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平成26年度 食品衛生監視指導計画実施結果

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平成26年度 食品衛生監視指導計画実施結果
横浜市では、食の安全と安心を確保するため、市民の皆様の意見を反映した計画を策定し、
食品取扱い施設の立入検査や食品の抜き取り検査など、さまざまな事業に取り組みました。
PHOTO by Hideo MORI
お肉は十分な加熱で美味しく安全に!!
平成 26 年度に横浜市内で流通している鶏肉を抜き取り検査した結果、
6割から食中毒菌であるカンピロバクターが検出されました。
鶏肉などを生食や加熱不十分な状態で食べた場合、食中毒の原因となる
可能性があります。
鶏肉や鶏レバー等の食肉は、
中心部まで十分に加熱しましょう!
横浜市
目
次
Ⅰ
はじめに ----------------------------------------------------------------------------- 1
Ⅱ
重点的に実施した事業 ----------------------------------------------------------------- 2
1
ノロウイルスによる食中毒・感染症の予防と対策
2
肉を原因とした食中毒の発生防止
3
魚介類による食中毒の予防と対策
4
放射性物質の検査による食品の安全確保
5
食物アレルギーによる健康被害の防止
Ⅲ
消費者、食品等事業者及び行政による情報提供及び意見交換
(リスクコミュニケーション)の推進 ------------------------------------------------- 7
1
市民ニーズの把握
2
消費者、食品等事業者との意見交換(リスクコミュニケーション)
3
消費者、食品等事業者への情報提供
Ⅳ
食中毒・苦情等発生の対応 ------------------------------------------------------------- 11
1
食中毒等健康危害発生時の対応
2
食品に関する苦情や相談の対応
Ⅴ
監視実施計画実施の連携体制、人材育成及び資質向上-------------------------------------- 13
1
庁内の連携体制
2
国、他自治体等との連携体制
3
検査機関の試験精度の確保等
4
食品衛生業務に携わる人材の養成、資質の向上
Ⅵ
自主衛生管理の推進 ------------------------------------------------------------------- 16
1
横浜市食品衛生協会との連携及び食品等事業者の支援など
2
食品等事業者等への情報提供の推進
Ⅶ
立入検査及び食品等の検査 ------------------------------------------------------------- 17
施設への立入検査
2
食品等の検査
3
食品専門監視班、市場食品衛生検査所の監視指導結果
Ⅷ
1
今後の取組にあたって ----------------------------------------------------------------- 23
平成 26 年度 横浜市食品衛生監視指導計画 実施結果
Ⅰ
はじめに
横浜市では食の安全と安心を確保するため、市民の皆様から様々なご意見
を 伺 い な が ら 、年 度 ご と に「 横 浜 市 食 品 衛 生 監 視 指 導 計 画 」
( 以 下「 監 視 計 画 」)
を策定しています。
大規模な事故事例や発生件数の多いノロウイルス食中毒・感染症の予防対
策として、食品取扱施設等の立入調査や従事者の健康管理の大切さ、適切な
消毒方法の啓発を実施しました。また、抵抗力の弱い人が利用する社会福祉
施 設 な ど 約 4,500 施 設 に つ い て も 啓 発 を 行 い ま し た 。
また、依然として多発している肉を原因とした食中毒の発生防止として、
肉 の 取 扱 い が あ る 施 設 約 5,000 施 設 に 対 し 立 入 を 実 施 し 、 十 分 な 加 熱 を し
て提供することや、相互汚染の防止について指導を行いました。
魚介類による食中毒の予防と対策として、魚介類販売店やすし屋などの飲
食 店 約 1,600 施 設 に 対 し 、 温 度 管 理 等 の 取 扱 い や 切 り 身 等 の 処 理 を 行 っ た
生食用鮮魚介類について十分な目視点検を行い、アニサキスを除去すること
等の監視指導を行いました。
さらに、豆アジやシラスなどにフグの稚魚が混入したまま消費者の手に渡
った事例が横浜市でも数件発生し、仕分けを行う魚介類販売店等に対して、
目視点検の強化など混入防止対策の充実を指導するとともに、この豆アジ等
が水揚げされた漁港に対しても、所管する自治体を通して混入防止対策の充
実の指導を依頼しました。
その他、市民の皆様の関心の高い放射性物質の検査による食品の安全確保
や、学校給食等の食物アレルギー原因物質検査の実施など、監視計画に基づ
き取り組みを実施しましたので、その結果についてお知らせいたします。
【平成 26 年度実施結果概要について】
立入施設数
42,751
食品等の検査
5,249
違反・不良食品発見
101
苦情・相談件数
806
施設
検体
件
件
【重点事業】
① ノロウイルスによる食中毒・感染症の予防と対策
② 肉を原因とした食中毒の発生防止
③ 魚介類による食中毒の予防と対策
④ 放射性物質の検査による食品の安全確保
⑤ 食物アレルギーによる健康被害の防止
1
Ⅱ
重点的に実施した事業
比較的抵抗力の弱い高齢者や乳幼児が利用する社会福祉関連施設においてノロウイル
スの患者が発生し、汚物・おう吐物の不適切な処理や施設消毒の不徹底により、感染が広
がるケースが多くあります。また、近年ノロウイルスに感染した調理従事者が食品を取り
扱うことにより発生する食中毒の事例が多くなっています。
そこで、ノロウイルスによる食中毒予防や感染症の拡大防止に重点を置き、社会福祉関
連施設 4,487 施設に対し、衛生教育に関する支援を実施しました。(表1)
また、急速に進む高齢化社会に対応するため、高齢者などに対して、配食サービスを行
っている地域のボランティア団体等を対象に、活動現場での衛生指導や衛生講習会の実施
など衛生面でさまざまな支援を行いました。(表2)
表1【社会福祉関連施設の支援結果】
支援内容
実施施設数※2
立入検査
1,284
講習会の実施
645
2,779
13
食中毒予防等のチラシの配布
その他(※1)
表2【支援団体数】
対象
社会福祉協議会
※1 ふき取り検査など現場での支援
※2 1施設で複数内容の支援をしている施設が有
※3 ボランティア団体など
【支援内容内訳】(重複する内容あり)
内容
団体数
122
現場支援
23
86
町内会など
17
衛生講習会
その他の団体(※3)
39
食中毒予防等のチラシ配布
合計
団体数
124
178
食肉の生食や、加熱不足の食肉等を原因とするカンピロバクター等による食中毒が多く
発生しています。平成 23 年 4 月には、焼肉チェーン店において牛肉を生食で提供した
ことにより、多数の重篤な食中毒患者が発生する事件がおきました。
これを受けて、平成 23 年 10 月に生食用食肉(牛肉)の規格基準が定められ、平成
24 年 7 月には牛レバーの生食提供が禁止されました。また、平成 26 年 11 月に「野生
鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」が策定され、飲食店等で野生鳥獣肉(ジ
ビエ)を提供する際は、十分な加熱調理をすることなどが指針として示されました。
そこで横浜市では、食肉を取り扱う施設に対し、基準の遵守を指導するとともに、豚肉、
鶏肉などの生食提供に対しても提供中止を指導しました。
また、食中毒菌による汚染の実態を把握するため、飲食店や販売店から食肉の抜き取り
検査を実施しました。
2
【生食用食肉等の規制状況】
対
象
規制状況等
生食用食肉の規格基準
(成分規格、加工基準、保存基準、調理基準、表示基準)
牛肉
牛肝臓
牛レバーの生食提供の禁止(食品衛生法に基づく牛レバーの規格基準)
馬肉、馬肝臓
牛の内臓(肝臓以外)、その他
獣畜・家きんの肉・内臓
野生鳥獣肉(ジビエ)
生食用食肉の衛生基準
(成分規格目標、加工等基準目標、保存等基準目標、表示基準目標)
獣畜及び家きんの肉や内臓については、食中毒の原因となる菌等が付着し
ている可能性があるため、必要な加熱を行うよう情報提供すること(厚生
労働省通知)
野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)
(野生鳥獣肉(ジビエ)には十分な加熱調理を行い、生食用としての提供
しないこと等)
(1)食肉取扱施設の一斉点検について
平成 26 年度は、焼肉屋、居酒屋等の生食用食肉等の提供実績のある施設と食肉取
扱い施設を中心に、4,988 施設に対し、生食用食肉の基準を周知するとともに、牛レ
バーが生食用として提供されていないことの確認を行いました。
また、豚・鶏等を生食提供している施設に対して提供の中止を、加熱不十分な状態
で提供している施設については中止や十分な加熱を行うよう指導しました。生食用馬
肉等の提供を行っている施設に対しては、生食用食肉の衛生基準を遵守するよう指導
しました。
【監視施設の内訳】
監視施設の分類
食肉の取扱いがある施設
焼肉屋、焼鳥屋、居酒屋、レストラン、食肉販売店
生食用食肉の提供実績がある施設
焼肉屋、焼鳥屋、居酒屋 等
監視施設数
総
計
4,677
等
4,988
311
(2)抜き取り検査の結果
食中毒菌の汚染の実態を把握するため、食肉について、腸管出血性大腸菌やカンピ
ロバクターなどの検査を 140 検体実施しました。
検査の結果、腸管出血性大腸菌は検出されませんでしたが、鶏肉の約 60%からカ
ンピロバクターが検出され、高い汚染状況が確認されました。その結果をもとに、食
肉を扱う施設に対して二次汚染防止についての指導を行いました。
【食肉の抜き取り検査結果】
肉の種類
抜き取り
検体数
腸管出血性大腸菌
O157、O111、O26
カンピロバクター
検査検体数
陽性検体数
検査検体数
陽性検体数
牛
14
14
0
11
0
豚
20
20
0
19
0
鶏
103
3
0
103
62(60%)
その他
(合挽肉)
3
3
0
—
—
合計
140
40
0
133
62(47%)
3
(3)消費者等への啓発について
昨年度に引き続き、特に子供、高齢者、その他食中毒に対する抵抗力の弱い方に食肉
を生で喫食しないよう、消費者を中心にチラシ、ポスター等による啓発を行いました。
【主な啓発の実施結果】
啓発内容
実施結果
営業者・調理従事者への啓発チラシの配布
22,498 枚配布
小中高等学校の配布物(パンフレット)への啓発用コラムの掲載
乳幼児健診用チラシの配布
約 28 万部
約 9 万部
平成 27 年6月 12 日から豚の食肉と内臓について、
生食用としての販売等が禁止となりました。
豚肉にはカンピロバクターやサルモネラ属菌などの食中毒菌や、E型肝
炎ウイルス、トキソプラズマ等の寄生虫がいる可能性があります。
生肉や内臓(レバーなど)は、中心部の赤みがなくなるまで加熱しない
と、病原体は死にません。
ご家庭でもしっかりと加熱をして食べるようにしましょう。
(1)アニサキスによる食中毒対策
魚介類の生食を原因とするアニサキス食中毒については、ここ数年増加傾向にありま
す。アニサキスはサバやサンマ、カツオ、イカなどの内臓表面や筋肉に寄生する白い糸
状の寄生虫で、除去されないまま刺身などとして喫食することで激しい腹痛や吐き気、
嘔吐などを引き起こすことがあります。
平成 25 年度に横浜市内で発生した食中毒 27 件のうち、8件がアニサキスを原因と
するものでした。
そこで平成 26 年度は、すし屋などの魚介類を提供する飲食店や、魚介類販売店等に
対しアニサキスの除去などの監視指導を実施しました。
◎監視指導
対象施設:魚介類を提供する飲食店、魚介類販売店等
監視指導件数:1,599 件
(2)有毒魚類の排除
近年カタクチイワシやしらす、マアジなどの小魚にフグの稚魚が混入する事例が市
内で相次ぎ、フグが混入したまま消費者に販売されたため食品衛生法違反となった事
例もあり、店頭での告知や回収を指示しました。
これらのことから、一般消費者に除毒等の処理をしていないフグが渡ることのない
よう、魚介類販売店等に対して有毒魚種の除去の徹底などについて監視指導を行いま
した。
4
アニサキスとは…
サバやイワシ、サンマ、イカなどにいる、糸状の寄生虫です。
『アニサキス』を魚介類と一緒に生きたまま食べると、激しい
腹痛をおこすことがあります。
お刺身を切り分けるときは、よく確認をして、取り除きまし
ょう。
『アニサキス』は十分な加熱や冷凍(-20℃
死にます。
酢やしょう油に漬けても死にません!
24 時間)で
1㎝
くわしくは
横浜市保健所
ホームページで!
寄生虫
検索
URL:http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/syoku-anzen/12/
(1)横浜市の食品中の放射性物質の検査状況について
平成 26 年度は 14,471検体の検査を行いました。内訳は下の表のとおりです。
特に、他自治体等での検査で基準を超えた食品、水産物、市民の関心が高い乳児
用食品等を重点に置いた検査を実施しました。
H26 年度食品検査実績
検体数
検査結果(Bq/kg)
市内産
農産物
水産物
畜産物
43
92
6
※1 検出限界未満~34
検出限界未満
検出限界未満
市場
流通品
農産物
水産物
畜産物
156
418
85
検出限界未満~7.7
検出限界未満~6.3
検出限界未満~1.2
137
検出限界未満~5.8
乳児用食品
45
検出限界未満
小学校給食
405
検出限界未満
13,064
※2 すべて 25 未満
20
検出限界未満
量販店・インターネット
食肉市場の牛肉の全頭検査
その他
合計
14,471
※1
検出限界とは、検知可能な最低放射線量のことです。対象品目、測定機器の精度測定時間等に
より異なり、これまでの本市における検査での検出限界値は「1Bq/kg 未満」から「5Bq/kg 未
満」程度の幅で自動的に算出されています。
※2 スクリーニング検査
5
(2)平成 26 年度の取り組みの実績
◎ 放射線に関する健康・食品電話相談窓口
専用ダイヤルで放射線に関する健康や食品についてのさまざまな相談にお答えし、
平成 26 年度は 88 件の相談を受けました。
℡045-671-2470
◎
平日9時~17 時
ホームページや講習会における情報提供
横浜市が実施した検査結果はホームページにてわかりやすく迅速に公表するとと
もに、講習会において取り組み等について情報提供しました。
食の安全ヨコハマ WEB
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/syoku-anzen/
横浜市放射線関連情報WEB
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/houshasen/
アレルギー物質を含む食品については、特定原材料(えび、かに、小麦、そ
ば 、卵 、乳 、落 花 生 )の 表 示 漏 れ に よ る 健 康 被 害 や 、違 反 事 例 、自 主 回 収 事 例 が
発 生 し て い ま す 。ま た 平 成 24 年 度 は 他 の 自 治 体 で 、給 食 に よ る 死 亡 事 故 が 発 生
し、学校等での食物アレルギーへの対応が大きな課題となっています。
そ こ で 、小 学 校 等 の 給 食 施 設 で 調 理 し て い る ア レ ル ギ ー 除 去 食 を 対 象 に 、ア レ
ル ギ ー 原 材 料 の 混 入 の 有 無 に つ い て 検 査 を 実 施 す る と と も に 、専 用 の 調 理 器 具 の
使用等、混入防止についての指導を実施しました。
ま た 、飲 食 店 等 で メ ニ ュ ー に ア レ ル ギ ー 物 質 の 表 示 を し て い る も の や 、ア レ ル
ギ ー 除 去 食 を 提 供 し て い る 施 設 が 増 加 し て い ま す 。そ こ で 市 内 製 造 施 設 や 飲 食 店
等を対象に、抜き取り検査を行いました。
検 査 の 結 果 、陽 性 だ っ た 事 例 に つ い て は 、健 康 被 害 は 無 く 、原 因 調 査 と 改 善 指
導を行いました。
【 平 成 26 年 度 ア レ ル ギ ー 物 質 検 査 】
検査項目内訳
陽性検体
小麦
乳
卵
そば
小学校
-
25
42
-
1(乳)
社会福祉給食施設
-
15
24
-
0
市内製造施設
-
8
—
8
0
市内飲食店
8
-
8
—
0
6
Ⅲ
消費者、食品等事業者及び行政による情報提供及び意見交換(リスクコミュニケーション)の推進
【取組内容】
消費者、食品等事業者及び行政が、施策や食品の安全性確保に関する情報及び意見交換
(リスクコミュニケーション)等を行い、関係者間の相互理解を深めます。
1
市民ニーズの把握
○「食の安全に関するアンケート調査」を 4,864 人の方に実施しました。市民の
皆様が関心を持たれている事項は高い順に、アレルギーを起こす食品 14.4%、
食中毒 13.1%、食品添加物 11.1%という結果となり、これらの結果をふまえ
て平成 27 年度の監視計画を策定しました。
2
消費者、食品等事業者との意見交換(リスクコミュニケーション)
(1)シンポジウム等の意見交換会の実施
横浜市では、食の安全について、行政・市民・事業者等関係者相互の意見や情
報の交換を目的に平成 15 年度から毎年「食の安全を考えるシンポジウム」を開
催しています。さらに、各区においても、その地域特性に応じた意見交換会を実
施しています。平成 26 年度は、12 回の意見交換を実施し、556 人の方にご参
加いただきました。
7
【リスクコミュニケーション事業】
実施内容等
開催日
食物アレルギーって何だろう?
衛生研究所を知ろう
~新しい衛生研究所を見に来ませんか~
実施事業所
参加者数
8 月 30 日
健康福祉局
229 人
3月4日
健康福祉局
19 人
パネルディスカッションの様子
【地域で行われた主なリスクコミュニケーション】
実施内容等
開催日
食の安全勉強会
・学生を対象とした食品の衛生に関する勉強会及び食
中毒予防啓発資料の作成
質疑応答・意見交換
7月3日
7 月 17 日
4 月 12 日
4 月 25 日
実施事業所
参加者数
西福祉保健 計
センター
98 人
中区食中毒予防キャンペーン特別企画
飛鳥Ⅱ船内探検キッズツアー
質疑応答
8月9日
中福祉保健
センター
40 人
港南区リスクコミュニケーション事業
「アニサキス等寄生虫による食中毒」
質疑応答・意見交換
10 月 7 日
港南福祉保
健センター
68 人
12 月 15 日
南福祉保健
センター
52 人
南区食の安全・安心を考える講演会
「あなたの知らない食品の話~食物(魚介類)アレル
ギー、遺伝子組換え食品など~」
8
(2)食の安全・安心推進横浜会議
食の安全に関する施策の審議及び情報提供や意見交換を行いました。
会議ではさまざまなご意見をいただき、施策に反映しました。これら議事内容
は、横浜市ホームページ「食の安全ヨコハマWEB」でご覧いただけます。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/syoku-anzen/9/
※「横浜市食の安全懇話会」は平成 24 年4月より、横浜市附属機関に位置づけ
られ、名称も「食の安全・安心推進横浜会議」に変更しました。
【委員】(平成 27 年3月現在)
学識者
(会長)
中村 丁次
学識者
海野 美奈
市民代表
山岸 裕吉
水谷 和秋
食生活改善
中嶋 茂
推進員代表
清水 百合子
消費者
松﨑 嘉子
団体
森田 明美
川辺 孝義
食品関係団
体代表
大塚 美雪
代表
與倉 郁子
山谷 智子
平川 悦士
泉谷 定男
田邊 好光
【開催状況】
開催日
6月 19 日
12 月 22 日
3月 27 日
3
主 な 内 容
・平成 25 年度 横浜市食品衛生監視指導計画実施結果について
・平成 27 年度 横浜市食品衛生監視指導計画(案)について
・平成 27 年度 食の安全を考えるシンポジウムについて
・平成 27 年度 横浜市食品衛生監視指導計画について
・平成 27 年度 食の安全を考えるシンポジウムについて
消費者、食品等事業者への情報提供
(1)食品衛生に関する知識の普及啓発
各区福祉保健センター、中央卸売市場食品衛生検査所(本場、南部市場)及び
食肉衛生検査所において、市民や食品等事業者を対象とした食品衛生講習会を全
市で 691 回開催しました。また、一般社団法人横浜市食品衛生協会と共催で食中
毒予防キャンペーンを各区で開催し、市民への啓発を行いました。
主な事業
実施事業所
講習会(消
費者、食品
等事業者)
食中毒予防、食品添加物、残留
農薬、遺伝子組換え食品等の情
報提供、啓発を実施
食中毒予
防キャン
ペーン
食中毒予防パネル展、食品衛生
相談コーナー等の各種イベント
を通じ、家庭での食中毒予防等
の啓発を実施(共催 一般社団
法人横浜市食品衛生協会)
実施状況
参加人数
(実施回数)
(人)
福祉保健
全区・全事業所で実施
センター等
(691 回)
福祉保健
全区で実施
センター等
(23 回)
35,246
実施時期
通年
7月~10 月
合計
14,434
49,680
9
(8月1日の「市民
食品衛生の日」を中
心に)
(2)ホームページ、パンフレット等による情報提供
「食の安全ヨコハマWEB」や「広報よこはま」への掲載及び食品衛生パンフレット
を活用し、食品の安全確保に関する情報提供を行いました。
【主な内容】
・食品衛生に関するパンフレット、チラシの作成及び配布
・横浜市ホームページでの、食中毒予防の啓発、一斉点検事業実施結果の公表等
を行いました。
また、食中毒予防等に関する啓発をスーパーや量販店の協力を得て広告用のチ
ラシや、公共交通機関の車内や駅を利用して行いました。
(3)監視指導結果等の公表
「平成 26 年度横浜市食品衛生監視指導計画実施結果」のほか、一斉点検事業等の実
施結果は、横浜市ホームページ「食の安全ヨコハマWEB」で公表しています。
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/syoku-anzen/23/
(4)報道機関への発表
患者多数の食中毒発生時や、違反食品の発見時(軽微な違反でかつ、当該違反が直ち
に改善された場合等を除く。)等には、食品衛生上の危害防止の観点から報道機関へ公
表しました。平成 26 年度については、計 7 件の発表を行いました。
内 容
件数
発表日(件数)
食中毒関係
4件
6月(1)、7月(1)、8月(1)
平成 27 年3月(1)
違反食品の発見について
3件
8月(1)、9月(2)
10
Ⅳ 食中毒・苦情等発生の対応
1
食中毒等健康被害発生時の対応
食中毒や感染症発生時には、感染症担当部門と連携して、被害の拡大防止と原因
究明の調査を迅速に実施するとともに、再発防止の措置を行いました。
平成 26 年度の食中毒発生状況は、発生件数 51 件、患者数 332 人(死者数0
人)でした。発生件数では「カンピロバクター」を原因とするものが最も多く、年
間を通じて 20 件(患者数 93 人)発生し、事件全体の 39%を占めました。また、
患者数においては「ノロウイルス」によるものが最も多く(7件、103 人)、患者
全体の 31%となっています。
【横浜市 病因物質別食中毒発生状況】(年度別)
病因物質
発生件数
患者数
カンピロバクター
20 件
93 人
アニサキス(寄生虫)
15 件
15 人
ノロウイルス
7件
103 人
サルモネラ属菌
4件
49 人
ウェルシュ菌
2件
33 人
黄色ブドウ球菌
1件
30 人
腸管出血性大腸菌
1件
5人
セレウス菌
1件
4人
合計
51 件
332 人
11
2
食品に関する苦情や相談の対応
市民から届出があった苦情については、原因究明のための検査や調査を実施し、製造者
等に対して再発防止などの指導を行いました。
異物混入や腐敗・変敗等の食品に関する苦情の届出は 806 件ありました。
【食品苦情届出数とその事例】
届出内容
届出件数
主な事例
有症苦情
322
購入したそうざいを喫食した後に腹痛
異物混入
191
パンに毛髪混入
不衛生
117
食器類の洗浄不足
異味・異臭・変色
55
マロングラッセから異臭
カビの発生
21
パウンドケーキにカビ発生
容器包装の不良
4
清涼飲料水(未開封)の液漏れ
腐敗・変敗
14
購入したリンゴの腐敗
表示
16
無表示の弁当
その他
66
加熱不十分なロースカツ
合 計
806
【衛生研究所で実施した苦情食品に係る検査】
検査内容
検体数
(食中毒菌)
食中毒・有症苦情に係る検査
(ウイルス)
便: 1,057
器具・手指等のフキトリ、食品: 566
食品:
11
器具・手指等のフキトリ:
3
便:1,161
金属片、プラスチック片等: 75
異物の同定検査
昆虫等: 5
カビ・腐敗・変敗等に係る検査
33
異味・異臭等に係る検査
66
農薬等の化学物質の検査
3
合 計
2,980
12
Ⅴ 監視指導計画実施の連携体制、人材育成及び資質向上
(取組内容)
関連機関との情報交換、連絡調整、協議等を行い、連携を図りながら効率的、効果的に
監視指導計画を実施していきます。
食品衛生業務に携わる人材の養成及び資質の向上を図っていきます。
1
庁内の連携体制
関係各局との監視指導計画の推進に向けた連携を図るため、情報交換、連絡調整
及び協議等を行い、小学校給食施設、社会福祉施設等給食施設(保育所や老人福祉
施設等)に対して食中毒未然防止のための点検、助言指導を実施しました。
また、小学校、社会福祉施設等の職員(栄養士、調理員など)を対象とする講習
会に講師を派遣しました。
【連絡会】
開催日
会議名等
主な内容
関連部局
ノロウイルス食中毒予防への連携体制、
1月 26 日
食品衛生に関する
庁内連絡会
給食における食物アレルギー対応状況
市内農産物の安全性に関する取組
等の意見交換等
経済局
環境創造局
こども青少年局
教育委員会事務局
健康福祉局
【連携して行った一斉点検】
点検事業等
小学校等給食
施設一斉点検
社 会 福 祉等 給食 施 設
一斉点検
福 祉 関 連食 事提 供 施
設 に 対 する 衛生 指 導
及び支援
関連部局
実施期間
教育委員会
事務局
4月1日~
健康福祉局
4月1日~
3月 31 日
こども青少年局
健康福祉局
3月 31 日
4月1日~
こども青少年局
3月 31 日
実施内容
市内の小学校等給食施設への立入点
検及び助言指導
高齢者、乳幼児等が入所している社
会福祉施設等の立入点検及び助言指
導等の支援
食事サービスを提供しているボラン
ティア団体や入居者が調理に携わる
施設等への衛生管理支援、助言
【衛生講習会】
開催日
6 月 3、4日
対象者
参加人数
保育所等、乳幼児が入所している施設の職員
629 人
高齢者等が入所している福祉施設の職員
238 人
6月 9 日
小学校給食関係職員
240 人
7月 8 日
高齢者食事サービス事業委託業者
5月 29 日
7月 29 日
学校給食用食材の納入業者
13
関連部局
こども青少年局
健康福祉局障害支援課、
高齢施設課及び保護課
教育委員会事務局
24 人
健康福祉局高齢在宅支援課
193 人
(公財)よこはま学校食育
財団
2
国、他自治体等との連携体制
(1)厚生労働省や近隣他自治体等との連携
食品衛生担当者会議等を通じ、食品衛生に係る課題の討議のほか、違反食品発見
状況、監視指導実施状況等の情報共有を図りました。
開催日
会議名等
主な内容
二十一大都市食品衛生主管
課長会議
各自治体の疑義照会事例の情報共
有、意見交換
県・保健所設置五市食品衛生
担当者会議(第1回)
県内自治体間での疑義照会事例の
情報共有、意見交換
輸入食品衛生連絡会
輸入食品検査実績、違反状況等の
意見交換
9月 12 日
関東甲信越静ブロック食品
衛生主管課長会議
各自治体の疑義照会事例の情報共
有、意見交換
関東甲信越静ブロックの食品衛生
を所管する自治体
12 月 19 日
県・保健所設置五市食品衛生
担当者会議(第2回)
県内自治体間での疑義照会事例の
情報共有、意見交換
神奈川県内自治体
全国食品衛生主管課長会議
各自治体間の情報共有、意見交換
全国の食品衛生を所管する自治体
首都圏自治体間での食中毒関係事
例の情報共有、意見交換
東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、
山梨県、千葉市、川崎市、横須賀市、
相模原市、さいたま市、川越市、船
橋市、藤沢市、柏市、八王子市、町
田市
7月 17 日
18 日
7月 31 日
3月5日
1月 30 日
首都圏食品衛生担当課長食
中毒防止連絡会・首都圏自治
体食中毒防止食品衛生検査
担当者連絡会合同会議
関連部局
政令指定都市及び東京都
神奈川県内自治体※
横浜検疫所、輸入食品検疫検査セン
ター、東京検疫所川崎支所(国)
※神奈川県内自治体 神奈川県、川崎市、横須賀市、相模原市、藤沢市、横浜市
(2)厚生労働省と連携した立入検査(HACCP的手法に関する支援)
総合衛生管理製造過程の承認を受けている乳処理施設(乳処理業、特別牛乳搾取
処理業各1施設)について、厚生労働省関東信越厚生局と合同で監視指導を実施し
たほか、定期的に立入検査を実施し、衛生管理状況の確認を行いました。
また、今後もこれらの施設以外にHACCPに基づく衛生管理手法を導入しよう
とする施設に対しては、積極的に助言、支援を行います。
(3)農林水産担当部局との連携
違反事例などの発生時に、円滑な連携を図るため、JAS法関連の表示指導や、
家畜・農産物等の生産者への衛生指導を行う農林水産部局と、担当者会議等を通じ
情報交換を行いました。
開催日
6月 23 日
1月 28 日
会議名
神奈川県食品表示監視協議会
主な内容
不適正な食品表示に関す
る情報共有と意見交換
関連部局
農林水産消費安全技術センター
横浜地域センター
神奈川県警察本部
神奈川県内自治体
8月 22 日
家畜衛生・食肉衛生連絡調整会議
家畜衛生の動向について
県農政担当者及び県・
食品衛生法に基づく
政令五市食品衛生担当者連絡会議
収去検査について
神奈川県関係部局
神奈川県内自治体
12 月 19 日
14
3
検査機関の試験精度の確保等
食品等の検査を実施する衛生研究所、中央卸売市場食品衛生検査所(本場、南部
市場)及び食肉衛生検査所では、試験検査に関する精度管理基準(GLP)に基づ
き、試験精度の信頼性確保を図り、正確な検査業務に努めました。
内部精度管理検査(検査機関の内部で検査の精度についてチェックすること)によ
り、添加物や農薬、微生物などが正しく検査されているか確認を行っています。
4
食品衛生業務に携わる人材の育成、資質の向上
衛生監視員の調査や監視技術の向上を図るため、業務に関する研修等(下表参照)
を実施するとともに、国立保健医療科学院短期研修(食品衛生管理研修及び食肉衛生
検査研修)や厚生労働省主催の講習会(食品安全行政講習会等)、各種学会等に積極的
に参加し、衛生監視員の人材育成、資質向上に努めました。
実施日
6月 28 日
11 月 20 日
研修名
内容
衛生監視員実務研修
監視や検査などを企画・実施した際に得た新たな知見や成
果を取りまとめ報告
業務報告会
実務における基礎知識を習得し、円滑に業務に対応できる
ようにするための研修会
衛生監視員実務研修
【派遣研修】
実施日
5月 16~17 日
12 月4~5日
6月 20~
7月8日
8月 28~29 日
10 月 24 日
1 月 23 日
1 月 23、29 日
2月5日
1月 20 日~
2月7日
1月 19~22 日
研修名
内容
日本食品衛生学会学術講演会
((公社)日本食品衛生学会主催)
食肉衛生検査研修
食品衛生に関する最新情報の収集、調査研究成果の
発表。
食肉、食鳥肉の衛生管理に関する技術、知識の習得
(国立保健医療科学院主催)
食品安全行政講習会
食品安全行政の遂行上必要な最新の知識及び技術
の習得。
(厚生労働省主催)
と畜場・食鳥処理場における
HACCP 導入研修会
(厚生労働省)
食品衛生監視員研修(HACCP 研修)
(神奈川県)
食品衛生危機管理研修
と畜場、食鳥処理場における HACCP 導入に必要
な知識及び技術の習得。
総合衛生管理製造過程に関する知識の習得。
食品衛生管理に関する専門的知識と最新技術を講
義、演習、臨地訓練などにより効果的に習得。
(国立保健医療科学院主催)
食肉及び食鳥肉衛生技術研修会
食肉及び食鳥肉衛生検査全般に関する知識の習得。
(厚生労働省主催)
15
Ⅵ 自主衛生管理の推進
1
「(一社)横浜市食品衛生協会との連携」及び「食品等事業者の支援」など
(1)食品等事業者・食品衛生指導員への支援
○食品衛生指導員((一社)横浜市食品衛生協会と連携)
・営業施設への巡回指導時の支援として、食品衛生指導員研修会において、最近の
食品衛生の動向や食品衛生指導員活動と責務等について講義を実施(中央研修会
1回実施)
○食品等事業者
・自主検査の推進、製造加工に係る記録作成・保存、食品の衛生的取扱い遵守等
・衛生指導を目的とした監視指導時の調理器具等のふきとり検査の実施
(2)優良施設等の表彰
1月 23 日に、(一社)横浜市食品衛生協会と共催で、「表彰のつどい」を開催
し、衛生管理の優れた施設に対して、秀級施設の認定を行いました。また、特に
優れた施設に対して、横浜市長表彰、
(一社)横浜市食品衛生協会長表彰を実施し
ました。
その他、厚生労働大臣表彰等も含め、受賞施設は横浜市ホームページ「食の安
全ヨコハマWEB」で公表しています。
(http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/syoku-anzen/24/)
2
食品等事業者等への情報提供の推進
飲食店や製造業等の食品等事業者、食品衛生責任者を対象に講習会を実施し、食
中毒予防に関する内容や食品衛生に係る最新情報等の提供を行いました。
【講習会実施、受講状況】
養成講習会 ※1
指定講習会等 ※2
回数
22
235
人数
2,269
16,796
※1 食品衛生責任者の資格取得のための講習会
(一社)横浜市食品衛生協会が実施
※2 食品衛生責任者等の食品等事業者が受講
する講習
16
Ⅶ 立入検査及び食品等の検査
1
施設への立入検査
平成 26 年度の監視計画に基づき、食品に関係する施設への立入検査を行いました。
不適事項等を発見した場合は、営業者等に対して改善指導を行い、衛生確保を図りまし
た。
また、立入検査により、不適正な食品の表示を 62 件発見し、改善指導を実施しまし
た。
※ 発見した表示違反の詳細は、【表示違反一覧】(P.20)をご覧ください。
【食品衛生法に基づく施設に対する立入検査】
ランク
立入目標回数
対象施設数 ※1
立入検査実施数
A(食中毒事故発生原因施設等)
4
29
90
B(苦情・違反等発生原因施設等)
3
4
11
C(広域に大量流通する食品製造施設等)
2
792
650
D(飲食店、菓子製造業、食肉処理場業等)
1
28,212
20,529
実情に応じて
43,294
21,471
72,331
42,751
E(喫茶店、許可を要しない施設等)
合計
立入目標数※2
38,585
立入検査実施率(%)※3
111 %
※1 平成 26 年3月末現在
※2 平成 25 年度1年間のデータを基に算出した目標数値
※3
「立入検査実施数」/「立入目標数」×100
【食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律に基づく立入検査】
ランク
立入目標回数
対象施設数 ※1
立入検査実施数
A(生体から処理している施設)
3
-
-
B(食鳥とたいから処理を年間 1 万羽以上行っている施設)
2
5
10
C(食鳥とたいから処理を年間1万羽未満行っている施設)
1
15
29
20
39
合計
立入目標数※2
25
立入検査実施率(%)※3
156%
※1 平成 26 年3月末現在
※2 平成 25 年度1年間のデータを基に算出した目標数値
※3
「立入検査実施数」/「立入目標数」×100
製造施設の立入検査の様子
17
2
食品等の検査
市内に流通する食品等について、検査計画に基づき、計 5,249 検
体の検査を実施しました。
検査の結果、違反食品 13 検体あり、不良食品(衛生規範※1 不適な
ど)を 19 検体発見しました。また買取検査等では違反食品を5検体
発見しました。
発見した違反・不良食品については、流通防止等の措置や、製造所
や輸入者を所管する自治体へ通報を行いました。
※ 発見した違反の詳細は、【違反食品一覧】(P.20)をご覧ください。
【検査検体数及び違反・不良】
内 容
食品衛生法による
抜き取り検査
買取検査等
食鳥検査※2
検査検体数
3,761
1,488
40
違反検体数
(違反率)
13
(0.3%)
5
(0.3%)
0
不良検体数
19
0
—
苦情食品等の
検査
2,980
フキトリ検査
5,281
※1
衛生規範:弁当・そうざい、洋生菓子などについて、衛生上の危害発生を防止するため、
衛生的な取扱いや製品の規格等について国が示した指針
※2 食鳥検査:食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律に基づく食鳥の検査
残留農薬検査の様子
細菌検査の様子
18
【検査計画に基づく実施検査結果(検査内容別内訳)
】
食品分類
合計
*
小
計
細
菌
1,071
98
1,562
881
80
27
52
173
1,012
595
421
256
132
1,333
31
7,724
185
50
570
306
残
留
農
薬
食
品
添
加
物
68
残
医留
薬動
品物
用
4
373
37
29
25
145
180
67
236
1
286
396
1
2,189
69
12
144
155
145
1,059
組
換遺
え伝
食子
品
34
1
3
269
理
化
学
そ
の
他
貝
毒
49
7
27
21
12
114
307
131
60
53
そ
の
他
587
2
237
86
48
18
4
10
65
124
287
ア
レ
物
ル
質
ギ
ー
魚介類
冷凍食品
魚介類加工品
肉卵類及びその加工品
乳
乳製品
アイスクリーム類・氷菓
穀類及びその加工品
野菜類・果実及びその加工品
菓子類
清涼飲料水・酒精飲料
氷雪・水
かん詰・びん詰食品
その他の食品
器具及び容器包装
ウ
イ
ル
ス
25
30
210
9
41
20
11
419
30
1,748
25
表
示
119
45
375
183
32
9
23
68
206
232
168
56
279
1
1,796
検査内容中の「理化学その他」には、放射性物質、魚介類等のヒスタミンや重金属、過酸化物価について計上しています。
「その他」はクドア・セプテンプンクタータについて計上しています。
複数内容の検査を行った検体があるため、検査内容の小計は受付機関又は検査機関の小計よりも多くなります。
【検査計画に基づく実施検査結果(実施機関別内訳)
】
受付期間
食品分類
小計
ー
セ福
ン祉
タ保
健
食
監
品
視
専
班
門
衛
本
生
場
検
食
査
品
所
魚介類
冷凍食品
魚介類加工品
肉卵類及びその加工品
乳
乳製品
アイスクリーム類・氷菓
穀類及びその加工品
野菜類・果実及びその加工品
菓子類
清涼飲料水・酒精飲料
氷雪・水
かん詰・びん詰食品
その他の食品
器具及び容器包装
南
衛
部
生
市
検
場
査
食
所
品
検査機関
食
肉
衛
生
検
査
所
衛
生
研
究
所
875
39
124
421
291
53
8
1
43
1
884
17
36
312
519
562
158
84
27
18
275
48
40
8
18
18
29
29
105
67
12
24
2
799
167
155
264
213
333
125
143
60
5
208
109
71
18
10
256
169
87
76
47
29
973
219
200
157
82
315
30
30
5,249 1,014
922 1,495 1,228
275
315
合計
* 食肉衛生検査所については、上記の他に別途検査を実施しています。
詳細は、Ⅶ3(2) 食肉衛生検査所の監視指導結果(P.23)をご覧ください。
19
衛
本
生
場
検
食
査
品
所
南
衛
部
生
市
検
場
査
食
所
品
441
45
378
27
19
6
313
3
481
19
23
12
30
341
66
34
169
5
219
26
200
100
48
87
19
171
1,780
1,502
食
肉
衛
生
検
査
所
335
衛
生
研
究
所
121
5
25
181
6
29
49
258
167
126
335
52
583
30
1,632
【違反食品一覧(表示違反以外)
】
違反内容
微生物
違反詳細
食品内容
検体数
措置
アイスクリーム類
2
販売店に対して販売中止の指示
魚介類(生カキ)
1
加工所を所管する自治体に通報
菓子類
1
製造所を所管する自治体に通報
ふぐ
2
販売店に対して回収を指示
細菌数の規格超過
添加物
安息香酸の対象外使用
その他
有毒魚の混入
合計
6
【表示違反一覧】
食品内容
肉卵類及びその加工品
検体数
9
アイスクリーム類・氷菓
4
菓子類
8
清涼飲料水・酒精飲料
12
その他の食品
33
合計
措置
・表示なし
10
野菜類・果実及びその加工品
主な違反内容
残品について、適正表
示後販売の指導
・添加物表示不適
(物質名・用途名の表示なし、検出され
た添加物の表示なしなど)
・製造者・販売者・輸入者等の表示不適
・期限表示不適
製造所等が他都市に
ある場合、所管する自
治体に通報
76
※買取検査で違反となった検体を含みます。
【表示違反検体数の内訳】
・抜き取り検査の結果、判明した表示違反
・立入検査の際に発見した表示違反
・買取検査の結果、判明した表示違反
(9検体)
(62 検体)
(5検体)
【不良食品一覧】
不良分類
食品内容
洋生菓子(ケーキ等)
検体数
主な不良内容
10
大腸菌群陽性
黄色ブドウ球菌陽性
細菌数超過
衛生規範
弁当・そうざい類
合計
9
大腸菌陽性
細菌数超過
19
20
措置
製造所に対し、取扱い等の指導
製造所等を所管する自治体に通報
3
食品専門監視班、市場食品衛生検査所の監視指導結果
(1)食品専門監視班の監視指導結果
各機関と連携して、大量調理施設、大規模製造業等を対象に効率的かつ専門的
な監視・検査を実施しました。
また、大規模食中毒や違反食品発見時には、関係機関と連携し、危害拡大防止と
違反食品の排除にあたりました。(食中毒等への緊急対応 67 回)
【主な監視・収去検査事業(先行調査含む)】
内容
実施結果
アレルギー対応食の調査
【検査検体数】 64検体
幼児・子供向けに、アレルギー除去食・対応食の提供をし
ているファミリーレストランや給食を提供している民間保
育所、児童入所施設等にて、アレルギー物質(卵、小麦、乳
等)の除去確認検査および調理状況の聞き取り調査等を実施
し、原料の取り違え等人為的なミスや使用器具の洗浄不足に
よりアレルギー物質の混入が起こらないよう必要な指導を
実施しました。
【検査品目及びアレルギー物質】
また、製麺所にて「そば」の混入が起こらないよう確認検
査及び指導を実施しました。
・ファミリーレストラン、民間保育所、児童入所施設
56 検体(乳・卵・小麦)
・そば製麺所のそばを含まない製品 8検体(そば)
【検査結果】 給食1検体から乳成分検出。
検査結果後の調査で、対象児童の状態にあわせ、乳成分を含む
食肉製品を使用していたことが判明。調理者と施設管理者、対象
者間のコミュニケーションは十分取れており、児童の健康に影響
があるものではなかった。施設側には引き続き適切な情報交換に
努めるように指導。
ケータリング関連施設の監視指導
【対象施設】
国際的な大規模イベントから企業、学校の歓送迎会まで、
・仕出し弁当形式 2施設
現在、ケータリングの利用が多くみられます。慶弔用の仕出
・大規模宴席形式 1施設
し弁当形式からブッフェスタイルまで提供形態も幅広くな 【実施事項】
っていますが、いずれも提供時までの温度管理や二次汚染防
・提供場所での保管状態について監視・衛生指導
止対策が重要になるため、製造時のみならず、提供場所での
・製造時及び提供直前の食品細菌検査 32 検体
取扱状況等について監視指導を行いました。さらに、提供食
・施設及び調理器具等のフキトリ検査 15 検体
品の細菌検査や使用器具のフキトリ検査、搬送・保管設備の
・保温庫、保冷車の温度測定
温度調査を行いました。また、結果の検証を事業者と一緒に 【検証事項】
行い、今後の自主点検・検証を確実に推進していくよう指導
温度管理機器の適切な保守点検と温度実測確認方法
しました。
設備・熱源・電源の適切な数量の確認
着衣(製造用ユニフォーム)の汚染実態調査
製造施設やホテル・宴会場等における各施設の着衣の
衛生管理状況について実態調査を行い、適正な管理方法
について指導を行いました。さらに、履物や着衣の交換
や管理方法について、効果的な啓発を行うため、実際の
取組事例を紹介した掲示用チラシを作成しました。
【実態調査】
立入施設件数 283 件(ホテル・宴会場 91 件含む)
調査内容
・ユニフォームの交換頻度、洗浄方法
・トイレ等汚染区域内への入室ルール
【検査結果】 一部のユニフォームから大腸菌群や大腸菌が検出。
【指導事項】
・作業に従事する際には、衛生的な作業着、帽子、及び履物を
着用すること。
・汚染区域(便所等)に作業着のまま入らないこと
インターネット流通食品買取検査
インターネット販売は、消費者の利便性が高い一方、製造
や配送時における衛生面での実態を把握しにくい側面があ
ります。輸入食品を中心に添加物や残留農薬の規格検査に加
え、放射性物質の検査を実施し、不良食品の排除を行いまし
た。
【検査検体数】 120 検体
【検査品目】
輸入食品(酒精飲料、清涼飲料水、食肉製品、乳製品、
缶詰、菓子等)、器具容器包装、農産物等
【食品衛生法違反疑等措置件数】
3件 製造者氏名無、邦文表示無
21
(2)市場食品衛生検査所の監視指導結果
中央卸売市場食品衛生検査所(本場、南部市場)
ア
食品の流通拠点である各市場において、早朝の取引開始前の市場内せり場や、
取引後の仲卸業者や市場内外の小売店等を対象に監視指導及び検査を実施しまし
た。
【立入検査及び抜き取り検査結果】
立入検査
抜き取り検査
対象施設数
立入検査実施数
監視による違反発見
イ
508
検査検体数
2,723
16,151
違反検体数
1
0
不良検体数
0
食肉衛生検査所
食肉の流通拠点である食肉市場内、市内の認定小規模食鳥処理場を対象に監視
指導、検査を実施しました。
【と畜検査】
種類
と畜頭数
牛
13,064
豚
130,949
【BSE 検査】
BSE スクリーニング検査
440 頭
※ すべての牛の月齢確認を行い、48 か月齢超の牛についてBSEスクリーニング検査を実施
し、検査結果は陰性でした。また、異常プリオンタンパク質が蓄積することから食用が禁止
されている「特定部位」
(全月齢の扁桃、回腸遠位部及び 30 か月齢超牛の舌と頬肉を除く頭
部、脊髄)を除去したことを確認しました。なお、
「特定部位」については、3 月 27 日の法
改正で、頭部の皮が除外されました。
【監視指導及び検査】
収去検査
190 検体(牛 70、豚 120)
ふきとり検査
625 検体(食肉 550、器具・手指 75)
監視指導(延件数)
食肉処理施設 492 件、食肉輸送車 1,476 件
【放射性物質】
牛のスクリーニング検査
13,064 頭
豚の検査
85 頭
【食鳥処理場の監視指導及び検査】
食鳥肉検査
ふきとり検査
監視指導(延件数)
※
40 検体
85 検体(器具・容器等 67、手指等 18)
認定小規模食鳥処理場 45 件
食鳥肉検査は、「食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律」に基づいて実施しています。
そのため、P19 の検査の表には含まれておりません。
22
Ⅷ 今後の取組にあたって
ノロウイルス等を原因とする食中毒は、近年、調理従事者を介した食品の
汚染を原因とする事例が多くなっています。特に高齢者福祉施設等の給食施
設や結婚式場や宴会場等の、一度に多数の人が利用する施設において数多く
発生しています。本市では、そのような施設に対して、食品の管理や調理工
程の確認等を行い、十分な加熱や調理従事者の健康管理、塩素剤等による適
切な消毒等の徹底を指導して食中毒の予防を図り、適切な嘔吐物の処理方法
や消毒方法など感染症予防の啓発を進めていきます。
また、肉を原因とした食中毒の発生防止対策として、食肉を取扱う施設に
対 し 、牛 や 豚 の 食 肉 や 内 臓 の 取 扱 い に つ い て 、引 き 続 き 指 導 を 行 う と と も に 、
鶏や野生鳥獣肉(ジビエ)等を生及び加熱不十分で提供している施設に対し
て、十分な加熱や交差汚染の防止等の指導を行います。市民の皆様に対して
も、食肉の生食の危険性について啓発を強化していきます。
さらに、魚介類による食中毒の予防対策として、魚介類を取り扱う飲食店
や販売店等に対して、
「 ア ニ サ キ ス 」や 有 毒 魚 種( フ グ 等 )の 除 去 の 徹 底 等 に
ついて監視指導を行うとともに、従事者への啓発に努めます。
また、家庭での食中毒の発生を防ぐため、市民の皆様へ「アニサキス」に
関する情報提供と対策の普及啓発を強化していきます。
今後も、食品衛生に関する情報提供を積極的に行っていくとともに、市民
の皆様との密接なリスクコミュニケーションを進め、食の安全・安心の確保
に取り組んでいきたいと考えております。引き続き、市民の皆様には、より
多くのご意見やご提案をお寄せいただきますようお願いいたします。
食の安全ヨコハマWEBは横浜市が運営する食の安全情報サイトです。
http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/syoku_anzen/index.html
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横浜市健康福祉局健康安全部食品衛生課
平成 27 年6月発行
〒231-0017
横浜市中区港町2-9
関内駅前第二ビル4F
電
話
045(671)2459
F A X 045(641)6074
Email:[email protected]
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