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機関誌第13号 - 社会福祉法人あだちの里

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機関誌第13号 - 社会福祉法人あだちの里
機関誌 第13号
発行者:社会福祉法人あだちの里
あだちの里地域生活支援センター
発行日:平成28年12月12日
段々と寒さが身に沁みるようになってきました。今年もあと僅かですね。皆さんにとってはどんな一年だったでしょうか?
仕事をしていても、時間が過ぎるのはあっという間です。バタバタと時間だけが過ぎ、「自分は一体何をしてきたのだろう?」と考えてしまいがちで
す。しかし、振り返ると色々な事があり、その中で形になった事も沢山あるはず。前ばかり見ずに後ろを振り返ることは、年末にこそできる作業では
ないかと思います。
私は大谷田グループホームの担当になって 3 年目になります。地域移行に向けての訓練プログラムを提供し、グループホームや単身の生活に移行し
ていった方を見送ってきました。送り出してしまうとその方と顔を合わせる機会は減ってしまいます。しかし、頑張っている報告を聞くと嬉しくなり、
自分がやってきたことが役に立ったのだと実感することができます。
大谷田グループホームを出て結婚されたカップルがいます。お付き合いを巡っては色々な立場の方から色々な意見が出ました。
「心配」が先行して
しまい、どうしても保守的な考えに傾いてしまいそうになります。しかし、このカップルは自分たちの思いを強く持ち、信念を貫きました。その勢い
とパワーには驚かされ、支援している私たちは「認めざるを得ない」という気持ちにさせられたように思います。
退寮後 1 ヶ月ほど経ってお二人に会う事ができました。そこに居たふたりは幸せで楽しそうな“新婚さん”でした。お金のやりくりをしながら、ご
飯も自分たちで作り、忙しくしながらも楽しくやっているそうです。今は食器棚をどこに置くか迷っているそうで、それを話し合っている二人は微笑
ましかったです。できれば、この幸せがずっと続くように…そう思いました。
お二人を見ていて、支援の在り方を改めて考えさせられました。ご本人達がこれほど強い方たちでなければ、結婚の話はなくなっていたかもしれな
い…。しかもそれはお二人を取り巻く支援者の意思によって…。ご利用者の自己実現をどこまでサポートしていくことができるか?これからも私たち
に突き付けられるテーマとなりそうです。お二人の幸せをお祈りいたします。そして、これは私にとっても今年の思い出深い出来事になりました。
足立区大谷田グループホーム
サービス管理責任者
星野賢一
グループホームで生活していくには、沢山の問題があります。その問題を一つひとつ、ご利用者と支援者で話をしていきながら問題を解決してい
くことが充実した生活を送る為には必要になります。
今回、第2・3ホームの支援の取り組みとしてご利用者・支援者がみんなで話し合って決めた対応をご紹介させていただきます。
みんなが納得できる支援をみんなで考える!!
地域生活支援センターの支援員は、ご利用者が日中活動先から帰寮してくる夕方から寮へ訪問し、必要な支援を行ないます。支援内容は、ご利用
者に合わせ、入浴支援や居室清掃、相談支援など様々です。その訪問支援の内容に関し、なのはな寮から支援者に対し不満が出ました。その内容に
関してどのようにするか…「当事者の意見を聞かないと答えはでない!!」ということで、ご利用者・支援者で話し合い、対応を決めていきました。
訪問支援の内容は?
なのはな寮では、週に2回の訪問支援があります。入浴支援、居室清掃など必要な支援は決まっていましたが、曜日や細かい時間などが決まって
いませんでした。そのため、
「一人の人への支援時間が長く、自分の支援をしてくれない」
「自分に対する支援がいつあるのか、見通しがつかず不安
になる」という意見がでました。その意見に関し、自治会で提示した所…多少の違いはありましたが、数名から「もっと支援内容を分かりやすくし
てほしい!!」というご意見があったため、どのようにしたらいいのか、みんなで話し合いました。
どのような対応を取ったか?
ご利用者からの「時間で支援する人や内容が決まっていると分かりやすい」という
意見を取り入れ、訪問時間の時間割を作成しました。時間割を作成するに当たり、ご
利用者から「自分に対してどのような支援をしてほしいか」という意見も聞き、どこ
まで世話人が日々の生活の中で支援を行ない、支援員の訪問支援時には何を支援するか、
など具体的に話をしました。時間割には支援内容も明記し、ご利用者がより分かりやすい
内容のものを作成しました。
時間割を作った結果…
時間割はなのはな寮のリビングに掲示しました。その結果、支援内容や時間が明確に
なり、ご利用者の不安が軽減しました。予定通りにはいかないこともありますが、そこ
は「みんないろいろあるよね」と優しくご理解してくれます。今回は、
「見通しがつかな
い事が不安なんだ!」とご利用者が声を上げて下さったことで、支援者も自分たちの支援
に問題があったことに気付き、どのようにしたらいいか皆で考え納得した方法を作り上げることが出来ました!
グループホームでは、今まで一緒に暮らしたことのない方と生活を共にします。集団生活をすることは自分の意見を言えなくなる事もあり、スト
レスの原因になってしまう事も有ります。しかし、話し合いの場を持ち、皆の意見を聞き、より良い方法を皆で考えることで、ストレスを軽減する
ことができます。皆で出した答えだからこそ、納得もできると考えます。自分が自分の生活に納得することは、充実した生活に繋がっていくのでは
ないでしょうか。また、第2・3ホームでは、今回の時間割の様に「目で見える形を作る」ことが大切だと考えています。複数の方が生活する場で
あるからこそ、入浴や食事に要する時間など細かいルールが必要となります。しかし、言葉だけで理解することは難しく、分からないからイライラ
してしまいます。個人ごとのスケジュールや今後のイベントなどを分かりやすい場所に掲示することで、ご利用者の不安を軽減し、充実した生活を
送れるようになると思います。
ご利用者の生活が充実したものになるよう、今後も必要な支援を考えていきたいと思います。
第2ホーム サービス管理責任者 入原瑠理子
豪華な料理に舌鼓
12 月 3 日(土)17:00 から誕
生日会兼忘年会をレストラン
「夢庵」で行いました。今回は
1名のご利用者がお誕生日を迎
え、職員総出でお祝いしました。
つくし寮ではご利用者の障が
いの特性を考えると、サークル
活動や忘年会といった大人数で
の行事よりも、個人まりとした
環境が多いです。
その為、今年度から開始した
近い地区同士の事業所連携のメ
リットを生かし、つくし寮独自
の誕生会兼忘年会を企画しまし
た。小規模化する事で、安心し
て楽しく賑えました!
第2,3ホーム
支援員
周藤太郎
グループホームで生活しているご利用者は、どんなところで働いているの?
現在、あだちの里グループホームを利用されている方は、116名になります。
その内、約2割の方が一般就労をされ、その他多くの方が福祉就労をされています。
一般就労されている方の仕事は、清掃関係、食品関係、ピッキングなど様々です。
皆さん仕事をする中で、様々な不安や悩みを抱えながら、一生懸命仕事に励んでいます。
我々職員は、就労先や通所先と連携を取りながら、生活の中でご利用者の仕事面を支えています。
下記記事で、一般就労されているご利用者にインタビューをしましたので、ご紹介させていただきます。
第5ホーム
☆
サービス管理責任者
☆
編 集 後 記
今回は、カサブランカの伊部昌哉さんに、お仕事についてインタビューしました。
Q.お仕事の内容を教えて下さい。
A. 証券会社の管理課に勤めて 6 年になります。主な業務は、伝票の
ハンコ押し、書類の印刷、お客様に送る郵便物の封筒作りなどです。
Q.お仕事をする中で「大変だったこと」を教えて下さい。
A.納品されたパンフレットをしまう仕事があるのですが、たくさん
あるパンフレットの種類と場所を覚えることが大変でした。社員の方に
分からない時は聞くようにして、今は任されるまでになりました。
Q.お仕事をする中で、「良かったこと」を教えて下さい。
A.仲の良い後輩が出来たことです。その後輩と休憩時間や仕事終わりに
話をすることがとても楽しいです。もうひとつは、課長に「頑張っているね。」
と言ってもらえたことです。期待してもらえたことは、とても嬉しかったですし
これからも頑張ろうと思えました。
Q.今後の目標を教えて下さい。
A.一つ目は、これからも長く仕事を続けていくことです。二つ目は、苦手なパソコン入力を
頑張りたいです。まずは文字入力を少しでも任されるようになりたいです。
第4ホーム
石原信之
支援員 布施雛子
あちこちのツリーが目を
楽しませてくれる季節にな
りました。皆様いかがお過
ごしでしょうか?
我が家でもクリスマスツ
リーを飾り、サンタが来る
事を待ち望んでいます!
さて、今月号は第2、3
ホームのご利用者支援につ
いて掲載させていただきま
した。グループホームなら
ではの支援が伝われば幸い
です。
ご覧いただき、ありがと
うございました。次号も乞
うご期待!
第1ホーム 支援員 武田泰尚
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