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学生相談室ニュース
第 41 号 2013 年9月 学生相談室ニュース 発行: 聖心女子大学 ・ 健康サービスセンター ・ 学生相談室 学生相談室 場所: 1 号館 3 階 ℡ 03-3407-5811 内線 269 開室時間: 月~金曜日 10:30 ~ 16:30 USHnet の学内ホームページから予約申込みができます: 学生相談室 → 利用方法 → 相談 思いがけぬこと 学生相談室長 土井 弘壱 最近の若い世代の人はあまり日本の古典音楽に親しまれることは少ないと思いますが、筝や尺八 や琵琶や笙や鉦や太鼓などの古来の楽器には癒しの効果があるといわれていました。実際に鑑賞さ れてみると、不思議な感動を感じられるようになります。単純に音楽にはそういう要素があるとい えばそうかなと思いますが、実はこのような超高周波成分を含む音には、生理的活性があって人間 の精神活動に強い働きかけをすることがわかってきて、脳科学的に実証されるようになりました。 ハイパーソニック効果といって、人間の可聴音域の20Khzを大きく越えて複雑に変化する10 0Khz超までの音域に及ぶ超高周波音は、本来は人には聞こえないものとしてほとんど重要視さ れなかったものが、本当に人間の基幹脳を活性化し、人の心に美意識、感動、快適な感情、健康感 情を喚起するのです。これはすべての民族に共通感覚で自然環境の中で遺伝的に育まれてきたもの のようです。わたしたちの生活圏の中で、思いがけず自ら感動したり感じたりすることがあれば、 その対象に素直に耳を傾け、何がそうさせるのかをじっくり考えることが大切であること、従来の 定見にとらわれすぎないで柔軟に考察することなどが大切で、できるかぎり客観的科学的な視野で 物事を考えていくことの重要性を考えさせられます。 学生相談室のプライバシーの遵守について <守秘義務> 学生相談室で相談者が話した内容についての秘密は守られます。 <関係者からの問い合わせ> 関係者からの相談者に関する問い合わせには原則として応じて いません。 <例外> 生命、身体の安全に関わる時、他者の権利を著しく害する時は、この限りではありません。 桐の赤い実 大谷 福子 1 号館 3 階にある学生相談室の窓から、大きな桐の木が見えます。残暑が続く 9 月の初めごろから、だ んだん実が赤く色づいてきました。初めてこの赤い実を見た時は、東京の真ん中で、まるで林の中のよ うな景色が見られるなんて、と感激しました。談話室の改装でお世話になった総務の岡安さんから、昔 は女の子が生まれると桐の木を植えて、嫁入り道具にその木で箪笥を作ったものだと、窓から赤い実を 眺めながら、お話を聞いたこともありました。この赤い実が熟してくると、それを目当てに鳥が集まり、 窓辺で秋の景色を楽しむことが出来ます。毎年見ていますと、この桐の赤い実、いつも同じように実を つけるわけではないようです。理由は分からないのですが、実が全くつかない年もあれば、秋が深まり、 葉が落ちた後、正月明けに、なぜか赤い実がつくこともあります。年によって違うのです。 秋が巡ってくるけれども、年によって実のつき方が変わる桐の木のありようは、私たちのあり方と似 ていると言えるでしょう。 こちらの大学でも、 皆さんは秋から冬にかけて、 1 年生は 2 年生の専攻を考え、 2 年生は部活で役職交代を迎え、3 年生は就職活動の準備が始まり、4 年生は卒論に本腰が入れることを 経験し、学年によって力を入れるところが変わってくることでしょう。そこに、彼が出来た、目指して いた資格を取った、友達と大ゲンカしたなどの体験も加わり、その人独自の秋を過ごしていきます。う まくいっている時はいいのですが、うまくいかない時もあります。その時はどうしていますか? うまくいかない時、多くの方はまず自分で色々なことを試しているのではないかと思います。やり方 を変えてみる、新しいやり方を取り入る等、試していく中で元に戻り、うまく回り出すことも経験して いることでしょう。おそらく、困ったなと実感するのは、色々試してみたけれどうまく行かない、そう いう時ではないでしょうか。おそらく色々試すのは、うまくいかないのは不愉快だし、その気持ちは早 く無いものにしておかないと、という気持ちが働くからでしょう。 何をやっても不愉快さが消えない時もあるでしょう。そうした時、色々試すのを手放して、何が起き ているのかゆっくり見直す方法があります。いつから続いているのか、どんな時に起きているのか、ど ういう気持ちになっているのか、見直していきます。そうすると、うまく行かないパターンが見えたり、 不具合の箇所が見つかったりします。その自分で見つけたものに、今度はアプローチしていくと、徐々 に不愉快な気持ちも収まってくると思われます。不愉快な気持ちには蓋をせず、それに流されないで、 しっかり見ていくと、落ち着いて不愉快さを扱うことが出来るようになります。 今年の秋は、相談室の窓から桐の赤い実がよく見えそうです。学生相談室の談話室のカウンターに座 って窓の外をゆっくり眺めてみませんか。もちろん、皆さんが自分を眺めるお手伝いもします。 自分を活かしていける場所探し 斎藤 直子 秋を迎え、1年生は専攻決め、3年生は就職活動の季節となります。そのような人生の決断を迫られ る時、自分のコマを一つ前に進めなければいけない時、自分らしさや持ち味を活かしていける場所がど こなのか、誰でも悩んだり迷う事と思います。 それにはまず、自分の事を知ろうとする事、そして自分が属そうとする相手や場所(学科、ゼミ、会 社、サークル、クラブなど) がどういう所なのかを知ろうとする事、その両輪の作業が必要に思います。 自分がどんな事に興味があり、夢中になれるのかを振り返り、また例えばその会社やゼミはどのような 方向性を持っているのか可能な限り調べてみたり、更に訪問して実際にそこにいる先生や社員の方と話 してみる事で感じられるものもあるでしょう。 さらに、自分の持ち味と会社やゼミの求める人材との間にどうも解離がありそうだと思ったら、どの 程度交渉できそうかを次に考えていく事になります。押してみたり、引いてみたり、ぶれずに主張すべ きところはし、しかし相手という受け皿があってこそなので、柔軟に謙虚に受け止める視点も持っての 交渉となります。その交渉をしっかりとする事で、お互いの理解度は高まるのではないでしょうか。 社会は多様で懐の広い場所であり、一様な人材を求めているのではなく、凸凹があってこそ成り立っ ち、より厚みを増していきます。例えばサッカーチームは「勝つ」事を目標にしていても、全員がゴー ルにシュートをする役割を担うわけではありません。一人ひとりの選手の持ち味やセンスや性格などに 応じて、シュートを狙い攻撃的に点数を形にしていくフォワード、ゲームの流れの起点を作り出すミッ ドフィルダー、そして敵チームの攻撃からキーパーと共にゴールを守りボールを味方につなげていくデ ィフェンスのいずれかの役割をバランスよく配役し、そこで初めてチームが成り立つのです。明治大学 出身で現在は日本代表にも選ばれイタリアの名門チームで活躍している長友佑友選手は、大学時代の途 中まではフォワードのポジション争いでなかなか抜け出せなかったそうですが、監督のアドバイスを受 けとめ、ディフェンスにポジションを切り替えた事でチームになくてはならない存在になり、現在まで 急浮上していったそうです。 会社などの組織においても、それと同じ事が起きると思います。社会が求めているであろう自己像を 無理に作ったり、杓子定規に考えすぎず、自分の凸凹を自覚しながら自分らしさを発揮できる場所を探 すという発想を持って挑んでいくと、また違うのではないかと思います。自分らしさもう少し探してみ たい時は、学生相談室もぜひ訪れてみて下さい。 談話室のご案内 学生相談室には、学生の皆さんが、ゆっくり静 かに過ごすことができる談話室があります。授業 の合間に休んだり、レクや学食に行く気分ではな いお昼時などに、ぜひご利用下さい。レポートを まとめる時のホッチキス、のり等の文具もありま す。 開室時間:月曜日~金曜日 10 時 40 分~15 時 10 分 調理と栄養指導のワークショップのレシピ紹介 学生相談室では毎年、一人暮しを始めた新一年生のために、調理と栄養指導のワークショップ を実施しています。今年のメニューは、フライパン一つで簡単に、美味しくかつ栄養バランスもとる 簡単和風モーニングを紹介します。 (香川栄養学園香友会 古川知子先生のレシピより) ★焼き魚・ほうれん草とえのきのぴり辛あえ・キャベツの浅漬け・みそ汁・ご飯★ 材料(1 人分) 焼き魚(さけ、アジ等) 1切れ 小松菜 50g えのき 1/2 袋(50g) 赤唐辛子 1/4 本 ごま油 小さじ 1 みりん 小さじ 1 しょうゆ 小さじ 2 キャベツ 60g きゅうり 30g 塩 1g レモン汁(または酢) 小さじ 1/2 だし 150ml みそ 大さじ 1/2 カットわかめ 小さじ 1 油揚げ 20g ごはん 150g 作り方 ① ご飯を炊く。(タイマーセット) ② キャベツは水洗いし、一口大にちぎりラップ に包み、電子レンジ 600Wで 1 分弱加熱す る。ラップから出しあら熱が取れたら、きゅう りと塩で軽くもみ、水気をしぼり、レモン汁ま たは酢であえる。 ③ えのきは根を除き、長さを半分にする。フライ パンを熱し、半分の場所を使ってオーブンペ ーパーをしいて魚を焼き、残りの半分の所に ごま油と赤唐辛子を温め、小松菜とえのきを 加えて味をからませる。 ④ 小なべにだしを入れて温め、みそを溶き入 れ、わかめと切った油揚げを加える。 ワークショップのお知らせ 今年も、11月18日~12月20日のお 昼休み(平日)に、学生相談室にてクリス マスリース作りのワークショップを開催し ます。ご興味のある方は学生相談室まで いらしてください。みなさまのご参加をお 待ちしています!