...

スライド 1 - 防衛省・自衛隊

by user

on
Category: Documents
9

views

Report

Comments

Transcript

スライド 1 - 防衛省・自衛隊
産業界から見た宇宙関連技術の動向について
-防衛目的での宇宙開発利用の技術的可能性について(産業界からの視点)
社団法人
日本航空宇宙工業会
中田
勝敏
2008年 11月 7日
1
目
1.
次
はじめに
「宇宙とは…」,「宇宙の特色」
2.
宇宙開発利用状況
「諸外国との予算比較」,「諸外国の動向」
「小型衛星の台頭」,「各国・軍事利用の特色」
3.
4.
我が国の状況
「産業基盤の現況」,「JAXA他の各種プログラム」
安全保障における宇宙開発利用
5.
我が国の宇宙防衛開発利用の課題
6.
利用における官側(防衛省)への期待
7.
結び
2
1. はじめに
3
1. はじめに 「宇宙」とは?
宇宙とは.....
・国連宇宙条約第1条:宇宙活動(探査と利用)の自由
「月その他の天体を含む宇宙空間は、(中略)平等の基礎に立ち、(中略)自由
に探索し、利用することができる」
宇宙空間は、自由に探査、利用をすることができる。
・国連宇宙条約第4条:宇宙における軍備管理
「核兵器及び他の種類の大量破壊兵器を運ぶ物体を地球を回る軌道に乗せないこ
と、これらの兵器を天体に..(中略)..宇宙空間に…設置しないことを約束する。
月その他の天体は、専ら平和目的のために、利用されるものとする。天体上にお
いては、軍事基地、軍事施設、防備施設の設置、あらゆる兵器の実験、軍事演習
の実施は禁止する」
宇宙空間は、平和目的であれば軍事利用ができる。(注)
注)平和目的の解釈は、国際的には「非侵略的」であり「非軍事」ではないので、自衛権の範囲内の軍事利用であれば、
平和的目的の宇宙利用となる。(青木節子:「日本の宇宙戦略」慶応義塾大学出版会)
4
1. はじめに 「宇宙」とは?:宇宙の特色
1. 宇宙の特色:利用をする視点で
①広域性/全天候性:地球規模で起きている諸問題の迅速な把握と情報発信
- 各種の地球観測(リモートセンシング)
- 広域(見通し外)通信
②合法性:合法的な諸外国の状況監視(情報収集)
- 各種の偵察監視
③国際性:グローバルな視点からの安全保障
- 外交手段,国威発揚
主な防衛宇宙利用例
②通信
②ミサイル防衛(米国)
早期警戒衛星
(DSP)
①偵察監視
ミサイル追尾衛星
(STSS)
KH-12(IMPROVED CRYSTAL,米国)
・高度:近地点 150km~250km
・衛星質量:19.6Ton
・衛星サイズ:4.5mφ×15m
・分解能:10cm
(予想数値)
TSAT(米国,次期衛星通信システム)
・通信機能
EHF系:45Mbps(@40GHz以上)
SHF系:311Mbps(@Kaバンド)
光通信データリンク:2.4Gbps
・総通信容量:28.5Gbps(以上)
・衛星質量:約11Ton
(予想数値)
5(1/2)
1. はじめに 「宇宙」とは?:宇宙の特色
1. 宇宙の特色:利用をする視点で
①広域性/全天候性:地球規模で起きている諸問題の迅速な把握と情報発信
- 各種の地球観測(リモートセンシング)
- 広域(見通し外)通信
②合法性:合法的な諸外国の状況監視(情報収集)
- 各種の偵察監視
③国際性:グローバルな視点からの安全保障
- 外交手段,国威発揚
2.
宇宙の特色:物作りの視点で
① 耐環境性:地上(0m)の打上げから,軌道上(数百kmから36,000km,)、
さらには深宇宙までの厳しい環境に耐えること。
・衝撃/振動/加速度,熱環境,高真空,高放射線
② 高信頼性:打上げ後の整備や修理ができない。
・部品スクリーニング,各種地上試験,フライト・プルーブンの要求
③ デブリ:近年,宇宙空間の利用にあたり注意が必要となった新たな宇宙環境
5(2/2)
2. 宇宙開発利用状況
6
2. 宇宙開発利用状況:諸外国との予算比較
主要宇宙開発国の政府宇宙予算内訳 (2006年)
0
500
1,000
1,500
(単位:100万米ドル)
2,000
2,231
日本
2,191
フランス
1,018
ロシア
1,009
イタリア
ドイツ
907
813
インド
予算規模比較
641
イギリス
カナダ
325
日本:欧州:米国=1:3:20
283
スペイン
(中国は不透明であるが、米国の1/10程度と予想される。)
(注:1996年,IAFでの中国・国家航天局副長官談話より)
245
ベルギー
209
韓国
中国
134
スイス
117
オランダ
111
0
米国
2,500
民事
軍事
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
30,000
35,000
(出典: World Prospects for Government Space Markets
2006/2007 edition (Euroconsult))
17,342
21,248
40,000
45,000
38,,590
38,590
7
2. 宇宙開発利用状況:諸外国の動向
①
②
稼働中の軍事衛星数(2007年1月時点)
独
(出典:SPACE SECURITY 2007)
米
仏
伊
スペイン
英
露
中
韓
2
4
28
3
1
通信
36
2
1
画像偵察
11
2
1
3
2
早期警戒
8
信号傍受
23
航行
40
気象
4
4
技術実証
10
10
科学
2
2
校正
3
3
合計
137
1
6
1
1
2
ロケット打上げ実績(2003~2007)
5
他
計
77
3
2
25
5
13
4
33
23
10
日本
63
3
8
66
1
3
2
233
我が国の状況
打上げ数
米
104
露
120
欧州
23
中
36
日本
13
その他
10
・打ち上げ実績は世界5位の位置にあ
るが、米・露の1/10,欧州や中国に比
べても少ない。
・軍事衛星は、偵察・監視について一
部利用されているが、本格的な軍事利
用は未。
8
2. 宇宙開発利用状況:小型衛星の台頭
安全保障への小型衛星の積極的利用
2006.4 打上
2006.12 打上
2008 予定
2010 予定
2005.12 打上
小型衛星を東南アジア諸国に積極的に輸出
2008.5.13 自民党宇宙開発特別委員会向け
経済産業省(殿)資料より抜粋
9
2.
宇宙開発利用状況:小型衛星の台頭
(参考)小型衛星の海外状況
米国は小型ありきではなく、
ORSに最適な形として
プログラム名称等
備考
衛星は小型化
代表例:米・TACSAT
・TACSATプログラム
別紙(SJAC資料)
質量:400kg以下
「Operationally(指揮官が実際に使える) Responsive(即応) Space」
参照
分解能:1m以下
:現場レベル(Joint Force Commander)の要求に応えられる「宇宙利用」
即応と多種のセンサ
キーワードは、「実際に使える,即応」
米
国
軍用
欧
州
軍用
・TOPSATプログラム(英MOD)
「Low Cost の戦術(T)監視(OP)衛星」
分解能:2.5m(パンクロ) 5m (R/G/B), 質量:150kg, 寿命:1年(以下)
・早期警戒「Spirale」,偵察監視(電波)「ESSAIM,ELISA」分野への小型衛星適用(仏MOD)
非軍事
・DMC(中国/トルコ/ナイジェリア/アルジェリア 国際共同,英/SSTL)
(他)からそれに最適な形として
・Rapid Eye(独)(SSTL Microsatシリーズ)
衛星は小型化
分解能:6.5m(0.4-0.85/6バンド)
代表例:英・TOPSAT
質量:150kg
質量:150kg程度
・Myriadeバス プログラム(CNES/ 仏)
分解能:2.5m以下
~130kgまでの小型バスによる,地震観測(Demeter/2004),大気観測(PARASOL/2004)など
安価・Constellation
・Proteusバス プログラム(CNES/ 仏)
~500kgまでの小型バスによる,海洋観測(JASON/2001-8),大気観測(CALIPSO/2005)など
軍用
・SY-1(中国) 地図作成/環境調査 2004.4
分解能:10m(パンクロ), 質量:200kg
・OFEQ-5(イスラエル) 偵察監視 2002.5.28
分解能:0.8m, 質量:300kg
非軍事
・EROS-A1(イスラエル商用) 2000.12
分解能:1.8m 質量:250kg
・EROS-B(イスラエル商用) 2006.4.25
分解能:0.7-1.0m(LEO500km) 質量:350kg
・RazakSat(マレーシア) 2008.3(予定)
分解能:2.5m 質量:200kg (韓国,SatRaC製)
・ベトナム
そ
の
他
代表例:EROS-B
質量:350kg
分解能:0.7-1.0m
商用
同シリーズのバス
(Microsat100/150)
をDMC他で共用。
欧州(英)はLow Costの追求
日本
「先進小型宇宙システム」
(経済産業省,開発中)
質量:500Kg以下,
分解能:0.5m以下
10
2. 宇宙開発利用状況:各国・軍事利用の特色
1. 米国:安全保障,産業振興など目的は全般的。
・「ミサイル防衛」「偵察監視」「通信」他,全分野、網羅的に宇宙開発利用を軍
事目的で推進。自他共に認める宇宙大国。
・「ORS(Operationally Responsive Space)」(前線司令官(軍)が直接使える
即応宇宙システム)を開発中。
2. 欧州:産業振興,社会インフラ整備,宇宙科学など広範な目的。
EU/ESAとしての連合事業が主流であるが、軍事利用
については各国独自のプログラムも保有。また、PFI
(民間投資による公共事業)や官民共用も盛ん。
・フランス:一国としては欧州最大の宇宙開発利用を実施。軍事利用(Helios:
画像偵察,ELISA:電子偵察)も独自に推進。
・イタリア:欧州で最も早く地球観測衛星(ERS-1)を運用。最近では、
COSMO-Skymed(XバンドSAR)を開発。
・ドイツ :TerraSAR(商用SAR衛星)やSAR-Lupe(軍事SAR衛星)など、SAR
衛星の開発利用を推進。
・英国
:小型衛星を使った 民事(DMC:リモセン)/軍事(TOPSAT:光学),
さらには官民共用(SKYNET,PFI事業)など、多方面の宇宙開発利用
を推進している。
11
2. 宇宙開発利用状況:各国・軍事利用の特色
3. ロシア:有人ならびに安全保障を軸に宇宙開発利用を行って
きたが、近年宇宙ビジネス(打上げサービス等)を
積極的に推進し、産業振興面も力点に。
4. 中国:国威発揚(外交を含む)、安全保障を主な目的として
強力に宇宙開発利用を推進。
・有人宇宙活動も積極的に行い、衛星系,輸送系、地球観測分野,通信分野,測
位分野他、全方位の宇宙開発利用を進めている。
・軍(PLA)と宇宙開発利用との結びつきは不明。
5. その他
・インド:社会インフラ整備などを目的。独自のロケット開発プログラム
(GSLV/PSLV)を持ち,通信(INSAT)や地球観測(IRS)も盛ん。
・イスラエル:小型衛星(EROSシリーズ)、小型ロケット(Shavit)による軍事宇
宙開発利用を独自に推進。
12
3. 我が国の状況
13
3. 我が国の状況:産業基盤の現況
国内宇宙産業の構造
我国の宇宙産業規模
5.4兆円/年
(内、宇宙機器産業は
5%程度)
宇宙機器産業
2,348億円
ロケット、衛星、
宇宙基地、地上局等
ロケット
: 523億円
宇宙往還機
:
83億円
人工衛星
:1,014億円
宇宙ステーション: 153億円
地上施設分野
: 378億円
ソフトウェア
: 198億円
宇宙利用サービス産業
6,895億円
衛星通信、リモートセンシングデータ提供、
測位サービス、宇宙環境利用 等
1.8兆円
3.4兆円
宇宙関連
ユーザー産業群
民生機器産業 通信、放送、交通、資源開発、
カーナビゲーションシステム、環境観測、気象観測、農林業、
漁業、 等
BS・CSチューナー 等
出典:(社)日本航空宇宙工業会 資料
平成18年度宇宙産業規模調査結果
通信・放送
・衛星放送
・衛星通信
等
リモート
センシング
・地理情報システム
・天気予報
等
測位
・船舶用GPS
・測量
・タクシー、バスの配車
・廃棄物管理
・車両盗難探知
・徘徊者捜索
等
14
3. (参考)主な宇宙事業者名
出典:(社)日本航空宇宙工業会 資料
平成18年度宇宙産業規模調査結果
15
3. 我が国の状況:JAXA他の各種プログラム
国際宇宙ステーション
(ISS)
H-Ⅱロケット
GXロケット
(開発中)
次期固体ロケット
(開発中)
HTV
(開発中)
日本実験棟
ロケット・輸送システム
「きぽう」
ISS・有人宇宙システム
地球観測
通信・データ中継
陸域観測技術衛星
「だいち」
温室効果ガス観測技術衛星
GOSAT(開発中)
月・惑星探査
超高速インターネット衛星 技術試験衛星Ⅷ型 光衛星間通信実験衛星
「きずな」
きく8号
きらり
科学
測位
国産商用通信衛星
月周回衛星
かぐや
小惑星探査機
はやぶさ
各種人工衛星システム
小型高機能
科学衛星
れいめい
Superbird 7
準天頂衛星
(開発中)
商業通信
16
3. 我が国の状況
1950
1955
創始期
東京大学
ペンシルロケット発射実験
1960
1970
1970
発足期
1990
1980
1982
2000
成長期
もも1号打上げ
おおすみ打上げ
日本初の人工衛星 日本初地球観測衛星
2010
実用化移行期
すざく(2005)
きらり(2005)
だいち(2006)
あかり(2006)
きずな(2008)
きく8号(2006)
かぐや SELENE( 2007)
我が国では宇宙の利用を平和目的に限定し(①)、「一般化」されているもの
(通信衛星など)を除き自衛隊(防衛省)が保有・運用することが困難であった。
また、人工衛星の調達に関する日米政府合意(②)によって、事実上国産の人
工衛星は科学技術,研究開発目的の衛星に限られることとなった。(注:下記参照)
このような状況下ではあったが、開発各種の衛星システム,打上げ手段(ロケッ
ト)の開発を経験しており、かつ、各種の地上インフラ(射点ならびに射場施設,
衛星管制施設など)の運用実績も豊富に有している。
我が国は、宇宙システム構築のための技術力を有している
注
① 宇宙平和利用の国会決議
昭和44年(1969)5月9日
② 人工衛星の調達に関する日米合意
平成2年(1990)
17
4. 安全保障における宇宙開発利用
18
4.
安全保障における宇宙開発利用
:現在の防衛利用状況(予算面)
情報収集衛星データの利用を除く,防衛省独自の宇宙利用予算
(1/2)
商用通信衛星回線の借上げ
商用高分解能星の画像データ受信
気象衛星データ入手
2008.9.4 自民党宇宙開発特別委員会向け 防衛省(殿)資料より
19
4.
安全保障における宇宙開発利用
:現在の防衛利用状況(予算面)
(2/2)
2008.9.4 自民党宇宙開発特別委員会向け 防衛省(殿)資料より
20
4. 安全保障における宇宙開発利用:現状
安全保障に寄与する宇宙
早期警戒
偵察・監視
電波傍受
通信
データ中継
ミサイル発射検知
弾道予測
等
戦略・戦術情報収集
災害地の状況把握 等
通信確保
データ中継 等
→米国からのデータ
→商用衛星の利用
政府衛星のデータ利用
→商用通信回線借上
測位
気象・海洋観測
(高精度な)位置情報 等
気象情報 等
→GPS利用
→MTSAT,
海外データ
(一般化理論適用)
(一般化理論適用)
現装備体系
在外邦人等の輸送
テロ対策特措法に基づく活動
周辺事態安全確保法に基づく活動
国際平和協力活動
日米物品役務相互提供協定
イラク人道復興支援活動
・
人道的国際救援活動
PKO
国際緊急援助活動
弾道ミサイル対処
災害派遣
国民保護等派遣
警護出動・
海上警備
治安維持(
テロ・
ゲリラ対応含む)
国土防衛
我が国防衛
周辺事態への対処
公共の秩序維持
21(1/2)
4. 安全保障における宇宙開発利用:現状
安全保障に寄与する宇宙
早期警戒
偵察・監視
電波傍受
通信
データ中継
ミサイル発射検知
弾道予測
等
戦略・戦術情報収集
災害地の状況把握 等
測位
通信確保
データ中継 等
気象・海洋観測
(高精度な)位置情報 等
宇宙は自衛隊任務すべてに関わっている。
→GPS利用
(宇宙の特性を活かした自衛隊任務への貢献が可能)
→米国からのデータ
→商用衛星の利用
→商用通信回線借上
政府衛星のデータ利用
気象情報 等
→MTSAT,
海外データ
(一般化理論適用)
(一般化理論適用)
→宇宙の積極的利用により、さらなる効果が期待できる!
現装備体系
在外邦人等の輸送
テロ対策特措法に基づく活動
周辺事態安全確保法に基づく活動
国際平和協力活動
日米物品役務相互提供協定
イラク人道復興支援活動
・
人道的国際救援活動
PKO
国際緊急援助活動
弾道ミサイル対処
災害派遣
国民保護等派遣
警護出動・
海上警備
治安維持(
テロ・
ゲリラ対応含む)
国土防衛
我が国防衛
周辺事態への対処
公共の秩序維持
21(1/2)
4.
安全保障における宇宙開発利用
:我が国にとっての防衛宇宙開発利用の意義
情報優越及び即応性の確立と、
自律性のある宇宙インフラ保有
・宇宙からの合法的かつ確実な情報収集,自律性(独自性お
よび自在性)のある手段の確保
・高度な衛星通信網による統合運用基盤の確立,緊急事態の
場合にも耐える、十分な回線容量の確保
22
5. 我が国にとっての防衛宇宙開発利用の課題
23
5.
我が国にとっての防衛宇宙開発利用の課題
宇宙を防衛分野に利用するにあたり…
① 要求事項(運用要求)の整理
・宇宙開発利用に要する費用と効果の分析
・現装備体系の中に宇宙をどこまで適用していくのか..
・セキュリティに関する要求の検討
(物品に求めるセキュリティレベル/設計・製造メーカに求めるセキュリティレベル)
・民生との共用をどこまで許容するか..
② 技術開発:宇宙開発機関との連携
・装備品開発に際し、「宇宙実証」(実環境試験)を必要とする。
③ 運用組織,訓練プログラムの整備
④ 低価格・短納期の装備品取得
24
6. 防衛利用における官側(防衛省)への期待
1. 防衛宇宙開発利用の積極的な推進。
2. 民生との共用可能なシステムについて、共用による費用
面の効率化。
3. 防衛で開発した技術(成果)の積極的な民生転換。
4. 継続的な各種要素技術開発と宇宙実証。
25
7. 結び
我が国は、宇宙開発利用に関する50年以上の歴史(1970
年には初の国産人工衛星「おおすみ」を打上げ)と、広範
な分野の技術経験(ロケット,各種人工衛星,地上インフラ)を
有しております。
一方で、種々の制約から宇宙の実利用分野,特に安全保
障への宇宙利用については国際的に立ち遅れた状況となっ
ており、今後防衛宇宙利用を積極的に推進する必要があり
あると考えます。
産業界も、今年5月に公布,8月に施行された「宇宙基本
法」に基づき宇宙開発利用を積極的に推進し、我が国,さ
らには国際社会の平和/安全確保/安全保障に貢献したい
と考えております。
これによって、我が国の宇宙産業の育成・繁栄に繋がる
ことを期待いたします。
26
Fly UP