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平成28年度 千葉の魅力発信の実施方針
平成28年度 千葉の魅力発信の実施方針 1 基本的考え方 我が国の社会経済の状況を見ると、景気は一部に弱さもみられるものの、 緩やかな回復基調を続けており、先行きについても、企業収益及び雇用・ 所得環境の改善が続く中で、緩やかな回復に向かうことが期待されている。 また、2016 年はリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックの開催 年であり、本大会が終われば、いよいよ東京オリンピック・パラリンピッ クにバトンが引き継がれることとなる。 政府は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される 2020 年に向け て、訪日旅行者数 2,000 万人の高みを目指すとしていたところ、2015 年の 訪日外国人客数は 1,973 万 7 千人と過去最高を更新したことから、2,000 万人時代を万全の備えで迎え、地方創生への貢献を図り、観光を日本の 基幹産業へ飛躍させるとともに、質の高い観光立国を目指すことが求めら れている。 千葉県に目を向けると、本県は首都圏に位置し、豊かな自然環境や魅力 的な観光地、優れた都市機能とともに、成田空港・アクアラインといった 世界に誇れる社会基盤、ハイレベルでバランスのとれた産業構造など、様々 な「ポテンシャル」や「宝」を有している。 また、昨年は、幕張メッセでのオリンピック・パラリンピック競技の 開催が決定し、競技会場や会場周辺の整備、本県での開催競技の普及イベ ントなどによる機運の醸成、キャンプ受入体制の整備や観光地の魅力アッ プなど、2020 年に向けて準備を進めることとしている。 日本の表玄関である成田国際空港については、第3旅客ターミナルを はじめとする機能強化が図られるとともに、入場ゲートのノンストップ化 など利便性・快適性が高まり、国際空港としての魅力が一段と向上して いる。また、更なる機能強化に向けた検討も開始されている。 アクアラインと一体となって機能する圏央道については、神崎~大栄間 が開通したことにより、常磐道と東関東自動車道などの高速道路を結ぶ ネットワークが形成され、広域的な人・物の交流により、地域経済の好循 環が生まれている。 1 今後とも、空港へのアクセス道路である北千葉道路や外環道とともに、 残る大栄~横芝間について、1日も早い圏央道の全線開通に向けて取り 組むこととしている。 更に、10 月 23 日には、ちばアクアラインマラソンが 2 年ぶりに内容を 充実して開催される予定であり、県内外から前回大会を上回る集客や地域 経済の更なる活性化が期待されている。 こうした現状を背景に、千葉の「ポテンシャル」・「宝」を最大限に生か し、県民、市町村、民間企業、団体等との一層の連携のもと、広く全国や 世界に向けて多様な千葉の魅力を発信し、千葉県の知名度やイメージを高 めることにより、観光客の増加、農林水産物の販売促進、企業誘致の推進、 移住・定住の促進など、地域社会・経済の活性化や交流人口の拡大を図る ことで、地方創生の実現に結び付けていく。 2 戦略的魅力発信の強化 (1)魅力発信のターゲット拡大 2020 年東京オリンピック・パラリンピックの競技が本県で開催され ることを踏まえ、事前キャンプや国内外の観光客を誘致するため、 キャンプ地、訪問地、宿泊地として選択され、その後も繰り返し訪れ ていただくよう、広く全国や世界に向けて千葉の魅力を発信する。 (2)新たな発信手法の開拓や環境の整備 ソーシャルメディアの活用や映像コンテンツの配信を行うととも に、ターゲットを意識したバナー広告やテレビ国際放送の活用など 最適な手法の開拓により発信力を強化する。 また、訪日外国人の利便性向上を図るため、外国語サイトの充実、 多言語観光案内板やソフト面を含めた無料公衆無線LAN環境の 整備などを着実に促進する。 (3)千葉の新たな魅力の再発見・再構築 千葉の魅力発信戦略推進チームを中心に、千葉の隠れた魅力に 加え、世界に通用するテーマ(富士山(海越しの富士)、和食など) で千葉県ならではの新たな魅力の再発見と再構築を行い、積極的に 発信していく。 2 3 主要テーマ (1)東京オリンピック・パラリンピック競技の本県開催 オリンピック・パラリンピック競技が本県で開催されることは、 本県の知名度向上や県経済の活性化につながる絶好の機会であり、 大会に向けた機運の醸成や外国人の受け入れ体制充実の取組などを 積極的に発信する。 (2)ちばアクアラインマラソン2016 車いすハーフマラソンの種目新設など、大会ごとに進化するちばア クアラインマラソンにおいて、大会のコンセプトの一つである「千葉 県の魅力発信」を県民、市町村、民間企業・団体などと一丸となって 積極的にPRする。 (3)観光・MICE 本県への誘客を促進するため、花、食、祭りなど、千葉の魅力を 発信し、季節に応じた観光キャンペーンを展開するとともに、新たな 観光魅力の創出に向けて、千葉港旅客船桟橋の供用開始を踏まえた 旅客船による実証運航や、鉄道事業者や市町村と連携した観光プロモ ーション等を行う。 また、海外においては、観光・MICE誘致など、国・地域ごと のマーケットを踏まえた効果的・効率的なプロモーションを行う。 (4)農林水産物 「販売促進月間」 (6 月、9 月、11 月、2 月)を中心としたキャンペー ンで、旬の美味しい県産農林水産物をPRするとともに、千葉県の 太巻き祭りずしなど食文化やおすすめの料理方法等についても併せ て発信する。 また、海外においては、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定が 交渉参加12カ国で署名されるなど、グローバル化が進む中、「千葉 県産農林水産物の輸出促進ガイドライン」を活用して事業者を支援す るとともに、相手国・地域のニーズを的確に把握した上でプロモーシ ョンを行う。 3 (5)成田国際空港 海外との豊富なネットワーク、国内線の充実に加え、圏央道神崎~ 大栄間の開通、入場ゲートのノンストップ化など、アクセス利便性が ますます向上し、さらに、国内空港としては初の「グッドデザイン賞 金賞」を受賞した第3旅客ターミナルビルや空港内のショッピングエ リアのリニューアルによる店舗の充実など、様々な面において高まる 成田空港の魅力を、国内外に向けて積極的に発信する。 また、成田空港と県内観光地を結ぶ高速バス実証運行についても、 一層のPRに努め、周知を図る。 (6)アクアライン・圏央道 アクアライン普通車 800 円継続と、圏央道の開通に伴う広域的な 道路ネットワークの形成による利便性の大幅な向上を発信し、観光客 の増加、企業誘致の推進などに努める。 (7)郷土の自然と歴史・文化 本県の自然、歴史、伝統、風土及び人々の文化芸術活動など、豊か な地域資源をインターネットや冊子などを活用して広く県内外に 発信するとともに、県内の博物館や文化施設などを活用し新たな魅力 を掘り起こす。 また、幅広い世代の県民が、千葉の魅力を再発見し、ふるさとへの 愛着を深めるため、県民の日を中心に、県内各地で地域の特色を活か したイベント等を行う。 (8)安全・安心への取組 「電話 de 詐欺」などの身近な犯罪や悪質商法、交通事故などの被害 に遭わないための効果的な情報を発信するとともに、移動交番車の 活用や防犯ボックスによる地域防犯力の向上など、県民等の安全・ 安心を確保するための取組を広く発信する。 また、県民等が災害発生時に適切な行動をとれるよう、防災に関す る啓発を積極的に行う。 4 (9)居住地としての千葉 若者から高齢者までの幅広い層の方が千葉に移り住んでいただけ るよう、市町村や関係団体との連携を図りながら、都心への良好な アクセス、美しい自然、豊かな食材等の県内各地域の居住地としての 魅力とともに、子育てや働く場に関する情報、千葉に移住することで 実現できる様々なライフスタイルなどを幅広く発信する。 4 重点的発信 (1)事前キャンプの誘致活動や開催競技の普及・振興イベント等を活用 した魅力発信 オリンピック・パラリンピックやプレ大会の事前キャンプの誘致 活動、開催競技の普及・振興イベント等を活用して、本県の知名度 向上を図るとともに、開催効果の全県への波及を目指し、千葉の魅力 を強力に発信する。 (2)ちばアクアラインマラソン2016の開催を契機とした魅力発信 ちばアクアラインマラソン2016の開催を契機として、大会の 周知に併せ、幅広く本県の魅力をPRする。 特に、大会の前当日は、県民、市町村、民間企業・団体などが一体 となり、オール千葉で、ランナーや応援者などに対して、千葉の魅力 を強力に発信し、開催効果を高めていく。 (3)成田空港の利便性向上と連動した魅力発信 成田空港活用協議会による国内線就航先や海外向けプロモーショ ン、空港利用促進キャンペーンと連携し、成田空港のアクセスや国際 線・国内線のネットワークの拡充などにより利便性が向上するととも に、店舗等も充実し、高まる成田空港の魅力を県内観光・地域情報な どとともに幅広く発信していく。 また、成田空港からの高速バス実証運行及びこれを利用した県内観 光についても、関係市町・団体と連携してPRを実施する。 5 (4)鉄道や海上交通を活かした観光プロモーションを通じての魅力発信 鉄道を利用した千葉県への新たな旅客流動や東京湾での海上交通 を利用した首都圏の広域観光・広域交流の創造を図るため、豊富な 観光資源に恵まれ、気軽に自然と触れ合える本県の魅力をPRする。 (5)地域振興の核として期待される道の駅を活用した魅力発信 昨年 12 月に供用開始された「道の駅 保田小学校」など、本県に 27 カ所ある道の駅を活用し、県内外からの来訪者へ観光、農林水産物、 歴史、文化などの魅力をPRする。 また、アクアライン 800 円継続、圏央道・神崎~大栄間の開通など に伴うアクセス向上などについてもPRしていく。 (6)海外プロモーションや相互交流を通じての魅力発信 外国人観光客やMICEの誘致、県産農林水産物等の販路拡大など を進めるため、様々な機会を捉えて、官民一体となった幅広いプロモ ーション活動を展開するほか、海外との相互交流を拡大する。 また、これまで知事トップセールスで訪問した国や地域における PRイベントの開催など、継続的なフォローアップを行っていく。 (7)国内主要都市での魅力発信 都内をはじめとした国内主要都市において、アンテナショップ、観光 商談会、農林水産物のプロモーション、企業誘致セミナー、移住・定住 相談会などを実施し、様々な千葉の魅力を発信する。 5 推進方法 (1)全庁一丸となった発信 千葉の魅力発信推進本部のもと、千葉の魅力発信戦略推進チームを 中心に部局間連携を密にし、全庁一丸となって広報・PRを展開する。 (2)県民、市町村、民間企業・団体等との連携 県民、市町村、民間企業・団体などのプロモーション活動との連携 6 を深め、オール千葉で魅力の発信に努める。特に、市町村の創意工夫 による地方創生の取組を情報発信の面からバックアップする。 (3)知事やチーバくんの発信力の活用 知事の強い発信力を活用し、メディア出演やビデオメッセージ等を 展開するとともに、最適なタイミングでトップセールスを実施する。 また、マスコットキャラクター「チーバくん」について、イベント 出演やデザインの活用、ツイッター等により千葉の魅力を発信する。 (4)ターゲットと媒体特性を踏まえたメディアの活用 ターゲットと媒体特性を踏まえた上で、PR効果の高い在京メディ アを含むテレビ・ラジオ・新聞等を活用し、イベント・キャンペーン 等と適宜連動させるとともに、効果を最大限に高められるよう時宜を 得たPRを行う。 (5)世界に向けた発信 映画やドラマ等のロケ撮影の誘致、チーバくん大使によるブログ 発信、海外大学生を招待する県内モニターツアー、海外プレスや メディアを活用した魅力発信、海外テレビ番組の放送やイメージアッ プ動画の制作・配信、更には、これまで培ってきた海外とのネット ワークの活用などを通じ、世界に向けて積極的に情報を発信する。 7