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集合検証と情報推薦による適応型 Want list

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集合検証と情報推薦による適応型 Want list
DEIM Forum 2011 B1-02
集合検証と情報推薦による適応型 Want list
楊斐†
清光英成†
西田健志†
大月一弘†
森下淳也†
†神戸大学大学院国際文化学研究科 〒675-8501 神戸灘区鶴甲 1-2-1
あらまし Want list は物欲を列挙した忘備録といえる。Want list 内の個々の商品は利用者が主観的かつ能動的に
登録したものである。ただ,Want list に登録した各商品に対する購入必然性、適時性などの判断に不安や葛藤を
感じることは少なからずある。そこで本研究は Want list に客観的あるいは利用者が受動的に支援される機能を付
加することを試みる。特に、Want list に登録される時点での支援、既に登録された商品と新しく登録される商品
との間に意味のある関連があればグループ化や組合せ検証、同時に購入すべきものの推薦について議論する。
キーワード Want list,情報推薦,Wish list
1. ま え が き
について議論する。①は直観的には用途やサイズの適
合 な ど が こ れ に あ た る 。② は 複 数 の 商 品 を Want list 中
近年、インターネットを通じての商品購入活動が増
でグループ化し、グループ毎に接続性や規格適合性を
加している。また、利用者の購買履歴などから商品購
チェックするなどを想定している。①、②ともに予め
入を促す情報推薦サービスも盛んに利用されている。
知識を与える必要がある場合も多いが、知識を与える
利用者の潜在的な需要をコンテンツフィルタリングや
必要のない事案に関して議論している。将来的には
協調フィルタリング技術を利用して予測するサービス
OWL を 用 い た 既 存 の オ ン ト ロ ジ 記 述 の 利 用 な ど に つ
と捉えられる。これと同時に、買い物サイトの提供す
いても可能な限り研究する予定である。③は例えば、
るサービスに対する利用者の要求が高度化している。
複数の店舗で販売されるある同一の商品は、価格や送
例えば、
「 よ り 簡 単 に 欲 し い 商 品 を 検 索 で き る 」、
「自分
料、納期などの属性によりある程度客観的に 各店舗を
が ほ し い も の だ け 表 示 さ せ る 」、「 欲 し い も の 毎 に 検 索
評価することで推薦強度を変化させる。
す る の で は な く 、一 度 に ほ し い も の 全 部 を 検 索 で き る 」
な ど の 要 望 が あ る 。こ の よ う な 要 望 を 対 応 す る た め に 、
2. 研 究 概 要
各 買 い 物 サ イ ト に も 「 Want list」、「 ほ し い 物 リ ス ト 」、
「 Wish list」、「 お 気 に 入 り 」、「 商 品 推 薦 」 な ど の サ ー
商品の購入を促す情報推薦は商品詳細ページの片
ビスを提供し始めた。利用者がニーズを明示的に表明
隅にその商品と関連する商品の提示や利用者の購入履
する簡便なツールを提供することで上述のフィルタリ
歴を参考にしてメールマガジンなどによる関連商品の
ング技術を利用した予測に加えてインターネットを介
提示が代表的である。前者はショッピングモールの利
した商品購入をより盛んにしようとする試みである。
用者全体の購入履歴を利用してその商品を購入した利
こ れ ら の サ ー ビ ス の 中 で 、特 に Want list の 類 は 物 欲 に
用者の購入履歴中に比較的多く記録されている商品を
優先順位を付けたハイパリンク付きメモと捉える事 が
「この商品を買った人はこれらも買っています」とい
出来る。実際に購入するかどうかに関係なく利用者は
うように「ついで買い」に誘導する推薦がこれにあた
物 欲 を 素 直 に 表 現 で き る 。 し か し な が ら 、 Want list に
り協調フィルタリング型の情報推薦といえる。後者は
登 録 し た 商 品 を「 本 当 に ほ し い の だ ろ う か 」、あ る い は
利用者個別の行動履歴を利用したコンテン ツフィルタ
「今買っていいのか」という不安や、購入後の「また
リング型情報推薦といえる。
つまらないものを買ってしまった」などという後悔は
本研究は、利用者が望むものを明示的に表明する手
想像に難くない。そこで、我々は利用者の主観により
段 と し て Want list の 作 成 か ら 始 め 、コ ン テ ン ツ フ ィ ル
形 成 さ れ た Want list に 登 録 さ れ た 商 品 を 何 ら か の 尺 度
タリングや協調フィルタリングなどの情報推薦技術を
で 評 価 す る こ と の で き る 利 用 者 支 援 機 能 を Want list に
応 用 す る こ と で 適 応 型 Want list へ と 発 展 さ せ る ア プ ロ
付加することを試みる。
ーチをとる。
本論文ではおもに、
原 始 的 な Want list は 手 書 き の 買 い 物 メ モ や プ レ ゼ ン
①
商品登録時検証
ト し て 欲 し い も の リ ス ト な ど で あ る 。つ ま り 、Want list
②
商品の組合せ検証
には能動的に購買行動を行なうための記録である側面
③
店舗毎の商品推薦度
と、受動的に商品を獲得するための目録という側面 が
ある。本論文では前者について、その中で自分用に購
入したい商品の列挙と自分以外の個人用に購入したい
商品の列挙を区別して考えることにした。利用者の選
好あるいは嗜好を評価することで推薦度を変化させる
ために各個人に個別のプロファイルを利用するためで
あ る 。我 々 は Want list を 利 用 し て 新 し い 情 報 推 薦 の 仕
組みを提案しようとしている。特徴として、利用者が
望むかどうかは関係なく受動的に情報推薦されていた
のに加えて、能動的に情報推薦を受けることができる
点があげられる。
3. 適 応 型 Want List
3.1. Want list の記 法
従 来 の 買 い 物 メ モ の よ う な Want list は 、利 用 者 の 思
う通りに自由な書式で記入できるので、非常に自由度
が 高 い と い う 性 質 を 持 っ て い る 。実 用 上 Want list に 構
造はあっても、なくてもいいわけである。ただし、物
欲を具体的に表現できる場合は構造化表現が可能で、
あいまいにしか表現できない場合は容易ではない。そ
こ で 半 構 造 的 な Want list の 記 法 を 設 計 し た 。
Want list の 記 述 法 の 一 部 を 示 す 。
----------------------------------------------------- ----------
--------------------------------------------------------------<want list> は 0 個 以 上 の <want> か ら な る 。 各
<want>が 1 つ の 欲 望 を 表 現 す る 。<want>に は 優 先 順 位
を 表 現 す る <priority>、 誰 用 か を 表 現 す る <for whom>、
品 物 な ど を 表 現 す る <objects>、 広 義 の 目 的 を 表 現 す る
<subjects>な ど を 指 定 で き る 。 <priority> は 利 用 者 が 設
定 す る <user ’s priority> と シ ス テ ム が 動 的 に 与 え る
<derived priority>が あ る 。 <objects>は 利 用 者 が 定 義 す
る 条 件 で あ る <objects cond>と 0 個 以 上 の <object>か ら
な る 。 <objects>は 直 観 的 に は <want>の 実 体 を 表 現 し 、
欲しい物とその付帯条件などを記述する。 以下に例を
あげて記法を説明する。
例 1.単 一 の 商 品 の 場 合 の 記 法 (ニ コ ン の D7000 を 1 つ
10 万 円 以 下 の 値 段 で 、最 も 欲 し い 物 と し て 登 録 。欲 望
の 名 前 を 「 ニ コ ン D7」 と す る 。 )
want
name= ニ コ ン
D7,1,,me,objects=D7000,sop: ≦
100000,1,o-cond=≦ 100000,brand=ニ コ ン model=D7000;
例 2.欲 し い も の が 集 合 の 場 合 の 記 法 (子 供 へ の ご 褒 美
に Wii と Wii Fit plus と バ ラ ン ス Wii ボ ー ド を 欲 し い も
の と し て 登 録 。 た だ し 、 合 計 5 万 円 以 下 で 、 Wii 本 体
が 3 万 円 以 下 、 Wii Fit Plus が 5 千 円 以 下 、 バ ラ ン ス
Wii ボ ー ド が 1.5 万 円 以 下 で 、ブ ラ ン ド 名 は 任 天 堂 が 条
件となる。)
上 の 図 は Want list に 登 録 と す る 内 容 を 図 で 表 現 表 現
ものである。
分かりやすいために登録しようとする内容を図で表現
した。
しかし、利用者がこのように記述することは容易と
は い え な い 。 そ こ で 利 用 者 が 容 易 に want list を 記 述 で
き る よ う な GUI を 考 え る 。
want
name= 娯 楽 ,1,,child,objects= ご 褒 美 ,sop: ≦
50000,object=ゲ ー ム 機 ,1,o-cond=Wii 本 体 ,≦ 30000,任 天
堂 ;object=ゲ ー ム ソ フ ト ,1,o-cond=Wii Fit Plus, ≦ 5000,
任 天 堂 ;object= ゲ ー ム 機 周 辺 機 器 ,1,o-cond= バ ラ ン ス
Wii ボ ー ド ,≦ 15000,任 天 堂 ;
string を 指 定 す る 項 目 は テ キ ス ト ボ ッ ク ス を 、 選 択 肢
例 3. 欲 し い 商 品 は 明 確 で は な い が 目 的 が 明 確 な 場 合
に よ っ て 指 定 で き る も の は プ ル ダ ウ ン ボ タ ン を 、 int
の 記 法 (欲 望 の 名 前 は「 ゴ ル フ の 腕 」と す る 。誰 に も 知
や double を 指 定 す る も の は テ キ ス ト ボ ッ ク ス を 利 用
られたくない。大まかな分類名として「ゴルフ上達」
す る こ と に す る 。 例 1 の 入 力 を 図 に 示 す 。 Want name
を設定。忘れないように「達人の選択」というキーワ
に ニ コ ン D7 を 指 定 し て い る 。 優 先 順 位 は 1 、 大 雑 把
ードを付ける。)
な 商 品 名 が D7 で 内 容 の 1 つ に 本 体 と い う 名 前 で 型 番
want name= ゴ ル フ の 腕 ,1,,me,subjects= 秘 密 , ゴ ル フ 上
とメーカーを具体的に指定することで商品を特定して
達 ,subject=達 人 の 選 択 ;
いる。また、オプションのレンズなどが欲しくなった
時 に は Object 指 定 フ ィ ー ル ド 右 下 の +ボ タ ン を 押 す こ
と に よ っ て 内 容 を 増 や す こ と が で き る (図 )。
集 合 の検 証
利 用 者 が 複 数 の 商 品 を Want list に 登 録 す る と き 、そ
我 々 が 考 え た 新 た な 検 証 づ き Want list の 検 証 の 主 な
処理の手順として上の図のようになる。
れぞれが関連のあるものかどうかを対話的に収集する
こ と で Want list 内 を グ ル ー プ 化 す る 。そ こ で 、グ ル ー
4.1. Want list に商 品 を登 録 する
プ内の商品の組み合わせ検証を行う。例えば、ある家
電製品の動作確認商品リストに他方の商品が存在する
利用者の物欲に満たすために、登録したい商品をす
かどうかの判別がこれに当たる。また、従来の協調フ
べて登録できるようにする。ショッピングモールの商
ィルタリング型情報推薦において推薦される組み合わ
品に関わらず、違うサイトなどの商品でもトッロプす
せであるかどうかも重要なヒントになりえる。
る 形 で Want list に 登 録 す る こ と が で き る 。ま た 、Want
list の こ れ か ら の 機 能 を 考 え る と 、 形 の あ る 商 品 だ け
状 況 に応 じた商 品 の推 薦
Want list 内 に 商 品 が 列 挙 さ れ て い る と き 、商 品 購 入 の
適時性に基づく情報推薦を考える。ここでいう適時性
で は な く 、利 用 者 の 要 望 に 応 じ た イ メ ー ジ 商 品 の 登 録 、
利 用 者 が 自 分 の Want list の 公 開 内 容 の 選 択 な ど の 機 能
を今後の課題として考えた。
とは、時間的空間的成分の合成と捉えてよい。外食に
分類される商品が適時性に基づいて推薦される場合、
4.2. 商 品 の検 証
トリガはその時刻が摂食時間帯に含まれることは自然
で あ る 。同 様 に 、地 理 的 要 因 と し て の 現 在 地 は Want list
内のどの商品を推薦するかを判別する因子でもある。
Want list に 商 品 を 登 録 し よ う
また、カレンダーやスケジュール帳に記載されたイベ
自分用
ン ト と Want list 内 の 商 品 を 連 携 さ せ て 、推 薦 す べ き 時
間的期限や地理的な状況予測による推薦も含まれる。
他人用
商品登録前検証
自 分 以 外 の Want List
Want list の も う 一 つ の 側 面 と し て 他 人 か ら 贈 っ て ほ
余 裕 資
し い 物 の リ ス ト が あ る 。 Babiesrus で は Wish List と い
金
う贈ってほしい物をリストして登録するサービスがあ
る 。Wish List は そ の 利 用 者 を 特 定 す る 情 報 を 知 っ て い
る他の利用者からアクセスされ、プレゼントが重複す
ることなく贈られる仕組みになっている。これに対し
商 品 を Want list に 登 録 す る 前 に 利 用 者 に 登 録 商 品 に
て 本 研 究 は 、自 分 以 外 の Want list を 参 照 す る こ と に よ
つ い て 対 話 的 な 形 で 検 証 を 行 う 。 そ の あ と 、 Want list
る情報推薦を試みる。メモリベース方式の協調フィル
に商品を登録するときに、利用者が付けた関連性のあ
タリングに類似するが、利用者間の類似度を用いて近
るグループ化された商品の組み合わせについて検証を
傍利用者集合を選ぶのではなくコミュニティに属する
行う。
利用者に限定する点が異なる。さらに、コミュニティ
そ の 全 体 の 手 順 と し て 、登 録 前 の 商 品 検 証 、Want list
内でアクセス権限を管理することにより新たなサービ
内の商品の集合の適合性の検証、この 2 つの流れで行
スの提供も可能になる。例えば、特定の利用者を除外
う。
したアクセス権限の付与によりサプライズイベントな
どの企画が容易になる。
商品登録前の検証は自分用の購入と他人用の購入
及び余裕資金のチェックこの 3 つに分けることができ
る。これらに関してはチェックボックスの形で利用者
に選択してもらう。
4. 手 順
商 品 登 録 前 の 検 証 を 終 え 、 そ れ か ら Want list に 登
Want listに登録
録した利用者が関連を付けたグループ化された商品の
組み合わせの検証を行う。
登録される前の検証
利 用 者 が 複 数 の 商 品 を Want list に 登 録 す る と き 、
それぞれの関連性についてあるものかどうかを選択し
て も ら う 。そ こ で 、選 択 さ れ た Want list 内 の 商 品 を グ
Want list内のグループ化さ
れた商品検証
ループ化する。そこで、グループ内の商品の組み合わ
せの適合かどうかの検証を行う。
0 で あ る 。逆 に 5000 円 は そ の 商 品 の 最 安 値 で 、利 用 者
商品登録される時に関連
に と っ て 一 番 注 目 し て い る と こ ろ で 、推 薦 度 は 100(こ
性の有無のチェック
こ で は わ か り や す い た め 推 薦 度 が 最 高 値 は 100 に す
る )で あ る 。 そ の 推 薦 度 は グ ラ フ の よ う に な る 。
関連を付けた商品のグル
組合せ検証
ープ化
(複 数 商 品 登 録 )
今は 1 つの属性による推薦であるが、利用者の複数
の属性を対応できるように、我々は属性に重みをかけ
ることにした。
複数の推薦属性による推薦度の計算は下のように
グループ化した商品の組
行う。
合せのチェック
4.3. 推 薦 度
登 録 商 品 の 検 証 を 終 え 、同 じ Want list の 中 で 、複 数

属 性 i に お け る オ ブ ジ ェ ク ト O の 値 を Oi

属 性 i に お け る 最 頻 値 を Mi

属 性 i に お け る 最 良 値 を Bi
の同機能、あるいは類する商品が登録される可能性が
十 分 あ る 。そ の 場 合 は 利 用 者 に と っ て 混 乱 に な る の で 、
とする。
我々はすでに検証をクリアした商品に対して、利用者
こ の と き 、属 性 i に お け る オ ブ ジ ェ ク ト O の 評 価 値
に 商 品 の 推 薦 を 行 う 。こ こ で 我 々 は 推 薦 度 を 利 用 し て 、
を、
利 用 者 の 物 欲 度 と 合 わ せ て Want list に 登 録 し た 商 品 に
ついて推薦することを考えた。
推薦度は複数の属性が含まれる。
・価格
・口コミ、評価
・納期
・売れ筋
・ポイント
・機能
・キャンペン
・新規性
・値下げ幅
・ブランド名
とする。
実 際 に 価 格 .com の デ ー タ を 使 っ て 、店 評 価 と い う 属
性の推薦度を計算してみた。リストが実際のデータで
このような選べる推薦度は利用者に選択させ、選択
推薦度に沿った情報推薦を行う。
推薦度の計算について最頻値を用いて価格の例グ
ラフで書くと下のようになる。
あ る 。店 評 価 の 最 頻 値 は 4.7 な の で 、4.7 よ り 下 回 る 数
値を推薦しても利用者にとって好ましくない、データ
は 4.4 ま で 取 っ た 。 取 っ た 店 評 価 の 推 薦 度 の グ ラ フ は
リストの下にある。左の縦軸は推薦度で、右側の縦軸
は度数、横軸は店評価の値である 。現段階ではただ二
120
推薦度
100
乗を取っただけなので、マイナスデータでも大きな変
化がみられる。マイナスのデータが強調されても意味
がないので、これからマイナスのカーブが緩やかにな
80
るため、推薦度の計算式に工夫し ようと思う。
60
店評価
推薦度
度数
5
1
3
20
4.8
0.1111111
3
0
4.7
0
6
4.6
-0.111111
4
4.4
-1
1
4.3
-1.777778
3
縦 軸 は 推 薦 度 を 、 横 軸 は 値 段 を 表 し て い る 。 10000
4.2
-2.777778
3
円は定価あるいは最頻値になり、最頻値は利用者にと
4.1
-4
2
って、何もお得にならないので、その場合の推薦度は
3.9
-7.111111
2
40
-20
5000 6000 7500 8000 9000 10000
-40
3.8
-9
1
せ検証、さらに、同一の商品を扱う店舗の推薦度につ
3.7
-11.11111
2
いて述べた。
3.3
-21.77778
2
3
-32.11111
1
2.7
-44.44444
1
0
-245.4444
1
1.5
参
10
8
1
6
4
0.5
2
0
0
5
4.8 4.7 4.6 4.4
-0.5
-2
度数
推薦度
-4
-6
-1
-8
-1.5
-10
ま た 、属 性 i の 重 み を w i と し て 、オ ブ ジ ェ ク ト O の
推 薦 度 Ro を
とする。
た だ し 、 属 性 に 付 与 さ れ た 重 み w={w 0 , ….,w n- 1 }は
w 0 + ….+w n- 1 =1
とするなどの工夫も将来的には考えられる。商品の属
性の重みは利用者が与える。また、グループ内の複数
の商品を同時に扱う店舗の推薦度計算は今後の課題と
する。
5. ま と め
Want list 内 の 個 々 の 商 品 は 利 用 者 が 主 観 的 か つ 能 動 的
に 登 録 し た も の で あ る 。 本 論 文 で は こ の よ う な Want
list に 情 報 推 薦 技 術 を 応 用 す る こ と に よ り 、 利 用 者 の
購 買 行 動 を 支 援 す る 仕 組 み を 議 論 し た 。そ こ で は Want
list に 客 観 的 あ る い は 利 用 者 が 受 動 的 に 支 援 さ れ る 機
能 を 付 加 す る こ と を 試 み 、 Want list に 登 録 さ れ る 時 点
での支援、既に登録された商品と新しく登録される商
品との間に意味のある関連があればグループ化や組合
考
文
献
[1] 土 方 嘉 徳 ,“情 報 推 薦・情 報 フ ィ ル タ リ ン グ の た め
の ユ ー ザ プ ロ フ ァ イ リ ン グ 技 術 ”, 人 工 知 能 学 会
論 文 誌 ,19 巻 3 号 a,2004
[2] 土 方 嘉 徳 , 青 木 義 則 , 古 井 陽 之 助 , 中 島 周:マ ウ ス
挙動に基づくテキスト部分抽出方式と抽出キー
ワードの有効性に関する検証, 情報処理学会論文
誌 , Vol. 43, No. 2, pp. 566–576(2002)
[3] 宮 原 一 弘 , 岡 本 敏 雄:Web ブ ラ ウ ジ ン グ に 基 づ い
た興味の定量的同定法とその協調フィルタリン
グ へ の 適 用 , 信 学 技 報 , ET97-115 (1998-3), pp.
17–24 (1998)
[4] 杉 本 雅 則:情 報 収 集 シ ス テ ム に お け る ユ ー ザ モ デ
リングと適応型インタラクション, 人工知能学会
誌 , Vol. 14, No. 1,pp. 25–32 (1999)
[5] 土 方 嘉 徳 , “ 嗜 好 抽 出 と 情 報 推 薦 技 術 ” , 情 報 処
理 , Vol.48, No.9,(2007).
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