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本編(PDF形式:387KB
1.第1章 はじめに について(3項目)
本市の考え方
1
(目 的)
第2次金沢交通戦略(案)の理解を容易にするため、新金沢交通戦略(平成19年3月)のフォローアップ結果を本文中に明解に示すことが必要。
新しい交通システムは、新たな都市像である「世界の『交流拠点都市金沢』」に最もふさわしいLRTを選ぶべき。
現行の戦略である新金沢交通戦略による取り
組みでは、歩けるまちづくりの推進や自転車走
行環境の改善など、主にまちなかゾーンにおい
て一定の効果があったものの、引き続き、公共
交通の利用促進が必要であることなどの課題を
把握しました。こうした課題を解消することも本戦
略の目的であることから、その旨を本文中に記
載させていただきます。なお、現戦略のフォロー
アップの詳細については、資料編に添付させて
いただきます。
その他いただいたご意見は今後の施策の参考
とさせていただきます。
2
(計画期間)
本計画の目標年次を平成34年度末とし、時代の変化に応じて内容を見直すものとするとあるが、平成34年度末まで7年しかなく、
着実に進めるためには基本的施策を見直す時間的余裕はない。時代の変化を十分に想定して計画を立案し、早急に実現すべき。
平成28年度以降、公共交通網の再構築及び歩
行者と公共交通優先のまちづくりを目指し、国の
制度に基づいた公共交通網形成計画の策定
や、新しい交通システムの選定など、本戦略の
具現化に向けて着実に取り組んでまいります。
(策定の背景)
金沢ならではの視点が弱い。新幹線の「二次交通の充実」の必要や道路や港湾の整備状況等、外在的、物理的条件の個別性を除けば、どの地方都市においてもほぼ同じ文章で通
用する内容になっている。「急速な高齢化」が進み、「自動車を運転できない高齢者」が増えたので、「住民の移動手段の確保」が必要になるという事情についても同様。
金沢市は文化都市である。都市交通の側面においても、文化的に成熟した都市にふさわしく、“脱クルマ依存社会”の追求を掲げ、活力のみならず洗練を感じさせる都市(道路)空間
の創造をめざし、そして、市民の移動に関わる“生活の質(quality of life)”を向上させる必要の高まりを、「背景」の一つとして書き加えるべきではないか。
“市民の文化意識の高さ”を金沢市の最大の個性とすれば、個人の私的都合が優先されがちなクルマ依存の交通行動、およびそれに規定される生活様式(ライフスタイル)は見直さ
れて然るべき。その必要を示唆することをためらう理由は、特にない。
“自動車を運転できる大多数の市民”こそが、日常の交通行動を変えねばならない時代に至っている、なぜなら、地域コミュニティという公共の場におけるフェイス・トゥ・フェイスの密度
の濃い交流に価値を見出す成熟した社会を迎えつつあるから――。そんな背景事情の説明が、金沢市の最新の交通戦略に、その文化都市の特徴を表すものとして書き込まれてもい
い。
策定の背景として、金沢ならではの視点につい
てふれることは重要であるため、本文中に盛り込
むこととします。
その他、いただいたご意見は今後の施策の参
考とさせていただきます。
2.第2章 基本方針について(8項目)
本市の考え方
1
(公共交通ネットワークのイメージ)
基本的な手順はよいと考える。が、新しい交通システムの導入は市の公共交通ネットワークの背骨を造る、
本交通戦略の最重要施策といえる。後述するように、新しい交通システムの開業までを本交通戦略(2022年度)の最終目標として頂きたい。
それが無理であれば、交通システムの開業目標年次を明確にして頂きたい。
2
p9に「公共交通ネットワークのイメージ」で新しい交通システムのイメージが長期的とされており年次が示されていない。一方、P79では長期目標:平成44 (2032) 年度末と示されてい
る。新しい交通システムの導入は本戦略の重要な柱であるため、完成・開業までを本戦略の最終目標とすることを望む。それが無理であれば、長期目標として、遅くとも10年後の平成
38年までには完成する計画とし、完成目標年次を明確にすべきと考える。
3
p16 に「第2次金沢交通戦略」が目指す未来のすがた が示されているが、本戦略の重要な柱である新しい交通システムの完成年次を図に示すべき。
本戦略の目標年次は、上位計画である「世界
の交流拠点都市金沢重点戦略計画」と整合性を
図るため、平成34年度としたものです。
新しい交通システムについては、平成28年度
以降、専門家を交えた検討組織を設置し、機種
やルート選定等の検討を進めることとしていま
す。新しい交通システムの完成(開業)年度は、
機種やルート等によって異なるため、本戦略にお
いて明示することはできないと考えます。
その他、いただいたご意見は今後の施策の参
考にさせていただきます。
3
(公共交通ネットワーク)
p5に以下のような課題が掲げられている。
・バスシステムの導入などにより公共交通利用者全体の減少傾向に歯止めがかかりつつあるが、利用者増加の取組が必要
・定時性向上等のための公共交通の利用環境の向上が必要 ・都市構造の変化に対応する交通体系の再構築
・まちなかへのアクセス性を高める交通体系の強化 ・北陸新幹線開業に伴う都市交通利用環境の改善
4
また、資料編p43には「現況と課題のまとめ」として、以下が掲げられている。
・中心市街地の活性化と定住促進に寄与する交通体系の構築 ・土地利用と交通が連携したまちづくり(都心部の拠点性)誘導の展開
・鉄道、バス、車の連携による交通環境の改善(シームレス化、パーク・アンド・ライドの充実)
・都心部の求心性を向上させる公共交通軸の明確化 ・首都圏からの交流人口増加に伴う交通環境の向上
さらに本節には、「本市の都心軸には、公共交通ネットワークの幹となる、利便性が高く、来街者にわかりやすく、景観的にも優れる『新しい交通システム』の導入を目指す」
との記述がある。
これまで、新しい交通システムとしては、LRT、BRT、地下鉄等が選択肢として検討されてきた経緯があるが、
上記の課題をすべて解決でき、かつ方針を満たすシステムはLRTのみではないかと考える。
5
6
7
8
具体施策である「マイカーの流入抑制」及び
「公共交通の利用促進、意識啓発」は、いずれも
欠かせない取組であると考えています。マイカー
(マイカーの流入抑制)
の流入を抑制するためにも、まず何よりも市民の
「マイカーの流入抑制」を「重点施策」に格上げすべき。「新しい交通システム」の導入は「マイカーの流入抑制」とセットでなければ実現せず、両者は表裏一体という意味で同程度の重 意識啓発が重要と判断し、「公共交通の利用促
みをもつため。
進、意識啓発」を重点施策に位置付けるととも
に、様々な視点から利用促進に取り組んでまい
(公共交通の利用促進、意識啓発)
ります。
「公共交通の利用促進、意識啓発」を「重点施策」に格上げすべきではないか。
本戦略案は、「新しい交通システム」の導入には「最大かつ必須の条件である市民の『公共交通の利用拡大』」と「車線削減のための対策(自動車流入抑制や交通処理)と、それにつ
いての市民の合意形成が必要不可欠」と述べている。そうであるなら、比較的速やかに実行が可能で、その必要が極めて高い(「公共交通の利用促進」への)「意識啓発」は、論理的に その他、いただいたご意見は今後の施策の参
考にさせていただきます。
いって「重点施策」でなければならないのではないか。
「表 第2次金沢交通戦略施策一覧表」のうち、4.歩行者と公共交通の優先において、(3)マイカーの流入抑制 は、歩けるまちづくりの推進において最も直接的で費用対効果の高い
施策であり、重点施策とすることが望まれる。
若者にマイカーから公共交通への転換を促しても、公共交通に対して、乗ることが「ダサい」というイメージがある(特にバス)。戦略案では需要や供給の予測などの工学的な計算はさ
れていると思うが、イメージ戦略や心理学的見地からも検討が必要。
3.第3章 具体的な施策 について(58項目)
1
2
3
4
前期(H28-30)
・地域公共交通網形成計画(法定計画)策定のための法定協議会の委員を人選し、発足させる。
・法定計画策定調査の補助金を申請し、第二次金沢交通戦略をベースとして、法定計画の素案を作成する。
・専門的な検討組織による課題の分析、対策の検討、システムの選定は、上下分離方式などの運営方針の協議は、
法定協議会に専門部会を設け、法定計画に位置づけることを前提に実施する。
・市民検討会やシンポジウムも法定協議会主催とし、新しい交通システムの導入に向けた評価につなげる。
・法定計画の策定とともに、市としてLRT導入を公式表明し、運営方針を決定する。
・法定協議会主催で、LRT導入空間確保に向けた交通実験を開始する。
・法定協議会で交通実験の結果を評価し、導入空間確保と暫定バス路線計画案を策定する。
5
後期(H31-34)
・前期の交通実験で導入空間は確保されるため、導入が決まればすぐに設計や工事に着手でき、4年あれば開業は十分可能と考える。
・国の交通政策基本計画では、軌道運送高度化事業(LRTの導入)の件数について、
H32年度を区切りとした数値目標を掲げている。それまでに、法定協議会で軌道運送高度化実施計画を策定し、
LRT導入空間の測量と実施設計を行い、軌道運送高度化事業の認定を受ける。
・LRT導入空間の道路占用許可手続を行い、道路を占用する。
・工事中の暫定バス路線計画を策定し、暫定再編を行い、LRTの工事に着手する。
・2022年度末にLRTが開業、バス路線の本再編を実施する。
ッ
1
交
通 地下鉄やモノレールには、次のような問題がある。
ネ ①乗降に上下移動が必要で、バリアフリーという時代の要請に応えられない、②高速性、速達性が高くても、他の交通機関への乗り換えに時間がかかる、③地下や高架の
6
ホームに人が集まっても、商店街に面する路上に賑わいが生まれない、④道路容量が変わらず、したがって車の流入が減らず、青空駐車場の転用等の土地利用の高度化を図り
ト にくい、⑤莫大な建設費・運営費が都市経営の重荷になる、⑥モノレールの場合、都市景観を大きく損ねる。
ワ これらの点からみて、地下方式も高架方式も、人にも街にも環境にもやさしいシステムとはいえない。
ー
7
ク
の
再
構
築
専用の走行路をもたないBRTは、「新しい交通システム」と呼ぶべきではない。車線を削減しないため、自動車交通の抑制効果は小さく、渋滞に巻き込まれて定時性が保てなく
なる事態が予想される。都市機能の集積にもめざましい効果は期待できない。
“都市交通システム”として完成度の低いこの種のBRTが選ばれた場合、本交通戦略の「基本的考え方」が実現されず、諸施策の実効性が確保できなくなる可能性が極めて高
くなる。
8
(新しい交通システムの導入に向けた条件整備)
新しい交通システムの選定においては、新システムに求める機能を明確にしたうえで、比較評価指標を定めるべき。
9
都心軸だけでなく公共交通重要路線の中でも利用者が特に多い路線では、車両の揺れが少なく乗降時の段差と傾斜がほとんど無く、車椅子、ベビーカー、高齢者が安全かつ
容易に乗降できる軌道系の新交通システムLRTの採用を積極的に検討すべき。
10
長期目標値を大きく掲げ、導入効果が大きい新しい交通システムを選定されることを期待。
11
(専門的な検討組織)
金沢にふさわしい「新しい交通システム」を選定するには、都市交通政策の分野での世界最先端の成果を土台として、文化都市の個性を反映した議論を展開してほしい。
そのためには人選が極めて大事であり、わが国でトップクラスの専門家の招聘が必要。地上方式を優先的に検討するのであれば、基本性能の高いLRTについて詳しい学識者
を選ぶのが合理的。
基準としては、全国各市町の交通計画の立案に関わり、現場の実務感覚を理解しうること、世界の都市交通政策の最新の動向に明るく、“世界水準”を金沢で実現する意欲の
あること、を重視すべきではないか。
高い目標を共有しつつ、あくまで政策本位で、公明正大に議論を重ねてほしい。
12
「新しい交通システム」の事業目的は、「まちなかの活性化や集約型都市の形成、環境負荷の低減に寄与し、まちの魅力と拠点性を高め、人の交流を促す」ことである。
この至極まっとうな目的を達成するためなら、数百億円、システム次第で1千億円超の費用がかかっても、長期を見据えた公共投資として戦略的に考えれば、必ずしも“巨額”と
は思わない。
ただし、投資効果について、市民が納得しうる根拠を「専門的な検討組織」が示すべき。その際、事業の採算性(赤字の有無)に過度に囚われず、貨幣換算の困難な項目を含
め、長期にわたる“社会的便益”を重視してもらいたい。議論の内容は、関連資料とともに随時、ホームページ上で公開してほしい。
13
(新しい交通システム)
「集約都市形成計画」と本交通戦略を一体化し、「『土地利用』と『公共交通』の両輪の施策の展開によるまちづくり」を大胆に行うことを期待する。
両者を媒介し、有機的に連携させる最も重要な存在が、「新しい交通システム」です。「都市機能を緩やかに変化させていく」ための起動力として、早期実現を望む。
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15
16
本市の考え方
本来、金沢のような中核都市の都心軸ならば、北陸本線級の輸送力を持つ本格的な交通インフラが必要である。できれば仙台のような地下鉄整備が望ましいが、最低限でもモ 新しい交通システムの導入に向けて、平成28
ノレールやLRTのインフラが必要だ。BRT導入の提案もあるが、これはインフラ整備ではなくあくまで車両の改善に過ぎない。また輸送力やアピール力が弱いので、集客効果に 年度以降、専門家を交えた検討組織を設置し、
期待ができない。100年、200年と残すであろう都心軸への交通機関はコストだけで考えるべきでない。「安かろう悪かろう」の中途半端なシステムは避けるべきである。
今回いただいたご意見も参考にしながら、金沢
に相応しい機種・ルートの選定や、交通結節点
新しい交通システムは、北陸鉄道石川線など既存の鉄道線との相互乗り入れが可能なものを標準設計として検討することが望ましい。北陸新幹線福井延伸後のIRいしかわが の位置、規模等の検討を進めてまいります。そ
の検討内容については、公開することを考えて
運営する北陸本線についても、特急優先路線から地域密着路線への転換が見込まれるため、同様に金沢都心軸への乗り入れを実施すべきである。
います。なお、機種の選定等に際しては、コスト
面も重要な判断基準の一つであると考えていま
公共交通の利用促進は行政だけではだめで、大半の利用者というべき市民や住民の支持がなければ続かない。交通やまちづくりに取り組む市民グループと共にやっていく姿 す。
勢が必要である。特に、都心軸への新しい交通システムについては、導入前には意見交換など行政と協働で検討を行うとともに、導入後にもサポートグループとして協働で利用 新しい交通システムの選定等にあたっては、市
促進に取り組んでもらうことが必要ではないか。
民の皆様の理解は不可欠であるため、フォーラ
ムや市民説明会等を開催し、広く意見を聴くとと
金沢駅と金沢港を結ぶルートには、ほとんど住民がいない。住民のためよりお役所優先? 県庁と出先官庁、それを取り囲んでいる、各種天下り団体、巨大企業の営業所、何故 もに、理解を深めるため、分かりやすくイメージし
やすいものを提示することを検討してまいりま
既設の浅野川線や石川線と新しい交通システムを繋がないのか?
百万石通りは狭いのでLRTの複線化は無理。百万石通りの内回りの単線にして、富山のようにループにする。石川線から直通で野町、香林坊、兼六園、武蔵経由で金沢駅、金 す。
また、公共交通の利用促進にあたっては、市、
沢駅から折り返しで、武蔵、香林坊、野町、浅野川線からは直通で武蔵、香林坊、兼六園、武蔵経由でループすれば、ダブルループの完成。乗り換えも同じホームで可能。
線路の位置は歩道に隣接させ、同方向のバスレーンと共用させる。もちろん逆方向のバスレーンもバスの運行時間帯常時自家用車の侵入を禁止する。自家用車には1レーン 市民、事業者等が一体となって取り組むべきで
あると考えます。そのための市民団体等による
のみなので、タクシーの違法駐車等が出来なくなる。
自主的・自発的な活動は有意義であると考えて
います。
その他のご意見は今後の施策の参考とさせて
(新しい交通システムの導入に向けた条件整備)
いただきます。
p19,p20にこれからの新たな取組として、骨子案になかった「上下分離方式などの運営方針について交通事業者と協議」が加わり、
平成30年まで運営方針をとりまとめることを明記し、これまでの計画より実現に向けて一歩踏み込んだことを評価したい。
「中核都市における新・交通システム研究会」における研究活動、新しい交通システムの導入に向けた制度改正への働きかけについても、
取組の継続に期待するところではあるが、p2や資料編p65~に記載されている通り、公共交通に関する基本的諸制度は2014年に大きく変更されている。
新しい交通システムの導入検討を進めつつ、制度改正を働きかけるためにも、
現行の制度をフルに活用して進めることが大前提と考える。具体的には以下のように進めて頂きたい。
クルマ社会に染まった地方都市では、市街地のコンパクト化は、思い切った施策なしには緩やかにさえも進まないのが現実。その意味で、起動力は強いに越したことはなく、「新
しい交通システム」を道路上に設定するのであれば、基本性能に優れたLRTがより効果的、効率的であると考える。都市型サービス産業や飲食業、各種専門店を集積させ、都心
の求心力を高めるという意味でも、軌道系の優秀さは世界中で証明されている。
「新しい交通システム」の選定は、金沢市の将来にとって極めて重い意味をもつ。簡単に妥協せず、数十年後の都市像を見据え、努力すれば可能な最も高い成果を追求しても
らいたい。
地下や高架のシステムを導入した場合、既存の鉄道との直通運行が困難または不能になる。IRいしかわ鉄道との相互乗り入れ(トラムトレイン)の実現はほぼ無理になる。北鉄両
線の存廃問題が再び起こるのも避けられない。
そもそも、地下や高架の方式は、将来的に同じシステムでの路線ネットワークを拡張する可能性を、事実上、閉ざすものである。
地下鉄やモノレールが未だ「新しい交通システム」の候補に残っているのは、「車線削減」の困難を慮ってのことと思われる。短期的にみれば、「車線削減」の是非をめぐる「合意
形成」を回避できるメリットがあるが、都市交通の問題は、本質的にいって、限られた空間を不効率に使う自動車交通の増大にあるのであって、車線の数(の少なさ)や道幅(の狭
さ)にあるのではない。また、自動車交通の増大が市街地の拡散・低密度化を生んだのは疑いえない事実ではないか。
このままずっと車線を削減しないことのデメリットが、「新しい交通システム」の導入を機に削減することのデメリットを上回る可能性が決して小さくないと考えられる。
(前ページの回答のとおりです)
最近、金沢市内にある私の祖父が建てた家を、父が亡くなったことにより相続した。
東京で仕事をしているが、定年退職まであと数年となり、金沢の街が好きなこともあって、家族ともども帰郷を考えている。
第2次金沢交通戦略(案)では、金沢の街中の公共交通機関として、鉄道の計画が全く見られない。
石川県内の極端に車に依存した社会環境に不安を覚えていたが、高齢化社会を考えると、マイカー依存型の生活には限界がある。
昨今、富山市内の路面電車が話題になっているが、それを復活させるには金沢市街の道路は狭く、当時に比べて車の交通量も多いのが実情で、無理であることは明白。そのた
めに道路の拡幅や、新しい道路を作るのは、城下町の面影を残す街並みが台無しになる。
そこで地下鉄を提案する。バスよりも、地下鉄を含む鉄道の方が専用軌道を使用しているだけに時間が正確で輸送力もあり、普段の生活でも頼りになる。
東京近郊からの通勤者や、全国、海外からの観光客も多く訪れるが、それによる交通渋滞で都市機能が麻痺することはない。都心回帰が起こっているのも、この快適さがあるか
らに他ならない。
金沢市内一等地の住宅街に空き地や駐車場ばかりが目立つ。北陸新幹線が開通し、観光客が増えても、住民がいないのでは本末転倒。
住民にも快適な市街地の構築のために、思い切った交通開発を行ってほしい。
郊外から市街地に来ている二つの北陸鉄道の路線を繋ぐかたちはいかがか。金沢駅と武蔵が辻、香林坊、片町等繁華街がつながれば便利になるのでは。地下鉄の実現には財
源も時間もかかるので、ぜひ、早い段階から計画に取り入れていただきたい。
17
金沢市は、LRTおよび(専用走行路の確保が基本条件という意味での)世界水準のBRTの評価にあたり、“自動車交通への影響”を×と認識してはならない。むしろ、どちらも
○と評価すべき。特にLRTは、自動車からの転換をより多く見込めるので、◎である。
問題は、「車線削減」をどう認識するか。「車線削減」とは、すなわち歩道の拡幅、軌道の敷設、トランジットモールの実践のことにほかならない。これらをマイナスの価値を背負っ
た施策とみなせば、地下鉄、モノレール、専用走行路なきBRTの検討をなおざりにはできない。
一方、「車線削減」にプラスの価値を見出せば、LRT、世界水準のBRTの検討にまっすぐ進んでいける。「新しい交通システム」の選定作業にあたって肝心なのは、まず、「車線
削減」についての政策的評価を定めることではないか。
もし「車線削減」を肯定しないなら、政策の継続性に疑問符がつく。LRTについて、石川県と金沢市がどんな認識をもって、公費を使って何年間も調査・研究を続けてきたのか、
政策論として一貫した説明が難しくなる。
18
ッ
19
1
交
新しい交通システムの検討を進めることと併
通 (交通ネットワークの再構築)
ネ LRTなどのバス以外への輸送手段の導入については、野町~金沢駅~金沢港への1ルートしか記載がないが現状の利用状況を考えると香林坊~広坂への枝線が必要。また せ、公共交通ネットワークの再構築が必要となり
ます。そのため、国の補助制度を活用し、バス路
幹線バス化についても共通の問題として新たに乗り継ぎ拠点となる箇所についてはバス待機スペースの検討(必要台数も)を合わせて行う必要がある。道路本線上に長時間バス
ー
ト が待機することになり新たな渋滞要因となりかねない。
ワ
20
ク
の 本編P38の図について、フィーダーバスの導入検討となっているが、市内全域を一律に表示されているのが疑問。郊外に大学・高校が立地しており、通学時間帯に小型バスで
再 は積み残しが発生する可能性がある。利用実態を検討し再提示されるべき資料ではないか。
構
築
(公共交通重要路線の利便性向上)
具体的な取組の中の③地区住民による移住手段確保に対する支援、・タクシー等の活用による新たな輸送サービスの提供と記載されているが、新たな輸送サービスの実施に
当たっては、関係法令を遵守し地域住民と協議を行い、内容を全てオープンにして実施していくことが重要。法令に基づく明確なルール作り(乗合性、限定性の別等)が必要。
21
(IRいしかわ鉄道)
運行頻度について、JR七尾線からの直通列車を含んだ数字なのか省いてこの頻度なのかが分からない。またそれ以外も津幡折り返しは少数で殆ど高岡・富山に直通している。
IR線内だけの運行形態になっていない事は記載が必要。状況を知らない人でも分かる文章にしなくては、対策を考える上で見誤る。(「金沢駅発を毎時00分・(15分)・30分・(45
分)にする事」などの案が出かねない)
西金沢駅・東金沢駅においては周辺に立地する高校への通学利用、金沢駅においては駅周辺やバス乗り換えでの通勤利用が多い。P31の表には単に住民としか欄がない
が、ニーズの掘り起こしにあたってターゲットを明確にしたほうがいい。
22
北陸鉄道石川線と浅野川線を結ぶ鉄道路線が必要であると考える。
但し地下鉄やLRTでは経費がかかるので、JR北陸本線の西金沢~金沢間を直流電化に変更し(北陸鉄道石川線の昇圧とあわせ)石川線~西金沢~北陸本線~金沢~浅野
川線という運行形態を提案する。
石川・浅野川線の運行本数程度なら北陸本線のダイヤに載せることは現状でも可能であるが、北陸新幹線福井開業に伴う当該区間三セク化にあわせて実施するのが適切であ
ろう。
また同時に西金沢~津幡間の直流化を実施すれば金沢?JR七尾線の直流車両化も可能となり、JR西日本にもIRいしかわ鉄道にも今後の車両更新・調達コストを削減できるメ
リットがある工事となる。
香林坊経由の新規路線に比べ、接続工事と変電所設置(変電所は新線建設より削減可能)で済むため、ローコストかつ効率的な運用が可能となり、市民生活へのメリットも大きい
と考える。
23
(交通結節点の整備)
交通結節点となるバス停の重点的な環境整備は、新しい交通システム導入により、都心軸での乗り継ぎが増えるため重要である。
p40には武蔵ヶ辻の写真が掲載されているが、市の最も重要な交通結節点は香林坊であることは疑いの余地がない。
香林坊を交通ターミナルとして最優先かつ抜本的に整備することで、中心市街地の核の形成と交通利便性の大幅向上を実現して頂きたい。
24
25
26
2
交
通
機
能
の
連
携
強
化
線等の再編計画となる「地域公共交通網形成計
画」の策定を進めてまいります。その中で、交通
事業者と連携を図りつつ、利用状況や市民の
ニーズを把握し、フィーダーバスの設定も含めた
効率的な路線網の再編に取り組んでまいりま
す。
特に、郊外等の公共交通不便地域において移
動手段を確保することが重要であるため、地域
住民によるコミュニティバス等の運営を支援して
いるところですが、タクシーも移動手段の一翼を
担っています。その運用に際しては、法令を遵守
し、協議や手続きを進めてまいります。
その他のご意見は今後の施策の参考とさせて
いただきます。
鉄道線の利用促進にあたっては、通勤、通学
など利用目的を考慮した施策に取り組んでまい
ります。なお、本文に記載したIRいしかわ鉄道の
運行頻度は、JR七尾線及びあいの風富山鉄道
線へ直通する電車を含んでいますので、このこと
について明記いたします。
その他のご意見は今後の施策の参考とさせて
いただきます。
交通結節点については、平成28年度以降、新
しい交通システムの機種・ルートの選定や、バス
路線等の再編などの検討と併せ、必要となる交
通結節点の位置、規模等の検討を進めてまいり
ます。
パークアンドライド駐車場の整備する姿勢を打ち出し、数的な目標を明示している以上、東金沢駅西口のような、市営による駐車場の整備方針を強調するべきではないか。近年
開発された鳴和バス停前や西金沢駅西口で、駐車場が確保されなかったことは残念であるが、今後、拠点性が高い結節点では民による開発を頼りにするだけでなく、積極的に パーク・アンド・ライド駐車場については、まちな
かへのマイカー流入を抑制し、公共交通の利用
公共が整備確保していく姿勢を打ち出すためにも、記載を強化するべきではないか。
を促進するため、これまでの取組をさらに強化す
ることとし、整備目標台数を2,600台と設定しまし
た。今後、隣接市町とも連携して公設パーク・ア
「パーク・アンド・ライド駐車場」の整備が強調されているのはとても重要なことである。長期目標の2,600台という数値も意欲的である。「駐車場の集約化、立体化の整備」、「住宅 ンド・ライド駐車場の整備を進めていくことを明記
しています。
地に波及する駐車需要の軽減」にも強く賛同する。
(バリアフリーの推進)
ノンステップバスの導入を進める、とあるがノンステップバス導入効果を定量的に示す指標として、車椅子およびベビーカー利用者がノンステップバスを使用した頻度に関する
情報を提示してはどうか。
バリアフリーの推進にあたり、関係団体の意見
はもとより、フォーラムや説明会等での市民の意
見も聴きながら、ノンステップバスの導入など施
策の推進に取り組んでまいります。
28
ノンステップバスの導入を進めるにあたり、車椅子利用者や高齢者の意見を十分に反映していただきたい。現状では、道路の平坦性、バス停の構造、スロープの構造から考え
ると、車椅子、ベビーカー、足腰の弱った高齢者が安全かつ容易に乗降でき、乗車時の安全が十分に確保されるとは考えづらい。
その他のご意見につきましては、今後の施策
の参考とさせていただきます。
29
交通量の多さと道路の狭さや駐車場の数がつり合っていないように思え、整備をさらに徹底すべきである。
まちなかにおいては、マイカー流入を抑制する
観点から、流入を助長する道路や駐車場の整備
は考えておりません。
27
(バス停留所における案内表示)
目的のバス乗り場が道路の反対側にある場合の表示が、無いかあっても分かり難い。21世紀美術館からひがし茶屋街に向かいたい場合など。地図形式で現在地と目的の路線
のバス停、目印になる交差点・横断歩道を表示すべき。
バス競合区間における案内表示の工夫について。金沢には2つのバス会社が有ることを知らずに来てしまう観光客が大半。橋場町(交番前)バス停でJRバスの時刻表看板しか
見ずに嘆いている観光客を見かけたことが有る。地元在住者なら両方見ないといけない区間だと知っているが、観光客にはそうはいかない。バス停車位置をバス1台分離している
からかもしれないが、もう少し分かりやすくならないか。
30
(交通利用環境の向上)
金沢は積雪寒冷地であり、しかも「弁当忘れても傘忘れるな」と言われるほど全国的にも降雨の多い地域に位置する。公共交通機関の利用を阻害する主要因が悪天候であり、乗
り換え時、待ち時間の苦痛を和らげ、より快適となるよう、電停、バス停、交通結節点においては、風雨を凌げるシェルターおよびベンチの設置を標準仕様とすべきである。
31
(ICTの活用)
交通ポータルとして誰もがここにアクセスすれば情報が得られるようなサイトが欲しい。(地域住民向けと観光・ビジネス訪問者向けに入り口が2つ有っても良い)景観を重視する
金沢市においては、案内看板を多く設置すればよい訳でないので、スマートフォン等情報機器による情報提供は理にかなっている。
観光客向けには地域住民向け情報に加えて、金沢駅観光案内所やもてなしドーム内に設置されている電光掲示板に表示されている情報(主要名所向けバス出発時刻)が手元
のスマフォに出てくれると嬉しいだろうし、新幹線改札口からバス切符売り場・バス乗り場までの見取り図、バスの乗り方(後ろ乗り・前降り)や1日フリー券やまちバス、レンタサイク
ル「まちのり」の説明もあると良い。仮に観光ガイド本など読まずに金沢に来た人でもQRコードをスマフォに読ませて最低限道に迷わない感じになると良い。また観光パンフレット
など沢山用意されているであろうが、観光部局と連携してQRコードを載せるなど使えるサイトに育って欲しい。
本編p51 およびP70 公共交通機関へのモーダルシフトのための情報活用という点で提案。各名所・商業施設・宿泊施設やイベントのホームページにはアクセスマップとページ
を設けているパターンが多い。「金沢駅東口○番乗り場から○○系統○○バス停下車」というような記載になっている。もう一歩進めて、リンクを押すと、直近のバス時刻を検索して
表示してくれるととても便利(現状は北鉄バスアプリで乗車・下車バス停を指定して検索すれば出るが、WebAPI化すれば実現可能。検索キーURLを呼び出し元のホームページ側
で一度設定する必要があるが、検索キー取得用のページを市やバス会社側で用意して周知すれば済む。)
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バス停における案内表示については、市内の
主要観光地周辺のバス停において、バス運行情
報と周辺地図を併記した「わかりやすい案内板」
を整備しました。今後、状況を把握しながら、必
要に応じ改善等を図ります。
バス停におけるシェルターやベンチの設置につ
いては、待合環境を改善するため、交通結節点
や利用の多いバス停において整備を推進するこ
ととしています。
本市では、ICTを活用した「金沢バスなび」によ
り情報案内を行っているほか、交通事業者もア
プリによる運行情報などを提供しています。
また、新幹線開業を機に、観光客向けに公共
交通による移動案内を行うための「金沢まちなか
交通ガイド」を発行しているところです。
今後もさらなる案内の充実について検討してま
いります。
その他のご意見につきましては、今後の施策
の参考とさせていただきます。
高齢者がマイカーに過度に依存しなくても移動
できる環境整備が求められています。本市では、
運転免許を持たない70歳以上の方に対し、北
(高齢者や障害のある方への移動支援)
陸鉄道が発行する「シルバー定期券」の購入費
高齢者に対するその他公共交通の利用支援の施策が明記されている。県内のいくつかの市町では、運転免許の自主返納者に対して、タクシー共同クーポン券を配布したり、
を一部助成(運転免許証自主返納者には助成を
福祉タクシー等を実施したりしている例もある。バス、タクシーに対して併用利用できるような方法も検討をお願いする。(対象者の地域性と年齢等を考慮して。選択可能な方式が
増額)することにより、高齢者の移動を支援して
良いのではないか。)
いるところです。その他、公共交通を利用した移
3
動の支援方策等について検討を進めてまいりま
す。
交
通
利
用
環
境
の
向
上
(バス専用レーンの拡充)
バス専用レーンの拡充は、バスの定時性確保
終日バスレーンの設定は新しい交通システムの導入空間確保に向けた第一歩となるため、この検討に踏み込んだことは評価したい。新しい交通システムの導入を検討している や走行環境の向上につながり、公共交通の利用
都心軸の道路で、なるべく早く交通実験として試行して頂きたい。
促進に効果が高い取組であると考えます。物理
的に一般車を排除することは困難と考えます
が、バス専用レーンの拡大(時間帯延長や区間
(バス専用レーンの拡充)
バス専用レーンの効果を確実にするには一般車両の排除が不可欠である。一般車両の進入を防ぐには、車線の境界に大きめの縁石ブロックを設置して物理的に分離すること 拡大)に向けて取り組んでまいります。
その他のご意見につきましては、今後の施策
が必要と考える。
の参考とさせていただきます。
終日バスレーン設定の検討に賛同する。車線削減後の道路空間がイメージでき、実際に体感できるよう、都心軸での終日化の試行をなるべく早く行うべきと考える。
金沢駅周辺等における交通渋滞については、
繁忙期等において、関係者と連携してパーク・ア
ンド・ライドや空き駐車場への分散誘導など、緩
和対策を実施しているところです。さらに、駐車
場案内システムの高度化や、パーク・アンド・ライ
ド駐車場の拡充などにより、渋滞緩和を図りま
(金沢駅周辺の交通渋滞緩和策)
す。
金沢駅前中央交差点について、駅構内がバリアフリー設計になっていることに加えて鼓門がランドマーク・記念写真撮影スポットとなっており、歩行者の動線は地上1階・横断歩 その他のご意見につきましては、今後の施策
道に集中している。(在来線の高架化以前は、地下改札口から都ホテルまで地下1階の動線が有ったが、今は機能していないに等しい。)また、自動車交通では他都市であれば の参考とさせていただきます。
長町~白銀に大通りがあってトラフィックを分担しているものが東口駅前の通過交通になっており、この交差点の混雑は構造的問題で起こるべくして起きている。この交差点を先
頭とした渋滞が武蔵が辻・香林坊方面まで伝搬し特に観光客への評判を落とす原因になっているので、一刻も早い対処が必要である。
ペデストリアンデッキ(歩道橋)を作ったり、歩行者横断禁止にして「地下通路を通りなさい。」などという事は無理。逆にバスロータリーから武蔵ヶ辻に向かう路線バスは、都ホテ
ルの裏を通って駅前交差点を通らないことにする(街路整備が大前提だが)など大胆な解決策が必要である。
西口について、50m道路を県庁方面から突き当たる形になるが、右折・左折した先が駅に入る車で渋滞する事が多い。右折レーンの長さ見直しでや、手前で状況が分かる標識
が欲しい。
(駐車場の満車・空車情報)
金沢駅周辺の駐車場が満車のことが多く渋滞の原因なっている。しかし少し離れれば空車の駐車場はすぐ見つかる。買い物などで駐車場料金の割引サービスにもよると思う
が、大半は少しでも駅に近い所に停めたい心理や駐車場情報が表示されるカーナビを設置していない車によるもの(つまりは情報不足)。情報が利用者に伝われば緩和される。
現状ではマップ上に表示されているページがあるが、混雑度は個別に駐車場を選択した時にやっと分かる。マップ表示の時に各駐車場の混雑度でピンの色を変えればひと目で
分かり、更に利用されるページになる。
(タクシーの利用環境向上)
タクシーの乗降環境整備、都心軸やその周辺における渋滞の解消を図るため、タクシー乗り場やタクシープール(第2プール)を整備し、タクシー乗り場への流入超過を調整す
るシステム(ショットガン方式)等を含めた整備計画を策定し、客待ちスペースの整備に着手すると記載されている。
交通渋滞等の根本的な問題は、信号機のサイクル、路線の変更(ラインの引き換え)、横断歩道の位置等が複合的に影響しているものであり、既存の「タクシーベイ」を変更して
も何ら根本問題解決にはならないばかりか、タクシー利用者の利便性についても向上しない。
また、公共交通のバス、タクシーだけの調整では、相当の無理があり、自家用車の流入規制や大規模な交差点の改良、信号サイクルの変更等を総合的に進めていく必要があ
る。
タクシーの利用環境を向上するとともに、都心
軸等の交通円滑化を図るため、利用しやすいタ
クシー乗降環境整備に取り組んでまいります。整
備にあたっては、関係者と十分協議を行うことと
します。渋滞の解消を図るため、マイカーの流入
抑制に取り組んでまいりますが、都心軸等での
大規模な交差点改良は難しいことをご理解願い
たいと考えています。
一方で、違法な客待ちの是正などマナーの向
上も必要と考えており、状況に応じ関係者に対
利便性と安全面を考え、片町・香林坊付近には新たなタクシー乗り場を設置することが望ましい。また、現状では違法な駐停車をしているタクシーへの取り締まりの強化や、タク 応を促してまいります。
その他のご意見につきましては、今後の施策
シー会社・個人営業タクシーに対し、ルールの徹底を呼びかける伝達等が求められる。
の参考とさせていただきます。
(公共交通の利用促進、意識啓発)
本市のまちなかは藩政期以来の道路が現在も
意識啓発にあたっては、環境意識だけでなく、歩けるまちづくりと関連する健康意識、景観への配慮に関する文化意識など、幅広い視野をもって一般のマイカー利用者に訴え 多く残り、歩くことで見えてくるまちなみや施設、
るべき。
自然などが存在しています。また、道路が狭く曲
折しているため、道路容量の拡大は限界がきて
おり、これ以上のマイカー依存には対応できませ
「パーク・アンド・ライド」に期待をかけすぎるのは禁物である。「パーク・アンド・ライド」等の(主に)物理的な施策と同じ比重で、(公共交通の充実を伴わせての)「意識啓発」や
ん。本市では、このような特性をふまえ、マイカー
「モビリティ・マネジメント」の社会的な取り組みを強化して欲しい。
のまちなかへの流入を抑制し、歩行者が快適に
回遊できる環境を確保するため、引き続き、歩け
右左折禁止、一方通行、進入規制、速度制限など、中心市街地における交通処理の各種手法の積極的な活用も欠かせないと考える。
るまちづくりの推進に取り組んでまいります。
その取組にあたっては、歩行回遊ルートの整
備や、歩けるまちづくり協定区域の拡大、交通処
まちなかの自動車交通量が減っているとはいえ、道路をみれば、まだまだ車が主役の状態になっており、騒音や排気ガスが環境に悪影響を与え、交通事故の危険性もなお高
理等による通過交通の抑制等を行い歩行環境
く、都市景観を損ね続けている。
の改善を進めるとともに、まちを歩くことの意識
仮に「新しい交通システム」を導入しないとしても、歩道の拡幅やトランジットモール化という“道路空間の再配分”に取り組むことを検討してはどうか。
の醸成が重要であるため、健康面、環境面、賑
「新金沢交通戦略」の達成状況をみると、都心における平日の歩行者交通量が「-24%」になっている。平日も賑わう都市空間の創出を交通政策によっても促すため、“道路断
わい創出など広い視点から啓発に努めてまいり
面の再構成”は有力な方策ではないか。
ます。
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市民のクルマ依存のライフスタイルを是正しない限り、「集約型都市への転換」は進まない。また、クルマ社会において人々の交通行動を変えることは生半可な体制では実現で
きない。
そこで、京都市の「特定非営利活動法人『歩くまち・京都』フォーラム」のような組織を設立してはどうか。この組織が管理する「『歩くまち・京都』公共交通センター」のような施設や
専用のウェブサイトを運営し、モビリティ・マネジメント等の事業を着実に推進していくのである。
例えば、「ふらっとバス」では、モビリティ・マネジメントによる新たな乗客を掘り起こす取り組みには、無料化、運行時間の延長(19時まで)、ルートの変更等の実証実験を行い、買
い物や通院等の短距離移動として試しに使ってもらい、マイカー以外の選択肢として認知してもらうのである。
また、「公共交通重要路線」の「情報提供」、「パーク・アンド・ライド」の宣伝、「バス専用レーン」の「指導啓発活動」、「ノーマイカーデー」等のイベントの企画やバスマップの作成
4 などを行う。利用者の増加と地域振興を結びつける全国各地の先進事例を参照しつつ、公共交通のいわばマーケティングを、官民が協働して幅広く展開していくのである。
歩 公共交通の利用を促進し、「新しい交通システム」の導入環境を整えるため、このような新たな推進体制(組織)づくりについての検討を希望する。
行
者
と
公
共
交
通
の
優
先
47
公共交通の利用促進にあたっては、市、市民、
事業者等が一体となって取り組むべきであると
考えます。そのための市民団体等による自主
的・自発的な活動は有意義であると考えていま
す。
その他のご意見につきましては、今後の施策
の参考とさせていただきます。
公共交通の利用促進のために、「地域やコミュニティで互いに支え合う文化」に着目するのは素晴らしいことである。
都心の街路もまた、そのような観点から公共の空間として再評価すべきである。道路といえばマイカー優先という思考習慣は、そろそろ改めるべきである。未来に向かって道路空
間をどう表現していくのか、その姿の変わり様は、市民の「互いに支え合う文化」の成熟度を示す“質的な成果指標”であるといえるのではないか。
マイカーの流入抑制にあたっては、公共交通
利用者の優遇策を実施するとともに、パーク・ア
ンド・ライドを拡充し、市民や企業に対して公共交
通への転換やパーク・アンド・ライドの利用を促し
てまいります。特に通勤者を対象とした施策が有
「集約型都市への転換」という大きな目的に照らして、「車線削減」(道路断面の再構成)という手段はマイナス価値を帯び、(地上走行方式の)「新しい交通システム」という手段 効であると考えています。
はプラス価値をもつ、という観念の仕分けは、政策論の次元においては矛盾している。
その他のご意見につきましては、今後の施策
「車線削減」は、「新しい交通システムの導入」のために払うべき代償ではない。歩道を拡げるか、軌道を敷くか、植樹してカフェや屋台を設けるかは、その道路の性格や都市の の参考とさせていただきます。
個性によって違うが、それらを行うことは、自動車を排除して道路を人が主役の公共空間として再生させるという意味では、いずれも価値あるプロジェクトである。
市街地の拡大はモータリゼーションをきっかけに急速に進んだ。その趨勢を止め、「集約型都市」をめざすなら、“自動車交通への影響”を大きくする施策が不可欠である。
世界の都市交通政策の流れからみても、都心のメインストリートの「車線削減」(および周辺地区の歩行者ゾーン化)は、その一環として有力な選択肢になっている。逆にいえ
ば、「車線削減」を避けたいと構えるとすれば、「集約型都市への転換」への本気度を問わざるをえない。
クルマの交通に関しては、休日や夕方の時間にクルマで移動する事が多く、そのときに渋滞が常に起きている印象がある。1つの場所から次の場所に移動するときに、時間が掛
かりストレスに感じることがある。つまり、渋滞を起こしている原因が、所々止まるバスと車だと思うので歩行者とバス専用区間を設けると良い。
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今後、自転車の利用者がとても増えると思うので専用道路を設け、歩行者の安全を確保する必要があると思う。しかし、片町などは道幅が狭く、自転車専用道路のスペースがな 自転車は、手軽で環境にやさしい交通手段で
いので、歩道の中心に白線を引き自転車と歩行者とを分ける。
あることから、自転車走行指導帯をはじめとした
夜の片町は、多くのタクシーで混んでいるので、夜はバスとタクシーだけ通行可能にするなど一部規制する必要がある。
自転車通行空間の整備を進めるなど、引き続
き、その利用環境の向上に努めてまいります。
北陸新幹線の開通により、金沢市へのアクセスが増加することを見据え、歩行者や公共交通優先のまちづくりが行われているのはとてもいい。しかし、市の中心はしっかり整備さ 併せて、自転車の安全な利用を促進することも
必要と考えており、自転車利用者に対してルー
れて良くなっているのに対し、一歩路地裏に入ると道が狭く、歩行者と車との距離が近くとても危ない。
ル遵守やマナー向上に取り組んでまいります。
その他のご意見につきましては、今後の施策
自転車・歩行者は、若者・お年寄りに多く見られるが、横断歩道でない所で道路を横断することがあり危険。マナーの悪さが目立つと思う。
の参考とさせていただきます。
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自転車専用レーンがないため、大きく自動車レーンに入り込まなければならず、タクシーがいればなおさら、使用者の安全性が低下する結果になってしまう。
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路肩を利用した自転車走行指導帯の設置や左側通行の徹底化は効果的であり、どんどん整備をしていってほしい。しかし、積雪時は路肩に堆積して自転車の通行を阻害する
ような除雪は改善する必要があると思う。
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(北陸新幹線)
現状の金沢駅が終着駅で金沢一人勝ちと揶揄される現状、1時間毎に多人数が一度に下車するのは、県・市・バス事業者がどれだけ頑張っても捌ききれなかった面は否めな
い。一列車当たりの下車人数をどうやって抑えていくか、時代と逆行するかもしれないが、個人グループの観光客(路線バス・東口を利用)を団体パックツアー(大型観光バス・西
口を利用)に誘導していく事も考える必要がある。(金沢発の新幹線で帰ってもらう分には余裕があり問題ない。)
福井方面への早期延伸、仮に加賀温泉まででも金沢にとっては宿泊客の分散などメリットがある。新幹線(特に「かがやき」)の多頻度運転は、東京駅新幹線ホームに増発余力
がない現状であるが粘り強くJRに要望して欲しい。
現状でも出来るソフト面について。比較的空いている平日に来られる人には来てもらう。(修学旅行・定年退職世代など)
(以下は旅行会社などを通じて幅広く浸透させて欲しい)富山・高岡方面を先に観光してもらい、「はくたか」「つるぎ」で金沢に来てもらう。
「かがやき」で来県してもらい、在来線に乗り換えて県内各地を観光の後に金沢入り。(小松・能登空港で来県で帰りを金沢から新幹線で)
他所を観光している間に金沢観光攻略法(予定ルートを決める等)を考えてもらう。石川県内であれば金沢の観光パンフレットを入手できる可能性は高い。
(新幹線が出来て気軽に金沢を訪れる観光客が増えたが、手ぶらで来て、よく分からないまま滞在時間が過ぎて、評判が落ちることは避けなければならない。)
北陸新幹線の開業効果を持続させるための取
組は重要であると考えています。
特に来街者に対する市内の交通手段について
は、交通事業者と連携を図りながら、バスの増
車・増便等により輸送の確保に努めてまいりまし
た。今後も状況を把握し、必要な対応を図ってま
いります。
その他のご意見につきましては、今後の施策
の参考とさせていただきます。
(隣接市町とのバス連携)
南砺市から金沢駅西口へ連絡バスが乗り入れており、これも記載が必要である。
5 金沢のバス事業者に遠慮して兼六園下を通っていないが、広域観光の面でも使えるルート。(南砺市在住者の関西中京方面への利用を前提にしているが、金沢発については
兼六園下を経由して、乗車出来るようにすれば利用者が増えそう。逆向きは小将町で降ろす。現状の鳴和経由が時間的に有利なら無理だが、橋場町~兼六園下回りが自然)今
広 後も存続するのであれば、南砺市とも協力してルート見直しや需要掘り起こしを行っていただきたい。
広域的な交通ネットワークの充実に向け、能
登・加賀、隣県との交通手段の確保やアクセス
強化などに取り組むこととしています。なお、南
砺市と金沢駅を結ぶ路線バスは、南砺市が平成
27年度に実証実験として運行しており、今後の
あり方について南砺市と連携・協力を図ってまい
ります。
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56
域
・
圏
域
交
通
に
よ
る
交
流
の
推
進
金沢駅西広場の団体バス乗降場については、
秋の行楽期が混雑のピークであると把握してお
り、その対策として、長時間の駐車をご遠慮願う
ことや、誘導員の配置等により混雑解消を図ると
ともに、路線バスターミナルへの乗り入れを一部
認める運用を行うこととしました。混雑緩和に向
けて取り組むことを本文中に盛り込むこととしま
(金沢駅の交通結節機能の強化)
す。
2次交通の拠点である金沢駅西広場の観光バス乗降場の混雑について報道があったが、乗降場の追加整備や、バスロータリーの活用を含め、さらなる運用改善によって、利用 金沢駅周辺の駐車場台数は既に一定量が確
者に不便を与えないよう、取り組みの強化を明示して欲しい。
保されていると考えています。しかしながら、休
最大の交通結節点である金沢駅には、一定の駐車場の数的な確保が必要である。暫定駐車場の立体化を含めた自家用車駐車場の確保について、当項目でも明示するべき 日等には特定の駐車場に利用が集中し、入庫待
である。
ち行列が発生する一方、ピーク時にも満車となら
ない駐車場も見られますので、空き駐車場へ分
散誘導を行うなど既存駐車場の有効活用を図る
ほか、公共交通の利用促進やパーク・アンド・ラ
イドの推進などの駐車需要の軽減を図る施策に
取り組んでまいります。なお、駅西暫定駐車場に
ついては、恒久的な土地利用策を検討している
ところです。
57
新幹線という長距離交通システムを補完する上でも、次は県内にしっかりした中距離交通システムを整備する番である。
今後の施策の参考とさせていただきます。
金沢都市圏の住民は、かほく市から白山市、小松市あたりまで行政区域に関係なくマイカーで自由に移動し仕事や生活をしている。現在はバイパス道路も整備されスムーズに
移動ができる。公共交通に転換させる場合は、マイカー以上に快適で高速性に優れる交通機関が必要である。金沢周辺にある空港や学術研究機関、観光地など重要な拠点と
拠点とをつなぐ高速交通ネットワークの存在が不可欠となる。北陸本線や石川線を改良、高規格化、あるいは必要に応じた延伸が必要となる。金沢が「世界の交流拠点都市」を
本気で目標とするならこのような最低限のインフラ整備は必要である。
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金沢駅を中心にバスや二次交通などが拡散していくように整備することは旅行者にとってもとても観光しやすいと思うので良い。
4.第4章 戦略の実現に向けて について(13項目)
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本市の考え方
本戦略の達成度を評価するため、公共交通の
利用促進に関して数値で示すことができる9つの
成果指標を設定することとしました。本戦略によ
る取組では、市域全体における公共交通ネット
ワークを再構築し、公共交通の利用を促進する
ことが大きな柱であることから、「鉄道・バス利用
者数」「市内の公共交通分担率」の2つを重要成
【重要成果指標】である鉄道・バス利用者数、市内の公共交通分担率は、中期目標-短期目標の差に比して長期目標-中期目標の差があまりに小さいと考える。期間は中期目標ま 果指標としたものです。
で7年間であるのに対し、長期目標まではさらに10年間あり、しかも長期目標は新しい交通システムの導入が前提となる。長期目標-中期目標の差は中期目標-短期目標の差の1.5
成果指標のうち、「金沢駅~片町間の公共交
~2倍程度を掲げることが妥当と考える。
通平均速度」については、ご意見をふまえ、わか
りやすいものとするため、「金沢駅~片町間の公
「金沢駅~片町間の公共交通平均速度」は、市民が実感しやすいように、以下のように「平均所要時間」に変え、重要成果指標に格上げしてはどうか。この指標は新しい交通システム 共交通所要時間」に変更させていただきます。
導入を検討している都心軸での指標としても重要と考える。
現況 : 9km/h→15分 現在のバスによる平均所要時間
成果指標である「鉄道・バス利用者数」「公共交
中期目標:12km/h→12分 渋滞や信号待ちがほとんどないバスの所要時間(終日専用レーンで実現可)
通分担率」などの数値については、第4回パーソ
長期目標:16km/h→ 9分 バスでの実現は厳しく、LRT導入で実現可能な所要時間
ントリップ調査における推計を基に設定したもの
です。
第4回パーソントリップ調査では、公共交通重
p79 図中の現況及び目標値 において、重要成果指標である鉄道・バス利用者数は中期目標:120千人/日、長期目標:130千人/日、市内の公共交通分担率が中期目標9%、長期目 要路線に基幹的なバスの導入やパーク・アンド・
ライドの拡充などの公共交通サービスの向上策
標10%となっており、中期目標値と長期目標値の差があまりにも小さいと思われる。
の実施により、約2万トリップが公共交通へ転換
することが推計されており、これを基にまず長期
目標値を設定しました。中期目標値については、
P79の【重要成果指標】の市内の公共交通分担率で中期目標が9%、長期目標が10%となっている。
第2次金沢交通戦略では、公共交通利用環境の向上歩行者及び公共交通優先まちづくり実現を目的に新交通システムを導入することになっているが、導入された後の長期目標が 現況値と長期目標値を案分して設定したもので
す。その詳細については、本戦略の資料編に添
中期目標に対して、たった1%しか向上していないのは、目標が低すぎるではないか。目標の再考をお願いする。
付させていただきます。
(第2次金沢交通戦略の目標と成果指標の関係)
「金沢駅~片町間の公共交通平均速度」は「所要時間」に変え、【重要成果指標】に格上げして頂きたい。
公共交通を日常的に利用している住民や、来街者にとって実感のわく指標になるだけでなく、新しい交通システム導入を検討している都心軸での指標としても重要である。
現況 : 9km/h→15分 現在のバスによる平均所要時間
中期目標:12km/h→12分 渋滞や信号待ちがほとんどないバスの所要時間(終日専用レーンで実現可)
長期目標:16km/h→ 9分 バスでの実現は厳しく、LRT導入で実現可能な所要時間
5
(成果指標(案))
「鉄道・バス利用者数」、「市内の公共交通分担率」、「まちなかにおける自動車分担率」について、中期目標は妥当と思うが、2032年度末の長期目標は低いと思う。人口減少の社会
情勢にあってなお、従前以上の公共交通の需要を創造しようという強い意思が感じ取れない。
都市機能の集積を示す成果指標については、
別途策定中の集約都市形成計画において設定
することを検討してまいります。
6
長期目標値を大きく掲げ、導入効果が大きい新しい交通システムを選定されることを期待する。
その他のご意見につきましては、今後の施策
の参考とさせていただきます。
7
鉄道・バス利用者数、市内の公共交通分担率、まちなかにおける自動車分担率について、新しい交通システムが車道を2車線削減するという条件で算定されたのか、明示すべきであ
る。
8
2032年度には、2019年度以降に「導入着手」される「新しい交通システム」がすでに完成し、それなりの目に見える効果を上げているはず。そこで、「新しい交通システム」の長期目標
の数値への寄与度について説明がほしい。例えば車線削減を伴うLRT、専用走行路をもたないBRT、高架上のモノレールでは、それぞれ「まちなかにおける自動車分担率」に違いが
生じるはず。小さな長期的効果しか上げえないシステムに対し多額の投資を行うことに、市民の理解は得られない。
9
通勤、通学、買い物などに要する時間と費用がどれだけ削減されるか、移動空間がどれくらい改善されるのか、市内の代表地点について具体的数値で示し、戦略(案)の実現によっ
て市内各地の市民が得られる効果を明示することを望む。
「金沢駅~片町間の公共交通平均速度」を指標に挙げているが、「新しい交通システム」に中心街の“水平のエレベータ”という性格をもたせ、ゆっくり滞在できる、アメニティを重視し
た都市空間の形成に寄与させるなら、必ずしも「速度」が重要な指標になるとは限らない。
10 例えばLRTなら、一部区間で速度を落として走り、郊外(特に石川線)で高速走行に切り換えるというように、“都市の装置”として柔軟に運用できる。「新しい交通システム」は都市空間
のシンボリックな構成要素でもあり、交通機能のみならず「風格」が重視されるべき。
成果指標(案)には市民が実感できる項目がない。市民生活に直結する成果指標を定め、代表的校区において、世代ごとや高齢者、身障者についてケーススタディを実施していた
11 だきたい。
第2章の、目指す公共交通ネットワークの説明において、まちの賑わいと人・モノ・情報の集積と交流を促すため、その幹となる新しい交通システムの導入を目指す旨述べられている。
12 この基本方針は極めて大事であるため、「期待される効果」に反映させ、都市機能の集積を示す何らかの成果指標を設けるべき。
市街化区域の人口密度が低く、自動車依存度の高い金沢市では、平日1人当たりの自動車CO2排出量が全国的にみて高い水準にある。地球規模のエネルギー問題に金沢市とし
13 ても積極的に取り組む姿勢を示すため、自動車のCO2排出の削減量を「成果指標」に加えるべきではないか。
5.その他(7項目)
1
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4
(「二次交通」という文言)
「二次交通」という言葉が随所に使われているのが気になる。
「公共交通ネットワーク」を語る冒頭に、「新幹線時代に対応した二次交通など」と書かれているが、「など」の中に市民の足である路線バスや郊外電車を含めるのには違和感を覚え
る。
また、能登方面の高速バス(輪島急行線、珠洲急行線)を、金沢市が「広域的な二次交通手段」という位置づけで語るのは不適当ではないか。それらは第一次的には、金沢と能登を
結ぶ県民にとって必須の公共交通機関である。新幹線を一次交通と位置づける発想であろうが、一次、二次という次元の区別は、一歩間違えれば、“東京>金沢>能登”という東京目
線の階層意識を生みかねない。
(逆に、金沢の人が新幹線で東京に行き、乗り継いだ山手線や丸ノ内線をみて“二次交通が充実している”と褒めても、東京の人は喜ばない。)
金沢市内でも、路線バスと周遊観光バスを「二次交通」として同列に扱う言葉遣いの習慣が定着しようとしている。このままでは、「マイカー利用者も含めて、市民が皆で公共交通を支
えていくという意識」の醸成を阻害するのではないかと危惧する。下手をすると、“マイカーが一次交通で、公共交通が二次交通”という序列意識が強化されかねない。
そこで、誤解と混同を招きやすい「二次交通」という言葉は行政用語としては採用せず、交通機関同士の役割分担という客観的な意味合いで、“都市間(高速)交通”、“都市(内)交通
(観光目的・買い物目的のバスを含む)”という言い方に統一されてはいかがか。「新幹線時代」に対応するべく都市交通を充実させる、といっておけば十分ではないか。
5
金沢の交通は富山に比べると不便である。クルマ交通では、金沢は道が狭く、交通量も多いのに運転者のマナーが悪く、県外ナンバーを煽ることや、合流で譲らないなどよく見られ
る。
6
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本市の考え方
公共交通の利用促進にあたっては、市、市民、
金沢市議会議員は、頻繁に国内や海外の交通システムの視察や見学に出かけている。それよりも地元金沢の公共交通路線にどれくらい乗っているのだろうか。全部とは言わない
が、せめて公共交通重要路線に指定されているバスや電車に一度くらい乗車いただきたい。できれば朝夕の通勤通学時での時間帯に乗っていただき一般市民の苦労を直接肌で理 事業者等が一体となって取り組むべきであると
考えます。そのため、市民等の意見を十分反映
解していただきたい。行政側から議会側にこのような体験会を提案していただきたい。
し、公共交通の利便性の向上に努めてまいりま
す。
全体を通しての印象ですが、基本構想という位置付だからかもしれないが、具体的な利用シーンが思い浮かばない資料になっている。今後、具体的な個別施策が立案されていくであ また、市民にあっては、公共交通の利用促進に
ついて理解と関心を深め、本市の施策に協力す
ろうが、利用者視点を重視して更に検討いただきたい。
ることが責務であると考えており、施策の実施に
あたっては、市民の協力を得るよう努めてまいり
(交通によるまちづくり)
ます。
小立野に文教地区が形成されるが、そのアクセスについて、自動車での来訪メインでは無く、公共交通を主要手段にすべきと考える。
その他のご意見につきましては、今後の施策
道路整備を行うにしても、目的を公共交通と物流のみに限定し、行き止まりにすべき。新たな通過交通を発生させないため。
の参考とさせていただきます。
また、石川県立図書館と金沢美術工芸大学との間を自動車道路で分断するのは良くない。徒歩で回遊を楽しめる“まとまり”のある文化的空間をデザインすべきではないか。(それが
美大の競争力強化にもつながる。)
公共交通での来訪を前提とすれば、広大な駐車場用地は不要である。中心街の公共の文化施設に、郊外の民間大型商業施設のような無粋な駐車場は不似合い。その整備費は公
共交通の充実費に回し、駐車場の代わりにレストランや喫茶店、画材店や専門書店を誘致し、周りを緑で囲んではどうか。
静穏な環境のなか、若者の活気がみなぎり、多世代が気軽に交流できる“学都”らしい雰囲気を演出してもらいたい。
そうしたコンセプトの都市空間であれば、市民もおのずと徒歩や自転車で訪れたくなるもの。将来的には、「新しい交通システム」の停留所を(構内またはシェルターで結べる位置に)
設置し、“武蔵・金沢駅”と“香林坊・片町”の両方面に円滑に移動できるよう、公共交通の一層の充実を図るべき。
公共施設へのアクセスといえばまず自動車を思い浮かべる発想は、経済や移動の効率性よりも“豊かな生活”や“文化的景観”の価値を重んずる先進国の成熟都市の交通政策を基
準にみれば、すでに時代遅れである。新たな“交通まちづくり”のモデルケースとして、小立野の文教地区形成は、「都市計画マスタープラン」の「将来的な都市づくりの方針」に則って
進めるべきではないか。
「二次交通」という用語については、既に広く認
知されている用語であるため、「新幹線を一次、
その他の移動手段を二次とする」旨の注釈を加
えた上で、本戦略においても用いることとさせて
いただきます。しかしながら、この注釈になじまな
いものについては適切に表記を変更することとし
ます。
バス等の運転手のマナーについては、これまで
も交通事業者に対してその徹底を要請している
バスは運転手の態度の悪さが問題である。良い運転手もいるが、接客であると自覚していない運転手がいる。
ところです。
その他のご意見につきましては今後の施策の
北陸新幹線が開通したことにより、観光客が増え、金沢に多くの人が訪れ、賑わうのは素晴らしいことだ。交通の面では周遊バスや観光案内ボランティアなど、“また来たい”と観光客 参考とさせていただきます。
に思ってもられるように、金沢を知ってもらえるという意味で良いと思う。
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