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読み書きにおける知覚過程 (ppt) 2062KB
Landolt 環視標 WAKAYAMA UNIVERSITY EDA YUSUKE ◇外径7.5mmの環 ◇1.5mmの切れ目 ◇5mの距離から認める ◇視力 1.0 1 1 5 (1909年 国際眼科学会) 最小視認閾 ◦ 認めることができる刺激の大きさや強さの閾値 ◦ 分離して見分けることができる刺激の閾値 「最小分離域で視力を表す」1909年 国際眼科学会 [Abc あいう ] ◦ 文字または複雑な図形を判読、弁別できる閾値 「実際的な視力の測定では最小可読閾でもかまわない」 ◦ 五感 <視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚> ◦ 外界からのさまざまな刺激を受け取ること、またはその機能 知覚 ◦ 脳が情報を処理する主体的なプロセスが、より積極的に関与してい ることを表現する場合が多い ◦ 視覚障害 副尺視力 ◦ 直線や輪郭のずれを見分けることができる閾値 ・最も敏感 (情報処理過程の次元を区分する表現) 感覚 最小分離閾 最小可読閾 厳密な区別は困難 = 視覚情報の受信そのものに困難がある ◦ 視知覚の障害 = 視覚情報を受け取ることはできるがその後の 高次処理のプロセスに困難がある 1 情報の統合(まとめる、つなげる、埋める) ◦ 一定の傾向や、パターンを見つけてまとめる ◦ 断片をつなげて「全体」を作る ◦ 情報の不足や欠落を自ら補う 2 刺激の選択的な受容 ◦ 図と地の分離 背景音(雑音)と主音(話声)の分離 ◦ 注意の集中と持続 本質的な刺激の選択 ◦ 関心の向かう対象を優先的に処理 ひらがな書字サンプル 書字の判読 ──────── A1 A2 ──────── 「き」 7 10 「を」 9 4 「8」 2 3 Other 2 3 ──────── ──────── A1 A2 ──────── 「む」 5 5 「求」 9 8 「を」 2 3 Other 4 4 ──────── 3 A1 B1 B2 N 20 20 M 39.40 79.40 SD 6.20 12.79 A B A2 B1 B2 20 20 32.70 69.15 5.11 12.70 既得の情報に基づく予測 ◦ あらかじめ持っている知識やイメージを活用 ◦ 情報のフレーム(枠組み、区分)とネットワーク ◦ 予測により情報の断片を整理し能率的に処理 対象者のグループ属性 文字の提示条件 ひかる先生は、つくえにつまれた みんなの日記を、 むちゅうで読んでいます。 みんなを見ると、えんぴつを 音読 ◦ 子どもの読む力の問題がいろいろ分かる はなのあなにつっこんで、 ひとりであそんでいる子もいます。 ぼんやりと、どこかを見ている子もいます。 ひょっとこ顔をつくって、テストなんて、あきらめたというような ひろい読み ◦ 語意や文脈の情報を利用し、予測しながら読むことができな い(文字が断片的な情報のレベル) 子もいます。 (鈴木喜代春 『ふたりのテストはみんなばつ』 国土社より) ひかる先生は、つくえにつまれた ぼくの日記を、 予測能力を高める指導 ◦ 子どもの誤りを指摘して読み直させると、読みが苦手な子ど もは強い苦痛を感じる ◦ 逆に、誤りの箇所を子どもに発見させるような指導でもよい ◦ (予測しながら読む力を養う) むちゅうで読んでいます。 みんなを見ると、シャーペンを みみのあなにつっこんで、 ふたりであそんでいる子もいます。 ぼんやりと、どこかを見ている子はいません。 ひょっとこ顔をつくって、宿題なんて、 あきらめたというような 子もいません。 4 文字そのものの問題 ◦ 崩 壊 (文字の形を整えることができない) ◦ 異配置 (鏡文字など配置の誤り) ◦ 異 字 (別の文字を書いてしまう) ◦ 原型保存タイプ (部分的な欠落や誤りや) つづり(スペリング)の問題 ◦ 発音に対応する文字が書けない ◦ 単語の中の文字が抜ける、重なる 書字速度の問題 か 基本パーツに分解 「分解の理解と再構成 実際には多様な分解 が可能 誤って構成を捉えてい ると字形が崩壊する 日本語の表記法 ◦ 漢字、ひらがな、カタカナ、数字、漢数字 ◦ 世界有数の複雑さ つづりは英語と比べると簡単 ◦ 英語 “a” “apple, take, any, war, sea 文字の音は単語のつづりによって異なる ◦ 日本語 「か」 かめ、いか、さかな、かいかいしき 文字の読みは基本的に音節に対応する 5 「ちょうちょ」 の 「ち」 「さ・か・な」 ◦ 「ちょ」 拗音(開拗音) 本来は1つの音節 ◦ 幼児の文字カード、発音と表記の矛盾 ◦ 音韻分解の発達、統合処理の発達 ◦ 正しく言えるが分解して書けない ◦ 音韻への意識が強すぎても問題が生じる 「おとうさん」と「オトーサン」 ◦ 長音の表記、外国人もつまずく 一音節・一単語のつづり ◦ 「て(手)」、「め(目)」、「は(歯)」、「毛(け)」 ◦ 1文字で1つの意味のある語を構成 ◦ 文字の学習に遅れの児童の指導や、強い異字の 修正に有用 助詞の「は」「へ」「を」 ◦ 経験からダイナミックに学習し使い分ける 直線的に発達する (小学校の6年間) ◦ 視写の速度 35 有意味文の視写は 無意味文より速い 30 ◦ 有意味課題 ・ 1分間 ・ 掲示による見本提示 ◦ 小1 < 小2 < 小3 < 小4 < 小5 < 小6 ◦ 13.7 16.1 23.0 25.6 29.1 31.4 25 20 有意味 無意味 15 ◦ 無意味課題 ・ 1分間 ・ 掲示による見本提示 ◦ 小1 < 小2 < 小3 < 小4 < 小5 < 小6 ◦ 9.7 12.5 18.4 20.9 22.3 27.1 書字数が増すと誤り が増える 英語圏より遅く 中国語圏より速い 10 5 0 小1 小2 小3 小4 小5 小6 女子は男子より速い 6 発達障害児の書字 ◦ 記憶を効果的に使わない ◦ 1文字1文字を転写する傾向 ◦ 文章の難易度で差を生じにくい ◦ 09097845610 ◦ 0-9-0-9-7-8-4-5-6-1-0 1文字ずつ写すと遅い ◦ 090-9784-5610 3~4桁をまとめて記憶 文字の構成理解と再構成の能力をつける ◦ なぞり書きだけでは効果が低い ◦ 分解、組み立て、配置、方向を教える 色を変える、パーツを置かせる、言語化する等の工夫 記憶を使って書く ◦ 見ながら書く ◦ (隠して)見ないで書く ◦ 見本と見合わせる (漢字は一定画数ごとに) 7