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アパレル物流における 海外縫製工場から日本の店頭までの 輸送手段の
アパレル物流における 海外縫製工場から日本の店頭までの 輸送手段の全体最適化による環境物流の設計 2007年6月22日 住金物産株式会社 SCM推進部 －0－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 本日お話しさせていただくこと 平成18年度『グリーン物流パートナーシップ推進事業モデル事業』における 「輸送手段の全体最適化による環境物流の設計委員会」の報告書から ● 本事業の背景 ・ アパレル物流の変貌 ・ 住金物産繊維カンパニーの主なビジネスモデル ● 本事業 ・ 推進体制 ・ 従来物流モデル（物流フローと問題点） ・ 新物流モデル（物流フローと期待効果） ・ 経路計画システムについて ・ 経路計画システム～デモ ● まとめ －1－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 アパレル産業の変遷 １９７０年代は平和だった・・ コストを求めて海外生産へシフト・・ 世界中に広がる工場へ 指示、生産管理 国内工場と電話で連絡 簡単には行けない 距離感 最悪、車で工場に 駆けつければ 緊急事態には対応可能。 あふれる トレンド情報 国内なので トラックで簡単に出荷 複雑な国際物流 物があれば売れた時代 －2－ 移り気な消費者 All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 住金物産繊維カンパニーの主なビジネスモデル 平成18年度 グリーン物流パートナーシップ推進事業モデル事業 得意先指定倉庫 全国店舗へ 店舗別に仕分け 青島 東京 大阪 下関 OEM生産 上海 年間約１億点 物流業者 住金物産 CO２削減 ｱﾊﾟﾚﾙ 企業 －3－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 ■ 本事業推進体制 経済産業省 経済産業省 商務情報政策局 商務情報政策局 商務流通グループ 流通・物流政策室 事務局 事務局 オブザーバ 住金物産 株式会社 株式会社 阪急交通社 経済産業省 製造産業局 繊維課 日本アパレル産業協会 輸送手段の全体最適化による 輸送手段の全体最適化による 環境物流の設計委員会 環境物流の設計委員会 顧問：早稲田大学吉本一穗教授 SCM推進部長 山内秀樹 委員長：住金物産株式会社 委員長：住金物産株式会社 通関事業者 WG WG システム開発 WG 長：トレーディア支店長代理大桃信義 住金物産 株式会社 株式会社 阪急交通社 トレーディア 株式会社 株式会社 近鉄エクスプレス 関光汽船 株式会社 WG 長：富士通総研 研究開発部主任研究員山根審治 住金物産 株式会社 株式会社 株式会社 －4－ 株式会社 富士通総研 メタリテール ・コンサルティング エスビックス All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 従来物流モデル ● 短納期、小口納品、分割納品 ー 季節変動や流行の影響を受けやすく、需要予測が難しいアパレル商品のリスクを回避するため ー ● 国内指定物流センターへの集約。 ー 品質検査・店舗配分作業のため ー 中国 縫製工場 日本 物流センター 中国港／空港 国内港／空港 （関東） 縫製工場 物流センター 中国港／空港 最終消費地 （小売店舗等） （関東） 国内港／空港 （関西） 指定 物流センター 検品・検針・ 店 別配分の実施 最終消費地 （小売店舗等） （関西） 最終消費地 （小売店舗等） （九州） 荷主事業者 アパレル事業者 積載効率の悪い多頻度輸送 ■ ■ 国内長距離輸送・横持輸送 航空機の使用頻度増 ■ －5－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 従来物流モデル トラック による 長距離輸送 CO2 ● 検品・検針 CO2 青島 ● 店舗向け配分 CO2 東京 大阪 アパレル企業指定倉庫 下関 CO2 納期尊守 の為 長距離輸送 各工場との契約単位 での船積み 上海 CO2 短納期 対応の為 航空機利用 CO2 CO2 CO2 小ﾛｯﾄ・分納 対応の為 多頻度輸送 －6－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 従来物流モデル 問題点 CO2 積載効率の低い多頻度輸送 CO2 航空機の利用頻度増大 CO2 国内長距離輸送・横持ち輸送 CO2 アパレル企業指定倉庫への一極集中納品 －7－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 従来物流モデル リードタイムにおける問題点 全体のプロセスが可視化されていないため、各拠点毎のプロセスに要する時間 （作業時間、輸送時間）にかなりのリスク・バッファ（余裕）が生じていた。 需要変動（市場動向）に対応した商品供給実現のため、 引きつけた生産開始（短納期生産・配送） 縫製工場 海外 物流ｾﾝﾀｰ 出航港倉庫 （CY,CFS) 着港地倉庫 事前入荷情報の不備の為、 作業待ち時間発生 消費地倉庫 店舗 遅延リスク回避のために必要以上に早い納期設定 ・納期遵守のための高コスト輸送手段の利用( 飛行機） ・店舗納品予定日まで消費地倉庫で保管（滞留） －8－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 新物流モデル ＳＣＭの高度化とグリーン物流への応用 ● 品質検査・店舗配分作業を海外にて完了 ● 最終消費地の店舗に近い港への船積み 中国 日本 納期バッファを考慮して貨 物を集約し、 中国で店別配分まで実施 国内港／空港 （関東） 縫製工場 物流センター 中国港／空港 国内港／空港 （関西） 縫製工場 国内港／空港 （九州） クロスドック 指定 物流センター （関東） 最終消費地 （小売店舗等） （関東） 指定 物流センター （関西） 最終消費地 （小売店舗等） （関西） 指定 物流センター （九州） 最終消費地 （小売店舗等） （九州） 荷主事業者 アパレル事業者 積載効率向上による輸送頻度削減 ■ ■ 国内長距離輸送・横持輸送の削減 モーダルシフトの実現 ■ －9－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 新物流モデル ＳＣＭの高度化とグリーン物流への応用 最終目的地決定 店舗配分 検品 集約 CO2 最終消費地＝店舗に 近い最適港へ CO2 CO2 大阪 東京 最適港揚げにより 国内長距離輸送・ 横持ち輸送の削減 博多 物流センター 上海 集約による 積載効率向上 納期を遵守しつつ モーダルシフトを実現 －10－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 新物流モデル ＳＣＭの高度化とグリーン物流への応用 期待効果 日本で行っていた品質検査・店舗別配分を中国の物流拠点で行うことにより、 中国からの輸出時点で最終消費地の店舗立地に応じた最適港揚げが可能 CO2 積載効率向上による輸送頻度の削減 CO2 国内長距離輸送・横持ち輸送の削減 CO2 モーダルシフトの実現 －11－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 新物流モデル ＳＣＭの高度化とグリーン物流への応用 阻害要因 ～ リードタイム面の対策 各プロセスの必要時間、スケジュール情報などを収集・共有し可視化 ▼ プロセス毎のリスク・バッファ ⇒ サプライチェーン全体でのリスク・バッファ プロセス① 現状物流モデル 全体作業時間（現状） 必要時間 バッファ プロセス② 全体作業時間（現状） 必要時間 プロセス③ 全体作業時間（現状） バッファ 必要時間 バッファ 新物流モデル バッファ バッファ バッファ 制約条件（ダイヤ）にて タイムスケジューリング 各プロセスへ バッファ振分け リードタイム短縮 －12－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 物流プロセスモデリングでの検討 ■ 制約条件・阻害要因の検討 現状物流モデル ■ 契約単位の配送ロット 新物流モデル ■ 最終納品先別配送ロット 《実現要件》 ・海外での店舗別配分。 《阻害要因》 ・小ロット化に伴う輸送効率低下 ・ｅｔｃ 輸送単位の小ロット化 －13－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 物流プロセスモデリングでの検討 ■ 小ロット化に伴う輸送効率低下の回避 同一仕向港荷物の集約化 《現状物流モデルで最適地着港配送をした場合》 《新物流モデル》 《阻害要因》 積載便集約 ・多契約の多目的港向け計画 ⇒ 計画の煩雑化 集約化による 積載効率向上 ・ｅｔｃ 積載便集約 店舗指定納期での配送 －14－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 新物流モデル ＳＣＭの高度化とグリーン物流への応用 ▲ ▲ ▲ 最適化エンジンの必要性 キーファクター 到着地点の異なる荷が複数存在し、輸送方法やコストなど考慮すべき要素が膨大なとき、 その出発地点から最終消費地の店舗までへ物流工程で、CO2排出量やコストを最小化 できる経路はどれなのか・・・ >>計画立案に利用する要素の増大<< 輸送計画時点で、複数契約の各数百に及ぶ店舗への 最終店舗納期までも考慮しなければならない。 従来のように来た貨物を ただ船積みするだけではだめ。 経験と勘に基づく 計画では無理。 各プロセス上のリードタイム、 ダイヤ、リスク・バッファ、積載率、 コスト、CO2排出量を考慮したルート・・・ ▼ コンピュータを使った システム化 最適化エンジンの必要性 ▼ 最適な経路計画 －15－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 新物流モデル ＳＣＭの高度化とグリーン物流への応用 経路計画システム ～ Green Logistics Planner －16－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 新物流モデル ＳＣＭの高度化とグリーン物流への応用 経路計画システム ～ 計画範囲 －17－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 新物流モデル ＳＣＭの高度化とグリーン物流への応用 経路計画システム ～ 登録マスタデータ例-1 区間マスタ 区間マスタ 区間マスタ 区間マスタ 区間マスタ 海外港・空港マスタ 物流センタマスタ （物流センタ～積地） （積地～揚地） （揚地～倉庫） （揚地～倉庫） （倉庫～店舗） ・地点コード ・地点コード ・出発物流センタコード ・輸送手段 （倉庫間） （倉庫間） ・出発倉庫コード ・港・空港名 ・物流センタ名 ・出発物流センタ名 ・船・便コード （トラック） （鉄道） ・出発倉庫名 ・到着港・空港コード ・船・便名 ・出発地点コード ・鉄道コード ・到着店舗コード コストパターンマスタ ・到着港・空港名 ・出発港・空港コード ・出発地点名 ・鉄道名 ・到着店舗名 ・コストパターン ・所要時間 ・出発港・空港名 ・到着地点コード ・出発地点コード ・出発時刻 ・料金体系 ・距離 ・到着港・空港コード ・到着地点名 ・出発地点名 ・到着時間 店舗情報マスタ ・最大積載量 ・到着港・空港名 ・所要時間 ・到着地点コード ・距離 ・地点コード ・積載率 ・CUT日 ・距離 ・到着地点名 ・最大積載量 ・店舗名 ・CUT時刻 ・回収時刻 ・積載率 ・受入可能時刻（自） 出荷情報（ヘッダ） ・出港日 ・到着時刻 ・受入可能時刻（至） ・契約No.本番 ・出港時刻 ・トラック距離 ・受入可能時刻２（自） ・契約No.枝番 ・入港日 ・鉄道距離 ・受入可能時刻２（至） ・契約日 ・入港時刻 ・トラック最大積載量 ・シッパーコード ・引取日 物流加工倉庫マスタ ・トラック積載率 総合結果 ・受入可能時刻３（至） ・シッパー名 ・引取時刻 ・地点コード ・積載コンテナ数 ・総物流コスト ・地域コード ・建値 ・距離 ・物流加工倉庫名 ・積地～揚地間コスト ・地域名 ・代表品名 ・通関業者コード ・休日 ・揚地～倉庫間コスト ・得意先コード ・通関業者名 ・受入可能時刻（自） ・倉庫間コスト ・得意先名 ・積載コンテナ種別 ・受入可能時刻（至） ・倉庫～店舗間コスト ・決済条件 ・積載コンテナ数 ・仕切り時刻 ・1枚あたりコスト ・暫八対象区分 ・コストパターン ・地域コード ・総CO2排出量 ・作業有無区分 ・ホットデリバリー ・地域名 ・国内CO2排出量 ・受入可能時刻３（自） ・庫内作業時間 －18－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 新物流モデル ＳＣＭの高度化とグリーン物流への応用 経路計画システム ～ 登録マスタデータ例-2 －19－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 モデル事業実験について 旧事業モデルと新事業モデルのCO2排出量と物流費について比較。 住金物産と取引のあるアパレル事業者主要5社（A～E社）を対象に、 2006年11月1日～30日、2007年1月16日～31日、 の実際の輸送貨物データを元に『経路計画システム』で計算。 １社に関しては、実際の出荷情報・配分情報を基礎データとする。 ４社については、実在する店舗分布に基づいて仮想配分情報を作成して行った。 契約件数 ： 262件 枚 数 ： 210,307枚 容 積 ： 687M3 重 量 ： 91,584Kgs 輸送トンキロ当たりのCO2の排出原単位については、 経済産業省・国土交通省 「ロジスティクス分野におけるCO2排出量算定方法共同ガイドラインVer.2.0」を用いる。 －20－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 モデル事業実験について ■ 経路計画システム ～ 入出力データフロー フォワーダー 本システム その他マスタ 海外物流システム その他計画情報 開発範囲 入力 総合指標 コストパターンマスタ ＋ 入力 コスト or 取り込み エンジン 計画対象コストパターン 結果の微調整 or 取り込み 経路結果 パターン 予定 情報 計画対象時刻距離運賃情報 入力 or 取り込み ダイヤ 情報の 情報 付加 時刻距離運賃マスタ 計画対象 出荷情報 出荷情報 配分パターンマスタ 配分パターンとの マッチングにより配分 入力 or 取り込み 入力 or 取り込み フォワーダー 営業 住金物産 契約情報 FAX情報 情報の付加 配分パターン （物流システム） －21－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 ■ 経路計画システム ～ Green Logistics Planner HHHHHH デモをご覧下さい。 HHHHHH －22－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 モデル事業実験について ■ 経路計画システム ～ 実験結果について －23－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 ■まとめ アパレル国際物流において、最終消費地である店舗の所在地を考慮したサプライチェーン全体 の計画を横断的に行うことにより、物流費の増加させることなく、CO2排出量を大 幅に削減できる可能性を示せた。 ● 物流費削減＋CO2削減＝可能 ● ベースカーゴ ● サプライチェーン全体の取組みが不可欠 －24－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部 ご清聴ありがとうございました。 住金物産株式会社 SCM推進部 SCM推進ｸﾞﾙｰﾌﾟ 部長 山内 秀樹 SCM担当ﾏﾈｰｼﾞｬｰ 丸子 淳一 －25－ All Rights Reserved, Copyright 2007 © 住金物産株式会社 ＳＣＭ推進部