...

民間航空機搭載用ソフトウェア開発で国内初のFAA認証取得審査に合格

by user

on
Category: Documents
17

views

Report

Comments

Transcript

民間航空機搭載用ソフトウェア開発で国内初のFAA認証取得審査に合格
各
位
2011年 8月
5日
井 住友精密工業株式会社
〒660-0891 尼崎市扶桑町1番10号
TEL:06-6482-8811
http://www.spp.co.jp/
民間航空機搭載用ソフトウェア開発で国内初のFAA認証取得審査に合格
住友精密工業株式会社(兵庫県尼崎市
社長:神永
晉)は、民間航空機用ステアリング・
コントローラの開発を通して、航空機装備品メーカーとして日本で初めて DAL レベル(※)をB
とするソフトウェアプロセスについて、米国連邦航空局(Federal Aviation Administration:FAA)
の代理人(Designated Engineering Representative:DER)の審査に合格しました。
米国で飛行する民間航空機のコントローラに搭載するソフトウェアを開発する場合、品質向
上 の 為 に 、 開 発 の 初 期 段 階 か ら FAA が 採 用 し て い る ガ イ ド ラ イ ン ( Radio Technical
Commission for Aeronautics (RTCA)
:米国航空無線技術委員会が定めた DO-178B と呼ばれる
ガイドライン)に従って開発することが義務付けられています。
このガイドラインは、全体の開発プロセスが大きく4つのステージ(Stage of Involvement:
SOI)に分類され、それぞれ SOI#1 から SOI#4 と呼ばれており、各ステージの概略は次の通
りとなっています。
SOI#1:5種類の開発計画書と 3 種類の作業標準書類及び、社内の開発体制の審査
SOI#2:要求仕様を細分化した詳細仕様書及びプログラムコード内容の審査
SOI#3:検証方法及び検証結果の審査
SOI#4:最終的に全体の開発プロセスとして問題ないかどうかの審査
また、このガイドラインでは、1つ1つの開発作業に対して、品質保証部門のメンバーを含
めた開発関係者で審査を実施しながら作業を進める必要があり、その審査結果は全て記録保管
することも義務付けられている為、膨大な作業記録を残すことになりますが、開発経緯がすべ
て保管され、また開発者個人の思いこみや設計ミスを排除することが可能となります。
この認証取得作業に合格することがソフトウェア搭載機器を民間航空機向けに開発するた
めの必須条件となりますが、新たな開発体制の整備や膨大な作業が参入障壁となり、これまで
日本の航空機装備品メーカーはソフトウェア搭載機器の開発に関しては断念してきました。
この参入障壁を打破すべく、当社は2007年4月から1年をかけて認証作業に関する調
査・準備を行い、2008年4月からソフトウェア開発及び認証取得作業を開始し、2011
年3月25日に最終ステージである SOI#4 に合格することができました。
住友精密工業では、今回のソフトウェア開発経験を基に、民間航空機脚の制御システム開発
の受注活動を積極的に行うとともに、日本国内における航空機関連メーカーのソフトウェア開
発支援ビジネスについても展開して行きます。
※
DAL(Development Assurance Level:開発保証レベル)とは、ソフトウェアを搭載した
システムで異常が発生した場合に、どのような影響を及ぼす可能性があるかを5段階にレ
ベル分けしたものであり、レベルBは、レベルA「機体が破壊するクラス」に続く影響度
である「人命に影響を与えるクラス」とされています。
本件に関するお問い合わせ先
総務人事部総務グループ長
中本 圭一 TEL:06-6489-5829
以
上
Fly UP