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授業実践記録

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授業実践記録
授
業
記
録
S:姿勢、礼。
S:お願いします。
T:みなさんこんにちは。今日授業をするのは、五日市中学校の惣明といいます。五日市
中学校で先生をしています。今日はみんなと一緒に一時間授業をしたいと思います。よろ
しくお願いします。
S:よろしくお願いします。
T:それでは、たくさん先生が来られていてみんなも緊張しているかもしれません。私も
緊張しています。ですが、さっきこのクラスの子と話をさせてもらったらとても元気のい
いクラスと聞いたのでいつも通り頑張ってください。では始めます。
今日の課題はこれです。(魔法陣のP.Pを見せながら)これ何だか知っていますか。じゃ
あ上原君。
S:はい、魔法陣です。
T:どうですか。
S:いいです。
T:魔法陣という言葉聞いたことある人?(生徒がおおむね手を挙げている様子をみて)
あぁ、ほとんど、けっこう知っていますね。はい、手を下して。
魔法陣てどういうものか説明できる人いますか。じゃあ早かった久保くん。
S:はい、えっと、横ななめ縦の分を全部足したり引いたりしたら答えになります。
T:どうですか。
S:同じです。
T:ちょっと確かめてみます。(アクティブボードへの書き込み)まず、横いってみましょ
うか。この三つの数をどうするんでしたっけ。
S:足す。
T:たしたら、いくらでしょうか。
S全:3。
T:3、になりましたね。はい、じゃあつぎ、三つの数の和は、
S全:3。
T:はい、三つの数の和は、
S全:3。
T:3ですね。じゃあ縦いきます。はい、三つの数の和は、
S全:3。
T:はい、三つの数の和は、
S全:3。
T:最後きかなくてもいいですね、これも、
S全:3。
T:はい、あとはどうするんですか。じゃあ、
S:ななめです。
T:いいですか。2+1+0
S全:3。
T:-2+1+4
S全:3。
T:全部3になりましたね。はい、全部で3になる組み合わせが何種類あった?・・8種
類ですね。はい、縦三つ、横三つ、ななめ2列。全部で8か所あるんですが、それが全部
和が3になる、それが魔法陣です。一般的な魔法陣ね、今、縦3、横3をやったんですが、
一般的には1~9の九つの数を当てはめて魔法陣を作るんですけれども、みんなはもう正
の数、負の数を勉強したあとなので、今日は負の数も含めた魔法陣を解きたいと思います。
では、やってみましょう。
(あたらしいP.Pシートを提示して)これを完成させてみたいと思います。この魔法陣。
さっきは全て数が入っていて、本当に和が3になるかっていうのを確認したんだけど、和
がこれは全て埋まっていません。分からないところを今から埋めていきたいと思います。
さてどうしましょうか。どこからやる?はい、じゃあ山﨑君。
S:はい、まず1番からやると思います。
T:どんなふうに求めたらいいですか。
S:-1+2+5をして、それでえっとまず1このやつを、1この答えを求めて、それで
6になります。
T:6になる。
S:はい、えー、次に1を求めるためには、-1+3をします。それで2になって、次に
6-2をして、4になって、で、答えが1番に入ると思います。(Tはアクティブボードに
計算式を書いていった)
T:いいですか。
S:はい。
T:はい、いいですね。このななめの和が、この三つの数がね、もう分かっていますから、
このななめの和が6になるっていうことを使って、6にになるように①を考えてくれまし
た。はい、では次はどうしましょうか。はい、では山野井さん。
S:はい、③番と②番の③番。
T:③番。はい、やってみてください。
S:まず、3+5をする。そしたら8になって、2番目に8-6をする。したら2になる
ので、③番が2です。
T:いいですか。
S:-2
T:-2。-2になります。-2になる式はどうしたらいいですか。はい、じゃあ磨さん。
S:6-8をしたらいいと思います。
S他:同じです。いいです。
T:いいですね。消しゴムで消しましょうか。
(ABに記入した式を消す)
S:消えましたよ。
T:あぁ、消えましたよ。はい、6-8ですね、で、-2になりました。はい、次はどう
しましょうか。では、F 君。
S:次に②をやります。
T:②いきますか。
S:さっきの計算で、③がー二つて分かったんで、2+(-2)をしたら0になるんで、
②番は6になります。
S他:同じです。
T:この真ん中の横列を考えたんですよね。はい、じゃあのこり二つです。はい、K くん。
S:はい、④番をもとめるには、-1+6をして、5になるので、そして6-5は1にな
るので④番は1になると思います。
S他:いいです。
T:いいですね、じゃあ最後⑤番いきます。はい、じゃあ竹森さん。
S:はい、さっきので一番したの横の列が1と5ということが分かったので、5+1をし
て6になります。そして6-6は0なので⑤番は0です。S他:いいです。
T:いいですね、はい、ということで、魔法陣ね、論理的にこういうふうに順番に考えて
いけば、これは完成できるんです。
今日の目標というのが、魔法陣のルールを理解して、論理的に魔法陣を完成させようとい
うことでやっていきたいと思います。(目標をかく)
(生徒がノートテイクをしようとして)いいです、プリントあとで配ります。ごめんね。
【10 分経過】
T:はい、今三つの数の和が分かっている魔法陣について考えました。これ三つの数の和
が分かっていれば魔法陣完成させることは、
S:できる。
T:できますね。じゃあ今日の課題、これです。(P.P を提示)これは三つの数の和が分か
っていませんね。この魔法陣、完成できそうかな。
S:・・うん、できる。
・・
T:できる、かもしれない、じゃあできるかどうか確認、確かめてみてください。プリン
ト配ります。
(プリントを配って)はい、まず個人で、5分間考えてみてください。
S:書いていいですか。
T:はい、書いていいですよ。でえっと、プリントにも書いているんだけれども、どのよ
うにね、数を決定したのか説明してみようって書いてあります。さっきのーえっと分です
ね。(P.P を前のスライドに戻して)これでもやったんだけれども、どこが何+何でこうな
ります、っていうのを式をね、書いてみてください。言葉を書いてもいいです。はい、(5
分間はかり始める)
(机間指導開始)できたら確認してみてくださいね。本当に和が等しくなっているか。
【12 分 40 秒経過】
S:(プリントの魔法陣にとりくむ)
T:(机間指導)
【14 分 10 秒経過】
T:ちょっと悩んでいるようなので、ちょっと一回止めます。はい、あてずっぽうで数を
入れていってるひと?ここはこうかもしれない、(挙手する生徒をみて)あー、結構います
ね。はい、でもそしたら途中で何かおかしくならないですか。なってるね。ということで、
あてずっぽうで数を入れていくと完成できません。何回も何回もやりなおして、うまくい
ったときはいいけどね。なので、えーっとあてずっぽうじゃなくて、これがこうだからこ
うなるっていうところを考えてもらいたいんです。それを見つけてもらいたいんです。
どこから考えたらやりやすいですかね。I 君。
S:はい、えっとまず③番。
T:③番が考えられそう。
S:えっとー。
T:答えまだ言わないでくださいね。③番は絶対決まりますか。
S:はい。
T:だそうですけれども、はい、じゃあそれヒントです。考えてみてください。残り3分。
【15 分 15 秒経過】
S:(プリントの魔法陣にとりくむ)
T:(机間指導)和は分からなくても・・
S:(プリントの魔法陣にとりくむ)
【18 分 15 秒経過】
PPPP
T:鳴ってしました。先ほど3時間目に1-2で授業をしたんですが、鳴ってしまったと
きにもうちょっとやりたいって声が出ていました。どうですか?正解たどりついた人?・・
一人ですか。まだやりたいひと。(生徒挙手)はい、おろしてください。えーっと、考える
ヒントとしては、数がね、わりと分かっているところ、ここですね。ここの縦列。-3と
4が分かっています。であともう一個分かってるのが3、ですよね。
この列、割と数が分かっていますね。ね。あとはここに数がありますね。どうしましょう
か。さっき③が分かるって言った、3と③が含まれているこの横の真ん中の列ですね。そ
れで分かりませんか。じゃああと2分。2分だけ。
【19 分 33 秒経過】
S:(プリントの魔法陣にとりくむ)
T:(机間指導)・・すべて埋まったらね、えー、形、列、それぞれ和がどうなっているか
確認してみてくださいね。
S:(プリントの魔法陣にとりくむ)
【21 分 34 秒経過】
PPPPP
T:はい、完成した人。おー、ちょっと増えましたね。はい、じゃ下してください。この
後もね、個人で考えてもいいんですが、今度はね、班で、グループでね、えっとー、どう
いう風にしてこれを考えていったか、とか、ここまで分かったんだけど、この先ちょっと
分からないんだーって話をね、して、ぜひ完成させてみてください。
4人グループ、分かりますか。はい、じゃ4人グループになって、班でね、答えを確認し
あってください。で、プリントに答えを書いていってくださいね。
(生徒ざわざわ)4人でやったことあるって聞いたんだけど、ここ4人、ここ4人…(指
示をしていく)
はい、いいですか。じゃ机を動かしてやってみてください。
S:(説明をはじめながら班作成)
【23 分経過】
S:(グループで魔法陣の解決に取り組む)
T:
(机間巡視)はい、じゃあ説明すること、頑張ってみてください。こうだからこうなる、
とかね。
S:(グループで魔法陣の解決に取り組む)
********Sのつぶやき********
・□を仮定してやったんでしょ
・ほらやっぱりー2
・誰もあってないじゃん
・足し算が合えばいい、あ、そっか。
・分かった
・何でー8何
・こうなって、4+A+□が5で・・・
・6に1足して同じ数になる
・適当に数うめてみよう
・全部―2何?-2にしてみよう
・14、11 だったら・・・
・10 と4と 35・・・
**********************
PPPP
【28 分 05 秒経過】
T:あーあ、もうなっちゃったって声が聞こえたんですが、えーっと、ちょっと真ん中だ
け先に確認しましょうか。ね、それが分かったら他もできるかもしれません。だれかえー、
真ん中に入る数が、えー、真ん中に入る数を説明してくれる人いますか。
S:説明?
T:真ん中の数を説明。
・・はい、じゃあ Y 君。はい、前に出て書いてください。
(A.B のペ
ンを渡して)はい、じゃあお願いします。
S:(A.B に記入)真ん中の数は、えー、-2です。で、そのわけは、えっとー、まず、こ
こ(-3)とここ(4)の計算をしたら1になって、で、えっと、この横の列と縦の列を
計算するときに、ここ(④)に同じ数が入って、えっと、ということは、ここに同じ数が
入るっていうことは、この残りのこの二つの横と縦を足したら、えっと、この片方の1に
ならなければならないので、えっとー、ここ(③)がー2になります。どうですか。
S多:いいと思います。
T:ほーぉ、ということですね。ちょっとまあ少し書きましょう。ここが、たしたら1に
なるんよね。あとは④とこの二つの数足して、えっとたした数と、この④とこの二つをた
した数が等しくなるから、ね、足して1になるように④以外の二つの数ね、足して1にな
るように考えたらここがー2になります。ということでー2だそうです。
同じように考えて、ほかのマスってうまりませんか。うまりそうですか。
S:あ~あ、
T:あ~あ。考えてみてください。あと2分だけ、延長します。はい。
【30 分 10 秒経過】
S:(再度グループで魔法陣の解決に取り組む)
********Sのつぶやき********
・ここが2になるから
・こことここでやる、ここか。
・2じゃない、ここが2やったらここが5にならんといけん。
・これが-5になればいいんじゃけえ・・⑤はー5で・・・
・-5で、ここが8で
**********************
PPPP
【32 分 15 秒経過】
S:あと少し。
T:あと少し、あと少しですか。
(Sはグループ活動を切り上げない)
T:あと、1分だけ待ちます。1分経ったらやりますよ。
【32 分 45 秒経過】
S:(再度グループで魔法陣の解決に取り組む)
********Sのつぶやき********
・そか、重なるの見つけてったら
・できた
・-5でしょ、じゃけここが分からん
・あっとる
・たぶんできた
・大丈夫たぶんー6だから・・
・できたできた
**********************
PPPP
【33 分 45 秒経過】
T:はい、じゃあ時間切れです。残念ながら。はい、えっと完成した人?(生徒挙手)あ
ー、さっきとあんまり変わらないかもしれない。ちょっとふえたかな。はい、下してくだ
さい。じゃえっとー、ちょっとこの続き説明してもらおうと思います。次、えっとー、一
つずつちょっと確認していきましょうね。えっとー、次の数求めた人。はい、じゃえっと
ー、はい、U さん、前に出て。説明お願いします。はい。(A.Bのペンを渡す)
S:えっとー、5になりました。(②)で、理由は
T:○つけてもいいですよ。(A.Bに)
S:書いていいですか。
T:いいですよ。
S:(A.Bに②を求める式をかいていく)えっとー、1+2あ、①+②+(-3)はえっ
とー、-2+4+①なので、えっとここが消されて、えっとー、あれ?えーっと、え?ち
ょっといいですか。(机上のノートを見返しにいく)
T:はい。
S:(ノートを見る)
T:さっきみたいに○つけてもいい。この列と、この列で。
S:(ノートを持って前に出る。A.Bに○をつけていく)ここと、ここが等しいので、え
っとー、まって、1+・・えっと①+5+(-3)はえっとー1+(-2)+4なので、
えっとー、①が消されて、え、2と、え?違う。3と-2と4で、マイナ・・+2なので、
えっとー、ここで、ここで+2なので、-3と・・あ、5、なにかと、-3で、2になる
はずなので、えっと、どうやって求めたっけ、2-(-3)で+5になりました。何かあ
りますか。どうですか。
S複:分かりました。
T:はい、この青の二つの列を観てくれたんですね。このななめの列はもう二つの数が分
かっています。あと①だけが分からない。横の列はえ、一つだけ分かってる、ここが二つ
分からない。だけど①が共通だからそれ以外の二つの数の和が等しくなるようにすればい
いってことですね。こっちの和が2だから、こっちの和も2になるんです。だから答えは
5になります。ということだそうです。じゃあその続き。次緑(A.Bのペンの色)はい。
えっと、はい、じゃ F 君。(A.Bのペンを渡す)
S:(いったん前にでるが、ノートを確認しに行く)かけない。(A.Bに①の答えを書こう
とする)
T:かけない?薄い?・・・そうそうそう。
S:っと僕は、ここを求めました。で、え、えっと、求め方は(A.Bに○をかく)この緑
の枠で囲んだ、二つの列の和は同じなので、で、ここの二つが、あ、3とここの・・-2
とー3をたし、たしたらー5になるので、3、-、あ、-5、あ、まぁいいわ。あーそっ
か。
・・ので、-5からえー3を引いたら、―8になるので、-8にしました。どうですか。
S少:いいです。
T:いいですか?
S:いい。
T:いいです。ちょっと少なくなってきたけど(いいです、の人数)
。この列と、ななめ列
と縦列ですね。えっとー、⑤が共通です。それ以外の二つの数の和が、等しくなればいい
ってことですよね?はい、ということでー5になるように入れたらー8だそうです。・・は
い、では次。どうしましょうか。
S:はい、
T:えっとー、はい、じゃ S 君。(A.Bのペンを渡す)
S:(A.Bに○をつけて)えーっとー、ここが揃っているので、ここ(一番上の横列)を
先に計算します。(A.Bに計算式を記入していく)そしたら6になるので、この魔法陣の
和は6になります。あとは、6になるように計算していければいいと思います。どうです
か。
S他:(ざわついて)え・・-6?
S:-6。になるようにしていければいいと思います。どうですか。
S複:いいと思います。
T:はい、ありがとうございます。ということで、順番にやっていけば、和がー6になる
ということが分かりましたね。じゃあここからはもう和が分かっているから?残りは?計
算できますね。はい、じゃあ聞きます。
えーっと、⑤番は?どうなりますか?和がー6になるようにするんだったら?⑤番は?は
い、手を上げましょう一応。はい、えっとー、Ka 君。
S:はい、-1です。
S少:同じです。
T:いいですか?
S少:いいです。
T:はい、じゃあ⑥番。今度は。ま、縦でもいいですし、横でもいいですよね。和がー6
になるようにします。今一生懸命計算していますね。はい、じゃ T 君。
S:はい、-9です。
S少:同じです。
T:いいですか?はい、じゃあ④番。最後に。縦でも横でもいいです。ちょっと頑張って
これ、計算してください。ちょっと待ちます。20 秒待ちます。
・・・はい、じゃ④番の答え。はい、じゃえーっと、Ta さん。
S:-7です。
T:いいですか?
S:いいです。
T:はい、ということでね、完成することができました。はい、じゃあ自分が書いた魔法
陣がこれと同じだったひと?(生徒挙手。数人)う~ん。下してください。結構難しかっ
たですね、今回、ね。はい、三つの数の和がね、分かっているものについて、最初魔法陣
扱ったんだけれども、実は、三つの数が分からなくても、和が分からなくても、こういう
風にね、順番に考えていけば、魔法陣ね、完成させることができるんです。はい、私はそ
れにね、びっくりしたので、今日の授業でやってみようと思いました。
じゃあ三つの数、どの位置でもいいのかな?(生徒の反応:うん)うん、いいの?(生徒
の反応:だめ)だめです。じゃあどういう場合だったら、どういう風に三つの数が入って
たら完成するかなっていうのをね、ちょっとだけ考えてもらいたいんです。えーっと、グ
ループに1枚ずつ(プリントを)配ります。(P.P のシートを、白紙の3×3の魔法陣に変
える)ここのこの、九つの中でちょっと三つの数の位置を決めて、同じようにね、考えら
れるものないかなって、やってみてください。えー、グループに2枚ずつ配ります。
S:3枚ある。
T:3枚ある?じゃあいいです。3枚あってもいいです。ちょっとこれは発展課題なので、
えーっと、ちょっと考えてみてください。
S:マッキーペンで書いてもいいですか?
T:はい、マッキー、名前ペンで書いてください。
【44 分 50 秒経過】
S:(班で活動をはじめる)
T:3分、3分で。
S:ここに何を書くんですか。
T:数はここにある数を、使ってください。たとえば・・・(黒板に例をかく)たとえば、
ここと、ここが分かっている状態でも完成させることは、できそうかもしれないよね?て
いうので、これは答えのうち一つです。三つの数、こういう場合でも答えは完成できます。
(例をかく)こういう場合はどうですか?こういう場合は完成できそう?
S少:できます。
T:これ、答え知ってるからできるかもしれないけれども、さっきのような考え方で完成
できそうですか?・・それはできないかもしれないね。
ということで、さっきと同じような考え方でね、完成できるものを、ちょっと探して、書
いてみてください。
S:書いていいんですかもう?
T:書いていいです。
S:(班で会話をしながら、課題に取り組む)
T:(ざわついている中で)こういう風に書いてください。えっと、三つの数。三つの数、
どこにある場合がさっきみたいに完成できるのかな、っていうのを。
********Sのつぶやき********
・えっとー、三角形だったらできてー
・こうだったら
・意外といけるかも
**********************
T:数はここに書いてある数を使ってくださいね。だからこの位置を変えずに、この中か
ら3か所、どこが分かっていればいいかな、っていうのを。(生徒、混乱した様子)・・難
しかったかな。
S:(課題に取り組む)
PPPP
【48 分 12 秒経過】
S:(課題をやめない)
T:ごめんなさい、時間になりました。えーと、続きね、考えたい人がいるかもしれませ
んが、考えたい人、家でゆっくり考えてみてください。
S:はい。
T:はい、で、例としてね、今ここの班が考えてくれたんだけど、
(プリントを見せながら)
こういう場合、できそうですかね。
S:そのまま。
T:そのまま?あ、そうそう、さっきの魔法陣を使って、こことこことここが分かってる
場合もね、完成できるか、っていうことですよね。これは?でき?(生徒の反応:る)で
きるんです。見えるかな?これ、これと、このななめ使ったら実は真ん中が分かるんよね。
ていうふうに考えていけば完成できます。ほかにも、いくつかね、(違うプリントを見せな
がら)完成できるパターンがあるのでね、考えてみてください。
今日みんなに知ってほしかったのは、ね、魔法陣、三つの数の和が分かっているものであ
ればね、えっとー、計算をして、あの魔法陣完成させることができるんですが、魔法陣の
ね、三つの数の和が分からなくても、実はね、順番に考えていけば、分かるっていうのを
ね、それを知ってほしかったんです。で、実は途中でね、こういうふうに④を使ったりと
か、してくれたりとかね、あとはプリント見てたら、文字を使って考えてくれている人も
いました。えっと、今から、えっと文字の勉強をしていくんだと思うんだけれども、その
勉強をしていったら、あのー、実は、今は分からなかった問題でもね、魔法陣完成できる
こと、もあるので、えっとー、一生懸命ね、文字式も頑張って勉強してください。
S:はい。
T:はい。じゃえっとー、時間になったので、終わります。はい、えっと、プリントは終
わったら前に持ってきてください。白いプリントだけでいいです。
S:起立、礼。ありがとうございました。
協
議
会
記
録
授業者より実践授業について
広島市立五日市中学校 惣明祐子先生
2年前にこの授業をするというお話をいただいてから,何を授業でするかをすごく悩ん
だんです。自分でアイディアが浮かばなかったので中で,本屋で魔法陣を扱った授業にであ
い,今回魔法陣の授業を扱いました。3時間目に 1 年2組の方で授業をさせていただいた
ときに,やはり魔法陣が完成できない生徒が多かったんです。指導案では2つ魔法陣を入
れました。1つは3つが分からないものを考えさせるということで,このよに-3と4が
入る魔法陣を完成させるということです。もう 1 つの展開の内容としては,今日はそこま
で十分な時間が取れなかったんですが,3つの数をどこに配置してもできるのかどうかを
考えさせるものです。正負の計算というより,並べ替えなどいろいろはいるので,正負の
単元からは外れてしまうけれどもそういう風に魔法陣,3つの数がいろんな場所にあって
も完成させられる,先ほどいったような考え方で完成させられるといったところも見たく
発展課題として入れてみました。3時間目にやったときには,ほとんどそこまでいけず,
-3と3と4がくの字に入ったもので終わってしまったので,その後どういう風にしたら
いいのかということで,今日の授業をしてみたのですが,自分が言い過ぎてしまって,生
徒から意見を引き出せたらよかったなというのが反省です。真ん中の数を求めたらいいと
いってくれた生徒がいたので,そこで生徒に言わせたら,あーなるほどなという声がでた
のではないかとは思っています。そのあたりの流れや展開の中で,いい案やこういう方法
があるというものなどいろいろ案を出していただけたら嬉しいと思います。最後に先ほど
生徒が考えた案の中にこういうものがありました。これは,完成した魔法陣を基に,どの
3つの数が分かれば完成するかというものを考えさせたかったんです。これは回転したり,
対称移動させたりすれば完成するんですが,いろいろでています。同じように考えられる
ねということを共有させたかったんですが,今日はできませんでした。生徒は一生懸命考
えて,分かった生徒が他の生徒に説明するところや,一生懸命やってくれ,生徒が助けて
くれたと思います。授業の先ほどの流れの部分や題材設定のところで,よくばり題材を2
つもて来てしまったんですけども,こういう風にしたら生徒の思考が1つの方向へいくと
いう御意見等をお聞かせいただいたらと思います。今日はどうもありがとうございました。
(司会)
付箋がありますが,ピンクにはこの授業のよかった点,黄色には疑問や改善したほうがい
いなという点を,それぞれ個人で 10 分ほど記入してください。10 分後にはシェアーをして
いきたいと思います。
以下は,提案授業について、グループで良い点・課題点を出し合い、KJ 法により意見
を練りあげ,授業の改善策を具体的に発表した。
グループA
われわれ出てきた中で大きく導入それから,本時の問い,展開それから最後にまとめに
当たるところで,それぞれピンクと黄色というものを貼っていきました。全体的に公的的
な意見が多かったように導入部分で,まあ例えばこの部分で先生が丁寧にルールを押さえ
ていたという一方で助長過ぎたのではないかという意見がでたり,肯定的な意見としては
演習にも関わらず,非常に生産的な演習であったという意見がでました。ただし,それを
ベースに問いというところへ来たときに今回大きく3つのものを完成させるとか,位置の
問題を考えさせるといろいろ出てきたと思うのですが,その3つが独立していてばらばら
になっておりまとまりが無かったのではないかということが大きな観点としてでました。
やはり一番大事な真ん中が分かるとうまく全てがやっていけるというところですとか,そ
の真ん中を求めるためには,2つ数がある列や横にあるものに注目すればいいんだという
考え方を押さえるというところが上手く全体をまとめることとして機能していなかったの
ではないか。そうしたときに,この魔法陣を完成させましょうという問いがよかったのか,
つまり完成させてしまえばおしまいではないかというような話がでてまいりました。展開
の中ではいろいろな意見が出てまいりましたのでなかなか難しいところもあるのですが,
子どもに対して電子黒板を使うというところで非常に説明させる活動が重視されていた一
方で,子ども達の中には説明に使えるものを十分に持っていない子どもがいたのではない
かということがでてまいりました。つまり,手が止まっている子どもが沢山いて,それは
大きく分けるとわけが分からないで手がつかない子,それから解いてしまってやることが
ないという子がいて果たしてこの子たちにプラスアルファの学びがあったのかということ
について,展開のところで黄色が多く出ています。以上を踏まえた上でまとめのところに
なりますと,ちょっと先生が説明をしすぎて考えを説明するところまであまり上手くいっ
ていなかったのではないかということですとか,あるいはもっとやりたい子たちに問いが
なかったということですとか,先ほど出た3問がばらばらだったために,今日の学びがい
ったいなんだったのか,抑えなくてはならない点はいったいなんだったのかというところ
が今後の課題となるというなところで語られております。
グループB
上から順番に見ていくのですが,教材自体がすごく魅力的で生徒が取り組める課題であ
ったという意見がでました。一番初めに,縦横斜めの和が一緒になるということを丁寧に
押さえていた点がよかったという話になったんですが,その中で惣明先生が「縦はどうな
る」「横はどうなる」と問いかけていましたが,そうではなくて,式で表して,この式は縦
か横かを考えさせるという方がよかったのではないかという意見と,式の読み方で,プラ
スとよむかたすとよむかという,演算記号なのか符号なのかということをもう少ししっか
りしたほうがいいのではないかという意見でした。えー展開の方にはいっていくのですが,
目標が今回論理的にということが書かれていたのですが,論理的に説明するというのがど
ういうものなのかということを子ども達がどれだけイメージできていたかっていうのがあ
って具体的に論理的に説明するというのを示してあげる必要があったのではないかという
意見がでました。子ども達の方で説明させるという場面ですが,先生の言葉の中には評価
も含まれていたり,途中できって,活動が活発になるようにされていたことが,よかった
なという話がでました。説明の中で等式の性質や移項など次につながることを説明される
ということでしたが,最初の生徒が真ん中が-2になると説明した後に,生徒がまだ活動
しているのに黒板の方に等式の性質を利用したものがあったのですがそこがまだ既習事項
ではないので,分からない生徒も沢山いたので,そこを丁寧に押さえていく必要があった
のではないかということを話ました。最後に課題が1つか2つ,1つ目の課題を入れるべ
きか入れないべきかという話になって,この一時間で入れるというのは厳しいのではない
かという意見がでたんですが,このあと2つ目の課題を入れるか入れないかという話にな
って,論理的に説明するということで次につなげる課題として入れるとしたら,今回使っ
た魔法陣の数字を使って考えるという風に指定をされていたんですが,それが果たして一
般化抽象化していくときに,いいのかという意見がでました。
グループC
素材は非常によく,生徒の食いつきもよかったし,ちょっと考えるとすぐには分からな
い,でもじっくり考えるとヒントがでて,解決にいたっていくというという意味で非常に
いい題材であったという話は出ましたが,それに対して本時で付けたい力はいったい何で
あったのか,つまり本時のねらいが何であったかが明確でなかったために,最後のまとめ
までうまく流れていかなかったということで,やはり付けたい力のために授業展開を行っ
ていくべきであろうということが,反省にでました。もし,ねらいを説明する力に焦点化
するのであれば,途中で式が中途半端な形ででてきていたので,文字式の導入のところで
使った方がいいのではないかという案もあったり,代数和であることの意識をもうちょっ
と明確にさせて,式を利用して,説明をさせればねらいに迫る授業展開になったのではな
いかということを話ました。あとは2つ目の問題ですが,これは正の数負の数の領域では
なくてむしろ図形領域に属することになるので,ここの単元で持ってくるには無理がある
のではないかということで1年間通して最後に,課題学習として振り返りの学習として扱
っても面白い題材ではないかということでした。
グループD
議論が盛り上がる非常にいい授業でした。指導案を改善するという観点から話をさせて
もらうと,目標設定を少し変えたほうがいいのではないかということと,魔法陣のルール
って何だったんだろう?小数でもいいのか分数でもいいのか,同じ数を用いてもいいのか
そういうところも絡めていくと,先生の中で目標設定のためにルールをつくる,明確なル
ールを作れば新たな目標ができるのではないかと。途中電子黒板を使って,空欄のところ
に番号が振ってありましたね①②って,あれがすごくグッドで,それを子ども達は文字の
役割を出していて,①+②= … のようにしていたので,それが文字の役割になっていた
ので,最終的にこの授業を展開するときに,数と式で正と負の数のところなんですが,子
ども達の力を考えるとですね,文字式の必要性について知るというところまで思い切って
目標を設定しても,あれを今度 a と b と置くよとか,等式の性質を使っていた生徒もいま
したので,そういう事をやるよということをするとまた,展開が変わっていくのかな,文
字式につなげるというところで,僕らのグループは話をさせていただきました。
グループE
まず一番気になったのは,論理的に考えるというところなんですが,論理的とはどうい
うことなのか,どういう風に捉えるのかが見えなかった。板書で目標を書かれたと思うの
ですが,子どもが2つの目標を子どもがどこまで把握しているのかということが気になっ
て,目標が子どもの中にとどまっていなかったということが気になった。導入課題が本時
の課題へどうつながっていくのかということがあまり見えていなくて,例えば解答を比較
するとか,1つ目は1つわかれば全部分かるというぱっと見えるものであったが,もう1
つは1つずつ考えて暗闇を進んでいくようなそんなイメージに見えて,そのあたりのとこ
ろで,解法であるとか,そのあたりの方法の部分のところの違いが非常にあったので,そ
の差異の部分をつなげる指導があればよかったのではないかという。最後のところの展開
の例としては,こちらが3つの場所を指定して,これは出来るのか出来ないのかというこ
とを議論するとかという感じにかえてみればいいのではないかということ。気になったの
が,3つの課題に対して,次はできるということはわかったとしても,それで全部できる
かということが果たして分かるのかどうかという。次の1手はできるとわかるが,最初の
3つを配置しただけで全部できるのかどうか,なぜそれでわかるのかというのを論理的に
説明するのは非常に難しいかなというところで最後の展開のところはそういう風な議論に
なりました。
(司会)意見を聞いて,新たな意見がある方はいますか?
広島市立温品中学校 原田
康宏 先生
途中からやっと問題の意味が分かったんですが,今回うれしかったのは,子どもの数学
観。できるだけ子どもの数学観を育てるのは中1がいいんですね。文字など算数から数学
へと変化し,子ども達が混乱している様子がとてもうれしくて,いいことを学ぶことがで
きました。今回の課題の中で,縦と横が重なっている。重なるというのは子どもは嫌いで
あり,植木算のようにだまされた経験からいやなものである。もう1つは,答えはかちっ
とはしないので気持ち悪い,さっきのものでも全部が分かりたいけれども,先生はパター
ンを要求している。というところで,全部やる子もいればパターンでする子もいる。だか
ら,途中でだいぶ盛り上がっていたけど,最後にはそれがだいぶ落ちてきて,できたのが,
4人くらいしか上がらない。ですから子ども達の気持ちというところで…。そうなると自
分のやり方で子ども達はいいたがる。1年生のうちから論理的とか筋道たてて…,ここが
最初ということを自分流にさせたら。最初の導入の部分をしっかり,これなかったらでき
るのか。たぶん子ども達は3つはできないと思っている。だから出来ないというのをしっ
かり言わせて,1人2人いやというのを言わせると“がらっ”と変わる。そういうのをつ
かっていくと,たとえ粗末な考えでも,3つの課題から,子ども達が新しい数学観という
ものをつかんでいったのではないかと思います。
広島大学附属東雲中学校 副校長 神原 一之
良く知られる魔法陣という教材をみなさんだったらどうアレンジするのかというところ,
そういったところをしっかりと学んでみる,もし自分がこの教材を使うのであれば,じゃ
ぁどういう風に変化させていくのかというところもぜひ考えていただきたいと思いますし,
今日指導案の流れの検討はしましたが,じゃぁ教材を変えるならどう変えるのかというこ
とを考えて,ぜひ惣明先生の授業の追試をお願いしたいと思っております。こちらが課題
を与えるばかりでなく,子ども達が自分で解決した後にもう1回課題を持つという。今日
の教材も,2つ目入りましたが,入らずに子ども達にちょっと落ち着いて考えさせて,こ
の授業を通して何を思ったか,何を疑問に思ったかとか,追求したいかとかそういったと
ころの余韻を楽しむ時間があったら楽しいかなというように思いました。数学は子ども達
が作っていけるもの。こちらが課題を与えなくても作っていけるものだということを僕は
いつも大事にしたいなという風に考えています。
講話 「 これからの数学教育の課題 ~数学教師の学びとは何か~
広島大学大学院教育学科 岩崎 秀樹 教授
」
時間でいえば、数学教師になるまでの学びというもの数学教師になってからの学びとい
うもの
そして、なる前となった後との連続性というものがあるのか
100 年前の数学教師
の学び、算数教師の学び、と今日の数学教師の学びとは同質なのか、もし同質でないとい
うのならなぜ違うのか、また、同じだとしたら、どこが同じでどうしてそのように同じと
いえるのか、不易と流行の側面から明確にしておかないと数学教師の学びという極めて抽
象的なお題が抽象的なまま一般的なまま過ごしていくという、僕としては課題意識を先生
方へお渡しして、先生方は課題意識をポケットにつめていただき、その課題を先生方に解
いていただけるようなお話ができればと考えております。何か引っかかりがあるようなお
話ができればと思っております。国立教育政策研究所の所長である徳永先生がおっしゃっ
ていることには、教員というのは専門…近頃特に言われていることですが専門性が高けれ
ば高いほど、その専門性を育てる組織、すなわち大学というもの、たとえばその専門性と
いうものを、弁護士や社会と比較されたとき、教師の専門性とはいったい何であるか,と
いうことがしばしば問題になってくる。にもかかわらずその専門性というものを高高度化
しなくてはならないということをしばしば耳にする。教員養成教育に関連する意見として、
大学の教育は現場に役立たない
大学に行かないと必要な知識技能は身につかない、そう
すると教師の学びは現場に行ってはじめて成立するということになるのですが、これは国
際的には冒涜である。大学ができた歴史的な経緯とすれば、法律、医者、弁護士、など専
門のために大学はできた、これがアカデミックの原理です。そしてその中に教員養成がは
いっているのですから、役に立たないというのは国際的にはそうなんですが…、国立教育
研究製作所の所長がそういっているという皮肉な現状があるわけです。そこには、内部的
な問題つまり教師一人一人が抱えている問題、と外部的な問題がある。多くのとりわけ後
期中等教育の教員にはその傾向があるのではないか。後期中等教育の教員とはかつてどう
であったかというと、よき学びであった、つまり成績がよかった、したがってよき学びの
鏡像としてよき教授があるというような安易な信仰があるという、つまり、自分が学んで
きたように教えればよいということです。きわめて長い期間の学びがあるわけですから思
想意識の中にいつしかできてしまって、簡単に払拭できない。しかも数学教師の学びがに
インベントしていけば、インベントしていくほどその傾向が大きくなる。どういうことか
というと学校教育の出口に近ければ近いほど教科主義つまり、専門性が強ければよいほど
ちゃんと教えることができるということ。僕が東雲に赴任してきたとき、君たちは数学さ
えわかっていればいいんだ…と、これが教科主義です。それではうまく教えることはでき
ない、自分の学びを振り返り反省する必要がないと大学教員が言っているということです
から、そういう教員がいま段階の世代としてたくさんいるということも考えられる。あと
で、その人口の分布をお示しします。もう一つは教員をとりまく環境というものが時代に
よってぜんぜん変わっていく、つまり、私がこちらにきたのは 20 年前、30 年前ですがその
時の先生は非常に…していたわけですが、今、教育学研究科の大学の先生の中にはそのよ
うな意識の人はほとんどいない。内容学さえわかっていれば全然問題ないということを言
った途端に、その内容学の先生の質が疑われるわけです。つまりそれはそちらに変わった
ということなのか、あるいはわれわれの社会が教員に対してどのようなことを要請してい
るのかということになろうかと思うのですが、非常に近い、我々にもっとも近い規定であ
る学校教育法第 30 条を見ればわかるように、学校教育を通して何を教師は育てないといけ
ないのか、数学的な知識を教え、数学的な技能が高まることをやってくれという、それだ
けでいいのかという、これは、学校教育法ですから、学校教育執行規則の親規定です。学
校教育執行規則第25条があり学習指導要領の法的根拠です。だから、親の親がこういう
風にしているわけです。もし学校教育を通してあの出口の状態に多くの子どもたちが思考
力・表現力・判断力がついていないということであれば教育そのものが問題もし数学科の
教員がそれに加担しているということであればそれこそ数学科をつぶしてしまうことにな
りかねない,ところが数学科は今までのそういう常識をわかりましたと素知らぬ顔ででき
たというのは,後期中等教育の場合に大学入試の直近であるというそれだけの話です。何
度も大学入試の改革というものをしなさいと叫ばれてきた。大学入試が改革されれば当然,
高校の教育も変わる,高校の教育が変われば中学校の教育も変わる,中学校が変われば小
学校,小学校が変われば幼稚園,幼稚園が変われば親御さんの教育も変わる。それは,高
校でだめだったら中学校の先生のせいだということが言えないということです。そんなこ
とは許さない。つまり,教師一人ひとりがちゃんと責任もてよということです。まさに,
こないだの NHK のニュースを見ると大学入試の改革をしないといけない。さっそく,文科
省の大学改革実行プランをみたんですが,これはほんとにどこまでできるのかということ
なんですが,面白いことに,大学入試がほとんどのことを評価している。そしてそういう
評価を機能分解しないといけない。高校は高校ですべきことをちゃんとしないといけない。
大学入試がやるべきことは,大学への入学を判別するだけであってはならない。しかし、
現状は教科の知識を問うペーパーテストの偏重があったが,これからは志願者の意欲能力,
適性等の多面的総合的な評価となるような入試を作っていかなくてはならないということ。
もし、そういう入試ができるのであれば、それこそ教師をとりまく環境が非常に変わって
くる。つまりどういうことかと言うと、教員の人口、これが平成22年3月31日で、約
30年くらい、25年以上教員をしている人たちが上の方にいるというわけで、10年程
度でこれほどの人が退職されるということです。30%から 40%の数が一挙になくなるわけ
です。それはある面でいえば教師力の継承、つまり、現場で勤めてからの教師力。先ほど
のテーマからいえば数学教師は何を学ぶのかということに関わる,上からいなくなるという
ことです。一方では,それがなくなるからこそ新しいことを教師に期待できるという。つ
まり,教育とはきわめて保守性の高いものですから,いつも上から下へ流れるという構造
であり,上が無くなれば…
今までのように学部で専門的な教科を身につけていればそれで十分だということでなく,
教科主義ではなくて能力主義,つまり能力をつけない限り教師としての身分は保証できま
せんよということを言っているわけです。そうすると今日のような魔方陣の授業の中で正
負の計算ができますよというような目的が適切なのか,筋道を立てるという目標が適切な
のか,100年前であれば計算ができるということは非常に大切であったが,ところが,
もっと違うことを教師は指導すべきということ。例えばそれは考える力であったり態度で
あったりする。考える力とはどういうことなのかあるいは表現力とはどういうことなのか
ということを,この時間にどういう様な展開にするのか,どこに強調点を置くのかという,
何か見えてくるという気がしないではない。非常に短い歴史の展開の中で…を教養しなく
てはならない。…とは何かというと教師が学ばなくてはならないということで,教師にな
る前も教師になってからも学ばなくてはならないという,もっと保守的な理論でなぜ教師
はそこまで高度化をする必要があるのか,これは別に学校教育法に書いてあるか,学習指
導要領にそれらしきことが書いてあるのであって,ここから先は僕の考えでありますが,
なぜそこまで専門性を高めていかなくてはならないのか,何を学ぶ必要があるのかという
ことですが,教育の責務という,これは人口で,毎年更新している人口推移のグラフです。
特に気をつけてもらいたいのは産業革命が始まるころは5億から6億くらい。そこから,
300年200年たつと91億になっている。これだけになるまでに,どれだけ時間を要し
たかというと, 人類が世界にでてきたのが20万年前です。ほぼ20万年かけて人口が5
億6億になったんです。それの1パーセントにも満たない,200年で非常に増えている。
なぜこれだけ増えたのか。それはもちろん産業革命が引き金になったのは間違いないし,
あるいは人口が増えたから産業革命が前に進んでいった。そこに僕は教育の役割を無視す
ることはできないと。産業革命は大量生産 大量消費を可能にした。つまり,農耕を基盤と
して緩やかに人口が増加していたのですが,そこにいわゆる工業ができて,工業は大量生
産,大量消費を進め,非常に大きい商業,物流を可能にした。そのためには農業人口を工
業商業人口にシフトしてかなくてはならない。そのときに何が必要だったかというと,読
み書きそろばん。それを強化するために学校教育,初等教育がどれだけ役に立ったか。そ
れが,教化主義。徹底できる。たとえ,教育が何かなど知らなくったって,読み書きそろ
ばんができれば読み書きそろばんを教えることができる。数学を知っていれば数学を教え
ることができる。識字としてのリテラシーを,聖地化すると学校になったというそれだけ
のことです。最初は国語と算数だけだったかもしれないが,それをどんどんと聖地化して
いくと理科も必要になったし社会も必要になるし,体育も必要になるし音楽も必要になる。
そういう形で学校教育の中身が細分化し,聖地化していったという。そういうことが,経
済にも政治にも非常によい結果を生んだ。日本はそういうようないい結果をもたらした典
型的な場合です。世界規模でいえばこういうようになるのですが,これでは地球はもたな
い。そこでどうなったのかというと,ESD(持続可能な発展のための教育)ということ
になってくる。このSDとは Sustainable Development 人間を支える生態系が有する能力
の範囲内で営みながら,人間の生活の質を向上させること。それをしていかないととんで
もないことになる。で,それを可能にするための education,それを可能にするための
economy でもなくポリシーでもないわけです。それを可能にするのは,education しかな
いわけです。それはどういうことがというと,91億まで突き上げてきたものが,識字あ
るいは教育というものであればそれをコントロールする緩和するものは何かというとそれ
は新しい識字ではないのか。そのための方策が様々な角度から議論されている。その中に,
教師の質というものを考える。教師の質を高めていかねばならない。つまりそれは,もち
ろん,教科主義を無視するのではなく,教科主義だけじゃぁだめだということ。教科とと
もに何を指導していくのか,数学さえ指導すればいい,そうではなくて,それ以外に何を
教師として身につけさせなくてはならないのかということが真剣に問われている。その点
で言えば小学校の先生は教科主義になじんでいないだけに非常に敏感だという。中学校の
教師もやや敏感。鈍感と叫ばれているのは,後期の中等教育。教育とは面白いことに下流
の方へ流れていく。高校でできない,中学校のせいだというように。だからここ(上流)をな
おさなくてはならない。僕は日本数学学会という毎年8月に学会をしています。で御存知
のように,指導要録の観点別評価というのは,最初にくるのが関心意欲態度,最後にくる
のが知識理解。関心意欲型の発表件数を調べたときに,パーセンテージが60パーセント
であった,小学校は。中学校も。しかし,高校は一桁であった。彼らが関心を持っている
のは何度も言いますが,教科主義です。教材研究です。そう考えれば学校教育の出口って
いったい何をしないといけないのか。それは学校教育で言われているわけだし,世界的な
規模でこういうことが言われている。これからどういった力を将来を背負う子ども達につ
けていくのかということを教科を通して真剣に考えていかなくてはならない。完成教育と
してのL2の目標。L2というのは読み書きそろばんのことで,1900年,明治33年
は義務教育がたった4年しかなかったわけで。義務教育はその当時どのくらいの人が就学
していたのかを後で紹介しますが,それを見れば一目瞭然なわけです。それこそ読み書き
そろばんです,そろばんを学校の先生が教えなくてはならない。中学校でも,このように
「計算ニ習熟セシメ」るとあるこれは,世間にでるまでには,子ども達はこういう風にな
っておかねばならないというものがちゃんとあったわけで,そのために先生達は子どもた
ちに寸が惜しまず,早く正確にできるそろばん,あるいは,計算させるということだから,
ドリル,反復ということだから,非常にそのときの教師の専門性というものは非常に低い
ものであった。ところが,100年たつと,特に注目してもらいたいのは,これは,小学
校中学校の総括目標,まず最初に数学的活動,算数的活動というものを置いて,最終的に
態度を育てる。その態度はどういうものですかという終着が違ってるんです。そうすると,
教師の専門性はどちらが大事なんですか,おそらく100年前の先生は何をやったらいい
かわからなかったでしょう。数学的活動っていったい何ですか?われわれだってよく分か
らない。態度ってどういうことですか。総括目標 これが学校教育法施行規則にこれが書い
てある。先生達ちゃんとこれを守ってくれといっている。その結果,思考力・判断力。表
現力・問題を解決する活用能力を高めろといってるわけです。したがって計算力をつける
なんてもんではなくて,こういう能力を子ども達に身に付けさせるということをどうした
らいいのか,これが,教科主義において力がつくのか?つくわけがない。各学校種におけ
る児童・生徒・学生の就学率の変遷を見たら分かるのですが,先ほどの1900年,この
あたりですね,小学校は90をでている,つまり多くの子ども達は学校にいく。義務教育
ですから,行かせなかったら罰を受ける。これが,大学に行くパーセンテージ。この1.
1%,4.1%というのは何かというと…100年後はこうですから,小学校はこれ以上
増えるわけがない。中学校高校も90をこえ,高校は教育の無償化というように言われて
いるわけです。大学はまだ伸びる余地がある。するとどういう問題があるかというと,大
学に対しても,高等教育としてちゃんとしてくれやといっているわけです。高等学校も様々
な子ども達,様々なニーズが着ているわけです。子ども達をどういうようにすれば指導で
きるのかという問題なのです。そういう子ども達が来るわけですから,中学校の先生達何
とかしてくれということなんです。歩数が全然違う。ここでは働いていた先生とここで働
いていた先生とは全然違うわけですから。そういう時代の流れなんです。学校教育を経て
出口でどういう力を身につけさせるのか,それをもう少し詳しくするとですね,ESDと
数学的リテラシー,つまり,地球が維持するようにどういうように教育すればいいのかE
SDの視点に立った学習指導で重視する能力・態度には,①批判的に考える力②未来像を
予測して計画する力③多面的,総合的に考える力④コミュニケーションを行う力⑤他者と
協力する態度⑥つながりを重視する態度⑦すすんで参加する態度という風に書いてあり,
こちらの青字で書いてあるのは,PISA型の未来の市民として身につけるべき力として,
3つのコンピテンス,
「相互作用的に道具を用いる力」
「異質な集団で交渉する力」これは,
ヨーロッパで言えば様々な民族がいるわけです。「自律的に活動する力」。でPISAが数
学的なリテラシーとか,読解力とか科学的なリテラシーとか問題解決能力で調査した力と
いうのはこの「相互作用的に道具を用いる力」の部分です。こういう力。そうすると両者
の間には押し合いなどがあり,これに学校教育の目的を重ねていくと,どういう像がある
いはどういう子ども達の能力がイメージできるか,そしてその能力を覚醒するのは誰か学
校教育全体で,そして学校教育の先生方はどういうふうにそれを実現させるために教科指
導を開発するのか展開するのか,ということになるのです。もしそれがなかったら地球が
持たないということ,あるいは市民として適切なことができないということそういうこと
になるわけです。逆に言えばそういう力をつけるためには非常に教育の教師としての力が
期待されているということ。100年前の96.5%が初等教育で0.4%が高等教育で,
4.2%が中等教育で,というそんなことじゃ済まない。そういう時代じゃない。そうい
う時代であれば教科指導で十分なんだ。もうもはや教科主義だけでなく能力主義であるこ
とを想定し,能力とはいったい何であるかということを十分承知した上で教育に先生方1
人1人が関わらなくてはならない。実際ESDなんて教科はないわけだからESDという
教科を全ての教科で請け負わなくてはならないんだということなわけです。どういうふう
にここに示されている力を数学でははぐくむのか,そしてそれを教師はどういう風にして
学ばなくてはならないのか,そういう非常に困難な時代に直面している。誰かがやってく
れるそれはそれでかまわないかもしれない。ただあれですね,団塊の世代がすっぽり抜け
たとき,おそらくこういう力を先生方一人一人に期待しますよということ。われわれ一人
一人,より若い教師に期待がかかっているというのは,明らかであると考えられる。まと
めて言うと,ESDというのはわれわれの未来を支えるものなんですが,これは世界規模
でひろがっている。だから,小さな音で皆さんの耳へは届いているかもしれない。その小
さな音がどんどんと大きくなっていく。そしてESDをより具体化するというのが,新し
いリテラシー。PISAが海の向こうの他人ごとだ,そんなことは言ってられない。PI
SAの精神やPISA型のモデルとかというものを,教師としてちゃんと知る必要がある。
その上で学習指導要領,数学的な活動を入り口として態度を育てるというプロセスをどう
いうように教師としてつなげていくのか,そのためにはどういうように教材をつくり上げ
ていくのか。それが,おそらく教師の専門性。高度に専門家された力だ。そのための制度
的なバックアップ,あるいはルール,それを具体化させるのは先生方お1人お1人。以上
です。
~
質疑応答
~
原田先生(広島市立温品中学校):
20年くらい前ですか,大学生が分数ができないということがあった。最近の数学教育
というのは 中学校では,子ども達の予想される反応に応える 10年後を担う,若手の教
員を育てるために,月に1回の勉強会を開いている。そこでは,ベテランの先生方の実践
発表,2つ目に若手の先生の悩み,3つ目に研修 例えば,内接する四角形の2つの内角の
和が180度になることを証明するというものとか,線分上に点をとって,いろいろな問
題を作れといったものなど いわゆる学校の中でよく使ういろいろなものを解いてみたり
作ってみたりした,ベテランの先生に見てもらうというものですけども,案外問題を理解
している先生方がギャップで解けないという場合があるけれども,2,3年やっても解け
ないという…。学校というのは多岐にわたってあり,数学をいつ勉強するのかというくら
い学校現場は忙しい。そういう中でたとえ大きい中学校で5,6人同じ専門の先生がいた
としても,なかなか数学の話をする機会があるのかという,そいういう意味でも他校で話
をする機会ができれば,非常に有効であり必要であると,その中でも一番大事なことは子
ども達の反応を誤答も含めてどれだけ予想できるか,それに対してどれだけ反応できるか
ということが非常に心配なんです。だから,指導案にしても,問いに対してどれだけ子ど
も達の反応がかけるかということなんです。
岩崎先生:
確かに,経験を積まないと分からないことなんですが,それを感受することができる力を
準備としてちゃんと培っておくかという,先生がおっしゃられるように,ある程度経験を
積んでいかなくては培えないですが,その経験が積めるという素地を大学のシステムとし
てどのように指導できるかということだね,これは…
原田先生:
ある程度経験してからでないと身につかないものと,系統的に教員を育てるルールで,5
年かかることが3年ですむよというものとあるんですが,われわれがやらなくてはならな
いのは,経験で積み上げるというところの教科としての,これをやっておけば将来に…と
いうところの共学が欲しいと考えているんです。そこが位置版ある意味で教科の積み上げ
であり,子ども達の数学観から求められる,教師からの数学観である。それが,授業の中
である程度動くかという枠組み,それを実際に先生達の日々の生活の中でできる教材研究。
つまり別の機会でなくて,先生達の直接的な生活の中で意識していれば高度な専門性や指
導力がつくそういうことを考えています。のちに特別なことをやるというのは…,自分達
の予習の中にそういうようなことがあれば非常に効率的なことができるかと…。
岩崎先生:
蓄積するためには課題意識をもたねばならない。その課題意識に応える能力を,いわゆる
卒業する前にちゃんと培っているかということで,その部分がどんどんと厚くなっていっ
ていると考えている。今,各大学がその大学のブランドの教師力ということで,広島大学
ではスタンダード1からスタンダード8まで,先生がおっしゃるように,学習者の応答に
対する感受性をどのように高めていくのかということですね,1つのレベル化を設定し,
卒業するときに学生がどのレベルにあるかということを認証した上で出すということにな
っているのですが。それは評価としてはいいかもしれないが,大学の授業レベルでどの程
度押さえていくのかというのが,実際教職員実践研修でそのあたりを反省してフィードバ
ックして,こういう風にしていかなくてはならない。しばらく時間がかかると思う。ただ,
大学としての制度設計が,原田さんが考えているような課題を大学教育と組み合わせてい
かないといけないという。ただし,取組みをして10年くらい後の成果を,たとえばうま
くいくかという懸案を,学生が1年からプロフィールを作り,電子データの中に学びの後
を積み上げていくということをやっているわけです。それは,諸外国のあるシステムから
学んでいるわけですが,実はその外国はめんどくさいから止めてしまっているというよう
なこともあるわけです。それを管理する大学院側の教員の労働,学生の方もそこまででき
るかわからない。確かに,理想では上手いこといくはずだ,現実と理想との間の干渉のな
かで,この10年間どういうふうにそれが変わっていくのか。大学でもそういった制度改
革をした上で,国からの要請に応えるという姿勢を示さない限り,大学そのものが危ない
わけです。教育とは未来への投資ですから,その投資を円滑にできるような方策が常に問
われている。常に問われるということはどんどんわれわれの首を絞めていっている。つま
り,大学のレベルでも先生方でもそういうふうになっていくのではないかな…。だから,
そのあたりが非常に難しいといえば難しいですね。
原田先生:
ある先生が1年生に1点を通る直線は何本引けますかと問うわけです。すると子どもは3
60本と応えた。子どもが言っていることを認識してやっていけば,子ども達の認識は変
わっていく。子どもの言葉の中には,子ども達の持っている既存の算数があり,数学と出
会うことで数学は深い,今日のでいえば,少なくてもすむんだという,そういう数学のよ
さ 子ども達がもっている意見,本当の気持ちを返していく,または,こういうことがある
というように,新しい発問を用意するということが数学教師の一番の質量であると思いま
す。
岩崎先生:
それは数学教授研究という場所から改めて捉えられる。重点的に
しなくてはならないこ
とは2つあると思う。1つは小学校と中学校をつなぐ部分です。どういうようにしたら小
学校から上に上げて,中学校からはつまみ上げることができる,それができない限りは,
小6が中1になる問題では解決できない。それに対する小学校教師の算数教育に対する堅
信,あるいは知識,技術というものをわれわれは系統的に研究すべき。もう1つは中学校
のことを…。2つまとめれば接続とか連携という。なぜそんなことを考えなくてはならな
いのかというと,かつて義務教育というのは9年間ですから,6たす3のたすのところだ
け考えればいいんですが,今は違う。高校教育無償化が入っているわけだから,10年間
トータルで考えなくてはならない。その隙間をどういうように埋めていくのか。あるいは
段差としてどういうように認識していくのか。その段差を子ども達がどういうようにして
スキップできるようにするのか。教師は滑らかにすればいいというのは大間違いで,段差
は段差でいかなくてはならない,それをどういうようにして子ども自身がスキップする,
条件,あるいは状況を作っていく。どの教材が適切なのか,何が,段差なり隙間になるの
か,ということですね。
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