...

<テーマ> 所得税の計算のしくみ その 1 <関係法律>所得税法第 1 条

by user

on
Category: Documents
10

views

Report

Comments

Transcript

<テーマ> 所得税の計算のしくみ その 1 <関係法律>所得税法第 1 条
<テーマ>
テーマ> 所得税の
所得税の計算のしくみ
計算のしくみ その 1
<関係法律>
関係法律>所得税法第 1 条、第 5 条、第 7 条、第 9 条、第 10 条、第 23 条~第 35 条
Ⅰ 所得税とは
所得税とは
所得税とは、個人の所得に対して課税される税金です。所得の計算のしかたは、その所得
の種類により、異なりますが、ここでは、自営業者の所得である事業所得を例にとって、
説明していきます。
自営業者の場合、商品を販売して得た売上などの収入があります。この収入を獲得するた
めにいろいろな経費が発生します。たとえば、購入した商品の対価、従業員の給与、地代
や家賃などがあり、これを必要経費といいます。この収入から必要経費を引いたものを「所
得」といいます。
所得は、所得税の計算の基礎となりますが、この所得の金額に直接課税されるのではなく、
基礎控除、配偶者控除、扶養控除などの各種控除を差し引いた残りの所得に基づいて課税
されます。
Ⅱ 所得税の
所得税の課税・
課税・非課税と
非課税と納税義務者
(1)所得税の課税の範囲
所得のもととなる収入金額の範囲は広く、商品の販売だけでなく、利子、配当、給料など
があります。そのほか、不動産や無形の権利などの売却代金も含まれ、いずれも所得税の
課税の対象となります。
(2)非課税所得
このように通常、個人が獲得する収入に対して、幅広く課税されます。しかし、特定の所
得については、社会政策上の配慮などの観点から課税されないものがあります。これを非
非
課税所得といいます。非課税所得には以下のようなものがあり、原則として申告や申請等
課税所得
の手続は、不要となっています。
[所得税法の規定によるもの]
生活用動産の譲渡によって生ずる所得
学資金及び法定扶養料
損害保険金、損害賠償金、慰謝料など
[特別法の規定によるもの]
介護保険の保険給付(介護保険法第 26 条)
健康保険の保険給付(健康保険法第 62 条、第 149 条)
雇用保険の失業等給付(雇用保険法第 12 条)
生活保護者に対して支給する保護金品(生活保護法第 57 条)
当せん金付証票の当せん金品(当せん金付証票法第 13 条)など
Copyright 2007 Brain Consulting Office Inc.
知って得する知識と知恵シリーズ07’10月号
(3)納税義務者
所得税を納める義務のある人を納税義務者
納税義務者といいます。原則として、納税義務者は個人で
納税義務者
すが、例外的に、法人も納税義務者となることがあります。所得税法上の納税義務者とし
ては、居住者、非永住者、非居住者、内国法人、外国法人に分類され、いずれの種類に該
当するかによって、所得税の課税される範囲が異なります。
①居住者
日本に住所又は 1 年以上居所がある個人を居住者といいます。居住者は、原則として、国
内、国外を問わず、いずれで生ずる所得についても、所得税を納める必要があります。
②非永住者
居住者のうち、日本国籍を有しておらず、かつ、過去 10 年以内において国内に住所又は
居所を有していた期間の合計が 5 年以下である個人を非永住者といいます。
非永住者は、国内で生ずる所得の全部と外国で生ずる所得のうち国内で支払われ、又は
国内に送金があったものについて所得税を納める必要があります。
③非居住者
日本に住所又は 1 年以上居所を有しない個人を非居住者といいます。たとえば、1 年以上
の予定で海外に勤務する給与所得者などがこれに該当します。
非居住者は、国内で生ずる所得について所得税を納める必要があります。
④内国法人
国内に本店や主たる事務所がある法人を内国法人といいます。
内国法人は、国内で生じる所得のうち、利子、配当などについて所得税を納める必要があ
ります。
⑤外国法人
内国法人以外の法人を外国法人といいます。
外国法人は、国内で生じる所得のうち、利子、配当、各種使用料、芸能人などの人的役務
を提供して支払を受ける報酬・料金などについて所得税を納める必要があります。
Ⅲ 所得の
所得の種類
所得の性格により担税力が異なることから、その内容により所得を以下の 10 種類に分類
し、それぞれ異なる方法により所得金額を計算します。
①利子所得 ②配当所得 ③事業所得 ④不動産所得 ⑤給与所得
⑥退職所得 ⑥譲渡所得 ⑦山林所得 ⑨一時所得
⑩雑所得
Copyright 2007 Brain Consulting Office Inc.
知って得する知識と知恵シリーズ07’10月号
Ⅳ 所得税の
所得税の計算のしくみ
計算のしくみ
所得税を計算する場合、所得金額を計算し、それに基づいて、最終的に納付(還付)税額
を計算します。
そのしくみを概略で示すと以下のとおりです。なお、この算式は、そのおおまかな流れを
把握するためのものですので、厳密な計算構造を示したものではありません。
収入-必要経費=所得金額
所得金額-所得控除=課税所得金額
課税所得金額×税率=算出税額
算出税額-税額控除-源泉徴収税額-予定納税額=納付(還付)税額
星野誠先生【星野公認会計士事務所】
神戸市中央区北長狭通 5-2-19 コフィオ神戸元町511
電話番号 078-367-5454
FAX番号 078-367-5455
なおこちらの情報は2007年10月時点での情報です
Copyright 2007 Brain Consulting Office Inc.
知って得する知識と知恵シリーズ07’10月号
Fly UP