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細胞外マトリックス、細胞間接着
2 年前期 生命の基本単位としての細胞(第 12 回) 080708 細胞外マトリックス、細胞間接着 (細胞生物学 p.132-144;生物系薬学Ⅰ p.128-135) 細胞の周囲はどのようになっているか?また、細胞は周囲とどのように作用しあうか? 1 2 年前期 生命の基本単位としての細胞(第 12 回) 080708 細胞間物質 コラーゲン プロテオグリカン フィブロネクチン ラミニン 細胞表面の結合タンパク質 インテグリン クローディン (密着結合) コネクソン (ギャップ結合) カドヘリン (接着結合) 細胞間接着 密着結合 (tight junction) 隣り合う二つの細胞の膜どうしを密着させ、結合させる装置である。 膜どうしがシールされたようになっている。 細胞膜の頂端部(apical)と側底部(basolateral)を隔てるフェンスの役目。 クローディン、 (オクルーディン)が主たる構成タンパク質 接着結合 (adherence junction) 隣り合う細胞が接着帯で連結。接着帯の膜タンパク質カドヘリンどうしが結合し、 接着帯の細胞質側にはアクチンフィラメントが集積している。 接着斑 (desmosome) デスモソームは帯状ではなく、点在する接着斑を形成している。 接着斑の細胞質側には、中間径フィラメントが集積しており、膜タンパク質デスモ グレインどうしが結合している。 ギャップ結合(gap junction) 2-4nm のわずかな隙間を隔てて細胞膜が接している。 膜タンパク質のコネキシン 6 個集積してトンネル状の複合体コネクソンを形成する。 コネクソンどうしが連結し、細胞間でイオンや低分子物質の移動を可能にしている。 心筋細胞は、ギャップ結合を介してイオンが移動し、電気的な共役をしている。 2 2 年前期 生命の基本単位としての細胞(第 12 回) 080708 細胞と細胞外マトリックスの接着 細胞はただのガラス表面には接着しにくい ガラス表面の一部(2 本の白線の 間)には、フィブロネクチンが コーティングしてある。発生途 中の神経系の細胞が写真左側か ら増殖し移動している様子。接 着分子のある部分で細胞が接 着・進展している。 細胞と細胞外マトリックスとの接着の模式図 3 2 年前期 生命の基本単位としての細胞(第 12 回) 080708 細胞接着と白血球の浸潤 白血球------組織中の異物(対外から侵入した細菌など)を排除する働き 炎症が起こった組織には、多数の白血球が集まってくる どのようにして血液中から組織中へ移動するか? ① 血中を流れている白血球が、血管内皮細胞表面にゆるく結合して転がる ② ゆるい結合で内皮細胞表面を転がると、両細胞間の接着分子(インテグリンな ど)の結合が増え、細胞間の接着が強まる ③ 白血球は変形しながら、血管内皮細胞間をすり抜けて組織中で移動する 練習問題 1. 細胞と細胞の間には、( )などの物質が隙間を埋めている。 2. 細胞と細胞は常に密着している。 3. プロテオグリカンはヒアルロン酸と複合体を形成する。 4. 細胞外マトリックスの骨格となるタンパク質は、( )である。 5. 隣り合って接している細胞と細胞の間でも、イオンなど低分子の移動は出来ない。 6. ( )結合は、カドヘリンなどのタンパク質どうしが結合して作られるが、その細 胞質側には、 ( )が集積して結合している。 7. 接着斑は、デスモグレインなどのタンパク質どうしが結合して作られるが、その細胞質側 には、 ( )が集積して結合している。 8. ギャップ結合は、膜タンパク質の( )から出来る複合体同士が接着して 細胞間を繋いでいる。 9. 細胞膜タンパク質のインテグリンは、 ( )の RGD 配列部分に結合する。 10.炎症局所に集積する白血球は、細胞接着性が低いので組織内を移動できる。 正解 1. プロテオグリカン 2. ×(密着していない場合もある) 3. コラーゲン 4. ×(プロテオグリカンは、ヒアルロン酸とコアタンパク質とグリコサミノグリカンの複合体) 5. ×(ギャップ 結合でイオンが移動する) 6. 接着、アクチン繊維 7. 中間系フィラメント 8. コ ネキシン 9. フィブロネクチン 10. ×(細胞接着をしながら細胞間隙を移動) 4