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(委員のみ配布)(PDF形式:36KB)
資料6
産業構造審議会環境部会廃棄物・リサイクル小委員会
第 26 回容器包装リサイクルワーキンググループ
議事録
1. 日時:平成 17 年 10 月 6 日(木)14:00∼17:00
2. 場所:三田共用会議所
1階
講堂
3. 参加者:別紙参照
4. 配布資料:
資料 1
議事次第
資料 2
容器包装リサイクルワーキンググループ委員名簿
資料 3
再商品化見込み量(ガラスびんその他色)の修正案について
資料 4-1 容器包装リサイクル法の義務量算定に係る量、比率(案)について
資料 4-2 再商品化義務量の算定に係る量、比率等の算定方法について
資料 4-3 容器包装利用・製造等実態調査の結果について
資料 4-4 容器包装廃棄物分類調査結果について
資料 5
容器包装リサイクル法の役割分担と義務者の考え方について
参考資料
5. 議題:
(1)再商品化見込み量(ガラスびんその他色)の修正案について
(2)容器包装リサイクル法の義務量算定に係る量、比率(案)について
(3)容器包装リサイクル法の役割分担と義務者の考え方について
(4)その他
6. 議事内容:
・ 事務局より、配布資料の確認
(1)再商品化見込み量(ガラスびんその他色)の修正案について
(資料 3 に基づき、井内リサイクル推進課長より説明)
(森代理)
・ 修正案で示されたガラスびんその他色の再商品化見込み量が、自治体の独自ルートあ
るいは事業系のものを除いた値であれば、こちらのほうが、妥当な数字だと考える。
(2)容器包装リサイクル法の義務量算定に係る量、比率(案)について
(資料 4-1∼4-4 に基づき、井内リサイクル推進課長より説明)
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(久保委員)
・ 資料 13 ページには、平成 18 年度のペットボトルの再商品化見込み量が 396 千t、分
別収集計画量が 285 千tと示されているが、再商品化見込み量のほうが本来少ないは
ずではないか。
・ 義務量の算定に係る量、比率については、計算ミスや計算した人物個人の主観が含ま
れてしまう可能性がある。算出された値に客観性があることをどのように担保してい
るのか。再商品化費用を負担している特定事業者にとって、算出値に納得できないと
いうことがあれば、コストは高くなるが、第 3 者機関に数値の妥当性を評価してもら
うのも一案ではないか。
(井内リサイクル推進課長)
・ 再商品化見込み量とは、再商品化設備の能力である。最近は施行当時と比べて、新規
参入が増えているため、設備能力が収集見込み量よりも大きくなっている。
・ 義務量の算定に係る量、比率においては、できる限り機械的に処理している。サンプ
リングも原則無作為抽出である。実際の作業は外部機関に委託し、報告を受けた結果
をチェックする中で、異常値と思われるデータについては、再度確認するようにして
いる。また、なお不透明とのご指摘に答えるため、今回全ての算定プロセスをご説明
した。
・ 義務量の算定に必要な数値はアンケート調査により把握しているが、業種によって調
査票回収率に差があり、空白の回答欄が多く見られるといった事情があり、正確なデ
ータを把握できていない可能性がある。事務局としては、数値の精度を上げるために
も、関係各業界にさらなるご協力をお願いしたい。
(上山代理)
・ 義務量の算定に係る量、比率においては、公平性と合理性を保つことが重要だと考え
る。来年度のプラスチック製容器包装の製造事業者と利用事業者の比率は、0.73(製
造事業者)対 99.27(利用事業者)となっており、不合理性が本質的に解決されていな
い。レジ袋やトレイの価格は 1∼4 円であるにも関わらず、利用事業者の負担対象をこ
れらの容器包装に商品を詰めた額とするのは不合理である。販売額をどのように捉え
るかが最大の論点と考えるが、レジ袋やトレイの実勢価格を補足することは十分可能
であるため、その数値を用いて比率を算出すべきである。中間とりまとめに対するパ
ブリックコメントにおいても、製造事業者と利用事業者の比率是正を求める声が多か
ったことから、関係者が納得できるよう、充分な検討が必要だと考える。
(井内リサイクル推進課長)
・ 製造事業者と利用事業者の比率については、10 年前に容器包装リサイクル法を策定し
た際に、容器包装の選択に関する決定権はどの主体にあるのかを焦点として、議論が
行われた。現在の仕組みが、当時の関係者の度重なる議論の結果であることはご理解
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いただきたい。
・ 流通業界からのアンケート票の回収率は、他の業種と比べても決して高いとは言えず、
また、票中に数値が書き入れられていないケースも多く見受けられるため、推計値に
影響している面もある。正確な数値の報告を是非お願いしたい。
(上山代理)
・ 通常、ビジネスの世界では、関係業者の決定権(支配力)が 99.5:0.5 というのはあ
りえない状況であり、関係者が納得できていないところに根本的な問題がある。
(筑紫委員)
・ 参考資料 2 ページの食料品製造業や酒類製造業におけるガラス製容器(茶色、その他)
の比率は、平成 16 年から平成 17 年にかけて数値が半減、もしくは倍増している。算
定の仕組みは非常に論理的でよくできていると思うが、このように結果が年度によっ
て大きく振れるのは、生活消費実感からすると若干疑問である。
(井内リサイクル推進課長)
・ 最終的には2つの調査を合わせた上で二年移動平均をとることにより、最終数値に大
きなギャップが起きないようにしているが、単年度結果にぶれが見られるのも確かで
ある。近年、排出者にラベルを剥がして排出する等の習慣が身に付きつつあることな
どから、分類調査で容器包装廃棄物の用途が必ずしも完全に特定できないケースが見
受けられる。これが、主に数字の変動に起因しているのではないかと考える。指摘い
ただいた箇所については、再度原因を分析し、来年度からの調査に反映させたい。
(3)容器包装リサイクル法の役割分担と義務者の考え方について
(資料 5、および参考資料に基づき、井内リサイクル推進課長より説明)
(郡嶌座長)
・ 小売業には国が示す数値ほどの容器包装の選択権はない、との意見が出たが、それで
は実態としてどれほどの支配力を持っているのか、他のどの主体が支配力を持ってい
るのか、実態を教えて欲しい。消費者か、あるいは小売よりもさらに上流の者か。
(上山代理)
・ 第一義的にはお客様(消費者)に選択権がある。政策的に広げている量り売りや裸売
り等も、お客様の支持を受けて拡大しているのが事実である。中間とりまとめでは消
費者の役割が明確にされていないため、さらに議論が必要である。
・ 消費者、自治体、事業者各主体の努力がまだ不足しているため、現行の役割を堅持す
べきである。
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・ コストについては、市町村3千億円対事業者4百億円といった単純な議論をすべきで
なく、その中身を分析するべきである。事業者側では容器包装の薄肉化や識別表示に
関する研究費等に莫大な費用がかかっているほか、
小売業では店頭回収に約 100 億円、
マイバッグキャンペーンに約 20 億円の費用を要している。
(永松委員)
・ 現行の役割分担のなかで、各主体がすべきことはまだ多く残っていると考える。これ
らの問題を放置したまま制度改革を行うことは、新たな問題を生むと考える。市町村
だけでなく事業者もコスト負担増に悩んでおり、単に費用負担をつけ回すのではなく、
制度全体でコストが削減できるような仕組みを構築すべきである。
・ 事業者については、さらに 3R を進めるよう、自主行動計画をまとめる方針である。ま
た、従来の取組みである研究開発やただ乗り事業者対策に加え、消費者への情報提供
や普及啓発にも一層努力していきたい。
・ 自治体については、できる限り残渣量の少ないリサイクルを目指し、汚れの付着した
ものを除外する、サーマルリサイクルを取り入れる等の対策を講じるべきである。ま
た、容器包装廃棄物の有料化についても、本格的な検討を行うべきである。
・ 消費者については、徹底した分別排出への協力と、容器包装廃棄物が有料化された場
合には、その費用負担が求められる。
・ リデュースの推進やリサイクルの質の向上と、事業者が収集・選別に一定の役割を果
たすこととが、どのように関係するのか理解できない。再商品化事業者は、リサイク
ルの質を向上するためには分別収集を徹底すればよいと言っている。
・ 事業者の最大の役割は安全な商品を提供することであり、経済的負担を課すほどリデ
ュースが進むというのは現実離れの議論である。事業者は、容器包装の薄肉化等に対
する技術開発のために、すでに多額のコストを負担している。
・ 再商品化に要する費用を製品の価格に転嫁することがごみ減量に最も効果的との意見
があるが、これは空論である。むしろ消費者の目に見える形で、実際に負担を感じる
容器包装廃棄物の有料化がより効果的と考える。
(金子委員)
・ 再商品化義務者についての、現行法における位置づけの決定経緯について、明確に記
載してありよく理解できた。商品を選ぶのは消費者だが、容器包装の最終的選択を行
い、その決定権を持っているのは利用事業者である。日本では、利用事業者が容器を
決定するにあたっては、容器製造事業者も技術的側面から関与していることから、製
造事業者もコストを負担することとなったようである。
・ 容器製造事業者は絶えず容器の開発を行っており、開発費負担も厳しいものである。
また、欧州の大多数の国では、容器利用事業者のみが負担しているところが多いよう
であるが、日本独自のこれまでの流れの中では、現行の費用負担はやむを得ないと考
える。容器利用事業者と製造事業者の按分比率は、製造事業者には容器包装の価格を、
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利用事業者には容器に中身を充填した商品全体の価格を負担対象とするのは妥当なも
のであり、現行の形を維持するのが好ましいと考える。
(和田委員)
・ 永松委員の意見に全面的に賛成である。
・ フランスでは収集・選別費用の一部を事業者が担っているかのような表現があるが、
収集された容器包装廃棄物に資源としての価値があるためこれを還元しているのであ
り、事業者が費用負担しているわけではない。それぞれの国の事情をふまえた上で参
考とすべきである。
・ 消費者には、分別排出に協力するとともに、より良い容器包装を選択するという役割
がある。消費者の役割をより明確に示すべきではないか。
(井内リサイクル推進課長)
・ フランスの情報については、収集された容器包装に価値があるため、これを事業者に
還元しているほか、収集・選別費用の一部も事業者が補助していると認識している。
(郡嶌座長)
・ ドイツのDSD方式では、異物の混入率が高いといった問題があり、品質向上の仕組
みが含まれていないと言えるが、これに対しフランスの制度は、有価物の付加価値化
ができておりこれを還元するというように、品質向上のインセンティブを持ったシス
テムを構築していることが紹介されている。事務局の資料は、システムの組み方によ
ってこのような違いがあることを説明している。
(辰巳委員)
・ 容器包装の選択権を持っているのは消費者であり、消費者の担う役割は大きいと考え
る。また、消費者の選ぶ権利には責任も伴うと考えるが、責任ある選択を行うための
情報が消費者に充分提供されていないのが実状である。なぜ分別しなくてはならない
のか、排出後にどのようにリサイクルされているのか、分別排出がどれほど環境負荷
低減に貢献しているのか等といった情報を、より積極的に消費者に伝えることが必要
である。よって、消費者の役割はニヤリーイコール自治体の役割、または事業者の役
割でもあると考える。
・ さらに、情報だけでなく社会システムが整備されていなければ消費者は責任を果たす
ことができないため、全ての自治体で容器包装廃棄物の分別排出システムを整備する
ことが重要である。
(寄本委員)
・ どのような仕組みにしても、それを維持するための費用は必要であるため、最小の負
担で最大の効果を生む仕組みを考えるべきである。ドイツでは DSD 社に国民 1 人あた
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り 10 円/日の費用を支払っているとのデータがあるが、日本の消費者は、リサイクル
に必要な費用をゆくゆくは負担してもよいと言っており意識が高いのだから、事業者
はこのような消費者の気持ちを尊重すべきではないか。
(岩倉委員)
・ 現行の役割分担は維持すべきだと考える。現在の課題を解決するために、自治体が担
っているコストを事業者に付け替えるのでは社会的コストの低減には繋がらない。ま
ずは何故、自治体もしくは事業者のコストが大きくなっているのかを審議すべきであ
る。
・ その為に、再商品化の質を高める分別収集・選別等に、主体間で連携して取り組むべ
きである。汚れの付着した容器包装を分別対象から除外する場合、どの程度汚れたも
のが混入しているかをチェックする機能がない。これについては事業者も、消費者へ
の情報提供も含め、他の主体と連携して取組めるのではないか。
(喜連委員)
・ 百貨店で扱う商品には贈答品が多く、容器包装が消費者にとって大きな意味を持って
いる。事業者側では余分だと感じるものがあったとしても、最終的には消費者が求め
るので提供することもあり、マーケティングにおいては両者の相互効果によって決定
されるため、必ずしもどちらかだけの問題ではない。ただし、近年消費者の意識が徐々
に変化し、簡易包装やエコ包装キャンペーンが非常に受け入れられるようになった。
最終的には消費者の意識改革にかかっていると感じる。
(織委員)
・ 10 年前の法律策定時にも、消費者からは「商品を選択するための事業者からの情報が
不足している」
、事業者からは「消費者が必要とするから容器包装を減らせない」とい
う、今と全く同じ議論がなされていたように思う。この 10 年間で容器包装に対する世
間の意識や、生活スタイルが大きく変わっているにも関わらず、事業者の方の多くは、
現行の役割分担のままで効率化を図ればよいと主張されているが、果たして今後この
ままで充分にリデュース・リユースが進むのか疑問である。自治体が消費者教育をし
つつさらに効率化を図ることは重要だが、今後は何らかの形で事業者も関わらなけれ
ば、10 年前の議論と変わりないと考える。
・ 費用をかければリサイクルできるのは明白だが、より排出抑制やリサイクルしやすい
製品の開発につながるような仕組みが必要である。
(酒巻委員)
・ ニュー環境展で発表された名古屋市の事例や、神奈川県新聞による事例を見ると、自
治体の中には、分別収集を実施することによって、それまで利用していた処分施設の
運転費や改修費が不要になり、総合的には分別収集に要する費用が小さくなったとい
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うデータがある。もう少し現状の実態把握をすべきである。
・ 事業者は、消費者に対してより積極的に情報を提供すべきである。自主行動計画の中
にも情報提供の取り組みを組み込む必要があると考える。
(岩崎委員)
・ 紙製容器包装とプラスチック容器包装については、平成 12 年から容器包装のリサイク
ル法の対象とされたため、実質的には 5 年しか運用されていない。このような短期間
で、それぞれの主体が充分に役割を果たせているのか疑問である。主体間の連携を充
分に図りつつ、現行の役割をどのように果たせばよいのかをもう少し議論すべきだと
考える。
(荒木委員)
・ 汚れの付着していない容器包装廃棄物を収集することに対しては、概ね賛同が得られ
ており、現行の役割を維持したままで、これに対応することは充分に可能だと考える。
(石井委員)
・ これまでの自治体の取組みには消極的な部分も見られるとの指摘を真摯に受け止め、
次のクールに向け、課題の多いプラスチックの扱いも含めて、積極的に取り組んでい
く所存である。
・ 現在自治体においては、廃棄物会計システムの構築が進んでいるところである。今後、
情報公開も含めて積極的に取り組んでいきたい。ただし、自治体で扱っている廃棄物
は容器包装のみではないことから、廃棄物全体の量を低減することを念頭に置いた総
合的な取組みを進める中で、容器包装廃棄物についても取り組んでいきたい。
・ 自治体としては、今後も分別基準適合物の質の向上に努めていくつもりではあるが、
あまり過度に厳しい分別排出を消費者に求めては、消費者の分別意欲を削ぐ恐れがあ
る。したがって、消費者に過度な分別努力を強いるような容器包装は、事業者側でも
排除すべきであり、よりリサイクルし易い容器包装の開発に努めていただきたい。
(鳥居委員)
・ 自治体の中には、例えば愛知県某市のように非常に先進的な取組みを行っているとこ
ろがある。企業では、成功事例があればこれを次々と水平展開しており、自治体にも
このような水平展開をさらに積極的に進めて欲しい。
・ 自分が住んでいる地域の容器包装廃棄物の収集状況を見ていると、分別しても結果的
には焼却処分せざるを得ないのではないかと感じる。消費者に対し、
「このような処理
をするので、このような分別を行って下さい」というように、処理方法と分別方法の
両方に関する情報を提供すればもう少し進むのではないかと考える。
(和田委員)
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・ 事業者から消費者への情報提供は、現行の役割分担の中で、事業者がやるべきことの
ひとつであると認識しており、自主行動計画にも当然織り込むべきである。
・ 時代の変化に対応していろいろ変えていく必要があるのは確かだが、費用の負担者が
変わることによってどのような効果があるのかが全く見えないため、現行の役割分担
の中で取り組みを強化すべきと主張している。
・ 消費者が費用負担しても良いと言っているのだから価格転嫁すべきだ、という指摘は
実際の現場を踏まえていない。現在の市場構造ではそう簡単に機能せず、また効果を
現さないため、事業者はこれに対応できない。
(松尾委員)
・ 流通業における製造事業者と利用事業者との負担比率についての不満が残ったままで
は、制度そのものに対する不信感が広がってしまう恐れがあるため、一度流通業界と
行政側で議論の場を設け、問題意識を話し合ってはどうか。
・ ペットボトルについては、国内にボトル to ボトルの技術も確立されているにも関わら
ず、多くが海外に輸出されている。最近の石油価格の高騰を鑑みても、石油資源のひ
とつであるペットボトルを安易に輸出するのは問題であり、できるたけ輸出を防ぐと
いう前提に立っての更なる議論が必要である。
(森代理)
・ 永松委員の意見に賛成であり、役割分担の変更は必要ないと考える。
・ ガラスびんについては、薄肉化等の努力により、重量が以前の半分以下になっている
ものもある。しかし、中身商品の安全性や輸送時の機能性を考慮すれば、これらの努
力はすでに限界にきていると思われる。
・ リサイクルの質の向上については、消費者への情報提供や処理技術の向上が必要であ
るが、基本的には消費者や自治体による分別収集の徹底が最も重要だと考える。
(上山代理)
・ 資料 87 ページに示されている「新たな役割分担を考えるに当たっての前提」
について、
自治体におけるコストの明確化は前提条件ではなく、現行の役割分担を堅持する中で
の自治体の努力の方向性として、必ず具現化してほしい。
・ 日本容器包装リサイクル協会をめぐる費用の流れについて、入札等、いわゆる「出口」
については情報公開がなされたが、
「入口」である特定事業者の義務委託料については、
未だ公開されていない。現行法では協会は公表できないが、特定事業者が支払う委託
料を公開し、社会がそれを評価するという仕組みが必要である。過少申告を含むただ
乗り事業者対策にも効果があると考える。
・ ただ乗り対策については、経済産業省だけでなく、他の関係省庁もより積極的に取り
締まりを行うべきである。主務省庁が連携して対策にあたっていただきたい。
・ 廃棄物の処理やリサイクルに関する技術の発展スピードは非常に早く、5 年ごとの法律
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見直しでは遅すぎると考える。3、4 年ごとに見直してはどうか。
・ 製造事業者と利用事業者の按分比率については、その根拠の合理性について納得した
い。
(辰巳委員)
・ 容器包装廃棄物の収集を有料化した場合、事業者が負担している再商品化料金は、結
局は消費者が負担している部分もあるため、消費者にとって料金の 2 重払いにならな
いか心配である。有料化に際しては、容器包装と一般ごみとを区別して考えるべきで
はないか。
(織委員)
・ 容器包装リサイクル法施行後 10 年が経ち、高いリサイクル費用を要している割にはそ
れほど環境負荷が下がっていないのではないかという問題意識はどの主体にもあるは
ずである。重要なことは、どうすれば本当にこれらの問題が解決されるかを議論する
ことであり、それほど現行の役割分担に固執する必要はないのではないか。事業者の
方々が「現行の役割分担」という言葉にこだわるのであれば、「現行の役割分担」とい
う言葉の中で、情報公開等を始めとして、より実質的に効果が生まれるフレキシブル
な連携のあり方を、建設的に議論していくべきである。
・ 事業者が提示するという自主協定は、従来のような業界内部で作成するという閉じた
やり方ではこれまでの連携から一歩進んだものとは言えない。目標値を定める、監査
のあり方を住民や自治体と連携して話し合うといった柔軟なやり方をすべきである。
(寄本委員)
・ 慶應義塾大学の山口氏の調査によると、商品の価格が 10 円高くなっても、消費者の購
買行動に変化はないとのことである。これは再商品化費用が商品価格に転嫁されても
発生抑制が期待できないことを示している。また一方では、再商品化費用を価格に上
乗せしても、企業側は大きな不利益を被ることはないとも考えられる。
・ 当時厚生省の指定研究機関が容器包装リサイクル法の原案を作成した際には、フラン
スの仕組みに倣って、自治体の分別収集をエコ・アンバラ−ジュ社にあたる機関が支
援するという案があったように記憶している。環境省の方で調べられるのであれば、
どのような経緯があってこの考えが途中で消えたのか教えて欲しい。
(藤井環境省リサイクル推進室長)
・ 当時の記録を調べ、分かれば報告する。
(筑紫委員)
・ 今後の議論は、政策目標と政策手段との整合性を図りつつ進めるべきである。消費者
が排出抑制の徹底を、自治体が消費者への普及啓発を、事業者が情報提供を行うこと
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は、手段として非常に有効だと考える。しかし、事業者が自治体費用を一部負担して
もリデュース効果がないのではないか。その繋がりの整合性を議論すべきである。
・ 各関係主体が果たすべき役割は 10 年前と比べ変化し、また深化ていると感じる。今後
は、現在の役割分担の中でそれぞれがやるべきことをやると共に、主体間の連携を促
進することが重要である。
・ 容器包装リサイクル法の見直しは、10 年や 5 年毎では長すぎるという意見に賛成であ
る。より短い期間で見直しを行うべきである。
・ 以前事務局から提出された OECD の報告において、日本は最も優等生であった。日本型
モデルは世界に向けて発信できるものである。
・ ドイツやフランスの例が出されたがコストが高くついているとも聞く。社会全体のコ
ストに関する情報があれば提示して欲しい。
(岩倉委員)
・ プラスチック製容器包装は再商品化量の約 80%を占めており、抱えている問題も多い
と認識している。
・ リサイクル手法に合わせた分別区分の整理が必要だが、検討の際には実際に過程の現
場で対応できるかを踏まえるべきである。
・ 複合素材は、容器包装としての重要な役割や機能を持っており、またリデュースに資
するという面もあるため、それらを考慮すべきである。
・ 汚れが付着した容器包装に対する自治体の判断が、地域によって異なるのは問題では
ないか。統一的な判断基準を示すべきではないか。
(石井委員)
・ 本ワーキンググループでの発言は、事業者が分別収集費用を一部負担することを前提
としている。先程からの委員の発言を聞いていると、中間とりまとめ前の段階に議論
が戻っているような印象を受ける。全都清としては、中間とりまとめを前提に審議を
進めていく考えである。
・ プラスチック製容器包装の場合、市民に汚れの度合いを判断して分別排出していただ
くのは難しいと考える。むしろ、市民にとって分かりやすい、分別排出が負担になら
ない容器包装を事業者が責任を持って採用すべきである。
(大部委員)
・ 再商品化費用を商品価格に転嫁するのは、非常に難しい。
・ 複合素材は、製品の品筆保証の面で欠かせない役割を果たしている。
・ 容器包装廃棄物の有料化が最も適していると考える。自治体でかかっているコスト透
明化すれば、地域や規模によって様々なものがあると思われるが、それぞれの地域の
事情に合わせた収集費用を住民が負担する方が、全国一律のコストを商品に上乗せす
るよりも合理的である。
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(井内リサイクル推進課長)
・ 今後の取組みにおいて、関係主体間の連携は重要なポイントであると認識している。
・ 流通業界と腹を割って話すべきでないかとの指摘はしっかり受け止めて今後検討した
い。今回は、なるべく説明責任を果たし、また情報公開を進めることで理解を得たい
という思いで詳しい説明を試みたが、不十分な点は引き続き努力していきたい。ただ
し、制度そのものの問題は全ての業種に関係する事項であり、本ワーキンググループ
で議論いただきたくことも重要と考えている。
・ 容器包装リサイクル協会が特定事業者の委託料金を公開してはどうかとの意見につい
ては、法律上守秘義務を設けた趣旨を改めて認識した上での議論が必要と考える。
・ ただ乗り事業者対策については、経済産業省が他の関連省庁に対して先例を示す意味
でも、積極的に取組んでいる。他省庁でも取組みを始めているところであり、今後は
さらに連携を進めたい。
・ 見直しの時期については、様々な意見が出されているところであり、今後検討したい。
また、法制度全体の見直しだけでなく、個別に改善できる部分については、随時対応
していくつもりである。
・ ドイツでは、産業界が負担しているコストは、二千数百億円とも聞いており、人口比
を考えれば、かなり大きい負担だと感じている。より詳細な情報があれば、提供させ
ていただきたい。
(郡嶌座長)
・ 本制度の高度化を図るためには、リサイクルの質の向上が不可欠であり、また質が向
上することによってコスト低減が図れることについては、どの関係者においても概ね
賛同が得られていると考える。今後は主体間の連携を図ることが重要となると考えら
れる。
・ 現在は消費者への働きかけが不足していることから、各主体が連携する中で、これに
対する事業者の積極的な取組みが求められると考える。
以上
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