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成人教育委員会委員研修
成人教育委員会委員研修 テーマ 講師 「ことばの人権教育」 H23.6.28 ことばの重みを考えよう 福岡市東市民センター 人権教育推進員 藤本 岳大 先生 研修会の内容 『人権入門』のビデオを見て,日常の事柄を取り上げ,それをヒントに何が人権問題なのかを考える。 例① 喫煙者のたばこの煙・・・ 社会的マナーと相手の立場(喫煙者・嫌煙者お互いに)に配慮する思い やりが欠けていることはないか? 例② 社会の常識だから・・・・・・ 「昔からやっているから」と,一つの価値観を相手に押し付けたり, そういう社会の常識そのものに偏見が隠れているかも・・・ 例③ 外見だけで判断してない?・・・世の中には様々な人が様々な形で生活している。 →知ろうとするスキルをアップさせることが大切 例④ 男のくせに女だてらに・・・ 兄弟間で「お兄ちゃんでしょ!」「お姉ちゃんなんだから!」とい う言葉を使う必要はある? 夫婦間で,共働き・専業主婦の形の違いはあれど,お互いに尊重 しあえるような関係になれれば・・・ →「ありがとう」 「ごめんね」のことばはとても大切 などなど・・・ ビデオ上映の後,グループワークを行いました。 藤本先生のお話で アサーティブな対応を心がけることが大切だ =攻撃的でも受身でもなく,相手の立場を尊重しながら自分の気持ちを伝 えること,そして具体的な場面でアサーティブな対応をする表現力をつけること が大切 → 学校での国語教育の目的 研修会についての意見・感想 ・ 今回の研修で,相手の立場を考えながら自分の気持ちを伝える“アサ―ティブな対応”という事を 知りました。 ・ 改めて,相手を思いやることの大切さを考える機会になり,また「場面場面で対応できる能力は, 一生学んでいかなければならないことだ」ということが心に残りました。 ・ 子どもに対して一方的にしかることがよくあります。今日勉強した“アサ―ティブ”に子どもや他 人に対応できればいいな,と思いました。 ・ 日々,何気ない生活の中で聞き流していたこと,考えていなかったことなど,自分を振り返ること ができました。こういう機会でもなければ普段は考えないことなので,とてもよかったです。 ・ ことばの持つ大切さを学ぶことができました。 ・ 子どもに対して,いつも自分の感情をぶつけてしまうので,一歩下がって考えてみたいです。 ・ 「人権問題」というものは,何も特別なことでもなんでもなく,私たちが日々生活している環境の そこかしこに散らばっていて, 「ちょっと相手を思いやる」 「ちょっと相手の立場に立ってみる」とい うことを1日1回でいいから実践してみる・・・,そしてその対象を身近な人・物から少しずつ広げてい ければ,それが結果的に“人権”という様々な問題を解決していくことにつながるのかもしれない・・・ と考えさせられました。 最後に・・・ 「ことばの重みを考えよう」という今回の研修のテーマから,委員から藤本先生に質問が出ました。 その質問に対する先生のお答えが委員全員の心に沁みた・・・という意見が多かったので,残しておきます。 質問 「つい,毎日のように子どもに早く!早く!と言ってしまうのですが,子どもに早く!とい うことばは使わないほうがいいと聞きました。が他になんて言ったらいいのか分かりません。 何かないですか?」 それに対し,先生は 「私も,早く!ということばは使わないほうがいい,と聞いたことがあります。が,言い方次 第です。お母様方がご自分の都合で「早くしなさい!」と言うのと,本当にその子にとって 早くしたほうがいいことと思って発する「早くしようね!」では同じ早く!でも全くちがう ニュアンスになってきます。子どもを本当によく育てたいと願う心根があって発せられるも のならば,そのことばには愛があるんです。そういう愛のあることばなら,いくら子どもに 投げつけても子どもはきちんとそれを受け止めようとしますよ。」 このお話がいちばん印象に残ったという意見が圧倒的でした。