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労山 福岡県連盟通信 - 福岡県勤労者山岳連盟

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労山 福岡県連盟通信 - 福岡県勤労者山岳連盟
県
連
盟
だ
第50期 第1回理事会
開催のご案内
よ
り
つきましては50期第1回の理事会を下記の
と お り 開 催 し、会 代 表理 事 の ご 意 見 を 伺
い、 よりよき県連活動の場にしていこうと
考 え て お り ま す。万 障繰 り 合 わ せ の う え
ご出席下さいますようご案内いたします。
やむを得ず 出席できない場合には代理の
方の出席をお知らせください。
記
日時 2015年 7月5日(日)10時~16時
場所 場所未定 ※決定次第ご連絡します
議題 各会報告(総会及び会活動) 各専門
部の年間計画と活動報告 50周年記念行事の
企画意見交換 etc
山の新緑は日増しに色濃くなり、夏山へと自
然の風景が衣替えられていこうとしており
ます。 今年も相変わらず、春山の事故が報
道されています。幸いにも福岡県連での事
故は 報告されていません。このまま事故ゼ
ロを目指してほしいものです。
各会では夏山のむけての計画が次々提出さ
れていると思います。会を代表する理事の
皆 様 に お か れ ま し て も、忙 し い 時 期 だ と
お察しいたします。福岡県連盟もこの1年の
計画実行を行うべく努力をしているところ
です。
県連通信
労山 福岡県連盟通信
アケボノツツジ
(諸塚山・宮崎)
№445
2015年6月号
○なるべく公共交通機関をご利用ください。
ネ
パ
ー
ル
ネパール大震災
支援活動
ネパール大地震の事態
を受け、福岡市在住のネ
パール人で結成する「福岡ネパールソサエ
ティ-」では、5月2日から三週にわたり週
末に福岡市天神で「街頭募金」を行われ、
多くの人たちの支援があった。
ネパールの首都・カトマンズには世界各
国から支援の手が伸びているものの、遅れ
がちながら被害の大きい北部の集落への支
援に、直接届ける
という取組み。
NHKテレビなど
の報道でその活
動を知って、平田
氏らがその支援
に参加した。
ポカラ
エベレスト
カトマンズ
ネパール大地震災害 支援活動(現地から)
Eさんは春のエベレスト街道のトレッキングを
終えネパールを出て、インドで大地震を知っ
た。すぐにネパールに戻り、被災地へ支援物資
を届ける活動に参加した。山間の壊滅いした
村々に10日を過ぎて、初めて届いた支援物資。
(写真 5月17日の街頭募金)
編 集 後 記
目 次
☆ゴールデンウィークを前にして、ネパール大
地震のニュースは世界を震撼させた。ヒマラ
ヤ高峰では登頂の時期、トレッキング最盛期。
☆テレビ画面のカトマンズの崩壊した光景は凄
惨だった。犠牲者は8,000人を越え、なお不明
が多いという。謹んで哀悼の意を捧げる。
☆ ヒ マ ラ ヤ の 美し い 国 、陽 気 で 親 し み やす い
人々、そして何より強い生命力を備える人びと
に、私たちは連帯の気持ちを伝えたい。東日本
大震災で多くの体験をした私たち。
☆「登山中の病気による事故報告」は現状の切
実な事例、この対策には「登山と身体の反応」
の視点が必要だろう。eペー登山はこれを視野
にした取組みであり、再確認の必要がある。
8
労山福岡県連盟通信
445号
発行日 2015年6月1日
発行所 福岡県勤労者山岳連盟
〒812-0013
福岡市博多区博多駅東2-8-22
第一よしみビル705号
℡ 092(409)2810
Fax 092(409)2812
発行者 徳永武彦
E-mail:[email protected]
ホームページ http://www.fwaf.jp/
頁
主張 ネパール大震災に思う
ネパール大地震救援募金
ネパール大地震について
2
3~4
山行中の病気による
緊急搬送について
春山山行計画
山の図書館講演会
県連盟だより 理事会開催案内
5~6
7
8
福岡県勤労者山岳連盟
1
村に初めて届いた救援物資
simjung地区 mahaveer村
2015年度
主張
ネパールと日本は特に登山界では登山を
通して特別な関係にあります、福岡県連盟で
の海外登山の多くがネパール・ヒマラヤ登
山やトレッキングであります、被害の大きさ
からみても、個人的な支援や援助で済ませる
ものではありません。
今回のネパール大地震について、全国連盟
より救援募金の取り組みがされています。
日本の主要登山団体による義援金募金活動
です、「日本山岳団体ネパール大地震救援募
金委員会」を立ち上げネパールの被災者に
直接届くようにしました。
福岡県連盟加盟の会員の皆さん、主旨をご
理解のうえ募金活動にご協力いただきます
よう心からお願いします。募金の詳しい内
容は全国連盟より「ネパール大震災救援基
金」5月8日付けの文書を出していますの
で参考にしてください。
ネパール大震災に思う
会長
荒木 辰彦
2015年4月25日午前11時56分、ネパール
の首都カトマンズをマグニチュード7.8の地
震が直撃、8,000人近くの犠牲者を出した。
広範囲にわたって建物が倒壊するなど、ネ
パールに甚大な被害をもたらしました。
発生後、住民は余震を恐れ屋外で避難生活
を続けており、食糧や飲み水、仮設トイレな
どの衛生施設が求められています。
ヒマヤラでは、地震発生直後による雪崩が
ベースキャンプを直撃し多数の死者を出し
日本人犠牲者も出ています。
ネパール国は2011年3月11日発生した東日
本大震災に対して、3月20日毛布5,000枚を支
援物資として届けました。私たちはこの暖
かい支援に感謝しました。
このため、郵便振替口座「ネパール大地
震救援募金」を設け、そこに集めることに
しました。しかし、ゆうちょ銀行の手続き
のため、口座の開設が5月下旬となりま
す。開設できましたら再度、お知らせしま
すので、それまでは地方連盟または加盟各
団体にて取りまとめておいてください。
➀募金は1口2千円です。2口(4千円)以
上は税額控除の対象となります。
②送金は、ゆうちょ銀行の払込取扱票(青色
・手数料本人負担)でお願いいたします。
③第1次募金期間:2015年5月~10月31日
以上
ネパール大地震 救援募金
4月25日午前11時55分ごろ、アンナプル
ナ連峰北側のラムジュン(カトマンズから
北西約80㎞、ポカラとの間)を震央として、
マグニチュード7.8の地震が発生し、首都カ
トマンズ盆地も激震に襲われました。
甚大な被害の状況とともに非常に多くの
死傷者数が報道されております。
ネパールと日本の関係、特に登山界にお
いての両国の関係は登山を通して特別な関
係にあります。被害の甚大さからみても個
人的な支援、援助で癒し済ませる規模では
ありません。登山界をあげて組織的な支
援・援助が適正かつ有効な対処と考え、より
早く大きな支援をめざし、日本の主要登山
団体による義援金募金活動を行うことにし
ました。
日本勤労者山岳連盟は、ネパール国民と
被災された多くの皆さまに心からお見舞い
を申しあげます。
日本勤労者山岳連盟を含む日本の主要山
岳団体は緊急協議をおこない、ネパールに
縁のある方々や団体の義援金を「ネパール
大地震救援募金」として、心を一つにして
募集し、ご寄付いただいた金額の全部がネ
パールの被災者に直接届くようにする手段
を講じることで合意いたしました。
日本山岳団体ネパール大地震
救援募金委員会
公益社団法人 日本山岳協会
日本勤労者山岳連盟
公益社団法人 日本山岳会
公益社団法人 日本山岳ガイド協会
日本ヒマラヤ協会
NPO法人日本ヒマラヤン・アドベンャー・
トラスト
本件問合せ先:日本勤労者山岳連盟
〒162-0814 東京都新宿区新小川町5-24
電話 03-3260-6331 メール[email protected]
2
山 域
甲信越
佐渡島
八ヶ岳
北アルプ
ス
近畿
大台ケ原
兵庫
鳥取
四国
四国
阿蘇
阿蘇
脊梁
大崩
椎葉
九重
九州
九州
韓国
台湾
春山
期 間
5/16 ~ 5/19
5/8
5/1 ~ 5/5
4/19 ~ 4/24
4/30 ~ 5/6
5/1 ~ 5/5
5/1 ~ 5/6
5/1 ~ 5/5
5/2 ~ 5/5
5/2 ~ 5/6
5/3 ~ 5/6
5/2 ~ 5/5
5/1 ~ 5/2
4/29 ~ 5/3
5/2 ~ 5/5
5/4 ~ 5/5
4/25 ~ 4/26
4/26
4/29 ~ 4/30
5/2 ~ 5/3
5/2 ~ 5/5
5/6 ~ 5/8
5/9
5/17
4/19 ~ 4/22
5/20 ~ 5/25
山行計画一覧
山名・コース
丹沢主脈縦走
ドンデン山~金北山
八ヶ岳縦走
剱岳 八ツ峰
槍ヶ岳~双六~笠ヶ岳
常念岳~蝶ヶ岳
白馬(主稜)
赤谷尾根~剱岳本峰
白馬岳
槍ヶ岳 硫黄尾根
御在所岳
大杉谷・日出ヶ岳
氷ノ山
蒜山・伯耆大山
石鎚山・笹ヶ峰
瓶ヶ森・石鎚山
根子岳
根子岳逆縦走
江代山(津野岳)
大崩山
三方岳・石堂山・地蔵岳
黒岳・花牟礼山
小岱山
仁寿峰
玉山
会 名
マップ
久留米
福岡労山
MOVE
ピナクル
福岡想山会
あしび
ACA実技山行
福岡想山会
星と焚き火
喜楽
福岡労山
大川山人会
田川かたつむり
マップ
豊前アルペンC
あしび
ACA実技山行
マップ
すばる
豊前アルペンC
福岡油山会
花椿HC
ACA実技山行
ピナクル
あしび
CL
中村卓也
小屋松豊喜
鶴岡秀都
中島正徳
田中政隆
上西輝幸
溝尾幸一
田上和弘
山下きよし
木下育美
森川達三
阿部功司
西田妙子
徳丸久男
仲谷恒夫
尾形かおり
溝尾幸一
田上和弘
五嶋京子
有馬精一
宮崎睦美
河村辰巳
吉野京子
田上和弘
真田大輔
新谷みづよ
“山の図書館”講演会のご案内
記念講演 「私のヒマラヤ巡礼」
講師 大矢統士氏
(講師紹介6㌻)
日 時:6月27日(土) 13:50 ~ 15:00
会 場 : 太宰府館・まほろば ホール
太宰府市宰府3-2-3(西鉄太宰府駅下車 徒歩2分)
TEL:092-918-8700
12年にわたりネパール・ヒマラヤに通い、シッキムからカイ
ラスまで辺境の地域を訪ねた旅、ネパールの美しい山々と、
そこに暮らす人々。厳しい自然に鍛えられた人々の高い生
命力が、この度の大震災を乗り越えることを信じて。
参加費:500円
懇親会:3,000円 (飲食代等)
※「心のふるさと 国東半島」(大矢統士 撮影・製作)も上映
同会場にて開催 15:15~17:30
7
会 場
人員
9
7
外3
3
5
2
4
4
2
2
7
7
3
2
4
5
4
6
4
7
4
4
4
7
2
1
ロープ(7㎜、10~20m)、シュリンゲ、カラ
ビナを持参する。登山コースによっては、補
助ロープ(8㎜、30m)を持参する。
② 山行計画書に「エスケープルート」を記
載する。また各自が、地図で事前に山行ルー
トの情報を入手し、エスケープルートをはじ
め山域を頭に入れて参加する。
③ 万一に備え、搬出、救急救助の実地訓練を
行う。また、ハイキング、縦走において、「岩
場でのロープワークの実地トレーニング」
を実施し、緊急時に対応出来るようにする。
④緊急救出の事態が発生した時、リーダー
は、指揮命令を明確にし、落ち着いて冷静か
つ迅速に行動する。役割を明確にして、適材
適所を見極めた人員配置を行う。
⑤参加者の緊急連絡先を把握する。個人情
報なので取扱いは十分注意する。
⑥「既往症」を年1回、届け出ることとす
る。各 山 行 の リ ー ダ ーは 事 前 に 参 加 メ ン
バーの既往症を知っておくことで迅速な対
応が出来る体制とする。
⑦事故の場合110番だが、病気発症の時は消
防救助隊を要請、119番発信で良い、所轄が違
う場合でもスムーズに取次が行われる。
⑧発症した本人の精神状態を安定させ、病状
悪化を防ぐため、救助活動の進捗状況を伝え
たり、病状の不安を和らげる看護を心掛け
る。
⑨縦走中の歩行順番は、先頭をサブリー
ダー、最後尾はリーダーもしくはその逆でも
良い。今回この基本ルールを守っていたた
め、発症時の対応が迅速に出来、大事に至ら
なかった。
ネパール大地震の
被災状況と救助活動
登山中に病気発症しないための対策
1.高血圧、心臓病、脳疾患などの持病の人
は、特に定期的な医師の診断を受け、必要
な薬の服用など日頃の健康管理を行う。
2.山行日の前日または当日の朝、血圧の異
常や倦怠感、めまいなど体調不良を感じた
場合、「ドタキャン」で構わないのでキャ
ンセルをして参加を思い止まる。
3.「登山をすることが健康の維持に繋が
る。」のではなく「健康管理をされた体
で登山をすることが更なる健康維持に繋
がる」ことを肝に命じる。
4.具体的には、自覚症状が無くても年1回
は、「定期健康診断」を受け、精密検査が
必要な場合は必ず精密検査を受け、必要に
応じて治療を行う。早期発見、早期治療が
健康維持に繋がる。
5.「山の病気の対処と予防」について講
習会を実施する。
カトマンズ他
最後に
以上のように山行参加者からの原稿を元
に、この事故の経過報告を作成しました。ま
た参加者の反省、今後の対策を参考にして、
役員会で議論をして、「登山中の病気発症事
故対策」をまとめました。この「浅間山、病
気発症事故報告」の事例を共有していただ
き、今後の登山活動において、活かしていた
だければ幸いに思います。
N
深倉越
釈迦ヶ岳
大日ヶ岳
岳滅鬼山
斫
石
峠
浅間山
831m
浅間山周辺
概念図
東峰村
6
写真
(徳島ネパール友好協会)
地震後救助される人
必死に続けられる救助活動
カトマンズ、エベレストBC
あり、社長のティカ氏(ネパール山岳協会会
計係)の安否が心配で携帯電話の方に恐る恐
るかけてみた。
明るい声で出てくれて彼の家族やボチ‐
ボチトレックのスタッフは無事との事だが、
まだ強い余震が起きているので外の広場に
皆で避難しているとの事だった。今、電気と
水が出ないので困っていると返事だった。
2015.4.25 ネパール
大地震について
海外委員会 田上 和弘
4月17日にネパールランタン・ゴサイン
クンドトレッキングから帰国し、やっと日本
の山の環境になれてきた4月25日にネパー
ルの大地震の悲報が飛び込んできた。
首都カトマンヅ近くでマグニチュード7.9
の大地震が発生し、カトマンヅが大規模な被
害に遭っている事であった。
ボチ‐ボチトレックのティ
4月 29日
カ氏に代わって事務係である
シャードさんからメールが届いた。内容は、
PC電気量が後4日しか持たない。ティカ氏
はボランティアで空港に詰めており手助け
をしているそうで、身近なスタッフは全員無
事でしたが、スタッフの中のスフィニさん
(専任ドライバー)ケソップさんとツルシ
さん(ガイド兼ハイポーター)のご実家が
あるゴルカ村(震源地)が壊滅状態にあり、援
助が必要とのメールが届きました。
そこで、トレッキングや遠征隊員として一
度はネパールに行かれた方に義援金の御協
力をお願いし、送らせて頂ければと思い、急
遽ですが義援金の要請のお手紙を送らせて
いただきました。時はゴールデンウィーク
の為、第一回送金は休み明けの5月7日に送
金となりました。
カトマンヅ盆地は古いレンガ造りの王宮
や街並みが沢山あり、世界遺産にもカトマン
ヅ盆地は登録されている。一度はこの地を
訪れたことがある方はこの聳え立つ積木の
様なレンガ造りの建造物群を見て「地震が
来たらどうなるのだろうか?」と誰でも
思ったのではないでしょうか。
まさにその通りの悪夢が現実のことに
なってしまいました。
カト
マンヅには10年前より福岡県
連盟ヒマラヤ登山隊やヒマラ
ヤトレッキング時にいつもお世話になって
いるトレッキング会社ボチーボチトレックが
3
山行中の病気による
緊急ヘリ搬出
事例報告
新聞
から
5月
いる」と応えるのが精一杯でした。
3日 ボチ‐ボチトレックからの
メールにネパール政府からの情報
が届きました。大まかな内容は下記の通り
です。 (詳しい内容は別紙で)
モンスーン季(6週間の内に)までに早期、計
画立った支援が必要。
支援金は4億1500万ドル(498億円)必要。
160,786の家が全壊 、143,673の家が半壊
などなど救援が必要と情報と一緒に送金
先の銀行と口座番号。
彼の話はまだ続き、トレッキングエリアで
はランタンやマナスル方面が壊滅状態で、特
にランタン谷の集落、古い集落や新しい集落
も全て無くなったそうです。ネパールには
海は無く家屋をのみ込む津波も無いのです
が、ランタンリルン山(7,225m)から山の崩
落があり、ランタン谷の集落220戸が埋まっ
てしまったそうで、その規模、下の部落ゴラ
タベラ村まで流されたと信じられない報告
でした。古い集落は熊本の椎葉荘の木造集
落にも似て懐かしさを漂わせ、広い草原には
ヤク達が草を食みとても美しい谷でした。
徳島ネパール友好協会はもう動きだしま
した。山の図書館も動き出しました。東北
大震災時にはネパールからも毛布5000枚が
東北に届いています。何とか福岡県連盟も
温かいご支援をお願い致します。
9日 義援金を送金した事を伝えよ
うとティカ氏に携帯をするがつな
がらない。5月10日 連絡着かず。5月11日
携帯がつながらないので事務所に送金と銀
行へ確認するようのメールを打つ 5月12日
am11:00携帯電話がつながり、第一回目の送
金の確認をお願いする。
彼はこのランタンエリヤへ通じる道路も
崩壊し復旧の目途は無いときっぱり言い切
り、まだ道路の寸断などで地方の細かい災害
報告等、情報収集が出来ておらず、被災者数
はまだまだ増えると思われます。
春のトレッキングや遠征はもう終ってい
るそうで、トレッキング会社の営業は何時ご
ろから出来そうかの問いに、彼曰く「秋のネ
パールの山に沢山来て下さい。救援、それが
一番」と言った。
5月
その後、ティカ氏と少しは話
が出来ました。現在彼は毎日
ボランィアで物資を運んだり、
家が無くなった人等、被災者に
食料等を届けたりしているそ
うです。ネパールには自治体
による避難場所もありませんし、配水車によ
る給水や炊き出しもありません。 水、食べ
物も無く着の身着のままで余震におびえな
がらゴンバ(大きな寺院など)で身を寄せ避
難生活を余儀なくされておられるそうで
す。福岡県や全国連盟は動いてくれている
のかの彼の質問に「もうすでに動き出して
また「今日、午後4時頃カトマンヅの近く
でマグニチュード7.4の最大の余震が発生」
とニュースが流れている。まだネパールの
地盤は不安定で復興の一歩が踏み出せない
状態であります。私達は日本から救援する
事しかできないと思います。もし秋までに
地震が落ち着いたらネパールに出向き、何
か他に支援できればよいと思っています。
福岡県連盟所属のみなさん本当に温かいご
支援をお願い致します。
(記 2015.5.13)
4
この報告は、S山岳
会の山行中に起きた病
気により、行動不能に
なったメンバーをどの
ように搬出救助したか、
及びその後の対応につ
いての事例報告です。
【事故概要】
(1)発生時間 2015年2月15日(日)12時頃
(2)発生場所 英彦山山系 浅間山 北北東
約300m地点の露岩付近
(3)遭難者 S山岳会会員 H(66歳・男)
(4)事故内容 病気発症 病名:脳出血
ヘリコプター搬出救助、病院で治療、現在
リハビリ中
(5)同行者 A(56歳・男)、B(71歳・男)、
C(73歳・男)、D(39歳・女)、E(66歳・男)、
F(47歳・男)、G(46歳・女)
この山行は、S山岳会主催の月1回貸切バ
ス利用で実施している一般公開山行の自然
歩道シリーズ7日目「釈迦ヶ岳~浅間山~
岳滅鬼山縦走」の下見山行でした。
今回の事故概要は、2月15日、釈迦ヶ岳~
岳滅鬼山縦走の途中、寄り道して浅間山を往
復する計画でした。朝8時半頃、斫石(きりい
し) トンネル入り口を出発、12時頃、浅間山の
山頂まであと10分の広い露岩付近で発生し
ました。H会員(66歳)が脳出血発症、左半身
麻痺で動けなくなり、消防救助隊に緊急救助
要請をしました。ヘリコプターで搬出、ドク
ターヘリとの連携で、発症後4時間で病院に
収容され、治療を受けました。経過は良好
で、その後、転院して現在リハビリ中です。
今回の事故を受けてS山岳会では例会や
役員会で事故対応の状況などを討議して、反
省点や対策など検討しました。
ヘリ搬出付近の露岩
反省した。⑤緊急時の対応について、今回は
ベテランの方がいたため、迅速に的確な判断
が出来、落ち着いて行動が出来たが経験の少
ない者だけでは、このような対応は難しかっ
たと思う。
参加者の救助活動でのコメント
①倒れるのがあと1mズレていたら崖下へ転
落と言う最悪な事態もあり得た。発症時、直
ぐ後ろにリーダーがいて、体を支えたため、細
い木で止まり、大事に至らなかった。
②緊急救助の経験者がいて、迅速に適切な対
応が出来た。加えてエスケープルートの経験
者が冷静な判断で補佐するなど、チームワー
クが良く、全員が夫々の役割を自覚して落ち
着いて行動が出来た。メンバーが8名だった
ことも今回の場合、役割分担が上手く出来
た。
③「友人と二人の女性の気配りのある対応、
より楽な姿勢にしてくれて、防寒対策や声掛
け、家族への連絡など、思いつくことを全て
やってくれた。そのうえ救助活動の動きが逐
次連絡があり、安心して救助を待つ事が出来
た。仲間への信頼が安心に繋がり、病状の悪
化を食い止めた」と後日、本人から聞いた。
④個人の日頃の健康管理の大切さが重要であ
ると感じた。日頃から健康管理をきちんとし
ておけば、ほとんど病気の発症は防げると思
う。同様のことを本人からメールで頂いた。
⑤発症した現場が少し傾斜はあるものの広い
露岩のため樹木は無く、ヘリコプターでの搬
出が可能な唯一の場所だった。そのうえ当日
は曇りだったが、風がなく、見通しも良く、ヘ
リでの搬出の全ての条件が揃っていた。気象
条件はじめいろんな面で、運が良かったし、良
い条件が揃っていた。
参加者の反省点
①普段から血圧が高く、糖尿も気がかりで
あったのに、持病についての認識が甘かっ
た。②エスケープルートの事前確認が出来
ていなかった。③最低、自分の身は自分で守
るための装備(ツエルトなど)を持参してい
なかった。④登山中の怪我の対処に捉われ
て、登山中の病気に対する知識がないことを
登山中の事故発生時の救助対策
①緊急対応の共同装備として、ツエルト、補助
5
Fly UP