...

専門性を生かした運営事業の展開

by user

on
Category: Documents
27

views

Report

Comments

Transcript

専門性を生かした運営事業の展開
セグメントトピックス
【不動産事業部門】
専門性を生かした運営事業の展開
オリックスの不動産事業は、不動産開発・賃貸、不動産ファ
業)へと収益基盤の再構築を進めています。オリックス不動
イナンスにおいて高い専門性を持ち、この専門性をベースに
産では、さまざまな施設の運営を手がけており、新規施設も
付加価値の高いアセットマネジメントや運営へと事業を拡大
順調にオープンしています。運営事業は、当事業部門の安定
しています。そして、ハード(不動産市況に連動する不動産事
収益基盤へと成長しています。
業)からソフト(自己の専門性やノウハウを生かした運営事
旅 館 ∼運営・再生ノウハウ∼
2002 年 9 月に大分県の「 杉乃井ホテル 」から始まった旅館再生事業では、これまでに各地の老舗有名旅館 5 軒に
対する支援を行っています。営業施策をはじめとした経営指導や、新規設備投資の実施などを通じて、いずれの旅館
もより一層お客様に喜んでいただけるような施設へと生まれ変わっています。2006 年 11 月より支援を開始した宮
城県の「 鳴子ホテル 」は、2011 年 10 月に支援が完了し、前経営陣が改めて同ホテル施設を取得しました。最近では
蓼科グランドホテル滝の湯
2011 年 9 月に支援を開始した長野県の「 蓼科グランドホテル滝の湯 」を、2012 年 4 月にリニューアルオープンしま
した。同ホテルの持つ老舗温泉旅館の魅力はそのままに、暖炉のあるロビー、滝見の大浴場、地元食材のバイキング
レストランといった新しい魅力をお客様に提供しています。
ド ー ム 施 設・劇 場 ∼ホール運営ノウハウ∼
2006 年 9 月に大阪府のドーム施設「 京セラドーム大阪 」の運営を開始しました。当施設では、オリックス・バファ
ローズの本拠地球場としてのプロ野球試合だけでなく、コンサート、展示会、見本市、式典、スポーツイベントなども
開催され、幅広いお客様にご利用いただいています。また 2012 年 4 月には、大阪府の旧大阪厚生年金会館大ホール
を「 オリックス劇場 」としてリノベーションオープンしました。音響や照明などを最新鋭の設備にアップグレードす
ることで、ポップスやロックはもちろんのこと、クラシック、ミュージカル、オペラ、演劇など、これまで以上に多種
オリックス劇場
多様な公演をお届けしています。
水 族 館 ∼展示・集客ノウハウ∼
2004 年 4 月に神奈川県との PFI*1 事業である「 新江ノ島水族館 」を開業しました。相模湾大水槽では、8,000 匹の
マイワシの群泳といった相模湾の環境を再現しています。また、閉館後の夜の生きものの様子を観察できるナイト
ツアーは、人気のプログラムとなっています。2012 年 3 月には、京都府に日本初 *2 の内陸型大規模水族館として「 京
都水族館」を開業しました。京都の源流から海にいたるまでのつながりを再現する 9 つのゾーンで構成されています。
幅広い層のお客様を対象に、京都の自然や生態系を遊びながら学べるエデュテインメント型 *3 水族館を目指してい
京都水族館
ます。2012 年 5 月には、東京都に「すみだ水族館」を開業しました。都市型水族館という特性から都内に勤務する方々
のアフターファイブの来場も想定し、夜 9 時まで営業しています。
*1 PFI(Private Finance Initiative:プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)とは、公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の
資金、経営能力及び技術的能力を活用して行う手法。
*2 オリックス不動産調べ。内陸型大規模水族館を沿岸部まで 50km、延床面積 10,000m2 以上と定義。
*3 エデュテインメント(Edutainment)とは、エデュケーション(Education:教育)とエンターテインメント(Entertainment:娯楽)
との合成語で、近年、博物館や美術館などで楽しみながら学習する手法を表す用語。
すみだ水族館
支配人 田海 雅彦
東京スカイツリータウン ® にある「 すみだ水族館 」は、国内最大規模となる屋内開放のプール型水槽があり、ペ
ンギンとオットセイを間近で観察することができます。また東京大水槽では、世界自然遺産である小笠原諸島の
海を再現しており、約 1,000km 離れた小笠原の自然を感じてもらうことができます。当水族館では、大成建設株
式会社が開発した人工海水製造システムを採用しています。水槽内の水すべてに人工海水(淡水を除く)を使用し
ているのは、オリックスが運営する「 京都水族館 」に続いて国内 2 例目です。このシステムにより内陸地での運営
コストを削減できるばかりか、海水運搬が不要になり、運搬に伴う二酸化炭素の排出を抑制しています。
20 ORIX Corporation Annual Report 2012
Fly UP