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960KB - アサヒグループ芸術文化財団・アサヒグループ学術振興財団
ヤマダ
カズヨシ
山田 和芳
略 歴
1999年 東京都立大学大学院理学研究科修士課程修了
2001年 日本学術振興会特別研究員(DC)
2002年 東京都立大学大学院理学研究科博士課程修了
2003年 島根大学汽水域研究センター・研究員
2006年 日本学術振興会特別研究員(PD)
中国エルハイ湖堆積物による過去10万年間のモンスーン変動の
高精度復元とグローバルな気候変動のトリガーの解明
High-resolution reconstruction of Asian monsoon activities related to global climate changes since the last 100 ka from the lacustrine sediments of
Lake Erhai, China
Lake Erhai is the seventh biggest lake in China and locates at the Yunnan Province in the
southwestern China. 42 m sediment core, covering the last 100 ka continuously, was taken at
the center of lake (25°
41’N, 100°14’E). The sediment consists of homogeneous silty clay
with concentrated layers of vivianite mineral (Fe3(PO4)2・8H2O). These vivianite layers develop at depth 43 to 31, 24 to 20 and 11 m. The occurrence of vivianite indicates the anoxic condition at the bottom of water column, caused by the weakness of the vertical mixing circulation in a lake. Also, the results of geochemical component variations indicate the high productivity in a lake and high influx from the river discharge in the horizons of vivianite layers. These correlations suggest that a vivianite layer precipitated under the high lake-level
condition as it can be likely to anoxic condition at the bottom of a lake. Hence, the periods of
high lake-level, indicates high precipitation influenced by the strengthened Asian summer
monsoon activities, are dated 100 to 93, 89 to 75, 58 to 40 and 15 to 5 ka, respectively. This
monsoon fluctuation might be the linkage to solar insolation variation.
はじめに
アジアモンスーンは,日本列島を含めた東アジア陸上域の気候を決定づけるものであり、チ
ベット高原の地形あるいは高度的影響を大いに受ける大陸面−海面−大気システム間の相互作
用の結果生じた汎世界的な大気循環の一つとされている(安成、1987)。今までの古環境研究
の結果では、アジアモンスーンは氷期−間氷期サイクルにともなって変動して(Prell and
1
Kutzbach, 1987)、大陸内部の乾湿変動を強く規制してきたと考えられている(たとえばAn et
al., 2001)
。
近年、東アジアでの過去のモンスーン変動記録を明らかにした研究から、急激な寒の戻りで
あるヤンガードリアス期やハインリッヒイベントが認められ、そのような気候イベントを規定
するダンスガード・オシュガーサイクル(Dansgaard et al., 1993)が高緯度のみならず中・低
緯度にも認められている(たとえばPorter and An, 1995)。また、最新の研究動向をレビュー
した福澤ほか(2003)ですでに指摘されているように、東アジア夏季モンスーンの発現域であ
る熱帯低緯度地域の気候変動が、グローバルな気候変動にかなり大きな影響を与えていること
が主張されはじめている(Visser et al., 2003)。それは、地域間の気候変動の位相という形で
まとめられ、従来の地球環境変動のトリガーといわれていた北大西洋地域の気候変動(たとえ
ばBroecker and Denton, 1989)より、東アジア地域のそれが時期的に先行することを報告しつ
つある(Stott et al., 2002)。
このような研究動向の中で、陸上の古気候変動を記録する湖沼堆積物には、1. 放射性炭素年
代測定によって絶対年代を堆積物に入れることができること、2. 海洋リザーバ効果の影響を考
慮しなくてもよいこと、3. 海洋堆積物と比べて堆積速度が大きく高時間分解能で過去の環境を
復元できること、4. 陸上古気候変動を検出することができること、以上4点に集約される大き
な利点がある(山田・福澤、2005)。現在まで東アジアにおけるモンスーン変動の検討が、水
月湖や三方湖(Nakagawa et al., 2003)、モンゴル岱海(Wang et al., 2001)などでおこなわれ
てきた。しかしながら、アジアモンスーン気候を精緻に記録していると予想される中国内陸部
での調査研究は、対象となる湖沼も少ないためにほとんど行なわれていなかった。そのような
中で、本研究では中国雲南省に位置するエルハイ湖で採取した湖底堆積物コアを用いて、過去
約10万年間の古環境変動、とくに湖水位変動を明らかにできた。アジア夏季モンスーンの消長
は内陸の華南∼雲南の降水量変動によって説明されるため、今回の研究結果からアジア地域か
ら半球レベルでの古気候変動を明らかにできる可能性がある。
コア採取地点
中国南西部、雲南省に位置するエルハイ湖は、メコン川水系に属する大きな構造湖である。
海抜高度は1,947m、その面積は250km2を示し南北方向に細長く伸びる形をしている。湖西側に
は、3,000m級の山脈が連なり、東落ちの活断層が数多く分布して、扇状地が形成されている。
一方、湖東側の湖岸は一様に急斜面ないしは崖となっている。流入河川は18本あり、それは湖
西側に集中している。一方、流出河川は最南端の1本のみである。湖沼水は淡水であり、その
pHは一般的に8.5程度である。湖盆は、湖の中央部で最も深くなる形態を示す。今回、使用し
た堆積物コアは、 1999年に湖の最深部(北緯25°48'、東経100°11':水深21m)からシンウォー
ルサンプラーによって採取されたErhai99コアである(Fig.1)。コア長は42.63mであり、その
回収率はほぼ100%である。コアは、80cmストローク毎に直径10cmのアルミパイプで採取され
現地でそのまま密封して、室内に持ち帰り冷蔵保存した。保存されたコアは、油圧式押し出し
2
機を用いてオールコアの堆積物を取り出し、
鉛直方向に半載した。その堆積断面から迅
速に肉眼による詳細な一次記載を行なった
後、地球化学分析、古地磁気分析、微化石
分析、放射性炭素年代測定用にサンプル分
割を行なった。
分析方法
本研究では、地球化学分析用にプラスチ
ックケースにて全層準にわたり採取された
試料を用いた。コアの層相観察後、藍鉄鉱
が最も濃集している深度34.3mの層準にて他
の鉱物が混入しないように注意しながら試
料を5g程度採取して、真空オーブンにて
80℃、1時間で急速乾燥させたのち、試料調
整を行ない電子顕微鏡(日本電子製 JSM6300)によるSEM像観察を行なった。一方、
堆積当時の古環境を検討するために、機器
Fig.1 Location maps of the sampling site in Lake Erhai, southwestern China.
分析用に全層準にわたって10∼20cm間隔で
サンプルを採取して、鉱物組成分析、化学組成分析および全有機・無機炭素含有量を測定した。
試料は、オーブンにて60℃、48時間で乾燥させた後、メノウ乳鉢およびタングステンチャンバ
ーを用いた振動粉砕機を用いて作成した粉末試料をすべての分析に用いた。鉱物組成分析は、
X線回折分析装置(日本電子製 JEOL-3530)を用いた。石英および苦灰石の定量(重量%)
は標準試料による検量線法で求めた。化学組成分析は、エネルギー分散型蛍光X線分析装置
(島津製作所製 EDX-700)を用いて11元素の定量を検量線法にて行なった。全有機・無機炭
素含有量の測定には、高周波燃焼型炭素分析(LECO社製 c-200)を用いた。未処理の粉末試
料にて得られる全炭素含有量から、塩酸処理を施した同試料にて得られる全有機炭素含有量を
引くことで全無機炭素含有量を求めた。また、11層準で放射性炭素年代測定を行い、測定値は
INTCAL5.0.3を用いて暦年補正した。
コアの層相と年代
Erhai99コアの総合柱状図をFig.2に示す。コアは、全層準を通じて均質なシルト質粘土で構
成されている。その色調は、主に暗灰色∼灰色で、一部黒灰色を呈する。深度32.8mにわずか
に礫を含んでいる以外は、細粒砂層などのデルタもしくはイベント性堆積物の存在は認められ
ない。このことより、採取地点である最深部では、湖西側からの洪水・断層運動等の突発的な
イベントの影響はほとんど受けてなく、定常的に安定した堆積場であったことが示唆される。
3
特徴的なこととして、コアには、開封直後で明白色を呈する藍鉄鉱の濃集体が認められる。肉
眼およびルーペ観察によると、藍鉄鉱の形態は、土状の微細粒の単結晶体で存在していて、大
型ノジュール状のものは存在していない。また、この藍鉄鉱濃集体の多くは、層厚が1∼20mm
程度の薄層を含む層状、あるいは下方向に凸のレンズ状で存在している。藍鉄鉱は、深度約
42.5-40、37.5-36、34.5-31.5、24-21mの各層準に集中的に出現している。
Erhai99コアの年代測定結果をTable 1に
示す。今回の研究では、年代測定用に有効
な植物遺体や炭片を見出すことはできなか
った。そのため、バルクの有機炭素を用い
て放射性炭素年代測定をおこなった。通常、
バルク有機炭素にはDead Carbonが混入し
ているため、予想より古い年代値が求めら
れることが多い。しかしながら、今回の測
定結果では、深度3.9∼4.0mの同一層準にお
Table 1 The result of radiocarbon dating and NRM intensity
age (Fukuoka et al., 2002) in ERI99 core
いて、バルク有機炭素と濃縮した花粉化石
を用いた年代測定をおこなった。その結果
は、それぞれ12,540±90、12,435±105暦年
代値となり、両者はほぼ同じ値を示してい
た。このことから、今回測定したバルク有
機炭素には、Dead Carbonの混入による影
響はほとんどないものと考えられ、年代測
定結果は純粋に堆積年代を示していると判
断できる。
また、放射性炭素年代測定の検出限界で
ある4万年前以前については、福岡ほか
(2002)による同コアの古地磁気分析によっ
て求めた自然残留磁化強度曲線に基づくと、
深度17.5、25、および40mで、それぞれ約
40,000、60,000、および95,000年前という年
代値が得られている。さらに本コアの深度
と年代値から求められる堆積速度は、0.38
∼0.46mm/yrの範囲であり、全層準の平均
は0.42mm/yrである。これらの結果から、
エルハイ湖では少なくとも過去10万年間に
ついては定常的に堆積環境が安定保持され
ていたことが明らかになった。
Fig.2 Sedimentary column of the Erhai 99 core.
4
Fig.3 SEM images of a sample of a horizon of bedded vivianite concentration at the depth 34.3 m in the Erhai 99 core.
湖沼堆積物中の藍鉄鉱が示す古環境
深度34.3mの層準における藍鉄鉱のSEM像観察によれば、この層準の構成物は長軸方向で最
大10μm程度の自形の板状結晶の集合体のみから構成され、微化石は全く認められない(Fig.3)。
また、結晶鉱物どうしが結びつきながらノジュール状に群生していることはなく、個々の自形
結晶が濃集しながら堆積している(Fig.3)。また、他の藍鉄鉱濃集層準の顕微鏡観察・検討で
も、同様の特徴を示している。同層準のX線回折パターンには、藍鉄鉱の結晶面の強い回折ピ
ークが認められる(山田、2003)。また、同層準の化学組成は、鉄、リン、マンガン含有量が
突出して多いことが明らかになった。これらのことから、エルハイ湖の藍鉄鉱濃集層は、10μ
m程度の単結晶の藍鉄鉱がノジュール化することなく、しかも濃集の大部分を構成しているこ
とが明らかになった。一般的に藍鉄鉱は、湖底水塊が淡水かつ貧酸素状態のとき堆積すると考
えられている(レルマン、1984;Berner and Berner, 2002)。なぜなら、湖底水塊が貧酸素状
態で鉄還元が生じると、鉄イオンが還元され2価イオン態で存在する。この鉄(Ⅱ)イオンと
水中に溶存している燐酸イオンが結びつくことで藍鉄鉱が自生するためである。また、藍鉄鉱
は堆積後や間隙水中において初期続成作用によって自生することも報告されている(Zelibor
et al., 1988)が、その場合藍鉄鉱は不定形集合体やノジュール体になることが多い。今回の分
析結果では、藍鉄鉱の濃集体は、成層して堆積物中に存在していること、および、その構成が
形の単結晶の濃集体だけである(Fig.3)ことから判断すると、藍鉄鉱は湖底水塊の変動による
要因で形成されたものと考えられる。つまり、後述する要因によって水温躍層が形成・維持さ
れたために湖内の鉛直循環が弱化することで、湖底水塊が貧酸素状態になる。その結果、水中
もしくは湖底表層において、微細粒の藍鉄鉱がマット状に晶出して堆積物中に保存されたこと
が考えられる。
過去10万年間の湖水位変化とアジアモンスーン変動
Fig.4で示した各種分析結果から、湖底水塊の貧酸素環境を示唆する藍鉄鉱の産出する頻度の大
5
Fig.4 Sequential changes of total thickness of vivianite concentrations in every 40 cm, total organic carbon
(TOC) content, total carbonate carbon (TCC) content, Al/Ti ratio, S/Ti ratio, quartz content and dolomite content in the Erhai 99 core against insolation curve at equator(0), 30N after Berger, 1991.
きい層準では、全無機炭素および炭酸塩鉱物(苦灰石)含有量の増加と、砕屑粒子含有量の相
対的減少が生じているようにみえる。全炭酸塩炭素含有量と苦灰石含有量との関係をみると、
両者には一致する変動傾向が認められる。苦灰石は、周辺の地質が結晶質石灰岩で構成されて
いることから、周辺地域から湖に混入した陸上起源の砕屑性鉱物であることが考えられる。通
常、苦灰石などの炭酸塩鉱物は水塊が酸性では容易に溶解する。しかし、淡水の湖沼では二酸
化炭素分圧の上昇によって、細粒砕屑物質の緩衝作用が働くことによって高いアルカリ性を保
持する(福澤ほか、1996)。この高アルカリ環境では炭酸塩鉱物は溶解しない。鉛直循環が停
止した湖底水塊では、水塊中の残存する酸素を消費しながら、湖底表層の有機物の酸化分解が
進む。その結果、炭酸イオンが放出され二酸化炭素分圧が高くなる。このため、湖底水塊部で
強い高アルカリ環境が保持され、苦灰石のような炭酸塩鉱物が堆積物中にそのまま固定された
ものと考えられる。したがって、深度6m以浅を除いて藍鉄鉱の産出層準と、全無機炭素含有
量や苦灰石含有量の増加層準が一致するという結果は、堆積当時の湖底水塊の貧酸素環境を強
く支持するものである。また、エルハイ湖底堆積物には、石英や長石といった砕屑性鉱物が認
められる(山田、2003)。石英含有量やAl/Tiは、砕屑粒子の供給量を示して、主に河川を通じ
て周辺地域から運ばれてきたもので、周辺地域の気候、とくに乾湿の変化を反映して変動して
いるものと判断できる。その結果、相対的に砕屑量の増加する深度40-37、35-33、30-24.5およ
び18-6mの各層準では、乾燥気候下に支配されたために、周辺地域で裸地の拡大や山間部で砕
屑物を多量に生産させるような氷河末端高度の低下が生じることで、湖に流入する砕屑物が増
加したことが示唆される。したがって、藍鉄鉱の産出と石英含有量やAl/Tiの変化の関係から、
湖底水塊の貧酸素環境は、周辺地域が湿潤気候時に形成されていたことが示唆される。
一方、過去の気温変動をあらわす指標として有効である湖底堆積物中の全有機炭素含有量と
藍鉄鉱の出現には同調性がない。これは水温躍層の形成直後、貧酸素環境になった初期の段階
において、溶存する燐酸イオンが無くなるまでの比較的短い期間だけ湖底水塊中に溶存する酸
6
素を消費して、湖底表層部の有機物が分解され藍鉄鉱の晶出が生じる。その後、湖底水塊にお
いて溶存酸素が著しく欠乏する段階になると、それ以上の有機物の酸化分解は抑制される結果、
有機物は堆積物中に良好に保存され、堆積物中の全有機炭素含有量の増加としてあらわれると
いう、気候の温暖・湿潤化とそれにともなう一連の湖底水塊の変遷過程をあらわしているかも
しれない。さらに今回の検討では深度6m以浅では藍鉄鉱は認められない(Figs.2, 4)。この原
因については地表あるいは地下水を通じて硫酸イオンを多量に含む温泉水が湖に混入したた
め、硫酸還元による強い還元環境下で、鉄(Ⅱ)イオンの硫化によって黄鉄鉱が生成したため
と推定される。
エルハイ湖周辺の気候は東アジアモンスーンとインドモンスーンの双方の影響を多大に受け
ている。モンスーン変動の強弱は、低緯度と高緯度の比熱勾配の差分の程度によって決定され
る(Prell and Kutzbach, 1987)ため、低緯度域の夏季日射量変動と密接な関係がある
(Berger, 1978;Shi et al., 2001)。つまり、夏季の低緯度域において日射量が増加することは、
モンスーンを活発化させて内陸部の降水を促し、ひいては、周辺地域の湿潤化を引き起こす。
エルハイ湖は低緯度に位置することから、地球軌道要素による日射量変化の直接的な影響を受
ける。したがって、湖では夏季の日射量が増加することで,湖面の水温が上昇する。この表層水
が温められることで水温躍層が出現する。また同時に、日射量の増加はモンスーン変動による
湿潤化と、それに伴う湖水位の上昇をもたらす。水深の増大は水温躍層の安定化を促進させる。
ゆえに、エルハイ湖では、気候的要因(温暖化・湿潤化)によって水位が上昇するとともに水
温躍層が形成・維持され、その結果藍鉄鉱を濃集させるような湖底水塊の貧酸素環境を招いた
ことが示唆される。今回の結果から、エルハイ湖では過去10万年間で、それぞれ100-93、89-75、
58-40、15-5kaでは夏季モンスーン強化に伴って湖水位が上昇していたことが予想される。
まとめ
中国雲南省エルハイ湖堆積物について、詳細な一時記載とともに堆積年代や鉱物・化学組成
を明らかにした。藍鉄鉱の産出は湖底水塊の貧酸素環境の出現によって生じていることが示さ
れ、湖底水塊の貧酸素環境の出現時には湖水位の上昇を促すような気候温暖・湿潤化が生じて
いたことが示された。その結果、過去10万年間において、アジアモンスーンが強化されていた
時期はそれぞれ100-93、89-75、58-40、15-5kaの期間であることが示され、それらは日射量が増
加する時期と一致することが推定された。
謝 辞
本研究を進めるにあたり、アサヒビール学術振興財団より研究助成を賜りましたことを、こ
こに深く御礼申し上げます。
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