お客様の安全のために

お客様の安全のために
1
安全に関する設備投資
1. 平成 24 年度の安全に関する設備投資（実績）・・・２８億円
平成 24 年度は 28 億円の安全に関する設備投資を実施しました。
ホーム転落防止工事 （内方線付き点状ブロックの設置）
視覚に障がいのある方に、ホームの内側（安全な方向）をお知
らせするもので、平成 24 年度は 11 駅に設置しました。
内方線
11000 系車両１編成新造
主要機器のバックアップ機能を装備し、ユ
ニバーサルデザインとバリアフリー化に対応
した高性能電車 11000 系車両を10 両新造
しました。また、この編成より車内照明をＬＥ
Ｄ化し、より環境に優しい車両となっています。
今まで屋外にあった変電設備を更新し、密閉することにより、安全性の
向上とメンテナンスの軽減を図りました。これによりすべての変電所の密閉
化が完了しました。
2. 平成 25 年度の安全に関する設備投資（計画）・・・27億円
平成 25 年度は 27 億円の設備投資を行い、さらなる安全性の向上を図ります。
信号機のＬＥＤ化
視認性の向上とメンテナンスの軽減を図ります。
踏切監視カメラ新設
踏切における安全度向上および踏切事故の防
止を図ります。
14
安全への取組
かしわ台変電所密閉化
2
ホームの安全対策
■ ホームからの転落を防止するための取り組み
可動式ホームドアの設置については、現在もさまざまな課題が残されているため継続して検討していきます。
また、内方線付きＪ
ＩＳ規格対応の点状ブロックの整備については、一日あたり平均乗降人員１０万人以上の駅（横
浜・大和・海老名）を優先的に整備するとともに、それ以外の駅につきましても内方線ブロックの設置を推進し
ていきます。
列車非常停止ボタン
お 客 様 がホ ームから転 落
するなどの 事 態 が 発 生し
た 場 合 に、お 客 様 また は
係 員 がボタンを 操 作 する
ことで、駅 係 員 や 付 近 を
走 行 中 の 列 車 の 乗 務 員に
異 常 を 知らせ、列 車 を 緊
急停車させます。
スレッドライン
床 面に埋 設した 赤 色 灯 の 点 滅で、
列車の接近および出発時に注意を
促します。（横 浜 駅・湘 南 台 駅 に
設置。）
駅事務室連絡用インターホン
ホーム上で不 審物を発見した場合や 気分が
すぐれない時などに、ホーム上のお客様と駅
係員が連絡を取り合うことで、迅速な対応を
可能にします。
ホーム下退避スペース
ホームから転 落した 場 合
に、ホーム下 へ 退 避 する
ためのスペースです。
ホームステップ
安全への取組
ホームから転落した場合に、ホー
ム へ 上 がりや すくす る た め の ス
テップです。
3
施設・車両の安全対策
1. 自動列車停止装置の更新
相鉄では、列車が制限速度を超えた場合に、
自動的に列車を減速または停止させる自動列
車停止装置（ＡＴＳ）を設置していますが、
より安
全なＡＴＳ−Ｐ形へ更新します。
2. 難燃性素材の使用
列車火災発生時の被害の拡大を防止するため、列車の座席や床等に燃え
にくい材料（難燃性素材）を使用しています。
3. 非常ハシゴの設置
事故等により、駅間でやむを得ずにお客様に降車していただく場合に備え
て、
「手すり付き非常ハシゴ」を車両の床下等に設置しています。
15
4
踏切の安全対策
自動車が通行する踏切には、自動障害物検知装置を設置しています。
また、運転士に踏切内の異常を知らせる踏切非常ボタンを、平成 21 年度に全踏切へ設置完了しました。
この自動障害物検知装置と踏切非常ボタンにより、踏切事故の未然防止に努めています。
全方向
踏切警報灯
青色LED照明
360 度 ど の 角 度
からも点滅が確認
できます。
自殺防止のため、
気 持 ちを 落 ち 着
かせる効 果があ
ると さ れ る 青 色
の 照 明 を 設 置し
ています。
自動障害物検知装置
踏切非常ボタン
踏 切 内 で 立 ち往 生している
自動 車 等 の 障 害 物を 検 知し
ます。
非 常 時 に 押 すと、運 転 士
に異常を知らせます。
相模鉄道本線（星川駅∼天王町駅）連続立体交差事業
この事業は、鉄道を高架化することにより、地域交通の円滑化および地域の一体化による生活環境の向上や踏
切事故の解消を図る、横浜市の都市計画事業です。
これにより、事業区間内 9 箇所の踏切が除却され、そのうち 7 箇所が立体交差化（2 箇所は廃止）されます。
道路交差部橋桁の施工状況
① 現況
星川駅部の施工状況
②下り線・高架化切替
③上り線・高架化切替
新・上り線
新・下り線
新・上り線
新・下り線
新・下り線
仮・上り線
仮・上り線
仮・下り線
仮・上り線
仮・下り線
今後のスケジュール
16
④完成
安全への取組
5
6
地震に対する安全対策
■ 早期地震通報システム
気象庁が発信する「緊急地震速報」※を受信し、相鉄線沿線で震度４以上の揺れが予想される場合に、列車無線
を通じて全列車の乗務員に対して警報音を出し、走行中の列車を停止させて被害の軽減を図るシステムです。
この警報は、全駅に設置されている「列車無線モニター」で駅係員も聞くことができるので、より迅速で適切な
対応をすることができます。
また、
「早期地震通報システム」の情報を全駅のエレベーターに配信し、エレベーターがこの情報を受信すると
自動的に最寄り階に停止してドアを開き、お客様の閉じ込め防止を図る「早期地震エレベーター停止システム」
も導入しています。
※「緊急地震速報」には、震源が近い場合に情報の提供が間に合わないなどの限界があります。
地震発生から発報までのながれ
早期地震通報システム
P波
震源
( 初動 )
S波
安全への取組
( 主要動 )
地震計
気象庁
配信会社
早期地震通報システム ( 運輸司令所 )
「早期地震通報システム」で受信・計算
当社線のどこか１区間でも震度４以上の地震が予想される場合、
列車無線へ自動的に発報する。
また全駅のエレベーターを最寄り階に自動的に停止させる。
列車
エレベーター
列車無線を通じて全列車の乗務員に対
して警報音を出して列車を停止させる。
17
最寄り階に停止し、
閉じ込めを防止する。
■ 地震発生時の取扱い
当社では地震対策として、沿線 6 ヵ所に地震計を設置しています。
これにより、全線を 6 ヵ所の観測区域に分
割して沿線の震度情報を得られるため、点検区間を細分化 ( 約 5Km に 1 ヵ所の割合 ) でき、運転再開までの時
間短縮に努めています。
また、東日本大震災を受けて基準を見直し、お客様および係員の安全確保と運転の早期
再開を図っています。
地震が発生した場合の取扱い
震度３
以下の場合
平常運転
列車無線を通じて、全列車の乗務員に対して警報音と音声を自動送信し、
全列車が停止
震度 4
の場合
5612㧋
観測区域内 25Km/h 以下の注意運転
異常が無い場合は平常運転に復帰
震度 5 弱
の場合
観測区域内の点検
駅間に停止中の列車は、最寄り駅
まで 15km/h 以下の速度で移動
移動できない場合
観測区域内に異常が無い場合は
25Km/h 以下の注意運転
全施設の点検を終了し、異常が
無い場合は平常運転に復帰
お客様の避難誘導
ᵈᗧㆇォ
列車無線を通じて、全列車の乗務員に対して警報音と音声を自動送信し、
全列車が停止
震度 5 強
駅間に停止している列車の
お客様の避難誘導
観測区域内の点検
駅間点検を行い異常がない場合は
最寄り駅まで 15km/h 以下の速度で移勤
以上の場合
観測区域内に異常がない場合は 25km/h 以下の注意運転
全施設の点検を終了し、異常がない場合は平常運転に復帰
18
安全への取組
列車無線を通じて、全列車の乗務員に対して警報音と音声を自動送信し、
全列車が停止
7
鉄道テロ対策
鉄道テロ防止のため、国土交通省や警察・消防などの関係機関と連携し、
テロ対策を実施しています。
1. テロ対策訓練の実施
平成２５年５月１４日に、かしわ台駅において、神奈川県警察本部協力のもとテロ対策訓練を実施しました。
この訓練は、列車内で不審物を発見した場合に、お客様と係員の安全確保および、被害の未然防止と拡大防止
を図ることを目的に行ったものです。
当日は、社員約９０名が参加し、初動対応訓練や通報訓練および避難誘導訓練を行いました。
また、訓練終了後には神奈川県警察本部による講話を開催し、社員のテロに対する意識の高揚を図りました。
テロ対策訓練の様子
安全への取組
神奈川県警察本部による講話の様子
2. 目に見えるテロ対策
鉄道テロ防止のため駅係員や乗務員による駅構内、列車内の巡回を強化しているほか、犯罪抑止を目的とし
て、ホームや改礼口、自動券売機付近などに全線で 561台の録画機能付き防犯カメラを設置しています。
また、
駅の構内放送や車内放送、駅に設置されている電光掲示盤などで、不審者・不審物の発見・通報について日常
的にお客様のご協力をお願いしています。
さらに、駅構内に勤務する鉄道係員以外の相鉄グループ社員や、駅をはじめとする鉄道施設内で作業する協力
s against te
orce
rro
gf
r
in
m
is
Joi
n
会社の方々に対して、
「テロ防止協力者ワッペン」の着用をお願いしています。
私達もテロ防止に
協力しています
テロ防止協力者ワッペン
防犯カメラ
19