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宮古ボランティアNwesLetter No.7

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宮古ボランティアNwesLetter No.7
大震災復興支援
発行
札幌教区宮古ベースの活動をお届けする
札幌教区サポ―トセンター
2012 年 9 月 23 日号
2011 年 3 月 11 日に起きた東日本大震災から 1 年 6 ヶ月が過ぎました。そして、札幌教
区サポートセンターが岩手県宮古市を中心に行っている支援活動は 1 年 5 ヶ月が経過しま
した。この間、札幌教区の皆様に支えていただきながら、現地で必要とされている様々な
活動を行っておりますが、その実施内容をご報告致します
◆ 宮古ベース活動報告
6 月 11 日から「第2回東日本大震災仙台教区復興支援会議支援担当者全国会議」がありました。
復興支援の担当司教である タルチシオ 菊地 功 司教様は、説教で「ベースでの活動を通してキリス
ト教が少しずつ知られるようになったとの発表を聞き、活動の一つ一つが宣教だと感じた。活動は私
たちの信仰に依っているのだ。『見よ、私は万物を新しくする』(第1朗読ヨハネ黙示)はこの時に始
まっている」と述べられました。
●宮古の仮設では集会室を使って住民の方が行える手作業への支援が継続的に行われています。
浄土ヶ浜仮設では札幌の指導者による「さをり織り」講習会が始まりました。田鎖仮設では猿の
人形作りに励んでおられ NPO が買い上げてくれるとのことです。また、裂き布で草履を作る指導
者が来られ賑わいました。藤畑では「フクロウの人形」、荷竹仮設でのおばあちゃんの指導によ
るストラップ作りなど各仮設で手作業が盛んで、皆さん昨年9月頃に比べると表情が明るく、震
災に関する話についても前向きに話されているようです。
●長崎から神父様方も仮設へ同行して下さり長崎のお菓子と持参した衣類の吟味で盛り上がった様
子です。
●夏休みに入り光星高校のボランティアが来て、仮設で暮らす御年輩の方も喜ばれた様子です。
●8/25 日は大船渡市地の森発見祭に参加しました。宮古ベースはお馴染みのジンギスカンを提供し、
炎天下で炭火の暑さとも戦いながらの健闘でした。
●9 月 1 日にはイエスのカリタス会の Sr7 人も来られ聖歌を歌って下さり、名残を惜しまれました。
●「”伊藤光湖”2012 年東北バイオリンコンサート」や「2012 年“奏楽”東北支援コンサート」も
行われました。(上部の写真参照)
◆ 各種プロジェクト支援活動報告
●「さをり織り」プロジェクトを支援
宮古の浄土ヶ浜仮設住宅に指導に行かれた早田さんからの報告です。早田さんは、
また 9 月 21~26 日の日程で、3回目の織り指導のために宮古に入られます。
「宮古での“さをり織り”」
早田輝子さん
6月21~28、7月12~20日の日程で宮古市の浄土ヶ浜仮設住宅の皆さんと「さをり」とい
う織りをしてきました。
「織り」をしてみたい方達がおられる」ということで、札幌カリタスさんに卓
上織り機3台と糸2箱を購入して頂き、体験会から始めました。まず「“織る”ことの楽しさを味わう」
ため、それぞれ好きな糸を選んでいただくことから始めました。どのような織りでも、さをりでは“個
性”
“手織の味”としてとらえ、
“人と自分の差を織ること”
“みんなが先生であること”を大事にして
います。毎日のように7~8名の方が、集会室に集まり織りを楽しまれました。中には、流された家
の2階から見つかったおばあちゃんの古い織機や被災後何かしようと購入された新品の織機を持ち込
まれ、みんなで頭を突き合わせて、たて糸を張りました。織りながら、冗談を言って笑いあったり、
これからのことを不安そうに話されていたり・・・仮設住宅での生活の日安定な暮らしの中、ひと時
でも心がほどけたり、みんなで共有したり、そんな「場」になっているようでした。1回目の指導を
終え札幌に戻る途中、体験会としては盛況でしたが、“継続”の点
では「伝えきれただろうか・・・」という思いで一杯でした。気が
付けば、「また行かせて下さい」と電話をかけ、無理なお願いをし
いました。浄土ヶ浜の皆さんも希望して下さり、カリタスさんのご
尽力で2回目が現実になりました。
2回目は、寄付などでいただいた4台の織り機を持ち込み、一人
1台を用意できました。
“自分の織り”に重点を置き、長い布を完成
させる喜び、一人ひとりは完璧に覚えていなくてもみんなで集まれ
ば、たて糸の準備ができ、好きな時に思う存分自分らしく織っても
らうことを目的にしました。みなさんがそれぞれのペースで織り、たて糸を張り、それぞれが織りの
技術を身に着けていただいたように思います。また、地元で協力していただいている「みやこ若者サ
ポートステーション」のスタッフが何度も仮設住宅に来て下さりました。足踏み式織り機や糸を持ち
込んでいただくことができ、期間限定の自分ではできない今後につながる活動継続の足掛かりを築く
ことができました。
後半になると、
「これからは、私の唯一の趣味になりそう」
「自分の織り機を買います」
「ミシンを覚
えて製品にしたい」「この集会室を工房にしたい」「次、いつ来れます?沢山織って作品にしておくか
ら、見に来てほしい」
「製品販売して、みんなの糸代にしていこう」などと嬉しい言葉を聞くことがで
き、グループとしてこれからも織っていかれるだろうという手応えと皆さんの力強さを感じました。
私のできることは、とてもささやかです。でも、知り合えた方達の“織りたい”という気持ちがあ
る限り、その気持ちに寄り添って、これからも周りの方々のお力をお借りしながら、できることをひ
とつずつ形にしていきたいと思います。最後になりましたが、
「さをり織りでお手伝いしたい」という
私の思いを現実にできたのは、カリタスの皆さんのお蔭です。感謝の気持ちでいっぱいです。本当に
どうもありがとうございました。
●「”伊藤光湖”2012 年東北バイオリンコンサート」・「2012 年“奏楽”東北支援コ
ンサート」を支援
2012 年“奏楽”東北支援コンサートの感想をお寄せいただきました!!
「奏楽」復興支援コンサートを聴いて
NPO法人
ハックの家
竹下敦子さん
2012 年 9 月 4 日は、13 時ころから怪しいお天気となり、当初は外でのコンサートを予
定しておりましたが、雷雨のため急遽、田野畑村の「アズビーホール」でのコンサートと
なりました。(このアズビーホールは、震災後避難所として 600 人ほどの方が3ヶ月生活
した場所です。)外で気持ち良くと思っていたので、少し気落ちしていましたが、田野畑
村に昔からあったピアノを見て、前田朋子さんの「わぁー!テンションが上がる!!」とい
う言葉に私たちの心も一気に晴れ上がりました。
演奏が始まると、いつもだと歩き出したり。ソワソワしたりする障害を持ったメンバー
が、この日は音楽に引き寄せられ音に集中し、ある人は一緒に鼻歌、ある人は静かに目を
閉じ、ある人はジーっと見つめ、思い思いにコンサートを楽しみ始めました。今まであま
り見たことのない光景になんとも言えない気持ちに
なりました。
クラシックを生で聴く機会のない私達ですが、2
時間でも3時間でも聴いていたいくらい、とても素
敵な時間を過ごすことができ、今までの疲れがなく
なり、「あ~音楽ってこんなにも心を豊かに軽くす
るものなんだ」と実感いたしました。
震災から約1年半がたち、ようやく心から音楽を
楽しむ事ができるようになりました。偶然か必然か、
その様なタイミングでコンサートをしていただいた事に心より感謝いたします。ありがと
うございました。
(注記:「奏楽」の最後のコンサート会場が岩手県田野畑村の障害者施設「ハックの家」
でした。さをり織り指導の早田さんからの紹介で実現しました)
◆ボランティア感想文
「気づきの日々」
帯広教会 簑島克哉さん
2012 年 7 月 5 日から約1ヶ月間、宮古ベースの一員として活動に参加させていただき
ました。瓦礫の撤去から汚泥の掻き出しに始まり、現在の「カフェ」や「サロン」活動に
至るまで、被災直後から関わりを持ち続けてきたことが培われてきた被災地の皆さんとの
信頼関係が、真に必要な支援をしていく上での大きな力となっていることを、交流の中で
実感いたしました。時間を共有すること、一緒に喜怒哀楽を分かち合って歩んでいくこと
の大切さを目の当たりにした1ヶ月間でした。
私自身、多くの人との交わりを通して目が開かれたといいますか、今まで知らなかった
ことはもとより、自分では到底考えもしなかったことを沢山のお話を伺うことができ、よ
り多くのことに思いを致すようになり、気付きの増えた毎日でした。ボランティアに参加
される皆さんのそれぞれの視点からの様々な気付きとその分かち合いが、より多くの声を
汲みとり、現在の宮古ベースが行っているような継続的で実効性のある支援に繋がってい
るのだと思うようになりました。これからも繋がりを持ち続けていきたいです。
たくさんの人との出会いを与えて下さった神様に感謝するとともに、これからも必要と
している人に必要な支援があるように祈りたいと思います。
◆2012 年に活動された生徒・学生ボランティア参加数
藤女子大学生(9名)・天使短大・大学生(6名)・光星高校生(10 名)
活動された皆さん、ありがとうございました!!
◆お知らせ
※
宮古市社会福祉協議会の方針変更により、今後は社協主催の「サロン」は無くなり、
私たちカリタスの活動は「移動カフェ」に統一されます。
※ 「第7回分ち合いマーケット」が行われます。宮古教会と小百合幼稚園で9月 30 日
札幌への支援物資依頼は今回なしの見込みです。また、この日に沿岸 4 ベースの他の
3 つ(大槌、釜石、大船渡)が連携して 4 つの炊き出しコーナーを出店します。札幌
からは、恒例のジンギスカンの炊き出しです。
※ ボランティアの皆さんの八戸~宮古間の車による送迎は、冬期間(12 月から 3 月)は
天候により中止になる場合があります。また、1月・2月は厳冬期ですので車の運行
は見合わせます。JR等公共交通機関のご利用となりますのでご了承下さい。
※ 訂正いたします
前6号記事内の「みやこ若者サポートセンター」は、正しくは「みやこ若者サポート
ステーション」でした。訂正してお詫びいたします。
◆ご協力のお願い
現在、ボランティアの登録数が少なくなってきています。初めての方々には、事前にオリエン
テーションを行い、活動内容をご説明しておりますのでご安心下さい。また、札幌教区サポート
センターの後方支援グループでは、これまで行っていただいている方々にお声かけをさせてい
ただいております。皆様のご協力をどうぞよろしくお願いします。
《 申込・お問い合わせ先 》
札幌教区サポートセンター
(Fax:011-221-3668 Tel:011-241-2785)
E-mail:officecsd @csd.or.jp
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