成長の夏休みに

長岡市立才津小学校
平成２８年度
第５号
平成２８年７月２２日
成長の夏休みに
校長
桑山 明夫
例年のことですが、学校の玄関前で１年生がアサガオを育てています。登校するとすぐ
に水やりをしています。「芽が出た」と言っては喜び、「つぼみが膨らんだ」と言っては大
喜びしていました。毎日の世話の甲斐あって背丈も伸び、赤や紫、ピンクなどのきれいな
大輪の花を咲かせ、皆の目を楽しませてくれました。１年生の子どもたちのこうした活動
は、植物の生長の観察眼を育てるばかりでなく、生き物を大切にする心や美しいものを美
しいと感じる審美眼を育てることにつながります。たかが水やりと言ってしまえばそれま
でですが、学校では心の優しい素直な子どもに育てるべく日々のこうした行いを認め、褒
めるよう心がけています。
６年生は、２泊３日(7/19～21)の佐渡自然体験教室に行ってきました。少しばかり日焼
けした顔がたくましく見えます。初めての民泊体験を含めて、何もかもが初めてずくめの
自然体験旅行だったようです。佐渡の美しい自然、古い歴史や文化、佐渡で暮らす人々の
生活等に直接触れ、多くの事を学んできたことでしょう。長い人生のうちの貴重な思い出
となることでしょう。とりわけ、佐渡のどこに行っても手厚い歓迎を受けたりたくさんの
親切を受けたりしたことを忘れないでほしいものです。大人になったいつの日か、見知ら
ぬ多くの方々に親切にされたことを思い起こし、その「恩送り」ができる心の優しい人と
して成長してくれることを願っています。
子どもたちに限ったことではありませんが、何かしらの観察をしていたらそれに興味・
関心が高まり、生涯を通じてそれに関係した仕事をする人がいます。また、ある体験や経
験がきっかけとなって目標が定まり、その目標に向けて懸命に努力する人もいます。いず
れにせよ、何がきっかけとなってその後の自分を決定づけるかは分かりません。学校では
様々な学習活動を通し、その子どもの「知」「徳」「体」がバランス良く成長・発達できる
よう意図的、計画的に教育を行っています。こうした中で、一つでも二つでも興味や関心
のあることを増やし、深く追求したくなるようなことを増やしたいと、日々の教育活動に
取り組んでいるところです。
さて、明日から実質３７日間の夏休みに入ります。子どもたちは、夏休みにしてみたい
ことがたくさんあることでしょう。それぞれのしたいことの実現や達成に向け、努力を惜
しむことなく前向きに過ごし、また、夏休み中であっても、一つでも二つでも興味・関心
事が増え、深く追求するようなことがあれば、と願っています。夏休み期間中、子どもた
ちは家庭、地域に戻ります。保護者・地域の皆様方におかれましては、子どもたちの様子
にご留意いただき、常に「目」や「気」にかけていただき、必要に応じて適切な注意、指
導をしていただければ幸いです。夏休み明けには、心身共に一回り大きく成長した子ども
たちとの再会を楽しみにしています。