性を向上 車両事故を起こさないドライバーの育成を目指して、指導員の認定 を行う「佐川ライセンス制度」を導入しています。安全にかかわる ライセンスは、「上級SD※指導員」と「上級安全運転検定員」があ り、業務に精通した従業員の中でも特に知識・技術・指導力などが あり、試験に合格した従業員を「上級SD指導員」に認定し、OJT により新入社員をマンツーマンで育成しています。また、新入社員 の独り立ちの可否の見極めなどを行う重要な役割を担っているのが 「安全運転検定員」です。管理者やベテランの中から、専門的な知 識・技術に加え、優れた判断力を備えた従業員を「上級安全運転検 定員」として認定しています。このように「指導」と「見極め」の 機能を分離することで人財育成の充実を図っています。 2012年3月20日現在、SD指導員は8,597名(そのうち上級SD指 導員は3,869名)、安全運転検定員は2,381名(そのうち上級安全 運転検定員は349名)が認定を受けています。 上級SD指導員による研修の様子 ※SD=セールスドライバー® 国土交通省が開催する「航空保安セミナー」に協力 世界では現在でも航空機の安全を脅かすハイジャックや爆発物を使用した卑劣なテロ行為が頻発してお り、乗客が安心して航空機を利用するため、世界的にセキュリティが強化されています。 これは航空貨物についても同様です。特に航空分野は、そのネットワークにより諸外国と密接してお り、各国が協調し足並みを揃えて保安レベルの向上に取り組んでいかなければなりません。 このような中、SGホールディングスグループにおける航空貨物の保安に対する取り組みが高く評価さ れ、国土交通省が主催する途上国の航空保安関係者を対象とした「航空保安セミナー」の視察先とし て、佐川急便羽田空港営業所が選ばれました。 2012年2月、各国からの受講者が弊社施設をはじめ、X線検査装置などの設備、現場における航空貨物 の保安に対する取り組みを視察されました。このセミナーは、JICA※の制度を利用して来日し、日本 の優れた航空保安の取り組みを学ぶためのものであり、弊社への協力要請は前年に続き2度目になりま す。 ※JICA:独立行政法人国際協力機構(活動のひとつとして、開発途上国の自立と発展の支援に取り組んでいます) 視察団の方に、設備や施設について説 羽田空港営業所の設備や施設を、熱心 明する佐川急便羽田空港営業所スタッ に視察する参加者の方々 フ VOICE 航空保安に対する熱意を感じました 今回は二回目の航空保安セミナーで昨年同様、視察団の方々には、 施設、設備、また、X線検査装置での検査風景などを視察して頂き ました。 視察中は当社の航空保安に対する取り組みを非常に熱心に聞き入 り、説明の都度、質問が出るのですが、その回答に対して更に掘り 下げた質問が次々に出るなど、航空保安に真剣に取り組む姿に熱意 を感じました。 佐川急便 本社営業部 航空保安は、一国での取り組みでは当然成立っていきません。世界 各国の取り組みがあってこそ、テロを防止することができます。 今回の視察団の方々にも、当社の取り組みを参考に自国の航空保安 対策に役立てて頂きたいと思います。 また、航空保安に対する取り組みの視察先として当社が選ばれたこ とを誇りに思い、更なる航空保安対策の強化に取り組んでいきま す。 航空営業課 係長 渡邊 信夫 「第 5回 フォークリフト運転技能コンテスト」を開催 佐川グローバルロジスティクスでは、運転技術・点検技術の向上およびコンプライアンスの強化によ り、安全で安心な労働環境を確立していくことを目的に、2011年10月に、埼玉県のニチユオンサイト 研修センターにて第5回フォークリフト運転技能コンテストを開催いたしました。 物流事業を営む企業の責任として、「安全」を最優先事項として位置づけ、全従業員の安全・環境に対 する意識の高揚を図るために、2007年より毎年フォークリフト運転技能コンテストを開催してきまし た。 今大会では佐川ロジスティクスパートナーズを含む総勢26名の全国から選抜されたフォークリフトオペ レーターが、日頃培った運転技術と安全に対する意識を「学科競技(200点満点)」「運転競技(600 点満点)」「点検競技(200点満点)」の計1,000点満点で競い合いました。 表彰式の模様 コンテストの参加者たちは安全意識を 高く持ち、培った技術と知識を大いに 発揮 ■各部門優勝者 部門 氏名 所属支店 リーチ部門 鈴木 敢 北関東支店 カウンター部門 浅野 敬一 名古屋支店 備考 総合優勝(「 リーチ部門 」「 カウンター 部門 」における最高得点者) SASスクリーニング検査 佐川急便では、SAS(睡眠時無呼吸症候群)をはじめとする健康障害に起因する車両事故を防止する ため、2007年度よりドライバーを対象にスクリーニング検査を実施し、現在までに延べ10,482名が 受診しました。検査によりSASの疑いと診断されたドライバーは、専門の医療機関で精密検査を受診。 治療が必要と判断されたドライバーは、日々の点呼時または管理者による面談を実施するなど、定期的 なフォローを実施しています。今後も、定期的に全てのドライバーを対象に検査を実施していきます。