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別紙
【規制】平成25年春協議
京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区
<提案事項名>
PET検査用医薬品を一層効率的に供給するための制度の構築
<提案事項の具体的内容>
本提案は、製造販売業者が、個々の患者に最適なPET薬剤の投与量となるよう、一定の
範囲でフレキシブルな放射能度の薬剤を用意し、供給する方向で検討を深めるものである。
加速器、自動合成装置等の高額な設備のない医療機関が、上記設備のある医療機関と同様に、
個々の患者の年齢、体重等を踏まえた医師の処方に基づくPET検査用医薬品の供給が受け
られるようにすることにより、個々の患者の被ばくを最小限にするPET薬剤とすることや、
医療機関のコスト負担の軽減を図ることを目的とする。
平成24年秋の協議では、院内製剤のメリットと課題を踏まえ、医療機関における患者に
最適化したPET検査用薬剤の確保について、院内製剤に代わる医療経済的に合理的な新た
な手法を構築するため、現行制度における対応策として、薬局が、個々の患者に最適なPE
T薬剤の投与量となるよう、患者に適合したフレキシブルな放射能度の薬剤を用意し、供給
することを検討した。
これは、薬局もしくは薬剤の製造施設において、承認等のされた医療機器を使ってPET
検査用薬剤を医療機関に提供することにより、一層効率的なPET検査薬剤の供給を可能と
する提案として、厚生労働省と協議をしてきた。
協議により、院内製剤は医療機関における薬剤の調製であり、薬局で実施する場合は院内
製剤には該当しないこと、医療機関以外が薬剤を供給することは業として製造業の許可が必
要になることが分かった。
協議を踏まえ、一層効率的にPET検査用薬剤を供給するため、医薬品供給に関して、医
療経済的に、より合理的な制度となるよう提案内容を改めて整理した。
具体的には、PET検査用医薬品(FDG)の場合であれば、医療機関が患者の年齢、体
重により薬剤の放射能度を適宜増減することとされているが、減少させるには、時間を遅延、
または専用の医療機器で放射能度を調整することになり、増加させる為には、複数の医薬品
が必要となる。この増減にかかる医療機関のコスト負担を軽減するため、供給者側が、医療
機関からの放射能度の増減、検査時間等のニーズ(処方)にきめ細かく対応した医薬品を供
給することとし、これを可能とする仕組みについて協議をお願いするものである。
医薬品の供給者が、承認等のされた医薬品において、自ら放射能度を増減し医療機関に提
供する仕組みとして次の内容の協議を行いたい。
現行法では、製造販売業者が、医療機関の医師からの処方に基づきPET検査用医薬品の
放射能度を増減し供給する仕組みはない。一方、薬局においては医師からの処方箋に基づき、
医薬品を供給する仕組みがある。薬局の処方機能を援用し、製造販売事業者が、薬事法第4
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条に基づく薬局の開設許可も合わせ持つことにより、医療機関の医師からの処方に基づき、
PET検査用医薬品の放射能度を増減(調剤)し、医療機関に医薬品を提供する仕組みにつ
いて協議したい。
合わせて、現行のPET検査用医薬品(FDG)は、製造販売事業者が、一つの規格の医
薬品を製造販売しており、放射能度の増減は医療機関が行うこととされる。放射能度にフレ
キシブル性を持たせた規格の医薬品として薬事承認を得るためには、薬事承認に多くの時間
と費用を要すことが想定され、事業化が困難となる。PET薬剤の特性に適合した、より適
切かつ迅速な仕組みの構築について、審査手法として、製造販売事業者が、一定の範囲は放
射能度の増減が可能なフレキシブル性を持たせた一つの規格の医薬品として供給可能とな
るよう薬事承認の手法について協議したい。
なお、本提案の製造拠点は、特区内に限定的に設置し、試行的に特区周辺区域の医療機関
を対象として供給することとしたい。その上で医療機関のニーズ等を検証したい。
<政策課題>
PET検査用医薬品は、PETによる撮像を高めるとともに、放射性薬剤であることから
患者の被ばくの低減に配慮しなければならない。このため、医療機関は、個々の患者の年齢
及び体重等に応じた放射能度の薬剤を投与することとされている。加速器、自動合成装置等
の設備がある医療機関は、院内において増減を行い、患者に最適化した薬剤を投与している
が、加速器、自動合成装置等の設備がない医療機関は、PET検査用医薬品を購入し投与し
ている。このPET検査用医薬品は、放射能度、容量等が一律に規定されており、医療機関
は、PET検査用医薬品を患者の年齢及び体重等に応じて投与するため、放射能度の増減を
行うことになるが、増減を行うためには、時間による調整や専用の高額な医療機器を備える
必要がある。さらに、放射能度を減らす場合には放射性物質の処分、放射能度を増やす場合
には医薬品の複数購入という課題があり、いずれも医療機関にとってコストを要することか
ら、供給者側で患者の年齢、体重に適合した放射能度とすることが求められている。
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