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Ⅳ.理科教育部門所員会

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Ⅳ.理科教育部門所員会
Ⅳ.理科教育部門所員会
目
1
はじめに
2
ものの温度と体積
3
理科に興味がある方々へ…
4
理科教育部門所員研修
5
小学校研究授業
~ものの温度と体積~
6
中学校研究授業
~電流の性質とその利用~
次
1/55
1
はじめに
1.理科教育部門所員会活動について
理科教育部門所員は市内小・中学校から6名の教員に委嘱し、月例の所員会を開いて活動して
いる。平成 24 年度からは、それまで実施していた研修会に加えて、研究授業を実施し、市内の
先生方への発信を行った。
本年度の研修会では、小中学校の理科で習得しておきたい教材・実験について、2日間開催し
た。また、小学校、中学校ともに理科の授業モデルの提案として研究授業を実施した。小学校は
平成 27 年 12 月4日に木村 竜哉 教諭、中学校は、平成 28 年2月 16 日に髙木 彰太 教諭が実施
した。どちらの研究授業もともに事前授業を研修会として公開し、関西大学 黒上 晴夫 教授に
ご指導いただいた。
実施内容
理科教育部門所員研修
① 平成 27 年8月3日(月)午前9時 00 分~午後5時 00 分
② 平成 27 年8月4日(火)午前9時 00 分~午後5時 00 分
茨木市教育センター 科学実験室
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
理科教育部門所員による研究授業
授業者:木村 竜哉 教諭(小学4年
単元「ものの温度と体積」)
指導案検討研修
平成 27 年8月 20 日(木) 午前9時 00 分~午前 12 時 00 分
茨木市教育センター 科学実験室
研究授業
平成 27 年 12 月 14 日(金)5時間目
授業者:髙木 彰太 教諭(中学2年
単元「電流の性質とその利用」)
指導案検討研修
平成 27 年8月 20 日(木)
午後2時 00 分~午後5時 00 分
茨木市教育センター 科学実験室
研究授業
平成 28 年2月 16 日(火)5時間目
2/55
2.理科教育部門所員研修
本年度も、市内の教職員の授業力の向上を目的とし、理科の授業の基礎基本を伝達する研修を
実施した。本年度は、保幼小中連携の観点から、それぞれの単元での授業の系統性についても触
れる構成とした。
<理科教育部門所員研修>(研修資料:P13 参照)
本年度の研修では、理科の授業で使えるもの、クラブ活動等で
使えるものを中心として取り上げ、子どもたちに理科に対する
興味関心を引き出すことができるテーマを取り上げた。
レジュメは、例年通り1テーマごとの平易な実験・観察マニュ
アルを分担して作成した。また、研修会当日までに必要な実験器
具や材料を用意したが、科学実験室で用意できる器具や薬品の
ほか、簡単な理科工作の準備も行った。
研修会の準備・進行は、2名の所員を中心に進行し、他の4
名の所員が器具や材料の配布・回収や研修補助を行うスタイル
とした。限られた研修時間内にできるだけ効果的に多くの実験・
観察の指導を行うため、取りあげる内容の順序や重点の置き方
を工夫し、事前にシミュレーションして、当日を迎えた。
研修会では、本年度初めて取り上げるテーマが数多くあり、多
くの参加者より参考になったとの意見をいただいた。
平成 27 年8月3日(月)
平成 27 年8月3日(月) 午後
午前
サーモテープ
ちりめんモンスター
卵ろうそく
豚の目玉の解剖
ジャンボシャボン玉
教訓コップ
はずむシャボン玉
牛脂石けん
顕微鏡の指導
廃材利用
手作り顕微鏡
リングリンググライダー
ガラス細工
プロペラトンボ
ポップコーン
数字パズル
アルコールボム
蝶は捕まえられるか
平成 27 年8月4日(火)
平成 27 年8月4日(火) 午後
午前
惑星モデル
化石レプリカ
通電チェッカー
葉脈標本
太陽めがね
ミジンコペーパーモデル
発泡スチロールカッター
粒度標本
やじろべぇ
べっこう飴
電気パン
塩化アンモニウムを使って
リモネンを使って
雨降りセンサー
3/55
3.研究授業
本年度は、小学校1校、中学校1校において、理科教育所員の研究授業を行った。本年度も「子
どもが伸びる評価を柱とした授業づくり」「思考力を育む授業づくり」を主題として取り組みを
進めた。例年同様、事前の指導案の検討段階も市内の教員を対象とした研修として公開し、多く
の教員のもと指導案の練り上げを行った。
<小学校:木村 竜哉 教諭(共同研究者:上谷 満久 教諭)>(指導案:P34 参照)
(事前授業研修:平成 27 年8月 20 日(木)実施)
(研究授業:平成 27 年 12 月 14 日(金)実施)
啓林館が実施したアンケートの4年生の理科が子ど
もたちにほとんど定着していないという結果を受け、子
どもたちの理解を深めながら学習を進めるために大き
く以下の3点について力を入れて授業づくりに取り組
んだ。
1点目 授業の課題と考察について
理科の授業は、『事象に対しての仮説を立て、
実験観察を行い、出てきた結果から、きまりについて考察し、結論(法則性)を導き出す』
という流れが授業の柱となる。ここで、授業者や、子どもを混乱させてしまいやすいのが、
結果と考察、結論の違いである。
(結果とは実験観察から導き出された数値や現象そのもの、
考察とはその結果を基に個人で考えた法則性、結論とは考察を基に導き出された事象に対
する法則性である。
)
結果、考察、結論の3つの中で特に「考察」に重点を置き、子どもたちが自らの考察を
記載する活動が行いやすくなるように、4年生全ての単元で課題の主語と考察の主語が統
一されるようにした。
(例:課題「金ぞくは、どのようにあたたまっていくのだろうか。」、
考察「金属は、●●から順にあたたまっていく。」
)この積み上げを行うことにより、子ど
もたちはより本時の課題を意識して実験に取り組み、自らの考察を意欲的に書き上げるこ
とができるようになっていた。
2点目 ICTを活用した授業づくり
理科の授業では、一つ一つの実験の結果が次時の課題の基礎となることが多い。その際
に、再び実験を実施することは時間的に有効ではないが、ICTを活用することにより、
見せたい実験を簡単にまた時間を縮めて提示することができる。今回の授業づくりにおい
ては、事前実験の際に撮影した映像を授業
に多数活用することで、子どもたちの学び
をより深いものにしていくことができた。
3点目 ノート指導
子どもたちのノートを点検し、良かった
ところを丁寧に評価していった。非常に時
間がかかる取り組みであったものの、確実
に子どもたちのノート記述内容は質的に
も高いものとなっていった。
4/55
<中学校:髙木 彰太 教諭(共同研究者:宮﨑 悠 教諭)>(指導案:P47 参照)
(事前授業研修:平成 27 年8月 20 日(木)実施)
(研究授業:平成 28 年2月 16 日(火)実施)
中学校では、中学2年単元「電流の性質とその利用」での研究授業を実施した。この単元の学
習は抵抗や電熱線を用いた実験を通じて電力や電力量に
ついての概念を学ぶ単元である。本来、電力を表す単位
「W」は身近にあふれている。しかしながら、アンケート
調査の結果では、他の分野の学習に対して本学習に対する
苦手意識を持つ生徒が数多くいることが示された。そこ
で、より子どもたちが「電力量」を身近な課題として捉え
ることができるように以下の2点の工夫を取り入れた。
1点目 生活ボードを用いた普段の電力量シミュレーション
ある家庭の図面を基に、各部屋に抵抗を設け、各
部屋の電源のON・OFFによって流れる電流が変
化するようにした実験ボードである。
「夕食」や「フ
リータイム」といったイベントを順番に起こすこと
で随時流れる電流の数値が変化し、家屋内の人の動
きが普段請求されている電気代とどうつながって
いるのかイメージさせやすいように工夫した。
2点目 生活アンケートの実施
生活アンケートで記載された内容を基に、電力
会社が提示している各電化製品の電力量と掛け合
わせることで、実生活で自分がどれだけ電力を消
費しているのかを数値化した。これは、自分の生
活と直結したので、どの生徒も意欲的に取り組み、
他の生徒の結果との違いから何が電力量を大きい
ものにしているのかについて考えを深めることが
できた。
<本年度の取り組みの考察として>
本年度行った2つの研究授業は、ともに子どもたちにとって定着が難しい2つの単元であっ
た。それぞれに対して異なるアプローチを行った。小学校では、土台となる普段の授業の流れ
の定例化を図ることで子どもたちの思考の流れを定着させる方法、中学校では、いかに子ども
の生活に寄り添った内容にできるかを突き詰めた方法である。どちらの実践においても子ども
たちの活動は活発なものとなり、子どもたちの思考力を高める実践とすることができた。ま
た、評価という観点で見た際、普段の授業での子どもたちの活動を細かく評価することによっ
て、単元末の子どもたちの成長がより高いものとなることを確認することができた。
5/55
4.教育センターフォーラム(P7~11 参照)
教育センターフォーラムでは、宮﨑悠教諭、上谷満久教諭の2名が
発表を行った。
宮﨑教諭は、 理科教育所員として、3年間で研究してきた内容に
ついて発表を行った。
上谷教諭は、「ものの温度と体積の考え方」をテーマとし、木村教
諭が行った研究授業について、単元を通した子どもたちの変容につい
て発表を行った。
5.第2回茨木市相馬芳枝科学賞(平成 27 年 11 月7、8日)
主に夏季休業中に児童・生徒が取り組んだ自由研究を対象に表彰を行った。各小中学校から応
募があった。応募された研究は、理科教育所員による選考を行い、最終選考では相馬芳枝氏の協
力で優秀作品 12 点の選定を行った。
また、当日は理科教育所員をはじめとして春日丘高等学校、茨木工科高等学校、大阪大学、国
立医薬基盤研究所の協力の下実験ブースの開設を行い、簡易な実験を通して科学に触れることが
できる場を設けた。
市民 568 名参加いただき、多くの方々から賞賛の声をいただいた。
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2 ものの温度と体積の考え方
(上谷満久)
1.概要
中学校における小学校理科に関するアンケートで, 小学校各学年のどの分野が印象に
残っているかを尋ねたところ,小学 4年生の単元が 1つもないということが明らかにな
った。そこで,当該学年の木村教諭 は、単に概念を知識として覚えるだけの実験では、
児童が授業で得たものを生活の場面で活かすことは難し いと考え、 授業で扱う内容と生
活場面の事象とを関連づけられるところを探したり、教科書通りの実験だけにとどまら
ず、時には児童が感じた疑問を実験に取り入れてより印象づけたりして、児童 が学んだ
事柄を日常生活で使うことによって概念を「暗記」ではなく「獲得」できるよう取り組
んできた。
系統性についても視野に入れ 、児童の学びが 積み上げられるよう同じ領域である 「空
気や水の性質」の単元より粒子の概念を踏ま えた授業を行い、本単元「ものの温度と体
積」の学習へとつなげた。小学校の段階では,物質を構成するものが,微小な粒子(原
子や分子)という概念がないため,ある程度の粒子の集まりを 1 つのユニットとして○
印で表し,そのユニットが温度によってどのように変化するかを視覚的にとらえるとい
う手法をとっ た。今回はそのうちの気体と液体の変化,及び評価方法について述べる 。
2.序論(本時にいたるまで)
本時につながる学習として以下の 3 つの実験を行った。理科が苦手な児童も理解でき
るよう,気体,液体の加熱及び冷却による体積変化を,上記の ユニットを利用したモデ
ル図を利用しながら授業を行った。
(1)シャボン膜の実験
図 1 のように丸底フラスコの口の部分にシャボン膜をつけ,丸底部分を
加熱するとシャボン膜がどのように移動するかを予想し,実験を行った。
児童の中には、温かい気体は上に移動すると 考え,内部に移動すると予想
する子もおり、実験前からグループで活発な 話し合いが行われた。
実験後にこだわったのは,実験結果の理由を自分なりに考え,班学習で
意見を出し合い発表を行う点であった。
図 1
この実験の後、冷却した場合はどうなるか実験し,空気を加熱,冷却を行うと著し
く体積が増加,減少すること が理解できた。
(2)うずらの卵とペットボトル
うずらのたまごをペットボトルから出すには
どうすれば良いのだろうか?
(1)で行った実験を踏まえて,茹でて殻をむいたうずらの
卵とペットボトルを用意し, うずらの卵をペットボトルの
中から出すにはどうしたらいいかを予測させ,実験を行っ
た。この場合も,実験方法を自分なり の表現で行って いる。
更に,ペットボトルにうずらの卵を 入れるにはどのように
すればよいかも同様に行った 。
7/55
うずらのたまごをペットボトルに入れるには
どうすれば良いのだろうか?
(3)水の場合
図2のようにガラス管内にゼリーを入れ,丸底フラスコ内に水を入れ
て,加熱,冷却する実験を行った 。この場合も,体積がどのように変化
するかを予想させている。液体の体積変化は,気体の体積変化に比べど
うだったかを理解させる。
3.本論
図 2
序論での活動により,気体と液体における体積変化の
イ
ア
違いを理解したことから,今回は, 図3のように丸底フ
ラスコ内に水を入れ, 加熱することでガラス管から水が
噴き出すところを見せ,より水を高く飛ばすには図 4 の
ア,イのどちらがよく飛ぶのかを予想させ,実験を行っ
た。ただしこの場合,加熱の温度は同じにする 。
実験終了後, この場合よりも 高く飛ばすにはどうすれ
図 3
図 4
ばいいかを考えさせ,実際に先ほどの実験よりも高温に加熱した場合の実験を演示 した。
更に気体の体積変化の実験をより印象づけるために,ペットボトルと細い
プラスチック製の管を利用し作成した小便小僧 (図 5)を用いて,小便小僧
の水をできるだけ遠くに飛ばす方法を考え,実際に飛ばし た。
(1)丸底フラスコの実験
序論での実験を理解できていれば,図 4 の正解イにたどり着けるはずで
図 5
あるが,アと発表した場合でも,理由を説明している途中で気づく場合もある 。気づ
かない場合,もう一度,液体と気体の温度による体積変化について考えさせる 。
(2)小便小僧の実験
小便小僧のモデルで横向きに水をできるだけ遠くに飛ばす 実験を行うため,予想を
立てさせるが,水の飛ぶ方向が横向きになった場合でも丸底フラスコと同様に考える
ことができるかが判断基準となる 。
4.結論及び課題
図6は同一児童の初めと本時のノートであ
る。概要でも述べたように, 空気を○印で表
し,それが温度変化により,体積が変化する
よう指導している 。それに加え、普段の授業
ノートを丁寧に確認(評価)することにより 、
記述がより科学的思考に基づいた記述へと変
化しており、児童の成長が確認できた。
今回の取り組みの 課題は,小中学校の,粒
子の概念の指導の違いである。中学校では微
図6
小な粒子(原子や分子)から物質が成り立っ
ており,粒子の大きさは変化せず, 熱により振動が激しくなることで,粒子間の距離が
大きくなると指導する 。小中学校において, 学習状況を連携することができれば 、今回
の取り組みが印象に残 り、次の学びへとつながると考えられる 。
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3 理科に興味がある方々へ…
(宮﨑
悠)
1.はじめに
私はこの理科教育部門所員を務めて、今年度で3年目になる。この間を振り返っての
研究してきた内容の総括をお伝えする。
2.所員活動の成果
この3年間において、主に3点に柱をおいて 大阪府教育センターの支援もいただきな
がら研究を進めてきた。その詳細について記載する。
(1)分析・解釈シート
( H26 年 度 所 員
東 雲 中 学 校 田 淵 梨 沙 教 諭 の H26 年 度 セ ン タ ー フ ォ ー ラ ム 発 表 資 料 よ り 引 用 )
『この分析解釈シートは、大阪府教育センターの竹村美徳氏が考案したワークシー
トである。形としては、英語や国語のノートと同じである。例えば、英語では教科書
の英文をノートに写し、その英文に単語の意味や英熟語の意味を書き込む。国語でも
同様に、俳句や短歌などをノートに写し、枕詞や季語などの説明を書き込む。この分
析解釈シートは、英文の代わりに実験の方法を写し、単語の意味や熟語の意味の代わ
りに実験の様子や結果、
実験の中で疑問に思っ
たことなどを書き込ん
でいく。今までのワーク
シートでは、答え(=結
果)を書き込み、与えら
れた課題(=考察)を考
えるだけだったが、この
分析解釈シートを用い
ることで、生徒の観察眼
がするどくなり、生徒が
目的をもって取り組む
ようになったと感じ
る。』
右の資料は H26 年度の
所員、久田達彦教諭が行
った研究授業で使用し
た分析・解釈シートであ
る。5年生の‘もののと
け方’の学習の活用とし
て、能登半島に伝わる揚
浜式塩作りを取り上げ
た。上段にイラストと説
9/55
明が あ り、 今 まで の学 習を 活 かし な がら 、そ れぞ れ の工 程 の科 学的 な意 味 を考 え て、
下段に記入させる。そして『なぜ、海水をそのまま加熱するのではなく、4つの工程
を経て、集めた液体 を加熱するのか』という疑問に気付き、先人の知恵を学 ぶ場面で
活用された。
後の研究協議で、記述にはどうしても文章の表現力が関わるので、個人の得手不得
手による差や日頃の「書き方」の指導の徹底などシートの有用性と共に課題となる観
点も示された。
(2)ルーブリック評価
ルーブリックとは、子どもの学習到達状況を評価するための、評価基準表のこと で
ある。今年度はより深く研究を進めるために、それを提唱されている関西大学総合情
報学部教授の黒上晴夫氏を理科所員のアドバイザー として招き、助言いただいている。
黒上氏らが研究するルーブリックでは、縦軸に複数の評価項目を置き、横軸にはその
到達レベルを S・A・B・Cの 4 段階で定義する。所員が活用しているものは A・B
の評価と支援が必要な児童に手立てを考える方法を採用しているが、いずれも子ども
の学びが各評価項目のどのレベルまで到達しているかを測ることで、授業者によって
変わることのない、客観的な評価をすることを目標としている。
理科では他の多くの科目と同様、数値を評価基準にすることは難しく、授業の中で
ワークシートに記述する観点やキーワードをもって、その有無で基準とした。 どの場
面で取り組ませることが有効か、また個人の評価となるため他人の発言を聞いたり相
談したりして追記をしないようにさせるなど、実施の方法での課題面は今後も追究し
ていく必要がある。
10/55
(3)研究協議における評価基準作成について
ルーブリック評価の目標は前述の通り、
“客観的な評価”である。しかし、上記のよ
うに記述をその基準にした場合、曖昧な表現は評価者個人の主観が入ってしまうこと
が多い。それを少しでもなくし、公平・公正に評価を行うためには、
“客観的な視点”
を持つ必要がある。そこで、研究協議では参加者一人ひとりが、実際に研究授業で使
われ た 数人 分 のワ ーク シー ト を、 授 業者 が決 めた 評 価基 準 に沿 って 評価 を する 。 A、
B、もしくは支援を要すると一同の評価が統一されていれば問題はない。しかし、中
には以下のように評価が分かれることも少なくはない。そんな場合に参加者は、個人
の見解を述べながら意見を交流し、より“客観的な視点”のすり合わせを行っていく。
あるいは、評価基準の表現やキーワードを見直す必要があると気付く場合もある。そ
うし て 研究 授 業後 の協 議に お いて 、 評価 基準 をみ ん なで 改 めて 作成 して い くこ と は、
協議が活性化し充実するだけでなく、大変意義があると思われる。
↑参加者が評価を付箋の色で分け、その理由
を書き込んである。
資料では上段が「A」、下段が「支援を要す
る」と分かれている。
11/55
3.研究授業
(平成 28 年 2 月 16 日(火)13:05~)
今年度は同じ所員 の髙木彰太教諭と共同で中学2年生の‘電流の性質とその利用’の
単元で授業作りを行った。今まで所員として 取り組んできたことと小学校の視点を中学
校の授業の中に入れることで、小学生が受けてもきっと楽しめるであろう内容になって
いる。
日常生活には欠かせない電気だが、自分の行動と結び付け、電力量などを意識しなが
ら利用している生徒は少ない。そこで、この授業に利用するとわからないようにアンケ
ートを取り、普段自分が使用している電力量を算出したり ※ 1 、モデルルームの実験ボー
ドを使って自分の行動をシミュレーション したり、資料活用から自身の節電だけでなく、
もっと広い視野での思考を求めたりと、学習と実生活、興味関心が一体になるように工
夫した。
※1
エクセルデータを使っているので、興味を持った先生が利用できるように
授業後に市内共有フォルダに入れる予定。
4.さいごに
理科所員会では、年間で小学校1本、中学校1本の研究授業を行ってきた。そこでは、
上記の柱をもとに、授業作りのあり方を考え発信してきたが、同時にたくさんの方の力
添えもあり、所員会としても 研究の課題や授業作りの奥深さを実感することができた。
所員の活動と しては他に、夏季研修の実施や、この研究フォーラムでの発表がある。
どれも最終的には、子どもが理科に興味関心を示し、主体的に取り組んだり、教師一人
ひとりが自信を持って指導できるようにすることが目標である。
理科は元来、 老若男女、言語などによらず人を魅了する力がある と考える 。所員会活
動は教員にその魅力を再認識させてくれる活動である 。教員の皆さんには今後この活動
に積極的に参加し 、自分が気づいた理科の魅力を子どもたちに伝え、広げていただきた
いと願っている。
資料画像提供 (学校名・役職等は所員当時)
分析・解釈シート
ルーブリック評価例
…H26 年度所員
久田達彦教諭
研究討議でのルーブリック評価作り
…H25 年度所員
亀田直記教諭
…H26 年度所員
田淵梨沙教諭
引用
分析・解釈シート
12/55
4
理科教育部門所員研修
平成 27 年8月3日(月)
平成 27 年8月4日(火)
午前 09:00~12:00
午後 14:00~17:00
発表者:茨木市理科所員
前田
美恵子
前田
香
13/55
化学豆知識
『楽しくわかる』をモットーに!!
楽しい = 学びがいがある
楽しくなければ授業ではない。
楽しいだけでは授業ではない。
《実験心得十則》 旧制東京高等師範学校教授
より
・安全第一
・百発百中
・準備迅速
・観察徹底
・装置存続
・改良工夫
藤木源吾先生
「化学講義実験法」
・装置簡易
・材料経済
・現象顕著
・整頓清潔
《試験管》
1 cm・ ・ ・ 2 ml
5 cm・ ・ ・ 1 0 ml
《フィルムケー
ス》
18cm
容量 36ml
容量
ml
《ろ紙》・・・ほしい方を表面(つるつる)にして使用
①ひだ折り
②さんかく折り
サーモテープ
《サーモインク》※常温で青色、温めると赤色に変色し、温度変化を観察できます。
※ 25 倍 に 希 釈 し て 使 用 。 可 逆 性 な の で 繰 り 返 し 使 用 可 。
[単 元 ] 小 4 「 も の の あ た た ま り 方 」 中 1「 身 の 回 り の 物 質 」
[準 備 物 ] サ ー モ イ ン ク
ろ紙
ビーカー
ラミネーター
イルム
[作り方]
① ろ紙にサーモインクをつけ乾かす。
② 5~7mm程度の巾に切る。
③ 上下3cmあけてラミネートする。
④ 短冊に切り分ける。
※ろ紙をぎりぎりにラミネートしないこと。
※ 加 熱 実 験 を し た 時 に 、直 接 的 に 加 熱 さ れ な い よ う
にすること。
14/55
ラミネーターフ
卵ろうそく
[単元]小5「もののとけ方」 中1「身の回りの物質」
[準備物]
卵の殻 ろうそく クレパス 空き缶 軍手
卵パック バーナー 三脚 金網
[作り方]
① ろうそくを空き缶に入れて溶かす。
その中に、クレパスを少量削っていれると好きな色に着色できる。
② 溶かしたろうそくを卵の殻に入れる。
③ 注ぎこんだろうそくの中心に芯をいれて固まるのをまつ。
④ 次の日、卵の殻を取り除くと完成!
※
完全に殻の中に流し込んだろうの温度が下がるのを待つこと。
ジャンボシャボン玉
[単元] 小5「もののとけ方」
[ 準 備 物 ] 水 400ml
水 の り (PVA)50ml
針金ハンガー
中1「身の回りの物質」
合 成 洗 剤 (界 面 活 性 剤 35% 以 上 )
グ リ セ リ ン (又 は グ ラ ニ ュ ー 糖 )
包 帯 (又 は ガ ー ゼ )
50ml
25ml
ビニールテープ
[作り方]
① 水 → 水のり → グリセリン → 洗剤の順番で混ぜる。
②
③
ひとつずつをしっかりと混ぜ合わせる。
泡立てないように混ぜ合わせる。
※ 2~3日ねかせると良いシャボン玉液になる。
④
針金ハンガーで円い輪を作り、そこに包帯を巻き付ける。
※ シャボン液がたくさんつくように、あまり伸ばしすぎないで
まきつける方がよい。
はずむシャボン玉
[準備物]
水 50ml
水 の り 50ml
合 成 洗 剤 5g
グ リ セ リ ン 25ml
[作り方]
① 水 → 水のり → グリセリン → 洗剤の順番で混ぜる。
② ぶ厚い膜を作るためのストローの作成・・・細めのストローの先を十字にさ
く。
③ 太 め の ス ト ロ ー の 先 を 4 cm ほ ど の 長 さ に 切 っ た も の を か ぶ せ 、 二 重 の ス ト ロ
ーにする。
④ ストローを真下向きにして吹く。
⑤ あまり大きくしない。
( シ ャ ボ ン 玉 特 有 の き れ い な 干 渉 縞 が 見 え た 時 に は 、膜 が 薄 く な っ て い る 。)
⇒ 軍手の上ではずませる
4cm
細めのストロー
太めのストロー
15/55
顕微鏡の指導
①
カラー写真印刷物
→
ドット
②
定規の数字
→
上 下 左 右 が 逆 に 見 え る・・・ど う 動 か せ ば よ い か ?
③
動くもの
→
動く範囲を限定する工夫
④
確認
→
最後に
・・・
お楽しみ!!
手作り顕微鏡
[単元] 小5「顕微鏡の使い方」 中1「身近な物理現象」
[ 準 備 物 ] ペ ッ ト ボ ト ル (炭 酸 )… キ ャ ッ プ の 内 側 が 青 い も の が よ い
ガ ラ ス ビ ー ズ ( 直 径 2mm 程 度 の 透 明 な も の ) 千 枚 通 し
紙ヤスリ カッターナイフ はさみ セロハンテープ ピンセット
観察するもの(タマネギ、ムラサキツユクサの葉、オオカナダモなど)
[作り方]
① 千 枚 通 し を 使 っ て 、 キ ャ ッ プ の 内 側 か ら 、 キ ャ ッ プ の ま ん 中 に 直 径 2mm く ら い の
穴をあける。
②穴にキャップの内側からガラスビーズを入れる。ガラスビーズが少し出ているく
らいまで押し込む。
③ カ ッ タ ー で ペ ッ ト ボ ト ル の 本 体 を 上 か ら 7 -8 ㎝ の と こ ろ で 切 る 。
④ 下 の あ ま っ た ペ ッ ト ボ ト ル を 1 5 ×2 0 ㎜ の 大 き さ に 切 り 、 角 を 切 り 落 と し て 、
注ぎ口にはりつける。
⑤ 観 察 す る も の (た ま ね ぎ の 薄 皮 や ツ ユ ク サ )を プ レ パ ラ ー ト の 山 側 に サ ン プ ル を の
せ、セロハンテープではりつける。
⑥注ぎ口に接眼レンズを取り付けたら、明るい方を向いて接眼レンズをのぞく。
※メガネをかけている人は、外した方がピントが合わせやすくなります。
16/55
ガラス細工
自分で作れると便利なガラス細工
[準備物]軟質ガラス
※ 硬 質 ガ ラ ス (ホ ウ ケ イ 酸 ガ ラ ス )、 パ イ レ ッ ク ス ガ ラ ス は ガ ラ ス 細 工 用
バーナーでないと細工できません。
目立てやすり
ガスバーナー
(ガラス管切りがあると便利です)
【ガラス細工用バーナー】
[作り方]
下準備
①ガラスはきれいにしてから使うこと。
②ガラスはよく乾燥させておくこと。
③細工台を整理しておくこと。
【1】切断
① や す り で 押 し て き ず を つ け る (2~ 3 ㎜ ぐ ら い )。な る べ く す る ど い き ず を つ け る 。
② 矢印の方向にひっぱる感じで力を加える。
力 を 入 れ す ぎ た り 、無 理 に 折 っ た り す る と 断 面 が ま っ す ぐ に な ら な い の で 注 意 。
【 2】 攪 拌 棒
① バーナーにたくさん空気を入れて大きな炎を作る。
② 内炎の上ぐらいにガラス棒の先端をいれまわしながら加熱し、ガラスの
切り口をなめらかにする。
※ Na や Ca に よ る 炎 色 反 応 の 様 子 を 見 て 、 管 が 炎 の 中 央 で 加 熱 さ れ て い
るか確認すること。
③ 仕上げ
(a)冷 め て か ら ゴ ム 管 を つ け る
(b)片 方 の 先 端 を 熱 し ス テ ン レ ス の さ じ で 押 し て 、 先 に 丸 み を つ け る
(c)先 端 を 十 分 や わ ら か く し て か ら さ じ で つ ぶ し 、 周 辺 を 加 熱 し て 冷 ま す 。
水
に
つ
け
て
【3】ガラス管を曲げる
ゴ
ム
管
を
は
め
る
と
つ
け
や
す
い
17/55
。
ポップコーン
[単元] 小4「ものの温度と体積」「水のすがた」 中1「身の回りの物質」
[ 準 備 物 ] ビ ー カ ー (300ml)
ポ ッ プ コ ー ン 用 コ ー ン (爆 裂 種 ) サ ラ ダ 油 塩
アルミはく
軍手
コンロ
ガスコンロ
[作り方]
① ビーカーの底にポップコーンを重ならないように入れる。
② サラダ油をポップコーンの8分目ぐらいになるように入れる。
③ ビーカーの上部をアルミ箔でふたをし、余った部分は熱であおられないように
固めておく。
④ コンロの上において加熱する。たまにビーカーをふって熱のムラをなくす。
(あまり火から離さないように)
⑤ 5 分 ほ ど す る と ポ ン ポ ン は じ け て く る 。連 続 し て は じ け 始 め た ら 火 か ら 下 ろ し 、
余熱で加熱する。
※少しコーンが余るくらいでちょうど。あまり長く火にかけていると焦げる。
⑥お皿に移し、好みで塩をふりかけて出来上がり。
※ 5 0 0 ml の ビ ー カ ー で も ポ ッ プ コ ー ン を 重 な ら な い よ う に い れ 、 油 を 8 分 目
まで入れたらできる。
※軍手は2重で使うとよい。
《参考》
ポップコーン用のトウモロコシは「爆裂種」という種類で、スーパーや青果店
に並んでいる。「スイートコーン」というトウモロコシとちがって、外側を硬い
デンプンが覆っています。その内側には軟らかくて水分をふくんでいる部分があ
り、熱を加えると、この内側の水分が水蒸気になって膨らもうとしますが、まわ
りの硬いデンプンに邪魔されて膨らむことができません。水は液体から気体にな
ると体積が理論上約1700倍になるので、内部で水蒸気になろうとする力(圧
力)が高まり、限界までくると一気に爆発します。圧力が急激に下がるので、中
身が膨張し、ポップコーンになります
アルコールボム
[単元]
小 4 [み ん な で 使 う 理 科 室 」 小 6 「 も の が 燃 え る と き 」
中1「身の回りの物質」
小4「アルコールランプの使い方」
空 き 缶 メ タ ノ ー ル チ ャ ッ カ マ ン (マ ッ チ ) 紙 コ ッ プ 霧 吹 き
[単元]
[準備物]
[作り方]
① 空き缶の口を缶切りで切り、下から2cmぐらいのところにキリで穴を開け
る。
② 缶の中にメタノールを霧吹きで吹き付け、紙コップでふたをする。
※霧吹きがない場合は、缶の中にメタノールを少量入れ、手でふたをして缶
を回し、メタノール
がまんべんなく回るようにする。
③ チャッカマンかマッチの火を下の穴に触れさせると、中の気化したメタノー
ルに引火して爆発し、紙コップが飛ぶ。
《注意》
・外気温の低い冬などはメタノールが気化しにくいので、
夏にやった方が失敗は少ない。
・なかなか爆発しないときは、缶を手で暖めるとよい。
・爆発の後は水ができるので、次の実験をするときはふき取るとよい。
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ちりめんモンスター
[単元]小4「生きものの 1 年間」 小5「メダカのたんじょう」
小6「生物どうしのつながり」中3「自然と人間」
[準備物] ちりめんじゃこ
ピンセット
木工用ボンド
台紙
[作り方]
① ちりめんの中から種類のちがうものを数種類見つけ出す。
② 図鑑等の資料から何の稚魚かを特定する。
③ 台紙に貼り付ける。
※
季節やとった場所によってちりめんの種類は多種多様で、しかも乾燥した
稚魚では成魚の特定がとても難しいです。はっきりと種類が特定できなく
ても、種類が違うのがわかれば良いとする方が子どもたちのやる気は失せ
ません。
ちりめん購入先
『カネ上』
Tel
0737-63-3389
Fax 0120-636-693
http:www.kanejo.com
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豚の目玉の解剖
[単元] 小6「ヒトや動物の体」
[準備物] 豚の目 解剖バサミ
中2「動物の生活と生物の変遷」
[方法]
① 瞬膜の観察
第 3 の瞼と言われているモノで、目頭から横方向に出てくる
瞼。鳥類ではよく発達しているが、人間は退化している。
② 瞳の観察
・強膜…外側の、いわゆる白目の部分が。
・虹彩…瞳の中のいわゆる私たちが目の色、と言って
いる部分。
・瞳孔…虹彩によって形作られている中央の黒い部分。
・角膜…瞳の上を覆っている透明な膜
③ 視神経の観察
肉 に 埋 も れ て 見 つ け に く い が 、白 く 飛 び 出 て い る の が 視 神 経 。
目で見た情報を脳に伝えている。
④ クリーニング
解剖バサミでよけいな肉を切る。
視神経は瞳の真裏についていない。
瞳の真裏は黄斑といい、瞳で見た像を
結ぶ所。人間の黄斑は、本当に黄色い
ら し い が 、ブ タ に は 黄 色 い 黄 斑 は な い 。
⑤ 強膜 を切る
強膜を縦に切る。
バ サ ミ の と が っ た 方 を 強 膜 に 当 て て 、何 回 か 切 れ ば 、切 り 込
み が 入 る の で そ こ か ら は さ み を 入 れ る 。一 周 回 っ た ら 中 身 を
半分にする気持ちで一回大きくはさみを入れる。
⑥ 観察1(視神経側)
脈絡膜…白い強膜の上に黒い膜。
・暗 幕 の 役 目 を す る 。色 素 細 胞 と 血 管 に 富 み 、黒 い 膜 と な
っ て 光 線 を 遮 断 す る と と も に 、網 膜 の 光 受 容 細 胞 の 杆 状
体と錐状体に豊富な栄養を与えている。
網膜…脈絡幕の上の白いゼリー状の膜が網膜。血管も見え
る。
・眼 球 を 覆 う 最 も 内 側 の 膜 。目 の 最 も 重 要 な 部 分 で 、外 界
の 光 を 受 け て 像 を 結 ぶ 。視 細 胞 と 視 神 経 の 末 端 と が 分 布
し て い て 、視 細 胞 か ら 刺 激 が 視 神 経 に よ っ て 脳 に 伝 え ら
れ、色や明暗を識別する
盲 斑 網 膜 が 集 約 さ れ て 視 神 経 に つ な が る と こ ろ 。 (盲 点 )
・網 膜 を 引 っ 張 っ て み る と 、一 か 所 で つ な が っ て い て 、強
膜を挟んで反対側の視神経につながっている。
20/55
←盲斑
⑦ 観察2(視神経側)
ガラス体…眼球を満たしている透明で卵の白身みたいなもの。
・ガラス体 は、眼球の器官の 一つで、水晶体 の後方にあり、内
腔をうめる透明なゼリー状の組織。硝子体(しょうしたい)
とも呼ばれる。タンパク質(コラーゲン)からできている。
また、眼球の外側を覆う強膜とともに眼球の形を保つ役割を
担い、また外力を分散させる作用を持つとされる。
⑧ 中身を出す
ひっくり返して水晶体と角膜の間に指を入れてひ
きはがすようにしてパカっと取りだす。
水晶体…カメラでいう凸レンズの役割を果たす。水晶体を
印刷物の上に置くと、拡大されて大きく見える。
チン小帯…水晶体の周りにある部分
・水晶体の厚さを変える役目をする、毛様体を水晶体に
繋ぐ環状の繊維。
⑨
観察3(瞳孔)(遠近調節)
瞳孔…中央の指が透けてみえる部分。
・瞳 孔 が 黒 く 見 え る の は 脈 絡 膜 で 光 を 遮 ら れ て い た
目の内部。だから目の青い人でも瞳孔は黒い。
角膜…瞳孔から見えている膜
・目 を 構 成 す る 層 状 の 組 織 の 一 つ で あ り 透 明 で あ る 。最 も
外 界 に 近 い 部 分 に 位 置 す る 。目 に 光 を 取 り 入 れ る 窓 の 役
割 が あ る ほ か 、光 を 屈 折 さ せ て 水 晶 体 と と も に 目 の ピ ン
ト を 合 わ せ る 働 き が あ る 。ま た 角 膜 表 面 は 常 に 涙 で 覆 わ
れ、乾燥と眼球内部への細菌感染を防いでいる。
虹彩…瞳孔の、周りの膜
・瞳 孔 の 大 き さ を 調 節 し て 網 膜 に 入 る 光 の 量 を 調 節 す る 役
割を持つ。カメラの絞りに相当する。虹彩の中の平滑筋
の働きにより、瞳孔を大きくしたり小さくしたりして、
網膜に入る光の量を調節する。虹彩の色は、メラニン色
素の量で決まり、通常、「目の色」といった場合は虹彩
の色を指す。
毛様体…虹彩の外側を囲む白っぽい筋状の部分
・ 毛 様 体 は 、 順 応 、 房 水 (眼 球 を 充 た す 体 液 )の 生 成 、 チ ン 小 帯 の 維 持 の 3 つ の 機 能
を持つ。また、水晶体の位置を保持する役割も持っている。
毛様体筋が収縮すると、水晶体はより凸状になり、より近い物体に焦点が合うよ
うになる。毛様体筋が弛緩すると、水晶体が平らになり、遠い物体に焦点が合い
やすくなる。房水は、水晶体と角膜に必須の栄養を運搬し、これらの老廃物を流
す。
豚の目玉の仕入先
大阪食肉臓器株式会社
FAX 番 号 : 06-6614-3228
電話番号:
21/55
06-6675-2281
教訓コップ
[準備物] 紙コップ
曲がるストロー
布ガムテープ
はさみ
[作り方]
① 曲 が る ス ト ロ ー の 長 さ を 短 く す る 。(曲 げ た 所 か ら の 長 さ が コ ッ プ 1/2 く ら い )
切 り 取 っ た ス ト ロ ー の 端 に 1 cm く ら い の 切 り 込 み を 数 本 入 れ て 開 い て お く 。
② 紙コップの底を千枚通しで穴をあける。
③ その穴とストローの穴が合うように、紙コップの中で貼り
合わせる。
④ 曲がる部分を紙コップの底に向けて曲げておく。
牛脂石けん
[ 準 備 物 ] 牛 脂 4.8g ヤ シ 油 1.5ml 6mol/水 酸 化 ナ ト リ ウ ム 水 溶 液 5ml
エ タ ノ ー ル 6ml 100ml ビ ー カ ー 駒 込 ピ ペ ッ ト 試 験 管 2 本
軍手 かき混ぜ棒(割り箸に温度計を輪ゴムでとめたもの) バーナー
金網 2 枚 三脚 スプーン
[作り方]
① 牛脂とやし油をビーカーに入れる。
② 水酸化ナトリウム水溶液とエタノールを①のビーカーに加える。
③ かき混ぜ棒でよくかき混ぜながら、加熱する。この時、金網を2枚使い、片
方 の 手 に 軍 手 を は め て ビ ー カ ー を 持 ち 、 炎 は 小 さ く 5cm 程 度 に す る 。
④ 30~ 60℃ で 牛 脂 が 溶 け る 。
70℃ ~ 75℃ で 沸 騰 が 始 ま り 、 激 し く 泡 立 つ 。 よ り 一 層 か き 混 ぜ る 。
⑤ 75~ 85℃ を 保 つ よ う に す る 。
火 を 弱 く し た り 、ビ ー カ ー を 持 ち 上 げ た り し て 85℃ を 超 え な い よ う に す る 。
⑥ 加 熱 か ら 10 分 以 上 経 過 し 、 か つ 白 い ソ フ ト ク リ ー ム 状 に な れ ば 火 を 止 め る 。
⑦ 温 度 が 70℃ に 下 が る ま で 、 か き 混 ぜ 続 け る 。
温 度 が 70℃ に 下 が っ た ら 、ソ フ ト ク リ ー ム 状 の も の を 素 早 く ス プ ー ン で す く
いとり、形を整える。
⑧ 完全に冷えるまで置いておく。石けんができあがる。
※牛脂のみで作る場合
1 9 0 ×牛 脂 の 総 量 ×4 0 /5 6 ÷1 0 0 0 = 水 酸 化 ナ ト リ ウ ム の 量 ( g )
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廃材利用
[単元] 小6「水溶液の性質」 中3「化学変化とイオン」
[準備物]アクリル板
空容器(フレッシュ、コンタクト)
万能ボンド
[作り方]
① 廃材を万能ボンド、又はホットボンドで
固定する。
※
酸アルカリ実験でマイクロスケール実験として活用
《マイクロスケール実験》
マイクロスケール実験とは,実験のスケールを従来よりも
はるかに小さくした実験であり,試薬や経費の削減など,実験環境の改善が望め
る画期的な実験方法として注目されています.
マイクロスケール実験のメリット・・・低コスト・省資源
反応時間・実験時間の短縮
初等教育から高等教育にまで幅広く対応
※小・中学校では理科(化学)の専門性を持たない教員でも容易に実施が可能
より安全。個別実験が可能
リングリンググライダー
[準備物]
ストロー
画用紙
セロテープ
はさみ
プロペラトンボ
[ 準 備 物 ] 竹 串 (ス ト ロ ー )
両面テープ
荷 造 り テ ー プ (牛 乳 パ ッ ク )
千枚通し
数字パズル
[準備物]
画用紙
マジック
はさみ
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ビニールテープ
はさみ
蝶は捕まえられるか
[準備物]
画 用 紙 (印 刷 済 み )
のり
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はさみ
惑星モデル
[単元]
[準備物]
小6「大地のつくりと変化」 中3「地球と宇宙」
発 泡 ス チ ロ ー ル 球 (直 径 1mm、 2mm、 3mm、 5mm、 20mm、40mm、50mm)
ム シ ピ ン 爪 楊 枝 ク リ ア フ ァ イ ル (透 明 ) 台 紙 木 工 用 ボ ン ド
アクリル絵の具
「作り方]
① 惑星を取り付ける台を作成する。
② 20mm、40mm、50mm の 発 泡 球 を 半 分 に 切 る 。
③ その間に円形に切り取ったクリアファイルをはさんで接着し、球体に戻す。
④ ムシピンや爪楊枝をそれぞれの発泡スチロール球に突き刺す。
⑤ アクリル絵の具で着色をする。
⑥ それぞれの惑星の大きさの発泡スチロール球を台に取り付けて仕上げる。
惑星モデル作り
(30億分の1)
2 mm
4 mm
5 mm
3 mm
木星
土星
天王星
海王星
水星
金星
地球
火星
50
40
20
20
mm
mm
mm
mm
通電チェッカー
[単元]小3「電気で明かりをつけよう」 小4「電気のはたらき」小5「電磁石」
小6「発電と電気の利用」 中2「電流とその利用」
その1[準備物]単三電池 豆電球 豆電球用ソケット ビニールテープ
[作り方]
① ソケットに豆球をつけ、単三電池に取り付ける。
② ソケットから出る片方の導線は、単三電池のマイナス極にビニールテープで接続
しておく。
その2
[準備物]
ボタン電池
LED 球
ビニールテープ
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ゼムクリップ
太陽めがね
[単元]
[準備物]
小3「かげのでき方と太陽の光」小4「天気と 1 日の気温」
小5「雲と天気の変化」小6「月と太陽」
中2「気象とその変化」 中3「地球と宇宙」
画用紙
アストロソーラーフィルター 両面テープ
穴あけパンチ
[作り方]
① 中央の3本線をボールペンでなぞり、折り目をつける。
② 画用紙の両目にあたる所に両面テープを貼り付ける。
③ 両面テープに一つ、穴を開ける。
④ 両面テープの剥離紙をはがし、穴をアストロソーラーフィルターでふさぐよ
うにつける。
発泡スチロールカッター
[準備物]
割り箸 洗濯ばさみ
ビニールテープ
単三電池
ニクロム線
導 線 (赤 黒 )
[作り方]
① 割り箸を割り、洗濯ばさみに沿わせるように割り箸 をビニールテープで固定
する。
② 片方の割り箸に単三電池を取り付ける。
③ V の字に開いた割り箸の先にニクロム線を取り付ける。
④ そ れ そ れ の ニ ク ロ ム 線 と 2 本 の 導 線 を つ な ぎ 、1 本 は 単 三 電 池 の 一 つ の 極 と 接
続させる。
⑤ もう一方の導線はフリーにしておく。
やじろべぇ
[準備物]
発泡スチロール 発泡スチロールカッター 発泡スチロールボンド
竹 串 お も り に な る も の (お は じ き 、 ス ー パ ー ボ ー ル 、 粘 土 な ど )
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電気パン
[単元]小6「発電と電気の利用」
中学「電流とその利用」「化学変化と原子・分子」「化学変化とイオン」
[準備物]ホットケーキミックス100g 砂糖
キッチンペーパーまたはサランラップ 水 牛乳パック
ステンレス板 100W 電源+わに口クリップ付リード線 ボウル
[作り方]
(実 験 前 )
・ ス テ ン レ ス 板 を 横 7 ㎝ 、 縦 12 ㎝ く ら い (牛 乳 パ ッ ク 半 分 )に 切 っ て お く 。
・コンセントの先にワニ口クリップをつけておく。
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
注意
※
※
※
※
牛乳パックを下から12㎝くらいのところで切る
中にクッキングペーパーをしき、両側にステンレス板を立て、ワニ口クリップ
で挟む。
ホットケーキミックス100gに水75ccを入れて混ぜ、型に流し込む
コンセントを差して、電気を通す(10分)
!!!注 意 !!!
必 ず ク リ ッ プ を つ け た あ と 電 気 を 流 す こ と 。逆 に す る と 感 電 の お そ れ が あ り ま
す 。一 度 、コ ン セ ン ト を 差 し た 後 は 絶 対 に 触 ら な い 。温 ま っ た か 確 か め よ う と し
てさわると感電します。
10 分 ぐ ら い た つ と ふ く ら ん で く る 。 湯 気 が 出 な く な っ た ら 終 了 ( 約 15 分 )
コンセントからプラグをぬいてから、ワニ口クリップをはずす。
!!!注 意 !!!
順 番 に 気 を つ け る こ と !!!
牛乳パックから取り出して食べる。
キッチンペーパーの代わりにサランラップでもできるが、熱が通りにくい場所
ができることがあります。
ホットケーキミックスを混ぜすぎるとふくらみにくくなります。
普通のホットケーキと同じ材料でたねを作ると味がよくなります。
ホットケーキミックスの代わりに小麦粉100gと塩少々と砂糖20g、ベー
キングパウダー8gでできるそうです。
塩化アンモニウムを使って
・・・塩化アンモニウムの再結晶
[単元] 小5「もののとけ方」 中1「身の回りの物質」
[準備物] 塩化アンモニウム ビーカー コンロ 電子てんびん
試験管 試験管立て 薬包紙 軍手 薬さじ
[作り方]
① 塩化アンモニウム10gと
水 2 0 ml を 試 験 管 に 入 れ る 。
※塩化アンモニウムが水に溶ける
反応は吸熱反応なので、よくふっ
て底をさわると、試験管が冷たく
なる。
② ①の試験管を65℃程度の湯につ
け試験管内の塩化アンモニウムを
すべて溶かす。
③ ②の試験管を空気中でゆっくりと
冷やし、結晶が現れる様子を観察
する。
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メスシリンダ-
リモネンを使って
・・・
発泡スチロールの加工方法
[単元] 中学『身のまわりの物質』
[準備物] 厚さ3㎝ぐらいの発泡スチロール
洗 濯 の り (PVA と 表 示 が あ る も の )
水 性 ポ ス タ ー カ ラ ー (絵 の 具 )
筆
プラスチックコップ
コンロ
ガスボン
ベ
[作り方]
(1)【凸表札:コンロで溶かす方法】
① 発泡スチロールを適当な大きさに切る。
② 洗 濯 の り (PVA)に ポ ス タ ー カ ラ ー を 入 れ 、 筆 で か き 混 ぜ る 。
③ 発泡スチロールにすきな字や絵をかく。
※濃い目の色で作る。絵の具をぬらない部分が多いほうがいい。
④ 乾く前に、コンロの火で軽くあぶる。絵の具をぬっていない部分が 凹む。
※ 絵 の 具 が 乾 い て し ま う と 、絵 の 具 を ぬ っ た 部 分 も 溶 け て 縮 ん で し ま う 。
⑤ 乾かしてできあがり。
(2)【凹スタンプ:リモネンを使う方法】
① 発泡スチロールを適当な大きさに切る。
② リモネンで字や模様を書くと、その部分の発砲スチロールが溶けてへこ
む。
※リモネンは疎水性なので水性絵の具で着色はできない。油性ペンの先
をつけたり、油性絵の具だと着色できる。
③ 乾かしてできあがり。
(3)【凸表札:リモネンを使う方法】
① (1)の③までは同じ。
② 上から全体にリモネンをぬる。
PVA で ぬ っ た と こ ろ は リ モ ネ ン を は じ く の で 、 そ れ 以 外 の と こ ろ が へ こ
む。
※ PVA の 代 わ り に 型 紙 を お い て 、 そ の 上 か ら リ モ ネ ン を ぬ っ て も よ い 。
≪参考≫
・分子構造が似ているもの同士のほうが、似ていないものよりもよく溶ける。
ス チ レ ン と リ モ ネ ン の 分 子 構 造 は 非 常 に 似 て い る た め 、混 ざ る と 自 然 に 溶 け 合 う 。
⇒ エコなため、発泡スチロールのリサイクルに用いられている。
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雨降りセンサー
[単元]小5「もののとけ方」中1「身の回りの物質」
[準備物] 塩化コバルト
和紙
ボンド
はさみ
台紙
折り紙
[作り方]
① 塩化コバルト水溶液を作り、和紙に染みこませる。
② 乾いたら、その和紙を使って紫陽花の花を作り台紙に貼り付ける。
③ 折り紙で葉を作り、貼り付ける。
※塩化コバルトには毒性があります。
塩化コバルト紙をなめたりしてはいけません
29/55
化石レプリカ
[ 単 元 ] 小 6 「 大 地 の つ く り と 変 化 」 中 1「 大 地 の 成 り 立 ち と 変 化 」
中1「大地の成り立ちと変化」 中2「動物の生活と生物の変遷」
[ 準 備 物 ] ア ン モ ナ イ ト 化 石 , 箸 , 鍋 ,ア ク リ ル 絵 の 具 , お ゆ ま る ※ 2( 図 1)
[作り方]
(1)雌型を作る
① あらかじめ化石表面に付着している汚れを取り除く。
② 鍋に水を入れ,温める。
③ 8 0℃ に 温 め た お 湯 に “ お ゆ ま る ” を 箸 で 入 れ る 。
④ ドロドロに溶けた“おゆまる”を容器に入れ,その上から化石を押し付け
る。
⇒ 数 分 放 置 し て“ お ゆ ま る ”が 固 ま っ た ら 化 石 を 取 り 出 し て 雌 型 の 出 来 上
がり。
(2)紙粘土を押し付ける
① 来上がった雌型に紙粘土を押し付ける。
② 粘土が乾いたら、雌型からはがす。
※ 石 膏 で や る 場 合 は 、 剥 離 剤 と し て 石 鹸 水 (中 性 洗 剤 で も よ い )を 雌 型 に
ぬるとよい。安いハンドクリームでも代用できます。
(3)余裕があれば出来上がったレプリカに絵の具で色を塗る。できるだけ元の
化石標本に近い色にする。
30/55
葉脈標本
[単元]
[準備物]
小3「たねをまこう」
小6「植物のつくりとはたらき」
中1「植物の生活と種類」
植物の葉(ヒイラギ、ヒイラギモクセイ、
ナンテン、サザンカ、ツバキ、クチナシ
などの葉脈が固く肉厚なものが適している)
コンロ
ビーカー
ガラス棒
ピンセット 歯ブラシ バット ラミネートフィルム 安全めがね
水酸化ナトリウム水溶液(10~15%)
も し く は 市 販 の パ イ プ 洗 浄 剤 (水 酸 化 ナ ト リ ウ ム 4 % か 2 % )で も よ い
[方法]
【水酸化ナトリウムを使う方法】
(1)葉肉の分解
① ビ ー カ ー に 1 0 0 ml の 水 を い れ 、そ こ へ 1 0 ~ 1 5 g の 水 酸 化 ナ ト リ ウ ム
を入れ、ガラス棒で よくかき混ぜて溶かす。
② コ ン ロ で 水 酸 化 ナ ト リ ウ ム 水 溶 液 を 熱 し (沸 騰 さ せ る と 水 酸 化 ナ ト リ ウ ム
水 溶 液 が 飛 び 散 る の で 沸 騰 さ せ な い よ う に す る )、 葉 を 入 れ る 。
時 々 、 混 ぜ て 葉 を 溶 液 内 に 浸 す よ う に す る 。 (湯 気 を 吸 い 込 ま な い よ う に
注意する)
③ 溶 液 が 茶 色 に 変 化 し 始 め て 、 葉 の 表 皮 が は が れ て き た と こ ろ (1 5 ~ 2 0
分 )で 火 を 消 す 。
④ 葉 を 水 の 入 っ た ビ ー カ ー に 移 し 洗 う 。何 度 か 水 を 交 換 し 、水 酸 化 ナ ト リ ウ
ムを十分落とす。
(2)葉肉の除去
⑤ 水 を 張 っ た バ ッ ト に 葉 を 移 し 、歯 ブ ラ シ で 軽 く 葉 の 表 面 を た た く よ う に し
て、葉肉部分を落と し、葉脈だけにする。
(3)乾燥・染色・し上げ
⑥ 新聞紙の上に葉を置いてはさみ、水分を吸い取る。
(インクで染めたい場合は、油性マジックで着色してもよい)
⑦ 葉が乾燥したらラミネートフィルムにはさみ、ラミネーターで圧着する。
【 パ イ プ 洗 浄 剤 (4 % )を 使 う 場 合 】
((2)以降の操作は水酸化ナトリウムを使う場合と同じ)
(1)葉肉の分解
① 葉 を ビ ー カ ー に 入 れ 、浸 す よ う に パ イ プ 洗 浄 剤 を 入 れ 、2 時 間 3 0 分 ~ 3 時
間浸しておく。
《参考》
※ パ イ プ 洗 浄 剤 の 水 酸 化 ナ ト リ ウ ム の 濃 度 が 低 い 場 合 (2 % )や 浸 す
時 間 を 短 縮 し た い と き は 湯 煎 す る と い い 。水 酸 化 ナ ト リ ウ ム 2 % の
パイプ洗浄剤の場合は20分ほど。パイプ洗浄剤は粘性があるの
で、直接加熱は危険。
ミジンコペーパーモデル
[単元]
小5「水中の小さな生物」
小6「生物どうしのつながり」
中3「自然と人間」
[準備物]
ミ ジ ン コ ペ ー パ ー モ デ ル (印 刷 物 )
はさみ
のり タコ糸
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粒度標本
[単元]
小5「流れる川のはたらき」
小6「大地のつくり」
中1 「地層と堆積岩」
[準 備 物 ] 校 庭 の 砂 を 予 め ふ る い で ふ る っ て 粒 度 の 大 き さ 別 に し て お く 台 紙
ボンド
[作 り 方 ]
①
台紙にボンドを多めにつけ、粒度別に置いていく。
【 れ き 】 粒 の 直 径 が 2mm 以 上
【 じ ゃ り 】 粒 の 直 径 2~ 5cm 程 度
【 砂 】 粒 径 が 2~ 1/16mm
【 シ ル ト 】 1/256mm~ 1/16mm● だ い た い 目 安 10μ m = デ ン プ ン 、 顔 料
【 粘 土 】 1/256mm 以 下 ● だ い た い 目 安 1μ m = バ ク テ リ ア
【 コ ロ イ ド 】 ● だ い た い 目 安 100nm = タ ン パ ク 質
※ 【岩石】と【石】は原料のマグマが、地上で雨風などで風化したものです。【れ
き】と【じゃり】と【砂】と【シルト】は、【岩石】と【石】が地上で雨風や
川などで風化や浸食されたものです。
※ 【泥】とは、主に【砂】と【シルト】と【粘土】と【コロイド】と、その他有機
物と水と混じった液状~固体の土です。また、法律用語として【建設汚泥】と
も呼び、汚染していなくて、単に水が混ざって泥状態なら【汚泥】と呼ぶとき
もあります。
※ 【 土 】と は 、【 れ き 】と【 じ ゃ り 】と【 砂 】と【 シ
ルト】と【粘土】と【コロイド】とその他有機
物と水と空気が混じり、栄養たっぷりの命の宿
る地表を覆う物質層(つち)、すなわち土壌の
ことです。
32/55
べっこう飴
[単元]
もののとけ方
[準備物]
砂 糖 10g( ス テ ィ ッ ク シ ュ ガ ー が 便 利 ) 水( 約 3 m l:し ょ う ゆ 入 れ 1 つ 分 )
アルミカップ 加熱器具(アルコールランプ・ガスコンロ・ガスバーナー)
セラミック付き金網 軍手
[作り方]
① ア ル ミ カ ッ プ に 砂 糖 1 0 g と 水 (し ょ う ゆ さ し 1 個 分 )を 入 れ る 。
② アルミカップを金網の上にのせ、火をつけ3,4分熱する。
③ 色がきつね色に変わり始めたら、すばやく火を切りアルミカップを下ろし、
飴を冷ます。
[注意]
※ き混ぜない方がうまくいく。かき混ぜすぎると温度が下がり、氷砂糖状にな
ります。
※ 余熱の分を考慮して、早めに火を切ること。熱しすぎると苦くなります。
参考
飴と温度
温度
60~ 100℃
103~ 105℃
107~ 115℃
115~ 121℃
140℃
145℃
165℃
165~ 180℃
状態
使い方
泡 が 出 始 め 、 100℃ 前 後 で 全 体 が 煮 立 つ
シロップ
無色透明のさらっとし
水 に す ぐ 溶 け る の で 、冷 た い 飲 み 物 に つ か
た、高濃度砂糖液。
う。
フォンダン
細かく泡立ち、さめると
なめらかでやわらかいクリーム状でケー
かるく糸を引く。
キなどにかけたりする。
キャラメル
直径6㎜ほどのねばりの
さ め る と 固 ま る が や わ ら か い 。色 は つ い て
ある泡が出る。
いない状態
直 径 5 ~ 1 5 ㎜ の 大 き め タフィー
の 泡 が 出 て 、 う っ す ら 黄 さ め る と ガ リ ガ リ し た 粗 い 結 晶 に な り 、キ
色になる。
ャンディーなどに使われる。
ドロップ
粘りのある細かい泡が出
冷 め て 固 ま る と 、も ろ く な り 、ガ ラ ス 状 に
て、黄色になる
なる。
ね ば り の 細 か い 泡 が 出 べっこうあめ
て 、 黄 金 色 ~ オ レ ン ジ に 冷めると固い飴状になる
なる。
濃 い オ レ ン ジ ~ 茶 褐 色 に カラメルソース
なる。こげたにおいがす 水をたして粘度を下げ、プリンにかけた
る。
り、カラメルソースとして使う。
33/55
5
小学校研究授業
理科学習指導案
指導者 教諭 木村 竜哉
1 日
時
平成27年12月4日(金)第5時間目(1:50~2:35)
2 場
所
第二理科室(北校舎2階)
3
学年・組
第4年1組 36名
4 単 元 名
ものの温度と体積
(教材名)
5
単元の評価規準
【単元の内容】
(平成20年告示 小学校学習指導要領 理科編 第4学年より)
A-(2)金属、水、空気と温度
金属、水及び空気を温めたり冷やしたりして、それらの変化の様子を調べ、金属、水及び空気
の性質についての考えをもつことができるようにする。
ア 金属、水及び空気は、温めたり冷やしたりすると、その体積が変わること。
自然現象への
関心・意欲・態度
科学的な思考・表現
・水、空気、金属を温 ・温度変化と水、空
観察・実験の技能
自然事象についての
知識・理解
・実験器具を適切にか ・水、空気、金属は、
めたり冷やしたり
気、金属の体積変
つ安全に操作し、温
温めたり冷やした
したときの変化に
化を関係付けて考
度変化と物の体積
りするとかさが変
興味をもち調べよ
えるとともに、も
変化との関係を調
化すること、もの
うとしている。
のによる変化の様
べ、結果を図や言葉
によって変化の様
子の違いを考えて
で記録し、説明する
子が違うことが分
いる。
ことができる。
かる。
34/55
6
指導にあたって
(1)教材観
本単元は、空気、水、金属をあたためたり冷やしたりする実験を通して、空気や水、金属は、
温度が高くなると膨張し、低くなると収縮するといった、温度の変化とそれによって起こる体
積の変化との関係について調べ、空気、水、金属の中では、空気の体積変化が一番大きく、金
属の体積変化が一番小さいことをとらえることがねらいである。
※前単元では、空気はおすと体積が小さくなるが、水はおしても体積が変わらないことを学
習した。その中で、閉じ込められた空気がおされたときにどうなっているのか、空気の粒1単
位を○として表すなど、イメージ図を使って表す活動をした。それにより、単に実験の結果を
書き残すだけではなく、そこから空気の性質について考えることができた。そこで、本単元で
も、前単元と同様イメージ図を用いて、目に見えないものがあたためられたり、冷やされたり
することで、どんな変化が起こるのか、自分なりの考えで、実験結果を温度と関係付けながら
考え、考察や結論を書けるようにしたい。そして3学期単元の、金属・水・空気に熱を加えた
ときの温まり方や、水を温めたり冷やしたりしたときの状態変化の学習へとつなげていきたい。
(2)児童の実態
本学級の児童は、男子21名、女子15名と男子の割合が多い。男子の中には激しく活発な
個人が複数おり、それに対して人数の少ない女子はおとなしく控えめであるところが本学級の
特徴である。男子の元気さは休み時間だけにとどまらず、授業の中でも思いついたことは常に
つぶやくといった形で表現しているので、それをきっかけに授業展開することで、男子のエネ
ルギーがエンジンとなり、こちらが予想している以上に子どもたちが授業に乗れることがある。
そしていろいろな事に興味を示す児童がおり、知的興味にヒットする学習内容の時は食いつき
も良い。
しかし、無数のつぶやきに対する取り扱いを誤ってしまったり、学習内容が知的興味をくす
ぐらないものであったりするときは、エンジンが空回りをしてしまい、思うように授業展開が
できず、ゴールにたどり着けない時がある。
だから理科では、教科書通りの実験だけにとどまらず、学習内容に関連して子どもたち自身
が考えた実験や、獲得した概念を実際に試せるような時間を設定することで、子どもたちの意
欲、モチベーションを保ちながら学習できるようにしたい。また、おとなしめの女子の考えや
意見が周りの勢いに飲み込まれて出せずに終わってしまわないように、個人の考えを表せる場
面も設定していきたい。
35/55
(3)指導観
「小学校4年間 全学習内容(41単元及び13活動)において「自分は理解している」と「授
業で学習したという記憶がある」ことについての意識調査より抜粋(平成22年
中1約200名
アンケート調査)の結果で、自分が理解しているという意識も授業で学習した記憶もしっかり
しているという単元に4年生の単元は1単元もなく、逆に理解していないという意識が高く、
授業で学習した記憶もあまりない単元に4年生の単元が3単元(回答全5単元中)あり、本単
元もそこに該当していることから、今回の指導では学習して獲得した概念を使って考え解決す
るような課題を設定することで、概念の真の理解と一般化を図りたい。
水は目に見え、おし縮めることができないことから、体積があることを理解しやすいのに対
して、空気は目に見えず、おし縮めることが可能なので、子どもたちは空気に「体積がある」
とは考えにくいと思われる。
そこで、本単元の導入では、前単元で学習した「空気や水には体積がある」ことを復習し、
予想を立てる際には前単元同様、空気の粒1単位を○の絵で表すなどして体積をイメージし、
意識づけることで前単元とのつながりを持たせ、次単元「ものの温まり方」の導入などでも既
習事項を用いることで、単元をぶつ切りにした学習ではなく、1年を通した単元のつながりを
作り、4年生での学習内容の理解と学習したことを記憶する両立を図りたい。
またこれらの学習は,粒子の考え方で現象をとらえていく中学校第1学年「状態変化」の学
習へと発展していく。
粒子を柱とした内容の構成(粒子の存在・粒子の持つエネルギー)
小学校4年
空気と水の性質
・空気の圧縮
・水の圧縮
中学校1年
状態変化
・状態変化と熱
・物質の融点と
沸点
金属、水、空気と
温度
・温度と体積変化
・温まり方の違い
(本単元)
・水の三態変化
36/55
7
普段の学習における工夫
①場の工夫
子どもたちが自分の意見を全体の場で発表できるまでのステップとして、個人→ペア→
班→全体というような段階を作って発表することで、自分の意見を人に伝えることに慣れ、
抵抗感をなくしていく。
②実験への安心感
4年生で初めて使う理科室での実験は、火やお湯など、危ないものを使うことがあるの
で、実験前に道具の使い方、安全性について伝え、安心して実験が行えるようにする。
③赤白帽
友だちの仮説・予想と同じだと思う色にして赤白帽を被ることで、絵や文で自分の考え
を表現することがむずかしい児童や、大人しく控えめで発表することに抵抗がある児童も、
発表できたという感覚を味わえるようにする。
④結果と結論の区別
「考察」という言葉は4年生で出てくる。
「結果」は事実のみを書き、
「考察」はその事
実から分かることや、理由などを1人で考えて書くことである。
「結論」
(まとめ)はそれ
らをまとめた言わば「公式」にあたるものであり、これらを区別できるように、考察や結
論(まとめ)を書く際は、書くべきキーワードを提示するなどして、その練習をさせたい。
⑤問題と結論の首尾照応
問題文は常に疑問形にすることと、結論の主語は必ず問題の主語と一致させることで、
理科の授業スタイル(土俵)にクラス全員が慣れる。その統一感がある中で、自分にはな
い友だちの考えや発表を聞いたときに、今後の自分の新しい引き出しにすることができる。
⑥ICTの活用
実験の結果を全体で確認する際に、言葉だけでは理解することが苦手な児童に対する支
援や、実験結果を見逃してしまった児童への手立てのツールとして視覚的に捉えられるI
CTを活用する。
⑦日常生活、具体的な場面との関係付け
獲得した知識や概念が身の回りで使われていたり感じられたり出来るものを確認〔(例)
水:噴水の実験、温度計の仕組み、空気:うずらたまごの実験、夏場のビーチボール、金
属:電車のレールなど〕し、概念と具体をリンクしてみることができるようにする。
37/55
8
単元計画(10時間扱い)
指導計画と学習活動における評価規準
次
時
主な学習活動
評価規準
1
容器に閉じ込めた空気
容器に閉じ込めた
をあたため、栓が飛ん
空気をあたためる
だり、風船やシャボン
活動に興味をも
膜が膨らんだりするこ
ち、空気の性質を
とに興味を持つ。
調べようとしてい
単
元
導
入
評価の観点
関・
意・態
思・表
方法
技
知・
能
理
①
発言・記
録分析
る。
実験
2
1
容器の栓が飛んだり風
栓が飛び出した理
3
船やシャボン膜が膨ら
由についての予想
んだりした理由につい
をもち、自分の考
①
発言・記
録分析
て予想を立て、調べる。 えを表現してい
る。
空気はあたためた
実験
記録分析
り冷やしたりする
2
一
次
空
気
の
温
度
と
体
積
①
と、その体積が変
わることを理解し
ている。
4
どうすればペットボト
既習事項をもと
ルにゆで卵(うずら)
に、卵をペットボ
を入れられるかを、既
トルに入れる方法
習事項をもとに予想を
や、ペットボトル
立て、表現し実験する。 から出す方法を自
逆に、卵を外に出すに
分なりに表現して
はどうすればよいかを
いる。
予想を立て、表現する。
実験
実験
3
4
38/55
②
記録分析
5
水も空気のように温度
水をあたためたり
6
によって体積が変わる
冷やしたりしたと
か考え、予想を立てて
きの、水の体積の
調べる。
変化をとらえて記
ゼリーを使って、体積
録している。
①
発言・記
録分析
の変化は水より空気の
方が大きいことを調べ
水は、あたためた
る。
り冷やしたりする
実験
5
②
記録分析
と、その体積が変
わることを理解し
ている。
二
次
水
の
温
度
と
体
積
7
8
(
本
時
)
あたためられた空気の
水よりも空気の方
体積変化で水が飛ぶ噴
が体積変化は大き
水のモデルを見て、も
いことをもとに、
っと水を高く飛ばすに
空気の量を増やせ
はどちらを増やせばよ
ばよいことを自分
いか考え、予想を立て
なりに表現してい
て調べる。
る。
②
②
記録分析
実験
7
小便小僧モデルの水を
もっと遠くに飛ばすに
はどうすればよいか考
え、予想を立てて調べ
る。
実験
7
三
次
金
属
の
温
度
と
体
積
9
金属も空気や水のよう
加熱器具などを安
10
に温度によって体積が
全に正しく使っ
変わるか考え、予想を
て、金属をあたた
立てて調べる。
めたり冷やしたり
実験
7
したときの体積の
変化を調べてい
る。
39/55
②
記録分析
金属は、あたため
たり冷したりする
と、その体積は変
わるが、その変化
は空気や水より小
さいことを理解し
ている。
40/55
③
記録分析
9
本時の指導(8/10 時間扱い)
(1)本時の目標
・小便こぞうの水をもっと高くとばす方法を、既習事項を使って予想し、表現することができる。
(思・表)
(2)本時の展開
時間
学習活動
指導上の留意点
0
前時の復習
噴水のモデルを確認する。
3
小便小僧の仕組みを知る。
TVに小便こぞうの断面を映す。
6
小便こぞうの水をもっと遠くに
評価基準・評価方法
とばすにはどうすればよいだろ
うか。
8
13
自分で・予想を立てワークシー
B評価に達する記述が難しい児童
評価基準
トに書く。
には、絵や文など、表現しやすい
A…自分の予想や実験
班で話し合う。
方を個別に考える。
結果を既習の空
異なるパターンの児童を把握す
気・水の量に加え
る。
て、あたためるお
友達と相談はせずに、自分の考え
湯の温度を高くす
を書く。
ることに触れて予
班のメンバーの意見を聞けるよう
想できる。
16
発表する。
に指導する。
19
実験上の注意を知る。
注意事項を指導する。
結果を絵や文を使
ミスしてもいいように予備の材料
って表現できる。
を用意する。
B…自分の予想や実験
C…自分の予想や実験
結果を絵や文で表
21
実験を行う。
水を半分まで入れている小便小僧
現することが難し
の飛距離を確認してから行う。
い児童には、選択
肢を用意するなど
29
ペットボトルにかけるお湯の温
個別に指導する。
度を上げる実験を演示で行う。
評価方法…記録分析
34
結果を書く。
38
ふりかえりを書く。
わかったこと、もっと調べたいこ
と、疑問に思ったことを書く。
42
ふりかえりを発表する。
44
次時を確認する。
41/55
2016/2/24
・うずらたまご
・ふん水
・小便童子
教科書には無い実験
記憶に残る
生活場面関連づけ
・牛乳びん
・風呂の湯・空気
+
H.27年度理科所員研究授業検討会
『ものの温度と体積』
授業者より
=
既習事項を使わない
と解けない内容
・空気の性質
・水の性質
・両方の差
確実な理解
茨木市立茨木小学校
木村 竜哉
学んだことが抜け落ちない
強い記憶と確かな理解
H.27.12.4
学習の系統性
授業の中では
粒子を柱とした内容の構成(粒子の存在・粒子の持つエネルギー)
・ワークで、空気を○・水を△の粒で表すこと
・はじめ・なか・おわりでイメージすること(4年生の重点目標:
関係づけて考えるため)
・結果と考察、結論を区別してかく。問題と結論の首尾照応
中学校1年
小学校4年
空気と水の性質
金属、水、空気と温度
状態変化
・空気の圧縮
・水の圧縮
・温度と体積変化(本単元)
・温まり方の違い
・水の三態変化
・状態変化と熱
・物質の融点と沸点
空気・水半分 空気をふやすと
はじめ
なか
おわり
空気、水の1単位を粒で表しておく
水のゆくえ
水のすがた
3学期
もののあたた
まり方
ものの温度と
体積
ヒトの体のつ
くりと運動
2学期
とじこめた空気
や水
月や星
電気のはたらき
天気と1日の
気温
春の生き物
1学期
粒子概念の素地
より具体的なイメージ化
問 ○○すると△△するのはどうしてだろうか。
ま ○○すると△△するのは□□だからである。
ぶつ切りではなく、概念をつないで学習理解を深める
42/55
1
2016/2/24
1年間を通して
本単元の学習事項
空気や水、金属は、温度が高くなると膨張し、低くなると収縮することについて
調べ、空気、水、金属の中では、空気の体積変化が一番大きく、金属の体積
変化が一番小さいことをとらえる。
1
✩学習内容を生活場面等で活用し、強い記憶と確かな理解へ
(うずら卵、ふん水、小便小僧など)
✩空気、水の1単位を粒で表しておく
4
水
5 6
評
7 8
✩結果と考察、結論を区別してかく。問題と結論の首尾照応
評
✩4年生の重点目標である関係づけて考える力を深めるために
はじめ、なか、おわりをイメージする
金属
学んだことが抜け落ちない
強い記憶と確かな理解へ
43/55
2 3
空気
✩ぶつ切りではなく、概念をつないで学習を深める
9
10
フラスコの栓が飛ぶこと、シャボン膜に興味
を持つ。小便小僧を知る。
空気は温度によって体積が大きくなったり
小さくなったりすることを調べる。 高
うずらの卵をペットボトルに出し入れする方
法を考える。
水も空気と同じように体積の変化が起こる
か調べる。ゼリーの実験で、水よりも空気
の方が体積の変化が大きいことを知る。 高
よく飛ぶふん水の空気と水の割合を考える。
空気を多くした方が水が高く飛ぶことを知る。高
小便小僧の飛距離を伸ばす方法を考える。
金属も水や空気と同じように体積の変化が
起こるか調べる。
2
44/55
45/55
46/55
6
中学校研究授業
理科学習指導案
指導者 教諭 髙木彰太
1. 日ああ時
平成 28 年2月 16 日(火)5限(13:05~13:55)
2. 場ああ所
理科室
3. 学年・組
第2学年4組(男子 20 名
4. 単 元 名
電流の性質とその利用(啓林館)
5. 単元目標
日常生活との関連をはかりながら、電流と回路や静電気、
女子 15 名)
電流の磁気作用などの実験を通して、電流の性質や正体、
電流のはたらきについて理解させる。
6. 単元の評価規準
自然現象への
科学的な
関心・意欲・態度
思考・表現
実験・観察の技能
自然現象への
知識・理解
電気とそのエネル 電気とそのエネル 電気とそのエネル 電気とそのエネル
ギ ー に 関 す る 事 ギ ー に 関 す る 事 ギ ー に 関 す る 観 ギーなどについて
物・現象に進んで 物・現象の中に問 察、実験の基本操 基本的な概念や原
関わり、それらを 題を見いだし、目 作を習得するとと 理・法則を理解し、
科学的に探求しよ 的意識をもって観 もに、観察、実験の 知識を身につけて
う と す る と と も 察、実験などを行 計画的な実施、結 いる。
に、事象を日常生 い、電流による熱 果の記録や整理な
活との関わりでみ や光の発生と電力 どの仕方を身につ
ようとする。
との関連などにつ けている。
いて自らの考えを
導き、表現してい
る。
47/55
7. 指導にあたって
(1) 教材観
電気の関する学習では、小学校3年「電気で明かりをつけよう」から始
まり、4年「電気の働き」5年「電磁石の働き」6年「発電と電気の利用」
と各学年で学習を積み重ねており、本学年の単元「電流の性質とその利用」
を踏まえて、中学3年の「運動とエネルギー」の学習へとつながる内容と
なっている。
本単元では、新たな単位として「抵抗(Ω)
」を学ぶとともに、
「電力(W)
」
や「電力量(J、W)
」新たに学び、それまでに学習していた電流、電圧と時
間の関係性について学ぶ単元である。
(2) 生徒観
2年4組は男子 20 人、女子 15 人のクラスである。クラスはにぎやかで
あり、発問などに対する反応はよく、積極的に答える。一部の生徒から波
及し、騒がしくなってしまうと切り替えに時間を要することがある。日常
生活を送る上で必ず利用している電気だが、それをエネルギーとして捉え
たり、そのはたらきを理解したりしている生徒は少ない。また、電力には
利用料がかかっていることを知ってはいるが実感している生徒も少ない。
(3) 指導観
本単元は、上記でも記載したとおり
生徒の生活の中での認識も低く、調査
(表1)においても、苦手とする生徒
が多い単元である。そのことを踏まえ
て、本授業にあたっては、大きく2点
において工夫を取り入れた。
1点目は普段の生活を模したボー
アンケート調査から見た中学校理科における電気の学習の好み
山形大学大学院理工学研究科 佐藤 徳紀、東山 禎夫 調査
ドを用意したことである。部屋の電気
の ON・OFF による電力量の変化が電流計の針の動きを通して視覚化できる
ようにしており、生活の動きと電力量の関係性を考えられるようにしたこ
とである。
2点目は、生徒に生活アンケートをとり、それをもとに算出した自分が
使用しているであろう 1 ヶ月の電力量を示した事である。これを利用して
48/55
電力量と実生活を結びつけ、削減していくにはどうするべきかを考えられ
るようにしたことである。
これらを利用して、学習した電力量というものを自分の生活と密接な関
係性があることをつかむとともに、これを削減・節約していくためにはど
うすればよいか考えていけるよう授業を構成した。また本時配布の資料を
通して、個人の観点のみならず環境問題の観点にも視野を広げ、電力量の
削減に取り組めるような考えを促していきたい。
8. 単元の指導及び評価計画
時 学習活動及び内容
1
主な評価規準
電流のはたらきはどのように 電気器具のはたらきに興味を持ち、発表しよ
表せばよいか
うとする。
(関)
電力の大きさと発熱量の関係について、関心
2 熱と温度の関係
を持つ。(関)
電圧と電流との関係をグラフに表すことが
できる。(技)
3 電流の発熱量を決めるもの
4 電力量
5 身近な電力量 本時
電力と発生した熱量との関係を見いだすこ
とができる(思)
電力と発生する熱量との関係を理解しよう
とする。(知)
自分の利用している電力量からどのように
削減できるかを考える。
(関)
49/55
9. 本時の指導
(1) 本時の目標
生活の中で普段利用している電力量を家のモデルを使って考えられる。
考えたことを個人としての節約に結びつけられる。個人としての削減から
家庭や市町村や国・世界単位での削減についても考えられる。
(2) 本時の展開
時間
学習活動
指導上の留意点
実験ボードの利用の仕方、記 「節電」というキーワード
録の取り方を知る。
5分
を出さずに、実験ボードの
利用の仕方、記録の取り方
を説明する。
実験ボードを受けとり、「実 実験ボード、電流計、電源
験ボードの使い方」に基づき 装置が適切に接続できて
回路を組む。
いるか確認する。
4 つのイベントに従ってコマ コマ(人)を動かす際は、
を動かし、そのときの電流の 自分ならどう動くか考え
値を記録する。
させる。
電流計の値が正確に記録
できているか確認する。
15 分
測定値の合計の、値が大きい 違いが比較しやすいよう、
班と値が小さい班の違いが テレビに2班のワークシ
なんなのかをグループで話 ートを並列で提示する。
し合い、理由をする。
「何が」違いにつながった
かに気づけるよう、机間指
導を行う。
50/55
評価場面
評価方法
生活の中で使う電力量を減らすにはどのようにすればよいだろうか?
値が大きい班は意見に基づ
き、小さくする方法を確認し さらに電力量を小さくす
改善点を記入する。
る方法から「電球を変える
値が小さい班はさらに減ら こと」等に気づけるように
15 分
す方法を考え記入する。
促す。
LED 電球を受けとり、値が小 発熱防止、節電のため実験
さくなることを確認する。
後は電源装置を OFF にさせ
る。
アンケート結果を受けとり、 単純な「多い」
「少ない」へ (関心・意欲・態度)
自分が使っている 1 日の電力 の着目にとどまらせず、 A 基準
量を確認する。
「何が」違いにつながった 広い視野をもって
かを考えられるよう声か 電力使用量を節約
けを行う。
するにはどうすれ
資料を受けとり、気づいた事 「主流となっている発電 ばよいか考えられ
を発表する。
方法」
「環境への影響」
「世 ている。
界の状況」を確認させる。 B 基準
15 分
節電をしていくために自分
電力使用量を節約
ができることやみんなが協
するためにはどう
力してできることを考えま
すればよいか考え
とめに記入する。
られている。
支援の手立て
それぞれの考えを発表する。
班で考えたことか
ら、どうすれば電力
量を減らすことが
できたか を振り返
らせ、考えさせる。
51/55
生活調べアンケート
組
番 氏名
※このアンケートは成績や内申に一切関係ありません。気軽に答えてください。
① あなたの睡眠時間はどれくらいですか?
時間くらい
② 朝食はパン派ですか?ごはん派ですか?
パン派
ごはん派
③ インドア派ですか?アウトドア派ですか?
インドア派
アウトドア派
④ パソコンもしくはテレビゲームは一日に何時間くらい使用しますか?
時間くらい
⑤ テレビは一日に何時間くらい見ますか?
時間くらい
⑥ 携帯・スマホもしくは携帯ゲームはどれくらい使用しますか?
めっちゃ使う
まあまあ使う
そんなに使わない
持ってるだけ
持ってない
⑦ 髪の毛の長さはどれくらいの長さですか?
ロング
セミロング
ショート
ぼうず
⑧ 夏や冬に家でエアコンをどれぐらいつけますか?
完全依存症
少しがまんする
めっちゃがまんする
絶対使わない
⑨ 食事はできたてを食べますか?レンジでチンですか?
できたてを食べる
チンすることが多い
⑩ IH クッキングヒーターですか?ガスコンロですか?
IH
ガス
⑪ きれい好きですか?
毎日掃除機をかける
片付けはする
あまり掃除しない
⑫ たこ焼きやお好み焼きはすきですか?
毎日食べたい
好き
わりと好き
食べない
⑬ 紅茶やコーヒーは好きですか?
紅茶好き
コーヒー好き どっちも好き
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飲まない
電気ご使用量(概算)のお知らせ
(アンケート結果)
2
年
1
組 20 番
使用電力量
(
電灯
トースター
炊飯器
パソコン
テレビ
スマホ
ドライヤー
エアコン
レンジ
オール電化
掃除機
洗濯機
ホットプレート
たこ焼き器
電気ケトル
算出方法
電力量[Wh] = 消費電力[W]×使用時間[時]
1kWh = 1000Wh
アンケートを元に使用時間を概算。電力量を求め、
1kWhあたり21.9円の料金をかけている。
さん
226150
Wh
226.15
kWh )
内訳
13,500
1,200
36,000
24,000
13,500
1,350
0
120,000
600
0
2,500
0
6,000
3,500
4,000
電気器具
電灯
トースター
炊飯器
パソコン
テレビ
スマホ
ドライヤー
エアコン
レンジ
IHヒーター
掃除機
洗濯機
ホットプレート
たこ焼き器
電気ケトル
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
Wh
一ヶ月の電気料金
4,953
二酸化炭素排出量
81,414
消費電力
50 W
1,200 W
1,200 W
200 W
150 W
15 W
1,200 W
500 W
600 W
1,200 W
1,000 W
700 W
1,200 W
700 W
800 W
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
×
使用時間
9 時間
2/60 時間 (2分)
1 時間
4 時間
3 時間
3 時間
0 時間
8 時間
2/60 時間 (2分)
0 時間
5/60 時間 (5分)
0 時間
10/60 時間 (10分)
10/60 時間 (10分)
10/60 時間 (10分)
1ヶ月計算なので、合計×30で計算している。
円
二酸化炭素排出量は各発電方法の平均をとり、
1kWhあたり0.36kgで計算
g
53/55
実験ボードの使い方
生活の中で使う電力量を考えよう
2年
組
番 氏名
① 次の回路図の通りつなぎます。
<学習課題>
・
①夕食
②フリータイム
② 各部屋に電源のスイッチがあります。
各部屋に入る時は必ずつけてください。
(
)mA
③和室でゲーム
(
)mA
③ この家には 4 人が住んでいます。
④A さんお風呂(フリータイム)
班座席 黒板側
A
C
B
D
④ 今から起こるイベントに応じて、
人を動かしてください。
(
)mA
◇アンペアの合計(①+②+③+④)
(
(
)mA
)mA
⑤
54/55
人を動かした後は、電流計の値を記録しましょう。
資料1
日本国内の発電方法の割合
原子力 1.0%
資料3
茨木市
地熱・新エネルギー 2.2%
水力
8.5%
火力
88.3%
電気事業連合会「電源別発電電力量構成比」
(2014 年 5 月 23 日発表)
資料2
3000
発電方法別 CO2 排出量・燃料埋蔵年数
g - CO2/kwh
2,772
2500
2000
1500
1000
500
20
38
25
火力
原子力
太陽光
風力
石油:153 年
ウラン:93 年
0
13
11
地熱
水力
ガス:156 年
石炭:109 年
同時に燃料として利用しているので 100 年程度しかもたない。
55/55
一ヶ月あたりの使用電力量
1 ヶ月
1 兆 6889 億 0130 万 kWh
日
本 1 ヶ月
1 兆 6889 億 6392 万 kWh
世
界 1 ヶ月
1 兆 6416 億 6667 万 kWh
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