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みんなでつくる 八王子のまち
みんなでつくる 八 王 子 のまち 八王子市 目 次 はじめに .............................................................................................................................. 1 1.八王子のまちについて......................................................................................... 2 2.八王子のまちづくりの計画について............................................................. 6 3.土地の使い方のルールについて ...................................................................... 8 4.まちに必要な施設について ............................................................................ 14 5.まちの整備について .......................................................................................... 15 6.自然や歴史的資源を守る方法について ..................................................... 17 7.地区のまちづくりについて ............................................................................ 19 8.まちづくりの地図について ............................................................................ 21 はじめに みなさんは、「都市計画」という言葉を聞いたことがありますか? 「都市計画」という言葉だけを聞くと、なんだか難しく感じるかもしれませ んが、簡単に言うと、八王子市を住みやすく、魅力的なまちにしていくための ものです。 この「都市計画」では、みなさんが住んでいる土地の使い方や建物の建て方 のルールを決めたり、道路や公園など、まちに必要な施設を計画したりします。 また、新しくまちをつくることや、古い建物が密集するなど防災上問題のある 地区をつくり直していくことも「都市計画」の一つです。 このように「都市計画」は、みなさんの日常生活に密接に関わるものなので、 みんなで一緒に、「都市計画」を考えていくことが大変重要なのです。 この冊子は、みなさんが「都市計画」に少しでも興味をもってもらえるよう に、「都市計画」の内容の一面をわかりやすく説明した本で、みんなでつくる 八王子市のまちづくりの一歩となるよう期待を込めて作成したものです。 1 1.八 王 子 のまちについ て 八王子市は、東京都の西部、都心から 40km の位置にあり、市の面積は 約 186k㎡で東京都(約 2,188k㎡)の 8.5%を占めています(平成 23 年3月 31 日現在:東京都内第2位)。また、市内には約 56 万人の人々が 暮らしており、全国でも有数の人口規模を誇る都市です(平成 23 年3月 31 日現在:全国第 28 位)。 ● 八王子市の移り変わり 延喜 16 年(西暦 916 年)華厳(けごん)菩薩(ぼさつ)という名僧が現在の 元八王子の城山のふもとに庵を建て、牛頭(ごず)天王と 8 人の王子をまつり、 八王子権現と称したのが「八王子」という名のおこりだという伝説があります。 そして天正 10 年∼天正 14 年(1582 年∼1586 年)のころ滝山城主・ 北条氏照が、この山に城を移し、その守護神として八王子権現をまつり、城を 八王子城と呼んだのが、八王子という地名の由来であるといわれています。 旧石器時代∼ 平安時代 縄文時代中期の遺跡が多数見つかっていることから、集落が形成さ れていたことが確認できます。 奈良∼平安時代は武蔵国多麻郡に属していました。 鎌倉時代∼ 室町・安土桃山時代 鎌倉時代は荘園が置かれ集落が各地に成立していましたが、市街地 が形成され、都市的様相が確立するのは、東西および南北の交通の要 衝の地に横山・八日市・八幡の三宿が滝山城の城下町として成立した 16 世紀であろうと思われます。 その後、北条氏の八王子城の築城にともない三宿は移転しますが、 八王子城が落城した天正 18 年(1590 年)以降には、新たに現在の 八王子市街地に移されました。 江戸時代 江戸初期の八王子は幕府直轄領とされ、政治的軍事的都市としての 性格が濃厚でしたが、中期以降、五街道の一つ甲州道中の宿駅または 市場町として、あるいは織物の産地として商業都市へとその性格を移 行していきました。 明治時代∼昭和時代 (第二次世界大戦前) 昭和時代∼現在 (第二次世界大戦後) 明治に入ると神奈川県南多摩郡となり、郡役所が開庁されたことに より、大正 12 年の郡制廃止まで、長く南多摩郡の中心となっていま した。明治 22 年町制を施行し、初めて町名を「八王子」と称しまし た。明治 26 年には神奈川県より東京府管下となり、大正 6 年 9 月 1 日市制を施行し、関東の機業地(織物業の地域)として全国的に知ら れるようになりました。 昭和 20 年 8 月 2 日に戦災を受け、旧市街地の 9 割が焼失しました が、復興事業により市街地を一新し、同 30 年代には周辺 8 町村を合 併して現在の市域が確立しました。 近年は、都心から 40km 圏内にあることや、交通の利便さなどか ら、市街地周辺部のかつての桑園、田畑は宅地化され、周辺丘陵地で は住宅団地、工業団地、大学等大規模開発が進行し、都市環境も大き く変貌しましたが、高尾山などの山々は今なお緑豊かな景観を保ち続 けており、都心のオアシスとして、観光地などの格付けで知られる 「ミシュラン」の三つ星観光地(最高評価)にも輝いています。 2 ● 市域の移り変わり 八王子市は、大正 6 年 9 月 1 日、人口約 42,000 人で市制を施行しまし た。当時の市の面積は 7.3k ㎡と小規模なものでしたが、その後、隣接する町 村との 4 度にわたる合併などにより、現在では 186.31k ㎡の面積を誇る市 となっています。 番号 年 月 日 編 入 地 域 等 総面積(k ㎡) ① 大正6年9月1日 市制施行 7.3 ② 昭和16年10月1日 小宮町 ③ 昭和30年4月1日 横山、元八王子、恩方、川口、加住、 由井の6ケ村 139.88 ④ 昭和34年4月1日 浅川町 166.06 ⑤ 昭和39年8月1日 由木村 188.19 ⑥ 昭和46年4月1日 秋多町(現在のあきる野市)と市町境界を変更 187.79 平成2年1月4日 国土地理院による面積調査の結果 186.31 19.88 ⑥旧秋多町 (現あきる野市) ③旧川口村 ③ 旧加住村 ③ 旧元八王子村 ③旧恩方村 ④旧浅川町 ③ 旧横山村 3 N ② 旧小宮町 ① 旧八王子市 ③ 旧由井村 ⑤ 旧由木村 八王子のまちのようす 市西部の集落(上川町) 八王子西インターチェンジ(美山町) 市西部の山々(高尾町) 高尾山(高尾町) 多摩御陵の参道(長房町) 緑豊かな住宅地(寺田町) 4 農地(高月町) 丘陵地の斜面の緑(丹木町) 経 緯 最東 東経 最西 東経 最南 北緯 最北 北緯 周 囲 95.8 km 広がり 東西 24.3km 海 抜 最 高 862.7m 139 度 25 分 48 秒 139 度 09 分 42 秒 35 度 35 分 52 秒 35 度 43 分 07 秒 面 積 186.31k㎡ 南北 13.4km 最 低 63.0m 北八王子工業団地(石川町) ユーロード(旭町) 八王子スクエアビル (旭町) ‒ 多摩ニュータウン(南大沢) サザンスカイタワー八王子(子安町) 5 2.八 王 子 のまちづくりの計 画 について 八王子市を住みやすくて魅力的なまちにしていくには、将来どのような「ま ち」や「地域・地区」にしていきたいかを、みんなで考え、計画的に進めてい くことが大変重要です。 八王子市では、市民のみなさんと一緒に作成した将来のまちの姿(都市像) やまちづくりの方針を示した『八王子市都市計画マスタープラン』が平成 15 年 3 月 に 策 定 さ れ て お り 、 こ の 計 画 に 基づ い て 八 王 子 の ま ち づ く り ( 都 市 計 画)を進めています。 ● 八王子市都市計画マスタープラン 「八王子市都市計画マスタープラン」では、市民のみなさんと一緒に将来の 都市像を次のように定めました。 <将来の都市像> 活力とうるおいのある みどり・職・住近接の都市「八王子」 一昔前まで宿場町、織物のまちだった八王子市は、ニュータウン開発などで 急激に人口が増え、それに見合うまちづくりを進めてきました。しかし、これ からは、人口がどんどん増える時代ではなくなっているため、これまでのよう に、まちの成長にあわせたまちづくりから、今あるものを活かして、まちの質 を高めるまちづくりを進めていくことが大切となります。 そこで、次のような思いを込めて、将来の都市像を設定しています。 ① 豊かな自然環境を大切にし、活かしていこう。 ② 住まいや産業、交通など、都市の機能を充実・強化していこう。 ③ そして、都市の個性と魅力を高め、活力とうるおいある都市にしていこう。 住まいと、学校 や仕 事 場 が近 い といいなぁ 。 この将来の都市像の 実 現 に向 けて、みなさ んと一 緒 にまちづくり を進めているんだよ。 こんなまちだった ら、ずっと住み続 けたいわ。 6 八王子市の将来都市構造図 出典:八王子市都市計画マスタープラン ◆ 都市中心拠点 都市の機能の拡充と魅力ある都市環境の形 成を図る、八王子市の中心となる拠点。 ● 商業・業務系市街地ゾーン にぎわいのある中心市街地の再生と、地域 振興拠点の育成・整備を進めるゾーン。 ◆ 地域振興拠点 地域住民のコミュニティを支える拠点。 ● 住居系市街地ゾーン 良好な住環境を形成するゾーン。 ◆ 産業拠点 特色ある産業を導入・育成する拠点。 ● 産業系市街地ゾーン 新たな産業拠点の形成を進めるゾーン。 ■ 広域都市軸 広域的な都市間を連絡する道路。 ● 沿道集落地ゾーン 集落の環境の向上に努めるゾーン。 ■ 環状都市軸 中心市街地を段階的に取り囲む環状道路。 ● 緑地・農地ゾーン 緑地・農地の保全と、市民が親しめる環境 の創出を図るゾーン。 ■ 放射都市軸 環状道路から周辺地域に伸びる主要道路。 7 3.土 地 の 使 い方 の ルールについて みなさんが八王子市に建物を建てようとする場合、どこにでも建てて 良いわけではなく、建ててよい場所や建て方など土地の使い方のルール が法律や条例で決まっています。 土 地の使 い方 に何も ルールがないと・・・ 色 々な所 に建 物 が建 って自 然 が 破壊されてしまうわ。 それに、道路や公園を、まち中か ら山の方までつくらないといけなく なるから、お金がかかるわ。 まちに統一感がないなぁ。それ に家の横に工場が建っている し、店 も点 在 していて暮 らしに くいな。 8