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各診療科・各部紹介 - 関西ろうさい病院

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各診療科・各部紹介 - 関西ろうさい病院
病院運営状況
kansai rosai hospital
kansai rosai hospital
NOW2014
ホ ス ピ タ ル パ ー ク
ホスピタルパーク ‘ いぶきの園 ’
*INFORMATION*
ホスピタルパーク開園時間
平日 7:00 ~ 19:00
土日祝 8:00 ~ 17:00
パークには、たくさんの木々
や色鮮やかな花が植えてあり、
その種類は年間で約 500 種類
にものぼります。そして、植物
が織りなす四季折々の景色は
人々に癒しを与えてくれてお
り、それは人々だけに限らず虫
や鳥などの生物にとっても同じ
こと。植物や生物たちの息吹が
感じられる生命にあふれた庭
各診療科・各部紹介
に、ぜひお立ち寄りください。
2004 年の春にホスピタルパーク “ いぶきの園 ” という名前の庭が完成し、今年 10 周
年を迎えました。このホスピタルパークは、四季折々の花や緑に囲まれ、来園者に「癒し」
や「安らぎ」を提供することをコンセプトに造っています。患者さまやそのご家族はも
ちろん、地域の方々や病院関係者も利用し、一人でも多くの方が緑によって癒し安らげ
ることを目指しています。
パークは約 5000㎡の広さがあり、
「四季の庭」、
「花の川」、
「光の庭」、
「ささやきの庭」、
「思い出の庭」などから構成されています。
ナノハナとミツバチ
2004 年開園当初の様子。まだ花も芝生も木も
にぎわいがありません。
24
2014 年度 病院運営状況
長い間に大勢のホスピタルパークガーデナーさん
たちの協力があって、いまではこんなに鮮やかな
パークに育ちました。
初夏の花々
各課診療・各部の
2014 年度 病院運営状況
25
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
内 科
内 科
【糖尿病・内分泌グループ】
専門性を生かしつつ高度なチーム医療を
■■
■■
主に大阪大学との共同研究で造血器腫
【腎臓・血液浄化グループ】
■■
■■
診療方針、特色
臨床研究のテーマ
●微小変化型ネフローゼ症候群の寛解・
療を行っている。腎炎・ネフローゼ症候
●造影検査翌日の血液透析における血圧
群に対しては、積極的に腎生検にて組織
診断を行い、エビデンスに基づく適切な治
療法を選択している。保存期腎不全管理
にも力を注ぎ、年に 2 回腎臓病教室を開
催し、多くの患者が参加している。また、
例年 70 ~ 80 人程度の新規透析導入が
あるが、透析療法が必要となった場合に
は、ビデオや透析センターの見学などを通
して、患者・家族ともに納得のいく治療法
の選択(血液透析/腹膜透析)をしてい
ただく体制が確立している。
人工透析センターは 21 台の血液透析
装置(個人用 4 台、多人数用 17 台)と
5 台のその他血液浄化装置を有し、透析
再発に関与する因子の臨床的検討
低下に関与する因子の検討
●血液透析用内シャント作成困難例におけ
る手術法の検討 など
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
●慢性腎臓病患者を対象とした腎臓病教室
開催(年 2 回 参加者のべ 189 名 / 年)
●近隣医療機関との病診連携の研究会
(年数回)
●地元医師会での慢性腎臓病管理に関す
る講演
●兵庫県慢性腎臓病協議会への参加
漿交換・エンドトキシン吸着・白血球除去・
持続血液濾過透析など)依頼にも、いつ
■■
■■
など
将来計画
●慢性腎臓病の患者は非常に多く、地域
ぐるみで良好な診療体制を構築する必要
シャント手術・シャント PTA に関して既に
これまで以上に開催して患者紹介・逆紹
豊富な実績を有する末光医師が着任し、
当科での診療が開始された。
■■
■■
腎生検
新規透析導入患者数
(血液透析 81 名、腹膜透析 1 名)
37 例 / 年
82 人 / 年
5,850 回 / 年
血液透析施行総数(透析室)
(ICU,CCU) 139 回 / 年
出張血液透析施行総数
220 回 / 年
持続血液透析濾過 (CHDF)
エンドトキシン吸着
20 回 / 年
血漿交換
10 回 / 年
LDL アフェレーシス
17 回 / 年
白血球・顆粒球除去
4回/年
腹水濃縮再注入
86 回
■■
■■
がある。このためにも病診連携の研究会を
介を推進するなど、地域の医療機関との
連携をより強めていきたい。
●血液透析療法導入に関しては現在の水
診療実績(成績)(平成 23 年分)
準を維持したいが、腹膜透析導入はご
く少数にとどまっており、症例数を増加
させたい。
●臨床研究を発展させ、学会・論文など
当院からの情報発信を増加させたい。
●透析用内シャント手術・シャント PTA と
いったシャント診療に関しては、末光医
師を中心に京阪神地区での中核病院と
なれるよう診療実績を伸ばしていきた
い。 診療方針、特色
血液疾患では、一般的な貧血などの血
液疾患は勿論のこと、白血病・悪性リンパ
腫をはじめとする造血器腫瘍や、血小板の
異常、あるいは凝固因子の異常をひきお
こす疾患も対象としています。特に造血器
腫瘍の診療に力を入れています。造血器
腫瘍の診療には専門的な知識と経験が要
求されますが、治癒をめざして最先端の医
療を提供することを目標とし、血液専門医
である常勤医が中心となってレジデントと
ともに診療にあたり、急性白血病に対する
強力な化学療法や悪性リンパ腫に対する自
家末梢血幹細胞移植を含めた超大量化学
療法から分子標的治療や標準的化学療法
■■
■■
臨床研究のテーマ
●糖尿病の血管合併症進展に寄与する因
2)CNS 浸 潤 ハイリスクを有する初 発
1名、スタッフ1名、
レジデント1名の計4
● 1 型糖尿病の診断、合併症進展に寄与
MTX 療法による CNS 浸潤予防の有効
施設であり、専門知識に基づき、
より厳格
施設後ろ向き解析
DLBCL に 対 す る R-CHOP + HD性と安全性に関する検討
3)非可逆的ブルトン型チロシンキナーゼ
阻害剤の B 細胞リンパ腫に対する効果
甲状腺・副腎疾患などの内分泌疾患を診療
尿病学会研修指導医・専門医1名、専門医
名です。
当院は日本糖尿病学会の教育認定
な血糖管理をめざしています。
1型糖尿病
に対しては、強化インスリン療法、持続血糖
モニタリング
(CGM)
、
さらにインスリンポン
に関する検討
プ療法(CSII)
など最新の診断・治療も行っ
DLBCL に 対 す る R-CHOP + HD-
分泌疾患への深い知識も必要であることか
4)CNS 浸 潤 ハイリスクを有する初 発
MTX 療法による CNS 浸潤予防の有効
性と安全性に関する検討
■■
■■
当科の姿勢
血液疾患の治療の進歩はめざましく、
はめざましく、常に最新の治療を取り入れ
学療法、放射線療法、緩和ケアをはじめ
成績の向上を目指します。手術療法、化
て更なる治療成績の向上を目指します。
とした各専門医や各部門のコメディカルと
の連携をさらに強化して個々の患者様に応
じた最適な医療を提供していきます。
1)平成 25 年度入院患者 99 症例
悪性リンパ腫
多発性骨髄腫
急性白血病
骨髄異形成症候群
その他
(症)、高脂血症(脂質異常症)、高血圧症、
ル依頼が非常に多い(年間約330例)。
の対象疾患としています。常勤医は、
日本糖
も整っております。血液疾患の治療の進歩
入院疾患内訳
糖尿病・内分泌グループは、糖尿病、肥満
1)眼付属器 MALT リンパ腫に対する多
常に最新の治療を取り入れて更なる治療
診療実績(成績)
●外科系診療科からの術前血糖コントロー
診療方針、特色
●糖尿病の薬物治療、血糖コントロール
での化学療法へスムーズに移行できる体制
■■
■■
■■
■■
骨粗鬆症を中心とした代謝疾患、下垂体・
種々の臨床研究を行っています。
院の短縮やQOLも考慮し、入院から外来
でも対応できる体制をとっている。
なお、2014 年 4 月から血液透析用内
全性に関する研究や悪性リンパ腫に対する
まで積極的に取り組んでおります。また入
●近隣透析施設患者会での講演
療法導入だけでなく、透析患者の合併症
での入院や各科からの各種血液浄化(血
31%
22%
15%
5%
27%
ています。
また、代謝疾患を考える際には内
ら、電解質異常や副腎偶発腫瘍などにも積
極的に検査を行って診断し、脳外科・泌尿
器科・耳鼻咽喉科・放射線科と連携しなが
ら治療介入しています。そして、何より医師
する因子の検討
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
●尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市など
医師会主催の勉強会などでの講演
●病診連携の会(武庫川カンファレンスな
ど)を主催
●製薬会社主催の研究会での講演
■■
■■
将来計画、当科の姿勢
当科(糖尿病内分泌内科)が病院内外
で今後も存在価値を見い出し続けるため
ています。
ことに傾注したい。そのためには、患者さ
会や研究会で発表することにも力点を置い
対象疾患の多くが「慢性疾患」であるこ
とから、近隣の実地医の先生方や他病院
に、近隣の先生方からの信頼を勝ち得る
んを紹介患者を誠心誠意診察し、治療し、
開業医さんへまた逆紹介していくシステム
との密接な連携の中で、
よりよい診療体系
を確立していくよう心掛けている。
1千万人を越え、21世紀の国民病とも呼
ディカルの先生方(看護師、管理栄養士、
入」
「 合併症の総合評価」
「 治療方針(薬剤
学療法士)にやり甲斐を得て頂くために、
中核病院としての役割を果たして参る所存
持って、カンファレンスや臨床研究などを
を構築しています。糖尿病は、2010年には
糖尿病チーム医療に携わるすべてのコメ
ばれる疾患です。
「強化インスリン療法の導
口腔衛生士、臨床検査技師、薬剤師、理
選択)
の決定」
などを行うことにより地域の
私たち医師がもっとチームとしての意識を
です。
通して積極的に関わっていきたい。
学会発表では、臨床研究や症例報告な
診療実績(成績)
●疾患構成は、
糖尿病75%、
内分泌疾患25%
化学療法
約70例
悪性リンパ腫に対する分子標的治療
19 例
多発性骨髄腫に対する分子標的治療
5例
慢性骨髄性白血病の分子標的治療
1例
放射線治療
10 例
緩和医療
3例
転院
3例
子の解析
個々のレベルアップのために、積極的に学
■■
■■
2)治療(入院)
に及ぼす影響について
●当科(糖尿病内分泌内科)通院中の外来
患者は、
1754名
(平成25年4月時点)
●他医療機関から当科への紹介患者は、
年
間321名
(平成25年1~12月)
。
●当科(糖尿病内分泌内科)への入院患者
は、
238名
(平成25年1~12月)
。
ど、毎年多くの演題を出して一定の評価を
得ていると自負している。しかし、中でも
論文として発刊されたのは少数なのでもっ
と多くの論文を執筆したい。
糖尿病だけではなく、内分泌疾患にも
積極的にその診療の幅を広げていく。その
中で1年でも早く、当院が内分泌認定施設
となるべく今後も励みたい。
スタッフ
内科部長
腎臓内科部長
血液内科部長
検査科部長
●専門分野
腎臓
●専門医・認定医
日本腎臓学会専門医・指導医
日本透析医学会専門医・指導医
●専門分野
血液内科
●専門医・認定医
日本血液学会専門医
和泉 雅章
26
■■
■■
腎臓グループは、腎炎・ネフローゼ症
候群・腎不全など腎疾患全般に対する治
瘍に対する新規分子標的薬の有効性、安
【血液疾患グループ】
■■
■■
臨床研究のテーマ
各診療科・各部のご紹介
橋本 光司
糖尿病・内分泌内科副部長
腎臓内科副部長
●専門分野
糖尿病
●専門医・認定医
日本糖尿病学会専門医・指導医
●専門分野
腎臓
●専門医・認定医
日本腎臓学会専門医・指導医
日本透析医学会専門医・指導医
山本 恒彦
中田 裕人
腎臓内科医員
末光 浩太郎
腎臓内科レジデント
大田 南欧美
松岡 佑季
佐賀 信之
富 量平
糖尿病・内分泌内科
医員
東 大介
井上 佳菜
糖尿病・内分泌内科
レジデント
永井 泰紀
各診療科・各部のご紹介
27
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
消 化 器 内 科
消 化 器 内 科
消化器がん診療、肝疾患診療、内視鏡治療で地域医療に貢献する
■■
■■
臨床研究のテーマ
単独または大阪大学消化器内科と共同
で消化器疾患に関する複数の臨床研究を
■■
■■
診療方針、特色
期がんが疑われる例などは是非当科にご
は組み合わせて行っています。
内視鏡的粘膜切除(EMR)は年間 600
消化器内科は、内科の中でも扱う臓器
2)肝疾患診療 -肝炎から肝がんまで
年間のべ 50 例以上、内視鏡的止血術は
たっていますが、消化器がん診療、肝疾
当院は日本肝臓学会の認定施設で肝疾
それぞれにエキスパートを揃えて高度医療
長の萩原は兵庫県肝炎対策協議会委員に
2013 年4月からは、8 名の常勤医と 6
名のレジデントの合計 14 名のメンバーで
診療を行いました。
法として分子標的治療薬投与を順次また
1. 消化器癌に対する化学療法の効果と予
例以上、食道静脈瘤硬化療法・結紮術は
2. 消化管腫瘍への ESD の有効性と長期
100 例以上、総胆管結石治療も 60 例以
3. 慢性肝疾患の治療法と予後の解明
肝疾患のトータルマネジメントを-
患診療、内視鏡治療を三つの柱に据え、
患専門医療機関にも指定されており、部
を提供しています。
任命されています。ウイルス性肝炎の治療
した検査・治療がさらに効率良く行えるよ
1)消化器がん診療 -ガイドラインに基
見据えて最新情報に基づく安全で最適な
もちろん上記以外の消化器疾患にも積
当院は日本消化器病学会の認定施設
法の必要性やどのような治療をどのタイミ
で、地域がん診療連携拠点病院にも指定
法は急速に進歩しており、今後の展開も
治療を行うことが重要です。抗ウイルス療
ングで行うべきかの判定は、経験豊富な
上の実績があり、消化管ステント留置術も
行っております。また、2012 年 2 月に新
内視鏡センターが完成し、先進的で充実
うになっています。
極的に取り組んでまいります。残念ながら
病院の診療科体制から、アルコール依存
症や向精神薬を使用されている患者さんへ
されています。消化器がん全般にわたり、
専門医が行う必要がありますので、HCV
の対応は当面困難ではありますが、安全
れ、複数の診療科や多くの医療スタッフが
是非一度当科にご紹介ください。
だけるようスタッフ一同日々研鑽を積んで
がん、胃がん、大腸がんはキャンサーボー
炎や非アルコール性脂肪肝炎(NASH)
きますとともに、消化器疾患は当科に是非
ガイドラインを基本に最新情報も採り入
抗体や HBs 抗原が陽性の方がおられれば
共同してチーム医療を行っています。食道
ウイルス性肝炎以外にも自己免疫性肝
ドを開催して最適な治療法を選択していま
など様々な肝疾患に年間 100 件以上の肝
でも、QOL や栄養管理に注意しながら、
討会を行い、病態の把握と適切な治療方
目指しています。膵がん、胆道がんについ
肝がん診療においても、その予後を改
評価し、閉塞性黄疸症例には内視鏡的ま
対策が極めて重要となりますが、当院であ
す。内視鏡治療や手術の適応がない症例
生検を行い、病理診断科と合同で組織検
化学療法や化学放射線療法で予後改善を
針の決定に役立てています。
ては、PET-CT も用いて進行度を正確に
善するには、基礎にある慢性肝疾患への
たは経皮経肝的胆道ドレナージやステント
留置術施行後、集学的治療に取り組んで
れば肝疾患のトータルマネジメントが可能
であり、最新、最適な治療を提供できます。
います。膵腫瘍などには必要に応じ超音波
3)内視鏡治療 -最新の技術で確実な
確実な組織診断を行うようにしています。
当院は日本消化器内視鏡学会の指導施
同でキャンサーボードを開催し、それぞれ
鏡治療は粘膜下層剥離術(ESD)が中心
内視鏡下穿刺術(EUS-FNA)を用いて
治療を-
肝がんでも、消化器外科、放射線科と共
設です。早期の消化管がんに対する内視
の患者さんに最適な治療方針を決定して
となります。当科でも症例数は年々増加し
療法(RFA)、
エタノール注入療法(PEIT)
サーボードで適応を判定し、一括切除によ
います。内科的局所治療のラジオ波焼灼
てきており、内視鏡カンファレンス、キャン
に加え腹腔鏡下肝切除、経カテーテル的
る確実な治療を目指しています。腺腫や早
■■
■■
りです。
紹介ください。内視鏡的大腸ポリープ切除、
が最も多く、検査や治療手技も多岐にわ
づき集学的治療で予後を改善する-
かつ最新、最適な治療を提供させていた
おります。今後ともご指導、ご鞭撻いただ
ご紹介いただきますようよろしくお願い致
します。
■■
■■
後の解明
予後
4. 初発肝細胞癌に対する治療法と予後の
解明
■■
■■
萩原は、兵庫県肝炎対策協議会委員、
尼崎市肝炎対策協議会委員長を務め、こ
の地域の肝疾患対策を行政と協力して行っ
ています。また、肝疾患患者会への講演
会を通じて、最新情報の普及にも努めてい
ます。
尼崎消化器疾患談話会、尼崎肝疾患懇
話会、伊丹尼崎肝疾患懇話会などの研究
会を地域の先生方と開催し、医療連携を
緊密にしています。
■■
■■
診療実績(成績)
新入院患者数
1,955人
外来新患数
3,433人
19,441人
入院患者数(年間在院ベース)
32,977人
外来患者数(年間延べ)
上部消化管内視鏡
6,025件
大腸内視鏡
3,178件
687 件
内視鏡的粘膜切除術(EMR)
(ERCP)
295 件
内視鏡的逆行性膵胆管造影
121 件
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
(EUS-FNA)
40 件
超音波内視鏡下穿刺術
ダブルバルーン小腸内視鏡
50 件
24 件
経皮経肝的胆道ドレナージ術(PTBD)
肝悪性腫瘍へのラジオ波焼灼療法
52 件
肝悪性腫瘍へのエタノール注入療法
17 件
地域への貢献、地域医療連携
当科の姿勢、将来計画
大阪大学消化器内科との連携の下、優
秀な消化器内科医の確保に努めるととも
に、診療の三本柱を中心に、今後さらに
増加が予想される大腸癌、膵癌、胆道癌
などへの検査、治療もさらに充実させてい
きます。
市民公開講座や研究会で当科の特色を
広くアピールし、地域における消化器診療
の中核病院としての認知度を向上させると
ともに、地域医療機関との連携をさらに緊
密化させることにより、入院患者数、検査、
処置数を増加させ、質の高い高度医療を
提供して地域医療に貢献します。
スタッフ
消化器内科部長
医療連携総合センター
医療連携部長
萩原 秀紀
●専門分野
消化器・肝臓
●専門医・認定医
日本消化器病学会指導医
日本肝臓学会指導医
日本消化器内視鏡学会指導医
28
行っています。現在の主なものは以下の通
治療(動脈塞栓術、動注療法)、化学療
各診療科・各部のご紹介
第二消化器内科部長
医療情報部長
伊藤 善基
●専門分野
消化器・肝臓
●専門医・認定医
日本消化器病学会専門医
日本肝臓学会指導医
日本消化器内視鏡学会認定医
消化器内科副部長
糸瀬 一陽
●専門分野
消化器・肝臓
●専門医・認定医
日本消化器病学会専門医
日本肝臓学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
医員
中村
太田
戸田
有本
水本
剛之
高志
万生良
雄貴
塁
レジデント
土居
吉水
水谷
明神
村井
福本
前田
哲
祥一
直揮
悠太
大毅
賢二
篤史
各診療科・各部のご紹介
29
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
循 環 器 内 科
循 環 器 内 科
24 時間体制で患者さんにとってより良い循環器医療を実践する
■■
■■
学的に日々の自らの臨床を検証しつつより
脈硬化症に関しては、血管外科・形成外科・
医研修施設であり、また大阪大学医学部
よい診療を目指すとともに、世界に向けて
リハビリテーション科・創傷専門の看護師
まの地域における基幹病院として循環器病
者様に貢献することを目標に努力を続けて
何かを追求しつつ治療方針を決定していま
循環器内科学教室とも協力しつつ、みなさ
医学情報を発信することにより、多くの患
と連携し患者様にとって一番良い治療は
全般に対して高度医療を行っています。循
います。このことは実際、日本循環器学会
す。下肢閉塞性動脈硬化症の極型の重症
さが要求されます。急性心筋梗塞など集
ターベンション治療学会、日本不整脈学
ンファレンスに基づき集学的治療を行い、
する症例に対して迅速に対応できるよう、
が高いとされる米国心臓協会 American
成 24 年には末梢動脈におけるカテーテル
かりタッグを組んで診療に当たっています。
American College of Cardiology、
して治療を施行しました。
期治療から対応します。設備面では平成
Cardiology 等 の 海 外 学 術 集 会 で の 学
2. 不整脈・心不全・画像診断チーム
環器疾患の対応には専門性と同時に迅速
中治療や緊急カテーテル、緊急手術を要
総会、日本心臓病学会、日本心血管イン
会等の国内学会はもとより、採択難易度
より良い循環器医療を考える会」を新たに
診療実績(成績)
新入院患者数
外来新患数
入院患者数(年間在院ベース)
外来患者数(年間延べ)
診療方針、特色
当院は日本循環器学会認定循環器専門
2,781 人
2,736 人
26,841 人
29,252 人
検査及び治療
心臓カテ-テル検査
経皮的冠動脈形成術(PCI)
末梢動脈形成術(EVT)
1,120 回
440 回
881 回
臨床研究のテーマ
虚血肢 ( 下肢潰瘍・壊疽 ) に対しても、カ
■■
■■
90% 以上の高い救肢率を得ています。平
●薬物溶出性バルーンによる浅大腿動脈
治療数としては全国1位の 881 症例に対
●レーザアテレクトミーによる浅大腿動脈
臨床治験:
Heart Association、 米 国 心 臓 病 学 会
夜間や休日においても循環器の医師が初
欧 州 心 臓 学 会 European Society of
25 年度にはアンギオ室を 3 系列に増設し
会発表や英文原著として結実しています。
を最新の設備に更新し、最新の動画シス
を目指します。
療体制をとっています。循環器病床は、一
です。
中治療室である CCU 8 床および中等症
1. 冠血管・大動脈・末梢血管治療チーム
も心房細動に対するアブレーション数は県
を有し、循環器領域の重症患者受け入れ
冠血管(石原 隆行主任):虚血性心
どのペースメーカ、植え込み型除細動装
●大動脈 - 腸骨動脈に対するステント治療
間 約 500 症 例 に対し POBA、STENT、
ています。最新のアブレーション治療装置
●大腿動脈に対するステント治療成績の
安全かつ有効な治療を行っています。
●重症虚血肢に対する血管内治療と外科
テムを導入してより一層充実した検査、治
般病床の他に、循環器疾患に特化した集
の症例にも対応可能な post-CCU12 床
我々のチームは地域に貢献すると共に世界
それぞれのチームの詳細は以下のとおり
(飯田 修 副部長統括)
要請に柔軟に対応しています。
疾患に対するカテーテル治療(PCI)は年
おこなうため、本年度はチームの再編成を
Rotablator、レーザー血管形成術等を駆
以下 2 名の副部長による統括のもと、新
を含めた総カテーテル件数は年間 2 千例
患者さんにとってより良い循環器医療を
行いました。新しい循環器内科は副院長
使した PCI を施行しています。診断と治療
(藤田 雅史 副部長統括)
不整脈(増田 正晴主任):年間 240
●薬物溶出性ステントによる浅大腿動脈に
アブレーション治療を行っており、このな
●重症虚血肢に対する血管内治療と外科
動や心室頻拍も多数含まれます。なかで
● ADL 低下した重症虚血肢に対する血管
症例の頻脈性不整脈に対するカテーテル
かには高度な治療が必要な持続性心房細
下でも有数です。さらに年間 150 症例ほ
置、両室ペースメーカ植込み治療を行っ
(CARTO3 ver3 など ) を 導 入 し、 より
医師主導型自主研究:
成績の検討
検討
心臓エコー検査 6,972 例、経食道心エ
●血管内治療施行患者に対する抗血小板
師が連携を密にとることにより、患者さん
テル治療を行っています。腹部大動脈瘤に
の身になって診療を行うだけではなく、積
極的に臨床研究にも取り組んでおり、科
■■
■■
心不全をはじめとする循環器疾患の的確
制が必須です。諸検査の年間症例数は、
と安全性の検討
剤投与による胃粘膜傷害の予測因子の
コー検査 271 例、ホルター心電図検査
対しては心臓血管外科・放射線科医師と
り、充実した生理検査体制を有しています。
●肺静脈隔離術の有効性を高める手法の
テントグラフト手術 ( 年 40-50 症例 ) を
した読影チェック体制をとっており、外来
●心室傷害を低減する心房細動に対する
積極的に行なっています。下肢閉塞性動
778 例、心筋シンチ検査は 1,045 例であ
なかでも 320 列 CT は専門医による充実
での冠動脈疾患の非侵襲的診断に威力を
検討
開発
カルディオバージョン法の開発
発揮しています。
スタッフ
■■
■■
副院長
循環器内科部長
心臓血管センター長
上松 正朗
●専門分野
循環器
●専門医・認定医
日本循環器学会専門医
各診療科・各部のご紹介
析・高齢など)による検討
腎動脈狭窄症)に対して積極的にカテー
のカンファレンスを行い局所麻酔下でのス
循環器内科副部長
健診部副部長
藤田 雅史
●専門分野
循環器
(心不全画像診断部門)
●専門医・認定医
日本循環器学会専門医
循環器医療を行っていきたいと願っていま
す。何卒よろしくお願い申し上げます。
内治療成績の検討
その他の末梢血管疾患(鎖骨下動脈狭窄・
います。各チームとも、受診される患者様
努力しています。地域の先生方と力を合わ
せることにより、患者様にとってより良い
的バイパス術の比較試験
の 2 チーム制とし、それぞれの領域のエ
にとってよりよい治療を行うよう心がけて
守することはもちろんのこと、ガイドライン
を越える良質な専門的治療をめざし日夜
対する血管内治療成績の検討
● Exoseal 使用後の短時間安静の有用性
キスパートである主任医師を中心に各医
動しています。学会等のガイドラインを遵
浅大腿動脈に対する血管内治療
な治療のためには正確かつ迅速な検査体
腹部大動脈瘤、下肢閉塞性動脈硬化症・
1. 冠血管・大動脈・末梢血管治療チー
当院循環器内科はスタッフの人事異動
があり若干若返りましたが、益々元気に活
多施設前向き医師自主研究:
大動脈・末梢血管(岡本 慎主任):
ム、2. 不整脈・心不全・画像診断チーム
当科の姿勢
に対する血管内治療
的バイパス手術成績の患者背景毎(透
たな主任体制を敷いています。 すなわち、
■■
■■
●経カテーテル的アテローム切除術による
心不全・画像診断(神田 貴史主任)
:
を超え、良好なアウトカムを得ています。
発足させることができました。
に対する血管内治療
循環器内科と心臓血管外科の医師がしっ
ました。本年 6 月からは第 1 アンギオ室
30
■■
■■
循環器内科副部長
飯田 修
●専門分野
循環器
(大動脈・末梢血管治療)
●専門医・認定医
日本内科学会認定内科医
医員
増田正晴
岡本 慎
石原 隆行
南都 清範
白記 達也
神田 貴史
レジデント
須永
辻村
奥野
松田
谷仲
晃弘
卓也
翔太
祥宏
厚治
地域への貢献、地域医療連携
地域連携の研究会、医師会内科医会主
催の講演会、市民公開講座等での講演・
発表等を通じて地域の患者様や実地医家
の先生方からご意見をいただけるよう心が
けています。本年には尼崎医師会の先生
方にご協力をいただき「患者さんにとって
各診療科・各部のご紹介
31
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
心 療 内 科 ・ 精 神 科
脳 神 経 内 科
社会的ストレスの増大、不安の増加、
急速に進行する高齢化社会への対応を目指します
■■
■■
脳卒中の内科的診療の担い手として
診療科の方針、特色
■■
■■
職域・地域における各種講演・研修活動
この数年、急激な社会変化に伴いストレ
スや不安が急速に増大しています。当科で
に協力し、予防医療を推進しています
たる対象疾患としています。
での各種講演・研修会に対して積極的に
は、そのような 「ストレス関連疾患」 を主
また、急速に進行する高齢化社会に伴
脳卒中は日本人の死因の第 4 位を占め、
300 万人以上の患者さんがおられます。
老年期精神疾患の患者様も増えています。
しています。これらの活動は、当院の勤労
や脂質異常症などの生活習慣病が増加し、
合」、「治療方針や薬剤選択に迷われる場
整脈などの心血管系疾患が増加したことに
ので、よろしくお願い申し上げます。
が予想されています。
このような背景をふまえて、「脳神経内
科」は、「脳卒中診療を担当する内科」と
担当医
ス ト レ ス 外 来
梅田 幹人
軽症うつ病、神経症、心身症、適応障害などの慢性ストレス障害を対象としています。
重土 好古
ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群などの特殊睡眠障害を対象としています。大阪大学精神科睡眠
研究グループから重土好古医師を招聘しています。
眠
外
来
疾患です。食生活の欧米化に伴い糖尿病
物の脳血管障害かどうか鑑別が困難な場
「脳卒中や TIA が疑われる場合」、「本
合」など、ご相談いただければと存じます
より、今後もさらに脳卒中患者数の増加
グループ
睡
残り、寝たきりの原因の第 1 位で、本人
も行っております。
また人口の高齢化が進み、動脈硬化や不
各種の専門外来を開設致しております
梅田 幹人
などの画像検査は当院で行なう病診連携
のみならず介護者にも大きな負担を強いる
力して、認知症疾患紹介枠を設けています。
老 年 期 外 来
頭部 MRI・MRA や脳血流 SPECT 検査
協力するために、医師・臨床心理士・リ
ています。
テムを設けています。また、尼崎市とも協
はかかりつけ医療機関で行っていただき、
また生存者にもしばしば重篤な後遺症が
者予防医療センターと密に協力して実施し
当科では、認知症に関して、簡易紹介シス
います。また患者様の通常の診療や投薬
「メンタルへルス」 に関する職域・地域
エゾン看護師・産業カウンセラーなど派遣
って、「認知症(痴呆症)」 を中心とした
診療方針、特色
対象疾患
認知症(痴呆症)、老年期うつ病、せん妄、その他老年期精神疾患を対象としています。
心理テスト、カウンセリングを
必要に応じて行っています
各種の心理テストを、必要に応じて、ま
た地域の先生方の御要望により、臨床心
SST(Social Skill Training)を
行っています
診療内科・精神科に通院されている患者
様を対象に 「もっと上手に話ができるよう
理士の資格を持つ心理判定員が行ってい
に」 や 「他人とうまくやっていけるように」
ンセリングを行っています。
医からの薦めによるものとなっています。
ます。また必要に応じて臨床心理士がカウ
当科の入院病床は廃止となりました
当科の入院病床は廃止となり、外来診
療のみとなりました。入院が必要な患者様
は近隣の精神科病院への入院を案内させ
ていただいております。
なるための練習をしています。参加は主治
して平成 24 年 5 月に開設いたしました。
脳卒中は予防がなにより大切です。同時に
脳卒中になったあとも元気に生活するため
には、生活習慣の改善や規則正しい服薬
が必要です。
当院では脳神経外科医が 24 時間体制
■■
■■
診療実績(成績)
新入院患者数
外来新患数
入院患者数(年間在院ベース)
外来患者数(年間延べ)
IDC-10
I63
A49
G40
16 人
349 人
282 人
1,579 人
疾患名(ICD- 10 中分類名称に準ずる)
脳梗塞
部位不明の細菌感染症
てんかん
比 率
68.8%
6.3%
6.3%
平均年齢
平均在院日数
69.3 歳
20.4 日
70.0 歳
8.0 日
71.0 歳
2.0 日
で脳卒中当直を担当し、急性期脳血管障
害に対応しています。当科では脳卒中の内
科的診療、危険因子の管理、抗血栓療法
を含めた再発予防を行なっています。また
■■
■■
臨床研究のテーマ
●抗血栓療法と脳梗塞の再発予防
脳卒中の前触れ発作として知られている一
●脳血管障害の非侵襲的画像診断と病態
attack: TIA)を迅速かつ適切に診断・治
● 穿 通 枝 領 域 進 行 型 脳 梗 塞(branch
過 性 脳 虚 血 発 作(transient ischemic
療することで、その後の脳卒中発症の抑制
を目指しています。
解明
atheromatous disease)の早期診断
と治療選択
脳卒中の症状は突然現れることが多い
のですが、その原因となる動脈硬化はそ
れ以前から徐々に進行していることが多
く、当科では頭蓋内血管や頸動脈の動脈
硬化についても診断と治療を行なっていま
す。 頭 部 CT、 頭 部 MRI・MRA、 頸 部
MRA、頸動脈エコー、脳血流 SPECT 検
査などの各種の画像検査によって、脳の病
態や動脈硬化の進行を総合的に評価して
■■
■■
スタッフ
■■
■■
心療内科・精神科部長
医員
脳神経内科部長
●専門分野
ストレス関連疾患
老年精神医学
精神生理
●専門医・認定医
精神保健指定医
日本精神神経学会指導医・専門医
日本老年精神医学会指導医・専門医
非常勤医師
●専門分野
脳卒中の内科的診療
脳循環代謝学
●専門医・認定医
日本脳卒中学会専門医
梅田 幹人
32
各診療科・各部のご紹介
スタッフ
福本 素由己
重土 好古
心理判定員
黒瀬 直子
森脇 博
リエゾン精神専門看護師(非常勤)
早川 昌子
各診療科・各部のご紹介
33
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
小 児 科
緩 和 ケ ア 科 ( 緩 和 ケ ア チ ー ム )
がん治療の早期から支援する
実践的な緩和ケアサービス提供者を目指す
心身両面からの小児医療をめざして
■■
■■
診療方針、特色
一般外来では小児の疾患の特性上、予
約以外の急患や新患、さらに地域の医院
からの紹介も含めて迅速かつ的確な診断
を心掛けています。それには血液、尿、レ
ントゲン検査はもとより、ロタウイルスやイ
ンフルエンザウイルス、A 群溶連菌や病原
大腸菌などの各種抗原検査の結果がごく
短時間で得られる当院のシステムが大いに
役立っています。
専門外来はいずれも予約制で行ってお
り、電話での予約も可能です。予防接種
外来では各種ワクチンを扱い、通年接種
しています。また、アレルギー体質の子供
■■
■■
年間外来延べ患者数
年間入院数(新生児は除く)
(内訳)呼吸器疾患
感染症
消化器疾患
神経疾患
その他
年間新生児入院数
(内訳)新生児黄疸
低出生体重児
細菌感染症
その他
年 齢
0
1
2
3
4
5
6
7
もお受けしています。乳児健診は主に 1 ヶ
月児を対象としていますが、その後の健診
にも応じています。アレルギー外来では、
気管支喘息やアトピー性皮膚炎などの疾
ます。
当科では以前から心の病を訴える小児
に対して、臨床心理士による心理カウンセ
3,246 名
77 名
54 名(70%)
9 名(12%)
6 名 (8%)
4 名 (5%)
4 名 (5%)
108 名
48 名(45%)
21 名(19%)
2 名 (2%)
37 名(34%)
●年齢別入院数(新生児は除く)合計 77 名
さんへの接種や海外への転居の際のワクチ
患の抗原診断や治療及び日常生活の指導
■■
■■
●実績 (2013 年 1 月 1 日~ 2013 年 12 月 31 日 )
ン接種など様々の予防接種についてご相談
を、個々にゆっくり時間をとって行ってい
診療実績(成績)
■■
■■
人 数
39
15
3
7
3
3
0
1
年 齢
8
9
10
11
12
13
14
15 ~
診療方針、特色
私たち緩和ケア科は、阪神間地域のが
ん診療連携拠点病院である関西労災病院
全体での緩和ケアのレベル向上に寄与し、
良質な緩和ケアも「普通の」医療サービ
スとして提供出来るようになる事を目指し
ています。
従来は、緩和ケアというものは、病気
の治癒を目指す積極的な抗がん治療の効
果が望めなくなったと判断された時に、一
転して切り替えて提供される「ターミナル
ケア」「看取りのケア」であるというような
意味合いで受け止められていました。しか
人 数
1
2
0
0
1
1
0
1
し、真の緩和ケアとは、身体面に限らな
い様々な「苦痛(つらさ)」に焦点が当て
られる総合的な医療サービスの体系であ
って、元はと言えば古より、病気の種類や
時期や治療の場所を問わず提供されるも
の、病気の治療と並行して一体として提供
されるものであったのです。
「ケア」とは、相手を気にかけ心遣いす
る事とそれを具体的に実践するための知識
や技能が一体化したものであると私たちは
考えています。診断が確定するまでの間の
患者や家族の不安を感じ取る時にも、手
術後の疼痛や不眠に対応する予測指示を
考える時にも、「相手の事を思う」という
緩和ケア的な考え方を活かす事は出来ると
緩和ケアは限られた領域の特殊技能で
はないという考え方に基づき、私たちは、
以下の取り組みを重視して実行していま
す。
●多職種から成るチーム(各科医師・看
護師・薬剤師・MSW 他)を編成し
て活動の中心とし、多様なニーズに適切
に対応出来るよう、メンバーは常に専門
的実践的な知識や技能の習得に努める。
思います。これは元々、一般的な臨床全
●敢えてホスピス的な病棟は持たず、チー
え方である、とも言えます。決して、静か
スタッフと共に考えるという形で、現場
般において実践出来る医療サービスの考
で綺麗な個室を完備したホスピスのような
ムが現場に出向いて各診療科各病棟で
での緩和ケアレベル向上を図る。
場所でなければ出来ない、専従のスタッフ
●定期的継続的なケースカンファレンスを
ものではありません。市中の一般病院にお
●マニュアル作成などにより、院内での標
ベルを「今より(現状より)高める」事は
●院内や地域に向けた研修会や勉強会を
が揃っていなければ出来ないというような
いても、急性期病棟においても、ケアのレ
可能であると考えます。
実施する。
準的緩和ケアの最適化と普及を図る。
企画開催する。
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
診療実績(成績)
年間の緩和ケア診療加算算定人数
●感染管理に関する地域連携への参加
●休日夜間診療所への協力
■■
■■
820 人
地域への貢献、地域医療連携
近隣地域への講演会、研修会の講師派
リングを行っています。不登校、摂食障害、
チック、夜尿症、学習障害などが対象で、
遣を行っています。
す。週 3 回の心理の外来を二人の臨床心
研修会を企画実施しています
地域医療従事者を対象とする緩和ケア
これらは近年増加の一途をたどっておりま
(年 1 回以上)。
理士が担当し、主治医と緊密な連絡をとり
標準プログラムに基づく緩和ケア研修会
ながらカウンセリングを行っています。
を企画実施しています
(年 1 回以上)。
■■
■■
スタッフ
■■
■■
小児科部長
小児科副部長
●専門分野
免疫アレルギー・血液疾患
●専門医・認定医
日本小児科学会指導医・専門医
●専門分野
臨床ウイルス学・予防接種
泉裕
指原 淳志
医員 五味 久仁子
スタッフ
緩和ケア科部長
第二心療内科・
精神科部長
各診療科・各部のご紹介
●専門分野
産婦人科全般
●専門医・認定医
日本産科婦人科学会
専門医
●専門分野
消化器外科(胃・食道)
●専門医・認定医
日本外科学会専門医
日本消化器外科学会
専門医
谷口 博一
日本緩和医療薬学会
日本看護協会
日本看護協会
メディカル
緩和薬物療法認定薬剤師 緩和ケア認定看護師 がん看護専門看護師 ソーシャルワーカー
下川 福子
34
緩和ケア科副部長
消化器外科副部長
堀 謙輔
本浩
●専門分野
精神科臨床全般
緩和医療
産業精神衛生
●専門医・認定医
精神保健指定医
日本医師会認定
産業医
日本精神神経学会
専門医
第二緩和ケア科部長
第二産婦人科部長
藤原 明子
渡部 昌美
医員 池田 和世
●専門分野
ペインクリニック
●専門医・認定医
日本麻酔科学会指導医・専門医
ペインクリニック専門医
医員 戸田万生良
●専門分野
消化器
●専門医・認定医
日本内科学会認定内科医
日本消化器病学会専門医
平田 直子
各診療科・各部のご紹介
35
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
外 科 ・ 消 化 器 外 科 ・ 乳 腺 外 科
外 科 ・ 消 化 器 外 科 ・ 乳 腺 外 科
専門性を生かした総合内科をめざす
■■
■■
肝胆膵グループ(武田・大村・桂)
診療実績(成績)
■■
■■
●大腸癌手術実績
上部消化管グループ(田村・谷口・竹野)
■■
■■
診療方針、特色
★食道がんの治療は進行度に応じ内視鏡
■■
■■
診療実績(成績)
(加藤・向坂・賀川)
●胃癌手術症例ステージ別生存率
■■
■■
(04-08)
的粘膜切除から切除術、化学放射線治療
たからだに優しい真のオーダーメイド治療
を行っています。急性腹症に対する緊急手
ンセントの上で治療を選択し実施していま
術や、ヘルニア・肛門疾患など良性疾患
す。年間症例数は内視鏡的粘膜切除術が
に対する治療にも、腹腔鏡手術を積極的
5-10 例、食道癌切除術が 10-20 例、化
学放射線治療が 15-20 例です。平成 25
治療を心がけています。★胃がんの手術症
例は年間およそ 90-130 例で、ステージ
I 胃癌には腹腔鏡補助下胃切除術を実施し
ています。平成 25 年は 104 例(幽門側
胃切除術 62 例、胃全摘術 31 例、噴門
側胃切除術 5 例、その他 6 例 : うち腹
腔鏡補助下手術 29 例)の切除を行いま
した。進行胃がんに対しては腹膜転移診
断のための審査腹腔鏡検査を積極的に行
っていて、昨年は 26 例に行いました。多
施設共同研究にも積極的に参加し、高度
進行・再発胃がんにも積極的に化学療法
を実施し、効果をあげています。★その他
●胃癌手術症例ステージ別 5 年生存率
StageIA
StageIB
StageII
StageIIIA
StageIIIB
StageIV
計
227 例
88 例
75 例
75 例
41 例
88 例
594 例
99.0%
94.8%
69.9%
65.2%
38.5%
15.1%
72.9%
) を行っています。また、胃・十二指腸潰
瘍穿孔に対する腹腔鏡下の緊急手術や内
視鏡的胃瘻造設術も実施してます。
■■
■■
2008年
2010年
2011年
最近では約 90%を腹腔鏡で治療していま
2012年
●胃切除術における手術合併症率
(2008-2010)
縫合不全
膵液瘻、腹腔内膿瘍
肺炎
肺塞栓症
手術死亡
在院死亡
再手術
す。さらに創の少ない TANKO 手術も行
っています。また直腸がんに対しては、究
極の肛門温存手術 ISR 法を行い、人工肛
門を付ける手術は大変稀となっています。
直腸癌
★ 2013 年の手術症例は、大腸癌 203 例
のうち 179 例では腹腔鏡手術を施行しま
5 例、TPE を 3 例、 後 方 TPE を 1 例、
ハルトマンを 1 例行いました。★切除不能・
■■
■■
結腸癌
腹腔鏡
開腹
臨床研究のテーマ
●大腸癌に対するReduced Port Surgery
●進行再発大腸癌に対する集学的治療
(Multidisciplinary Approach )
再発大腸癌に対しては、開発治験をふくめ
た最新の治療方法を導入し、新しい治療
方法の開発も積極的に行っています。加え
て副作用対策をチームで行いからだに優し
16例、膵癌切除27例)です。日本肝胆膵
同研究に参加し、治療成績の向上に努めて
前化学療法・化学放射線療法の多施設共
外科学会高度技能専門医制度・認定修練
います。胆道癌は、肝門部胆管癌に対する
を施行しています。★治療方針は基本的に
など積極的切除に努めています。
また膵管
い、科学的根拠に基づいた治療を行って
瘍(MCN)、膵神経内分泌腫瘍など低悪性
Cancer Boardを立ち上げ院内検討会を
施行しています。★良性疾患の年間手術件
式は、根治性を確保した上で整容性に優れ
腹腔鏡下胆管切石術を中心に、特発性血
す。肝癌は腹腔鏡下肝切除術(年間約80
腹腔鏡下摘脾術などを施行しています。
拡大葉切除・胆道再建、膵頭十二指腸切除
肝癌・膵癌・胆道癌診療ガイドラインに沿
内乳頭粘液腫瘍(IPMN)や粘液性嚢胞腫
います。
また消化器内科、放射線科と共に
度腫瘍に対する腹腔鏡下膵体尾部切除を
行い、治療方針を決定しています。切除術
数は約170例で、腹腔鏡下胆嚢摘出術や
た腹腔鏡下手術を積極的に導入していま
小板減少症(ITP)や脾機能亢進症に対する
診療実績(成績)
●疾患別手術症例数(2006-2013 年)
疾患
原発性肝癌切除
転移性肝癌切除
肝良性
胆嚢癌切除
胆管癌切除
胆道良性
乳頭部癌切除
膵癌切除
膵良性
摘脾
その他
2006
16
8
1
7
6
124
3
7
1
2
2
177
2007
8
3
1
10
5
96
2
7
3
0
3
138
2008
19
7
1
2
4
105
2
11
2
1
0
154
2009
19
13
1
7
5
132
4
5
2
1
5
194
2010
26
6
0
2
11
143
1
8
4
6
5
212
2011
36
15
4
3
14
122
4
10
5
3
6
222
2012
55
11
4
4
10
140
4
24
12
8
5
277
2013
59
24
3
5
8
145
3
27
12
5
11
302
●術式別手術症例数(2006-2013 年)
い化学療法を行っています。
術式
肝部分切除術
肝区域切除術
肝葉切除術
胆嚢摘出術
胆管切開術
胆道消化管吻合術
膵頭十二指腸切除術
膵全摘術
膵尾側切除
脾摘出術
その他
地域への貢献、地域医療連携 (外科全体)
■■
■■
講演会・研修会の講師派遣件数
研修生の受入人数
管合併切除を含む積極的切除に加え、術
(2013年は肝癌切除83例、胆道癌切除
■■
■■
(結腸癌 137 例+直腸癌 66 例)で、こ
の造設は 10 例で、ISR を 8 例、APR を
1.58%
3.78%
1.58%
0.00%
0.00%
0.63%
0.32%
2013年
栓摘出再建)
まで施行しています。膵癌は血
例、悪性疾患の年間手術件数は約130例
施設(B)を取得し高難度肝胆膵外科手術
2009年
に導入しています。 ★大腸癌の治療に関
した。下部直腸癌に対する永久人工肛門
では、食道アカラシアや食道裂孔ヘルニア
に対しては腹腔鏡下手術 (25 年度は 1 例
100 150 200 250
しては、体にやさしい治療方法を選択し、
年の食道癌手術症例は 22 例でした。術
に二期分割手術を行っていて、より安全な
50
診療方針、特色
★大腸癌に対しては、一人ひとりに合わせ
など患者さんとの十分なインフォームドコ
前合併症のある症例や高齢者では積極的
0
下部消化管(大腸・肛門)グループ
例)
から高度脈管浸潤を伴う進行癌に対す
る切除術(門脈腫瘍栓摘出、下大静脈腫瘍
★肝胆膵疾患の年間手術件数は約300
件数
【消化器外科】 部長:田村 茂行
診療方針、特色
62 件
5人
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
17
7
21
15
23
42
47
57
7
5
2
17
2
9
10
13
5
5
6
10
13
14
14
15
106
94
93
125
127
105
134
134
18
7
12
7
16
17
8
12
6
7
3
8
4
8
7
6
13
15
16
10
12
23
23
26
0
0
0
0
3
0
1
0
2
4
5
5
4
6
16
15
2
0
1
1
6
3
8
5
5
3
0
5
5
9
8
19
スタッフ
副院長
がんセンター長
外科部長
上部消化器外科部長
田村 茂行
●専門分野
消化器外科(胃・食道)
●専門医・認定医
日本外科学会指導医
日本消化器外科学会指導医
下部消化器外科部長
肝・胆・膵外科部長
乳腺外科部長
●専門分野
消化器外科(下部)
●専門医・認定医
日本外科学会指導医
日本消化器外科学会指導医
●専門分野
消化器外科(肝・胆・膵・脾)
●専門医・認定医
日本外科学会指導医
日本消化器外科学会指導医
●専門分野
乳腺外科
●専門医・認定医
日本乳癌学会
専門医
加藤 健志
武田 裕
柄川 千代美
上部消化器外科副部長
緩和ケア科副部長
谷口 博一
●専門分野
消化器外科(胃・食道)
●専門医・認定医
日本外科学会専門医
日本消化器外科学会
専門医
下部消化器外科副部長
向坂 英樹
●専門分野
消化器外科(下部)
●専門医・認定医
日本外科学会専門医
医員
竹野 淳
沖代 格次
賀川 義規
大村 仁昭
新田 佳苗
桂 宜輝
レジデント
木村
日馬
橋本
松下
佐藤
森本
石田
慶
弘貴
直佳
克則
泰史
祥悠
智
特任副院長(診療顧問)
高塚 雄一
36
各診療科・各部のご紹介
各診療科・各部のご紹介
37
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
NOW2014
外 科 ・ 消 化 器 外 科 ・ 乳 腺 外 科
外 科 ・ 消 化 器 外 科 ・ 乳 腺 外 科
●術式別手術症例数(腹腔鏡下手術)(2006-2013 年)
術式
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
腹腔鏡下胆嚢切除術
76
73
82
100
123
103
134
117
腹腔鏡下胆管切石術
4
0
2
3
10
15
7
13
腹腔鏡下肝切除
19
50
67
77
腹腔鏡下膵体尾部切除
3
2
13
8
腹腔鏡下膵頭十二指腸切除
9
5
腹腔鏡下脾臓摘出
5
3
7
5
●肝切除術 症例数(2006-2013年)
100
20
腹腔鏡下肝切除
開腹肝切除
●膵体尾部切除術 症例数(2006-2013)
20
0
04)
●膵癌術前化学療法としての
シタビン+ S-1 併用化学放射線療法の
臨床第Ⅱ相試験
膵切除
●膵頭十二指腸切除後再建 ( 膵胃吻合と
膵空腸吻合 ) のランダム化第Ⅱ相試験
●小開腹膵頭十二指腸切除術(腹腔鏡補
助下)の安全性の検討
5
肝細胞癌
0
●肝細胞癌治療における術前肝動脈塞栓
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
化学療法(TACE)の有用性の検討
開腹膵体尾部切除
診療方針、特色
な腫瘤には術前化学療法後に乳房温存術
●局所進行切除不能膵癌における塩酸ゲム
開腹胆管切石術
■■
■■
学療法のランダム化第Ⅲ相試験(JSAP-
前化学放射線療法の臨床第Ⅰ/Ⅱ相試験
腹腔鏡下胆管切石術
乳腺グループ(柄川・沖代)
★乳癌の年間手術件数は約 200 例。★
シタビン単独療法と比較する術後補助化
(GEM)+ティーエスワン(TS-1)併用術
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
【乳腺外科】 部長:柄川 千代美
ンと S-1 の併用療法(GS 療法)をゲム
●切除可能膵癌における塩酸ゲムシタビン
10
乳房温存術の割合は約 60% であり、大き
を勧めている。腋窩リンパ節転移・陰性の
患者様にはセンチネルリンパ節生検を、乳
房切除術後には形成外科での乳房再建を
紹介している。★術前検査は全て外来に
て行い、手術前日に入院、術後は乳房温
存術で 3 ~ 4 日、乳房切除術では 7 日程
度である。
★乳房温存術後には放射線治療
(5 ~ 6 週間)を原則とし、乳房切除術
でも再発危険群には放射線治療を勧めて
いる。★術後の薬物療法に際しては、ガイ
ドラインに則っていくつかの選択肢を提示
しながら、チームで一緒に考えている。★
術後フォローに際しては、地域の乳腺専門
クリニックとの地域連携に取り組んでいる。
★再発乳癌の場合は、QOL の改善に重き
を置いた治療計画を立てており、臨床試
験への参加も依頼している。
■■
■■
診療実績(成績)
●乳癌術後の生存率
● 高 度 脈 管 侵 襲 を 伴う進 行 肝 細 胞 癌
腹腔鏡下膵体尾部切除
に 対 する 肝 切 除 術と術 後 肝 動 注 化
腹腔鏡下脾温存膵体尾部切除
●膵頭十二指腸切除術 症例数(2006-2013) ●膵癌術後の生存率(1991-2011)
30
学 療 法 の 有 用 性 に 関 する 臨 床 研 究
(KHBO1207)
肝切除
25
●肝切離面に対する PGA フェルト併用フ
ィブリンシーリング法の出血・胆汁漏予
20
防に関する有用性の検討
15
●肝切除術における腹腔ドレナージの有無
10
と 安全性に関する前向きコホート研究
5
●乳癌術後の健存率
胆道癌
●胆道癌の術後再発症例と非切除症例の
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
予後の違いについての retrospective
腹腔鏡下膵頭十二指腸切除
な検討(KHBO-01)
開腹膵頭十二指腸切除術
●胆嚢摘出術 症例数(2006-2013年)
140
●若年者胆道癌の発症要因に関する研究
−日本肝胆膵外科学会プロジェクト委員
その他
100
●肝胆膵領域悪性腫瘍に対する術後静脈
80
血栓塞栓症予防に対するエノキサパリン
投与の検討
60
●腹腔鏡下胆嚢摘出術における術後嘔気
40
嘔吐に対する デキサメサゾン予防投薬
20
0
●手術部位感染症発生率(2005-2012)
会 胆 04 研究−
120
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
腹腔鏡下胆嚢切除術
38
●膵がん切除患者を対象としたゲムシタビ
●原発性肝癌術後の生存率(2001-2011) ●膵体尾部切除術後膵空腸吻合に関する
多施設共同無作為化臨床試験
15
0
膵癌
JSAP-05)
5
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
臨床研究のテーマ
の第Ⅱ/ Ⅲ相臨床試験(Prep-02/
10
40
■■
■■
Gemcitabine+S-1 療法(GS 療法)
15
60
0
●胆管切開切石術 症例数(2006-2013)
20
80
各診療科・各部のご紹介
各診療科・各部のご紹介
開腹胆嚢摘出術
に関する多施設共同 2 重盲検ランダム
化比較試験
各診療科・各部のご紹介
39
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
整 形 外 科 ・ ス ポ ー ツ 整 形 外 科
整 形 外 科 ・ ス ポ ー ツ 整 形 外 科
伝統に立脚し新しい次元に挑む
た高齢化に伴う再置換例、再々置換例な
どにも積極的に対応するとともに、若年
です。これらは専門的知識と技術が不可
院がけん引してきた分野でもあります。最
また専門医療を中心とした診療以外に
関節、肩関節などの靭帯損傷や半月板損
床、早期のリハビリなどの導入により早期
尼崎を中心とする阪神間の工業地帯を背
その成果は国内外での学会発表や講演、
件。上肢の外傷を中心とした手の外科クリ
さんの満足度も極めて高いです。
の使命を果たしながら発展してきました。
た若手医師が整形外科医を目指すための
診療方針、特色
整形外科は昭和28年の当院開院以来、
景に、外傷などを取り扱う労災病院として
も各クリニックともに臨床研究も盛んで、
論文報告などで広く注目されています。ま
その後骨折、外傷のみならず高齢者社会
登竜門としても積極的に人材の受け入れを
脊椎疾患、さらにはスポーツ整形や手の
よび医学生教育の場としてのクリニカルク
専門性を高めたエキスパート集団として変
敷いています。
の進行とともに増加しつつある関節疾患、
外科など各分野に特化しつつ、各疾患の
行っており、初期研修における研修医、お
ラークシップなどにも積極的な協力体制を
革してきました。整形外科自体が人体の運
動器を中心とした各種退行性変化や外傷、
炎症性疾患、腫瘍、感染など多岐にわた
る分野を網羅するため、昨今ではいわゆ
る整形のジェネラリストよりは各疾患分野
に特化した専門医が必要とされるように様
変わりしてきています。当科もそういった
ニーズに応える様に、そしてより新しい治
療法を取り入れる様に変貌してきたと言え
ます。現在は整形外科の急性期病床 104
床で救急科との連携による外傷症例も含
めて対応しており、地元尼崎や西宮、芦屋、
伊丹、宝塚と言った近隣のみならず、大阪
を中心とした関西圏や遠くは四国、九州、
中部などから来院される患者さんも多く、
高度な医療を目指しつつも数多い外来患
者数と手術件数を維持しています。
■■
■■
ニックが 695 件。急性期病院の特徴とし
て治療の中心は手術治療であり、保存治
診療実績
平 成 25 年 度の新 患 患 者 数 は 5,181
名( 平 均 432 名 / 月)、 再 診 患 者 数は
28,977 名。紹介患者数は 2,252 名(平
の反映です。今後もこの分野は増加の一
疾患にも対応することが望まれます。
各クリニック紹介
関節クリニック:先天性股関節脱臼や臼
蓋形成不全に続発する二次性の股関節症
に対する人工関節置換術、および変形性
膝関節症に対する人工膝関節置換術がそ
の連携が円滑に行われ、高度医療や手術
ます。
判ります。
齢化に伴い急速に対象症例が増加してい
股関節疾患では骨盤の傾きや脚長差、
大腿骨のねじれなどに対応するべく、個別
平成 25 年度の手術件数は 1694 件でい
に最適な人工関節を選択するなど手術手
は飛躍的に増加している点からも、より先
術手技の進歩(ナビゲーションの導入な
まだに増加の一途であり、特に診療点数
進医療を目指す特徴が判ると思います。ク
リニック別では股関節、膝関節の人工関
節置換術を中心とした関節クリニックが
435 件。頸椎、腰椎の除圧、固定術を
に症例数が増加しています。やはり社会の
連携をより深めることで保存治療を要する
難な点が問題ではありますが、今後地域
のほとんどを占めます。いずれも社会の高
のための病院として支持されていることが
人工膝関節置換術はここ数年で飛躍的
高齢化とともに高齢者の自立、活動性の
均 188 名 / 月)地域病院からの紹介率は
43% となっており、近隣の病院、医院と
退院、早期社会復帰が可能となり、患者
療やリハビリテーションのための入院が困
■■
■■
中心とした脊椎クリニックが 338 件。膝
■■
■■
傷を中心としたスポーツクリニックが 226
技の工夫が欠かせません。また昨今は手
ど)や、インプラントデザインや材質の進歩
(チタン合金やセラミック素材など)に伴
い、人工関節の耐久性も飛躍的に向上し、
今では 90% 以上の症例において 20 年余
りの長期耐用年数を達成しております。ま
来する骨折、神経血管損傷、腱断裂など
者に対する各種骨切り術など関節温存手
術も取り入れています。いずれも早期の離
■■
■■
手の外科クリニック:ほとんどが外傷に由
増加、” 元気なお年寄り “ の増加傾向がそ
欠な分野でもあり、伝統的に関西労災病
近は高齢者の橈骨遠位端骨折に対する積
極的な手術治療により早期の復帰と関節
療が可能となっています。
脱臼に対する内側膝蓋大腿靱帯再建術、
固定術を選択しています。特に固定術にお
いては小侵襲でのインプラント設置による
関節などは患者さんに対する説明会を頻
距骨骨軟骨病変が主な手術対象疾患とな
の多くを占めますが、関節リウマチや人工
で、症例に応じて後方からの除圧術および
など、近隣地域の先生方との関係を踏ま
離断性骨軟骨炎、足関節では靭帯損傷や
っており、関節鏡を用いた手術を行います。
柱管狭窄症など高齢者の疾患がほとんど
業医も参加する毎週の手術カンファレンス
や障害を扱います。膝関節では靭帯損傷
や後縦靭帯骨化症による脊髄症に対する
す。腰椎疾患では変性すべり症や腰部脊
医会での年数回の症例検討会、地域の開
回に開くなどの啓蒙活動も行っています。
や軟骨損傷、半月板損傷、膝蓋骨脱臼、
透析に伴う頸椎疾患も多く手掛けていま
極的に展開しています。また尼崎整形外科
視下手術も導入することにより低侵襲の治
また肩関節や肘関節、手関節への関節鏡
脊椎クリニック:基本的には頸椎、胸椎、
頸椎後方除圧術(脊柱管拡大術)が手術
研究会などで多くの発表や講演活動を積
えて地域医療に貢献しています。また人工
スポーツ整形外科:スポーツに伴う外傷
メインです。頸椎疾患では変形性頚椎症
地域への貢献、地域医療連携
各クリニックは各種専門学会や講演会、
機能の温存などにも取り組んでおります。
途をたどることが予測されます。
腰椎の退行変性疾患に対する手術治療が
■■
■■
主な手術には前十字靱帯再建術、膝蓋骨
離断性骨軟骨炎に対する自家骨軟骨移植
術などがあり、膝関節周囲の骨折にも積
極的に取り組んでいます。最近は肩関節習
慣性脱臼に対する鏡視下修復術の症例も
増加傾向にあります。
内固定術が広く認知されています。これに
より、より早期の離床や退院、社会復帰
に力を入れています。その他、救急科との
連携による脊椎外傷、化膿性脊椎炎に対
する治療などにも積極的に取り組んでいま
す。
スタッフ
副院長
整形外科部長
スポーツ整形外科部長
リハビリテーション科部長
中央手術部長
医療連携総合センター長
大園 健二
第二整形外科部長
第三整形外科部長
田野 確郎
坂浦 博伸
整形外科副部長
整形外科副部長
整形外科副部長
●専門分野
脊椎外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
●専門分野
手外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
日本手外科学会専門医
●専門分野
脊椎外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
●専門分野
股関節・膝関節
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
●専門分野
手外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
整形外科副部長
整形外科副部長
●専門分野
股関節・膝関節外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
日本リウマチ学会専門医
●専門分野
手外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
日本手外科学会専門医
大和田 哲雄
安藤 渉
中川 玲子
●専門分野
股関節外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
第二スポーツ整形外科部長
第三リハビリテーション科部長
鳥塚 之嘉
●専門分野
スポーツ整形外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
40
各診療科・各部のご紹介
山本 健吾
堀木 充
医員
三輪
黒田
草野
橋本
辻本
俊格
有佑
雅司
佳周
貴志
レジデント
小林 雅人
岩佐 諦
塩出 亮哉
各診療科・各部のご紹介
41
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
形 成 外 科
脳 神 経 外 科
眼科診療 2014-2015
■■
■■
診療方針、特色
日本形成外科学会認定施設として、熱
地域における集中治療の拠点として
なら下腿や大腿での切断を余儀なくされる
ような場合にでも、潰瘍だけの治療や足趾
傷、顔面骨骨折などの顔面外傷、耳介奇
だけの切断ですむことも増えています。現
除、乳房再建など悪性腫瘍後の再建、ケ
ありませんが、できるだけ小範囲の犠牲で
形などの先天異常、様々な良性腫瘍の切
ロイドや傷跡の修正など幅広く対応してい
在でも切断は必ずしも避けられるわけでは
すむようにしています。
ます。形成外科の一分野である美容外科
乳房再建
は行っておりませんが、トラブル例には対
保険適用となりました。当院では以前より
に関して、当院では純粋な美容外科手術
応するようにしています。また眼瞼下垂や
腋臭症、体表面の変形など美容外科での
自費診療と思われる疾患でも、実際は保
険適応となっているものも多くあります。何
とかならないかと思われていることがありま
したら遠慮なくご相談下さい。
今年度より、形成外科学会専門医 3 名、
レジデント 1 名の診療体制となっておりま
す。これまで以上に幅広い診療に対応でき
る布陣となりました。
シリコンインプラントにより乳房再建が
■■
■■
診療実績(成績)
新入院患者数
外来新患数
入院患者数(年間在院ベース)
外来患者数(年間延べ数)
手術件数
■■
■■
ある程度年齢を重ねると、眼瞼は多かれ
少なかれ下垂してきます。こういった加齢
リンパ浮腫に対するリンパドレナージ外
来を始めましたが、現在のところ院内対応
当科は日本脳神経外科学会の訓練施
設(旧 A 項)に該当し、さらに脳卒中学
会の訓練施設、脳血管内治療専門医訓練
施設、国指定地域がん治療拠点病院とし
て診療にあたっています。現在 5 名の専
門 医 ( 指 導 医 ) を 含 む 7 名 が、Totally
minimum invasive neurosurgery( 全
人的低侵襲治療)をテーマとして日々診療
のみとなっています。
をすすめています。また大阪大学医学部の
ンコプラスティックサージャリー学会の認
も対応できるようにしたいと考えています。
り、標準的で高度、安全確実な治療を優
きましたが、保険適用と同時に日本乳房オ
将来的には他院からの紹介患者さんに
定施設となり、金銭的負担の少ない医療を
提供できるようになりました。自家組織を
た急性期脳神経外科治療に特化した施設
移植する皮弁による再建も行っていますの
です。
で、それぞれの方法の長所短所を考え手
外科的治療、血管内治療、薬物治療、
腋臭症
急性期リハビリテーションを集学的に超急
美容外科的な疾患として扱われますが、
性期から導入し、極めて専門性の高い治
手術には保険が適応されます。当院では、
療を行っています。また、慢性期脳虚血疾
患や未破裂脳動脈瘤(動静脈奇形)の治
ていますが、通常行われる方法よりも小さ
療も多い事が特徴の一つとなっています。
めの 2 ~ 3 cmの切開によって行うように
顔面神経麻痺などの疾患に伴った眼瞼下
険適用となり、当院でも対応可能です。
具体的な治療としては、急性期脳梗塞に
対する TPA 投与、カテーテルを使った血
また多汗症に対するボトックス治療が保
栓除去、血栓溶解や PTA、慢性期脳虚血
に対する経皮的血管形成(ステント留置)
やバイパス術、脳内血腫の内視鏡下血腫
めます。
除去、動脈瘤にクリッピング術やコイル塞
下肢静脈瘤
栓術、脳動静脈奇形に対するガンマナイ
下肢が重いなどの症状や下腿に皮膚炎
フ治療を施行しています。
が起こるなどだけではなく、肺梗塞などの
脳腫瘍
血栓症の原因ともなります。硬化療法から
年齢に応じて、後遺症を出さない且つ
ストリッピングまで、症状や患者様の要望
治癒せしめる(全摘出)をバランス良く行
さい。
の成績を上げていると自負しています。ま
腫瘍摘出術の完成度は高く、トップレベル
た、悪性脳腫瘍(原発性、転移性)の方
最近では血管治療の進歩により、以前
■■
■■
の useful life をより高く且つ長く保つ事
スタッフ
■■
■■
形成外科部長
形成外科副部長
●専門分野
形成外科
●専門医・認定医
日本形成外科学会専門医
●専門分野
形成外科
●専門医・認定医
皮膚腫瘍外科指導専門医
日本創傷外科学会専門医
日本形成外科学会専門医
淺田 裕司
各診療科・各部のご紹介
三木 綾子
医員
南 享介
レジデント
西川 大嗣
非手術的治療として、最新のガンマナイフ
と IMRT 照射両者を活用した治療も稼働
臨床研究のテーマ
脳血管障害;急性期脳虚血に対する血
管内治療による血行再建。脳内出血に対
する内視鏡治療。慢性期脳虚血に対する
し、より高度の集学的治療が提供できます。
外科的治療。
は、中枢神経死は 2% 以下に抑えられて
用治療。最新の悪性脳腫瘍に対する遺伝
転移性脳腫瘍のガンマナイフ治療に関して
おり、癌患者様の治療に大いなる福音と
なっています。
水頭症に関しても、最新のビデオスコー
脳腫瘍;外科的治療と放射線治療の併
子分類に基づく集学的治療。良性脳腫瘍
に対する全人的低侵襲治療の結果として
の早期社会復帰。
プ内視鏡を使った第3脳室底開窓術や日
本有数の症例数 ( 累積 700 例以上 ) を誇
る LP シャント術が適用されています。救
急医と協力して重症頭部外傷や機能外科、
治療病院として、多くの脳外科スタッフ
と様々な専門医を抱え、ニューロナビゲー
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
講演会・研修会の講師派遣件数
研修生の受入人数
■■
■■
5人
10 人
将来計画、当科の姿勢
ターや蛍光顕微鏡、神経内視鏡、ガンマ
阪神医療圏の神経外科治療を支える一
療機器を駆使した高度の脳外科診療を求
万人の人々に 24 時間 365 日神経外科治
治療困難な疾患(頭蓋底腫瘍、巨大脳動
め、各医療機関と連携しながら未来に向
等)を多く扱っています。
療レベルを絶えず高く保ち、世界標準の治
ナイフやカテーテル治療など最新の診断治
めて、他の脳外科病院からの紹介も多く、
脈瘤や脳腫瘍、動静脈奇形や小児脳腫瘍
■■
■■
療を提供できる脳外科施設は数少ないた
かって継続していくことを考えています。医
療が提供できるように日々修錬し、また次
世代の良質な専門医師育成のために教育
診療実績(成績)
新入院患者数
外来新患数
入院患者数(年間在院ベース)
外来患者数(年間延べ)
翼を担うことを使命とします。人口 170
的診療も行っていきます。
945 人
1,453 人
9,538 人
7,362 人
●手術件数(2013 年実績)
■脳腫瘍摘出術 85 件
■脊髄腫瘍 5 件
■ハーディー 6 件
■MVD 3 件
■クリッピング 54 件
■血管内治療 77 件
■CEA 7 件
■コイル 26 件
■バイパス術 22 件
■ステント 25 件
■頭部外傷 56 件
■ガンマナイフ 285 件
■シャント術 16 件
総数:667 件
脳腫瘍
摘出術
クリッピング
ガンマナイフ
頭部外傷
コイル
っています。髄膜腫や神経鞘腫、下垂体
難治性皮膚潰瘍
密に連携し、効率的な治療を行っています。
■■
■■
ステント
に応じ行っています。専門外来をもうけて
いますが、まずは一般外来を受診してくだ
を心掛けています。放射線治療専門医と
小児脳外科にも対応します。
脳血管障害
術方法を決定しています。
しています。
脳神経外科臨床実習病院に指定されてお
先しています。24 時間脳外科医が常駐し
垂も、多くの場合に手術によって改善が望
42
診療方針、特色
自費によりインプラントによる再建を行って
による腱膜性眼瞼下垂は手術で劇的な改
善が得られます。また先天性の眼瞼下垂や
328人
1,518 人
3,594人
8,462人
984
当科の現状、将来計画
もっとも効果が高いとされる剪除法を行っ
眼瞼下垂
■■
■■
血管内治療
スタッフ
脳神経外科部長
重症治療部長
脳卒中センター長
第二リハビリテーション科部長
瀧 琢有
●専門分野
脳神経外科
●専門医・認定医
日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
がん治療認定医
第二脳神経外科部長
脳神経外科副部長
医員
●専門分野
脳腫瘍
●専門医・認定医
日本脳神経外科学会
専門医
●専門分野
脳神経外科
●専門医・認定医
日本脳神経外科学会
専門医
日本脳血管内治療学
会指導医
日本脳卒中学会専門
医
熊谷 哲也
森 鑑二
豊田 真吾
千葉 泰良
山本 祥太
名誉院長、顧問
奥謙
早川 徹
山口 武典
各診療科・各部のご紹介
43
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
心 臓 血 管 外 科 ・ 呼 吸 器 外 科
心 臓 血 管 外 科 ・ 呼 吸 器 外 科
各個人に最適で安全な治療を目指して
高まる地域ニーズに応える呼吸器外科
【心臓血管外科】
■■
■■
診療方針、特色
【呼吸器外科】
■■
■■
診療実績(成績)
当院心臓血管外科は労災病院群の中で
● 2010-2013 年手術実績
2007 年 7 月よりは心臓血管センターが新
その他
は最も早く 1982 年に開設されています。
設され、循環器内科と共に新しい病棟で診
末梢血管
■■
■■
呼吸器疾患は喫煙、大気汚染のほか、
アスベストや粉塵の暴露など職業との関わ
りが強いと言われています。呼吸器外科で
弁膜症
部悪性腫瘍を中心に診療しており、気管
虚血性
支鏡や胸腔鏡生検による診断、手術治療
胸部
大動脈瘤
で腹部大動脈瘤ステントグラフト 121 例
を含めると手術実績は 533 例でした。疾
患の内訳をグラフに示します。
当院の特徴は循環器内科との迅速で綿
密な連携により、患者さん各個人に最もふ
さわしい治療方法 ( 手術およびカテーテル
■ 弁膜症 120
100
■ 虚血性 113
■ 胸部大動脈瘤 31
■ 末梢血管 45
治療 ) を選択していることです。冠動脈の
狭窄・閉塞に対しては病態や合併する疾患
す。
97
90
88
72
65
45
20
2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
年度
ドラインだけでなく常に各分野の最新の知
B ~ D は当科より発表された学術論文に付随する写真で、
を行っています。腹部大動脈瘤手術でも患
しています。
ト治療の選択を行います。
し、傷が小さく手術時間も短い低侵襲手
テントグラフト治療も導入する予定です。
など、従来では手術の難しかった患者さん
傷の小さな手術の例
Annals of Thoracic and Cardiovascular Surgery
誌より許諾を得て掲載しています。
なく、入院期間の短縮や早期の社会復帰
年に当科医師より発表された呼吸器外科
関連の英語論文は 2 編で、常に先端的な
医学を目指すべく学術的な探求にも取り組
んでいます。
地域への貢献、地域医療連携
当科では、2009 年 4 月より呼吸器外
科専門医による診療が開始されています。
2011 年 11 月より日本呼吸器内視鏡学
会による関連施設認定を受け、また 2012
年 4 月からは呼吸器外科専門医認定機
構により基幹施設の認定を受けました。
2013 年度は大阪市南部から西宮市に至
導も行っています。また各種地域研究会で
■■
■■
であっても手術が可能になったばかりでは
ーション使用によるメイズ手術、僧帽弁形
拡大切除などをテーマとしています。2013
の講演や発表、理事なども行っています。
術をこころがけており、低肺機能や高齢者
一方、心房細動に対する高周波アブレ
進行癌に対する集学的治療の一環としての
る近隣5病院に対する手術応援、手術指
肺癌の手術はほぼ全例に胸腔鏡を使用
また、今後、胸部大動脈瘤に対するス
臨床研究のテーマ
定型術式での低侵襲手術の確立、高度
■■
■■
●当科で実際に胸腔鏡を用いて行われる
態に応じて個別化された最善の診療を提供
者さんとよく相談し開腹術、ステントグラフ
90
118
肺癌診療を専門とする各分野の医師を交
見と連携に基づき、患者ひとりひとりの病
を考えて手術治療・カテーテル治療の選択
84
60
0
えた定期的な検討会を主催し、内外のガイ
■ その他 37
80
40
また放射線治療医、病理診断医など、
■ 腹部大動脈瘤 187
( 手術 + ステントグラフト )
117
120
から分子標的治療を含む抗癌化学療法ま
で同じ担当医が一貫した診療を行っていま
■■
■■
の年次推移
肺癌、悪性中皮腫、縦隔腫瘍といった胸
腹部大動脈瘤
診療実績(成績)
●全身麻酔による呼吸器外科手術症例数
手術件数
2010 年から 2013 年 (4 年間 ) の心臓
■■
■■
はとくに南阪神医療圏で働く方々の原発性
療しています。
血管外科における手術症例は合計 412 例
診療方針、特色
当科の現状
当院では 2012 年 4 月以降、呼吸器内
成術など最先端の技術・手術手技も導入
を可能にしています。
A: 原発性肺癌に対する左肺上葉切除術
科常勤医師が撤退したため外科を含む呼
れています。
われている治療の難しい悪性胸膜中皮腫に
C: 摘出された胸腺腫
症例数の減少を見ましたが、2013 年には
強化し、専門診療にあたります。病気・手
胸膜切除/肺剥皮術など難易度の高い外
Sternotomy(VASAS)による皮膚切開
ます。関係各部門の方々、地域で連携して
るため、乳房にかくれてほとんどわかりま
んとご家族のご協力とご支援に感謝します。
し、また、救急患者さんも積極的に受け入
またアスベスト暴露により発症すると言
外来診療ではホームドクターとの連携を
対する診断、化学療法や、胸膜外肺全摘術、
術に対する疑問や不安に対して十分な時間
科治療にも、
「労災病院」の使命として積
をとり丁寧な説明を心がけています。
極的に取り組んでいます。
B: 胸腺腫の CT 画像
D: Video-assisted Stepwise Access
E: 傷の長さは通常の 1/4 ~ 1/5 程度であ
せん
● 2012 年 7 月からは抗癌化学療法を開
始し、現在まで 52 名の患者さんに治療を
行っています。今年は去年の倍のペースで
吸器疾患全体での診療内容の縮小や手術
開院以来最高の手術症例数を更新してい
頂いている開業医の皆様、ならびに患者さ
ただ人員などの問題で、初診時に手術不能
と考えられる患者さんには近隣の呼吸器内
科専門施設をご紹介させて頂くことがあり
ますので、ご理解頂きますようよろしくお願
いいたします。
抗癌化学療法を受ける患者さんが増えてい
ます。
■■
■■
スタッフ
心臓血管外科部長
呼吸器外科部長
吉龍 正雄
●専門分野
心臓血管外科
●専門医・認定医
心臓血管外科専門医
外科専門医
心臓血管外科修練指導者
44
各診療科・各部のご紹介
第二心臓血管外科部長
井上 和重
●専門分野
心臓血管外科
●専門医・認定医
日本心臓血管外科学会専門医 日本外科学会専門医
第三心臓血管外科部長
第二呼吸器外科部長
岩田 隆
●専門分野
呼吸器外科
●専門医・認定医
日本呼吸器外科専門医
日本外科学会指導医
医員
溝口 裕規
白川 岳
レジデント
原 幹太郎
各診療科・各部のご紹介
45
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
皮 膚 科
泌 尿 器 科
24 時間体制で患者さんにとってより良い循環器医療を実践する
■■
■■
診療方針、特色
◎診療の2本の柱
1. 皮膚悪性腫瘍(初期から終末期まで対
応可能です)
種々の治療を行うと共に、疼痛に対し専
門的な加療を行います。またペインクリニ
ックとも連携し、後遺症の発症率を下げる
ことに努めています。
2. 急性期治療(蜂巣炎、帯状疱疹などの
感染症、水疱症などの増悪期)
当科では皮膚悪性腫瘍と急性期治療を
中心に、入院加療可能な皮膚科として重
症患者を治療しています。
上記でお困りの患者さんがいらっしゃい
ましたら、どうぞご相談ください。
◎病診連携
<入院点滴治療が勧められる状態>
• 顔面に生じた帯状疱疹
結果、経過など随時ご報告申し上げます。
急性期、重症期を当科で受け持ち、安
外に体のあちこちに水疱が生じた場合)
• 夜間不眠を伴うような強い痛みがある
• 運動神経麻痺を伴う
• 皮膚症状がひどく自宅で処置がむずかし
い
「皮膚は内臓の鏡」
皮膚腫瘍
皮膚の専門家として、症状を的確に把握
な病気が見つかることもあります。私達は
し、必要であれば検査を行いながら、的
確な診断、治療を導けるよう心掛けていま
瘍(色素斑や、できもの、皮膚潰瘍など)
す。
結果を招いてしまうことも少なくありませ
皮膚科における高度医療を行います
などを使用し、必要に応じ生検(組織検査)
ンマグロブリン大量療法や、乾癬に対する
にはPET検査をはじめ最新鋭の機器があ
療法などに、積極的に取り組んでいます。
治療を考えます。皮膚悪性腫瘍に関して
ヌス毒素治療を始めました。
が発生します。中には発見が遅れて重大な
ん。当科ではダーモスコピーや皮膚エコー
難治性の自己免疫性水疱症に対するガ
を行いながら的確に診断します。また当院
抗 TNF- α抗体(レミケード、
ヒュミラなど)
ります。患者さん一人一人にとって最善の
重症原発性腋窩多汗症に対してボツリ
帯状疱疹
帯状疱疹の方では、高度の疼痛や神経
担当医
福山 國太郎
原田 潤
花岡 佑真
対象疾患
皮膚悪性腫瘍、
皮膚真菌症
アトピー性皮膚炎
皮膚科一般
グリーンライトレーザーによる
人体制となり、若い活力が期待できる布陣
となりました。泌尿器科領域で腎移植関
6件
当科の姿勢
病院皮膚科は地域皮膚科の処置、病棟係
であると考えています。生検、手術数、入
院患者数を増加させていきたいと考えてい
スタッフ
福山 國太郎
●専門分野
皮膚悪性腫瘍、皮膚真菌症
●専門医・認定医
日本皮膚科学会専門医
日本皮膚科学会皮膚悪性腫瘍指導専門医
医員
原田 潤
レジデント
花岡 佑真
2012 年 1 月から健康保険で経尿道的
2013 年末より 3D 腹腔鏡システム(写
真2)を導入しました。偏光レンズ眼鏡を
かけることにより従来平面的にしか見えて
いなかった腹腔鏡の術野が,通常の立体
レーザー前立腺手術(写真 1)を受けて
や膀胱瘤の治療など他科との境界領域に
れにより前立腺肥大症を最も低侵襲で治
る,鉗子操作がより正確なものとなる等の
150 例以上の症例に施行して良好な成績
優しい手術を提供できるようになりました。
特に男性の患者さんにとり苦痛が大きい膀
胱鏡検査に電子スコープを用いることによ
り苦痛の軽減、膀胱内の観察の完全化と
いただくことができるようになりました。こ
療することが出来るようになり、現在まで
を得ています。
的な視野で観察できるようになっています。
縫合操作が非常に容易に行えるようにな
立体視のメリットにより,患者さんに更に
画像のファイリングを達成しています。ま
た、昨年よりハイビジョンシステムに更新
し、NBI による観察も可能となりました。
治療法の選択に際しては、治療しない
選択肢を含め出来る限りの情報を患者さ
写真2
3D 腹腔鏡システム
んに提供して一緒に考えていく姿勢をモッ
トーとしています。その上で、どのような
治療に関しても患者さんの QOL を重視し
写真 1
グリーンライトレ
ーザーシステム
た内視鏡的治療を主軸とした診療体系を
構築しており、特に今までは開腹手術で行
われていたものの殆どを腹腔鏡下手術で行
うようになりました。部長の川端は本邦に
腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術
の 1 人で、現在まで 1,350 例以上の経験
腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術を受けていた
おける泌尿器腹腔鏡下手術のパイオニア
2006 年 10 月 1 日から健康保険で腹
レントゲン透視装置
レントゲン透視装置は西日本で最初にフ
ラットパネル検出器付きの機器を導入して
おります。精密な画像が得られるだけでは
なく、従来機種では構造上不可能であっ
たレントゲン透視台への乗り降りのスムー
ズさが備わり、患者さんに優しく安心して
を有し、他施設への手術指導、学会主催
だくことができるようになりました。この手
た、2005 年より開始された「腹腔鏡技
が施設基準を満たしています。
尿失禁治療装置
務めており、田口部長および岡本部長も認
腹腔鏡下小切開(副腎、腎、前立腺に対
失禁治療(写真3)が可能となりました。
の講習会等の講師に招請されています。ま
定を受けております。
正確かつ低侵襲な診断・治療には最新
の医療機器の充実が不可欠であると考え
■■
■■
皮膚科部長
光選択的前立腺蒸散術(PVP)
3D 腹腔鏡による手術
係以外の疾患全てに対応可能で、副腎疾
も積極的に取り組んでいます。外来では、
地域への貢献、地域医療連携
ます。
医 1 名および後期臨床研修医 2 名の計 6
術支援機器(da Vinci Si)の導入が決定
す。当院では内服から入院点滴治療まで
各診療科・各部のご紹介
臨床研究のテーマ
●非色素性病変のダーモスコピー所見
■■
■■
しており、11 月より稼働予定です。
尿器科学会の専門医・指導医 3 名、専門
患に対する診断、手術療法および尿失禁
●白癬の疫学
講演会・研修会の講師派遣件数
当科のスタッフは、本年 4 月より日本泌
ました。本年秋、念願であったロボット手
期に診断し的確な治療を行うことが重要で
46
132 人
2,100 人
1,226 人
11,682 人
109 件
122 件
診療方針、特色
ており、下記のように整備を行ってまいり
麻痺が残ることがあります。そのため、早
■■
■■
■■
■■
術認定制度」にて認定され、審査委員も
は、診断、手術、化学療法、放射線治療、
緩和治療まで対応しています。
■■
■■
内臓疾患に伴う皮膚病変を「デルマド
定したら連携医にご紹介しています。
す。 皮 膚には良性 悪 性 問わず 様々な腫
新入院患者数
外来新患数
入院患者数(年間在院ベース)
外来患者数(年間延べ)
手術件数(手術室内)
皮膚生検
■■
■■
ローム」といいます。皮膚の症状から大き
当科は皮膚悪性腫瘍を専門としていま
診療実績(成績)
• 汎発型帯状疱疹(ひどく出ている部分以
ご紹介いただいた患者さんについて検査
お気軽にお問い合わせください。
■■
■■
充実したスタッフによる高度でやさしい医療
術法は兵庫県内で当院を含め 5 施設のみ
する)手術
2009 年 3 月 1 日に腹腔鏡下小切開手
いただけるものになりました。
2009 年 4 月より低周波刺激による尿
外来での治療です。
術の施設基準を取得いたしました。従来
の皮膚切開より格段に小さな切開創での
写真3
干渉低周波によ
る尿失禁治療器
(ウロマスター)
手術が可能になっております。
スタッフ
泌尿器科部長
第二泌尿器科部長
第三泌尿器科部長
●専門分野
泌尿器内視鏡手術
●専門医・認定医
日本泌尿器科学会指
導医・専門医
●専門分野
尿路生殖器悪性腫瘍
●専門医・認定医
日本泌尿器科学会指
導医・専門医
●専門分野
尿路生殖器悪性腫瘍
●専門医・認定医
日本泌尿器科学会指
導医・専門医
川端 岳
岡本 雅之
田口 功
医員
奥野 優人
レジデント
石田 貴樹
岡村 泰義
各診療科・各部のご紹介
47
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
泌 尿 器 科
泌 尿 器 科
尿流量測定装置
今までは検査のためには特別な機械に
向かって排尿することが必要でしたが、普
主な手術の内訳
●泌尿器悪性腫瘍術後生存率(1998 - 2013.12)
●開創手術
通のトイレで検査が可能となった画期的な
その他
◆膀胱悪性腫瘍症例における膀胱全摘除術後の生存率
◆前立腺癌症例での根治的前立腺全摘除術後の生存率
膀胱全摘除術+尿路変更術(98 例)5 年生存率 79 %
症例数:402 例 5 年生存率:98%
単純精巣摘除
装置(写真4)を導入しております。
回腸導管造設術
尿管皮膚瘻造設術
新膀胱形成術
陰のう
後腹膜腫瘍
水腫根治 高位精巣
摘除術
摘除 膀胱全摘
症例数
43 例
31 例
24 例
5 年生存率
82%
73%
82%
T 分類による生存率
症例数
278 例
124 例
pT2
pT3
5 年生存率
98 %
98 %
OVERALL
回腸導管
尿管皮膚瘻
新膀胱
写真4
通常のトイレ型の尿流量測定装置
(フロースカイ)
◆腎盂尿管悪性腫瘍症例における腎尿管全摘除術後の生存率
●腹腔鏡手術
■■
■■
副腎摘除
診療実績(成績)
(平成 16 年 4 月~平成 25 年 12 月。全 681 例)
件 数
61 例
141 例
97 例
41 例
20 例
51 例
前立腺全摘除術
238 例
そ
合
32 例
前立腺全摘
腎尿管全摘
●腹腔鏡下手術の成績
副 腎 摘 除 術
根治的腎摘除術
腎尿管全摘除術
腎 盂 形 成 術
単純腎摘除術
腎部分切除術
症例数:143例 5 年生存率:80 %
T 分類による生存率
pTa, pT1
pT2
pT3
pT4
腎部分摘除
腎摘除
平均手術
平均出血量
時間
191 分
134ml
288 分
207ml
380 分
236ml
280 分
116ml
283 分
68ml
280 分
166ml
613ml
301 分
(尿を含む)
の
他
併
全例において輸血例なし。根治
的腎摘除術で開腹術へ移行が 1
症
例、前立腺全摘除術で尿管損
傷 2 例、尿道直腸瘻 1 例
●平成 25 年度統計
新入院患者数
外来新患数
入院患者数(年間在院ベース)
外来患者数(年間延べ)
平均在院日数
手術件数(手術室内)
体外衝撃波結石破砕術
(ESWL)件数
159 件
症例数:310 例 5 年生存率:91 %
症例数
69 例
26 例
43 例
5例
PVP80
前立腺生検
ESWL
■■
■■
臨床研究のテーマ
神戸大学泌尿器科学教室との連携によ
5 年生存率
95%
84%
69%
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
平成
25 年に前立腺癌、前立腺肥大症
■■
■■
将来計画、当科の姿勢
今後の第 1 目標は、今年秋に導入され
および尿失禁の治療について市民公開講
るロボット手術支援機器(da Vinci Si)
デュタステリドの有用性の研究、前立腺癌
トレーナーを講師に招いて、参加者に骨
門部会を立ち上げており、綿密な計画を
の研究などを行っております。また、当科
ました。
的薬の治療研究、前立腺肥大症に対する
に対する GnRH アンタゴニストの有用性
独自の臨床研究として、腹腔鏡下前立腺
座を開催しました。特に尿失禁に関しては
盤底筋体操を実際に行って頂く試みも行い
のスムーズな稼働です。導入に向けての専
鋭意作成中です。また、本年より強度変
調放射線治療(IMRT)が使用可能とな
る予定で、前立腺癌治療の選択肢の幅が
大きく拡がります。従来通り詳細なインフ
鏡下腎盂形成術などに関して、術式の開
ォームド・コンセントを行う姿勢を維持し
会にて発表を行っております。
ります。
発・改良を行い治療成績について各種学
各診療科・各部のご紹介
症例数
237 例
36 例
37 例
pT1
pT2
pT3
り、進行性腎細胞癌に対する各種分子標
全摘除術、腹腔鏡下腎部分切除術、腹腔
48
5 年生存率
88 %
86 %
60 %
28 %
T 分類による生存率
●内視鏡手術
TUR-BT+膀胱粘膜生検
1,066 人
1,547 人
8,200 人
16,644 人
7.7 日
490 件
◆腎腎悪性腫瘍症例での根治的腎摘除術後の生存率
つつ、新しい治療に取り組もうと考えてお
各診療科・各部のご紹介
49
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
産 婦 人 科
産 婦 人 科
「おめでとう」と「ありがとう」が交わせるファミリーに
■■
■■
診療方針、特色
産婦人科の医療の現場は、産科におい
ては、人間の健康な営みの一つである妊
娠、
分娩という生命の誕生が常にある一方、
婦人科においては、がんによる死も常に存
在し、まさに生と死が交錯する現場です。
そのような中で、妊娠、出産された方や、
婦人科疾患の治癒された方に「おめでとう」
が言え、がんで亡くなられる方やご家族から
「ありがとう」が言ってもらえる医療の場
にしたいと思います。
て、個人個人のバースプランを立て、可
能な限りご希望に沿うよう努力していま
す。
⑥小児科と連携して、妊娠 35 週以上で赤
ちゃんの推定体重が 1500 g以上の分
娩を取り扱っています。
⑦他院で妊婦健診を受けていただき当院で
分娩していただくセミオープンシステムも
取り入れています。
⑧ 非 侵 襲 的 出 生 前 検 査 (NIPT: Non-
我々医療スタッフは、皆がファミリーとい
invasive prenatal testing) や 羊 水 染
そして皆様もファミリーの一員と捉えること
どを整備中です(今しばらくお待ちくだ
う気持ちでチーム医療に取り組んでいます。
で、励まし支えながら治療やケアにあたり
たいと思います。
「チーム医療の充実」
「
、地域連携の強化」
、
「臨床研究の推進」を実践することにより、
すべての人の幸せのために全力を尽くすこ
とを誓います。
色体検査、遺伝カウンセリングの窓口な
さい)
。
お母さんも赤ちゃんもご家族の皆様も、
安心していいお産をしていただける体制を
組み、スタッフ一同お待ちしております。
て、手術・放射線・化学療法を適切に
コンビネーションさせた集学的治療を展
が可能です。当院で分娩される方の約 2
②治療により期待できる利益とそれに伴う
割にあたるローリスクの方に適応できま
す。
②通常の分娩に際しても、陣痛期・分娩・
開しています。
危険性を充分ご説明し、インフォームド・
コンセント(説明と同意)を得た上で治
療いたします。
産褥期まで対応でき、ご家族の方にも同
③積極的に臨床試験への参加を呼びかけ
Labor Delivery Room)を主に使用し
④セカンドオピニオン外来を設け、他施設
③ 2013 年 4 月より無痛分娩の希望も受
に、当院の患者様にも疑問点がおありな
室いただけるゆったりした個室(LDR :
ています。
ています。
の患者様に適切な情報提供を行うと共
け付けています。ご希望の方は、担当医
場合は、他施設のセカンドオピニオンを
にご相談ください。
求めることを積極的に勧めています。
母児同室制を取り入れています。
明らかな証拠に基づき、患者さまひと
④産後、母児ともに経過が順調な場合は、
■■
■■
きるように努力しています。
●子宮頚がん
スタッフ紹介
I期
Ⅱ期
Ⅲ期
Ⅳ期
部長 伊藤 公彦
日本産科婦人科学会代議員、同専門医、日本癌治療学
会代議員、同倫理委員、日本婦人科腫瘍学会理事、同
専門医、日本職業・災害医学会評議員、日本がん治療
認定医機構認定医、同暫定指導医、日本医師会認定産
業医、日本婦人科悪性腫瘍研究機構 (JGOG) 理事、同
総務委員、同財務委員、関西臨床腫瘍研究会 (KCOG)
会長、大阪大学医学部臨床教授、三重大学医学部客員
I期
教授
Ⅱ期
Ⅲ期
Ⅳ期
第 2 部長 堀 謙輔
周産期・新生児医学会新生児蘇生法専門コースインスト
●卵巣がん
ラクター、日本婦人科悪性腫瘍研究機構 (JGOG) 施設
I期
監査・認定委員
Ⅱ期
Ⅲ期
Ⅳ期
第 3 部長 田島 里奈
医師
鶴田 智彦 日本産科婦人科学会専門医、
日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医、
日本がん治療認定医機構認定医
吉岡 恵美 日本産科婦人科学会専門医
中川 美生 日本産科婦人科学会専門医
浦上 希吏 日本産科婦人科学会専門医
桑鶴 知一郎
塩見 真由
村上 淳子
大久保 理恵子
宮城 香乃子
■■
■■
症例数
133
88
40
27
1,483 人
1,426 人
11,981 人
14,650 人
499 件
725 件
5 年生存率 (%)
95.0
83.6
68.3
37.8
地域への貢献、地域医療連携
症例数
197
5 年生存率 (%)
93.0
症例数
135
5 年生存率 (%)
94.0
34
54
22
26
75
23
■■
■■
当科の姿勢、将来計画
● 平 成 25 年 12 月 1 日 に、 第 14 回 ●内視鏡技術認定医を育成し、あらゆる
関西ろうさい病院市民公開講座「本当
は怖い子宮がん・卵巣がん~もっと知
腹腔鏡下手術に対応するとともに、ロボ
ット手術も導入していきたい
ってほしい女性のがんのこと~」を、伊
●新県立尼崎医療センターとの協調を図
●平成 26 年 7 月 3 日に、第 7 回 阪神
●地域連携パスを積極的に導入し、運用
ん)を、当院がんセンター棟カンファレ
● 非 侵 襲 的 出 生 前 検 査 (NIPT: Non-
丹市立中央公民館にて開催
がんカンファレンス(テーマ:婦人科が
ンス室にて開催
●尼崎市をはじめ阪神間の産婦人科医会
の先生方とは日頃より密接な連携を取
りあっている
●子宮体がん
日本産科婦人科学会専門医、マンモグラフィー読影認定医
スタートし、好評を得ています。落ち着
いた環境で、より自然に近い形での分娩
Evidenced Based Medicine)を提供で
員、同専門医、日本がん治療認定医機構認定医、日本
①悪性腫瘍の治療は、放射線科と連携し
① 2009 年 11 月より院内助産システムを
りひとりに満 足いただける医 療(EBM:
診療実績(成績)
新入院患者数
外来新患数
入院患者数(年間在院ベース)
外来患者数(年間延べ)
分娩件数
各手術件数
日本産科婦人科学会専門医、日本婦人科腫瘍学会評議
婦人科の特徴
産科の特徴
っていく
を図る
invasive prenatal testing) や羊水染
色体検査、遺伝カウンセリングの窓口
などの整備
94.4
76.0
28.2
72.9
50.5
32.6
(2014 年 8 月 調査時点)
■■
■■
臨床研究のテーマ
●婦人科悪性腫瘍のより良い診断と治療
を目指して
●より快適な緩和医療とは
●より安全なお産のためのエビデンス構築
以上の医師が、スクラムを組んで皆様の
治療に当たります
スタッフ
産婦人科部長
伊藤 公彦
●専門分野
婦人科悪性腫瘍
●専門医・認定医
日本産科婦人科学会専門医
日本婦人科腫瘍学会専門医
50
⑤妊婦の方の分娩に対する思いをお聞きし
■■
■■
各診療科・各部のご紹介
第二産婦人科部長
第二緩和ケア科部長
堀 謙輔
●専門分野
産婦人科全般
●専門医・認定医
日本産科婦人科学会専門医
日本婦人科腫瘍学会専門医
日本周産期・新生児医学会
新生児蘇生法専門コース
インストラクター
第三産婦人科部長
田島 里奈
●専門分野
産婦人科全般
●専門医・認定医
日本産科婦人科学会専門医
マンモグラフィー読影認定医
医員
鶴田 智彦
吉岡 恵美
中川 美生
浦上 希吏
桑鶴 知一郎
塩見 真由
村上 淳子
大久保 理恵子
宮城 香乃子
各診療科・各部のご紹介
51
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
眼 科
眼 科
眼科診療 2014-2015
■■
■■
診療方針、特色
多様な手術に対応するスタッフの充実と
機器整備
■■
■■
角膜・結膜疾患や硝子体疾患での治療効
果の飛躍的向上
角膜移植も順調に症例数を増加させてお
これまで当院では白内障、網膜硝子体
り、これまで角膜の混濁などで視力低下に
膜移植を手術のラインナップに加え、現在
けられるようになって来ています。角膜移
プ」にあるような手術を手がけています。
から表層移植、深層移植、さらには最近
体乳化吸引術 + 眼内レンズで行い、通常
法が可能であり、術後の管理が容易な縫
手術を手がけてきましたが、これに加え角
悩んでおられた患者さんにも明るい光を届
療法は当院より全国に広まっているもので、
多くのドライアイ患者さんの眼表面に潤い
を供給できています。
また、去年より最新の網膜硝子体手術
装置が導入され、最新鋭の機器が配備さ
れ、細かな操作の手術がより一層研ぎ澄
植も、従来からよく知られている全層移植
まされたものになり、網膜剥離手術、糖
注目をあびている深層内皮移植と多様な方
も高い治療効果を上げています。また、症
の病院では白内障手術が困難な屈折矯正
合なしの角膜移植も推し進めます(図 1)
。
し、その病態を鎮静化させたのち手術を施
膜内皮細胞が減少した症例に対しても手
ついても人工涙液、ヒアルロン酸ナトリウ
ことから他の病院から紹介を受ける形でそ
ミピド(ムコスタ ®)などの点眼治療、多
す。
る涙点プラグ、さらにこうした治療に抵抗
ばかりでなく、四国九州からも紹介を受け
となった新たに開発した外科手術で対処し
では後述の「主な眼科外科手術ラインナッ
白内障はその99%以上を超音波水晶
後や表層角膜切除をおこなった症例、角
術ができる体制が整っています。そうした
うした方も手術が行えるようになっていま
角膜および結膜疾患に関しては、関西
最近患者数が増加しているドライアイに
ム、P2Y2 アゴニスト(ジクアス ®)
、レバ
行することも可能となっています。
●図 1 角膜白斑に対する角膜移植例
■■
■■
645人
1,769人
3,556人
12,222人
1,083人
臨床研究のテーマ
●ドライアイ新たな治療開発
●抗 VEGF 抗体を用いた難治性網膜硝子
体治療開発
■■
■■
当科の姿勢、現状の課題等
医学は毎年進歩しているわけですから、
積極的に学会にも参加、発表し、日本だ
けでなく世界中の医師と情報を交換するこ
とで、一歩でも進んだ医療の提供ができ
ればと考えています。
する症例には涙点再開通率の低下が可能
ています。当院はドライアイの世界的な診
うした環境は角膜ばかりでなく、光干渉
たことから欧米で効果のある治療法をいち
行えることから網膜硝子体疾患も手術によ
います。特に、この新たな涙点の外科的治
スでも、視力低下を阻止あるいは向上でき
●スタッフ紹介
断層計(OCT)を用いて、詳細な検討が
例に応じては抗VEG F 抗体を硝子体投与
新入院患者数
外来新患数
入院患者数(年間在院ベース)
外来患者数(年間延べ)
手術件数(手術室内)
種にわたるなかから症例に合ったものによ
た方が受診され、角膜移植をはじめ、多
様な治療で視力上昇を得られています。こ
尿病網膜症、増殖硝子体網膜症に対して
診療実績(成績)
断基準選定委員会に参加しており、こうし
早く導入できるのも魅力のひとつとなって
67 歳女性 白内障+眼内レンズ+全層角膜移
植のトリプル手術で術前(0.05)が術後(0.7)
にまで視力上昇した。
り、通常では視力低下をきたすようなケー
るようになってきています。また、当院で
は画像ファイリングシステムが導入されて
役職
担当医
専門分野
部長
渡辺 仁
白内障、角膜、結膜
いることから、治療効果がすぐさま観察・
記録でき、より充実した環境で治療が進め
られます。
●主な眼科外科的手術ラインナップ
白内障、後嚢切開術、翼状片、涙点閉鎖術(ドラ
イアイ)、全層角膜移植、深層表層角膜移植、羊膜
移植、角膜内皮移植術、角膜輪部移植、緑内障(ト
ラベクレクトミー , トラベクロトミー)、レーザー虹
白内障、
網膜硝子体疾患
南 高正 白内障、網膜硝子体疾患
大矢 史香 白内障
専門医・認定医
日本眼科学会評議員、
大阪大学大学院臨床教授
(医
学系研究科・感覚器外科学;眼科学)
、日本角膜学
会理事、兵庫県眼科医会理事、日本眼科学会認定
専門医・指導医、医学博士(大阪大学)
、Country
Liaison Tear Film and Ocular Surface Society,
日本眼科手術学会 , Association of Research in
Visual Science and Ophthalmology, American
Academy of Ophthalmology.
副部長 中田 亙
日本眼科学会認定専門医、日本網膜硝子体学会
医員
医員
日本眼科学会認定専門医
彩切除術、網膜剥離手術、網膜硝子体手術(黄斑
円孔、糖尿病網膜症、増殖網膜硝子体症)、レー
ザー光凝固術、眼瞼下垂
■■
■■
スタッフ
眼科部長
眼科副部長
●専門分野
角膜疾患・結膜疾患・白内障・
角膜移植・ドライアイ
●専門医・認定医
日本眼科学会認定指導医・専門医
●専門分野
網膜硝子体疾患、白内障
●専門医・認定医
日本眼科学会認定専門医
渡邉 仁
52
各診療科・各部のご紹介
中田 亙
医員
南 高正
レジデント
大矢 史香
各診療科・各部のご紹介
53
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
耳 鼻 咽 喉 科 ・ 頭 頸 部 外 科
歯 科 口 腔 外 科
頼りにされる口腔外科を目標に
■■
■■
診療方針、特色
慢性中耳炎や伝音性難聴には、鼓膜・
鼓室形成術や、伝音連鎖再建術を行って
私ども耳鼻咽喉科では、耳鼻咽喉科、
頭頸部外科の最先端の高度専門医療を、
います。慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎に
精進しております。
珠腫性中耳炎に対する鼓室形成術が 310
勤労者および地域医療に提供すべく日夜
対する鼓膜 ・ 鼓室形成術が 356 耳、真
平成 25 年度の年間の新入院患者数は
耳になりました。先天性耳小骨奇形や耳
件数は 511 件でした。このうち、主な手
行い、全症例に聴力改善を得て、成功し
531 名、紹介率は 63.5%でした。手術
硬化症に対する伝音連鎖再建術も 45 例
術は、声帯ポリープや早期声帯がんなど
ています。
慢性副鼻腔炎に対しては、鼻内内視鏡
に対する喉頭微細手術 50 例、習慣性扁
手術を平成 5 年から導入し、以来 938
桃炎や睡眠時無呼吸に対する扁桃摘出術
例の症例を重ね、鼻閉 ・ 嗅覚障害の改善
47 例、鼻茸、鼻ポリープを含む慢性副鼻
■■
■■
などの平衡機能障害、さらに味覚・嗅覚
る口腔外科を目指して地域歯科医療に貢
突発性難聴などの感音性難聴、めまい
障害などの感覚器の機能障害に対する検
査および治療体制も万全です。突発性難
聴や末梢性顔面神経麻痺に対しては、重
症例をのぞき、外来での点滴治療を行な
っています。また今年度から臨床研究とし
て突発性難聴に対して音楽療法を取り入
れその有効性について検討しております。
口腔、咽喉頭癌さらに鼻副鼻腔癌など
の頭頸部癌には集学的治療を行っていま
す。進行癌に対しては再建外科を含めた
瘍などの唾液腺腫瘍摘出術が 27 例、慢
年度からは手術支援ナビシステムも入り、
ざした化学放射線治療も行っております。
・ 鼓室形成術 23 例などでした。頭頸部癌
た。
しい治療も開始しております。当院は日本
訳は、甲状腺乳頭癌 14 例、喉頭癌 9 例,
などの保存的治療と音声外科手術を病状
成 22 年より日本頭頸部外科学会の頭頸
咽頭癌 3 例などでありました。
嚢胞などの良性腫瘍も患者さんの希望が
の実績を得ています。 さらに、平成 23
対する鼻内内視鏡手術 43 例、耳下腺腫
更なる安全な手術が行えるようになりまし
性中耳炎、真珠腫性中耳炎に対する鼓膜
嗄声、呼吸困難に対しては、発声訓練
に対する根治を目的とした全摘術の主な内
毎に選択しています。耳下腺腫瘍、頸部
頸部廓清術(単独)6 例、舌癌 5 例、下
●主な手術の症例数
●平成 25 年に新規登録さ
れた頭頸部癌の原発部位
60
48
50
47
口腔
咽頭
喉頭
鼻副鼻腔
甲状腺
唾液腺
その他
計
43
36
25
24
23 23
14 14
12
7
7 6
6
5
4
4
3
2
喉
頭
口 微細
蓋
扁 手
桃 術
鼻
甲
状 内内 摘出
腺
術
腫 視鏡
瘍
手
耳
下 /癌 術
腺 切
腫 除
瘍 術
摘
鼓 出
室 術
喉
頭 鼻 形成
中
全
摘( 隔 術
頸 矯正
部
術
頸 鼻腔 郭清
部
腫 腫瘍 )術
咽
瘍・ 摘
頭・
頸 嚢 出術
舌 口蓋
部 胞
半
咽
廓 摘
側 扁桃
喉
清 出
切
食
摘 頸部 術( 術
除
摘
,頸 出+ リン 単
出
独
術
部 鼓
、頸
廓 膜 パ節 )
清 チ
部
+前 ュー 生検
廓
清
腕 ビ
術
皮 ン
+遊
弁 グ
顎 再
離
下 建
空
腺 術
腸
又 舌 全摘
部
は
前 分 術
腕 切
皮 除
弁 術
再
建
術
0
■■
■■
スタッフ
赤埴 詩朗 部長
福嶋 宗久 副部長
伊藤 理恵
宮口 真一
平井 崇士
拡大手術をおこなう一方、機能温存をめ
加えて今年度から分子標的薬を用いた新
赤埴 詩朗
●専門分野
頭頸部腫瘍
●専門医・認定医
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本頭頸部外科学会暫定指導医
■■
■■
歯科口腔外科は阪神地区で頼りにされ
1.平成 25 年度は初診患者数 3150 人。
2.平成 25 年度外来手術数:埋伏智歯
用とされ、急性期病院でもその重要性が
良性腫瘍摘出 73 例、消炎手術 44 例な
周術期だけでなく、放射線治療、化学療
3.平成 25 年度入院患者数:総数 346
立っている。当科では周術期や自身での口
顎顔面外傷、顎関節症、唾液腺疾患(耳
良性腫瘍摘出 30 例、悪性腫瘍手術 26
と看護師とが協力してオーラルマネージメ
疾患を中心に診療を行っており、う歯、歯
例、顎形成術 6 例、口腔小帯形成術 7 例、
る。
献している。 北村龍二部長は日本口腔外
科学会指導医・専門医、日本がん治療認
定医機構暫定教育医(歯科口腔外科)の
資格を有し、当科は日本口腔外科学会指
定研修機関に認定されている。
診療内容は埋伏歯抜歯、顎口腔嚢胞、
歯性感染症、口腔腫瘍(良性、悪性)、
下腺を除く)、口腔粘膜疾患など口腔外科
周病、義歯等の一般歯科治療は行ってい
ない。
抜歯・難抜歯 1155 例、嚢胞摘出 94 例、
人。手術総数は総数 354 件(重複あり)
で、
例、嚢胞摘出 38 例、顎顔面骨折手術 4
腔清掃が出来ない入院患者に歯科衛生士
ントを実施しており大きな効果をあげてい
抜歯 210 例など。
4.複数本の埋伏歯の抜歯や恐怖心の強
い患者様は全身麻酔下で抜歯を行ってお
り、近年症例数が増加している。抗血栓
薬を内服している患者様の抜歯は、原則
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
講演会・研修会の講師派遣件数
研修生の受入人数
3
8
的に抗血栓薬は休薬せずに、止血管理の
部癌治療研修指定病院にも認定されてい
ため入院管理下で処置している。
ます。
診療実績(成績)
新入院患者数
外来新患数
入院患者数(年間在院ベース)
外来患者数(年間延べ)
手術件数
531 人
2,331 人
6,337 人
9,210 人
511 件
●初診患者
●入院手術
オーラル
マネージメント
良性腫瘍
埋伏歯
顎関節疾患
歯・歯周疾患
悪性腫瘍
嚢胞
抜歯
粘膜疾患
■ 悪性腫瘍 20
■ 顎関節疾患 234
■ 歯・歯周疾患 726
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本めまい平衡医学会専門
会員、めまい相談医、補聴器相談医、補聴器適合判定医
■ 炎症性疾患 108
■ オーラルマネージメント 460
■ 粘膜疾患 262
■ 嚢胞性疾患 148
■ 外傷 76
■ 神経性疾患 117
■ 良性腫瘍 85
■ 先天異常・発育異常 49
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本耳鼻咽喉科学会専門医
専門分野:耳鼻咽喉科一般
●専門分野
めまい、難聴、耳科手術
●専門医・認定医
日本耳鼻咽喉科学会専門医
日本めまい平衡医学会専門会員
認められている。さらに癌治療においては
法においても、有害事象軽減に大きく役
ど年間 1485 例。
■ 埋伏歯 842
福嶋 宗久
症の予防、ひいては在院日数の短縮に有
%であった。
資格と主な活動
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本頭頸部外科学会頭頸部
がん暫定指導医、日本頭頸部外科学会頭頸部がん専門医、
日本がん治療認定医機構暫定教育医、日本がん治療認定
医機構認定医、補聴器相談医
耳鼻咽喉科副部長
5.「オーラルマネージメント(口腔ケア)」
は口腔機能の保全、維持増進の要となる
ことに加え、誤嚥性肺炎や周術期の合併
耳鼻咽喉科学会研修指定病院ですが、平
■■
■■
診療実績(成績)
紹介患者数は 1732 人で、紹介率は 55
■■
■■
耳鼻咽喉科部長
頭頸部外科部長
各診療科・各部のご紹介
担当医
4
49
31
4
17
3
6
114
診療方針、特色
あれば、積極的に手術しています。
において良好な治療成績と、副損傷なし
腔炎や鼻腔乳頭腫などの鼻腔良性腫瘍に
54
頼りにされる口腔外科を目標に
医員
伊藤 理恵
宮口 真一
平井 崇士
■ 良性腫瘍 32
■ 外科矯正手術 6
■ 悪性腫瘍 26
■ 骨折 4
■ 嚢胞 38
■ 抜釘 3
■ 抜歯 210
■ 骨隆起形成 4
■ 小帯形成 7
■ 消炎手術 11
■ 顎下腺摘出 4
■ その他 9
スタッフ
歯科口腔外科部長
北村 龍二
●専門分野
口腔外科
●専門医・認定医
日本口腔外科学会指導医・専門医
医員
松岡 裕大
松賀 ひとみ
各診療科・各部のご紹介
55
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
放 射 線 科 ・ 放 射 線 診 断 科 ・ 放 射 線 治 療 科 ・ 核 医 学 診 断 科
高度先進医療の担い手として
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
放 射 線 科 ・ 放 射 線 診 断 科 ・ 放 射 線 治 療 科 ・ 核 医 学 診 断 科
【放射線治療科】
■■
■■
診療方針、特色
がんの放射線治療と他治療との組み合わせ
放射線科は診断科と治療科の 2 つの
画像診断部門 : 各領域に経験豊富な専門
は、CT や消化管透視装置等の X 線機器
低侵襲性治療(IVR 治療)や特殊撮影の
用いた撮影と画像診断業務、これらの機
います。また地域の医療施設からの画像
的負担の少ない治療を行う低侵襲性治療
ています。
部 門に大 別されます。 放 射 線 診 断 科で
家を配置し、核医学検査や血管系以外の
や MRI(核磁気共鳴診断装置)などを
施行を含めた質の高い画像診断を行って
器を用いて画像誘導下に患者さんの肉体
(IVR:インターベンショナルラジオロジ
ー)を担当しています。
放射線治療科では、さまざまな悪性腫
瘍の放射線治療をおこなっており、当院が
診断の依頼にも迅速に対応できるよう努め
■■
■■
放射線治療は、部位は頭から足まで、
診療実績(成績)
アンギオ
アンギオ(腹部 IVR)
胃透視
CT 検査人数
MRI 検査人数
6,680 件
265 件
945 件
25,194 人
10,153 人
● 2013 年 IVR 件数(2013.1 ~ 2013.12)
最高機能の機器を設置:
320 列マルチスライス CT と
3 テスラ MRI 装置
年齢は小児から高齢者まで、病期は根治
可能な早期がんから症状改善目的の進行
がんまで、守備範囲が広いのが特徴です。
高齢や心・肺・肝・腎・血液の併存疾患
コンピュータ技術を活かした
高精度放射線治療
関 西 ろうさい 病 院 で は、 全 患 者 で
1-2mm 厚の微細 CT データに基づいた
3 次元治療計画を採用しています。病変の
形にくり抜いたビームを多方向から撃ちこ
むようにコンピュータ上でビーム配列を決
定し、照射直前の位置確認画像で基準位
して治療を行っています。このような照射
で放射線治療に抗がん剤や手術をうまく
と呼ばれています。
組み合わせると、それぞれの治療を単独で
平成 26 年 3 月に完成したがんセンター
棟内に、新しい放射線治療センターができ
ました。新たに放射線治療専用の 4D CT
シミュレータ ( シーメンス社 Definition
AS) と、2 台目の新リニアック ( バリアン
社 TrueBEAM) が導入されました。
置からのずれ量が最小限になるように補正
のため、抗がん剤や手術が不可能でも放
射線治療は可能な場合があります。一方
平成 26 年 新リニアック稼動開始
法は 3D コンフォーマル照射(3DCRT)
行うよりも治療成績が良くなることが多く
のがんで明らかになってきました。
新しい放射線治療センター
位置づけされている地域のがんセンターと
しての重要な一角を担っています。
核医学診断科では、放射性医薬品を用
いた画像診断を行っており、機能画像を
利用した画像診断を担当しています。
【放射線診断科】
■■
■■
診療方針、特色
320 列マルチスライス CT 装 置は 0.5
秒で 320 枚もの CT 画像を同時に撮影で
当院放射線診断科の特徴としては、常
きる最新型 CT 装置です。これにより心臓
れらを操作するスタッフについても、スペシ
像がより早く、より鮮明に撮影できるよう
に最新かつハイエンドの機器を導入し、こ
の冠動脈や脳血管、大動脈などの 3D 画
ャリストを配置していることです。
になり、特に循環器、脳神経外科の領域
撮影部門 : 各種一般撮影のほか 3 テスラ
の診断には非常に有用な画像が得られる
ようになりました。
5cm 以下の比較的小さい頭・肺・肝の
■■
■■
がん病変で重要臓器に接していない場合
当科の姿勢
4D CT シミュレータ (Definition AS)
には、多方向から 1 点に集めた強力なビ
画像診断装置は日進月歩の進化を遂げ
ームを使って 3 ~ 5 回の超短期間で照射
ており、常に最新の設備で撮影された画
を終える方法があり、これを定位放射線
像を提供できるように努力しています。ま
治療(SRT)と呼びます。
た、専門資格を持ったコ・メディカルを養
成し、良質な医療の提供を目指します。
MRI、320 列マルチスライスCTなど、ト
ップクラスの最新装置を備えています。ま
転移性脳腫瘍
た今年度は最新の血管撮影装置も増設い
定位放射線
治療
フィルムによ
る検証
4 か月
新 リ ニ ア ッ ク の TrueBEAM は、3D
たしました。悪性腫瘍に集まる放射性同
コンフォーマル照 射 (3DCRT)、 定 位 放
位元素を体内に投与して全身の腫瘍の有
射線治療 (SRT)、画像誘導放射線治療
無を一度に検査する PET 検査は、人間ド
肺がん
ックのオプションとしても受け付ており好
評を得ています。
定位放射線
治療
フィルムによ
る検証
3 か月
これらの高精度放射線治療でがんをね
3.0T の MRI 装置は、従来の MRI 装置
の磁場を強力にしたもので、特に脳神経
明な画像が得られます。また従来の装置
れます。この装置は通常の IMRT だけでな
●専門分野
放射線診断学
●専門医・認定医
日本医学放射線学会専門医
日本血管造影・インターベンショ
ナルラジオロジー学会指導医
56
各診療科・各部のご紹介
液分泌低下などの副作用の低下が期待さ
く、回転 IMRT(VMAT) という照射技術に
より 1 回あたりの治療時間を大幅に短縮
した IMRT も可能です。
スタッフ
友田 要
腺がんや咽頭がんなどで重要臓器を避け
ことが可能になりました。
可能となりました。
第二放射線診断科部長
第三放射線診断科部長
放射線治療科部長
核医学診断科副部長
●専門分野
放射線診断学
●専門医・認定医
日本医学放射線学会専門医
●専門分野
放射線診断学
●専門医・認定医
日本医学放射線学会専門医
PET 核医学認定医
●専門分野
がんの放射線治療
●専門医・認定医
放射線治療専門医
がん治療認定医
●専門分野
放射線診断学
●専門医・認定医
日本医学放射線学会専門医
日本核医学会専門医
PET 核医学認定医
日本 IVR 学会専門医
渡邉 均
(IMRT) が可能です。IMRT により、前立
た照射が可能になるため、直腸出血やだ
では得られなかった新しい画像を撮る事も
副院長
放射線科部長
放射線診断科部長
(IGRT) に加えて、強度変調放射線治療
らい撃ちにできるようになった結果、副作
用を減らしながら同時に治療成績を上げる
外科、整形外科の領域で今までに無い鮮
■■
■■
新リニアック (TrueBEAM)
伊藤 康志
香川 一史
河田 修治
技師長
鳥巣 健二
各診療科・各部のご紹介
57
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
放 射 線 科 ・ 放 射 線 診 断 科 ・ 放 射 線 治 療 科 ・ 核 医 学 診 断 科
■■
■■
放 射 線 科 ・ 放 射 線 診 断 科 ・ 放 射 線 治 療 科 ・ 核 医 学 診 断 科
【核医学診断科】
診療実績
■■
■■
診療方針、特色
核医学検査 ( RI検査 ) は、病巣を特異
前立腺がんの従来の照射 (A) と直腸を避けた IMRT(B)
500
427
415
419
363
400
的に抽出する放射性医薬品(アイソトープ
419
375
で標識した化合物)を用い、疾患の存在
診断ならびに重症度評価を行うもので、機
IMRT(VMAT) の実施件数を増やしていく
100
人
診療施設としての承認を取得後、保険診
予定です。
0
2008
2009
2010
2011
2012
なければ期待された効果は得られません。
いるPET検査(PET/CT 装置を利用)が
利用できます。本検査は、悪性腫瘍 ( 癌 )
の診療(早期診断、病巣部位とその拡が
も治療の重要な要素です。
り・転移の観察、病期の判定、治療効果
の全職種で経験のある常勤スタッフを配置
でチーム医療を行っています。患者さんが
納得できるインフォームドコンセントを心
を心がけています。
0
13
4
10
10
2
4
9
を除く全ての悪性腫瘍、悪性リンパ腫の診
療に保健適応が認められるようになり、検
1
7
2
7
瘍 ん ん ん 瘍 ん 腫 ん ん ん ん ん 瘍 移 移 移 移 移 移 他
腫 が が が 腫 が パ が が が が が 腫 転 転 転 転 転 転 の
脳 部 乳 肺 隔 道 ン 腺 管 巣 門 膵 部 骨 節 脳 部 肺 肝 そ
頸
縦 食 リ 立 尿 卵 肛 胆 軟
パ
軟
頭
性 前 胱 宮 腸 肝 骨
ン
悪
膀 子 直
リ
院の医師 4 名と合わせて 15 名のスタッフ
の高い放射線治療を受けられる体制づくり
9
0
しており、週 3 日非常勤の大阪大学大学
医師による対応を可能にするなど、技術面
7
23
( 注 1) リニアック新患者数のみ、ガンマナイフによる治療患者数は除く
( 注 2) 放射線治療の対象となる疾患の部位、病期、治療目的は多岐にわたるため、治療成績は臓器別の
各診療科の項を参照
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臨床研究のテーマ
●放射線治療を含めた集学的がん治療
●高精度放射線治療の技術開発
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地域への貢献
●関西ろうさい病院主催の症例検討会、
■■
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外来
入院
SPECT検査人数
PET-CT検査人数
ましたが、2010 年 4 月からは、早期胃癌
36
33
将来計画、次年度目標
●平成 26 年度中に強度変調放射線治療
(IMRT) の保険診療施設としての承認を
査依頼が増加してきています。2012 年 4
部位診断にも利用できるようになりました。
これらに呼応して、近隣医療機関からの検
査依頼も増加しつつありますが、医療連携
総合センター(地域医療室)に受付窓口
を設け、十分に対応できるよう体制を整え
診)を目的とした依頼も、人間ドックを運
施件数を増やしていく。
が、代表的なものは (1) 負荷心筋血流シ
阪神がんカンファレンスでの講演 ( 平成
●関西ろうさい病院主催の市民公開講座
IMRT2 台体制による定常的運用を目指
24, 25, 26 年に各 1 回講演 )
IMRT が可能な新リニアックに更新し、
での講演 ( 平成 26 年に講演 )
す。
心筋(外来)
心筋(入院)
全身(外来)
全身(入院)
脳(外来)
脳(入院)
その他(外来)
その他(入院)
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■■
営する健康診断センターをその窓口として
SPECT検査
●平成 27 年度中に 1 台目のリニアックも
◆部位別検査件数
ております。また、癌のスクリーニング(健
取得後、保険診療として、まず通常の
IMRT、続けて回転 IMRT(VMAT) の実
● PET-CT 装置
月には、心サルコイドーシスにおける炎症
受け付けています。
診療実績(成績)
◆核医学検査年度件数
どの診療にこれまで積極的に利用されてき
58
40
20
■■
■■
癌、悪性リンパ腫、婦人科癌、皮膚癌な
72
60
医学物理士 1 名、治療専従看護師 2 名
います。頭頸部癌、肺癌、乳癌、消化器
ますが、本検査はその重要な一翼を担って
80
当の専従医師 1 名、治療専従技師 6 名、
と精神面の両方で患者さんが安心して質
104
100
放射線治療専門医 1 名、ガンマナイフ担
して地域医療への貢献が強く期待されてい
GE 社 Ventri
心臓専用 2 検出器型ガンマカメラ。2 検出器が 90 度に
固定されている。視野が狭いが、感度が高く撮像時間が
短縮できる。
法です。当院はがん診療連携拠点病院と
120
関西ろうさい病院ではリニアック担当の
がけているほか、女性の患者様には女性
の評価、再発の診断)に極めて有効な方
140
人
がん患者さんでは看護師による毎日のケア
性能ガンマカメラ。視野が広く、汎用性が高い。
FDG(フルオロデオキシグルコース)を用
りません。経験を積んだ放射線治療専門
が適切に調整され、照射が正確に行われ
GE 社 Millennium VG
検出器を 2 つ備えた検出器の角度が可変型の回転型高
当院では、放射性医薬品としてF- 18
2013
精度放射線治療が可能になるわけではあ
ります。治療計画がどれだけ完全でも装置
療連携総合センター(地域医療室)を介
PET検査
最新の治療装置を設置しさえすれば高
過不足ない治療計画を作成する必要があ
検査についても、近隣医療機関からは医
されます。
治療スタッフ
医が患者さんの状態と治療目的を理解して
剤を使用した検査が可能であり、SPECT
● PET-CT 画像
フォトンエミッショントモグラフィ)に大別
療としてまず通常の IMRT、続けて回転
別に有用とされています。当科ではこの薬
ラフィ)と(2)SPECT検査(シングル
200
●ガンマカメラ
知症など、振戦症状の鑑別、認知症の鑑
して検査を受け付けています。
PET検査(ポジトロンエミッショントモグ
関西ろうさい病院では、IMRT の保険
ーに対する放射線医薬品が認可されてお
り、パーキンソン症候群やレビー小体型認
能診断法として診療に貢献しています。
(1)
300
咽頭がんの従来の照射 (A) と唾液腺を避けた IMRT(B)
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
1,482 人
344 人
1,821 人
932 人
838 件
128 件
303 件
52 件
234 件
61 件
107 件
103 件
地域への貢献、地域医療連携
地域医療センターを介して検査依頼を受け
シーメンス社製 Biograph 16
PET 装 置と 16 列マルチスライス CT による複 合 機。
PET は 4mm 幅で撮像。
ています。迅速な結果報告を心掛けていま
す。
当院では多くの検査を網羅しています
ンチグラフィによる心筋虚血の診断、(2)
骨シンチグラフィによる骨病変の診断、(3)
脳血流シンチグラフィによる脳循環障害、
認知症の診断、(4) 肺血流シンチグラフ
ィによる肺血栓塞栓症の診断、(5) レノグ
ラムによる分腎機能評価などです。また、
2013 年 9 月にドーパミントランスポータ
58
各診療科・各部のご紹介
各診療科・各部のご紹介
59
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン 科
リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン 科
24 時間体制で患者さんにとってより良い循環器医療を実践する
■■
■■
②尼崎市保健所との退院調整システム作
臨床研究のテーマ
昨年度の学会発表はリハ全体で 4 演題、
論文掲載数は 3 でした。
■■
■■
診療方針、特色
リハビリテーション科は昭和 28 年当院
■■
■■
開院当初から理学診療科として始まり、長
くを占めておりますが、呼吸器疾患・胸腹
り組んできました。県下でもいち早くリハ
テーション、嚥下障害への対応、作業関
の承認を受けています。勤労者医療推進
・診療科別の患者数および割合
年にわたり急性期医療、障害の医療に取
ビリテーション総合承認施設、言語療法
の立場から労働災害、作業関連疾患、生
基本方針は、労災病院リハの伝統と経
験を生かし社会へ貢献するとともに、急性
期病院のリハビリテーション科として早期
リハの確立を目指します。
■■
■■
設 備
個室形式の言語療法室、日常動作訓練室、
屋外訓練場など、また測定機器として心臓
リハビリテーション用エルゴメーター・ト
レッドミルと呼気ガス分析装置、バイオデ
ックスによる筋力測定、筋電計、各種スイ
への対応も増えております。
その他
1361
5489
心臓外
705
910
形成外
961
1035
救急
3035
5453
20000
外科
4570
5606
25000
循環器
6051
6192
30000
脳外
13734
10480
35000
整形
31197
31619
24 年度および 25 年度の患者数割合は下図の通りで整形外科、脳神経外科、循環器
内科で 8 割を占めている。ここ最近は救急科からの患者数の伸びが顕著となっている。
開始する。
●急性期リハの構築に向けて
リハの訓練効果を明確にし、効率のよい
2名
19 名
訓練を実践するために、クリニカルイン
ディケータを策定し、リハ成績の数値化
を行いスタッフの意識向上を図りたい。
2. 地域医療連携関係
①阪神南圏域(尼崎市)リハビリテーシ
ョン支援センター事業
平成 16 年より阪神南圏域での地域
リハ支援センターの主管病院として業務
を継続しており、25 年度は研修会を 2
南圏域(芦屋・西宮)と合同で多職種
連携のフォーラムを開催し、196 名の
整形
脳外
循環器
外科
救急
形成外
心臓外
その他
参加を得て今までにない広域な連携が
行えた。
脳卒中連携パス運営会議は3回開催
し、回復病院・介護施設などとの連携
を図りながら、円滑な連携に貢献できた
0.00
10.00
その他
2.21
8.22
心臓外
1.14
1.36
20.00
形成外
1.56
1.55
30.00
救急
4.93
8.17
40.00
外科
7.42
8.39
50.00
循環器
9.82
9.27
脳外
22.29
15.69
60.00
と考えております。
整形
50.63
47.35
スタッフ
副院長
リハビリテーション科部長
整形外科部長
スポーツ整形外科部長
中央手術部長
医療連携総合センター長
大園 健二
●専門分野
股間節外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
60
の短縮に向けて、クリニカルパスの検討
を含めたリハ期間の短縮に努める。
回開催した。うち 1 回は県民局、阪神
患者延べ数割合(%)
環境制御装置などを設置しています。
けた病棟訓練の充実を行う。
●がんリハビリテーションへの取り組みを
地域への貢献、地域医療連携
講演会・研修会の講師派遣件数
研修生の受入人数
ッチを利用した重度障害者用のパソコンや
■■
■■
2. 人工呼吸器を装着した敗血症患者のリ
1. 教育・研修関係
15000
次年度目標、将来計画
●病院全体の方針としての平均在院日数
25 年度実績
10000
行った(計 4 回)。
1. 労災病院における共通復職支援システ
■■
■■
5000
その他、兵庫県理学療法士会へ協力:
ブロック研修会、新人発表会の開催を
●平成 26 度も前年同様に急性期化に向
リテーション実施基準
0
整の仕組み作り」の協議を始めた。
■■
■■
共同研究テーマ
ハビリテーション中の循環動態とリハビ
整形
脳外
循環器
外科
救急
形成外
心臓外
その他
■24年度
■25 年度
係 ムの開発
患者延べ数
■24年度
■25 年度
位における疼痛・股関節外転筋力の関
3. MP関節拘縮に対する新しい屈曲型動
平成 24 年度および 25 年度の各診療科別の患者数は延べ人数で、下図の通りである。
運動療法室、病棟訓練室、スポーツリ
ハビリテーション専用室、作業療法室、
ます。また最近は癌患者さんの廃用予防
2. 人工股関節全置換術施行患者の片脚立
的牽引スプリントの開発
傷・スポーツ外傷などによる後遺障害に対
ます。
連疾患・生活習慣病への対応も行ってい
部手術後の呼吸理学療法、心臓リハビリ
活習慣病への対応や、脳血管障害、脳外
し地域医療機関との連携にも力を注いでい
自宅退院を円滑に行うための「退院調
1. がん疾患患者に対する理学療法
対象は整形外科領域、脳外科領域が多
尼崎市(保健所企画課・高齢福祉課)
からの依頼で、退院調整漏れを少なくし、
研究テーマ
診療実績(成績)
りへの参画
各診療科・各部のご紹介
第二リハビリテーション科部長
脳神経外科部長
重症治療部長
脳卒中センター長
瀧 琢有
●専門分野
脳神経外科
●専門医・認定医
日本脳神経外科専門医
第三リハビリテーション科部長
第二スポーツ整形外科部長
鳥塚 之嘉
●専門分野
スポーツ整形外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
リハビリテーション科副部長
小山 毅
技師長
大島 富雄
●専門分野
リハビリテーション一般、
股関節、コンピュータ支援手術
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
各診療科・各部のご紹介
61
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
麻 酔 科
救 急 部
手術を安全に、術後の痛みは最小限に
■■
■■
診療方針、特色
麻酔科の役割
麻酔には全身麻酔と局所麻酔の二つが
あります。全身麻酔は、注射またはガスの
麻酔薬や鎮痛薬を使って、意識や痛みをと
り、寝ている間に手術を行う方法です。局
所麻酔は、手術部位の神経を局所麻酔薬
で麻痺させて痛みをとる方法です。
麻酔科の役割は、これらの方法を駆使
し、安全な手術を提供し、手術後の苦痛
を最小限にすることにあります。
安全に手術を行うために
麻酔なしに手術をすると、痛みのために
健康なヒトですら手術に耐えることはでき
ません。このように手術の侵襲(ストレス)
は命を脅かすほど強いものです。私達、麻
酔科医の任務は、高齢者や合併症をもっ
た患者様においても、手術ストレスから生
命を守り、安全な手術を提供することにあ
ります。
麻酔のもう一つの重要な要素は、意識
をなくし、手術の記憶を残さないことにあ
救急医療・集中治療の地域拠点を目指して
■■
■■
手術後の痛みと戦う
手術の後の最大の恐怖は痛みです。私
達は、神経ブロック、点滴からいれる鎮痛
診療実績(成績)
全身麻酔件数 ( 麻酔科管理 )
局所麻酔件数(診療科管理)
■■
■■
4,250 件
4,000 件
薬、あるいは硬膜外麻酔などを用いて、苦
痛が最小限になるように心がけています。
関西労災病院麻酔科は、術後の痛みを
とる方法として最近注目を集めている、超
音波エコー下神経ブロックのパイオニアで
す。神経ブロックとは神経のまわりに局所
麻酔薬をしみこませて、神経をしびれさせ
て痛みをとる方法です。従来の神経ブロッ
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
研修医受け入れ人数
9人
診療方針、特色
わたしたちが住むこの阪神地域では、数
年来救急医療体制が不十分であることが
● H25 年度 救急車来院の救急部、ICU 入院者数
非常に厳しい状況の中で、何とかこの地域
における救急医療の負の連鎖を断ち切りた
いとの思いで、2012 年 4 月に着任しまし
た。
救急部では、心肺停止症例、脳卒中、
神経を映し出し、ブロック針で神経を確認
例がございましたら是非ご紹介ください。
が得られます。この神経ブロックは、上肢、
の拠点となるべく、ICU スタッフとともに
減することに役立っています。
日々努め、昨年度はおかげさまで救急車
患に対する集中治療管理のみならず、重症
がら治療にあたっています。このような症
阪神地域における救急医療と集中治療
4月
32
5月
27
6月
36
7月
37
8月
39
●過去 3 年間の CPA 搬送数
H23
年度
H24
年度
H25
年度
■■
■■
9月
46
10 月 11 月 12 月
36
35
47
1月
43
9 月 10 月 11 月 12 月 1 月
2月
38
3月
42
合計
458
2月
3月
合計
4月
5月
6月
7月
8月
4
2
1
0
5
4
3
7
9
13
4
4
56
9
4
5
9
8
9
12
10
17
14
15
8
120
11
7
12
11
8
12
12
17
24
17
18
21
170
臨床研究のテーマ
院内外を問わず救急医療体制の整備に
●術後開腹管理における循環動態
の搬送台数も飛躍的に増加いたしました。
NPWT の効果
■■
■■
将来計画
●重症外傷対応の充実
●複雑外傷の急性期における
●近隣医療機関からの受け入れの拡大
今後も依頼していただいた救急症例につい
坐骨神経
ては、可能な限りお引き受けできるように
ります。睡眠に浅い眠りと深い眠りがある
していこうと考えていますのでよろしくお願
ように、麻酔にも浅い眠りと深い眠りがあ
いいたします。
ります。つい最近まで麻酔中の眠りは、血
圧や脈拍数を参考にして麻酔薬の濃度を
神経ブロック針
調節することにより調節してきました。とこ
(うち、
約24%は外傷)
284
95
380
759
救急搬送そのものは年々増加の一途を辿
の多発外傷についても各診療科と協力しな
下肢、肩の手術の術後の痛みを大きく軽
外傷
その他の外因性
内因性
合計
っているという状況にあります。このような
ませていました。超音波エコーを用いる新
して神経ブロックを行うため、確実な効果
● H25 年度 症例別入院患者数
救急部対応救急車台数
重症膵炎や重症呼吸不全などの内因性疾
たな方法では、画面上に超音波を使って
754人
8,094人
72/170件
3,835件
1,185件
指摘されてきました。それだけではなく、
クでは、医師の経験と勘にたよって神経が
あると思われる部位に局所麻酔薬をしみこ
新入院患者数
入院患者数(年間在院ベース)
心拍再開(蘇生)に成功した数
救急車搬送台数
■■
■■
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
講演会・教育活動・研修会の回数
阪神間救急隊との勉強会の開催回数
3回
24 回
診療実績(成績)
超音波装置を用いた坐骨神経ブロック
ろが最近の脳波を用いた研究により、この
方法には問題があることがわかってきまし
た。私達は、麻酔の眠りの深さを脳波を
用いて測定することにより、安全な麻酔を
提供します。
ICU スタッフによる手作り初療室
■■
■■
スタッフ
■■
■■
麻酔科部長
上山 博史
●専門分野
麻酔科
●専門医・認定医
日本麻酔科学会指導医
62
各診療科・各部のご紹介
医員
馬渡 圭子
山中 寛男
平田 絵美
甲 俊迪
清中 さわみ
安江
春日
福原
渡邉
松本
雄一
千春
彩
礼美
怜子
最先端機器による循環動態の
より正確な把握
低体温療法施行中
スタッフ
救急部長
第二重症治療部長
髙松 純平
●専門分野
救急一般
外傷外科
●専門医・認定医
日本外科学会専門医
日本救急医学会専門医
日本外傷学会専門医
各診療科・各部のご紹介
63
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
重 症 治 療 部
検 査 科
地域における集中治療の拠点として
■■
■■
診療方針、特色
■■
■■
院内の術後を含む重症患者・脳神経外
まで集中治療の場を提供してきましたが、
平成 24 年 4 月より救急部の復活に伴い、
性期疾患への対応も少しずつ拡大してきま
した。さらに活動を拡大させ、地域の皆
様にとっての ICU としての高度医療サービ
スの提供に、より一層力を注いでいきたい
と考えています。
また今年度より ICU の病床数を 8 床か
ら 10 床に増床しました。これにより、平
成 24 年 4 月からの救急部の復活に伴っ
て増加してきた救急搬送される重症患者
の集中治療管理をより一層充実したものに
できるようになりました。
診療実績(成績)
平均在院日数(ICU滞在日数の短縮) 4.4 日
ICU(8 床)の病床利用率(%)
87.8%
科疾患の急性期治療を主な対象としてこれ
地域における CPA や重症外傷を含めた急
頼りにされる口腔外科を目標に
●平成 25 年度 ICU 診療科別患者数
診療科別
診療科別合計
救急科
脳外科
外科(消化器)
消化器内科
内科(循環器)
内科(腎臓)
耳鼻科
整形外科
泌尿器科
口腔外科
内科(糖尿代謝)
形成外科
産婦人科
内科(血液)
外科(乳腺)
内科(呼吸器)
眼科
心臓外科
脳神経内科
皮膚科
合計
(H25 年 4 月~
26 年 3 月)
488
406
237
38
30
22
16
15
9
7
7
5
5
3
2
2
1
1
1
1
1,296
■■
■■
臨床研究のテーマ
●敗血症患者の急性期における
リハビリの効果
● ICU での面会の効果
● ICU の面会制度について
●インストラクションデザインを
用いた災害医療体制の構築
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
尼崎消防に対する救急指導活動の実施
■■
■■
診療方針
単位)、血漿製剤(AB型:10 単位)を
当院は ①ガン治療の強化 ②救急医療
準備するなど救急部と蜜な連絡体系を構
治療の発展を中心に地域医療への貢献を
の支援を 24 時間体制で行なっています。
の充実 ③循環器治療の拡充 ④整形外科
目しています、検査科に於いても、病院の
地域貢献の取り組みを勘案した地域医療
■内科(糖尿代謝)0.5%
■脳外科 31.3%
■形成外科 0.4%
や住民サービスの視点に立つ、様々な取
■内科(血液)0.2%
■内科(循環器)2.3%
■外科(乳腺)0.2%
■内科(腎臓)1.7%
■内科(呼吸器)0.2%
■耳鼻科 1.2%
■眼科 0.1%
■整形外科 1.2%
■心臓外科 0.1%
■泌尿器科 0.7%
■脳神経内科 0.1%
する指標として重要であるアルブミンやプレ
■口腔外科 0.5%
■皮膚科 0.1%
26 年 1 月~ 4 月調査)16 分に短縮致し
ました。
検査結果報告については、自動生化学、
免疫分析装置や血液成分分析装置等を用
いて、臨床診断の補助機能としての役割を
スタッフ
瀧 琢有
●専門分野
脳神経外科
●専門医・認定医
日本脳神経外科学会専門医
日本脳卒中学会専門医
がん治療認定医
64
各診療科・各部のご紹介
■ 整形外科 7
■ 救急科 16
■ 血液内科 6
■ 消化器内科 14
■産婦人科 4
■ 循環器科 9
■ その他 9
■ 心臓外科 8
4)チーム医療への貢献
①感染管理
高度な病院機能の向上と維持には感染
予防対策は重要な要件として挙げられま
ターの推移を集計し、介入する患者さん
のアセスメントに関わると共に、考えられ
る問題点や改善点の情報も合わせて発信
しています。
5)信頼できる検査データーを
提供する為に
<精度保証認証施設認定のお知らせ>
当院検査科は、平成 23 年度より創設
された社団法人日本臨床衛生検査技師会
2)検査技術の向上
献しています。
されました。これは当院の臨床検査データ
員が検体検査 260 万件、生理機能検査
薬剤耐性菌検出状況、院内感染対策菌
会等の認定資格(細胞検査士、認定輸血
を中心とした週報の発行や感染対策ミー
7 万件の検査を行っています。更に各種学
御チームが活躍し、チーム医療推進に貢
又チームの活動拠点を細菌部門に置き、
分離状況、感染対策防止ミニレクチャー、
検査技師、超音波検査士、認定血液検査
ティングを実施しています。
向上に努めています。
体となり感染管理を実践しています。
技師等)を積極的に取得し、検査技術の
また、近隣の医療機関と連携し地域一
3)医療安全の取り組み(安全な輸血)
②糖尿病療養指導
を掲げており、2013 年に於ける輸血パッ
として、検査科からは糖尿病療養指導士
当院は基本政策として救急体制の充実
糖尿病療養指導のコメディカルスタッフ
ク使用 5,752 パックの内、16% が救 急
を含む 5 名が参画しています。
対応する為、常に赤血球製剤(O型:10
レンス、年間 120 名の入院患者さんに対
の臨床検査精度保証認証施設として認定
ーの信頼性が極めて高いことを意味してお
ります。(全国で約 368 施設が認定され
ています)。
精度保証を行うために、測定項目全て
を標準物質を用いて管理し、毎日モニター
をする事。さらに機器のメンテナンスにつ
いても毎日行なっています。今後も正確で
信頼できる臨床検査データーの提供に努
めていきます。
活動として、毎週月曜日の合同カンファ
する検査データーの説明、年間 60 名の
スタッフ
第二重症治療部長
救急部長
検査科部長
第三内科部長
第二検査科部長
病理科部長
●専門分野
救急一般
外傷外科
●専門医・認定医
日本外科学会専門医
日本救急医学会専門医
日本外傷学会専門医
●専門分野
血液
●専門医・認定医
日本血液学会専門医
●専門分野
病理学・細胞診
●専門医・認定医
日本病理学会専門医
日本臨床細胞学会指導医
髙松 純平
数や亜鉛などを測定し、経時変化やデー
充分に発揮する為に、検査報告時間を 30
■■
■■
重症治療部長
脳神経外科部長
第二リハビリテーション科部長
脳卒中センター長
アルブミン、予後予測因子となるリンパ球
■ 消化器外科 27
す。感染予防の中心的役割として感染制
部に於いて使用されています。超緊急時に
■■
■■
検査科では患者さんの栄養状態を評価
平成 25 年1月~ 12 月に当院採血室で
に増設し、1 日平均採血待ち時間(平成
広範囲熱傷患者の ICU での積極的なリハビリ
テーション
チーム構成は医師、看護師、薬剤師、
採血された外来患者さんの人数は 6,700
平 成 25 年 10 月より採 血 支 援システム
脳外科
③NST(Nutrition Support Team)
ています。
臨床検査技師の国家資格を有する、職
外科(消化器)
を工夫しながら説明を行なっています。
1)患者サービスの精神
の更新に伴い採血ブースを 4 台から 7 台
救急科
く付き合って重症化を防ぐ為に、テーマー
さんの栄養管理をとおして、治療に貢献し
います。
に対する多くのご意見を頂いていましたが
敗血症性ショックから急性腎傷害を来した症
例に対する持続血液濾過透析療法
く、患者さんの立場に立ち、糖尿病とうま
臨床検査技師、事務から成り、入院患者
人 / 月でした。昨年までは採血待ち時間
■外科(消化器)18.3% ■産婦人科 0.4%
■消化器内科 2.9%
●診療科別製剤使用状況
2013 年 5,752 パック
り組みを方針に掲げ組織改革につなげて
分で行う事を目指しています。
■救急科 37.7%
築し、重症患者に対する安全な輸血療法
糖尿病教室、年間 50 名の糖尿病スクール
(オープン方式)に難しい医療用語ではな
橋本 光司
中塚 伸一
技師長
佐藤 泰彦
各診療科・各部のご紹介
65
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
検 査 科
■■
■■
診療実績(成績)
●血液(単位:千)
病 理 診 断 科
臨床へのフィードバックを目指した迅速な診断
■■
■■
診療方針、特色
<病理科の現況>
フ体制を敷いています。組織診断の件数
は年間 7,500 以上であり、他の病院と比
決定のためのナビゲーターとしての役割を
また、病理診断科医師は積極的に院内
から遺伝子検査を行うことも多くなってき
カンファレンス(キャンサーボード)に参
の品質の管理にも気を配っています。
を行い、臨床医や検査技師に対するフィー
ましたので、適切な検査を行えるよう検体
加し、臨床診断と最終病理診断との対比
細胞診断については、4 名の学会認定
ドバックを行っています。病理側の情報を
しています。
いて判定を行っています。細胞検査士間で
な医療の実現と後進の育成に役立つもの
診断以外に免疫染色による検討も行ってお
ェックを行い、もれのない確実な診断をめ
乳癌、胃癌に対して用いる HER2、大腸
術中迅速診断についても、外科、産婦
できるだけ迅速かつミスのない報告を目指
細胞検査士が年間約 8,000 件の検体につ
臨床側に丁寧に提供することが、より良質
のダブルチェックや細胞診指導医によるチ
と考えています。
り、客観的な組織診断を心がけています。
ざしています。
会・論文発表の支援、院内がん登録、治
癌に対して用いる EGFR のほか、100 種
人科、脳外科などを中心に年間 400 件以
ルーチンでは通常の HE 染色による組織
て、過去 5 年に検査に共された検体から
果たしています。
規模の病院の中では比較的充実したスタッ
当院の特徴ですが、スタッフ一同協力して、
救急患者の増加に伴う検査件数変化につ
断に活用しています。また、昨今は悪性腫
瘍の治療方針を決定するため、病理検体
較して手術検体の占める割合が多いのが
地域医療機関からの紹介患者の増加や
上について診断を行っており、術中の方針
からのリクエストにも応えて免疫染色を診
の専任技師が常勤しており、同レベルの
●生化免疫(単位:千)
類以上の免疫染色用抗体を備え、臨床医
当院病理診断科では 3 名の医師と 6 名
見ると、血球検査は 2009 年に 27 万件
組織診断に要した実日数(土日祝日を含まず)
から 2013 年の 37 万件に増加、生化学
験参加への協力を行っています。
診断完了率の推移
2014.1.1-3.31 受付
免疫は 2009 年の 170 万件から 250 万
その他、各臨床科の先生方に対する学
2014.1.1-3.31 受付
件と増加していた。
当院は救急部、ICU、CCU、P - C
CUと重症患者を扱う部門があり、生化
学、血液検査検体等が検査科に 24 時間
届けられ、30 分以内に検査結果の報告を
n=1702
平均値 3.4 日
中間値 3 日
行うために、機器の整備を進めていました
診断完了率(%)
将来計画
診断件数(件)
■■
■■
が、機器整備から 5 年の歳月を経て、診
療支援のご要望に十分に応えきれない事
も多く発生していました。
日数(日)
次年度には、検査支援システム、細菌
検査支援システム、輸血検査システム、の
更新と生化学分析器、免疫化学分析器、
血液検査分析器、等検査機器の更新も合
わせて行い、臨床検査の精神である「大
量検体」を「早く」そして「正確に」報
告する事を掲げて整備計画を準備していま
す。
■■
■■
診療実績(成績)
迅速標本件数
永久標本件数
細胞診件数
剖検数
CPC の開催回数
■■
■■
460 件
7,753 件
8,266 件
16 件
11 回
スタッフ
病理科部長
第二検査科部長
中塚 伸一
●専門分野
病理学・細胞診
●専門医・認定医
日本病理学会専門医
日本臨床細胞学会
指導医
66
各診療科・各部のご紹介
組織採取日からの実日数(日)
第二病理科部長
永野 輝明
●専門分野
病理学・細胞診
●専門医・認定医
日本病理学会専門医
日本臨床細胞学会指導医
医員
後藤 孝吉
臨床検査技師(病理担当)
主任 奥 和子
石丸
杉生
山根
吉野
志賀
寿男
憲二
三千秋
龍一
千代美
各診療科・各部のご紹介
67
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
健 康 診 断 部
環 境 医 学 研 究 セ ン タ ー ( シ ッ ク ハ ウ ス 診 療 科 )
高度な検査技術と診断能力、健診と治療の緊密な連携
■■
■■
診療方針、特色
住居環境に由来する健康障害を総称して
シックハウス症候群と呼ばれています。
■■
■■
2 次健診、精密検査から治療、さらには
当院の健康診断センター(以下、健診
センター)では、人間ドックをはじめ、一
リハビリに至るまで、一貫した医療体制で
断と幅の広い健診活動を行っています。人
また、多種類のオプション検査から適宜検
責任ある対処が可能であることなどです。
般健康診断、地域健康診断、特殊健康診
間ドッグでは、半日の基本的なコースや脳
ドッグを中心としたコースに多数のオプシ
査を追加し、より詳しい健診を受けること
ができます。
ョンを設け多様なニーズに対応しています。
自分では気づかない脳の病変を早期発
と連携して保健指導を実施し働く方々の健
女性特有の疾患である乳がんや婦人科
疾患(子宮がんなど)の早期発見を目的
にした検診です。最近、乳がん罹患率は
増加傾向にあり、65 歳未満の比較的若い
世代でのがん死亡の第 1 位になっていま
す。
脳ドック
さらに、当院治療就労両立支援センター
女性検診
一般健康診断
対象外の方
近年、住居による揮発性化学物質の健
1. いわゆる
「化学物質過敏症」
と診断され
育施設などでも、同様の健康障害が認め
2. 電磁波障害の方、いわゆる
「電磁波過
をシックビルディング症候群、学校におけ
3. 大気汚染やタバコの煙による健康障害
シックハウス症候群を診断・治療する医
4. 化学物質の大量曝露による急性中毒の
康障害が注目されていますが、職場や教
られることがあります。職場におけるもの
るものをシックスクール症候群と称します。
療施設は全国でも限られます。当院ではシ
た方
敏症」
の方
の方
方、および慢性中毒の方
ックハウス症候群を中心に揮発性化学物
5. 化学物質以外のアレルギーでお困りの
環境医学研究センターを設置し、シックハ
6.18 歳未満の方
ける揮発性化学物質の健康障害を疑われ
施設がないためお受けできない場合がござ
方
康の維持・増進を支援しています。
見し予防することを主な目的としています。
人間ドック
無症状の小出血や小梗塞の発見、脳腫瘍
く行っています。
ウス診療科で住居・職場・教育施設にお
血管奇形の有無、脳や頚部の血管の狭窄
りです。
る方に対して、健康障害の診断・環境改
います。
これらの健康障害に対する診断・治療法
検査内容
生ずる職業性疾病に関し、労働安全衛生
えています。
検査、呼吸機能検査、気道過敏性検査、
この健診は FDG という放射性物質を注
に健診を実施しています。又、アスベスト
受診対象の方
調べることなどにより、苦痛なく全身の癌
に対しての健診を行っています。平成 24
となります。
MR 検査、頚部血管超音波検査などより、
日本における死亡原因は、1 位:がん、
2 位:心臓病、3 位:脳卒中ですが、こ
れらの疾患や生活習慣病関連危険因子の
早期発見・予防を主な目的として人間ドッ
や血管腫の早期発見、未破裂脳動脈瘤や
や閉塞の有無、頚動脈の動脈硬化の程度、
脳萎縮傾向、痴呆傾向の早期発見を行い
ク(特定健診に対応)を実施しています。
ます。
術を持つこと、優れた診断能力を有するス
PET-CT ドック
と、健診結果を基に当院治療就労両立支
射した後に撮像を行い、体内の糖代謝を
当センターの特徴は、精度の高い検査技
タッフが対応し適切な医学的指導をするこ
援センターと連携して保健指導を行い健康
維持・増進を支援していること、さらに労
などの疾患を早期発見するために行いま
災病院各診療科と緊密に連携し、高度な
■■
■■
す。
人間ドック
1,084
健診、海外派遣に関連した健診など幅広
平成 24 年の健診実績は下記表のとお
特殊健康診断
有害外因の慢性的な微量暴露によって
法、じん肺法、行政指導に従って勤労者
疾患センターと連携し企業及び個人の方
年の健診実績は下記表のとおりです。
■■
■■
臨床研究のテーマ
健診の意義(健診受診後のデータの推
人間 + 脳ドック
282
脳ドック
66
PET-CT ドック
41
計
1,473
乳がん
391
心臓
58
子宮がん
346
動脈硬化
47
骨密度
149
大腸がん
22
ストレス
34
ピロリ菌
47
定期
1,514
成人病
90
受験
19
海外派遣
10
電離放射線
377
有機溶剤
149
石綿
1,501
特定化学物質
330
移と生活習慣病発症予防との関係)を検
証する。
オプション検査
前立腺がん
211
肺がん
97
甲状腺
78
腫瘍マーカー
538
■■
■■
善指導などを中心に診療しています。また、
の確立のための研究も行っていきたいと考
目標
状態の悪い方の診療についても、入院
■■
■■
臨床研究のテーマ
シックハウス症候群の実態の変化の解
明、特発性環境不耐症(所謂「化学物質
過敏症」)の背景の解明と診療の実際の普
及
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
西宮労災指定医協議会での講演(7 月
25 日、「職場における化学物質による健
康障害-シックハウス外来も含めて-」)
■■
■■
将来計画
特発性環境不耐症(いわゆる「化学物
質過敏症」)の事実の普及
心理テスト、瞳孔反射検査、眼球運動
環境測定検査など
次の1と2の両方を満たす方が受診対象
1. 新築の家に引っ越した、家をリフォーム
康障害をきたした方
2. 咽 頭 痛、 鼻 粘 膜の刺 激、 咳、 頭 痛、
倦怠感、微熱、めまい、不眠、うつ、
興奮、集中力の低下、嘔気、下痢、便
秘、皮膚のかゆみ、眩しさ、眼の粘膜
■■
■■
診療実績(成績)
症例数:総計、42 名
内訳:シックハウス症候群疑い 9 人、特
発性環境不耐症(所謂「化学物質過敏症」)
疑い 14 人、精神疾患疑い 6 人、気管支
喘息疑い 2 人、その他 11 人。そのうち
再 来 2 名( 今 年 度 初 診 1 名、2012 年
度初診 1 名)。
の刺激の症状を5つ以上お持ちの方
疾病の早期発見及び生活習慣の改善等
による受診者の健康の保持増進と受診者
一般健康診断
雇入時
256
質による健康障害を診療・研究するため、
した、新しいオフィスに移ったなどで健
診療実績(成績)
人間ドック
雇入時健診、定期健診、受験のための
診療方針、特色
の満足度の向上を目標としています。
特殊健康診断
粉じん
191
■■
■■
その他
48
スタッフ
■■
■■
健診部長
外山 隆
●専門分野 肝臓病・消化器疾患
●専門医・認定医
日本内科学会認定内科医
日本肝臓学会専門医
日本消化器病学会専門医
68
振動障害
43
各診療科・各部のご紹介
健診部副部長
循環器内科副部長
藤田 雅史
●専門分野
循環器(心不全画像診断部門)
●専門医・認定医
日本循環器学会専門医
スタッフ
環境医学研究センター長
シックハウス診療科部長
第二健診部長
平田 衛
●専門分野
産業医学
●専門医・認定医
日本医師会認定産業医
前 産業衛生学会指導医
労働衛生コンサルタント(保健衛生)
各診療科・各部のご紹介
69
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
中 央 手 術 部
医 療 情 報 部
手術室の効率的運用により高度化する手術に対応していきます。
■■
■■
診療方針、特色
■■
■■
当院では 2011 年に手術室 4 室を増設
し、手術室総数 13 室体制を確立しました。
高難易度の低侵襲手術等に力を入れた結
がりました。
百万
2,000
1,900
また、今秋には「手術支援ロボット “ ダヴ
ィンチ(da Vinci Surgical System)”」の
1,877
導入を予定しております。ダヴィンチとは下
1,800
記写真(©[2014] Intuitive Surgical, Inc)
1,700
のサージョンコンソール(操作部)
、ペイシェ
1,610
ントカート
(実行部)
、
ビジョンカート
(モニター)
の3つの構成からなる内視鏡下手術用の医
療用ロボットで、より精度の高い、低侵襲な
手術を行うことが可能となります。
今後も患者様の手術待ち日数の短縮化
と、これまで以上の緊急手術への対応実
現に向け、より効率的で柔軟性の高い手術
室の運用を行い、地域の中核的医療機関
1,500
として高度で専門的な医療の提供に努めま
H23 年度
H24 年度
す。
H25 年度
■■
■■
診療実績(成績)
手術室内手術総件数
救急手術件数
手術手技料収入 8,089 件
939 件
1,975,490 千円
●各診療科別手術件数
サージョンコンソール
ペイシェントカート
ビジョンカート
整形外科
外科
眼科
形成外科
婦人科
耳鼻咽喉科
泌尿器科
歯科口腔外科
心臓血管外科
脳神経外科
皮膚科
産科
救急科
循環器内科
1,970 件
1,153 件
1,083 件
984 件
637 件
511 件
490 件
396 件
312 件
291 件
109 件
88 件
62 件
3件
大園 健二
●専門分野 股関節外科
●専門医・認定医
日本整形外科学会専門医
70
各診療科・各部のご紹介
ご家族のみならず、社会に向かって発信す
ります。
報システム関連業務を行う部署です。 当
医療情報システム開発・保守の管理
その後当院のような大規模急性期医療機
がります。患者さんへのサービス向上を核
関では必須のものと考えられ、現在では全
情報システム開発は業務改革にもつな
に、プライバシーやセキュリティー、記録
国で 2000 を超える病院が同様の部署を
や契約、医療保険などを鑑み、多種多様
当院では、周囲に先駆けて平成 15 年
見を踏まえながら、現システムを改善しつ
公的病院である当院は、病気やケガを
の発生原因やその予防について、ご本人や
ることが求められています。診療情報や職
業歴データベース、地域での病気の発生
状況など、疫学データの活用により、労
災疾病・作業関連疾患やがんを含め、原
因や職業と病気の関連性を見出し、地域
での病気やケガの予防に結び付けていきた
いと思います。これらの結果の情報提供・
公開にも、各部署と協力して取り組んでい
有しています。
な医療従事者、事務担当者、技術者の意
より医療情報部を立ち上げ、活動を開始し
つ、次期システムを探求しております。
子カルテの導入と、それに伴う情報セキュ
医療情報の分析と活用、情報公開
の確保も担保しつつ、次のような業務を行
積するだけでなく分析することによって戦
した経営陣の合理的な意思決定は、医療
まず臨床面における医療情報の活用とし
のための定量的な資料作成に活用されま
てきました。オーダーリングシステムや電
リティーの確立、患者さんのプライバシー
日々得られる診療情報は、それらを蓄
っております。
略的に活用可能となります。
診療録記録の管理、長期保管
ては、「がん登録」と「臨床指標」が挙げ
カルテをはじめとする診療諸記録は、法
律に定められた安全確実な管理を行うとと
られます。
当院では、がん診療連携拠点病院に指
もに、患者さんの継続的な診察や教育・
定される以前から、「院内がん登録」を実
きる環境作りが必要不可欠です。当院で
予後調査を行い、生存率等治療成績の評
により、必要な診療情報の参照や検査・
質の評価に必要とされる「臨床指標」の
築・改善してまいりました。また電子化に
18 年夏の DPC (Diagnosis Procedure
臨床研究のために、迅速・容易に利用で
施しております。現在、同意を頂きつつ
は平成 22 年 5 月の電子カルテ導入など
価を行っております。また現在、臨床の
治療オーダーを容易にすべくシステムを構
作成に取り掛かっております。また平成
伴い、ペーパーレス・フィルムレス化・業
Combination:診断群分類 ) による包括
ド認証システムや輸血・輸液時認証などと
がん登録との連携などにより、全国での医
ります。さらに以前より行っていたクリティ
の協力の上でこれまで以上に透明性の高
務効率アップ、入院患者さんのリストバン
の連動による安全性の確保なども行ってお
■■
■■
副院長
整形外科部長
スポーツ整形外科部長
リハビリテーション科部長
中央手術部長
医療連携総合センター長
理と診療情報へのアクセスも容易にしてお
化・情報化、事務の効率化、臨床指標の
元化も行っております。診療情報は診療情
スタッフ
された方を治療するだけではなく、それら
ロフィルム化、CD 化を進め、診療録の管
カルパスを電子化し、電子カルテへの一
■■
■■
同時に平成 3 年以前の診療録のマイク
はないため、皆様になじみが薄いと思われ
初は大学病院から設置され始めましたが、
1,975
次に疫学研究への活用が挙げられます。
はじめに
整備・充実・公開、疫学研究といった情
●手術手技料収入額の推移
報管理士により随時チェックを行っており
ます。
ますが、診療録の管理、臨床業務の電子
果、下図のとおり手術手技料の増加に繋
1,400
方針、特色
医療情報部は、直接受診される部署で
これにより、最新の手術室設備を活用し、
1,600
情報化時代における診療の最適化と
情報公開・疫学データの活用を目指して
きます。
さらに病院経営への活用も可能となりま
す。
新たな診療技術の発展、患者さんの疾
病構造や医療行政の方向性の変化に対応
機関としての存続に必要不可欠であり、そ
す。
スタッフ
医師 2 名(含む顧問)、診療情報管理
士 6 名、医療業務補助 7 名、計 15 名の
体制です。
支払制度への参加、地域がん登録や全国
療情報との比較・評価を行い、各部署と
い医療を目指し、その結果の公開に向け
努めております。
スタッフ
医療情報部長
第二消化器内科部長
伊藤 善基
●専門分野
消化器・肝臓
●専門医・認定医
日本消化器病学会専門医
日本肝臓学会指導医
日本消化器内視鏡学会認定医
顧 問
清谷 哲朗
●専門分野
医療情報学
●専門医・認定医
ISO/TC215 エキスパート
日本医療情報学会評議員
国立保健医療科学院非常勤講師
各診療科・各部のご紹介
71
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
NOW2014
薬 剤 部
各診療科・各部のご紹介
薬 剤 部
医療の安全確保に専門性を活かす
■■
■■
地域への貢献、地域医療連携
学生実習の受入
薬学生長期実務実習受入 4 期 31 名
■■
■■
診療方針、特色
安心で安全な医療、良質な医療を提供
するために、薬剤師としての専門性を発揮
することが求められています。
特にがん化学療法においては、薬剤師
もに患者様に有効で安全な薬物療法が行
認定・専門薬剤師
えるよう心掛けています。
●日本薬剤師研修センター認定実務実習
務局に専 任の薬 剤 師 2 名を配 置し、当
●日本病院薬剤師会感染制御専門薬剤師
また、 臨 床 試 験 ( 治 験 ) では 治 験 事
院薬剤師及び 3 社の治験施設支援機関
の専門的知識を活かし、レジメンのチェッ
(SMO)の治験コーディネーター(CRC)
剤の無菌調製まで全てダブルチェックを行
25 年度は 23 件の治験が継続中で、質の
能かどうか薬剤師も臨床検査値のチェック
さらに薬学生の病院実務実習では、平
指導薬剤師 8 名
1名
●日本医療薬学会認定薬剤師 3 名
ク(処方監査)、薬剤の取り揃え、抗がん
により治験実施をサポートしており、平成
い、さらに調製前には抗がん剤が実施可
確保と円滑な治験実施に貢献しています。
●日本医療薬学会がん専門薬剤師 1 名
を行うなど、抗がん剤が安全かつ効果的
成 25 年度は 4 期 31 名の実習生の受入
●日本臨床薬理学会認定治験コーディネ
に実施されるよう努力しています。当院は
を行っており、臨床で役立つ実践的能力
拠点病院に指定され、平成 26 年 8 月か
我々は、常に社会からのニーズを的確に
平成 12 年 3 月より、地域がん診療連携
が身につくよう指導内容を整えています。
らは「がんセンター」が稼働しています。
捉え、
「医薬品の適正使用」の観点から積
を提供できる体制の整備や、がん認定・
となることを目指しています。
また、調剤薬局との薬薬連携の会を通し
薬剤部の理念
より質の高い治療が行えるよう努力してい
基づき、専門知識と倫理観をもって安全
このような状況に対応すべく、最新の情報
専門薬剤師の育成にも力を入れています。
てがん治療について情報共有を行うことで
極的に医療に貢献し、信頼される薬剤師
関西ろうさい病院の理念と基本方針に
ます。その他の分野においても、感染対策、
で効果的な薬物療法の提供に努めます。
尿病などの医療チームに積極的に参画して
基本方針
栄養サポート、褥瘡対策、緩和ケア、糖
おり、薬剤師の専門性を発揮して活動して
1. 医薬品の安全管理と適正使用に努めま
また、薬剤部では、現在、薬剤師 24 名、
2. 医療チームの一員として薬物療法に貢
時間体制で業務を行っており、最新の注
3. 質の高い適切かつ最新の薬剤情報を提
水薬監査システムなどの調剤支援システム
4. 知識と技量を持った温かい薬剤師を育
各病棟フロアには、クリーンベンチを設
5. 地域医療機関と連携し地域の医療に貢
病棟に薬剤師 1 名を専任で配置していま
6. 病院の運営に一丸となって貢献します。
います。
薬剤助手 4 名、治験事務局員 2 名で 24
射薬自動払出システムに更新し、散薬・
を導入し、リスク回避に努めています。
置したサテライトファーマシーがあり、各
す。
献します。
●日本静脈経腸栄養学会認定NST専門
療法士 1 名
●緩和薬物療法認定薬剤師 1 名
ーター 1 名
●日本糖尿病療養指導士 1 名
●日本薬剤師研修センター漢方薬・生薬
認定薬剤師 1 名
■■
■■
平成 25 年度業務実績
院内処方箋枚数
注射箋枚数
薬剤管理指導件数(請求件数)
112,445 枚
234,049 枚
20,850 件
(19,703 件)
内訳 薬剤管理指導料2(請求件数)
(9,334 件)
薬剤管理指導料3(請求件数) (10,368 件)
抗がん剤ミキシング件数
5,994 件
TPN ミキシング件数
405 件
TDM 解析件数 499 件
院内製剤件数 485 件
(新規+継続)
23 件(9+14)
治験継続プロトコール数
製造販売後調査受入件数
19 件
薬学生早期体験学習受入 26 名
薬 - 薬連携 Conference
第 1 回「 薬 - 薬 」 連 携 Conference 平成 25 年 7 月 26 日 抗がん剤の副作用対策について/関西労
災病院 主任薬剤師 下川福子
乳がん治療について~疾患と薬物療法~
/関西労災病院 外科 沖代 格次
第 2 回「薬 - 薬」連携 Conference 平成 25 年 9 月 26 日
うつ状態の治療 Q & A/関西労災病院 心療内科・精神科部長 梅田 幹人
第 3 回「薬 - 薬」連携 Conference 平成 26 年 4 月 23 日
大腸がん治療の副作用対策について/関
西労災病院 薬剤師 澤田 奈津子
大腸がん治療について~疾患と薬物療法
~/関西労災病院 消化器外科副部長 向坂 英樹
がん患者サロン
平成 25 年 5 月 9 日
「がんの薬物療法について」
講師:主任薬剤師 下川 福子
供します。
成します。
献します。
す。病棟薬剤師は、入院中の全ての患者
様のお薬に関わり、薬の効果や安全性を
評価し、医師、看護師等病棟スタッフとと
■■
■■
スタッフ
薬剤部長
池上 英文
72
各診療科・各部のご紹介
薬剤副部長
谷口 一成
各診療科・各部のご紹介
73
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
脳 卒 中 セ ン タ ー
が ん セ ン タ ー
脳卒中センター開設を迎えて
■■
■■
脳卒中センター開設を迎えて
診療方針、特色
■■
■■
関西労災病院の位置する阪神医療圏は
わが国の死亡原因は「がん」がトップであ
南北あわせて 170 万人の人口を有する密
集地域です。なかでも尼崎市は 65 歳以
その中でも尼崎市は、がん死亡率が特に高
設備も充実させ、“ 地域がん診療連携拠点
めの取り組み、先進治療である臨床試験な
制定され、がんの予防や早期診断とともに、
ます。 高度かつ患者様にやさしいがん治療、
が受けられるようにと、
「がん医療の均てん化」
さい病院 がんセンター」にご期待ください。
その家族まで様々な負担がのしかかり、日
全国どこでも、がんに対する標準的な治療
損失の極めて大きな疾患です。そして、今
を目標として、各都道府県に都道府県がん
期から維持期、日常生活までシームレスに
て、この都道府県がん診療連携拠点病院を
後一層必要とされる脳卒中治療に超急性
診療連携拠点病院が設置されました。そし
行うためには、地域全体での役割分担を
中心に、二次医療圏ごとに “ 地域がん診療
もってフレキシブルに治療を提供する必要
第 3 アンギオ室
があります。
当 院 で は 最 新 の 脳 血 管 撮 影 機、3
Tesla MRI、320 列 CT-scan、RI-
■■
■■
診療実績(成績)
平成21年
平成22年
平成23年
平成24年
平成25年
SPECT、最新の手術室 とハード面での整
備を行いました。そして、脳神経内科医師
の赴任も実現し、いよいよソフト面での発
展をはかるべく脳卒中センターの設立を行
脳梗塞
146
136
136
177
181
くも膜下出血
40
43
38
33
48
合計
281
266
280
322
331
いました。また、ICU を 10 床に拡充して
脳卒中専用急性期病床を確保し、超急性
期脳血管障害に対して医師、専門看護師、
理学療法士、管理栄養士や MSW などが
参加する脳卒中急性期集学的治療を進め
たいと考えています。
そして、当院は脳神経外科専門医、脳
卒中専門医、脳血管内治療専門医養成の
訓練施設認定も受けており、次代を担う
脳卒中の専門医を地域の先生方とともに
200
180
140
100
40
■脳梗塞
20
■脳出血
0
さらに、脳血管障害に対するセカンドオ
クなどで見つかる無症候性病変、慢性期
内科的治療などに対する専門的知識を提
供することが可能となりました。今後もさ
らに高いレベルで持続可能な地域医療の
一翼を担えれば幸いと考えます。
■■
■■
■■
■■
平成21 年
平成22 年
平成23 年
平成24 年
地域への貢献、地域医療連携
脳卒中ホットコール(PHS)を開設し、
地域医療機関および救急隊員と脳外科医
がリアルタイムに連携できるようになりまし
平成25 年
■■
■■
能拡充のため、
手術室の増築(2011年 5 月)
、
昭和 32 年から阪神地域における脳外
科診療を開始し、今後も継続して専門的
治療を提供することを考えています。
た。と治療選択
針を決定し、関連のある診療科と密に連携し
瀧 琢有
●専門分野
脳神経外科
●専門医・認定医
日本脳神経外科
学会専門医
日本脳卒中学会
専門医
がん治療認定医
第二脳神経外科部長
脳神経外科副部長
●専門分野
脳卒中の内科的
診療
脳循環代謝学
●専門医・認定医
日本脳卒中学会
専門医
●専門分野
脳腫瘍
●専門医・認定医
日本脳神経外科
学会専門医
●専門分野
脳神経外科
●専門医・認定医
日本脳神経外科
学会専門医
日本脳血管内治
療学会指導医
日本脳卒中学会
専門医
森脇 博
森 鑑二
豊田 真吾
療法、化学療法の各専門医を中心に治療方
た集学的治療を実践します。
【放射線治療部門】
各診療科との連携、キャンサーボードの
開催などを通じて、安全で質の高い放射線
ケア中の患者様に対してチームとして緩和ケ
アを提供します。緩和ケア外来や緩和ケアラ
ウンドにより、できる限り早期からの緩和ケ
アを実践します。
【情報管理・連携・教育部門】
院内のがん治療の状況把握や予後調査な
ど、がん登録に関わる業務を行います。また、
地域連携パスの整備・普及、地域の先生方
企画・実行します。がん診療に関わる人材の
の先生を交えた検討会として 2013 年 1月よ
り「阪神がんカンファレンス」を定期的に行っ
ています。
【患者サービス部門】
がん相談の充実や患者サロンの開催を通
じて、がん患者様やご家族のがんに対する
悩みを軽減できる体制を整えます。また、市
民公開講座を企画・開催し、市民の方々へ
最新のがん情報の提供に努めます。
治療が提供できる環境を整備します。今回、 【勤労者がん治療支援(働く世代への職場復
導入される放射線治療装置は、副作用をで
帰支援)部門】
期待できる放射線治療を可能とします。放射
場復帰の現状を把握し、勤労者のがん治療
きるだけ軽減しながら、より高い治療効果が
「がんセンター」内に新しく設置するカン
線治療部門では、新しい治療棟の整備とよ
化学療法の各専門医に加え、コメディカルも
脳神経内科部長
線画像診断・内視鏡診断の情報を基にキャ
そして働く世代のがん治療支援などを支えて
■■
■■
脳神経外科部長
重症治療部長
脳卒中センター長
第二リハビリテーション
科部長
診療連携拠点病院 ”として機能充実を図り、
これにより手術療法(手術および内視鏡
ファレンス室では、手術療法、放射線療法、
入院患者様のみならず、外来および在宅
育成にも積極的に取り組んでいきます。地域
治療を中心としたがんセンターが稼働してお
いきます。
【緩和ケア部門】
理・運営を行っていきます。また、“ 地域がん
ンサーボードを開催し、手術療法、放射線
和ケア、
地域の医療機関との連携、
がん登録、
ども積極的に行っていきます。
との検討会やがんに関連する勉強会などを
より良いがん治療の提供を目指します。放射
断部門等の枠を越えた診療、がん相談や緩
与計画の審議、安全な化学療法の提供のた
当がんセンターでは、がん診療部門をさら
センター
(2012 年 2 月)
の増設移転を実施し、
統括する部門であり、各診療科や検査・診
スタッフ
各診療科・各部のご紹介
に組織横断的に統括し、がん診療業務の管
高い集学的治療が提供できる体制が整いま
将来計画
併存疾患の専門家がそろっており、様々な診
の公開に努めています。これまでがん治療機
した。「がんセンター」は、がん診療機能を
■くも膜下出血
併存疾患を抱えておられます。当院は、従
てきました。
よる高度ながん治療を組み合わせた、質の
60
当院を受診されるがん患者様の多くは心
疾患や脳血管障害・糖尿病・腎疾患など、
“ 地域がん診療連携拠点病院 ” の指定を受
け、がん医療水準の向上とがん診療実績等
治療)
、抗がん剤治療、そして放射線療法に
80
【特徴】
けて、厚生労働省より阪神南医療圏における
ります。
120
緩和ケア、チーム医療を実践する「関西ろう
療科の協力体制のもとで、がん治療を進め
そして本年 8 月より放射線治療部門の診療、
160
病院 ”として、更なる役割を果たしてまいり
来より各診療科の垣根がなく、また、上記の
外来化学療法室(2011年 11月)と内視鏡
育てて行きたいと考えています。
ピニオン外来も新設いたしました。脳ドッ
連携拠点病院 ” が指定され、
「がん難民」を
また、緩和ケアチーム及びがん相談部門の
なくすための取り組みが行われています。
当院も 2007 年 1月に兵庫県の推薦を受
脳出血
95
87
106
112
102
血液疾患や固形がんの患者様に対する抗
がん剤治療をサポートします。抗がん剤の投
い地域です。2006 年にがん対策基本法が
本の医療介護費の過半数を占める社会的
や地域の先生方との検討会(阪神がんカン
ファレンスなど)
・研修会を開催していきます。
中の好発人口は増加傾向にあります。脳
卒中は一度発症すれば、当人のみならず
参加できる症例検討会(キャンサーボード) 【化学療法部門】
り、今では国民の 2 人に1人が「がん」を患
い、
3 人に1人が「がん」で亡くなる時代です。
上の高齢者人口は 28%前後に達し、脳卒
74
診療方針、特色
り高度な治療環境整備・人材の育成を行い、
質の高いがん治療の提供を目指します。
働きながらのがん治療・がん治療後の職
を支援します。また、がん患者リハビリテー
ションを実施し、早期の職場復帰を目指しま
す。
スタッフ
副院長
がんセンター長
外科部長
上部消化器外科部長
田村 茂行
●専門分野
消化器外科(胃・食道)
●専門医・認定医
日本外科学会指導医
日本消化器外科学会指導医
各診療科・各部のご紹介
75
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
各診療科・各部のご紹介
NOW2014
医 療 連 携 総 合 セ ン タ ー
医 療 連 携 総 合 セ ン タ ー
医 療 連 携 総 合センター
医療連携を推進しトータルサポートする管制塔
■■
■■
方針、特色
当院は平成 21 年 12 月に地域医療支
援病院に指定されています。医療連携を
後方支援
退院調整の流れ
【 業務時間 】
カー 5 名で、退院後、在宅で療養を継続
の支援が早期に必要であるかどうかの判
8時15分から19時 月曜∼金曜(土・日・祝日は業務しておりません)
(FAXは24時間対応ですが、業務時間外にお申込みいただきました場合、予約回答書の送付は翌日あるいは祝休日明けとなります。)
院が長期化している方への転院支援など
含めカンファレンスを行ないます。
【 ご紹介について 】
看護師 3 名とメディカルソーシャルワー
推進するために様々な取り組みを行ってき
される方のサポート、様々な理由により入
連携をさらに強化し、来院から転院・退
を行っています。
トする体制の構築を目指し、院内における
退院支援について
ましたが、地域の医療機関の先生方との
院までの流れを切れ目なくトータルサポー
前方支援部門:地域医療室のご利用について
入院時のスクリーニングシートで、退院
断をして、病棟の看護師や必要時医師も
事務職員 2 名で、地域の先生方を対象
管制塔としての役割を担うことを目的とし
●在宅療養支援
にした各種講演会・症例検討会、地域医
療連携総合センター』をスタートさせまし
必要とする場合、状況をアセスメントし、
ミナーなどの企画・実施、地域連携パス
援、側方支援、相談支援の4つの柱で成
に援助します。
を担当します。
た組織として、平成 23 年4月1日に『医
在宅療養するにあたり、何らかの支援を
た。センター業務は、前方支援、後方支
必要とされる支援が円滑に受けられるよう
り立っており、センター長である副院長大
●転院・施設療養支援
園、医療連携部長(消化器内科部長兼任 在宅療養生活が困難で、患者及び家族
萩原)
、医療連携課長(師長兼任 櫻井) が転院・施設入所を希望した場合、状況
療に従事しているスタッフを対象にしたセ
の普及・届出に関する事務的な支援など
相談支援
医療相談、介護・福祉相談、がん相談、
1 名、第二医療連携課長(医事課長兼任 をアセスメントし、医療機関、介護保険施
設、社会福祉施設の設定、転院、入所に
松尾)をはじめ看護職員、メディカルソー
す。相談内容に応じて、院内の各部署・
のスタッフが業務にあたっています。
が担当医を中心とする医療チームと良好な
前方支援
とができるよう支援しています。
シャルワーカー、事務職員を合わせ 24 名
事務職員6名で、地域の先生からの紹
介に対応して、診察や検査の予約を行うこ
と、地域の先生方へ適切な診療情報を提
供することを主として、従来の地域医療室
の役割を継続しています。
また、地域医療室の活動を効果的に実
行するための組織として関労クラブを平成
ついて援助します。
■■
■■
●地域医療室における予約業務の実績(件)
受診
8,180
検査
1,159
部門や院外の関係機関と連携し、相談者
入院
1,480
計
10,819
内科
形成外科 脳神経外科
748
1,805
645
829
歯科口腔
リハ科
外科
2
1,721
尼崎市
285
スタッフ
●相談件数(件)
相談
1,082
FAX
心療内科
脳神経内科 小児科 乳腺外科 消化器外科 整形外科
精神科
1,946
349
75
88
533
548
3,084
心臓血管
耳鼻咽喉科・
放射線科
皮膚科 泌尿器科 産婦人科
眼科
外科
頭頸部外科
137
369
926
1,390
778
944
52
シック
検査科
救急科
健診科
合計
ハウス
1,354
51
11
13 18,398
西宮市
121
伊丹市
42
宝塚市
44
芦屋市
33
川西市
18
その他 歯科医師会
82
91
合計
716
※地域医療室から
「初回外来受診」
「入院」
「手術」
について翌日FAXでご報告いたします。
医療連携総合センター地域医療室 担当 : 川田 / 久路 / 西本 / 園 / 宮村 / 貴島
TEL 06­6416­1785( 直 通 ) 06­6416­6 009( 直 通 ) 医療連携総合センター医療連携部長
消化器内科部長
萩原 秀紀
各診療科・各部のご紹介
転院支援 在宅支援
440
346
循環器内科
●関労クラブの地域別医師、歯科医師登録数(人)
■■
■■
●支援件数(件)
●地域医療室における科別紹介患者数(人)
強化するために医師会や歯科医師会に所
うというものです。
医療安全に関する相談等に対応していま
平成 25 年度実績
(腎・血・糖・呼) 消化器内科
属する医師の方々に会員になっていただこ
FAX
関係を保ちながら、良質な医療を受けるこ
12 年に開設しました。関労クラブは当院
を利用される医療機関と当院との連携を
76
地域医療機関からの紹介フロー
側方支援
06­6416­1221( 代 表 ) 内線 7080
FAX 06­6416­8016( 直 通 )
各診療科・各部のご紹介
77
各診療科・各部のご紹介
kansai rosai hospital
FAX
06
6416
8016
医 療連携総合センター
後方支援部門
患者さまやご家族の病気の発症に伴う精神的・経済的あるいは社会的問題についての不安や悩みを和らげ、患者さまの社会復帰・安心
した療養生活が送れるよう、地域の保険・医療・福祉サービス機関と連携しながら支援していきます。
退院の支援が必要な場合、退院調整看護師3名、
メディカルソーシャルワーカー(MSW)5名が、
お手伝いします。
退院調整の流れ
入院時のスクリーニングシートで、退院の支援が早期に必要であるかどうかの判断をして、病棟の看護師とカンファレンスを行ないます。
TEL(
.
.
.
.
.
)
.
.
.
78
各診療科・各部のご紹介
各診療科・各部のご紹介
79
各診療科・各部のご紹介
FAX
06
6416
TEL(
SPECT
8016
)
1
MIBG
2
3
4
5 FAX
6 E mail
CT
CT
7
MRI
8
dl
eGFR
FAX
FAX
80
各診療科・各部のご紹介
FAX06 6416 8016
各診療科・各部のご紹介
81
kansai rosai hospital
NOW2014
TEL
FAX
勤労者医療総合センター、
看護学校紹介
CT
MRI
PT
OT
ST
PTCD
24h
MRSA
FAX
82
各診療科・各部のご紹介
FAX06 6416 8016
勤労者医療総合センター、看護学校紹介
2014 年度 病院運営状況
83
Fly UP