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平和の使者を迎える - a-bombsurvivor.com
2051.平和の使者を迎える 沖縄新聞「金口木舌」2013.7.17. (傍線:吉田祐起引用) 戦後日本を代表する写真家、土門拳さんと東松照明さんの共通点は共に原爆被害を記録した ことだ。カメラを携え土門さんは広島へ、東松さんは長崎へと向かった。1961年には2人の作 品を収めた写真集が出ている ▼沖縄と並んで長崎をライフワークとした東松さんが通い続けた被爆者の一人が、今月6日に 亡くなった山口仙二さんだった。反核平和運動の中心的存在でノーベル平和賞の候補と目され ていた ▼「被爆者は、存在をもって、原爆の悲惨を明かす」と東松さんは著書に記す。山口さんもそ のような被爆者であることを自らに課した語り部だった。東松さんが手にしたカメラの前で自ら のケロイドをさらした ▼土門さんは治療に励む女性患者を広島原爆病院で取材している。包帯姿の患者がいる病 室につるされた折り鶴を捉えた写真が印象に残る。患者たちは完治の願いを折り鶴に込めたの だろう ▼広島平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルで、55年に亡くなった佐々木禎子さん が折った鶴は平和の使者として米国やオーストリアに渡った。今年9月7日には沖縄市に贈ら れる ▼原爆の犠牲者や語り部が言葉や作品として遺(のこ)した平和の道しるべを無にしてはなら ない。沖縄市が迎える折り鶴も平和の使者として羽ばたかせよう。存命なら今年70歳になる 佐々木さんが私たちに託した重い宿題でもある。 ヨシダコメント: 「今年9月7日には沖縄市に贈られる」というのは「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎 子さんが折った鶴のこと。基地に悩むそれは、沖縄の人たちの「平和への道しるべ」としたい素 朴な願望と言えるでしょう。 故・山口仙二さん No.1(1-300) No.2(301-400) No.3(401-500) 故・佐々木禎子さん No.4(501-700) No.8(1101-1300) No.9(1301-1500) No.10(1501-1700) No.5(701-900) No.7(996-1100) No.11(1701-1900) No.12(1901-2000)