こうほうショッキング

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や ま も と ま さ
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Koho shocking
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Vol,87
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山本 雅也さん
●プロフィール
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28歳。岡山県出身。中学の時、母方の実家のある対馬に転居。中学卒業後、長崎県立長崎高等技術専門校で建築を学び帰
郷。17歳で建築会社に入社するも、農業で自分の力を試してみたいと21歳で退社。JA対馬の農業支援「農援隊」の隊員と
して活動するかたわら椎茸栽培に着手し、椎茸の担い手研修を受講。23歳で花どんこを初出品し1等を受賞。品評会で常
に上位入賞を続けている対馬の最年少椎茸生産者。夏でも収穫できる椎茸や花どんこの量産にも着手している。インタ
ーネット通販のヤフーショッピングにも出店している「ボクちゃんファーム」代表。美津島町鴨居瀬在住。妻と娘の3人暮
らし。写真の小鳥は、愛娘と同じくらい可愛いという、自宅でふ化させた烏骨鶏。
○建築を学び、農家へ転身した
経緯をお聞かせください。
建築作品として評価できる住
宅を俳優さんが訪ねて紹介する
長寿番組があるでしょ、あれを
見て﹁こんな自分の家を建てた
い﹂って思ったのがきっかけで
進学しました。建築会社で働い
ている時、自分のやり方を試せ
る自営がしたいと思っていまし
た。そんな時、農援隊の募集を
知りました。農家さんのノウハ
ウを生かして、自分の力を試し
てみたくて。自分で建てるのと
育てるのには、あまり違いがな
かったのかもしれません。農家
をするのにも建物や柵が必要で
すから、そういうところで自分
の技術も生かせます。農援隊と
して当時佐須奈で働きつつ、鴨
居瀬の祖父の家を自宅用にリフ
ォームしながら、対馬ひのきを
使った自作のほだ場を管理して、
一日が目まぐるしい時期でした。
○椎茸栽培業を選んだのは？
ミニトマトやアスパラガス、
牛や椎茸などの農家さんへ労力
支援作業に行っていましたが、
特に椎茸農家の支援が大変でし
た。山に登って木を切り出し、
１本ずつ山から降ろすんです。
こんなに大変な作業をしてでも
椎茸を育てるのかと思いながら、
歳代の方が頑張っている姿に
惹かれ、自分でもやってみたい、
試してみたいと思いました。で
も、始めようと思った時は周り
の方々から反対されたんです。
金額も安いし労力も見合わない
って。でも、そんな中でも自分
で良いものを作って、良い商品
に見合った金額をつけていけば、
生活できるのではないかと思っ
たんです。椎茸の担い手研修を
受講しノウハウも手に入れまし
たし、まずはやってみないと、
って。周りがダメと言うからと
下を向いていてもダメだって、
がむしゃらにやってみました。
木の切り方も分かりませんでし
たが、教えに来るよと言ってく
ださる方も断って、自分でやっ
てみたんです。ああはダメ、こ
うはダメって言われるより、ダ
メなのも体験しないと分からな
いって思って。実際、チェーン
ソーで足切っちゃって︵笑︶。
黙って働いていましたが、傷が
開いてなかなかくっつかなかっ
たです。
○椎茸栽培の魅力は？
どの農作物にとってもそうで
すが、自然が相手ですから恩恵
を受けることも損害を被ること
もあります。無農薬栽培の椎茸
に椎茸特有の虫がつくと厄介で
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すし、夏の暑さは昔に比べて尋
常ではありません。雨も降る時
と降らない時の差が激しく、き
れいに立てたほだ木が集中豪雨
や台風で倒れたり、ほだ場も荒
れたりします。でも、対馬独特
の風や温度が椎茸を美味しくし
てくれますし、ほだ木に適した
木も育んでくれます。原木がそ
の役目を終えると、土に還り、
杉や檜の肥料になります。僕は
そのサイクルが好きです。椎茸
栽培は、自然のサイクルを生か
した仕事。家族でできる仕事で
あり、家族が集まれる場所でも
あります。
○これからの抱負をお聞かせく
ださい。
今、若い椎茸生産者が集まる
﹁若者会﹂では、互いの現場を
行き来して刺激し合っています。
しいたけマイスターの永尾さん
や緒方さんの存在は刺激にもな
りますし、背中を追って高い賞
を受賞し、対馬の椎茸を全国に
アピールしたいです。
毎回、登場してくださった方に
次の方をご紹介いただくこの
コーナー。次回は美津島町雞知
に お 住 ま い の 先 浜 徹 さ ん です。
お楽しみに。
※取材後、山本さんは第 49 回全農乾椎茸品評会こうしん中葉厚肉の部で全農理事長賞を受賞されました。
全国大会での初入賞おめでとうございます。
24
2016.7
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