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ReserveAmerica:Oracle 10gフラッシュバック・テクノロジーの活用

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ReserveAmerica:Oracle 10gフラッシュバック・テクノロジーの活用
ReserveAmerica:Oracle 10g
フラッシュバック・テクノロジーの活用
「フラッシュバック・データベースは、ReserveAmerica の本番環境に対する RMAN データ保護
戦略の拡張機能です。QA 環境では、フラッシュバック・データベースを使用することで、再
テストに向けたテスト時点への変更のロールバックが迅速に実行できるため、大幅に時間が節
約できます。」
ReserveAmerica データベース管理者
---Joshua Ort
会社概要:ReserveAmerica
• 年間 350 万件以上の予約を処理
• 20 年以上におよぶ事業運営
• IAC/InterActiveCorp の全額出資子
会社
• ピーク時期のオンライン予約システ
ム使用者は 100 万人/月以上
• http://www.reserveamerica.com/
ReserveAmerica:ブラッシュバック・
テクノロジーにおけるビジネス目標
• 24 時間 365 日の可用性要件の実現
• 論理エラーからのリカバリにおける
標準バックアップを上回るデータ保
護の強化
• 開発および製品サポートのトラブル
シューティングにかかる貴重な時間
の節約
• 配置の失敗や QA 環境に必要な DBA
時間の節約
ReserveAmerica:Oracle環境
• Oracle Database 10g
• 読取りの多い OLTP システム
• 1000 名以上の同時ユーザー
• Solaris 9 オペレーティング・シス
テム
• 4TB の SAN ストレージ
• SUN V880 on SPARC lll、
8×1200MHz
CPU および 16GB RAM
• カスタム予約アプリケーション
概要
ReserveAmerica では、カスタム予約アプリケーションの基幹要素として Oracle
Database 10g を実装しています。この予約アプリケーションは、インターネッ
ト上のコンシューマや、毎日数千もの予約を扱うコールセンターで使用してい
ます。顧客からの予約やコールセンターからの予約に関係なく、すべてのトラ
ンザクションが Oracle Database 10g に保管されます。
このミッション・クリティカルなデータの可用性と保護は、ReserveAmerica の
インフラストラクチャ設計にとって重要な要素でした。リカバリ要件を満たす
には、スナップショット機能とオンライン・データ保護が必要であることが判
明し、その選択肢について検討しました。ReserveAmerica はビジネス上の課題
と要件に対応するため、Oracle Database 10g のフラッシュバック・テクノロジー
と Oracle Recovery Manager(Oracle RMAN)を実装したのです。
はじめに
ReserveAmerica は、キャンプ予約、キャンプ場管理、ツアーと発券に関する北
米有数のソリューション・プロバイダです。地域の娯楽産業向けの革新的ソ
リューションに特化したソフトウェア開発企業として 1984 年に設立されまし
た。1992 年、キャンプ産業における商機を追求するために対象を広げ、州立公
園や国立公園のシステム向けに Campground Management Solution(CMS)製品
を開発しました。
ReserveAmerica は、1997 年 9 月に業界で初めてオンライン予約を処理すること
で、キャンプ産業のインターネットへの道を拓きました。年間 300 万件以上の
キャンプ予約を処理し、270 万人以上のメンバーにサービスを提供しています。
また、
44 の州と 1 つの準州にまたがった 15 万を超えるキャンプ場が対象となっ
ています。
ReserveAmerica の成功は、公園機関のパートナー向け E-Commerce ソリューショ
ンおよび E-Business ソリューションと、幅広い旅行客および観光客からの情報
に対する要望への取組みを強化したことによるものです。
1
完全リカバリ計画
データ保護の戦略
• RMAN を使用したディスクベース・
バックアップ戦略
• オ ン ラ イ ン の 日 次 RMAN バ ッ ク
アップ
o アーカイブ・モードの有効化
• フラッシュ・リカバリ領域
o RMAN による領域管理
o 7 日間の RMAN 保存期間
最適なデータ保護戦略の決定に際して、ReserveAmerica の経験豊かな IT 組織は
リカバリ要件の分析から開始しました。組織固有の可用性要件、もっとも可能
性の高いリカバリ・シナリオを定義することで、リカバリ要件とビジネス要件
に合うデータ保護戦略を設計することができました。
このプロセスの最初のステップは、組織内で発生する可能性のあるリカバリ・
シナリオを定義することでした。次にこれらの要件をもって、部門別の手続き
を使用することでシステムの停止を回避する最善の方法を決定しました。次の
ステップは、戦略を実装してリカバリが必要となった場合になくてはならない
ツールをチームに与える、リカバリ・インフラストラクチャを構築すること
でした。
リカバリ・シナリオ
リカバリ計画
誤った表の切捨て
フラッシュバック・データベースの使用に
よる最速のポイント・イン・タイム・リカ
バリ(PITR)(データベースの"巻戻し")
。
フラッシュバック・ログが使用できない場
合、必要に応じてディスクまたはテープの
RMAN バックアップから PITR を実行。
破損ブロックの検出
RMAN のブロック・メディア・リカバリ
は、データベースがオンライン状態のまま
でブロックを回復。
トランザクションによる間違った旅行
グループの予約と多数の顧客への影響
Flashback Versions Query を使用して影響の
ある行を監査するトラブルシューティン
グにより、間違ったトランザクションを発
見。Flashback Transaction Query でこのトラ
ンザクション ID を使用してトランザク
ションを元に戻す。
• テープへの日次アーカイブ
• フラッシュバック・データベース
o 1 週間分のフラッシュバック・ロ
ギングがいつでも使用可能
• 自動 UNDO 保持期間は 900 分
Oracle Database 10g では、いくつかのテクノロジー機能を活用して、潜在的な
機能停止からもっとも迅速かつ効率的な方法で回復する包括的リカバリ Web
を構築できます。下記の表に、潜在的なリカバリ・シナリオに対するリカバリ
計画の対応を示します。
Oracle Database 10g の高可用性機能を使用すると組織のリカバリ要件を満たせ
るため、ReserveAmerica は高コストなサード・パーティ製ソフトウェアを購入
する必要がないことが明らかになりました。
製品サポートのための分析ツール
ReserveAmerica は、その Web サイトとコールセンターを介して年間数百万件の
予約を処理しています。1 件の予約には複数のトランザクションが含まれてお
り、データベース内の複数の行や表にデータが更新されていきます。従来から
非常に多くの更新があり、トラブルシューティングの問題はうんざりするよう
な作業となっていました。
2
フラッシュバック・テクノロジー:採
用された手法
• フラッシュバック・データベース
o フラッシュバック・ロギング
• UNDO 表領域を利用したフラッシュ
バック・テクノロジー
o フラッシュバック問合せ
o フラッシュバック表
o Flashback Versions Query
o Flashback Transactions Query
• Flashback Drop
o リサイクル・ビン
フラッシュバック機能の有効化
• フラッシュバック・データベース
o フラッシュ・リカバリ領域の構成
o EM の使用またはコマンドの発行
による、フラッシュバック・ロギ
ングの有効化
• UNDO 表領域を利用したフラッシュ
バック・テクノロジー
o UNDO 表領域は自動的に作成さ
れ、Oracle Database によって使
用される
o Automatic UNDO Retention を使
用して、過去の UNDO データを
どこまで保持するかを設定する
• Flashback Drop
o Oracle Database 10g ではリサイ
クル・ビンは自動的に有効化さ
れる
o 削除表をリサイクル・ビンから削
除するには、PURGE コマンドを
発行する
o 領域が不足すると、リサイクル・
ビンから循環式に表が自動削除
される
しかし、フラッシュバック・テクノロジーにより、トランザクションのトラブ
ルシューティングは容易で迅速なものになりました。フラッシュバック・テク
ノロジーを使用した場合、問題の診断とそのあとの修正にかかる時間が以前の
手動によるトラブルシューティングよりも短縮されました。
問題が検出されると、製品サポートは Flashback Versions Query を使用して、問
題が発生したと思われる時間内の特定の行に対してすべての変更を表示できま
す。これにより、問題の原因である誤ったトランザクションが特定できます。
削除表に対する安全策
最適に管理された環境でも、ユーザーのエラーにより、全体的または部分的な
データ・リカバリが必要になる場合があります。ユーザー・エラーがアプリケー
ション停止の 40%もの原因を占めると予測する IT アナリストもいます。
これを踏まえて、ReserveAmerica は、手順に従うことでこれらの問題を回避す
るよう IT スタッフの教育をおこないました。これにより、実際にエラーが発生
した場合も、IT スタッフはできる限り迅速かつスムーズにリカバリをおこなう
方法を知っています。
最近、あるユーザーの不注意によって、すべての DDL アクティビティを監査
する ddl_log 表が削除されました。これはクリティカルな表ではなかったため、
実行しようとした DDL からエラーが報告されるまでこの過失による削除は発
見されませんでした。以前は、過去のディスクまたはテープ・バックアップか
ら表をインポートすることでエラーを修正していました。この方法では、表の
リカバリは正しく実行できますが、DBA の貴重な時間を何時間も浪費してしま
いました。
DBA は、もはや誤って削除された表のリカバリに時間をかける必要はありませ
ん。Flashback Drop が安全策を提供します。
Oracle Database 10g では、削除された表がただちに"消去"されるかわりに、表と
その従属オブジェクトが自動的に仮想のリサイクル・ビンに配置されます。表
を回復するためには、FLASHBACK DROP コマンドを発行するだけで、表とオ
ブジェクトがオンライン状態に戻ります。実に簡単です。
QA 時間を節約するフラッシュバック・データベース
ReserveAmerica では、品質保証(QA)のために厳格なテスト環境を用意してい
ます。ほとんどの QA 環境と同様に、ReserveAmerica は、ある時点でのプライ
マリ環境の複製を作成することでテスト環境を構築します。次に、リリース・
アップグレード、新規アプリケーションのテスト、O/S、または組織に特化し
たそのほかの必要なテストのプロセスを開始します。適正評価の観点から、潜
在的な問題を発見するには同じテストを何度も実行する必要があります。つま
り、テストを再実行するたびにプライマリ・データベースのクリーン・コピー
を使用して開始しなければなりません。
新しいテストのたびに新規の複製データベースを作成することは、単調で時間
のかかる作業です。しかし、もうその必要はありません。ReserveAmerica は、
フラッシュバック・データベースによりテストを開始すべき正しい時点まで、
容易かつ迅速にデータベースをフラッシュバックできます。フラッシュバッ
ク・データベースを使用してテスト・データベースのロールバックを続行する
ことで、データベースを再構築することなくテスト環境をリサイクルできます。
ReserveAmerica の DBA である Joshua Ort は、「フラッシュバック・データベー
スを使用して QA データベースを掃除すると、毎月 DBA の貴重な時間が節約
できます」と述べています。
3
結論
2004 年 4 月、ReserveAmerica は Oracle Database 10g インフラストラクチャを使
用して、新規カスタム・アプリケーションを実装しました。6 ヶ月以上に及ぶ
本番稼動において(この記事の時点)、ReserveAmerica はデータベースの高可用
性機能を活用し、組織のリカバリ要件を満たしてきました。ReserveAmerica が
実現した利点は以下のとおりです。
ほとんどの潜在的問題からの迅速なリカバリ
o
フラッシュバック・データベースによる迅速な PITR
o
RMAN を使用したディスクベース・バックアップ
データベースをオンラインに維持したままでのブ
ロック・メディア・リカバリ
起こり得るユーザー・エラーに対する保護レイヤー
o
Flashback Drop による誤って削除した DDL 表の迅速なリカ
バリ
o
論理エラーから回復するための多数のリカバリ・シナリオで
使用可能なフラッシュバック・テクノロジー
QA プロセスにおける貴重な時間の節約
o
フラッシュバック・データベースは、特定のテスト時点まで
ロールバックすることでテスト・データベースを"掃除"
製品サポートと開発におけるトラブルシューティングの問題
o
Flashback Versions Query と Flashback Transaction Query を使用
した、問題のあるトランザクションの診断と取消し
卓越した価値の提供
o
Oracle Database 10g のフラッシュバック・テクノロジーによ
る、追加コストなしでのスナップショット機能の提供
ReserveAmerica:ケース・スタディ
2004 年 12 月
著者:Oracle Corporation シニア・プロダクト・マネージャ、
Donna Cooksey
共著者:ReserveAmerica DBA、Joshua Ort
ReserveAmerica システム管理マネージャ、Greg Collett
Oracle Corporation
World Headquarters
500 Oracle Parkway
Redwood Shores, CA 94065
U.S.A.
海外からのお問い合わせ窓口:
電話:+1.650.506.7000
ファクシミリ:+1.650.506.7200
www.oracle.com
Oracle は米国 Oracle Corporation の登録商標です。本文書内で
参照される各種製品とサービスの名称は Oracle Corporation の
商標です。その他の製品とサービスの名称はすべてそれぞれの
会社の商標です。
Copyright © 2004 Oracle Corporation
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