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環境報告 - 島津製作所

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環境報告 - 島津製作所
環境報告
環境方針
環境方針
本社地区事業所環境方針
1.
基本理念
人類の健康と地球規模の環境保全は全世界共通の願いであり、社
会の一員として地球環境問題を当社の最重要課題の一つとして位
置づけ、当社経営理念「 人と地球の健康 への願いを実現する」べ
く企業活動を行ない、地球を守り豊かな社会の実現に資する。
2.
基本方針
当社本社地区事業所は、環境分析・測定機器などを含む、分析
機器、計測機器、試験機器、医用機器、航空機器、油圧機器、産業
機器、バイオプロダクツ及びセンサ・デバイスの開発・製造の拡
大に努めるとともに、本社地区事業所の業務活動、製品ならび
にその製造過程及び関連サービスが環境に与える影響を的確
に捉え、継続的な環境マネジメントシステムの改善により、持続
的な環境負荷の低減と汚染の予防、社会の環境改善への積極的
貢献を目指して、次の基本方針に基づき活動する。
(1)地球環境の保全と事業活動との調和を、経営の最優先課題の一つと
して、本社地区事業所をあげて取り組む。
(2)地球環境の保全活動を推進させるため、従業員及び敷地内で働く全
ての人が活動できる組織を整備する。
(3)事業活動によって生じる環境への影響(環境汚染、資源減少、地球温
暖化、オゾン層破壊、生物多様性の損失など)を的確に把握し、技術
的、経済的に可能な範囲で、環境保全活動の継続的な向上を図る。
(4)国際的環境規制及び国、地方自治体などの環境側面に関係して適用
可能な法的要求事項及び当社が同意するその他の要求事項を順守
する。また、必要に応じて自主基準を策定して環境保全に努める。
(5)当社本社地区事業所が行なう事業活動が、環境に与える影響のうち
で、特に以下の項目について優先的に保全活動を推進する。
①エネルギー使用に係わるCO 2排出量の削減を図る。
②機能や用途により社会の環境改善に役立つ製品(環境貢献製品)
を開発する。
③ライフサイクルを通じ環境負荷の低減に配慮した製品(環境配慮
製品)を開発製造する。
④環境に配慮した物品及びサービスの調達を積極的に推進し、地球
環境負荷の低減を図る。
⑤蓄積された環境保全のノウハウを使って、外部の環境活動を支援する。
⑥汚染物質が公共用水域に流出しないように排出水質の管理を徹底
すると共に、汚染予防措置を図る。
⑦環境へ著しい影響を及ぼす化学物質等の使用量削減と管理並び
に生産設備等の改善・維持管理を徹底し、汚染予防を図る。
⑧紙類の分別徹底による有価物率の向上、及び廃棄物のリサイクル
推進を図る。
⑨事故・過失・災害等により有害物質が流出し環境に悪影響を及ぼす
ことのないよう予防措置に努め、その訓練を行う。
⑩本社地区事業所敷地内より発生し、敷地周辺に及ぶ騒音を抑え、近
隣社会の生活環境の保全を図る。
⑪生物多様性への理解を深め、事業活動が生物多様性に及ぼす影響
に配慮して、生物多様性の保全に努める。
(6)地球環境保全に従業員及び敷地内で働く全ての人が責任をもって取り
組むべく、環境教育及び啓発活動を行ない、地球環境保全に資する。
(7)地域住民、関係諸官庁とのコミュニケーションを図り、地域社会に貢
献する。
株式会社 島津製作所
本社地区事業所 環境委員長
安藤 修
環境報告
神奈川地区事業所環境方針
1.
基本理念
人類の健康と地球規模の環境保全は全世界共通の願いであり、社
会の一員として地球環境問題を当社の最重要課題の一つとして位
置づけ、当社経営理念「 人と地球の健康 への願いを実現する。」
を実現するべく企業活動を行ない、地球を守り豊かな社会の実現
に資する。
2.
基本方針
当社神奈川地区事業所は、半導体/真空/デバイス関連装置の開
発・製造の拡大と分析装置の応用技術普及、更に計測/プロセス
/環境/システム機器の販売拡大に努めると共に、製品とその製
造過程及び関連サービスが環境に与える影響を的確に捉え、持
続的な環境負荷低減と社会の環境改善への積極的貢献を目指
して、次の基本方針に基づき活動する。
(1)地球環境の保全と事業活動との調和に取り組む。
(2)地球環境の保全活動を推進する組織を整備する。
(3)事業活動によって生じる環境への影響(環境汚染、資源減少、地球温
暖化、オゾン層破壊、生物多様性の損失など)を的確に把握し、技術
的・経済的に可能な範囲で、環境保全活動の継続的な向上を図る。
(4)環境側面に関する法的要求事項及び事業所が同意するその他の要
求事項を順守し、環境保全に努める。
(5)事業活動が環境に与える影響の内、特に以下の項目を優先して保全
活動を推進する。
①電力や都市ガスの節約等によりエネルギー消費量や経費の削減を図る。
②機能や用途により社会の環境改善に役立つ製品(=環境貢献製品)
を開発する。
③ライフサイクルを通じ環境負荷の低減に配慮した製品(=環境配慮
製品)を開発製造する。
④蓄積された環境保全のノウハウを使って外部の環境活動を支援する。
⑤汚染物質が公共用水域に流出しないように排出水質の管理を徹底
すると共に、汚染予防措置を図る。
⑥環境へ著しい影響を及ぼす化学物質等の使用量削減と管理並び
に生産設備等の改善・維持管理を徹底し、汚染予防を図る。
⑦廃棄物の分別徹底による有価物率の向上、及び廃棄物のリサイク
ル推進を図る。
⑧事故・過失・災害等により有害物質が流出し環境に影響を及ぼすこ
とのないよう予防措置に努め、その訓練を行う。
(6)神奈川地区事業所で働く者全員が地球環境保全に取り組むべく教
育・啓蒙活動を推進する。
(7)地域住民、関係諸官庁とのコミュニケーションを図り、地域社会に貢
献する。
株式会社 島津製作所
神奈川地区事業所 環境委員長
西村 節志
20
環境報告
推 進体制/外部 審 査 /環 境 委員会
推進体制
右図に示す環境組織図で、環境マネジメントシステムを推
環境委員長
進しています。部門間で共通する課題については、組織を
内部環境監査員
横断する形で環境専門部会を設け、全体の目的目標を各部
門に展開し、環境パフォーマンスの継続的改善を図ってい
また、組織内で内部環境監査員を任命し、部門や専門部会
環境管理責任者
における環境マネジメントシステムの適合性、妥当性、有効
性について定期的に監査しています。
各部門
環境専門部会
ます。
環境委員会
資 源・環 境 部 会
エネルギー部会
製 品 環 境 部 会
グリーン調達部会
外部審査
2011年5月に、本社地区事業所(本社・三条工場、基盤技術
する取り組みなどが評価されましたが、緊急時の訓練にお
研究所(けいはんな)、瀬田事業所、紫野工場、関連会社14
いて実施の確認ができなかったことから、軽微な不適合が
社)は2年次サーベイランス審査を、
また、6月に神奈川地区
1件ありました。また、目的目標の指標設定などについて改
事業所(秦野工場、厚木工場)は更新審査を受審しました。
善の余地を指摘されました。指摘された不適合については
その結果、本社地区事業所では、順守評価の充実などが評
速やかに是正し、認証の更新をしました。
価され、環境マネジメントシステムの規格要求事項に適合
ま た 、い ず れ も
し有効に実施されていることが確認されました。
しかし、利
審査で指摘を受
けた事項につい
廃棄物保管場所の運用、内部監査のチェック項目の強化に
ては 、順 次 改 善
ついて、改善の余地を指摘されました。
を進めています。
環境報告
害関係者からの苦情に対する再発防止のための仕組みや、
一方、神奈川地区事業所では、製品の社会貢献を見える化
現場審査の様子
環境委員会
環境に関する重要事項について討議・決議する環境委員会
を毎年4月と11月に開催しています。4月には当社の環境マ
ネジメントシステムが継続的に適切で、妥当で、かつ有効で
あることを確実にするために、マネジメントレビューを実施
し、新年度の環境方針や環境目的・目標を審議しています。
また11月には社内において日常の活動を通じて顕著な環
境改善を行ったグループや個人を対象に環境改善表彰も
実施しています。2011年度は生産支援本部企画部の「エネ
ルギー管理優良工場 近畿経済産業局長賞」の受賞が大賞
に選ばれ、他に優秀賞2件、努力賞8件が選ばれました。
環境委員会の様子
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
21
環境報告
中・長 期プログラム
環境側面と環境影響評価
当社の事業活動、製品及びサービスを対象として、環境に影
て抽出・推進する取り組みを2010年度より実施しています。
響を与える要因である環境側面を部門ごとに洗い出して、環
特に、環境汚染物質の分析計測機器や廃液の減圧蒸留シス
境影響評価を実施しています。環境影響評価は1年間の環
テムなどの「環境貢献製品」の開発・提供や、装置の保守・契
境活動の基礎となる、優先的な管理対象を選定する重要な
約のサービス業務による製品の環境負荷低減などは「プラス
作業ですが、当社ではオリジナルの評価ソフトを使って
「著
の環境側面」
として推進しています。
また、物流面での環境負
しい環境側面」を特定し、環境管理プログラムの策定をして
荷の低減、各主管部門による環境法令遵守体制の強化、社内
います。
外への環境事例の広報、海外顧客や大学などの環境施設見
また、
こうした活動の一方で、各部門の日常の事業活動を通
学の受け入れ、などの取り組みを全社で展開しています。
じた環境配慮・環境貢献につながる活動を「本来業務」
とし
中・長期プログラム[本社地区事業所]
項 目
活動実績(2011年度)
エコラベル適合製品の
開発:29件
●
1)
製 品
● LCA 手法の導入に
向けての方針策定
EUを中心とした海外環
境規制動向の把握と
周知
●
環境報告
代替フロン
(HCFC-225)の削減: 1998年度比67%減
●
化学物質の
管 理
省エネ率25%以上
を達成:主要製品
●
エネルギー起因の
CO2排出量の削減:
1990年度比2%減
(原単位では32%減)
1)
LCA 手法を導入し、
製品の環境負荷を
見える化:主要製品
●
新しい概念の省エネ
製品の開発
備 考
MEMS2)/NEMS3)技術を
応用した省スペース/ 省エネ設計
●
●
ライフサイクルシンキング
に基づく製品提供:全製品
●
環境配慮設計の促進
環境修復事業への展開
●
有害物質規制への対応
●
化学物質に関する
●
●
特定有害物質規制への
対応:全新製品
●
●
代替フロン使用全廃
●
ライフサイクルを通じた
化学物質管理の実現
●
●
C O 2削 減
中期目標(∼2015年3月) 長期目標(∼2030年3月)
人の健康と環境へ
悪影響を与える
化学物質の全廃
●
新しい規制への対応
●
4)
SAICM に沿った取組
環境リスクを有する
化学物質への対策決定
● エネルギー起因の
CO2排出量の削減:
1990年度比3%減
エネルギー起因の
CO2排出量の削減:
1990年度比20%減
●
再生可能エネルギーの
利用
●
最新の省エネ/
新エネ技術の採用
●
1) LCA :Life Cycle Assessment。
全ライフサイクルに渡って、
製品などの環境への影響を算出し、総合的見地から環境負荷の低減を進めるための評価手法。
2) MEMS:Micro Electro Mechanical Systems。機械要素部品、
センサー、
アクチュエータ、電子回路を一つの基板上に集積化したデバイス。
3) NEMS:Nano Electro Mechanical Systems。MEMSをさらに発展させたもので、半導体集積回路作製技術を用いて作製された
nmオーダーの機械構造を持つデバイス。
4) SAICM:国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ
(Strategic Approach to International Chemicals Management)。
2006年2月、国際化学物質管理会議においてSAICMが取りまとめられ、国連環境計画において承認された。
22
環境報告
環 境管 理プログラム
環境管理プログラム
本社地区事業所
環境側面
自己
評価
2011年度実績
環境に配慮した製品の取組みの促進
エコラベル制度製品の拡充:計画25件に対し、
29件で達成(省エネ10件、有害物質排除19件)
● LCA全社指針
「ライフサイクルアセスメント基本
方針」
を新規制定
● 新製品の省エネ率
・リサイクル率/再生率の算出:
9件実施
● 新製品に関する分別ガイドの作成 5件実施
● EU環境規制動向の把握と社内通知
EU欧州情勢について、島津欧州から講師を招き
教育を実施、主要な規制の把握に努め、関連す
る工業会の情報を共有し、情報を社内Web上で
公開し社内周知を実施
●
①製品
◎
社内消耗品購入高の93%をグリーン調達品にす
る目標に対して、91.5%で未達成
● 材料購入高の70%をグリーン化
(RoHS対応品)
する目標に対して、71.5%で達成
● 材料購入品目の含有物質管理データベースの登
録を進め、12,000件の登録目標に対して12,111件
で達成
△
代替フロン使用量を98年度比37%以下の目標
に対し、33%で達成
○
●
エネ ル ギ ー に 起 因 するC O 2 の 排 出 量 の目標
21,066t 以下に対し実績19,240tで目標達成
◎
●
エネルギーに起因するCO2の排出量の目標
19,518t以下に抑える
●
社外への廃棄物(有機物を除く、産業廃棄
物及び一般廃棄物)の排出量を削減するた
め、各部内における方策を立案し、試行する
●
②グリーン調達
③有害化学物質の排出
代替フロン削減
④CO2排出量
●
●
紙類の分別徹底により、紙ごみの非有価物率を
08年度比で20%削減する目標に対し、26%削減
で目標達成
● リサイクル率99.6%でゼロエミッションを維持
製品に含有される有害化学物質排除のた
め、仕入先の監査を40社実施
● 社内消耗品のグリーン化の推進、
48品目
(4件/月)提案し、採用率50%とする
● 生物多様性保全の取組みをしていない仕
入先51社への講習会の開催と取組み内容
の確認
●
●
⑤廃棄物
2012年度目標
環境に配慮した製品の取組みの促進
エコラベル制度製品の拡充30件/有害物
質排除製品開発・省エネ製品の開発
● LCAの試行
● 新製品の省エネ率・
リサイクル率/再生率
の算出
● 新製品に関する分別ガイドの作成
● EUを中心とする環境規制動向の把握と社
内周知
●
●
◎
化学物質の管理強化
代替フロン使用量を98年度比1%以下にする
環境報告
神奈川地区事業所
環境側面
自己
評価
2011年度実績
新製品開発時の環境負荷低減
2件の新製品開発において負荷低減設計指針を
適用
● 国内外の各種規制への対応
最新情報を入手し個別に対応
● 製品や技術情報提供による環境貢献
太陽電池成膜装置販売と各種セミナー、講演など
●
①製品
○
化学物質管理システムCRISの運用徹底による管
理を実施、特に厚木でCRIS運用開始
● 部門別の化学物質管理上の緊急時対応の準備
として、部門ごとの緊急時の訓練を企画し実施
◎
年度末までに電力と都市ガスの消費量を2010
年度実績以下に抑えた(秦野、厚木の電気・ガス
共に、前年度比7∼18%削減)
○
●
②環境対策(公害防止)
●
③CO2排出量
有価物率目標52%に対して46.5%、
リサイクル
率100%でゼロエミッションを維持
● 木くず総排出量を28t以下、
ダンボール総排出量
を22t以下の目標に対して、
それぞれ25.5tと16.4t
で目標達成
●
④廃棄物
2012年度目標
省エネ型製品と有害物質排除製品の開発
● 新製品における省エネ率、
リサイクル率、再
生率の算出
● 欧州を中心とした環境規制の動向把握
●
●
化学物質の総合管理の強化(特に緊急時対
応の強化)
●
電力と都市ガスの消費量をそれぞれの目
標値以下に抑える
有価物率の前年度水準とゼロエミッション
の維持
● 木くずの総排出量を26t以下
●
○
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
23
環境報告
環 境 負荷マスバラ
負荷マスバランス
環境負荷マスバランス
[ 2011年度]
(島津製作所の国内生産拠点・研究所の総計)
INPUT
電 気
ガ ス
燃 料
水
使用量
使用量
A重油など
使用量
4,998
万kWh
80.0
150
万m3
紙
109
98.5
24.4
万m3
kL
包装材
化学物質
t
プラスティック・木材・
ダンボールなど
650.2
t
t
島津製作所全生産拠点・研究所
環境報告
OUTPUT
CO2
NOX
SOX
廃棄物
CO2
NOX
SOX
排出量
排出量
排出量
排出量
2,718
トン
2.11
電気・ガス・燃料の使
用により発生するCO2
リサイクル率
99.6%
3.24
万トン
トン
燃料の使用により
発生するSOX
ガス・燃 料 の 使 用
により発生するNOX
リサイクル量
2,707
トン
24
0.04
トン
埋立処分量
11
トン
排水量
22.9
万m3
環境報告
環 境 会計
環境会計[ 2011年度]
(島津製作所の国内生産拠点・研究所の総計)
環境保全に関する費用では、三条工場 (W70号館・E2号館・
は25.4%と増加しました。
E27号館 ・ 共済会館)
、けいはんな研究所で省エネ改修工事
環境保全効果については、確実な根拠のある省エネルギー、
による支出がありました。
そのため費用総額では2010年度よ
廃棄物削減、節水の3項目から経済効果を算出しています。
り5.6%増加しました。環境関連設備投資に関しては絶対額で
基準年との比較では112百万円の節約になっています。
また
207百万円増加し、設備投資総額に占める環境関連投資額
前年との比較では、節電対応の影響などから103百万円の節
の割合も3.4%から6.5%に増加しました。
約となりました。
環境関連の研究開発費は前年より19.6%増加しており、研究
開発費総額に対する割合も、2010年度20.8%から2011年度
1 環境保全コスト[2011年度実績]
分 類
1 事業エリア内コスト
投資額
主な取組み
2011年
公害防止コスト
騒音対策など
地球環境保全コスト
オゾン層破壊物質の削減他
廃棄物削減及びリサイクルコスト
処理委託、排出量の削減及び分別活動
小
2 環境にかかる管理的コスト
3 社会活動コスト
118
46
114
59
4
0
93
106
363
164
295
264
0
0
141
134
48
40
53
65
0
0
0
0
411
204
489
463
6,322
6,027
計
4 環境損傷コスト
計
参考 当該期間の設備投資総額
(単位:百万円)
費 用
2010年
88
99
92
寄付金、緑化、工場周辺の清掃、その他
2011年
267
事務局費、教育費
合
2010年
2 研究開発費
項 目
投資額
主な内容
1 研究開発コスト
環境貢献製品及び環境配慮製品の開発
2011年
2
金 額
2010年
27
参考 当該期間の研究開発費の総額
2011年
2,880
2010年
2,409
11,352
11,601
3 環境保全効果
効果の内容
環境負荷指標(基準年との比較)
節電量: -691万kWh /年(16.1%増)
2 廃棄物削減によるコストダウン
削減量:
3 節水効果
合
対基準年節約額
対前年節約額
-11
80
-83トン/年(3.2%増)
21
12
節水量: 235,882 トン/年(49%減)
102
12
112
103
計
環境報告
1 省エネルギー
4 集計条件
4
①集計範囲
:ISO取得事業所(三条工場・紫野工場・基盤技術研究所・秦野工場・厚木工場・瀬田事業所)
②対象期間:2011年4月1日∼2012年3月31日
③効 果:計算根拠のある項目に限定するとともに,当社がISO活動に向け準備を開始した前年度(本社工場:1995年度、
秦野工場:1997年度、基盤技術研究所(けいはんな)
:1998年度、瀬田事業所:2000年度、厚木工場:2002年度、
紫野工場:2008年度)
を基準年にして、環境保全活動を通じてどれだけの環境負荷の削減と費用の節約が達成
できたかを示しています。
(省エネルギーと電気料金とは契約の方法により必ずしも一致していません)
④ 教育、会議、社会活動に係る費用:係った人員の総時間に5,000円の時間当り単価を掛けて算出しています。
技術開発事例:自動車の使用済みプラスチックの選別技術の開発
当社はフーリエ変換赤外分光光度計などの高精度な分析機器を応用した自動車分野向けの使用済みプラスチック選別技術の開発を進
めています。廃車後の自動車からは再使用可能な部品・素材がリサイクルされていますが、
プラスチックは複数の素材が混在し分別が難
しいため、主に焼却・埋め立て処分されています。
本技術は自動車ゴミに含まれる使用済みプラスチックの約50%を占めるポリプロピレンの選別を目的としたものです。
自動車リサイクル
法の基準が強化される2015年に合わせ、ポリプロピレンの識別率99%以上、
1時間に100kgの選別処理能力を目指しています。
プレスリリース(当社Webサイト)
: http://www.shimadzu.co.jp/news/press/miq5fd000000102n.html
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
25
環境報告
地 球 温暖 化防止/
化防止/省エネ
地球温暖化防止、省エネ
CO2排出量の実績
島津製作所の事業活動に伴うエネルギー起因のCO2排出量
■CO2排出量の推移(島津製作所の国内生産拠点・研究所の総計)
および電力使用量の推移を示します。算定範囲は当社の国
単位:t-CO2
内における全生産拠点および研究所です。
25,000
当社ではエネルギー使用量の約89%を電力に依存していま
20,000
す。電力の換算係数は、地域や年度によって変化しますが、
15,000
CO2の換算係数を一律0.378kg-CO2/kWhとして、各年度の
23,774
18,304 18,101 18,838
16,299
21,126 21,369 21,146 21,940 21,030
20,063
21,143
10,000
実績をCO2換算係数に左右されないようにしています。
2011年度は、従来から実施していた、建物の省エネ改修(集
5,000
中ガス方式から個別空調へ、空調設備の更新や高効率照明
0
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
の採用、窓ガラスの全面ペアガラス化など)をはじめとした
設備投資や運用改善、東日本大震災以降の節電への取り組
■電力使用量の推移(島津製作所の国内生産拠点・研究所の総計)
みにより、2010年度に比べCO2は約11.1%(2,631t-CO2)減
単位:百万kWh
少しました。
60
今後も、地球温暖化問題は人類共通の解決すべき問題とい
50
う認識の下で、
自助努力を基本に据え、温室効果ガス排出量
40
の削減に取り組みます。
30
35.7
42.6
41.4 40.3
45.2
50.6 50.7 51.7 49.4
47.9
56.1
50.0
20
10
0
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
環境報告
島津グループのCO2排出量の実績
■2011年度島津グループのエネルギー起因CO2排出量
島津グループの国内外におけるエネルギー起因のCO 2 排
■CO2排出量の内訳
(地域別)
出量を地域別、エネルギー別で集計した結果を右図に示し
ます。国内は島津グループの全ての生産拠点、研究所、分析
5%
5%
総排出量:29,885t-CO2
9%
日本
アジア
米州
欧州
会社を集計しています。海外はエネルギー使用量の大きい
アジア地域の9社、
ヨーロッパ地域の2社、アメリカ地域の2
81%
社です。
2011年度の島津グループのCO 2 排出量は2010年度に比
べ、10.4%(3,459t-CO2)減少しました。大きな要因としては、
日本国内でのCO2排出量が減少したためです。
■CO2排出量の内訳
(エネルギー別)
地域別では、今後グローバル化を進める上で、中国で新製
1%
品の現地開発・生産を拡充することから、
アジア地域の割合
2%
が増えてゆくと予測しています。
1%未満
1%未満
8%
89%
26
電力
都市ガス
LNG+LPG
軽油
重油
灯油
環境報告
地 球 温暖
暖 化防止/省エネ
物流におけるCO2排出量の削減
製品をお客様にお届けするまでを担う輸送時においても、
蔵置場利用により、
トラック輸送する事なく通関処理がおこ
CO2排出量削減の取り組みを進めています。
なわれ、通関後の空港や港までの輸送にはシャトル便とし
島津ロジスティクスサービス(株)
では、
トラックの積載率向
て低公害車(天然ガス車)を2007年度から導入しています。
上とモーダルシフト化の推進により2011年度には約42トン
さらに業務用車として、ハイブリッド車両の導入も進めてい
のCO2排出量を削減しました。
ます。
主な活動として、秦野出張所等の拠点間利用、貸切便貨物
以上の取り組みによる相乗効果として、大幅な輸送費のコ
同士の混載化、大口路線貨物同士の貸切便化、鉄道や船舶
ストダウンも得られております。
へのモーダルシフト、強化ダンボールを使用した梱包材の
軽量化などです。
2010年5月には新輸配送システム(TRINITY)が稼動し、異事
島津ロジスティクスサービス
(株)のグリーンロジスティクス
http://www.shimadzu.co.jp/sls/business/green.html
業部間の輸送情報の共有化が可能となり、
日々の業務の中
で上記の取り組みを効率的に推進することができるように
なりました。
また、輸出製品の輸送に関しても2006年度から自社の保税
空港へのシャトル便
強化ダンボールを使用した梱包
IT環境における省エネ化
当社グループの各種サーバの管理を行っている(株)島津ビ
開発環境B
環境報告
用するものです。
これによって、電力使用量を削減するととも
に、
スペースの効率化や、
費用の削減も図ることができます。
開発環境C
のサーバ環境を仮想的に構築し、効率的にサーバ資源を使
開発環境A
開発環境B
を進めています。仮想サーバとは、1台のサーバの中に複数
開発環境A
ジネスシステムズでは、仮想サーバへの移行による省エネ化
仮想化
ソフトウェア
開発環境C
2011年度は18台のサーバを4台に統合しましたが、その効
サーバ仮想化のイメージ
果として、年間で約31,500kWhの消費電力を73%削減の
約8,400kWhに抑えることができたと試算しています。
タスクライトの導入
当社では、
オフィスの天井の蛍光灯をエネルギー効率の良い
従来照明
Hf蛍光灯への変更を計画的に進めると共に、各蛍光灯に
プルスイッチを取り付け、不在の時には机上の蛍光灯を消す
ことで、省エネを図っています。更に2011年度は節電対策の
一環で、
天井照明を減らし手元照明で作業照度を確保するタ
スク・アンビエント照明の取り組みを実施するため、
消費電力
の少ないLEDタイプの手元スタンドをおよそ1,300台導入し
ました。
この他、節電対策として建物の換気風量を見直すな
LEDタスクライト
タスク・アンビエント照明
ど、
節電対策により938t-CO2が削減できたと試算しています。
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
27
環境報告
廃棄物管理
廃棄
物管 理 /化学物質
/化学
管理 /公害対 策
廃棄物管理
当社では、生産工程から発生する廃棄物を積極的に再資源
物やお客様先からの下取りに関わる廃棄物、
さらに2011年
化する取り組みを進めています。当社の拠点の中で最も排出
度の廃棄物処理法の改正を踏まえた建設系廃棄物の取り扱
物の多い三条工場では、2011年度に99.7%以上を再資源化
いについての講習を実施しました。引き続き、関係会社を含
し、ゼロエミッションを維持しており、瀬田事業所、秦野工場、
めて、
これらの順法に関わる対応も強化し、廃棄物・リサイク
厚木工場でもゼロエミッションを達成しています。
ルガバナンスのレベルを向上させていきます。
再資源化を進める方策としては、現場における分別の徹底を
通じて、廃棄物から有価物に価値を高める取り組みを全社で
実施しています。
これは、再資源化の質を高めるのみならず、
経営的にもコストダウンにつながっている取り組みです。
また、2012年度からは、生産工程からの物を発生させない納
品方法や再使用を中心として、廃棄物の削減に取り組んでい
ます。
■廃棄物排出量とリサイクル率の推移
(島津製作所の国内生産拠点・研究所の総計)
単位:t
単位:%
96.2 98.6 98.9 98.5 99.4 98.5 99.6 99.6 100
93.2 93.7 94.3
2,746 2,718
84.4
2,499
2,500
2,352 2,324 2,320 2,326
2,297
80
2,130
2,078
2,000
1,812
60
1,532
1,500
3,000
また、
コンプライアンスの向上を目的とした取り組みとして、
本社地区事業所の全ての拠点と秦野工場における電子マニ
フェストの導入を完了しています。
また、
全国の営業拠点を対
40
1,000
20
500
象とした営業コンプライアンス研修の中で、営業拠点の廃棄
-
0
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011
エコグッズの作成
全員参加の環境活動の1つとして、オフィス・工場からの紙
ごみの分別を進めています。分別・回収された紙はティッ
環境報告
シュペーパーやノートに再生され、従業員の手元に戻ってき
ます。環境活動の成果を目に見える形で還元することにより、
従業員に対する意識の向上を図っています。
さらに2011年度は、香川県の豊島住民会議と瀬戸内オリー
ブ基金が運営しているオリーブ畑で、当社から発生した木く
ずを再生した土壌改良用の炭をご利用いただきました。
現在、およそ1,100本のオリーブの育成に使用されています。
オリーブ畑での炭の活用
PCBへの対応
当社では、過去に使用していたPCB(ポリ塩化ビフェニル)
一方、
(株)島津テクノリサーチにおいては、絶縁油中の微量
廃棄物を保管しています。
PCBの簡易定量法の2技術を提供しています。迅速かつ安価
日本環境安全事業株式会社(JESCO)への処理登録も完了し
で測定でき、測定値の信頼性の確保に必要な精度を有する
ていますが、JESCOの処分計画が遅れているため、処分時期
測定技術で、2010年1月25日環境省から公表された「絶縁油
は平成25年度以降の予定です。処理までに漏洩や紛失など
中の微量PCBに関する簡易測定法マニュアル」の中にも適用
が発生しないよう点検を毎月行う一方で、緊急事態を想定し
されています。
た教育訓練を実施しています。
28
環境報告
廃棄物管理 /化学物質
質管
管理
理 /公害対 策
化学物質管理
当社では製造、研究開発、お客様からの依頼分析などの場面
分析装置に使用する試料の代替化
で多種多様な化学物質を使用しています。
これらの物質は使
蛍光X線分析装置(EDX)の感度係数用試料のなか
い方を誤ることで事件や事故につながる恐れがあり、様々な
で、バリウム
(Ba)係数取得用試料としてこれまで劇物
法令で規制されているものもあります。
3
、BaF(フッ
2
に指定されているBaCO(炭酸バリウム)
そのため、主管部門と化学物質を使用する部門との連携に
より、適用される法令に応じた管理状況を確認すると共に、
化バリウム)
を用いてきました。
2011年度に、
これらの
4
へ代替し、化学
試料を無毒のBaSO(硫酸バリウム)
各部門において、輸出入時の許認可の確認、個別の緊急時
物質のリスク低減を図りました。
対応の教育訓練や、有害物質の代替化を進めています。
劇物管理が不要になるため、輸出入手続きや使用者
また、島津エス・ディー(株)製の薬品管理システムCRISを用
の制限など運用面における利便性が向上し、お客様
いて、個々の薬品の入出庫管理を行っています。
このシステ
への対応期間の短縮にもつながります。
また感度係
ムにより、各部門での在庫管理ができるだけでなく、PRTR法
数試料の商品化につなげることができます。
に基づく行政報告を迅速に行うことができます。
単位:kg
■PRTR届出物質使用量の推移
30,000
当社では、毎年PRTR法(特定化学物質の環境への排出量の
把握等及び管理の改善の促進に関する法律(化学物質排
25,000
22,823
23,446
20,000
16,250
出把握管理促進法))に基づき、有害化学物質の届出を行っ
ております。全社での届出対象物質の使用量は減少傾向に
ありますが、2011年度は基盤技術研究所での研究開発活
動の活発化と、瀬田事業所での塗料の使用量増加により、
2010年度よりやや増加しました。今後も塗料や洗浄液の代
替化などを進めながら使用量削減に努めます。
基盤技術研究所
秦野工場
瀬田事業所
三条工場
25,033
15,000
10,175
10,000
7,992
9,690
5,000
0
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
環境報告
※2005年度以降、行政に届出をした物質のみの使用量を集計しています。
PRTRデータの詳細はP.38をご参照ください。
公害対策
大気測定
(三条工場)
水質測定
(三条工場)
工場で使用するボイラーから排出される排
工場からの排水は、下水道法及び京都市下水道条例の規制基準より厳しい
ガスは、大気汚染防止法及び京都府環境を
自主管理基準を設定し、定期的に測定しています。三条工場では、各水質項
守り育てる条例の規制基準よりも厳しい自
目の定期測定以外にも、専用モニター
主管理基準を設定し、SOxやNOxなどを定期
と社内LANによるネットワークを利用
的に測定しています。
し、pHやTOC(全有機炭素)
を常時監視
三条工場では老朽化した重油式ボイラーや
しています。
また、
もしも排水のpHが自
都市ガス式ボイラーを順次廃止し、大気汚
主管理基準を超過した場合には、担当
染の防止を図るとともに、CO2の発生の削減
者にメールで異常を通知し、迅速に対
にも努めています。
応できるシステムを構築しています。
オンライン全有機体炭素・全窒素計(TOCN計)
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
29
環境報告
製品の環 境 対 策
製品の環境対策
製品への環境配慮は、材料・部品の調達から廃棄に至るまでのライフサイクル全般への対応が必要と考えています。
このこと
は、当社の経営理念「人と地球への健康への願いを実現する」を実践するためにも最重要の経営課題と捉えています。製品
のライフサイクル全般での環境負荷を少なくするために、環境負荷低減設計指針に基づいた製品設計を行っています。
エコラベル制度の取り組み
エコラベル基準(1または2を満たすこと)
当社では、製品の環境配慮について自社基準を設け、基準
を満たした製品に対し
「エコラベル」の添付を認めるエコラ
1.当社従来機と比較してエネルギー消費量を
25%以上削減していること
2.特定の有害物質※を含有しないこと
※特定有害物質:EUのRoHS指令で使用を制限されている水銀、カ
ドミウム、鉛、6価クロム、ポリ臭化ビフェニル(PBB)、ポリ臭化ジ
フェニルエーテル(PBDE)
ベル制度を実施しています。
これまでにエコラベル制度の
認定を受けた主な製品を紹介します。
省エネルギー25%以上の達成 ※記載の数値はすべて当社従来機比です。
トリプル四重極型
ガスクロマトグラフ質量分析計:
GCMS-TQ8030
新型17インチ
直接変換方式FPD
(X線TVシステム搭載)
電力消費
26%削減
(
万能試験機:
電力消費
76%削減
X線TVシステム
SONIALVISION safire17
UH-X、
UH-FXシリーズ
)
電力消費
82%削減
(UH-500kNXhの場合)
サーボパルサ用油圧源省
エネルギーユニット:
ECU1/
ECU2シリーズ
電力消費
50%削減
環境報告
特定有害物質の非含有
ターボ分子ポンプ:
TMP-2804/3304/3804/4304シリーズ、
TMP-V2304LM/V2804/V3304シリーズ
油圧機器歯車ポンプ: 油圧歯車ポンプ TME1シリーズ、SME1シリーズ、EGP2シリーズ
パワーパッケージ DPNシリーズ
光学デバイス:
島津軸外放物面鏡、ポルカドットビームスプリッタ
レーザ機器:
LD直接波長変換型レーザ LUMICUBEシリーズ HK-5500、
バルク型QPM素子
ライフサイクルアセスメント
(LCA)の推進
当社では、材料・部品の調達から廃棄に至るまでの製品のライフサイクル全体の環境負荷を定量的に把握するLCAの取り組み
を推進しています。2011年度は全社指針となる
「ライフサイクルアセスメント基本方針」を制定しました。
30
環境報告
グリーン調達
グリーン調達
地球環境保全に配慮した製品づくりのため、有害化学物
質の不使用や削減を進め、環境への影響のより少ない部
品・素材の調達を積極的に推進しています。また社内で使
用する事務用度品、設備などについても同様に環境負荷
低減に努めています。
■サプライチェーンでの有害化学物質の削減
● 調達先とのパートナーシップの構築
グリーン調達を推進するためには、調達先とのパートナー
シップが不可欠です。
グリーン調達への協力をお願いする
ため、指針となる「グリーン調達基準」を制定し日・英・中の
■有害化学物質管理体制の構築
環境関連法の中でも特に規制が厳しいRoHS指令などが禁
止する化学物質を含まない製品づくりのためには、設計、
調達、製造などの各プロセスにおいて、問題点の洗い出し、
各部門での手順や認識の標準化などが必要となります。
こ
の目的のために、製造関連部門や品質保証部門だけでな
3ヶ国語で当社ホームページに公開しています※。
また、国
内外の調達先における環境負荷低減への取り組みをサ
ポートするため、調達先向けのグリーン調達説明会などを
随時開催しています。
※「グリーン調達基準」および関連資料は、下記ページから
入手できます。
http://www.shimadzu.co.jp/aboutus/procure/green.html
く海外販売関連部門まで含めた全社横断的なワーキング
グループを設置し、様々な課題の対応策を検討していま
● 社内消耗品のグリーン化
す。また、調達先に対する監査を実施して有害化学物質管
事務用度品などの社内で消費する用品のさらなるグリー
理の状況を確認・評価するとともに、有害化学物質の含有
ン化を推進するために、調達部が中心となって環境配慮
リスクの高い品目については、自社でサンプル分析を実施
製品をリサーチし、社内各部門に対し積極的に代替品を
し含有の有無を確認しています。さらに、RoHS指令をはじ
提案しています。
めとした各種の化学物質規制に対応するため、新たに専
用システムを構築し、2012年4月より国内外の島津グルー
プ全体で活用しています。
● 社外活動を通じた情報交換
他社との交流を通じて情報交換に努めています。2011年
度は(社)京都工業会での活動を通じて、参加企業のグリー
環境報告
ン調 達 の 実 態を調 査し課 題を明らか に するとともに、
他社との協働により会員企業相互のレベル向上に努めま
した。
■地球環境問題への対応
● 生物多様性に関する情報収集
2011年度に全社環境方針が改定され、
これにもとづいてグ
リーン調達においても生物多様性に関して対応を開始して
います。2011年度は調達先に対して生物多様性に関するア
ンケート調査を実施しました。
● 災害への対応
RoHS監査前の教育の様子
2011年は東日本大震災やタイの洪水などの大規模な自然
災害の発生に伴い、改めて調達機能が見直された年でもあ
りました。調達先の協力を得て、お客様への納品が滞らぬよ
う全社一丸となって対応しました。
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
31
環境報告
内部 環 境 監査/教
監査 /教育
内部環境監査
企業の環境への取組は社会的責任として取り組まねばなら
2011年度は、電機・電子業界の環境リスクマネジメント研究
ない状況の中、環境活動をPDCAサイクルの中で実施してゆ
会で開発された 環境リスク感性教育 に基づく、社内の環境
く上で最も重要な要素の1つが内部環境監査です。当社は
リスク事象からどのような環境影響や経営影響が生じるかを
ISOの取得から今年で15年目を向かえます。環境の活動や、
議論する演習を実施しました。
さらに、他社の事業所を訪問
内部環境監査がマンネリな活動にならないように、監査にお
し、意見交換や工場見学を通じ、知識を深めました。
いては、新鮮な監査の視点で、内部環境監査の充実を図れる
ように取組みを進めています。
その取組みの一つとして、監査では指摘事項(不適合の指摘
と良い指摘)
を見つけ、良い事例を水平展開することで、他の
部門にも情報を共有できるような活動をしています。
また監査員の力量を向上させることは監査を充実させるた
めの大切な要件であるため、監査員全員が年1回の専門教
育を受講し、
監査の充実を図っています。
内部環境監査員教育受講風景
環境報告
環境一般教育
本社地区の環境一般教育では、環境小冊子に沿って環境方
針、環境マネジメントシステムの要求事項に適合することの
重要性、環境側面、各人の取組みによる環境への利点等の講
義と今年度の当社の活動についての説明をしています。
2011年度の環境一般教育では2010年度から教育に盛り込
んだ「生物多様性の保全」について、
さらに知識を深めること
に重点を置きました。
「府民参加のものづくり」∼京都モデル
フォレスト運動のとりくみ∼というタイトルで、京都府農林水
産部モデルフォレスト推進課の今井副課長にご講演もして
いただきました。
新入社員への環境一般教育では講義の後、全員がバスに乗
り込み「島津の森」へ移動し、森林の間伐作業を行いました。
32
環境一般教育風景
環境報告
生物多様 性の 保全
生物多様性の保全に対する当社の取り組み
本年度は6月にブラジルで「リオ+20」、9月には韓国で「第5
進めてきましたが、
本年度はそれらの活動に加えサプライヤー
回 世界自然保護会議」
、10月にはインドで「生物多様性条約
への教育にも着手します。
第11回締約国会議(COP11)
」
といった生物多様性問題に関
次に、
「事業活動による生物多様性への負荷軽減」について、
連する大きなイベントが世界中で開催されます。
これらのイ
当社はこれまでも
「省エネ活動」
「省資源活動」
を通じて生物
ベントでは問題解決に向けた民間企業の取り組みが議論さ
多様性の保全に寄与していますが、今後はそれに加えて紙
れ、今後、企業の生物多様性保全に対する責任が増すことが
や梱包材に使用される木材を対象とした認証品の積極的な
予想されます。
採用に取組みます。
当社は2010年度より
「生物多様性の保全」
を環境方針に取り
「生物多様性保全への積極的な貢献」については事業活動
込み、生物多様性の「啓蒙」
「負荷の軽減」
「積極的な貢献」に
の枠組みから離れ、工場内の植生調査や「京都モデルフォレ
ついて活動してまいりました。
スト運動」への協力(京都府南丹市の「島津製作所の森」の整
まず、
「生物多様性問題の啓蒙活動」
では、
これまで従業員教
備活動)等、生物多様性の保全に直接貢献できる活動を実施
育や小中学校への出前教室などを通じて社内外への啓蒙を
しており今後もその取り組みを継続します。
「 島 津 製 作 所 の 森 」参 加 者 の 声
島津の森は、なだらかで足場も良くとてもきれいな森ですが、奥の方は暗
い森になっていて、整備の余地があります。初めて参加したとき、汗を流し
て細い木を何本も切り、ふと振り返ると、暗かった森に光が差していて本
当にうれしかったです。また、地元の方から
「クリの木は堅くて朽ちない
よ」
、
「ヒノキの皮は簡単に剥けるんや」
と教えてもらったことから、木の種
類に興味を持ち始めました。今回は植物に詳しい先生の話が聞けて、ずっ
と分からなかった木の名前も判明し、大感激でした。
2011年秋の「島津製作所の森」づくり活動参加者
環境報告
分析計測事業部 技術部 ソフトウェア製品開発第3グループ グループ長
山本 聡
三条工場構内の植生調査
「絶滅危惧種」
・
「在来種」
・
「外来種」
、生物多様性の保全の取組みを開始し
てから良く耳にする言葉です。
2011年度に、
「三条工場構内にどのような植物があるのか?まずは自分た
ちの身の周りから調べてみよう。
」
という思いから、
え∼こクラブ(社内女性
環境プロジェクトチーム)
で構内植生調査を開始しました。
調査を開始してすぐに京都府の準絶滅危惧種であるノジスミレが見つか
り、現在、保護活動を行っています。今後も三条工場構内の植生調査を継
続し、生物多様性に配慮した緑化につなげていきたいと考えています。
ノジスミレ
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
33
環境報告
外部支 援活動
外部支援活動の実績
環境セミナーの開催、ISO14001認証取得支援、環境出前授業など外部の活動支援を実施しています。
2010年のCOP10の開催で、生物多様性の保全に関する意識がたかまる傾向にあり、出前授業の内容も
「生物多様性の保全」の
内容が多くありました。今後も積極的に外部支援を推進していきます。
外部支援種類別、
年度別集計
年 度
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
環境報告
2010
2011
累 計
上段 実施件数
分 類
ISO支援 環境経営 環境教育 規制関連
講演
町づくり 個別活動
その他
6
0
0
1
0
0
23
360
303
0
0
350
0
0
1,013
11
23
3
0
0
0
4
41
413
849
51
0
0
0
108
1,421
18
20
5
0
0
2
4
49
261
710
59
0
0
440
57
1,527
2
12
5
11
3
3
2
38
32
492
54
770
340
280
70
2,038
13
17
19
27
0
3
9
88
239
578
1,550
1,203
0
526
305
4,401
8
9
21
26
5
0
9
78
64
402
1,450
1,300
1,294
0
151
4,661
26
21
25
21
3
0
5
101
421
672
1,268
1,629
422
0
38
4,450
14
13
19
22
0
0
5
73
161
302
881
1,443
0
0
112
2,899
5
21
30
27
3
0
4
90
90
648
1,502
2,321
510
0
85
5,156
5
19
28
10
3
0
6
71
62
585
1,669
403
395
0
209
3,323
1
25
32
3
4
0
1
5
71
20
417
1,172
455
272
0
75
53
2,411
5
15
29
3
7
0
1
15
75
147
233
1,630
336
313
0
18
223
2,900
2
21
27
1
1
0
2
18
72
30
240
1,554
8
80
0
36
388
2,336
126
222
243
151
30
8
52
38
870
2,300
6,431
12,840
9,868
3,976
1,246
1,264
664
38,536
20
0
合 計
16
おおさかATCグリーンエコプラザ常設展示ブース改装
1999
23
2000
40
100 (件数)
件数
参加者数
1,421
49
1,527
38
2002
80
1,013
41
2001
60
2,038
88
2003
4,401
78
2004
4,661
101
2005
4,450
73
2006
2,899
90
2007
2008
71
2009
71
2010
75
2011
72
0
5,156
3,323
2,411
2,900
2,336
1,000 2,000 3,000 4,000 5,000(参加者数)
環境出前講座新メニュー
「水の話」
当社は2004年より、おおさかATCグリーンエコプラザの常設展示
総務部主催の「ぶんせき体験スクール」
と地球環境管理室主催の
ブースに出展をしています。ゲーム感覚で、遊びながら子供たちが
「環境出前授業」がコラボレーションしました。
「水の話」
というタイ
地球環境のことを考えてくれたら。
というのが当社ブースのコンセプ
トルで小学校に伺っています。
トです。2012年3月、そのコンセプトのもと
「生物多様性」をテーマ
授業の1時間目は、地球環境管理室が「世界の水問題」についての
にしたブースに生まれ変わりました。
講義をします。その後「水の汚れ」についてパックテストを用いた
生物の絶滅を防ぐには、
どんな種類がどのような理由で絶滅してし
実験を生徒全員で行います。2時間目は総務部が担当し、1時間目
まったのか、
どうして絶滅しそう
の実験で使用した水を当社の装
なのかを知る必要があります。
置(紫外可視分光光度計)で分
そのために作られたIUCN(国際
析します。
この装置は「光」
を用い
自然保護連合)のレッドリストを
て分析する装置です。子供たちに
参考に制作した絶滅危惧種の生
は「光」についての講義も行いま
物を学ぶ当社オリジナルのカー
す。
新たな社会貢献活動のスター
ドゲーム「bidi」を紹介させてい
トです。
ただいています。
34
外部支援推移
(年度別)
下段 参加者数
ATCブース
水の話授業風景
環境報告
外部支 援活動
JICA等海外からの研修生受入れについて
(独)国際協力機構(JICA)や(財)国際石油交流センター
(JCCP)などの団体では途上国から研修生を招き、
日本の産
2011年度に実施した下水・排水処理技術関連の研
業技術の研修事業を実施しています。
この中には環境関連
修では8名で島津製作所三条工場を訪問させてい
技術の習得を目的とするものも数多くあり、分析機器とノウ
ただ きました。
ハウを有する当社では、
この事業に協力し、年間約100名の
今回の研修では、窒素、燐、有機物による富栄養化
研修生を受け入れています。研修では環境管理・環境モニタ
なども勉強し、参加者の自国でも問題となっている
リング技術等の講義や、水質分析機器・設備の紹介を行って
事を再認識しています。
このため分析機器などの整
います。
備が近い将来必要になってくる事は十分理解してい
る様です。
今回の貴社の見学で得た色々な
機種の計器があるという知識が、
研修員の役に立ってくれればと
思っています。
(財)北九州国際技術協力協会
研修リーダー 末田 元 様
JICAの研修風景
国連大学「環境監視プロジェクト」の支援
介されています。現在、次期のプロジェクトについて検討
期にかけて継続的に支援してまいりました。
このプロジェ
を進めています。
クトは1996年に開始され、アジア11カ国の主要研究・分析
当社は、今後も、装置の貸与、分析技術のトレーニング
機関が連携して実施している国際的な活動です。環境汚
ワークショップ、シンポジウムの開催など、分析メーカーと
染の抑制と適切な管理をめざし、アジア各国の環境汚染
して培ってきた専門的な技術、
ノウハウなどを通じて、積極
状況をモニタリングし、そのデータを継続的に蓄積するこ
的に各国の研究・分析機関及び研究者の支援を行ってい
とを目的としています。同時に、モニタリングに必要な分析
きます。
環境報告
当社は国連大学「環境監視プロジェクト」を第1期から第5
技術の開発、現地技術者養成などの技術的支援も実施さ
れています。
第5期は、2008年から2011年にかけて実施され、PCB(ポ
リ塩化ビフェニル)及び臭素系難燃剤の分析を対象にし
た活動を行い、その成果は、2010年1月にインド、2011年
3月に中国、2011年10月に日本で開催された国際シンポ
ジウムで報告されました。また、2011年4月に、スイス・ジュ
ネーブで開催されたPOPsに関するCOP5のサイドイベン
トにおいても、国連大学からこのプロジェクトについて紹
2011年11月のシンポジウムの際に
国連大学の竹内和彦副学長から中本晃社長に
感謝状が贈呈されました
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
35
環境報告
関係会社における取り組み
関係会社における
環境負荷削減システム
島津システムソリューションズ(株)
当社は、工業用計測機器及び制御システムの開発・設計・製
削減(濃縮減容)だけでなく、高濃度窒素排水の処理など、水
造・保守業務に携わってまいりました。ガスや水などの計測
に関わる環境負荷削減にご利用頂いております。今後も新た
制御対象の一部は、
その役割を終えた後、事業所外へ排出さ
な技術開発とシステム提案で、微力ながら環境負荷削減の
れます。排出物は周辺或いは地球環境への負荷となる場合
一助となれるよう努めてゆく所存です。
があり、当社は、
その削減設備も含めた総合ソリューション提
案に向けた技術開拓も進めております。
2011年春に発売したVOC処理装置(NI005)は、産学官連携
のもと光触媒を応用したゼオライト−酸化チタン複合体を
開発し、揮発性の高い有機化合物ガスを処理する装置とし
て、作業環境の改善や臭気対策を目的にご提案を進めてお
ります。一方、減圧蒸留システム(SSGWシリーズ)は、廃液の
VOC処理装置
減圧蒸留システム
島津システムソリューションズ(株) 会社概要
電気・ガス・水道などの社会インフラや製造プラントに於ける計測制御事業のほか、JCSS認証を受けた実流校正事業、環境負荷の削減技術を実現する環境
ソリューション事業へと
『科学と技術を融合させて、社会に貢献する』会社を目指し邁進しています。
環境配慮型真空ポンプ「スマートキューブSMC」
島津エミット
(株)
島津エミット
(株)
では、昨年秋から環境配慮型真空ポンプ「スマートキューブSMC」を開発し、販売開始しました。
環境報告
1 インバータによる圧力制御
3 油水分離機能
真空圧力を少しずつ下げたり、一定の真空圧力に引いてそ
油水分離機を追加することもできます。
この油水分離機は真
の圧力を維持するには、通常真空ポンプは制御せず、バル
空ポンプの吸気と排気の差圧を利用して、油水分離機に油
ブの開閉で調節しますが、スマートキューブSMCはモータ
循環させ吸い込んだ水分を分離させる省エネタイプです。
にインバータ制御を採用し、内蔵されたシーケンスプログ
これらの3つの環境配慮機能を特長として、真空ポンプの交
ラムによってスロー排気や圧力を保持することができます。
換需要を掘り起こしています。
これによって電力消費を抑えることができ、最大65%の電力
削減が可能です。
2 植物油使用
潤滑油として植物油を使用するタイプもあり、潤滑油がもし
漏れても、健康への悪影響の懸念がないので、食品関連の
職場環境により適しています。
環境配慮型真空ポンプ「スマートキューブSMC」
島津エミット
(株) 会社概要
島津エミット
(株)は1994年に設立され、
(株)島津製作所の真空機器・油圧機器及び島津メクテム(株)の液送機器の販売と、自社製品である真空ポンプ・真空
装置・制御機器の開発・製造・販売・サービスを行っています。
36
環境報告
関係会社における取り組み
における取り組み
発泡スチロールや有機溶剤糊を使用しない
「ECOパネル」の推進
(株)島津アドコム
(株)島津アドコムでは、焼却しても有毒ガスが発生しない
術により、有毒ガスの発生しない水溶性糊の使用を可能にし
「ECOパネル」
を推進しています。展示会やショールームでは
ました。今後も広告宣伝に携わる私たちが、少しでも環境保
展示用説明パネルや写真パネルが欠かせません。その多く
全への負担低減につながる活動を推進してまいります。
が使用後は廃棄されますが、従来のパネルでは石油製品で
ある発泡スチロールを使用しているため不燃ゴミとして処理
するしかありませんでした。
またボードの反り返りを避けるた
め有毒な有機系溶剤糊を使用していました。
これをリサイク
ルできる材料を使って作ることができないか? 有機溶剤糊
に代わる糊は他にないか?その環境に対する想いから
「ECO
パネル」は誕生しました。紙やダンボールを使用しているた
め、使用後は古紙として処分が可能です。
また、貼り合わせ技
「ECOパネル」を使用した展示ブース
(株)島津アドコム 会社概要
お客様のマーケティング戦略に最適なコミュニケーションプランを提案する広告宣伝会社です。マスメディア、WEB、印刷物、映像の企画・制作をはじめ環境関
連のイベント・展示会も数多く携わっております。
Shimadzu Philippines Manufacturing Inc.(SPM)における環境活動
その他、孤児院への支援や、災害に見舞われた地域に対する
ジネスを展開する企業及びその従業員に対する社会的な責
衣服や食料、医薬品の提供など、幅広い社会貢献活動を行っ
任である環境保全活動を実施しています。ISO14001は資源・
ています。
環境報告
SPMは2000年にISO14001を認証取得し、世界的な市場でビ
エネルギー消費の削減やコンプライアンスの向上に加え、
社内外のコミュニケーションの円滑化にも寄与しています。
具体的には、第三者機関によって排気ガス中の有害成分や
騒音などの事業所から発生する環境負荷指標の監視・測定
を行っており、地域の環境保全に努めています。
また、2001
年に事業所の向かい側にある区画に植林をして以降、
フィリ
ピン国内の様々な地域における植林活動や継続的に実施し
ています。
さらに、地域の自治体や企業らで構成されたモニ
タリングチームの一員として、当社の環境汚染対策責任者を
中心とした活動も行っています。
フィリピンでの植樹
Shimadzu Philippines Manufacturing Inc. 会社概要
1996年に島津製作所の100%子会社として設立。上皿天びん(BLシリーズ)やプリント基板の生産・輸出を行っており、本社向けのみならず世界中の販社、代理
店に出荷しています。
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
37
環境報告
環 境 負荷データの詳
負荷データの 細
環境負荷データの詳細
<CO2排出量> 単位:トン
三条工場
基盤技術研究所
瀬田事業所
紫野工場
秦野工場
厚木工場
2000年
12,955
919
− − 2,425
− 2001年
12,456
946
2,661
− 2,241
− 2002年
12,276
892
2,686
− 2,247
− 2003年
12,249
901
2,938
− 1,895
857
2004年
12,979
1,004
3,148
− 1,993
940
2005年
14,176
934
3,188
− 1,951
877
2006年
14,059
1,472
3,140
− 1,823
874
2007年
14,131
1,463
3,107
− 1,663
783
2008年
15,126
1,595
2,901
− 1,509
809
2009年
14,521
1,561
2,256
427
1,610
654
2010年
16,290
1,667
3,123
435
1,624
634
2011年
14,152
1,555
3,158
423
1,326
529
※電力の換算係数は全ての年度において0.378kg−CO2/kWhを使用しました。
<電力使用量> 単位:千kWh
三条工場
基盤技術研究所
瀬田事業所
紫野工場
秦野工場
厚木工場
2000年
27,608
2,556
− − 5,568
− 2001年
27,082
2,494
6,872
− 4,936
− 2002年
26,220
2,351
6,878
− 4,817
− 2003年
26,491
2,373
7,500
− 4,115
2,160
2004年
28,353
2,465
8,113
− 4,042
2,225
2005年
30,899
2,608
8,032
− 4,118
2,193
2006年
31,821
4,097
8,154
− 4,225
2,262
2007年
31,954
4,310
8,020
− 4,215
2,210
2008年
35,127
4,340
7,485
− 2,925
1,853
2009年
33,731
4,248
5,820
844
3,304
1,476
2010年
37,540
4,389
8,095
924
3,532
1,580
2011年
33,255
4,050
7,547
897
2,908
1,320
2001年
1,340.0
8.9
627.0
− 321.0
− 2002年
1,115.0
8.3
508.0
− 181.0
− 2003年
1,307.0
8.3
609.0
− 186.0
20.0
2004年
1,332.0
9.5
822.0
− 170.0
18.0
2005年
1,239.0
10.5
865.0
− 183.0
26.0
2006年
1,259.0
15.2
843.0
− 160.0
43.0
2007年
1,303.0
17.5
840.0
− 149.3
15.7
2008年
1,493.0
18.6
778.0
− 186.6
22.7
2009年
1,304.4
18.3
477.0
101.9
163.0
12.9
2010年
1,770.7
19.3
709.1
105.5
128.2
13.6
2011年
1,579.8
15.6
815.3
147.0
146.4
13.5
2003年
97.0
70.7
91.5
− 87.9
77.1
2004年
98.0
78.0
93.7
− 94.4
99.9
2005年
98.0
90.0
99.6
− 98.0
99.6
2006年
98.5
78.3
100.0
− 97.8
100.0
2007年
97.6
76.7
100.0
− 100.0
98.7
2008年
99.3
73.3
100.0
− 100.0
99.1
2009年
98.2
78.1
100.0
96.5
100.0
100.0
2010年
99.7
79.4
100.0
98.9
100.0
99.7
2011年
99.7
73.1
100.0
98.4
100.0
100.0
2003年
218,070
8,838
9,392
− 12,659
9,869
2004年
232,939
7,336
10,204
− 11,232
12,118
2005年
206,682
7,689
9,927
− 11,000
1,116
2006年
185,393
8,628
9,708
− 11,046
14,054
2007年
182,315
10,391
10,509
− 13,599
8,461
2008年
169,235
9,087
10,881
− 17,480
7,043
2009年
183,969
8,574
10,733
3,477
10,942
5,579
2010年
222,653
11,756
10,519
3,999
10,464
6,596
2011年
199,006
10,037
9,806
4,818
10,939
9,038
<廃棄物排出量> 単位:トン
三条工場
基盤技術研究所
瀬田事業所
紫野工場
秦野工場
厚木工場
2000年
1,306.0
6.8
− − 219.0
− ※廃棄物排出量には、産業廃棄物、事業系一般廃棄物、有価物を含みます。
<リサイクル率> 単位:%
三条工場
基盤技術研究所
瀬田事業所
紫野工場
秦野工場
厚木工場
2000年
86.0
76.5
− − 74.8
− 2001年
94.0
65.6
92.7
− 91.6
− 2002年
96.0
62.0
91.2
− 88.0
− ※リサイクル率=(廃棄物排出量−最終埋立処分量)÷廃棄物排出量
環境報告
<水道水使用量> 単位:m3
三条工場
基盤技術研究所
瀬田事業所
紫野工場
秦野工場
厚木工場
2000年
260,798
10,463
− − 16,697
− 2001年
213,889
9,444
9,318
− 15,396
− 2002年
188,815
8,730
8,163
− 13,424
− <PRTR届出物質使用量> 単位:kg
届出事業所と使用物質(物質番号)
HCFC-141b(176)
三条工場
HCFC-225(185)
ニッケル及びその化合物(309)
基盤技術研究所 セレン及びその化合物(242)
キシレン(80)
瀬田事業所
トルエン(300)
秦野工場
HCFC-225(185)
2005年
2,755
2,275
4,715
−
3,797
5,381
3,900
2006年
2,407
2,858
4,734
−
4,802
3,113
5,532
2007年
3,110
3,075
4,080
−
5,040
3,456
6,272
2008年
2,940
3,662
2,817
−
4,733
2,098
−
2009年
2,466
3,949
2,387
−
1,373
−
−
2010年
−
2,233
4,019
−
1,740
−
−
2011年
−
2,425
3,538
1,060
1,585
1,082
−
※物質番号は現在のPRTR法に対応。行政届出をした物質に限り、表中の「−」は1,000kg未満であることを示す。
<2011年度PRTR届出内容の詳細> 単位:kg
届出事業所と使用物質(物質番号)
三条工場
基盤技術研究所
瀬田事業所
38
HCFC-225(185)
ニッケル及びその化合物(309)
セレン及びその化合物(242)
キシレン(80)
トルエン(300)
使用量
大気への
排出
公共用水域
への排出
2,425
3,538
1,060
1,585
1,082
1,940
−
−
1,585
1,082
−
−
−
−
−
当該事業所
における土壌
への排出量
−
−
−
−
−
当該事業所に
おける
埋立処理
−
−
−
−
−
下水道
への移動
−
−
−
−
−
当該事業所の
製品として
リサイクル
外への移動
の搬出
−
1,500
240
−
−
485
−
−
−
−
−
2,038
820
−
−
用途
洗浄
メッキ
表面処理
塗料
塗料
環境報告
環 境 活動のあゆみ
環境活動のあゆみ
1973
・環境保全課を設置
1978
・地域の河川美化活動結成参加
2003
ISO14001を認証取得
・秦野工場と厚木工場をあわせた神奈川地区
「御室・天神川を美しくする企業協議会」
1991
事業所としてISO14001認証取得サイトの拡大
・秦野工場・東京研究所が秦野市と
・第3回世界水フォーラムCEOパネル参加
「環境安全協定」を締結
1992
1994
・え∼こクラブが「雨水くんの冒険双六」作成
・新経営理念
「 人と地球の健康 への願いを実現する」策定
2004
・
「京都府トップランナー表彰」 受賞
・洗浄用特定フロンおよび
・屋上ビオトープを京都府の助成を受けて敷設
・第1回環境委員会開催
・ACTグリーンエコプラザに企業ブース出展
2005
「東アジア地域の環境監視と分析」の支援を開始
1997
2006
・島津サイエンス西日本(株)がISO14001を認証取得
・事業系一般廃棄物の分別徹底全社運動を開始
・京都議定書発効1周年記念事業に参加
・社内「リサイクル設計指針」を制定
・え∼こクラブが平成18年度「地球温暖化防止活動
環境大臣表彰」 受賞
・新工場建設時に太陽光発電設備を設置
・ゼロエミッション(再資源化率99%以上)へ
向けた活動を開始
2007
梱包材が2007日本パッケージングコンテスト
・秦野工場がISO14001を認証取得
「電気・機器包装部門賞」 受賞
・基盤技術研究所(けいはんな)を含む
ISO14001認証取得サイトの拡大
2000
2008
・環境会計の確立により環境報告書に掲載開始
・第2回全国もったいない大会にて事例を発表
・ASEEP21(環境省21世紀子ども放課後環境教育
プロジェクト)に参加(∼2010)
・京都モデルフォレスト運動へ参画
・第10回「地球環境大賞文部科学大臣賞」 受賞
2009
ISO14001認証取得サイトの拡大
・大津市と
「環境保全協定」を締結
・代替フロンHCFC-141bの使用量全廃
・瀬田事業所を本社地区事業所に含む
ISO14001認証取得サイトの拡大
2010
カードゲームbidiを出展
・中国国家環境保護総局で環境経営セミナー開催
事業所に含むISO14001認証取得サイトの拡大
・Save the Energyプロジェクト開始
・COP10併催イベント
「生物多様性交流フェア」へ
・島根島津(株)がISO14001を認証取得
・関係会社での環境活動を開始し、本社地区
・紫野工場を本社地区事業所に含む
環境報告
・第10回「日経地球環境技術賞」 受賞
2002
・島津儀器(蘇州)がISO14001を認証取得
・シマヅフィリピンがISO14001を認証取得
・リサイクル推進協議会より表彰
2001
・第5回日本環境経営大賞「環境経営優秀賞」 受賞
・島津ロジスティクスサービス
(株)の環境配慮型
・社内「環境負荷低減設計指針」
を制定
1999
・島津サイエンス東日本(株)がISO14001を認証取得
・
「地球環境大賞科学技術賞」 受賞
・三条工場がISO14001を認証取得
1998
・海外顧客へのRoHSセミナーを開始
・地球温暖化防止シンポジウムに参加
・国連大学プロジェクト
1996
・EU規制セミナー開催 営業・顧客支援を開始
・
「地球環境行動方針」策定
1,1,1-トリクロロエタンの使用を全廃
1995
・東京島津科学サービス
(株)
(現・
(株)島津アクセス)が
2011
・
(株)島津テクノリサーチがISO14001を認証取得
・三条工場が「エネルギー管理優良工場表彰 近畿経済産業局長賞」 受賞
編集後記
2012年島津環境・社会報告書を最後までお読みいただきあり
本報告書を手にされた皆様は、当社の環境・社会活動の取り組
がとうございました。
みに対してどのように感じられましたでしょうか。今回とりまとめ
今年度の報告書においては、事業活動に携わる従業員の生の
てご報告した内容に限らず、当社の環境・社会活動全般のさら
声をお伝えすることを念頭に、昨夏の節電対応の担当者と、環
なるレベルアップのため、忌憚なきご意見をお寄せいただけれ
境保全に貢献する製品の開発担当者へのインタビューを行い、
ば幸いです。
記事を掲載しました。
フィリピンでの植樹
SHIMADZU ENVIRONMENTAL AND SOCIAL REPORT 2012
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