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重質油の能力 - JOGMEC 石油・天然ガス資源情報

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重質油の能力 - JOGMEC 石油・天然ガス資源情報
作成日: 2013/5/2
調査部: 伊原 賢
公開可
重質油の能力
(JOGMEC 調査部・技術部、石油鉱業連盟)
従来、生産される原油は、需要が大きく、利益への期待も大きい軽・中質油の開発が進められてきた
が、昨今の需要増大と油価の高値安定を追い風に、重質油やオイルサンド(ビチュメン)といった非在来
型の原油にも注目が集まっている。
本資料では、重質油の定義から入り、開発技術や開発状況を概説し、今後の原油生産における重質
油の位置づけを整理したい。
1. 重質油とは?
粘度(Viscosity)が高く、比重が大きい(API gravity が小さい)ため、自噴やポンピングといった従来
の方法では地下から汲み上げられない原油を重質油と呼ぶ(図 1)。
軽・中質油と重質油を区別する2つの重要な特性は、
軽・中質油と重質油を区別する2つの重要な特性は、
粘度と密度(またはAPI比重)で、特に粘度は重要。
粘度と密度(またはAPI比重)で、特に粘度は重要。
Source: ENCANA
Source: Schlumberger
cP (centipoise) = 0.001 Pa・s = 0.0001 kgf・s/m2
出所:Schlumberger 資料に加筆
図 1 重質油とは?
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Global Disclaimer(免責事項)
本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含ま
れるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの
投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責
任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
少し古いが、米国地質調査所/US Geological Survey の資料(2007 年、Heavy Oil and Natural
Bitumen Resources in Geological Basins of the World)によれば、在来型石油資源(比重>22 OAPI、粘
度<100cP)が 47%、重質油(10 OAPI<比重<22 OAPI、粘度>100cP)と超重質油(比重<10 OAPI)が
21%、タールサンド/オイルサンド・アスファルト/ビチュメン(粘度>10,000cP)が残りの 32%とされる。
同資料に基づく、地下に眠る「原始埋蔵量」を地域別、国別に表 1 と表 2 に示す。
表 1 重質油、超重質油・ビチュメンの地域別原始埋蔵量
出所:USGS 資料(2007、2003)
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本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含
まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何ら
かの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については
一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
表 2 重質油、超重質油・ビチュメンの国別原始埋蔵量
出所:USGS 資料(2007)
表 1 の「石鉱連 2010」や「石鉱連 2005」は、使用したデータの時期(2010 年末、2005 年末)に合わせ
た石油鉱業連盟の資源評価スタディの呼称である。
「石鉱連 2010」の数字は US Geological Survey の 2007 年資料に基づき、表 2 は、それを国別に置き
換えている。両者の数字がきっちり合わないのは、表 2 は下位で足切りしているからだ。重質油と超重
質油・ビチュメンの原始埋蔵量は、各々3 兆 3,960 億バレル、5 兆 5,050 億バレルである。世界的に名
高い石油開発データベース会社 IHS が公表した在来型原油の原始埋蔵量 8 兆 6,156 億バレルと比較
しても、非在来型原油が莫大なポテンシャルを秘めていることが分かる。
重質油の原始埋蔵量は、「石鉱連 2005」では中南米が突出し全体の約 65%を占めていた。「石鉱連
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まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何ら
かの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については
一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
2010」でも中南米が約44%と最大であることに変わりはないが、量的には約1 兆 5,000 億バレルとほぼ
横ばいである。一方、中東の原始埋蔵量は約 6,800 億バレルも増加し、全体の 29%にも達している。
超重質油・ビチュメンは、「石鉱連 2005」では FSU、中南米、北米にほぼ均等に分布し、かつこれら 3
地域で全体の 99.5%と他を圧倒していた。「石鉱連 2010」では中南米、北米がほぼ 1 兆バレルの積み
増しがあり、ともに全体の 40%以上のシェアがあるのに対し、FSU が半減しているのが特徴的である。
国別ではベネズエラとカナダが各々中南米と北米のほとんどを占めており、改めてオリノコタールとオ
イルサンドの原始埋蔵量の膨大さが伺える。FSU ではカザフスタンとロシアで 99%にも達する。
図 2 に示すように、重質油(含むオイルサンド、ビチュメン)の採算コストは、在来型の 10~20 ドル/
バレルよりも生産・処理に手間がかかる分、30~40 ドル/バレルと高いレンジにあるとされる。
出所:IEA、SPE 資料より作成
図 2 可採埋蔵量と採算コスト
2. 重質油開発技術のトレンド
前節で述べたように、重質油は、一般に油層本体の排油エネルギーだけでは原始埋蔵量のほとん
どを回収できない原油であり、その比重が 15.6 OC の状態において 0.92 より大きいもの(<22 OAPI)を
指す。重質油の開発技術トレンドについては、2005 年度以降、独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱
物資源機構(JOGMEC)では、調査(回収率改善技術、事業機会、油層評価技術)、ワークショップ、セ
ミナーを通じて、次のような関連情報を整理している。
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かの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については
一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
回収率改善技術(EOR/IOR)と油比重(OAPI)の関係: 重質油の回収法として、OAPIの小さい(油比
重の高い)方から、露天掘り(Mining)、水蒸気圧入(Steam)、坑底での燃焼(In situ combustion)、ポリマ
ー圧入(Polymer Floods)、ケミカル/アルカリ水溶液圧入(Alkaline/Surfactant/Polymer & Micellar
Polymer)、インミシブルガス圧入(ガスと油が混じらない Immiscible Gas)が適用可能であることが判っ
た(図 3)。
出所: JOGMEC 技術部
図 3 回収率改善技術(EOR/IOR)と油比重(OAPI)の関係
重質油ワークショップ: 技術課題(掘削長さ、油層内流動コントロール、坑底圧低減、出砂対策、産
出水処理、高粘性油の輸送、市場に応じた合成原油の特性)、これからの需給状況、及び油田の開発
事例( イ ン ド ネ シ ア Duri, 北海 Captain, ブ ラ ジ ル Marlim, 米国 Round Mt/Mt Poso, 米国
Midway-Sunset, イラン Soroosh-Nowruz)について、関係者間で情報を交換した。
重質油オンサイト改質技術セミナー: 研究開発レベルにあるものの今後の現場適用が期待される
要素技術(オンサイト改質、超臨界水による改質)の改質レベルについて、OAPI 増し分(軽質化)・粘
度・脱硫・脱金属・収率といったパラメータで議論がなされた。
ベネズエラ・オリノコ重質油の開発事業調査: 資源ナショナリズム政策が顕著に見られるベネズエ
ラの石油事情を見渡すと、従来の石油埋蔵量に加え、オリノコベルトからの超重質油の膨大な可採埋
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蔵量の積み増しが近い将来に現実味を帯びてくると、サウジアラビアをも凌ぐ、将来の石油需給に大き
な影響を与える巨大産油国に成りえるとの目論みがある。現に BP 統計(2012 年 6 月)によれば、ベネ
ズエラの可採埋蔵量は 2,965 億バレルとサウジアラビア(2,654 億バレル)を凌いで、世界一である。
本調査では、2007 年1 月末時点でのベネズエラの石油事情、オリノコベルト超重質油の既存4 プロ
ジェクトの現状について、地質特性・油層特性・送油法の点から概観し、オリノコベルト超重質油開発プ
ロジェクトの将来について、原始埋蔵量調査・残存可採埋蔵量・回収率の視点で考察した。最後に、同
プロジェクトへの本邦企業の事業参画の可能性はあるか、という視点からの考察も加えている(図 4)。
出所: JOGMEC 調査部
図 4 ベネズエラ・オリノコベルトにおける超重質油開発プロジェクト
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重質油の油層評価技術(回収法): 重質油を生産するに当たり、熱を加えない(Cold Production)、
加える(水蒸気圧入法)に大別して、回収法は整理される(図 5)。
Cold Production-1 次回収法(人工採油法、CHOPS/Cold Heavy Oil Production with Sand、水
平坑井)
Cold Production-非加熱 EOR(水攻法、炭酸ガス圧入法)
水蒸気圧入法(水蒸気攻法、CSS/Cyclic Steam Stimulation、SAGD/Steam Assisted Gravity
Drainage)
●1次回収(Cold Production)の孔隙スケールの概念モデル
出所:JOGMEC 技術部
図 5 重質油の回収法
3. 各国における重質油の開発状況
レポート「Heavy Crude Outlook 2008: A Global Analysis and Outlook by Hart Energy Consulting」の
情報を基に、地域別の既発見の重質油田の開発状況を俯瞰し、現状の要素技術とその課題の抽出を
試みた。開発状況には、上中流事業の状況や新しい動き(探鉱、パイロットテスト)も含めた。
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一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
3-1. 地域: 北米、南米、中東、アジア・太平洋、欧州・ロシア、アフリカ
地域・主要国別の重質油の生産見通しを表 3 および表 4 に纏める。
表 3 地域別の重質油の生産見通し
出所: Hart 社 Heavy Crude Outlook 2008 より作成
(万バレル/日)
2006
2010
370
444
258
403
31
76
北米
南米
中東
アジア・太
平洋
欧州・ロ
シア
アフリカ
合計
北米:
南米:
中東:
アジア・太平洋:
欧州・ロシア:
アフリカ:
2015
475
472
161
2025
564
494
220
69
103
120
178
65
70
77
67
23
816
31
1,127
47
1,352
28
1,551
メキシコ、カナダ、米国
ベネズエラ、ブラジル、コロンビア、エクアドル、ペルー
オマーン、サウジアラビア、クウェート、シリア、イラン、イラク
中国、インドネシア、インド
北海、ロシア/旧ソ連、ルーマニア
アンゴラ、チャド、エジプト
表 4 主要国別の重質油の生産見通し
(万バレル/日) 出所: Hart 社 Heavy Crude Outlook 2008 より作成
北米
南米
中東
アジア・
太平洋
欧州・ロ
シア
メキシコ
カナダ
米国
ベネズエラ
ブラジル
クウェート
中国
北海
ロシア/旧ソ
連
2006
225
100
45
153
75
14
2025
132
306
126
222
218
132
48
170
36
12
28
50
北米では中・軽質原油であるシェールオイルの経済合理的な生産が顕著となり(2011 年120 万バレ
ル/日、 2012 年 200 万バレル/日)、採算コスト(40~50 ドル/バレル)で競合する重質油開発にとって
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本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含
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かの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については
一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
逆風が吹いている。
3-2. 国別の重質油の開発状況
世界の重質油の原始埋蔵量分布のイメージと主要生産状況は、図 6 のように纏められよう。
カリフォルニア
アルバータ
オリノコ
中国
現在生産量(BOPD)
340,000
1,100,000
650,000
300,000
油比重(°API)
10 - 15
8.5 - 18
8.0 - 9.5
8.0 - 21
油粘度
500 – 12,000
1,000 – 1,000,000
1,000 – 5,000
500 – 10,000
回収法
水蒸気圧入
CHOPS/SAGD
水平坑井
CSS/水攻法
油層深度(m)
120 - 1,500
0 - 900
350 - 1,000
150 - 2,300
油層タイプ
砂層
砂層
砂層
砂層
BOPD = バレル/日
出所:JOGMEC 技術部
図 6 世界の重質油の埋蔵量分布と主要生産状況
国別の開発状況のポイントを次に列記する。
メキシコ:

17~22OAPI、Cold Production/1 次回収法にて生産。

生産量の主力(メキシコ全体生産量 280 万バレル/日のうち 105 万バレル/日、2008 年 6 月ピーク)を
占めた Cantarell 油田は窒素圧入により約50%の回収率を実現するも、掃攻される油層の厚さは減り
続け、2005 年よりの減退は著しく、5 年前のピーク時の 4 割程度の生産量に落ち込んでいる(2012 年
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一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
平均、40.5 万バレル/日)。

全体生産量の減退を少しでも、もう一つの主力重質油田 Ku-Maloob-Zaap 油田(同 85.5 万バレル/
日)のへの窒素ガス圧入や陸上(チコンテペック 同 6.9 万バレル/日)での探鉱開発で補う方針。
カナダ:

上流: アルバータ州のオイルサンド、未固結の砂岩油層を対象とした 1 次回収/Cold Production 法
の CHOPS や水蒸気を用いた CSS や SAGD により、油層内の重質油を地上に回収する。ただ、水蒸
気を作るのに多量の水とエネルギーを必要とするため、それらを削減する方法として溶剤圧入技術
(VAPEX/Vapor Extraction)も現場適用前のパイロットテスト中。

中流: 重質油はそのまま地上に出しただけでは、流動性もわるく商品価値も低い。従って改質とい
う応用化学系の中流技術が必要になる。上流側にとってコスト増にも関わらず、重質油の生産フィー
ルドの近傍に重質油を改質する装置を建設し、改質された合成原油を製油所へ移送し、全体系の
CO2 といった温室効果ガスの排出を抑える計画あり。3 プロジェクトにおいて、残油からのガス化プラ
ントも併設し、水蒸気生成に必要な燃料ガスを自前で生成する計画もある。

コストと環境対策: 膨大な初期投資・操業費と環境対策費(排水処理)がオイルサンドプロジェクトの
課題。SAGD プロジェクトの例(10 万バレル/日で 25~30 年の生産、CAPEX 25 億ドル、OPEX$20
~30/バレル:2006 年データ)。OPEX の半分以上が圧入する水蒸気生成に使われる天然ガスの購
入費であり、SOR/Steam Oil Ratio の削減が必要。水蒸気を生成するために、また多くの水を必要と
する。生産される重質油は水と一緒に地上にて回収されるため、油水分離と水の再利用も重要な課
題(事例: CSS/Cyclic Steam Stimulation にて重質油を生産している Imperial Oil 社は、油1 バレルの
生産に対する純水の利用量を 5 バレルから 2 バレル以下に削減することが出来た)。CO2 の地下貯
留もカナダにおける生産拡大と CO2 排出削減を解決する手段と考えられ、多くの会社は CO2 の回
収・地下貯留(CCS: Carbon Capture and Sequestration)技術の実践に力を注いでいる。
米国:

主要な重質油の開発地域は、カリフォルニア州とアラスカ州。

カリフォルニア州での生産は 35%が Cold Production で、残りが水蒸気圧入法。

水蒸気圧入に不向きな深度の深い重質油田では、1 次回収(Cold Production)、もしくは水攻法によ
り生産を行っているが、インミシブル(圧入ガスと油層流体が混じらない状態での)の CO2-EOR や
WAG(Water Alternating Gas: 水とガスの交互圧入) も検討中。
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
タールサンド(オイルシェール)の原始埋蔵量は540億バレルであり、ユタ州(60%)、アラスカ州(33%)
で、その殆どを占める。油層性状(油比重)がカナダのオイルサンドよりも高いため、油層内回収は困
難。従って最後の手段として露天掘りに関しパイロットテストを実施中。

米国の重質油やタールサンドは、リモートエリアを含む広範囲に分散する。この為、賦存サイトへの
アクセス、水の確保、アクセス道路といったインフラ整備や環境対策への初期投資も開発への課題と
なる。
ベネズエラ:

オリノコベルトの原始埋蔵量は 2 兆 2,590 億バレル。オリノコベルト超重質油(8~10OAPI 程度)から
の合成原油 60 万バレル/日。

この他の重質油はマラカイボ(20OAPI 程度)。2006 年の重質油生産量は 131 万バレル/日。内、マラ
カイボでの水蒸気圧入による生産 32 万バレル/日と他の重質油:99 万バレル/日(主に Cold
Production)。

政治的不安定性と PDVSA からの人材流出により、プロジェクトの遅延や最新技術を適用できずに回
収率が減少。2013 年 3 月のチャベス大統領死去に伴う 4 月の選挙で登場したマドゥロ大統領の石油
政策に何か違いが見られるかが当面の注目点である。
ブラジル:

カンポス海盆を中心とした東海岸の大水深と超大水深(1,000m 以深)で、重質油田(約 160 億バレル、
13~17OAPI、粘度 20~400cP)の開発・生産を行っている。

大水深の坑井は海底仕上げ。油層圧力維持に有効な手段は水圧入のみで、水圧入井や生産井配
置は、3D 地震探査や油層キャラクタリゼーションからのデータを基に決めている。また、高粘性によ
る生産性低減を補う為、大偏距の水平坑井や蛸足のマルチラテラル井、高動力の電動サブマージ
ブルポンプ(ESP)やハイドロリックポンプ、多相流ポンプ等の技術を用いて、 一坑当り 10,000~
15,000 バレル/日の高い生産レートを維持し、CAPEX/OPEX の低減を図っている。
コロンビア:

2002年以降とられた外資導入策や治安改善策が功を奏し、探鉱開発が進み、石油(特に重質油)の
生産量が急増した。2012年の石油生産量は94.1万バレル/日。国営石油会社EcopetrolのLlanos重質
油プロジェクト(Apiay、Cubarral鉱区等)とPacific Rubiales EnergyのRubiales油田を中心に重質油開発
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が進む。特に、Rubiales油田は2009年9月に完成したODL(Oleoducto de Los Llanos)パイプライン(全
長235km、送油能力24万バレル/日)により生産量が急増。重質油が原油生産量に占める割合は
2008年の34%から2012年末には47%に増加、数年後には60~70%になる見通し。しかし、2011年
以降はパイプラインの輸送能力不足、環境ライセンス承認手続きの遅れ等から生産量は伸び悩んで
いる。

Ecopetrol は生産量が増加している重質油を処理できるよう、50 億ドルを投じて Barrancabermeja、
Cartagena 製油所をアップグレードしており、2014 年までに両製油所の重質油処理能力を現在の 5
万バレル/日から 26 万バレル/日に増加させる計画である。
エクアドル:

Pungarayacu 油田は、原始埋蔵量が 30~40 億バレル(8OAPI)で、Ivanhoe 社の RTP プロセスを利用
し、部分改質(16~20OAPI)を行い、開発予定である。
中東:

Arabian-Iranian 盆地と Zagros 褶曲帯で重質油(10~20OAPI)の可採埋蔵量は 780 億バレルと言われ
る。中軽質油と同じ構造に重質油も存在し、オマーンを除いてその殆どが未開発である。その理由と
して、硫化水素を含むサワー原油である事が挙げられる。

中東の多くは炭酸塩岩であり、水蒸気圧入の事例は少なく、次のような技術課題が挙げられる。
・ 水蒸気が炭酸塩岩内の割れ目(フィッシャー)を通じて、リークし、熱効果が望めない。
・ 炭酸塩岩の鉱物が溶解し、ソルト分が油層内で析出し、油の流動を妨げる場合がある(ソルト分析
出の軽減策が必要)。
・ 水蒸気用の水は、油層にダメージを与えないように純水を使い、そのためには塩分除去が必要。
中東での脱塩費用は不明だが、米国を例に考えると、脱塩装置(Reverse Osmosis/逆浸透膜分
離)1 台で 300~400 バレル/日の純水を精製する。初期費用は 180 百万ドル/台、必要電力は 0.9
~1.9kWh/バレル。
オマーン:

幾つもの EOR プロジェクトが実施。Occidental 社が Mukhaizna 油田(砂岩)で水蒸気攻法を実施。純
水の精製には逆浸透膜を使った脱塩装置を利用。

1,800 坑の水平坑井で 2009 年より 5 万バレル/日へ増産。
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かの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については
一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
サウジアラビア:

Chevron 社が Wafra 炭酸塩岩油田で水蒸気攻法のパイロットテストを実施中(圧入井 1 坑、生産井 4
坑、観測井 1 坑)。
クウェート:

ExxonMobil 社が Ratqa 油田の水蒸気圧入パイロットを計画中。

ラトカ油田の浅層にロワーファース砂岩層(18OAPI)あり。

10~20OAPI 程度の重質原油の埋蔵量 200 億バレル。2020 年までの増産計画(260→400 万バレル/
日)の 90 万バレル/日は重質油を当てにする。
シリア:

ここ数年で幾つかの EOR が実施。

Tishrine と Oudeh 油田で CSS (Cyclic Steam Stimulation)のパイロットテストを実施し、CO2-EOR による
生産増加を確認。
中国:

重質油の可採埋蔵量は 50 億バレル(全体の 3 割)もあるが、重質油の生産割合は 13%。

陸上での生産は約 28 万バレル/日で、CSS による生産が約 8 割。

浅海の油田(渤海)での生産は約 20 万バレル/日。Cold Production と熱回収法が半々程度。
インドネシア:

Duri 油田は、世界で最も大規模な水蒸気攻法を実施。1959 年生産開始(ピーク 6.5 万バレル/日)、
1985 年より水蒸気圧入開始(ピーク 30 万バレル/日)。現在は 20 万バレル/日で Steam Oil Ratio は 4。
今後北部への圧入を計画。
北海:

20OAPI 以下で粘度が5cP 以上の重質油田あり。圧力維持にWAG(Water Alternating Gas: 水とガス
の交互圧入)を利用。
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本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含
まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何ら
かの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については
一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
ロシア:

需要地に近い、ロシア西部を中心に開発。規模が小さいかリモートエリアである為に、開発できない
油田が多数あり。
ルーマニア:

火攻法により、約 2 万バレル/日生産。Suplacu de Barcau 油田の燃焼フロント延長は約 11km。
アフリカ:

アンゴラ: ブラジルと似た地質環境であり、今後の開発が進むと重質油もターゲット。
4. 重質油の開発の現状と、開発に必要な技術
4-1. 要素技術と今後の課題
重質油開発の要素技術と今後の課題を、表 5 に纏める。
表 5 重質油開発の要素技術と今後の課題
出所:JOGMEC 調査部
項目
地質・物探
油層評価
掘削
生産
HSE
商業化
*
:
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
要素技術
油層キャラクタリゼーション
モニタリング技術
回収法別の岩石と流体の特性
数値シミュレーション(坑井間隔や流
動に必要な熱量)
水平坑井
モニタリング技術
送油(改質、希釈、保温)
人工採油法
水処理
水処理
副生物(コークスや硫黄分)の除去
コスト
マーケット
・
・
・
・
今後の課題
重質油の物性予測
油層の不均質性の評価
油層モデル
室内実験による特性把握、油層
モデルへの反映
・
インテリジェントウエル
・
・
オンサイト改質
ガス化
・
CO2 削減
・
リモートエリア
*
坑井内にモニタリング機器とフローコントロール機器を設置し、リアルタイムに坑井ごとの貯留層情報を収集し、これを貯留層シミュレーションモデルに
フィードバックして生産計画を最適化した上で、最適化された生産計画にのっとって遠隔操作で坑井内の流体挙動を制御するための技術
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かの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については
一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
4-2. 油層評価に基づく回収方法
開発技術一般として、油層内の回収方法別に技術を纏めると、大きくは熱を加えない Cold
Production方法と、加熱を行い、粘度を下げる加熱EORに分かれる。1次回収法により、一定の生産レ
ートが保てるのであれば、初期投資や操業費等を加味して、1 次回収法を選択する事が多い。ただし
この場合に期待される回収率は 6~12%程度と低いことより、通常は 1 次回収法の後に、EOR への移行
が計画される。この際、深度が 1,000m 以上と深い場合や海上油田の場合には、非加熱 EOR として、
水攻法や WAG を始めとした炭酸ガス圧入法が選択され、深度の浅い陸上油田においては、水蒸気
圧入法が用いられる(図 7)。
1次回収法(Cold Production)
人工採油
CHOPS(Cold Heavy Oil Production with Sand)
水平坑井・マルチラテラル坑井
非加熱EOR(Cold Production)
水攻法
炭酸ガス圧入法
ポリマー/
ポリマー/
アルカリ攻法
アルカリ攻法
水蒸気圧入法(加熱)
電気加熱法
(事前加熱)
溶剤・
ケミカ
ル圧
入法
VAPEX
VAPEX
(Vapor
(Vapor
Extraction)
Extraction)
加熱EOR
火攻法
地下改質
Steam/foam
Steam/foam
水蒸気攻法
CSS(Cyclic Steam Stimulation)
SAGD(Steam Assisted Gravity Drainage)
ES(Extended
ES(Extended
Solvent)
Solvent) SAGD
SAGD
出所:JOGMEC 技術部
図 7 重質油の油層内回収技術の体系
油層内回収より一般的な回収法に「露天掘り」がある。露天掘りとは、地表から 50m 程度の深さに
存在する表土を剥いで露出させ、砂ごと地表に取りだし、熱水で油分を分離する方法である。
従来は大型のドラックラインによってオイルサンドを採掘し、それをベルトコンベヤーで輸送して
いたが、最近ではパワーショベルによる採掘と大型ダンプカーによる輸送を組み合わせることで、採
掘効率が向上している(図 8)。
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かの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については
一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。
出所:日本エネルギー経済研究所
図 8 露天掘りによるオイルサンドの採掘法
4-3. 生産
生産に係る技術のポイントを次に列記する。
パイプラインによる送油:
17 OAPI より小さな原油は、そのままでは流動性が悪くパイプラインにて送れないので、何らかの加
工が必要。
加工手段: 希釈、改質、加熱、エマルジョン、コアフロー(円周方向に水膜で覆い流れ易くする)
人工採油法:
考慮するパラメータ: 粘性、出砂、流量、温度
パラメータに応じた人工採油法の選定: サッカーロッドポンプ、ガスリフト、ESP(電動サブマージブ
ルポンプ)、PCP(プログレッシング・キャビティポンプ)、水圧ジェットポンプ
水処理:
水処理システム(油/ビチュメンと水の分離、生産水の水蒸気用の前処理)
水蒸気発生装置(貫流式、ドラム式)
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4-4. 環境保全/HSE(Health, Safety and Environment)
HSE に係る技術のポイントを次に列記する。
フィールド近傍での改質:
水蒸気生成の燃料としての合成ガス生成(残油を酸素により部分酸化燃焼、水素源になる)
水素化分解(不純物の除去や、軽質石油製品と高分子炭化水素の分解)
温室効果ガスの排出削減:
CCS への取り組み(CO2-EOR、CO2 スラリーパイプライン)
重質原油の改質プロセス:
製油所で処理に困るアスファルテンや重金属ほかを取り除いて、製油所向けに合成原油として出
荷。水素添加型、炭素除去型、ガス化型がある。
5. 今後の原油生産における重質油の位置づけ
重質油の開発は上流から下流までのトータル・バリューで評価する必要があることは言うまでもない。
各国における重質油の開発状況については、今後生産増が見込まれる地域として、カナダ・ベネズ
エラの他、ブラジル、米国、中国、中東諸国が挙げられる。技術課題については、溶剤圧入や火攻法
等の他 EOR、炭酸塩岩、オンサイト改質への知見が必要だ。環境保全(HSE)も重要で、SOR(Steam
Oil Ratio)の削減、水の再利用、天然ガスの使用削減、CCS(Carbon Capture & Sequestration 二酸化
炭素の捕獲と地下貯留)にも注目すべき。
重質油開発の現状と技術については、開発に必要な要素技術を整理し、技術成熟度を眺めてみた。
重質油の開発技術については、特に油層評価、生産、HSE の分野に力点を置く必要があり、技術革新
が望まれる。即ち、重質油開発の成功の鍵は、効率的な生産、省エネ、HSE と考える。もちろん、開発
に当たっては、産油国と友好関係を構築し、しっかりとした技術に裏付けられた投資環境を整えること
が、開発事業促進に不可欠なことは、言うまでもない。
北米では中・軽質原油であるシェールオイルの経済合理的な生産が顕著となり(2011 年 120 万バレ
ル/日、 2012 年 200 万バレル/日)、採算コスト(40~50 ドル/バレル)で競合する重質油開発にとって
逆風が吹いていることも念頭におく必要があろう。
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<参考資料>
・
・
JOGMEC 石油天然ガス資源情報「目からうろこの重質油 ~開発状況と技術~」、2008 年 8 月 5
日、伊原賢
石油鉱業連盟「石鉱連資源評価スタディ 2012 年」、非在来型原油の資源量評価と開発・生産現況
(ページ 236~255)2012 年、栗原正典 吾妻高志
以上
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