Chatham House Online Archive Case Studies 2014

EP-790(B)(20 世紀、国際問題)
January 2015
国際問題の調査で世界トップレベルの評価を受けるシンクタンク、チャタムハウス、王立国際問題研究所。
Chatham House Online Archive は、同研究所の様々な資料をご提供するデータベースです。
現在の様々な国際問題をよりよく理解するために、それらの問題の起源や、過去の類似した出来事を追跡する
ことができます。
Case Studies 2014
2014 年 10 月
～イラク・シリア情勢と国際連合の有効性を巡る議論～
過激派イスラム教徒グループ「イスラム国」
（ISIS）活動後のイラク、シリアにおける
人道的危機に際し、アメリカ、続いてイギリス、フランス、カナダ、オーストリアの軍
事介入が行われました。ヨーロッパ諸国のアメリカへの軍事協力の是非、中東への軍事
介入の有効性等、多くの政治議論が行われ、国際連合が有効性に関しての議論もおこり
ました。これらの議論は国連創設時以来の古くて新しい問題であり、最近の問題をより
深く理解するためにも歴史を遡ってみることが必要です。
Chatham House Online Archive を利用すると、国連創設時から議論の対象となっていた国連の有効性を巡る様々
な議論が確認できます。
【Chatham House Online Archive 収録文献抜粋】
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「安全保障理事会会議」
“The Security Council Meeting.”
Chronology of International Events and Documents 2.7 (December 20, 1945 - December 22 1946)
「安全保障理事会会議」
“The Security Council Meeting.”
Chronology of International Events and Documents 2.10 (December 20, 1945 - December 22 1946)
「世界情勢における国際連合の役割」
Goodwin, Geoffrey. “The Role of the United Nations in World Affairs.”
International Affairs 34.1 (1958)
「世界情勢における国際連合の役割」
Boothby, Robert, and Geoffrey Goodwin. “The Role of the United Nations in World Affairs.”
RIIA/8/2497. Chatham House, London. 02 Apr. 1957
「国際連合の問題点」
Anstee, Margaret. “The United Nations: Does it Still Matter?.”
RIIA/8/6467. Chatham House, London. 30 Apr. 2003
「国連改革への長い道のり」
Bolton, John. “The Long Road ahead for United Nations Reform.”
RIIA/8/6749. Chatham House, London. 14 Oct. 2005
学術情報商品部 雑誌・電子商品課
〒153-8504 東京都目黒区下目黒 3 丁目 7 番 10 号
電話 03-6910-0518 FAX 03-6420-1359 e-mail [email protected]
2014 年 10 月
～ロシア・ウクライナ間の紛争とヨーロッパの支援～
最近のウクライナ情勢とロシアの対応に注目が集まる中、キエフの国際会議でウクラ
イナ大統領ペトロ・ポロシェンコは次のように述べました。「私は今までこのレベルま
での団結を感じたことがありません。私は自分がヨーロッパという家族の完全な一員で
あることを感じます。
」Chatham House Online Archive を調べれば、ウクライナ問
題が 2014 年に突発的に発生したものではなく、ソ連崩壊後の 1990 年代前半以来、
ロシアとヨーロッパの狭間に位置するウクライナの地政学的状況が論議されてきたこ
とが分かります。
Chatham House Online Archive を使えば、ウクライナとロシアをめぐる緊張と、ヨーロッパにおける支援の性質
を追跡することができます。
【Chatham House Online Archive 収録文献抜粋】
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「ウクライナの外交政策：現実と眺望」
Mr Udovenko. “Ukrainian Foreign Policy: Realities and Prospects.”
RIIA/8/5666.6. Chatham House, London. 13 Dec. 1995
「キエフの安全を維持するための話術」
Kuzio, Taras. “A Way with Words: Keeping Kiev Secure.”
The World Today 52.12 (January-December 1996)
「ウクライナ-NATO 関係と平和維持のための眺望」
Polyakov, Leonid. “Ukrainian-Nato Relations and New Prospects for Peacekeeping.”
Royal Institute of International Affairs, 2003. Russia and Eurasia Programme
「ウクライナと NATO: 知られざる目的」
Sherr, James. “Ukraine and Nato: Destination Unknown.”
The World Today 64.8-9 (2008)
2014 年 10 月
～過去の伝染病への対応から、エボラへの対応方法を考える～
リベリアの国防相が「リベリア存亡の脅威」と表現したエボラウィルス。メディア
も”lockdown”（封じ込め）
、”biological warfare”(細菌戦争)といった表現で、そ
の脅威を伝えてきました。しかし、Chatham House Online Archive に収録されてい
る文書をみれば、過去に蔓延した伝染病と今回のエボラウィルス発生時の各国の対応に、
多くの類似点をみつけることができます。
エボラの脅威に直面する今、Chatham House Online Archive は、過去の伝染病対
応事例を提供し、我々が過去からどれだけ多くのことを学んできたかを考える機会を与えます。
【Chatham House Online Archive 収録文献抜粋】
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「保健、外交政策、安全保障: 殺虫剤と生物テロを超えて」
McInnes, Colin, and Kelley Lee. “Health, Foreign Policy & Security: Beyond Killer Bugs & Bio-Terrorism.”
RIIA/8/6495. Chatham House, London. 10 Sept. 2003
「SARS-21 世紀の大流行？世界への衝撃への筋書き」
Behrens, Ron, and Julian Jessop. “SARS - A Twenty-First Century Pandemic? Scenarios for its Impact on the
World.”
RIIA/8/6468. Chatham House, London. 30 Apr. 2003
「安全保障問題化する伝染病問題」
Davies, Sara E. “Securitizing infectious disease.”
International Affairs 84.2 (2008)
「鳥インフルエンザ: 対応不十分に対する懸念」
Kent, Randolph. “Bird Flu: Worried but not doing enough.”
The World Today 61.12 (2005)
2014 年 10 月
～オゾン政策を巡る議論と混乱～
1985 年 5 月、南極上空にオゾンホールが発見され、国際社会に警告が発せられま
した。この事態を受け、1987 年のモントリオール議定書で環境的な達成指標が定めら
れます。2014 年 9 月、オゾン層が「回復の兆しを見せている」と報道され、モント
リオール議定書における国際連合の国際協力が称賛されました。しかしその一方で、温
室効果ガスレベルの増加が最大になったことも報道され、相反する情報が交錯する中、
ひっきりなしに気候変動の議論が取沙汰されてきました。
Chatham House Online Archive に見られる環境問題に関する過去の事例から、
様々な議論や混乱が目新しいものではないことがみてとれます。
Chatham House Online Archive をみると、オゾンホール対策に見られるような、環境問題に対する議論や混乱が
目新しいものではないことがみてとれ、現状を認識する冷静な視点を提供します。
【Chatham House Online Archive 収録文献抜粋】
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「第六章 オゾン削減」
“Chapter 6 Ozone Depletion.”
The Environment in International Relations. London: Royal Institute of International Affairs, 1992
「温室効果: 目標を巡る交渉」
Grubb, Michael. “The Greenhouse Effect : Negotiating Targets.”
1st ed. The Royal Institute of International Affairs, 1989
「環境問題に対する世界的アプローチ」
Porritt, Jonathon. “Global Approaches to Environmental Problems.”
RIIA/8/4893. Chatham House, London. 08 Mar. 1989
「気候変動の国際政策」
Paterson, Matthew, and Michael Grubb. “The international politics of climate change.”
International Affairs 68.2 (1992)
「気候変動: 気候の長い道のり」
Darkin, Beverley. “Climate Change: Long Haul On Climate.”
The World Today 61.12 (2005)
2014 年 12 月
～香港の中国返還と最近の抗議運動の起源を探る～
香港の中国返還において、それまでの「権利と自由は法律の下で保障」され、香港に
おける民主主義発展のための基盤となりました。1990 年 9 月、金鐘地区で民主化を
求める抗議運動と警察・反民主化抗議運動連合間が衝突。また、2017 年の香港選挙に
際し、候補者を選抜するという北京政府の決定は、指導者を選ぶ権利を阻害されたこと
に対する人々の敵対心を招き、1989 年の天安門広場以来アジアで最も激しい市民暴動
へと発展しました。しかし、現存の権利と自由が法律の下で保障されながら、なぜ、そ
してどのようにこのような事態が発生したのでしょうか。
Chatham House Online Archive の多彩な文書には、香港を巡る過去の議論を通して、現在の香港の政情不安の発
生原因をより深く理解するための視点が提供されています。
【Chatham House Online Archive 収録文献抜粋】
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「香港での民主的監査に向けての諸問題」
Porter, Robin. “Towards a Democratic Audit in Hong Kong: Some Issues and Problems.”
Hong Kong in Transition: An International Conference on the Impact of the Political Transition, Chatham House,
London, 15 December 1997. London: Royal Institute of International Affairs, 1997
「香港: 基本法第二稿における最新の進展」
Tam, Maria Wai-Chu. “Hong Kong: Latest Development on the Second Draft of the Basic Law.”
RIIA/8/4931.Chatham House, London. 27 June 1989
「香港を忘れるな」
Gittings, John. “We Should Not Forget Hong Kong.”
The World Today 54.4 (January-December 1998)
「香港の民主化運動」
Cheng, Joseph Y. S.. “The democracy movement in Hong Kong.”
International Affairs 65.3 (1989)
「選挙後の香港」
Yahuda, Michael. “Hong Kong after the Elections.”
RIIA/8/6174. Chatham House, London. 19 Sept. 2000
2014 年 12 月
～英国-ヨーロッパ間の関係を追跡する～
10 月にブリュッセルで行われた欧州理事会の記者会見で、キャメロン英首相は、英
国が 12 月 1 日までに欧州予算用に追加で 17 億ポンドを支払うよう要求されたことに
対し、欧州理事会に対する露骨な怒りを表明しました。一方、アンゲラ・メルケル独首
相は、英国が提示した海外労働者の移住制限に対して不満を表明、英国の EU 加盟存続
が疑問視されるに至ります。このような英国-EU 間の不安定な関係は、1973 年の欧
州経済共同体（EEC）への英国加盟直後から繰り返し議論の対象となりました。
Chatham House Online Archive は、英国、ヨーロッパ間の不安定な関係に関わる議論が過去に何度も繰り返され
てきたことを示し、その原因のいくつかを明確にします。
【Chatham House Online Archive 収録文献抜粋】
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「英国と EEC: 離脱の選択」
Palmer, John. “Britain and the EEC: The Withdrawal Option.”
International Affairs 58.4 (1982)
「英国とヨーロッパ: 共同体加盟国の 10 年」
Jenkins, Roy. “Britain and Europe: Ten years of Community membership.”
International Affairs 59.2 (1983)
「共同市場への英国の参入に関する最終交渉における大臣のスピーチ」
Speeches of the Ministers at the final session of the negotiations for British entry into the Common Market,
Brussels, 29 January 1963. Documents on International Affairs 1962. D. C. Watt, ed. London: Oxford University
Press, 1971
「ヨーロッパ共同体の中の英国: 様々な視点」
Young, S. Z.. “Britain in the European Community: The view from Right and Left.”
The World Today 29.7 (January - December 1973)
「ヨーロッパ共同体と英国のあるべき位置」
Lord Plumb MEP, and Michael Franklin. “The European Community and Britain’s Rightful Place.”
RIIA/8/5091.Chatham House, London. 11 Dec. 1990
2014 年 12 月
～「テロへの戦い」への反省～
104 階建、高さ 540 メートル以上、新しい１ワールドトレードセンター（1WTC）
が開業しました。2001 年 9 月 11 日に起きた米国へのテロ攻撃から 13 年、1WTC
の開業は「テロへの戦い」に関する反省の好機となりました。Chatham House Online
Archive には、テロ発生直後に政治家や学者達が各々の立場から述べた様々なコメント
が記録されています。
「テロへの戦い」はどのように正当化されたのでしょうか。
「テロ
への戦い」は、その後の世界、特に中東にどのような結果をもたらしたのでしょうか。
Chatham House Online Archive には、テロ発生直後の様々な見解がのこされてい
ます。9.11 に対する深い反省の下、これらの議論を再評価することで多くのことを学ぶことができるでしょう。
【Chatham House Online Archive 収録文献抜粋】
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「合衆国とテロリズム：テロリズムを標的にする」
Bulmer-Thomas, Victor. “US and Terrorism: Targeting Terrorism.”
The World Today 57.10 (2001)
「9/11 以降の米国の外交戦略」
“U. S. Diplomatic Strategy Post 9/11.”
9/11 and the Middle East, Proceedings, Chatham House, London, 20 March 2002. London: Royal Institute of
International Affairs, 2002
「September 11 から 1 年: 評価」
Wright, Chris, Rosemary Hollis, and Mai Yamani. “September 11 One Year On: An Assessment.”
RIIA/8/6388.Chatham House, London. 11 Sept. 2002
「ブッシュ・ドクトリン」
Sick, Gary. “The Bush Doctrine.”
RIIA/8/6405. Chatham House, London. 18 Oct. 2002
「テロへの戦いと危険な人権無視」
Roth, Kenneth. “The War Against Terrorism and the Dangerous Neglect of Human Rights.”
RIIA/8/6432.Chatham House, London. 21 Jan. 2003
「対テロ戦争: 予測不可能性」
Clarke, Michael. “War on Terrorism: Unpredictable.”
The World Today 57.11 (2001)
2014 年 12 月
スペインの歴史に根差すカタルーニャ独立問題
最近行われたスペインのカタルーニャ自治州での投票で、投票者の 80%がスペイン
からの独立を支持しました。スペインの司法相ラファエル・カタラは、この選挙を、法
的に公認されていないことを理由に「無益」であると却下したものの、カタルーニャ独
立にむけての画期的な出来事として、象徴的な重要性を持つものでした。スペインのカ
タルーニャ独立にまつわる議論は、Chatham House Online Archive で過去の情報を
さかのぼって調べると、何年にもわたって行われてきたことがわかります。1970 年代
後半の文書からは、スペインがフランコの専制国家から民主国家への移行を経験する中
で、カタルーニャ独立要求への理解も得てきたことがみてとれます。
スペインは、専制国家から民主国家へと比較的平和的に移行しましたが、Chatham House Online Archive に含ま
れる資料から、カタルーニャの独立問題がスペインの歴史に根ざす深い問題であることが明らかになります。
【Chatham House Online Archive 収録文献抜粋】
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「スペイン民主化の道のり」
Hottinger, Arnold. “Spain on the road to democracy.”
The World Today 33.9 (January - December 1977)
「スペインの民主主義: 注目に値する 1 年目」
Harvey, Robert. “Spain’s democracy: A remarkable first year.”
The World Today 36.3 (January-December 1980)
「スペインにおける民主化のチャンス」
Fusi, Juan. “The Chances for Democracy in Spain.”
RIIA/8/3802. Chatham House, London. 30 Nov. 1976
「スペインの自治区組織化の経験」
Brighty, David. “The Spanish Experience of Organising a State of Autonomous Regions.”
RIIA/8/6015.Chatham House, London. 10 Feb. 1999
「バスクの自治権は十分か？」
Hills, George. “Basque autonomy: Will it be enough?.”
The World Today 36.9 (January-December 1980)
Sample searches
以下のようなテーマを取り上げる場合に、Chatham House Online Archive をご活用ください。

Cold War（冷戦）

Terrorism（テロリズム）

Foreign Aid and Poverty（海外支援と貧困）

British European Policy（英国のヨーロッパ政策）

British Foreign Policy and EEC（英国の外交政策と EEC）

European Integration（ヨーロッパ統合）

European Union and Economic Integration（ヨーロッパ連合と経済統合）

European Monetary System（欧州通貨制度）

European Union and Human Rights（ヨーロッパ連合と人権）

Kissinger（キッシンジャー）

United States and Foreign Policy（合衆国と外交政策）
以下のサイトで、本カタログでご紹介しているケーススタディのさらに詳しい情報や、
各テーマの出力サンプル他、Chatham House Online Archive の魅力を伝えます：
http://gale.cengage.co.uk/the-chatham-house-online-archive.aspx