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SESSION 16 資金と時間の活用 時間と金の使い方で、 十年後が決まる

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SESSION 16 資金と時間の活用 時間と金の使い方で、 十年後が決まる
SESSION 16
資金と時間の活用
時間と金の使い方で、
十年後が決まる。
SESSION 16 資金と時間の活用
■資金と時間の活用
あなたの将来について、お話するときがやって来ました。
成功と幸福につながる道を、あなたが誠実に歩んで来たからです。
あなたは今、クリアーしなければならない16番目の門のところまでやって来ました。
その門には、「資金と時間の活用」と書かれています。ここを通り抜け、あなたは自分の時間を最も効果的に活用する方法と、お金を獲得し、そ
れを目標のために役立てる方法を学ぶのです。
もしあなたが、観察力に恵まれた学習者なら、多くの人々が一生の間に得るものよりはるかに多くの有益な知識を、これまでの学習で身につけ
ることができたはずです。
しかもその理論は、人間として望み得る最大の成功を手に入れた人々が、その経験と試行錯誤によって生み出したものであり、机上の空論で
はありません。
それは、ヘンリー・フォードやトーマス・エジソン、そしてアンドリュー・カーネギーに匹敵する500名の偉大な人々の知と汗の結晶です。
あなたが学んできた理論には、大きな価値があるのです。
今やあなたは、そうした貴重な体験と知識の学習の上に立ち、あなた自身の将来を見通す地点にやってきました。あなた自身がヘンリー・フォ
ードやアンドリュー・カーネギーになるのです。
ここであなた自身の性格や特性を、はっきりとつかんでおきましょう。
自分自身が誰であり、一体どこへ行こうとしているのか!?
それをはっきりさせる必要があります。
自分の長所を知るためには、短所がわかっていなくてはなりません。成功と目標の達成は、あなたの短所が克服されたときに訪れるからです。
失敗や物事が思い通りに行かないとき、そこには、必ず理由や根拠があり、それはあなたの欠点や短所につながっています。
だから、成功を勝ち取るには、失敗の原因を知り、自分の短所を自覚することが必要不可欠です。
自己の性格特性を的確に把握することのできる人は、時間を浪費するようなことはありません。
また、長所と共に短所も見えるわけで、自分の短所や欠点を直視することは、あまり気持ちの良いことではありません。
しかし、気がついたときが、出発点なのです。そこから、前向きな姿勢で努力すれば良いのです。
後悔する代わりに、言い訳をすることもできます。
しかし、それによって失われた時が戻るわけではありません。そして、言い訳や弁解によって、人生の勝利を得た者はいません。
あなたは人生の勝者ですか?
それとも、敗者でしょうか?
もし、あなたが人生の敗者であれば、どんな言い訳や弁解をしてみたところで、何一つ得るものはありません。世の中は、失敗や敗北を認めな
いからです。
世の中が求めているものは、勝利と成功です。
人が敗北から立ち直る唯一の方法は、自分を鍛え直し、目標に向かって前進することです。
成功には、言い訳も説明も不要です。
自分自身と向かい合い、静かに語り合う瞬間は、人生の最も実り豊かな時間で、それまで気づかなかった新しい自分との出会いがあります。
自己を再発見することは、単なる夢想や願望を抱くこととは異なり、将来に対する有効な布石です。正しい自覚と自己認識があってはじめて、
夢や希望は具体的な成功へと高められるのです。
努力もせずに、成功や勝利を得ることはできません。価値のあるものはすべて、汗と涙が必要です。
その意味では、成功と勝利の法則は数字のように厳格です。
このプログラムを学ぶ以上は、絶対に言い訳をしてはいけません。
「チャンスがなかった」
という台詞を私たちはよく耳にしますが、PMAプログラムには、この言葉はありません。
チャンスは、このプログラムの中にあるからです。
もし、うまくチャンスをつかまえることができたら、あなたはそれをどのように活かそうと思いますか?
莫大な知識がなければ成功は覚束ない、というわけではありません。
ただ、限られた知識であっても、それを確実なものにし、継続的に活用することが大切です。
あなたは、時間を有効に活用していますか?
もし、浪費している時間があるとすれば、それは1日何時間くらいで、どんなことで浪費しているのでしょうか?
この悪習をなくすためには、何が必要だと思いますか?
成功を勝ち取るには、自分自身に対する主観的な判断や評価から脱して、自分の行動や習慣を基準にして、客観的な判断や評価を下す必要
があります。
自己の性格特性表を作る場合にも、単に長所と短所を羅列するだけでなく、時間の利用法といった視点から自己の特性を明らかにすべきで
す。
人間を大別すれば、漂流人間と非漂流人間の2種類になります。
非漂流人間とは、明確な目標とそれを達成するための計画を持ち、一生懸命努力している人間のことです。
彼は、自分の考えとポリシーを持っていて、それが正しくても間違っていても、常に自己の責任は引き受けます。
一方、漂流人間には自分の考えやポリシーというものがありません。
彼は、常に他人や周囲の考えに支配され、押し流されてしまいます。そして、他人のアイディアや意見を受け入れておきながら、それがあたか
も自分の考えであるかのように振舞うのです。
この世界を動かしているのは、非漂流人間です。
非漂流人間は、自ら選んだ仕事においてはリーダーとなり、人々の先頭に立って働きますが、漂流人間は常に追従者です。
流されていく生活は、人間を支配する大自然の法則(次セッションで詳しく触れます)の作用を受け、永続的な習慣になります。漂流人間は、い
かなる場合にも安易な道を選び、同じ過ちを何度でも繰り返すものです。
しかし、非漂流人間は、常に新たな分野を開拓し、危険を克服し、挫折や敗北から学ぼうとします。
非漂流人間は、明確な目標意識に基づいて行動を起こし、目標を達成するためには労を惜しみません。
彼は他人の圧力を排除し、自主独立の精神に従って行動します。
そして、自己訓練によって思考と行動をコントロールする習慣を身につけており、発想も行動と同じように前向きです。
彼は自らの行動を、現実化された信念によって裏付けているのです。
また、願望や目標の達成のために必要な経験と知識を得るために、彼は指導的精神による提携を有能な人々との間に結んでいます。
それは、自分の欠点をカバーするための、最も有効な手段であり、自己の脳力や個性を知るうえでも有効な手段です。
■漂流生活をさけるために
次に挙げる概略項目は、あなたの性格特性を明確化するうえで、一つの尺度になると思います。
明確な願望や目標を持って人生を生きるのか、あるいは人生に押し流されてしまうのか、その別れ道がここにあります。
■仕事
仕事は経済的なチャンスの源であり、生活の安定と自立を勝ち取るための手段です。
大多数の人々は、週のうち5日以上働きますから、人生の半分以上を仕事に費やすことになります。
流されて生きる人々は、自分の教育や仕事の選択には無関心ですが、明確な目標意識を持って生きる人々は、教育や仕事の選択には真剣
で、自分で選んだ職業に就いています。
彼は自分の仕事に、そのエンスージアズムと希望とクリエイティヴ・ヴィジョンを傾けます。
従って、彼が自分の仕事を評価し、判断する際の基準は、それに費やした時間ではなく、それによって生み出された社会的な価値におきます。
決められた時間をきちんと消化したからといって、それだけでは成功できないことを、彼は知っているのです。常にプラスアルファの努力が求めら
れています。
仕事に対する気持ちや心構えも重要で、それが自信や誇りをもたらすのです。
非漂流人間は、2種類の報酬を受け取ります。
一つは彼の給料袋に入っている現金で、もう一つは―こちらのほうがはるかに価値は高いのですが―仕事を成し遂げることによって得られる
技術と経験、そして協力を可能にする友好関係です。
仕事によって得られる友好=協力関係は、価値あるボーナスであり、それを基礎に昇給や昇進が可能となり、独立だってできるのです。
そして自分の仕事に対し、常に誠実で謙虚な気持ちを持っているのも、地に足のついた非漂流人間の特徴です。
それによって彼は、経済的な安定を得るだけでなく、精神を強化し、知性を伸ばすことができるのです。
彼にとって、タイムレコーダーは重要なものではなく、管理職も不要です。彼自身が自分の仕事の監督、それも一番厳しい監督だからです。
明確な目標意識を持った非漂流人間は,長時間の仕事も不平を言いませんが、自分のやりたい事をする時間が取れないことには、不平を言う
かもしれません。
労働は苦役ではなく喜びです。それは、精神や思考の産物にとって、最高のはけ口となるからです。
人間は、仕事によって自己を表現します。少なくとも、流されることなく生きている者にとってはそうなのです。
■思考習慣
漂流人間は、自分の考えを高めたり、コントロールしたりせず、また否定的な考えと肯定的な考えの違いを理解することができません。
漂流人間は、心の中に流れ込む無意味な考えによって満たされていて、パースナル・イニシアティヴというものがないのです。
「魔王とのインタビュー」という寓話の中で、魔王の唯一の敵は自分の頭で考えて理解することの出来る人間で、彼らさえいなければ魔王は、漂
流人間を支配してこの世に悪の大国を築くことができる、と言われています。
けれども、漂流人間をうまく利用しているのは、魔王だけではありません。
漂流人間は、彼らを利用しようとするすべての悪意と、彼らの頭に巣食っているあらゆる種類の否定的な考えの餌食になっているのです。
はっきりとした願望や目標を持って生きる人間は、パースナル・イニシアティヴによって思考と感情をコントロールし、それを一つの目標に向けて
集中することができます。
ですから、ひとたび実行しようと決意したことは、最後までやり遂げることができるのです。
彼は自分の心と思考を目標によって満たし、余計なことや目標以外のことに心を向けることはありません。
積極的な心構えは、人生における12の富では最大のもので、その筆頭に挙げられています。
しかし漂流人間は、積極的な心構えを身につけることができません。
それは、パースナル・イニシアティヴによって、あるいは時間に対する細心の配慮によって、身に付けることが出来るからです。
仕事に、ただ多くの時間を費やすだけでは、積極的な心構えを身につけることはできません。積極的な心構えは、時間の利用を効果的、生産
的にする力だからです。
積極的な心構えは、野草のように自然に成長するものではなく、あくまでも思考とその習慣を鍛え、高めることで身につくものです。
積極性を育てる一番の要素は、あなた自身が選んだ仕事です。そこであなたは、生活の糧を得ることと、自己を高めるための努力を同時に行
なうことが出来るのです。
思考をコントロールすることは、自分自身をコントロールすることです。
しかし、流されるままに生きるのであれば、それは不可能です。自分の考えを、生活や職業に合わせることが大切です。
そして、思考と行動を統一し、実践的な信念と根気強い信念によって、努力を続けることです。これこそ、あなたがあなた自身の運命の支配者と
なり、心の監督官となるための最良の方法です。
他人の思惑を気に掛けて、時間を浪費してはいけません。
大切なことは、あなたが考えて実行することです。
■公私における人間関係について
価値ある成功は、目標意識を持った人々との交流の中から生まれます。
調和は信頼をもたらし、信頼は友好と協力をもたらします。
多くの人々が人間関係を傷つき、人生をすりへらしていることは文明の悲劇です。
そうした悲劇は、人々が自分の時間を有効に活かすことを学び取ることで、容易に避けられることです。
現代においては、完璧な調和と相互理解によって成り立つ人間関係を見出すことは不可能です。
あなたの周囲を見回して下さい。そして、親しく交わっている人々との関係をチェックし、その関係を分析してみて下さい。
人間関係の難しさがわかるでしょう。
調和の精神がなければ、人間は心を一つにすることはできません。しかし、残念ながら現状では、対立や誤解によって人間同士が引き裂かれ
ているのです。
人生の勝者となるような人々は、不毛な口論によって大切な時間を浪費するようなことはありません。
彼らは、マスターマインドを活用し、大切な時間を有効に活かしながら、目標の実現に集中します。
逆に成功とは縁のない人ほど,大切な時間を人間関係によって浪費してしまうのです。
日頃のつき合いや人間関係について考えてみましょう。
そうすると、漂流人間とのつき合いが多いことに驚くでしょう。
調和は、宇宙全体に秩序をもたらす基本的な大自然の法則の一つですが、混迷と摩擦と対立によって作り上げられた人間関係が多くの人々
の人生なのです。
人間は常に自己を取り巻く環境と一体のものです。
従ってもし、人間を取り巻く環境に調和がないとすれば、人間を待つものは失敗だけです。
人生の勝者は、食べ物を選ぶのと同じくらい慎重に仲間や友人を選びます。
そして、彼らを取り巻く環境や人間関係は建設的であり、すべての人々にとって有益なものになっています。
彼らは、平等と互恵の精神によって人間関係を結びます。
そうした人々に対して「利己的だ!」と非難を加える人々もいますが、それは的外れです。
彼らは利己的なのではなく、"好みにうるさい”だけです。
人間の生活や考え方は、仲間や友人によって大きく左右されます。
ですから、成功を勝ち取る人は、人間関係を有益なものにしようと努力します。
人間である以上は、人生に成功を望むのは当然のことです。実際に沢山の人々が、仕事の上での成功を望んでいます。
成功と人間関係は、密接不可分なものであり、自分の仲間と友人を選ぶことは成功の必要条件です。
人生の勝者となるような人は、そうでない人々に対する同情心を持つかもしれません。
しかし勝者は、敗者に対し、同情することはあっても、敗者の生き方や考え方を受け入れることはありません。
そして、悪しき考え方を持ち、否定的な生き方をする人々との交わりよりも、孤独を選ぶのが勝者なのです。
大きな成功を収める人は、有能な秘書や補佐役を擁していて、時間の節約と管理を行なっています。
彼は自分のエネルギーを、最も大切な問題に集中し、さして重要でない仕事は部下や補佐役にまかせてしまいます。
こうした経営脳力は、成功においては必要不可欠なものです。
一つの問題にとらわれることなく、常に全体を見わたせるところに位置しながら自己の活動を進めて行くことは、成功の王道です。
アンドリュー・カーネギーは、
「自分でするよりも、他人に任せた方がうまく出来る事は、絶対に自分でやってはいけない」
と語っています。
この言葉の意味は、自分の時間を大切にし、他人には任せられない仕事に使わなければいけない、ということです。
最高の報酬が与えられるのは経営脳力や管理脳力を持った人々に対してですが、逆に管理や監督を必要とする人々の報酬は少ないもので
す。
成功と出世を求めるのであれば、こうした事実は肝に銘じておかねばなりません。
大きな成功をするには、他人の協力が必要です。他人の協力によって、自分の仕事を大きくするのです。
それは、あなた自身の時間の管理と節約に深く結びついており、時間の浪費をなくすことで実現されるでしょう。
実際、成功するような人々には、無駄な時間というものがありません。常に目標を念頭に置いているからです。
計画を立て、その計画に従って行動することは、より大きな目標を実現するための基礎となります。
自分の部下や同僚との関係を密にすることは、成功のための一つの条件です。秘書や助手が、常にその所在を把握しているような経営者は、
必ず成功します。
なぜなら、彼はいつでも自分の責任を果たせる状態にあるからです。
そして、成功を勝ち取るような人々は、価値ある人物との出会いのためならば、いつでも喜んで時間を割くでしょう。
時間を大切にする習慣は、人生の勝者すべてが持っている特性で、しかもそうした態度は必ず周囲に伝わり、同僚や仲間たちの敬意を集めま
す。 そうすれば当然、訪問者は自分が辞去すべき時間を知るようになるでしょう。
時間を大切にしようとする姿勢は、必ず周囲に伝わります。
時間を大切にすることと人間関係に調和をもたらすことは、人生において最も重要な要素です。
成功を望む者は、その努力の過程にこの二つの要素を正しく組み入れ、最大限に活用すべきです。
自分の時間を上手に活用し、他人との関係をうまく調和させる人は、自ら望むものを手に入れることができるでしょう。
時間には人間の力を超えた神秘的なものが感じられます。私たちは、時間を買うことも引き延ばすこともできません。
だがそれにもかかわらず、多くの人々はきわめて安易に、時間を浪費しているのです。
マルマー・R・ゲーツ博士は、時間の価値を痛感していたので、眠っている間にも仕事が出来るようにしました。
その方法とは、眠る前に自己の潜在意識に働きかけることです。お蔭でゲーツ博士は、眠りから覚めてアイディアを得ることがしばしばありまし
た。
トーマス・エジソンも、同じ方法で素晴らしい成果を収めることができました。
彼らの他にも、潜在意識を活用することで成果を収めた人は沢山おります。
ゲーツ博士は、潜在意識を目覚まし時計として用いることから、その活用方法を発見しました。
潜在意識が作用して、一定の時間に目を覚ますことができるのであれば、もっと重要な事にも潜在意識を活用することができるのではないか?
というのがゲーツ博士の推論でしたが、その推論は正しいことが証明されました。
■ヘルスコントロール
漂流生活の害が,最も端的にあらわれるのは健康です。
多くの人々は、自分の健康よりも自家用車の方に興味や関心を抱いています。
しかし健康の問題は、いくら大きく扱っても決して十分とはいえない問題です。
漂流生活は、不規則な食事と間食、運動不足が原因となって健康を害するのです。
食欲の命ずるままに意を満たし、具合が悪くなれば薬の力で治そうとします。
そして、胃袋が暴飲暴食に耐えられなくなったとき、病気が起こって休憩が与えられます。
"一体どうしてこうなったのか?”と本人は不思議に思いますが、それも病気が治るまでの束の間の出来事です。
彼は再び立ち上がり、その不健康意識を執念にまで高めながら、漂流生活を続けます。
漂流人間が医者にかかるのは、必ず病気が悪化してからで、定期健診を受けるようなことはありません。
そして、長時間にわたって悪化した病気を、すぐに治すよう医師に要求しますが、医師の努力と自然の回復力によって健康が得られると、彼は
再び自虐行為に入っていきます。
この悪循環は、死ぬまで続くのです。
漂流人間といえども、自動車には整備や点検が必要なことは心得ています。
駆動系やエンジンには潤滑油が必要であり、点火系は常にきれいにしておかねばなりません。
しかし、自分の身体も自動車と同じように、整備や点検が必要なことを自覚してはいないのです。
彼らの思考と行動に共通する特徴は、無関心、優柔不断、混乱、無秩序です。
従って、常に何か起こるポテンシャルがあります。
しかもその何かとは、ほとんどが起こって欲しくないと思っていることですが、不意の出来事に対する備えがないため、防ぐことができないので
す。
けれども非漂流人間は、自分自身を組織し、1分1秒たりとも無駄にせず、自分の選んだ目標に向かって、常に努力を集中します。
漂流生活の結果がわかった以上は、あなたも自分の目標に向けてこれまで以上に努力を集中しなければなりません。
自分の長所と短所を知り、行動の性格やパターンを認識することは、とても大切なことです。
人間の共通の弱点は、物事を先に延ばしてしまうことですが、人間の罪の多くが怠慢によって引き起こされるのは、決して偶然ではありませ
ん。
もし、私たち全員が、自己の信ずる最良の生活を送るならば、この世はパラダイスとなり体の変調や人間関係の摩擦などすべて消え失せてし
まうでしょう。
人は誰でも立ち止まり、目を開き耳をそば立ててじっくりと考える必要があります。前もって定めた目標に向かって、休まずに努力する必要があ
るのです。
そして、自分が目標に向かって進んでいるかどうかを知るために、最低でもひと月に一度は、立ち止まってじっくりと考えるべきでしょう。
自己分析と正しい反省のためには、パースナル・イニシアティヴ、勇気、誠実、謙虚さが必要です。
人生の勝者は常に、自分自身が最も厳しい批評家であり、監督です。
彼らは、決して物事を先送りすることなく、自ら進んで行動することによって、物事を有利に運ぶのです。
■宗教
優柔不断や怠慢は、健康に対する最大の敵です。
また、多くの人々にとって宗教は、それを無視することはできないが、だからといって積極的に行動に移すほどのものでもありません。
要するに現代の宗教は、それを大切に考えている人々にとっても実践的な思想というよりは、机上の空論に近いものなのです。
宗教に対するこうした態度は、何の価値もありません。
宗教の価値は、自己の脳力やポテンシャルに対して人間の目を開き、それに向かって駆り立てるところにあります。
言葉ではなく、行動において宗教と結びつくことが、宗教の価値であり、真実なのです。
ロバート・G・ルトルノーは、平凡な小さな自動車修理工場の経営者でした。
学歴もなく、収入も人並み程度であった彼が、その力を自覚し発揮するようになったのは、神の教えを実行するようになってからです。
彼の実践的な宗教は、沢山の恵みをもたらしてくれたので、いつしかルトルノーは、自分は神のしもべであると宣言し、以前にも増して熱心に宗
教活動を行ない、自分の時間を計画的に使うようになりました。
宗教との正しい出会いによって彼は、事業においても明確な目標意識を持つことができました。
彼は、画期的な土木機械を考案し、それを実用化して販売することを人生の目標に選びましたが、その成果は驚異的なものでした。
はじめは数百ドルであった利益は、その後順調に伸びて、最後には数百万ドルに達し、全米はもとより、遠くのオーストラリアにまで、彼の事業
は広がりました。
その一方で、ルトルノーは、プライベートタイムの90%以上を費やして、都市から都市へと飛び歩き、実践的なキリスト教の思想を広めていま
す。
彼の説くキリスト教が、"実践的”であることは注目に値します。
宗教の役割は、不安を和らげ、外部との間に生ずる対立や敵対から個人を守ることですが、それは宗教に対する受動的な態度からは生まれて
こないものです。
肉体がバランスのとれた栄養を必要とするように、精神にもバランスのとれた教養が必要です。
宗教は、精神が求める養分の中では最高のものです。
■余暇の利用
余暇とは、仕事のために使わずに済む時間、と定義することができます。
余暇の過ごし方は、とても大切なことです。それによって、あなたが自分の未来を占うこともできます。と言うのも、あなたが自分の考えをコント
ロールし、自分自身を方向付けるのは、常に余暇においてだからです。
余暇こそ、他人のために働いている人にとっては、飛躍と向上を準備する時間です。
より大きな仕事のために、自分を高めるのは余暇の間です。
アンドリュー・カーネギーは、余暇を利用して自分を高めても、その成果を仕事に活かすことが出来ないうちは、昇進できなかった、と語っていま
す。
余暇は、仕事以外のことをする時間だからです。
そして、このプログラムを作るためにインタビューを行なった500人以上の人々も、カーネギーと同様のことを語っています。
余暇を浪費することは、人生における最大の罪の一つです。
O・ヘンリーは、公金横領の罪で禁固刑を受けてはじめて、そのことに気づきました。
暗い独房の中でO・ヘンリーは、この禁固刑は不幸な出来事でなく、自分に与えられた幸運であると思うようになりました。
それは彼にとって、最大の"余暇”であったからです。
彼は、与えられた時間を有効に活かすことを思い立ち、小説を書くことを決意しました。
彼は、小説を書くことで釈放となり、経済的にも自立し、不滅の栄光さえ手にすることができました。
彼の作品が、人々にクリエイティヴな刺激を与えたことは、言うまでもありません。
O・ヘンリーは、全く突如として時間の価値に気づきましたが、それが彼の人生を大きく変えたのです。
ルイス・ビクドリー・アイティンジは、終身刑で刑務所に送られるまでは、何一つ取柄のない未熟な若者でした。
しかし、刑務所に送られてはじめて、自分自身の性格特性に気づき、余暇の重要さに気づくようになりました。
学歴もなく、第2期の結核患者である彼に、友人は1人もいませんでした。弁護士を雇うお金もありませんでした。
だが彼は、与えられた貴重なチャンスを活かし、自分の計画を実行に移しました。
まずはじめに、レミントン・タイプライター社に手紙を書き、読み書きを習いたい旨を告げてタイプライターの購入を申し入れました。
するとレミントン社からは、社長のお祝いのメッセージと共に、新品のタイプライターが届けられて来ました。
それは、彼がはじめて経験する、親身な愛情がこもった出来事でした。
彼は、真面目に働くようになりました。そして、刑務所内の仕事で得たわずかなお金で切手を買い、通信販売の会社に手紙を出してパンフレット
を送ってもらいました。
パンフレットが送られてくると、彼はそれを書き直し、自分のコピーを添えて再び通信販売の会社に郵送しました。自分のコピーを採用してくれる
なら、10ドルの手数料が必要であることを書き添えて。
彼のコピーは、広告業者の注目を集め、その評判は日毎に高まっていきました。そしてついに、アイティンジの恩赦を求める運動が巻き起こっ
たのです。
数年後、人々の努力が実ってアイティンジが出所したとき、彼は門のところで著名な広告業者の出迎えを受けました。
この業者は、初任給1万ドル(約130万円)で販売促進用のコピーの制作を彼に依頼したのです。
余暇を十分に活用することによって、アイティンジは終身刑を免れ、素晴らしい生活を得ることができました。
挫折や逆境の中で自己を見出すことがなければ、成功を収めることはできません。
挫折や敗北は、それと同等かそれ以上の富や恩恵を人間にもたらすものです。
それはまた、自分に与えられた時間の大切さを知ることでもあります。
余暇を計画的に利用するためには、自己訓練や意思の力、明確な目標意識を必要とします。
ひとたび自分の目標が定まれば、人間はその達成のために余暇を費やすものです。
■無計画な浪費癖
第1の問題は、暇つぶしです。
これは時間をつぶすだけでなく、貧困や欠乏にさえつながります。
経済状態の良い企業では、時間と賃金は厳格に管理され運用されています。個人の生活も、成功を求めるのであれば、この二つのものは厳
格に管理されねばなりません。
アメリカのローン制度は、とても便利な制度ですが、無計画な浪費によって不幸を生み出す場合もあります。
計画的にお金を使うことは、あまり面白いことではありません。
しかし、社会人として自立し、責任ある生活を送るには、浪費を慎むことは当然です。
■家族関係
家庭の不和がもたらす精神的なダメージと時間の浪費は、驚くほどです。
その責任は、両親にあります。彼らが模範を示すことで、家庭内に秩序と調和が生まれるからです。
非行少年を扱っている経験豊富な社会福祉相談員は、次のように語っています。
「非行の原因は、突き詰めれば両親が躾を怠るか、良からぬ交際のどちらか一方にあります」
子供たちは、自分の意思で生まれて来るわけではありません。
従って、ひとたびこの世に生を受けたら、愛情のこもった躾を受ける権利が子供たちにはあります。
これは親にとっては、逃れることのできない責任です。家族の和こそ、子供たちの性格形成がなされる場所であり、親たちはそれを絶対に守ら
なければならないのです。
家族関係は、あらゆる人間関係の基本であり、何よりも大切な関係です。
家族の一員が成功を収めるには、家族全員の理解と協力が必要です。また、一家の主は、家庭のやすらぎや憩がなければ、仕事で活躍する
ことはできません。
明るい家庭は、健全な家計と家族全員の役割分担によって生まれるからです。
夫と妻が共通の目標を持っている場合は、2人が協力すれば解決できない問題はありません。
しかし、これほど大切な家族関係において、すべて成り行きまかせであれば当然、離婚訴訟、貧困、家族の離散が生じます。
家族全員が、自分の義務と責任を果たし、互いに相手のことを考えることで、家庭は保たれています。
それは、明確な目標意識、調和、忠誠心、目標の公開などが行なわれ、健全に経営されている企業と同じです。
■的確な思考
ほとんどの人は、目標を定めて必要な情報を集め、分類・整理した後で結論を下す、ということをしないようです。
その点、非漂流人間は、慎重に集めた事実や事実によって導かれる合理的な仮説以外のものを判断の基礎とすることはありません。
そして彼は、自分の知っていることだけを話し、知らないことは話しません。
的確な思考は、決して天賦の才ではありません。それは、後天的な技術なのです。
それを身につけるための方法は、セッション10で詳細を説明いたしました。
■あなたとあなた自身の仕事
私たちは今、きわめて率直にこの問題について語り合わねばなりません。
職業や仕事の問題は、具体的に考える必要があります。
労働者の時間の浪費の仕方には、いくつかのパターンがあります。
そのうちいくつかを、ここで挙げておきます。
まず第1に、仕事に取り組む姿勢や職場における人間関係が間違っているために、多くの時間が浪費されることです。
それは、犠牲を払わずに何かを得ようとするところに原因があります。より高い賃金を求めても、それに見合う働きをしなかったり、積極的に責
任を引き受けようとせず、ただ報酬だけを望むのであれば、時間の浪費は避けることができません。
否定的な態度は、決して良い仕事をすることはありません。
悪い仕事は、時間の浪費以外の何物でもありません。
こうした人々には、積極的な心構えが欠けていて、報酬分の仕事さえしないことがあります。
また、仲間同士で嫉妬したり、不必要な摩擦を起こすことで、時間を浪費することがあります。
道具や材料の取り扱いに注意を怠り、それによって時間を浪費することもありますが、こうしたミスは、個人の信用を損なうものです。
第二次世界大戦中にアメリカの産業労働者たちが成し遂げた仕事は、人間はその活動に目標や動機が与えられたとき、時間を最大限に活用
することを証明しています。
しかし、平和の時代にあっても、仕事は生活の安定の第1歩であり、プラスアルファの努力をすることでより良い生活が得られることを知ってい
る人々には同様のチャンスが与えられています。
プラスアルファの努力をすることは、素晴らしいことです。
それは、自主独立の精神を持って行動する人々だけが得られる、真の自由と独立の中から生まれる人生の富です。
アメリカの産業界の指導者たちは、自主独立と奉仕の精神だけで、最底辺から叩き上げて来た人ばかりです。
彼は皆、自分に与えられた時間を大切にし,自分の持っている最高のものを仕事に注ぎ込み、自分の心構えや姿勢をコントロールすることで、
自分自身を管理し、人間関係を作り出して来ました。
こうしたことができるのも、アメリカの産業と文化が、自由と平等を原理にしているからです。
このシステムは、民主的で公平なものであり、またあらゆる分野にサービスのための市場をもたらします。
しかし、このシステムがその真価を発揮するのは、最も大きな努力を提供する人々に対してであり、時間を浪費する人々に対しては何一つ利益
をもたらすことはないでしょう。
もしあなたが、現在の収入に対して不満があるとすれば、もう一度自分自身を見直す必要があります。
あなたの仕事と報酬を決めるのは、あなた自身だからです。
あなたの本当の上司は、あなた自身なのです。このことを、しっかりと胸に刻みつけて下さい。
そうすればおのずと、自分の時間を大切に使うようになり、お金のことで悩むこともなくなります。
なぜならばあなたは、問題が起こる根本にメスを入れたからです。
貧困は無意味なものです。
「貧困は不名誉なことではないが、実に不便なものである」
と誰かが語っていましたが、やはり貧困は、不名誉なことです。特にチャンスがあり富にあふれる、このアメリカではそうです。
頭脳明晰で芸術や化学の分野で優秀であったとしても、お金がなくて貧乏であれば、その人生は不幸です。
宗教、教育、音楽、美術、産業、科学のすべての分野において、進歩・向上を勝ち取るにはお金が必要です。
どれほど健全な思想であっても、それが実業の世界で役に立つものでなければ、価値があるとは言えません。
貧困の不便と不名誉から逃れるには、時間の大切さを知り、その正しい活用方法を身につけることです。
時間は、挫折と敗北による傷を癒し、間違いを正し、失敗から教訓を引き出す熟練工ですが、明確な目標意識を持って前進する人々だけの味
方です。
世の中の偉大なリーダーはすべて、時間を大切にする決断力の持ち主でした。
優柔不断では、大切な時間を空費して人々を誤った方向へ導いてしまうかもしれません。
ビリーサンディ教師は、かつて次のように語ったことがあります。
「優柔不断は、悪魔が最も好む武器である。それによって悪魔は、毎年数百万人もの人々を抹殺している」
果断の人を止めることはできません!
しかし、優柔不断の人を動かすことはできません!
アメリカではすべての人々に、成功のためのチャンスと時間を与えられています。
そして、思想の自由、言論の自由と共に、行動の奉仕の自由も与えられています。この豊かな自由を使ってあなたは、何を作り出すつもりです
か?
明確な目標意識を持っている人々の行動は迅速であり、漂流人間とは比較にならないくらいの力を秘めています。
神はあなたに頭脳を与え、あの無限の叡智から流れ込む思考力を、常に活用することを許しました。
待っていてはいけません。ただちに、この偉大な力を活用しましょう。
時間は際限なく流れて行きますが、あなたのチャンスは一瞬です。1分1秒を大切にしなければなりません。
あなたの富や豊かさは、時間を知的かつ計画的に活用することによってはじめて、手に入れることができるのです・
■あなた自身の性格特性を明らかにする。
あなたの時間の活用の仕方を調べるには、あなた自身の性格特性を細かく知ることが必要です。
次の質問に答えて下さい。
1.あなたは、はっきりとした願望や目標を持っていますか?
持っているならば、あの願望や目標のために費やす時間は1日どれくらいですか?
2.もし、目標を持っているならば、それを実現するための計画はありますか?
組織的な努力によって、自分の計画を持続的に実行していますか?
それとも、思いついたときに実行するだけですか?
3.あなたの願望や目標は,常に心を占めていますか?
それともその願望や目標は,単なる望みや淡い期待のようなものではありませんか?
4.その願望や目標を実現するために、あなたは何を犠牲にしていますか?
5.その願望や目標を実現するために、あなたはマスターマインドを応用しましたか?
6.あなたは挫折や敗北を、より一層努力するための糧とする習慣を身につけていますか?
7.願望や目標を達成するのだという信念と、達成できないかもしれないという不安では、どちらが強いですか?
8.目標を達成するために、その計画に従って努力することと、前途に横たわる障害について、くよくよと考えることのどちらに時間を費やします
か?
9.目標を実現するために,楽しみや遊びを控えることが苦になりませんか?
あなたはそれを、実行していますか?
10.時間の大切さを認識していますか?
過ぎ去った1秒は二度と取り戻すことはできず、過去は絶対に修整できないということを、あなたは理解していますか?
11.現在のあなたは、過去のあなたが生み出したものであり、あなたと時間の利用方法の結果であることを理解していますか?
わずか1秒が、あなたの人生全体を変えるかもしれない、ということを理解していますか?
12.肯定的なものであれ、否定的なものであれ、心構えは意思と精神力によって変えられるものであるということを知っていますか?
13.自己の計画的な行動や時間の有効的な使い方によって、成功を収める方法を知っていますか?
14.偶然や降ってわいたようなチャンスによって、成功できると思いますか?
15.あなたを目標に向かって鼓舞してくれる友人や仲間はいますか?
16.失敗したとき、その原因を究明しようとしますか?
それとも、弁解したり言い訳をさがしたりしますか?
17.すべての人間が、自己の行動や思考から利益を得たり損害をこうむったりするのは、大自然の法則によるものですが、あなたはそれを信
じますか?
18.最後に、あなたはこのプログラムのすべてを受け容れますか?
それとも、部分的に受け容れますか?
テキストの指示に従って、プログラムのノウハウを応用し、実行に移しますか?
自分自身をしっかりと把握し、時間を最大限に活用しようと思うのであれば、以上の問いに答えなければなりません。
時間を有効に使うためには、計画を立てる必要があります。
成功を勝ち取った人々の経験はもとより、逆に成功を収めることができなかった人々の経験からも、規則正しい生活や計画的な行動の重要さ
を知ることができます。
平均的な生活を送る人の場合、1日24時間を次の三つに分けて使うべきです。
1.睡眠のために8時間
2.仕事のための8時間
3.レクリエーションと余暇のために8時間
睡眠のための8時間は、まず無条件に必要な時間です。肉体の休憩によって体力と活力を回復させなければなりません。
仕事のための8時間も、どうしても必要な時間です。睡眠時間と異なる点は、あなたのやり方次第でどのようにでも作り変えることができる。とい
う点です。
無為に過ごしてしまうこともあれば、生活に必要なものだけを得ることもできます。そして、人生の豊かさをもたらすようにすることもできるので
す。
いずれにせよ、仕事のために費やす時間は、あなたのやり方や心構えによって、それが生み出す結果は大きく異なるのです。
第3の8時間は、あなた自身の時間であり、この時間こそが成功の鍵を握っています。
成功を勝ち取るには、プラスアルファの努力をすることが絶対に必要ですが、最後の8時間は、そのためにあるのです。
成功を収める人々は、自分の時間を大切にし、その中で自分を高めようとします。
睡眠時間や仕事のための時間はどうしても必要な時間であり、あなたの思い通りに使うことができませんが、残された時間は、あなた自身のた
めにあります。
人生の勝者たちは、自分の時間をレクリエーションと将来の準備のために、うまく計画を立てて活用します。
彼らは自分の将来を展望し、仲間や協力者を作り出しながら、目標に向かって進んで行きますが、そのために最も有効な手段がレクリエーショ
ンであることを知っています。
■余暇の活用法
最も大きな成功を収める人々は過ぎていく一瞬を常に大切にし、次のような方法で自分の時間を活用します。
1.まずはじめの1時間は、瞑想し、この間に、次に揚げる事柄を繰り返し胸に刻みつけて下さい。
○願望や目標を達成するための手段
○あなたの内面の力を、希望や目標を表現するために役立てる方法および手段
○不安、羨望、嫉妬、貪欲、懐疑、苦悩、復讐心などを克服するための自己分析と省察。
○すべての人間関係において調和を築き上げるための方法および手段。
○嫌なことは忘れて、望むことだけを考える。
2.ボランティア活動や奉仕のために2時間を費やすこと。もちろん、プラスアルファの努力をすること。
3.自己を磨くための読書に1時間
4.マスターマインドのノウハウに従って知性の共同戦線を作り出すために1時間を当てます。
5.そして、残り3時間は、趣味、娯楽、スポーツに費やし、心身の休養に専念します。
このスケジュールを消化するには、決して無理があってはなりません。
その目的は、あなたの中に、"成功回路”を作り出すことであり、そのために自己訓練の習慣を身につけることにあります。
この24時間スケジュールは、平日用であり、日曜祝日は心身を休めたり、宗教および社会的な活動に費やすべきでしょう。
さてここで、私たちは、すべての人がぶつかる問題に出会うのです。
「余暇を使って、自分は何をしているのだろう?」
余暇を有効に利用することができなければ、成功を収めることはできません。
求めるものは、それが受け入れ可能となったときはじめて、自己のものになるのです。
それは客観的にある状態が作られていることであり、単に望みさえすれば得られるということではありません。
願望や目標を実現し、それを自分のものにするためには、常に自分の心を条件づけておく必要があります。
時間を有効に活用するには、自己訓練という厳格なシステムの下に、自己を置かねばなりません。
そうでなければ自己を高め、成功を受け入れることはできないのです。
アメリカでは、自由の観念が行き渡っているので、他人の行動や生活に対してはきわめて寛大であり、誰も他人に対して何をなすべきであるか
を説教するようなことはありません。
従って私たちは、より一層、自分自身に対して厳しくなる必要があります。
アメリカは、真に自由な国です。すべての人が自分自身の目標を設定し、自分自身のやり方でそれを実現することができます。
しかし、こうした自由そのものが、チャンスを逃し、成功を失敗に変えてしまう人々から、言い訳と口実を奪うのです。
■収入と支出の計画
貯金は、収入の一定の割合を毎月積み立てていくのが、一番良い方法です。
そして、ある程度の額に達したら、自然に利息が増えて行くようなものに投資して運用すべきです。
大切なことは、一度貯金したお金には絶対に手をつけない、ということです。
収入の一部は、生命保険にまわすと良いでしょう。特に扶養家族がいる場合は、加入すべきです。
生命保険は、自分が死亡した場合に扶養家族を守るだけでなく、大きな安心を与えてくれます。
次に揚げる項目について予算を作成し、収入を次のように配分して下さい。
1.通常、総収入の10%以上を生命保険へ。____%
2.通常、平均で総収入の60%を衣食住のために。____%
3.一定額を投資のために貯えておく。_____%
4.一定額を教育、宗教、慈善事業の支援のために貯えておく。____%
5.残りはすべて緊急事態や娯楽費、将来の教育費として貯金口座に預ける。_____%
以上5項目の割り当て額は、当然、様々な状況によって変化するし、また既婚と未婚では違ってくるでしょう。
"1”および"3”の割合は、未婚で扶養家族がいない場合は、さらに大きくなります。
一般的に言って、扶養者のいない独身者は、生命保険と投資のために総収入の50%を割り当て、生命保険と投資のための貯金の比率は1:
1くらいが適当です。
生活費に関しては、借金やローンのある人は当然そのパーセンテージは上がります。
そして、返済が終わるまでは、その分"3”項を削らなければなりませんが、生命保険を削るのは得策とは言えません。また、生命保険は、借金
が多くなった場合には債権者を保護する意味で、加入を義務づけられることになります。
もちろん収入全部が、やっと食べていける程度なら、生命保険や投資は不可能です。
逆に収入が増えている人は"2”と"4”項の支出の増加に注意しなければなりません。
収入が増えると、どうしても贅沢な生活をするようになってしまうものですが、それでは成功を望むことはできません。
予算制度の目的は、最終的には経済的な独立を果たすことです。そのためには、まず収入の一定額を必ず貯金する習慣を確立することです。
倹約は成功のための不可欠な要素です。計画的な貯金は倹約を奨励し、それをゆるぎない習慣にします。
多くの人々が、自分が身につけた習慣のために悪しき己自身にとらわれ、否定的な環境から抜け出すことができずに苦しんでいます。
収入ぎりぎりの生活をしたり、収入以上の生活をしている人は、決して自由な人間ではなく、常に束縛されているのです。
束縛は、好ましい状況ではありません。
業績の良い企業が、その資金と社員の時間を管理するように、私たちも自分の収入と時間を管理しなければなりません。
はじめは難しいかもしれませんが、それは自己訓練の第1歩であり、そこを通って私たちは、人類の希望である人間の行動の法則へも近づい
ていくことができるのです。
それは、私たちを、無用な混乱から救い出してくれる唯一の道です。
このノウハウは、これまでに学んだ16のノウハウを学んだ上ではじめて、あなたの血となり肉となるものです。
しかもそこには、道徳が求められています。
力は、それを行使する者に道義性がなければ、暴力になってしまいますが、PMAプログラムにも同じことが言えます。
あなたは今、このプログラムの核心に近づきつつあります。
これまでに習ったノウハウをもう一度復習し、PMAプログラムの核心を身につけて下さい。
SESSION 16 資金と時間の活用
自己診断用紙
※これはあなた自身のための自己診断テストです。答えを○で囲むか、記入して下さい。
1.自己の性格特性を的確に把握することのできる人に_____はいません。
1.働き者
2.空想家
3.時間の浪費者
4.遅滞癖のある人
2.成功を勝ち取るには、自分自身に対し行動や_____を基準にして、客観的な評価を下す必要がある。
1.同僚
2.習慣
3.発想
4.製品
3.非漂流人間は,仕事に費やした時間ではなく、それによって生み出された社会的価値によって自分の仕事を評価します。
そのとき、彼の判断の基準となる原則は、____です。
1.信頼
2.プラスアルファの努力をすること
3.コントロールされた集中力
4.的確な思考
4.人生の勝者となるような人々は、人間関係の摩擦によって時間を浪費することなく_____の原理に従って、時間を有効に活用する。
1.現実化された信念
2.自己訓練
3.マスターマインド
4.パースナル・イニシアティヴ
5.成功を求める者は、____を大切にすることと、人間関係に調和をもたらすことを学ぶ必要がある。
1.活力
2.時間
3.努力
4.脳力
6.悔いのない人生を送るためには、少なくとも____は、自分を振り返り、省察すべきである。
1.ひと月に一度
2.1週間に一度
3.半年に一度
4.2ヶ月に一度
7.成功を収めた人々は、必ず____を体験している。
1.問題
2.挑戦
3.活動
4.失敗
8.アメリカの産業界の指導者たちは、___と奉仕の精神だけで、最底辺から叩き上げて来た。
1.自己訓練
2.自主独立
3.コントロールされた集中力
4.正確な思考
9.1日24時間を三つに分けたとき、仕事と睡眠時間の8時間に成功の鍵がある。
成功を勝ち取るには、____が絶対に必要ですが、最後の8時間はそのためにある。
1.信頼すること
2.自己訓練
3.的確な思考
4.プラスアルファの努力をすること
10.人間は誰しも、自分が作り出した_____によって自分の人格と環境を形成する。
1.態度
2.交友関係
3.習慣
4.発想
〈テスト〉
質問をよく読んでお答え下さい。質問の主旨についてのみ、好きなだけ回答していただいて結構です。
1.あなたの1日を8時間に区切り、その効果的な過ごし方を説明して下さい。また、実際には、どのように過ごしていますか?
2.成り行き任せ、つまり漂流人間になってしまう原則を8つ挙げ、現在のあなたに該当するものには○印をつけて下さい。
3.あなたは自分の時間や余暇を、どのように過ごしていますか?
4.漂流人間と非漂流人間の本質的な違いはどこにあると思いますか?
5.あなた自身または家族のために貯金をしたり、生命保険に加入したことがありますか?
また、そのために収入の何%くらいを当てていますか?
6.自分の性格特性を明らかにする場合、どのような質問を自分自身に投げかけていますか?
7.なぜ自分の職業に対し、愛情を持たなければならないのでしょうか?
8.どうして積極的な心構えが、資金と時間の活用に求められるのでしょうか?
9.人生の成功者とは、どのような人間のことですか?
成功とは、一体何ですか?
10.資金と時間の活用、というテーマであなたは、どのような原理や原則を学びましたか?
あなたにとって大切なものから、順に挙げて下さい。
11.セッション16の学習によってあなたは、どのようなノウハウや発想を学びましたか?
(1)そのノウハウや発想は、あなたにとってどのような意味がありますか?
(2)そのノウハウや発想を、どのように活用しようと思いますか?
(3)いつか活用するつもりですか?
12.このレッスンを学んだことで、あなたは何を始めようと思いますか?
現在は将来の飛躍のために、
自己を見つめる時です。
賢明な方法によって正しく活用されるならば、
時間は、銀行に預けられた預金のようなものだ。
"時間がない”
という言葉は、最悪の表現である。
肉体がバランスの取れた栄養を必要とするように、
精神にも栄養が必要である。
最終的に問われるものは、
あなたが節約したものであって、
稼いだものではない。
合理化は、時間の効率的な活用を求める
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