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水のこと - 群馬県環境情報 ECOぐんま
水のこと ●ぐんまの川の水はきれい? ●ぐ 群馬県は、日本一の流 域面積をもつ利根川の上流にあり、この川の水は県内だけでなく、関東のたくさ んの人たちの生活を支えています。この大切な利根川の上流となっている群馬県の川の水はきれいなの でしょうか。平成 24年度の調 査結果では、山の方の川はきれいなところが多く、平地の方の川は汚れて いるところが多いです。 きれいな水 水生生物調査による水質判定 ●他には… 川の中にはさまざまな生きものがすんでいますが、 はさまざまな生きものがすんでいますが、生 ヒラタカゲロウ きものの種類によって、 類 きれいな水、または汚れた水を ナガレトビゲラ 好むものがいます。 ヘビトンボ カワゲラ したがって て どのような生きものがすんでいる て、 かを調べることによって、その場所の水がき アミカ サワガニ ナミウズムシ れいであるか か か汚れているかわかります。 きたない水 ミズムシ ●他には… ややきれいな水 ミズカマキリ イソコツブムシ タニシ ニホンドロソコエビ シマイシビル コガタシマトビケラ ●他には… ヒラタドロムシ とてもきたない水 ゲンジボタル コオニヤンマ サカマキガイ イシマキガイ ●他には… カワニナ チョウバエ アメリカザリガニ セスジユスリカ エラミミズ ●平成 24年度 群馬県のきれいな川 川の名前 ●平成 24年度 群馬県の汚れている川 BOD[㎎/L] 川の名前 BOD[㎎/L] 1位 片品川上流 0.5未満 1位 鶴生田川 9. 1 2位 利根川上流 0.5 2位 谷田川 7.7 2位 吾妻川上流 0.5 3位 休 泊川 6.7 2位 神流川上流 0.5 すう ち 川の汚れは、 BODとして表示します。この数値が小さいほどきれいで、 大きいほど汚れていることを示しています。 12 ●ぐんまの川を守るために 川や湖などを汚している大きな原 因として、家庭から出る ●群馬県の川を汚している原因 「生活排水」があります。 生活排水とは、わたしたちが食器を洗ったり、お風呂に入っ その他 (自然からなど) たり、 トイレにいったりして、ふだんの生活の中で出る汚れた水 24% のことです。 工場などから 右のグラフからもわかるように、群馬県の川に流れこむ汚れ 生活から 55% 21% の原因の多くが生活排水です。 きれいな川を守るため、下水道 下水道や浄 浄 化槽で生活排水をきれ いにした後、川や湖などに戻しています。 ●家庭からの生活排水をきれいにするしくみ ● 魚が住めるきれいな川にするには すいしつ ふ ろ なんばい 魚が住める水質にするために必要な水の量は風呂おけ(300L)何杯分だろう? コップ1杯 ぱい 大さじ1杯 しょうゆ 15㎖ 大さじ1杯 サラダ油 ぎゅうにゅう しる 牛乳 15㎖ 180㎖ わん みそ汁 お椀1杯 (具なし) 200㎖ せんざい 台所用洗剤 1g 1.7杯分 17杯分 13杯分 2.5杯分 0.5杯分 (510L) (5,100L) (3,900L) (750L) (150L) 出典:東京都環境局「とりもどそう私たちの川を海を」 ことばの説明 ★下水道(げすいどう) 広い範囲で、家庭などから出る排水を地中に埋められている管で一か所に集めて、処理場できれいにして川に戻しています。 ★浄化槽(じょうかそう) 各家庭ごとに取り付けられた排水をきれいにする装置です。微生物の働きで、汚れた生活排水をきれいな水に戻して流します。 13 ●川を汚さないためにわたしたちができること 川や湖などを汚している大きな原因が、家庭から出ている生活排水であることはわかりましたが、わた したちはどんなことに気を付けたらよいのでしょうか。 し よう ず 調理くずや食べ物の残りは、 水といっしょに流さないように しましょう。 じる きゅうしゅうざい ぎゅうにゅう 使用済みの食用油は、 吸収材や牛乳パッ クに入れた古新聞などに吸収させて可燃 ごみとして処理しましょう。 食用油を 回収してリサイクルして いる自治体もあります。 か ねん しょ り かいしゅう ひ りょう 米のとぎ汁は、 植木などの肥料として 利用しましょう。 また、 無洗米を利用する 方法もあります。 む せん まい せん たく 洗濯をするときは、 お風呂の残り湯を使い、 洗剤を正しく計って使いましょう。 せん ざい 入浴のときは、 シャンプーや石けんの 使いすぎに注意しましょう。 ぐんまの取り組み キャンプなどのときも、 川や湖を 汚さないようにしましょう。 工場からの排水について 工場で使う水は、みなさんが家庭で使う水よりとても多く、 工場によっては人や生物に有害な物質を使っているところも あり、そのまま川に流すことは川を汚すことにつながります。 そのため、工場の水をきれいにしてからでないと川に流せ ないような決まりがあり、それぞれの工場がその決まりをき ちんと守っているかどうかを県や市が定期的に確かめていま す。 14 学校での取り組み 桐生市立北小学校 北小学校では、総合的な学習の時間で「桐生川とわたしたち∼自然と人 とのつながりを考えて∼」をテーマにした、地域の環境学習に取り組んで います。 はじめに、梅田湖でカヌー体験、川での水生生物などに親しむ活動、市役 所の方や群馬大学大学院の教授から水の浄化についてお話を聞く活動な どの体験をもとにして、調べたい課題を決めます。 次に、水質検査の仕方を調べて、実際に「生きもの」 「ごみ」 「水質」 「その 他」のグループに分かれて課題に合った場所や方法で調査を実 施します。 水生生物の採取や観察によって上流、中流、下流の水質の違いを調べたり、 漁業組合や桐生の清流と森林を守る会、国土交通省の方々にインタビューを行ったり、市立図書館やインターネットで資 料を集めたりしながら気付いたことや考えたことをまとめていきます。まとめたことをグループごとに発表する交流会 を行い、情報を共有し理解を深めていきます。 その後、交流会を通して得た情報から一人一人が桐生川への思いや願いをもち、 「We Love 桐生川 行動をおこ そう」として、環境を守るために今自分たちの力でできることを話し合い、自然と人とのつながりの深さを学んでいます。 水のことについて、もっと知りたい人のために ■本で調べてみよう (PHP 研究所)2005年発行 ★『水の大研究─不思議な世界をのぞいてみよう!』 水の性質、水と人間との関わり、水不足や水の汚染の問題をとおして、わたしたちが身近な暮らしの中で、どのように水とつきあっ ていけばよいのかを紹介しています。 ★『水の世界地図 第2版 刻々と変化する水と世界の問題』 (丸善)2010年発行 自然界の水、人間の営みに密接に結びついている水の現状を、さまざまな角度から、世界地図の上で見ることができます。わたし たちの貴重な資源・環境問題を考えることができる世界地図です。 ■インターネットで調べてみよう ★水環境総合情報サイト https://www2.env.go.jp/water-pub/mizu-site/ 全国の川や湖・沼などの水質調査結果や、名水百選、快水浴場百選などを紹介しています。 ★じゃぶじゃぶ川ネット http://www.cgr.mlit.go.jp/tosyo/kids/jabu/ 川の水や生きものについて、楽しく学ぶことができます。 ■行ってみよう ★前橋市水道資料館〈前橋市敷島町 216 敷島浄水場内:電話 027-231-3095〉 楽しみながら水道に関する知識が得られます。資料館の建物と配水塔は、国の文化財に登録されています。 ★高崎市水道記念館〈高崎市若田町 309-2 若田浄水場内:電話 027-344-4992〉 高崎市の水道の歴史や、明治時代に使用された水道管などの水道施設についての展示があります。ミニシアターで水道の仕組み を学ぶこともできます。 ★次の流域下水道の水質浄化センターでは事前に連絡をしたうえで、見学ができます。 ■奥利根水質浄化センター〈沼田市下川田町 1303 電話:0278-24-5261〉 ■県央水質浄化センター〈佐波郡玉村町上之手 1846-1 電話:0270-65-7557〉 ■西邑楽水質浄化センター〈邑楽郡千代田町舞木 1200-1 電話:0276-70-5078〉 ■桐生水質浄化センター〈桐生市広沢町 7-5005 電話:0277-53-2301〉 15