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2016 秋発行 - 社会福祉法人 福田会

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2016 秋発行 - 社会福祉法人 福田会
社
会
福
祉
法
人
福
田
会
ふくでんかい便り
2016 年初秋
<第 22号>
福田会
http://www.fukudenkai.or.jp/
大自然の中で過ごした夏休み
子どもたちが青森県新郷村を訪問
8 月 1 日~4 日にかけて、広尾フレンズの子どもたちと職員で福田会と交流のある青森県新郷
村を訪問。子どもたちは村にホームステイして牛の乳しぼり体験(写真)や乗馬に畑作業など
楽しいひとときを過ごしました。また、太田孝昭理事長と安倍昭恵後援会長が村主催の歓迎セ
レモニーに出席して記念植樹なども行いました(写真右上)。セレモニーでは須藤良美村長よ
り「子どもたちにとって村が第 2 の故郷になるよう応援します」と歓迎の言葉をかけていただ
きました。
健康長寿のための口腔ケアと栄養
社会福祉法人 福田会
健康寿命と平均寿命との差
少しでも健康で長生きしたいとは、だれでもが望むことで
す。わが国における健康寿命(健康上大きな問題はなく、自
立した日常生活を営める期間)は、男女とも世界トップクラ
スで、長寿大国と言われるまでになってきました。しかし、
健康寿命と平均寿命との差は、男性が 9.02 年、女性が、12.40
年あります。これは、高齢となって、
「健康でない期間」がこ
れだけあるということを意味します。このため健康寿命の延
伸を図り、要介護の期間をいかに短くするかというのが、我
が国の大きな課題となっています。
健康の基本は、適度の運動と十分な睡眠そしてバランスの
取れた食事です。その中で、近年、特に高齢者の栄養の問題
が重視されるようになってきています。しかしながら、世の
中の栄養についての理解はまだまだ不足していると思います。
そもそもちょっと太目の方が長生きすると言われているにも
関わらず、メタボの心配、高齢になったから若い時のように
食べなくて良いとか、食事を作るのが面倒になったなど様々
な理由からバランスの取れた食事をとっていない高齢者が多
いことも事実です。
栄養摂取基準をみると、70 歳以上の高齢者のタンパク質の
推奨量は、男性 60 グラム、女性 50 グラムと若い人と変わり
ません。タンパク質が不足すると何が起こるでしょう。タン
パク質は筋肉の元となる栄養素ですから、筋肉量の減少(サ
ルコぺニア)となって現れます。筋肉は全身を支え、臓器を
形成するものですから、筋肉が減るとやせて足腰が弱るばか
りでなく全身の機能が低下し、
「フレイル」と言われる虚弱状
態が生じます。そうなると「立つ、起きる、歩く」といった
生活の基本的な動作が難しくなってきます。この「フレイル」
を単なる加齢と見過ごしてしまうと、ロコモティブシンドロ
ームという状態(身体を支え、動かす運動器の障害)にまで
進み、寝たきりや要介護状態になってしまいます。
一方で、在宅で寝たきりの人が、施設に入り、十分な食事
をとれるようになって、元気を取り戻すことは珍しいことで
はありません。
十分な口腔ケア、そして口腔機能維持改善の大切さ
必要な栄養を摂ることの重要性は、ご理解いただけたと思
いますが、食べる力(咀嚼、嚥下などの口腔機能)が維持さ
れていることが前提です。こういった機能も、筋肉によって
維持されていますから、栄養の摂取がやはり重要です。高齢
になると、口腔ケアへの関心が下がり、また面倒にもなるこ
とから、こういった口腔機能が衰えてきます。当然、栄養摂
取が足りないという状態になります。そうすると口腔機能も
さらに低下し、ますます栄養の摂取が出来ないという悪循環
に陥ります。
この悪循環を断ち切るためにも、十分な口腔ケアそして口
腔機能維持改善のための口腔体操などを行ってほしいと思い
ます。また、介護の現場では、食べ残しが増えるとか食べこ
ぼし、むせが増えるなどの口腔機能低下の兆候を見逃さず、
理事
本田 清隆
口腔機能のチェックにつなげていくことも忘れないでほしい
と思います。
何歳になっても「おいしく食べられる幸せ」を
ところで、いくら栄養士が計算した栄養十分な食事でも、
口腔機能の低下を始めとする様々な理由で摂ることが出来な
ければ意味がありません。最近では、スマイルケア食品、ユ
ニバーサルデザインフードなど高齢者の食を考えた食品が多
種出てきています。嚥下力、咀嚼力の低下に合わせ、それに
相応しい食品を選択できるように、咀嚼のしやすさでランク
付けしたり、消費者が選びやすいようにマーク付けしたりし
たものです。介護食と言われ、まずいイメージを持っている
人もいると思いますが、近年の技術革新は著しく、美味しく、
見た目も良いものも出てきました。一昔前とは異なりますか
ら、是非、一度試してみて欲しいと思います。
厚生労働省と日本医師会は、1989 年に、
「80 歳になっても
自分の歯を 20 歯以上保とう」という、8020(ハチマルニイマ
ル)運動を提唱し、展開してきました。20 歯あれば、何でも
食べられるという考えから打ち出されたものです。ちょうど、
私が歯科衛生課に勤務していた時期に始まったことでもあり、
思い入れのある運動です。一度抜けた歯は戻らないのですか
ら、職員の方々も、若いうちから、栄養の知識を身に付ける
とともに、高齢者のケアだけではなく、自身の適切な口腔ケ
アを続けて欲しいと思います。口からおいしく食べられるこ
とは、誰にとっても幸せなことなのですから。
(ほんだ きよたか)
「第 4 回児童養護施設の子どもたちのためのサ
ッカーワールドカップ」へ参加しました
7 月 23 日~24 日、ポーランドのワルシャワで開催され
た「第 4 回児童養護施設の子どもたちのためのサッカーワ
ールドカップ」に参加しました。
選手は福田会を含む東京都 63 施設の高校 1 年、2 年生か
ら選抜。1 勝 3 敗 2 引き分け勝ち点 5 という結果に、世界
のレベルの高さを感じる機会となりました。しかしなが
ら、言葉や文化の違う国の子どもたちとの交流や、ポーラ
ンドの世界遺産の見学などを通じて、この取り組みが大い
に子どもたちの成長につながったものと考えています。
各施設からの活動レポート
広尾フレンズ「『おいしいボランティア』のみなさんが来訪~思い出に残る夏休み」
7 月 3 日、カフェ 634(むさし)の店長、児玉健太朗さんご夫妻が来訪され、コーヒーのおいしい入れ方を教えてください
ました。子どもたちは自分でサイホンにお湯を注いだり、アイスコーヒー作ったりして本格的なコーヒーと手作りクッキー
を味わいました。普段はあまり飲まないコーヒーを何倍もおかわりをする子もいてお腹は大丈夫か心配するほどでした。職
員にとっても良いコーヒーブレイクタイムになりました。
また、7 月 31 日にはフランス料理店、ジャンジョルジュ東京の米澤文
雄料理長がご友人で料理人の方 2 名とご来訪、手作り料理をふるまって
いただきました。どれもとてもおいしいのですが、トウモロコシのスープ
はそのまま焼いて皮とひげ、芯を焼いて作ることを知り感激し、また「ト
ウモロコシは苦手」と言っていた子も 3 杯おかわりをしました。また料
理人になった理由などもお話しいただき、子どもたちにとって将来の仕
事選びの幅が広がりました。
そして夏休みには 6 ヵ所のユニットと 2 ヵ所のグループホームでは、
それぞれが子どもたちと相談して決めた旅行にいきました。温泉で湯も
み体験あり、海水浴あり、アスレチックありと様々に夏を楽しみました。
中には台風の襲来に直撃されやむなく近場で過ごすことになった残念なグループもありましたが「どれも良い思い出」とポ
ジティブな姿勢で 2 学期を迎えました。
いざ、新島をめざして
ゆったり温泉で
米澤さんとフレンチ
宮代学園「東京ディズニーリゾートに咲いた“たくさんの笑顔”」
7 月 27 日、28 日と昨年に引き続き株式会社フージャースホールディングス様からの多大なご寄附を賜り、東京ディズニ
ーリゾート(TDR)1 泊 2 日の旅行を実現することができました。フージャース様より 11 名の社員の方々にもご参加いただ
きとても楽しい旅行となりました。
TDR に行く前にみんなでおにぎりを作りました。大小さまざまでおいしく食べました。出
発前から盛り上がりうちとけることができました。そのまま TDR へ向かい1日目はディズニ
ーランド、2 日目はディズニーシーを楽しみました。夜は東京ディズニーランドホテルに泊
まりディズニー映画の世界観が広がるホテルで夢のようなひとときを過ごしました。
2 日間、アトラクション、パレード、ショー、ホテル、食事とディズニーをまるごと楽し
み、たくさんの笑顔で過ごすことができて大満足。素敵な思い出を作ることができました。
夏休みが終わった今も楽しかった思い出話しをしています。この様な機会を与えていただいた株式会社フージャースホール
ディングスの皆様とご参加いただいた社員の皆様に、心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
広尾グリーンハウス「七夕のお飾りに願いをこめて……」
5 月 8 日、
「せせらぎまつり」が開催されました。この祭りは総合ケアコミュニティー・せせらぎを拠点とし、近隣住民を
中心に多くの区民が集い、区内で活動するボランティア・地域団体・NPO・企業等と交流連携して、「共に支え合う福祉の心
をはぐくみ、新たな地域コミュニティーの構築をめざすこと」を趣旨として開催されています。地域・社会との交流連携の
一環から、“垣根を飛び越え”2013(平成 25)年より 4 年連続で団体発表部門へボランティアさんの協力のもとに参加、日
頃の余暇活動の成果を発表する場ともなっており、利用者・そのご家族・職員が楽しみとする催しの一つとなっています。
「♪笹の葉サ~ラサラ~ 軒端
に揺れる~ お星さまキラキラ
~」
。7 月 7 日の七夕お茶会では七
夕の歌を利用者の皆さんと合唱し
ました。
“二星会合(織女と牽牛が
合うこと)や詩歌・裁縫などにも及
(左から)せせらぎ祭り、七夕の歌を合唱後の記念撮影、ブラスバンド部の高校生との交流もあった演奏会
んだその“謂れ”に耳を傾けなが
ら、5 日前から利用者・職員で飾り付けをした“七夕のお飾り”へ目をやると、
“健康に過ごしたい”や“旅行に行きたい”
などの身近な事から“暴力のない平和な世界”や“PEACE”などのお願い事がチラホラ。「皆様の願い事が叶いますように」。
7 月 13 日には、広尾学園高校ブラスバンド部の生徒さんたちが演奏に来てくださいました。入所者の方々は演奏に合わせ
て口ずさんだり、拍子をとったりされるなど終始楽しい雰囲気で大変喜ばれた様子でした。生徒さんたちも演奏を通して児
童や高齢者の方々と交流ができ、多くのことを学ぶ機会となったそうです。
グループホーム広尾「焼肉を食べて元気をつけました」
8 月は“なかまの会”よりボランティアの方が来所され、利用者の皆様
と交流をしてくださいました。また 29 日の“焼肉の日”には、昨年に引き
続いて叙々苑様よりお肉のご寄付をいただき、入居者様はおいしそうに召
し上がっていました。叙々苑様、ありがとうございました。
広尾ジョイワーク「新しい仲間たちも意欲的に取り組んでいます」
4 月に新しく仲間となった 5 名の利用者さんも日に日にジョイワークの
生活リズムに慣れ、作業も得意なものを見つけ張り切って取り組んでいる
姿が見られるようになりました。休み時間と作業時間の切り替えも「もう
仕事が始まるよ」と利用者さんから声が出るようになりとても意欲的で職
員も嬉しくなります。
6 月には父の日の作品づくりを行いました。父親の似顔絵を描いたり自
分の手形を押したりして、父親への感謝のメッセージと一緒に持ち帰って
いただきました。夏前は外での作業が多く堆肥の袋詰めやリサイクル作業
での CD、DVD の分別などを行っていましたが、夏本番になると猛暑のため
外作業は止めて室内作業を主にしてミニラケットの作製やペントレーな
どの紙工作業などの仕事を頑張りました。
7 月 13 日には福田会の前にある広尾学園吹奏楽部による演奏会が福田会さくらホールで開催されました。演奏に合わせて
歌ったり、体でリズムをとったり、種々の楽器に見入ったりして皆、楽しい時間を過ごしていました。
広尾てくてく「元気いっぱい楽しく遊んだ夏休み」
長かった夏休みも終わり、新学期を迎えました。子どもたちは夏休み中も広尾てくてくで楽しく活動し、元気いっぱい遊
びました。新学期に入っても夏休み中のパワーのまま、みんな元気いっぱいです。広尾てくてくでは夏休みにビニールプー
ルで水遊びを楽しんでいます。今年は大きなビニールプールを 2 個購
入し、子どもたちが一緒に楽しめるようになりました。
みんな水遊びが大好きでお友達と水のかけ合いをしたり、潜ったり
と満喫していました。また夏休み中はカキ氷作りにもチャレンジしま
した。初めてカキ氷機を使う子ども達もいました。冷たいカキ氷に苦
戦しながら食べたていたり、色々なシロップをかけて味を楽しんでい
たりそれぞれに楽しんでいて夏休みの思い出になりました。
みなさまのご厚意に感謝いたします 寄付者(※順不同、敬称略・2016 年 4 月 1 日~8 月 31 日)【本部】伊藤巌、宇都榮子、太田孝昭、大澤禎子、長田慶子、
小林チヨ子、サントリービバレッジサービス株式会社、(株)樹興ビルサービス 代表取締役 両角勇樹、清水康之、竹原聰子、竹之内與志和、(株)フージャース
ホールディングス 代表取締役社長 廣岡哲也、(株)マーカス アセット マネージメント 秋山、前山康廣【フレンズ】(株)オープンハウス・ディベロップメ
ント、木村聖子、セレネー、帝京短期大学、古内亀次郎商店(株)、降籏千世、八木祥子(榊原恵子)、Brian Tsa【宮代】(株)叙々苑、東京福祉専門学校、野
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