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観光・経済委員会 平成24年度意見交換会報告書(H24.10実施)(PDF)
札内地区事業所との意見交換・現地視察報告書 平成25年1月 登別市議会 観光・経済委員会 1.開催概要 開催年月日 平成 24 年 10 月 29 日 場 所 事業所名 アール・アンド・イー 株式会社アール・アンド・イー ホクリヨウ登別営業所 株式会社ホクリヨウ登別営業所 登別カントリー倶楽部 登別リゾート開発株式会社 登別オフロードパーク 株式会社北日本アース・トレッカー 登別ホースパーク「遊駿」 有限会社ソフトワン 2.意見交換概要 (1)株式会社アール・アンド・イー ① 意見交換から ・産業廃棄物処分などを事業内容とし、環境省が定めている優良産廃処理業者認定制度 の一つである「エコアクション21」に認証・登録されたほか、北海道が認定・登録 する北海道グリーン・ビズ認定制度の「優良な取組」部門に登録されている。 ・現代社会の環境問題と将来の会社経営を考慮し、廃棄物を利用可能な有用物とする“生 産工場”となることを目指し、「産業廃棄物処理業から再資源製造業へ」と計画的に 日々研究開発に取り組んでいる。 ・具体的な取り組みとして、最終処分場に埋め立てられた廃棄物を掘り起こし、金属類、 プラスチック等をリサイクルし、最終処分場の埋立量の減容及び延命化を図っている。 ・室蘭工業大学と共同で「耐摩耗性金属」を開発し、最も摩耗が激しい建設機械におけ るショベル用ツールなどアタッチメントの実用化を目指している。 ・シップリサイクルの事業化を目指している「室蘭シップリサイクル研究会」に所属し、 事業化においての目標である工期短縮を図るため、自社が開発した耐摩耗破砕刃の活 用が期待されている。 ・換気廃熱、地中熱、温泉熱を利用し、温度を保った空気を雪に当てることで融雪を行 う「環境負荷低減型融雪システム」やコンクリートに塗布することで長寿命化する製 品など、様々な製品・技術開発に取り組み事業展開をしている。 ② 委員の感想 ・「温泉排熱利用空気式融雪システム」は、温泉商店街から、外国人の歩行環境改善へ の要望があることから、対応への可能性を感じた。また、システムの一般家庭への導 入に関する研究は、今後興味のある事業である。 -1- ・リサイクルの事業に特化することなく、関連事業の拡大や新規分野への進出で企業の 存続を掛けてチャレンジする取り組みに強い印象を受けた。 ・北海道大学や室蘭工業大学などとの共同研究による製品・技術などに対し、行政から のバックアップがあっても良いと思う。 (2)株式会社ホクリヨウ登別営業所 ① 意見交換から ・道内にGP(パッキング工場)部門や養鶏部門などがあり、登別営業所にはGPセン ターと8鶏舎がある。 ・徹底した衛生管理化において、鶏舎から原卵が自動的にGPセンターへ運ばれ、洗浄・ 殺菌、検卵、重量選別、賞味期限とUコードの刻印、パック詰めなどのラインで出荷 され、最新自動生産システム工場となっている。 ・食品HACCPに取り組み、平成 23 年に登別GPで国際規格ISO22000 を取得 している。 ② 委員の感想 ・徹底した衛生・品質の管理による鶏卵生産工場は、今後、登別により浸透し、地元に も還元できるようになれば登別のPRとなることから、登別の産業として根付いてほ しい。 ・徹底した衛生と品質の管理による鶏卵を利活用した二次製品の開発を視野にして、特 産品づくりや企業誘致などの取り組みが可能と思えた。 (3)登別カントリー倶楽部(登別リゾート開発株式会社) ① 意見交換から ・北海道におけるゴルフ場は、スポーツ施設ではなく観光施設としての位置付けで事業 を展開している。 ・恵庭カントリー倶楽部は対前年比+4%で、道外からのゴルファーは札幌泊まりとな っている。 ・登別カントリー倶楽部は、ゴルフ人口の減少もあり厳しい状況なので、道外客をどの ように誘客するかが課題である。 ・登別カントリー倶楽部がステイタスアップを目指してLPGAツアーなどの会場にな った場合、関係者は登別温泉に宿泊することになり、テレビ放映による登別の宣伝効 果は大きなものがある。しかし、LPGA開催となると、協賛金1億円と、その準備 に1億円が必要である。 ② 委員の感想 ・温泉とゴルフをコラボさせることは、登別はその条件下にあり、新たな魅力づくりの 可能性も考えられる。 ・LPGAを開催することにより、温泉観光を中心に経済的な効果が予想できるが、 「行 政や観光協会がどこまで取り組むべきなのか」は、現状では課題も多いと思う。 -2- (4)登別オフロードパーク(株式会社北日本アース・トレッカー) ① 意見交換から ・四輪バギーとスノーモービルの体験施設で、道外客が9割を占めている。 ・中登別の道道沿いの設置看板を見て、温泉の帰りに来場する観光客も多い。リピータ ーも増加しているが、地元の方々の利用も増やしていきたい。 ・自社のバギーと登別ホースパークの乗馬とのコラボによるお得セットで誘客を図って いる。 ・各種団体との連携や観光事業者としての地位確立、登別3大テーマパークのみからの 脱却などを課題として捉えている。 ② 委員の感想 ・観光都市としての道路のインフラ整備(市道の改修)を強く要望していた。 ・新たな観光資源としての位置づけをし、温泉のほかにも楽しい施設があることをPR すべきと思う。 (5)登別ホースパーク「遊駿」(有限会社ソフトワン) ① 意見交換から ・平成 24 年にオープンし、北海道和種馬6頭、ポニー3頭を擁している。 ・引き馬・乗馬体験・トレッキング・外乗・馬場内レッスン・バギー+乗馬などのメニ ューを観光情報誌やインターネットで広く周知して営業している。 ・登別オフロードパークと同様に、道道沿いの看板の効果は絶大で、道道の通過客が立 ち寄っている。 ② 委員の感想 ・乗馬もバギーもパーソナル体験コースなので、家族単位やグループが半日遊べて有意 義な時間を過ごせる体験施設だと思う。 ・観光都市としての道路のインフラ整備(市道の改修)を強く要望していた。 ・登別オフロードパークと同様に、新たな観光資源としての位置づけをし、市内には温 泉のほかにも楽しい施設があることをPRすべきと思う。 ≪まとめ≫ ~札内地区事業所との意見交換・現地視察を通して~ 今回、意見交換等を行った各事業所は、市内では比較的新しい事業所で、経営者はいず れも地元出身者ではないことが共通し、前向きで将来を見据えた事業展開がなされている 印象を受けました。それは、地縁などがないがゆえの主体性と、各種情報を先取りした独 自の考えや発想などに基づいて事業に取り組んでいることによるものと考えられます。 時代が大きく転換している中で、従来と違った取り組みが求められていることに対応し ているとも思えた今回の意見交換・現地視察でありましたが、当市の今後の地域経済活性 化策を考える上でも、各事業所の方々の考えや取り組みが参考になりました。 登別の地域特性を生かした今後の地域の活用方法や観光都市としての札内地域の利用 の重要性などを考えさせられ、札内地区は、今後の登別の経済活性化構想などを考える上 でも、重要な「鍵」となる地域の一つであると再認識しました。 -3-