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基調講演 当日配布資料.

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基調講演 当日配布資料.
公共施設の現状
と整備の進め⽅
前橋⼯科⼤学 堤洋樹
本講演のテーマ
1. 公共施設の現状
2. 施設管理(FM)の役割
3. FMを進める具体的⼿法
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1. 公共施設の現状
ハコモノは時限爆弾?
施設(ハコモノ)は決して
「時限爆弾」ではない
しかし⾃治体の「施設管理」
の現状は問題が多い
では、どこが問題なのか︖
具体的な対応は︖
週刊ダイヤモンド2013/03/02
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⾃治体が持つ施設量の⽐較
※全国1742⾃治体
で⽐較→基準
各⾃治体が保有する公共
施設の延床⾯積を⼈⼝で
割った値はほぼ直線上に
→3.2m2/⼈
※会津若松3.8m2/⼈
※H23総務省「公共施設状況調経年⽐較表」「国勢調査」を基に作成
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会津若松市の状況把握
※H23総務省「公共施設状況調経年⽐較表」「国勢調査」を基に作成
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[参考]浜松市(上)⻑崎市(下)
各⾃治体で状況が
異なるため、単に全
国や県内と⽐較す
るだけでは不⼗分
しかし状況の客観
的な把握・具体的
な対応の検討は、
状況を⽐較すること
から始める必要あり
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⼈⼝減少→施設管理費は︖
(出典)総務省「国勢調査」及び「⼈⼝推計」、国⽴社会保障・⼈⼝問題研究所「⽇本の将来推計⼈⼝
(平成24年1⽉推計):出⽣中位・死亡中位推計」(各年10⽉1⽇現在⼈⼝)、厚⽣労働省「⼈⼝動態統計」
→税収の減少等により施設管理費は間違いなく削減へ
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施設管理の役割
施設がもし「時限爆弾」であれば
施設を減らす(総量削減)ことに特化すべきである
しかし施設を減らすことが⾃治体の⽬的ではない
「公共サービスを提供すること」が⽬的では?
施設の状況だけでなく、公共サービスの視点から
施設整備そして管理を進めることが求められている
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2. 施設管理(FM)の役割
これからの施設管理(FM)とは?
• 施設管理→Facility Management
企業・団体等が保有⼜は使⽤する全施設資産
及びそれらの利⽤環境を経営戦略的視点から
総合的かつ統括的に企画、管理、活⽤する経営活動
公益社団法⼈ ⽇本ファシリティマネジメント協会(JFMA) の定義
◎FMのポイント
施設を利⽤・使⽤する「ひと」のためのFM
→⼀般的な営繕・維持管理の枠を超えた業務
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FMに求められる視点
(公共)施設=(公共)サービス拠点
公共施設は公共サービスを提供する拠点であり
単に施設を提供することが⽬的ではない
→建築の専⾨技術・担当者だけの問題ではない
◎FMのポイント
公共サービスから公共施設を考える
→求められているのは「施設」ではなく「サービス」
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公共施設にFMは馴染むのか?
FMの相⼿を知る︓⼀般的な資産や⺠間との違い
• 動かせない(=不動産)
• (投資・運⽤する)⾦額が⼤きい
• ⻑期間の利⽤・使⽤が前提
• 個⼈・企業の所有物ではない
• 利益を追求することが⽬的ではない
※建物の機能から⾒れば公共も⺠間もない
→⺠間施設同様に経営的視点が求められる
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公共施設に対する声(=要求)
・○○のために必要
・この施設使ったことない
必要性
・この施設使いにくい
・寒い・熱い・古い
効率性
・あまり⼈がいない
・⼤きすぎて使いづらい
FM
継続性
機性
・あと何年使えるの︖
・災害時の対応は︖
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要求への対応とバランス
・費⽤対効果の向上
・財政負担の軽減
※客観的な評価が可能
効率性
コスト
公共FM
必要性
機能性
継続性
サービス
品質
運⽤
・品質の向上・充⾜
・⼿間と時間の削減
※施設以外も活⽤
・施設機能の整備
・⽴地・配置・環境整備
※利⽤・使⽤の両⾯
・維持保全業務の充実
・緊急・災害時の対応
※管理体制の確⽴
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3. FMを進める具体的⼿法
感覚や主観に頼らないFM
施設情報を⽤いて状況を客観的に把握
⽐較対象との差異を認識する
→その差異が⽣じる理由を把握する
→その理由が不具合であれば改善する
※情報を「⽐較」するためには「分類」を揃える必要あり
◎FMのポイント
情報分析→施設整備⽅針の決定
※適切な「分類」で「⽐較」すれば問題が明らかになる
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FMの効果は「数値」で評価
施設の状態を数値に置き換える
• 耐震性能→建設年、耐震指標(Is値)
• ⽼朽化の程度→経過年数、資産価値
• 利便性→施設までの距離、時間、交通費
◎FMのポイント
施設情報の分析無くしてFMなし
※「数値だけでは全ては評価できない」が
数値が把握できるものは数値を検証する
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施設情報の分析例(佐倉市)
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情報分析の効果(威⼒)
[⻘森県] 清掃業務の標準仕様書・積算基準の作成と
参考数量の公開による適正化及び群管理を進めたことにより
37施設で約1億1千万円の削減効果
→施設情報の分析(清掃業務の委託費を⽐較)が
⼤幅な費⽤削減につながる可能性⼤
◎FMのポイント
まずは⼿に⼊る情報の分析からすぐに始める
→作業の標準化を進めるだけでも効果有り
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施設情報の収集・分析の留意点
「情報が全て揃わないからFMが進められない」
では、いつまで経ってもFMは前に進まない
情報が完璧に分類・収集・整理されている⾃治体はない
→分析精度の違いはあってもFMは進められる
◎FMのポイント
情報分析はまず出来るところから進める
+FMを進めながら情報の精度を⾼める
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施設情報・分析は「公開」へ
• 情報の収集・整理・分析だけでは不⼗分
施設情報の収集・整理・分析と同じ位
その成果を⼀般に公開する仕組みが重要
※FMの先進⾃治体は情報公開が進んでいる
◎FMのポイント
情報は「活⽤」→「公開」
「FMの計画とその根拠」の公開が信頼と成果を⽣む
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FMを進める⼿順と段階(案)
単位
作業の流れ
⾃治体
PHASE1
⾃治体全体の状況把握
施設
PHASE2
全保有施設の実態把握
建物
PHASE3
問題・近隣建物の機能分析
施設群
PHASE4
所有資産による再整備計画
地域
PHASE5
近隣⺠間・⾃治体との連携
作業量・時間
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各PHASEの⽬的と作業
PHASE
1.⾃治体全体の
状況分析
2.全保有施設の
実態把握
3.対象・近隣施
設の機能分析
4.保有施設によ
る再整備計画
5.近隣⺠間・⾃
治体との連携
⽬的
作業
施設管理の⽅向性を裏付ける ・公開情報の活⽤
基本情報の整理
・他⾃治体との⽐較
所有施設の整備実態から整備 ・施設情報の収集
対象施設の摘出
・施設⽩書の作成
対象施設+近隣施設に求めら ・建物の機能把握
れる機能の整理
・実地調査の実施
所有施設を活⽤した施設整備 ・施設総量の検証
計画の効果提⽰
・複数計画案の⽐較
⾃治体の枠を超えた施設整備 ・近隣⾃治体との調整
の可能性の提⽰
・計画案の確定
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