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平成20年7月号 - 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会

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平成20年7月号 - 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
Vol.14 No.7
会報 JAMT
平成 20 年 7 月 1 日発行「医学検査」第 57 巻第 7 号付録 (1)
前号に続き、総会における質疑応答
掲載します。
≪質疑応答≫
★ 大阪府 今井宣子
≪要望≫
○ 先般、発行された記念誌(会史)にミスプリントが
ありました。迅速な対応をして頂きましたが、記念誌
はメモリアル的なものであり、永久保存版として会員
から期待されているものであります。次回は、こうい
うことのないようなチェックシステムを構築してい
ただきたい。
【回答:小﨑】
○ 会員ならびに大阪府技師会の会員の方々には、大変
不愉快な思いさせて大変申し訳ありませんでした。謝
って謝りきれないことで、訂正文、訂正した内容につ
いては各都道府県、また配布した方々に送るように指
示しましたので、是非また色々な点でご指導頂ければ
と思います。本当に申し訳ありませんでした。
★ 愛知県 松本祐之
≪要望≫
○ 昨年度から実施されているデータ標準化事業につい
て、3年を目途としていますが、是非3年目以降にお
いても引き続き、日臨技の事業として実施していただ
きたい。
(理由)データ標準化は3年で完結する事業とは思いま
せん。日臨技の精度管理調査と同様に継続が必要な事
業だと思います。また、現在は臨床化学、免疫血清、
血液に限って事業を行っていますが、愛知県では標準
化事業として全研究班を対象として実施しており、微
生物検査研究班、遺伝子・染色体検査研究班、病理検
査研究班などではガイドライン、手順書の作成を検討
中です。日臨技においても、是非3年以降においても
引き続きデータ標準化事業の推進を要望いたします。
○ データ標準化事業において、データ集計作業はシノ
テスト社の協力によりQCリンクスのシステムを用
いて解析を行っておりますが、日臨技独自の全国共通
でリアルタイムに解析可能な解析ソフトの開発なら
びにその維持の予算化をお願いいたします。
(理由)データ標準化事業が3年以降継続されるか、予
定通り3年で一旦終了するかは別として、各都道府県
においては、基幹施設と一般施設のデータの互換性を
チェックしていく必要があります。その際に一番問題
となるのは、サーベイ結果の集計作業に膨大な労力と
時間がかかり、年間事業における集計作業の占める割
合が非常に大きいことです。
日臨技独自のリアルタイムに解析可能な解析ソフ
トが作製されることにより、各都道府県では集計作業
に時間をとられることがなくなり、集計結果から乖離
施設に対してのアドバイスを事業の主業務として移
行できます。
リアルタイムに集計可能なソフトであれば小さな施
設で日常の X-R 管理図もしっかり作成できない施設
では本システムがその代用となり、その結果を基幹施
設が管理することも可能と思います。また、全国共通
のソフトを利用することにより、県単独ではなく各都
道府県の連携も可能となります。解析ソフトの内容に
ついては愛知県からも検査値標準化WGに提案した
いと考えておりますので、是非ともソフト開発ならび
にソフトの継続維持・メンテナンスの予算化をお願い
します。
【回答:小﨑】
○ 承りますが、この事業は大事な事業であるとともに、
人と時間、お金がかかります。これを継続していける
か、体力を含めて検討して参りたいと思います。
JCCLS の理事長と会って、とりあえず 3 年間をみて
次の検討をしましょう。今のように、全項目を行わな
くても、あるいはポイントポイントでやれば良い方法
もあるのではないかという話も伺っていますので、少
し検討させてください。
次ページへ続く・・・
P01:平成 20 年度第1回定期総会<質疑応答>-1
P02:同-2、平成 20 年度精度管理調査参加施設
P03:第 46 回大韓臨床病理士協会学術集会・臨検小話<5>
P04:「臨床検査科」標榜
P05:ひとくち英会話・第 3 回 AAMLS 学会
P06:ズバリ直球勝負<一問一答>-1・
P07:ズバリ直球勝負<一問一答>-2・お知らせ<日本医師会>
P08:医療の質・安全学会・編集室
(1)
Vol.14 No.7
会報 JAMT
★ 三重県 小林圭二
≪質問≫
○ 日臨技役員有給制についての諮問が答申されたが、
その結論はどうなったのかご紹介して頂きたい。会長
を三重県に招聘した折、講演料も辞退される現状に再
考願いたい。
【回答:小﨑】
○ 答申を頂いた時は、予算を終えていました。理事会、
皆様のご意見をもらって、今後決めていきたいと思い
ます。
★ 北海道 高野良二
≪要望≫
○ 検査業務及び職域の拡大について要望します。検査
技師は検査するだけではなく、例えば糖尿病療養士な
どのセカンドライセンスを取ることで患者に「指導」
や「説明」が可能になってきています。そこで、特定
健診における保健指導は臨床検査技師でも、健康運動
指導士のライセンスをとることで可能です。しかし、
臨床検査技師のスキルでは、このセカンドライセンス
は不要と考えます。技師会で認定制度や何らかのライ
センス、教育によって、臨床検査技師による保健指導
が可能であるように法改正に努力して欲しい。理学療
法士も入っていませんので、見直しがあるかと思いま
すので、よろしくお願いします。
【回答:小﨑】
○ 保健指導という名称で実施しているわけではないの
で、難しさはありますが、検査データを説明するとい
う点ならは可能かと思います。先日行った医療系の国
会議員と私どもとの話しで、メタボ健診についても
色々問題があるということが分かってきましたので、
その中で出来るものがあれば積極的に運動して参り
たいと思います。
平成 20 年度 精度管理調査参加施設
平成 20 年 7 月 1 日発行「医学検査」第 57 巻第 7 号付録 (2)
★ 岐阜県 一柳好江
≪質問≫
○(各種委員会)女性部会の活動状況を会員に知らせて
頂きたい。今後の方針についてもお考えを報告して頂
きたい。
≪要望≫
○ 少子化社会の中で若い女性が結婚・出産をするなか
で不利益を受けないよう日臨技としてバックアップ
して頂きたい。技師会に入会していない会員を社会参
画するバックアップし、会員に入会してくる様な活動
が望まれるのではないかと思います。
【回答:小﨑】
○ わかりました。
★ 奈良県 山本慶和
≪質問≫
○ 臨床検査振興協議会への負担に対して技師会として
の基本的方針についてお聞きしたい。
○(特定健診に関わる)未病システム学会において未病
認定指導士を立ち上げる計画があるが、日臨技はどの
ように考えているか。
【回答:小﨑】
○ 振興協議会には、技師会も部分的に参画はしており、
重要な部分として診療報酬と広報に入っております。
今後、相手の執行部が交代もしており、これから理事
会等で話し合い、対費用効果を見ながら、また当初は
徴収したお金の 60%以上が人件費に掛かっているな
ど問題があり、現状を確認しながら必要ならば協力し
ていくようにしたいと思っています。
○ 相手学会からコンタクトがありません。
【高木義弘】
現在では、臨床検査のほとんどの項目を網羅している
外部精度管理調査は日臨技以外には現在では見当たら
平成 20 年度精度管理調査参加申し込み施設がまとま
ず、その点では評価できるものと考えられる。
った。今回は、Web での申込は、1,552 件、FDでの申 来年度に向けては、輸血検査と同様に微生物検査のコー
込は 1,932 件で、合計 3,484 件となり、159 施設が増加 ス別の検討を開始しており、来年度は更に会員の要望に
したこととなる。その内訳は、◎基本項目:3,204 件、 応えることの出来るものとなることは間違いない。
◎微生物:1,298 件、◎遺伝子:195 件、◎HbA1c:2,500
また、日臨技が行っている“各種認定制度”あるいは
件、◎輸血A:601 件、◎輸血B:1,494 件、◎病理: “特定健診”などの検査に対応できる調査を充実する必
1,103 件であった。
要もあると考えられることから、すでに開始しているデ
今年度は、輸血検査を A、B の2コースとした。結果、 ータ標準化事業とのマッチンングを検証しつつ、事業推
A コース(血液型判定)に 601 件の申し込みがあり、2 進を図ることとなろう。
分した目的は達成された感がある。
そのためにも、臨床検査を担う検査室の責任として、
一方、平成 20 年度の診療報酬改定による「検体検査 また、臨床検査技師の責任としてデータの精度管理に取
管理加算」の申請要件に“微生物検査(グラム染色)” り組むことが重要であり、それが基本的姿勢であること
が加わったことによる、問い合わせが多くあった。その に間違いはない。
中には、県の社会保険事務所からのものも数件含まれて
いた。社会保険事務所としては、微生物の外部精度管理
調査に参加していない施設は申請を許可出来ず、日臨技
精度管理調査はその担保は可能かという質問であった。
(2)
Vol.14 No.7
会報 JAMT
平成 20 年 7 月 1 日発行「医学検査」第 57 巻第 7 号付録 (3)
第46回 大韓臨床病理士協会総合学術集会 開催される!
=韓日代表者会議・韓日交流功労者会議=
日韓協定締結 30 周年記念式典が、平成 20 年5月 28 日ホテルニューオータニ札幌で開催され、日韓共同声明が
合意された。それに応え韓国側でも 6 月 11 日から 13 日に、忠清南道 徳山面 徳山スパキャッスルホテルにおい
て、第 46 回大韓臨床病理士協会総合学術集会が開催された。これには日本代表者団が招待され小﨑繁昭会長、才
藤純一副会長、今村文章副会長、細萱茂実常務理事、五内川里子常務理事、また、功労者表彰者として元上野一誠
副会長が出席した。
交流功労者会からは下杉彰男元会長、山名正夫元副会長、今西昭雄元
常務理事が出席した。学術集会での式典において韓日協定締結 30 周年
記念式が盛大に行われた。特に小﨑会長から宋会長へ記念して作製した
富士に桜入りの日韓共同声明文を織り込んだ盾が手渡され、会場から割
れんばかりの大きな拍手が起こった。韓日交流に多大な貢献をされた元
上野一誠副会長には宋会長から感謝状が送られた。
展示会場の前の広場ではでは 30 周年を記念した、韓国伝統の太鼓芸能
が披露され、すばらしい芸能が圧巻であった。韓国会員も感激を隠さな
かった。
パネル会場の前では「韓日協定締結三十周年記念」と明記された縦1メートル横3メートルもあろうケーキが披
露され、小﨑、宋両会長、両国功労者のケーキ入刀が行われた。その後、ケーキは会場の多くの会員に振舞われた。
今回の学術集会の特徴は学生フォーラム(テーマは安全と管理)を取り入れ、約 500 名の学生が集合し活発な討
論が行われていた。このような学術集会で大々的に韓日協定締結 30 周年記念式を挙行したことによって、韓国会
員にも日韓の交流が実感でき、この協定の意義と今後の発展に弾みが
ついた。
韓日協定に基づき「韓日代表者会議」および「韓日交流功労者会議」
も開催され、札幌での開催から日が浅いこともあって、特別な議題
がなかったが、日本の
検査技師としての免許
が韓国で生かすことが
できるかの情報交換が
行われた。その後、韓
日交流が更に堅固なものにすることの話し合いに終始した。
【才藤純一】
※
文中、日本側からは「日韓」、韓国側からは「韓日」と表現する。
臨 検 小 話< =その5= >
新屋博明(エムティー法務研究会)
廃棄物処理法について
1.厚生省所管から環境省所管へ
厚生省水道環境部長通知(平成4年8月 13 日付け衛環第 234 号)の別添報告書別紙2「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物
処理マニュアル」(以下,廃棄物処理マニュアル)の改正版が環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長通知「感染性廃棄物
の適正処理について」(平成 16 年3月 16 日付け環廃産発第 040316001 号)の別添として出されているので「変だなぁ~」と思
っていたら,平成 13 年1月の中央省庁再編により廃棄物処理法(表1参照)は,厚生省所管から環境省所管になっていたので
すね。恥ずかしながら,つい最近まで廃棄物処理法が
表1.廃棄物処理法の題名等
環境省所管になっていたということを知りませんでし
題
名
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
た。廃棄物処理マニュアルには「第3章:医療関係機
略 称
廃棄物処理法
関等における感染性廃棄物の管理」や「第4章:医療
関係機関等の施設内における感染性廃棄物の処理」等
法律番号
昭和 45 年 12 月 25 日法律第 137 号
が定めてあるので,文章の内容・雰囲気から確認もせ
所管
環境省(平成 13 年1月の中央省庁再編前
ずに厚労省所管と思い込んでいたのですが・・・
は厚生省所管)
何事も“勝手な思い込み”は間違いの元ですね。
2.余談ですが…
「不法投棄は論外!」ですが,医療関係者による不法投棄も発覚していますので,廃棄物処理法に基づくマニュアル云々と言う
前に公徳心 social morals が問われているのかもしれませんね。
(3)
Vol.14 No.7
会報 JAMT
平成 20 年 7 月 1 日発行「医学検査」第 57 巻第 7 号付録 (4)
医療法人財団慈生会野村病院
臨床検査科長 椎 津
稔
はじめに
医療法施行令の一部を改正する政令(平成 20 年政令第 36 号)及び医療法
施行規則の一部を改正する省令(平成 20 年厚生労働省令第 13 号)が平成
20 年 2 月 27 日に交付され同年 4 月 1 日施行されました。今回の規制緩和の
主旨から、標榜(広告)に対する要件は特にありませんでした。
医療法の職種に「臨床検査技師」が明示されることを永年の望みとして参りましたが、始めの一歩….その取り掛かりとして
は好機到来! 準備や根回しに 2 ヶ月ほど費やしました。6 月 9 日に院内の「検査科」という表示や案内を一斉に取り外し「臨
床検査科」に取り換え、病院正面玄関看板に診療科名として「臨床検査科」を追加し、また病院管理者名欄に、臨床検査科長名
として小生(臨床検査技師)も加えていただきました。随分と経費もかかったようです。
標榜については「これだ!」という方法は無いと思います。施設の機能・診療内容・施設事情・立地条件・地域連携等々によ
り標榜への道筋はことなり、病院検査室の存在数だけ方法が存在すると考えます。これら臨床検査科標榜の意義は「日臨技」の
解説にお任せすることにします。
◇
施設と検査科の概要
1.施設概要・・・施設概要:診療科目は、内科・外科・整形外科・形成外科・各種専門外来・放射線科・リハビリテーション
科。病床数 117、外来数 250 名/日平均、予防医学センター(人間ドック)および訪問看護ステーション等を併設。総職員
数 325 名(非常勤を含む)
2.検査科概要・・・検査科スタッフは常勤 11 名+午前中非常勤2名で、臨床生理検査 10 万件/年間平均・採血件数 3.8 万件/
年間平均。検体検査はブランチ方式で至急検査のみ実施。至急でないものは、同ブランチ会社の親ラボへ外注。検体検査平
均件数は 40 万件/年。
◇
院内での臨床検査科標榜許可の背景
施設の建て替えや増改築、職員定員増、大型機器の更新等を繰返しながらも 20 数年経常黒字。検査科は良質に精度保証をし
たデータを迅速に提供、これは当たり前のことですが、誇れるのは検査科人件費率(総人件費÷生理検査総収入×100%)が月
平均 13%、賞与月平均 35%位です。給与が安いのではなく、一人当たりの稼働効率性が高いということです。また検査科長代
理や主任技師も院内各種委員会等の中核や中心として積極的に参加し実績を残してきました。またスタッフの一人一人が検査科
の存在意義高揚に努めてきました。こうしたことが医局を始めとした院内での信頼が厚かったこともあると思われます。
◇
臨床検査科標榜後の責任
ただ旗を揚げただけでは意味がない。一つの診療科なのです。臨床検
査に関しては医師とも対等に論議でき、且つ情報提供が出来る技師であ
ることが望まれる….筈。
各診療科医長の臨床検査科に対する接し方も少し変化があるような……
気のせいだろうか?いや、もっと良くなれということであろう。
いずれ業務内容も多岐に展開できる可能性がある。頑張りどころです。
◇
標榜を施設幹部に要望した説明文
以下は、院内の理事会・評議員会に提出した説明文です。
参考になれば……。
臨床検査科への科名変更と標榜について
◇
はじめに(法改正の経緯)
昭和 32 年の衛生検査技師法制定は検体検査を業とするものであった。
その後、昭和 46 年の法改正で臨床検査技師法と名称変更され、検体検査に加え人体を直接検査する「臨床生理検査」も業務範
疇とされた。今回、医政発第 0331042 号(平成 20 年 3 月 31 日:厚生労働省医政局長)にて、患者や住民自身が自分の病状等
に合った適切な医療機関の選択を行なうことを支援する観点から、医療機関が標榜する広告可能な範囲としての診療科名の改正
が行われ、「臨床検査科」についても、新たに広告(標榜)することが可能となった。
◇
検査科の経緯と現状
昭和 40 年代後半に生化学検査の自動分析器が開発された時、これをいち早く取り入れて人間ドックに応用し、予防医学セン
ター発展の原動力としてきたが、一方で自動分析器の登場は臨床検査技師に対して、受診者に接することなく専ら機器管理に向
かわせる結果をもたらせた。このような現状の中で当科は受診者に直接向き合うこと、即ち「臨床」こそが将来も不変の医療専
門職としての本分であることと再認識し、昭和 60 年代に入って臨床検査を重視した運営方針を打ち出し生理機能検査や画像検
査に取り組むこととなった。特に日本超音波医学会の認定超音波検査士は、他の医療機関に例を見ないほどの取得者数が誇れる
ようになった。また患者の安全管理面や予防医学的な認定資格等々を取得し、臨床生理検査のための環境を整えた。
さらに近年のトピック的なものとして、睡眠時無呼吸検査や血圧脈波検査等を新規業務として取り入れ、患者(受診者)の様々
な希望などにも迅速に対応できるように努めている。
◇
臨床検査科への科名変更と標榜について
以上のような背景や当科の取り組みの経緯を踏まえて、検査科職員の永年の努力と実績に報いることと、受診者への広報の意
味も含めて「検査科」の名称を変更し「臨床検査科」として標榜したい。併せて臨床検査科業務内容や認定資格一覧等を野村病
院ホームページなどに載せることも行ないたい。
※
臨床検査科標榜は、会報
JAMT,第 57 巻,第5号,5頁(平成 20 年5月1日発行)を参照して下さい。
(4)
Vol.14 No.7
会報 JAMT
平成 20 年 7 月 1 日発行「医学検査」第 57 巻第 7 号付録 (5)
【採血室での会話-2】
❖ Please fill about a third of this cup with urine.
→ このコップに 1/3 くらい採尿してください。
❖ Please collect the urine in the middle of urination.
→ 中間尿、つまり排尿の中頃の尿をとってください。
❖ You have no urine? We can wait for a while.
→ 尿がでませんか?少し待ってみましょう。
❖ You can make urine if you drink enough liquids.
→ 水分をとると出やすいですよ。
❖ We will check urine on the next visit, since you cannot make urinate.
→ 今日は無理なようですから、この次にしましょう。
❖ Please return this sheet to the ○○ clinic and tell them that you could not make urine.
→ 尿が出なかったことを告げて、○○科に、この伝票をお返しください。
❖ This is a priority examination. As soon as we get the results the reception of the ○○ clinic will call you.
→ 至急の検査になっています。結果が出次第、○○科でお呼びします。
❖ For now, please go back to the ○○ clinic.
→ ○○科に戻ってお待ち下さい。
❖ Let me check how long it takes your blood to congeal.
❖ 現場で使用しているとのお言
→ これから血が止まるまでの時間を計ります。
葉を多数頂いております。お便
❖ Let me prick your ear. It may hurt a little.
り、ありがとうございます。
→ 耳に針を刺します。少しチクッとします。
【小松京子】
❖ When it stops bleeding, please remove the cotton and Band-aid.
→ 血が止まったら、この脱脂綿と絆創膏はとってくださいね。
❖ Now, that’s all.
→ はい、終わりました。
国際事業部
2009 年 7 月 30 日~8 月 1 日、第 58 回日本医学検査学会に並行して、
第 3 回 AAMLS 学会が横浜で開催されます。
AAMLS(Asia Association of Medical Laboratory Science)は現在
11 カ国 1 地区が加盟しており、当会の小﨑繁昭会長が副会長として活
躍しております。
AAMLS 学会は、第 1 回はマレーシア、第 2 回は上海で行なわれ、横
浜開催は第 3 回目となります。
学会長は小﨑繁昭会長で、開港 100
周年を迎える横浜を会場として計画し
ております。横浜は、日本が世界へ発
信する基地としては、格好な場所です。
この地において、アジア各国の臨床
検査技師の方々との情報交流や社交の
場となるよう、学術集会およびイベン
トを企画中です。
会員の方々の多くの参加とご支援をお願い致します。
詳細は“新着情報”として、随時掲載致しますので
ホームページ<http//aamls.jamt.jp/> をご覧下さい。
(5)
Vol.14 No.7
会報 JAMT
平成 20 年 7 月 1 日発行「医学検査」第 57 巻第 7 号付録 (6)
【Q】
ISO9001を導入すると、検査室の成果があがったり、
売り上げが良くなったりするのですか?
【A】
ISOシステムの認証取得は経営システムが国際規格に沿っ
て構築されていることの証明であって、成果が上がることの保
障ではないということであります。
また、品質保証ではないということでもあり、たとえば、自
動車運転免許証を持っていることと、無事故・無違反の優良ド
ライバーであることとは必ずしも一致しないということであ
ります。具体的には、ISOシステムを導入したハンバーガー
ショップが必ずしも美味しいというわけではなく、どの店に行
ってもほぼ同一のサービス、味が保証され、食中毒や異物混入
などの発生率が低いであろうということであるのです。
もう1つの大きな誤解は、規格に対する過大解釈であり、特
に文書化に対する誤解が大きいと思われます。
確かに、文書化、記録の作成には多大な労力を必要とします。
はじめから完璧なシステムの構築など無理なのであり、そのシ
ステムを自施設にあうように改善してこそ、本物のシステムに
なるはずです。
システムが重過ぎると運用しにくく、継続がむずかしくなり
ます。そのため、まず、規格が要求する最低限の軽いシステム
から考えるのが通常であり、
「規格ありき」ではなく、
「業務あ
りき」で考えるのが良いでしょう。
【Q】
【Q】
私の施設では、検体検査の大部分を外注しているのですが、
国際規格では、
「文書化」が必須となっていますが、何を文
外注している検査を除いてマネジメントシステムを構築すれ 書化すればよいのですか?
ばよいのですか?
【A】
【A】
何を文書化するかは、必須の事項以外はその組織が決めるの
外部委託されているプロセスも検査部門品質マネジメント です。数ページのマニュアルであっても、組織全体、全職員に
システムの一部であり、除外してシステムを構築することはで 浸透させるにはなかなか困難であり、そこに大量のマニュアル
きません。外部委託した業務を管理していることをどのように を作成しては、結果として形骸化するだけなのです。
保証するのかを明確にする必要があります。
まずは ISO9001 や ISO15189 が文書化を指定するものから
管理の方法には、以下のようことが考えられます。
作成し、次に挙げる<P-D-C-Aに対応した文書体系例>
を参考に組織が必要とする手順を文書化することになります。
○検査実施計画の指示
○外部委託先のプロセスの仕様や妥当性の確認
○外部委託先の品質マネジメントシステムに関する要求事項 <P-D-C-A に対応した文書体系例>
の確認
○現場の監査
P (Plan)
これらの外部委託されたプロセスの管理方法について、品質 〔規定〕
マニュアルの中で明確にしなければなりません。
品質システム見直し規定
ふむふむ・・・ なるほど!
(6)
文書管理規定
記録管理規定
責任と権限規定
教育訓練・人材能力開発規定
外部委託運用規定
Vol.14 No.7
会報 JAMT
平成 20 年 7 月 1 日発行「医学検査」第 57 巻第 7 号付録 (7)
D (Do)
〔規定〕
検体管理規定
検体受領規定
検体搬送規定
検体の受付及び仕分け規定
血清分離規定
治験及び長期保存検体の保管規定
検査の外部委託規定
測定作業標準書作成管理規定
検査マニュアル運用規定
〔記録〕
測定作業日誌
検体の受付及び仕分け記録
検査の引継ぎ及びSOP教育記録
緊急異常値報告(CRITICAL VALUE)
報告済み検査データの変更記録
C (Check)
〔規定〕
内部監査規定
品質保証規定
〔記録〕
外部精度管理記録
内部ブラインドチェック記録
技能チェック記録
A (Action)
〔規定〕
是正処置と再発防止規定
予防処置規定
〔記録〕
インシデント記録
改善提案記
施設・作業環境管理規定
安全衛生教育規定
緊急時の対応規定
安全衛生教育規定
化学薬品管理規定
毒物・劇物管理規定
特定化学物質等管理規定
有機溶剤等管理規定
健康管理規定
安全設備及び防具の使用規定
着衣使用区分に関する規定
労働災害防止規定
感染防止規定
防災管理規定
異常事態対応規定
電気設備管理規定
パスワード運用規定
廃棄物管理規定
安全衛生関連掲示物に関する規定
コンピュータ運用規定
コンピュータ室環境管理規定
〔記録〕
空調設備の管理記録
ガス設備の管理記録
試薬の管理記録
水の品質管理記録
機器の管理記録
検査器具の洗浄記録
タイマー検定記録
温度計検定記録
ピペット検定記録
システムバックアップ記録
【町田幸雄】
日本医師会
平成 20 年度 医療関係機関等を対象にした
「特別管理産業廃棄物管理責任者」資格取得講習会
従来から、医師、看護師、臨床検査技師等の医療関係の資格取
得者は、廃棄物処理法で、「感染性廃棄物を生ずる事業場の特別
管理産業廃棄物管理責任者」の資格要件を有するとなっておりまし
た。ところが、実際には、廃棄物処理法を学ぶ機会がないために、各地
で事件に巻き込まれております。この機会に、本講習会を受講いただ
き、感染性廃棄物以外のすべて特別管理産業廃棄物を扱える資格
を取得いただければと思います。
◆ 不法投棄などにも巻き込まれないように院長のサポートのためにも、こ
の機会にぜひ受講をお願いいたします。
◆「特別管理産業廃棄物管理責任者」は、必ず医療機関に1人置か
なければなりません。
◆ 感染性廃棄物に関する知識習得の機会をつくりました。
廃棄物処理法は複雑で難解なため、自分のところはまさかと思って
各地で委託処理違反、マニフェスト違反などが起きています。
(一昨年、去る都道府で350医療機関が不適正処理で摘発される
など、各地で起きており、平成18年で不法投棄もまだ554件、不法
投棄量は13.1万トンあります。)
◆ 今回事件となっている針の使い回しが、いかに危険なことなどを感
染の基礎で学びます。
◆ 講習内容等(講習期間1日:午前9時~午後5時)
・感染に関する基礎知識・感染性廃棄物等関係法規・感染性廃棄
物等処理計画と管理・修了試験
◆ 受講料:12,000円(税込)(テキスト代を含む。)
◆ 修了証講習受講後の修了試験に合格すると、日本医師会長・日
本産業廃棄物処理振興センター理事長連名の修了証授与。この修了
証が、廃棄物処理法第12の2・施行規則第8条の17に規定される特
別管理産業廃棄物管理責任者の資格要件となる。
◆ 開催会場
・北海道:9月8日(月):札幌市・北海道経済センター
・岩手:10月29日(水):盛岡市・いわて県民情報交流センター
・埼玉:平成21年1月29日(木):さいたま市・さいたま共済会館
・東京:9月25日(木):新宿・ベルサール西新宿
・新潟:11月5日(水):新潟市・新潟グランドホテル
・愛知:12月16日(火):名古屋市・名古屋国際会議場
・大阪:平成21年1月19日(月):大阪市・大阪府農林会館
・岡山:12月10日(水):岡山市・岡山商工会議所
・愛媛:平成21年2月18日(水):松山市・JA愛媛(リジュール松山)
・福岡:平成21年3月4日(水):福岡市・福岡県中小企業振興センター
※ 問合せ先:
日本医師会地域医療第一課講習会係03-3946-2121内3304
日本産業廃棄物処理振興センター教育研修部03・3668・7311
※ 申し込み手順他、詳細は、
日本医師会ホームページを参照して下さい。
http://www.med.or.jp/doctor/haiki/kosyu.html
(7)
Vol.14 No.7
会報 JAMT
平成 20 年 7 月 1 日発行「医学検査」第 57 巻第 7 号付録 (8)
医療の質・安全学会
第3回学術集会演題募集と参加登録のご案内
医療の質・安全学会では、第3回学術集会の演題を募集しています。
年々、臨床検査技師の参加も増えております。日臨技でも第1回開催より後援をして
おり、会員の演題登録をはじめ学術集会への参加を希望します。
演題登録はインターネットによるオンライン登録となります。
◆ 演題募集要項 ◆
医療の質・安全の向上につながる、さまざまな視座・視点からの研究と活動のご発表を
期待しています。
(1) 演題申込みおよび抄録提出方法
学術集会ホームページ(http://qsh.jp/2008/)の演題登録画面から、案内にしたがっ
て演題申込みと抄録の登録を行ってください。
オンラインによる登録に不都合のある方は右記第3回学術集会運営担当電子メール宛
([email protected])ご連絡下さい。
(2) 応募資格
演題発表者は医療の質・安全学会の会員であることが必要です(共同演者については
この限りではありません。まだ入会されていない方は入会手続きをお願いいたします。
学会ホームページ(http://qsh.jp/nyuukai.htm)の「入会のご案内」ページからお申込み
下さい。
(3) 演題登録受付期間(予定)
平成20年5月20日(火)より7月24(木)午前.
医療の質・安全学会第3回学術集会
※なお、事前参加登録受付期間は、5月20日(火)より10月15日(水)までの予定です。
会 長 嶋森 好子
(4) 登録事項と登録にあたっての注意事項
(慶應義塾大学看護医療学部教授)
ご登録いただく事項
◇ 演題種別と発表形式区分:次の中から1つを記載
1 研究発表(口演、示説): 注)目的、方法.結果、考察・結論等として構造化して簡潔にご記入ください。
2 実践報告(示説): 注)効果的な実践報告
3 ベストトライアル(示説): 注)新しい工夫がなされて医療安全のために作られたもの。
4 ベストプラクティス報告(ポスターのみ展示、ポスターと作品の展示)
************************************************************************************************
プログラム日程(予定)
詳細は随時本学会のホームページにてお知らせいたします。
◇ 11月22日(土) 会長講演:「医療安全・知の結集と実践の革新をめざして」
(嶋森好子・慶應義塾大学看護医療学部教授)
特別講演:“医療安全文化醸成のヒントを探る"「チンパンジーの親子と文化」
(松沢哲郎京都大学霊長類研究所思考言語分野教授)
シンポジウム、ワーケショップ、一般口演、示説、ベストプラクティス報告・ベストトライアル・展示、ランチョン・教育セミナー
◇ 11月23日(日) シンポジウム、ワークショップ、一般ロ演、示説、ベストプラクティス報告・ベストトライアル・展示、ランチョン・教育セミナー、他
◇ 11月24日(月・祝) シンポジウム、ワークショップ、示説、ランチョン・教育セミナー等
公開フォーラム“いのちをまもるパートナーズ"
1. 医療安全共同行動第1回全国フォーラム(米国“十万人の命を救え”一キャンペーンの報告、他)
2. 「新しい医療のかたち」表彰式
3. 医療安全推進週間公開シンポジウム 「患者・市民の医療参加とパートナーシップ」 ※ 厚生労働省共催(予定)
4. 「私たちの活動」展(患者・医療者・地域社会の取組みの紹介)
詳細は大会ホームページをご覧ください。(http://qsh.jp/2008/)
▼ 先日、近江琵琶湖を巡ってきました。日本歴史を勉強する旅でし
た。中でも、勢田の唐橋はいつ行っても良いですね。その昔、唐橋を制
するものは天下を制するとまで言われた近江八景の一つです。更に、気
にいったのは・・・近くに近江牛を食べさせる老舗があるのです。
▼ その店先に“河童”を祭った小さい社があります?何故・・・河童な
の?店のお婆さんが言うには「近くに河童のお化けがいるの」・・・本当?
▼ そういえば、近くの鞍馬山に、600 万年前に“金星”から人類救済の
ご本尊「護法魔王尊」が舞い降りたそうです・・・地球の地底都市シャンン
バラへの入り口もあるそうです。
▼ 河童も関係あるのでしょうか?
▼ では、三蔵法師も近くに住まわれているのでしょうかね~!
(8)
▼ じゃ、サルは?キジは?
▼ 若い頃から、京都、滋賀など近畿地方には興味がありましたが、ま
たまた好きになりそうな、夢が膨らむ旅でした。
▼ 今号は、偶然にもテーマが一緒になりました。
▼ 廃棄物処理法、廃棄物管理者責任者研修会、医療の質・安全
学会・・・日臨技の研修会も楽しみですね。
▼ 今号の注目は「臨床検査科の標榜」で
す。皆さんの施設では、どうされていますか?
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