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11月

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11月
はじめに
毎日の現場。そこでは、誰も事故が起こるとは思ってもいません。
しかし、事故は突然起こります。ほとんどの事故は、 「なぜ、これができなかったのか?」、
と悔やむものばかりです。しかし、いくら後悔してもその事故が起こる前に時間を戻す
ことはできません。
そうならないためには、事故防止をどのように進めていけばよいのでしょうか?
毎日、緊張感を持ち安全意識を向上させることはわかっていても、それがなかなか難
しいのが現状ではないでしょうか。
事故発生の大敵は、マンネリです。
みなさんの現場の安全活動……ついマンネリになっていませんか?
そこで、その解決策として、月ごとに安全のテーマを決めることをおすすめします。
四季の移り変わり、年中行事、工事の発注時期や竣工時期など、1 年には流れがあり、
その時々にふさわしいテーマがあります。
毎月のテーマを掲げ、重点的に安全活動を行うことにより、現場の安全活動をより活
発化させましょう!
目次
はじめに …………………………………………………… 1
毎月の安全活動テーマ …………………………… 2 〜 27
安全衛生の主な月別年間行事 ……………………………… 28
建設業 月別データ一覧 ………………………………… 29
・月別 死亡災害発生状況(平成23~27年、5年間平均)
・地域別にみた 月別 平均気温/平均降水量/日の出・日の入時刻
現場の安全活動を活発化させるため、
毎月のテーマを決めてみませんか?
4月
………………………………………… 4
新人教育をしっかり行おう
5月
………………………………………… 6
比較的余裕のあるこの時期に、
機材、工具の正しい使い方を再確認しよう
6月
………………………………………… 8
雨の季節には、自然の恐ろしさを学ぼう
7月
………………………………………… 10
全国安全週間を迎え、気持ちを新たに
8月
………………………………………… 12
やはり夏は熱中症!
炎天下では疲労蓄積もこわい
9月
………………………………………… 14
敬老の日、高年齢者対策を考える
10 月
…………………………………… 16
いよいよ工事本格化!
死亡災害 No.1 は建築の墜落、土木の重機。
再確認しよう
2
11 月
………………………………………… 18
12 月
………………………………………… 20
1月
………………………………………… 22
2月
………………………………………… 24
3月
………………………………………… 26
工事本格化第 2 弾!
どこの現場も行うクレーン作業の事故対策を
頭に叩き込む
年末に向け慌しい時期にこそ、
現場の安全の盲点を知る
1 年の計は元旦にあり。
自分と周りの幸せを考える
冬はすべりやすい!
転倒災害に要注意
年度末は工期最優先?
それではいけない!
3
4月
April
新人教育を
しっかり行おう
年度初めは新入社員の季節です。
新しく始まる現場は、皆が新入社員といえます。
新規入場者教育がとても大切なことは言うまでもありません。
現場入場初日の
死傷災害が多発している
新しい現場は、どこにリスクがあるかよく
わからず、危険が一杯です。
平成 25 年度の国土交通省の直轄工事
においては、現場初日の就業者の被災
者が極めて多いことがわかります(右図)
(平成 26 年)
出所 : 国土交通省「安全啓発リーフレット」
若者の危険感受性の低下が
叫ばれている
成熟社会は日常の危険が少なく、若者の危
険感受性は低下する傾向にあります。ただ、
今の若者は学ぶ意欲が高いので、しっかり
とした安全教育で、それをカバーします。
4
危険感受性が低い若者
まず、
「安全第一」を教える
1906 年、アメリカの US スチール社が最初に安全第一を唱えました。
EH ゲーリー会長が経営方針を、
「安全第一、品質第二、生産第三」と改め安全を最優先し
たところ、品質も生産も向上した素晴らしい、他の模範となる会社になりました。
保護帽
大切なのは、正しい服装。
そして、現場に立つ心構え
作業に適した服装は安全の基本。
また、
その
人の仕事に対する心構えを表します。正し
く着用しましょう。
また、現場に立つ心構えも重要です。
「現
そで口はしめる
安全帯
場は自分の作品」という意識を常にもち、
自分の仕事の「でき映え」に心を配り、自
分の仕事に自信をもてるよう精進します。
作業着は清潔に
安全靴
安全には
良好な人間関係が
欠かせない
現場をうまく進めるためには、現場関係者の
良好な人間関係を構築することが大切です。
みんなが仲間であるという意識を浸透させ、
現場全体のよい雰囲気づくりに努めます。
5
5月
May
比較的余裕のある
この時期に、
機材、工具の正しい使い方を
再確認しよう
年度末の忙しさも一段落するこの時期に、よく使う機材、工具の正しい使い方をおさ
らいし、普段の自分のやり方を見直してみましょう。
建設業では、脚立、はしごからの墜落死亡災害が、あまりに多発しています。
工場、プラントでも同様の傾向です。正しい使い方を理解しなければなりません。
脚立
正しい使い方
● 設置場所付近を片付け、水平に設置
● 開き止めは必ず両方かける
● 道具等を持って昇降しない
● 脚立を背にして降りない
● 反動を受ける作業では片側に乗る
● 両足がそろうので天板に乗らない
● 身を乗り出して作業をしない
6
はしご
繰り返し発生する
原因は何?
はしごを正しく
設置していない
はしご上で作業をして
バランスを崩す
靴底に泥が付いたまま、
はしごを昇降し滑る
手に資材等を持って
昇降する
不注意で墜落する
再発防止策は?
はしごを正しく設置する(右図)。
はしご上では作業しない
靴洗い場を設置する
手に何も持たず昇降する
セーフティーブロックを使用する
グラインダー
グラインダー災害の特徴はルール違反が大半を占めることです。
「まあ大丈夫だろう」と危険を軽視しルール違反を犯す。それではいけません。
ルール違反1
鋸歯に変える
ルール違反 2
飛散防止ガイドを外す
ルール違反 3
保護メガネをしない
回転数が格段に速く、
非常に危険
丸ノコ
労働災害のパターンは、①
事故例
対策例
材料が跳ね上がり被災。
材料を固定し、正しい姿勢で
丸ノコが突然暴れる、②材
料が跳ね上がる、③回転羽
に手を入れるなどです。
安全カバーは外さない。材
料は固定する。回転羽に物
が詰まっても完全に停止する
までは手を近づけない。こ
れら基本ルールを守ります。
7
6月
June
雨の季節には、
自然の恐ろしさを
学ぼう
時間 100mm の集中豪雨も珍しくないなど、最近の異常気象は大変です。
台風、突風、竜巻、落雷等、自然の恐ろしさを学ばなければなりません。
集中豪雨(ゲリラ豪雨)
発達した積乱雲がもたらす大雨は、
雷を伴って短時間に狭い範囲で激
しく降ります。過去には、河川の急
な増水で 4 名の作業員が流された
死亡災害、下水管内の急な増水で
5 名の作業員が流された死亡災害
等が発生しています。
写真提供 : 国土交通省九州地方整備局
落雷
死亡災害事例
雷 鳴 が 近 づ いてきたの
で、手分けして作業中止
を指示していたが間に合
わず、作業員1人が落雷
にあった(26 歳、死亡)
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