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117 - 全国体育学習研究会

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117 - 全国体育学習研究会
№
全国体育学習研究会
117
2012-10
私 の「 全 体研 」と の 出会 い
川城
この3月31日を以って、公立学校教員を定年退職致
健(千葉)
んでした。
しました。中学校の体育教師としてスタートし、振り
3年間の千葉市での経験で「授業づくり」に強い興
返ればアッと言う間の38年間でした。私と全体研との
味を持った私は、3回の挑戦の末、昭和62年に細江先
出会いは、今から31年前、昭和56年のことでした。広
生の下で、長研生とし「楽しい体育」を学ぶ機会を得
域交流 (人事異動) ということで、地元を離れ千葉市に
ることができました。そこでは、嘉戸脩先生や永島惇
勤務するようになった時、偶然にも学生時代にアルバ
正先生、立木正先生にもお話を伺う事ができました。
イトでお世話になった先輩( 他大学 )に出会い、その
そして、初めて参加した全国大会が「第32回富山大
折に「体育の勉強に来ないか」と誘われたのが始まり
会」でした。ここでは「学習の準備状況」が話題とな
でした。それが「全体研・千葉グループ」でした。
っていたかと思います。3泊4日の全国大会では、授
千葉大の三浦弓杖先生を代表に、細江文利先生の下で
業についての実践の積み重ねのない私には、グループ
千 葉県 長期 研修 生 ( 長研 生) として「 楽しい体 育」を
ワー クは 話す 言葉 もな く苦 痛の (屈辱の) 時間であ っ
学んでこられた故須藤武尚先生 (現職で他界) が、グル
たことを覚えています。出会いから25年が経った今、
ープ (研究会) をリードされていました。
ようやく「楽しい体育」が分かりかけてきたように思
当時は、まだ土曜授業があったので、午後を使って
います。恥かしい限りです。しかし、全体研や細江先
自主研究会を開いていました。学期に1回、メンバー
生のお陰で、私は「授業で子どもが変わる」ことの面
の1人が授業を提供し、それについて遅くまで協議を
白さ・楽しさを知ることができました。そして「授業
していました。4時半を過ぎると学校に迷惑をかける
の難しさ (奥の深さ) 」も学びました。免許を持ってい
ということで、場所を喫茶店等に変え、そこでさらに
るから「体育教師」というのではなく、「授業づく
議論を続けました。それは、私にはとても新鮮な経験
り」に生きがいを感じる「体育教師」に育ててもらえ
であり、「何かが分かる」この時間は大変有意義で貴
たことに感謝しています。
重なものでした。それまでも、部活についてはありま
そして、このたびの佐伯年詩雄前会長の「秩父宮記
したが、「体育の授業」についてこれほど長く熱心に
念スポーツ医・科学賞の功労賞」の受賞。その受賞理
話をする先生方に出会ったことがなかったからです。
由の第一が「生涯スポーツにつながる新しい体育を目
その頃、学習過程の「ねらい1」から「ねらい2」
指す『楽しい体育論』の提唱とその“実践モデル”の
に代わるタイミング、「学習の飽和状態」とは「どん
開発」とあります。出会ったのが「全体研」(楽しい
な状態か」ということについて議論していたように思
体育)で本当によかったと思います。
います。私には、それが何のことか全く理解できませ
◆も
く
<巻頭言>私の全体研との出会い/川城 健 ・・・・・・・1
<特集>第37回合同合宿研究会を終えて
●研究委員長から/長見 真 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
●授業提案者の立場から ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
倉澤智子(マット運動) /西沢茂治(ソフトバレーボール)
●グループワークから ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
辺田美紀子(体操)/川村 航(器械・陸上)
じ◆
古川剛志(ボールゲーム)/萩原育未(ダンス・武道)
●はじめて参加して/中島みゆき ・・・・・・・・・・・・・・・・9
●写真で振り返る ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
<特集>新学習指導要領とどう向き合うか・第7回
「体力づくり」領域は自己理解のチャンス /越川茂樹 ・・11
<事務局だより><編集後記> ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
1
■特集■ 第37回合同合宿研究会を終えて
●研究委員長から
「楽 しい 体育」 の豊 かな 可能 性 を拓 く
~授業づ く りを焦点にして~
全体研研究委員 長
長見
真(宮城)
今年度より新しい研究委員会の体制となり、私が
に基づく「学び」を大切にしようとしていることか
そのまとめ役をさせていただくことになりました。
と思われます。しかし、構成主義的学習観に基づく
皆様のご指導、ご協力の下、「楽しい体育」の豊か
学習を、行動主義的学習観が依然として支配的な学
な可能性を追求していきたいと思います。どうぞよ
校においてどのように位置づけていくかが大きな課
ろしくお願いいたします。
題ともなっています。このような「学習」をめぐる
さて研究委員会では、神奈川大会の反省および前
動向において、「楽しい体育」は、構成主義的学習
研究委員長体制の 4 年間の取り組みの総括を行った
観に限りなく近い考え方を教育現場において注目さ
後、「楽しい体育」をめぐる現状と課題を整理しま
れる以前から先取りして有しており、それを授業と
した。そこでは会員の減少、高齢化、世代間格差な
して具体化する研究を積み重ねてきているとみるこ
などといった全体研をめぐる状況および「楽しい体
とができると思われます。したがって、「楽しい体
育」にとっては逆風ともいえる学校教育界の状況よ
育」は決して過去のものではなく、現代においても
り、「楽しい体育」の授業実践が減少し、その研究
「学び」を大切にした授業を開発する先駆的な体育
開発力が停滞している現状があり、それを乗り越え
授業論として注目され、追求していく必要があるの
ていくことを課題としました。そこで研究委員会は、 です。
これまでの研究を踏襲する形にはなりますが、授業
研究委員会では「体操」「個人種目」「ボールゲ
づくりに焦点をあてた研究を進めていくことにしま
ーム」「ダンス・武道」の 4 つの部会を設定し、そ
した。授業づくりを追求することは、何よりも子ど
れぞれの領域の授業づくりにおける現状と課題等を
もたちの豊かな学びの保障に直結するものであり、
検討し、今回の合宿研究会においても報告していた
先生方一人一人の研究開発のエネルギーを与えてく
だきました。しかしこれはすべて私の責任ですが、
れるものであり、そしてカリキュラムの検討につな
各部会で検討する時間が多く取れなかったので問題
がるものであるからです。
提起というところまで行きつかなかった感がありま
そこで今回の問題提起では、「楽しい体育」の授
す。けれども合宿研究会における飯田市からの提案
業づくりを追求することの現代的意義を、「学習」
授業が「楽しい体育」のもつ良さと課題等を提起し
という概念のとらえ方から整理しました。近代学校
ていただくことになり、「楽しい体育」の授業づく
教育成立以降支配的である行動主義的な学習観に対
りにかかわる活発なグループワークが展開されまし
し、近年構成主義的な学習観が注目されています。
た。研究委員会としては、この合宿研究会の成果を
「学習」ではなく「学び」という用語が教育現場に
整理しつつ、11 月の全国大会にのぞみたいと考えて
おいてよく使用されていることが、その一つの表れ
います。なお、本稿のタイトルは全国大会における
といえるでしょう。それは、国家・社会が要求する、 全体の大会テーマになったことを付記しておきたい
文脈から切り離された知識や技能を合理的に獲得・
と思います。
定着させることをめざす行動主義的学習観に基づく
「学習」ではなく、文脈のある活動に参加し、そこ
に学習者自身が生み出す意味を大切にし、その参加
を継続していくことを重視する構成主義的な学習観
2
●授業提案者の立場から
「マット 運動 」の授業を 終え て
倉澤
今回、授業をさせていただきありがとうござ
智子
(長野)
目標へ自ら練習して向かえるのではないかと
いました。合宿に参加された先生方とのグル
実感しました。
ープワークの中で、たくさんの助言をいただ
実際に、挑戦技や子どもがマット運動と関わ
きました。また、先生方から、これまでの研
る時、心地よさを味わえたのは、小さな前転
究や日頃の授業の様子などをお話しいただき、
と大きな前転でした。体を丸めてスムーズに
私にとって本当に学びの多いものでした。
前転している女子生徒を取り上げ、マットの
授業の中で、ある女子生徒が、後転ができる
端まで「4回前転してみよう」と挑戦したと
ようになりました。前回まで、何度やっても
こ ろ 、 い た る と こ ろ で 歓 声 が あ が り ま し た。
起き上がるときに膝がついてしまい、練習を
続いて「2回前転してみよう」という挑戦で
繰り返した生徒でした。本時のめあてでは
は、勢いのよい回転で立ちあがる時に大きな
「後転でまわるとき、正座で終わってしまう
音が出る前転や、大きくとび込むけれど静か
から、足をあげたとき指を起こして勢いをつ
な前転の二つを比べ、「静かな前転がした
けてやりたい」と書いていました。足の裏で
い」という声がありました。そこで、各グル
マットに起きあがった瞬間の笑顔は、心の底
ープで挑戦したところ、今度は、「おぉ~」
から嬉しそうでした。この笑顔に出会えた時、
という感嘆の声や拍手がいたるところからあ
どんな生徒の中にも、「できるようになりた
がりました。
い」という願いがあることを改めて感じまし
オリエンテーションでの生徒の意見から、単
た。それと同時に、生徒が自身の願いに向か
元を通して、技能やめあてのちがうグループ
っ て ど の よ う に ア プ ロ ー チ し て い く の か を、
での学習を行いました。そのことが有効であ
教師ができるだけシンプルに、そして的確に
っ た グ ル ー プ と 、 技 能 が 高 い か ら と 言 っ て、
指導する必要を感じました。マット運動であ
的確なアドバイスができるとは限らず、生徒
れ ば 、 技 の 構 造 、 そ れ に 沿 っ た 段 階 練 習 や、
同士の学びあいにまで至っていないグループ
場の工夫についての十分な理解が教師になけ
も見られました。単元の中ほどでは、自分の
ればなりません。私の場合、生徒の様子から
必要な場に行き、めあてにむけて追究する場
必要な技能や、それに向かうための場の工夫
面も必要であったかと思います。
や助言の引き出しを、もっと多く持てるよう
場づくりについて頂いた助言をもとに、公開
にしておくべきでした。
後の授業で、修正した場を作ったことで、今
今回の公開後、個人種目のグループワークの
まで以上に練習量が増えた生徒や、友だちに
中で先生方から、この生徒達のマット運動で
声をかけ合い、同じ場を隣に作ったりと積極
の 心 地 よ さ や 楽 し さ は ど ん な こ と だ ろ う か、
的な学びあいの姿がありました。これは、生
というお話しをいただきました。生徒達の本
徒 た ち 自 身 が 工 夫 し た 場 で 挑 戦 す る 中 で、
時のめあてがやや高いものが多く、挑戦技に
「もうちょっとで出来そう」といった見通し
ついても、自身の技能や技の構造から困難な
がつかめたからだと思いました。
ものであるとに気づきました。そのことを考
今回の授業を通して、改めて、目の前の生
えると、前転や後転などの基本技やできる技
徒たちができなかった技ができるようになっ
でスムーズに回転したり、思い通りに自分の
て嬉しがる姿や、技のコツに気づいて夢中に
体をコントロールできる楽しさを単元のはじ
なって練習する姿をもっとつくりだせるよう
めの方に十分味わわせることで、さらに高い
な授業をしていきたいと思いました。
3
●授業提案者の立場から
授 業を提案させ て もら って
西沢 茂治(長野 )
私は、「ソフトバレーボール」の最終的なゲームの
しめな いゲーム でした 。 そこで、自分たちが楽しく
イメージとして「一つのボールを相手のコートに落と
ソフトバレーボールを行うためにはどうしたらよいか
して点を取るために、自チームにきたボールをチーム
考え、マナーやグループ編成、ルールについていろい
みんなで拾ってつなぎ合い、相手コートに攻撃をする。
ろな意見を出ました。「ラリーを続けるにはワンバウ
しかし、相手チームもそのボールをひろい自チームに
ンドしかない」と思っていたところ、ある子どもから
攻撃を仕掛けてくる。そして、そのボールをまたひろ
「ワンバウンドでもよいことにしよう」と提案があり、
い、相手チームの攻撃していく……。この結果、両チ
それを取り上げ「ワンバウンドでもOK」ということ
ーム必死に動き回りボールも行ったり来たりしてラリ
に し ま し た 。 し か し 、 ゲ ー ム が 白 熱 す る に つ れ て、
ーが続く!……ここにソフトバレーボールでしか味わ
「ワンバウンド」でも楽しめない子どもたちが出てき
えない魅力があるのではないか!!」と考えて授業づく
たことも事実です。このような子どもたちにはどのよ
りに入りました。
うな手だてが必要だったのか考えてしまいます。
今までの私は、最終的にイメージしたゲームに少し
三つ目は、ボールゲームの「ねらい1…総当たり
でも近づけるために、つける力を明確にして授業をつ
戦」→「ねらい2…対抗戦」への授業展開についての
くっていきましたが、全体研の授業づくりで大事な視
問題です。オリエンテーションでの「ねらい1」「ね
点の一つ「計画 50 %」ということを踏まえ「子ども
らい2」の意識づけが弱く、展開の中でねらいを意識
の意識」を、今まで以上に大事にしてみました。子ど
づける 手 だて(学 習カード等)が必要だったと思い
もの意識、子どもの実態、つけたい力……などの間に
ます。その結果、ねらい1の最後の1・2時間で、ね
はさまれ、今までとは違う苦しさを味わいながら授業
らい2の様子がゲームの中に現われ、子どもたちの中
を展開していくことになりました。
ではこのチームでの「総当たり戦」が完結して、チー
まず一つ目は「特性」のとらえ方についてです。子
ム替えをし「総当たり戦」をやりたい!!…ということ
どもから見た特性を「ラリーが続き、みんなでつない
になったのです。できることなら、「総当たり戦」で
でプレイできたときに楽しいと感じる運動である」と
自分たちが考えた作戦やルールを見直しながら、「対
最優先して考えたため、「点を取ることの楽しさ」を
抗戦」で自チームの特徴をいかしチームの力を高める。
加えませんでした。グループワークの議論で考えたこ
そして、さらに「総当たり戦」で自チームの力の高ま
とは、子どもたちの様子を見ると、ゲームを重ねるご
りを確かめる。こんな授業展開ができればいいなあと
とに、ワンバウンドバレーから入った子どもたちが、
思いました。
ノーバウンドの落下点に入れるようになり、「本物の
以上3点 について、自分なりに悩みながらつくっ
ソフトバレーボールの魅力を味わおうとしていたので
てきた「ソフトバレーボール」の授業を振り返ってみ
はないか」「さらに技能を高めて楽しみたい!!」とい
ました。この授業を通してうれしかったことは、休み
う子どもの意識の高まりではなかったか」ということ
時間にチーム練習が、自然発生的に始まったというこ
で す。 ここで 一般的 特性として「ノーバウンドの意
とです。そして、今でも体育館ではあまり遊ばなかっ
識」が私自身にあったら、「ノーバウンドでひろいた
た女子が、ソフトバレーボールを円陣パスで楽しんで
い」という願いを持った子どもたちの意識の高まりを
います。
来年度、長野県飯田市に、全体研の全国大会がやっ
後押しすることができたはずです。
二つ目は、一つ目で述べた「ワンバウンドバレー」
てきます。どの子どもにとっても、子どもと運動の関
への意識づけの問題です。第1時・2時を使ってオリ
わりがより親しく深くなるような授業づくりを目指し
エンテーションを大事に扱いました。その中で、ソフ
て、日々の授業を積み重ねていきたいと思います。
トバレーボールの本当のルールで試しのゲームを行い
ました。ほとんど経験のない子どもたちにとっては楽
4
●グループワークから:①体操
体操(伝承遊び、体つくり、動きつくりなどを含む)部 会 か ら
辺田美紀 子 (埼 玉)
1
体操に ついて の問題点
アゴ ンでもミ ミクリで もない 運動に ついて考 える必要 性
●体 操領域 という 名称でと らえきれ ない。 健康増進 のため に行う 各種の身 体運動を 考える。
ねらい
運動例
運 動 機 能 の 向上
必要充足
体
1・2 年
3・4 年
5・6 年
1年
2年
3年
ウエイト T
サーキット T
の運動
健 康 に 関 連 する 体 力
ストレッチ
要 素 の 維 持 ・向 上
ウォーキング
エアロビクス
心地 よさの実感
操 アゴンでもミミクリ
でも ない運動
太極拳
ジョギング、ヨガ
巧みな動きを求め
る運 動
ジャグリング
リフティング
<体操の学習過程(例)>
ねらい1
ねらい2
ねらい3
○オリエンテーション
グループで動き方を覚えながら自分の 自分の体の状態をより良くするような動きを
健康に関連する体力要素
体の状態を感じる。
2
考え実践する。
今まで は、あ まり重要 視されな かった 遊びや 運動を見 直そう 。
子どもは 何かの ために運 動したい と思っ ている わけで
は なく、遊 びを楽 しみたい と思って いる。
ゆえに、 伝承遊 びなどそ れぞれの 文化を 持つ遊 びや運動
を 捉えなお してい きたい。
ストレッチ
P L A Y論 を 拡 張 しよ う !→ 動 き の 心地 よ さ
エアロビックダンス
レジスタンストレーニング 縄跳び
エクササイズ
また、体 つくり ・動きづ くりを楽 しい体 育の「遊び」
と いう領域 で扱え ないか。 ムーブメ ントデ ュケー ション
自分の「からだ」
の状態を感じる。
に ならない ために 「遊び」 とする。
「 遊び」= PLA Y→スポ ーツのよ うに高 度に組 織化
さ れていな い未分 化な「遊 び」(自 由に工 夫でき 、今持
っ ている力 で楽し める。P LAYの 世界に 入り込 めるもの )
太極拳
ヨガ
ジョギング
など
〔内容〕 幼児期 の運動遊 びから発 達段階 に即し たものを 取り
上 げる。
(EX. 鬼遊び、 スポーツ チャン バラ、 Sけん、 縄跳び 、
すもう 遊び
綱 引き
スラッ クライン )
( 今後の課 題)
★ 全体研で は、「 体つくり ・うごき づくり 」を「 遊び」と して扱 う。→「 遊び」の 授業研 究
★ カリキュ ラムの 構成から 考えると 、「遊 び」は 発達段階 からみ て「低学 年」に多 く取り 上げる 。
→
体つく り・動 きづくり を
どの 遊びと 読み替 えて考え るか。 (指導要 領との付 き合い 方。)
5
●グループワークから:② 器械・陸上
「個 人種 目」にお け る学 習形 態 につ いて 考え る
川村
航(東 京)
今回の合宿研における器械・陸上の個人種
で、グループ学習の意味を問い直したいとい
目部会では現在の個人種目の問題点について
う意見がありました。グループ学習によって
検討しました。個人種目におけるめあての曖
子どもに何が良いのかを考えた時に、
昧さにより仲間との学び合いが生まれにくい
①仲間がいることで学習が促進される
こと、個人での学習で完結しており学び合い
②子どもにとって面白さに気づきやすい
が深まらない、集団種目と同様に学習を進め
③子どもの中から場の工夫が出てきやすい
ようとするためグループのめあてが優先され
④種目を教えやすい、といった利点があげら
子ども個人のめあての追究には向かわないこ
れました。教師が授業づくりをしていく中で、
とや形だけのグループによる形骸化等が問題
やはりグループ学習を行う意味を考えなけれ
点としてあげられます。そして今回は提案授
ば形骸化の原因になってしまうのではないか
業において中学校の器械運動が行われたので
という話し合いが行われました。
今回の議論では、子どもと運動の関わりに
それをもとに検討を行いました。
その中で、授業における学習形態は子ども
ついて議論することがほとんどできませんで
を面白さに向かわせていたのか。どのような
した。この点については全国大会で議論を深
学習形態が本実践に適していたか。といった
めたいと考えています。また、議論の中で陸
点を踏まえながら学習形態のあり方について
上では場の設定が難しいためグループ学習が
議論を進めていこうとしました。全体研では
器械運動に比べて難しいという意見がありま
グループ学習についての財産をもっているの
した。その点についても議論していきたいと
で、それが学習形態を考えるヒントになるの
思います。
では、と考えられました。
まず、グループ学習ではどのような形態が
あ る の か と い う と こ ろ を 理 解 し 合 い ま し た。
学習形態には異質グループか等質グループか、
課題別か場所別かというところがあげられま
した。またグループで学習を進める上でお互
い何をするのか共通認識がないとうまく学習
が進まないことや、よりよい学習を行うため
にグループ内での人間関係が良好でなければ
いけないという前提を押さえることで議論を
進めていきました。
さらに授業の進め方では、母体グループ→
課 題 別 グ ル ー プ → 母 体 グ ル ー プ が よ い の か、
未解決を解決してから進む個人スパイラルの
形をとるのかは、教師の考えや子どもとの関
わりによって変化してくるという点を認識し
ました。
グループ学習について議論を進めていく中
6
●グループワークから:③ ボールゲーム
「子どもから見た特性」をどのように授業に活かすか
古川
剛志(東 京)
ここ最近、全体研のボールゲームの実践で
とではないか。子どもの成長には、適切な時
は、ねらいの文言や単元計画の流れに形骸化
期とその手立て(練習方法や場の設定、用具、
の問題が多く見られるという状況にある。こ
ルール等の方向付け)が必要であり、そのた
の状況には、その学び集団における運動を捉
め に は 教 師 が 、 子 ど も の 学 び の 見 取 り 方 や、
えられていない、又は、捉えられてはいるが
技術の構造、適切な指導等の知識を身に付け
活かしきれていないという要因があるのでは
ていなければならないということを確認した。
ないか。そこで、今回の合宿研におけるボー
今回のグループワークを終えて、その学びの
ルゲームグループでは、全体研としてのボー
集団に合ったゲームを考える際には、「教師
ルゲームの学習を再確認し、「子どもから見
が前に出ず、子どもたちが自発的にゲームを
た特性」をどのように捉え、どのように授業
変容させていくことを支える」という関わり
に活かすかを研究課題とした。
方と、「教師が子どもの様子を見取り、必要
提案授業のソフトバレーボールを手がかりに、 な 手 立 て を 教 師 自 身 が 行 っ て い く 」 と い う 関
実際の子どもの様子から、その学びの集団に
わり方を、場面、場面に応じて組み合わせて
適 し た 課 題 と は 何 で あ っ た の か を 検 討 し た。
いくことが重要なのではないかと感じた。
子どもの様子から「ラリーの楽しさ」を求め
残念ながら、「子どもから見た特性」を踏ま
る の で あ れ ば ワ ン バ ン バ レ ー 、 「 落 と す か、
えての工夫・意味づけされた学習過程に関し
落とさせないかの楽しさ」ではキャッチバレ
ての議論にまでは到らなかった。また、ボー
ーと考えるのか、また、アタックが決まった
ルゲームの特性の捉え方に関して、フローの
のにボールが返ってきては喜べないという状
状態を構成する要素は「課題の困難さ」と
況があったことから返球された 1 回目はボー
「技能」だけではなく、「仲間との関わり」
ルを落としてはいけないとした方が良いので
ということもあるのではないか、という意見
はないか、またネットの高さやボールの種類
も挙げられたため、この 2 点を今年の全国大
に よ っ て は 挑 戦 課 題 が 異 な っ て く る た め に、
会である福岡大会に向けての課題としていけ
その選択に関しては、子どもの願いだけでは
たらと思う。
なく、教師の見取りも大切にしなければなら
ないのではないかといった意見が出た。リア
ルな子どもの状況に合った授業の検討が出来
たように感じる。
議論の過程では、教師のあり方や学びのあり
方についての意見も出され、その中で「啐啄
(そったく)の 機 」 と い う 言葉 が出 さ れ た 。 こ の 言
葉は、親鳥が孵化しようとしている子に対す
る手助けを意味する言葉である。ひなが殻を
割ろうとして困っている状況に対して殻をひ
とつきしてやる。それを行わなければ子ども
は孵化出来ないという意味であるが、これは、
教師が子どもに対する指導にも当てはまるこ
7
●グループワークから:④ ダンス・武道
ダンスと武道の授業づくりについて
萩原
ダンスと武道は、他の領域に比べ、専門家でな
育未(東 京)
それに伴い、現在、マスコミによって、柔道の安
いと指導できないという側面が一般的に言われて
全性について報道されています。そういった中で、
いるため扱いにくい領域とされています。しかし、 どの場面で怪我が起きやすいのかといった検証が
ダンスと武道の必修化により、その研究を深める
必要であります。これを踏まえた上での、授業づ
必要性があります。それを払拭するために、今回
くりをするべきであるという意見がでました。
のグループワークでは、ダンスと武道の授業をど
ダンスのグループワークについては、3種類の
の先生にも指導できることを目指した議論を行い
授業づくりについて検討できたことはダンス領域
ました。また、一見共通点が見られないこの二つ
の幅をこれまで以上に広げられることができたと
の領域から何か共通点を見出し、新しい研究の方
思います。しかし、具体的な武道の授業実践やダ
向を目指すことにしました。
ンスと武道に共通する新しい研究方向については、
ダンスのグループワークでは、社交型、創作型、 深く検討することができませんでした。合宿研に
民舞型の3種類の授業づくりについて話し合いま
おいて、ダンスと武道に参加する人数を増やすこ
した。社交型については、ボールルームダンスを
とで、多くの意見から新しい見解が生まれのでは
取り上げ、これまでの実践は、いかにフィガーを
ないでしょうか。今後、ダンスと武道の必修化に
習得させるかに焦点が当てられていたとの反省が
伴って需要が増えることが想定されるため、それ
でました。しかしそれでは、技の達成だけとなっ
ぞれの授業づくりについてさらに深めていきたい
てしまい次の技への移行が難しいとされています。 と思います。
今回は、全体研の考えである今ある力で楽しめる
方法として、足踏みだけのリズムを限定させる動
きから授業づくりの実践を考えました。そうする
ことで、次の技をスムーズに獲得できるという利
点が生まれました。創作ダンスでは、題材のレベ
ルを小学生でも理解できる内容とし、それを中学
生に指導することで、イメージをより共有できる
のではないかと考えました。民舞型では、歌と歌
詞に込められたイメージを共有できる方法が議論
されました。実際の映像を生徒に見せ、イメージ
を明確にさせた後、一斉指導で一通り踊りを伝え
る指導法が良いのではないかという意見が出まし
た。
武道については、剣道と柔道を取り上げました。
剣道の特性を競争と捉え、授業づくりを検討しま
した。攻防場面に焦点を置くことが、競争の楽し
さを味わえるため、防具の着脱を省きスポーツチ
ャンバラの道具を使用する方法と剣道の文化的特
性の一つである防具を取り扱い競争する方法が挙
げられました。柔道についても、競争に焦点を当
て検討しました。競争面を中心に学習していくと、
怪我や安全面においての問題が生じてしまいます。
8
● 参加者の声
初 めて 合 宿研に参 加し て
中島
今回、全体研の合宿研に初めて参加をさせてい
みゆき (長 野)
げるのか・・・等の疑問もありました。
ただきました。来年、長野県の飯田下伊那地区で
今回の合宿研では「ダンス・武道の授業をどの
平成 25 年度全国体育研究会が開催されるという
先生にも指導できることを目指して」「専門家で
ことで、ただ単にダンスに関心を持って取り組ん
ないことを乗り越えて」という課題を持って、授
できた私に中学校ダンス部会研究グループの主任
業つくりについて考えました。ボールルームダン
という役目がまわってきました。
ス学習では、フィガーに頼らず、足踏みだけのリ
これまで、ダンスと言えば、平成 10 年に「現
ズム(チャチャチャのリズム)の指導からスター
代的なリズムのダンス」が学習指導要領に取り入
トし、そこから自然とニューヨークなどの技につ
れられてから、ずっとヒップホップを中心に指導
ながっていくというお話を聞き自分たちでも実際
してきました。当時は、選択制であったためリズ
にやってみました。これは簡単だなあと思いまし
ムダンスに対する生徒の興味関心も高く、指導す
た。また、生徒たちが知っている曲を使ったり工
る私自身もヒップホップを好きでやっていたこと
夫すれば、このあたりはダンスの導入として、誰
もあり、生徒はダンスの学習に意欲的に取り組む
にも指導ができそうだなあと思いました。でも、
姿がありました。
ここからペアで踊り、コミュニケーションを楽し
しかし、平成 20 年に中学校指導要領が改正さ
むためには、生徒同士の心の解放、安心できる楽
れ、今年の 4 月より全面実施となり、武道とダン
しい学級つくり等のベースが必要であると思う。
スが1・2年生で男女とも必修となりました。実
いえ、体育学習によりそんな解放された生徒に、
はその実施に向けて、下伊那ダンス研究会では実
学級つくりに役立てば素晴らしいです。
技研修会を何回も開催したのですが、ここ下伊那
さらに、島田先生からボールルームダンス連盟
地区は中学校体育教師は男性が多くダンスに対す
と協力して授業つくりができるようになった経過
る抵抗感も高いため、DVD等の教材を用いた指
や苦労をお聞きしました。既成のものを学校体育
導不在の「振り移し学習」でよしとし、ダンスの
の中に取り入れていくためには、そのまま形で取
実技研修への理解が十分ではありませんでした。
り入れるのは難しいです。たとえば、ヒップホッ
これらのことから、本来なら全体研に参加する
プダンスもそうです。教師の一斉指導による既成
には自分の授業実践を持ち寄ることが大切なので
のステップが教授されたり、ビデオ映像等の踊り
しょうが(申し訳ありません。たいした実践もな
を模倣させるだけの授業が展開されるだけでは、
く・・・)、すばらしいダンスの実践研究をされて
現代的なリズムのダンスの「自由に動きを工夫す
いる島田先生が参加されるということで、ぜひお
る」という指導要領の意図に反してしまいます。
話をお聞きしたく参加しました。
やはり、学校体育に取り入れる工夫をしないとい
また、これまでボールルームダンス学習のこと
けないと思います。
は知ってはいましたが、十分には理解できていま
今回の合宿研では、参加された皆さんには
せんでした。ボールルームダンスがどんなダンス
(私のような一方的に皆さんの実践に学びたいな
なのか、どんな楽しさがあるのか自分がやってみ
んていうのは)本当にご迷惑だったと思いますが、
なくてはわからないと・・・、研修会に参加もして
私は多くの熱心な先生方の実践をお聞きでき、ま
みました。しかし、多くのフィガーを身体に詰め
たアドバイスをいただき大変有意義でした。島田
込まなくてはならず、ペアの方との技能の差が大
先生が創られたDVDを参考にボールルームダン
きかったのか、全然楽しくなかったのです。私の
スも実践してみます。
中では、思春期の中学生が男女で本当に手をつな
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● 写 真で振り返る
< 授業研究 会の様 子>
<長見研 究委員 長>
<佐藤研 究委員 >
<授業風 景>
<島 田研究委 員>
<菊会 長>
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■特集■新学習指導要領とどう向き合うか
第7回
「体つく り」 領域は自己 理解 のチ ャン ス
越川
茂樹(岡 山)
新学習指導要領のなかで「体つくり運動」領域
する領域の学習について以前から「体操」と「低
にかかわる大きな変更点は、小学校低学年に体つ
学年の運動」といった研究領域を配しグループワ
くり運動が位置づけられたことです。この背景に
ークと実践を積み重ねてきました。前者の研究領
は、高学年への系統性や指導内容がわかりにくい
域においては、主として必要の充足という機能を
ことから「基本の運動」領域がなくなったことと
持った運動が、それとしてではなく別の楽しみ方
就学前の子どもたちの体力低下が懸念されている
で実践されている現実を踏まえ、体操の価値につ
ことがあるようです。こうした措置により、高等
いて現代的な健康観との関係のなかで考えて実践
学校まで12年間にわたり体力向上をめざした「体
を積み重ねています。後者の研究領域では、特性
つくり運動」領域の学習が位置づけられました。
の明確ではない運動は子どもにとって意味ある学
内容構成に関しては、「学校段階の接続及び発
習を成立させるのは難しいとし脇に追いやられて
達段階に応じて指導内容を整理し、明確に示すこ
きました。しかし、低学年の子どもたちのプレイ
とで系統化を図る」という基本方針に基づいて、
としての運動とは何かを考えたときにこうした運
小学校低・中学年の「体つくり運動」は「体ほぐ
動を考慮しなくて良いのかという問題が浮上し検
しの運動」と「多様な動きをつくる運動(遊
討しています。それゆえ、こうした点について継
び)」高学年では、従前通り「体力を高める運
続して取り組みつつ、新学習指導要領の「体つく
動」と「体ほぐしの運動」で構成され、中学校以
り運動」領域と向き合っていくことは、言うまで
降も同じです。こうした枠組みのなかで、小学校
もなく大切であると思います。
の「体つくり運動」の授業では、魅力ある運動を
楽しみながら、自己のからだや動きの変化に気づ
*
き、「生涯にわたって運動に親しむ資質や能力の
ただわたしたちにとって「体つくり運動」が低
基礎を培う」ことがめざされています。
学年から位置づけられたことは、一つのチャンス
さて、わたしたちは、これまで、運動による
がめぐってきたともいえるのではないでしょうか。
(全人)教育の働きに配慮しながら運動を内容と
それは、必要の充足を機能とする運動といった
して捉える体育学習(自発的な体育学習)として、 視点から体操を捉え直すことや、体操にはからだ
子どもたちが「運動の楽しさを学ぶこと」と「運
を動かすこと自体について、子どもたちが意味を
動を楽しく学ぶこと」を主眼とした実践を積み重
見い出し理解しやすい面があるという点に着目す
ねその考え方と進め方を錬磨してきました。です
ること、スポーツやダンスといった運動に意欲的
から、こうした立場から「体つくり運動」領域に
でない子や苦手であると感じている子が楽しく運
ついても向き合っていくことが基本となるでしょ
動を学べるように、それら以外の運動を幅広く見
う。つまり、子どもたちがどのような意味を見い
通し内容として取り上げること、そして、何より
だして(楽しいと感じて)それぞれの運動にかか
も運動をプレイとして捉えることの意味や子ども
わっているのかをみていく必要があります。そう
たちにとっての学習の時空間を創る考え方・進め
した理解の上で、学習がどのような活動から始ま
方を再検討することになり得ると思うからです。
り、どのように広がり深まり、どのようにまとめ
会のなかで特性論に関して根本的な議論を徹底
に向かっていくと子どもが運動の意味(楽しさ)
的に行い実践により検証していく、いわば「自己
を学ぶことができるか、を考え実践していくこと
理解のリング」が用意されたといえるのではない
が求められます。
でしょうか。
また、わたしたちは、「体つくり運動」に相当
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事務局だより
全体研の会 員の継 続を そして仲間 への広がりを
全体研の会員を継続していくためには、毎年の全国大会に参加していただくことで、その
全国大会参加費に、該当年度の会費が含まれています。ですから、昨年の神奈川大会にA参
加またはB参加で参加した方は、神奈川大会から今年の福岡大会の前までの1年間の会費を
納入していただいたことになります。また、一昨年の京都大会には参加したものの、昨年の
神奈川大会には参加しなかった方は、今年度の会費が未納ということになります。全体研で
は、2年間会費が未納の場合、会員資格を失うことになってしまいます。今後も会員継続を
希 望 さ れ る 方 は 、 至 急 会 費 の 納 入 を お 願 い し ま す 。 年 会 費 は 5,000 円 で 、 振 込 先 は 以 下 の と お
りです。
な お 、 さ ら に 2,000 円 追 加 し て 7,000 円 振 り 込 ん で い た だ き ま す と 、 昨 年 度 神 奈 川 大 会 の
「つみかさね」をお送りすることができます。「つみかさね」の残部数は限られております
の で 、 なる べ く 早 めに 申 し込 み い た だけ る よう お 願 い いた し ま す。
全体研の予算は、この会の趣旨に賛同した会員の方々の会費で成り立っています。ご協力
のほどよろしくお願いします。なお、ご不明な点などございましたら、運営委員会幹事・鈴
木 ま で お問 い 合 わ せく だ さい
〒 184 - 8501
電 話 &FAX
東 京都 小 金井 市 貫 井 北町 4 - 1- 1
042 - 329 - 7642
東京 学 芸 大 学
E メ ー ル アド レ ス
鈴 木秀 人 研 究 室
[email protected]
○会費 振込先
ゆ うちょ銀 行
( 記号)18110
(番号) 20766091
(名 前)全国 体育学 習研究会
鈴木
秀 人( 東 京 )
編集後記
不慣れな 編集作業 を終え 、ようや く 117 号 の完成 をみること ができ ました。 待ち望ん でおら れた
会 員の方々 も多いこ とと思 います。 早くに原 稿を提出 していた だいた 方には何 で今頃の 発行な のだ、
と 思われる かも知れ ません 。広報委 員長とし て深くお 詫びし上 げます 。
さて 、こ の夏 はロ ンド ンオ リン ピッ ク・ パラ リ ンピッ クと 、多 くの 人々 がスポ ーツに 注目して い
た こと でし ょう 。北 島選 手の よう な気 持ち でプ ー ルに向 かっ たり 、内 村選 手にな ったつ もりでマ ッ
ト 運動をし たりと、 子ども たちにも 多くの影 響を与え たことと 思いま す。
マス コミ は、 いつ もの よう にメ ダル の色 と数 に こだわ って 報道 して いま したが 、先生 方はどの 場
面 を切り出 し、どの ように 子どもた ちに伝え ていたの でしょう か。
そんな日 常的な実 践をも このニュ ースの中 で、会員 の先生方 と共有 していき たいと思 ってい ます。
ぜ ひ、構成 及び内容 につい ても忌憚 のないご 意見をお 寄せいた だけれ ば幸いで す。
小出高義 (北海道 )
全体研ニュース
第117号
発行 :平成 24年10月 2日 / 責任 者:全 国体育学 習研究会 ・会長 菊 幸一
編集 :小出 高義 小 坂美保 越川茂 樹 佐 藤善人 島田左一 郎 豊 島 登
事務 局:〒 501-6194 岐阜 市柳津 町高桑西 1-1 岐阜 聖徳学園 大学 教育学部
TEL&FAX 058-279-6573 / 全体 研ホ- ムペ-ジ http://zentaiken.com
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