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肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌手術組織を用いた臨床病理学的研究 研究概要

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肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌手術組織を用いた臨床病理学的研究 研究概要
肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌手術組織を用いた臨床病理学的研究
研究概要
0.1
本研究の意義
近年の科学の進歩により、がんの様々な病態に関与する「分子」が明らかとなって
きています。そのなかでも、特にがんの増殖や転移といったがんの悪性化に関連した
分子はがんの新たな治療標的と考えられ、その分子を標的とした治療薬の開発が盛ん
に行われています。肝細胞癌については現在血管新生に関わる因子を阻害する薬剤の
開発が進んでおり、承認され使用可能な治療薬として「ネクサバール®」があります。
しかしながらその他には有用な治療薬はまだ無く、胆道癌では分子標的治療薬として
使用可能な薬剤はまだありません。膵臓癌においても「タルセバ®」が承認されてい
るものの、有効性は非常に限られています。
本研究では、肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌の様々な病態に関与する分子の発現状況を
多くの症例を用いて検討します。本研究により、肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌の分子レ
ベルの病態を明らかにするだけでなく、肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌に対する様々な治
療の効果予測、耐性機構など、肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌治療の発展に役立つ多くの
重要な情報をもたらすことができると考えています。
0.2
本研究の目的
肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌の多数症例を用い、様々な分子発現の状態とその臨床病
理学的特徴を明らかにすることを目的としています。
0.3
本研究の方法
本研究は1998年から2011年に国立がん研究センター東病院で肝細胞癌、胆道癌、
膵臓癌の診断で摘出された組織標本を用います。肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌の組織標
本からTissue microarrayとよばれる、多くの症例を解析することを目的とした組織
ブロックを新たに作製します。このTissue microarrayブロックを用いて、さまざま
な分子の発現を病理学的手法(免疫組織学的染色や遺伝子増幅検査)によって調査し
ます。調べた分子の発現と、肝細胞癌、胆道癌、膵臓癌の特徴や進行度、患者さんの
臨床情報などとどのように関連しているかについて、統計学的手法を用いて明らかに
します。
0.4
研究組織名
本研究は、国立がん研究センター東病院 臨床開発センター 臨床腫瘍病理分野で
行われます。
0.5
個人情報の開示等の求めに応じる方法
本研究で対象となる患者さんの組織標本と診療記録の調査では本研究専用に別途割
り当てられた研究番号を用いて管理しますので、いかなる個人情報も院外に出ること
はありません。ご自身の組織標本や診療記録を使用してほしくない場合など本研究に
対してお聞きになりたいことがありましたら、いつでも下記の連絡先まで申し出てく
ださい。
0.6
問い合わせや苦情の窓口連絡先
〒277-8577 千葉県柏市柏の葉6-5-1
国立がん研究センター東病院 消化管内科
落合 淳志、久保木 恭利(研究事務局)
FAX:04-7133-1111/TEL:04-7134-6865
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